JP4119316B2 - シート状物の異常検出装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば枚葉輪転印刷機等において、シート状物が異常な状態で印刷ユニットへ供給されるのを検出するシート状物の異常検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のシート状物の異常検出装置は、給紙装置の差板に設けた異常給紙検知手段によって紙の異常な状態での給紙を検出することにより、胴を脱状態としたり、紙をくわえる爪を開いて紙送りを停止したりしていた(例えば、特許文献1,2参照)。なお、本出願人は、本明細書に記載した先行技術文献情報で特定される先行技術文献以外には、本発明に密接に関連する先行技術文献を出願時までに見付け出すことはできなかった。
【0003】
【特許文献1】
特開平4−347641号公報(段落「0013」、図4)
【特許文献2】
特開2001−179947号公報(段落「0028」、図8)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来のシート状物の異常検出装置は、いずれもスイング装置でシート状物を搬送胴に送る以前に異常給紙を検出する構造としているため、スイング装置で送るときまたは送った後に角折れや2枚送り等の異常が発生した場合には、異常を検出することができなかった。このため、異常が発生した状態で胴間にシート状物が送られるおそれがあり、ともすると胴が破損したりするという問題があった。
【0005】
本発明は上記した従来の問題に鑑みなされたものであり、その目的とするところはシート状物の異常な状態での給紙の検出を確実に行うことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、請求項1に係る発明は、シート状物を保持するシート状物保持手段を有し、前記シート状物を搬送する搬送胴と、この搬送胴から離れる方向に移動自在に支持された検出子と、この検出子の離れる方向への移動を検出する検出手段とを備え、前記検出手段を、前記搬送胴に保持された前記シート状物と前記検出子とが対向する範囲で検出する加速度センサとし、紙サイズ入力部に入力された紙サイズのデータに基づいて、前記加速度センサは、シート状物の搬送方向両端部を検出しないように制御されるものである。
したがって、シート状物が搬送胴のシート状物保持手段によって保持された状態で加速度センサによって異常を検出できる。
【0007】
また、請求項2に係る発明は、シート状物を保持するシート状物保持手段を有し、前記シート状物を搬送する搬送胴と、この搬送胴近づく方向に移動自在に支持された検出子と、この検出子の近づく方向への移動を検出する検出手段とを備え、前記検出手段を、前記搬送胴に保持された前記シート状物と前記検出子とが対向する範囲で検出する加速度センサとし、紙サイズ入力部に入力された紙サイズのデータに基づいて、前記加速度センサは、シート状物の搬送方向両端部を検出しないように制御されるものである。
したがって、シート状物が搬送胴のシート状物保持手段によって保持された状態で加速度センサによって異常を検出できる。
【0008】
また、請求項3に係る発明は、請求項1または2に係る発明において、前記加速度センサは、シート状物の搬送方向両端部を検出しないように制御される。
したがって、検出子がシート状物の先端に乗り上げるとき、およびシート状物の紙尻から落ちるときは検出されない。
【0009】
また、請求項4に係る発明は、請求項1または2に係る発明において、前記検出子に、前記シート状物保持手段との干渉を防止する干渉防止部を備えたものである。
したがって、検出子がシート状物保持手段によって損傷するようなことがない。
【0010】
また、請求項5に係る発明は、請求項1または2に係る発明において、前記検出子を回転体としたものである。
したがって、検出子が搬送されるシート状物の搬送の妨げにならない。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。図1は本発明に係るシート状物の異常検出装置を適用した枚葉輪転印刷機の全体の概略の構成を示す側面図、図2は同じく胴着脱装置の側面図、図3は同じく検出ローラを示し、同図(a)は正面図、同図(b)は検出ローラを支持した状態の側面図、図4は同じく構成を示すブロック図、図5は同じく角折れ部を検知する状態を示す模式図で、同図(a)は角折れ部を検知する前の状態を示し、同図(b)は角折れ部を検知した状態を示し、図6は検出ローラによって検出される範囲を示すシート状物の平面図で、同図(a)は最小のサイズの紙を示し、同図(b)は最大のサイズの紙を示し、図7は同じく紙の検出状態を示す模式図で、同図(a)は薄い紙の検出状態を示す模式図、同図(b)は厚い紙の検出状態を示す、図8は同じく検出ローラの変形例を示す正面図である。
