JP4121002B2 - Surface plasmon light modulator - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、表面プラズモンの発生を利用して光を変調する表面プラズモン光変調素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
金属中においては、自由電子が集団的に振動して、プラズマ波と呼ばれる粗密波が生じる。そして、金属表面に生じるこの粗密波を量子化したものは、表面プラズモンと呼ばれている。
【0003】
従来より、この表面プラズモンが光波によって励起される現象を利用して、光を変調する表面プラズモン光変調素子が考えられている。図4は、従来考えられている表面プラズモン光変調素子の基本構成を示すものである。図示の通りこの光変調素子は、基本的に、被変調光10がその内部を経て一面11aに全反射角で入射するように配された誘電体ブロック11と、この誘電体ブロック11の上に形成された金属膜12と、この金属膜12の上に形成された、光照射によって屈折率が変化する光機能性膜13と、この光機能性膜13に変調駆動光14を照射する駆動光源15とから構成されている。
【0004】
上記の構成において、誘電体ブロック11の一面11aに対する被変調光10の入射角θは、例えば、光機能性膜13に変調駆動光14が照射されたとき金属膜12に表面プラズモン共鳴が比較的強く励起され、照射されないとき表面プラズモン共鳴が比較的弱く励起されるかまたは励起されない角度に設定される。
【0005】
そのようにしておけば、光機能性膜13に変調駆動光14を照射しない状態では、被変調光10が誘電体ブロック11と金属膜12との界面で全反射してA方向に進行する。一方、光機能性膜13に変調駆動光14を照射すると、金属膜12に表面プラズモン共鳴が励起されて全反射が解消され、被変調光10の反射光量が著しく低下し、あるいは全くゼロとなる。このようにして、変調駆動光14の照射を制御することにより、A方向に進行する被変調光10を変調することができる。
【0006】
なお従来、金属膜12として具体的には、一般に金膜が用いられていた。この金膜は、酸化によって特性が変化することが起き難いので、安定した変調動作を実現するものとなっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、金属膜として金膜を用いた従来の表面プラズモン光変調素子においては、光機能性膜の屈折率を大きく変化させないと十分な変調度が得られない、という問題が認められる。
【0008】
以下、この点について図2を参照して詳しく説明する。図2は、前述のような構成を有する表面プラズモン光変調素子において、誘電体ブロックの一面に対する被変調光の入射角とそこでの反射率との関係を、2例示すものである。
【0009】
金属膜の上に形成された光機能性膜の屈折率が、変調駆動光の照射、非照射に応じて変化すると、これら図2の特性曲線は概略横軸方向に平行移動する形で変化するが、曲線aとして例示したように表面プラズモン共鳴の発生条件が緩やかであると、変調駆動光の照射、非照射による光機能性膜の屈折率変化(つまり上記特性曲線の移動量)を極めて大きくしないと、反射率差つまり変調度は小さいものにとどまる。
【0010】
それに対して、曲線bのように表面プラズモン共鳴の発生条件が厳しいと、変調駆動光の照射、非照射による光機能性膜の屈折率変化が僅かであっても、反射率は大きく変化し、大きな変調度が得られるようになる。
【0011】
金属膜として金膜を用いる場合は、表面プラズモン共鳴の発生条件が図2の曲線aのようにかなり緩やかになるため、十分な変調度が得難くなっているのである。
【0012】
金属膜に用いられる材料としては、通常、金の他に銀も考えられるが、銀膜は酸化によって特性が変化しやすい。そのため、この銀膜を用いる場合は、安定した変調動作が得難くなっている。
【0013】
そこで本発明は、光機能性膜の屈折率を少し変化させるだけで十分に高い変調度を得ることができ、しかも、安定した変調動作が得られる表面プラズモン光変調素子を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明による1つの表面プラズモン光変調素子は、前述したように、
被変調光がその内部を経て一面に全反射角で入射するように配された誘電体ブロックと、
この誘電体ブロックの上に形成された金属膜と、
この金属膜の上に形成された、光照射によって屈折率が変化する光機能性膜と、
この光機能性膜に変調駆動光を照射する駆動光源とからなる表面プラズモン光変調素子において、
金属膜として銀膜が用いられた上で、光機能性膜の上に、変調駆動光を透過させる酸素遮断膜が形成され、そして光機能性膜が、特に以下に順次説明する材料から形成されたことを特徴とするものである。
【0015】
また、本発明による別の表面プラズモン光変調素子は、同様に金属膜として銀膜が用いられたものであるが、上記の構成とは反対に、銀膜の上に酸素遮断膜が形成され、その上に光機能性膜が形成され、そして光機能性膜が上記と同様に、特に以下に順次説明する材料から形成されたことを特徴とするものである。
【0016】
また、本発明によるさらに別の表面プラズモン光変調素子は、同様に金属膜として銀膜が用いられた上で、銀膜の上に形成された光機能性膜自体が、酸素遮断性のものとされ、そして光機能性膜が上記と同様に、特に以下に順次説明する材料から形成されたことを特徴とするものである。
【0017】
なお、本発明によるこれらの表面プラズモン光変調素子において、誘電体ブロックの前記一面に対する被変調光の入射角は、例えば、光機能性膜に変調駆動光が照射されたとき金属膜に表面プラズモン共鳴が比較的強く励起され、照射されないとき表面プラズモン共鳴が比較的弱く励起されるかまたは励起されない角度に設定される。
【0018】
あるいは、この被変調光の入射角は、前記光機能性膜に変調駆動光が照射されないとき金属膜に表面プラズモン共鳴が比較的強く励起され、照射されたとき表面プラズモン共鳴が比較的弱く励起されるかまたは励起されない角度に設定されてもよい。
【0019】
一方、被変調光が直線偏光である場合、誘電体ブロックは上記一面に被変調光がP偏光で入射するように配置されるのが望ましい。
【0020】
また誘電体ブロックとしては、プリズム状に形成されたものを好適に用いることができる。あるいは、この誘電体ブロックは、それと等しい屈折率を有する屈折率マッチング液を介して、該誘電体ブロックと等しい屈折率を有するプリズムと一体化され、その上で、このプリズムを通して被変調光が誘電体ブロックの一面に導入されるようにしてもよい。
【0021】
誘電体ブロックは、被変調光の波長に対して透明である誘電体で形成される。特に被変調光の波長に対する屈折率が1.2〜3の範囲にある材質からなるものが好ましい。具体的にはBK7、高屈折率ガラス、ポリカーボネート等が挙げられる。
【0022】
また、本発明で用いる銀膜の厚みは、350nm〜2000nmの範囲のいずれかの波長の光で表面プラズモン共鳴が生じる膜厚であるが、通常10nm〜70nmの範囲が好適である。また、誘電体ブロックと銀膜の間には両者の良好な密着性を得るためにCr、Ge等からなるアンカー材料の薄層(好ましくは5nm以下)を設けることもできる。
【0023】
更に、酸素遮断層は変調光の波長の光を透過することが好ましく、具体的には公知の紫外線硬化性樹脂膜やポリビニルアルコールの膜を挙げることが出来る。この膜は公知の種々の手法で金属膜上に設けることができる。その厚みは500nm〜2000nmが好適である。
【0024】
本発明の表面プラズモン光変調素子において、光機能性膜としては、下記の一般式(I)で示される化合物からなるものが用いられる。
【0025】
【化6】
〔式中、DYE+ は、一価のシアニン色素陽イオンを表し、nは1以上の整数を表し、R5及びR6は、各々独立に置換基を表し、R7及びR8は、各々独立にアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基、アリール基または複素環基を表し、R5 とR6、R5 とR7、R6 とR8又はR7 とR8は各々互いに連結して環を形成してもよく、r及びsは、各々独立に0〜4の整数を表し、そしてrとsが2以上の場合には、複数のr及びsは各々互いに同じであっても異なっていてもよい。〕
本発明においては、一般式(I)のシアニン色素陽イオンが、下記の一般式(I−1)で表される陽イオンであることが好ましい。
【0026】
【化7】
〔式中、Za及びZbは各々独立に5員もしくは6員の含窒素複素環を形成するために必要な原子群を表し、R1 およびR2は各々独立に、アルキル基またはアリール基を表し、L1、L2、L3、L4及びL5は各々独立に、置換又は無置換のメチン基を表し(但し、L1〜L5上に置換基がある場合には互いに連結して環を形成しても良い)、jは0、1又は2を表し、kは0又は1を表す。〕
Za及びZbで表される5員もしくは6員の含窒素複素環(核)としては、例えば、チアゾール核、ベンゾチアゾール核、ナフトチアゾール核、チアゾリン核、オキサゾール核、ベンゾオキサゾール核、ナフトオキサゾール核、オキサゾリン核、セレナゾール核、ベンゾセレナゾール核、ナフトセレナゾール核、セレナゾリン核、テルラゾール核、ベンゾテルラゾール核、ナフトテルラゾール核、テルラゾリン核、イミダゾール核、ベンゾイミダゾール核、ナフトイミダゾール核、ピリジン核、キノリン核、イソキノリン核、イミダゾ〔4,5−b〕キノキサリン核、オキサジアゾール核、チアジアゾール核、テトラゾール核、及びピリミジン核などを挙げることができる。
【0027】
これらの中では、ベンゾチアゾール核、イミダゾール核、ナフトイミダゾール核、キノリン核、イソキノリン核、イミダゾ〔4,5−b〕キノキサリン核、チアジアゾール核、テトラゾール核、及びピリミジン核が好ましい。
【0028】
これらの環には、更にベンゼン環、ナフトキノン環が縮合していても良い。
【0029】
上記の5員又は6員の含窒素複素環は置換基を有していても良い。好ましい置換基(原子)の例としては、ハロゲン原子、置換又は無置換のアルキル基、アリール基を挙げることができる。ハロゲン原子としては、塩素原子が好ましい。アルキル基は、炭素原子数1〜6の直鎖状のアルキル基が好ましい。またアルキル基の置換基の例としては、アルコキシ基(例、メトキシ)、アルキルチオ基(例、メチルチオ)を挙げることができる。アリール基としては、フェニルが好ましい。
【0030】
上記R1およびR2 で表されるアルキル基は置換基を有していてもよく、好ましくは炭素原子数1〜18(更に好ましくは1〜8、特に1〜6)の直鎖状、環状、もしくは分岐状のアルキル基である。
【0031】
R1およびR2 で表されるアリール基は置換基を有していても良く、好ましくは炭素原子数6〜18の置換基を有していても良いアリール基である。
【0032】
R1およびR2 で表されるアルキル基またはアリール基の有する好ましい置換基の例としては、以下のものを挙げることができる。
【0033】
炭素原子数6〜18の置換又は無置換のアリール基(例えば、フェニル、クロロフェニル、アニシル、トルイル、2,4−ジ−t−アミル、1−ナフチル)、アルケニル基(例えば、ビニル、2−メチルビニル)、アルキニル基(例えば、エチニル、2−メチルエチニル、2−フェニルエチニル)、ハロゲン原子(例えば、F、Cl、Br、I)、シアノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アシル基(例えば、アセチル、ベンゾイル、サリチロイル、ピバロイル)、アルコキシ基(例えば、メトキシ、ブトキシ、シクロヘキシルオキシ)、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ、1−ナフトキシ)、アルキルチオ基(例えば、メチルチオ、ブチルチオ、ベンジルチオ、3−メトキシプロピルチオ)、アリールチオ基(例えば、フェニルチオ、4−クロロフェニルチオ)、アルキルスルホニル基(例えば、メタンスルホニル、ブタンスルホニル)、アリールスルホニル基(例えば、ベンゼンスルホニル、パラトルエンスルホニル)、炭素原子数1〜10のカルバモイル基、炭素原子数1〜10のアミド基、炭素原子数2〜10のアシルオキシ基、炭素原子数2〜10のアルコキシカルボニル基、ヘテロ環基(例えば、ピリジル、チエニル、フリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリルなどの複素芳香族環、ピロリジン環、ピペリジン環、モルホリン環、ピラン環、チオピラン環、ジオキサン環、ジチオラン環などの脂肪族ヘテロ環)。
【0034】
本発明において、上記R1およびR2は、それぞれ無置換の炭素原子数1〜8(好ましくは、炭素原子数1〜6、特に炭素原子数1〜4)の直鎖状のアルキル基、あるいはアルコキシ基(特に、メトキシ)又はアルキルチオ基(特に、メチルチオ)で置換された炭素原子数1〜8(好ましくは、炭素原子数1〜6、特に炭素原子数1〜4)の直鎖状のアルキル基であることが好ましい。
【0035】
L1〜L5で表されるメチン基は、置換基を有していても良い。好ましい置換基の例としては、炭素原子数1〜18のアルキル基、アラルキル基、および前記R1およびR2で表されるアルキル基またはアリール基の有する好ましい置換基の例として挙げたものを挙げることができる。これらの中では、アルキル基(例、メチル)、アリール基(例、フェニル)、ハロゲン原子(例、Cl、Br)、アラルキル基(例、ベンジル)が好ましい。
【0036】
本発明においては、j、kは各々独立に0又は1であることが好ましい。
【0037】
上記L1〜L5上の置換基は互いに連結して環を形成しても良い。好ましい環員数は5員環または6員環であり、これらの環が2個以上縮合していても良い。連結位置は、形成されるメチン鎖の数によって異なる。例えば、L1〜L5で形成されるメチン鎖がペンタメチン鎖の場合には、その好ましい連結位置は、L1 とL3、L2とL4、及びL3とL5 である。また二重縮合環を形成する場合の連結位置は、L1とL3とL5である。またこの場合、L1とR1、L5とR2、更にL3 とR2は互いに連結して環を形成していても良く、その環員数は好ましくは5員環または6員環である。
【0038】
本発明においては、L1〜L5 上の置換基で形成される環は、シクロヘキセン環であることが好ましい。
【0039】
一般式(I−1)で表わされるシアニン色素陽イオンの中でも、下記の一般式(I−2)で表わされる陽イオンが更に好ましい。
【0040】
【化8】
〔式中、Z1及びZ2は各々独立に、インドレニン核もしくはベンゾインドレニン核を形成するために必要な原子群を表し、R1およびR2は各々独立に、アルキル基又はアリール基を表し、R3、R4、R5及びR6は各々独立に、アルキル基を表し、L1、L2、L3、L4及びL5は各々独立に、置換又は無置換のメチン基を表し(但し、L1〜L5上に置換基がある場合には互いに連結して環を形成しても良い)、jは0、1又は2を表し、kは0又は1を表す。〕
上記Z1及びZ2で表されるインドレニン核もしくはベンゾインドレニン核は、置換基を有していても良い。置換基(原子)としては、ハロゲン原子、又はアリール基を挙げることができる。ハロゲン原子としては、塩素原子が好ましい。またアリール基としては、フェニルが好ましい。
【0041】
上記R3、R4、R5およびR6で表されるアルキル基は、好ましくは炭素原子数1〜18の直鎖状、分岐状、あるいは環状のアルキル基である。またR3とR4、及びR5とR6はそれぞれ連結して環を形成しても良い。
【0042】
R3、R4、R5およびR6で表されるアルキル基は、置換基を有していても良い。置換基として好ましいものは、前記R1およびR2で表されるアルキル基またはアリール基の有する好ましい置換基の例として挙げたものを挙げることができる。
【0043】
本発明においては、R3、R4、R5及びR6で表されるアルキル基は、それぞれ炭素原子数1〜6の直鎖状の無置換のアルキル基(特に、メチル、エチル)であることが好ましい。
【0044】
一般式(I−2)において、R1 及びR2、L1、L2、L3、L4及びL5、j及びk、そしてXn−及びnは、それぞれ一般式(I−1)において説明したそれらと同じ意味を表す。またそれらの好ましい例示も前記一般式(I−1)において説明したものと同じである。
【0045】
〔DYE+〕-(SO3−)n+1の(SO3−)基は、一般式(I−1)および一般式(I−2)のR1、R2の末端に結合することが好ましい。
【0046】
以下に本発明の一般式(I)における〔DYE+〕-(SO3−)n+1部分の具体例を列記する。
【0047】
【化9】
【化10】
【化11】
【化12】
【化13】
【化14】
【化15】
【化16】
一般式(I)における下記の部分構造(一般式(I−3)という)について詳述する。
【0048】
【化17】
式中、R5 及びR6は、各々独立に置換基を表し、R7及びR8は、各々独立にアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基、アリール基または複素環基を表し、R5とR6、R5とR7、R6とR8又はR7とR8は各々互いに連結して環を形成してもよく、r及びsは、各々独立に0〜4の整数を表し、そしてrとsが2以上の場合には、複数のr及びsは各々互いに同じであっても異なっていてもよい。
【0049】
上記R7およびR8で表されるアルキル基は、炭素数1〜18の置換もしくは無置換のアルキル基が好ましく、より好ましくは炭素数1〜8の置換もしくは無置換のアルキル基である。これらは、直鎖状、分岐鎖状、あるいは環状であってもよい。これらの例としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、t−ブチル、n−ヘキシル、ネオペンチル、シクロヘキシル、アダマンチル及びシクロプロピル等が挙げられる。
【0050】
アルキル基の置換基の例としては、以下のものを挙げることができる。
【0051】
炭素数2〜18(好ましくは炭素数2〜8)の置換もしくは無置換のアルケニル基(例、ビニル);
炭素数2〜18(好ましくは炭素数2〜8)の置換もしくは無置換のアルキニル基(例、エチニル);
炭素数6〜10の置換もしくは無置換のアリール基(例、フェニル、ナフチル);
ハロゲン原子(例、F、Cl、Br等);
炭素数1〜18(好ましくは炭素数1〜8)の置換もしくは無置換のアルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ);
炭素数6〜10の置換もしくは無置換のアリールオキシ基(例、フェノキシ、p−メトキシフェノキシ);
炭素数1〜18(好ましくは炭素数1〜8)の置換もしくは無置換のアルキルチオ基(例、メチルチオ、エチルチオ);
炭素数6〜10の置換もしくは無置換のアリールチオ基(例、フェニルチオ); 炭素数2〜18(好ましくは炭素数2〜8)の置換もしくは無置換のアシル基(例、アセチル、プロピオニル);
炭素数1〜18(好ましくは炭素数1〜8)の置換もしくは無置換のアルキルスルホニル基またはアリールスルホニル基(例、メタンスルホニル、p−トルエンスルホニル);
炭素数2〜18(好ましくは炭素数2〜8)の置換もしくは無置換のアシルオキシ基(例、アセトキシ、プロピオニルオキシ);
炭素数2〜18(好ましくは炭素数2〜8)の置換もしくは無置換のアルコキシカルボニル基(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル);
炭素数7〜11の置換もしくは無置換のアリールオキシカルボニル基(例、ナフトキシカルボニル);
無置換のアミノ基、もしくは炭素数1〜18(好ましくは炭素数1〜8)の置換アミノ基(例、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、アニリノ、メトキシフェニルアミノ、クロロフェニルアミノ、ピリジルアミノ、メトキシカルボニルアミノ、n−ブトキシカルボニルアミノ、フェノキシカルボニルアミノ、メチルカルバモイルアミノ、エチルチオカルバモイルアミノ、フェニルカルバモイルアミノ、アセチルアミノ、エチルカルボニルアミノ、エチルチオカルバモイルアミノ、シクロヘキシルカルボニルアミノ、ベンゾイルアミノ、クロロアセチルアミノ、メチルスルホニルアミノ);
炭素数1〜18(好ましくは炭素数1〜8)の置換もしくは無置換のカルバモイル基(例、無置換のカルバモイル、メチルカルバモイル、エチルカルバモイル、n−ブチルカルバモイル、t−ブチルカルバモイル、ジメチルカルバモイル、モルホリノカルバモイル、ピロリジノカルバモイル);
無置換のスルファモイル基、もしくは炭素数1〜18(好ましくは炭素数1〜8)の置換スルファモイル基(例、メチルスルファモイル、フェニルスルファモイル);
シアノ基;ニトロ基;カルボキシ基;水酸基;
ヘテロ環基(例、オキサゾール環、ベンゾオキサゾール環、チアゾール環、ベンゾチアゾール環、イミダゾール環、ベンゾイミダゾール環、インドレニン環、ピリジン環、ピペリジン環、ピロリジン環、モルホリン環、スルホラン環、フラン環、チオフェン環、ピラゾール環、ピロール環、クロマン環、クマリン環)。上記R7およびR8で表されるアルケニル基は、炭素数2〜18の置換もしくは無置換のアルケニル基が好ましく、より好ましくは炭素数2〜8の置換もしくは無置換のアルケニル基であり、例えば、ビニル、アリル、1−プロペニル、1,3−ブタジエニル等が挙げられる。
【0052】
アルケニル基の置換基としては、前記アルキル基の置換基として挙げたものが好ましい。
【0053】
上記R7およびR8で表されるアルキニル基は、炭素数2〜18の置換もしくは無置換のアルキニル基が好ましく、より好ましくは炭素数2〜8の置換もしくは無置換のアルキニル基であり、例えば、エチニル、2−プロピニル等が挙げられる。
【0054】
アルキニル基の置換基は、前記アルキル基の置換基として挙げたものが好ましい。
【0055】
上記R7及びR8で表されるアラルキル基は、炭素数7〜18の置換もしくは無置換のアラルキル基が好ましく、例えば、ベンジル、メチルベンジル等が好ましい。
【0056】
上記R7及びR8で表されるアリール基は、炭素数6〜18の置換もしくは無置換のアリール基が好ましく、例えば、フェニル、ナフチル等が挙げられる。
【0057】
アリール基の置換基は前記アルキル基の置換基として挙げたものが好ましい。またこれらの他に、アルキル基(例えば、メチル、エチル等)も好ましい。
【0058】
上記R7及びR8で表される複素環基は、炭素原子、窒素原子、酸素原子、あるいは硫黄原子から構成される5〜6員環の飽和又は不飽和の複素環であり、これらの例としては、オキサゾール環、ベンゾオキサゾール環、チアゾール環、ベンゾチアゾール環、イミダゾール環、ベンゾイミダゾール環、インドレニン環、ピリジン環、ピペリジン環、ピロリジン環、モルホリン環、スルホラン環、フラン環、チオフェン環、ピラゾール環、ピロール環、クロマン環、及びクマリン環が挙げられる。複素環基は置換されていてもよく、その場合の置換基としては、前記アルキル基の置換基として挙げたものが好ましい。
【0059】
R5及びR6で表される置換基は、前記アルキル基の置換基として挙げたものと同義である。またこれらの他に、アルキル基(例えばメチル、エチル等)も挙げることができる。
【0060】
本発明においては、R5及びR6で表される置換基は、水素原子またはアルキル基であることが好ましい。特に好ましくは、水素原子である。
【0061】
一般式(I−3)で表される部分構造は、下記一般式(I−4)又は(I−5)で表されることが特に好ましい。
【0062】
【化18】
式中、R17及びR18は、それぞれ前述したR5及びR6で表される置換基と同義であり、またそれぞれについて、その好ましい範囲も同一である。R19及びR20は、それぞれ前述したR7及びR8 で表される置換基と同義であり、またそれぞれについて、その好ましい範囲も同一である。r及びsは、各々独立に0〜4の整数を表し、そしてrとsが2以上の場合には、複数のr及びsは各々互いに同じであっても異なっていてもよい。
【0063】
【化19】
式中、R21及びR22は、それぞれ前述したR5及びR6で表される置換基と同義であり、またそれぞれについて、その好ましい範囲も同一である。R21とR22は、それぞれ互いに連結して炭素環または複素環を形成している場合も好ましく、特に好ましくは、R21とR22がそれぞれ結合しているピリジン環との縮合芳香環である。r及びsは、各々独立に0〜4の整数を表し、そしてrとsが2以上の場合には、複数のr及びsは各々互いに同じであっても異なっていてもよい。
【0064】
本発明で用いられる一般式(I)で表される色素化合物中の一般式(I−3)で表される部分(「B−」で表示)の例を以下に具体的に記載する。
【0065】
【化20】
【化21】
【化22】
【化23】
【化24】
【化25】
【化26】
【化27】
【化28】
【化29】
本発明で用いられる好ましい具体的な化合物例を下記の表1および2に示す。表1および2において、化合物例は、〔DYE+〕-(SO3−)n+1で表されるアニオン部と一般式(I−3)で表されるカチオン部との組み合わせてなるものである。例えば、以下に、化合物No.1の例を挙げて説明する。化合物No.1〔アニオン部(A−1)/カチオン部(B−5)〕で示される化合物例は、それぞれ下記の式で示される。
【0066】
【化30】
なお、化合物No.2以降の化合物についても同様な意味である。
【0067】
【表1】
【表2】
本発明で用いる上記一般式(I)で表される化合物は、単独で用いても良いし、あるいはまた二種以上を併用しても良い。
【0068】
なお、本発明で用いる一般式(I)で表される化合物は、既に公知の下記の文献の記載を参考にして容易に合成することができる。
【0069】
