JP4127978B2 - デジタル蓄積メディアのトリックプレイ方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタル化された映像・音声等のマルチメディア・コンテンツをフラッシュメモリなどのデジタル蓄積メディアに記録し再生する方法に関するものであり、特に、ランダムアクセスや早送り/早戻し等の特殊再生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のデジタル蓄積メディアでのトリックプレイでは、コンテンツを所定量のセクタに分け、各セクタアドレスとインデックス番号、時間コード、コンテンツ名、コンテンツの符号化の単位情報などとの対応表を用いて、トリックプレイを実現していた。
【0003】
図22は、従来のデジタル蓄積メディアでのトリックプレイを実現する為の図で、(a)は記録データ構成を示し、(b)ないし(f)はトリックプレイを実現する為に、記録データと共に記録された各種の表であり、夫々、セクタアドレス対、インデックス番号、時間コード、コンテンツ名、コンテンツ符号化の単位であるシーケンスの開始位置を示すシーケンスヘッダ番号、及び符号化の種類の一つであるIピクチャの開始セクタアドレスと終了セクタアドレスとの対応表である。本図において、コンテンツは、MPEG-1等の圧縮符号化方式でシーケンス単位に圧縮されたデータであり、これを所定サイズ毎に分割したセクタ単位に、光ディスクに記録され、各セクタには固有のセクタアドレスが割り当てられる。セクタの中身は、更にブロックに分割される。各ブロックは、同期信号、共通のセクタアドレス、固有のブロックアドレス及び、パリティビットからなるヘッダに続いてデータが配置され、最後に誤り訂正の為のパリティワードECCが付加されている。
【0004】
この様な構成で記録されたマルチメディアコンテンツの特殊再生は、以下の様に実現される。ランダムアクセスを行う場合は、ユーザが曲の頭などのコンテンツ単位にアクセスポイントを指定した場合は、図22の(d)表を用いて、指定されたコンテンツの開始セクタアドレスを得て、次に(e)表からそのセクタアドレスにもっとも近いアドレスを持つシーケンスヘッダのセクタアドレスから再生を行う。この様にする理由は、圧縮されたコンテンツの再生は、任意個所からは出来ず、再生開始可能位置が決まっており、それがシーケンスヘッダであるからである。
【0005】
再生位置の指定が更に細かい場合は、インデックス番号でユーザに曲の再生開始位置を指定させ、指定されたインデックス番号に対応するセクタアドレスを(b)表から得て再生を行う。ユーザが曲の再生開始位置を時間コードで指定した場合は、(c)表から最も近い時間に対応するセクタアドレスを得て、次に(e)表からそのセクタアドレスにもっとも近いアドレスを持つシーケンスヘッダのセクタアドレスから再生を行う。又、早送りや早戻しを行う場合は、(f)表で独立再生可能部分であるIピクチャの開始/終了セクタアドレスを順に得て、Iピクチャのみを飛び飛びに再生することで、早送りや早戻しを行っていた。以上のような技術は、公知例として、USP6,002,834"Optical Disk Having Table Relating Sector Address and Time and Optical Disk Reproducing Apparatus"に開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の例では、すべてのコンテンツのインデクス、時間コード、シーケンスヘッダIピクチャが通し番号的に管理されているため、例えば、コンテンツBの10秒目から再生したい場合等、それが、通しの時間コードでいくらの値になるかを換算せねばならないが、コンテンツAの全再生時間が不明で、正確な再生開始時間コードが得られないという欠点があった。
【0007】
又、早送り再生を行う場合、Iピクチャの長さが不明で、どこまで読み出したら次のIピクチャに飛んで良いのか分からないと言う問題も有していた。
【0008】
【課題を解決するための手段】
このような課題を解決する為、本発明は、圧縮符号化されたデジタルオーディオビデオデータからなるマルチメディアコンテンツを記録・再生するデジタル蓄積メディアのトリックプレイ方法であって、コンテンツをプログラム単位に分割してディレクトリを構成し、各プログラム内のコンテンツを更に複数のメディアオブジェクトと呼ぶ単位毎に独立ファイルとして記録し、記録されたコンテンツのプログラム毎のID(識別子)及び、各プログラムを構成するメディアオブジェクトの情報一覧表を含むプログラムマネージャファイルと、メディアオブジェクト毎の再生時間と、所定時間間隔毎のエントリポイント一覧表を含むメディアオブジェクト情報ファイルと、ユーザが指定する再生開始プログラムIDと、そのプログラム内での再生開始時と終了時の指定されたプレイリスト情報を含むプレイリストマネージャファイルとを持ち、ユーザが再生開始プログラムIDと、そのプログラム内での再生開始時を指定すると、指定されたプログラム内のメディアオブジェクト情報の再生時間を最初から順に調べ、ユーザが指定する再生開始時を含むメディアオブジェクトkを得て、その直前のメディアオブジェクトまでの再生時間のすべてをユーザが指定した再生開始時から引いた値と、メディアオブジェクトkのメディアオブジェクト情報内のタイムサーチテーブル分解能とを比較する事で、ユーザが指定する再生開始時に該当するエントリーポイントを得て、そのエントリポイントを含むMODUのエントリフレーム位置から、メディアオブジェクトkのデータを読み出してデコーダに供給し、エントリーポイントまでデコードが進んだ時点から、デコード結果の出力を開始し、以降は、プレイリスト情報とプログラムマネージャファイルに従って順にメディアオブジェクトをデコード出力する事によってランダムアクセスプレイを実現する事を特徴とするものである。
【0009】
また本発明は、圧縮符号化されたデジタルオーディオビデオデータからなるマルチメディアコンテンツを記録・再生するデジタル蓄積メディアであって、コンテンツをプログラム単位に分割してディレクトリを構成し、各プログラム内のコンテンツを更に複数のメディアオブジェクトと呼ぶ単位毎に独立ファイルとして記録し、記録されたコンテンツのプログラム毎のID(識別子)及び、各プログラムを構成するメディアオブジェクトの情報一覧表を含むプログラムマネージャファイルと、メディアオブジェクト毎の再生時間と、所定時間間隔毎のエントリポイント一覧表を含むメディアオブジェクト情報ファイルと、
ユーザが指定する再生開始プログラムIDと、そのプログラム内での再生開始時と終了時の指定されたプレイリスト情報を含むプレイリストマネージャファイルと、最後に再生を中断したプログラムIDと、そのプログラム内での中断時間情報により構成されるレジュームマーカを含んだ管理データファイルとを持ち、ユーザが早送り又は早戻しを指定すると、レジュームマーカで指定されたプログラム内のメディアオブジェクト情報を最初から順に調べて、メディアオブジェクト情報内の再生時間を順に比較して行き、最初に中断時を超えるメディアオブジェクトkを得て、その直前のメディアオブジェクトまでの再生時間すべてをレジュームマーカが指定する中断時から引いた値を、メディアオブジェクトkのメディアオブジェクト情報内のタイムサーチテーブル分解能で割った値を番号とするエントリー点を求め、そのエントリー点に対応するMODUのエントリフレームデータを読み出してデコーダに供給し、早送りの場合は以下繰り返し、次のMODUのエントリフレームデータをデコーダに供給し、早戻しの場合は以下繰り返し、1つ前のMODUのエントリフレームのデータをデコーダに供給し、早送り又は早戻しを終えた場合は、中断した時点のプログラムIDと、そのプログラム内での中断時情報でレジュームマーカを書き換える事により、早送り又は早戻しを実現する事を特徴とするものである。
