JP4126206B2 - 超音波探触子及び超音波診断装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、超音波探触子及び超音波診断装置に関し、特に、超音波ビームを第1方向及び第2方向に走査することが可能な超音波探触子及び超音波診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
三次元エコーデータ取込用超音波探触子(3Dプローブ)は、超音波ビームを二次元走査して三次元エコーデータ取込空間(三次元空間)を形成するプローブである。3Dプローブは、複数の振動素子を二次元配列してなる2Dアレイ振動子を有し、その2Dアレイ振動子を用いて、超音波ビームが第1方向及び第2方向に電子走査される。2Dアレイ振動子として、スパースアレイ型振動子が用いられる場合もある。また、1Dアレイ振動子を機械走査して、三次元空間を形成する3Dプローブも知られている。超音波診断装置において、3D画像形成モードでは、三次元空間内で取得された複数のエコーデータ(ボクセルデータ)を用いて、三次元画像が構築される。
【0003】
また、2D画像形成モードにおいても、上記の3Dプローブをそのまま用いることができる。その場合には、例えば、第1方向及び第2方向の中から選択された方向に超音波ビームが電子走査され、それによって構成される走査面(二次元エコーデータ取込空間)上で取得された複数のエコーデータに基づいて、2D画像(例えば、Bモード画像、カラーフローマッピング画像など)が形成される。ある臓器のX−Z断層画像を表示している場合に、走査方向を切り替えれば、その臓器についてY−Z断層画像を表示することができる。そのような断層画像表示は、三次元画像表示の前又は後になされる場合が多い。つまり、三次元画像は一般に臓器表面を立体的に表現した画像であり、二次元画像は臓器内部の構造を断層像にして表した画像であり、両画像を観察することによって、臓器の総合的な診断が行える。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の3Dプローブでは、断層画像を表示する場合に、プローブ自体を見ても、超音波ビームの走査方向がどの方向であるのか視覚的に特定できない。臓器との位置関係から、画像上で走査面の向きを確認することは可能であるが、その確認は簡単でないし、煩雑でもある。操作者(ユーザー)が3Dプローブを把持し、生体表面への当接位置や当接姿勢をマニュアルで調整する場合に、走査面の向きが直感的に認識できなければ、その操作が煩雑となる。
【0005】
別の問題としては、従来においては、3Dプローブ自体から、現在どのような超音波ビームの走査方式が選択されているのかを認識することはできなかった。
【0006】
本発明の目的は、プローブを操作するユーザーの便宜を図ることにある。
【0007】
本発明の他の目的は、超音波ビームの走査方式(走査方向、走査の次元、など)を直感的に認識できるようにすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
(1)本発明は、第1方向及び第2方向に走査される超音波ビームを形成する超音波振動子と、前記超音波振動子を収容した探触子ケースと、前記探触子ケースの側面に設けられ、前記第1方向及び前記第2方向のそれぞれの方向に対応付けられた第1発光素子及び第2発光素子と、を含み、前記第1発光素子は前記第1方向に前記超音波ビームが走査される場合に動作し、前記第2発光素子は前記第2方向に前記超音波ビームが走査される場合に動作することを特徴とする。なお、第1発光素子が第1表示手段として機能し、第2発光素子が第2表示手段として機能する。
【0009】
上記構成によれば、第1表示手段及び第2表示手段により、超音波ビームの走査の方向を視覚的に特定することが可能となる。探触子ケース上に、走査方向と直感的に対応付けられる位置に各表示手段を設けるのが望ましい。各表示手段としては、発光素子の他、各種の表示デバイスを採用できる。各表示手段は基本的に別体に構成されるが、各走査方向を区別を出来る限りにおいて、一体化することもできる。超音波振動子は2Dアレイ振動子(スパースアレイ型振動子を含む)であるのが望ましいが、電子走査と機械走査とを併用した超音波探触子、あるいは、2方向に機械走査を行う超音波探触子に本発明を適用することもできる。