これらの文献としては、たとえば、エフ・エム・ハーマー著「ザ・シアニン・ダイズ・アンド・リレイテッド・コンパウンズ5(インターサイエンス・パブリシャーズ、N.Y.1964年)55頁以降;ニコライ・チュチュルコフ、ユルゲン・ファビアン、アキム・メールホルン、フィリッツ・ディエツ・アリア・タジエール(Nikolai Tyutyulkov, Jurgen Fabian, Achim Ulehlhorn, Fritz Dietz, Alia Tadjer) 共著「ポリメチン・ダイズ」、セントクリメント・オーリズキ・ユニバシティ・プレス、ソフィア(St. Kliment Ohridski University Press, Sophia)、23頁ないし38頁;デー・エム・スターマー(D.M.Sturmer)著、「ヘテロサイクリック、コンパウンズ−スペシャル・トピックス・イン・ヘテロサイクリック・ケミストリー(Heterocyclic Compounds-Special topics in heterocyclic chemistry)」、第18章、第14節、第482〜515頁、ジョン・ウィリー・アンド・サンズ(John Wiley & Sons)社、ニューヨーク、ロンドン、(1977年刊);「ロッズ・ケミストリー・オブ・カーボン・コンパウンズ(Rodd's Chemistry of Carbon Compounds) 」、(2nd. Ed. vol.IV, part B, 1977年刊)、第15章、第369〜422頁、(2nd. Ed. vol.IV, part B, 1985年刊)、第15章、第267〜296頁、エルスバイヤー・サイエンス・パブリック・カンパニー・インク(Elsvier Science Public Company Inc.)、ニューヨークなどが挙げられる。
【0070】
更に具体的には、〔DYE+〕-(SO3−)n+1 (M+)n、(ただし、Mはナトリウムイオン、カリウムイオン、アンモニウムイオン、ピリジニウムイオン、トリエチルアンモニウムイオン、N−エチルピリジニウムイオンなどの陽イオンを表わす)で表される塩と、一般式(I−3)で表される陽イオンがCl−、Br−、I−、パラトルエンスルホネートなどの陰イオンと組合されて形成される塩とを、適当な溶媒中、例えばメタノール、水、もしくはこれらの混合物などの中で混合した後、結晶として析出させることにより得ることができる。
【0071】
その一例として、化合物41は、A−28のN−エチルピリジニウム塩のメタノール溶液とB−54の臭化物のメタノール溶液とを混合することにより析出する結晶を濾取し、メタノールで洗い、乾燥することによって、融点213−217度の褪色粉末として得られる。
【0072】
また本発明の別の表面プラズモン光変調素子においては、下記の一般式(II−1)、(II−2)で示される色素化合物をそれぞれ単独で、あるいは組み合わせて形成された光機能性膜が用いられる。
【0073】
【化31】
式中、A1,A2,B1及びB2は置換基を表し、L1,L2,L3,L4及びL5はメチン基を表し、X1は=O,=NR,=C(CN)2を表し(ここでRは置換基を表す)、X2は−O,−NR,−C(CN)2を表し(ここでRは置換基を表す)、m,nは0〜2の整数を表す。Y1とEは炭素環または複素環を形成するのに必要な原子または原子群を表し、Z1とGは炭素環または複素環を形成するのに必要な原子または原子群を表す。x及びyはそれぞれ独立に0または1を表す。Mk+はオニウムイオンを表す。kは電荷数を表す。
【0074】
以下に、本発明に用いられる上記色素化合物について説明する。
【0075】
本発明に用いられる色素化合物は、アニオン部(色素成分)とカチオン部(オニウム成分)からなる。
【0076】
まず、アニオン部について詳述する。
【0077】
上記式において、A1、A2、B1及びB2で表される置換基としては、例えば以下のものを挙げることができる。
【0078】
炭素数1〜18(好ましくは炭素数1〜8)の置換もしくは無置換の直鎖状、分岐鎖状または環状のアルキル基(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル、シクロヘキシル、メトキシエチル、エトキシカルボニルエチル、シアノエチル、ジエチルアミノエチル、ヒドロキシエチル、クロロエチル、アセトキシエチル、トリフルオロメチル等);
炭素数7〜18(好ましくは炭素数7〜12)の置換もしくは無置換のアラルキル基(例、ベンジル、カルボキシベンジル等);
炭素数2〜18(好ましくは炭素数2〜8)のアルケニル基(例、ビニル等);
炭素数2〜18(好ましくは炭素数2〜8)のアルキニル基(例、エチニル等);
炭素数6〜18(好ましくは炭素数6〜10)の置換もしくは無置換のアリール基(例、フェニル、4−メチルフェニル、4−メトキシフェニル、4−カルボキシフェニル、3、5−ジカルボキシフェニル等);
炭素数2〜18(好ましくは炭素数2〜8)の置換もしくは無置換のアシル基(例、アセチル、プロピオニル、ブタノイル、クロロアセチル等);
炭素数1〜18(好ましくは炭素数1〜8)の置換もしくは無置換のアルキルまたはアリールスルホニル基(例、メタンスルホニル、p−トルエンスルホニル等);
炭素数1〜18(好ましくは炭素数1〜8)のアルキルスルフィニル基(例、メタンスルフィニル、エタンスルフィニル、オクタンスルフィニル等);
炭素数2〜18(好ましくは炭素数2〜8)のアルコキシカルボニル基(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル等);
炭素数7〜18(好ましくは炭素数7〜12)のアリールオキシカルボニル基(例、フェノキシカルボニル、4−メチルフェノキシカルボニル、4−メトキシフェニルカルボニル等);
炭素数1〜18(好ましくは炭素数1〜8)の置換もしくは無置換のアルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、n−ブトキシ、メトキシエトキシ等);
炭素数6〜18(好ましくは炭素数6〜10)の置換もしくは無置換のアリールオキシ基(例、フェノキシ、4−メトキシフェノキシ等);
炭素数1〜18(好ましくは炭素数1〜8)のアルキルチオ基(例、メチルチオ、エチルチオ等);
炭素数6〜10のアリールチオ(例、フェニルチオ等);
炭素数2〜18(好ましくは炭素数2〜8)の置換もしくは無置換のアシルオキシ基(例、アセトキシ、エチルカルボニルオキシ、シクロヘキシルカルボニルキシ、ベンゾイルオキシ、クロロアセチルオキシ等);
炭素数1〜18(好ましくは炭素数1〜8)の置換もしくは無置換のスルホニルオキシ基(例、メタンスルホニルオキシ等);
炭素数2〜18(好ましくは炭素数2〜8)の置換もしくは無置換のカルバモイルオキシ基(例、メチルカルバモイルオキシ、ジエチルカルバモイルオキシ等);
炭素数0〜18(好ましくは炭素数0〜8)の置換もしくは無置換のアミノ基(例、無置換のアミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、アニリノ、メトキシフェニルアミノ、クロロフェニルアミノ、モルホリノ、ピペリジノ、ピロリジノ、ピリジルアミノ、メトキシカルボニルアミノ、n−ブトキシカルボニルアミノ、フェノキシカルボニルアミノ、メチルカルバモイルアミノ、フェニルカルバモイルアミノ、エチルチオカルバモイルアミノ、メチルスルファモイルアミノ、フェニルスルファモイルアミノ、アセチルアミノ、エチルカルボニルアミノ、エチルチオカルボニルアミノ、シクロヘキシルカルボニルアミノ、ベンゾイルアミノ、クロロアセチルアミノ、メタンスルホニルアミノ、ベンゼンスルホニルアミノ等);
炭素数1〜18(好ましくは炭素数1〜8)の置換もしくは無置換のカルバモイル基(例、無置換のカルバモイル、メチルカルバモイル、エチルカルバモイル、n−ブチルカルバモイル、t−ブチルカルバモイル、ジメチルカルバモイル、モルホリノカルバモイル、ピロリジノカルバモイル等);
炭素数0〜18(好ましくは炭素数0〜8)の置換もしくは無置換のスルファモイル基(例、無置換のスルファモイル、メチルスルファモイル、フェニルスルファモイル等);
ハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素等);水酸基;ニトロ基;シアノ基;カルボキシル基;
ヘテロ環基(例、オキサゾール、ベンゾオキサゾール、チアゾール、ベンゾチアゾール、イミダゾール、ベンゾイミダゾール、インドレニン、ピリジン、スルホラン、フラン、チオフェン、ピラゾール、ピロール、クロマン、クマリンなど)。
【0079】
A1及びA2で表される置換基は、ハメットの置換基定数(σp)値が0.2以上のものであることが好ましい。ハメットの置換基定数は例えば、Chem.Rev.91,165(1991)に記載されている。特に好ましい置換基は、シアノ基、ニトロ基、アルコキシカルボニル基、アシル基、カルバモイル基、スルファモイル基、アルキルスルホニル基及びアリールスルホニル基である。
【0080】
B1及びB2 で表される置換基は、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、又はアミノ基であることが好ましい。
【0081】
Y1に結合する〔−C(=L1)−(E)x−C(=X1)−〕(以下、便宜的に、W1と称する。)と、Z1に結合する〔−C(−L5)=(G)y=C(−X2−)−〕(以下、便宜的に、W2と称する)とはそれぞれ共役状態にあるため、Y1とW1とで形成される炭素環もしくは複素環、及びZ1とW2とで形成される炭素環もしくは複素環はそれぞれ共鳴構造の1つとして考えられる。
【0082】
上記Y1 とW1、及びZ1とW2とで形成される炭素環もしくは複素環は、4〜7員環が好ましく、特に好ましくは、5員環または6員環である。これらの環は更に他の4〜7員環と縮合環を形成していても良い。またこれらは置換基を有していてもよい。置換基としては、例えば、A1、A2、B1及びB2で表される置換基として示したものが挙げられる。複素環を形成するヘテロ原子として好ましいものは、B、N、O、S、Se、及びTeである。特に好ましくは、N、O及びSである。
【0083】
x及びyは、それぞれ独立に0または1であり、好ましくは共に0である。
【0084】
X1は、=O、=NR又は=C(CN)2を表す。またX2は、−O、−NR又は−C(CN)2を表す。Rは置換基を表す。Rで表される置換基は、前述したA1、A2、B1及びB2で表される置換基として示したものが挙げられる。Rは、アリール基であることが好ましい。特に好ましくはフェニルである。
【0085】
本発明においては、X1は、=Oであり、またX2は、−Oである場合が好ましい。
【0086】
Y1とW1、およびZ1とW2で形成される炭素環としては例えば、以下のものが挙げられる。なお、例示中、Ra及びRbは各々独立に、水素原子または置換基を表す。
【0087】
【化32】
好ましい炭素環は、A−1、及びA−4で示される炭素環である。
【0088】
Y1とW1、およびZ1とW2で形成される複素環としては例えば、以下のものが挙げられる。なお、例示中、Ra、Rb及びRcは各々独立に、水素原子または置換基を表す。
【0089】
【化33】
【化34】
【化35】
【化36】
【化37】
好ましい複素環は、A−5、A−6、及びA−7で示される複素環である。
【0090】
Ra、Rb及びRcで表される置換基は、前記A1、A2、B1及びB2で表される置換基として挙げたものと同義である。
【0091】
またRa、Rb及びRcはそれぞれ互いに連結して炭素環又は複素環を形成してもよい。
【0092】
L1、L2、L3、L4及びL5で表されるメチン基は各々独立に、置換基を有していてもよいメチン基である。その置換基としては、例えば、前述したA1、A2、B1及びB2で表される置換基とした挙げたものが挙げられる。好ましい置換基は、アルキル基、アラルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ハロゲン原子、アミノ基、カルバモイル基及びヘテロ環基である。又置換基同志が連結して5〜7員環(例、シクロペンテン環、1−ジメチルアミノシクロペンテン環、1−ジフェニルアミノシクロペンテン環、シクロヘキセン環、1−クロロシクロヘキセン環、イソホロン環、1−モルホリノシクロペンテン環、シクロヘプテン環)を形成してもよい。
【0093】
本発明においては、m及びnが共に1であるか、あるいはmが0でnが2、又はmが2でnが0である場合が好ましい。
【0094】
次に、カチオン部について詳述する。
【0095】
Mk+で表されるオニウムイオンは、下記一般式(II−3)または一般式(II−4)で示されるものが最も好ましい。
【0096】
【化38】
【化39】
式中、R1、R2、R5 及びR6 は各々独立に、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基またはアリール基を表す。R3、R4、R7及びR8は、各々独立に置換基(置換原子を含む)を表す。R1とR2、R3とR4、R5とR6、そしてR7とR8は、それぞれが互いに連結して環を形成してもよく、あるいはまたR1 とR3、R2とR4、R5とR7、そしてR6 とR8 は、それぞれが互いに連結して環を形成してもよい。q1及びq2、そしてr1及びr2はそれぞれ0から4の整数を表し、q1、q2、r1及びr2が各々2以上の場合には、それらの複数のR3、R4、R7 及びR8はそれぞれ互いに同じであっても異なってもよい。
【0097】
R1、R2、R5およびR6 で表されるアルキル基は、炭素数1〜18の置換もしくは無置換のアルキル基が好ましく、より好ましくは炭素数1〜8の置換もしくは無置換のアルキル基であり、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、n−ヘキシル等が挙げられる。
【0098】
アルキル基の置換基の例としては、以下のものを挙げることができる。
【0099】
ハロゲン原子(例、F、Cl、Br等);
炭素数1〜18(好ましくは炭素数1〜8)の置換もしくは無置換のアルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ);
炭素数6〜10の置換もしくは無置換のアリールオキシ(例、フェノキシ、p−メトキシフェノキシ);
炭素数1〜18(好ましくは炭素数1〜8)の置換もしくは無置換のアルキルチオ基(例、メチルチオ、エチルチオ);
炭素数6〜10の置換もしくは無置換のアリールチオ(例、フェニルチオ); 炭素数2〜18(好ましくは炭素数2〜8)の置換もしくは無置換のアシル基(例、アセチル、プロピオニル);
炭素数1〜18(好ましくは炭素数1〜8)の置換もしくは無置換のアルキルスルホニル基またはアリールスルホニル基(例、メタンスルホニル、p−トルエンスルホニル);
炭素数2〜18(好ましくは炭素数2〜8)の置換もしくは無置換のアシルオキシ基(例、アセトキシ、プロピオニルオキシ);
炭素数2〜18(好ましくは炭素数2〜8)の置換もしくは無置換のアルコキシカルボニル基(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル);
炭素数2〜18(好ましくは炭素数2〜8)の置換もしくは無置換のアルケニル基(例、ビニル);
炭素数2〜18(好ましくは炭素数2〜8)の置換もしくは無置換のアルキニル基(例、エチニル);
炭素数6〜10の置換もしくは無置換のアリール基(例、フェニル、ナフチル);
炭素数7〜11の置換もしくは無置換のアリールオキシカルボニル基(例、ナフトキシカルボニル);
炭素数0〜18(好ましくは炭素数0〜8)の置換もしくは無置換のアミノ基(例、無置換のアミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、アニリノ、メトキシフェニルアミノ、クロロフェニルアミノ、モリホリノ、ピペリジノ、ピロリジノ、ピリジルアミノ、メトキシカルボニルアミノ、n−ブトキシカルボニルアミノ、フェノキシカルボニルアミノ、メチルカルバモイルアミノ、エチルチオカルバモイルアミノ、フェニルカルバモイルアミノ、アセチルアミノ、エチルカルボニルアミノ、エチルチオカルバモイルアミノ、シクロヘキシルカルボニルアミノ、ベンゾイルアミノ、クロロアセチルアミノ、メチルスルホニルアミノ);
炭素数1〜18(好ましくは炭素数1〜8)の置換もしくは無置換のカルバモイル基(例、無置換のカルバモイル、メチルカルバモイル、エチルカルバモイル、n−ブチルカルバモイル、t−ブチルカルバモイル、ジメチルカルバモイル、モルホリノカルバモイル、ピロリジノカルバモイル);
炭素数0〜18(好ましくは炭素数0〜8)の置換もしくは無置換のスルファモイル基(例、無置換のスルファモイル、メチルスルファモイル、フェニルスルファモイル);
シアノ基;ニトロ基;カルボキシ基;水酸基;
ヘテロ環基(例、オキサゾール、ベンゾオキサゾール、チアゾール、ベンゾチアゾール、イミダゾール、ベンゾイミダゾール、インドレニン、ピリジン、スルホラン、フラン、チオフェン、ピラゾール、ピロール、クロマン、クマリン)。
【0100】
R1、R2、R5およびR6で表されるアルケニル基は、炭素数2〜18の置換もしくは無置換のアルケニル基が好ましく、より好ましくは炭素数2〜8の置換もしくは無置換のアルケニル基であり、例えば、ビニル、アリル、1−プロペニル、1,3−ブタジエニル等が挙げられる。
【0101】
アルケニル基の置換基としては、前記アルキル基の置換基として挙げたものが好ましい。
【0102】
R1、R2、R5およびR6で表されるアルキニル基は、炭素数2〜18の置換もしくは無置換のアルケニル基が好ましく、より好ましくは炭素数2〜8の置換もしくは無置換のアルケニル基であり、例えば、エチニル、2−プロピニル等が挙げられる。
【0103】
アルキニル基の置換基は、前記アルキル基の置換基として挙げたものが好ましい。
【0104】
R1、R2、R5およびR6で表されるアリール基は、炭素数6〜18の置換もしくは無置換のアリール基が好ましく、例えば、フェニル、ナフチル等が挙げられる。
【0105】
アリール基の置換基は前記アルキル基の置換基として挙げたものが好ましい。またこれらの他に、アルキル基(例えば、メチル、エチル等)も好ましい。
【0106】
R3、R4、R7及びR8 で表される置換基は、前記A1、A2、B1及びB2で表される置換基として挙げたものと同義である。
【0107】
本発明においては、R3、R4、R7及びR8で表される置換基は、水素原子またはアルキル基であることが好ましい。特に好ましくは、水素原子である。
【0108】
本発明においては、R5とR6が互いに連結して環を形成している場合が好ましい。形成される環は5〜7員環が好ましく、より好ましくは6員環である。
【0109】
またR3とR4、及びR7とR8はそれぞれ互いに連結して炭素環または複素環を形成している場合も好ましい。更に好ましくは炭素環であり、特に好ましくは、R3、R4、R7及びR8がそれぞれ結合しているピリジン環との縮合芳香環である。
【0110】
本発明で用いられる一般式(II−1)又は(II−2)で表される色素化合物のアニオン部とカチオン部について以下に具体的に記載する。
【0111】
【化40】
【化41】
【化42】
【化43】
【化44】
【化45】
【化46】
【化47】
【化48】
【化49】
【化50】
【化51】
【化52】
【化53】
【化54】
【化55】
【化56】
【化57】
【化58】
【化59】
【化60】
【化61】
【化62】
【化63】
本発明で用いられる好ましい具体的な化合物例を下記の表3に示す。
【0112】
表3において、化合物例は、アニオン部とカチオン部とを組み合わせてなるものである。例えば、以下に、No.3の例を挙げて説明する。化合物No.3〔アニオン部(B−3)/カチオン部(C−20)〕で示される化合物例は、下記の式で示される。
【0113】
【化64】
なお、化合物No.4以降の化合物例についても同様な意味である。
【0114】
【表3】
【化65】
上記一般式(II−1)および一般式(II−2)で表される化合物は、下記の一般式(II−9)および一般式(II−10)で表される色素化合物のアルカリ金属塩(例、Li塩、Na塩、K塩など)、アンモニウム塩(NH4+塩)、あるいはトリエチルアンモニウム塩(Et3NH+塩)などの塩化合物と、下記一般式(II−11)で表されるオニウム塩との水または有機溶媒中(メタノール、エタノール、イソプロパノール、ジメチルホルムアミドなど)における塩交換反応によって容易に合成できる。
【0115】
【化66】
式中、A5及びA6、B5及びB6、Y3及びZ3、並びにL11、L12、L13、L14およびL15、X3及びX4、E1及びG1、m3及びn3、並びにx1及びy1は、それぞれ前述した一般式(II−1)または一般式(II−2)におけるA1、A2、B1及びB2、Y1およびZ1、L1、L2、L3、L4及びL5、X1及びX2、E及びG、m及びn、並びにx及びyとそれぞれ同義である。
【0116】
【化67】
式中、Xr−は陰イオンを表し、rは整数(好ましくは1〜4、更に好ましくは1〜2の整数)を表す。
【0117】
陰イオンとしては、例えば、ハライドイオン(Cl−、Br−、I−)、スルホナートイオン(CH3SO3−、p−トルエンスルホナートイオン、ナフタレン−1,5−ジスルホナートイオン)、ClO4−、BF4−、及びPF6−を挙げることができる。
【0118】
なお、一般式(II−9)および一般式(II−10)で表される色素化合物は、一般に該当する活性メチレン化合物(例、ピラゾロン、チオバルビツール酸、バルビツール酸、インダンジオン、ヒドロキシフェナレンオン等)とメチン染料にメチン基またはポリメチン基を導入するためのメチン源との縮合反応によって合成することができる。この種の化合物についての詳細は、特公昭39−22069号、同43−3504号、同52−38056号、同54−38129号、同55−10059号、同58−35544号、特開昭49−99620号、同52−92716号、同59−16834号、同63−316853号、及び同64−40827号各公報、並びに英国特許第1133986号、米国特許第3247127号、同4042397号、同4181225号、同5213956号、及び同5260179号各明細書を参照することができる。
【0119】
具体的には、モノメチン基の導入には、オルトギ酸エチル、オルト酢酸エチルなどのオルトエステル類またはN,N−ジフェニルホルムアミジン塩酸塩等が、トリメチン鎖の導入には、トリメトキシプロペン、1,1,3,3−テトラメトキシプロパンまたはマロンアルデヒドジアニル塩酸塩(あるいはこれらの誘導体)等が、またペンタメチン鎖の導入には、グルタコンアルデヒドジアニル塩酸塩または1−(2,4−ジニトロフェニル)−ピリジニウムクロリド(あるいはこれらの誘導体)等がそれぞれ使用される。
【0120】
以下に、一般式(II−1)又は一般式(II−2)で表される色素化合物の合成例を記載する。
【0121】
(合成例1)化合物No.5の合成
0.1Nの水酸化ナトリウム水溶液20mLの中に下記の化合物a1gを室温にて添加し撹拌した。この溶液に下記の化合物b0.5gを水5mLに溶解した水溶液を添加した。同温度で30分撹拌後、析出した結晶を濾過し、水及びエタノールで洗浄後乾燥して、目的物0.23gを得た。λmax=654nm(メタノール中)。
【0122】
【化68】
上記一般式(II−1)で示される化合物並びに一般式(II−2)で示される化合物は、それぞれ単独で用いてもよいし、あるいは二種以上を併用してもよい。また、一般式(II−1)で示される化合物並びに一般式(II−2)で示される化合物を組み合わせて用いてもよい。
【0123】
さらに本発明の別の表面プラズモン光変調素子においては、光機能性膜として、下記の一般式(III)で示される有機色素と、下記の一般式( IV )で示される有機酸化剤との組み合わせからなるものが用いられる。
【0124】
【化69】
式中、Z1およびZ2は5員または6員の含窒素複素環を形成するに必要な原子群を表し、R30,R31は各々独立にアルキル基を表し、L3,L4,L5,L6およびL7はメチン基を表し、n1,n2は各々0〜2の整数を表し、p,qは各々独立に0〜2の整数を表し、Mは電荷均衡対イオンを表す。
【0125】
【化70】
式中、m,nは各々独立に0〜2の整数を表し、X1,X2は=NR1または=CR2R3を表し(R1,R2,R3は置換基を表す)、L1およびL2は各々独立に2価の連結基を表す。
【0126】
以下に、本発明で使用される有機酸化剤及び有機色素について説明する。
【0127】
まず、有機酸化剤について説明する。一般式(IV)において、m、nは共に1である場合が好ましい。
【0128】
X1、X2は=NR1または=CR2R3を表す。上記R1、R2及びR3で表される置換基は、ハロゲン原子、または炭素原子、酸素原子、窒素原子又は硫黄原子が組み合わされてなる置換基であり、具体的には、アルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アリール基、ヘテロ環基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、メルカプト基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アシルオキシ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アミド基、スルホンアミド基、スルファモイルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アルコキシスルホニルアミノ基、ウレイド基、チオウレイド基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキルスルホニル基、アルキルスルフィニル基、スルファモイル基、カルボキシル基(塩を含む)、スルホ基(塩を含む)を挙げることができる。これらは、更に、これらの置換基で置換されていてもよい。
