JP4119036B2 - 根菜類用収穫機 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、マルチフィルムを被覆した畝に苗を植え付けて栽培されたマルチ栽培の玉ねぎ等根菜類の収穫を機械化するための技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、マルチフィルムを被覆していない畝に苗を植え付けて栽培された標準栽培の根菜類用収穫機として、後上がり傾斜状態で対向配置して駆動される左右一対の無端回動帯により、根菜の茎葉を挟持して該根菜を地中から引き抜く引抜部を設けると共に、その引抜部の一対の無端回動帯と連続する左右一対の上部無端回動帯と、その一対の上部無端回動帯の下方に後部が上部無端回動帯から離れるようにこれに対して傾斜状態に配置する左右一対の下部無端回動帯とから成り、茎葉の上部を上部無端回動帯で挟持移送しながら、茎葉の下部を下部無端回動帯で挟持移送することにより、引抜部から送られてくる根菜をさらに後上方に搬送する後搬送装置と、その後搬送装置の一対の上部無端回動帯と一対の下部無端回動帯との間に配置して、茎葉をその上下挟持位置の間で切断する葉切り装置とを設け、茎葉が切断された根菜を前記一対の下部無端回動帯の後端から所定の放出位置に放出し、また根菜から切り離された茎葉を前記一対の上部無端回動帯の後端から所定の放出位置に放出するものがあった。
【0003】
一方、収穫適期に至ったマルチ栽培の根菜類は、畝に被覆されたマルチフィルム下の地中で、苗移植時にマルチフィルムに開設された苗移植孔より大きくなっている。
また、その根菜の茎葉は苗移植孔から地上に突出している。
このような栽培条件下で、引抜部によって根菜の茎葉を挟持して該根菜を地中から引き抜き、その引抜部から送られてくる根菜を後搬送装置によってさらに後上方に搬送して、葉切り装置に搬送すると、根菜と同時に持ち上がるマルチフィルムが引抜部の一対の無端回動帯や他の部分に巻き付く等して収穫不能になる。
従って、マルチ栽培の根菜類の収穫は、標準栽培の根菜類用収穫機を利用できず、人力で行われていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
マルチ栽培の根菜類の人為的収穫作業は、標準栽培の根菜類の人為的収穫作業よりもさらに重労働になるため、その機械化が望まれている。
本発明は、マルチ栽培の根菜類用収穫機を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明の根菜類用収穫機は、
マルチフイルムを覆った畝で植生された玉ねぎなどの結球野菜の茎葉を挟持して地中から結球野菜を引き抜き、後方に搬送する挟持搬送装置を備えた根菜用収穫機において、後上がり傾斜状態で対向配置して駆動される左右一対の無端回動帯により、根菜の茎葉を挟持して該根菜を地中から引き抜く引抜部と、その引抜部の下方に配置して、地中から引き抜かれた直後の根菜の茎葉をその根元部で切断する葉切り装置とを設けると共に、引抜部の一対の無端回動帯と、その一対の無端回動帯の下方に後部が無端回動帯から離れるようにこれに対して傾斜状態に配置する左右一対のガイド部材とから成る搬送装置を設け、茎葉の下部が一対のガイド部材間で誘導案内しながら、その茎葉の上部を一対の無端回動帯によって挟持移送することにより、地中から引き抜かれた根菜をマルチフイルムを挟んでその上面を一対のガイド部材の下面に当てた状態で後方に搬送すると共に、該搬送装置の一対の無端回動帯と一対のガイド部材後部との間に葉切り装置を配置したもので、根菜を引抜部より高い位置に持ち上げずに収穫するから、マルチ栽培の根菜類を収穫しても、マルチフィルムが引抜部より高い位置に持ち上げられず、そのマルチフィルムが引抜部の一対の無端回動帯や他の部分に巻き付く等して収穫不能になるのを解消し得、マルチ栽培の根菜類の収穫を機械化し得る。
また搬送装置によって葉切り装置に対する根菜の姿勢・位置関係が統一され、かつ、それが安定した時に、緊張状態の茎葉の根元部を前記葉切り装置によって切断するから、葉切り高さを揃え得ると共に、美しい切断面に仕上げ得、商品価値を向上させ得る。
さらに前記搬送装置が薄型に構成されるから、引抜部の下方に適正に該搬送装置及び葉切り装置を組み込み得るものである。
【0006】
また、前記葉切り装置と一対のガイド部材との上下間隔を調節自在に設けたもので、その間隔調節によって根菜の葉切り高さを任意の高さに変更し得るものである。
【0007】
また、前記葉切り装置と一対のガイド部材とを一体的に前後位置を調節自在に設けたもので、その前後位置調節によって地中から引き抜かれた根菜の上面が一対のガイド部材の下面に当たった以降の後方搬送距離を適正距離に調節し得、葉切り高さの揃え機能の安定性を確実に得られるものである。
【0008】
また、前記一対のガイド部材間で茎葉を1条ずつ誘導案内するように、前記一対のガイド部材を収穫条数と同数組設けたもので、例えば2条分の根菜を同時に収穫する場合、2条の茎葉が1組の一対のガイド部材間に受け入れられて該部で詰まりが発生したり、その1組の一対のガイド部材によって葉切り装置の一部分に集中的に2条の茎葉が誘導案内されて該部で詰まりが発生したり、切断不良が発生したりするのを防止し得るものである。
