JP4126700B2 - 走行所要時間予測装置及び走行所要時間予測方法 - Google Patents

走行所要時間予測装置及び走行所要時間予測方法 Download PDF

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本発明は、自動車道路交通における道路交通管制システムに適用され、所定の始点と終点との間を走行する車両の走行所要時間を予測する走行所要時間予測装置及び走行所要時間予測方法に関する。
一般に、自動車道路交通における道路交通管制では、ある地点から他のある地点までを走行するに要する時間、すなわち、走行所要時間を正確に予測することが求められている。従来の走行所要時間に関する情報演算方法としては、一般的なものとして、道路に設置されている車両感知器などのインフラセンサから得られる空間平均速度情報などをもとに演算する方法があげられる。
車両感知器を利用した場合、まず、対象路線のある対象区間を複数の単位区間に分割して各単位区間に車両感知器を設置し、車両感知器により測定した走行車両速度を用いて各単位区間の走行所要時間を算出する。この算出した各単位区間の走行所要時間を合計するなどして対象路線の対象区間の走行所要時間情報を求める。この方法は、アルゴリズムが単純であり、実装が容易であるという利点をもつ。
この他に、対象区間の両端において走行車両のナンバを画像認識することによりこの対象区間を実際に走行した各車両の実際の走行所要時間を測定するAVIシステムが実用化されている。
これらの方法では、センサの種類によっては、路線上に密に設置されていないと利用価値のある走行所要時間情報が得られない場合があった。また、これらの方法は、道路交通状況の今後の推移を考慮していないため、道路交通状況が大きく変化する渋滞時前後では改善の余地が残されていた。
このような場合に対しては、料金所から得られる情報を基に走行所要時間を予測する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この方法は、料金所から得られるデータをもとに走行所要時間情報を演算することで、路線に密にインフラセンサを設置することなく、走行所要時間情報を演算することが可能である。
また、実績走行所要時間を走行所要時間パターンとして蓄積し、これを用いて類似パターン検索を行うことにより走行所要時間を予測する方法も提案されている(例えば、特許文献2参照)。この方法を用いることで、過去のパターンより、将来どのようなパターン変化をするかを考慮し、予測を行うことができ、将来を考慮した走行所要時間予測が可能である。
しかしながら、これらの走行所要時間情報は、道路交通状況が通常走行時(自然渋滞を含む)を前提としており、事故等の突発事象が発生した場合は、大きな誤差が生じる場合が見られた。
突発事象発生時における走行所要時間予測に関しては、道路交通流シミュレーションを利用する方法等が研究されているが、現状では改善の余地が大きく残されている状況である。
特開平11‐25388号公報 特開2002‐298282号公報
このように、従来の走行所要時間予測は、道路交通状況が通常走行時(自然渋滞を含む)を前提としており、事故等の突発事象が発生した場合は、大きな誤差が生じる場合が見られ、これらの突発事象発生時に利用価値の高い走行所要時間情報(精度良い走行所要時間予測情報等)を作成することが課題であった。
本発明の目的は、突発事象発生時においても、利用価値の高い走行所要時間情報として、精度良い走行所要時間予測値を演算する走行所要時間予測装置及び走行所要時間予測方法を提供することにある。
本発明の走行所要時間予測装置は、所定の始点と終点との間を走行する車両の走行所要時間を予測する装置であって、前記始点と終点との間に突発事象が発生した場合、この突発事象の少なくとも発生時刻及び発生場所を含む突発事象情報を収集する突発事象情報収集手段と、前記始点から終点までの路側に設けられたセンサが検知するセンサ情報を収集するセンサ情報収集手段と、前記突発事象発生時の前記始点から終点までの走行所要時間を求める突発事象発生時所要時間予測手段とを備え、前記突発事象発生時所要時間予測手段は、前記突発事象情報収集手段によって収集された突発事象情報と、前記センサ情報収集手段により収集されたセンサ情報に基づく道路交通情報とにより、前記始点から突発事象発生位置までの間に存在する第1の車両台数及び突発事象発生位置から前記終点までの間に存在する第2の車両台数を求める車両存在台数推定手段と、前記道路交通情報に基づき、突発事象発生位置での単位時間当たりの第1の通過交通量及び前記終点での単位時間当たりの第2の通過交通量を求め、前記第1の車両台数を前記第1の通過交通量で除算して第1の走行所要時間を求めると共に、前記第2の車両台数を第2の通過交通量で除算して第2の走行所要時間を求め、これら第1及び第2の走行所要時間を合算して、前記始点から終点までの走行所要時間とする所要時間予測手段とを備えたことを特徴とする。
