JP4122698B2 - 電子すかし装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は多重解像度表現を持つ画像へ、それぞれの解像度に対して電子すかしを埋め込む装置である。
【0002】
【従来の技術】
従来、JPEG2000等のWavelet変換を用いて多重解像度表現された画像データは、画像データ自身が、低解像度から高解像度を連続して表現できるようなデータ構造を持っている。このようなデータを用いるアプリケーションでは、画像の閲覧者は、画像データのすべてを取得せず、一部の画像のみを取得し、低解像度画像として閲覧することが多い。
【0003】
ところで、多重解像度表現された画像データに改竄検出用電子すかしを用い、画像の原本性を保証するといった使い方がある。
【0004】
これらの技術は、画像のビットストリームや、画像データ全体に対して、改竄検出用電子すかしを埋め込んでいたため、改竄を検出するためには、ほぼすべての画像データを取得しなければ、改竄を検出することができなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の電子すかし装置にあっては、画像のビットストリームや、画像データ全体に対して、改竄検出用電子すかしを埋め込んでいるので、改竄を検出するには、一部の画像データのみを取得した低解像度画像では、改竄を検出することができず、ほぼすべての画像データを取得しなければ改竄を検出することができないという問題点があった。
【0006】
本発明は、一部の画像データのみを取得し、低解像度画像でも改竄を検出することができる電子すかし装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明の電子すかし装置においては、入力画像を、 N × M の矩形(タイル)へ分割するタイル分割手段と、各タイルを Wavelet 変換する Wavelet 変換手段と、タイル単位で Wavelet 変換された係数を、横 I ×縦 J の範囲で、各周波数成分毎に整列する整列手段と、整列後の低周波数成分に対し改竄検出用電子すかしを埋め込む電子すかし埋め込み手段と、改竄検出用電子すかしを埋め込んだ整列後の Wavelet 係数を、タイル単位へ整列しなおす整列手段と、タイル単位へ整列された Wavelet 係数の高周波成分に対し、改竄検出用電子すかしを埋め込む電子すかし埋め込み手段と、電子すかしの埋め込まれたWavelet係数を符号化して、符号化データを生成する符号化手段とを備える。
【0009】
また、上記目的を達成するために本発明の電子すかし装置においては、入力画像を、N×Mの矩形(タイル)へ分割するタイル分割手段と、各タイルをWavelet変換するWavelet変換手段と、タイル単位でWavelet変換された係数を、横I×縦Jの範囲で、各周波数成分毎に整列する整列手段と、整列後のWavelet係数のLSB付近のビットプレーンに対し改竄検出用電子すかしを埋め込む電子すかし埋め込み手段と、改竄検出用電子すかしを埋め込んだ整列後のWavelet係数を、タイル単位へ整列しなおす整列手段と、タイル単位へ整列されたWavelet係数のMSB付近のビットプレーンに対し、改竄検出用電子すかしを埋め込む電子すかし埋め込み手段と、電子すかしの埋め込まれたWavelet係数を符号化して、符号化データを生成する符号化手段とを備える。
【0011】
また、上記目的を達成するために本発明の電子すかし装置においては、入力画像をWavelet変換するWavelet変換手段と、Wavelet変換した係数のDC成分(最低周波数成分)へ、改竄検出用電子すかしのパラメータを電子すかしとして埋め込む電子すかし埋め込み手段と、電子すかしの埋め込まれたWavelet係数を逆Wavelet変換し、電子すかし埋め込み画像へ変換する逆Wavelet変換手段と、電子すかし埋め込み画像を、N×Mの矩形(タイル)へ分割するタイル分割手段と、各タイルをWavelet変換するWavelet変換手段と、Wavelet係数に対し改竄検出用電子すかしを埋め込む改竄検出用電子すかし埋め込み手段と、電子すかしの埋め込まれたWavelet係数を符号化して、符号化データを生成する符号化手段とを備える。