【0129】
上記R1、R2及びR3で表される置換基の例について更に詳しく説明する。
【0130】
アルキル基は、炭素数1〜18(好ましくは炭素数1〜6)の直鎖、分岐鎖または環状の置換基を有していてもよいアルキル基であり、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、t−ブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、2−ヒドロキシエチル、3−ヒドロキシプロピル、4−ヒドロキシブチル、3−メトキシプロピル、2−アミノエチル、アセトアミドメチル、2−アセトアミドエチル、カルボキシメチル、2−カルボキシエチル、2−スルホエチル、ウレイドメチル、2−ウレイドエチル、カルバモイルメチル、2−カルバモイルエチル、3−カルバモイルプロピル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、デシル、ウンデシル、ドデシル、ヘキサデシル、オクタデシルを挙げることができる。
【0131】
アルケニル基は、炭素数2〜18(好ましくは炭素数2〜6)の直鎖、分岐鎖または環状のアルケニル基であり、例えば、ビニル、アリル、1−プロペニル、2−ペンテニル、1,3−ブタジエニル、2−オクテニル、3−ドデセニルを挙げることができる。
【0132】
アラルキル基は、炭素数7〜10のアラルキル基であり、例えば、ベンジルを挙げることができる。
【0133】
アリール基は、置換基を有していてもよい炭素数6〜10のアリール基であり、例えば、フェニル、ナフチル、p−ジブチルアミノフェニル、p−メトキシフェニルを挙げることができる。
【0134】
ヘテロ環基は、炭素原子、窒素原子、酸素原子、あるいは硫黄原子から構成される5〜6員環の飽和または不飽和のヘテロ環基であり、環を構成するヘテロ原子の数及び元素の種類は1つでも複数であってもよく、例えば、フリル、ベンゾフリル、ピラニル、ピロリル、イミダゾリル、イソオキサゾリル、ピラゾリル、ベンゾトリアゾリル、ピリジル、ピリミジル、ピリダジニル、チエニル、インドリル、キノリル、フタラジニル、キノキサリニル、ピロリジニル、ピロリニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、ピラゾリジニル、ピペリジル、ピペラジニル、インドリニル、モルホリニルを挙げることができる。
【0135】
ハロゲン原子としては例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子を挙げることができる。
【0136】
アルコキシ基は、炭素数1〜18(好ましくは炭素数1〜6)の置換基を有していてもよいアルコキシ基であり、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、2−メトキシエトキシ、2−メタンスルホニルエトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、オクチルオキシ、ウンデシルオキシ、ドデシルオキシ、ヘキサデシルオキシ、オクタデシルオキシを挙げることができる。
【0137】
アリールオキシ基は、炭素数6〜10の置換基を有していてもよいアリールオキシ基であり、例えば、フェノキシ、pーメトキシフェノキシを挙げることができる。
【0138】
アルキルチオ基は、炭素数1〜18(好ましくは炭素数1〜6)のアルキルチオ基であり、例えば、メチルチオ、エチルチオ、オクチルチオ、ウンデシルチオ、ドデシルチオ、ヘキサデシルチオ、オクタデシルチオを挙げることができる。
【0139】
アリールチオ基は、炭素数6〜10の置換基を有していてもよいアリールチオ基で例えば、フェニルチオ、4−メトキシフェニルチオを挙げることができる。 アシルオキシ基は、炭素数1〜18(好ましくは炭素数1〜6)のアシルオキシ基で例えば、アセトキシ、プロパノイルオキシ、ペンタノイルオキシ、オクタノイルオキシ、ドデカノイルオキシ、オクタデカノイルオキシを挙げることができる。
【0140】
アルキルアミノ基は、炭素数1〜18(好ましくは炭素数1〜6)のアルキルアミノ基であり、例えば、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジブチルアミノ、オクチルアミノ、ジオクチルアミノ、ウンデシルアミノを挙げることができる。
【0141】
アミド基は、炭素数1〜18(好ましくは炭素数1〜6)のアミド基であり、例えば、アセトアミド、アセチルメチルアミノ、アセチルオクチルアミノ、アセチルデシルアミノ、アセチルウンデシルアミノ、アセチルオクタデシルアミノ、プロパノイルアミノ、ペンタノイルアミノ、オクタノイルアミノ、オクタノイルメチルアミノ、ドデカノイルアミノ、ドデカノイルメチルアミノ、オクタデカノイルアミノを挙げることができる。
【0142】
スルホンアミド基は、炭素数1〜18(好ましくは炭素数1〜6)の置換基を有していてもよいスルホンアミド基であり、例えば、メタンスルホンアミド、エタンスルホンアミド、プロピルスルホンアミド、2−メトキシエチルスルホンアミド、3−アミノプロピルスルホンアミド、2−アセトアミドエチルスルホンアミド、オクチルスルホンアミド、ウンデシルスルホンアミドを挙げることができる。
【0143】
アルコキシカルボニルアミノ基は、炭素数2〜18(好ましくは炭素数2〜6)のアルコキシカルボニルアミノ基であり、例えば、メトキシカルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ、オクチルオキシカルボニルアミノ、ウンデシルオキシカルボニルアミノを挙げることができる。
【0144】
アルコキシスルホニルアミノ基は、炭素数1〜18(好ましくは炭素数1〜6)のアルコキシスルホニルアミノ基であり、例えば、メトキシスルホニルアミノ、エトキシスルホニルアミノ、オクチルオキシスルホニルアミノ、ウンデシルオキシスルホニルアミノを挙げることができる。
【0145】
スルファモイルアミノ基は、炭素数0〜18(好ましくは炭素数0〜6)のスルファモイルアミノ基であり、例えば、メチルスルファモイルアミノ、ジメチルスルファモイルアミノ、エチルスルファモイルアミノ、プロピルスルファモイルアミノ、オクチルスルファモイルアミノ、ウンデシルスルファモイルアミノを挙げることができる。
【0146】
ウレイド基は、炭素数1〜18(好ましくは、炭素数1〜6)の置換基を有していてもよいウレイド基であり、例えば、ウレイド、メチルウレイド、N,N−ジメチルウレイド、オクチルウレイド、ウンデシルウレイドを挙げることができる。
【0147】
チオウレイド基は、炭素数1〜18(好ましくは炭素数1〜6)の置換基を有していてもよいチオウレイド基であり、例えば、チオウレイド、メチルチオウレイド、N,N−ジメチルチオウレイド、オクチルチオウレイド、ウンデシルチオウレイドを挙げることができる。
【0148】
アシル基は、炭素数1〜18(好ましくは炭素数1〜6)のアシル基であり、例えばアセチル、ベンゾイル、オクタノイル、デカノイル、ウンデカノイル、オクタデカノイルを挙げることができる。
【0149】
アルコキシカルボニル基は、炭素数2〜18(好ましくは、炭素数2〜6)のアルコキシカルボニル基であり、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、オクチルオキシカルボニル、ウンデシルオキシカルボニルを挙げることができる。
【0150】
カルバモイル基は、炭素数1〜18(好ましくは、炭素数1〜6)の置換基を有していてもよいカルバモイル基であり、例えば、カルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル、N−エチルカルバモイル、N−オクチルカルバモイル、N,N−ジオクチルカルバモイル、N−ウンデシルカルバモイルを挙げることができる。
【0151】
アルキルスルホニル基は、炭素数1〜18(好ましくは炭素数1〜6)の置換基を有していても良いアルキルスルホニル基であり、例えば、メタンスルホニル、エタンスルホニル、2ークロロエタンスルホニル、オクタンスルホニル、ウンデカンスルホニルを挙げることができる。
【0152】
アルキルスルフィニル基は、炭素数1〜18(好ましくは炭素数1〜6)のアルキルスルフィニル基であり、例えば、メタンスルフィニル、エタンスルフィニル、オクタンスルフィニルを挙げることができる。
【0153】
スルファモイル基は、炭素数0〜18(好ましくは炭素数0〜6)の置換基を有していてもよいスルファモイル基であり、例えば、スルファモイル、ジメチルスルファモイル、エチルスルファモイル、オクチルスルファモイル、ジオクチルスルファモイル、ウンデシルスルファモイルを挙げることができる。
【0154】
L1及びL2は、各々独立に2価の連結基を表す。ここで、2価の連結基とは、炭素原子、窒素原子、酸素原子あるいは硫黄原子から構成され、X1、X2が結合している炭素原子と共同で4〜8員環を構成する。
【0155】
L1、及びL2の具体例としては、−C(R4)(R5)−、−C(R6)=、−N(R7)−、−N=、−O−、及び−S−を組み合わせて構成される2価の連結基を挙げることができる。ここで、R4、R5、R6及びR7は各々独立に、水素原子または置換基を表し、その詳細は、前記R1、R2、R3にて説明したものに同義である。また、この4〜8員環には飽和あるいは不飽和の縮合環を形成してもよく、その縮合環の例としては、シクロアルキル環、アリール環またはヘテロ環を挙げることができ、その詳細は、前記R1、R2、R3にて説明したものに同義である。
【0156】
上記4〜8員環について更に詳細に説明する。
【0157】
4員環の例としては、シクロブタンジオン、シクロブテンジオン、ベンゾシクロブテンキノンを挙げることができる。
【0158】
5員環の例としては、シクロペンタンジオン、シクロペンテンジオン、シクロペンタントリオン、シクロペンテントリオン、インダンジオン、インダントリオン、テトラヒドロフランジオン、テトラヒドロフラントリオン、テトラヒドロピロールジオン、テトラヒドロピロールトリオン、テトラヒドロチオフェンジオン、テトラヒドロチオフェントリオンを挙げることができる。
【0159】
6員環の例としては、ベンゾキノン、キノメタン、キノジメタン、キノンイミン、キノンジイミン、チオベンゾキノン、ジチオベンゾキノン、ナフトキノン、アントラキノン、ジヒドロクロメントリオン、ジヒドロピリジンジオン、ジヒドロピラジンジオン、ジヒドロピリミジンジオン、ジヒドロピリダジンジオン、ジヒドロフタラジンジオン、ジヒドロイソキノリンジオン、テトラヒドロキノリントリオンを挙げることができる。
【0160】
7員環の例としては、シクロヘプタンジオン、シクロヘプタントリオン、アザシクロヘプタントリオン、ジアザシクロヘプタントリオン、オキソシクロヘプタントリオン、ジオキソシクロヘプタントリオン、オキソアザシクロヘプタントリオンを挙げることができる。
【0161】
8員環の例としては、シクロオクタンジオン、シクロオクタントリオン、アザシクロオクタントリオン、ジアザシクロオクタントリオン、オキソシクロオクタントリオン、ジオキソシクロオクタントリオン、オキソアザシクロオクタントリオン、シクロオクテンジオン、シクロオクタジエンジオン、ジベンゾシクロオクテンジオンを挙げることができる。
【0162】
L1、L2 が、X1、X2が結合している炭素原子と共同で構成する環としては、好ましくは6員環である。
【0163】
有機酸化剤は、下記の一般式(IV−1)で表される化合物であることが更に好ましい。
【0164】
【化71】
式中 X11、X22で表される=NR8、及び=CR9R10は、それぞれ前記一般式(IV)におけるX1、X2で表される=NR1、及び=CR2R3と同義であり、その好ましい範囲も同一である。またR8、R9 及びR10で表される置換基は、前記一般式(IV)におけるR1、R2及びR3 で表される置換基と同義であり、またその好ましい範囲も同一である。
【0165】
R11、R12、R13及びR14は各々独立に水素原子または置換基を表す。R11、R12あるいはR13、R14が同時に置換基となる場合、これらは、各々連結して不飽和縮合環を形成してもよい。この不飽和縮合環は置換基を有していてもよく、その置換基としては、前記R1〜R3にて説明したものと同じものが挙げられる。
【0166】
上記X11、X22は、各々独立に、酸素原子あるいは=CR9R10基であることが好ましく、同時に酸素原子あるいは同時に=CR9R10基となることがより好ましい。ここで、R9、R10は各々独立にハロゲン原子、シアノ基、アシル基、アルコキシカルボニル基又はアルキルスルホニル基であることが好ましい。
【0167】
X11、X22が同時に酸素原子となる場合について説明する。
【0168】
X11、X22が同時に酸素原子となる場合、R11、R12、R13及びR14の少なくとも2つが電子吸引性基であることが更に好ましい。ここで電子吸引性基とは、ハメットのσp値がプラスの置換基を意味し、具体的には、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキルスルホニル基、及びアルキルスルフィニル基を挙げることができる。
【0169】
X11、X22が同時に酸素原子となる場合の特に好ましい組み合わせとしては、R11、R12、R13及びR14は、各々独立に水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アミド基、スルホンアミド基、スルファモイルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アルコキシスルホニルアミノ基、ウレイド基、チオウレイド基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキルスルホニル基、アルキルスルフィニル基、及びスルファモイル基であって、このうち少なくとも2つが電子吸引性基である場合である。
【0170】
最も好ましい組み合わせとしては、R11、R12、R13及びR14は各々独立に、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルキルチオ基、炭素数1〜6のアミド基、炭素数1〜6のスルホンアミド基、炭素数1〜6のウレイド基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数2〜6のアルコキシカルボニル基、炭素数1〜6のカルバモイル基、炭素数1〜6のアルキルスルホニル基、炭素数1〜6のアルキルスルフィニル基であって、このうち少なくとも2つがハロゲン原子、シアノ基、アルキルスルホニル基またはアルキルスルフィニル基である。
【0171】
X11、X22が同時に=CR9R10基となる場合、有機酸化剤は、下記の一般式(IV−2)で表される化合物であることが特に好ましい。
【0172】
【化72】
式中、R15、R16、R17、R18は、各々独立に、前記R11〜R14について説明したものに同義である。
【0173】
有機酸化剤は、下記の一般式(IV−3)または一般式(IV−4)で表される化合物であることが最も好ましい。
【0174】
【化73】
【化74】
一般式(IV−3)中、R19はハロゲン原子、シアノ基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アミド基、スルホンアミド基、ウレイド基、アシル基、又はアルコキシカルボニル基を表す。R20は、前記R1〜R3にて説明したものと同じものを意味する。m4は、1〜4の整数を表し、m4または4−m4が2以上の整数を表すとき、複数のR31と複数のR32はそれぞれ同じであっても異なっていてもよい。
【0175】
一般式(IV−4)中、R21は水素原子または置換基を表す。ここで、置換基とは、前記R1〜R3にて説明したものと同じものを意味する。m5は0〜6の整数を表し、m5が2以上の整数を表すとき、複数のR21はそれぞれ同じであっても異なっていてもよい。
【0176】
一般式(IV−3)において、R19とR20の好ましい組み合わせについて述べる。
【0177】
R19はハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜8のアシル基、炭素数2〜6のアルコキシカルボニル基であり、R20は水素原子、炭素数1〜6のアルキル基である組み合わせが好ましく、最も好ましい組み合わせは、R19が炭素数1〜6のアルコキシ基で、かつR20が水素原子である。
【0178】
一般式(IV−3)で表される有機酸化剤は、下記式で示される化合物であることが特に好ましい。
【0179】
【化75】
一般式(IV−4)において、R21は好ましくは、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アミド基、スルホンアミド基、ウレイド基、又はアシル基であり、更に好ましくは、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルキルチオ基、炭素数1〜6のアミド基、炭素数1〜6のスルホンアミド基、炭素数1〜6のウレイド基、炭素数1〜6のアシル基であり、特に好ましくは、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、シアノ基、炭素数1〜6のアルコキシ基であり、最も好ましくは、水素原子である。
【0180】
本発明に用いる有機酸化剤の具体的な化合物例を以下に記載する。
【0181】
【化76】
【化77】
【化78】
【化79】
【化80】
【化81】
【化82】
【化83】
【化84】
【化85】
【化86】
【化87】
【化88】
【化89】
【化90】
【化91】
【化92】
一般式(IV)で表される化合物は、例えば、J. Chem. Soc. Perkin Trans. 1, 611(1992)、Synthesis, 546(1971)などの一般的合成法に準じて容易に合成可能である。また、下記合成例やそれに準じた方法を採ることもできる。
【0182】
合成例
下記式に従い、本発明に係る例示化合物(A−22)を合成した。
【0183】
【化93】
(A−22a)の合成
1,4−ジブロモ−2,5−ジフルオロベンゼン2.72g、沃化カリウム24.9g、沃化銅9.53g、及びHMPA(ヘキサメチルホスホリックトリアミド)30mlを混合し、窒素下、150〜160℃に加熱した。反応終了後、反応液に希塩酸水、エーテルを注入し、銅塩を濾過した後、有機層を抽出した。有機層を亜硫酸水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、濾過し、濾液を減圧濃縮することにより(A−22a)の黄色結晶2.93gを得た。
【0184】
(A−22b)の合成
(A−22a)3.66g、マロノニトリル2.64g、水素化ナトリウム1.44g、及びビストリフェニルホスフィンパラジウムクロライド0.21gにTHF(テトラヒドロフラン)60mlを加え、12時間加熱環流した。反応終了後、反応液を1N塩酸に注ぎ、白色沈殿を濾別し、乾燥することにより(A−22b)の白色固体2.68gを得た。
【0185】
(A−22)の合成
(A−22b)3.36gに水100mlを加え、この懸濁液に過剰量の臭素水をゆっくり滴下した。一夜放置後、得られた赤色沈殿を濾別し、冷水で洗浄後、塩化メチレン60mlに溶解した。この溶液を硫酸ナトリウムで乾燥後、活性炭処理し、溶媒を留去することにより目的物とする例示化合物(A−22)の黄色結晶3.11gを得た。
【0186】
下記式に従い、本発明に係る例示化合物(A−58)を合成した。
【0187】
【化94】
(A−58a)の合成
クロラニル25.0gをアセトニトリル60mlに溶かし、この懸濁液にアンモニアガスを連続導入した。得られた茶固体を濾取し、水、次いでアセトニトリル100mlで洗浄し、減圧下乾燥して(A−58a)19.6gを得た。
【0188】
(A−58)の合成
(A−58a)2.1g、ラウリル酸クロライド4.4g、およびトリエチルアミン2.8mlにDMF100mlを加え、70℃で加熱した。7時間加熱した後、冷水300mlに注ぎ、酢酸エチルで抽出した。硫酸ナトリウムで乾燥後濃縮し、アセトニトリルで再結晶することによって目的物とする例示化合物(A−58)の黄色結晶1.7gを得た。
【0189】
一般式(IV)で表される有機酸化剤は、単独で使用しても良いし、あるいはまたは他の公知のクエンチャーと併用することもできる。
【0190】
組み合わせるクエンチャーの代表例としては、特開平3−224793号公報に記載の一般式(III)、(IV)、もしくは(V)で表される金属錯体、ジインモニウム塩、アミニウム塩、特開平2−300287号公報及び特開平2−300288号公報に記載されているニトロソ化合物などを挙げることができる。組み合わせるクエンチャーとして特に好ましいものは、金属錯体(例えば、PA−1006(三井東圧ファイン(株)))あるいはジインモニウム塩(例えば、IRG−023、IRG−022(以上日本化薬(株)))であり、最も好ましいものは、ジインモニウム塩である。これらのクエンチャーは目的に応じて2種以上併用することもできる。
【0191】
一般式(IV)で表される有機酸化剤の添加量は、有機色素100重量部に対して1〜100重量部の範囲であることが好ましく、1〜50重量部の範囲であることが更に好ましく、特に好ましくは1〜25重量部の範囲であり、最も好ましくは1〜10重量部の範囲である。
【0192】
上記クエンチャーの添加量は、有機色素100重量部に対して1〜100重量部の範囲であることが好ましく、更に好ましくは1〜50重量部の範囲であり、特に好ましくは1〜25重量部の範囲であり、最も好ましくは1〜10重量部の範囲である。
【0193】
次に、本発明で用いられる有機色素について説明する。
【0194】
使用可能な有機色素としては、例えば、シアニン系色素、メロシアニン系色素、フタロシアニン系色素、オキソノール系色素、ピリリウム系色素、チオピリリウム系色素、トリアリールメタン系色素、ポリメチン系色素、スクアリウム系色素、アズレニウム系色素、ナフトキノン系色素、アントラキノン系色素、インドフェノール系色素、インドアニリン系色素、アミニウム系・ジインモニウム系色素、及びピラン系色素を挙げることができる。
【0195】
次に、前記一般式(III)で表される対称型あるいは非対称型シアニン色素について説明する。一般式(III)中、Z1、Z2によって形成される核としては、3,3−ジアルキルインドレニン核、3,3−ジアルキルベンゾインドレニン核、チアゾール核、ベンゾチアゾール核、ナフトチアゾール核、チアゾリン核、オキサゾール核、ベンゾオキサゾール核、ナフトオキサゾール核、オキサゾリン核、セレナゾール核、ベンゾセレナゾール核、ナフトセレナゾール核、セレナゾリン核、テルラゾール核、ベンゾテルラゾール核、ナフトテルラゾール核、テルラゾリン核、イミダゾール核、ベンゾイミダゾール核、ナフトイミダゾール核、ピリジン核、キノリン核、イソキノリン核、イミダゾ〔4,5−b〕キノキザリン核、オキサジアゾール核、チアジアゾール核、テトラゾール核、ピリミジン核などを挙げることができる。 ここで挙げられた5員または6員の含窒素複素環は、可能な場合は、置換基を有していてもよく、ここで置換基としては、前述の一般式(IV)において説明したR1、R2及びR3と同じものを挙げることができる。
【0196】
上記置換基の例を更に詳しく説明する。
【0197】
アルキル基は、炭素数1〜18(好ましくは炭素数1〜8)の直鎖、分岐鎖または環状の置換基を有していてもよいアルキル基であり、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、ペンチル、2−ヒドロキシエチル、4−カルボキシブチル、ヘキシル、オクチル、ベンジル及びフェネチルを挙げることができる。
【0198】
アルケニル基は、炭素数2〜18(好ましくは炭素数2〜8)の直鎖、分岐鎖または環状のアルケニル基であり、例えば、ビニル、アリル、1−プロペニル、2−ペンテニル、1,3−ブタジエニル、及び2−オクテニルを挙げることができる。
【0199】
アラルキル基は、炭素数7〜10のアラルキル基であり、例えば、ベンジルを挙げることができる。
【0200】
アリール基は、炭素数6〜10の置換基を有していてもよいアリール基であり、例えば、フェニル、ナフチル、4−カルボキシフェニル、3−カルボキシフェニル、3,5−ジカルボキシフェニル、4−メタンスルホンアミドフェニル、及び4−ブタンスルホンアミドフェニルを挙げることができる。
【0201】
ヘテロ環基は、炭素原子、窒素原子、酸素原子、あるいは硫黄原子から構成される5〜6員環の飽和または不飽和のヘテロ環基であり、環を構成するヘテロ原子の数及び元素の種類は1つでも複数であってもよく、例えば、オキサゾール環、ベンゾオキサゾール環、5−カルボキシベンゾオキサゾール環、チアゾール環、イミダゾール環、ピリジン環、スルホラン環、フラン環、チオフェン環、ピラゾール環、ピロール環、クロマン環及びクマリン環を挙げることができる。
【0202】
ハロゲン原子としては例えば、フッ素原子、塩素原子、及び臭素原子を挙げることができる。
【0203】
アルコキシ基は、炭素数1〜18(好ましくは炭素数1〜8)のアルコキシ基であり、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、及びブトキシを挙げることができる。
【0204】
アリールオキシ基は、炭素数6〜10の置換基を有していてもよいアリールオキシ基であり、例えば、フェノキシ、及びp−メトキシフェノキシを挙げることができる。
【0205】
アルキルチオ基は、炭素数1〜18(好ましくは炭素数1〜8)のアルキルチオ基であり、例えば、メチルチオ及びエチルチオを挙げることができる。
【0206】
アリールチオ基は、炭素数6〜10のアリールチオ基であり、例えば、フェニルチオを挙げることができる。