【0012】
図1に全体を符号1で示す枚葉輪転印刷機は、シート状物としての紙2を積載する紙積台3が設けられた給紙装置4と、4組の印刷ユニット5と、印刷やコーティング後の紙2を積載する紙積台6が設けられた排紙装置7とによって概ね構成されている。各印刷ユニット5には、周面に版が装着された版胴8と、版の表面にインキと湿し水とを供給する図示しないインキ装置および給水装置と、版胴8に対接するゴム胴9と、このゴム胴9に対接する搬送胴としての圧胴10とが備えられている。互いに隣接する印刷ユニット5の圧胴10と圧胴10との間には、渡し胴11が対接して配設されている。給紙装置4と1色目の印刷ユニット5との間には、フィーダボード13と、差板14と、スイング装置15とが配設されている。スイング装置15と1色目の印刷ユニット5の圧胴10との間に渡し胴12が設けられている。
【0013】
このように構成されていることにより、給紙装置4の紙積台3に積載された紙2は、その上方に設けられた図示しないサッカ装置の吸口で1枚ずつ吸引されて搬送され、紙送りローラによりフィーダボード13上に送り込まれる。この紙2は紙送りベルトで差板14上へ搬送され、スイング装置15で渡し胴12に供給され、渡し胴12から圧胴10に供給される。このとき、インキと湿し水とで版面に形成された画像がゴム胴9のブランケット面に転写されているので、ゴム胴9と圧胴10との間を通過する紙2には、ゴム胴9上の画像が転写されて印刷が施される。このようにして4色の印刷が施された紙2は図示しない排紙チェーンで搬送され紙積台6上に落下して積載される。
【0014】
次に、図2を用いて胴着脱装置を説明する。
版胴8と圧胴10との両端軸は印刷ユニット5に設けられた左右のフレーム20に図示しない軸受を介して回転自在に軸支されている。また、ゴム胴9の両端軸21は、左右のフレーム20に嵌着された偏心軸受22に回転自在に軸支されている。
【0015】
圧胴10の端軸に近接して片側のフレーム20から外方へ突設されたスタッド23には、ブラケット24が支持されており、このブラケット24には、ステッピングモータ25が駆動ロッド26を直立させて固定されている。このステッピングモータ25の回転によりナット25aが回転すると、このナット25aにねじ部を螺合させた駆動ロッド26が上下に進退するように構成されている。駆動ロッド26の上方に位置して左右のフレーム20に両端部を軸支されたレバー軸27の突出部には、正面視をL字状に形成された連結レバー28が軸着されている。
【0016】
偏心軸受22の外輪(図示せず)に固定された軸受レバー29と前記連結レバー28とはロッド30で連結されており、ステッピングモータ25が回転することにより駆動ロッド26が進退し、連結レバー28とロッド30および軸受レバー29を介して偏心軸受22が回動する。この偏心軸受22が時計方向に回動することにより、ゴム胴9の胴入れが行われ、偏心軸受22が反時計方向に回動することにより、ゴム胴9の胴抜きが行われるように構成されている。
以上説明した胴着脱装置については、従来から知られている枚葉輪転印刷機の胴着脱装置と格別変わるところはない。
【0017】
次に、主に図3および図4を用いて、本発明の特徴であるシート状物の異常検出装置について説明する。
【0018】
図3(a)において、36,36は圧胴10の両端部に設けられたベアラであって、これらベアラ36,36間に横架された爪軸37には、多数のシート状物保持手段としてのくわえ爪装置(以下、単に爪と称する)38が、軸線方向に並設されている。
【0019】
図1に符号40で示すシート状物の異常検出装置は、1色目の印刷ユニット5の圧胴10の外周面に対応して、渡し胴12とゴム胴9との間に設けられている。このシート状物の異常検出装置40は、図3に示すように、検出子としての複数の検出ローラ41と、この検出ローラ41が圧胴10から離れる方向および圧胴10へ近づく方向への移動を検出する検出手段としての加速度センサ42とを備えている。
【0020】
