JP4127657B2 - 混合機及びこれに用いる固定手段 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被攪拌物の攪拌混合を行う混合機及びこれに用いる固定手段に関する。
【0002】
【従来の技術】
被攪拌物の攪拌混合を行う多軸式混合機として、従来より、例えば建設発生土や汚泥に固化材等の土質改良材を添加し攪拌混合処理することでリサイクル用の改良土を生成する自走式の土質改良機が知られている。この自走式土質改良機の混合機は、複数の攪拌羽根(パドル)を有する回転軸と、この回転軸の両端に設けられその回転軸を回転自在に支持する軸受と、上記回転軸の一方側末端に連結されることで回転軸を回転駆動する駆動手段(混合装置用油圧モータ)とを備えている(例えば、特許文献1参照)。なお、上記回転軸の両端を支持する軸受としては、特許文献1の文章中には特に明記されていないが、その図面から明らかなように軸受取付面に対して回転軸の角度にある程度自由度を持たせる球面軸受が用いられている。この特許文献1は、攪拌混合中に被攪拌物から受ける反力により回転軸にある程度の撓みが生じても、両端の球面軸受がこの撓みによる回転軸の角度変化を許容して、回転軸に応力が集中しにくいよう配慮されている。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−194767号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術では以下のような課題が存在する。
すなわち、上記従来技術の混合機では、上述したように攪拌混合中に回転軸に撓みが生じた際には球面軸受が回転軸の角度変化を許容するので、回転軸の一方側末端に直結された駆動手段はその撓みにより変位しようとする。しかしながら、駆動手段はケーシングに固定支持されているため、回転軸に撓みが生じる度にその一方側末端の変位が制限される。そのため、回転軸における球面軸受から末端(駆動手段との結合部)までの部分に大きな曲げ力が作用することとなり、結果として、軸寿命の短命化を招く恐れがあった。さらに、上記従来技術の混合機は自走式土質改良機に備えられたものであるが、例えば固定式の土質改良プラント等では装置全体が大型化するため混合機及び回転軸も長いものとなる。その場合には回転軸の撓み量も大きくなるため、回転軸にはさらに大きな曲げ力が作用し、軸寿命がさらに短命化することとなる。その結果、短期間での軸交換が必要となり、作業員による交換作業の手間が増大すると共に、交換作業のために運転を中止した分混合処理物の生産性が低下するという問題があった。
【0005】
本発明は、上記従来技術の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、軸に作用する曲げ力を低減し、軸交換による作業員の労力の軽減及び生産性低下の防止をすることができる混合機及びこれに用いる固定手段を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
(1)上記目的を達成するために、本発明の混合機は、ケーシングと、このケーシング内に球面軸受を介して支持され、複数の攪拌羽根を有する少なくとも2本の回転軸と、これら回転軸の一方端側にそれぞれ直接連結される駆動手段と、これら駆動手段間に設けられ、前記駆動手段の動きを規制する固定手段とを備え、前記固定手段は、隣接する前記駆動手段の反力をそれぞれ相互に受けるように、前記駆動手段それぞれに設けた連結固定部材の嵌合部同士を間隙をもって連結するものとする。
【0007】
