JP4123058B2

JP4123058B2 - Construction method of wall structure with permanent anchor construction, Wall structure with permanent anchor construction

Info

Publication number: JP4123058B2
Application number: JP2003151592A
Authority: JP
Inventors: 正金子; 敏己須藤; 登美夫森脇; 幸弘勘坂; 浩和平
Original assignee: Obayashi Corp
Current assignee: Obayashi Corp
Priority date: 2003-02-05
Filing date: 2003-05-28
Publication date: 2008-07-23
Anticipated expiration: 2023-05-28
Also published as: JP2004293281A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、永久アンカーが施工された壁構造の構築方法および永久アンカーが施工された壁構造に関する。
【０００２】
【従来の技術】
例えば傾斜地に建物外壁や擁壁などの壁構造を構築する場合、斜め型の仮設アンカーを用いた山留め工事を行ってから壁の構築工事を行うのが一般的である（例えば特許文献１を参照）。この特許文献１に記載された仮設アンカーでは、山留め用鋼材を打ち込んだ後、鋼棒からなるアースアンカーを傾斜地の地盤へ斜めに埋め込み、このアースアンカーの端部を止体によって山留め用鋼材に定着している。
【０００３】
これに対して、特許文献２には、山留め杭に斜め型の永久アンカーを施工し、この永久アンカーに土圧を負担させることにより、仮設アンカーを用いることなく構築物を構築する工法が開示されている。この工法では、構築物を上部より一段ずつ構築し、各段の構築が終了する毎に永久アンカーを施工して土圧を負担させるようにしている。
【０００４】
【特許文献１】
特開昭６２−６３７２２号公報
【０００５】
【特許文献２】
特開平５−２０２５２７号公報
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、仮設アンカーを用いることなく工事を行うことは、斜め型永久アンカーの構築後にその下を根切りする際に、山留め杭のみに土圧を負担させることであり、根切り深さが大きくなると山留め杭の変形も増大してしまうため実用的でない。したがって、従来、傾斜地に壁構造を構築する場合、仮設アンカーを用いざるを得なかった。
【０００７】
上記特許文献１に開示されるような斜め型の仮設アンカーを用いて壁構造の構築工事を行う場合、仮設アンカーや山留め用鋼材を再利用するために、壁構造を構築しながら仮設アンカーを取り外していき、山留用鋼材も解体して除去するのが通常である。しかし、仮設アンカー等を撤去してしまうと、壁構造には大きな土圧が作用する。そこで、壁構造がそのような土圧に耐えられるよう、構築した壁に永久アンカーを施工することが考えられる。
【０００８】
図２４は、仮設アンカーを用いた山留めを行ったうえで、永久アンカーを用いて壁構造を構築する構成を示す断面図であり、図２５は、図２４の左側から見た正面図である。これらの図面を参照して壁構造の施工手順を説明すると、先ず、山留め杭５０を打設し、この山留め杭５０の内側（図１６における左側）の地盤を根切りする。根切り深さが最上段の仮設アンカー施工位置まで達すると、鋼製の腹起こし５２を山留め杭５０に取り付け、この腹起こし５２に仮設アンカー定着固定用の台座５４を固定する。そして、最上段の仮設アンカー５６ａを施工して、台座５４に定着固定する。以後、最下段の仮設アンカー５６ｃまで、このような根切りと仮設アンカー５６の施工とを繰り返す。
【０００９】
仮設アンカー５６の工事が終わると床付を行う。そして、床コンクリート５８を打設し、この床コンクリート５８から上方へ壁構造６０を打設しながら、仮設アンカー５６を下から順に撤去していく。すなわち、図１６および図１７の例では、最下段の仮設アンカー５６ｃ、腹起こし５２、台座５４を撤去してから床コンクリート５８を打設し、次段の仮設アンカー５６ｂ等を撤去してから壁構造６０の最下部を打設し、更に、最上段の仮設アンカー５６ａ等を撤去してから、壁構造６０の残りの部分を打設する。また、壁構造６０の打設を行いながら、斜め型の永久アンカー６２の施工も行う。こうして壁構造６０の構築が完了する。
【００１０】
以上説明したように、図２４および図２５に示す工事では、仮設アンカー５６等の施工や撤去の作業が必要となり、施工コストが増大すると共に工事が長期化してしまう。さらに、山留め杭５０と壁構造６０との間の空間が狭いため、仮設撤去作業は極めて行い難い。しかも、仮設アンカー５６等の撤去作業または外壁型枠作業などは、壁構造６０や永久アンカー６２の施工と並行して行わねばならないため作業が輻輳し、作業効率が悪くなってしまう。
【００１１】
また、仮設アンカー５６と永久アンカー６２の両方を施工するためアンカー施工本数が増大し、この点でもコスト増および工事の長期化を招くと共に、効率的なアンカーの配置計画を行うのが難しいという問題もある。
【００１２】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、仮設のアンカーや腹起こしを用いることなく地盤内に壁構造を構築できるようにすることを目的とする。
【００１３】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、請求項１に記載された発明に係る永久アンカーが施工された壁構造の構築方法は、山留めを打設し、該山留めの内側の地盤を根切りして、アンカーを定着するためのアンカー定着部材を前記山留めに構築すると共に、斜め型のアンカーを打設し、当該アンカーを前記アンカー定着部材に定着した後、壁構造のコンクリートを前記アンカー定着部材と一体となるように打設する永久アンカーが施工された壁構造の構築方法であって、前記アンカーを前記アンカー定着部材に定着して緊張する工程と、前記アンカーの張力を緩める工程と、前記壁構造のコンクリートの打設後に、前記アンカーの定着位置を前記アンカーの頭部側とは逆側に変更して前記アンカーを再緊張する工程と、を含むことを特徴とする。
【００１４】
また、請求項２に記載された発明は、請求項１記載の方法において、前記張力を緩める工程を、前記壁構造のコンクリートの打設後に行うことを特徴とする。