【0009】
また、前記各組の一対のガイド部材間に茎葉を1条ずつ誘導案内するための分草ガイドを設けたもので、各組の一対のガイド部材間に茎葉を1条ずつ確実に誘導案内し得るものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳述する。
図1は歩行形玉ねぎ収穫機の全体側面図、図2は同全体平面図、図3は収穫作業部の正面図、図4は同側面図、図5は同平面図、図6は図3の部分拡大図、図7は図4の部分拡大図、図8は図5の部分拡大図である。
図中(1)はエンジン、(2)はミッション、(3)は左右横伝動ケース、(4)は左右ファイナルケース、(5)は左右走行輪、(6)は操縦ハンドル、(7)はゲージ輪、(8)は分草装置、(9)は掻き込み装置、(10)は挟持搬送装置である。
分草装置(8)は、分草タイン(11)を有する分草ケース(12)を、後上がり傾斜状態で2条分横3列に装備して構成している。
掻き込み装置(9)は、分草装置(8)の直後でこれと平行な後上がり傾斜状態で対向配置して駆動される左右一対の係止突起(13)付き掻き込みベルト(14)で構成している。
挟持搬送装置(10)は、掻き込み装置(9)の直後でこれより緩い後上がり傾斜状態で対向配置して駆動される左右一対の無端回動帯(15)で構成している。
そして、玉ねぎ(A1)を4条栽培する畝(B1)に沿って機体を走行させながら、分草装置(8)で倒伏した茎葉(A2)を引き起こして、2条の茎葉(A2)を1条毎に分離起立させ、その分離起立状態の2条の茎葉(A2)を掻き込み装置(9)で掻き寄せて1束にまとめ、その2条分1束の茎葉(A2)を挟持搬送装置(10)前半部の一対の前部無端回動帯(15a)で挟持して、後上方に移送することにより、玉ねぎ(A1)を2条ずつ地中から引き抜くもので、挟持搬送装置(10)前半部を構成する前記一対の前部無端回動帯(15a)にて引抜部(16)を構成している。
尚、図中(17)は、挟持搬送装置(10)後半部を構成する前記一対の後部無端回動帯(15b)にて構成し、切断後の茎葉(A2)を挟持移送する後搬送装置、(18)は、後搬送装置(17)から切断後の茎葉(A2)を受け継いで谷側に横送りして放出する茎葉放出装置、(19)は、茎葉放出装置(18)から放出された茎葉(A2)を地面に導く柔軟なゴム板から成る茎葉放出ガイド体である。
【0011】
上記左右走行輪(5)及び各装置(8)(9)(10)(18)は、図9に示す伝動経路でもってエンジン(1)動力を伝達するもので、エンジン(1)の出力軸(1a)をミッション(2)の入力部に連動連結し、左右横伝動ケース(3)に内装したミッション(2)の左右走行出力軸(3a)を、左右ファイナルケース(4)に内装したチェン伝動機構(4a)及び左右サイドクラッチ(20)を介して左右車軸(21)に連動連結し、この左右車軸(21)に軸支した左右走行輪(5)を回転駆動する。
尚、図中(22)は左右駐車ブレーキである。
一方、ミッション(2)から作業クラッチ(23)を介して前方に突出する作業出力軸(24)を左右方向の作業入力軸(25)に一対のベベルギヤ(26)を介して連動連結し、また作業入力軸(25)に一対のウォーム(27)及びウォームホイル(28)を介して連動連結した挟持搬送駆動軸(29)を上向きに突設し、その挟持搬送駆動軸(29)に一対の無端回動帯(15)の後部駆動プーリ軸(30)をチェン伝動機構(31)を介して連動連結し、一対の無端回動帯(15)を所定方向に回転駆動する。
この一対の無端回動帯(15)の前部従動プーリ軸(32)に一対の掻き込みベルト(14)の上部駆動プーリ軸(33)をチェン伝動機構(34)を介して連動連結し、一対の掻き込みベルト(14)を所定方向に回転駆動する。
挟持搬送装置(10)の畝(B1)中央側横外側で前後方向に延設される縦伝動軸(35)の後端を作業入力軸(25)の畝(B1)中央側端部に一対のベベルギヤ(36)を介して連動連結させると共に、分草タイン(11)を取付けるタインチェン(11a)の上部駆動スプロケット軸(37)の畝(B1)中央側端部に一対のベベルギヤ(38)を介して縦伝動軸(35)の前端を連動連結させ、各分草ケース(12)の分草タイン(11)を回転駆動する。
さらに、茎葉放出装置(18)は谷側の無端回動帯(15)の後部駆動プーリ軸(30)上に軸支されてこの無端回動帯(15)と一体に回転駆動する。
【0012】
図1乃至図8に示す如く、上記した収穫機の構造に、マルチ栽培用の、葉切り装置(39)、搬送装置(40)、補助搬送装置(41)、堀り取り刃(42)、マルチカッター(43)、デバイダ(44)、マルチ押え体(45)並びにマルチ集束機構(46)を装備し、マルチ栽培の玉ねぎ(A1)を収穫するマルチ仕様構造を構成するものである。
【0013】
葉切り装置(39)は、引抜部(16)の下方に配置して、地中から引き抜かれた玉ねぎ(A1)の茎葉(A2)をその根元部で切断する往復動刃(47)で構成している。