また、本発明の走行所要時間予測装置は、前記始点と終点との間に突発事象が発生した場合、この突発事象の少なくとも発生時刻と発生位置とを含む突発事象情報を収集する突発事象情報収集手段と、前記始点から終点までの路側に設けられたセンサが検知するセンサ情報を収集するセンサ情報収集手段と、収集された前記突発事象情報をもとに突発事象解消までの突発事象対処時間予測値を求める突発事象対応時間予測手段と、前記突発事象発生時の前記始点から終点までの走行所要時間を求める突発事象発生時所要時間予測手段とを備え、前記突発事象発生時所要時間予測手段は、前記突発事象情報収集手段によって収集された突発事象情報と、センサ情報収集手段により収集されたセンサ情報に基づく道路交通情報とにより、前記始点から突発事象発生位置までの間に存在する第1の車両台数及び突発事象発生位置から前記終点までの間に存在する第2の車両台数を求める車両存在台数推定手段と、前記道路交通情報に基づき、突発事象発生位置での単位時間当たりの第1の通過交通量、前記終点での単位時間当たりの第2の通過交通量及び通常時の交通量をそれぞれ求め、 前記第1の通過交通量と前記突発事象対処時間予測値とで求まる突発事象解消時までの通過台数を、前記第1の車両台数から差し引いて第3の車両台数を求め、この第3の車両台数を通常時の通過交通量で除算して第3の走行所要時間を求めると共に、前記第2の車両台数を第2の通過交通量で除算して第2の走行所要時間を求め、前記突発事象対処時間予測値、第3の走行所要時間及び第2の走行所要時間を合算して、前記始点から終点までの走行所要時間とする所要時間予測手段とを備えた構成でもよい。
また、本発明の走行所要時間予測装置では、突発事象情報収集手段は、突発事象の発生時刻と発生位置とを収集するほかに、突発事象対応中を示す情報または車線閉鎖情報または救急車、レッカー車、警察のいずれかの出動の出動情報の、少なくとも一つの情報を収集するものでもよい。
また、本発明の走行所要時間予測装置では、始点から終点までの路側に設けられたセンサからのセンサ情報を用いて、突発事象発生及び突発事象発生位置を自動検知する突発事象自動検知手段を有し、突発事象情報収集手段は、上記突発事象自動検知手段から突発事象の発生時刻と発生位置とを収集するほかに、突発事象対応中を示す情報または車線閉鎖情報または救急車、レッカー車、警察のいずれかの出動の出動情報の、少なくとも一つの情報を収集するものを用いてもよい。
また、本発明の走行所要時間予測装置では、突発事象情報収集手段が新たな突発事象情報を収集したかを判断し、新たな突発事象情報を収集した場合は更新トリガを出力する突発事象情報更新手段を有し、この突発事象情報更新手段が更新トリガを出力すると、突発事象発生時所要時間予測手段は再度その時点の道路交通情報により始点から終点までの走行所要時間を予測するように構成してもよい。
また、本発明の走行所要時間予測装置では、始点から終点までの路側は複数区間に区切られており、この路側に設けられたセンサから入力される道路交通情報により、前記各区間の走行所要時間を求め、同時刻における各区間の走行所要時間の和を瞬時所要時間とする瞬時所要時間演算手段と、前記始点から終点までの実測走行所要時間を求める実測所要時間演算手段と、前記瞬時所要時間演算手段で求められた瞬時所要時間と実測所要時間演算手段で求められた実測走行所要時間との差が設定値より大きくなると突発事象発生時所要時間予測手段による予測を実行させる起動判定手段とをさらに備えた構成としてもよい。
さらに、本発明の走行所要時間予測装置では、始点から終点までの路側は複数区間に区切られており、この路側に設けられたセンサから入力される道路交通情報により、累積交通量を求める累積交通量演算手段と、この累積交通量演算手段で求められた累積交通量と過去の累積交通量とを比較し、過去の累積交通量より設定値以上に低下した場合は突発事象発生時所要時間予測手段による予測を実行させる起動判定手段とを備えた構成としてもよい。
本発明の走行所要時間予測方法は、所定の始点と終点との間を走行する車両の走行所要時間を予測する方法であって、前記始点と終点との間に突発事象が発生した場合、この突発事象の少なくとも発生時刻と発生位置とを含む突発事象情報を突発事象情報収集手段により収集し前記突発事象発生時の前記始点から終点までの走行所要時間を求める突発事象発生時所要時間予測手段により、前記突発事象情報収集手段によって収集された突発事象情報と、前記始点から終点までの路側に設けられたセンサが検知するセンサ情報に基づく道路交通情報とを用いて、前記始点から前記突発事象発生位置までの間に存在する第1の車両台数及び突発事象発生位置から前記終点までの間に存在する第2の車両台数を求めると共に、前記道路交通情報に基づき、突発事象発生位置での単位時間当たりの第1の通過交通量及び前記終点での単位時間当たりの第2の通過交通量を求め、前記第1の車両台数を前記第1の通過交通量で除算して第1の走行所要時間を求めると共に、前記第2の車両台数を第2の通過交通量で除算して第2の走行所要時間を求め、 これら第1及び第2の走行所要時間を合算して、前記始点から終点までの走行所要時間とすることを特徴とする。
本発明の走行所要時間予測方法は、前記始点と終点との間に突発事象が発生した場合、この突発事象の少なくとも発生時刻と発生位置とを含む突発事象情報を突発事象情報収集手段により収集し、収集された前記突発事象情報をもとに突発事象解消までの突発事象対処時間予測値を突発事象対応時間予測手段により求め、