【0010】
以上のようなファイル構成及び再生手順により、ユーザの指定する任意の位置からのランダムアクセス再生や、必要なデータのみを正確に読み出して早送り、早戻し再生などのトリックプレイが可能になる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態におけるデジタル蓄積メディアのトリックプレイ方法について図面を参照して説明する。ここでトリックプレイとは、通常速度の逆方向再生、早送り速度の順方向再生と逆方向再生、スロー速度の順方向再生と逆方向再生、ランダム再生、ジャンプ、ポーズを言う。なお、早送りとは、通常の再生速度よりも早い順方向の再生をいい、早戻しとは、通常の再生速度よりも早い逆方向の再生をいう。
また、本発明にかかるデジタル蓄積メディアは、フラッシュメモリ等の半導体メモリカードを含むが、ディスクやテープ等は含まない。すなわち、本発明にかかるデジタル蓄積メディアは、動的な要素を含まない静止型記録媒体であり、動的な要素を含む駆動型記録媒体(ディスクやテープ等)を含まない。
【0012】
図1は、本発明の実施の形態におけるデジタル蓄積メディアのトリックプレイを実現するデジタル蓄積メディアの記録再生システムの構成図である。図において、1はデジタル蓄積メディアであり、2は記録再生装置、3はコンテンツを記録するためのカメラ、4はコンテンツを再生表示する為のディスプレイ、5はテンキーなどを含み、リモコンなどで構成される入力部、6はコンピュータを含む制御部であり、すべて記録再生装置2に接続されている。以上の構成で、コンテンツはカメラ3で撮影され、記録再生装置2でMPEG−1などの方式で圧縮され、デジタル蓄積メディア1に記録される。蓄積されたコンテンツは、デジタル蓄積メディア1から読み出され、記録再生装置2で圧縮が解かれ、ディスプレイ4に表示される。これらの一連の動作は、入力部5からの指示に従い、制御部6により制御される。
【0013】
図2は、本発明の実施の形態におけるデジタル蓄積メディア内に構成されるコンテンツ及び管理情報ファイルのディレクトリ構成図である。本発明のトリックプレイ方法では、映像や音声データで構成されるマルチメディアコンテンツは、プログラム単位にディレクトリPRGxxx(xxxは16進数)内に、メディアオブジェクトデータファイルMOVnnn.MOD(nnnは16進数)として記録され、夫々のメディアオブジェクトデータの情報が、メディアオブジェクト情報ファイルMOVnnn.MOIに記録される。更に、メディアオブジェクトデータと同時に再生される静止画やテキストデータがある場合は、夫々PICnnn.JPG及び、TXTnnn.TXTファイルに記録される。又,複数の映像データを同時再生する場合は、シーン記述データファイルSCNnnn.SMLにどのMOVnnn.MODを同時再生するかが記述される。
【0014】
プログラム全体の管理情報は、管理ディレクトリMGR_INFO内の管理データファイルMGR_DATA、プログラムマネージャファイルPRG_MGR及び、プレイリスト管理ファイルPLST_MGRに記録される。
【0015】
図3は、本発明の実施の形態における管理データファイルMGR_DATAの構成図であり、管理データのタイプDataType、そのサイズDataSize、バージョンVersion、再生を途中で止めた場合その位置を記録するResumeMarker、ユーザが自由に記述可能なテキスト情報TextInfoから構成される。
【0016】
図4は、本発明の実施の形態におけるプログラムマネージャファイルPRG_MGRの構成図であり、プログラムマネージャのタイプDataType、そのサイズDataSize、全プログラムの再生時間PlayBackDuration、プログラム情報の数NumPrgInfo及び、プログラム情報のテーブルPRG_INFO(具体的には、PrgInfoTbl[NumPrgInfo]の配列)から構成される。
【0017】
図5は、PRG_MGR内のプログラム情報PRG_INFOの構成図であり、プログラム情報のタイプDataType、そのサイズDataSize、特にエリア51にはこのプログラムのID番号PrgID、またエリア52には再生時間PlaybackDurationの情報が記録される。さらに記録される情報として、コンテンツをプロテクトするか否かや、シーン記述を使用するか否かの属性Attribute、どの符号化方式を使うかを示すプロファイル情報Profile、ユーザがタイトル等、自由に記述出来るテキスト情報TextInfo、そのプログラムの代表画像のある場所を指定するRepPos、このプログラムに含まれるメディアオブジェクトの数NumRefMoi(これはエリア53にある。)、各メディアオブジェクトのオブジェクトIDと再生時間、従属オブジェクトの有無の一覧表RefMoiTbl[サイズは、NumRefMoiで与えられる]、ユーザがプログラムの途中に自由に設定可能なマーカ情報の数NumMarker及び、マーカ位置の一覧表MarkerTbl[サイズは、NumMarker]から構成される。
【0018】
図6は、プレイリストマネージャファイルPLST_MGRの構成図であり、このファイルのタイプDataType、そのサイズDataSize、ユーザが作成したプレイリスト情報の数NumPlstInfo、及びプレイリスト情報の一覧表PLST_INFO(具体的には、PlstInfoTbl[サイズは、NumPlstInfo])から構成される。
【0019】
図7は、PLST_MGR内のプレイリスト情報PLST_INFOの構成図であり、この情報のタイプDataType、そのサイズDataSize、リストの再生時間PlaybackDuration、リストの属性Attribute、テキスト情報TextInfo、代表画像の場所指定RepPos、このプレイリストに指定されたプログラム数NumPrgID、再生プログラム情報(プログラムのオブジェクトID ObjID、再生開始時StartPos、終了時EndPos)、マーカ情報の数NumMarker、マーカ情報の位置を時間で表したテーブルMarkerTbl[NumMarker]より構成される。
【0020】
図8は、プログラムディレクトリ内に記録されるメディアオブジェクト情報ファイル*.MOIの構成図であり、ファイルのタイプDataType、サイズDataSize、メディアオブジェクトの再生時間PlayBackDuration、テキストデータに用いられた文字コード等の属性TxtAttr、タイムサーチテーブルのタイプ識別子TstType、識別子TstTypeの値(1、2)毎の、タイムサーチテーブル時間分解能TstInterval、分数で表現した1フレームの時間FrameTime、タイムサーチテーブルのエントリー数NumTstEntry1、又はNumTstEntry2、その位置からの再生が常に可能な圧縮符号化の単位MODUの情報テーブルの数NumModui、MODUの情報テーブルMODU_INFO(具体的には、ModuiTbl[サイズは、NumModui])、各エントリ点毎の対応するMODU番号ModuNumber、直前のエントリフレームからタイムサーチエントリまで(すなわちエントリポイントまで)のフレーム数EntryFrameDiff、対応するMODUの位置(byte)ModuOffset、識別子TstTypeの値が3の場合の1フレームの再生時間を分数で表した値FrameTime、1パケットのサイズPacketSize、1パケット内のフレーム数NumFrameから構成される。
【0021】
図9は、*.MOI内のMODUの情報MODU_INFOの構成図であり、MODUの先頭フレームであるエントリフレームのサイズEntrySize、MODUを構成するフレーム数ModuPbTime、MODUのサイズModuSizeから構成される。
