JP4119709B2 - セラミックバーナの隔壁せり出し防止装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、セラミックバーナの隔壁せり出しが限界量を超えないようにサポートして、バーナ寿命の延長を図ることができるセラミックバーナの隔壁せり出し防止装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、製鉄所の高炉熱風炉においてはセラミックバーナが広く使用されている。このセラミックバーナは、隔壁によって複数に仕切られた通路内を燃焼用ガスと燃焼用エアとが交互に流通するように構成されている。また、前記隔壁は耐火レンガを積み上げて形成したものであり、稼動年数が長くなるとレンガの膨張収縮により隔壁の一部あるいは全体がせり出し、隔壁間に所定の間隔を維持できなくなるという現象があった。そこで、図5に示されるように、各隔壁10、10間に、番号11で示すキーレンガと称される耐火物製のスペーサ部材を組み込んで隔壁のせり出しを予防し、隔壁10、10間の間隔を一定に保つよう対処してきた。
【0003】
しかしながら、特に燃焼用ガスの通路側においてはミスト中の硫化物等による影響を受けて前記キーレンガ11が亀裂を発し脱落する現象が生じ、隔壁10のせり出しに発展するという問題点があった。また、隔壁10、10間の間隔は非常に狭いため十分な作業場を確保することが困難であり、キーレンガ11が脱落した後は隔壁せり出し防止の有効な補修方法がなかった。従って、バーナの寿命(隔壁のせり出し量に着目した場合は、所定の限界量を超えた時)を待って全面改築するのが現状であり、キーレンガの脱落後において隔壁10のせり出しを防止してバーナ寿命の延長を図ることができる新たな補修手段の開発が要望されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記のような従来の問題点を解決して、キーレンガの脱落後において隔壁のせり出しが限界量を超えないようにサポートし、有効にバーナ寿命の延長を図ることができ、しかも確実、簡単かつ安価に隔壁のせり出しを防止することができるセラミックバーナの隔壁せり出し防止装置を提供することを目的として完成されたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するためになされた本発明は、セラミックバーナの下方部より隔壁間に挿入されるパイプ本体と、このパイプ本体に連通して設けられ両隔壁に向けて伸張自在なピストンと、前記パイプ本体を通じて下方部よりピストン内に不定形耐火物を圧入する耐火物供給手段とからなるセラミックバーナの隔壁せり出し防止装置であって、前記ピストンにはストッパーが設けられて、このストッパーの係合によりピストンの前進が規制されるか、若しくはピストン先端がせり出した隔壁に当接した段階で不定形耐火物の圧入が終了するよう構成されているとともに、ピストン先端には当て板が取り付けられ、該当て板の表面が耐火性ファイバーよりなるクッション材で被覆されており、また前記パイプ本体の下方部には三脚状の脚部が設けられているとともに、両側のアーチサポート金具にアングルが溶接されてパイプ本体が固定されていることを特徴とするセラミックバーナの隔壁せり出し防止装置である。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照しつつ本発明の好ましい実施の形態を示す。
図2は、製鉄所の高炉熱風炉におけるセラミックバーナを示すもので、図中20はセラミックバーナ、21は燃焼室、22は蓄熱室、23は混冷室である。また、セラミックバーナ20は、図5に示されるように、各隔壁10、10間にはスペーサ部材であるキーレンガ11が組み込まれており、隔壁10、10間の間隔を一定に保つよう構成されている。なお、前記隔壁10に仕切られた流路には、燃焼用ガスと燃焼用エアとが交互に流通するように構成されている。
そして本発明は、前記キーレンガ11が脱落してしまった後において、隔壁のせり出しが限界量を超えないようにサポートするための隔壁せり出し防止方法および装置である。
【0007】
図1は、本発明に係るセラミックバーナの隔壁せり出し防止装置を示すものであり、図1において、1はセラミックバーナの下方部より隔壁間に挿入されるパイプ本体、2はこのパイプ本体1に連通して設けられ両隔壁10、10に向けて伸張自在なピストン、7は前記パイプ本体1を通じてピストン内に不定形耐火物を圧入するミニスネーク圧入機のような耐火物供給手段である。また、前記パイプ本体1の下方部には三脚状の脚部1aを設けるとともに、両側のアーチサポート金具10aにアングル1cを溶接することにより、パイプ本体1をしっかりと固定するよう構成されている。
なお、図示のものでは、パイプ本体1をキーレンガ11の脱落現象が発生しやすい燃焼用ガスの流路内に挿入した場合を示している。
【0008】
図3は要部の断面図、図4はピストン2の拡大断面図を示すものであるが、ピストン先端には当て板3が取り付けられており、該当て板3の表面が耐火性ファイバーよりなるクッション材4で被覆されたものとなっている。このようなクッション材4を介して隔壁10をやんわりと支持することにより、隔壁10の破損を防止するよう構成されている。また、ピストンおよびシリンダには各々ストッパー5a、5bが形成されており、これらストッパーの係合によりピストンの最大前進距離が規制され、当て板3が隔壁10を押し過ぎないように設計されている。更には、ピストンには圧抜き孔6が設けられていて、後述するように、不定形耐火物の圧入が円滑に行われるよう構成されている。