【0012】
また、上記目的を達成するために本発明の電子すかし装置においては、前述した符号化手段に代えてWavelet係数を逆Wavelet変換して、電子すかしの埋め込まれた画像を構築する逆Wavelet変換手段を備える。
【0013】
また、上記目的を達成するために本発明の電子すかし装置においては、Wavelet変換されたWavelet係数を、各サブバンド毎に分割するサブバンド分割手段と、各サブバンド毎の周波数成分を符号化する符号化手段と、符号化されたデータからハッシュ値を計算するハッシュ値演算手段と、ハッシュ値をサブバンド毎の周波数成分に電子すかしとして埋め込む電子すかし埋め込み手段と、符号化された各サブバンド毎の符号化データを多重化して画像全体の符号化データを生成する多重化手段とを備える。
【0014】
また、上記目的を達成するために本発明の電子すかし装置においては、Wavelet変換されたWavelet係数を、ビットプレーン毎に分割するビットプレーン分割手段と、各ビットプレーン毎の周波数成分を符号化する符号化手段と、符号化されたデータからハッシュ値を計算するハッシュ値演算手段と、ハッシュ値をWavelet係数のビットプレーンに電子すかしとして埋め込む電子すかし埋め込み手段と、符号化された各ビットプレーン毎の符号化データを多重化して画像全体の符号化データを生成する多重化手段とを備える。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。尚、各図面に共通な要素には同一符号を付す。
【0016】
第1の実施の形態
図1は第1の実施の形態による電子すかし装置の説明図である。電子すかし装置は、Wavelet変換手段101と、低周波数成分(低解像度成分)への電子すかし埋め込み手段102と、中間周波数成分(中解像度成分)への電子すかし埋め込み手段103と、高周波数成分(高解像度成分)への電子すかしを埋め込む電子すかし埋め込み手段104と、符号化データを生成する符号化手段105、または、電子すかしの埋め込まれた画像を構築する逆Wavelet変換手段106とを備えている。
【0017】
次に動作について説明する。Wavelet変換手段101は、入力された画像データに対し、Wavelet変換を行い、Wavelet係数を生成する。電子すかし埋め込み手段102は、入力されたWavelet係数の低周波数成分に対して、改竄を検出するための電子すかしを埋め込む。
【0018】
電子すかし埋め込み手段103は、入力されたWavelet係数の中間周波数成分に対して、埋め込む周波数成分よりも低い周波数成分に対するハッシュ値を計算し、それを利用して改竄を検出するための電子すかしを埋め込む。なお、この埋め込み時において、先に電子すかしを埋め込んだ低周波数成分を改竄検出用の特徴量(ハッシュ等)演算に使用するが、その部分に対しては変更(埋め込み)を行わない。
【0019】
高周波数成分への電子すかし埋め込み手段104は、入力されたWavelet係数の高周波数成分に対して、埋め込む周波数成分よりも低い周波数成分に対するハッシュ値を計算し、それを利用して改竄を検出するための電子すかしを埋め込む。なお、この埋め込み時において、先に電子すかしを埋め込んだ低周波数成分、中間周波数成分を改竄検出用の特徴量(ハッシュ等)演算に使用するが、その部分に対しては変更(埋め込み)を行わない。
【0020】
符号化手段105は、電子すかしの埋め込まれたWavelet係数を符号化し、画像の符号化データを生成し、出力する。
【0021】
逆Wavelet変換手段106は、電子すかしの埋め込まれたWavelet係数を逆Wavelet変換し、電子すかしの埋め込まれた画像を再構成し、出力する。
【0022】
第1の実施の形態によれば、高周波数成分への電子すかし埋め込み時に、すでに電子すかしが埋め込まれた低周波数成分に対して変更を行わないので、低解像度から高解像度までの各解像度表現の画像データに対し、改竄を検出できる電子すかしを埋め込むことができる。