また、請求項３に記載された発明は、地盤に打設された鋼製の山留めに、アンカーを定着固定するためのアンカー定着部材が構築され、該アンカー定着部材にアンカーが定着固定されていると共に、壁構造のコンクリートが前記アンカー定着部材と一体となるように打設されてなる永久アンカーが施工された壁構造であって、前記アンカー定着部材は、前記山留めに、前記壁構造が構築される側へ突出するように接合された鋼製のリブ材と、前記リブ材の上側に接合され、前記壁構造が構築される側へ斜め上方に延びる鋼製の斜め支持材と、前記斜め支持材の上側の端面に保持され、前記アンカーを、前記アンカーの長さ方向に異なる位置で定着可能な定着部を有する腹起こし材と、備えることを特徴とする。
【００１５】
【発明の実施の形態】
図１は、本発明の参考例である壁構造の構築工事により構築された鉄筋コンクリート造の壁構造を示す断面図であり、図２は、図１の壁構造を同図中左側からみた正面図である。また、図３は、図２おける永久アンカー施工部分を示す（図２のIII部）拡大正面図であり、図４は図１のIV−IV断面図であり、図５は図１のV−V断面図である。
【００１６】
これらの図面に示すように、本参考例における構築物は、概略、山留め杭１０と、山留め杭１０に取り付けられたアンカー定着部材１２と、アンカー定着部材１２に定着固定された斜め型の永久アンカー１４と、アンカー定着部材１２と一体に打設された壁構造１６と、この壁構造１６と一体の床部１８とにより構成される。壁構造１６は、例えば、建物外壁、ドライエリア部の外壁、あるいは、擁壁などである。なお、図１では、３段の永久アンカー１４（上から順に、永久アンカー１４ａ，１４ｂ，１４ｃ）を設けた場合を示しているが、永久アンカー１４の段数はこれに限らない。
【００１７】
山留め杭１０は例えばＨ型鋼からなり、壁構造１６の外壁面に沿って複数本が地盤に打設されている。また、アンカー定着部材１２は鉄筋コンクリート製部材であり、上記複数本の山留め杭１０に跨って水平方向に梁状に延びている。したがって、アンカー定着部材１２は、永久アンカー１４の張力を山留め杭１０へ伝達する腹起こしとしての役割も有している。
【００１８】
また、本参考例では、山留め杭１０と壁構造１６との間の空間に砕石２２を充填すると共に、壁構造１６に水抜き管２４を埋設し、さらに、アンカー定着部材１２に水抜き管２６を埋設することにより、地盤から壁構造１６の内側へ地盤の水抜きを行えるようにしている。ただし、地盤の水抜きを行う必要がない場合はこれらの構成は不要であり、壁構造１６が山留め杭１０に密着するようにコンクリートを打設すればよい。
【００１９】
図６〜図１５は、上記図１〜図５に示す壁構造の構築工程を示す図である。図６に示すように、先ず、山留め杭１０を打設し、所定深さ（最上段の永久アンカー１４ａの打設位置底部）まで根切りを行う。そして、山留め杭１０の側面に例えばアングル材等を用いて砕石保持板２８を取り付け、さらに、砕石保持板２８の先端から上方に延びる砕石止めとなる波型鋼板３０を取り付けて、この波型鋼板３０と根切りした地盤側面との間の空間に砕石２２を充填する。砕石保持板２８は例えば網目状に構成されるなどして、各段の砕石２２の水は、直下のアンカー定着部材１２の水抜き管２６を通って下段の砕石２２へ抜けることができるようになっている。なお、波型鋼管３０の、壁構造１６に設けられた水抜き管２４の端部に対向する位置には穴が開けられており、この穴を通って砕石２２内の水が水抜き管２４へ流れ出せるようになっている。
【００２０】
次に、図７に示すように、根切り部底面のアンカー定着部材１２の構築位置に捨てコンクリート３１を打設すると共に、山留め杭１０のフランジ面に、突出部材としてのスタッド３２を溶接する。また、アンカー定着部材１２を打設するための型枠を配置して、永久アンカー１４の施工用のガイド管３４および上記水抜き管２６を設置する。そして、ガイド管３４の周囲にらせん鉄筋３５を配筋すると共にアンカー定着部材１２の鉄筋を配筋し、型枠内にコンクリートを打設する。その際、アンカー定着部材１２の鉄筋をその上面から突出させ、さらに、その下面からも鉄筋が捨てコンクリート３１を貫通して突出し先端が地盤へ埋め込まれるように配筋する。このようにアンカー定着部材１２から上下に突出する鉄筋の端部には、好ましくは、後述する壁構造１６の鉄筋との接合を簡単に行なえるようにねじ鉄筋接合が施されている。
【００２１】
次に、図８に示すように、永久アンカー１４を打設する。永久アンカー１４の打設は、ガイド管３４の内側から支持盤に達するまで斜め方向に削孔して、この孔の底までシース管に挿通されたアンカー鋼材３６を挿入し、グラウト材を注入することによりアンカー鋼材３６を地盤に固定するという周知の工法で行うことができる。そして、グラウト材の養生後、図９に示すように、アンカー鋼材３６を緊張し、定着金具３８でアンカー定着部材１２に定着固定する。
【００２２】
なお、以上の説明では、アンカー定着部材１２の構築後に永久アンカー１４を打設するものとしたが、永久アンカー１４を打設した後、アンカー定着部材１２を構築し、これに永久アンカー１４を定着固定するようにしてもよい。
【００２３】
次に、図１０に示すように、次段の永久アンカー１４ｂの深さまで根切りを行い、上記図６〜図９と同様の工程により施工を行う。このような工程を最下段の永久アンカー１４ｃまで繰り返す（図１１）。
【００２４】
最下段の永久アンカー１４ｃまで施工した後、更に、床部１８の打設深さまで根切りを継続し、根切り完了後、壁構造１６および床部１８の配筋を行う。その際、壁構造１６の鉄筋を、上述のようにアンカー定着部材１２の上下から突出して配筋された鉄筋へ例えばねじ込み式に接合することで、壁構造１６とアンカー定着部材１２との強固な一体性を確保できるようにしている。
【００２５】
壁構造１６および床部１８の配筋後、図１２に示すように、床部１８のコンクリートを打設し、さらに、最下段のアンカー定着部材１２の高さまで壁構造１６のコンクリートを打設する。その際、予め型枠内に水抜き管２４を設置しておく。コンクリートの打設後、最下段の永久アンカー１４ｃのアンカー鋼材３６の張力を測定し、必要があればアンカー鋼材３６を再度緊張する。そして、一つ上段のアンカー定着部材１２まで、上記と同様にして壁構造１６のコンクリートを打設し、当該アンカー定着部材１２に定着固定すべき永久アンカー１４ｂのアンカー鋼材３６を必要に応じて緊張する。このような壁構造１６の打設作業を最上段のアンカー定着部材１２まで繰り返し（図１３〜図１４を参照）、さらに、壁の最上部のコンクリート１６ａを打設することで（図１５を参照）、図１に示す壁構造の構築が完了する。
【００２６】