従って、玉ねぎ(A1)を引抜部(16)より高い位置に持ち上げずに収穫するから、マルチ栽培の根菜類を収穫しても、マルチフィルム(M)が引抜部(16)より高い位置に持ち上げられず、そのマルチフィルム(M)が引抜部(16)の一対の無端回動帯(15a)や他の部分に巻き付く等して収穫不能になるのを防止できる。
【0014】
搬送装置(40)は、引抜部(16)の一対の無端回動帯(15a)と、その一対の無端回動帯(15a)の下方に後部が無端回動帯(15a)から離れるようにこれに対して傾斜状態に配置する左右一対のガイド部材である合成樹脂製のスラシ板(48)とから成り、茎葉(A2)の下部を一対のスラシ板(48)間で誘導案内しながら、その茎葉(A2)の上部を一対の無端回動帯(15a)によって挾持移送することにより、地中から引き抜かれた玉ねぎ(A1)をその上面を一対のスラシ板(48)の下面に当てた状態で後方に搬送するもので、その搬送装置(40)の一対の無端回動帯(15a)と一対のスラシ板(48)後部との間に前記葉切り装置(39)を配置している。
従って、搬送装置(40)によって葉切り装置(39)に対する玉ねぎ(A1)の姿勢・位置関係が統一され、かつ、それが安定した時に、緊張状態の茎葉(A2)の根元部を前記葉切り装置(39)によって切断するから、葉切り高さを揃えることができると共に、美しい切断面に仕上げることができ、商品価値を向上させることができる。
さらに、前記搬送装置(40)が薄型に構成されるから、引抜部(16)の下方に適正に該搬送装置(40)及び葉切り装置(39)を組み込むことができる。
尚、玉ねぎ(A1)はスラシ板(48)との間にマルチフィルム(M)を挟んだ状態で該スラシ板(48)に当接して後方にスライドする。
【0015】
また、前記一対のスラシ板(48)間で茎葉(A2)を1条ずつ誘導案内するように、前記一対のスラシ板(48)を収穫条数と同数組設けている。
従って、2条分の玉ねぎ(A1)を同時に収穫する本実施例の場合、2条の茎葉(A2)が1組の一対のスラシ板(48)間に受け入れられて該部で詰まりが発生したり、その1組の一対のスラシ板(48)によって葉切り装置(39)の一部分に集中的に2条の茎葉(A2)が誘導案内されて該部で詰まりが発生したり、切断不良が発生したりするのを防止できる。
また前記各組の一対のスラシ板(48)間に茎葉(A2)を1条ずつ誘導案内するための分草ガイド(49)を設けている。
従って、各組の一対のスラシ板(48)間に茎葉(A2)を1条ずつ確実に誘導案内できる。
詳しくは、図10及び図11に示す如く、2条分の玉ねぎ(A1)を同時に収穫する本実施例では、1組が左右一対のスラシ板(48)は、左右に2組設けると共に、平面視V字又はU字状の分草ガイド(49)を設け、その分草ガイド(49)の後端部を各組の内側のスラシ板(48)に取り付け、前端曲げ部を一対の掻き込みベルト(14)間の下端側直後部位に延設し、左側の条の茎葉(A2)を右側のスラシ板(48)間に受け入れたり、右側の条の茎葉(A2)を左側のスラシ板(48)間に受け入れるのを分草ガイド(49)で阻止して、各組のスラシ板(48)間に1条ずつ別々に茎葉(A2)を受け入れるように構成している。
尚、分草ガイド(49)の前部を上方に反り上げてマルチフィルム(M)を破らない形状としている。
【0016】
また、2組のスラシ板(48)を下面に取り付け、且つ、上面後部に往復動刃(47)を組み付ける受板(50)を設け、その受板(50)に各組のスラシ板(48)間に形成される茎葉誘導案内経路に対応する左右一対のガイド溝(51)を設けている。
尚、各組のスラシ板(48)の内側のスラシ板(48)は一体構成とし、左と右と中央の3板のスラシ板(48)で1組左右一対で構成するガイド部材を左右2組設けるようにしている。
スラシ板(48)は合成樹脂成形品であり、2組分を1枚のスラシ板で構成することもできるが、上記のように2組分を3枚の分割スラシ板(48)で構成することによって、スラシ板(48)の成形金型を小さくすることができ、スラシ板(48)の製造コストを安くできると共に、軽量コンパクト化を容易に図ることができるので好ましい。
【0017】
前記受板(50)は、図10乃至図14に示す如く、薄い金属板から成り、その左右端部を固定フレーム体(90)に固定された受板取り付けフレーム(100)に締結して、引抜部(16)を構成する一対の前部無端回動帯(15a)の下方に、後部が前部無端回動帯(15a)から離れるようにこれに対して傾斜状態に取り付けられている。
詳しくは、前部無端回動帯(15a)の下方で、前部無端回動帯(15a)の前端下縁の直ぐ後ろ位置に水平又は略水平(少なくとも後上がり傾斜になる)に取り付けられている。
そして該受板(50)の前部中間部に前記左右ガイド溝(51)が、前記一対の前部無端回動帯(15a)の接合面を含む垂直面を中心とする左右対称位置に左右対称に形成されている。
また左右ガイド溝(51)は、受板(50)前端縁から後部近傍までに、後部に行くに連れて溝幅が狭くなるように平面視V字形状に形成されている。
さらに受板(50)の後部には該受板(50)の軽量化を図るべく、複数の抜き孔(101)が開設されている。
