JP4116942B2 - ヒートシンク用部材およびこれを具備する機器モジュール - Google Patents

ヒートシンク用部材およびこれを具備する機器モジュール Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特定方向へ高い熱伝導度を有するヒートシンク用部材、およびこれをヒートシンクとして使用した機器モジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】
発熱部品の小型化、高容量化に伴い、素子の発熱が他の部品や電気特性に悪影響を及ぼす等の不具合を防止するために発熱部品にて発生した熱を速やかにモジュール外へ放熱するヒートシンクを装着した電子機器用電子基板モジュールが開発されている。
【0003】
このようなヒートシンク用部材については、電子部品やセラミックス基板との熱膨張係数を近似させ、モジュールに付与されるヒートサイクルにおいて部材間に発生する熱応力を抑制してクラック等が発生することを防止する必要があり、例えば、特許文献1では、シリカアルミナ質繊維強化のアルミニウム又はアルミニウム合金をヒートシンク用部材として用いることにより、セラミックス基板とヒートシンク用部材間の熱膨張係数差を緩和することができると記載されている。
【0004】
また、特許文献2では、炭素繊維を用いたC−Cコンポジット材料をヒートシンク用部材として用いることにより、軽量で安価なヒートシンク用部材となることが記載されている。
【0005】
一方、電子機器用電子基板モジュールにおいては、モジュールの小型化、実装密度向上のために部品間の間隔が狭くなる傾向にあり、周囲の部品の発熱の影響を受けやすい環境になっている。
【0006】
【特許文献1】
特開平11−354698号公報
【0007】
【特許文献2】
特開2001−122672号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1および2に記載されたシリカアルミナ質繊維体または炭素繊維を具備するヒートシンク用部材では、放熱性が不十分であるとともに、発熱部品との熱膨張係数差の制御が難しく、かつ発熱部品の周囲に実装された他の電子部品が発熱の影響を受けて特性劣化を引き起こす可能性があった。
【0009】
本発明は、特定方向への熱伝導度が高く、かつ、熱膨張係数の調整が容易に行える発熱部品を具備するモジュール用として使用可能なヒートシンク用部材、およびこれを具備する機器モジュールを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記課題に対して検討した結果、ダイヤモンドとコバルトとからなる超高圧焼結体からなる長尺状の芯材の外周をタングステンからなる表皮材にて被覆した複合繊維体を一方向に複数本集束させた状態で配列させた複合構造体にてヒートシンク用部材を作製するとともに、前記複合構造体の発熱部品実装面において、前記芯材の断面積Scの比率(Sc/(Sc+Ss):ただし、Ssは前記表皮材の断面積Ss)が0.6〜0.95であることにより、特定方向への熱伝導度が高く、かつ、熱膨張係数の調整が容易に行えることを知見し、本発明を完成させたものである。
【0011】
すなわち、本発明のヒートシンク用部材は、発熱部品にて発生した熱を放熱するものであって、ダイヤモンドとコバルトとからなる超高圧焼結体からなる長尺状の芯材の外周をタングステンからなる表皮材にて被覆した複合繊維体を一方向に複数本集束させた状態で配列させた複合構造体からなるとともに、該複合構造体の発熱部品実装面において、前記芯材の断面積Scの比率(Sc/(Sc+Ss):ただし、Ssは前記表皮材の断面積Ss)が0.6〜0.95であることを特徴とするものである。
【0012】
ここで、前記複合繊維体が、前記発熱部品を搭載する面に対して垂直に配列されることが、発熱部品搭載面に実装される他の電子部品への熱拡散を防止する上で望ましい。
【0013】
また、前記芯材ダイヤモンド質焼結体中のダイヤモンド粒子の平均粒径が20μm以下であることが、結合材の平均自由工程を小さくし、ダイヤモンドの直接結合による骨格構造を形成させることができるとともに、焼結性が向上し、高密度化できる結果、熱伝導率を向上できる点で望ましい。