前記突発事象発生時の前記始点から終点までの走行所要時間を求める突発事象発生時所要時間予測手段により、前記突発事象情報収集手段によって収集された突発事象情報と、前記始点から終点までの路側に設けられたセンサが検知するセンサ情報に基づく道路交通情報とを用いて、前記始点から突発事象発生位置までの間に存在する第1の車両台数及び突発事象発生位置から前記終点までの間に存在する第2の車両台数を求めると共に、前記道路交通情報に基づき、突発事象発生位置での単位時間当たりの第1の通過交通量、前記終点での単位時間当たりの第2の通過交通量及び通常時の交通量をそれぞれ求め、前記第1の通過交通量と前記突発事象対処時間予測値とで求まる突発事象解消時までの通過台数を、前記第1の車両台数から差し引いて第3の車両台数を求め、この第3の車両台数を通常時の通過交通量で除算して第3の走行所要時間を求めると共に、前記第2の車両台数を第2の通過交通量で除算して第2の走行所要時間を求め、前記突発事象対処時間予測値、第3の走行所要時間及び第2の走行所要時間を合算して、前記始点から終点までの走行所要時間とすることを特徴とする。
本発明によれば、自然渋滞とは異なる事故や落石などの突発事象が発生した場合においても、ある地点から他のある地点への走行所要時間を正確に予測することができる。
以下、本発明による走行所要時間予測装置の一実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。
まず、図2により、道路側のインフラ構成を説明する。道路11は片側2車線であり、矢印で示す方向に交通が流れているものとする。この道路の始点をA、終点をBとし、この間を複数の区間に区切っている。各区間の路側には、交通情報を得るためにセンサ12がそれぞれ設けられている。路側のセンサ12としては、車両感知器が一般的であり、図示のように、ダブルヘッドの車両感知器を用いた場合は、該当する区間の交通量、オキュパンシ(密度に比例する値)、平均速度を得ることができる。
本発明は、このような道路11のある地点で事故等の突発事象が発生してボトルネックが生じた場合に、始点Aにいた車両13が終点Bに達するまでの所要時間を予測するものである。
この突発事象発生時における走行所要時間を予測するアルゴリズムを図3に基づき説明する。
始点Aと終点Bとの間に突発事象が発生した場合、まず、この発生時刻と発生位置Xを検出する。これらは、例えば、道路事業者によるインプットにより情報収集することができる。
次に、始点Aから突発事象発生位置Xまでの間に存在する車両台数(以下、第1の車両台数)Ec及び突発事象発生位置Xから終点Bまでの間に存在する車両台数(以下、第2の車両台数)Efを求める。また、前記突発事象発生位置Xでの単位時間当たりの通過交通量(以下、第1の通過交通量)QBN及び終点Bでの単位時間当たりの通過交通量(以下、第2の通過交通量)Qを求める。これらの値は路側センサ12で計測された交通情報に基づき、後述する手法により求めることができる。
次に、第1の車両台数Ecを第1の通過交通量QBNで除算することにより、車両13が始点Aから突発事象発生位置Xまで走行するに要する所要時間(以下、第1の走行所要時間)TTPaを求める。また、第2の車両台数Efを第2の通過交通量Qで除算して、車両13が突発事象発生位置Xから終点Bまで走行するに要する所要時間(以下、第2の走行所要時間)TTPbを求める。
そして、これら第1の走行所要時間TTPaと第2の走行所要時間TTPbを合算することにより、以下の(1)式で示すように、始点Aから終点Bまでの走行所要時間TTPを得ることができる。
TTP= TTPa+TTPb = Ec /QBN +Ef/QB ・・・ (1)
上式が成立する条件は、突発事象の対処時間が、始点Aを出発した車両が突発事象発生位置Xに到達するまでの時間(第1の走行所要時間:TTPa= Ec /QBN)より長く継続する場合である。すなわち、突発事象発生時に、突発事象発生情報に基づいて、後述するように突発事象対処時間の予測値DWTPを求めるが、この予測値DWTPがEc /QBN <DWTPとなる場合である。
これに対し、突発事象対処時間予測値DWTPが短く、早期に突発事象が解消し、通常の走行状態に戻った場合(Ec /QBN>DWTPの場合)は、上記(1)式とは異なる演算を行い、走行所要時間TTPを求める。以下、説明する。
始点Aから突発事象発生位置Xまでの間に存在する第1の車両台数Ec及び突発事象発生位置Xから終点Bまでの間に存在する第2の車両台数Efを求めることは同じである。また、突発事象発生位置Xでの単位時間当たりの第1の通過交通量QBN及び終点Bでの単位時間当たりの第2の通過交通量QBを求めることも同じであるが、さらに、通常時の通過交通量Qordについてもそれぞれ求めておく。
そして、第1の通過交通量QBNと突発事象対処時間予測値DWTPから突発事象解消時までの間に、突発事象発生位置Xを通過した車両台数:QBN×DWTPを求め、これを前記第1の車両台数Ecから差し引いて第3の車両台数:Ec−QBN×DWTPを求める。これ以降は突発事象が解消して通常時の通過交通量Qordとなっているので、この第3の車両台数:Ec−QBN×DWTPを通常時の通過交通量Qordで除算して、突発事象が解消した後の、突発事象発生位置Xより上流側の走行所要時間(以下、第3の走行所要時間:(Ec−QBN×DWTP)/Qord)を求める。
突発事象発生位置Xより下流側の走行所要時間(第2の走行所要時間)は、前述の場合と同じく、第2の車両台数Efを第2の通過交通量QBで除算して求める。
このようにして求めた第3の走行所要時間(Ec−QBN×DWTP)/Qord及び第2の走行所要時間Ef/QBと、突発事象対処時間予測値DWTPを合算することにより、始点Aから終点Bまでの走行所要時間TTPを求められる。
すなわち、Ec /QBN>DWTPの場合における始点A−終点B間の走行所要時間TTPは下式により求められる。
TTP=TTPa+TTPb