【0207】
アシルオキシ基は、炭素数1〜18(好ましくは炭素数1〜8)のアシルオキシ基であり、例えば、アセトキシ、プロパノイルオキシ、ペンタノイルオキシ、オクタノイルオキシを挙げることができる。
【0208】
アルキルアミノ基は、炭素数1〜18(好ましくは炭素数1〜8)のアルキルアミノ基であり、例えば、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジブチルアミノ及びオクチルアミノを挙げることができる。
【0209】
アミド基は、炭素数1〜18(好ましくは、炭素数1〜8)のアミド基であり、例えば、アセトアミド、プロパノイルアミノ、ペンタノイルアミノ、オクタノイルアミノ、オクタノイルメチルアミノ、及びベンズアミドを挙げることができる。
【0210】
スルホンアミド基は、炭素数1〜18(好ましくは炭素数1〜8)のスルホンアミド基であり、例えば、メタンスルホンアミド、エタンスルホンアミド、プロピルスルホンアミド、ブタンスルホンアミド、およびベンゼンスルホンアミドを挙げることができる。
【0211】
アルコキシカルボニルアミノ基は、炭素数1〜18(好ましくは炭素数1〜8)のアルコキシカルボニルアミノ基であり、例えば、メトキシカルボニルアミノ、及びエトキシカルボニルアミノを挙げることができる。
【0212】
アルコキシスルホニルアミノ基は、炭素数1〜18(好ましくは炭素数1〜8)のアルコキシスルホニルアミノ基であり、例えば、メトキシスルホニルアミノ、及びエトキシスルホニルアミノを挙げることができる。
【0213】
スルファモイルアミノ基は、炭素数0〜18(好ましくは炭素数0〜8)の置換基を有していてもよいスルファモイルアミノ基で例えば、メチルスルファモイルアミノ、ジメチルスルファモイルアミノ、エチルスルファモイルアミノ、プロピルスルファモイルアミノ、オクチルスルファモイルアミノを挙げることができる。
【0214】
ウレイド基は、炭素数1〜18(好ましくは炭素数1〜8)の置換基を有していてもよいウレイド基であり、例えば、ウレイド、メチルウレイド、N,N−ジメチルウレイド、オクチルウレイドを挙げることができる。
【0215】
チオウレイド基は、炭素数1〜18(好ましくは炭素数1〜8)の置換基を有していてもよいチオウレイド基であり、例えば、チオウレイド、メチルチオウレイド、N,N−ジメチルチオウレイド、オクチルチオウレイドを挙げることができる。
【0216】
アシル基は、炭素数1〜18(好ましくは炭素数1〜8)のアシル基であり、例えばアセチル、ベンゾイル、及びプロパノイルを挙げることができる。
【0217】
アルコキシカルボニル基は、炭素数1〜18(好ましくは炭素数1〜8)のアルコキシカルボニル基であり、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、及びオクチルオキシカルボニルを挙げることができる。
【0218】
カルバモイル基は、炭素数1〜18(好ましくは炭素数1〜8)の置換基を有していてもよいカルバモイル基であり、例えば、カルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル、及びN−エチルカルバモイルを挙げることができる。
【0219】
アルキル又はアリールスルホニル基は、炭素数1〜18(好ましくは炭素数1〜8)のアルキル又はアリールスルホニル基で例えば、メタンスルホニル、エタンスルホニル、及びベンゼンスルホニルを挙げることができる。
【0220】
アルキルスルフィニル基は、炭素数1〜18(好ましくは炭素数1〜8)のアルキルスルフィニル基であり、例えば、メタンスルフィニル、エタンスルフィニル、及びオクタンスルフィニルを挙げることができる。
【0221】
スルファモイル基は、炭素数0〜18(好ましくは炭素数0〜8)の置換基を有していていも良いスルファモイル基であり、例えば、スルファモイル、ジメチルスルファモイル、エチルスルファモイル、ブチルスルファモイル、オクチルスルファモイル、及びフェニルスルファモイルを挙げることができる。
【0222】
Z1およびZ2は、置換または無置換の3,3−ジアルキルインドレニン核、3,3−ジアルキルベンゾインドレニン核であることが好ましい。
【0223】
R30、R31は各々独立にアルキル基を表す。
【0224】
R30、R31で表されるアルキル基は、炭素数1〜18(好ましくは炭素数1〜8)の置換または無置換の直鎖、分岐鎖または環状のアルキル基であり、その置換基としては、含窒素複素環の置換基として挙げたものに同義であり、またその好ましい範囲も同一である。好ましくは、無置換のアルキル基、あるいはアリール基、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アシルオキシ基、アミド基、スルホンアミド基、アルコキシカルボニル基、カルボキシル基又はスルホ基で置換されたアルキル基である。これらの例としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソブチル、2−エチルヘキシル、オクチル、ベンジル、2−フェニルエチル、2−ヒドロキシエチル、3−ヒドロキシプロピル、2−カルボキシエチル、3−カルボキシプロピル、4−カルボキシブチル、カルボキシメチル、2−メトキシエチル、2−(2−メトキシエトキシ)エチル、2−スルホエチル、3−スルホプロピル、3−スルホブチル、4−スルホブチル、2−(3−スルホプロポキシ)エチル、2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル、3−スルホプロポキシエトキシエチル、2−アセトキシエチル、カルボメトキシメチル、及び2−メタンスルホニルアミノエチルを挙げることができる。
【0225】
L3、L4、L5、L6及びL7 で表されるメチン基は、各々独立に無置換または置換メチン基であり、その置換基の詳細としては、含窒素複素環の置換基としてに説明したものに同義であり、その好ましい範囲も同一である。また、置換基を有する場合には、置換基同士が連結して5〜7員環を形成してもよく、あるいは助色団と環を形成することもできる。ここで5〜7員環としては、例えばシクロペンテン環、1−ジメチルアミノシクロペンテン環、1−ジフェニルアミノシクロペンテン環、シクロヘキセン環、1−クロロシクロヘキセン環、イソホロン環、1−モルホリノシクロペンテン環、及びシクロヘプテン環を挙げることができる。
【0226】
n1及びn2は、n1が0でn2が1であるか、あるいはn1が2でn2が0であるかのいずれかであることが好ましい。
【0227】
M1は電荷均衡対イオンを表す。M1は陽イオンでも陰イオンでも良い。
【0228】
陽イオンとしては、例えば、ナトリウムイオン、カリウムイオン、リチウムイオンなどのアルカリ金属イオン、テトラアルキルアンモニウムイオン、ピリジニウムイオンなどの有機イオンが挙げられる。
【0229】
陰イオンは無機陰イオンあるいは有機陰イオンのいずれであってもよく、ハロゲン陰イオン(例えば、フッ素イオン、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオンなど)、スルホネートイオン(例えば、メタンスルホン酸イオン、トリフルオロメタンスルホン酸イオン、メチル硫酸イオン、p−トルエンスルホン酸イオン、p−クロロベンゼンスルホン酸イオン、1,3−ベンゼンジスルホン酸イオン、1,5−ナフタレンジスルホン酸イオン、2,6−ナフタレンジスルホン酸イオンなど)、硫酸イオン、チオシアン酸イオン、過塩素酸イオン、テトラフルオロほう酸イオン、ピクリン酸イオン、酢酸イオン、下記式で示される金属錯体イオン:
【化95】
および、リン酸イオン(例えば、ヘキサフルオロリン酸イオン、下記式で示されるリン酸イオン:
【化96】
を挙げることができる。
【0230】
m1は電荷を均衡させるのに必要な数(0以上、好ましくは0〜4の数)を表し、分子内で塩を形成する場合には0である。pおよびqはそれぞれ独立に0または1を表す。pおよびqは、好ましくは共に0である。
【0231】
一般式(III)で表される化合物は、任意の炭素原子上で2種が結合して、ビス型構造を形成してもよい。
【0232】
有機色素は、下記の一般式(III−1)で表されるシアニン色素であることが好ましい。
【0233】
【化97】
一般式(III−1)で表されるシアニン色素化合物は、以下の組み合わせからなる化合物であることが更に好ましい。
【0234】
X3及びX4は各々独立に、酸素原子、−C(R34)(R35)−、または−N(R36)−であり、R32及びR33は各々独立に、無置換またはアルコキシ基もしくはアルキルチオ基で置換された炭素数1〜6のアルキル基であり、R34、R35及びR36は各々独立に炭素数1〜6の無置換のアルキル基であり、R37は水素原子または置換基を有してもよい、炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基、ピリジル基、ピリミジル基、スクシンイミド基、ベンソオキサゾール基又はハロゲン原子であり、Z11及びZ22は各々独立に無置換のベンゼン環、ナフタレン環あるいはキノキサリン環を形成するために必要な原子団、またはメチル基、塩素原子、フッ素原子、メトキシ基又はエトキシ基から選ばれる1または2個の基で置換されたベンゼン環を形成するために必要な原子団であり、M2は過塩素酸イオン、ヘキサフルオロリン酸イオン、下記式で示される金属錯体イオン:
【化98】
又は下記式で示されるスルホネートイオン:
【化99】
である組み合わせが好ましい。m2はM2の価数を表す。
【0235】
一般式(III−1)において、その最も好ましい組み合わせは、X3およびX4は同時に−C(R34)(R35)−、又は同時に−N(R36)−であり、R32およびR3 3は各々独立に、無置換のアルキル基(好ましくは、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基)であり、R34、R35及びR36は各々独立に、メチル基、エチル基であり、R37は水素原子、メチル基、エチル基、塩素原子又は臭素原子であり、Z11及びZ22は同時に無置換のベンゼン環、ナフタレン環あるいはキノキサリン環を形成するために必要な原子団である。
【0236】
本発明で用いられる一般式(III)で表される有機色素の具体的な化合物例を以下に記載する。
【0237】
【化100】
【化101】
【化102】
【化103】
【化104】
【化105】
【化106】
【化107】
【化108】
【化109】
【化110】
一般式(III)で表される化合物は、エフ・エム・ハーマー(F.M.Hamer)著「ヘテロサイクリック・コンパウンズーシアニン・ダイズ・アンド・リレイテッド・コンパウンズ(Heterocyclic Compounds-Cyanine Dyes and Related Compounds)」, ジョン・ウィリー・アンド・サンズ(John Wiley & Sons)社−ニューヨーク、ロンドン、1964年刊;デー・エム・スターマー(D.M.Sturmer)著「ヘテロサイクリック・コンパウンズースペシャル・トピックス・イン・ヘテロサイクリック・ケミストリー(Heterocyclic Compounds-Special topics in heterocyclic chemistry) 」、第18章、第14節、第482から515頁、ジョン・ウィリー・アンド・サンズ(John Wiley & Sons)社−ニューヨーク、ロンドン、1977年刊;「ロッズ・ケミストリー・オブ・カーボン・コンパウンズ(Rodd's Chemistry of Carbon Compounds)」 2nd.Ed.vol.IV,partB, 1977刊、第15章、第369から422頁、エルセビア・サイエンス・パブリック・カンパニー・インク(Elsevir Science Publishing Company Inc.) 社刊、ニューヨーク、などに記載の方法に基づいて合成することができる。
【0238】
本発明の別の表面プラズモン光変調素子において、光機能性膜としては下記の一般式(V)で表されるアゾ色素の金属錯体からなるものが用いられる。
【0239】
【化111】
式中、Mは金属原子を表し、Xは酸素原子、硫黄原子、または=NR21を表し、R21は、水素原子、アルキル基、アリール基、アシル基、アルキルスルホニル基、またはアリールスルホニル基を表し、Z11は5員または6員の含窒素複素環を完成するために必要な原子団を表し、Z12は、芳香環または複素芳香環を完成するために必要な原子団を表す。
【0240】
一般式(V)の化合物の中でも下記一般式(V−1)で表される化合物が好ましい。
【0241】
【化112】
式中、Mは、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、パラジウム、白金、または金を表し、R21は、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、炭素原子数1〜12の置換基を有しても良いアルキル基もしくは炭素原子数6〜16の置換基を有しても良いフェニル基またはナフチル基を表し、Yは、酸素原子、硫黄原子、または=NR22を表し、R22、R23およびR24は、各々独立に、炭素原子数1〜12の置換基を有しても良いアルキル基を表し、R23とR24は互いに連結して環を形成していても良く、R25とR26は各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、シアノ基、アシル基、アルキルスルホニル基、またはアリールスルホニル基を表し、R27,R28およびR29は各々独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミノ基、カルボンアミド基、スルホンアミド基、シアノ基、ハロゲン原子、アシル基、アルキルスルホニル基、またはアリールスルホニル基を表す。
【0242】
一般式(V−1)の中でも、下記一般式(V−2)で表される化合物が好ましい。
【0243】
【化113】
式中、式中、Mは、鉄、コバルトまたはニッケルであることが好ましく、特にニッケルが好ましい。R21は、置換基を有しても良い炭素原子数1〜4のアルキルスルホニル基、または置換基を有しても良い炭素原子数6〜10のアリールスルホニル基であることが好ましく、特に無置換またはフッ素原子で置換された炭素原子数1〜4のアルキルスルホニル基(例えば、メチルスルホニル基、トリフルオロメチルスルホニル基)、または無置換の炭素原子数6〜10のアリールスルホニル基(例えば、フェニルスルホニル基)であることが好ましい。R22、R23およびR24は、各々独立に、置換基を有しても良い炭素原子数1〜4のアルキル基であることが好ましい。この置換基の好ましい例としては、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アシル基、アルキルスルホニル基およびアリールスルホニル基を挙げることができる。更に好ましくは、R22、R23およびR24は、各々独立に、炭素原子数1〜4の無置換のアルキル基である。またR23とR24は互いに連結して環(例えば、ピロリジン環、モルホリン環)を形成する場合も好ましい。R25とR26は各々独立に、シアノ基、アシル基、アルキルスルホニル基、またはアリールスルホニル基であることが好ましく、特に好ましくは共にシアノ基である。R27,R28およびR29は各々独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミノ基、カルボンアミド基、スルホンアミド基であることが好ましく、更に好ましくは水素原子である。
【0244】
本発明で用いられるアゾ色素の金属錯体の具体例を以下に述べる。
【0245】
【化114】
一般式(V)で表されるアゾ色素の金属錯体の合成方法は特開平9−277703号、特にその実施例1ないし3に記載されている。
【0246】
また、本発明において、下記一般式(VI)で表されるアゾ色素からなる光機能性膜も好適に用いられる。
【0247】
【化115】
式中、k、Mは前記一般式(II−1)もしくは一般式(II−2)におけるk、Mとそれぞれ同義であり、X、Z11,Z12は一般式(V)におけるX、Z11,Z12とそれぞれ同義である。
【0248】
一般式(VI)で表されるアゾ色素の具体例を以下に示す。
【0249】
【化116】
一般式(VI)で表わされるアゾ化合物は、定法にしたがい芳香族ジアゾニウムのアゾカップリング反応により合成できる。
【0250】
本発明においては、有機色素などが結晶化せずに非晶質状態を保ち易くするために高分子化合物を併用してもよい。このような高分子化合物の例としては、ゼラチン、デキストラン、ロジン、ゴムなどの天然高分子物質、ニトロセルロース、セルロースアセテート、セルロースアセテートブチレートなどのセルロース誘導体、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレンなどの炭化水素系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル−ポリ酢酸ビニル共重合体などのビニル系樹脂、ポリエーテル、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリル酸メチルなどのアクリル樹脂、ポリエステル、ポリウレタン、ポリビニルアルコール、塩素化ポリオレフィン、エポキシ樹脂、ブチラール樹脂、ゴム誘導体、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂等の熱硬化性樹脂の初期重合物などの合成高分子物質を挙げることができる。
【0251】
本発明の光機能性膜は、上記一般式(I)〜(VI)で表される化合物のいずれかをスピンコート、蒸着、スパッタリング等の公知の方法により金属膜上に付与することにより得られる。その膜厚は、350nm〜2000nmの範囲のいずれかの波長の光に対して表面プラズモン共鳴が生じる条件を含むように制御されるが、通常10nmから1000nmの範囲が好ましい。
【0252】
【発明の効果】
本発明の表面プラズモン光変調素子においては、従来用いられていた金膜と比べて表面プラズモン共鳴の発生条件が厳しくなる銀膜を金属膜として用いたことにより、光機能性膜の屈折率を少し変化させるだけで、十分に高い変調度を得ることができる。
【0253】
そしてこの銀膜の上に直接または光機能性膜を介して酸素遮断膜が形成され、あるいは銀膜上の光機能性膜が酸素遮断性のものとされているので、銀膜の酸化による特性変化が防止され、安定した変調動作が得られるようになる。
【0254】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明の第1の実施形態である表面プラズモン光変調素子の側面形状を示すものである。この表面プラズモン光変調素子は、被変調光10がその内部を経て一面11aに全反射角で入射するように配されたプリズム状の誘電体ブロック11と、この誘電体ブロック11の一面11a上に形成された銀膜12と、この銀膜20の上に形成された、光照射によって屈折率が変化する光機能性膜13と、この光機能性膜13の上に形成された酸素遮断層21と、光機能性膜13に変調駆動光14を照射する駆動光源15とから構成されている。
【0255】
本例において、被変調光10は波長が680nmの直線偏光であり、誘電体ブロック11はその一面11aにこの被変調光10がP偏光として入射するように配設されている。また誘電体ブロック11は高屈折率ガラスからなり、その波長680nmに対する屈折率は2.05である。
【0256】
駆動光源15としては、高速でON-OFF制御が可能な半導体レーザを使用するのが望ましく、本実施形態においては、波長532nmの変調駆動光14を発する半導体レーザが用いられている。
【0257】
一方、銀膜20の膜厚は一例として15nmとされている。また光機能性膜13は、例えば、先に詳しく説明した材料のいずれかを好適に用いて形成することができる。本実施形態では、波長680nmに対する屈折率nが、上記波長532nmの変調駆動光14が照射されない状態では1.60で、変調駆動光14が照射されると1.61となる色素を用いて形成されている(一般式(II)に含まれる化合物の具体例として示した番号26の色素を銀膜上にスピンコートにより厚さ130nmの膜として形成)。酸素遮断層21は波長532nmの変調駆動光14を透過させる例えばポリビニルアルコールからなり、膜厚は100nmとされている。
【0258】
以下、この表面プラズモン光変調素子の作用について説明する。上述した通り光機能性膜13の波長680nmに対する屈折率nは、変調駆動光14が照射されないとき、照射されたときにそれぞれ1.60、1.61となる。誘電体ブロック11と銀膜20との界面に対する被変調光10の入射角θと、そこでの反射率との関係は、光機能性膜13の屈折率nが1.60、1.61の場合に、それぞれ図3に破線、実線で示す特性となる。なお、図3に示す特性は、本実施形態の構成について、コンピュータでシミュレーションして求めたものである。
【0259】
そこで、上記入射角θを例えば51.8°に設定しておくと、光機能性膜13に変調駆動光14を照射しない状態(屈折率nが1.60のとき)では上記反射率がほぼ0%となり、光機能性膜13に変調駆動光14を照射した状態(屈折率nが1.61のとき)では上記反射率がほぼ100%となるので、図1の矢印A方向に向かう被変調光10を、変調駆動光14の照射、非照射に応じてON-OFF変調できることになる。
【0260】
図6は、上記の光変調素子を用いて変調を行った時の変調光をオンオフしたときの被変調光であるSPR信号の強度を測定した結果を示すグラフであり、変調信号のオンオフに追従して被変調光であるSPR光が変調されることが分かる。
【0261】
上記では光機能性膜の材料として一般式(II)の化合物26を用いたが、これに代えて下記(表4)の化合物を用いたときにも同様の結果が得られた。
【0262】
【表4】
先に述べた通り、金属膜として銀膜20を用いた場合は表面プラズモン共鳴の発生条件が非常に厳しくなっているので、このように光機能性膜13の屈折率nを僅か0.01変化させるだけで上記反射率がほぼ0%からほぼ100%に変化し、高い変調度が実現されている。
【0263】
その一方で、光機能性膜13の上に酸素遮断層21が形成されているので、金膜と比べれば酸化しやすい銀膜20の酸化が効果的に防止される。そこで、銀膜20の酸化による特性変化のために変調動作が不安定になることがなくなる。
【0264】
なお、図3から明らかなように、誘電体ブロック11と銀膜20との界面に対する被変調光10の入射角θを52.2°に設定しておけば、光機能性膜13に変調駆動光14を照射しない状態(屈折率nが1.60のとき)では上記反射率がほぼ100%となり、光機能性膜13に変調駆動光14を照射した状態(屈折率nが1.61のとき)では上記反射率が約5%程度となるので、図1の矢印A方向に向かう被変調光10を、変調駆動光14の照射、非照射に応じて光量小、光量大となるように変調可能となる。
【0265】
また、上記の実施形態では、銀膜20の上に形成した光機能性膜13の上に酸素遮断層21が形成されているが、銀膜20の上に直接酸素遮断層21を形成し、その上に光機能性膜13を形成するようにしてもよい。さらに、銀膜20の上に形成する光機能性膜自体を酸素遮断性のものとしてもよい。
【0266】
次に、図5を参照して本発明の第2の実施形態について説明する。この第2実施形態の表面プラズモン光変調素子は、図1の装置と比較すると、プリズム状の誘電体ブロック11に代えて、ガラスからなる概略直方体状の誘電体ブロック30が用いられている点が基本的に異なる。この誘電体ブロック30は、プリズム32の上面に屈折率マッチング液31を介して結合されている。
【0267】
この装置において被変調光10は、誘電体ブロック30の一面30aに向けて、プリズム32を介して導入される。そして、誘電体ブロック30とプリズム32とは、互いに同じ材料から形成されるとともに、それらと同じ屈折率を有する屈折率マッチング液31を介して結合されていることにより、光学的には、一体のプリズムを用いる場合と同等の構造を実現している。
【0268】
以上、1本のビームである被変調光10を変調する実施形態について説明したが、本発明の表面プラズモン光変調素子は、各種プロジェクタからの投影光のように2次元的拡がりを有して画像情報を担う光を被変調光として受け、変調動作によってその光路を切り替えるような形態で使用することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態である表面プラズモン光変調素子の概略側面図
【図2】 本発明に関連する、誘電体ブロックの一面に対する被変調光の入射角と反射率との関係を示すグラフ
【図3】 図1の表面プラズモン光変調素子における、誘電体ブロックの一面に対する被変調光の入射角と反射率との関係を、変調駆動光照射時および非照射時について比較して示すグラフ
【図4】 従来の表面プラズモン光変調素子の一例を示す概略側面図
【図5】 本発明の第2の実施形態である表面プラズモン光変調素子の概略側面図
【図6】 図1の表面プラズモン光変調素子における、変調光のオンオフと被変調光の検出強度の関係を示すグラフ
【符号の説明】
10 被変調光
11 誘電体ブロック
11a 誘電体ブロックの一面
12 金属膜
13 光機能性膜
14 変調駆動光
15 駆動光源
20 銀膜
21 酸素遮断層
30 誘電体ブロック
30a 誘電体ブロックの一面
31 屈折率マッチング液
32 プリズム[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a surface plasmon light modulation element that modulates light using generation of surface plasmons.