43,43は一対の支持部材であって、互いに対向するように左右のフレーム20,20に図示を省略したブラケットを介して固定されており、これら支持部材43,43には、同図(b)に示すように、長孔43a,43aが設けられている。複数の検出ローラ41はローラ軸44に互いに等間隔おいて軸着されており、ローラ軸44の両端部はベアリング45,45の内輪に固定され、これらベアリング45,45は支持部材43,43の長孔43a,43aに摺動自在に支持されている。
【0021】
したがって、複数の検出ローラ41は、ベアリング45を介して支持部材43,43に回転自在に支持されているとともに、圧胴10に近づく方向と離れる方向とに移動自在に支持されており、常時自重によって圧胴10の周面に対接している。この検出ローラ41は、図7(b)において後述するように、紙2が比較的厚く紙2自体の剛性が大きい場合に、圧胴10の周面から離れる方向に移動可能なように軽量に形成されている。また、これら複数の検出ローラ41間には、軸線方向に爪38に対応するように複数の隙間46が設けられており、この隙間46が請求項4に記載した干渉防止部に相当する。
【0022】
複数の検出ローラ41の左右両端間の間隔W1は、左右の外側に位置する爪38,38間の間隔W2よりも、左右の外側に位置する爪38,38との干渉を避けるために、左右の外側に位置する爪38,38の幅分だけ短く形成されている。複数の検出ローラ41の左右両端間の間隔W1は、後述するように、これら複数の検出ローラ41によって紙2の異常を検出するときに、紙2の幅方向全体を検出するのに支障をきたすことがないように、最大紙の左右方向の幅と略同じ長さに形成されている。
【0023】
加速度センサ42はベアリング45の上端に取り付けられており、ベアリング45が上下方向に加速されるときこれを検出する。すなわち、この加速度センサ42は、圧電型の加速度センサが用いられており、ベアリング45が上下方向へ加速されると、加速度の大きさに比例した力がこの加速度センサ42に加わるために、加速度センサ42にはこの力に応じた電圧が発生する。したがって、この電圧の大きさを測定することにより、加速度センサ42に加えられた力、すなわち検出ローラ41の上下方向への加速度を検出することができる。
【0024】
図4において、47は圧胴10の角度を検出するロータリーエンコーダ、48は電圧値入力部であって、検出ローラ41を通過した紙2によって検出センサ42で発生した電圧値と比較して、紙2に異常が発生しているか否かを判断する基準の電圧値を設定する。49は紙サイズ入力部であって、給紙装置4から給紙される紙2の天地方向の長さが入力される。50は制御装置であって、紙サイズ入力部49から入力された紙サイズのデータに基づいて、紙2の天地方向のくわえ側の端部211と尻側の端部212(図6に便宜上ハッチングを付した部分)を検出センサ42によって検出しないように制御する。以下、これら両端部211,212を非検出部という。したがって、検出センサ42によって検出される紙2の範囲は、図6(a)に示す最小サイズの紙2Aにおいては長さL1の範囲であり、同図(b)に示す最大サイズの紙2Bにおいては長さL2の範囲となる。
【0025】
また、制御装置50は、ロータリーエンコーダ47によって検出した圧胴10の角度情報と、紙サイズ入力部49からの紙サイズ情報に基づき、検出センサ42に検出開始のタイミングと検出終了のタイミングの指令を発する。また、この制御装置50では、電圧値入力部48から入力された電圧値よりも検出センサ42によって検出した電圧値の方が高い場合には、検出ローラ41を通過する紙2に異常が発生したと判断し、ロータリーエンコーダ47によって検出した圧胴10の角度情報に基づき、ステッピングモータ25に給紙動作の停止と胴入れ指令の解除および全胴逐次脱作動指令を発する。
【0026】
次に、このような構成のシート状物の異常検出装置における検出動作を説明する。
【0027】
図1において、給紙装置4から紙2が1枚ずつフィーダボード13上に送り込まれて差板14上へ搬送され、スイング装置15で渡し胴12に供給され、渡し胴12の爪から圧胴10の爪38にくわえ替えられる。爪38にくわえられた紙2は、圧胴10によって搬送され、先端が検出ローラ41に当接すると、検出ローラ41が上方に加速されるため検出センサ42に力が加わるが、紙2の先端部は検出センサ42によって検出しないように制御されているから紙に異常が発生したと判断しない。また、紙2の尻側の端部が検出ローラ41を通過するときも、検出ローラ41が下方に加速されるため検出センサ42に力が加わるが、紙2の尻側の端部は検出センサ42によって検出しないように制御されているから紙に異常が発生したと判断しない。