=DWTP+(Ec−QBN ×DWTP )/Qord +Ef/QB ・・・(2)
(Qord:通常走行時の単位時間当たりの通過交通量)
次に、このようなアルゴリズムを用いた走行所要時間予測装置の一実施の形態を図1を用いて説明する。
図1において、21は突発事象情報収集手段で、少なくとも突発事象発生位置および発生時刻に関する情報を入手する。この他の突発事象情報としては、例えば、突発事象対応中を示す情報または車線閉鎖情報または救急車出動情報またはレッカー車出動情報または警察出動情報の少なくとも1つの情報を突発事象情報として入手する。これらは、道路事業者によるインプットなどにより情報収集することができる。
22はセンサ情報収集手段で、図2及び図3で示した路側センサ12の計測結果をセンサ情報として収集する。路側センサ12としては、前述のように車両感知器が一般的であり、ダブルヘッドの車両感知器では、交通量、オキュパンシ(密度に比例する値)、平均速度が得られる。
23は突発事象発生時所要時間予測手段で、突発事象情報収集手段21にて収集された突発事象情報と、センサ情報収集手段22にて収集されたセンサ情報とに基づき、前述したアルゴリズムにしたがって、突発事象発生時における始点Aから終点Bまでの走行所要時間を予測する。通常、突発事象は走行所要時間に大きな影響を与える。よって、この突発事象に関する情報である突発事象情報と、道路交通状況を表すセンサ情報と、走行所要時間との関係を、前述のアルゴリズムのように数式化することで予測が可能である。
以下、突発事象発生時所要時間予測手段23の具体例を詳述する。この例では、突発事象発生時所要時間予測手段23は、突発事象対応時間予測手段26と、道路交通情報演算手段27と、累積交通量演算手段28と、車両存在台数推定手段29と、所要時間予測手段30とから構成され、突発事象対応時間と累積交通量と車両存在台数を演算しこれらを用いて所要時間を予測する。
突発事象対応時間予測手段26では、突発事象情報収集手段21で収集された突発事象情報をもとに突発事象対応時間を予測する。ここで、突発事象対応時間とは、突発事象が発生した場合に、突発事象の原因(例えば、事故や落下物等)の排除のために要する時間のことを意味する。例えば、交通事故が発生した場合は、交通事故をおこした車両の撤去のため、車線閉鎖したり、レッカー移動したりという作業を要する。これらの作業を行うための時間を突発事象対応時間と呼ぶ。この例の様に、突発事象対応時間は、突発事象情報(突発事象発生位置・時間、突発事象対応中を示す情報または車線閉鎖情報または救急車出動またはレッカー車出動または警察出動)と深い関係があり、これらに基づいて予測する(参考文献:上野他「A Study on Travel Time prediction using Cumulative Curves during Incident Occurrence on the Metropolitan Expressway」ITS世界会議マドリッド、上野他「突発事象時の旅行時間予測方式に関する研究」ITSシンポジウム2003)。したがって、これらの関係を数式化もしくはルール化し、利用することで突発事象対応時間の予測が可能である。
道路交通情報演算手段27では、センサ情報収集手段22にて収集されたセンサ情報を用いて道路交通情報を演算する。道路交通情報演算手段27では、これらのセンサ計測情報から、道路交通情報(交通量、密度、平均速度)を演算する。これらの道路交通情報に関しては、図2で示すように、ある程度の区間長の区間を代表する値となる。
例えば、路側センサ12がダブルヘッド式車両感知器の場合、交通量、時間オキュパンシ(密度に比例する値)、車速がセンサ情報として収集される。これらを用いて、道路交通状況を表す情報として、例えば、時間オキュパンシから密度を演算したり、車速からある区間の平均車速を演算したりする。
ここで、図2の様に対象路線をいくつかの区間に分割し、各区間を代表する情報を演算する場合、代表的な情報としては、上述のように、区間を代表する交通量、密度、平均車速があげられる。この場合、各区間には、複数のセンサが設置されていることも考えられるので、移動平均や調和平均等の統計演算を利用して区間を代表する情報の演算を行う。
例えば、時間オキュパンシとは、ある単位時間内に、センサにて車両が計測されていた時間の合計の割合であり、以下の式にて演算される(参考文献:越編著「交通工学通論」技術書院94ページより)。
Figure 0004126700
よって、上式と車の平均車長を等しいと仮定することで時間オキュパンシは以下のように表される(参考文献:越編著「交通工学通論」技術書院95ページより)。
Figure 0004126700
上式より密度は、時間オキュパンシと平均車長から以下の式にて演算される。
Figure 0004126700
累積交通量演算手段28は、道路交通情報演算手段27にて演算された道路交通情報をもとに、交通量の累積値である累積交通量を演算する。
また、車両存在台数推定手段29では、道路交通情報演算手段27にて演算された道路交通情報をもとに、対象路線上に存在する車両の存在台数を推定する。すなわち、対象路線を構成する区間iの密度:Ki[台/m]と区間長:Li[m]から、区間iの車両存在台数推定値:Eiは以下の様に演算が可能である。
Ei=KiLi ・・・・・・・ (6)
所要時間予測手段30では、突発事象対応時間予測手段26にて予測された突発事象対応時間予測値と、累積交通量演算手段28にて演算された累積交通量と、車両存在台数推定手段29にて推定された対象路線の車両存在台数推定値をもとに、所要時間を予測する。