[0002]
[Prior art]
In the metal, free electrons collectively vibrate to generate a dense wave called a plasma wave. A quantized version of this dense wave generated on the metal surface is called surface plasmon.
[0003]
Conventionally, a surface plasmon light modulation element that modulates light using a phenomenon in which this surface plasmon is excited by a light wave has been considered. FIG. 4 shows a basic configuration of a conventionally considered surface plasmon light modulation element. As shown in the figure, this light modulation element basically has a
[0004]
In the above configuration, the incident angle θ of the modulated
[0005]
By doing so, in a state where the optical
[0006]
Conventionally, specifically, a gold film has been generally used as the
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the conventional surface plasmon light modulation element using a gold film as the metal film, there is a problem that a sufficient degree of modulation cannot be obtained unless the refractive index of the optical functional film is largely changed.
[0008]
Hereinafter, this point will be described in detail with reference to FIG. FIG. 2 shows two examples of the relationship between the incident angle of the modulated light with respect to one surface of the dielectric block and the reflectivity in the surface plasmon light modulation device having the above-described configuration.
[0009]
When the refractive index of the optical functional film formed on the metal film changes in accordance with irradiation or non-irradiation of the modulation driving light, these characteristic curves in FIG. However, when the conditions for generating surface plasmon resonance are gentle as exemplified by the curve a, the refractive index change (that is, the amount of movement of the above characteristic curve) of the optical functional film due to irradiation or non-irradiation of the modulation driving light is extremely large. Otherwise, the difference in reflectance, that is, the degree of modulation remains small.
[0010]
On the other hand, if the conditions for generating surface plasmon resonance are severe as in curve b, even if the refractive index change of the optical functional film due to irradiation or non-irradiation of modulation driving light is slight, the reflectance changes greatly. A large degree of modulation can be obtained.
[0011]
When a gold film is used as the metal film, the generation condition of the surface plasmon resonance becomes considerably gentle as shown by the curve a in FIG. 2, so that it is difficult to obtain a sufficient degree of modulation.
[0012]
As a material used for the metal film, silver can be considered in addition to gold, but the characteristics of the silver film are likely to change due to oxidation. Therefore, when this silver film is used, it is difficult to obtain a stable modulation operation.
[0013]
Accordingly, an object of the present invention is to provide a surface plasmon light modulation element that can obtain a sufficiently high degree of modulation with only a slight change in the refractive index of the optical functional film, and that can obtain a stable modulation operation. To do.
[0014]
[Means for Solving the Problems]
One surface plasmon light modulation element according to the present invention, as described above,
A dielectric block arranged such that the modulated light is incident on the entire surface through the interior at a total reflection angle;
A metal film formed on the dielectric block;
An optical functional film formed on the metal film, the refractive index of which is changed by light irradiation,
In a surface plasmon light modulation element comprising a drive light source that irradiates modulated drive light to this optical functional film,
A silver film is used as the metal film, and an oxygen blocking film that transmits modulated driving light is formed on the optical functional film.And the optical functional film is formed from the materials described in detail below.It is characterized by that.
[0015]
Further, another surface plasmon light modulation element according to the present invention is similarly a silver film used as a metal film, but, contrary to the above configuration, an oxygen blocking film is formed on the silver film, An optical functional film is formed on it.In addition, the optical functional film is formed from the materials described in the following in order as described above.It is characterized by that.
[0016]
Further, in another surface plasmon light modulation element according to the present invention, a silver film is similarly used as a metal film, and the optical functional film itself formed on the silver film is oxygen-blocking. IsIn addition, the optical functional film is formed from the materials described in the following in order as described above.It is characterized by that.
[0017]
Note that in these surface plasmon light modulation elements according to the present invention, the incident angle of the modulated light with respect to the one surface of the dielectric block is, for example, the surface plasmon resonance on the metal film when the optical functional film is irradiated with the modulation driving light. Is set to an angle at which surface plasmon resonance is excited relatively weakly or is not excited when is excited relatively strongly.
[0018]
Alternatively, the incident angle of the modulated light is such that when the optical functional film is not irradiated with modulation driving light, surface plasmon resonance is excited relatively strongly on the metal film, and when irradiated, surface plasmon resonance is excited relatively weakly. Or an angle that is not excited.
[0019]
On the other hand, when the modulated light is linearly polarized light, the dielectric block is desirably arranged so that the modulated light is incident on the one surface as P-polarized light.
[0020]
As the dielectric block, a prism block formed in a prism shape can be suitably used. Alternatively, the dielectric block is integrated with a prism having a refractive index equal to that of the dielectric block via a refractive index matching liquid having a refractive index equal to the dielectric block. It may be introduced on one side of the body block.
[0021]
The dielectric block is formed of a dielectric that is transparent to the wavelength of the modulated light. In particular, those made of a material having a refractive index in the range of 1.2 to 3 with respect to the wavelength of the modulated light are preferable. Specific examples include BK7, high refractive index glass, and polycarbonate.
[0022]
Further, the thickness of the silver film used in the present invention is a film thickness at which surface plasmon resonance is caused by light of any wavelength in the range of 350 nm to 2000 nm, but usually in the range of 10 nm to 70 nm. In addition, a thin layer (preferably 5 nm or less) of an anchor material made of Cr, Ge or the like may be provided between the dielectric block and the silver film in order to obtain good adhesion between them.
[0023]
Further, the oxygen blocking layer preferably transmits light having a wavelength of modulated light, and specific examples thereof include a known ultraviolet curable resin film and a polyvinyl alcohol film. This film can be provided on the metal film by various known methods. The thickness is preferably 500 nm to 2000 nm.
[0024]
In the surface plasmon light modulation element of the present invention,The optical functional film is composed of a compound represented by the following general formula (I)Is usedThe
[0025]
[Chemical 6]
[Where DYE+Represents a monovalent cyanine dye cation, n represents an integer of 1 or more, R5 and R6 each independently represent a substituent, and R7 and R8 each independently represent an alkyl group, an alkenyl group, or an alkynyl group. Represents an aralkyl group, an aryl group, or a heterocyclic group, R5 and R6, R5 and R7, R6 and R8, or R7 and R8 may be bonded to each other to form a ring, and r and s are each independently When an integer of 0 to 4 is represented and r and s are 2 or more, a plurality of r and s may be the same or different from each other. ]
In the present invention, the cyanine dye cation of the general formula (I) is preferably a cation represented by the following general formula (I-1).
[0026]
[Chemical 7]
[Wherein, Za and Zb each independently represent an atomic group necessary for forming a 5- or 6-membered nitrogen-containing heterocyclic ring;1And R2Each independently represents an alkyl group or an aryl group;1, L2, L3, L4And L5Each independently represents a substituted or unsubstituted methine group (provided that L1~ L5When there is a substituent on the above, they may be linked to each other to form a ring), j represents 0, 1 or 2, and k represents 0 or 1. ]
Examples of the 5- or 6-membered nitrogen-containing heterocyclic ring (nucleus) represented by Za and Zb include a thiazole nucleus, benzothiazole nucleus, naphthothiazole nucleus, thiazoline nucleus, oxazole nucleus, benzoxazole nucleus, naphthoxazole nucleus, Oxazoline nucleus, selenazole nucleus, benzoselenazole nucleus, naphthoselenazole nucleus, selenazoline nucleus, tellurazole nucleus, benzotelrazole nucleus, naphthotelrazole nucleus, tellurazoline nucleus, imidazole nucleus, benzimidazole nucleus, naphthimidazole nucleus, pyridine nucleus, quinoline Examples include a nucleus, an isoquinoline nucleus, an imidazo [4,5-b] quinoxaline nucleus, an oxadiazole nucleus, a thiadiazole nucleus, a tetrazole nucleus, and a pyrimidine nucleus.
[0027]
Among these, a benzothiazole nucleus, an imidazole nucleus, a naphthimidazole nucleus, a quinoline nucleus, an isoquinoline nucleus, an imidazo [4,5-b] quinoxaline nucleus, a thiadiazole nucleus, a tetrazole nucleus, and a pyrimidine nucleus are preferable.
[0028]
These rings may be further condensed with a benzene ring or a naphthoquinone ring.
[0029]
The 5-membered or 6-membered nitrogen-containing heterocycle may have a substituent. Examples of preferred substituents (atoms) include halogen atoms, substituted or unsubstituted alkyl groups, and aryl groups. As the halogen atom, a chlorine atom is preferable. The alkyl group is preferably a linear alkyl group having 1 to 6 carbon atoms. Examples of the substituent for the alkyl group include an alkoxy group (eg, methoxy) and an alkylthio group (eg, methylthio). As the aryl group, phenyl is preferable.
[0030]
R above1And R2The alkyl group represented by formula (1) may have a substituent, preferably a linear, cyclic or branched alkyl having 1 to 18 carbon atoms (more preferably 1 to 8, particularly 1 to 6). It is a group.
[0031]
R1And R2The aryl group represented by the formula (1) may have a substituent, and is preferably an aryl group that may have a substituent having 6 to 18 carbon atoms.
[0032]
R1And R2Examples of preferable substituents of the alkyl group or aryl group represented by the following can be mentioned.
[0033]
C6-C18 substituted or unsubstituted aryl group (for example, phenyl, chlorophenyl, anisyl, toluyl, 2,4-di-t-amyl, 1-naphthyl), alkenyl group (for example, vinyl, 2-methyl) Vinyl), alkynyl groups (eg ethynyl, 2-methylethynyl, 2-phenylethynyl), halogen atoms (eg F, Cl, Br, I), cyano groups, hydroxyl groups, carboxyl groups, acyl groups (eg acetyl) , Benzoyl, salicyloyl, pivaloyl), alkoxy group (eg, methoxy, butoxy, cyclohexyloxy), aryloxy group (eg, phenoxy, 1-naphthoxy), alkylthio group (eg, methylthio, butylthio, benzylthio, 3-methoxypropylthio) ), An arylthio group (for example, phenyl) E, 4-chlorophenylthio), alkylsulfonyl group (for example, methanesulfonyl, butanesulfonyl), arylsulfonyl group (for example, benzenesulfonyl, paratoluenesulfonyl), carbamoyl group having 1 to 10 carbon atoms, 1 to carbon atoms 10 amide groups, acyloxy groups having 2 to 10 carbon atoms, alkoxycarbonyl groups having 2 to 10 carbon atoms, heterocyclic groups (for example, heteroaromatic rings such as pyridyl, thienyl, furyl, thiazolyl, imidazolyl, pyrazolyl, A pyrrolidine ring, a piperidine ring, a morpholine ring, a pyran ring, a thiopyran ring, a dioxane ring, an aliphatic heterocycle such as a dithiolane ring).
[0034]
In the present invention, the above R1And R2Are each an unsubstituted linear alkyl group having 1 to 8 carbon atoms (preferably 1 to 6 carbon atoms, especially 1 to 4 carbon atoms), an alkoxy group (particularly methoxy) or an alkylthio group. It is preferably a linear alkyl group having 1 to 8 carbon atoms (preferably 1 to 6 carbon atoms, particularly 1 to 4 carbon atoms) substituted with (especially methylthio).
[0035]
L1~ L5The methine group represented by may have a substituent. Examples of preferred substituents include alkyl groups having 1 to 18 carbon atoms, aralkyl groups, and R1And R2What was mentioned as an example of the preferable substituent which the alkyl group or aryl group represented by these can have can be mentioned. Among these, an alkyl group (eg, methyl), an aryl group (eg, phenyl), a halogen atom (eg, Cl, Br), and an aralkyl group (eg, benzyl) are preferable.
[0036]
In the present invention, it is preferable that j and k are each independently 0 or 1.
[0037]
L above1~ L5The above substituents may be linked together to form a ring. A preferred number of ring members is a 5-membered ring or a 6-membered ring, and two or more of these rings may be condensed. The linking position varies depending on the number of methine chains formed. For example, L1~ L5When the methine chain formed in (5) is a pentamethine chain, its preferred linking position is L1And L3, L2And L4, And L3And L5It is. In the case of forming a double condensed ring, the connecting position is L1And L3And L5It is. In this case, L1And R1, L5And R2And L3And R2May be linked to each other to form a ring, and the number of ring members is preferably a 5-membered ring or a 6-membered ring.
[0038]
In the present invention, L1~ L5The ring formed by the above substituent is preferably a cyclohexene ring.
[0039]
Among the cyanine dye cations represented by the general formula (I-1), a cation represented by the following general formula (I-2) is more preferable.
[0040]
[Chemical 8]
[Where Z1And Z2Each independently represents an atomic group necessary for forming an indolenine nucleus or a benzoindolenine nucleus;1And R2Each independently represents an alkyl group or an aryl group;3, R4,R5And R6Each independently represents an alkyl group, L1, L2, L3, L4And L5Each independently represents a substituted or unsubstituted methine group (provided that L1~ L5When there is a substituent on the above, they may be linked to each other to form a ring), j represents 0, 1 or 2, and k represents 0 or 1. ]
Z above1And Z2The indolenine nucleus or benzoindolenine nucleus represented by may have a substituent. Examples of the substituent (atom) include a halogen atom or an aryl group. As the halogen atom, a chlorine atom is preferable. The aryl group is preferably phenyl.
[0041]
R above3, R4, R5And R6Is preferably a linear, branched or cyclic alkyl group having 1 to 18 carbon atoms. Also R3And R4And R5And R6May be linked to each other to form a ring.
[0042]
R3, R4, R5And R6The alkyl group represented by may have a substituent. Preferred as the substituent is R1And R2What was mentioned as an example of the preferable substituent which the alkyl group or aryl group represented by these can have can be mentioned.
[0043]
In the present invention, R3, R4, R5And R6Is preferably a linear unsubstituted alkyl group having 1 to 6 carbon atoms (particularly methyl, ethyl).
[0044]
In the general formula (I-2), R1And R2, L1, L2, L3, L4And L5, J and k, and Xn-And n each represent the same meaning as those described in formula (I-1). Further, preferred examples thereof are also the same as those described in the general formula (I-1).
[0045]
[DYE+]-(SO3−) N + 1 (SO3−) Groups are R in general formula (I-1) and general formula (I-2)1, R2It is preferable to couple | bond with the terminal of these.
[0046]
[DYE] in the general formula (I) of the present invention is described below.+]-(SO3−) Specific examples of the n + 1 portion are listed.
[0047]
[Chemical 9]
[Chemical Formula 10]
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The following partial structure in general formula (I) (referred to as general formula (I-3)) will be described in detail.
[0048]
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In the formula, R5 and R6 each independently represent a substituent, and R7 and R8 each independently represent an alkyl group, an alkenyl group, an alkynyl group, an aralkyl group, an aryl group or a heterocyclic group, and R5 and R6, R5 And R7, R6 and R8 or R7 and R8 may be bonded to each other to form a ring, r and s each independently represent an integer of 0 to 4, and when r and s are 2 or more The plurality of r and s may be the same or different from each other.
[0049]
The alkyl group represented by R7 and R8 is preferably a substituted or unsubstituted alkyl group having 1 to 18 carbon atoms, and more preferably a substituted or unsubstituted alkyl group having 1 to 8 carbon atoms. These may be linear, branched or cyclic. Examples of these include methyl, ethyl, n-propyl, isopropyl, n-butyl, isobutyl, t-butyl, n-hexyl, neopentyl, cyclohexyl, adamantyl and cyclopropyl.
[0050]
Examples of the substituent of the alkyl group include the following.
[0051]
A substituted or unsubstituted alkenyl group having 2 to 18 carbon atoms (preferably 2 to 8 carbon atoms) (eg, vinyl);
A substituted or unsubstituted alkynyl group having 2 to 18 carbon atoms (preferably 2 to 8 carbon atoms) (eg, ethynyl);
A substituted or unsubstituted aryl group having 6 to 10 carbon atoms (eg, phenyl, naphthyl);
A halogen atom (eg, F, Cl, Br, etc.);
A substituted or unsubstituted alkoxy group having 1 to 18 carbon atoms (preferably 1 to 8 carbon atoms) (eg, methoxy, ethoxy);
A substituted or unsubstituted aryloxy group having 6 to 10 carbon atoms (eg, phenoxy, p-methoxyphenoxy);
A substituted or unsubstituted alkylthio group having 1 to 18 carbon atoms (preferably 1 to 8 carbon atoms) (eg, methylthio, ethylthio);
A substituted or unsubstituted arylthio group having 6 to 10 carbon atoms (eg, phenylthio); a substituted or unsubstituted acyl group having 2 to 18 carbon atoms (preferably having 2 to 8 carbon atoms) (eg, acetyl, propionyl);
A substituted or unsubstituted alkylsulfonyl group or arylsulfonyl group having 1 to 18 carbon atoms (preferably 1 to 8 carbon atoms) (eg, methanesulfonyl, p-toluenesulfonyl);
A substituted or unsubstituted acyloxy group having 2 to 18 carbon atoms (preferably 2 to 8 carbon atoms) (eg, acetoxy, propionyloxy);
A substituted or unsubstituted alkoxycarbonyl group having 2 to 18 carbon atoms (preferably 2 to 8 carbon atoms) (eg, methoxycarbonyl, ethoxycarbonyl);
A substituted or unsubstituted aryloxycarbonyl group having 7 to 11 carbon atoms (eg, naphthoxycarbonyl);
An unsubstituted amino group or a substituted amino group having 1 to 18 carbon atoms (preferably 1 to 8 carbon atoms) (eg, methylamino, dimethylamino, diethylamino, anilino, methoxyphenylamino, chlorophenylamino, pyridylamino, methoxycarbonylamino) N-butoxycarbonylamino, phenoxycarbonylamino, methylcarbamoylamino, ethylthiocarbamoylamino, phenylcarbamoylamino, acetylamino, ethylcarbonylamino, ethylthiocarbamoylamino, cyclohexylcarbonylamino, benzoylamino, chloroacetylamino, methylsulfonylamino );
A substituted or unsubstituted carbamoyl group having 1 to 18 carbon atoms (preferably 1 to 8 carbon atoms) (eg, unsubstituted carbamoyl, methylcarbamoyl, ethylcarbamoyl, n-butylcarbamoyl, t-butylcarbamoyl, dimethylcarbamoyl, morpholino) Carbamoyl, pyrrolidinocarbamoyl);
An unsubstituted sulfamoyl group or a substituted sulfamoyl group having 1 to 18 carbon atoms (preferably 1 to 8 carbon atoms) (eg, methylsulfamoyl, phenylsulfamoyl);
Cyano group; nitro group; carboxy group; hydroxyl group;
Heterocyclic groups (eg, oxazole ring, benzoxazole ring, thiazole ring, benzothiazole ring, imidazole ring, benzimidazole ring, indolenine ring, pyridine ring, piperidine ring, pyrrolidine ring, morpholine ring, sulfolane ring, furan ring, thiophene Ring, pyrazole ring, pyrrole ring, chroman ring, coumarin ring). The alkenyl group represented by R7 and R8 is preferably a substituted or unsubstituted alkenyl group having 2 to 18 carbon atoms, more preferably a substituted or unsubstituted alkenyl group having 2 to 8 carbon atoms, such as vinyl. , Allyl, 1-propenyl, 1,3-butadienyl and the like.
[0052]
As the substituent for the alkenyl group, those exemplified as the substituent for the alkyl group are preferable.
[0053]
The alkynyl group represented by R7 and R8 is preferably a substituted or unsubstituted alkynyl group having 2 to 18 carbon atoms, more preferably a substituted or unsubstituted alkynyl group having 2 to 8 carbon atoms, such as ethynyl. , 2-propynyl and the like.
[0054]
As the substituent for the alkynyl group, those exemplified as the substituent for the alkyl group are preferable.
[0055]
The aralkyl group represented by R7 and R8 is preferably a substituted or unsubstituted aralkyl group having 7 to 18 carbon atoms, such as benzyl and methylbenzyl.
[0056]
The aryl group represented by R7 and R8 is preferably a substituted or unsubstituted aryl group having 6 to 18 carbon atoms, and examples thereof include phenyl and naphthyl.
[0057]
As the substituent for the aryl group, those exemplified as the substituent for the alkyl group are preferable. In addition to these, alkyl groups (for example, methyl, ethyl, etc.) are also preferred.
[0058]
The heterocyclic group represented by R7 and R8 is a 5- or 6-membered saturated or unsaturated heterocyclic ring composed of a carbon atom, a nitrogen atom, an oxygen atom, or a sulfur atom. , Oxazole ring, benzoxazole ring, thiazole ring, benzothiazole ring, imidazole ring, benzimidazole ring, indolenine ring, pyridine ring, piperidine ring, pyrrolidine ring, morpholine ring, sulfolane ring, furan ring, thiophene ring, pyrazole ring, A pyrrole ring, a chroman ring, and a coumarin ring are mentioned. The heterocyclic group may be substituted, and as the substituent in that case, those exemplified as the substituent of the alkyl group are preferable.
[0059]
The substituents represented by R5 and R6 have the same meanings as those exemplified as the substituent for the alkyl group. In addition to these, alkyl groups (for example, methyl, ethyl, etc.) can also be mentioned.
[0060]
In the present invention, the substituent represented by R5 and R6 is preferably a hydrogen atom or an alkyl group. Particularly preferred is a hydrogen atom.
[0061]
The partial structure represented by the general formula (I-3) is particularly preferably represented by the following general formula (I-4) or (I-5).
[0062]
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In the formula, R17 and R18 are synonymous with the substituents represented by R5 and R6, respectively, and preferred ranges thereof are also the same. R19 and R20 are synonymous with the substituents represented by R7 and R8, respectively, and the preferred ranges thereof are also the same. r and s each independently represent an integer of 0 to 4, and when r and s are 2 or more, the plurality of r and s may be the same or different from each other.
[0063]
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In the formula, R21 and R22 are synonymous with the substituents represented by R5 and R6, respectively, and preferred ranges thereof are also the same. R21 and R22 are also preferably bonded to each other to form a carbocyclic or heterocyclic ring, particularly preferably a condensed aromatic ring with a pyridine ring to which R21 and R22 are bonded. r and s each independently represent an integer of 0 to 4, and when r and s are 2 or more, the plurality of r and s may be the same or different from each other.
[0064]
The moiety represented by the general formula (I-3) (“B” in the dye compound represented by the general formula (I) used in the present invention.−An example of “)” is specifically described below.
[0065]
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Examples of preferred specific compounds used in the present invention are shown in Tables 1 and 2 below. In Tables 1 and 2, compound examples are [DYE+]-(SO3−) A combination of an anion moiety represented by n + 1 and a cation moiety represented by formula (I-3). For example, an example of Compound No. 1 will be described below. Compound examples represented by Compound No. 1 [anion part (A-1) / cation part (B-5)] are respectively represented by the following formulae.