【0014】
さらに、前記表皮材が、タングステンからなることがヒートシンク用部材全体の熱伝導度向上および熱膨張係数が容易に調整できる点で重要である
【0015】
また、前記芯材の平均直径が2〜500μmであることが、熱伝導の異方性および熱膨張係数の制御の点で望ましい。
【0016】
さらに、本発明によれば、前記複合構造体の前記複合繊維体の繊維方向への熱伝導率が300W/m・K以上であって、繊維断面方向への熱伝導率が300W/m・K未満であることが、発熱する発熱部品の影響を他の電子部品が受けずに正常作動を保障できる点で望ましい。
【0017】
また、上記ヒートシンク用部材を具備する電子機器用電子基板モジュールは高実装密度、高信頼性を実現することができるものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明のヒートシンク用部材およびこれを具備する機器モジュールについて、その好適例である電子機器用プリント配線基板モジュールの一例についての概略断面図である図1を基に説明する。
【0019】
図1によれば、電子機器用プリント配線基板モジュールAは、枠体1と、ヒートシンク2と、蓋体3とによって囲まれたキャビティ4内にIC素子5が収納されている。また、IC素子5は枠体1の表面および/または内部に設けられた配線(図示せず)とワイヤ6によって電気的に接続されている。
【0020】
本発明によれば、ヒートシンク2をなすヒートシンク用部材が、ダイヤモンドとコバルトとからなる超高圧焼結体からなる長尺状の芯材9の外周をタングステンからなる表皮材10にて被覆した複合繊維体11を一方向に複数本集束させた状態で配列させた複合構造体13からなるとともに、複合構造体13の発熱部品実装面において、芯材9の断面積Scの比率(Sc/(Sc+Ss):ただし、Ssは表皮材10の断面積Ss)が0.6〜0.95であることが大きな特徴であり、これによって、ヒートシンク2は、放熱性が高く、かつIC素子5との熱膨張係数差の制御が容易に行えるとともに、発熱したIC素子5の周囲への熱拡散が抑制されて周囲に実装された他の電子部品7がIC素子5の発熱の影響を受けることなく良好な動作を保障することができる。
【0021】
すなわち、芯材9がダイヤモンドとコバルトとからなる超高圧焼結体からなることにより、ヒートシンク2の特定方向への熱伝導度を飛躍的に高めてIC素子5にて発生した熱を速やかにヒートシンク2の厚み方向2bへ伝播して系外へ逃がすことができるとともに、ダイヤモンドとコバルトとからなる超高圧焼結体からなる芯材9の外周に、ダイヤモンドとコバルトとからなる超高圧焼結体よりも熱伝導率が低いタングステンを配することによって、ヒートシンク3の熱伝導率の異方性を持たせて、例えば図1ではIC素子5の実装面方向2aへの熱伝導率をIC素子5の実装面と直交する方向2bへの熱伝導率よりも低くして、他の電子部品7がIC素子5の発熱の影響によって高熱となり、特性劣化や誤動作を引き起こすことを防止する。
【0022】
また、ヒートシンク2にIC素子5や他の電子部品7との間での熱膨張差が発生するような場合においても、ヒートシンク2が上記のような複合繊維体11を一方向に複数本集束した複合構造体13からなることから、芯材と表皮材との界面が多数存在する構造体自体で熱応力に起因する熱膨張差を分散せしめて構造体全体として熱応力を吸収してIC素子5や他の電子部品7へのヒートサイクル特性を良好に保つことができる。
【0023】
なお、本発明によれば、芯材9、ダイヤモンド粒子間を、コバルトの結合相にて結合したものからなる。
【0024】
さらに、芯材9のビッカース硬度Hvは45GPa以上であることが複合繊維体11の硬度を著しく向上させ、ヒートシンク2の機械的摩耗に対する耐摩耗性を著しく向上させるという点で望ましい。
【0025】
一方、芯材4をなす焼結体のダイヤモンド粒子2の平均粒径dは、高密度化、熱伝導率向上、硬度および強度向上、ダイヤモンド粒子の凝集を防止するとともに保持力を高めてダイヤモンド粒子の脱落を防止するという点で20μm以下、特に0.01〜5μmが好ましく、さらには0.1〜2μmであることが望ましい。
【0026】
