JP4123016B2 - Inspection method for polishing burnt metal parts - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、X線を用いた金属部品の研磨焼けの検査方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、金属部品の研磨焼けの検査方法としては、JISのG0561(非特許文献1)に規定されている方法がある。この金属部品の研磨焼けの検査方法は、金属部品を温湯で洗浄した後、硝酸(比重1.42)5%と水95%を混合して作成した第1液で、上記温湯で洗浄された金属部品を第1液が黒くなるまで(約30〜60秒間)エッチングして腐食させた後、この第1液で腐食した金属部品を温湯で洗浄して、この洗浄された金属部品を塩酸(比重1.18)50%と水50%を混合して作成した第2液に3秒間浸す。そして、第2液から取出した金属部品を温湯で洗浄して微風で乾燥させて、この乾燥された金属部品の組織観察を行って、金属部品の研磨焼けを判断している。
【0003】
【非特許文献1】
JISのG0561
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記非特許文献1に示す金属部品の研磨焼けの検査方法では、上記第1液および第2液で金属部品をエッチングして腐食させて、金属部品の研磨焼けの有無を判断しなければならず、かつ、エッチング後に研磨焼け無しと判断された金属部品について、金属部品の再研磨を行って金属の腐食を取り除く必要があるので、金属部品の研磨焼けの検査に要する工数および金属部品を再使用する状態にするまでの工数が多くなるという問題がある。
【0005】
また、上記非特許文献1に示す金属部品の研磨焼けの検査方法では、金属部品を腐食したときに生じる腐食のむらが、研磨焼けと類似した変色となって研磨焼けにみえることがあり、研磨焼けがなくて正常な金属部品を研磨焼けがある金属部品と判断する誤判断が生じるという問題がある。
【0006】
そこで、本発明の目的は、金属部品を傷つけることなしに、少ない工数で研磨焼けの有無を検査でき、かつ、正確に金属部品の有無を検査できる金属部品の研磨焼けの検査方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の発明の金属部品の研磨焼けの検査方法は、
閾値設定のための金属部品の試料を複数用意して、上記各試料に、X線出射装置からX線を出射して、上記各試料について、上記各試料で回折したX線の強度をX線検出装置で測定して、上記各試料について、X線検出装置で測定されたX線の回折角に対する強度分布の半価幅を求めると共に、上記各試料にエッチングを用いた研磨焼けの検査方法を施して上記各試料について研磨焼けの有無を判断し、その後、研磨焼けがみられた上記試料の半価幅と、研磨焼けがみられなかった上記試料の半価幅とに基づいて、研磨焼けの有無を判断する半価幅の閾値を決定するステップと、
X線出射装置から、検査される金属部品にX線を出射して、上記検査される金属部品で回折したX線の強度をX線検査装置で測定して、上記検査される金属部品のX線検査装置で測定されたX線の回折角に対する強度分布の半価幅を求め、この検査される金属部品における半価幅を、上記半価幅の閾値と比較して、上記検査される金属部品の研磨焼けの有無を判断するステップと
を備えることを特徴としている。
【0008】
尚、この明細書では、上記X線の強度とは、単位時間あたりにX線検出装置で測定されるX線光子の数、あるいは、それに相当する物理量(例えば、電圧、電流等)として定義される。
【0009】
また、上記回折角とは、上記X線検出装置から出射されたX線の光軸と、上記X線検出装置から出射されて上記金属部品で回折した回折X線の光軸との角度という一般的な意味の角度の他に、この一般的な意味の角度に線形変換を施した角度(上記一般的な意味の角度を2θとすると、上記線形変換した角度θ’はθ’=a(2θ)+b、aは実数、bは任意の定数角度となる)も回折角に含めることにする。
【0010】
本発明者は、X線出射装置で出射されて金属部品で回折した回折X線の回折角に対する強度分布の半価幅と、金属部品の研磨焼けの有無との間に相関関係があり、上記回折X線の回折角に対する強度分布の半価幅を測定することによって、金属部品の研磨焼けの有無を検査できることを発見した。
【0011】
上記請求項1の発明の金属部品の研磨焼けの検査方法によれば、X線の回折角に対する強度分布の半価幅に基づいて上記検査される金属部品の研磨焼けを判断するので、腐食液を用いて金属部品をエッチングして腐食させる上記非特許文献1の金属部品の研磨焼けの検査方法とは異なり、金属部品を傷つけることなしに金属部品の研磨焼けの有無を判断できる。したがって、金属部品の研磨焼けの有無を検査するときの工数、および、検査後に研磨焼け無しと判断された金属部品を再使用する状態にするまでの工数が大幅に少なくなる。
【0012】
また、上記請求項1の発明の金属部品の研磨焼けの検査方法によれば、X線の回折角に対する強度分布の半価幅に基づいて上記検査される金属部品の研磨焼けを判断するので、腐食液を用いて金属部品をエッチングして腐食させる上記非特許文献1の金属部品の研磨焼けの検査方法のように腐食のむらを研磨焼けと判断することがなくて、正確に金属部品の研磨焼けの有無を検査できる。
【0013】
また、請求項2の発明の金属部品の研磨焼けの検査方法は、
請求項1に記載の金属部品の研磨焼けの検査方法において、
上記回折角を、X線出射装置から出射されたX線の光軸と、X線出射装置から出射されて上記金属部品で回折した回折X線の光軸とが成す角度とし、
上記閾値設定のための金属部品および検査される金属部品を、鋼製部品としたとき、
上記検査される金属部品の上記X線検出装置で測定されたX線の回折角に対する強度分布の半価幅が上記半価幅の閾値以下で研磨焼けが生じている、と判断することを特徴としている。
また、請求項3の発明の金属部品の研磨焼けの検査方法は、
請求項2に記載の金属部品の研磨焼けの検査方法において、
上記半価幅の閾値は6°であることを特徴としている。
【0014】
尚、この明細書では、X線の中心軸をX線の光軸ということにする。