【0022】
図17に示すように、デジタル蓄積メディア1に複数の、たとえば2つのプログラムが記録されているとする。一つ目のプログラム(PRG001)には子供の運動会が記録されており、二つ目のプログラム(PRG002)にはピクニックが記録されているとする。運動会プログラム(PRG001)に関する管理情報は、図5のプログラム情報PRG_INFO1に記録され、ピクニックプログラム(PRG002)に関する管理情報は、図5のプログラム情報PRG_INFO2に記録される。運動会プログラム情報PRG_INFO1において、プログラムIDであるPRG001は、エリア51に記録され、そのプログラム全体の通常再生時間の情報はエリア52に記録されている。プログラム情報PRG_INFO2についても、プログラム情報PRG_INFO1と同様の情報が含まれている。それぞれのプログラムには1つまたは複数のメディアオブジェクトが含まれている。
【0023】
図17に示すように、運動会プログラム(PRG001)には、例えば3つのメディアオブジェクトが記録されているとする。一つ目のメディアオブジェクト(MOV001)には運動会の開会式が、二つ目のメディアオブジェクト(MOV002)には100メートル走が、三つ目のメディアオブジェクト(MOV003)には運動会の閉会式が、記録されているものとする。これら3つのメディアオブジェクトは、操作者が、入力部5のテンキーを操作して編集により記録されたものであってもよいし、オリジナルの記録そのものであってもよい。図5のプログラム情報PRG_INFO1のエリア53には「3」が記録され、この「3」は、プログラム1には3つのメディアオブジェクトが含まれていることを意味する。
【0024】
それぞれのメディアオブジェクトには複数のメディアオブジェクトデータユニットMODUが含まれる。各MODUは、通常、MPEG圧縮で定義されるIフレームで始まる。すなわち、Iフレームの先頭から、次のIフレームが始まる直前までをひとつのメディアオブジェクトデータユニットMODUとする。図17には、MODU#1〜MODU#9までが示されており、各MODUの先頭にはIフレームが示されている。この先頭のIフレームをエントリフレームと呼ぶ。すなわち、エントリフレームとは、MODUの先頭フレームを言い、デコーダがデコードを開始することが出来るフレームであって、通常はIフレームである。Pフレームである場合もある。エントリフレームの後に続く複数のフレームは、PフレームやBフレームで構成される。図17には、エントリフレームE1〜E9が示されている。
【0025】
また、各メディアオブジェクトMOVは、再生の所定時間間隔ΔT毎、例えば5秒毎に,サーチを容易にするための標識となるタイムサーチエントリTSE(すなわちエントリポイント)が管理情報に設けられている。所定時間間隔ΔTは、タイムサーチテーブルの分解能を表す。具体的には、各タイムサーチエントリTSEは、図8のエリア81に記録されるタイムサーチテーブルにより特定される。図8に示すように、タイムサーチテーブルには、タイムサーチエントリが含まれるMODU番号を示す情報と、タイムサーチエントリの時点から直前のエントリフレームまでのフレーム数を示す情報と、メディアオブジェクトの先頭から、該直前のエントリフレームまでのデータ量である、データオフセット量、すなわちそのMODUまでの位置をバイト数で表わした情報とが含まれる。
【0026】
例えば、図17には、タイムサーチエントリTSE1、TSE2、TSE3が示されている。タイムサーチエントリTSE1を特定するタイムサーチテーブルには、MODU番号の情報としてMODU#3が、タイムサーチエントリの時点から直前のエントリフレームまでのフレーム数を示す情報としてFN1(=3)が、メディアオブジェクトの先頭から、該直前のエントリフレームまでのデータ量である、データオフセット量としてOF3が記憶されている。また、タイムサーチエントリTSE2を特定するタイムサーチテーブルには、MODU番号の情報としてMODU#5が、タイムサーチエントリの時点から直前のエントリフレームまでのフレーム数を示す情報としてFN2(=8)が、メディアオブジェクトの先頭から、該直前のエントリフレームまでのデータ量である、データオフセット量としてOF5が記憶されている。さらに、タイムサーチエントリTSE3を特定するタイムサーチテーブルには、MODU番号の情報としてMODU#9が、タイムサーチエントリの時点から直前のエントリフレームまでのフレーム数を示す情報としてFN3(=4)が、メディアオブジェクトの先頭から、該直前のエントリフレームまでのデータ量である、データオフセット量としてOF9が記憶されている。このように、図8のエリア81には、タイムサーチエントリが複数ある場合は、複数のタイムサーチテーブルが繰り返し記録される。
【0027】
上記の様に構成されたデジタル蓄積メディアにおいて、ランダムアクセスプレイ、早送り、早戻し再生を実現する方法を以下に説明する。
あるメディアオブジェクトの中間点から再生を開始する場合について説明する。例えば、図17の再生開始時PBT(プログラム1の先頭から12分38秒の時点)から再生する場合を、図18のフローチャートを用いて説明する。図18の制御は制御部6において行なわれる。
【0028】
ステップS1で、プログラム番号と再生開始時PBTを読む。これは、再生を中断した時点から再生を開始する場合は、図3のエリア31に記録されているレジュームマーカであるプログラムIDとオフセット時間を、プログラム番号と再生開始時PBTとして読む。また、ユーザが編集した特定期間を再生する場合は、図7のプレイリスト情報のエリア71にあるプログラムのオブジェクトIDと再生開始時刻をプログラム番号と再生開始時PBTとして読む。図17の例では、プログラム1と再生開始時PBT=12分38秒を読む。
ステップS2で、n=1にリセットする。nは、メディアオブジェクトの番号を示す。
ステップS3で、n番目のメディアオブジェクトの再生時間PTnを読む。この再生時間PTnは、図8のエリア82に記憶されている。図17の例では、一つ目のメディアオブジェクト1(MOV001)の再生時間12分30秒をエリア82から読み取る。
【0029】
ステップS4で、再生開始時PBTから再生時間PTnを引き算し、結果の残差を新たな再生開始時PBTとして記憶する。図17の例では、
12分38秒 − 12分30秒 = 8秒
が計算される。
ステップS5で、残差である新たな再生開始時PBTが負かどうかを判断する。正である場合はステップS6に進む。
ステップS6で、nをインクリメントする。この場合はn=2となる。ステップS3,S4,S5が繰り返され、
8秒 − 10分 = −9分52秒
が計算され、残差が負となる。負の場合は、ステップS7に進む。すなわち、ステップS3からS6において、再生開始時の値から、最初のメディアオブジェクトから順番にそれぞれの再生時間を減算し、減算した残差と、次のメディアオブジェクトの再生時間を比較することにより、再生開始時が存在するメディアオブジェクトを検出する。
【0030】
ステップS7で、残差に、最後に引いた再生時間PTnを加算して、再生開始時PBTを正の値にする。この例では再生開始時PBTは、ここで8秒となる。
ステップS8で、最後に得た残差である再生開始時PBTを所定時間間隔ΔTで割り、商qと余りTrを得る。この例では
8秒 / 5秒 =1 余り 3秒
となる。すなわち、ステップS7,S8により、残差と該所定時間間隔ΔTとを用いて、再生開始時PBTに内輪で一番近いタイムサーチエントリTSEqと、該タイムサーチエントリから再生開始時までの残存時間Trを検出する。