【0023】
第2の実施の形態
図2は第2の実施の形態による電子すかし装置の説明図である。電子すかし装置は、タイル分割手段111と、Wavelet変換手段112と、整列手段113と、電子すかし埋め込み手段114と、整列手段115と、電子すかし埋め込み手段116と、符号化手段105、または、逆Wavelet変換手段106とを備えている。
【0024】
次に動作について説明する。タイル分割手段111は、入力された画像データをタイル(N×Mピクセルの矩形領域)へ分割する。このとき、タイルは、高精細な画像での電子すかしを検出する最小単位となる。
【0025】
Wavelet変換手段112は、タイルに分割された領域それぞれに対し、タイル単位にWavelet変換を行う。整列手段113は、タイル単位にWavelet変換された係数を各周波数成分に整列する。例えば、整列手段113は低解像度な場合に電子すかしを検出する単位である縦I×横Jのタイル分の係数を、図2に示すように、各周波数成分に整列する。
【0026】
電子すかし埋め込み手段114は、整列手段113によって整列された、I×Jの複数タイル分の低周波数領域に、I×Jの複数タイル単位で、改竄検出が可能な電子すかしを埋め込む。
【0027】
整列手段115は、整列手段113によって整列され、更に電子すかし埋め込み手段114によって電子すかしが埋め込まれたWavelet係数を、図2に示すように、タイル単位へ整列する(整列手段113によって整列される前の順序へ戻る)。
【0028】
電子すかし埋め込み手段116は、タイル単位で、高周波数領域に、改竄検出用電子すかしを埋め込む。その際、前の電子すかし埋め込み手段113によって電子すかしが埋め込まれた低周波数領域は、改竄検出用の特徴量(ハッシュ等)演算に使用するが、その部分に対しては変更(埋め込み)を行わない。
【0029】
符号化手段105は、電子すかしの埋め込まれたWavelet係数を符号化し、画像の符号化データを生成し、出力する。逆Wavelet変換手段106は、電子すかしの埋め込まれたWavelet係数を逆Wavelet変換し、電子すかしの埋め込まれた画像を再構成し、出力する。
【0030】
第2の実施の形態によれば、低周波数成分に対しては広い範囲へ薄く電子すかしを埋め込み、高周波成分に対しては狭い範囲へ電子すかしを埋め込むので、画質への影響を少なくしつつ、改竄を検出できる。
【0031】
また、低周波数成分から高周波成分へ段階的に電子すかしを埋め込むので、低解像度での荒い改竄位置の特定、高解像度での詳細な改竄位置の特定を可能とする。
【0032】
第3の実施の形態
図3は第3の実施の形態による電子すかし装置の説明図である。電子すかし装置は、タイル分割手段111と、Wavelet変換手段112と、整列手段113と、電子すかし埋め込み手段124と、整列手段115と、電子すかし埋め込み手段126と、符号化手段105、または、逆Wavelet変換手段106とを備えている。
【0033】
次に動作について説明する。タイル分割手段111は、入力された画像データを、タイル(N×Mピクセルの矩形領域)へ分割する。このとき、タイルは、高精細な画像での電子すかしを検出する最小単位となる。
【0034】
Wavelet変換手段112は、タイルに分割された領域それぞれに対し、タイル単位にWavelet変換を行う。整列手段113は、タイル単位にWavelet変換された係数を、低解像度な場合に電子すかしを検出する単位である縦I×横Jのタイル分の係数を、図3に示すように、各周波数成分に整列する。
【0035】
電子すかし埋め込み手段124は、整列手段113によって整列された、I×Jの複数タイル分のWavelet係数のLSB付近のビットプレーンに対し、I×Jの複数タイル単位で、改竄検出が可能な電子すかしを埋め込む。
【0036】
整列手段115は、整列手段113によって整列され、更に電子すかし埋め込み手段124によって電子すかしが埋め込まれたWavelet係数を、図3に示したように、タイル単位へ整列する(整列手段113によって整列される前の順序へ戻る)。
【0037】