以上説明したように、本参考例によれば、山留め杭１０に構築したアンカー定着部材１２に永久アンカー１４を定着固定するので、根切り時に地盤の土圧を永久アンカー１４で確実に負担することができる。また、永久アンカー１４を施工しながら、壁構造１６のコンクリートを、永久アンカー１４が定着固定されたアンカー定着部材１２と一体となるように打設することにより、仮設アンカーや仮設腹起こしを用いることなく壁構造１６を構築することができる。さらに、アンカー定着部材１２が山留め杭１０の腹起こしとしても機能するので、別途仮設の腹起こしを用いることも不要である。そして、このアンカー定着部材１２が壁構造１６の一部として一体化されるため、仮設アンカーを用いた場合のように、仮設アンカーや腹起こしの撤去作業が全く不要となり、工期短縮および工事コストの低減を図ることができる。
【００２７】
また、仮設アンカーの施工が不要となることで、アンカー本数の総数も少なくなり、この点でも、工期短縮およびコスト低減を図ることができる。さらに、アンカー本数が少なくなることで効果的なアンカーの配置計画も行い易くなるため、構築した壁構造１６の品質向上を図ることもできる。
【００２８】
また、本参考例では、アンカー定着部材１２を鉄筋コンクリートで構成し、その鉄筋コンクリートを壁構造１６の鉄筋と接合することで、アンカー定着部材１２と壁構造１６との強固な一体性を確保することができる。このため、設計上、アンカー定着部材１２を壁構造１６の一部とみなせるようになり、壁構造１６を一体のコンクリートで構築した場合と同様の高い強度を得ることができる。
【００２９】
さらに、本参考例では、山留め杭１０と壁構造１６との間に砕石２２を設置すると共に、アンカー定着部材１２および壁構造１６に水抜き管２４，２６を設けることで、地盤からの水抜きを行うことができる。すなわち、地盤内の水は砕石２２を通過して壁構造１６の水抜き管２４から壁の内側へ排出され、また、アンカー定着部材１２で上下に分断された各段の砕石２２の水は、アンカー定着部材１２の水抜き管２６通って下段の砕石２２へ移動できるので、砕石２２による水抜きはより効果的に行われる。したがって、本参考例によれば、壁構造１６の外壁面にかかる水圧を緩和することができる。
【００３０】
なお、上記参考例では、山留めとしてＨ型鋼からなる山留め杭１０を用い、この山留め杭１０に構築したアンカー定着部材１２を腹起こしとしても機能させる構成としたが、本発明における山留めはこれに限らず、例えば鋼管矢板壁、柱列山留壁、連続地中壁などの山留め工法に用いることもできる。
【００３１】
また、上記参考例では、壁構造１６が鉄筋コンクリート造であるものとして、これに対応してアンカー定着部材１２も鉄筋コンクリートにより構築し、両者の鉄筋を接合することにより一体性を高めるものとした。しかしながら、本発明はこれに限らず、例えば、壁構造１６が鉄骨コンクリート造である場合はアンカー定着部材１２も鉄骨コンクリートで構成し、壁構造１６が鉄骨鉄筋コンクリートである場合はアンカー定着部材１２も鉄骨鉄筋コンクリートで構成することにより、アンカー定着部材１２と壁構造１６との一体化を図る構成とすることも可能である。
【００３２】
次に、本発明の一実施形態について説明する。図１６は、本実施形態において構築される鉄筋コンクリート造の壁構造を示す断面図である。なお、本実施形態において、上記参考例と同様の構成部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
【００３３】
図１６に示す如く、本実施形態では、上記参考例のアンカー定着部材１２に代えて、鉄骨部材からなるアンカー定着部材１００を設けている。図１７は、本実施形態のアンカー定着部材１００およびその周辺部を拡大して示す断面図であり、また、図１８は、図１７における左側からみた正面図である。
【００３４】
図１７および図１８に示す如く、アンカー定着部材１００は、概略、補強リブ材１０２、斜め支持材１０４、腹起こし材１０６等により構成されている。補強リブ材１０２は、例えばＨ型鋼等の鋼材であり、その上下フランジ１０２ａ、１０２ｂおよびウエブ１０２ｃが山留め杭１０に対して垂直となるように、山留め杭１０に溶接されている。補強リブ材１０２の下フランジ１０２ｂの下面には補強材１０３が溶接されている。
【００３５】
補強リブ材１０２の上フランジ１０２ａの上側には、斜め支持材１０４が設けられている。斜め支持材１０４は、下側の端面１０４ａが斜めに切断されたＨ型鋼等の鋼材により構成されており、この端面１０４ａが補強リブ材１０２の上フランジ１０２ａの上面に溶接されている。また、斜め支持材１０４の斜め下側のフランジ１０４ｃには、水平方向に延びる補強材１０５が溶接されている。この補強材１０５は例えば断面がＣ型の鋼材により構成されている。
【００３６】
斜め支持材１０４の上側の端面１０４ｃには、保持プレート１０７が溶接されており、この保持プレート１０７により腹起こし材１０６が保持されている。腹起こし材１０６は、例えば、Ｈ型鋼を縦２段に重ねてボルト結合してなる鉄骨材１０６ａを２本平行に並べて構成されており、複数本の山留め杭１０に跨って水平方向に延びている。これら鉄骨材１０６ａは水平方向に所定間隔で設けられた接続プレート１０８により互い接続されている。そして、腹起こし材１０６の、隣接する山留め杭１０の中間部に永久アンカー１４が定着されている。なお、後述するように、本実施形態では、永久アンカー１４を、コンクリート打設前に腹起こし材１０６の上部フランジ１０６ａに定着し、コンクリート打設後に再緊張して腹起こし材１０６の下部フランジ１０６ｂに定着するようにしており、図１７では、コンクリート打設前の定着位置を実線で、コンクリート打設後の定着位置を破線で夫々示している。
【００３７】
図１９〜図２３は、本実施形態における壁構造の構築工程を示す図である。先ず、図１９に示すように、山留め杭１０を打設して最上段の永久アンカー１４の位置まで根切りを行った後、山留め杭１０に補強リブ材１０２を溶接し、さらに、補強リブ材１０２に斜め支持材１０４を溶接して、腹起こし材１０６を取り付けること等によりアンカー定着部材１００を構築する。次に、永久アンカー１４を斜め方向に打設した後、アンカー鋼材３６を緊張し、台座１１０により腹起こし材１０６の上部フランジ１０６ａに定着固定する。また、波型鋼板３０を設置して、補強リブ材１０２の上側の波型鋼板３０と根切りした地盤側面との間の空間に砕石２２を充填する。
【００３８】
次に、図２０に示すように、次段の永久アンカー１４ｂの深さまで根切りを行い、上記図１９の場合と同様にして、アンカー定着部材１００の構築および永久アンカー１４の施工を行う。このような工程を最下段の永久アンカー１４ｃまで繰り返す（図２１）。
【００３９】