ステップS9で、q番目のタイムサーチエントリTSEqのタイムサーチテーブルからオフセット量OFqとフレーム数FNqを読む。この例では、タイムサーチエントリTSE1のタイムサーチテーブルからオフセット量OF3と、タイムサーチエントリの時点から直前のエントリフレームまでのフレーム数FN1(=3)を読む。
【0031】
ステップS10で、ステップS1で得たプログラムの先頭からオフセット量OFqにアクセスする。この例では、プログラム1の先頭からオフセット量OF3の位置にアクセスする。
ステップS11で、ステップS9で得たフレーム数FNq枚のデコードを行ない、タイムサーチエントリTSEqにアクセスする。この例ではエントリフレームE3を含めて3枚のフレームがデコードされ、タイムサーチエントリTSE1にアクセスする。なお、ここではデコードはされるが、スクリーンでの表示はされない。
ステップS12で、タイマのカウントを開始する。この間も、デコードは続行されるが、表示はされない。
ステップS13で、タイマのカウント値Tmが、残存時間Trより大きくなったかどうかが判断される。この例ではタイマで3秒がカウントされる。
ステップS14で、デコード結果がスクリーン上で表示される。
【0032】
このようにして、希望の再生開始時から、スクリーン上で再生を開始することが可能となる。
なお、ステップS8では、再生開始時PBTを所定時間間隔ΔTで割り、商qと余りTrを得たが、再生開始時PBTから所定時間間隔ΔTを引き算し、引き算した結果が正で所定時間間隔ΔTより小さい値になるまで繰り返し引き算する。引き算をした回数が商qとなり、残った値が余りTrとなる様にしてもよい。
【0033】
次に、早送り、早戻しの再生について図19,図20,図21のフローチャートを用いて説明する。図19,図20,図21の制御は制御部6において行なわれる。
ステップS20で、レジュームマーカで指定された再生開始時PBTを読む。
ステップS21で、再生開始時PBTの直前にあるタイムサーチエントリTSEnを検出する。このステップS20,S21は、図18で示したステップS1〜S9と同様のステップが実行される。
ステップS22で、タイムサーチエントリTSEnのタイムサーチテーブルからオフセット量OFnを読み、タイムサーチエントリTSEnにアクセスする。
ステップS23で、タイムサーチエントリフレームEnをデコードする。
ステップS24で、デコードされたタイムサーチエントリフレームEnを表示する。
ステップS25で、早送り(高速での順方向再生)か、早戻し(高速での逆方向再生)かの判断がなされる。早送りの場合はステップS26に進み、早戻しの場合はステップS28に進む。
【0034】
ステップS26で、次のタイムサーチエントリE(n+1)が検出され、それに対応するテーブルが開かれる。詳細は、図20に示される。
ステップS27で、再生開始時PBTにΔTの時間が加算され、ステップ22に戻る。
ステップS28で、ひとつ前のタイムサーチエントリE(n−1)が検出され、それに対応するテーブルが開かれる。詳細は、図21に示される。
ステップS29で、再生開始時PBTにΔTの時間が減算され、ステップ22に戻る。
図20は、ステップS26の詳細を示す。
ステップS30で、現在アクセスしているメディアオブジェクトに、次のタイムサーチエントリを特定するテーブルがあるかどうかを判断する。有る場合は、その次のタイムサーチエントリのタイムサーチテーブルを開く。ない場合は、ステップS31に進む。
【0035】
ステップS31で、次のメディアオブジェクトがあるかどうかを判断する。有る場合は、ステップS32に進み、ない場合はステップS33に進む。
ステップS32で、新たに特定されたメディアオブジェクトの最初のタイムサーチエントリTSEのタイムサーチテーブルを開く。
ステップS33で、次のプログラムがあるかどうかを判断する。ない場合は、このフローチャートは終了する。有る場合はステップS34に進む。
ステップS34で、次のプログラムIDを読む。
ステップS35で、新たに特定されたプログラムにアクセスする。
ステップS36で、新たに特定されたプログラムの最初のメディアオブジェクトの最初のタイムサーチエントリTSEのタイムサーチテーブルを開く。
【0036】
ステップS30,S32,S36で次のタイムサーチエントリTSEのタイムサーチテーブルが開かれれば、図19のステップS27に進み、再生開始時PBTにΔTの時間が加算され、更にステップS22,S23,S24により、検出されたタイムサーチエントリTSEの手前で最も近いエントリフレームEnをデコードし、スクリーンに表示する。
図21は、ステップS28の詳細を示す。
【0037】
ステップS40で、現在アクセスしているメディアオブジェクトに、ひとつ前のタイムサーチエントリを特定するテーブルがあるかどうかを判断する。有る場合は、そのひとつ前のタイムサーチエントリのタイムサーチテーブルを開く。ない場合は、ステップS41に進む。
ステップS41で、ひとつ前のメディアオブジェクトがあるかどうかを判断する。有る場合は、ステップS42に進み、ない場合はステップS43に進む。
ステップS42で、新たに特定されたメディアオブジェクトの最後のタイムサーチエントリTSEのタイムサーチテーブルを開く。
ステップS43で、ひとつ前のプログラムがあるかどうかを判断する。ない場合は、このフローチャートは終了する。有る場合はステップS44に進む。
ステップS44で、ひとつ前のプログラムIDを読む。
ステップS45で、新たに特定されたプログラムにアクセスする。
【0038】
ステップS46で、新たに特定されたプログラムの最後のメディアオブジェクトの最後のタイムサーチエントリTSEのタイムサーチテーブルを開く。
ステップS40,S42,S46でひとつ前のタイムサーチエントリTSEのタイムサーチテーブルが開かれれば、図19のステップS29に進み、再生開始時PBTにΔTの時間が減算され、更にステップS22,S23,S24により、検出されたタイムサーチエントリTSEの手前で最も近いエントリフレームEnをデコードし、スクリーンに表示する。
以下、これらの動作について更に説明する。
【0039】
まず、デジタル蓄積メディアは、マルチメディアコンテンツを、図10に示すような手順で記録する。
【0040】
図10において、先ず、新しい記録メディア1が記録再生装置2に接続されたことを検出すると、記録メディア1内に、Rootディレクトリ、MGR_INFOディレクトリ、PRG_MGRファイルを作成し、DataTypeの値などを初期化する。
【0041】
次に、記録再生装置2は、ユーザが、記録モードを設定したことを検出すると、Rootディレクトリ内の全プログラム番号を調べ、新しく作成するプログラム番号nnnを決め、プログラムディレクトリPRGnnnを作る。通常は、既存最大番号+1にするが、出来ない場合は、空き番号を使用する。それも不可能な場合は、ユーザに警告を出す。
【0042】
次に、ユーザが、Recボタンを押した事を検出すると、カメラ3から入力した映像コンテンツをMPEG等で圧縮し、PRGnnn内にメディアオブジェクトデータMOV001.MODファイルとして記録すると共に、メディアオブジェクト情報ファイルMOV001.MOIを作成する。
【0043】
次に、ユーザのStop操作を検出すると、MOV001.MODファイルの記録を完了し、図8に示した各種関連情報をメディアオブジェクト情報ファイルMOV001.MOIに記録する。タイムサーチテーブルの分解能TstIntervalは、あらかじめ決められた値を使い、MODU情報MODU_INFO、エントリ数NumTstEntry1又は2の値、エントリの情報(ModuNumber、EntryFrameDiff、ModuOffset等)は、記録されたMOV001.MODファイルを調べながら決定して行く。
【0044】