本実施の形態においては、例えば2つの駆動手段で複数の攪拌羽根を備えた2本の回転軸を回転駆動し、被攪拌物の攪拌混合を行う。このとき、2つの駆動手段間に設けられた固定手段であって、隣接する駆動手段の反力をそれぞれ相互に受けるように、駆動手段それぞれに設けた連結固定部材の嵌合部同士を間隙をもって連結するものでそれら2つの駆動手段の動きを規制することによって、それら駆動手段が回転軸から受ける回転反力により回転するのを防止できる。また、攪拌混合中に被攪拌物等から受ける反力により回転軸に撓みが生じた際に、球面軸受が軸受取付面に対して回転軸の角度をある程度許容するので、回転軸の一方側末端に連結された駆動手段はその撓みにより変位する。このとき、本実施の形態によれば、前述した従来構造のように駆動手段をケーシングに固定支持せず、連結固定部材の嵌合部同士を間隙によって駆動手段の変位を許容しながら固定手段(連結固定部材)によって2つの駆動手段の動きを規制するので、回転軸に撓みが生じた際に回転軸に作用する曲げ力を低減できる。これにより、軸寿命の短命化を抑制でき、その結果、短期間での軸交換が必要なくなるので作業員による交換作業の手間を軽減することができる。さらに、交換作業のために運転を中止する時間を減少できるので、その分混合処理物の生産性を向上することができる。したがって、軸交換による作業員の労力の軽減及び生産性低下の防止をすることができる。
【0009】
)上記()において、好ましくは、前記連結固定部材の嵌合部は、凹部と凸部とからなるものとする。
【0010】
(3)上記(1)又は(2)において、また好ましくは、前記少なくとも2本の回転軸の回転駆動を同期させる同期手段をさらに備えるものとする。
【0011】
)上記目的を達成するために、また本発明は、ケーシング内に球面軸受を介して支持され、複数の攪拌羽根を有する少なくとも2本の回転軸の一方端側にそれぞれ直接連結される駆動手段の動きを規制する混合機駆動手段の固定手段において、前記固定手段は、隣接する前記駆動手段の反力をそれぞれ相互に受けるように前記駆動手段それぞれに設けられ、その嵌合部同士が間隙をもって連結される連結固定部材であるものとする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の混合機及びこれに用いる固定手段の一実施の形態を図面を参照しつつ説明する。本実施の形態における混合機は、建設発生土や汚泥に生石灰等の固化材を添加して攪拌混合し、強度を増大させてリサイクル用の改良土を生成する土質改良用に用いられるものである。
図1は本発明の混合機の一実施の形態の全体構造を表す側面図、図2はその内部構造を示す側断面図、図3は図2中III−III断面による横断面図である。
【0013】
これら図1乃至図3において、1は二軸パドル式の攪拌混合機であり、この攪拌混合機1は、混合機本体2と、この混合機本体2を搭載する本体フレーム3とにより構成されている。また、4はケーシング、5A,5Bはこのケーシング4内にその長手方向に略水平に並列して設けられた回転軸、6A,6Bはこの回転軸5A,5Bに所定ピッチで複数取り付けられた攪拌羽根(パドル)、7A,7Bは上記回転軸5A,5Bの一方側(図2中左側)末端に直結され、回転軸5A,5Bをそれぞれ回転駆動する駆動手段、8A,8Bは回転軸5A,5Bをそれぞれ回転自在に支持する球面軸受のうち一方側(駆動手段7A,7B側)に配置された球面軸受(但し図2には球面軸受8Aのみ図示)、9A,9Bは上記球面軸受のうち他方側(図2中右側)に配置された球面軸受(但し図2には球面軸受9Aのみ図示)、10A,10B及び11A,11Bは回転軸5A,5Bの上記球面軸受より若干中央側にそれぞれ設けられた軸シール(同様に図2には軸シール10A,11Aのみ図示)、12A,12Bは回転軸5Aと回転軸5Bとの回転駆動を同期させるタイミングギヤ(但し図2にはタイミングギヤ12Aのみ図示)である。
【0014】
上記ケーシング4は、その上部に被攪拌物である土砂等が投入される土砂投入口4Aと、生石灰等の固化材が投入される固化材投入口4Bとを備えており、また、その下部に攪拌混合処理の終了した改良土を排出する排出口4Cを備えている。また、ケーシング4は、その長手方向一方側(図1及び図2中左側)端部に上記球面軸受8A,8B、軸シール10A,10B、及びタイミングギヤ12A,12Bを内部に収納する軸受ボックス14を備え、その長手方向他方側(図1及び図2中右側)端部に球面軸受9A,9Bおよび軸シール11A,11Bを内部に収納する軸受ボックス15とを備えている。