【0028】
さらに、検出センサ42によって検出される範囲は、上述したように、図6に示す紙2AのL1の範囲と紙2BのL2の範囲、すなわち、紙2を保持した圧胴10と検出ローラ41とが対向する範囲で検出するように構成されている。したがって、紙2が保持されていない圧胴10と検出ローラ41とが対向する範囲では、検出センサ42によって検出されないから、仮に圧胴10の紙2が保持されていない部位に紙片が付着していたとしても、検出センサ42によってこの紙片を検出するようなことがないから、紙片を誤って検出して頻繁に胴抜きされるようなことを防止できる。
【0029】
ここで、図5に示すように、尻側の端部に角折れ部2aを有する紙2が圧胴10によって搬送されてきたときには、角折れ部2aが検出ローラ41を通過するときに、検出ローラ41が上方に加速されるため検出センサ42によって角折れ部2aが検出される。すなわち、検出ローラ41は、最初、紙2が1枚であることを検出しており、尻側の角折れ部2aに対接すると紙2が2枚になったことを検出し、圧胴10から離れる方向に加速される。したがって、制御装置50では、紙に異常が発生したと判断し、給紙動作の停止と胴入れ指令の解除および全胴逐次脱作動指令を発するので、給紙装置4が停止するとともに、各印刷ユニット5のゴム胴9が印刷ユニット5の配列順序にしたがって、逐次版胴8と圧胴10から離間して脱状態になり印刷動作が停止する。
【0030】
また、くわえ側の端部に角折れ部を有する紙が圧胴10によって搬送されてきたときには、最初、検出ローラ41が角折れ部に対接して圧胴10から離れる方に加速するが、検出ローラ41が非検出部211に位置するので、検出センサ42によって検出しないように制御する。したがって、このときには、版胴8と圧胴10の胴抜きは行われない。この後、角折れ部の後端部が検出ローラ41を通過するときに、検出ローラ41が下方に加速されるため検出センサ42によって角折れ部が検出される。すなわち、検出ローラ41は、最初、紙が2枚であることを検出しており、角折れ部の後端部から角折れ部の無い部分に対接すると紙が1枚になったことを検出し、圧胴10近づく方向に加速される。したがって、制御装置50では、紙に異常が発生したと判断し、給紙動作の停止と胴入れ指令の解除および全胴逐次脱作動指令を発するので、給紙装置4が停止するとともに、各印刷ユニット5のゴム胴9が印刷ユニット5の配列順序にしたがって、逐次版胴8と圧胴10から離間して脱状態になり印刷動作が停止する。
【0031】
このように、シート状物の異常検出装置40によって圧胴10の爪38によってくわえられた紙2の異常を検出することができるから、紙がゴム胴9と圧胴10との間を通過する直前に紙2の異常を検出することができる。このため、従来できなかったスイング装置15の爪によってくわえられた後の異常を検出できるから検出が正確になる。また、異常を検出したら、ゴム胴9を版胴8と圧胴10から離間させて胴抜きを行うから各胴の損傷を未然に防止できる。
【0032】
また、検出ローラ41に、爪38との干渉を防止する隙間46を設けたことにより、爪38によって検出ローラ41が損傷することもない。また、上述したように、検出ローラ41の左右両端間の間隔W1が、紙2の幅方向全体を検出するのに支障をきたすことはないように、最大紙の左右方向の幅と略同じ長さに形成されているから、紙2の一部だけはなく全体の異常を検出することができるため検出精度が向上する。
【0033】
また、検出ローラ41をスケルトン状に形成したり、比重の低い材料によって形成したりして、検出ローラ41自体を軽量化していることにより、紙2の異常に対して検出ローラ41が移動しやすくなるから、紙2の異常に対する反応が向上するため検出精度を向上させることができる。
【0034】
また、紙2が比較的薄いときには、紙2自体の剛性が小さいため、図7(a)に示すように、紙2によって検出ローラ41が移動することがないが、同図(b)に示すように、紙2が比較的厚い場合には、検出ローラ41が軽量化されていることにより、紙2自体の剛性によって検出ローラ41が移動する。この移動した状態で、紙2が検出ローラ41によって検出することができるから薄紙から厚紙まで広範囲の厚みの紙の検出を行うことができる。
【0035】