また、受板(50)の後端縁には該受板(50)の剛性アップを図るべく、補強リブ(102)が形成されている。
その補強リブ(102)は受板(50)の後端縁を直角より少ない角度で下向きに傾斜状態で折り曲げ、その傾斜部の先端を先の折り曲げ角度と同じ角度で上向きに折り曲げて形成している。
これによって玉ねぎ(A1)が補強リブ(102)に接触しても傷付けることなく受板(50)に必要な剛性を与えることができる。
【0018】
上記した受板(50)の下面に2組のスラシ板(48)を取り付け、かつ、上面後部に往復動刃(47)を組み付けるもので、左ガイド溝(51)の左溝縁から所定幅の受板(50)下面と右ガイド溝(51)の右溝縁から所定幅の受板(50)下面と左右ガイド溝(51)間の受板(50)下面を合成樹脂製の分割スラシ板(48)で覆うべく、左と右と中央の分割スラシ板(48)を形成し、これら3枚の分割スラシ板(48)を受板(50)の下面対応位置にそれぞれ複数組のボルト・ナット(103)によって着脱自在に締結している。
左と右の分割スラシ板(48)は同じ長方形状に形成され、裏返して用いたり、左右を交換して用いることによって摩耗に対応でき、中央の分割スラシ板(48)は左右対称形状に形成され、裏返して用いることによって摩耗に対応できる。
往復動刃(47)は、受刃(固定刃)部が左右ガイド溝(51)の後部上面に平面視で重なるように、前記受板(50)の後部上面に締結固定する受刃(47a)と、その受刃(47a)の上面に左右刃押さえ(47c)を介して左右往復運動自在に取り付け、かつ、往復駆動するナイフヘッド(47d)を設けた切断刃(可動刃)(47b)とで構成している。
【0019】
また、前記葉切り装置(39)と一対のガイド部材であるスラシ板(48)との上下間隔(L)を調節自在に設け、その間隔(L)調節によって根菜(A1)の葉切り高さを任意の高さに変更できるように構成している。
間隔(L)=葉切り高さである。
その間隔(L)を調節する手段の一例として図12にスラシ板(48)自体の厚みを変更するものを示している。
図のものは、厚みが同じスラシ板(48)を複数枚用意して置き、そのスラシ板(48)を1枚・2枚・3枚・・・n枚と重ね合わせ、その重ね合わせる枚数を増やすことによって、スラシ板(48)自体の厚みを厚くし、前記間隔(L)を(L1)・(L2)・(L3)・・・(Ln)と拡大して行き、玉ねぎ(A1)の葉切り高さを高くし、逆にスラシ板(48)の重ね合わせる枚数をn枚・・・3枚・2枚・1枚と減らすことによって、スラシ板(48)自体の厚みを薄くし、前記間隔(L)を(Ln)・・・(L3)・(L2)・(L1)と縮小して行き、玉ねぎ(A1)の葉切り高さを低くするものである。
この手段ではスラシ板(48)の金型の種類が増えず、コストアップを招かないばかりでなく、スラシ板(48)の量産によってコストダウンを図ることができる。
尚、スラシ板(48)自体の厚みを変更する他の方法として、厚みが異なる数種類のスラシ板(48)を用意して置き、希望する間隔(L)になる厚みを有するスラシ板(48)と交換するようにしてもよい。
この手段ではスラシ板(48)を1枚だけ交換すればよく間隔(L)の調節作業が楽に行える。
【0020】
また、前記葉切り装置(39)と一対のガイド部材であるスラシ板(48)との前後位置を調節自在に設け、その前後位置調節によって地中から引き抜かれた玉ねぎ(A1)の上面が一対のスラシ板(48)の下面に当たった以降の後方搬送距離を適正距離に調節でき、葉切り高さの揃え機能の安定性を確実に得ることができるように構成している。
そのため、図10及び図11に示す如く、葉切り装置(39)とスラシ板(48)を一体に取り付けた受板(50)は、その取り付けフレーム(100)に対する締結位置が前後方向に調節できるようにボルト・ナット(104)によって締結されている。
その締結位置を前方に調節することによって葉切り装置(39)とスラシ板(48)の相対位置関係を維持したままこれらの前後位置が前方に調節されて、地中から引き抜かれた玉ねぎ(A1)の上面が一対のスラシ板(48)の下面に当たった以降の後方搬送距離を短くすることができ、逆に締結位置を後方に調節することによって葉切り装置(39)とスラシ板(48)の相対位置関係を維持したままこれらの前後位置が後方に調節されて、地中から引き抜かれた玉ねぎ(A1)の上面が一対のスラシ板(48)の下面に当たった以降の後方搬送距離を長くすることができる。
葉切り装置(39)とスラシ板(48)の前後位置を、最も前方に調節したときの状態を図7及び図10の仮想線及び図11の仮想線で示し、最も後方に調節したときの状態を図10の実線及び図11の実線で示している。
【0021】
上記のように葉切り装置(39)とスラシ板(48)の前後位置調節によって、中央のスラシ板(48)に取り付けた分草ガイド(49)も一体的に前後に移動して掻き込みベルト(14)との間隔が変化して、該分草ガイド(49)の分草機能が得られなくなるのを防止するため、分草ガイド(49)の後端部は前後方向に長い長孔(105)と前記ボルト・ナット(103)を介して、分草ガイド(49)だけを単独で前後移動自在に中央のスラシ板(48)と共に前記受板(50)に締結し、葉切り装置(39)とスラシ板(48)の前後位置調節量と同じ量だけその調節方向と逆方向に分草ガイド(49)を前後方向に移動調節することによって、分草ガイド(49)前端と掻き込みベルト(14)との間隔を一定に保持するように構成している。