すなわち、図3において、まず、突発事象情報にて得られる突発事象発生位置および発生時刻をもとに、累積交通量から、前述のように、突発事象発生位置(突発事象発生時のボトルネック)Xにおける単位時間あたりの通過交通量(第1の通過交通量):QBNを演算する。また、対象路線終点Bでの累積交通量から、単位時間あたりの通過交通量(第2の通過交通量):Qを演算する。次に、車両存在台数推定値をもとに、始点Aから突発事象発生位置Xまでの区間の存在台数(第1の車両台数)Ecと、突発事象発生位置Xから終点Bまでの区間の存在台数(第2の車両台数)Efとを演算する。
このように、始点AからボトルネックXの路線存在台数と、ボトルネックXの単位時間当たりの通過交通量QBNが利用可能な場合、始点Aにいる車両がボトルネックXを通過するまでの時間、すなわち、始点AからボトルネックXまでの走行所要時間(第1の走行所要時間)TTPaは、以下の式にて演算できる。ただし、先に始点を通過した車両はかならず先にボトルネックを通過することを前提とする。
TTPa[min]=Ec[台]/QBN[台/min] ・・・・・ (7)
これは、存在台数:Ecが単位時間あたりの通過交通量:QBNの割合でボトルネックXを通過したあとに、始めて始点Aの車両13がボトルネックXを通過することが可能となるという考えをもとにしている。
また、突発事象発生位置Xから終点Bまでに関しては、突発事象発生位置Xから終点Bまでの存在台数:Efと、終点Bの通過交通量Qを利用し、以下の式にて演算が可能である。
TTPb[min]=Ef[台]/Q[台/min] ・・・・・ (8)
よって、始点Aから終点Bまでの走行所要時間TTPは、(7)(8)式にて得られた所要時間の合計と考えることができ、前述した(1)式にて得られる。
ここで、(1)(7)(8)式の演算は突発事象対処時間が継続する場合であり、途中で突発事象対処が終了し、通常と同様の道路交通状況になった場合は、異なる処理が必要である。
この場合、最も簡単な対処の方法としては、途中で突発事象対処が終了した場合、突発事象発生位置Xにおける単位時間あたりの通過交通量に、通常の交通量:Qordを使用したり、終点Bの通過交通量Qを利用する。
すなわち、突発事象対処時間により処理が異なるため、突発事象対応時間予測手段26で求められた突発事象対処時間予測値:DWTPをもとに、前述のアルゴリズムにおいて説明したように、Ec /QBN <DWTPの場合と、Ec /QBN>DWTPの場合とに場合わけを行い、(1)式または(2)式を適用して処理することで、どのような突発事象発生時においても所要時間の予測が可能となる。
このように、突発事象情報から突発事象の対処時間を予測し、累積交通量や車両存在台数推定値を用いて突発事象時の走行所要時間を予測することで、突発事象時の道路交通状況を考慮した走行所要時間を正確に予測することができる。
また、突発事象情報として、突発事象発生位置および時刻に関する情報と、突発事象対応中を示す情報または救急車出動またはレッカー車出動または警察出動または車線閉鎖情報の少なくとも1種類以上の突発事象情報をもとに、突発事象発生時の特性を考慮した走行所要時間予測が可能であり、利用可能な情報が多いため、より精度良い予測が可能である。
上記実施の形態では、突発事象情報収集手段21は、例えば、道路事業者によるインプットにより突発事象情報を情報収集しているが、図4で示すように、突発事象自動検知手段34を設け、センサ情報収集手段22にて収集されたセンサ情報をもとに、突発事象発生(突発事象発生位置と突発事象発生時刻)を自動検出してもよい。すなわち、車両感知器等の路側センサ12の計測結果から、センサ情報収集手段22にて演算された道路交通状況を表す情報(交通量、密度、平均速度)を利用する。そして、これら情報の変化から、突発事象自動検知手段34にて突発事象を自動検知し、その自動検知された突発事象発生情報(突発事象発生位置および突発事象発生時間など)を突発事象情報収集手段21で収集する。
ここで、突発事象自動検知方法に関しては、参考文献:大矢他「DEVELOPMENT OF AUTOMATIC INCIDENT DETECTION ALGORITHM USING CUMULATIVE TRIPS DATA」(ITS世界会議マドリッド)の方法を用いれば、突発事象発生の情報の他に、突発事象による渋滞の延伸も自動検出可能である。
このように、突発事象自動検知手段34を設けたことにより、自動で突発事象情報を取得することが可能であり、この情報をもとに突発事象発生時の特性を考慮した走行所要時間予測が可能である。
図5で示す実施の形態は、突発事象情報更新手段35を設け、突発事象情報収集手段21にて収集された突発事象情報をもとに、突発事象情報収集手段21にて新しい突発事象情報が収集されたかどうかを判断する。新しい突発事象情報が収集されていれば、更新トリガを突発事象発生時所要時間予測手段23に伝達する。
突発事象情報収集手段21が新たな突発事象情報を収集し、更新トリガが出力された場合、突発事象発生時所要時間予測手段23は、再度その時点の道路交通情報により始点Aから終点Bまでの走行所要時間を予測する。
このように、突発事象情報の更新を検知することで、突発事象情報が更新された場合は、更新された突発事象情報により走行所要時間予測演算を再演算することで、より精度の高い走行所要時間予測が可能となる。