又、撮影した映像に重ねて同時再生する静止画等がユーザから指定される場合は、それらの時間関係をシーン記述データファイルSCN001.SMLとして記録する。
【0045】
次に、プログラム管理ファイルPRG_MGR内の対応するプログラム情報PRG_INFO内のデータサイズDataSize、再生時間PlaybackDuration、メディアオブジェクト情報の数NumRefMoi、およびメディアオブジェクト情報テーブルRefMoiTblを更新する。
【0046】
以下、ユーザがRecボタンを押す毎に、メディアオブジェクトデータファイル番号を更新しながら、上記処理を繰り返す。
【0047】
記録モードOFFを検出すれば、プログラムマネージャPRG_MGRの、サイズDataSize、全再生時間PlaybackDulation、プログラム数NumPrgInfoを更新する。
【0048】
次に、図11を用いて、記録されたプログラムの編集手順を示す。ユーザが、編集モードに設定したことを検出すると、プログラムマネージャファイルPRG_MGRと、その中のプログラム情報PRG_INFOを用いて、デジタル蓄積メディア1内に記録されたプログラムの一覧(タイトル、再生時間、代表画像など)を画面表示する。
【0049】
ユーザが新規プレイリスト情報作成モードを設定した事を検出すると、プレイリストマネージャPLST_MGRファイル内に新しく、プレイリスト情報領域PLST_INFOを追加し、図7に示すプレイリスト情報PLST_INFOのヘッダ部分の情報(タイプDataType、属性Attributeなど)を記録する。
【0050】
次に、ユーザが再生するプログラム番号と開始位置、終了位置を時間で指定すると、その位置をプレイリスト情報PLST_INFO内に、再生プログラム情報として、プログラム識別子ObjID、再生開始時StartPos、終了時EndPosを記録する。
【0051】
以下、同様に、ユーザーが指定する次のプログラムの再生開始位置と終了位置に従って、次の再生プログラム情報を追加記録して行く。
【0052】
最後に、ユーザがプレイリストの登録を指定すると、プレイリスト情報の残りのヘッダ情報(サイズDataSize、作成時間CreateTime、再生時間PlayBackDuration、プログラム情報の数NumPrgTbl)を更新記録し、プレイリストマネージャPLST_MGRのサイズDataSize、プレイリストの数NumPlstInfo等を更新する。
【0053】
ユーザが既存プレイリスト情報PLST_INFOの修正モードを指定した場合は、指定されたプレイリスト情報を画面表示し、ユーザの指定に従って、プログラム番号、再生開始時、終了時などを同様に修正する。
【0054】
ユーザが部分消去の指定をした場合、消去範囲が、プログラム全体をカバーする場合は、そのプログラムのディレクトリ全てを消去し、プログラムマネージャPRG_MGR内の対応するプログラム情報を削除し、サイズDataSize、再生時間PlaybackDuration、プログラム数NumPrgInfoなどの関連情報の値を更新する。
【0055】
次に、プレイリストに従って通常再生を行う手順を図12を用いて示す。ユーザがプレイリスト情報を指定し、Playボタンを押した事を検出すると、プレイリストマネージャPLST_MGRファイル内の指定されたプレイリスト情報PLST_INFO内の再生プログラム情報を最初から順に読み出し、再生するプログラムのオブジェクト識別子PrgIDから、どのプログラムかを知り、プログラムマネージャPRG_MGR内の、対応するプログラム情報PRG_INFOに記述された、メディアオブジェクトテーブルRefMoiTbl内の、メディアオブジェクトの再生時間を順に、そのプログラムの再生開始時間StartPosから引いて、最初に負になるメディアオブジェクト情報MOVppp.MOIの番号pppを得る。
【0056】
次に、図15に示す様に、その直前の再生開始時StartPosの残さから、そのメディアオブジェクト情報内のタイムサーチテーブルの時間分解能TstIntervalの値を繰り返し引いて行きながら、エントリポイントを順に読み飛ばして行き、再生開始時StartPosの残さが最初に負になるエントリの、エントリポイント#nの持つMODU位置ModuOffset #nが示すデータ位置から、メディアオブジェクトデータMOVppp.MODを順に読み出してMPEGデコーダに供給し、そのMODUエントリフレームから読み出したフレーム数がEntoryFrameDiffの値に等しくなれば、新たに以降のフレームの再生時間の和を計算し、その値が再生開始時StartPosの残さ以上になった時点で、再生出力をディスプレイ4に供給開始する。
【0057】
メディアオブジェクト情報に従属メディアオブジェクトの指定があれば、メディアオブジェクトデータMOVppp.MOD内のオーディオパケットの代わりに、従属メディアオブジェクトを再生する。又、シーン記述データSCNnnn.SMLがある場合は、その中で静止画PICppp.JPG又は、テキストデータTXTppp.TXTが指定されていれば、それらを同時に再生する。
【0058】
プレイリスト情報内の再生終了時EndPosの値から、読み出したメディアオブジェクトデータの位置までの再生時間の合計を引きながら、再生を継続して行き、再生終了時EndPosの残さが負になった時点で、メディアオブジェクトデータの読み出しを中止する。
【0059】
次に、プレイリスト情報内で次に指定されたプログラムの再生を上記と同様に継続して行く。
【0060】
プレイリスト情報内の全てのプログラムの再生を完了したら、その時点で、メディアオブジェクトデータの読み出しを終了し、プレイリストに従った再生を停止する。
【0061】
次に、ランダムアクセス再生の手順を図13を用いて示す。ユーザが再生開始プログラムと、再生開始時、終了時を入力し、Playボタンを操作した事を検出すると、プログラムマネージャPRG_MGR内の、対応するプログラム情報PRG_INFOに記述された、メディアオブジェクトIDテーブルRefMoiTblを最初から順に調べ、メディアオブジェクトの情報MOVnnn.MOIが持つ再生時間を順に加えて、ユーザの指定した再生開始時を最初に超えるメディアオブジェクト情報MOVppp.MOIを得る。
【0062】
次に、これまで読み飛ばしたメディアオブジェクト情報に記載された再生時間の合計値をユーザの指定した再生開始時から引いたものから、現在のメディアオブジェクト情報MOVppp.MOI内のタイムサーチテーブルの時間分解能TstIntervalの値を繰り返し引いて行きながら、エントリポイントを順に読み飛ばして行き、ユーザの指定した再生開始時の残さ値が最初に負になる、エントリのエントリポイントに対応するMODUの位置ModuOffsetから、メディアオブジェクトデータMOVppp.MODを順に読み出してMPEGデコーダに供給し、そのMODUのエントリフレームから読み出したフレームの合計時間が、ユーザの指定した再生開始時の残さ値以上になった時点で、再生出力を開始するのは、上記プレイリスト再生の項で述べたと同じ手続きで行う。
【0063】
メディアオブジェクト情報に従属メディアオブジェクト識別子SubObjIDの指定があれば、メディアオブジェクトデータMOVppp.MOD内のオーディオパケットの代わりに、従属メディアオブジェクトを読み出して再生する。又、シーン記述データSCNnnn.SMLがある場合は、その中で静止画PICppp.JPG又は、テキストデータTXTppp.TXTが指定されていれば、それらを同時に再生する。
【0064】
再生時間の合計が、ユーザの指定した再生終了時間を超えた時点で、再生を停止する。
【0065】