また、ダイヤモンド質焼結体におけるダイヤモンド粒子の含有比率が70体積%以上、特に90体積%以上であることが芯材を高熱伝導率化できるとともに、高硬度化する点で望ましい。
【0027】
さらに、前記ダイヤモンド質焼結体中の残留炭素の含有量が5体積%以下であること、前記ダイヤモンド質焼結体中の気孔率が0.5体積%以下であることが、芯材9の熱伝導率および強度を向上させる点で望ましい。
【0028】
一方、芯材9の周囲を取り巻く表皮材10としては、タングステンからなることがヒートシンク用部材全体の熱伝導度向上および熱膨張係数が容易に調整できる点で重要である
【0029】
ここで、図2(a)、(b)は本発明において用いられる複合繊維体11の概略斜視図である。図2(a)の複合繊維体11sは、芯材9とこの芯材9の外周を被覆し芯材9とは異なる組成の材料からなる表皮材10とからなるシングルタイプの繊維体である。また、図2(b)の複合繊維体11mは、図2(a)のシングルタイプの繊維体11sを複数束ねた集合体を伸延したものでマルチタイプの繊維体である。本発明によれば、ヒートシンク用部材2を形成する複合構造体13は、ここで示したような複合繊維体11を集束した構造体によって形成される。
【0030】
また、複合繊維体11のサイズは、繊維の軸方向と径方向との熱伝播の異方性を持たせるために、芯材9の直径が2〜500μm、特に5〜300μm、表皮材10を含めた複合繊維体11の1本の直径が3〜800μm、特に6〜500μmであることが望ましい。
【0031】
さらに、本発明によれば、前記複合構造体の前記複合繊維体の繊維方向への熱伝導率が300W/m・K以上であって、繊維断面方向への熱伝導率が300W/m・K未満であることが、他の電子部品が発熱部品の影響を受けずに正常作動を保障できる点で望ましい。
【0032】
さらにまた、本発明のヒートシンク用部材の厚みは、強度、靭性、耐衝撃性等の機械的的特性に優れたものであり、かつ放熱性の点で、0.5〜5mm、特に0.5〜2mmであることが望ましい。
【0033】
また、本発明によれば、シートシンク2をなす複合構造体13の複合繊維体11の配置は、図1以外にも図3(b)に示すような、芯材9が繊維方向に向かって次第に径が変化する構成であってもいいし、さらには、図3(c)に示すような、基板を兼ねたヒートシンクの内部に大容量のパワー電流を伝送するような伝送線路16が形成されているような構成であってもいい。後者の構成によれば、ヒートシンクの表面に他の電子部品7を実装した場合でも、複合繊維体の方向を発熱部品であるパワー伝送線路16の実装方向と垂直にすることによって、他の電子部品7がパワー伝送線路16の発熱の影響を受けずにすむ。
【0034】
なお、複合構造体13のIC素子5実装面において、芯材9の断面積Scの比率(Sc/(Sc+Ss):ただし、Ssは表皮材10の断面積Ss)が0.6〜0.95であることが、熱伝導率、強度および熱膨張係数の制御の点で望ましい。
【0035】
また、図1では、IC素子を収納したIC素子収納用パッケージモジュールにおいて、本発明のヒートシンク用部材を基板として用いた一例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、発熱部品としてはマイクロ波・ミリ波等の高周波部品、高容量の電流を伝送するパワートランジスタ・サイリスタ部品、光部品等に適応可能であり、ヒートシンクの形態としても、基板以外に、ステム、サブマウント、キャリア、ハウジングケース、インパットダイオード等として使用することができる。
【0036】
製造方法
次に、本発明のヒートシンク用部材を製造する方法について図4〜7の模式図をもとに説明する。
【0037】
複合繊維体11sを作製するにあたり、まず、芯材用成形体9aを作製する。具体的な方法として、初めに、平均粒径0.01〜10μm、特に0.1〜3.5μmのダイヤモンド粉末を50質量%以上、特に80質量%以上と、平均粒径0.01〜10μmの結合相を形成するコバルト粉末を50質量%以下と、の割合で混合し、さらに有機バインダ、可塑剤、溶剤を添加して混錬し、プレス成形または鋳込み成形等の成形法により円柱形状に成形して芯材用成形体9aを作製する(図4(a)参照)。
【0038】