【0015】
また、上記X線出射装置から出射されたX線の光軸と、X線出射装置から出射されて上記金属部品で回折した回折X線の光軸とが成す角度は、X線の回折で一般的に2θで表わされる一般的な意味の回折角とする(尚、この一般的な意味の回折角2θに任意の定数角度をたした角度θ’’(θ’’=2θ+β,βは0°でない任意の定数角度)も一般的な意味の回折角に含むものとする。)。
【0016】
本発明者は、X線出射装置から出射されたX線の光軸とX線出射装置から出射されて上記金属部品で回折した回折X線の光軸とが成す角度を回折角とした場合に、上記X線の回折角に対するX線強度分布の半価幅を用いる本発明の金属部品の研磨焼けの検査方法と、従来のエッチングを用いた金属部品の研磨焼けの検査方法の2通りの方法を用いて同じ鋼製部品の研磨焼けを検査し、金属部品が鋼製部品である場合に、本発明の金属部品の研磨焼けの検査方法で算出された上記半価幅の値で鋼製部品の研磨焼けの有無を判断できることを発見した。そして、金属部品として鋼製部品を用い、かつ、上記X線検出装置で測定されたX線の上記一般的な意味の回折角に対する強度分布の半価幅が6°以下になった場合には、浸炭焼入の有無やショートピーニングの有無等、熱処理や機械加工の違いによる鋼製部品の硬さの違いに因らず、金属部品に例外無く研磨焼けが発生していることを発見した。
【0017】
上記請求項3の発明の金属部品の研磨焼けの検査方法によれば、上記回折角を、X線出射装置から出射されたX線の光軸と、X線出射装置から出射されて上記金属部品で回折した回折X線の光軸とが成す角度とし、かつ、上記金属部品を、鋼製部品としたときに、上記X線検出装置で測定されたX線の回折角に対する強度分布の半価幅が6°以下で研磨焼けが生じていると判断するので、鋼製部品の研磨焼けを正確に判断できる。
また、請求項4の発明の金属部品の研磨焼けの検査方法は、
請求項1乃至3のいずれか一つに記載の金属部品の研磨焼けの検査方法において、
上記検査される金属部品の表層部に研磨を行った際の熱で組織変形している部分を有する研磨焼けが、上記検査される金属部品に存在するか否かを判断することを特徴としている。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
【0019】
図1は、本発明の金属部品の研磨焼けの検査方法の一実施形態としての玉軸受の内輪の軌道面の表層部(軌道面も含む)の研磨焼けの検査を行うときの計器類の配置を示す図である。
【0020】
図1において、1はX線出射装置の一例としてのX線管、2はX線検出装置の一例としてのX線検出器、3は鋼製部品の一例としての内輪、4は上記内輪3の格子面、5は上記内輪3の軌道面を示している。尚、図1においては、内輪3の軌道面の局所部分を参照番号5で示しており、断面円弧状の曲面である内輪3の軌道面を近似的に平面で表わしている。
【0021】
上記X線管1は、図1に示すように、X線管1から出射される出射X線の光軸7が、この光軸7が接触する軌道面5の部分の法線と一致するように配置されている。つまり、内輪3に入射するX線の光軸7が、光軸7が接触した内輪3の軌道面5の部分の法線と成す角度として定義されるψ角が0°に設定されており、入射X線が内輪3の軌道面5に垂直に入射して、安定した回折X線を得ることができるようになっている。
【0022】
上記構成において、上記X線検出器2のX線検出面2aを、出射X線の光軸7が内輪3の軌道面5と交わる点Pの方に向けた状態で、上記X線検出器2を、X線の光軸7を含む一つの平面(この実施形態では、この平面は図1の紙面になっている)における点PからX線検出器2のX線検出面2aまでの距離が等しい円周上を金属部品の軌道面5からX線管1まで矢印A方向に移動させて、X線管1から出射されて格子面4で回折した回折X線の強度を、上記円周上の各点で測定する。そして、出射X線の光軸7と回折X線の光軸8が成す角度である一般的な意味の回折角2θに対して回折X線のX線強度分布を求めて、回折角2θに対するX線強度分布の半価幅を求める。
【0023】
図2は、上記X線検出器2が測定したX線の回折角2θに対する強度分布の一例である。図2に示すX線強度分布では、回折角2θがαの時に、X線強度がピーク値aになっており、X線強度の値がピーク値aの半分の値であるa/2になるまでの幅であるX線の回折角2θに対する強度分布の半価幅がbになっている。この実施形態の金属部品の研磨焼けの検査方法では、上記bの値が6°以下の場合に、内輪の軌道面の表層部に研磨焼けが発生していると判断する。
【0024】
尚、図1において、ηは、光軸7と格子面4の法線zとが成す角、あるいは、格子面4の法線zと回折X線の光軸8とが成す角であり、一般的な意味の回折角2θに線形変換を施すことによって導かれる角度であり、出射X線の光軸7と回折X線の光軸8との位置関係を特定できる回折角の一つである。
【0025】
本発明者は、図3にDで示す玉軸受の内輪31の軌道面32の表層部について、従来のエッチングを用いた研磨焼けの検査方法と、本発明の半価幅を用いた研磨焼けの検査方法の二通りの方法で研磨焼けの検査を行った。
【0026】
図4(A)は、JISのSUJ2軸受鋼の普通焼入品であり、かつ、回折角として一般的な意味の回折角2θを用いたときの上記半価幅が6.30degである図3にDで示す内輪の箇所を、従来のエッチングを用いた研磨焼けの検査方法で処理したときの顕微鏡組織図であり、図4(B)は、JISのSUJ2軸受鋼の普通焼入品であり、かつ、回折角として一般的な意味の回折角2θを用いたときの上記半価幅が5.00degである図3にDで示す内輪の箇所を、従来のエッチングを用いた研磨焼けの検査方法で処理したときの顕微鏡組織図である。
【0027】
図4(A)に示すように、半価幅が6.30の場合では、顕微鏡組織図において薄い黒い点が均一に万遍なく広がっている。このことから、表層部の組織が研磨を行った際の熱の影響を受けていないことがわかり、表層部の硬度が下がっていないことがわかる。一方、図4(B)に示すように、半価幅が5.00の場合には、顕微鏡組織図において表層部の表面付近に研磨を行う際の熱で組織変化している部分である濃い黒い部分が見られる。この濃い黒い部分では、組織が研磨を行う際の熱で変化してもろくなっており、組織の硬度も規定以下の値にまで下がっている。