【0022】
補助搬送装置(41)は、図15にも示す如く、前記搬送装置(40)の一対の無端回動帯(15a)と一対のガイド部材(48)との間で前記葉切り装置(39)より上側に、ガイド部材(48)と平行状態又は略平行状態で対向配置して駆動される左右一対の係止突起(52)付き掻き込みベルト(53)から成り、前記搬送装置(40)によって葉切り装置(39)に搬送される玉ねぎ(A1)の茎葉(A2)を葉切り装置(39)に掻き込むもので、補助搬送装置(41)によって葉切り装置(39)に茎葉(A2)の根元部を強制的に送り込むように構成している。また補助搬送装置(41)を左右一対の係止突起(52)付き掻き込みベルト(53)で構成する場合、左右の掻き込みベルト(53)の突起先端軌跡(106)との間に、茎葉(A2)の直径より長い隙間(107)を設け、玉ねぎ(A1)から切り離されて後搬送装置(17)の後部無端回動帯(15b)で挟持搬送される切断後の茎葉(A2)に前記掻き込みベルト(53)の係止突起(52)を作用させないようにし、後搬送装置(17)による茎葉(A2)の搬送姿勢を乱すのを防止するように構成している。
【0023】
堀り取り刃(42)は、1本構成とし、引抜部(16)の前端部下方で2条分の土を堀り起す長さを有する刃部(42a)と、その刃部(42a)の畝(B1)中央側端部で立ち上げて地上に突出させる縦アーム部(42b)とから成り、その縦アーム部(42b)を前後揺動支点軸(54)に回転自在に軸支させると共に、縦アーム部(42b)に前後方向の往復運動を与えることにより、堀り取り刃(42)を前後方向に揺動させるように構成している。
【0024】
マルチカッター(43)は、前記堀り取り刃(42)の縦アーム部(42b)の直前で下部を地面に直角又は略直角に食い込ませるように、その縦アーム部(42b)に取り付ける円盤状の回転刃であり、マルチカッター(43)を畝(B1)との転がり接触で自転させながら、堀り取り刃(42)の前後揺動で前後揺動させて畝(B1)中央部でマルチフィルム(M)を長さ方向に連続的に切断し、そのマルチフイルム(M)を二分割して行き、その切目から堀り取り刃(42)の縦アーム部(42b)を地中に差し込むように構成している。
【0025】
デバイダ(44)は、分草装置(8)の各分草ケース(12)の前方下方で倒伏状態の茎葉(A2)を拾い上げて分草タイン(11)の作用範囲に誘導する棒状のデバイダ本体(55)と、そのデバイダ本体(55)を分草ケース(12)に取り付けるデバイダ取り付けフレーム(56)とから成り、デバイダ本体(55)は、マルチフィルム(M)を被覆した畝(B1)に摺接させるマルチ押え部(55a)を前部に設け、その押え部(55a)の後端から分草タイン(11)先端の下部回行軌跡までに後上り傾斜状態で延設する誘導部(55b)を後部に設け、また前記押え部(55a)の前部を後方に折り曲げることによって形成するマルチ刺り防止部(55c)を前端に設けている。
【0026】
マルチ押え体(45)は、中央の分草ケース(12)に前部を取り付けてこの分草ケース(12)の下方から葉切り装置(39)の下方に接地状態で延設する第1押え棒(57a)と、畝(B1)中央側の分草ケース(12)に前部を取り付けてこの分草ケース(12)の下方から葉切り装置(39)の下方に接地状態で延設する第2押え棒(57b)とから成り、これら第1及び第2押え棒(57a)(57b)によって、分草装置(8)部から葉切り装置(39)部に亘る収穫条の条間のマルチフィルム(M)と畝(B1)中央側の条外側のマルチフィルム(M)を畝(B1)に押し付け、分草タイン(11)及び一対の掻き込みベルト(14)の係止突起(13)でマルチフィルム(M)を引掛けるのを防止している。
尚、収穫条の谷側の条の外側のマルチフィルム(M)はそのさらに外側の法面や谷部で覆土されているため、押え体(45)は設けていない。
【0027】
また、各押え棒(57a、57b)の前部を上方に反り上げてマルチフィルム(M)を破らない形成にすると共に、その反り上げ部(58a、58b)を、分草タイン(11)が下部回行途中で下向き回動から上向き回動になるときのその下部回行経路真横位置で、分草タイン(11)の作用範囲内に立ち上げ、分草タイン(11)が下向き回動している間の作用を無くし、分草タイン(11)でマルチフィルム(M)を引掛けるのをさらに防止している。
【0028】
マルチ集束機構(46)は、前記マルチカッター(43)と、収穫側のファイナルケース(4)から前方に突出させて、収穫側の法面とそこに被覆されているマルチフィルム(M)との間に割り込ませ、そのマルチフイルム(M)を浮かし畝(B1)上面側に寄せる集束ロッド(59)と、左右ファイナルケース(4)間に配置して、収穫側の半幅のマルチフィルム(M)を集束しながら後方に置いて行く集束ローラ(60)とから成り、玉ねぎ(A1)の収穫と同時にマルチフィルム(M)の後処理を行うように構成している。