図6で示す実施の形態は、瞬時所要時間演算手段36および実績所要時間演算手段37を設け、これらの演算結果から、突発事象発生時所要時間予測手段起動判定手段(以下、起動判断手段と呼ぶ)38により、突発事象発生時所要時間予測手段23を起動するかどうかを判断する。
瞬時所要時間演算手段36は、センサ情報収集手段22にて路側センサ12から収集された道路交通状況を表すセンサ情報から、従来一般的に提供されていた所要時間情報である瞬時所要時間を求める。この瞬時所要時間は同時刻和所要時間等とも呼ばれ、同時刻の区間所要時間(対象道路を構成する区間の走行所要時間)を合計したものである。区間所要時間は、例えば、センサ情報から得られる区間平均速度と区間長から演算する。
実績所要時間演算手段37は、同じく道路交通状況を表すセンサ情報から、道路交通の時間的変化を考慮した実績に近い所要時間を得るものである。この実績所要時間の入手の方法としては、車両感知器から得られるセンサ情報を用いてタイムスライスという道路交通状況の時間的変化を考慮した演算方法にて得る方法(参考文献:久保田聡、板倉誠司、江崎嘉孝「旅行時間提供システム」日本信号技報、Vol.18、No.1、1994年)や、AVIシステムを利用する方法(参考文献:甲賀一宏「交通管制の情報収集装置」、エレクトロニクスライフ、1992年2月号、p.143〜147、1992年)や料金所データを利用する方法(参考文献:小林堯,岸憲之,吉村義朗「磁気式通行券を利用した旅行時間モニタリングとその特性」,高速道路と自動車,第34巻,第3号,p.24-35,1991年3月)等を用いればよい。
ただし、これら瞬時所要時間および実績所要時間は、いずれも事後データであることに注意が必要である。
起動判定手段38は、上記各手段にて演算された瞬時所要時間と実績所要時間をもとに、突発事象発生時の所要時間予測手段23を起動するかどうかの判断を行う。この場合、最も簡単な方法では、瞬時所要時間と実績所要時間の差がある値より大きくなった場合に突発事象発生時所要時間予測手段23の起動が必要であると判断する方法があり、例えば、この方法を用いる。
なお、突発事象発生時所要時間予測手段23の起動が不要と判断された場合は、そのまま従来の提供情報である瞬時所要時間を、始点Aから終点Bまでの走行所要時間として提供すればよい。
こうすることで、必要時のみ突発事象発生時所要時間予測手段23を起動させることで、通常時は、処理負荷が少ない従来手法を利用することが可能となる。
図7で示す実施形態は、累積交通量演算手段28aを設け、この累積交通量演算手段28aにて演算された累積交通量を用いて、起動判定手段38にて突発事象発生時所要時間予測手段23を起動するかどうかの判断を行う。累積交通量演算手段28aでは、センサ情報収集手段22にて路側センサ12から収集された道路交通状況を表すセンサ情報に基づき、累積交通量を演算する。ここでは、センサ情報の中の車両感知器の計測結果である交通量データを累積することで累積交通量の演算を行う。
ここで、累積交通量を用いた判断として、累積交通量の時間的変化をみることで、道路交通状況の変化状況を確認する。すなわち、累積交通量演算手段28aにて演算された累積交通量の時間的変化を保存しておき、時間的変化状況が大きく変動した場合は、突発事象発生時所要時間予測手段23の起動が必要と判断する。例えば、累積交通量が、2/3になった場合や、1/2になった場合等に突発事象が発生しており、突発事象発生時所要時間予測手段23の起動が必要と判断する。
ここで、累積交通量の変化は事後データではないため、累積交通量の変化が利用できれば、時間遅れリアルタイムで判定が可能である。
なお、ここでも、突発事象発生時所要時間予測手段23の起動が必要ない場合は、従来の所要時間情報をそのまま利用すればよい。
このように、累積交通量の推移をもとに突発事象発生時走行所要時間予測装置23が動作させるようにすることで、通常は、アルゴリズムがシンプルな従来手法を利用し、必要な場合のみ突発事象発生時走行所要時間予測装置が動作するようにすることが可能である。
図8は、累積交通量を用いて、突発事象発生時所要時間予測手段23を起動し、始点Aから終点Bまでの走行所要時間を求める一連の動作をフローチャートに表しており、以下、これについて説明する。
まず、図7で示した累積交通量演算手段28aにより累積交通量を演算する(ステップ801)。次に、起動判定手段38により、累積交通量の変化に大きな差があるかを判断する(ステップ802)。大きな差が無ければ、従来の走行所要時間情報で誤差が発生しないと判断されるので、従来と同様の方式にて走行所要時間を演算する(ステップ808)。
これに対し、大きな差がある場合は、突発事象が発生しており、従来の走行所要時間情報では誤差が発生すると判断されるので、突発事象情報収集手段21により突発事象情報を収集する。ここでは、車両感知器データから図3で示すボトルネック点Xを抽出する(ステップ803)。また、突発事象発生時所要時間予測手段23に対し起動トリガを出力する。
突発事象発生時所要時間予測手段23では、図1で示した道路交通情報演算手段27が、突発事象発生位置Xの単位時間当たりの通過交通量QBN及び終点Bでの単位時間当たりの通過交通量QBをそれぞれ演算する(ステップ804)。また、突発事象対応時間予測手段26は、利用可能な突発事象情報に基づき突発事象対応時間予測値DWTPを求める(ステップ805)。さらに、車両存在台数推定手段29は、突発事象発生位置Xの上流側に存在する車両台数Ec及び下流側に存在する車両台数Efを求める(ステップ806)。