電子すかし埋め込み手段126は、タイル単位で、Wavelet係数のMSB付近のビットプレーンに、改竄検出用電子すかしを埋め込む。その際、前の電子すかし埋め込み手段124によって電子すかしの埋め込まれたLSB付近のビットプレーンは、改竄検出用の特徴量(ハッシュ等)演算には使用するが、その部分に対して、変更(埋め込み)は行わない。
【0038】
符号化手段105は、電子すかしの埋め込まれたWavelet係数を符号化し、画像の符号化データを生成し、出力する。逆Wavelet変換手段106は、電子すかしの埋め込まれたWavelet係数を逆Wavelet変換し、電子すかしの埋め込まれた画像を再構成し、出力する。
【0039】
尚、本実施の形態は第2の実施の形態と組み合わせることもできる。
【0040】
第3の実施の形態によれば、LSB付近に対しては広い範囲へ薄く電子すかしを埋め込み、MSB付近に対しては狭い範囲へ電子すかしを埋め込むので、画質への影響を少なくしつつ、改竄を検出できる。
【0041】
また、Wavelet係数のLSB付近のビットプレーンからMSB付近のビットプレーンへ段階的に電子すかしを埋め込むことで、低SNR(低品質)画像での荒い改竄位置の特定、高SNR(高品質)画像での詳細な改竄位置の特定を可能とする。
【0042】
第4の実施の形態
図4は第4の実施の形態による電子すかし装置の説明図である。電子すかし装置は、タイル分割手段111と、Wavelet変換手段112と、整列手段113と、電子すかし埋め込み手段114/124と、整列手段131と、電子すかし埋め込み手段132と、整列手段115と、電子すかし埋め込み手段116/126と、符号化手段105、または、逆Wavelet変換手段106とを備えている。
【0043】
次に動作について説明する。タイル分割手段111は、入力された画像データを、タイル(N×Mピクセルの矩形領域)へ分割する。このとき、タイルは、高精細な画像での電子すかしを検出する最小単位となる。
【0044】
Wavelet変換手段112は、タイルに分割された領域それぞれに対し、タイル単位にWavelet変換を行う。整列手段113は、低解像度な場合に電子すかしを検出する単位である縦I×横Jのタイル分のタイル単位にWavelet変換された係数を、図4に示すように、各周波数成分に整列する。
【0045】
電子すかし埋め込み手段114は、整列手段113によって整列された、I×Jの複数タイル分のWavelet係数のLSB付近のビットプレーンに対し、I×Jの複数タイル単位で、改竄検出が可能な電子すかしを埋め込む。
【0046】
整列手段131は、整列手段113によって整列され、更に電子すかし埋め込み手段114/124によって電子すかしが埋め込まれたWavelet係数を、図4に示すように、横G×縦H(タイル単位、G≦I, H≦J)の範囲で、各周波数成分毎に整列する。
【0047】
電子すかし埋め込み手段132は、G×Hの複数タイル単位で、Wavelet係数の中間のビットプレーン付近/中周波数成分に、改竄検出用電子すかしを埋め込む。その際、前の電子すかし埋め込み手段114/124によってすかしの埋め込まれた部分は、改竄検出用の特徴量(ハッシュ等)演算に使用するが、その部分に対しては変更(埋め込み)を行わない。その他の動作は、第2の実施の形態、第3の実施の形態と同様である。
【0048】
尚、本実施の形態の整列手段131、電子すかし埋め込み手段114/124は、サブバンドの分割回数だけ、任意の数繰り返すことができる。
【0049】
第4の実施の形態によれば、低解像度/低品質(SNR)画像から、高解像度/高品質(SNR)画像まで、段階的に複数段すかしを埋め込むので、低解像度/低品質(SNR)での荒い改竄位置の特定から徐々に詳細な改竄位置の特定を行い、最終的には高解像度/高品質(SNR)でもっとも詳細な改竄位置の特定が可能となる。
【0050】
第5の実施の形態
図5は第5の実施の形態による電子すかし装置の説明図である。Wavelet変換手段101と、電子すかし埋め込み手段141と、逆Wavelet変換手段142と、タイル分割手段111と、Wavelet変換手段112と、改竄検出用電子すかし埋め込み手段143と、符号化手段105、または、逆Wavelet変換手段106とを備えている。