【0015】
上記攪拌羽根6A(又は攪拌羽根6B。以下、かっこ内対応関係同様)は、図3に示すように回転軸5Aの回転方向である矢印ア(又は回転軸5Bの回転方向である矢印イ)に対して斜め一方側向きとなるように回転軸5A(又は回転軸5B)に設けられており、これにより上記土砂投入口4Aから投入された土砂等は攪拌されながらケーシング4内を排出口4Cに向かって運ばれるようになっている。なお、攪拌羽根6Aと6Bとは、回転軸5A,5Bの回転が上記タイミングギヤ12A,12Bにより90度の位相差を設けて同期されてることで、互いにぶつかりあうことなく回転されるようになっている。
【0016】
上記駆動手段7A,7Bは、回転軸5A,5Bの一方側末端(上記軸受ボックス14よりもさらに末端側)にそれぞれ直接連結され、本体フレーム3からは浮いた形で立設されている。図4はこの駆動手段7Aと回転軸5Aとの接続部分の構造を一部断面で示す側面図である。
この図4において、7Aaはモータ部、7Abは減速機であり、駆動手段7Aはこれらモータ部7Aaと減速機7Abとから構成されている。また、16は回転軸挿入用ボス、5Aaはこの回転軸挿入用ボス16に挿入される回転軸5Aの一方側末端の挿入部、5Aa1はこの挿入部5Aaに設けられた固定用のキー溝、17は上記回転軸挿入用ボス16と挿入された回転軸挿入部5Aaを締結固定するための固定用ボルトである。
【0017】
上記減速機7Abは、上記モータ部7Aaの回転駆動力を図示しないべべルギヤ及び平歯車を介して上記回転軸挿入用ボス16に伝達するようになっている。この回転軸挿入用ボス16と回転軸5Aとは、上記キー溝5Aa1及び固定用ボルト17により締結固定されており、これによりモータ部7Aaの回転駆動力が回転軸5Aに伝達され、回転軸5Aが回転駆動されるようになっている。
なお、上記モータ部7Aaは電動又は油圧等の駆動源により駆動されるようになっている。また、以上は駆動手段7Aと回転軸5Aとの接続部について説明したが、駆動手段7Bと回転軸5Bとの接続部についても上記と同様の構造となっている。
【0018】
上記球面軸受8A,8B及び9A,9Bは、これら軸受の軸受取付面に対して回転軸5A,5Bの角度にある程度自由度を有することができる軸受である。このように回転軸5A,5Bの両端を軸支する軸受として球面軸受を用いることにより、攪拌混合中に被攪拌物から受ける反力により回転軸5A,5Bにある程度の撓みが生じた場合でも、両端の球面軸受8A,8B及び9A,9Bがこの撓みによる回転軸5A,5Bの角度変化を許容して、回転軸5A,5Bに応力が集中しにくいようになっている。
【0019】
図5は図2中矢印A方向から見た攪拌混合機1の矢視正面図である。
この図5において、18は駆動手段7A,7Bの動きを規制する連結固定部材であり、駆動手段7Aの減速機7Abの一方側(図5中紙面手前側)端部に複数のボルト19により固定された凹部18Aと、駆動手段7Bの減速機7Bbの一方側端部に複数のボルト20により固定された凸部18Bとにより構成されている。これら凹部18Aと凸部18Bとは互いに嵌合できるようになっており、嵌合した際に凹部18Aの底部18A1と凸部18Bの突起部先端18B1とが所定の間隙G1を有し、また凹部18Aの双耳部先端18A2,18A2と凸部18Bの肩部18B2,18B2とが同様に所定の間隙G1を有し、且つ凹部18Aの双耳部側面18A3,18A3と凸部18Bの突起部側面18B3,18B3とが微小な間隙G2を有するように形成されている。これにより、攪拌混合作業時には、凹部18Aの双耳部側面18A3と凸部18Bの突起部側面18B3とが当接して駆動手段7A,7Bの回転力を支持し、これら駆動手段7A,7Bが回転軸5A,5Bから受ける回転反力により回転して動くのを規制する。その結果、駆動手段7A,7Bは回転軸5A,5Bをそれぞれ回転駆動できるようになっている。さらに、上記微小間隙G2により凹部18Aと凸部18Bとは嵌合した状態で略水平方向に横滑りできるようになっており、その結果、攪拌作業時に被攪拌物から受ける反力等により回転軸5A,5Bに撓みが生じた場合に、その撓みによる駆動手段7A,7Bの略水平方向(図5中左右方向)の変位を上記間隙G1分だけ許容できるようになっている(詳細は後述)。なお、上記凹部18Aと凸部18Bの凹凸形状は逆でもよい。