最下段の永久アンカー１４ｃまで施工した後、更に、床部１８の打設深さまで根切りを継続し、根切り完了後、壁構造１６および床部１８の鉄筋を配筋して、図２２に示すように、最下段のアンカー定着部材１００の高さ（腹起こし材１０６がコンクリートから露出する程度の高さ）まで壁構造１６のコンクリートを打設する。なお、壁構造１６の鉄筋は、一段上のコンクリートの鉄筋と重ね継手を行える長さ分だけ、コンクリートの打設高さより上方の位置まで配筋しておく。コンクリートの打設後、最下段の永久アンカー１４ｃのアンカー鋼材３６の張力をいったん開放した後、再緊張して、台座１１２により腹起こし材１０６の下部フランジ１０６ｂに定着する。このようにアンカー鋼材３６の張力をいったん開放することにより、打設した壁構造１６のコンクリートが地盤の土圧の一部を負担することとなる。これにより、壁構造１６とアンカー定着部材１００との一体性が強化されると共に、土圧を壁構造１６とアンカー定着部材１００とでほぼ同様に受けることとなり、壁構造１６の設計が行い易くなる。なお、上記の説明では、永久アンカー１４の２度目の緊張時（本設時）には、最初の緊張時（仮設時）から定着位置を腹起こし材１０６の下部フランジ１０６ｂへ下げることで、仮設時にアンカー鋼材３６の定着位置に生じた凹みが本設後のアンカー鋼材３６に残らないようにしている。
次に、図２３に示すように、一段上のアンカー定着部材１００まで壁構造１６のコンクリートを打設し、その際、永久アンカー１４の再緊張が済んだ下段のアンカー定着部材１００はコンクリートに埋め殺す。そして、上記と同様にして、アンカー鋼材３６の張力をいったん開放した後、再緊張して定着固定する。このような壁構造１６の打設および永久アンカーの再緊張の作業を最上段のアンカー定着部材１２まで繰り返し、さらに、壁の最上部のコンクリートを打設することで、図１６に示す壁構造の構築が完了する。
【００４０】
以上説明したように、本実施形態では、アンカー定着部材１００を鋼材で構成し、この鋼材を壁構造１６のコンクリートに埋め殺すことで、アンカー定着部材１００と壁構造１６のコンクリートとを一体化するようにしている。このため、上記参考例のようにアンカー定着部材１２の鉄筋と壁構造１６の鉄筋とを接合するための作業が不要となるので、その分、工数を減らすことができる。また、壁構造１６のコンクリートを打設した後、永久アンカー１４の張力をいったん解放して再緊張することで、アンカー定着部材１００と壁構造１６との一体性をより強化なものとすることができる。
【００４１】
なお、上記の説明では、壁構造１６のコンクリートを各段のアンカー定着部材１００の高さまで打設した後、永久アンカー１４の張力を解放して再緊張するものとしたが、これに限らず、先に永久アンカー１４の張力を解放した後、壁構造１６のコンクリートを打設し、コンクリート打設後に再緊張するようにしてもよい。
【００４２】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、仮設のアンカーや腹起こしを用いることなく地盤内に永久アンカーが施工された壁構造を構築することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の参考例である壁構造の構築工事により構築された鉄筋コンクリート造の壁構造を示す断面図である。
【図２】図１の壁構造を同図中左側からみた側面図である。
【図３】図２おける永久アンカー施工部分を示す拡大側面図である。
【図４】図１のIV−IV断面図である。
【図５】図１のV−V断面図である。
【図６】本参考例における壁構造の構築工程を示す図（その１）である。
【図７】本参考例における壁構造の構築工程を示す図（その２）である。
【図８】本参考例における壁構造の構築工程を示す図（その３）である。
【図９】本参考例における壁構造の構築工程を示す図（その４）である。
【図１０】本参考例における壁構造の構築工程を示す図（その５）である。
【図１１】本参考例における壁構造の構築工程を示す図（その６）である。
【図１２】本参考例における壁構造の構築工程を示す図（その７）である。
【図１３】本参考例における壁構造の構築工程を示す図（その８）である。
【図１４】本参考例における壁構造の構築工程を示す図（その９）である。
【図１５】本参考例における壁構造の構築工程を示す図（その１０）である。
【図１６】本発明の一実施形態において構築される鉄筋コンクリート造の壁構造を示す断面図である。
【図１７】本実施形態のアンカー定着部材およびその周辺部を拡大して示す断面図である。
【図１８】図１７における左側からみた正面図である。
【図１９】本実施形態における壁構造の構築工程を示す図（その１）である。
【図２０】本実施形態における壁構造の構築工程を示す図（その２）である。
【図２１】本実施形態における壁構造の構築工程を示す図（その３）である。
【図２２】本実施形態における壁構造の構築工程を示す図（その４）である。
【図２３】本実施形態における壁構造の構築工程を示す図（その５）である。
【図２４】仮設アンカーを用いた山留を行ったうえで、永久アンカーを用いて壁構造を構築した構成を示す断面図である。
【図２５】図２４の左側から見た正面図である。
【符号の説明】
１０山留め杭
１２アンカー定着部材
１４（１４ａ，１４ｂ，１４ｃ）永久アンカー
１６壁構造
２２砕石
２４，２６水抜き管
２８砕石保持板
３２スタッド
１００アンカー定着部材
１０２補強リブ材
１０４斜め支持材
１０６腹起こし材[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a wall structure construction method in which a permanent anchor is constructed and a wall structure in which a permanent anchor is constructed.
[0002]
[Prior art]
For example, when building a wall structure such as a building outer wall or retaining wall on an inclined land, it is common to perform a mountain construction using an oblique temporary anchor and then perform a wall construction work (see, for example, Patent Document 1) ). In the temporary anchor described in this Patent Document 1, after mounting a steel material for mountain retaining, an earth anchor made of a steel rod is obliquely embedded in the ground of an inclined ground, and the end of this earth anchor is fixed to the steel material for mountain retaining by a stopper. is doing.