【0010】
望ましくは、前記第1表示手段及び前記第2表示手段は、互いに表示色が異なる発光素子によって構成される。例えば、赤及び青がカラードプラ画像において特別の意味を有することから、オレンジ及び緑などが表示色の候補となる。各表示素子は、連続点灯、間欠的な点灯など各種の表示動作を行わせることができ、いずれにしても走査方向が明瞭に特定できるような表示態様が採用される。
【0011】
望ましくは、前記探触子ケースは、前記第1方向に対応する第1側面と、前記第2方向に対応する第2側面と、を有し、前記第1側面には前記第1表示手段が設けられ、前記第2側面には前記第2表示手段が設けられる。第1側面が互いに略平行な2つの側面であってもよく、同様に、第2側面が2つの側面であってもよい。つまり、発光素子は各方向ごとに少なくとも1つ設けられ、望ましくは2つ設けられる。
【0012】
望ましくは、前記第1表示手段は前記第1方向に前記超音波ビームが走査される場合に動作し、前記第2表示手段は前記第2方向に前記超音波ビームが走査される場合に動作する。
【0013】
(2)また、本発明は、第1方向及び第2方向に配列された複数の振動素子を有し、超音波ビームを走査するための二次元アレイ振動子と、前記二次元アレイ振動子を収容した探触子ケースと、前記探触子ケースに設けられ、前記第1方向に前記超音波ビームを走査する場合に発光する第1発光素子と、前記探触子ケースに設けられ、前記第2方向に超音波ビームを走査する場合に発光する第2発光素子と、を含むことを特徴とする。
【0014】
望ましくは、前記探触子ケースは、前記二次元アレイ振動子の四辺に対応する4つの側面を有し、前記第1発光素子は、前記4つの側面の中で前記第1方向に直交する2つの側面の内の少なくとも1つの側面に設けられ、前記第2発光素子は、前記4つの側面の中で前記第2方向に直交する2つの側面の内の少なくとも1つの側面に設けられる。この場合に、ケースの把持によって隠蔽されないような位置に、発光素子を設けるのが望ましい。例えば、超音波探触子の送受波面を下面とした場合に、超音波探触子の胴部の下端部あるいは上端部に発光素子を設けることができる。
【0015】
望ましくは、前記超音波ビームを二次元走査する場合に、前記第1発光素子及び前記第2発光素子の両者が発光する。この構成によれば、超音波ビームが1D走査されているのではなく、2D走査されている状態が直感的に理解できる。一次元走査の場合と発光動作態様を異ならせるのも好適である。
【0016】
(3)また、本発明は、第1方向及び第2方向に配列された複数の振動素子を有し、超音波ビームを走査するための二次元アレイ振動子と、前記二次元アレイ振動子を収容し、操作者によって把持されるケースであって、超音波診断時に生体の表面上に当接される探触子ケースと、前記探触子ケースに設けられ、超音波ビームの走査方式を視覚的に特定するための表示動作を実行する表示手段と、を含むことを特徴とする。
【0017】
上記構成によれば、超音波探触子に表示手段が設けられ、その表示手段を観察することによって、超音波ビームの現在の走査方式を直感的に理解できる。よって、ユーザーの便宜を図ることができるので、操作性がよい。
【0018】
望ましくは、前記表示手段は、前記超音波ビームが一次元走査される場合にはその走査方向を視覚的に特定する表示動作を実行し、前記超音波ビームが二次元走査される場合にはそれを視覚的に識別するための表示動作を実行する。
【0019】
(4)また、本発明は、超音波探触子とそれが接続される装置本体とで構成された超音波診断装置において、前記超音波探触子は、第1方向及び第2方向に走査される超音波ビームを形成する超音波振動子と、前記超音波振動子を収容した探触子ケースと、前記探触子ケースの側面に設けられ、前記第1方向及び前記第2方向のそれぞれの方向に対応付けられた第1発光素子及び第2発光素子と、を含み、前記装置本体は、前記超音波ビームの走査方式に応じて、前記第1発光素子及び前記第2発光素子の表示動作を制御する制御部を有し、前記制御部は、前記第1方向に超音波ビームを走査する走査方式が選択された場合に、前記第1発光素子に表示動作を行わせ、前記第2方向に超音波ビームを走査する走査方式が選択された場合に、前記第2発光素子に表示動作を行わせることを特徴とする。なお、第1発光素子が第1表示手段として機能し、第2発光素子が第2表示手段として機能する。