【0020】
以上において、タイミングギヤ12A,12Bは請求項記載の少なくとも2本の回転軸の回転駆動を同期させる同期手段を構成し、連結固定部材18は請求項1記載の駆動手段の動きを規制する固定手段を構成し、凹部18A及び凸部18Bは請求項記載の連結固定部材の嵌合部を構成する。
【0021】
次に、上記構成の本発明の混合機及びこれに用いる固定手段の一実施の形態の動作及び作用を以下に説明する。
攪拌混合機1で攪拌混合作業を行う際には、まず駆動手段7A,7Bの駆動力で回転軸5A,5Bを回転駆動する。このとき、駆動手段7A,7Bには、回転軸5A,5Bから受ける回転反力により図3中矢印ア及び矢印イに示す回転軸5A,5Bの回転方向と反対方向に駆動手段7A,7Bを回転しようとする回転力がそれぞれ作用する。図6はこのときの駆動手段7A,7Bの状態を示す攪拌混合機1の正面図である。
【0022】
この図6に示すように、駆動手段7A,7Bが上記回転反力により互いに図6中矢印ウ及びエ方向に前記の微小間隙G2分だけ回転したところで、連結固定部材18の凹部18Aと凸部18Bとが当接する。このように当接することで凹部18Aと凸部18Bとはお互いの回転を止め合い、駆動手段7A,7Bのそれぞれに作用する回転反力を支持しあう。これにより、駆動手段7A,7Bは回転軸5A,5Bから受ける回転反力により自身が回転することなく、回転軸5A,5Bを回転駆動することができる。
【0023】
このようにして、回転軸5A,5Bが回転駆動された状態で、土砂投入口4Aから土砂等の被攪拌物を投入すると、それら土砂等と固化材投入口4Bから投入された固化材とが、ケーシング4内においてその長手方向一方側に移送されつつ攪拌混合され、生成した改良土は排出口4Cから排出される。
【0024】
このようにして行われる攪拌混合作業において、通常、回転軸5A(又は回転軸5B。以下、かっこ内対応関係同じ)は被攪拌物等から受ける反力によってある程度の撓みを生じる。この撓みは、回転軸5A(又は回転軸5B)が長くなりこれらを両端で軸支する軸受間のスパンが大きいほど大きくなる性質を有する。また、例えば攪拌羽根6A(又は攪拌羽根6B)がケーシング4との間に異物を噛み込み回転軸5A(又は回転軸5B)の回転がその噛み込みにより止められた場合等には、上記撓みは比較的大きくなる。図7はこのときの回転軸の撓みを表した撓み曲線である。なお、この図7では説明を簡単にするために、回転軸5Aの略中央部に鉛直下向きの力が作用した場合の撓みを表している。
【0025】
この図7において、δSは略中央部に作用する鉛直下向きの力により回転軸5A(又は回転軸5B)に生じた撓みの最大撓み量、Lは球面軸受8A(又は球面軸受8B)と駆動手段7A(又は駆動手段7B)との距離、δMは球面軸受8A(又は球面軸受8B)から距離Lの場所での回転軸5A(又は回転軸5B)の撓み量である。すなわち、この図7に示すように、回転軸5A(又は回転軸5B)の両端を軸支する球面軸受8A,9A(又は球面軸受8B,9B)は、前述したようにその軸受取付面に対して回転軸5A(又は回転軸5B)の角度をある程度許容することができるので、球面軸受8A(又は球面軸受8B)から距離Lの場所にある駆動手段7A(又は駆動手段7B)は略上向きにδMだけ変位する。なお、回転軸5A,5Bはケーシング4内において同じ被攪拌物を攪拌混合するので、通常、被攪拌物から同時に略同等の反力を受ける。したがって、駆動手段7A,7Bは共に略上向きにδMだけ変位することとなる。
【0026】