所要時間予測手段30は、これらの演算結果に基づき、前述した(1)(2)式などからなる突発事象発生時の走行所要時間予測アルゴリズムにより、始点Aから終点Bまでの走行所要時間を求める(ステップ807)。
これらの結果、自然渋滞とは異なる事故や落石などの突発事象が発生した場合においても、突発事象の状態に応じた走行所要時間予測アルゴリズムを用いることにより、ある地点から他のある地点への走行所要時間を正確に予測することができる。
本発明による走行所要時間予測装置の一実施の形態を示す機能ブロック図である。 本発明が適用される道路側のインフラ構成を示す模式図である。 同上道路側で突発事象が発生した倍の状態を説明する模式図である。 突発事象自動検知手段を加えた本発明の実施の形態を説明する機能ブロック図である。 突発事象更新手段を加えた本発明の実施の形態を説明する機能ブロック図である。 瞬時所要時間と実績所要時間との比較により突発事象発生時所要時間予測手段の起動を判定する機能を加えた本発明の実施の形態を説明する機能ブロック図である。 累積交通量の変化により突発事象発生時所要時間予測手段の起動を判定する機能を加えた本発明の実施の形態を説明する機能ブロック図である。 同上実施の形態の動作を説明するフローチャートである。
符号の説明
11 道路
12 路側センサ
13 車両
21 突発事象情報収集手段
22 センサ情報収集手段
23 突発事象発生時所要時間予測手段
26 突発事象対応時間予測手段
27 道路交通情報演算手段
28,28a 累積交通量演算手段
29 車両存在台数推定手段
30 所要時間予測手段
34 突発事象自動検知手段
35 突発事象情報更新手段
36 瞬時所要時間演算手段
37 実績所要時間演算手段
38 起動判定手段

Claims (9)

  1. 所定の始点と終点との間を走行する車両の走行所要時間を予測する走行所要時間予測装置であって、
    前記始点と終点との間に突発事象が発生した場合、この突発事象の少なくとも発生時刻と発生位置とを含む突発事象情報を収集する突発事象情報収集手段と、
    前記始点から終点までの路側に設けられたセンサが検知するセンサ情報を収集するセンサ情報収集手段と、
    前記突発事象発生時の前記始点から終点までの走行所要時間を求める突発事象発生時所要時間予測手段と、
    を備え、前記突発事象発生時所要時間予測手段は、
    前記突発事象情報収集手段によって収集された突発事象情報と、前記センサ情報収集手段により収集されたセンサ情報に基づく道路交通情報とにより、前記始点から突発事象発生位置までの間に存在する第1の車両台数及び突発事象発生位置から前記終点までの間に存在する第2の車両台数を求める車両存在台数推定手段と、
    前記道路交通情報に基づき、突発事象発生位置での単位時間当たりの第1の通過交通量及び前記終点での単位時間当たりの第2の通過交通量を求め、前記第1の車両台数を前記第1の通過交通量で除算して第1の走行所要時間を求めると共に、前記第2の車両台数を第2の通過交通量で除算して第2の走行所要時間を求め、これら第1及び第2の走行所要時間を合算して、前記始点から終点までの走行所要時間とする所要時間予測手段と、
    を備えたことを特徴とする走行所要時間予測装置
  2. 所定の始点と終点との間を走行する車両の走行所要時間を予測する走行所要時間予測装置であって、
    前記始点と終点との間に突発事象が発生した場合、この突発事象の少なくとも発生時刻と発生位置とを含む突発事象情報を収集する突発事象情報収集手段と、
    前記始点から終点までの路側に設けられたセンサが検知するセンサ情報を収集するセンサ情報収集手段と、
    収集された前記突発事象情報をもとに突発事象解消までの突発事象対処時間予測値を求める突発事象対応時間予測手段と、
    前記突発事象発生時の前記始点から終点までの走行所要時間を求める突発事象発生時所要時間予測手段と、
    を備え、前記突発事象発生時所要時間予測手段は、
    前記突発事象情報収集手段によって収集された突発事象情報と、センサ情報収集手段により収集されたセンサ情報に基づく道路交通情報とにより、前記始点から突発事象発生位置までの間に存在する第1の車両台数及び突発事象発生位置から前記終点までの間に存在する第2の車両台数を求める車両存在台数推定手段と、
    前記道路交通情報に基づき、突発事象発生位置での単位時間当たりの第1の通過交通量、前記終点での単位時間当たりの第2の通過交通量及び通常時の交通量をそれぞれ求め、 前記第1の通過交通量と前記突発事象対処時間予測値とで求まる突発事象解消時までの通過台数を、前記第1の車両台数から差し引いて第3の車両台数を求め、この第3の車両台数を通常時の通過交通量で除算して第3の走行所要時間を求めると共に、前記第2の車両台数を第2の通過交通量で除算して第2の走行所要時間を求め、前記突発事象対処時間予測値、第3の走行所要時間及び第2の走行所要時間を合算して、前記始点から終点までの走行所要時間とする所要時間予測手段と
    を備えたことを特徴とする走行所要時間予測装置。
  3. 突発事象情報収集手段は、突発事象の発生時刻と発生位置とを収集するほかに、突発事象対応中を示す情報または車線閉鎖情報または救急車、レッカー車、警察のいずれかの出動の出動情報の、少なくとも一つの情報を収集する
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の走行所要時間予測装置。