ここで、後述する共押出成形によって均質な複合成形体を得るためには、前記有機バインダの添加量を50〜200体積部、特に70〜150体積部とすることが望ましい。
【0039】
有機バインダとしては、パラフィンワックス、ポリスチレン、ポリエチレン、エチレン‐エチルアクリレート、エチレン‐ビニルアセテート、ポリブチルメタクリレート、ポリエチレングリコール、ジブチルフタレート等を使用することができる。
【0040】
一方、芯材用成形体9aとは異なる組成の表皮材10をなす材料を前述したバインダとともに混錬してプレス成形、押出成形または鋳込み成形等の成形方法により半割円筒形状の2本の表皮材用成形体10aを作製する。この表皮材用成形体10aを芯材用成形体9aの外周を覆うように配置した成形体11aを作製する(図4(b)および(c)参照)。
【0041】
そして、押出機21を用いて芯材用成形体9aと表皮材用成形体10aとからなる上記成形体11aを共押出成形することにより、芯材用成形体9aの周囲に表皮材用成形体10aが被覆され、図2(a)に示したような細い径に伸延されたシングルタイプの複合繊維体11sを作製することができる(図4(d)参照)。
【0042】
なお、図3(b)に示したような芯材9の直径が次第に変化する構成とするためには、プレス成形や鋳込み法等により成形体11aを芯材用成形体9aの直径が次第に変化する構成(円錐台等)とするか、または、成形体11aを作製せず、図5に示すような複数の押出口20を有する押出機22を使用すれば作製可能である。
【0043】
また、複合繊維体11の形成にあたり、図6に示すように、上記共押出した長尺状の複合繊維体11sを複数本集束した集束体23を再度共押出成形することによって、図2(b)に示したような繊維密度の高いマルチタイプの複合繊維体11mを作製することができる。なお、複合繊維体11s、11mの断面は、円形のみならず、四角形、三角形でもよい。
【0044】
そして、図1および図3の13に示したように、この長尺状の複合繊維体11を複数列整列させて型内で加熱加圧して複合シートを得る。また、この複合構造体13を、必要に応じ、図7に示すように、一対のローラ24間に通して圧延処理し、さらに高密度の複合積層体15を作製することもできる。
【0045】
さらに、複合構造体13または複合積層体15を所望により超硬合金製等の裏打板上に載置して、300〜700℃、10〜200時間で昇温または保持させて脱バインダ処理し、ついで、超高圧装置内にセットして加圧圧力4〜6GPa、温度1350〜1600℃、時間1〜60分、特に1〜10分で焼成して複合構造体からなるヒートシンク用部材を作製することができる。
【0046】
そして、上記ヒートシンク用部材をモジュールの所定位置にろう付け等によって固定し、電子部品等を実装することによって、本発明の機器モジュールを作製することができる。
【0047】
【実施例】
平均粒径2μmのダイヤモンド粉末95質量%とコバルト粉末5質量%との混合粉末に、有機バインダとしてセルロース、ポリエチレングリコールを、溶剤としてポリビニルアルコールを総量で100体積部加えて混錬して、直径が20mmの円柱形状にプレス成形して芯材用成形体を作製した。
【0048】
一方、平均粒径3μmのタングステン粉末に上記と同様の有機バインダと溶剤を加えて混錬して半割円筒形状の厚さが1mmの表皮材用成形体をプレス成形にて2つ作製し、これらを前記芯材用成形体の外周を覆うように配置して複合繊維体を作製した。
【0049】
そして、上記複合繊維体を共押出して直径が1mmの伸延された複合成形体を作製した後、この伸延された複合成形体100本を集束して再度共押出成形し、直径が1mmのマルチフィラメント構造の複合繊維体を作製した。
【0050】
次に、上記マルチフィラメント構造の複合繊維体を並列に整列させて多層構造の複合構造体を作製し、焼結後の厚みが2mmとなるようにカットして図1に示す構造の複合構造体を作製した。
【0051】
その後、この積層体を300〜700℃まで100時間で昇温することによって脱バインダ処理を行った後、超高圧装置に配置し、1400℃で5分焼成してヒートシンク用部材を作製した。
【0052】