[0003]
On the other hand, Patent Document 2 discloses a construction method for constructing a structure without using a temporary anchor by constructing an oblique permanent anchor on a pile pile and applying earth pressure to the permanent anchor. Yes. In this construction method, a structure is constructed one by one from the top, and a permanent anchor is constructed every time construction of each stage is completed, so that earth pressure is borne.
[0004]
[Patent Document 1]
Japanese Patent Laid-Open No. 62-63722
[Patent Document 2]
JP-A-5-202527 [0006]
[Problems to be solved by the invention]
However, the construction without using a temporary anchor is to load earth pressure only on the pile pile when rooting under the oblique permanent anchor, and when the root cutting depth increases. It is not practical because the deformation of the pile pile will increase. Therefore, conventionally, when constructing a wall structure on an inclined land, a temporary anchor has to be used.
[0007]
When constructing a wall structure using an oblique temporary anchor as disclosed in Patent Document 1, the temporary anchor is removed while the wall structure is being constructed in order to reuse the temporary anchor and the steel for retaining the mountain. It is normal to dismantle and remove steel for steel. However, if a temporary anchor or the like is removed, a large earth pressure acts on the wall structure. Therefore, it is conceivable to construct a permanent anchor on the constructed wall so that the wall structure can withstand such earth pressure.
[0008]
FIG. 24 is a cross-sectional view showing a configuration in which a wall structure is constructed using a permanent anchor after mountain mounting using a temporary anchor, and FIG. 25 is a front view seen from the left side of FIG. The construction procedure of the wall structure will be described with reference to these drawings. First, the pile retaining pile 50 is placed, and the ground inside the pile retaining pile 50 (left side in FIG. 16) is rooted. When the root cutting depth reaches the uppermost temporary anchor construction position, a steel erection 52 is attached to the pile pile 50, and a pedestal 54 for fixing the temporary anchor is fixed to the erection 52. Then, the uppermost temporary anchor 56 a is constructed and fixed to the base 54. Thereafter, such root cutting and construction of the temporary anchor 56 are repeated up to the lowermost temporary anchor 56c.
[0009]
When the construction of the temporary anchor 56 is finished, flooring is performed. Then, the floor concrete 58 is placed, and the temporary anchor 56 is sequentially removed from the bottom while placing the wall structure 60 upward from the floor concrete 58. That is, in the example of FIG. 16 and FIG. 17, the bottom temporary anchor 56c, the flank 52, and the pedestal 54 are removed and then the floor concrete 58 is placed, and the next temporary anchor 56b and the like are removed before the wall. The lowermost portion of the structure 60 is driven, and the uppermost temporary anchor 56a and the like are removed, and then the remaining portion of the wall structure 60 is driven. In addition, while the wall structure 60 is driven, the oblique permanent anchor 62 is also constructed. Thus, the construction of the wall structure 60 is completed.
[0010]
As described above, in the construction shown in FIGS. 24 and 25, the construction and removal of the temporary anchor 56 and the like are required, which increases the construction cost and lengthens the construction. Furthermore, since the space between the mountain retaining pile 50 and the wall structure 60 is narrow, temporary removal work is extremely difficult. In addition, the removal work of the temporary anchor 56 or the like or the outer wall formwork work must be performed in parallel with the construction of the wall structure 60 and the permanent anchor 62, so the work is congested and work efficiency is deteriorated.
[0011]
In addition, since both the temporary anchor 56 and the permanent anchor 62 are constructed, the number of anchor constructions increases, which also increases the cost and lengthens the construction, and makes it difficult to perform efficient anchor placement planning. There is also.
[0012]
This invention is made | formed in view of said point, and it aims at enabling it to construct | assemble a wall structure in the ground, without using a temporary anchor and a raising.
[0013]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, a method for constructing a wall structure in which a permanent anchor according to the first aspect of the present invention is constructed is a method in which a anchor is placed, a ground inside the anchor is rooted, with an anchor fixing member for fixing to build the earth retaining a to Da設oblique type anchor, after fixing the anchor to the anchor fixing member, wherein the concrete wall structure anchor fixing member integrally A method of constructing a wall structure in which a permanent anchor to be installed is constructed, the step of fixing the anchor to the anchor fixing member and tensioning, the step of releasing the tension of the anchor, and the wall structure After the concrete is placed, the anchor fixing position is changed to the side opposite to the head side of the anchor, and the anchor is re-tensioned .
[0014]
The invention described in claim 2 is characterized in that, in the method according to claim 1 , the step of releasing the tension is performed after placing the concrete of the wall structure .
Also, the inventions of claim 3, in Da設steel-made earth retaining the ground, the anchor fixing member for fixing fixing the anchor is constructed and anchored to the anchor fixing member is fixed secured And a wall structure in which a permanent anchor is constructed in which the concrete of the wall structure is cast so as to be integrated with the anchor fixing member. A steel rib member joined so as to protrude to the side to be formed, a steel oblique support member joined to the upper side of the rib member and extending obliquely upward to the side on which the wall structure is constructed, and the oblique member It is hold | maintained at the upper end surface of a support material, The said anchor is provided with the bellows material which has the fixing | fixed part which can be fixed in the position which is different in the length direction of the said anchor .
[0015]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
FIG. 1 is a cross-sectional view showing a reinforced concrete wall structure constructed by construction work of a wall structure as a reference example of the present invention, and FIG. 2 is a front view of the wall structure of FIG. 1 as viewed from the left side in FIG. It is. 3 is an enlarged front view (part III in FIG. 2) showing the permanent anchor construction part in FIG. 2, FIG. 4 is a sectional view taken along line IV-IV in FIG. 1, and FIG. It is V sectional drawing.
[0016]
As shown in these drawings, the structure in the present reference example is roughly composed of a pile pile 10, an anchor fixing member 12 attached to the pile pile 10, and an oblique permanent anchor 14 fixed to the anchor fixation member 12. And a wall structure 16 that is integrally formed with the anchor fixing member 12 and a floor portion 18 that is integral with the wall structure 16. The wall structure 16 is, for example, a building outer wall, an outer wall of a dry area, or a retaining wall. Although FIG. 1 shows a case where three stages of permanent anchors 14 (in the order from the top, permanent anchors 14a, 14b, 14c) are shown, the number of stages of permanent anchors 14 is not limited to this.