図8に示す検出ローラ51は全体が略円柱状に形成されており、周部に圧胴10の爪38に対応して円環状に形成した複数の溝51aが設けられており、この溝51aが干渉防止部に相当する。この検出ローラ51も上記した検出ローラ41と同等の作用効果が得られる。
【0036】
図9は本発明の第2の実施の形態を示すシート状物の異常検出装置を示し、同図(a)は検出ローラの配置状態を示す模式図、同図(b)は要部の側面図である。
【0037】
この第2の実施の形態が上述した第1の実施の形態と異なる点は、複数の検出ローラ53のそれぞれが独立して各支持装置55によって支持されている点にある。すなわち、支持装置55は、左右のフレーム20,20間に横架されたロッド56を備えており、このロッド56にホルダー57が軸線方向に移動自在に支持されており、このホルダー57は、ハンドル付きボルト58の先端をロッド56に押しつけることによりロッド56に固定されている。
【0038】
59は基端部がホルダー57に固定された支持棒であって、この支持棒59には保持部材60が図中左右方向に摺動自在に支持されている。この保持部材60を上下に貫通するねじ部にはハンドル付きボルト61が螺合しており、このハンドル付きボルト61の先端を支持棒59に押しつけ、緩み止めナット62を締め付けることにより保持部材60が支持棒59に固定されている。この保持部材60の下部と上部とには、それぞれ突出部63,65が設けられており、一方の突出部63には小軸63aが突設されている。
【0039】
64は一端が保持部材60の小軸63aに取り付けられた板ばねであって、他端が検出ローラ53の中心に突設された小軸53aに取り付けられて検出ローラ53aを支持しており、この板ばね64上には検出センサ42が取り付けられている。保持部材60の他方の突出部65に設けたねじ部には調整ボルト66が螺合しており、この調整ボルト66の先端が板ばね64に対接している。したがって、この調整ボルト66を進退させることにより、板ばね64の弾発力による検出ローラ53の圧胴10への押圧力を調整することができる。
【0040】
このように各支持装置55に支持された各検出ローラ53は、上記した圧胴10の各爪38に対応して、同図(a)に示すように、互いに隣接する検出ローラ53間に隙間68がそれぞれ設けられている。このように爪38との干渉を防止する干渉防止部としての隙間68を設けたことにより、爪38によって複数の検出ローラ53が損傷することがない。また、検出ローラ53を紙2の左右方向に複数設け、各検出ローラ53に検出センサ42を設けたことにより、紙2の左右方向におけるより精度の高い検出が可能になる。
【0041】
図10および図11は本発明の第3の実施の形態を示し、図10は要部の側面図、図11は動作を説明するために要部の拡大図で、同図(a)は検出ローラが移動する直前の状態を示し、同図(b)は検出ローラが移動した直後の状態を示す。
【0042】
この第3の実施の形態においては、検出ローラ70の周面に多数の凹凸を設けた点に特徴を有する。すなわち、検出ローラ70の周面に交互に多数の突起70aを設けたことにより、図11(a)に示すように、紙2の角折れ部2aが突起70aに係合するまで、検出ローラ70は移動しない。同図(b)に示すように、角折れ部2aが突起70aに係合したときに検出ローラ70が高さHだけ移動する。検出ローラ70が高さHだけ移動するのに要する紙2の搬送距離Bは、突起70aを設けていない上述した第1の実施の形態よりも短くなる。すなわち、検出ローラ70が高さHだけ移動するのに要する時間が短くなるから、検出ローラ70の加速度が大きくなり、検出センサ42に加わる力も大きくなる。このため検出センサ42の感度が高くなるから検出精度が向上する。
【0043】
図12は本発明の第4の実施の形態を示す枚葉輪転印刷機の全体の概略の構成を示す側面図である。
【0044】
この第4の実施の形態を示す枚葉輪転印刷機104においては、スイング装置15と1色目の印刷ユニット5の圧胴10との間に設けた搬送胴としての渡し胴12に、上述したシート状物の異常検出装置40が設けられている。この場合にも、異常検出装置40の検出ローラ41間の隙間46のそれぞれが、渡し胴12の各爪(図示せず)に対向している。このような構成によれば、渡し胴12の紙搬送方向下流側に設けた下流側搬送胴としての圧胴10に対接し印刷を行うゴム胴9を、シート状物の異常検出装置40による異常の検出に基づき胴抜きを行うものであるから、版胴8、ゴム胴9、圧胴10の破損を未然に防止できる。
【0045】
図13は本発明の第5の実施の形態を示す枚葉輪転印刷機の全体の概略の構成を示す側面図である。