次に、早送り又は、早戻し再生の手順を図14を用いて示す。ユーザが、早送り又は、早戻し再生ボタンを押した事を検出すると、管理データMGR_DATA内のレジュームマーカResumeMarkerが指定するプログラムの番号を得る。図3に示すレジュームマーカResumeMarkerには、再生が中断された時刻情報が記憶されている。すなわち、レジュームマーカには、再生が中断されたのはどのプログラムであり、そのプログラムの最初からどれだけの時間が経過した時点で中断されたかが記録されている。図4のプログラムマネージャPRG_MGR内の、対応するプログラム情報PRG_INFO(図5)に記述された、メディアオブジェクト情報テーブルRefMoiTbl(エリア54)に既述された、メディアオブジェクトの再生時間をレジュームマーカの再生再開時間から順に引いて、レジュームマーカの再生再開時間の残さが最初に負になるメディアオブジェクト情報MOVppp.MOIを得る。
【0066】
次に、図16に示す様に、現在のメディアオブジェクト情報MOVppp.MOI内のタイムサーチテーブルの時間分解能TstIntervalの値で、直前までのレジュームマーカの再生再開時間の残さを割り、タイムサーチエントリ番号#nを得る。この#n番目のエントリのMODUの位置ModuOffsetから、メディアオブジェクトデータMOVppp.MODを読み出してMPEGデコーダに供給し、再生出力を開始する。次に、#n番目のMODU情報MODU_INFOをMODU情報テーブルModuiTblから読み出し、その中のエントリフレームのサイズEntrySizeが示すバイト数のデータの読み出しが終わった時点で、次のMODUのエントリフレームの先頭に移動し、同様に、エントリフレームのサイズ分、メディアオブジェクトデータMOVppp.MODを読み出してMPEGデコーダに供給し、更に次のMODUに移動し、同様に再生を行う事で、早送りを行う。
【0067】
ユーザが、早戻しを指定した場合は、同様にして、最初のエントリフレームの再生を行った後、1つ前のMODUに移動し、同様にエントリフレームの再生を行う事で、早戻しを実現する。
【0068】
ユーザが、早送り又は、早戻しボタンを離した時点で、その時点でのプログラムIDと、再生位置をレジュームマーカに記録し、早送り又は、早戻し再生を終了する。
【0069】
以上の結果、ユーザの指定する任意の位置に容易にアクセスすることが可能となり、又、早送り、逆再生などのトリックプレイの際に、必要なデータ部分のみを容易に読み出す事が可能となり、効率の良いトリックプレイが可能となる。
【0070】
【発明の効果】
以上のように本発明のデジタル蓄積メディアのトリックプレイ方法によれば、ユーザが要求する複雑なトリックプレイを容易に実現する事ができる。
【0071】
発明によれば、ユーザが任意に指定する位置からのランダムアクセスプレイが容易に実現される。
【0072】
発明によれば、ユーザの指定に応じて早送り又は、逆再生が効率良く実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態におけるデジタル蓄積メディアの記録・再生システムの構成図
【図2】 本発明の実施の形態におけるデジタル蓄積メディアのディレクトリ構成図
【図3】 本発明の実施の形態における管理データファイルMGR_DATAの例を示す図
【図4】 本発明の実施の形態におけるプログラム管理ファイルPRG_MGRの例を示す図
【図5】 プログラム管理ファイル内のプログラム情報PRG_INFOの構成図
【図6】 本発明の実施の形態におけるプレイリス管理ファイルPLST_MGRの例を示す図
【図7】 プレイリス管理ファイル内のプレイリス情報PLST_INFOの構成図
【図8】 本発明の実施の形態におけるメディアオブジェクト情報ファイル*.MOIの例を示す図
【図9】 メディアオブジェクト情報ファイル内のメディアオブジェクトユニット情報MODU_INFOの構成図
【図10】 本発明の実施の形態における記録手順の例を示す図
【図11】 本発明の実施の形態における編集手順の例を示す図
【図12】 本発明の実施の形態におけるプレイリストによる再生手順の例を示す図
【図13】 本発明の実施の形態におけるランダム再生手順の例を示す図
【図14】 本発明の実施の形態における早送り/早戻し再生手順の例を示す図
【図15】 再生手順の説明図
【図16】 早送り/早戻しの説明図
【図17】 メディアオブジェクトデータユニットMODUとタイムサーチエントリTSEとの関係を示した説明図
【図18】 再生開始時PBTから再生が開始されるための動作を説明するフローチャート
【図19】 早送りや早戻しの動作を説明するフローチャート
【図20】 早送りの場合のタイムサーチエントリTSEのタイムサーチテーブルを開くための動作を説明するフローチャート
【図21】 早戻しの場合のタイムサーチエントリTSEのタイムサーチテーブルを開くための動作を説明するフローチャート
【図22】 従来のデジタル蓄積メディアでトリックプレイを実現するためのテーブルの構成図
【符号の説明】
1 デジタル蓄積メディア
2 記録・再生装置
3 カメラ
4 ディスプレイ
5 入力部
6 制御部

Claims (13)

  1. 圧縮符号化されたデジタルオーディオビデオデータからなるマルチメディアコンテンツを記録・再生するデジタル蓄積メディアのトリックプレイ方法であって、
    コンテンツをプログラム単位に分割してディレクトリを構成し、各プログラム内のコンテンツを更に複数のメディアオブジェクトと呼ぶ単位毎に独立ファイルとして記録し、
    記録されたコンテンツのプログラム毎のID及び、各プログラムを構成するメディアオブジェクトの情報一覧表を含むプログラムマネージャファイルと、
    メディアオブジェクト毎の再生時間と、所定時間間隔毎のエントリポイント一覧表を含むメディアオブジェクト情報ファイルと、
    ユーザが指定する再生開始プログラムIDと、そのプログラム内での再生開始時と終了時の指定されたプレイリスト情報を含むプレイリストマネージャファイルとを持ち、
    ユーザが再生開始プログラムIDと、そのプログラム内での再生開始時を指定すると、指定されたプログラム内のメディアオブジェクト情報の再生時間を最初から順に調べ、ユーザが指定する再生開始時を含むメディアオブジェクトkを得て、その直前のメディアオブジェクトまでの再生時間のすべてをユーザが指定した再生開始時から引いた値と、メディアオブジェクトkのメディアオブジェクト情報内のタイムサーチテーブル分解能とを比較する事で、ユーザが指定する再生開始時に該当するエントリーポイントを得て、そのエントリポイントを含むMODUのエントリフレーム位置から、メディアオブジェクトkのデータを読み出してデコーダに供給し、エントリーポイントまでデコードが進んだ時点から、デコード結果の出力を開始し、
    以降は、プレイリスト情報とプログラムマネージャファイルに従って順にメディアオブジェクトをデコード出力する事によってランダムアクセスプレイを実現する事を特徴とするデジタル蓄積メディアのトリックプレイ方法。
  2. 圧縮符号化されたデジタルオーディオビデオデータからなるマルチメディアコンテンツを記録・再生するデジタル蓄積メディアであって、
    コンテンツをプログラム単位に分割してディレクトリを構成し、各プログラム内のコンテンツを更に複数のメディアオブジェクトと呼ぶ単位毎に独立ファイルとして記録し、
    記録されたコンテンツのプログラム毎のID及び、各プログラムを構成するメディアオブジェクトの情報一覧表を含むプログラムマネージャファイルと、
    メディアオブジェクト毎の再生時間と、所定時間間隔毎のエントリポイント一覧表を含むメディアオブジェクト情報ファイルと、
    ユーザが指定する再生開始プログラムIDと、そのプログラム内での再生開始時と終了時の指定されたプレイリスト情報を含むプレイリストマネージャファイルと、