【0028】
図5に、上記表層部DをSUJ2軸受鋼の普通焼入品とした場合における、一般的な意味の回折角2θに対するX線のX線強度分布の半価幅と、従来のエッチングを用いた方法で処理を行った表層部の顕微鏡組織観察による研磨焼けの合否結果を示す。
【0029】
図5において、縦軸は半価幅、横軸は試料番号、白丸は顕微鏡組織観察で図4(A)に示すように研磨焼けがみられなかった試料、黒丸は顕微鏡組織観察で図4(B)に示すように研磨焼けがみられた試料を示している。
【0030】
図5に示すように、上記顕微鏡組織観察で不合格と判断された試料番号2,3,6および10の内輪は、回折角2θに対する回折X線の強度分布の半価幅が全て6deg以下となる一方、顕微鏡組織観察で合格と判断された試料番号1,4,5,7,8,9,11,12,13,14および15の内輪は、回折角2θに対する回折X線の強度分布の半価幅が全て6degよりも大きくなっている。このことから、SUJ2軸受鋼の普通焼入品を使用した内輪に研磨焼が生じているか否かを判断する一般的な意味の回折角2θに対する回折X線の強度分布の半価幅の閾値を6degにすることができる。
【0031】
図6に、上記表層部Dの材質を浸炭焼入を行ったSAE5120鋼とした場合における、一般的な意味の回折角2θに対する回折X線の強度分布の半価幅と、従来のエッチングを用いた方法で処理を行った表層部の顕微鏡組織観察による研磨焼けの合否結果を示す。
【0032】
図6においても、図5と同様に、縦軸は半価幅、横軸は試料番号、白丸は顕微鏡組織観察で図4(A)に示すように研磨焼けがみられなかった試料、黒丸は顕微鏡組織観察で図4(B)に示すように研磨焼けがみられた試料を示している。
【0033】
図6に示すように、上記顕微鏡組織観察で不合格と判断された試料番号2,4,6および9の内輪は、回折角2θに対する回折X線の強度分布の半価幅が全て6deg以下となる一方、顕微鏡組織観察で合格と判断された試料番号1,3,5,7,8および10の内輪は、回折角2θに対する回折X線の強度分布の半価幅が全て6degよりも大きくなっている。このことから、浸炭焼入を行って表層部硬度を高くしたSAE5120鋼の内輪においても、SUJ2軸受鋼の普通焼入品である内輪と同様に、研磨焼が生じているか否かを判断する一般的な意味の回折角2θに対する回折X線の強度分布の半価幅の閾値を6degにすることができる。
【0034】
尚、本発明者は、ショートピーニングを行った鋼製部品においても、一般的な意味の回折角2θに対する回折X線の強度分布の半価幅と、従来のエッチングを用いて処理を行った表層部の顕微鏡組織観察による研磨焼けの合否結果との関係を導き出した。そして、回折角として一般的な意味の回折角2θを用いた場合に、ショートピーニングを行った鋼製部品の研磨焼けの有無を判断する閾値が、普通焼入れを行った鋼製部品の研磨焼けの有無を判断する閾値や、浸炭焼入れを行った鋼製部品の研磨焼けの有無を判断する閾値と同じ値である6degであることを発見した。
【0035】
上記実施形態の金属部品の研磨焼けの検査方法によれば、X線の回折角の一例としての2θに対するX線強度分布の半価幅に基づいて内輪3の表層部の研磨焼けを判断したので、腐食液を用いて金属部品をエッチングして腐食させる従来の金属部品の研磨焼けの検査方法と異なり、内輪3を傷つけることなしに内輪3の研磨焼けの有無を判断できる。したがって、研磨焼けの検査に要する工数と、検査後に研磨焼け無しと判断された内輪を再使用する状態にするまでの工数を大幅に少なくできる。
【0036】
また、上記実施形態の金属部品の研磨焼けの検査方法によれば、X線の回折角の一例としての上記2θに対するX線強度分布の半価幅に基づいて内輪3の表層部の研磨焼けを判断するので、腐食液を用いて金属部品をエッチングして腐食させる従来の金属部品の研磨焼けの検査方法のように腐食のむらを研磨焼けと判断することがなくて、研磨焼けがなくて正常な内輪を研磨焼けがある内輪と判断する誤判断が生じることがない。
【0037】
また、上記実施形態の金属部品の研磨焼けの検査方法によれば、回折角を、X線出射装置から出射されたX線の光軸と、X線出射装置から出射されて上記金属部品で回折した回折X線の光軸とが成す角度である一般的な意味の回折角2θとし、かつ、上記金属部品を、鋼製部品である内輪3としたときに、X線検出器2で測定されたX線の上記回折角2θに対する強度分布の半価幅が6°以下で内輪に研磨焼けが生じていると判断するので、内輪の研磨焼けを正確に判断できる。
【0038】
尚、この実施形態の金属部品の研磨焼けの検査方法では、金属部品として、玉軸受の内輪を採用したが、この発明の金属部品の研磨焼けの検査方法では、金属部品として、玉軸受の外輪、玉、ころ軸受の外輪、内輪、ころ等、玉軸受の内輪以外の金属部品を採用しても良い。
【0039】
また、この実施形態の金属部品の研磨焼けの検査方法では、金属部品として、鋼製部品である内輪3を採用したが、この実施形態の金属部品の研磨焼けの検査方法では、金属部品として、銅製部品やアルミニウム製部品やステンレス鋼部品等の鋼製部品以外の金属部品を採用しても良い。
【0040】
また、この実施形態の金属部品の研磨焼けの検査方法では、X線管1から出射されるX線の光軸7が、光軸7が達する軌道面5の部分の法線方向と一致するように、X線出射装置の一例としてのX線管1を配置し、内輪3に入射するX線の光軸6が軌道面5の部分の法線と成す角度として定義されるψ角を0°に設定したが、この発明の金属部品の研磨焼けの検査方法では、内輪に入射するX線の光軸が、光軸が達する軌道面の部分の法線と成す角度として定義されるψ角が、0°以外の角度になるように、X線出射装置を配置しても良い。
【0041】
また、この実施形態の金属部品の研磨焼けの検査方法では、X線出射装置の一例としてのX線管1を固定すると共に、X線検出装置の一例としてのX線検出器2を、図1に示す矢印A方向に移動させて、一般的な意味の回折角2θに対するX線強度分布を導き出したが、この発明の金属部品の研磨焼けの検査方法では、X線検出装置を固定すると共に、X線出射装置を移動させて、一般的な意味の回折角2θに対するX線強度分布を導き出しても良い。
【0042】