  4. 始点から終点までの路側に設けられたセンサからのセンサ情報を用いて、突発事象発生及び突発事象発生位置を自動検知する突発事象自動検知手段を有し、
    突発事象情報収集手段は、上記突発事象自動検知手段から突発事象の発生時刻と発生位置とを収集するほかに、突発事象対応中を示す情報または車線閉鎖情報または救急車、レッカー車、警察のいずれかの出動の出動情報の、少なくとも一つの情報を収集する
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の走行所要時間予測装置。
  5. 突発事象情報収集手段が新たな突発事象情報を収集したかを判断し、新たな突発事象情報を収集した場合は更新トリガを出力する突発事象情報更新手段を有し、
    この突発事象情報更新手段が更新トリガを出力すると、突発事象発生時所要時間予測手段は再度その時点の道路交通情報により始点から終点までの走行所要時間を予測する
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の走行所要時間予測装置。
  6. 始点から終点までの路側は複数区間に区切られており、この路側に設けられたセンサから入力される道路交通情報により、前記各区間の走行所要時間を求め、同時刻における各区間の走行所要時間の和を瞬時所要時間とする瞬時所要時間演算手段と、
    前記始点から終点までの実測走行所要時間を求める実測所要時間演算手段と、
    前記瞬時所要時間演算手段で求められた瞬時所要時間と実測所要時間演算手段で求められた実測走行所要時間との差が設定値より大きくなると突発事象発生時所要時間予測手段による予測を実行させる起動判定手段と、
    をさらに備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の走行所要時間予測装置。
  7. 始点から終点までの路側は複数区間に区切られており、この路側に設けられたセンサから入力される道路交通情報により、累積交通量を求める累積交通量演算手段と、
    この累積交通量演算手段で求められた累積交通量と過去の累積交通量とを比較し、過去の累積交通量より設定値以上に低下した場合は突発事象発生時所要時間予測手段による予測を実行させる起動判定手段と、
    をさらに備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の走行所要時間予測装置。
  8. 所定の始点と終点との間を走行する車両の走行所要時間を予測する方法であって、
    前記始点と終点との間に突発事象が発生した場合、この突発事象の少なくとも発生時刻と発生位置とを含む突発事象情報を突発事象情報収集手段により収集し
    前記突発事象発生時の前記始点から終点までの走行所要時間を求める突発事象発生時所要時間予測手段により、
    前記突発事象情報収集手段によって収集された突発事象情報と、前記始点から終点までの路側に設けられたセンサが検知するセンサ情報に基づく道路交通情報とを用いて、前記始点から前記突発事象発生位置までの間に存在する第1の車両台数及び突発事象発生位置から前記終点までの間に存在する第2の車両台数を求めると共に、
    前記道路交通情報に基づき、突発事象発生位置での単位時間当たりの第1の通過交通量及び前記終点での単位時間当たりの第2の通過交通量を求め、
    前記第1の車両台数を前記第1の通過交通量で除算して第1の走行所要時間を求めると共に、前記第2の車両台数を第2の通過交通量で除算して第2の走行所要時間を求め、
    これら第1及び第2の走行所要時間を合算して、前記始点から終点までの走行所要時間とする
    ことを特徴とする走行所要時間予測方法。
  9. 所定の始点と終点との間を走行する車両の走行所要時間を予測する方法であって、
    前記始点と終点との間に突発事象が発生した場合、この突発事象の少なくとも発生時刻と発生位置とを含む突発事象情報を突発事象情報収集手段により収集し、
    収集された前記突発事象情報をもとに突発事象解消までの突発事象対処時間予測値を突発事象対応時間予測手段により求め、
    前記突発事象発生時の前記始点から終点までの走行所要時間を求める突発事象発生時所要時間予測手段により、
    前記突発事象情報収集手段によって収集された突発事象情報と、前記始点から終点までの路側に設けられたセンサが検知するセンサ情報に基づく道路交通情報とを用いて、前記始点から突発事象発生位置までの間に存在する第1の車両台数及び突発事象発生位置から前記終点までの間に存在する第2の車両台数を求めると共に、
    前記道路交通情報に基づき、突発事象発生位置での単位時間当たりの第1の通過交通量、前記終点での単位時間当たりの第2の通過交通量及び通常時の交通量をそれぞれ求め、
    前記第1の通過交通量と前記突発事象対処時間予測値とで求まる突発事象解消時までの通過台数を、前記第1の車両台数から差し引いて第3の車両台数を求め、この第3の車両台数を通常時の通過交通量で除算して第3の走行所要時間を求めると共に、前記第2の車両台数を第2の通過交通量で除算して第2の走行所要時間を求め、
    前記突発事象対処時間予測値、第3の走行所要時間及び第2の走行所要時間を合算して、前記始点から終点までの走行所要時間とする
    ことを特徴とする走行所要時間予測方法。
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