    最後に再生を中断したプログラムIDと、そのプログラム内での中断時間情報により構成されるレジュームマーカを含んだ管理データファイルとを持ち、
    ユーザが早送りを指定すると、レジュームマーカで指定されたプログラム内のメディアオブジェクト情報を最初から順に調べて、メディアオブジェクト情報内の再生時間を順に比較して行き、最初に中断時間を超えるメディアオブジェクトkを得て、その直前のメディアオブジェクトまでの再生時間すべてをレジュームマーカが指定する中断時間から引いた値を、メディアオブジェクトkのメディアオブジェクト情報内のタイムサーチテーブル分解能で割った値を番号とするエントリポイントを求め、そのエントリポイントに対応するMODUのエントリフレームデータを読み出してデコーダに供給し、
    以下繰り返し、次のMODUのエントリフレームデータをデコーダに供給し、
    早送りを終えた場合は、中断した時点のプログラムIDと、そのプログラム内での中断時間情報でレジュームマーカを書き換える事により、早送りを実現する事を特徴とするデジタル蓄積メディアのトリックプレイ方法。
  3. 圧縮符号化されたデジタルオーディオビデオデータからなるマルチメディアコンテンツを記録・再生するデジタル蓄積メディアであって、
    コンテンツをプログラム単位に分割してディレクトリを構成し、各プログラム内のコンテンツを更に複数のメディアオブジェクトと呼ぶ単位毎に独立ファイルとして記録し、
    記録されたコンテンツのプログラム毎のID及び、各プログラムを構成するメディアオブジェクトの情報一覧表を含むプログラムマネージャファイルと、
    メディアオブジェクト毎の再生時間と、所定時間間隔毎のエントリポイント一覧表を含むメディアオブジェクト情報ファイルと、
    ユーザが指定する再生開始プログラムIDと、そのプログラム内での再生開始時と終了時の指定されたプレイリスト情報を含むプレイリストマネージャファイルと、
    最後に再生を中断したプログラムIDと、そのプログラム内での中断時間情報により構成されるレジュームマーカを含んだ管理データファイルとを持ち、
    ユーザが早戻しを指定すると、レジュームマーカで指定されたプログラム内のメディアオブジェクト情報を最初から順に調べて、メディアオブジェクト情報内の再生時間を順に比較して行き、最初に中断時間を超えるメディアオブジェクトkを得て、その直前のメディアオブジェクトまでの再生時間すべてをレジュームマーカが指定する中断時間から引いた値を、メディアオブジェクトkのメディアオブジェクト情報内のタイムサーチテーブル分解能で割った値を番号とするエントリポイントを求め、そのエントリポイントに対応するMODUのエントリフレームデータを読み出してデコーダに供給し、
    以下繰り返し、1つ前のMODUのエントリフレームのデータをデコーダに供給し、
    早戻しを終えた場合は、中断した時点のプログラムIDと、そのプログラム内での中断時間情報でレジュームマーカを書き換える事により、早戻しを実現する事を特徴とするデジタル蓄積メディアのトリックプレイ方法。
  4. 圧縮符号化されたディジタルビデオデータからなるマルチメディアコンテンツを、プログラム単位に分割し、更に各プログラムをメディアオブジェクト単位に分割し、更に各メディアオブジェクトを、再生開始可能なエントリフレームを先頭フレームとするメディアオブジェクトデータユニットMODUに分割して蓄積メディアに記録し、
    また、管理情報として、各メディアオブジェクトの先頭から所定時間間隔ΔT毎にタイムサーチエントリを定義するタイムサーチテーブルと、各メディアオブジェクトの再生時間と、特定されたプログラムの再生開始時の情報とを含み、
    更に該タイムサーチテーブルは、特定されたプログラムの先頭からタイムサーチエントリが含まれるメディアオブジェクトデータユニットMODUの先頭の位置までのデータ量を表すオフセット量OFと、該メディアオブジェクトデータユニットMODUの先頭からタイムサーチエントリまでに存在するフレームの枚数を表すフレーム数情報FNとを含み、該再生開始時から再生を行なう再生方法であって、
    該再生開始時の値から、最初のメディアオブジェクトから順番にそれぞれの再生時間を減算し、減算した残差と、次のメディアオブジェクトの再生時間を比較することにより、再生開始時が存在するメディアオブジェクトを検出し、
    該残差と該所定時間間隔ΔTとを用いて、再生開始時に内輪で一番近いタイムサーチエントリと、該タイムサーチエントリから再生開始時までの残存時間を検出し、
    検出したタイムサーチエントリのタイムサーチテーブルに基づき、特定されたプログラムのオフセット量までアクセスし、
    該アクセスした位置から、検出したタイムサーチエントリのタイムサーチテーブルに基づき、フレーム数情報FNの枚数のフレームをデコードし、
    更に上記残存時間デコードを継続し、
    該残存時間が経過した後、デコード結果をスクリーンに表示することを特徴とする再生方法。
  5. 上記再生開始時は、ユーザが編集して特定した再生開始時であることを特徴とする請求項記載の再生方法。
  6. 上記再生開始時は、再生が中断された時刻情報を含むレジュームマーカで特定した再生開始時であることを特徴とする請求項記載の再生方法。
  7. 圧縮符号化されたディジタルビデオデータからなるマルチメディアコンテンツを、プログラム単位に分割し、更に各プログラムをメディアオブジェクト単位に分割し、更に各メディアオブジェクトを、再生開始可能なエントリフレームを先頭フレームとするメディアオブジェクトデータユニットMODUに分割して蓄積メディアに記録し、
    また、管理情報として、各メディアオブジェクトの先頭から所定時間間隔ΔT毎にタイムサーチエントリを定義するタイムサーチテーブルと、各メディアオブジェクトの再生時間と、特定されたプログラム内における再生開始時の情報とを含み、
    更に該タイムサーチテーブルは、特定されたプログラムの先頭からタイムサーチエントリが含まれるメディアオブジェクトデータユニットMODUの先頭の位置までのデータ量を表すオフセット量OFと、該メディアオブジェクトデータユニットMODUの先頭からタイムサーチエントリまでに存在するフレームの枚数を表すフレーム数情報FNとを含み、該再生開始時あたりから早送り再生を行なう再生方法であって、
    該再生開始時の値から、最初のメディアオブジェクトから順番にそれぞれの再生時間を減算し、減算した残差と、次のメディアオブジェクトの再生時間を比較することにより、再生開始時が存在するメディアオブジェクトを検出し、
    該残差と該所定時間間隔ΔTとを用いて、再生開始時に内輪で一番近いタイムサーチエントリを検出し、
    検出したタイムサーチエントリのタイムサーチテーブルに基づき、特定されたプログラムのオフセット量までアクセスし、
    アクセスしたオフセット量の位置にある再生開始可能なエントリフレームをデコードし、更にスクリーンに表示し、
    次のタイムサーチエントリを検出し、
    検出したタイムサーチエントリのタイムサーチテーブルに基づき、特定されたプログラムのオフセット量までアクセスし、
    アクセスしたオフセット量の位置にある再生開始可能なエントリフレームをデコードし、更にスクリーンに表示ることにより早送り再生を行なう再生方法。
  8. 圧縮符号化されたディジタルビデオデータからなるマルチメディアコンテンツを、プログラム単位に分割し、更に各プログラムをメディアオブジェクト単位に分割し、更に各メディアオブジェクトを、再生開始可能なエントリフレームを先頭フレームとするメディアオブジェクトデータユニットMODUに分割して蓄積メディアに記録し、