【0029】
往復動刃(47)及び堀り取り刃(42)及び補助搬送装置(41)は、図9に示す伝動経路でもってエンジン(1)動力を伝達するもので、前記作業入力軸(25)の谷側端部にクランク(61)を設け、そのクランク(61)にクランクロッド(62)及びL形リンク(63)を介してカッター駆動ロッド(64)を連動連結し、往復動刃(47)を駆動する。
一方、前記作業入力軸(25)の畝(B1)中央側端部にクランク(65)を設け、そのクランク(65)にクランクロッド(66)を介して堀り取り刃(42)を連動連結し、その堀り取り刃(42)を駆動する。
また一対の無端回動帯(15)の前部従動プーリ軸(32)にチェン伝動機構(34)を介して連動連結する補助搬送駆動軸(67)を設け、その駆動軸(67)にチェン伝動機構(68)を介して一対の掻き込みベルト(53)の後部駆動プーリ軸(69)を連動連結し、一対の掻き込みベルト(53)を回転駆動する。
【0030】
図13及び図14に示す如く、前記受板(50)の左端部を左取り付けフレーム(100)を介して取り付ける左固定フレーム体(90)の外側面に軸受けフレーム(108)を締結し、その軸受けフレーム(108)に回動自在に軸支させる縦方向の中心軸(63a)と、中心軸(63a)の上端に一端を連結固定させて左右方向に延設する上リンク(63b)と、中心軸(63a)の下端に一端を連結固定させて前後方向に延設する下リンク(63c)とで、前記L形リンク(63)を構成し、前記作業入力軸(25)の谷側端部に設けた前記クランク(61)にクランクロッド(62)を介してL形リンク(63)の上リンク(63b)を連動連結させると共に、そのL形リンク(63)の下リンク(63c)にカッター駆動ロッド(64)を介して往復動刃(47)の切断刃(47b)に設けたナイフヘッド(47d)を連動連結させるもので、往復動刃(47)の前後位置調節に対応して動力伝達を行えるように、クランクロッド(62)の前端とカッター駆動ロッド(64)の両端とにターンバックル(109)を介してボールジョイント(110)を設け、クランクロッド(62)前端と上リンク(63b)先端との連結、下リンク(63c)先端とカッター駆動ロッド(64)一端との連結、カッター駆動ロッド(64)他端とナイフヘッド(47d)との連結は、それぞれボールジョイント(110)によって行うものである。
【0031】
図16は、前記葉切り装置(39)と一対のガイド部材であるスラシ板(48)との上下間隔(L)を調節する手段の他の例を示し、図のものは、往復動刃(47)の受刃(47a)の左右両端部に座金(112)をボルト・ナット(111)で締結すると共に、その左右の座金(112)をボルト・ナット(113)で前記受板取り付けフレーム(100)に締結し、引抜部(16)の下方に葉切り装置(39)を単独で取り付ける。
また下面に前記スラシ板(48)を締結した前記受板(50)の左右両端部に座金(114)をボルト・ナット(115)で締結すると共に、その左右の座金(114)をボルト・ナット(116)で、葉切り装置(39)の下側にて前記受板取り付けフレーム(100)に締結し、葉切り装置(39)の下側に受板(50)及びスラシ板(48)を単独で取り付ける。
そして前記受板(50)の左右両端部の座金(114)を受板取り付けフレーム(100)に締結するボルト・ナット(116)のボルト孔(117)を上下方向の長孔に形成し、受板(50)を単独で上下動自在に取り付けフレーム(100)に取り付け、受板(50)の取り付け位置を上下に変更することによって、前記葉切り装置(39)と一対のガイド部材であるスラシ板(48)との上下間隔(L)を調節するように構成している。
尚、往復動刃(47)の受刃(47a)の左右両端部の座金(112)を受板取り付けフレーム(100)に締結するボルト・ナット(113)のボルト孔を上下方向の長孔に形成し、葉切り装置(39)を単独で上下動自在に取り付けフレーム(100)に取り付け、葉切り装置(39)の取り付け位置を上下に変更することによって、前記葉切り装置(39)と一対のガイド部材であるスラシ板(48)との上下間隔(L)を調節することもできる。
【0032】
また、往復動刃(47)の受刃(47a)の左右両端部に座金(112)を締結するボルト・ナット(111)のボルト孔(118)と、受板(50)の左右両端部の座金(114)を締結するボルト・ナット(115)のボルト孔(119)とを、前後方向の長孔に形成し、前記葉切り装置(39)と一対のガイド部材であるスラシ板(48)との前後位置を調節するように構成している。
【0033】
図17及び図18は、葉切り装置(39)の変形例を示し、図のものは、円盤形状の回転刃(120)から成り、左側の一対のガイド部材(48)で誘導案内される1条の茎葉(A2)を切断する左回転刃(120)と右側の一対のガイド部材(48)で誘導案内される1条の茎葉(A2)を切断する右回転刃(120)とを設けている。