また、この実施形態の金属部品の研磨焼けの検査方法では、回折角として一般的な意味の回折角2θを採用して、回折角2θに対するX線強度分布の半価幅の値によって、内輪3の研磨焼けの有無を判定したが、この発明の金属部品の研磨焼けの検査方法では、上記一般的な意味の回折角2θに線形変換を施した角度(例えば、θ、(θ+η)、ηまたは2η等)を回折角として、この回折角2θに線形変換を施した角度に対するX線強度分布の半価幅の値によって、内輪等の金属部品の研磨焼けの有無を判定しても良い(尚、一般的な意味の回折角2θに線形変換を施した角度を回折角として採用した場合、金属部品の研磨焼けの有無を判断する半価幅の閾値は、金属部品が鋼製部品であっても、必ずしも6°にならない。)。
【0043】
【発明の効果】
以上より明らかなように、請求項1の発明の金属部品の研磨焼けの検査方法によれば、X線の回折角に対する強度分布の半価幅に基づいて検査される金属部品の研磨焼けを判断するので、金属部品を傷つけることなしに金属部品の研磨焼けの有無を判断できて、研磨焼けの検査に要する工数と、検査後に研磨焼け無しと判断された金属部品を再使用する状態にするまでの工数を大幅に少なくできる。
【0044】
また、請求項1の発明の金属部品の研磨焼けの検査方法によれば、X線の回折角に対する強度分布の半価幅に基づいて検査される金属部品の研磨焼けを判断するので、金属部品を腐食させて金属部品の研磨焼けを判断する金属部品の研磨焼けの検査方法のように腐食のむらを研磨焼けと判断することがなくて、金属部品の研磨焼きを正確に判断できる。
【0045】
また、請求項1の発明の金属部品の研磨焼けの検査方法によれば、上記の如く被検査部品の腐食が不用で、被検査部品の再使用も容易であるため、金属部品の製造ラインや検査ラインに組み込まれる検査装置への適用が好ましい。さらに、自動ラインの自動検査装置への適用も好ましい。
【0046】
また、請求項3の発明の金属部品の研磨焼けの検査方法によれば、回折角を、X線出射装置から出射されたX線の光軸と、X線出射装置から出射されて上記金属部品で回折した回折X線の光軸とが成す角度とし、かつ、上記金属部品を、鋼製部品としたときに、上記X線検出装置で測定されたX線の回折角に対する強度分布の半価幅が6°以下で研磨焼けが生じていると判断するので、鋼製部品の研磨焼けを正確に判断できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態の金属部品の研磨焼けの検査方法を行うときの計器類の配置を示す図である。
【図2】 回折角2θに対する回折X線の強度分布の一例を示す図である。
【図3】 本発明の半価幅を用いる方法と、従来の腐食を用いる方法の2通りの方法で内輪の軌道面表層部の研磨焼けの有無を検査したときに内輪から抽出された軌道面の表層部の箇所を示す図である。
【図4】 図4(A)は、材質が普通焼入品であり、かつ、2θに対するX線強度分布の半価幅が6.30degである図3に示す箇所の断面の顕微鏡による組織図であり、図4(B)は、材質が普通焼入品であり、かつ、2θに対するX線強度分布の半価幅が5.00degである図3に示す箇所の断面の顕微鏡による組織図である。
【図5】 SUJ2軸受鋼の普通焼入品を使用した内輪における2θに対するX線強度分布の半価幅と、内輪の研磨焼けの有無との関係を示す図である。
【図6】 浸炭焼入を行ったSAE5120鋼を使用している内輪における2θに対するX線強度分布の半価幅と、内輪の研磨焼けの有無との関係を示す図である。
【符号の説明】
1 X線管
2 X線検出器
3,31 内輪
4 格子面
5,32 軌道面
7 X線出射装置から出射されたX線の光軸
8 回折X線の光軸
b 回折角2θに対するX線強度分布の半価幅
D 表層部
2θ 一般的な意味の回折角[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an inspection method for polishing burn of metal parts using X-rays.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, as a method for inspecting polishing burn of metal parts, there is a method defined in JIS G0561 (Non-patent Document 1). In this method for inspecting polishing burn of metal parts, after washing the metal parts with warm water, the first liquid prepared by mixing 5% nitric acid (specific gravity 1.42) and 95% water was washed with the above hot water. The metal part is etched and corroded until the first liquid becomes black (about 30 to 60 seconds), and then the metal part corroded by the first liquid is washed with warm water, and the washed metal part is washed with hydrochloric acid ( Specific gravity 1.18) Immerse in a second liquid prepared by mixing 50% and 50% water for 3 seconds. Then, the metal part taken out from the second liquid is washed with warm water and dried with a fine breeze, and the structure of the dried metal part is observed to determine the polishing burn of the metal part.