[0066]
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In addition, it is the same meaning also about the compound after compound No. 2.
[0067]
[Table 1]
[Table 2]
The compounds represented by the above general formula (I) used in the present invention may be used alone or in combination of two or more.
[0068]
In addition, the compound represented by general formula (I) used by this invention is easily compoundable with reference to description of the following well-known literature.
[0069]
These documents include, for example, “The Cyanin Soybean and Related Compounds 5 (Interscience Publishers, NY 1964), p. 55 or later; Jurgen Fabian, Akim Merhorn, Nikolai Tyutyulkov, Jurgen Fabian, Achim Ulehlhorn, Fritz Dietz, Alia Tadjer (St. Kliment Ohridski University Press, Sophia), pp. 23-38; DMSturmer, “Heterocyclic Compounds-Special Topics in Heterocyclic Chemistry- Special topics in repeating chemis try) ", Chapter 18,
[0070]
More specifically, [DYE+]-(SO3−) N + 1 (M+) n, wherein M represents a cation such as sodium ion, potassium ion, ammonium ion, pyridinium ion, triethylammonium ion, N-ethylpyridinium ion, and the general formula (I-3) The cation represented by−, Br−, I−And a salt formed in combination with an anion such as p-toluenesulfonate, and the like in a suitable solvent such as methanol, water, or a mixture thereof, and then precipitated as crystals. it can.
[0071]
As an example, compound 41 is prepared by mixing a methanol solution of N-ethylpyridinium salt of A-28 with a methanol solution of bromide of B-54 by filtration, washing with methanol, and drying. To obtain an amber powder having a melting point of 213 to 217 degrees.
[0072]
The present inventionAnother surface plasmon light modulatorIn, a photofunctional film formed by combining the dye compounds represented by the following general formulas (II-1) and (II-2) individually or in combinationIs usedThe
[0073]
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Where A1, A2, B1And B2Represents a substituent, L1, L2, L3, L4And L5Represents a methine group and X1Represents ═O, ═NR, ═C (CN) 2 (where R represents a substituent), X2Represents —O, —NR, —C (CN) 2 (wherein R represents a substituent), and m and n represent integers of 0 to 2. Y1And E represent an atom or a group of atoms necessary to form a carbocyclic or heterocyclic ring, and Z1And G each represents an atom or a group of atoms necessary for forming a carbocyclic or heterocyclic ring. x and y each independently represents 0 or 1. Mk +Represents an onium ion. k represents the number of charges.
[0074]
Below, the said pigment compound used for this invention is demonstrated.
[0075]
The dye compound used in the present invention comprises an anion part (dye component) and a cation part (onium component).
[0076]
First, the anion portion will be described in detail.
[0077]
In the above formula, A1, A2, B1And B2Examples of the substituent represented by can include the following.
[0078]
A substituted or unsubstituted linear, branched or cyclic alkyl group having 1 to 18 carbon atoms (preferably 1 to 8 carbon atoms) (eg, methyl, ethyl, propyl, isopropyl, n-butyl, isobutyl, sec -Butyl, t-butyl, cyclohexyl, methoxyethyl, ethoxycarbonylethyl, cyanoethyl, diethylaminoethyl, hydroxyethyl, chloroethyl, acetoxyethyl, trifluoromethyl, etc.);
A substituted or unsubstituted aralkyl group having 7 to 18 carbon atoms (preferably 7 to 12 carbon atoms) (eg, benzyl, carboxybenzyl, etc.);
An alkenyl group having 2 to 18 carbon atoms (preferably 2 to 8 carbon atoms) (eg, vinyl);
An alkynyl group having 2 to 18 carbon atoms (preferably 2 to 8 carbon atoms) (eg, ethynyl, etc.);
A substituted or unsubstituted aryl group having 6 to 18 carbon atoms (preferably 6 to 10 carbon atoms) (eg, phenyl, 4-methylphenyl, 4-methoxyphenyl, 4-carboxyphenyl, 3,5-dicarboxyphenyl, etc.) );
A substituted or unsubstituted acyl group having 2 to 18 carbon atoms (preferably 2 to 8 carbon atoms) (eg, acetyl, propionyl, butanoyl, chloroacetyl, etc.);
A substituted or unsubstituted alkyl or arylsulfonyl group having 1 to 18 carbon atoms (preferably 1 to 8 carbon atoms) (eg, methanesulfonyl, p-toluenesulfonyl, etc.);
An alkylsulfinyl group having 1 to 18 carbon atoms (preferably 1 to 8 carbon atoms) (eg, methanesulfinyl, ethanesulfinyl, octanesulphinyl, etc.);
An alkoxycarbonyl group having 2 to 18 carbon atoms (preferably 2 to 8 carbon atoms) (eg, methoxycarbonyl, ethoxycarbonyl, etc.);
An aryloxycarbonyl group having 7 to 18 carbon atoms (preferably 7 to 12 carbon atoms) (eg, phenoxycarbonyl, 4-methylphenoxycarbonyl, 4-methoxyphenylcarbonyl, etc.);
A substituted or unsubstituted alkoxy group having 1 to 18 carbon atoms (preferably 1 to 8 carbon atoms) (for example, methoxy, ethoxy, n-butoxy, methoxyethoxy, etc.);
A substituted or unsubstituted aryloxy group having 6 to 18 carbon atoms (preferably 6 to 10 carbon atoms) (eg, phenoxy, 4-methoxyphenoxy, etc.);
An alkylthio group having 1 to 18 carbon atoms (preferably 1 to 8 carbon atoms) (eg, methylthio, ethylthio, etc.);
Arylthio having 6 to 10 carbon atoms (eg, phenylthio and the like);
A substituted or unsubstituted acyloxy group having 2 to 18 carbon atoms (preferably 2 to 8 carbon atoms) (eg, acetoxy, ethylcarbonyloxy, cyclohexylcarbonyloxy, benzoyloxy, chloroacetyloxy, etc.);
A substituted or unsubstituted sulfonyloxy group having 1 to 18 carbon atoms (preferably 1 to 8 carbon atoms) (eg, methanesulfonyloxy);
A substituted or unsubstituted carbamoyloxy group having 2 to 18 carbon atoms (preferably 2 to 8 carbon atoms) (eg, methylcarbamoyloxy, diethylcarbamoyloxy, etc.);
A substituted or unsubstituted amino group having 0 to 18 carbon atoms (preferably 0 to 8 carbon atoms) (eg, unsubstituted amino, methylamino, dimethylamino, diethylamino, anilino, methoxyphenylamino, chlorophenylamino, morpholino, piperidino) Pyrrolidino, pyridylamino, methoxycarbonylamino, n-butoxycarbonylamino, phenoxycarbonylamino, methylcarbamoylamino, phenylcarbamoylamino, ethylthiocarbamoylamino, methylsulfamoylamino, phenylsulfamoylamino, acetylamino, ethylcarbonylamino , Ethylthiocarbonylamino, cyclohexylcarbonylamino, benzoylamino, chloroacetylamino, methanesulfonylamino, benzenesulfonylamino, etc.);
A substituted or unsubstituted carbamoyl group having 1 to 18 carbon atoms (preferably 1 to 8 carbon atoms) (eg, unsubstituted carbamoyl, methylcarbamoyl, ethylcarbamoyl, n-butylcarbamoyl, t-butylcarbamoyl, dimethylcarbamoyl, morpholino) Carbamoyl, pyrrolidinocarbamoyl, etc.);
A substituted or unsubstituted sulfamoyl group having 0 to 18 carbon atoms (preferably 0 to 8 carbon atoms) (eg, unsubstituted sulfamoyl, methylsulfamoyl, phenylsulfamoyl, etc.);
Halogen atom (eg, fluorine, chlorine, bromine, etc.); hydroxyl group; nitro group; cyano group; carboxyl group;
Heterocyclic groups (eg, oxazole, benzoxazole, thiazole, benzothiazole, imidazole, benzimidazole, indolenine, pyridine, sulfolane, furan, thiophene, pyrazole, pyrrole, chroman, coumarin, etc.).
[0079]
A1And A2Is preferably a Hammett substituent constant (σp) value of 0.2 or more. Hammett's substituent constants are described, for example, in Chem. Rev. 91, 165 (1991). Particularly preferred substituents are cyano group, nitro group, alkoxycarbonyl group, acyl group, carbamoyl group, sulfamoyl group, alkylsulfonyl group and arylsulfonyl group.
[0080]
B1And B2The substituent represented by is preferably an alkyl group, an aryl group, an alkoxy group, or an amino group.
[0081]
Y1[-C (= L1)-(E) x-C (= X1)-] (Hereinafter referred to as W1 for convenience) and Z1[-C (-L5) = (G) y = C (-X2-)-] (Hereinafter referred to as W2 for convenience) are in a conjugate state.1And a carbocyclic or heterocyclic ring formed by W1 and Z11And the carbocycle or heterocycle formed by W2 are each considered as one of the resonance structures.
[0082]
Y above1And W1 and Z1And the carbocycle or heterocycle formed by W2 is preferably a 4- to 7-membered ring, particularly preferably a 5-membered or 6-membered ring. These rings may further form a condensed ring with other 4- to 7-membered rings. These may have a substituent. Examples of the substituent include A.1, A2, B1And B2What was shown as a substituent represented by these is mentioned. Preferred heteroatoms for forming the heterocycle are B, N, O, S, Se, and Te. Particularly preferred are N, O and S.
[0083]
x and y are each independently 0 or 1, preferably both 0.
[0084]
X1Represents ═O, ═NR or ═C (CN) 2. X2Represents —O, —NR or —C (CN) 2. R represents a substituent. The substituent represented by R is A as described above.1, A2, B1And B2What was shown as a substituent represented by these is mentioned. R is preferably an aryl group. Particularly preferred is phenyl.
[0085]
In the present invention, X1Is = O and X2Is preferably -O.
[0086]
Y1And W1, and Z1Examples of the carbocycle formed by and W2 include the following. In the examples, Ra and Rb each independently represent a hydrogen atom or a substituent.
[0087]
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Preferred carbocycles are carbocycles represented by A-1 and A-4.
[0088]
Y1And W1, and Z1Examples of the heterocycle formed by and W2 include the following. In the examples, Ra, Rb and Rc each independently represent a hydrogen atom or a substituent.
[0089]
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Preferred heterocycles are heterocycles represented by A-5, A-6, and A-7.
[0090]
The substituents represented by Ra, Rb and Rc are the same as A1, A2, B1And B2It is synonymous with what was mentioned as a substituent represented by these.
[0091]
Ra, Rb and Rc may be connected to each other to form a carbocyclic or heterocyclic ring.
[0092]
L1, L2, L3, L4And L5Are each independently a methine group optionally having a substituent. Examples of the substituent include A described above.1, A2, B1And those exemplified as the substituent represented by B2. Preferred substituents are an alkyl group, an aralkyl group, an aryl group, an alkoxy group, an aryloxy group, an alkylthio group, an arylthio group, a halogen atom, an amino group, a carbamoyl group, and a heterocyclic group. Further, the substituents are connected to form a 5- to 7-membered ring (eg, cyclopentene ring, 1-dimethylaminocyclopentene ring, 1-diphenylaminocyclopentene ring, cyclohexene ring, 1-chlorocyclohexene ring, isophorone ring, 1-morpholinocyclopentene ring. , A cycloheptene ring).
[0093]
In the present invention, it is preferable that m and n are both 1, or m is 0 and n is 2, or m is 2 and n is 0.
[0094]
Next, the cation part will be described in detail.
[0095]
Mk +The most preferable onium ion represented by the following general formula (II-3) or general formula (II-4) is:
[0096]
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Where R1, R2, R5And R6Each independently represents an alkyl group, an alkenyl group, an alkynyl group or an aryl group. R3, R4, R7And R8Each independently represents a substituent (including a substituent atom). R1And R2, R3And R4, R5And R6And R7And R8Each may be linked together to form a ring, or alternatively R1And R3, R2And R4, R5And R7,And R6And R8May be linked to each other to form a ring. q1 and q2, and r1 and r2 each represent an integer of 0 to 4, and when q1, q2, r1, and r2 are each 2 or more, the plurality of R3, R4, R7And R8May be the same or different from each other.
[0097]
R1, R2, R5And R6Is preferably a substituted or unsubstituted alkyl group having 1 to 18 carbon atoms, more preferably a substituted or unsubstituted alkyl group having 1 to 8 carbon atoms, such as methyl, ethyl, n -Propyl, isopropyl, n-butyl, isobutyl, n-hexyl and the like.
[0098]
Examples of the substituent of the alkyl group include the following.
[0099]
A halogen atom (eg, F, Cl, Br, etc.);
A substituted or unsubstituted alkoxy group having 1 to 18 carbon atoms (preferably 1 to 8 carbon atoms) (eg, methoxy, ethoxy);
Substituted or unsubstituted aryloxy having 6 to 10 carbon atoms (eg, phenoxy, p-methoxyphenoxy);
A substituted or unsubstituted alkylthio group having 1 to 18 carbon atoms (preferably 1 to 8 carbon atoms) (eg, methylthio, ethylthio);
A substituted or unsubstituted arylthio having 6 to 10 carbon atoms (eg, phenylthio); a substituted or unsubstituted acyl group having 2 to 18 carbon atoms (preferably 2 to 8 carbon atoms) (eg, acetyl, propionyl);
A substituted or unsubstituted alkylsulfonyl group or arylsulfonyl group having 1 to 18 carbon atoms (preferably 1 to 8 carbon atoms) (eg, methanesulfonyl, p-toluenesulfonyl);
A substituted or unsubstituted acyloxy group having 2 to 18 carbon atoms (preferably 2 to 8 carbon atoms) (eg, acetoxy, propionyloxy);
A substituted or unsubstituted alkoxycarbonyl group having 2 to 18 carbon atoms (preferably 2 to 8 carbon atoms) (eg, methoxycarbonyl, ethoxycarbonyl);
A substituted or unsubstituted alkenyl group having 2 to 18 carbon atoms (preferably 2 to 8 carbon atoms) (eg, vinyl);
A substituted or unsubstituted alkynyl group having 2 to 18 carbon atoms (preferably 2 to 8 carbon atoms) (eg, ethynyl);
A substituted or unsubstituted aryl group having 6 to 10 carbon atoms (eg, phenyl, naphthyl);
A substituted or unsubstituted aryloxycarbonyl group having 7 to 11 carbon atoms (eg, naphthoxycarbonyl);
A substituted or unsubstituted amino group having 0 to 18 carbon atoms (preferably 0 to 8 carbon atoms) (eg, unsubstituted amino, methylamino, dimethylamino, diethylamino, anilino, methoxyphenylamino, chlorophenylamino, morpholino, piperidino) Pyrrolidino, pyridylamino, methoxycarbonylamino, n-butoxycarbonylamino, phenoxycarbonylamino, methylcarbamoylamino, ethylthiocarbamoylamino, phenylcarbamoylamino, acetylamino, ethylcarbonylamino, ethylthiocarbamoylamino, cyclohexylcarbonylamino, benzoylamino , Chloroacetylamino, methylsulfonylamino);
A substituted or unsubstituted carbamoyl group having 1 to 18 carbon atoms (preferably 1 to 8 carbon atoms) (eg, unsubstituted carbamoyl, methylcarbamoyl, ethylcarbamoyl, n-butylcarbamoyl, t-butylcarbamoyl, dimethylcarbamoyl, morpholino) Carbamoyl, pyrrolidinocarbamoyl);
A substituted or unsubstituted sulfamoyl group having 0 to 18 carbon atoms (preferably 0 to 8 carbon atoms) (eg, unsubstituted sulfamoyl, methylsulfamoyl, phenylsulfamoyl);
Cyano group; nitro group; carboxy group; hydroxyl group;
Heterocyclic groups (eg, oxazole, benzoxazole, thiazole, benzothiazole, imidazole, benzimidazole, indolenine, pyridine, sulfolane, furan, thiophene, pyrazole, pyrrole, chroman, coumarin).
[0100]
R1,R2, R5And R6Is preferably a substituted or unsubstituted alkenyl group having 2 to 18 carbon atoms, more preferably a substituted or unsubstituted alkenyl group having 2 to 8 carbon atoms, such as vinyl, allyl, 1 -Propenyl, 1,3-butadienyl and the like.
[0101]
As the substituent for the alkenyl group, those exemplified as the substituent for the alkyl group are preferable.
[0102]
R1,R2, R5And R6Is preferably a substituted or unsubstituted alkenyl group having 2 to 18 carbon atoms, more preferably a substituted or unsubstituted alkenyl group having 2 to 8 carbon atoms, such as ethynyl and 2-propynyl. Etc.
[0103]
As the substituent for the alkynyl group, those exemplified as the substituent for the alkyl group are preferable.
[0104]
R1,R2, R5And R6The aryl group represented by is preferably a substituted or unsubstituted aryl group having 6 to 18 carbon atoms, and examples thereof include phenyl and naphthyl.
[0105]
As the substituent for the aryl group, those exemplified as the substituent for the alkyl group are preferable. In addition to these, alkyl groups (for example, methyl, ethyl, etc.) are also preferred.
[0106]
R3, R4, R7And R8The substituent represented by A is1, A2,B1And B2It is synonymous with what was mentioned as a substituent represented by these.
[0107]
In the present invention, R3, R4, R7And R8The substituent represented by is preferably a hydrogen atom or an alkyl group. Particularly preferred is a hydrogen atom.
[0108]
In the present invention, R5And R6Are preferably connected to each other to form a ring. The formed ring is preferably a 5- to 7-membered ring, more preferably a 6-membered ring.
[0109]
Also R3And R4And R7And R8Are preferably connected to each other to form a carbocyclic or heterocyclic ring. More preferred is a carbocycle, and particularly preferred is R.3, R4, R7And R8Are fused aromatic rings with a pyridine ring to which each is bonded.
[0110]
The anion part and cation part of the dye compound represented by formula (II-1) or (II-2) used in the present invention are specifically described below.
[0111]
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Examples of preferred specific compounds used in the present invention are shown in Table 3 below.
[0112]
In Table 3, the compound example is a combination of an anion portion and a cation portion. For example, in the following, No. An example of 3 will be described. Compound No. An example of a compound represented by 3 [anion portion (B-3) / cation portion (C-20)] is represented by the following formula.
[0113]
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In addition, Compound No. The same is true for the compound examples 4 and later.
[0114]
[Table 3]
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The compounds represented by the above general formula (II-1) and general formula (II-2) are alkali metal salts of dye compounds represented by the following general formula (II-9) and general formula (II-10). (Eg, Li salt, Na salt, K salt, etc.), ammonium salt (NH4+Salt) or triethylammonium salt (Et3NH)+Salt) and an onium salt represented by the following general formula (II-11) in water or an organic solvent (methanol, ethanol, isopropanol, dimethylformamide, etc.) can be easily synthesized.
[0115]
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Where A5And A6, B5And B6, Y3And Z3,And L11, L12, L13, L14And L15, X3And X4, E1 and G1, m3 and n3, and x1 and y1 are respectively A in the general formula (II-1) or (II-2) described above.1, A2,B1And B2, Y1And Z1, L1, L2,L3, L4And L5, X1And X2, E and G, m and n, and x and y, respectively.
[0116]
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Where Xr-Represents an anion, and r represents an integer (preferably 1 to 4, more preferably an integer of 1 to 2).
[0117]
As anions, for example, halide ions (Cl−, Br−, I−), Sulfonate ion (CH3SO3)−P-toluenesulfonate ion, naphthalene-1,5-disulfonate ion), ClO4−, BF4−, And PF6−Can be mentioned.
[0118]
The dye compounds represented by the general formulas (II-9) and (II-10) are generally applicable active methylene compounds (eg, pyrazolone, thiobarbituric acid, barbituric acid, indandione, hydroxyphena). Renon etc.) can be synthesized by a condensation reaction with a methine source for introducing a methine group or a polymethine group into a methine dye. Details of this type of compound are described in JP-B-39-22069, JP-A-43-3504, JP-A-52-38056, JP-A-54-38129, JP-A-55-10059, JP-A-58-35544, JP-A-49-49. -99620, 52-92716, 59-16834, 63-316853, and 64-40827, and British Patent Nos. 1339986, U.S. Pat. Nos. 3,247,127, 4042397, and 4181225. Nos. 5,213,956 and 5,260,179 can be referred to.
[0119]
Specifically, for introduction of a monomethine group, orthoesters such as ethyl orthoformate and ethyl orthoacetate or N, N-diphenylformamidine hydrochloride and the like are used. For introduction of a trimethine chain, trimethoxypropene, 1, 1,3,3-tetramethoxypropane or malonaldehyde dianyl hydrochloride (or a derivative thereof) or the like, and for introducing a pentamethine chain, glutaconaldehyde dianyl hydrochloride or 1- (2,4-dinitrophenyl) ) -Pyridinium chloride (or derivatives thereof) and the like are used.
[0120]
Below, the synthesis example of the pigment | dye compound represented by general formula (II-1) or general formula (II-2) is described.
[0121]
(Synthesis Example 1) Compound No. 1 Synthesis of 5
The following compound a1g was added at room temperature in 20 mL of 0.1N sodium hydroxide aqueous solution, and it stirred. An aqueous solution in which 0.5 g of the following compound b was dissolved in 5 mL of water was added to this solution. After stirring at the same temperature for 30 minutes, the precipitated crystals were filtered, washed with water and ethanol, and then dried to obtain 0.23 g of the desired product. [lambda] max = 654 nm (in methanol).
[0122]
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The compound represented by the general formula (II-1) and the compound represented by the general formula (II-2) may be used alone or in combination of two or more. Moreover, you may use combining the compound shown by the compound shown by general formula (II-1), and general formula (II-2).
[0123]
Furthermore, the present inventionAnother surface plasmon light modulator, An organic dye represented by the following general formula (III) as a photofunctional filmAnd the following general formula ( IV ) Used in combination with an organic oxidant represented byThe
[0124]
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Where Z1And Z2Represents an atomic group necessary for forming a 5- or 6-membered nitrogen-containing heterocycle, and R30, R31Each independently represents an alkyl group, L3, L4, L5, L6And L7Represents a methine group, n1 and n2 each represents an integer of 0 to 2, p and q each independently represents an integer of 0 to 2, and M represents a charge-balanced counter ion.
[0125]
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In the formula, m and n each independently represents an integer of 0 to 2,1, X2= NR1Or = CR2R3(R1, R2, R3Represents a substituent), L1And L2Each independently represents a divalent linking group.
[0126]
Below, the organic oxidizing agent and organic pigment | dye used by this invention are demonstrated.
[0127]
First, the organic oxidizing agent will be described. In general formula (IV), it is preferable that m and n are both 1.
[0128]
X1, X2= NR1Or = CR2R3Represents. R above1, R2And R3Is a halogen atom or a substituent formed by combining a carbon atom, an oxygen atom, a nitrogen atom or a sulfur atom, specifically, an alkyl group, an alkenyl group, an aralkyl group, an aryl group, Heterocyclic group, halogen atom, cyano group, nitro group, mercapto group, hydroxy group, alkoxy group, aryloxy group, alkylthio group, arylthio group, acyloxy group, amino group, alkylamino group, amide group, sulfonamide group, sulfo group Famoylamino group, alkoxycarbonylamino group, alkoxysulfonylamino group, ureido group, thioureido group, acyl group, alkoxycarbonyl group, carbamoyl group, alkylsulfonyl group, alkylsulfinyl group, sulfamoyl group, carboxyl group (including salt), List sulfo groups (including salts) Rukoto can. These may be further substituted with these substituents.
[0129]
R above1, R2And R3The example of the substituent represented by this is demonstrated in detail.