回転刃(120)によって葉切り装置(39)を構成することによって、往復動刃(47)よりもさらに美しい茎葉(A2)の切断面を得ることができる。
また葉切り装置(39)として回転刃(120)を用いる場合、その駆動方法は、左右回転刃(120)の各回転軸(121)をそれぞれベベルギヤ(122)を介して連動連結させる回転刃駆動軸(123)を、分草タイン(11)を取り付けるタインチェン(11a)の上部駆動スプロケット軸(37)に、チェン伝動機構(124)を介して連動連結し、左右回転刃(120)を相反する方向に回転駆動する。
ここで、回転刃駆動軸(123)とチェン伝動機構(124)との間にはユニバーサルジョイント(125)を介して偏芯自在な中間軸(126)を介在させ、前記ベベルギヤ(122)を内装する回転刃駆動ケース(127)を上下方向・前後方向に動かして左右回転刃(120)の上下位置・前後位置を調節可能に、該左右回転刃(120)に動力を伝達するように構成している。
【0034】
図19は、スラシ板(48)の変形例を示し、前記のスラシ板(48)は断面が長方形状で、平坦な下面で根菜(A1)を摺接させたが、図のスラシ板(48a)は、断面をかまぼこ形状に形成したもので、平坦な上面を受板(50)下面に接合させて締結し、円弧状の下面にて玉ねぎ(A1)を摺接させ、スラシ板(48a)と玉ねぎ(A1)との接触面積を少なくして摩擦抵抗を小さくし、スラシ板(48a)に対する玉ねぎ(A1)の滑り性を向上させ、葉切り高さの揃え機能の向上に寄与できる。
また2条の玉ねぎ(A1)の茎葉(A2)は逆Y字状になって引抜部(16)の一対の前部無端搬送帯(15a)に挟持されるため、谷側の玉ねぎ(A1)の引き抜き姿勢は畝中央側に傾き、逆に畝中央側の玉ねぎ(A1)の引き抜き姿勢は谷側に傾く。
その玉ねぎ(A1)の引き抜き姿勢を崩さずに該玉ねぎ(A1)を左右一対のスラシ板(48a)に当接させて葉切り装置(39)まで引き抜き姿勢で安定搬送させるべく、中央のスラシ板(48a)の円弧状の下面を左右のスラシ板(48a)の円弧状の下面より低位に形成し、玉ねぎ(A1)がスラシ板に当たることによって引き抜き姿勢から直立姿勢に変位したり、後方搬送時に左右に揺れ動き、葉切り高さにバラツキがでるのを防止するように構成している。
尚、玉ねぎ(A1)はスラシ板(48a)との間にマルチフィルム(M)を挟んだ状態で該スラシ板(48a)に当接して後方にスライドする。
【0035】
図20及び図21は、補助搬送装置(41)の変形例を示し、図20のものは、前記補助搬送駆動軸(67)に直接係合軸支して、前記搬送装置(40)の一対の無端回動帯(15a)と一対のガイド部材(48)との間で前記葉切り装置(39)より上側に、ガイド部材であるスラシ板(48)と平行状態又は略平行状態で対向配置して回転駆動される左右一対の星形スターホイル(128)から成り、図21のものは、前記補助搬送駆動軸(67)に直接係合軸支して、前記搬送装置(40)の一対の無端回動帯(15a)と一対のガイド部材であるスラシ板(48)との間で前記葉切り装置(39)より上側に、スラシ板(48)と平行状態又は略平行状態で対向配置して回転駆動される左右一対の三角突起付きスターホイル(129)から成り、これら左右一対の星形スターホイル(128)や三角突起付きスターホイル(129)等の係止輪体によって、搬送装置(40)によって葉切り装置(39)に搬送される玉ねぎ(A1)の茎葉(A2)を葉切り装置(39)に掻き込むもので、伝動経路が簡略でき、引抜部(16)下方の茎葉切断部の構造を簡素化できる。
【0036】
【発明の効果】
以上実施例から明らかなように、本発明の根菜類用収穫機は、マルチフイルムを覆った畝で植生された玉ねぎなどの結球野菜の茎葉を挟持して地中から結球野菜を引き抜き、後方に搬送する挟持搬送装置を備えた根菜用収穫機において、後上がり傾斜状態で対向配置して駆動される左右一対の無端回動帯により、根菜の茎葉を挟持して該根菜を地中から引き抜く引抜部と、その引抜部の下方に配置して、地中から引き抜かれた直後の根菜の茎葉をその根元部で切断する葉切り装置とを設けると共に、引抜部の一対の無端回動帯と、その一対の無端回動帯の下方に後部が無端回動帯から離れるようにこれに対して傾斜状態に配置する左右一対のガイド部材とから成る搬送装置を設け、茎葉の下部が一対のガイド部材間で誘導案内しながら、その茎葉の上部を一対の無端回動帯によって挟持移送することにより、地中から引き抜かれた根菜をマルチフイルムを挟んでその上面を一対のガイド部材の下面に当てた状態で後方に搬送すると共に、該搬送装置の一対の無端回動帯と一対のガイド部材後部との間に葉切り装置を配置したもので、根菜(A1)を引抜部(16)より高い位置に持ち上げずに収穫するから、マルチ栽培の根菜類(A1)を収穫しても、マルチフィルム(M)が引抜部(16)より高い位置に持ち上げられず、そのマルチフィルム(M)が引抜部(16)の一対の無端回動帯(15a)や他の部分に巻き付く等して収穫不能になるのを解消でき、マルチ栽培の根菜類(A1)の収穫を機械化できる。