ここで、本実施の形態においては、駆動手段7A,7Bは回転軸5A,5Bの一方側末端にそれぞれ直接連結され、本体フレーム3からは浮いた形で設けられているため、例えばトルクアーム部材で本体フレーム3と駆動手段7A,7Bとを連結して回転力を支持するような構造と比べ、駆動手段7A,7Bは何らの反力を受けずに上記上向きに変位をすることができる。また、本実施の形態においては、上述したように駆動手段7A,7Bが回転軸5A,5Bから受ける回転反力によって回転して動くのを規制するために連結固定部材18で支持するが、この連結固定部材18による支持は上記駆動手段7A,7Bの変位に対して何らの反力を与えるものではない。このことを図8を用いて力学的に説明する。
【0027】
図8は連結固定部材18による支持が上記駆動手段7A,7Bの変位を拘束するものではないことを示す、連結固定部材18の力学的計算モデルを表す図である。
この図8(a)及び図8(b)において、MAは駆動手段7Aに作用する回転反力を支持する際に連結固定部材18の凹部18Aに作用する回転力、MBは駆動手段7Bに作用する回転反力を支持する際に連結固定部材18の凸部18Bに作用する回転力であり、lは回転軸5A,5Bの軸心間の距離である。これら凹部18A及び凸部18Bに作用する回転力MA,MBを凹部18Aと凸部18Bとが嵌合することによって支持する際に、回転軸5A,5Bに略鉛直上下方向に作用する反力RA,RBは次式(1)のようになる。
【0028】
A=RB=(MB−MA)/1・・・(1)
ここで凹部18A及び凸部18Bに作用する回転力MA,MBは、2台の駆動手段7A,7Bの回転駆動力が等しいことからMA=MBであるので、上記式(1)はRA=RB=0となり、回転軸5A,5Bに略鉛直上下方向に作用する反力は0ということになる。したがって、駆動手段7A,7Bは何らの反力を受けることなく上記したように略上向きにδMだけ変位することができる。なお、上記変位δMは略上向きの変位としたが、回転軸5A,5Bに鉛直上向きの力が作用して駆動手段7A,7Bが下向きに変位する場合においても、駆動手段7A,7Bは上記と同様に何らの反力を受けることなく変位することができる。
【0029】
さらに、上記は略鉛直上下方向の変位としたが、例えば投入した土砂等に異物が混入しており、その異物がケーシング4内底部と攪拌羽根6Aとの間に噛み込んだ場合、回転軸5Aは回転反力により回転軸5Bと反対方向(図3中右方向)の反力を受け、回転軸5Bと反対方向に変位量δSだけ変位することも考えられる。この場合、駆動手段7Aは駆動手段7Bの方向にδMだけ変位することになるが、本実施の形態によれば凹部18Aと凸部18B間に所定の間隙G1及び微小間隙G2を設けており、上述したように凹部18Aと凸部18Bとが略水平方向に滑りあうことで駆動手段7A,7Bの略水平方向の変位を許容できる。したがって、駆動手段7A,7Bはそれぞれが略水平方向にも変位することができる。
【0030】
以上説明したように、被攪拌物からの反力又は異物の噛み込み等により回転軸5A,5Bに撓みが生じ、駆動手段7A,7Bが略鉛直上下方向又は略水平方向に変位した際に、例えば駆動手段7A,7Bがケーシング4に固定支持され変位することができない従来技術のような構造の場合には、回転軸5A,5Bにおける球面軸受8Aから駆動手段7Aとの接続部までの部分に大きな曲げ力が作用することになるのに対し、本実施の形態によれば、駆動手段7A,7Bは何らの反力を受けることなく略鉛直上下方向に変位することができ、且つ略水平方向にも変位することができるので、回転軸5A,5Bに大きな曲げ力が作用することを防止できる。これにより、回転軸5A,5Bの軸寿命を延ばすことができ、その結果、短期間での軸交換が必要なくなるので作業員による交換作業の手間を軽減することができる。さらに、交換作業のために運転を中止する時間を減少できるので、その分混合処理物の生産性を向上することができる。したがって、軸交換による作業員の労力の軽減及び生産性低下の防止をすることができる。
【0031】