【0051】
次に動作について説明する。Wavelet変換手段101は、入力された画像データに対し、Wavelet変換を行い、Wavelet係数を生成する。電子すかし埋め込み手段141は、Wavelet係数のDC成分(最低周波数成分)へ、改竄検出用電子すかしに必要なパラメータ(タイルサイズ、第4の実施の形態で示したパラメータG,H,I,J,M,N、Wavelet変換用パラメータ、著作権情報等)を埋め込む。
【0052】
逆Wavelet変換手段142は、電子すかし埋め込み手段141により電子すかしが埋め込まれたWavelet係数を逆Wavelet変換し、改竄検出用の電子すかしに必要なパラメータが埋め込まれた画像を生成する。
【0053】
以下は、第1〜4の実施の形態と同様の動作を行う(即ち、入力画像を電子すかしによりパラメータが埋め込まれた画像とし、埋め込まれたパラメータに基づき電子すかし埋め込み手段141によって改竄検出用電子すかしが挿入される)。
【0054】
第5の実施の形態によれば、改竄検出用電子すかしに必要なパラメータを最低周波数成分に埋め込むので、検出に必要な埋め込みパラメータを検出器に伝送する必要がなくなり、画像のモビリティが高まる。
【0055】
第6の実施の形態
図6は第6の実施の形態による電子すかし装置の説明図である。電子すかし装置は、サブバンド分割手段150と、符号化手段151、154、156と、ハッシュ値演算手段152、155と、電子すかし埋め込み手段153、158と、多重化手段157とを備えている。
【0056】
次に動作について説明する。サブバンド分割手段150は、入力画像をWavelet変換した計数(Wavelet係数)を、各サブバンド毎(または、ある程度のサブバンドをまとめた単位)に分割して出力する。
【0057】
符号化手段151は、Wavelet係数の最も低周波数のサブバンドの成分を符号化し、符号化データを出力する。ハッシュ値演算手段152は、符号化手段151から出力された符号化データのハッシュ値を計算し、出力する。
【0058】
電子すかし埋め込み手段153は、ハッシュ値演算手段152から得られるハッシュ値を、一段高周波な側のサブバンド成分へ、電子すかしとして埋め込む。
【0059】
符号化手段154は、電子すかし埋め込み手段153によって電子すかしの埋め込まれたサブバンド成分を符号化し、符号化データを出力する。
【0060】
同様に繰り返し、最後に、最高周波数成分を持つサブバンドに対して、電子すかし埋め込み手段158により、一つ低周波な側のサブバンドのハッシュ値を埋め込み、符号化手段156により符号化する。
【0061】
なお、ハッシュ値演算手段152、155は、一つ低周波な側のサブバンドだけでなく、埋め込むサブバンドよりも低周波な側のサブバンドすべて、もしくは、任意のサブバンドに対して、ハッシュを計算してもよい。
【0062】
多重化手段157は、すべてのサブバンドを符号化した符号化手段151、154、156の出力を多重化し、画像全体分の符号化データを一つの符号化データへ連結し、出力する。
【0063】
なお、符号化手段151、154、156は、サブバンド毎に符号化手段を用意してもよいし、一つ、あるいは複数の符号化手段を、切り替えて用いてもよい。
【0064】
また、本実施の形態のサブバンド分割手段は、サブバンド毎に分割してもよいし、ある程度の数のサブバンドを、まとめて一つとして、おおかまに分割してもよい。
【0065】
また、本実施の形態では、ハッシュ値の演算に、一つ前のデータしか用いていないが、前に符号化したすべてのデータをハッシュ値の演算に用いてもよいし、そのなかの任意のデータをハッシュ値の演算に用いてもよい。
【0066】
第6の実施の形態によれば、低解像度から高解像度なデータまで、個々のデータに対してハッシュ値を演算することで、データ全体を取得せずに、低解像度なデータだけを取得した段階でも、画像の改竄を検出することが可能となる。
【0067】
第7の実施の形態