    また、管理情報として、各メディアオブジェクトの先頭から所定時間間隔ΔT毎にタイムサーチエントリを定義するタイムサーチテーブルと、各メディアオブジェクトの再生時間と、特定されたプログラム内における再生開始時の情報とを含み、
    更に該タイムサーチテーブルは、特定されたプログラムの先頭からタイムサーチエントリが含まれるメディアオブジェクトデータユニットMODUの先頭の位置までのデータ量を表すオフセット量OFと、該メディアオブジェクトデータユニットMODUの先頭からタイムサーチエントリまでに存在するフレームの枚数を表すフレーム数情報FNとを含み、該再生開始時あたりから早戻し再生を行なう再生方法であって、
    該再生開始時の値から、最初のメディアオブジェクトから順番にそれぞれの再生時間を減算し、減算した残差と、次のメディアオブジェクトの再生時間を比較することにより、再生開始時が存在するメディアオブジェクトを検出し、
    該残差と該所定時間間隔ΔTとを用いて、再生開始時に内輪で一番近いタイムサーチエントリを検出し、
    検出したタイムサーチエントリのタイムサーチテーブルに基づき、特定されたプログラムのオフセット量までアクセスし、
    アクセスしたオフセット量の位置にある再生開始可能なエントリフレームをデコードし、更にスクリーンに表示し、
    ひとつ前のタイムサーチエントリを検出し、
    検出したタイムサーチエントリのタイムサーチテーブルに基づき、特定されたプログラムのオフセット量までアクセスし、
    アクセスしたオフセット量の位置にある再生開始可能なエントリフレームをデコードし、更にスクリーンに表示ることにより早戻し再生を行なう再生方法。
  9. 圧縮符号化されたディジタルビデオデータからなるマルチメディアコンテンツを、プログラム単位に分割し、更に各プログラムをメディアオブジェクト単位に分割し、更に各メディアオブジェクトを、再生開始可能なエントリフレームを先頭フレームとするメディアオブジェクトデータユニットMODUに分割して蓄積メディアに記録し、
    また、管理情報として、各メディアオブジェクトの先頭から所定時間間隔ΔT毎にタイムサーチエントリを定義するタイムサーチテーブルと、各メディアオブジェクトの再生時間と、特定されたプログラムの再生開始時の情報とを含み、
    更に該タイムサーチテーブルは、特定されたプログラムの先頭からタイムサーチエントリが含まれるメディアオブジェクトデータユニットMODUの先頭の位置までのデータ量を表すオフセット量OFと、該メディアオブジェクトデータユニットMODUの先頭からタイムサーチエントリまでに存在するフレームの枚数を表すフレーム数情報FNとを含み、該再生開始時から再生を行なう再生装置であって、
    該再生開始時の値から、最初のメディアオブジェクトから順番にそれぞれの再生時間を減算し、減算した残差と、次のメディアオブジェクトの再生時間を比較することにより、再生開始時が存在するメディアオブジェクトを検出する手段と、
    該残差と該所定時間間隔ΔTとを用いて、再生開始時に内輪で一番近いタイムサーチエントリと、該タイムサーチエントリから再生開始時までの残存時間を検出する手段と、
    検出したタイムサーチエントリのタイムサーチテーブルに基づき、特定されたプログラムのオフセット量までアクセスする手段と、
    該アクセスした位置から、検出したタイムサーチエントリのタイムサーチテーブルに基づき、フレーム数情報FNの枚数のフレームをデコードする手段と、
    前記フレーム数のデコードが経過した後のデコード結果をスクリーンに表示する手段とを有することを特徴とする再生装置。
  10. 上記再生開始時は、ユーザが編集して特定した再生開始時であることを特徴とする請求項記載の再生装置。
  11. 上記再生開始時は、再生が中断された時刻情報を含むレジュームマーカで特定した再生開始時であることを特徴とする請求項記載の再生装置。
  12. 圧縮符号化されたディジタルビデオデータからなるマルチメディアコンテンツを、プログラム単位に分割し、更に各プログラムをメディアオブジェクト単位に分割し、更に各メディアオブジェクトを、再生開始可能なエントリフレームを先頭フレームとするメディアオブジェクトデータユニットMODUに分割して蓄積メディアに記録し、
    また、管理情報として、各メディアオブジェクトの先頭から所定時間間隔ΔT毎にタイムサーチエントリを定義するタイムサーチテーブルと、各メディアオブジェクトの再生時間と、特定されたプログラム内における再生開始時の情報とを含み、
    更に該タイムサーチテーブルは、特定されたプログラムの先頭からタイムサーチエントリが含まれるメディアオブジェクトデータユニットMODUの先頭の位置までのデータ量を表すオフセット量OFと、該メディアオブジェクトデータユニットMODUの先頭からタイムサーチエントリまでに存在するフレームの枚数を表すフレーム数情報FNとを含み、該再生開始時あたりから早送り再生を行なう再生装置であって、
    該再生開始時の値から、最初のメディアオブジェクトから順番にそれぞれの再生時間を減算し、減算した残差と、次のメディアオブジェクトの再生時間を比較することにより、再生開始時が存在するメディアオブジェクトを検出する手段と、
    該残差と該所定時間間隔ΔTとを用いて、再生開始時に内輪で一番近いタイムサーチエントリを検出する手段と、
    検出したタイムサーチエントリのタイムサーチテーブルに基づき、特定されたプログラムのオフセット量までアクセスする手段と、
    アクセスしたオフセット量の位置にある再生開始可能なエントリフレームをデコードし、更にスクリーンに表示する手段と、
    次のタイムサーチエントリを検出する手段とを有することを特徴とする早送り再生を行なう再生装置。
  13. 圧縮符号化されたディジタルビデオデータからなるマルチメディアコンテンツを、プログラム単位に分割し、更に各プログラムをメディアオブジェクト単位に分割し、更に各メディアオブジェクトを、再生開始可能なエントリフレームを先頭フレームとするメディアオブジェクトデータユニットMODUに分割して蓄積メディアに記録し、
    また、管理情報として、各メディアオブジェクトの先頭から所定時間間隔ΔT毎にタイムサーチエントリを定義するタイムサーチテーブルと、各メディアオブジェクトの再生時間と、特定されたプログラム内における再生開始時の情報とを含み、
    更に該タイムサーチテーブルは、特定されたプログラムの先頭からタイムサーチエントリが含まれるメディアオブジェクトデータユニットMODUの先頭の位置までのデータ量を表すオフセット量OFと、該メディアオブジェクトデータユニットMODUの先頭からタイムサーチエントリまでに存在するフレームの枚数を表すフレーム数情報FNとを含み、該再生開始時あたりから早戻し再生を行なう再生装置であって、
    該再生開始時の値から、最初のメディアオブジェクトから順番にそれぞれの再生時間を減算し、減算した残差と、次のメディアオブジェクトの再生時間を比較することにより、再生開始時が存在するメディアオブジェクトを検出する手段と、
    該残差と該所定時間間隔ΔTとを用いて、再生開始時に内輪で一番近いタイムサーチエントリを検出する手段と、
    検出したタイムサーチエントリのタイムサーチテーブルに基づき、特定されたプログラムのオフセット量までアクセスする手段と、
    アクセスしたオフセット量の位置にある再生開始可能なエントリフレームをデコードし、更にスクリーンに表示する手段と、
    ひとつ前のタイムサーチエントリを検出する手段とを有すること特徴とする早戻し再生を行なう再生装置。
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