[0003]
[Non-Patent Document 1]
JIS G0561
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the inspection method for polishing burn of a metal part shown in Non-Patent Document 1, the metal part is etched and corroded with the first liquid and the second liquid to determine whether the metal part is burned or burned. In addition, since it is necessary to remove metal corrosion by re-polishing the metal parts for metal parts that are judged to have no polishing burn after etching, the man-hours and metal parts required for the inspection of the metal parts for polishing burns are reduced. There is a problem that man-hours until the state of reuse is increased.
[0005]
Further, in the inspection method for polishing burn of metal parts shown in Non-Patent Document 1, the unevenness of corrosion that occurs when the metal parts are corroded may be discolored similar to the polishing burn and appear in the polishing burn. There is a problem in that there is a misjudgment that determines that a normal metal part is a metal part with polishing burn.
[0006]
Accordingly, an object of the present invention is to provide an inspection method for polishing burn of metal parts that can inspect the presence or absence of polishing burn with less man-hours and can accurately inspect the presence or absence of metal parts without damaging the metal parts. It is in.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, an inspection method for polishing burn of a metal part according to the invention of claim 1 comprises:
Prepare a plurality of metal part samples for threshold setting, emit X-rays from the X-ray emission device to each sample, and determine the intensity of X-ray diffracted by each sample for each sample. A half burn width of the intensity distribution with respect to the diffraction angle of the X-ray measured by the X-ray detector for each of the above samples is measured, and a polishing burn inspection method using etching for each of the above samples. To determine the presence or absence of polishing burn for each of the samples, and then polishing burn based on the half width of the sample where polishing burn was observed and the half width of the sample where polishing burn was not observed Determining a half-value width threshold for determining whether or not
An X-ray is emitted from the X-ray emitting device to the metal part to be inspected, the intensity of X-ray diffracted by the metal part to be inspected is measured by the X-ray inspection device, and the X of the metal part to be inspected is measured. The half-value width of the intensity distribution with respect to the diffraction angle of the X-rays measured by the line inspection device is obtained, and the half-value width of the metal part to be inspected is compared with the threshold value of the half-value width. And a step of determining whether or not the part has been burned and burned.
[0008]
In this specification, the intensity of the X-ray is defined as the number of X-ray photons measured by the X-ray detector per unit time or a physical quantity corresponding to the number (for example, voltage, current, etc.). The
[0009]
The diffraction angle is generally an angle between an optical axis of X-rays emitted from the X-ray detection device and an optical axis of diffraction X-rays emitted from the X-ray detection device and diffracted by the metal part. In addition to the general meaning angle, an angle obtained by performing linear transformation on the general meaning angle (when the general meaning angle is 2θ, the linear transformation angle θ ′ is θ ′ = a (2θ ) + B and a are real numbers and b is an arbitrary constant angle).
[0010]
The present inventor has a correlation between the half-value width of the intensity distribution with respect to the diffraction angle of the diffracted X-rays emitted by the X-ray emitting device and diffracted by the metal parts, and the presence or absence of polishing burn of the metal parts. It was discovered that the presence or absence of polishing burn of metal parts can be inspected by measuring the half width of the intensity distribution with respect to the diffraction angle of diffracted X-rays.
[0011]
According to the method for inspecting polishing burn of a metal part according to the first aspect of the present invention, since the burn burn of the metal part to be inspected is judged based on the half width of the intensity distribution with respect to the diffraction angle of X- ray, Unlike the above-described inspection method for polishing burns of metal parts, which etches and corrodes metal parts using the above, it is possible to determine the presence or absence of polishing burns of metal parts without damaging the metal parts. Therefore, the man-hours for inspecting the presence or absence of polishing burn of the metal parts and the man-hours until the metal parts determined to have no polishing burn after the inspection are reused are greatly reduced.
[0012]
Moreover, according to the inspection method for polishing burn of a metal part according to the first aspect of the invention, since the burn burn of the metal part to be inspected is determined based on the half width of the intensity distribution with respect to the diffraction angle of the X-ray, Etching of metal parts using a corrosive solution corrodes the metal parts accurately without burning as in the non-patent document 1 inspection method for polishing burns of metal parts. The presence or absence can be inspected.