得られたヒートシンク用部材について、試料を厚み2.000mmとなるように切り出してJISR1611に準じたレーザフラッシュ法により熱伝導率を測定したところ、長さ方向(2a)で350W/m・K、厚み方向(2b)で100W/m・Kであった。また、ヒートシンク用部材にSiからなる擬似ICチップをロウ付け実装して擬似モジュールを作製し、これにたいして室温から400℃のヒートサイクルを2000回施した後に実装状態を確認したが良好であり、クラックや剥離は見られなかった。
【0053】
【発明の効果】
以上詳述したとおり、本発明のヒートシンク用部材は、ダイヤモンドとコバルトとからなる超高圧焼結体からなる長尺状の芯材の外周をタングステンからなる表皮材にて被覆した複合繊維体を一方向に複数本集束させた状態で配列させた複合構造体からなるとともに、該複合構造体の発熱部品実装面において、前記芯材の断面積Scの比率(Sc/(Sc+Ss):ただし、Ssは前記表皮材の断面積Ss)が0.6〜0.95である構成にてヒートシンク用部材を作製することにより、放熱性が高く、かつ発熱部品との熱膨張係数差の制御が容易に行えるとともに、発熱した発熱部品の周囲への熱拡散が抑制されて周囲に実装された他の電子部品が発熱部品の発熱の影響を受けることなく良好な動作を保障することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のヒートシンク用部材を具備する電子機器用プリント配線基板モジュールの一例についての概略断面図である。
【図2】本発明のヒートシンク用部材をなす複合繊維体の構造を示す、(a)シングルタイプ、(b)マルチタイプの斜視図である。
【図3】(a)〜(c)は、本発明のヒートシンク用部材について、複合構造体の配置例を示す概略断面図である。
【図4】(a)〜(d)は、本発明のヒートシンク用部材の製造方法について、シングルタイプの複合繊維体の製造工程を説明するための図である。
【図5】本発明のヒートシンク用部材の製造方法について、シングルタイプの複合繊維体の製造工程の変形例を説明するための図である。
【図6】本発明のヒートシンク用部材の製造方法について、マルチタイプの複合繊維体の製造工程を説明するための図である。
【図7】本発明のヒートシンク用部材の製造方法について、複合構造体の製造工程の変形例を説明するための図である。
【符号の説明】
1 枠体
2 ヒートシンク
3 蓋体
4 キャビティ
5 IC素子
6 ワイヤ
7 他の電子部品
9 芯材
9a 芯材用成形体
10 表皮材
10a 表皮材用成形体
11 複合繊維体
11s シングルタイプの複合繊維体
11m マルチタイプの複合繊維体
13 複合構造体
15 複合積層体
16 伝送線路
20 押出口
21、22 押出機
23 集束体
24 ローラ

Claims (6)

  1. 発熱部品にて発生した熱を放熱するヒートシンク用部材であって、該ヒートシンク用部材が、ダイヤモンドとコバルトとからなる超高圧焼結体からなる長尺状の芯材の外周をタングステンからなる表皮材にて被覆した複合繊維体を一方向に複数本集束させた状態で配列させた複合構造体からなるとともに、該複合構造体の発熱部品実装面において、前記芯材の断面積Scの比率(Sc/(Sc+Ss):ただし、Ssは前記表皮材の断面積Ss)が0.6〜0.95であることを特徴とするヒートシンク用部材。
  2. 前記複合繊維体が、前記発熱部品実装面に対して垂直に配列されていることを特徴とする請求項1記載のヒートシンク用部材。
  3. 芯材をなす前記ダイヤモンドとコバルトからなる超高圧焼結体中のダイヤモンド粒子の平均粒径が20μm以下であることを特徴とする請求項1または2記載のヒートシンク用部材。
  4. 前記芯材の平均直径が2〜500μmであることを特徴とする請求項1乃至のいずれか記載のヒートシンク用部材。
  5. 前記複合構造体の前記複合繊維体の繊維方向への熱伝導率が300W/m・K以上であって、繊維断面方向への熱伝導率が300W/m・K未満であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか記載のヒートシンク用部材。
  6. 請求項1乃至のいずれか記載のヒートシンク用部材を具備する機器モジュール。
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