なお、上記本発明の一実施の形態においては、連結固定部材18を構成する凹部18Aと凸部18Bとは直接嵌合するようにしたが、例えば図9に示すように球面座21を介して凹部18′Aと凸部18′Bとが嵌合する連結固定部材18′を用いてもよい。なおこの場合、球面座21と凹部18′A及び凸部18′Bとは固定せずに、球面座21と凹部18′Aとは図9中矢印カ方向に自由に滑り、球面座21と凸部18′Bとは図9中矢印オ方向に自由に滑るような構造とする。これにより、上記一実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0032】
【発明の効果】
本発明によれば、駆動手段間に固定手段を設けて駆動手段の動きを規制することにより、駆動手段は回転反力により自身が回転されることなく回転軸を回転駆動することができ、且つ、攪拌混合中に被攪拌物等から受ける反力により回転軸に撓みが生じその撓みにより駆動手段が変位した場合でも、回転軸に大きな曲げ力が作用することを防止できる。これにより、回転軸の軸寿命を延ばすことができ、その結果、軸交換による作業員の労力の軽減及び混合処理物の生産性低下の防止をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の混合機の一実施の形態の全体構造を表す側面図である。
【図2】本発明の混合機の一実施の形態の内部構造を示す側断面図である。
【図3】本発明の混合機の一実施の形態の内部構造を示す図2中III−III断面による横断面図である。
【図4】本発明の混合機の一実施の形態を構成する減速機の構造を一部断面で示す側面図である。
【図5】本発明の混合機に用いる固定手段の一実施の形態の構造を示す図2中矢印A方向から見た矢視正面図である。
【図6】本発明の混合機に用いる固定手段の一実施の形態の混合機駆動時の状態を示す攪拌混合機の正面図である。
【図7】本発明の混合機の一実施の形態を構成する回転軸の撓みを表した撓み曲線である。
【図8】本発明の混合機に用いる固定手段の一実施の形態の力学的計算モデルを表す図である。
【図9】本発明の混合機に用いる固定手段の一実施の形態の変形例の概略構成を表す図である。
【符号の説明】
1 攪拌混合機(混合機)
4 ケーシング
5A,5B 回転軸
6A,6B 攪拌羽根
7A,7B 駆動手段
8A,8B 球面軸受
9A,9B 球面軸受
12A,12B タイミングギヤ(同期手段)
18 連結固定部材(固定手段)
18A 凹部(嵌合部)
18B 凸部(嵌合部)
18′ 連結固定部材(固定手段)
18′A 凹部(嵌合部)
18′B 凸部(嵌合部)

Claims (4)

  1. ケーシングと、
    このケーシング内に球面軸受を介して支持され、複数の攪拌羽根を有する少なくとも2本の回転軸と、
    これら回転軸の一方端側にそれぞれ直接連結される駆動手段と、
    これら駆動手段間に設けられ、前記駆動手段の動きを規制する固定手段とを備え
    前記固定手段は、隣接する前記駆動手段の反力をそれぞれ相互に受けるように、前記駆動手段それぞれに設けた連結固定部材の嵌合部同士を間隙をもって連結したことを特徴とする混合機。
  2. 請求項記載の混合機において、前記連結固定部材の嵌合部は、凹部と凸部とからなることを特徴とする混合機。
  3. 請求項1又は2に記載の混合機において、前記少なくとも2本の回転軸の回転駆動を同期させる同期手段をさらに備えることを特徴とする混合機。
  4. ケーシング内に球面軸受を介して支持され、複数の攪拌羽根を有する少なくとも2本の回転軸の一方端側にそれぞれ直接連結される駆動手段の動きを規制する混合機駆動手段の固定手段において、
    前記固定手段は、隣接する前記駆動手段の反力をそれぞれ相互に受けるように前記駆動手段それぞれに設けられ、その嵌合部同士が間隙をもって連結される連結固定部材であることを特徴とする混合機駆動手段の固定手段。
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