[0013]
Further, the method for inspecting polishing burn of metal parts of the invention of
In the inspection method of the polishing burn of the metal part according to claim 1,
The diffraction angle is an angle formed by the optical axis of X-rays emitted from the X-ray emission device and the optical axis of diffraction X-rays emitted from the X-ray emission device and diffracted by the metal part,
When the metal part for the threshold setting and the metal part to be inspected are steel parts,
Characterized in that the half width of the intensity distribution for diffraction angle of X-rays measured by the X-ray detector of the metal component to be the inspection determines that the polishing burn occurs below the threshold value of the half width It is said.
Further, the method for inspecting polishing burn of metal parts of the invention of claim 3 is as follows:
In the inspection method of the polishing burn of the metal part according to
The half-value width threshold is 6 °.
[0014]
In this specification, the central axis of the X-ray is referred to as the optical axis of the X-ray.
[0015]
The angle formed by the optical axis of X-rays emitted from the X-ray emitting device and the optical axis of diffracted X-rays emitted from the X-ray emitting device and diffracted by the metal parts is generally X-ray diffraction. In general, a diffraction angle having a general meaning represented by 2θ (note that an angle θ ″ (θ ″ = 2θ + β, β is 0 °) obtained by adding an arbitrary constant angle to the diffraction angle 2θ of this general meaning. Any constant angle) is also included in the general meaning of diffraction angle.
[0016]
When the angle formed by the optical axis of the X-ray emitted from the X-ray emitting device and the optical axis of the diffracted X-ray emitted from the X-ray emitting device and diffracted by the metal part is defined as a diffraction angle, The method for inspecting burn burn of metal parts of the present invention using the half width of the X-ray intensity distribution with respect to the diffraction angle of the X-ray and the method for inspecting burn burn of metal parts using conventional etching When the same steel part is burned and inspected, and the metal part is a steel part, the steel part is calculated with the half width value calculated by the method for inspecting the burnt metal part of the present invention. It was discovered that the presence or absence of polishing burn can be judged. When a steel part is used as the metal part and the half width of the intensity distribution with respect to the diffraction angle of the general meaning of the X-ray measured by the X-ray detector is 6 ° or less We found that metal parts were polished and burned without exception, regardless of differences in the hardness of steel parts due to differences in heat treatment and machining, such as carburization quenching and short peening.
[0017]
According to the method for inspecting polishing burn of a metal part according to the third aspect of the invention, the diffraction angle is determined based on the optical axis of the X-ray emitted from the X-ray emitting apparatus and the metal part emitted from the X-ray emitting apparatus. The half value of the intensity distribution with respect to the diffraction angle of the X-ray measured by the X-ray detector when the metal part is a steel part when the angle is made with the optical axis of the diffracted X-ray diffracted at Since it is determined that polishing burn has occurred when the width is 6 ° or less, it is possible to accurately determine the polishing burn of the steel part.
In addition, the inspection method for polishing burn of metal parts of the invention of
In the inspection method of the polishing burn of the metal parts according to any one of claims 1 to 3,
It is characterized in that it is determined whether or not a polishing burn having a portion whose structure is deformed by heat when polishing is performed on a surface portion of the metal part to be inspected exists in the metal part to be inspected. .
[0018]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail with reference to the illustrated embodiments.
[0019]
FIG. 1 shows the arrangement of instruments when inspecting polishing burn of the surface layer portion (including the raceway surface) of the raceway surface of the inner ring of the ball bearing as one embodiment of the method for inspecting polishing burn of metal parts of the present invention. FIG.
[0020]
In FIG. 1, 1 is an X-ray tube as an example of an X-ray emission device, 2 is an X-ray detector as an example of an X-ray detection device, 3 is an inner ring as an example of a steel part, and 4 is an inner ring 3 A
[0021]
In the X-ray tube 1, as shown in FIG. 1, the
[0022]
In the above-described configuration, the
[0023]
FIG. 2 is an example of an intensity distribution with respect to the diffraction angle 2θ of X-rays measured by the
[0024]
In FIG. 1, η is an angle formed by the
[0025]
The inventor of the present invention uses a conventional method for inspecting the polishing burn using the etching and a polishing burn using the half width of the present invention for the surface layer portion of the
[0026]
FIG. 4A is a normal quenching product of JIS SUJ2 bearing steel, and the half width when the diffraction angle 2θ of a general meaning is used as the diffraction angle is 6.30 deg. FIG. 4B is a microscopic structural diagram when the inner ring portion indicated by D is processed by a polishing burn inspection method using conventional etching, and FIG. 4B is a normal quenching product of JIS SUJ2 bearing steel. Further, when the diffraction angle 2θ having a general meaning is used as the diffraction angle, the half ring width is 5.00 deg. The portion of the inner ring indicated by D in FIG. 3 is subjected to polishing burn inspection using conventional etching. It is a microscope organization chart when processing by the method.
[0027]
As shown in FIG. 4A, in the case where the half width is 6.30, thin black dots are spread uniformly and uniformly in the microscopic structure diagram. From this, it can be seen that the structure of the surface layer portion is not affected by heat when polishing, and the hardness of the surface layer portion is not lowered. On the other hand, as shown in FIG. 4B, when the half-value width is 5.00, in the microscopic structure diagram, the dark portion is a portion where the structure is changed by heat when polishing near the surface of the surface layer portion. A black part is seen. In this dark black part, the structure becomes brittle even if it is changed by the heat at the time of polishing, and the hardness of the structure is also reduced to a value below the specified value.
[0028]
In FIG. 5, the half width of the X-ray intensity distribution of the X-ray with respect to the diffraction angle 2θ in a general sense and the conventional etching were used when the surface layer portion D was a normal quenching product of SUJ2 bearing steel. The pass / fail result of polishing burn by microscopic structure observation of the surface layer part processed by the method is shown.