図7は第7の実施の形態による電子すかし装置の説明図である。電子すかし装置は、ビットプレーン分割手段160と、符号化手段161、164、166と、ハッシュ値演算手段162、165と、電子すかし埋め込み手段163、168と、多重化手段167とを備えている。
【0068】
次に動作について説明する。ビットプレーン分割手段160は、入力画像をWavelet変換した係数(Wavelet係数)を、各ビットプレーン毎(または、ある程度のビットプレーンをまとめた単位)に分割して出力する。
【0069】
符号化手段161は、Wavelet係数の最もMSB側のビットプレーンの成分を符号化し、符号化データを出力する。ハッシュ値演算手段162は、符号化手段161から出力された符号化データのハッシュ値を計算し、出力する。
【0070】
電子すかし埋め込み手段163は、ハッシュ値演算手段162から得られるハッシュ値を、一段LSB側のビットプレーンへ、電子すかしとして埋め込む。
【0071】
符号化手段164は、電子すかし埋め込み手段163によって電子すかしの埋め込まれたビットプレーンを符号化し、符号化データを出力する。
【0072】
同様に繰り返し、最後に、LSBのビットプレーンを持つデータに対して、電子すかし埋め込み手段168により、一つMSB側のビットプレーンのハッシュ値を埋め込み、符号化手段166により符号化する。
【0073】
なお、ハッシュ値演算手段162,165は、一つLSB側のビットプレーンだけでなく、埋め込むビットプレーンよりもLSB側のビットプレーンすべて、もしくは、任意のビットプレーンに対する、ハッシュを計算してもよい。
【0074】
多重化手段167は、すべてのビットプレーンを符号化した符号化手段161、164、166の出力を多重化し、画像全体分の符号化データを一つの符号化データへ連結し、出力する。
【0075】
なお、符号化手段161、164、166は、ビットプレーン毎に符号化手段を用意してもよいし、一つ、あるいは複数の符号化手段を、切り替えて用いてもよい。
【0076】
また、本実施の形態のビットプレーン分割手段は、ビットプレーン単位に分割してもよいし、ある程度のビットプレーンをまとめて一つとして、大まかに分割してもよい。
【0077】
また、本実施の形態では、ハッシュ値の演算に、一つ前のデータしか用いていないが、前に符号化したすべてのデータをハッシュ値の演算に用いてもよいし、そのなかの任意のデータをハッシュ値の演算に用いてもよい。
【0078】
尚、本実施の形態は第6の実施の形態と組み合わせることもできる。
【0079】
第7の実施の形態によれば、低品質(SNR)な画像から高品質(SNR)な画像まで、個々のデータに対してハッシュ値を演算することで、データ全体を取得せずに、低品質なデータだけを取得した段階でも、画像の改竄を検出することが可能となる。
【0080】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成されているので以下に記載される効果を奏する。
【0081】
入力画像をWavelet変換した係数の低周波数成分(低解像度成分)、中間周波数成分(中解像度成分)、高周波数成分(高解像度成分)へそれぞれ電子すかしを埋め込むようにしたことにより、一部の画像データのみを取得し、低解像度画像でもデータ改竄を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態による電子すかし装置の説明図である。
【図2】第2の実施の形態による電子すかし装置の説明図である。
【図3】第3の実施の形態による電子すかし装置の説明図である。
【図4】第4の実施の形態による電子すかし装置の説明図である。
【図5】第5の実施の形態による電子すかし装置の説明図である。
【図6】第6の実施の形態による電子すかし装置の説明図である。
【図7】第7の実施の形態による電子すかし装置の説明図である。
【符号の説明】
101、112 Wavelet変換手段
102、103、104、114、116、124、126、132、141、143、153、158、163、168 電子すかし埋め込み手段