また搬送装置(40)によって葉切り装置(39)に対する根菜(A1)の姿勢・位置関係が統一され、且つ、それが安定した時に、緊張状態の茎葉(A2)の根元部を前記葉切り装置(39)によって切断するから、葉切り高さを揃えることができると共に、美しい切断面に仕上げることができ、商品価値を向上させることができる。
さらに前記搬送装置(40)が薄型に構成されるから、引抜部(16」)の下方に適正に該搬送装置(40)及び葉切り装置(39)を組み込むことができるものである。
【0037】
また、前記葉切り装置(39)と一対のガイド部材(48)との上下間隔(L)を調節自在に設けたもので、その間隔(L)調節によって根菜(A1)の葉切り高さを任意の高さに変更できるものである。
【0038】
また、前記葉切り装置(39)と一対のガイド部材(48)とを一体的に前後位置を調節自在に設けたもので、その前後位置調節によって地中から引き抜かれた根菜(A1)の上面が一対のガイド部材(48)の下面に当たった以降の後方搬送距離を適正距離に調節でき、葉切り高さの揃え機能の安定性を確実に得ることができるものである。
【0039】
また、前記一対のガイド部材(48)間で茎葉(A2)を1条ずつ誘導案内するように、前記一対のガイド部材(48)を収穫条数と同数組設けたもので、例えば2条分の根菜(A1)を同時に収穫する場合、2条の茎葉(A2)が1組の一対のガイド部材(48)間に受け入れられて該部で詰まりが発生したり、その1組の一対のガイド部材(48)によって葉切り装置(39)の一部分に集中的に2条の茎葉(A2)が誘導案内されて該部で詰まりが発生したり、切断不良が発生したりするのを防止できるものである。
【0040】
また、前記各組の一対のガイド部材(48)間に茎葉(A2)を1条ずつ誘導案内するための分草ガイド(49)を設けたもので、各組の一対のガイド部材(48)間に茎葉(A2)を1条ずつ確実に誘導案内できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 歩行形玉ねぎ収穫機の全体側面図
【図2】 歩行形玉ねぎ収穫機の全体平面図
【図3】 収穫作業部の正面図
【図4】 収穫作業部の側面図
【図5】 収穫作業部の平面図
【図6】 図3の部分拡大図
【図7】 図4の部分拡大図
【図8】 図5の部分拡大図
【図9】 駆動系統図
【図10】茎葉切断部の底面図
【図11】茎葉切断部の側面図
【図12】茎葉切断部の部分拡大断面図
【図13】往復動刃の駆動構造を示す平面図
【図14】往復動刃の駆動構造を示す側面図
【図15】補助搬送装置の平面図
【図16】葉切り高さ調節の変形例を示す正面図
【図17】葉切り装置の変形例を示す側面図
【図18】葉切り装置の変形例を示す平面図
【図19】スラシ板の変形例を示す断面正面図
【図20】補助搬送装置の変形例を示す平面図
【図21】補助搬送装置の他の変形例を示す平面図
【符号の説明】
(A1) 根菜
(A2) 茎葉
(B1) 畝
(M) マルチフィルム
(15a) 無端回動帯
(16) 引抜部
(17) 後搬送装置
(39) 葉切り装置
(40) 搬送装置
(48) スラシ板(ガイド部材)
(49) 分草ガイド
(L) 葉切り高さ
Claims (5)
- マルチフイルム(M)を覆った畝(B1)で植生された玉ねぎなどの結球野菜(A1)の茎葉を挟持して地中から前記結球野菜(A1)を引き抜き、後方に搬送する挟持搬送装置(10)を備えた根菜用収穫機において、
後上がり傾斜状態で対向配置して駆動される左右一対の無端回動帯(15a)により、根菜の茎葉を挟持して該根菜を地中から引き抜く引抜部(16)と、その引抜部(16)の下方に配置して、地中から引き抜かれた直後の根菜の茎葉(A2)をその根元部で切断する葉切り装置(39)とを設けると共に、
前記引抜部(16)の一対の無端回動帯(15a)と、その一対の無端回動帯(15a)の下方に後部が無端回動帯(15a)から離れるようにこれに対して傾斜状態に配置する左右一対のガイド部材(48)とから成る搬送装置(40)を設け、
茎葉の下部が一対のガイド部材(48)間で誘導案内しながら、その茎葉の上部を一対の無端回動帯(15a)によって挟持移送することにより、地中から引き抜かれた根菜をマルチフイルム(M)を挟んでその上面を一対のガイド部材(48)の下面に当てた状態で後方に搬送すると共に、該搬送装置(40)の一対の無端回動帯(15a)と一対のガイド部材(48)後部との間に前記葉切り装置(39)を配置したことを特徴とする根菜類用収穫機。 - 前記葉切り装置(39)と一対のガイド部材(48)との上下間隔を調節自在に設けた請求項1記載の根菜類用収穫機。
- 前記葉切り装置(39)と一対のガイド部材(48)とを一体的に前後位置を調節自在に設けた請求項1又は請求項2記載の根菜類用収穫機。
- 前記一対のガイド部材(48)間で茎葉を1条ずつ誘導案内するように、前記一対のガイド部材(48)を収穫条数と同数組設けた請求項1又は請求項2又は請求項3記載の根菜類用収穫機。
- 前記各組の一対のガイド部材(48)間に茎葉を1条ずつ誘導案内するための分草ガイド(49)を設けた請求項4記載の根菜類用収穫機。
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