JP4125641B2 - 避難所等における暖房システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主に地震や洪水などの災害時に、体育館等の避難所の緊急用の暖房に用いられる暖房システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
地震や洪水などの自然災害が発生した時には、その地域の学校の体育館等が住民のための避難所となる。体育館には、通常、暖房設備はなく、冬期の避難生活においては、持ち運び可能な石油ストーブが暖房として主に用いられている。ストーブによる暖房は、ストーブの周りに居る人は暖かいが、ストーブから離れると暖かくなくなるものであり、広い館内の全体を暖めようとすれば、相当の数のストーブを設置しなければならない。またストーブは、室内の空気を暖めるのに適した暖房器具であり、広い体育館の場合には、多数のストーブを設置しても天井の方の空気だけが暖められ、足元の方の空気までは暖まらない状態となり、暖房効率が極めて悪く非効率的で、燃料ばかり浪費することになる。また、多数のストーブを燃焼させることで避難所内の空気が汚染される。また夜間には、安全のためにストーブが消されることが多く、避難所生活者は足元が冷えて眠れないこともしばしばである。このような状況から、避難所では風邪等の病気が蔓延し、問題となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このようにストーブは、体育館等の避難所の暖房に適しているとは言い難い面が多々あるが、他に適当な暖房装置もないのが現状である。本発明はこのような実情に鑑み、災害が発生した時に、体育館等の避難所に素早く設置することができ、省エネで空気を汚染することもない避難所等に適した全く新しい暖房システムの提供を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を達成するために、本発明の避難所等における暖房システムは、床上に配設する温水循環パイプと、温水を発生して同パイプに循環させる熱源及び循環ポンプを備え、温水循環パイプは、曲げることのできる樹脂製のパイプで構成し、床上全体に自由な形で配設でき、床上に横に並べて敷いた布団の足元側を通過し、且つ往きパイプと戻りパイプを密着して束ねて構成したもので、熱源は、燃料を燃焼するもので、移動用のキャスターを備えていることを特徴とする。温水循環パイプは、ヘッダーを介して複数の系統に分岐して構成することができる。熱源としては、一般的なボイラーを使用することもできるが、避難所等に通常設置されている薪等を燃料とする炊出し用のかまどを利用することもでき、これによれば災害時の燃料の調達もままない状況下にあっても本システムを使用できる。熱源は、屋外に設置しておけば、室内の空気の汚染を防止でき、火災に対する安全性の面からも好ましい。熱源と循環ポンプは、一体的に構成したものであってもよい。
【0005】
このように構成した暖房システムは、災害が発生した時に、温水循環パイプを体育館等の床上全体に自由な形で、しかも短時間のうちに配設することができる。そして、この温水循環パイプがちょうど足元を通過するように同パイプ上に布団を並べて敷くことにより、布団に入った人の足元が循環する温水によって直接暖められ、館内の空気が暖められなくても避難生活者は布団の中で快適に過ごせるようになる。本発明によれば、必要な部分に集中的に熱を供給することから、避難所内の空気全体をストーブで暖める場合と比較して、燃料費を10%程度とすることができる。
【0006】
温水循環パイプを循環する温水の温度は、熱源から離れるにつれて低下するが、本発明のように往きパイプと戻りパイプを密着して束ねておくことで、表1に示すように、温水循環パイプの熱源に近い地点から遠い地点にかけての任意の地点の放熱量をほぼ均一にできる効果がある。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、体育館等の避難所1に設置した本発明の暖房システムの一例を示している。この暖房システムは、基本的な構成として、避難所1の床上に配設する温水循環パイプ2と、同パイプに温水を循環させるための熱源3及び循環ポンプ4とを備えている。
【0008】
温水循環パイプ2には、曲げることのできる樹脂製のパイプを用いている。曲げることができるといっても、ホースのように柔らかいことまでは必要ではなく、人の手で簡単に曲げられるものであればよく、好適なものとしては市販のポリパイプ(ポリエチレン製のパイプ)が挙げられる。パイプは、呼び径が6〜10ミリのものが適している。温水循環パイプ2は、そのようなパイプを所望の長さ、例えば100メートルといった長さに切断してほぼ半分の長さに曲げ、図2に示すように、往きパイプ2aと戻りパイプ2bとを結束バンド5により密着して束ねて構成してある。温水循環パイプ2は、単に床上に置いただけでも良いが、位置が確実にずれないようにするために粘着テープ6などで床に固定しても良い。なお温水循環パイプは、パイプ及びパイプ内を循環する温水の自重により、固定しなくても位置がひどくずれることはなく、固定しないことで床の掃除を容易に行える利点がある。往きパイプ2aと戻りパイプ2bの先端の連結部分は、ヘッダー7の継手に着脱自在に連結される。温水循環パイプ2は、ヘッダー7に連結して複数系統設けることができる。
【0009】