【0046】
この第5の実施の形態を示す枚葉輪転印刷機105は、印刷ユニット5が紙2の搬送経路の上下に設けられており、これら上下の印刷ユニット5によって紙2の両面を印刷するものであって、各印刷ユニット5の圧胴10が互いに対接するように連続して設けられている。この枚葉輪転印刷機105においては、上述した第1の実施の形態と同様に、1色目の印刷ユニット5の圧胴10に上述したシート状物の異常検出装置40が設けられている。
【0047】
したがって、渡し胴12の紙搬送方向下流側に設けた搬送胴としての圧胴10に対接し印刷を行うゴム胴9を、シート状物の異常検出装置40による異常の検出に基づき胴抜きを行うものであるから、版胴8、ゴム胴9、圧胴10の破損を未然に防止できる。ここで、圧胴10は他の胴と比較して表面がめっき処理等によって高精度に形成され、かつ他の胴との隙間管理も厳しく設定されている。したがって、圧胴10が連続して設けられたこの第5の実施の形態においては、シート状物の異常検出装置40による検出によって、特に圧胴10の表面に傷が付くのを防止したり破損を防止するのに有効になる。
【0048】
なお、この第5の実施の形態においては、シート状物の異常検出装置40をスイング装置15と1色目の印刷ユニット5の圧胴10との間に設けた版胴胴としての渡し胴12に設けてもよい。この場合には、渡し胴12の紙搬送方向下流側に設けた下流側搬送胴としての圧胴10に対接し印刷を行うゴム胴9を、シート状物の異常検出装置50による異常の検出に基づき胴抜きを行うものであるから、版胴8、ゴム胴9、圧胴10の破損を未然に防止できる。
【0049】
図14は本発明の第6の実施の形態を示す枚葉輪転印刷機の全体の概略の構成を示す側面図である。
【0050】
この第6の実施の形態を示す枚葉輪転印刷機106は、スイング装置15と1色目の印刷ユニット5の圧胴10との間に渡し胴が設けられたものではなく、スイング装置15の爪にくわえられた紙2は、直接圧胴10の爪38(図3参照)にくわえ替えられるように構成されている。
【0051】
この枚葉輪転印刷機106においては、1色目の印刷ユニット5の搬送胴としての圧胴10に、上述したシート状物の異常検出装置40が設けられている。したがって、各印刷ユニット5の圧胴10に対接し印刷を行うゴム胴9を、シート状物の異常検出装置40による異常の検出に基づき胴抜きを行うものであるから、版胴8、ゴム胴9、圧胴10の破損を未然に防止できる。
【0052】
図15は本発明の第7の実施の形態を示す枚葉輪転印刷機の全体の概略の構成を示す側面図である。
【0053】
この第7の実施の形態を示す枚葉輪転印刷機107は、上下の印刷ユニット5によって紙2の両面を印刷するものであって、上下の印刷ユニット5,5のゴム胴9,9が互いに対接し、これらゴム胴9,9間を通過する紙2の両面が印刷されるように構成されている。この枚葉輪転印刷機107においては、スイング装置15と1色目の印刷ユニット5の上側のゴム胴9との間に設けた搬送胴としての渡し胴12に、上述したシート状物の異常検出装置40が設けられている。
【0054】
したがって、上下の印刷ユニット5,5の互いに対接するゴム胴9,9を、シート状物の異常検出装置40による異常の検出に基づき胴抜きを行うものであるから、版胴8、ゴム胴9および渡し胴12の破損を未然に防止できる。
【0055】
なお、本実施の形態においては、シート状物の異常検出装置40を枚葉輪転印刷機に適用した例を説明したが、コーティング装置にも適用できる。また、シート状物を紙2としたがフィルム状のシートでもよい。また、検出子を検出ローラ41,51,53,70によって回転体としたが、回転しなくてもよく圧胴10に接離自在な棒状部材の先端を圧胴10に当接させるようにしてもよい。
【0056】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1または2に係る発明によれば、給紙されるシート状物の異常状態の検出を確実に行うことができる。
【0057】
また、請求項3に係る発明によればシート状物の両端部における誤検出を防止できる。
【0058】
また、請求項4に係る発明によれば検出ローラの損傷を防止できる。
【0059】
また、請求項5に係る発明によれば、シート状物の搬送に支障をきたすようなことがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るシート状物の異常検出装置を適用した枚葉輪転印刷機の全体の概略の構成を示す側面図である。