【0020】
上記構成によれば、装置本体側で認識している走査方式に従って、各表示手段の動作が制御される。
【0021】
望ましくは、前記制御部は、前記第1方向に超音波ビームを走査する走査方式が選択された場合に、前記第1表示手段に表示動作を行わせ、前記第2方向に超音波ビームを走査する走査方式が選択された場合に、前記第2表示手段に表示動作を行わせる。
【0022】
望ましくは、前記制御部は、前記第1方向及び前記第2方向の両方向に前記超音波ビームを走査する走査方式が選択された場合に、前記第1発光素子及び前記第2発光素子の両者に表示動作を行わせる。
【0023】
望ましくは、前記超音波ビームの形成によって得られた受信信号に基づいて超音波画像を形成する画像形成手段と、前記超音波画像を表示する表示手段と、前記第1表示手段及び前記第2表示手段の表示動作に対応して、前記表示手段に前記超音波画像と共に走査方式を識別するための識別情報を表示する表示処理手段と、を含む。
【0024】
上記構成によれば、超音波探触子自体から走査方式を認識でき、同時に画面上からもそれを認識できる。識別情報は、走査面がX−Z面であるかY−Z面であるかを表すマーク、文字などの情報であってもよい。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0026】
図1及び図2には、超音波探触子が示されており、それらの図は斜視図である。
【0027】
図1及び図2に示される超音波探触子は操作者によって把持され、体表面上に当接して用いられる3Dプローブである。この3Dプローブ10は、図示されていない超音波診断装置に対して、ケーブル14を介して接続されている。
【0028】
3Dプローブは、ケース12を有し、そのケース12の下部には図示されていない2Dアレイ振動子が設けられている。図1において、ケース12の下面は送受波面16を構成しており、その送受波面16の近傍には2Dアレイ振動子が設けられている。後述するように、2Dアレイ振動子は、X方向及びY方向に複数の振動素子を配列してなるものであり、超音波ビームを二次元走査することにより、三次元エコーデータ取込空間(三次元空間)が形成される。またその2Dアレイ振動子は、Bモードにおいて断層画像を表示する場合においても用いられる。
【0029】
ケース12は、4つの側面12B−1,12B−2,12B−3,12B−4を有している。それらの4つの側面は、矩形の2Dアレイ振動子が有する4つの辺に対応している。それらの4つの側面12B−1〜12B−4の内で、第1方向であるX方向に直交する2つの側面12B−2,12B−4にはその下部12Aに第1発光素子20が設けられている。また、4つの側面12B−1〜12B−4の内で、第2方向であるY方向に直交する2つの側面12B−1,12B−3の下部12Aには第2発光素子22が設けられている。
【0030】
本実施形態においては、2つの第1発光素子20及び2つの第2発光素子22が設けられているが、もちろん、1つの第1発光素子20及び1つの第2発光素子22のみを設けることも可能である。第1発光素子20と第2発光素子22は例えばLEDなどの発光素子によって構成され、それらの発光色は互いに異なる。たとえば、第1発光素子20はオレンジ色の発光を生じ、第2発光素子22は緑色の発光を生じる。
【0031】
具体的には、図1に示されるように、3Dプローブ10を用いて、X−Zの平面内に走査面SX-Zを形成する場合には、装置本体側の制御により、第1発光素子20が点灯する。これにより、ユーザーはその第1発光素子20の点灯により、超音波ビームの走査方向がX方向であることを直感的に理解することができる。
【0032】
また、図2に示されるように、3Dプローブ10を用いて、Y−Z面内に走査面SY-Zを形成する場合には、そのY方向に対応して第2発光素子22が点灯する。これにより、ユーザーはその第2発光素子の点灯によって超音波ビームの走査方向がY方向であることを直感的に理解できる。