[0017]
The pile retaining pile 10 is made of, for example, H-shaped steel, and a plurality of piles are placed on the ground along the outer wall surface of the wall structure 16. The anchor fixing member 12 is a reinforced concrete member and extends in a beam shape in the horizontal direction across the plurality of piled piles 10. Therefore, the anchor fixing member 12 also has a role as an abdomen that transmits the tension of the permanent anchor 14 to the pile pile 10.
[0018]
Further, in this reference example , the space between the pile pile 10 and the wall structure 16 is filled with the crushed stone 22, the drainage pipe 24 is embedded in the wall structure 16, and the drainage pipe 26 is further embedded in the anchor fixing member 12. By burying, the ground can be drained from the ground to the inside of the wall structure 16. However, when it is not necessary to drain the ground, these configurations are unnecessary, and concrete may be placed so that the wall structure 16 is in close contact with the pile pile 10.
[0019]
6-15 is a figure which shows the construction process of the wall structure shown in the said FIGS. 1-5. As shown in FIG. 6, first, the pile pile 10 is driven and rooted to a predetermined depth (bottom position of the uppermost permanent anchor 14a). Then, a crushed stone holding plate 28 is attached to the side surface of the mountain retaining pile 10 using, for example, an angle material, and further, a corrugated steel plate 30 that is a crushed stone stop extending upward from the tip of the crushed stone retaining plate 28 is attached. The crushed stone 22 is filled in the space between 30 and the ground side of the ground. For example, the crushed stone holding plate 28 is configured in a mesh shape, so that the water of the crushed stone 22 in each stage can pass through the drain pipe 26 of the anchor fixing member 12 directly below to the crushed stone 22 in the lower stage. It has become. It should be noted that a hole is formed in the corrugated steel pipe 30 at a position facing the end of the drain pipe 24 provided in the wall structure 16, and the water in the crushed stone 22 passes through the hole to drain the water 24. To be able to flow out.
[0020]
Next, as shown in FIG. 7, the discarded concrete 31 is placed at the construction position of the anchor fixing member 12 on the bottom surface of the root cutting portion, and the stud 32 as a protruding member is welded to the flange surface of the retaining pile 10. Further, a formwork for placing the anchor fixing member 12 is disposed, and the guide pipe 34 for constructing the permanent anchor 14 and the drain pipe 26 are installed. Then, the reinforcing bars 35 are arranged around the guide tube 34 and the reinforcing bars of the anchor fixing member 12 are arranged, and concrete is placed in the mold. At this time, the reinforcing bars of the anchor fixing member 12 are protruded from the upper surface, and further, the reinforcing bars are disposed from the lower surface so as to pass through the concrete 31 and be embedded in the ground. In this way, the ends of the reinforcing bars projecting up and down from the anchor fixing member 12 are preferably threaded reinforcing bars so that they can be easily joined to the reinforcing bars of the wall structure 16 described later.
[0021]
Next, as shown in FIG. 8, the permanent anchor 14 is driven. The permanent anchor 14 is formed by drilling in an oblique direction from the inside of the guide tube 34 until reaching the support plate, inserting the anchor steel material 36 inserted through the sheath tube to the bottom of the hole, and injecting the grout material. Thus, it can be performed by a known method of fixing the anchor steel material 36 to the ground. Then, after curing the grout material, as shown in FIG. 9, the anchor steel material 36 is tensioned and fixed to the anchor fixing member 12 by the fixing metal fitting 38.
[0022]
In the above description, the permanent anchor 14 is driven after the anchor fixing member 12 is constructed. However, after the permanent anchor 14 is driven, the anchor fixing member 12 is constructed, and the permanent anchor 14 is fixed thereto. It may be fixed.
[0023]
Next, as shown in FIG. 10, root cutting is performed to the depth of the permanent anchor 14b of the next stage, and construction is performed by the same processes as in FIGS. Such a process is repeated up to the lowermost permanent anchor 14c (FIG. 11).
[0024]
After construction up to the lowermost permanent anchor 14c, the root cutting is continued to the placement depth of the floor 18 and after the root cutting is completed, the wall structure 16 and the floor 18 are arranged. At this time, the reinforcing members of the wall structure 16 and the anchor fixing member 12 are joined by, for example, screwing the reinforcing bars of the wall structure 16 to the reinforcing bars protruding from above and below the anchor fixing member 12 as described above. The unity is ensured.
[0025]
After bar arrangement of the wall structure 16 and the floor 18, as shown in FIG. 12, the concrete of the floor 18 is cast, and further the concrete of the wall structure 16 is cast to the height of the anchor fixing member 12 at the lowest level. . At that time, a drain pipe 24 is installed in the mold in advance. Concrete after casting to measure the tension of the anchor steel 36 of the lowermost permanent anchor 14 c, again tensioning the anchor steel 36 if necessary. Then, the concrete of the wall structure 16 is placed in the same manner as described above up to the upper anchor fixing member 12, and the anchor steel material 36 of the permanent anchor 14b to be fixed and fixed to the anchor fixing member 12 is tensioned as necessary. To do. By repeating the placement work of the wall structure 16 up to the anchor fixing member 12 at the uppermost stage (see FIGS. 13 to 14), the concrete 16a at the uppermost part of the wall is further placed (see FIG. 15). ), The construction of the wall structure shown in FIG. 1 is completed.
[0026]
As explained above, according to the present reference example , the permanent anchor 14 is fixedly fixed to the anchor fixing member 12 constructed on the pile pile 10, so that the soil pressure of the ground is reliably borne by the permanent anchor 14 at the time of root cutting. Can do. Further, while constructing the permanent anchor 14, by placing the concrete of the wall structure 16 so as to be integrated with the anchor fixing member 12 to which the permanent anchor 14 is fixed and fixed, a temporary anchor or a temporary belly is used. Wall structure 16 can be constructed without. Furthermore, since the anchor fixing member 12 functions also as the erection of the piled pile 10, it is not necessary to use a temporary erection. Since the anchor fixing member 12 is integrated as a part of the wall structure 16, there is no need to remove the temporary anchor or the erection as in the case where the temporary anchor is used. Reduction can be achieved.
[0027]
Moreover, since the construction of temporary anchors is not required, the total number of anchors is reduced, and in this respect, the construction period can be shortened and the cost can be reduced. Furthermore, since the number of anchors is reduced, it becomes easy to perform effective anchor arrangement planning, so that the quality of the constructed wall structure 16 can be improved.