なお、図示のものでは、前記ピストン2はパイプ本体1の上下方向に複数個設けられており、1本のパイプ本体1により上下方向の複数個所を同時に支持できるよう構成されているが、ピストン2を1個のみ設けてもよいことは勿論である。
【0009】
次に、前述したような装置を用いて隔壁のせり出しを防止する方法につき、説明する。
先ず、検査員によりセラミックバーナの隔壁間を点検し、キーレンガが脱落して隔壁がせり出している個所をピックアップする。次いで、この検査結果に基づき当て板3を当てて支持すべき隔壁の位置を確認し、パイプ本体1に必要なピストン2をセットする。このようにして得られたパイプ本体1を、セラミックバーナの下方部より補修が必要な隔壁10、10間に挿入するとともに、脚部1aおよびアングル1cの溶接によりパイプ本体1をしっかりと固定する。
【0010】
次いで、このパイプ本体1にバルブ1bを介して耐火物供給手段7を取り付けたうえ、この耐火物供給手段7よりアルミナセメントのような不定形耐火物を圧入する。圧入された不定形耐火物は、パイプ本体1内を上昇するとともに、このパイプ本体1に連通して設けられたピストン内に入り込んで、ピストン2を隔壁側へ伸張させることとなる。この場合、不定形耐火物の圧入は、ピストン2に設けたストッパー5a、5bの係合によりピストンの前進が規制されるか、若しくはピストン先端がせり出した隔壁に当接した段階で終了するものとする。
なお、ピストン先端には当て板3が取り付けられており、該当て板3の表面が耐火性ファイバーよりなるクッション材4で被覆されているので、クッション材4を介して隔壁10をやんわりと支持することとなり、隔壁10の破損は的確に防止されることとなる。
【0011】
以上のようにしてピストン2を所定距離だけ伸張させて隔壁を支持した後は、バルブ1bを閉じるとともに耐火物供給手段7を撤去する。そして、この状態で不定形耐火物を固化させてピストン先端の当て板3により隔壁のせり出し部を支持する。不定形耐火物は、例えばアルミナセメントの場合、5〜6時間で固化し、その後は耐火レンガと同様に高温下にあっても熱の影響を受けることなく形状維持が可能なため、ピストン2を確実に保持して先端の当て板3により隔壁のせり出し部をしっかりと支持することとなる。しかも、本発明に係る隔壁せり出し防止装置は、パイプ本体1とピストン2が耐熱性に優れたステンレスで形成され、かつ内部に不定形耐火物が充填されたものとなっているので、高温下で使用されても変形等を生じることがなく長期間にわたって現形状を保持できるものである。
この結果、キーレンガが脱落して隔壁のせり出し現象が生じたとしても、限界量を超える前に本発明の方法により補修すれば、それ以上の隔壁のせり出しを確実に防止できることとなり、その後も長期間にわたってセラミックバーナを継続使用することが可能となる。従って、従来に比べてバーナ寿命を大幅に延長することができることとなる。
【0012】
【発明の効果】
以上の説明からも明らかなように、本発明はキーレンガの脱落後において隔壁のせり出しが限界量を超えないようにサポートし、有効にバーナ寿命の延長を図ることができ、しかも確実、簡単かつ安価に隔壁のせり出しを防止することができるものである。
よって本発明は従来の問題点を一掃したセラミックバーナの隔壁せり出し防止装置として、産業の発展に寄与するところは極めて大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す正面図である。
【図2】セラミックバーナを示す全体図である。
【図3】図1における要部の断面図である。
【図4】ピストンの拡大断面図である。
【図5】キーレンガの脱落状況を示す断面図である。
【符号の説明】
1 パイプ本体
2 ピストン
3 当て板
4 クッション材
7 耐火物供給手段
10 隔壁
11 キーレンガ
20 セラミックバーナ
Claims (2)
- セラミックバーナの下方部より隔壁間に挿入されるパイプ本体と、このパイプ本体に連通して設けられ両隔壁に向けて伸張自在なピストンと、前記パイプ本体を通じて下方部よりピストン内に不定形耐火物を圧入する耐火物供給手段とからなるセラミックバーナの隔壁せり出し防止装置であって、前記ピストンにはストッパーが設けられて、このストッパーの係合によりピストンの前進が規制されるか、若しくはピストン先端がせり出した隔壁に当接した段階で不定形耐火物の圧入が終了するよう構成されているとともに、ピストン先端には当て板が取り付けられ、該当て板の表面が耐火性ファイバーよりなるクッション材で被覆されており、また前記パイプ本体の下方部には三脚状の脚部が設けられているとともに、両側のアーチサポート金具にアングルが溶接されてパイプ本体が固定されていることを特徴とするセラミックバーナの隔壁せり出し防止装置。
- ピストンがパイプ本体の上下方向に複数個設けられている請求項1に記載のセラミックバーナの隔壁せり出し防止装置。
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JP2002232435A JP4119709B2 (ja) | 2002-08-09 | 2002-08-09 | セラミックバーナの隔壁せり出し防止装置 |
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