[0130]
The alkyl group is an alkyl group which may have a linear, branched or cyclic substituent having 1 to 18 carbon atoms (preferably 1 to 6 carbon atoms), for example, methyl, ethyl, propyl, isopropyl , T-butyl, cyclopentyl, cyclohexyl, 2-hydroxyethyl, 3-hydroxypropyl, 4-hydroxybutyl, 3-methoxypropyl, 2-aminoethyl, acetamidomethyl, 2-acetamidoethyl, carboxymethyl, 2-carboxyethyl, Examples include 2-sulfoethyl, ureidomethyl, 2-ureidoethyl, carbamoylmethyl, 2-carbamoylethyl, 3-carbamoylpropyl, pentyl, hexyl, octyl, decyl, undecyl, dodecyl, hexadecyl, and octadecyl.
[0131]
The alkenyl group is a linear, branched or cyclic alkenyl group having 2 to 18 carbon atoms (preferably 2 to 6 carbon atoms), and examples thereof include vinyl, allyl, 1-propenyl, 2-pentenyl, 1,3- Mention may be made of butadienyl, 2-octenyl and 3-dodecenyl.
[0132]
The aralkyl group is an aralkyl group having 7 to 10 carbon atoms, and examples thereof include benzyl.
[0133]
The aryl group is an aryl group having 6 to 10 carbon atoms which may have a substituent, and examples thereof include phenyl, naphthyl, p-dibutylaminophenyl, and p-methoxyphenyl.
[0134]
The heterocyclic group is a 5- or 6-membered saturated or unsaturated heterocyclic group composed of a carbon atom, a nitrogen atom, an oxygen atom, or a sulfur atom. The number of heteroatoms constituting the ring and the kind of element May be one or more, for example, furyl, benzofuryl, pyranyl, pyrrolyl, imidazolyl, isoxazolyl, pyrazolyl, benzotriazolyl, pyridyl, pyrimidyl, pyridazinyl, thienyl, indolyl, quinolyl, phthalazinyl, quinoxalinyl, pyrrolidinyl, Examples include pyrrolinyl, imidazolidinyl, imidazolinyl, pyrazolidinyl, piperidyl, piperazinyl, indolinyl, morpholinyl.
[0135]
Examples of the halogen atom include a fluorine atom, a chlorine atom, and a bromine atom.
[0136]
The alkoxy group is an alkoxy group which may have a substituent having 1 to 18 carbon atoms (preferably 1 to 6 carbon atoms). For example, methoxy, ethoxy, propoxy, isopropoxy, butoxy, 2-methoxyethoxy 2-methanesulfonylethoxy, pentyloxy, hexyloxy, octyloxy, undecyloxy, dodecyloxy, hexadecyloxy, and octadecyloxy.
[0137]
The aryloxy group is an aryloxy group which may have a substituent having 6 to 10 carbon atoms, and examples thereof include phenoxy and p-methoxyphenoxy.
[0138]
The alkylthio group is an alkylthio group having 1 to 18 carbon atoms (preferably 1 to 6 carbon atoms), and examples thereof include methylthio, ethylthio, octylthio, undecylthio, dodecylthio, hexadecylthio, and octadecylthio.
[0139]
The arylthio group is an arylthio group which may have a substituent having 6 to 10 carbon atoms, and examples thereof include phenylthio and 4-methoxyphenylthio. The acyloxy group is an acyloxy group having 1 to 18 carbon atoms (preferably 1 to 6 carbon atoms), and examples thereof include acetoxy, propanoyloxy, pentanoyloxy, octanoyloxy, dodecanoyloxy, and octadecanoyloxy. it can.
[0140]
The alkylamino group is an alkylamino group having 1 to 18 carbon atoms (preferably 1 to 6 carbon atoms), and examples thereof include methylamino, dimethylamino, diethylamino, dibutylamino, octylamino, dioctylamino, and undecylamino. be able to.
[0141]
The amide group is an amide group having 1 to 18 carbon atoms (preferably 1 to 6 carbon atoms). For example, acetamido, acetylmethylamino, acetyloctylamino, acetyldecylamino, acetylundecylamino, acetyloctadecylamino, Examples include noylamino, pentanoylamino, octanoylamino, octanoylmethylamino, dodecanoylamino, dodecanoylmethylamino, and octadecanoylamino.
[0142]
The sulfonamide group is a sulfonamide group which may have a substituent having 1 to 18 carbon atoms (preferably 1 to 6 carbon atoms), such as methanesulfonamide, ethanesulfonamide, propylsulfonamide, 2 -Methoxyethylsulfonamide, 3-aminopropylsulfonamide, 2-acetamidoethylsulfonamide, octylsulfonamide, undecylsulfonamide can be mentioned.
[0143]
The alkoxycarbonylamino group is an alkoxycarbonylamino group having 2 to 18 carbon atoms (preferably 2 to 6 carbon atoms), and examples thereof include methoxycarbonylamino, ethoxycarbonylamino, octyloxycarbonylamino, and undecyloxycarbonylamino. be able to.
[0144]
The alkoxysulfonylamino group is an alkoxysulfonylamino group having 1 to 18 carbon atoms (preferably 1 to 6 carbon atoms), and examples thereof include methoxysulfonylamino, ethoxysulfonylamino, octyloxysulfonylamino, and undecyloxysulfonylamino. be able to.
[0145]
The sulfamoylamino group is a sulfamoylamino group having 0 to 18 carbon atoms (preferably 0 to 6 carbon atoms), such as methylsulfamoylamino, dimethylsulfamoylamino, ethylsulfamoylamino, Mention may be made of propylsulfamoylamino, octylsulfamoylamino, undecylsulfamoylamino.
[0146]
The ureido group is a ureido group which may have a substituent having 1 to 18 carbon atoms (preferably 1 to 6 carbon atoms), such as ureido, methylureido, N, N-dimethylureido, octylureido. And undecylureido.
[0147]
The thioureido group is a thioureido group which may have a substituent having 1 to 18 carbon atoms (preferably 1 to 6 carbon atoms), such as thioureido, methylthioureido, N, N-dimethylthioureido, octylthio. Examples include ureido and undecylthioureido.
[0148]
The acyl group is an acyl group having 1 to 18 carbon atoms (preferably 1 to 6 carbon atoms), and examples thereof include acetyl, benzoyl, octanoyl, decanoyl, undecanoyl, and octadecanoyl.
[0149]
The alkoxycarbonyl group is an alkoxycarbonyl group having 2 to 18 carbon atoms (preferably 2 to 6 carbon atoms), and examples thereof include methoxycarbonyl, ethoxycarbonyl, octyloxycarbonyl, and undecyloxycarbonyl.
[0150]
The carbamoyl group is a carbamoyl group which may have a substituent having 1 to 18 carbon atoms (preferably 1 to 6 carbon atoms), such as carbamoyl, N, N-dimethylcarbamoyl, N-ethylcarbamoyl, Examples thereof include N-octylcarbamoyl, N, N-dioctylcarbamoyl, and N-undecylcarbamoyl.
[0151]
The alkylsulfonyl group is an alkylsulfonyl group which may have a substituent having 1 to 18 carbon atoms (preferably 1 to 6 carbon atoms), such as methanesulfonyl, ethanesulfonyl, 2-chloroethanesulfonyl, octanesulfonyl. And undecanesulfonyl.
[0152]
The alkylsulfinyl group is an alkylsulfinyl group having 1 to 18 carbon atoms (preferably 1 to 6 carbon atoms), and examples thereof include methanesulfinyl, ethanesulfinyl, and octanesulphinyl.
[0153]
The sulfamoyl group is a sulfamoyl group which may have a substituent having 0 to 18 carbon atoms (preferably 0 to 6 carbon atoms), for example, sulfamoyl, dimethylsulfamoyl, ethylsulfamoyl, octylsulfa Mention may be made of moyl, dioctylsulfamoyl and undecylsulfamoyl.
[0154]
L1And L2Each independently represents a divalent linking group. Here, the divalent linking group is composed of a carbon atom, a nitrogen atom, an oxygen atom or a sulfur atom, and X1, X2Together with the carbon atom to which is bonded forms a 4-8 membered ring.
[0155]
L1, And L2As a specific example of -C (R4) (R5)-, -C (R6) =, -N (R7)-, -N =, -O-, and -S- can be mentioned. Where R4, R5, R6And R7Each independently represents a hydrogen atom or a substituent.1, R2, R3It is synonymous with what was explained in. The 4- to 8-membered ring may form a saturated or unsaturated condensed ring, and examples of the condensed ring include a cycloalkyl ring, an aryl ring, and a heterocyclic ring. , R1, R2, R3It is synonymous with what was explained in.
[0156]
The 4- to 8-membered ring will be described in more detail.
[0157]
Examples of the 4-membered ring include cyclobutanedione, cyclobutenedione, and benzocyclobutenequinone.
[0158]
Examples of 5-membered rings include cyclopentanedione, cyclopentenedione, cyclopentanetrione, cyclopentenetrione, indandione, indantrione, tetrahydrofurandione, tetrahydrofurantrione, tetrahydropyrroledione, tetrahydropyrroletrione, tetrahydrothiophenedione, tetrahydrothiophenetrione. Can be mentioned.
[0159]
Examples of 6-membered rings include benzoquinone, quinomethane, quinodimethane, quinoneimine, quinonediimine, thiobenzoquinone, dithiobenzoquinone, naphthoquinone, anthraquinone, dihydrochromendione, dihydropyridinedione, dihydropyrazinedione, dihydropyrimidinedione, dihydropyridazinedione, dihydrophthalazine Mention may be made of diones, dihydroisoquinolinediones, tetrahydroquinolinetriones.
[0160]
Examples of the 7-membered ring include cycloheptanedione, cycloheptanetrione, azacycloheptanetrione, diazacycloheptanetrione, oxocycloheptanetrione, dioxocycloheptanetrione, oxoazacycloheptanetrione.
[0161]
Examples of 8-membered rings include cyclooctanedione, cyclooctanetrione, azacyclooctanetrione, diazacyclooctanetrione, oxocyclooctanetrione, dioxocyclooctanetrione, oxoazacyclooctanetrione, cyclooctenedione, cyclooctanedione Examples include dienedione and dibenzocyclooctenedione.
[0162]
L1, L2But X1, X2The ring that is configured together with the carbon atom to which is bonded is preferably a 6-membered ring.
[0163]
The organic oxidizing agent is more preferably a compound represented by the following general formula (IV-1).
[0164]
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Where X11, X22Represented by = NR8And = CR9R10Are X in the general formula (IV), respectively.1, X2Represented by = NR1And = CR2R3The preferred range is also the same. Also R8, R9And R10The substituent represented by R is R in the general formula (IV).1, R2And R3And the preferred range thereof is also the same.
[0165]
R11, R12, R13And R14Each independently represents a hydrogen atom or a substituent. R11, R12Or R13, R14May simultaneously be substituted to form an unsaturated condensed ring. This unsaturated condensed ring may have a substituent, and examples of the substituent include the R1~ R3The same as described in.
[0166]
X above11, X22Each independently represents an oxygen atom or = CR9R10Preferably an oxygen atom or simultaneously = CR9R10More preferably, it becomes a group. Where R9, R10Are preferably each independently a halogen atom, a cyano group, an acyl group, an alkoxycarbonyl group or an alkylsulfonyl group.
[0167]
X11, X22A case where is simultaneously an oxygen atom will be described.
[0168]
X11, X22Are simultaneously oxygen atoms, R11, R12, R13And R14More preferably, at least two of the groups are electron-withdrawing groups. Here, the electron-withdrawing group means a substituent having a positive Hammett σp value, specifically, a halogen atom, a cyano group, a nitro group, an acyl group, an alkoxycarbonyl group, a carbamoyl group, an alkylsulfonyl group, And alkylsulfinyl groups.
[0169]
X11, X22As a particularly preferred combination in the case where is simultaneously an oxygen atom, R11, R12, R13And R14Are each independently a hydrogen atom, alkyl group, halogen atom, cyano group, nitro group, alkoxy group, alkylthio group, amino group, alkylamino group, amide group, sulfonamido group, sulfamoylamino group, alkoxycarbonylamino group An alkoxysulfonylamino group, a ureido group, a thioureido group, an acyl group, an alkoxycarbonyl group, a carbamoyl group, an alkylsulfonyl group, an alkylsulfinyl group, and a sulfamoyl group, of which at least two are electron-withdrawing groups is there.
[0170]
The most preferred combination is R11, R12, R13And R14Are each independently a hydrogen atom, an alkyl group having 1 to 6 carbon atoms, a halogen atom, a cyano group, an alkoxy group having 1 to 6 carbon atoms, an alkylthio group having 1 to 6 carbon atoms, an amide group having 1 to 6 carbon atoms, C1-C6 sulfonamide group, C1-C6 ureido group, C1-C6 acyl group, C2-C6 alkoxycarbonyl group, C1-C6 carbamoyl group, C1-C1 -6 alkylsulfonyl groups and C1-C6 alkylsulfinyl groups, at least two of which are a halogen atom, a cyano group, an alkylsulfonyl group or an alkylsulfinyl group.
[0171]
X11, X22At the same time = CR9R10When it becomes a group, the organic oxidant is particularly preferably a compound represented by the following general formula (IV-2).
[0172]
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Where R15, R16, R17, R18Each independently represents R11~ R14It is synonymous with what has been described.
[0173]
The organic oxidizing agent is most preferably a compound represented by the following general formula (IV-3) or general formula (IV-4).
[0174]
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In general formula (IV-3), R19Represents a halogen atom, a cyano group, an alkoxy group, an alkylthio group, an amide group, a sulfonamide group, a ureido group, an acyl group, or an alkoxycarbonyl group. R20R1~ R3Means the same as described in. m4 represents an integer of 1 to 4, and when m4 or 4-m4 represents an integer of 2 or more, a plurality of R31And multiple R32May be the same or different.
[0175]
In general formula (IV-4), R21Represents a hydrogen atom or a substituent. Here, the substituent is R1~ R3Means the same as described in. m5 represents an integer of 0 to 6, and when m5 represents an integer of 2 or more, a plurality of R21May be the same or different.
[0176]
In general formula (IV-3), R19And R20Preferred combinations of are described.
[0177]
R19Is a halogen atom, a cyano group, an alkoxy group having 1 to 6 carbon atoms, an acyl group having 1 to 8 carbon atoms, an alkoxycarbonyl group having 2 to 6 carbon atoms, and R20Is preferably a combination of a hydrogen atom and an alkyl group having 1 to 6 carbon atoms, and the most preferred combination is R19Is an alkoxy group having 1 to 6 carbon atoms and R20Is a hydrogen atom.
[0178]
The organic oxidant represented by the general formula (IV-3) is particularly preferably a compound represented by the following formula.
[0179]
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In the general formula (IV-4), R21Is preferably a hydrogen atom, an alkyl group, a halogen atom, a cyano group, an alkoxy group, an alkylthio group, an amide group, a sulfonamide group, a ureido group, or an acyl group, more preferably a hydrogen atom or a carbon number of 1-6. Alkyl group, halogen atom, cyano group, C 1-6 alkoxy group, C 1-6 alkylthio group, C 1-6 amide group, C 1-6 sulfonamide group, C 1 A ureido group having 6 to 6 carbon atoms and an acyl group having 1 to 6 carbon atoms, particularly preferably a hydrogen atom, an alkyl group having 1 to 6 carbon atoms, a fluorine atom, a chlorine atom, a bromine atom, a cyano group, or a carbon atom having 1 to 6 carbon atoms. And most preferably a hydrogen atom.
[0180]
Specific examples of the organic oxidant used in the present invention are described below.
[0181]
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[Chemical Formula 86]
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The compound represented by the general formula (IV) can be easily synthesized according to a general synthesis method such as J. Chem. Soc. Perkin Trans. 1, 611 (1992), Synthesis, 546 (1971). is there. Moreover, the following synthesis example and the method according to it can also be taken.
[0182]
Synthesis example
According to the following formula, exemplary compound (A-22) according to the present invention was synthesized.
[0183]
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Synthesis of (A-22a)
1.72 g of 1,4-dibromo-2,5-difluorobenzene, 24.9 g of potassium iodide, 9.53 g of copper iodide, and 30 ml of HMPA (hexamethylphosphoric triamide) were mixed, Heated to 160 ° C. After completion of the reaction, dilute hydrochloric acid and ether were poured into the reaction solution, the copper salt was filtered, and the organic layer was extracted. The organic layer was washed with aqueous sulfite, dried over sodium sulfate, filtered, and the filtrate was concentrated under reduced pressure to obtain 2.93 g of (A-22a) yellow crystals.
[0184]
Synthesis of (A-22b)
60 ml of THF (tetrahydrofuran) was added to 3.66 g of (A-22a), 2.64 g of malononitrile, 1.44 g of sodium hydride, and 0.21 g of bistriphenylphosphine palladium chloride, and heated to reflux for 12 hours. After completion of the reaction, the reaction solution was poured into 1N hydrochloric acid, and the white precipitate was filtered off and dried to obtain 2.68 g of (A-22b) as a white solid.
[0185]
Synthesis of (A-22)
(A-22b) 100 ml of water was added to 3.36 g, and an excessive amount of bromine water was slowly added dropwise to the suspension. After standing overnight, the resulting red precipitate was filtered off, washed with cold water, and dissolved in 60 ml of methylene chloride. This solution was dried over sodium sulfate, treated with activated carbon, and the solvent was distilled off to obtain 3.11 g of yellow crystals of the exemplified compound (A-22) as the target product.
[0186]
Exemplified compound (A-58) according to the present invention was synthesized according to the following formula.
[0187]
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Synthesis of (A-58a)
25.0 g of chloranil was dissolved in 60 ml of acetonitrile, and ammonia gas was continuously introduced into this suspension. The obtained tea solid was collected by filtration, washed with water and then with 100 ml of acetonitrile, and dried under reduced pressure to obtain 19.6 g of (A-58a).
[0188]
Synthesis of (A-58)
100 ml of DMF was added to 2.1 g of (A-58a), 4.4 g of lauryl chloride, and 2.8 ml of triethylamine, and heated at 70 ° C. After heating for 7 hours, the mixture was poured into 300 ml of cold water and extracted with ethyl acetate. After drying over sodium sulfate, the mixture was concentrated and recrystallized from acetonitrile to obtain 1.7 g of yellow crystals of the target compound (A-58).
[0189]
The organic oxidizing agent represented by the general formula (IV) may be used alone or in combination with other known quenchers.
[0190]
Typical examples of the quencher to be combined include metal complexes represented by the general formula (III), (IV), or (V) described in JP-A-3-224793, diimmonium salts, aminium salts, Examples thereof include nitroso compounds described in Japanese Patent Publication No. 3000028 and Japanese Patent Laid-Open No. 2-330028. Particularly preferred as a quencher to be combined is a metal complex (for example, PA-1006 (Mitsui Toatsu Fine Co., Ltd.)) or a diimmonium salt (for example, IRG-023, IRG-022 (Nippon Kayaku Co., Ltd.)). Most preferred is a diimmonium salt. Two or more of these quenchers can be used in combination depending on the purpose.
[0191]
The amount of the organic oxidant represented by the general formula (IV) is preferably in the range of 1 to 100 parts by weight and more preferably in the range of 1 to 50 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the organic dye. It is preferably in the range of 1 to 25 parts by weight, most preferably in the range of 1 to 10 parts by weight.
[0192]
The amount of the quencher added is preferably in the range of 1 to 100 parts by weight, more preferably in the range of 1 to 50 parts by weight, and particularly preferably 1 to 25 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the organic dye. The most preferable range is 1 to 10 parts by weight.
[0193]
Next, the organic dye used in the present invention will be described.
[0194]
Examples of usable organic dyes include cyanine dyes, merocyanine dyes, phthalocyanine dyes, oxonol dyes, pyrylium dyes, thiopyrylium dyes, triarylmethane dyes, polymethine dyes, squalium dyes, and azulenium dyes. Examples thereof include dyes, naphthoquinone dyes, anthraquinone dyes, indophenol dyes, indoaniline dyes, aminium dyes / diimmonium dyes, and pyran dyes.
[0195]
Next, the symmetric or asymmetric cyanine dye represented by the general formula (III) will be described. In general formula (III), Z1, Z2As the nucleus formed by 3,3-dialkylindolenine nucleus, 3,3-dialkylbenzoindolenine nucleus, thiazole nucleus, benzothiazole nucleus, naphthothiazole nucleus, thiazoline nucleus, oxazole nucleus, benzoxazole nucleus, naphthoxazole Nucleus, oxazoline nucleus, selenazole nucleus, benzoselenazole nucleus, naphthoselenazole nucleus, selenazoline nucleus, tellurazole nucleus, benzotelrazole nucleus, naphthotelrazole nucleus, tellurazoline nucleus, imidazole nucleus, benzimidazole nucleus, naphthimidazole nucleus, pyridine nucleus Quinoline nucleus, isoquinoline nucleus, imidazo [4,5-b] quinoxaline nucleus, oxadiazole nucleus, thiadiazole nucleus, tetrazole nucleus, pyrimidine nucleus and the like. The 5-membered or 6-membered nitrogen-containing heterocycle mentioned here may have a substituent, if possible, and the substituent is R as described in the general formula (IV).1, R2And R3The same thing can be mentioned.
[0196]
Examples of the substituent will be described in more detail.
[0197]
The alkyl group is an alkyl group which may have a linear, branched or cyclic substituent having 1 to 18 carbon atoms (preferably 1 to 8 carbon atoms), for example, methyl, ethyl, propyl, isopropyl , Butyl, isobutyl, pentyl, 2-hydroxyethyl, 4-carboxybutyl, hexyl, octyl, benzyl and phenethyl.
[0198]
The alkenyl group is a linear, branched or cyclic alkenyl group having 2 to 18 carbon atoms (preferably 2 to 8 carbon atoms), and examples thereof include vinyl, allyl, 1-propenyl, 2-pentenyl, 1,3- Mention may be made of butadienyl and 2-octenyl.
[0199]
The aralkyl group is an aralkyl group having 7 to 10 carbon atoms, and examples thereof include benzyl.
[0200]
The aryl group is an aryl group which may have a substituent having 6 to 10 carbon atoms. For example, phenyl, naphthyl, 4-carboxyphenyl, 3-carboxyphenyl, 3,5-dicarboxyphenyl, 4- Mention may be made of methanesulfonamidophenyl and 4-butanesulfonamidophenyl.
[0201]
The heterocyclic group is a 5- or 6-membered saturated or unsaturated heterocyclic group composed of a carbon atom, a nitrogen atom, an oxygen atom, or a sulfur atom, and the number of heteroatoms constituting the ring and the type of element May be one or more, for example, oxazole ring, benzoxazole ring, 5-carboxybenzoxazole ring, thiazole ring, imidazole ring, pyridine ring, sulfolane ring, furan ring, thiophene ring, pyrazole ring, pyrrole ring , Chroman ring and coumarin ring.
[0202]
As a halogen atom, a fluorine atom, a chlorine atom, and a bromine atom can be mentioned, for example.
[0203]
The alkoxy group is an alkoxy group having 1 to 18 carbon atoms (preferably 1 to 8 carbon atoms), and examples thereof include methoxy, ethoxy, propoxy, and butoxy.
[0204]
The aryloxy group is an aryloxy group which may have a substituent having 6 to 10 carbon atoms, and examples thereof include phenoxy and p-methoxyphenoxy.
[0205]
The alkylthio group is an alkylthio group having 1 to 18 carbon atoms (preferably 1 to 8 carbon atoms), and examples thereof include methylthio and ethylthio.
[0206]
The arylthio group is an arylthio group having 6 to 10 carbon atoms, and examples thereof include phenylthio.
[0207]
The acyloxy group is an acyloxy group having 1 to 18 carbon atoms (preferably 1 to 8 carbon atoms), and examples thereof include acetoxy, propanoyloxy, pentanoyloxy, and octanoyloxy.