このように設置した温水循環パイプ2の上に、図1に示すように、避難生活者のための布団8が横に並べて敷かれる。温水循環パイプ2は、図3に示すように、布団に入った避難生活者9の足元を通過するようにしている。温水循環パイプ2は、同図に示すように敷き布団の下を通過させても良いし、敷き布団の上を通過させても良い。
【0010】
熱源3と循環ポンプ4は、避難所1の外に設置してある。ここでは、熱源3として炊出し用のかまどを利用している。かまど3は、図4に示すように、円筒状の本体10の下部に燃焼手段11を備えており、火にかけた大鍋12で湯を湧かしている。湯の中には熱交換器13を設置してあり、これにより温水循環パイプ2に循環させる温水を70℃前後の一定温度に加熱している。熱交換器13は、金属製のパイプを渦巻き状に巻いて円盤状に構成したものを用いている。燃焼手段11は、循環する温水の温度をセンサー14で検知し、所定の温度となるように火力を調節する機能を有している。図中の15は、燃焼手段11のための燃料タンクである。なお燃焼手段11は、薪を燃やすものであってもよい。かまど3は移動用のキャスター19を備え、簡便に移動できる。温水循環パイプ2に循環させる温水、大鍋12で湧かす湯には、川や農業用水等から汲み上げた自然水を利用することができる。
【0011】
循環ポンプ4は、パイプ中の空気を抜くと同時に循環する温水の膨張を吸収する膨張タンク16とともにベース板17上に設置し、循環ポンプユニット18として構成してある。循環ポンプ4は、発電機で発電した電力で駆動してもよいし、避難所のコンセントから電工ドラムで引いてきた電源により駆動してもよい。熱交換器13と循環ポンプユニット18との間、循環ポンプユニット18とヘッダー7との間は、樹脂製のパイプ20により連結してある。
【0012】
以上の構成となった暖房システムによれば、布団8に入った避難生活者9の足元が温水循環パイプ2を循環する温水によって直接暖められ、湯たんぽで足を暖めるのと同じような心地良いぬくもりによって、快眠が得られる。温水循環パイプ2内を流れる温水の温度は、熱源3から離れるにつれて温度が下がるが、温水循環パイプ2は往きパイプ2aと戻りパイプ2bを密着して束ねたことによって、全ての地点における放熱量がほぼ一定となる。具体的に説明すると、図1のa〜eの各地点における往きパイプ2aと戻りパイプ2bの表面温度は、理想的には表1に示すようになり、各地点において往きパイプ2aの表面温度と戻りパイプ2bの表面温度を足してその平均値を算出すると、一定値(約50℃)となる。この作用により大勢の避難生活者は、各自の布団8の位置によらず、平等に暖かさを享受できることとなる。
【0013】
【表1】
Figure 0004125641
【0014】
本発明は、以上に述べた実施形態に限定されない。熱源及び循環ポンプとして、専用のボイラーを用いたものでもよい。本発明の暖房システムは、基本的に災害時の避難所において使用することを想定しているが、例えば体育館等において行われるイベント等のために、災害時でなくても利用することができる。その場合に温水循環パイプは、単に床上に這わせるばかりでなく、ロール状に巻かれる帯状のマットやゴザ等に埋込むようにして設置することもできる。
【0015】
【発明の効果】
本発明の避難所等における暖房システムは、樹脂製の曲るパイプからなる温水循環パイプを避難所等の床上に設置することにしたので、緊急を要する災害時等において、面倒な配管工事をすることなく、避難所等の大きさに合わせて短時間で設置することができ、床が傷つけられることもない。そして、温水循環パイプが足元を通過するように、パイプ上に布団を横に並べて敷けば、避難生活者は布団の中で足が循環する温水によって直接暖められ、頭寒足熱の作用により快眠が得られる。温水を加熱する熱源は、移動用のキャスターを備えているので簡便に移動でき、しかも、基本的に避難所等の外に設置するので、避難所等内の空気が汚れないし、火災の心配も軽減できる。また、一つの熱源で発生した熱を、広い避難所の必要な部分に集中的に供給できるので経済的であり、避難所内の空気をストーブで暖める場合と比較すれば、燃料費は約10%となる。
【0016】
さらに温水循環パイプを、往きパイプと戻りパイプを密着して束ねて構成するので、温水循環パイプの熱源に近い地点から遠い地点にかけての放熱量をほぼ均一にできるから、避難所等の中にいる人全員が平等に暖かさを享受できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の避難所等における暖房システムの構成例を模式的に示す平面図である。
【図2】温水循環パイプの先端部を拡大して示す平面図である。
【図3】温水循環パイプの利用状態を示す縦断面図である。
【図4】熱源の例を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 避難所
2 温水循環パイプ
2a 往きパイプ
2b 戻りパイプ
3 炊出し用のかまど(熱源)
4 循環ポンプ

Claims (1)

  1. 床上に配設する温水循環パイプ(2)と、温水を発生して同パイプに循環させる熱源(3)及び循環ポンプ(4)を備え、
    温水循環パイプ(2)は、曲げることのできる樹脂製のパイプで構成し、床上全体に自由な形で配設でき、床上に横に並べて敷いた布団の足元側を通過し、且つ往きパイプ(2a)と戻りパイプ(2b)を密着して束ねて構成したもので、
    熱源(3)は、燃料を燃焼するもので、移動用のキャスター(19)を備えていることを特徴とする避難所等における暖房システム。
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