【0033】
本実施形態では、一対の第1発光素子20または一対の第2発光素子22が選択的に発光動作を行うため、3Dプローブ10に対する視線の向きによらずに常に超音波ビームの走査方向を視覚的に認識できるという利点がある。また、ケース12における中間部分よりも下の下部12Aにそれぞれの発光素子20,22を設けたため、ケース12をユーザーが把持した状態においてもそれらの発光素子20,22が手によって隠蔽される可能性が低減されている。もちろん、ケース12の上部12Cにそれらの発光素子20,22を設けるようにしてもよい。
【0034】
それぞれの発光素子20,22は、連続的に点灯動作するものであってもよいし、間欠的に点灯するすなわち点滅する動作を行うものであってもよい。その場合に一対の発光素子が同じ周期で同期して点滅動作を行ってもよいし、一対の発光素子の内の一方と他方とが交互に点灯する動作を行ってもよい。いずれにしても、ケース12上に第1走査方向及び第2走査方向を識別する発光素子を設けたので、その発光動作により超音波ビームが走査されている方向を視覚的に明確に認識することができる。
【0035】
なお、発光素子20,22は、LED以外の発光素子によって構成されてもよく、また液晶表示器などを利用することもできる。それらの発光素子20,22は互いに別体に構成されてもよいが、走査方向を識別できる情報をユーザーに提供できる限りにおいて、それらの発光素子が一体化されていてもよい。望ましくは、図1及び図2に示したように、各走査方向に対応する一対の側面に合計4つの発光素子を設ける。
【0036】
図3には、2Dアレイ振動子30が示されている。上述したように、その2Dアレイ振動子30はケース12の下部に設けられるものである。2Dアレイ振動子30は複数の振動素子をX方向やY方向に整列したものである。この2Dアレイ振動子30を用いて、超音波ビームをX方向、Y方向、又は両方向に電子的に走査することができる。例えば、X方向に超音波ビームを走査して、走査面Sを形成する場合に、その走査面の位置をY方向に異ならせることにより、三次元空間Vを構築することができる。その三次元空間V内において取り込まれた複数のエコーデータを用いて、三次元超音波画像を形成することができる。
【0037】
ただし、本発明は、2Dアレイ振動子を用いる場合以外においても適用でき、例えば1Dアレイ振動子を機械走査する3Dプローブや、単振動子を二次元的に機械走査する3Dプローブなどにも適用することが可能である。
【0038】
図4には、ケース12が有する各側面12B−1〜12B−4と各発光素子20A,20B,22A,22Bとの関係が示されている。例えば、X方向に超音波ビームが走査される場合、発光素子20A,20Bが発光する。一方、Y方向に超音波ビームが走査される場合、発光素子22A及び22Bが発光する。
【0039】
ここで、そのような超音波ビームの一次元走査モード以外の二次元走査モードが選択された場合には、例えば全発光素子を点灯あるいは点滅させるようにしてもよい。また、超音波ビームをX方向あるいはY方向に走査される場合において、超音波ビームの電子走査における原点に対応する発光素子のみを発光動作させるようにしてもよい。この構成によれば、超音波ビームの走査における原点を視覚的に認識することができ、超音波画像を観察する場合において、それが表面であるか裏面であるかを区別することが可能となる。
【0040】
図5には、本発明に係る超音波診断装置の全体構成がブロック図として示されている。この超音波診断装置は大別して3Dプローブ10と装置本体31とによって構成され、それらはケーブル33によって接続されている。
【0041】
上述したように、3Dプローブ10は2Dアレイ振動子30、第1発光素子20及び第2発光素子22を有する。第1発光素子20及び第2発光素子22は上述したようにそれぞれ1つだけ設けられていてもよいし、それぞれ2つずつ設けられていてもよい。
【0042】
装置本体31においては、制御部32によって各構成の動作が制御されている。送信部34は送信ビームフォーマーとして機能し、2Dアレイ振動子30における複数の振動子素子に対して送信信号を供給する。また、複数の振動素子からの受信信号は受信部36に入力され、受信部36は複数の受信信号に対する整相加算処理などを実行する。