[0028]
Further, in this reference example , the anchor fixing member 12 is made of reinforced concrete, and the reinforced concrete is joined to the reinforcing bar of the wall structure 16, thereby securing a strong unity between the anchor fixing member 12 and the wall structure 16. it can. For this reason, the anchor fixing member 12 can be regarded as a part of the wall structure 16 in design, and the same high strength as when the wall structure 16 is constructed of integral concrete can be obtained.
[0029]
Furthermore, in this reference example , the crushed stone 22 is installed between the pile pile 10 and the wall structure 16, and the drainage pipes 24 and 26 are provided on the anchor fixing member 12 and the wall structure 16, thereby draining water from the ground. It can be performed. That is, the water in the ground passes through the crushed stone 22 and is discharged from the drain pipe 24 of the wall structure 16 to the inside of the wall, and the water of the crushed stone 22 at each stage divided vertically by the anchor fixing member 12 is Since it can move to the crushed stone 22 in the lower stage through the drain pipe 26 of the anchor fixing member 12, the drainage by the crushed stone 22 is performed more effectively. Therefore, according to this reference example , the water pressure applied to the outer wall surface of the wall structure 16 can be reduced.
[0030]
In addition, in the above reference example , the mountain retaining pile 10 made of H-shaped steel is used as the mountain retaining, and the anchor fixing member 12 constructed on this mountain retaining pile 10 is configured to function as an abdomen, but the mountain retaining in the present invention is not limited thereto. For example, it can also be used for a mountain fastening method such as a steel pipe sheet pile wall, a pillar row retaining wall, a continuous underground wall, or the like.
[0031]
In the above reference example, it is assumed that the wall structure 16 is made of reinforced concrete, and accordingly, the anchor fixing member 12 is also constructed of reinforced concrete, and the two reinforcing bars are joined to enhance the integrity. However, the present invention is not limited to this. For example, when the wall structure 16 is made of steel concrete, the anchor fixing member 12 is also made of steel concrete. When the wall structure 16 is steel reinforced concrete, the anchor fixing member 12 is also steel frame. By constituting the reinforced concrete, the anchor fixing member 12 and the wall structure 16 can be integrated.
[0032]
Next, one embodiment of the present invention. FIG. 16 is a cross-sectional view showing a reinforced concrete wall structure constructed in the present embodiment. In the present embodiment, the same components as those in the reference example are denoted by the same reference numerals, and the description thereof is omitted.
[0033]
As shown in FIG. 16, in this embodiment, an anchor fixing member 100 made of a steel frame member is provided in place of the anchor fixing member 12 of the reference example . FIG. 17 is an enlarged cross-sectional view showing the anchor fixing member 100 and its peripheral portion according to the present embodiment, and FIG. 18 is a front view seen from the left side in FIG.
[0034]
As shown in FIGS. 17 and 18, the anchor fixing member 100 is roughly composed of a reinforcing rib member 102, an oblique support member 104, a bellows member 106, and the like. The reinforcing rib member 102 is a steel material such as H-shaped steel, for example, and is welded to the pile pile 10 so that the upper and lower flanges 102 a and 102 b and the web 102 c are perpendicular to the pile pile 10. A reinforcing member 103 is welded to the lower surface of the lower flange 102b of the reinforcing rib member 102.
[0035]
An oblique support member 104 is provided on the upper side of the upper flange 102 a of the reinforcing rib member 102. The diagonal support member 104 is made of a steel material such as H-shaped steel whose lower end surface 104a is cut obliquely, and this end surface 104a is welded to the upper surface of the upper flange 102a of the reinforcing rib member 102. In addition, a reinforcing material 105 extending in the horizontal direction is welded to the flange 104 c on the oblique lower side of the oblique support member 104. The reinforcing material 105 is made of, for example, a steel material having a C-shaped cross section.
[0036]
A holding plate 107 is welded to the upper end surface 104 c of the diagonal support member 104, and the erection material 106 is held by the holding plate 107. The bellows member 106 is composed of, for example, two steel frames 106a formed by stacking H-shaped steel in two vertical stages and bolted together, and extends horizontally across a plurality of piles 10. Yes. These steel frames 106a are connected to each other by connection plates 108 provided at predetermined intervals in the horizontal direction. And the permanent anchor 14 is being fixed to the intermediate part of the pile pile 10 which adjoins the belly raising material 106. FIG. As will be described later, in this embodiment, the permanent anchor 14 is fixed to the upper flange 106a of the bellows member 106 before placing the concrete, and is re-tensioned after the concrete is placed, and the lower flange 106b of the belly member 106 is re-tensioned. In FIG. 17, the fixing position before placing concrete is indicated by a solid line, and the fixing position after placing concrete is indicated by a broken line.
[0037]
19-23 is a figure which shows the construction process of the wall structure in this embodiment. First, as shown in FIG. 19, after the pile retaining pile 10 is driven and rooted to the position of the uppermost permanent anchor 14, the reinforcing rib member 102 is welded to the retaining pile 10, and the reinforcing rib member is further provided. The anchor fixing member 100 is constructed by welding the diagonal support member 104 to 102 and attaching the belly raising member 106 or the like. Next, after the permanent anchor 14 is driven in an oblique direction, the anchor steel material 36 is tensioned and fixedly fixed to the upper flange 106 a of the stomach member 106 by the pedestal 110. Moreover, the corrugated steel sheet 30 is installed, and the crushed stone 22 is filled in the space between the corrugated steel sheet 30 on the upper side of the reinforcing rib member 102 and the ground side surface.
[0038]
Next, as shown in FIG. 20, rooting is performed to the depth of the permanent anchor 14b in the next stage, and the anchor fixing member 100 is constructed and the permanent anchor 14 is constructed in the same manner as in FIG. Such a process is repeated up to the lowermost permanent anchor 14c (FIG. 21).