[0029]
In FIG. 5, the vertical axis indicates the half width, the horizontal axis indicates the sample number, the white circle indicates a sample in which no polishing burn is observed as shown in FIG. As shown in B), a sample with polishing burn is shown.
[0030]
As shown in FIG. 5, the inner rings of the
[0031]
FIG. 6 shows the half-value width of the intensity distribution of the diffracted X-ray with respect to the diffraction angle 2θ in a general sense when the material of the surface layer portion D is carburized and quenched SAE5120 steel, and the conventional etching is used. 5 shows the result of pass / fail of polishing burn by microscopic observation of the surface layer portion processed by the conventional method.
[0032]
Also in FIG. 6, as in FIG. 5, the vertical axis is the half width, the horizontal axis is the sample number, the white circle is a sample in which the polishing burn is not observed as shown in FIG. As shown in FIG. 4B, the sample in which the polishing burn was observed in the microscopic observation is shown.
[0033]
As shown in FIG. 6, the inner rings of
[0034]
In addition, the present inventor also applied the half-value width of the intensity distribution of the diffracted X-ray with respect to the diffraction angle 2θ in a general sense and the surface layer processed by using conventional etching even in the steel part subjected to short peening. The relationship with the result of pass / fail of polishing burn was observed. When a diffraction angle 2θ having a general meaning is used as the diffraction angle, the threshold value for determining whether or not the steel part subjected to short peening is polished or burned is the threshold value for polishing or burning the steel part subjected to normal quenching. It has been found that the threshold value is 6 deg which is the same value as the threshold value for determining the presence or absence and the threshold value for determining the presence or absence of grinding burn of the steel parts subjected to carburizing and quenching.
[0035]
According to the method for inspecting polishing burn of metal parts in the above embodiment, since the burn-up of the surface layer portion of the inner ring 3 is determined based on the half width of the X-ray intensity distribution with respect to 2θ as an example of the X-ray diffraction angle. Unlike the conventional method for inspecting and burning metal parts by etching the metal parts with a corrosive liquid, it is possible to determine whether or not the inner ring 3 is burned without damaging the inner ring 3. Therefore, it is possible to significantly reduce the number of man-hours required for inspection of polishing burn and the time required for reusing the inner ring that has been determined to have no polishing burn after inspection.
[0036]
In addition, according to the method for inspecting polishing burn of metal parts of the above embodiment, the surface burn of the surface layer portion of the inner ring 3 is performed based on the half width of the X-ray intensity distribution with respect to 2θ as an example of the X-ray diffraction angle. Because it is judged, the unevenness of corrosion is not judged as polishing burn as in the conventional method of inspecting polishing burn of metal parts that etch and corrode metal parts using corrosive liquid, and it is normal that there is no polishing burn. There is no misjudgment that determines that the inner ring is an inner ring with polishing burn.
[0037]
Further, according to the method for inspecting polishing burn of a metal part of the above embodiment, the diffraction angle is diffracted by the optical axis of the X-ray emitted from the X-ray emitting apparatus and the metal part emitted from the X-ray emitting apparatus. Measured by the
[0038]
In the inspection method for polishing burn of metal parts of this embodiment, the inner ring of the ball bearing is adopted as the metal part. However, in the inspection method of polishing burn of metal part of the present invention, the outer ring of the ball bearing is used as the metal part. Metal parts other than the inner ring of the ball bearing, such as an outer ring, an inner ring, and a roller of the ball, roller bearing, may be employed.
[0039]
Moreover, in the inspection method for polishing burn of metal parts of this embodiment, the inner ring 3 which is a steel part was adopted as a metal part. However, in the inspection method of polishing burn of metal parts of this embodiment, as a metal part, Metal parts other than steel parts such as copper parts, aluminum parts, and stainless steel parts may be used.
[0040]
In the inspection method for polishing burn of metal parts of this embodiment, the
[0041]
In the method for inspecting polishing burn of metal parts according to this embodiment, an X-ray tube 1 as an example of an X-ray emission device is fixed, and an
[0042]
Moreover, in the inspection method for polishing burn of metal parts of this embodiment, a diffraction angle 2θ having a general meaning is adopted as the diffraction angle, and the inner ring 3 is determined by the value of the half width of the X-ray intensity distribution with respect to the diffraction angle 2θ. In the method for inspecting polishing burn of metal parts according to the present invention, an angle (for example, θ, (θ + η), η or 2η or the like) as a diffraction angle, the presence or absence of polishing burn of a metal part such as an inner ring may be determined based on the half-value width of the X-ray intensity distribution with respect to the angle obtained by linearly transforming the diffraction angle 2θ (note that When the angle obtained by linearly transforming the diffraction angle 2θ in a general sense is adopted as the diffraction angle, the half-value width threshold value for judging whether or not the metal part is burned and burned is that the metal part is a steel part. Is not necessarily 6 °).
[0043]
【The invention's effect】
As apparent from the above, according to the method for inspecting polishing burn of a metal part according to the first aspect of the invention, it is determined whether the burn of the metal part to be inspected is based on the half width of the intensity distribution with respect to the X- ray diffraction angle. Therefore, it is possible to determine the presence or absence of polishing burn of metal parts without damaging the metal parts, until the man-hours required for inspection of polishing burn and the state of reusing the metal parts determined to have no polishing burn after inspection The number of man-hours can be greatly reduced.