【0043】
信号処理部38は各動作モードに対応した複数の信号処理ユニットによって構成され、例えばBモード処理に対応する検波器、対数圧縮器などを有する。またドプラ情報を処理するための直交検波器、自己相関器などを設けるようにしてもよい。
【0044】
表示処理部40は、デジタルスキャンコンバータ(DSC)としての画像形成部を有しており、画像データに対する座標変換機能や補間機能などを有している。また画像合成機能なども有する。表示部42には表示処理部40から出力される画像データが表示され、すなわち表示画面上に超音波画像が表示される。
【0045】
制御部32には操作パネル44が接続されている。この操作パネル44はトラックボールやキーボードなどを含み、本実施形態においては、3DモードSW46、X方向2DモードSW48、Y方向2DモードSW50を有している。3DモードSW46は、図3に示したような三次元空間Vを形成して三次元超音波画像を形成するモード選択をするためのスイッチである。X方向2DモードSW48は、図1に示したX方向の超音波ビーム走査を行ってBモード画像を形成するモードを選択するスイッチである。
【0046】
Y方向2DモードSW50は、図2に示したY方向の超音波ビームの走査を行ってBモード画像を形成するモードを選択するスイッチである。制御部32は、それらのスイッチの操作に応じて装置の動作制御を行っている。
【0047】
制御部32は、特に、第1発光素子20及び第2発光素子22の動作制御を行っており、X方向に超音波ビームが走査される場合には第1発光素子20を発光動作させ、Y方向に超音波ビームが走査される場合には第2発光素子22を発光動作させる。
【0048】
さらに、3Dモードが選択された場合には、第1発光素子20及び第2発光素子22の両者を発光動作させる。これにより、ユーザーは、各発光素子20,22の発光態様に応じて、現在の走査方式すなわち動作モードについて認識することが可能となる。
【0049】
図6には、表示部42に表示される表示例が示されている。表示画面52上には例えばBモード画像54が表示される。そのBモード画像54に伴って表示マーカー56が表示される。この表示マーカー56の表示色は発光を生じた発光素子の発光色に対応したものであり、例えばオレンジ色又は緑色である。これにより、画像観察上においても超音波ビームの走査方向を認識することが可能となる。断層画像が表面であるか裏面であるかを区別するため、Bモード画像54の右側あるいは左側に表示マーカー56が表示される。その場合においては、超音波ビームの走査における原点に対応する発光素子のみを発光動作させる。ここで、原点は、電子走査を一方向にくり返し行う場合における出発点に相当し、電子走査の一方の端である。
【0050】
なお、必要に応じて上述した各種のスイッチ46〜50を3Dプローブ10のケース上に設けるようにしてもよい。これによれば、いわゆる手元操作により、よりユーザーの操作性を向上できるという利点がある。
【0051】
なお、上記実施形態において、2Dアレイ振動子の対角方向に超音波ビームが斜め走査される場合には、さらに発光素子を追加して設け、その斜め走査に対応する発光素子を発光動作させるようにしてもよい。さらにそれを拡張して、探触子ケースを取り囲んでリング状に複数の発光素子を設け、その中から走査方向に対応する2つの発光素子を発光動作させることも可能である。また、そのような発光素子のON/OFF動作に限られず、液晶表示器に走査方向を表すマークあるいは文字などの情報を表示するようにしてもよい。いずれにしても、3Dプローブ10自体の観察により、走査方向や走査モードなどの走査方式を視覚的に認識できれば、ユーザーの便宜を図ることが可能となる。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、プローブを走査するユーザーの便宜を図ることができる。また本発明によれば超音波ビーム走査方式を直感的に認識できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る超音波探触子の好適な実施形態を示す斜視図である。