[0208]
The alkylamino group is an alkylamino group having 1 to 18 carbon atoms (preferably 1 to 8 carbon atoms), and examples thereof include methylamino, dimethylamino, diethylamino, dibutylamino and octylamino.
[0209]
The amide group is an amide group having 1 to 18 carbon atoms (preferably 1 to 8 carbon atoms), and examples thereof include acetamido, propanoylamino, pentanoylamino, octanoylamino, octanoylmethylamino, and benzamide. be able to.
[0210]
The sulfonamide group is a sulfonamide group having 1 to 18 carbon atoms (preferably 1 to 8 carbon atoms), and examples thereof include methanesulfonamide, ethanesulfonamide, propylsulfonamide, butanesulfonamide, and benzenesulfonamide. be able to.
[0211]
The alkoxycarbonylamino group is an alkoxycarbonylamino group having 1 to 18 carbon atoms (preferably 1 to 8 carbon atoms), and examples thereof include methoxycarbonylamino and ethoxycarbonylamino.
[0212]
The alkoxysulfonylamino group is an alkoxysulfonylamino group having 1 to 18 carbon atoms (preferably 1 to 8 carbon atoms), and examples thereof include methoxysulfonylamino and ethoxysulfonylamino.
[0213]
The sulfamoylamino group is a sulfamoylamino group which may have a substituent having 0 to 18 carbon atoms (preferably 0 to 8 carbon atoms), for example, methylsulfamoylamino, dimethylsulfamoylamino. And ethylsulfamoylamino, propylsulfamoylamino, and octylsulfamoylamino.
[0214]
The ureido group is a ureido group which may have a substituent having 1 to 18 carbon atoms (preferably 1 to 8 carbon atoms), and examples thereof include ureido, methylureido, N, N-dimethylureido, and octylureido. Can be mentioned.
[0215]
The thioureido group is a thioureido group which may have a substituent having 1 to 18 carbon atoms (preferably 1 to 8 carbon atoms), for example, thioureido, methylthioureido, N, N-dimethylthioureido, octylthio. Ureido.
[0216]
The acyl group is an acyl group having 1 to 18 carbon atoms (preferably 1 to 8 carbon atoms), and examples thereof include acetyl, benzoyl, and propanoyl.
[0217]
The alkoxycarbonyl group is an alkoxycarbonyl group having 1 to 18 carbon atoms (preferably 1 to 8 carbon atoms), and examples thereof include methoxycarbonyl, ethoxycarbonyl, and octyloxycarbonyl.
[0218]
The carbamoyl group is a carbamoyl group which may have a substituent having 1 to 18 carbon atoms (preferably 1 to 8 carbon atoms). For example, carbamoyl, N, N-dimethylcarbamoyl, and N-ethylcarbamoyl are substituted. Can be mentioned.
[0219]
The alkyl or arylsulfonyl group is an alkyl or arylsulfonyl group having 1 to 18 carbon atoms (preferably 1 to 8 carbon atoms), and examples thereof include methanesulfonyl, ethanesulfonyl, and benzenesulfonyl.
[0220]
The alkylsulfinyl group is an alkylsulfinyl group having 1 to 18 carbon atoms (preferably 1 to 8 carbon atoms), and examples thereof include methanesulfinyl, ethanesulfinyl, and octanesulfinyl.
[0221]
The sulfamoyl group is a sulfamoyl group which may have a substituent having 0 to 18 carbon atoms (preferably 0 to 8 carbon atoms), for example, sulfamoyl, dimethylsulfamoyl, ethylsulfamoyl, butylsulfamo Mention may be made of moyl, octylsulfamoyl and phenylsulfamoyl.
[0222]
Z1And Z2Is preferably a substituted or unsubstituted 3,3-dialkylindolenine nucleus or 3,3-dialkylbenzoindolenine nucleus.
[0223]
R30, R31Each independently represents an alkyl group.
[0224]
R30, R31Is a substituted or unsubstituted linear, branched or cyclic alkyl group having 1 to 18 carbon atoms (preferably 1 to 8 carbon atoms). It is synonymous with what was mentioned as a substituent of a ring, and the preferable range is also the same. Preferably, it is an unsubstituted alkyl group or an alkyl group substituted with an aryl group, a halogen atom, a hydroxy group, an alkoxy group, an acyloxy group, an amide group, a sulfonamide group, an alkoxycarbonyl group, a carboxyl group, or a sulfo group. Examples of these are methyl, ethyl, propyl, butyl, isobutyl, 2-ethylhexyl, octyl, benzyl, 2-phenylethyl, 2-hydroxyethyl, 3-hydroxypropyl, 2-carboxyethyl, 3-carboxypropyl, 4 -Carboxybutyl, carboxymethyl, 2-methoxyethyl, 2- (2-methoxyethoxy) ethyl, 2-sulfoethyl, 3-sulfopropyl, 3-sulfobutyl, 4-sulfobutyl, 2- (3-sulfopropoxy) ethyl, 2 Mention may be made of -hydroxy-3-sulfopropyl, 3-sulfopropoxyethoxyethyl, 2-acetoxyethyl, carbomethoxymethyl and 2-methanesulfonylaminoethyl.
[0225]
L3, L4, L5, L6And L7Are each independently an unsubstituted or substituted methine group, and the details of the substituent are the same as those described as the substituent of the nitrogen-containing heterocyclic ring, and the preferred ranges thereof are also the same. It is. Moreover, when it has a substituent, substituents may connect and a 5-7 membered ring may be formed, or an auxiliary color group and a ring can also be formed. Examples of the 5- to 7-membered ring include a cyclopentene ring, 1-dimethylaminocyclopentene ring, 1-diphenylaminocyclopentene ring, cyclohexene ring, 1-chlorocyclohexene ring, isophorone ring, 1-morpholinocyclopentene ring, and cycloheptene ring. Can be mentioned.
[0226]
n1 and n2 are preferably either n1 is 0 and n2 is 1, or n1 is 2 and n2 is 0.
[0227]
M1 represents a charge balanced counter ion. M1 may be a cation or an anion.
[0228]
Examples of the cation include alkali ions such as sodium ion, potassium ion and lithium ion, and organic ions such as tetraalkylammonium ion and pyridinium ion.
[0229]
The anion may be either an inorganic anion or an organic anion, such as a halogen anion (eg, fluorine ion, chlorine ion, bromine ion, iodine ion), sulfonate ion (eg, methanesulfonate ion, trifluoromethane). Sulfonate ion, methyl sulfate ion, p-toluenesulfonate ion, p-chlorobenzenesulfonate ion, 1,3-benzenedisulfonate ion, 1,5-naphthalenedisulfonate ion, 2,6-naphthalenedisulfonate ion) , Sulfate ion, thiocyanate ion, perchlorate ion, tetrafluoroborate ion, picrate ion, acetate ion, metal complex ion represented by the following formula:
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And phosphate ions (for example, hexafluorophosphate ions, phosphate ions represented by the following formula:
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Can be mentioned.
[0230]
m1 represents a number (0 or more, preferably a number of 0 to 4) necessary for balancing the electric charge, and is 0 when a salt is formed in the molecule. p and q each independently represents 0 or 1. p and q are preferably both 0.
[0231]
In the compound represented by the general formula (III), two types may be bonded to each other on an arbitrary carbon atom to form a bis-type structure.
[0232]
The organic dye is preferably a cyanine dye represented by the following general formula (III-1).
[0233]
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The cyanine dye compound represented by formula (III-1) is more preferably a compound comprising the following combinations.
[0234]
X3And X4Each independently represents an oxygen atom, -C (R34) (R35)-Or -N (R36)-And R32And R33Each independently is an unsubstituted or substituted alkyl group having 1 to 6 carbon atoms substituted with an alkoxy group or an alkylthio group,34, R35And R36Are each independently an unsubstituted alkyl group having 1 to 6 carbon atoms, R37Is a hydrogen atom or an optionally substituted alkyl group having 1 to 6 carbon atoms, phenyl group, pyridyl group, pyrimidyl group, succinimide group, benzoxazole group or halogen atom, and Z11And Z22Are each independently an atomic group necessary to form an unsubstituted benzene ring, naphthalene ring or quinoxaline ring, or 1 or 2 groups selected from a methyl group, a chlorine atom, a fluorine atom, a methoxy group or an ethoxy group This is an atomic group necessary for forming a substituted benzene ring, and M2 is a perchlorate ion, a hexafluorophosphate ion, or a metal complex ion represented by the following formula:
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Or a sulfonate ion represented by the following formula:
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A combination is preferred. m2 represents the valence of M2.
[0235]
In general formula (III-1), the most preferred combination is X3And X4Are -C (R34) (R35)-Or simultaneously -N (R36)-And R32And R3 3Are each independently an unsubstituted alkyl group (preferably a methyl group, an ethyl group, a propyl group, an isopropyl group, a butyl group), and R34, R35And R36Each independently represents a methyl group or an ethyl group, and R37Is a hydrogen atom, a methyl group, an ethyl group, a chlorine atom or a bromine atom, and Z11And Z22Is an atomic group necessary for simultaneously forming an unsubstituted benzene ring, naphthalene ring or quinoxaline ring.
[0236]
Specific examples of the organic dye represented by the general formula (III) used in the present invention are described below.
[0237]
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The compound represented by the general formula (III) is “Heterocyclic Compounds-Cyanine Dyes and Related Compounds” by FM Hamer “Heterocyclic Compounds-Cyanine Dyes and Related Compounds”. ”, John Wiley & Sons (New York, London, 1964);“ Dam Sturmer ”,“ Heterocyclic Compounds Special Topics in • Heterocyclic Compounds-Special topics in cyclic chemistry, Chapter 18,
[0238]
Of the present inventionIn another surface plasmon light modulation element,The photofunctional film is composed of a metal complex of an azo dye represented by the following general formula (V)Is usedThe
[0239]
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In the formula, M represents a metal atom, X represents an oxygen atom, a sulfur atom, or = NR21Represents R21Represents a hydrogen atom, an alkyl group, an aryl group, an acyl group, an alkylsulfonyl group, or an arylsulfonyl group;11Represents an atomic group necessary for completing a 5- or 6-membered nitrogen-containing heterocycle, and Z12Represents an atomic group necessary for completing an aromatic ring or a heteroaromatic ring.
[0240]
Among the compounds of the general formula (V), compounds represented by the following general formula (V-1) are preferable.
[0241]
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In the formula, M represents iron, cobalt, nickel, copper, zinc, palladium, platinum, or gold, and R21 may have an alkylsulfonyl group, an arylsulfonyl group, or a substituent having 1 to 12 carbon atoms. Represents a good alkyl group or a phenyl group or naphthyl group which may have a substituent of 6 to 16 carbon atoms, and Y represents an oxygen atom, a sulfur atom, or ═NR22Represents R22, R23And R24Each independently represents an alkyl group which may have a substituent of 1 to 12 carbon atoms;23And R24May be linked to each other to form a ring, and R25And R26Each independently represents a hydrogen atom, a halogen atom, an alkyl group, an aryl group, a cyano group, an acyl group, an alkylsulfonyl group, or an arylsulfonyl group;27, R28And R29Are each independently a hydrogen atom, alkyl group, aryl group, hydroxy group, alkoxy group, aryloxy group, amino group, carbonamido group, sulfonamido group, cyano group, halogen atom, acyl group, alkylsulfonyl group, or aryl. Represents a sulfonyl group.
[0242]
Among general formula (V-1), the compound represented by the following general formula (V-2) is preferable.
[0243]
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In the formula, M is preferably iron, cobalt, or nickel, and nickel is particularly preferable. R21Is preferably an alkylsulfonyl group having 1 to 4 carbon atoms which may have a substituent, or an arylsulfonyl group having 6 to 10 carbon atoms which may have a substituent, particularly unsubstituted or An alkylsulfonyl group having 1 to 4 carbon atoms substituted with a fluorine atom (for example, a methylsulfonyl group or a trifluoromethylsulfonyl group), or an unsubstituted arylsulfonyl group having 6 to 10 carbon atoms (for example, a phenylsulfonyl group) ) Is preferable. R22, R23And R24Are preferably each independently an alkyl group having 1 to 4 carbon atoms which may have a substituent. Preferable examples of this substituent include a halogen atom, a hydroxy group, a cyano group, an alkoxy group, an alkylthio group, an arylthio group, an acyl group, an alkylsulfonyl group and an arylsulfonyl group. More preferably, R22, R23And R24Are each independently an unsubstituted alkyl group having 1 to 4 carbon atoms. Also R23And R24Are preferably connected to each other to form a ring (for example, a pyrrolidine ring or a morpholine ring). R25And R26Are each independently preferably a cyano group, an acyl group, an alkylsulfonyl group, or an arylsulfonyl group, and particularly preferably both are cyano groups. R27, R28And R29Are each independently preferably a hydrogen atom, an alkyl group, an aryl group, a hydroxy group, an alkoxy group, an aryloxy group, an amino group, a carbonamido group, or a sulfonamido group, and more preferably a hydrogen atom.
[0244]
Specific examples of the metal complex of the azo dye used in the present invention are described below.
[0245]
Embedded image
A method for synthesizing a metal complex of an azo dye represented by the general formula (V) is described in JP-A-9-277703, particularly in Examples 1 to 3.
[0246]
In the present invention, a photofunctional film composed of an azo dye represented by the following general formula (VI) is also preferably used.
[0247]
Embedded image
In the formula, k and M have the same meanings as k and M in the general formula (II-1) or general formula (II-2), respectively.11, Z12Are X and Z in the general formula (V)11, Z12Are synonymous with each other.
[0248]
Specific examples of the azo dye represented by the general formula (VI) are shown below.
[0249]
Embedded image
The azo compound represented by the general formula (VI) can be synthesized by an azo coupling reaction of aromatic diazonium according to a conventional method.
[0250]
In the present invention, a polymer compound may be used in combination in order to easily maintain an amorphous state without crystallization of an organic dye or the like. Examples of such polymer compounds include natural polymer materials such as gelatin, dextran, rosin and rubber, cellulose derivatives such as nitrocellulose, cellulose acetate and cellulose acetate butyrate, polyethylene, polystyrene, polypropylene, polyisobutylene and the like. Hydrocarbon resins, polyvinyl resins such as polyvinyl chloride, polyvinylidene chloride, polyvinyl chloride-polyvinyl acetate copolymers, acrylic resins such as polyether, polyacrylamide, polymethyl acrylate, polymethyl methacrylate, polyester Synthetic polymer materials such as polyurethane, polyvinyl alcohol, chlorinated polyolefin, epoxy resin, butyral resin, rubber derivatives, and prepolymers of thermosetting resins such as phenol-formaldehyde resins. Can.
[0251]
The optical functional film of the present invention can be obtained by applying any of the compounds represented by the above general formulas (I) to (VI) onto a metal film by a known method such as spin coating, vapor deposition, sputtering or the like. . The film thickness is controlled so as to include a condition in which surface plasmon resonance occurs with respect to light of any wavelength in the range of 350 nm to 2000 nm, but a range of 10 nm to 1000 nm is usually preferable.
[0252]
【The invention's effect】
In the surface plasmon light modulation element of the present invention, a silver film whose surface plasmon resonance generation conditions are stricter than that of a conventionally used gold film is used as a metal film. A sufficiently high degree of modulation can be obtained simply by changing.
[0253]
Then, an oxygen barrier film is formed on the silver film directly or through a photofunctional film, or the photofunctional film on the silver film is oxygen-blocking. The change is prevented, and a stable modulation operation can be obtained.
[0254]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings. FIG. 1 shows a side shape of a surface plasmon light modulation device according to a first embodiment of the present invention. The surface plasmon light modulation element includes a prism-
[0255]
In this example, the modulated
[0256]
As the driving
[0257]
On the other hand, the film thickness of the
[0258]
Hereinafter, the operation of the surface plasmon light modulation element will be described. As described above, the refractive index n of the optical
[0259]
Therefore, if the incident angle θ is set to 51.8 °, for example, the reflectance is almost equal in a state where the modulated driving
[0260]
FIG. 6 is a graph showing the result of measuring the intensity of the SPR signal, which is the modulated light, when the modulated light is turned on / off when modulation is performed using the above light modulation element, and follows the on / off of the modulated signal. Thus, it can be seen that the SPR light that is the modulated light is modulated.
[0261]
In the above, although the compound 26 of general formula (II) was used as a material of an optical functional film, the same result was obtained when the compound of the following (Table 4) was used instead.
[0262]
[Table 4]
As described above, when the
[0263]
On the other hand, since the
[0264]
As apparent from FIG. 3, if the incident angle θ of the modulated light 10 with respect to the interface between the
[0265]
In the above embodiment, the
[0266]
Next, a second embodiment of the present invention will be described with reference to FIG. In the surface plasmon light modulation element of the second embodiment, a substantially rectangular parallelepiped dielectric block 30 made of glass is used in place of the
[0267]
In this apparatus, the modulated
[0268]
As described above, the embodiment for modulating the modulated light 10 that is a single beam has been described. However, the surface plasmon light modulation element of the present invention has an image having a two-dimensional spread like projection light from various projectors. It is also possible to use light carrying information as modulated light and switching its optical path by modulation operation.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic side view of a surface plasmon light modulator according to a first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a graph showing the relationship between the incident angle of modulated light on one surface of a dielectric block and the reflectance in relation to the present invention.
3 is a graph showing the relationship between the incident angle and the reflectance of modulated light with respect to one surface of a dielectric block in the surface plasmon light modulation element of FIG. 1 in comparison with modulation drive light irradiation and non-irradiation.
FIG. 4 is a schematic side view showing an example of a conventional surface plasmon light modulation element.
FIG. 5 is a schematic side view of a surface plasmon light modulator according to a second embodiment of the present invention.
6 is a graph showing the relationship between the on / off state of modulated light and the detected intensity of modulated light in the surface plasmon light modulation element shown in FIG.
[Explanation of symbols]
10 modulated light
11 Dielectric block
11a One side of dielectric block
12 Metal film
13 Optical functional film
14 Modulation drive light
15 Drive light source
20 Silver film
21 Oxygen barrier
30 Dielectric block
30a One side of dielectric block
31 Refractive index matching liquid
32 prism
Claims (12)
この誘電体ブロックの上に形成された銀膜と、
この銀膜に対して前記誘電体ブロックと反対側に配置して、該銀膜と一体化された、光照射によって屈折率が変化する光機能性膜と、
この光機能性膜と一体化されて、前記銀膜を周囲雰囲気から遮断する酸素遮断膜と、
前記光機能性膜に変調駆動光を照射する駆動光源とからなる表面プラズモン光変調素子において、
前記光機能性膜が下記の一般式(I)で示される化合物から形成されていることを特徴とする表面プラズモン光変調素子。
A silver film formed on the dielectric block;
An optical functional film that is disposed on the opposite side of the dielectric block with respect to the silver film and is integrated with the silver film , the refractive index of which is changed by light irradiation,
Integrated with this optical functional film , an oxygen blocking film that blocks the silver film from the ambient atmosphere ;
In a surface plasmon light modulation element comprising a drive light source for irradiating the optical functional film with modulated drive light ,
The surface plasmon light modulation element, wherein the optical functional film is formed of a compound represented by the following general formula (I) .
この誘電体ブロックの上に形成された銀膜と、
この銀膜に対して前記誘電体ブロックと反対側に配置して、該銀膜と一体化された、光照射によって屈折率が変化する光機能性膜と、
この光機能性膜と一体化されて、前記銀膜を周囲雰囲気から遮断する酸素遮断膜と、
前記光機能性膜に変調駆動光を照射する駆動光源とからなる表面プラズモン光変調素子において、
前記光機能性膜が下記の一般式( II −1)で示される色素化合物、一般式( II −2)で示される色素化合物をそれぞれ単独で、あるいは組み合わせて形成されていることを特徴とする表面プラズモン光変調素子。
A silver film formed on the dielectric block;
An optical functional film that is disposed on the opposite side of the dielectric block with respect to the silver film and integrated with the silver film, and whose refractive index is changed by light irradiation,
Integrated with this optical functional film, an oxygen blocking film that blocks the silver film from the ambient atmosphere,
In a surface plasmon light modulation element comprising a drive light source for irradiating the optical functional film with modulated drive light,
The optical functional film is formed of a dye compound represented by the following general formula ( II- 1) and a dye compound represented by the general formula ( II- 2), either alone or in combination. Surface plasmon light modulator.
この誘電体ブロックの上に形成された銀膜と、
この銀膜に対して前記誘電体ブロックと反対側に配置して、該銀膜と一体化された、光照射によって屈折率が変化する光機能性膜と、
この光機能性膜と一体化されて、前記銀膜を周囲雰囲気から遮断する酸素遮断膜と、
前記光機能性膜に変調駆動光を照射する駆動光源とからなる表面プラズモン光変調素子において、
前記光機能性膜が下記の一般式( III )で示される有機色素と、下記の一般式( IV )で示される有機酸化剤とを組み合わせて形成されていることを特徴とする表面プラズモン光変調素子。
A silver film formed on the dielectric block;
An optical functional film that is disposed on the opposite side of the dielectric block with respect to the silver film and integrated with the silver film, and whose refractive index is changed by light irradiation,
Integrated with this optical functional film, an oxygen blocking film that blocks the silver film from the ambient atmosphere,
In a surface plasmon light modulation element comprising a drive light source for irradiating the optical functional film with modulated drive light,
Surface plasmon light modulation characterized in that the optical functional film is formed by combining an organic dye represented by the following general formula ( III ) and an organic oxidizing agent represented by the following general formula ( IV ) element.
この誘電体ブロックの上に形成された銀膜と、
この銀膜に対して前記誘電体ブロックと反対側に配置して、該銀膜と一体化された、光照射によって屈折率が変化する光機能性膜と、
この光機能性膜と一体化されて、前記銀膜を周囲雰囲気から遮断する酸素遮断膜と、
前記光機能性膜に変調駆動光を照射する駆動光源とからなる表面プラズモン光変調素子において、
前記光機能性膜が下記の一般式( V )で示される有機色素から形成されていることを特徴とする表面プラズモン光変調素子。
A silver film formed on the dielectric block;
An optical functional film that is disposed on the opposite side of the dielectric block with respect to the silver film and integrated with the silver film, and whose refractive index is changed by light irradiation,
Integrated with this optical functional film, an oxygen blocking film that blocks the silver film from the ambient atmosphere,
In a surface plasmon light modulation element comprising a drive light source for irradiating the optical functional film with modulated drive light,
The surface plasmon light modulation element, wherein the optical functional film is formed of an organic dye represented by the following general formula ( V ) .
前記酸素遮断膜が、変調駆動光を透過させる膜として、前記光機能性膜の上に形成されていることを特徴とする請求項1から4いずれか1項記載の表面プラズモン光変調素子。 The optical functional film is formed on the silver film;
The oxygen barrier film, as a membrane for transmitting modulation drive light, surface plasmon light modulator of claims 1 4 any one of claims, characterized in that formed on the optical functional film.
前記光機能性膜が前記酸素遮断膜の上に形成されていることを特徴とする請求項1から4いずれか1項記載の表面プラズモン光変調素子。 The oxygen barrier film is formed on the silver film;
Surface plasmon light modulator of claim 1 to 4, wherein any one, wherein the optical functional film is formed on the oxygen barrier layer.
このプリズムを通して前記被変調光が前記誘電体ブロックの一面に導入されることを特徴とする請求項1から10いずれか1項記載の表面プラズモン光変調素子。The dielectric block is integrated with a prism having a refractive index equal to the dielectric block via a refractive index matching liquid having a refractive index equal to the dielectric block;
Surface plasmon light modulating element of the modulated light is the dielectric one face, characterized in that it is introduced to claims 1 to 10 set forth in any one block through the prism.
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