105、151、154、156、161、164、166 符号化手段
106、142 逆Wavelet変換手段
111 タイル分割手段
113、115、131 整列手段
150 サブバンド分割手段
152、155、162、165 ハッシュ値演算手段
157、167 多重化手段
160 ビットプレーン分割手段
Claims (6)
- 入力画像を、N×Mのタイルへ分割するタイル分割手段と、
各タイルをWavelet変換するWavelet変換手段と、
タイル単位でWavelet変換された係数を、横I×縦Jの範囲で、各周波数成分毎に整列する整列手段と、
整列後の低周波数成分に対し改竄検出用電子すかしを埋め込む電子すかし埋め込み手段と、
改竄検出用電子すかしを埋め込んだ整列後のWavelet係数を、タイル単位へ整列しなおす整列手段と、
タイル単位へ整列されたWavelet係数の高周波数成分に対し、改竄検出用電子すかしを埋め込む電子すかし埋め込み手段と、
電子すかしの埋め込まれたWavelet係数を符号化して、符号化データを生成する符号化手段とを備えたことを特徴とする電子すかし装置。 - 入力画像を、N×Mのタイルへ分割するタイル分割手段と、
各タイルをWavelet変換するWavelet変換手段と、
タイル単位でWavelet変換された係数を、横I×縦Jの範囲で、各周波数成分毎に整列する整列手段と、
整列後のWavelet係数のLSB付近のビットプレーンに対し改竄検出用電子すかしを埋め込む電子すかし埋め込み手段と、
改竄検出用電子すかしを埋め込んだ整列後のWavelet係数を、タイル単位へ整列しなおす整列手段と、
タイル単位へ整列されたWavelet係数のMSB付近のビットプレーンに対し、改竄検出用電子すかしを埋め込む電子すかし埋め込み手段と、
電子すかしの埋め込まれたWavelet係数を符号化して、符号化データを生成する符号化手段とを備えたことを特徴とする電子すかし装置。 - 入力画像をWavelet変換するWavelet変換手段と、
Wavelet変換した係数の最低周波数成分へ、改竄検出用電子すかしのパラメータを電子すかしとして埋め込む電子すかし埋め込み手段と、
電子すかしの埋め込まれたWavelet係数を逆Wavelet変換し、電子すかし埋め込み画像へ変換する逆Wavelet変換手段と、
電子すかし埋め込み画像を、N×Mのタイルへ分割するタイル分割手段と、
各タイルをWavelet変換するWavelet変換手段と、
Wavelet係数に対し改竄検出用電子すかしを埋め込む改竄検出用電子すかし埋め込み手段と、
電子すかしの埋め込まれたWavelet係数を符号化して、符号化データを生成する符号化手段とを備えたことを特徴とする電子すかし装置。 - 請求項1及至請求項3のいずれかに記載の電子すかし装置において、
前記符号化手段に代えてWavelet係数を逆Wavelet変換して、電子すかしの埋め込まれた画像を構築する逆Wavelet変換手段を備えたことを特徴とする電子すかし装置。 - Wavelet変換されたWavelet係数を、各サブバンド毎に分割するサブバンド分割手段と、
各サブバンド毎の周波数成分を符号化する符号化手段と、
符号化されたデータからハッシュ値を計算するハッシュ値演算手段と、
ハッシュ値をサブバンド毎の周波数成分に電子すかしとして埋め込む電子すかし埋め込み手段と、
符号化された各サブバンド毎の符号化データを多重化して画像全体の符号化データを生成する多重化手段とを備えたことを特徴とする電子すかし装置。 - Wavelet変換されたWavelet係数を、ビットプレーン毎に分割するビットプレーン分割手段と、
各ビットプレーン毎の周波数成分を符号化する符号化手段と、
符号化されたデータからハッシュ値を計算するハッシュ値演算手段と、
ハッシュ値をWavelet係数のビットプレーンに電子すかしとして埋め込む電子すかし埋め込み手段と、
符号化された各ビットプレーン毎の符号化データを多重化して画像全体の符号化データを生成する多重化手段とを備えたことを特徴とする電子すかし装置。
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