[0044]
Further, according to the method for inspecting polishing burn of a metal part according to the first aspect of the present invention, since the burn-in of the metal part to be inspected is judged based on the half width of the intensity distribution with respect to the diffraction angle of X-ray, the metal part The corrosion unevenness of the metal part can be accurately determined without judging the unevenness of the corrosion as the polishing burn unlike the inspection method of the polishing burn of the metal part in which the metal part is burnt and burned.
[0045]
In addition, according to the method for inspecting polishing burn of metal parts according to the first aspect of the present invention, the corrosion of the parts to be inspected is unnecessary as described above, and the reuse of the parts to be inspected is easy. Application to an inspection apparatus incorporated in an inspection line is preferable. Furthermore, application to an automatic inspection device of an automatic line is also preferable.
[0046]
According to the third aspect of the method for inspecting polishing burn of a metal part of the invention, the diffraction angle is determined based on the optical axis of the X-ray emitted from the X-ray emitting apparatus and the metal part emitted from the X-ray emitting apparatus. The half value of the intensity distribution with respect to the diffraction angle of the X-ray measured by the X-ray detector when the metal part is a steel part when the angle is made with the optical axis of the diffracted X-ray diffracted at Since it is determined that polishing burn has occurred when the width is 6 ° or less, it is possible to accurately determine the polishing burn of the steel part.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram showing the arrangement of instruments when performing a method for inspecting polishing burn of metal parts according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a diagram showing an example of an intensity distribution of diffracted X-rays with respect to a diffraction angle 2θ.
FIG. 3 shows a raceway surface extracted from the inner ring when the presence or absence of polishing burns on the surface of the raceway surface of the inner ring is examined by two methods, the method using the half width of the present invention and the conventional method using corrosion. It is a figure which shows the location of the surface layer part.
FIG. 4A is a micrograph of the cross section of the portion shown in FIG. 3 in which the material is a normal hardened product and the half-value width of the X-ray intensity distribution with respect to 2θ is 6.30 deg. FIG. 4B is a micrograph of the cross section of the portion shown in FIG. 3 where the material is a normal hardened product and the half width of the X-ray intensity distribution with respect to 2θ is 5.00 deg. is there.
FIG. 5 is a diagram showing the relationship between the half-value width of the X-ray intensity distribution with respect to 2θ in an inner ring using a normally quenched product of SUJ2 bearing steel and the presence or absence of grinding burn of the inner ring.
FIG. 6 is a diagram showing the relationship between the half-value width of the X-ray intensity distribution with respect to 2θ in an inner ring using carburized and quenched SAE5120 steel and the presence or absence of grinding burn of the inner ring.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1
Claims (4)
X線出射装置から、検査される金属部品にX線を出射して、上記検査される金属部品で回折したX線の強度をX線検査装置で測定して、上記検査される金属部品のX線検査装置で測定されたX線の回折角に対する強度分布の半価幅を求め、この検査される金属部品における半価幅を、上記半価幅の閾値と比較して、上記検査される金属部品の研磨焼けの有無を判断するステップと
を備えることを特徴とする金属部品の研磨焼けの検査方法。 Prepare a plurality of metal part samples for threshold setting, emit X-rays from the X-ray emission device to each sample, and determine the intensity of X-ray diffracted by each sample for each sample. A half burn width of the intensity distribution with respect to the diffraction angle of the X-ray measured by the X-ray detector for each of the above samples is measured, and a polishing burn inspection method using etching for each of the above samples. To determine the presence or absence of polishing burn for each of the samples, and then polishing burn based on the half width of the sample where polishing burn was observed and the half width of the sample where polishing burn was not observed Determining a half-value width threshold for determining whether or not
An X-ray is emitted from the X-ray emitting device to the metal part to be inspected, the intensity of X-ray diffracted by the metal part to be inspected is measured by the X-ray inspection device, and the X of the metal part to be inspected is measured. The half-value width of the intensity distribution with respect to the diffraction angle of the X-rays measured by the line inspection device is obtained, and the half-value width of the metal part to be inspected is compared with the threshold value of the half-value width. And a step of judging whether or not the part has been burned and burned.
上記回折角を、X線出射装置から出射されたX線の光軸と、X線出射装置から出射されて上記金属部品で回折した回折X線の光軸とが成す角度とし、
上記閾値設定のための金属部品および検査される金属部品を、鋼製部品としたとき、
上記検査される金属部品の上記X線検出装置で測定されたX線の回折角に対する強度分布の半価幅が上記半価幅の閾値以下で研磨焼けが生じている、と判断することを特徴とする金属部品の研磨焼けの検査方法。In the inspection method of the polishing burn of the metal part according to claim 1,
The diffraction angle is an angle formed by the optical axis of X-rays emitted from the X-ray emission device and the optical axis of diffraction X-rays emitted from the X-ray emission device and diffracted by the metal part,
When the metal part for the threshold setting and the metal part to be inspected are steel parts,
Characterized in that the half width of the intensity distribution for diffraction angle of X-rays measured by the X-ray detector of the metal component to be the inspection determines that the polishing burn occurs below the threshold value of the half width Inspection method of polishing burn of metal parts.
上記半価幅の閾値は6°であることを特徴とする金属部品の研磨焼けの検査方法。 An inspection method for polishing burn of metal parts, wherein the threshold value of the half width is 6 °.
上記検査される金属部品の表層部に研磨を行った際の熱で組織変形している部分を有する研磨焼けが、上記検査される金属部品に存在するか否かを判断することを特徴とする金属部品の研磨焼けの検査方法。It is determined whether or not a polishing burn having a portion whose structure is deformed by heat when polishing is performed on a surface portion of the metal part to be inspected exists in the metal part to be inspected. Inspection method for polishing burnt metal parts.
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