[0039]
After construction to the lowermost permanent anchor 14c, the root cutting is continued to the placement depth of the floor 18 and after the root cutting is completed, the reinforcing bars of the wall structure 16 and the floor 18 are arranged, and FIG. As shown, the concrete of the wall structure 16 is driven up to the height of the anchor fixing member 100 at the lowest level (the height at which the belly raising member 106 is exposed from the concrete). It should be noted that the reinforcing bars of the wall structure 16 are arranged up to a position above the concrete placement height by a length that allows lap joints to be reinforced with the concrete reinforcing bars on the upper level. After placing the concrete, the tension of the anchor steel material 36 of the lowermost permanent anchor 14 c is once released and then re-tensioned to be fixed to the lower flange 106 b of the erection material 106 by the pedestal 112. As described above, once the tension of the anchor steel material 36 is released, the concrete of the wall structure 16 that has been placed bears a part of the earth pressure of the ground. As a result, the integrity of the wall structure 16 and the anchor fixing member 100 is strengthened, and earth pressure is received in the wall structure 16 and the anchor fixing member 100 in substantially the same manner, so that the wall structure 16 can be easily designed. . In the above description, when the permanent anchor 14 is in the second tension (at the time of permanent installation), the fixing position is lowered to the lower flange 106b of the material 106 from the first tension (at the time of temporary installation), thereby temporarily setting the permanent anchor 14. In some cases, the dent generated at the fixing position of the anchor steel material 36 does not remain in the anchor steel material 36 after the main installation .
Next, as shown in FIG. 23, the concrete of the wall structure 16 is placed up to the anchor fixing member 100 on the upper level, and the anchor fixing member 100 on the lower level after the permanent anchor 14 has been re-tensioned is buried in the concrete. kill. Then, in the same manner as described above, after the tension of the anchor steel material 36 is once released, it is re-tensioned and fixed. The operation of placing the wall structure 16 and the re-tensioning of the permanent anchor is repeated up to the anchor fixing member 12 at the uppermost stage, and further, the concrete at the uppermost part of the wall is placed, so that the wall structure shown in FIG. Construction is complete.
[0040]
As described above, in this embodiment, the anchor fixing member 100 is made of a steel material, and the steel material is buried in the concrete of the wall structure 16 so that the anchor fixing member 100 and the concrete of the wall structure 16 are integrated. I am doing so. For this reason, since the operation | work for joining the reinforcing bar of the anchor fixing member 12 and the reinforcing bar of the wall structure 16 like the said reference example becomes unnecessary, a man-hour can be reduced by that much. In addition, after placing the concrete of the wall structure 16, the tension between the anchor anchor member 100 and the wall structure 16 may be further strengthened by releasing the tension of the permanent anchor 14 and re-tensioning. it can.
[0041]
In the above description, the concrete of the wall structure 16 is placed up to the height of the anchor fixing member 100 at each stage, and then the tension of the permanent anchor 14 is released and re-tensioned. After releasing the tension of the permanent anchor 14 first, the concrete of the wall structure 16 may be placed and re-tensioned after placing the concrete .
[0042]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, it is possible to construct a wall structure in which a permanent anchor is constructed in the ground without using a temporary anchor or a bellow.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view showing a reinforced concrete wall structure constructed by a construction work of a wall structure as a reference example of the present invention.
2 is a side view of the wall structure of FIG. 1 as viewed from the left side in FIG.
FIG. 3 is an enlarged side view showing a permanent anchor construction portion in FIG. 2;
4 is a cross-sectional view taken along the line IV-IV in FIG.
5 is a cross-sectional view taken along the line VV in FIG.
FIG. 6 is a diagram (part 1) illustrating a building process of a wall structure in the present reference example .
FIG. 7 is a diagram (part 2) illustrating the building process of the wall structure in the present reference example .
FIG. 8 is a diagram (No. 3) illustrating the building process of the wall structure in the present reference example .
FIG. 9 is a view (No. 4) showing the building process of the wall structure in the present reference example .
FIG. 10 is a view (No. 5) showing the building process of the wall structure in the present reference example .
FIG. 11 is a view (No. 6) showing the building process of the wall structure in the present reference example .
FIG. 12 is a view (No. 7) showing the building process of the wall structure in the present reference example .
FIG. 13 is a view (No. 8) showing a building step of the wall structure in the present reference example .
FIG. 14 is a diagram (No. 9) showing a building process of the wall structure in the present reference example .
FIG. 15 is a diagram (No. 10) showing a building process of the wall structure in the present reference example .
16 is a sectional view showing a reinforced concrete wall structure constructed in an embodiment of this invention.
FIG. 17 is an enlarged cross-sectional view of the anchor fixing member and the peripheral portion thereof according to the present embodiment.
18 is a front view seen from the left side in FIG.
FIG. 19 is a view (No. 1) showing a building process of the wall structure in the embodiment.
FIG. 20 is a view (No. 2) showing the building process of the wall structure in the embodiment.
FIG. 21 is a view (No. 3) showing the building process of the wall structure in the embodiment.
FIG. 22 is a view (No. 4) showing a building process of the wall structure in the embodiment.
FIG. 23 is a view (No. 5) showing a building process of the wall structure in the embodiment.
FIG. 24 is a cross-sectional view showing a configuration in which a wall structure is constructed using a permanent anchor after performing a mountain stay using a temporary anchor.
25 is a front view seen from the left side of FIG. 24. FIG.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 10 Mountain retaining pile 12 Anchor fixing member 14 (14a, 14b, 14c) Permanent anchor 16 Wall structure 22 Crushed stone 24, 26 Drain pipe 28 Crushed stone holding plate 32 Stud 100 Anchor fixing member 102 Reinforcement rib material 104 Diagonal support material 106 Belly raising material

Claims

The anchor is fixed to the anchor, and the anchor is fixed to the anchor. The anchor is fixed to the anchor. after constant wear member, a method for constructing a wall structure in which a permanent anchor is construction of pouring to the concrete wall structure becomes the anchor fixing member integral with,
Fixing the anchor to the anchor fixing member and tensioning the anchor;
Releasing the tension of the anchor;
And after the placement of the concrete of the wall structure, changing the anchoring position of the anchor to the side opposite to the head side of the anchor and re-tensioning the anchor, Method of building a wall structure.

2. The method for constructing a wall structure in which a permanent anchor is constructed according to claim 1 , wherein the step of releasing the tension is performed after placing the concrete of the wall structure .

An anchor fixing member for fixing and fixing an anchor is constructed on a steel mountain clamp placed on the ground. The anchor is fixed and fixed to the anchor fixing member, and the concrete of the wall structure is connected to the anchor fixing member. It is a wall structure in which a permanent anchor constructed so as to be integrated is constructed,
The anchor fixing member is
A steel rib member joined to the mountain stopper so as to protrude toward the side on which the wall structure is constructed;
A steel diagonal support that is joined to the upper side of the rib material and extends obliquely upward to the side on which the wall structure is constructed,
A permanent anchor is provided , characterized in that it is held on the upper end face of the oblique support member, and the anchor is provided with a bellows member having a fixing portion that can be fixed at different positions in the anchor length direction . Wall structure.