【図2】 本発明に係るシート状物の異常検出装置を適用した枚葉輪転印刷機における胴着脱装置の側面図である。
【図3】 本発明に係るシート状物の異常検出装置の検出ローラを示し、同図(a)は正面図、同図(b)は検出ローラを支持した状態の側面図である。
【図4】 本発明に係るシート状物の異常検出装置の構成を示すブロック図である。
【図5】 本発明に係るシート状物の異常検出装置によって角折れ部を検知する状態を示す模式図で、同図(a)は角折れ部を検知する前の状態を示し、同図(b)は角折れ部を検知した状態を示す。
【図6】 本発明に係るシート状物の異常検出装置の検出センサによって検出される範囲を示すシート状物の平面図で、同図(a)は最小のサイズの紙を示し、同図(b)は最大のサイズの紙を示す。
【図7】 本発明に係るシート状物の異常検出装置によって紙の検出状態を示す模式図で、同図(a)は薄い紙の検出状態を示す模式図、同図(b)は厚い紙の検出状態を示す。
【図8】 本発明に係るシート状物の異常検出装置の検出ローラの変形例を示す正面図である。
【図9】 本発明の第2の実施の形態を示し、同図(a)は検出ローラの配置状態を示す正面図、同図(b)は検出ローラを支持した状態の側面図である。
【図10】 本発明の第3の実施の形態を示し、検出ローラを支持した状態の側面図である。
【図11】 本発明の第3の実施の形態において、動作を説明するために要部の拡大図で、同図(a)は検出ローラが移動する直前の状態を示し、同図(b)は検出ローラが移動した直後の状態を示す。
【図12】 本発明の第4の実施の形態を示す枚葉輪転印刷機の全体の概略の構成を示す側面図である。
【図13】 本発明の第5の実施の形態を示す枚葉輪転印刷機の全体の概略の構成を示す側面図である。
【図14】 本発明の第6の実施の形態を示す枚葉輪転印刷機の全体の概略の構成を示す側面図である。
【図15】 本発明の第7の実施の形態を示す枚葉輪転印刷機の全体の概略の構成を示す側面図である。
【符号の説明】
1,104,105,106,107…枚葉輪転印刷機、2…紙、2a…角折れ部、4…給紙装置、5…印刷ユニット、7…排紙装置、8…版胴、9…ゴム胴、10…圧胴、11,12…渡し胴、14…差板、25…ステッピングモータ、38…くわえ爪、40…シート状物の異常検出装置、41,51,53,70…検出ローラ(検出手段)、42…検出センサ(検出子)、47…ロータリーエンコーダ、49…紙サイズ入力部、50…制御装置、55…支持装置、64…板ばね、70a…突起。

Claims (5)

  1. シート状物を保持するシート状物保持手段を有し、前記シート状物を搬送する搬送胴と、
    この搬送胴から離れる方向に移動自在に支持された検出子と、
    この検出子の離れる方向への移動を検出する検出手段とを備え、
    前記検出手段を、前記搬送胴に保持された前記シート状物と前記検出子とが対向する範囲で検出する加速度センサとし、紙サイズ入力部に入力された紙サイズのデータに基づいて、前記加速度センサは、シート状物の搬送方向両端部を検出しないように制御されることを特徴とするシート状物の異常検出装置。
  2. シート状物を保持するシート状物保持手段を有し、前記シート状物を搬送する搬送胴と、
    この搬送胴近づく方向に移動自在に支持された検出子と、
    この検出子の近づく方向への移動を検出する検出手段とを備え、
    前記検出手段を、前記搬送胴に保持された前記シート状物と前記検出子とが対向する範囲で検出する加速度センサとし、紙サイズ入力部に入力された紙サイズのデータに基づいて、前記加速度センサは、シート状物の搬送方向両端部を検出しないように制御されることを特徴とするシート状物の異常検出装置。
  3. 請求項1または2記載のシート状物の異常検出装置において、
    前記加速度センサは、シート状物の搬送方向両端部を検出しないように制御されることを特徴とするシート状物の異常検出装置。
  4. 請求項1または2記載のシート状物の異常検出装置において、
    前記検出子に、前記シート状物保持手段との干渉を防止する干渉防止部を備えたことを特徴とするシート状物の異常検出装置。
  5. 請求項1または2記載のシート状物の異常検出装置において、
    前記検出子を回転体としたことを特徴とするシート状物の異常検出装置。
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