【図2】 本発明に係る超音波探触子の好適な実施形態を示す斜視図である。
【図3】 2Dアレイ振動子と三次元空間との関係を説明するための図である。
【図4】 4つの発光素子と4つの側面との関係を説明するための図である。
【図5】 本実施形態に係る超音波診断装置の全体構成を示すブロック図である。
【図6】 表示部に表示される画面の表示例を示す図である。
【符号の説明】
10 3Dプローブ、12 ケース、14 ケーブル、16 送受波面、20第1発光素子、22 第2発光素子、30 2Dアレイ振動子。
Claims (8)
- 第1方向及び第2方向に走査される超音波ビームを形成する超音波振動子と、
前記超音波振動子を収容した探触子ケースと、
前記探触子ケースの側面に設けられ、前記第1方向及び前記第2方向のそれぞれの方向に対応付けられた第1発光素子及び第2発光素子と、
を含み、
前記第1発光素子は前記第1方向に前記超音波ビームが走査される場合に動作し、
前記第2発光素子は前記第2方向に前記超音波ビームが走査される場合に動作する、
ことを特徴とする超音波探触子。 - 請求項1記載の超音波探触子において、
前記第1発光素子及び前記第2発光素子は、互いに表示色が異なる発光素子によって構成されたことを特徴とする超音波探触子。 - 請求項1記載の超音波探触子において、
前記探触子ケースは、
前記第1方向に対応する第1側面と、
前記第2方向に対応する第2側面と、
を有し、
前記第1側面には前記第1発光素子が設けられ、
前記第2側面には前記第2発光素子が設けられたことを特徴とする超音波探触子。 - 第1方向及び第2方向に配列された複数の振動素子を有し、超音波ビームを走査するための二次元アレイ振動子と、
前記二次元アレイ振動子を収容した探触子ケースと、
前記探触子ケースに設けられ、前記第1方向に前記超音波ビームを走査する場合に発光する第1発光素子と、
前記探触子ケースに設けられ、前記第2方向に超音波ビームを走査する場合に発光する第2発光素子と、
を含み、
前記探触子ケースは、前記二次元アレイ振動子の四辺に対応する4つの側面を有し、
前記第1発光素子は、前記4つの側面の中で前記第1方向に直交する2つの側面の内の少なくとも1つの側面に設けられ、
前記第2発光素子は、前記4つの側面の中で前記第2方向に直交する2つの側面の内の少なくとも1つの側面に設けられたことを特徴とする超音波探触子。 - 請求項4記載の超音波探触子において、
前記超音波ビームを二次元走査する場合に、前記第1発光素子及び前記第2発光素子の両者が発光することを特徴とする超音波探触子。 - 超音波探触子とそれが接続される装置本体とで構成された超音波診断装置において、
前記超音波探触子は、
第1方向及び第2方向に走査される超音波ビームを形成する超音波振動子と、
前記超音波振動子を収容した探触子ケースと、
前記探触子ケースの側面に設けられ、前記第1方向及び前記第2方向のそれぞれの方向に対応付けられた第1発光素子及び第2発光素子と、
を含み、
前記装置本体は、前記超音波ビームの走査方式に応じて、前記第1発光素子及び前記第2発光素子の表示動作を制御する制御部を有し、
前記制御部は、
前記第1方向に超音波ビームを走査する走査方式が選択された場合に、前記第1発光素子に表示動作を行わせ、
前記第2方向に超音波ビームを走査する走査方式が選択された場合に、前記第2発光素 子に表示動作を行わせることを特徴とする超音波診断装置。 - 請求項6記載の超音波診断装置において、
前記制御部は、前記第1方向及び前記第2方向の両方向に前記超音波ビームを走査する走査方式が選択された場合に、前記第1発光素子及び前記第2発光素子の両者に表示動作を行わせることを特徴とする超音波診断装置。 - 請求項6記載の超音波診断装置において、
前記超音波ビームの形成によって得られた受信信号に基づいて超音波画像を形成する画像形成手段と、
前記超音波画像を表示する表示手段と、
前記第1発光素子及び前記第2発光素子の表示動作に対応して、前記表示手段に前記超音波画像と共に走査方式を識別するための識別情報を表示する表示処理手段と、
を含むことを特徴とする超音波診断装置。
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