JP4116594B2 - 電力系統の縮約モデル作成方法、装置およびプログラム - Google Patents

電力系統の縮約モデル作成方法、装置およびプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP4116594B2
JP4116594B2 JP2004177247A JP2004177247A JP4116594B2 JP 4116594 B2 JP4116594 B2 JP 4116594B2 JP 2004177247 A JP2004177247 A JP 2004177247A JP 2004177247 A JP2004177247 A JP 2004177247A JP 4116594 B2 JP4116594 B2 JP 4116594B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
power system
model
reduced
damping constant
error
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004177247A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006005992A (ja
Inventor
真一 桑折
謙市 後藤
保博 田口
和也 小俣
祐二 石原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Tohoku Electric Power Co Inc
Original Assignee
Toshiba Corp
Tohoku Electric Power Co Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp, Tohoku Electric Power Co Inc filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2004177247A priority Critical patent/JP4116594B2/ja
Publication of JP2006005992A publication Critical patent/JP2006005992A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4116594B2 publication Critical patent/JP4116594B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Supply And Distribution Of Alternating Current (AREA)

Description

本発明は、電力系統解析や制御に用いる電力系統モデルの等価縮約モデルを作成する電力系統の縮約モデル作成方法、装置およびプログラムに関する。
短絡容量法や二負荷法などの縮約手法をベースとした従来の電力系統の縮約モデル装置においては、縮約モデルの等価縮約発電機のダンピング定数を縮約対象系統内の各発電機の荷重平均とする方法などが一般的である(例えば、非特許文献1)。
この縮約モデル装置において、ダンピング定数をチューニングする場合には、縮約モデルの精度向上を目的に、ダンピング定数をパラメータに膨大な数の安定度シミュレーションを実施して、その結果から最適なダンピング定数を決定するといった逐次的な方法で行っていた。
具体的には、ダンピング定数を仮設定して安定度シミュレーションを実行し、その結果がオリジナルの電力系統モデルの安定度シミュレーション結果と一致するかどうかを評価し、一致しない場合は仮設定したダンピング定数を見直して、再度安定度シミュレーションを実行し、シミュレーション結果が一致するまでこの手順を繰返すといった方法が採られていた。
「電力系統の安定度」 電気共同研究 第34巻 第5号 電気共同研究会
このように従来の電力系統の縮約モデル装置では、逐次的な方法でダンピング定数をチューニングする場合、最適なダンピング定数を見出すために、膨大な数のシミュレーションを実行する必要があるため、演算負荷が大きくなると共に、時間がかかり、効率の悪いものであった。
本発明は上記のような事情に鑑みてなされたもので、最適なダンピング定数を求めるためのシミュレーションの実行回数を少なくして、効率よくダンピング定数のチューニングを行うことができる電力系統の縮約モデル作成方法および装置を提供することを目的とする。
本発明は上記の目的を達成するため、次のような方法、装置およびプログラムにより電力系統の縮約モデルを作成する。
請求項1に対応する発明は、電力系統解析や制御に用いる電力系統モデルを等価縮約して縮約モデルを作成する電力系統の縮約モデル作成装置において、前記縮約モデルの等価縮約発電機のダンピング定数を前記電力系統モデルから任意に複数選択してそれぞれの縮約誤差を求め、これらのダンピング定数と縮約誤差のデータから作成されるダンピング定数と縮約誤差の関係を示す線形な関数を用いて最適ダンピングを決定するダンピング定数チューニング手段とを備える。
請求項2に対応する発明は、電力系統解析や制御に用いる電力系統モデルを等価縮約して縮約モデルを作成する電力系統の縮約モデル作成方法において、等価縮約発電機のダンピング定数を任意に2つ選択したときの縮約モデルとオリジナル電力系統モデルとの安定限界潮流の差を縮約誤差として求める手順と、2つのダンピング定数と縮約誤差のデータからダンピング定数と縮約誤差の関係を直線近似し、その2点のデータを直線で結ぶ線形近似した関数を用いて最適ダンピング定数を決定する手順により、縮約モデルの等価縮役発電機のダンピング定数を決定することを特徴とする。
請求項3に対応する発明は、電力系統解析や制御に用いる電力系統モデルを等価縮約して縮約モデルを作成する電力系統の縮約モデル作成方法において、等価縮約発電機のダンピング定数を任意に2つ選択したときの縮約モデルとオリジナル電力系統モデルとの安定限界潮流の差を縮約誤差として求める手順と、ダンピング定数と縮約誤差の関係を示す3つ以上のデータから最小二乗法により作成した線形な関数を用いて最適ダンピング定数を決定する手順により、縮約モデルの等価縮役発電機のダンピング定数を決定することを特徴とする。
請求項4に対応する発明は、電力系統解析や制御に用いる電力系統モデルを等価縮約して縮約モデルを作成する電力系統の縮約モデル作成方法において、複数の潮流断面を用いて等価縮約発電機のダンピング定数を任意に2つ選択したときの縮約モデルとオリジナル電力系統モデルとの安定限界潮流の差を縮約誤差として求める手順と、各潮流断面で求めた2つのダンピング定数と縮約誤差のデータからダンピング定数と縮約誤差の関係を直線近似し、その2点のデータを直線で結ぶ線形近似した関数を用いて前記縮約誤差が全てしきい値以下となるダンピング定数を最適ダンピング定数として決定する手順により、縮約モデルの等価縮役発電機のダンピング定数を決定することを特徴とする。
請求項5に対応する発明は、電力系統解析や制御に用いる電力系統モデルを等価縮約して縮約モデルを作成する電力系統の縮約モデル作成方法において、複数の潮流断面を用い、且つ電源制限等の安定化制御を実施した場合の等価縮約発電機のダンピング定数を任意に2つ選択したときの縮約モデルとオリジナル電力系統モデルとの安定限界潮流の差を縮約誤差として求める手順と、各潮流断面の安定化制御ケース毎に求めた2つのダンピング定数と縮約誤差のデータからダンピング定数と縮約誤差の関係を直線近似し、その2点のデータを直線で結ぶ線形近似した関数を用いて各関数毎に縮約誤差が零となるダンピング定数を求める手順と、これら安定化制御量と縮約誤差が零となるダンピング定数の関係から安定化制御量に応じた最適ダンピング定数を決定する手順により、縮約モデルの等価縮役発電機のダンピング定数を決定することを特徴とする。
請求項6に対応する発明は、請求項4に対応する発明の電力系統の縮約モデル作成方法において、前記縮約誤差が全てしきい値以下となるダンピング定数を最適ダンピング定数として決定するに際して、前記オリジナル電力系統モデルの全ての事故送電線をグループ分けし、グループ単位に最適ダンピング定数を決定することを特徴とする。
請求項7に対応する発明は、電力系統解析や制御に用いる電力系統モデルを等価縮約して縮約モデルを作成する電力系統の縮約モデル作成方法において、送電線や発電機の増設などにより電力系統モデルが更新された場合、この更新された電力系統モデルと更新前の電力系統モデルから作成した縮約モデルとの縮約誤差を求め、この縮約誤差が大きい場合には更新された電力系統モデルを等価縮約して新たな縮約モデルを作成し、上記請求項2乃至請求項6のいずれかに対応する発明の方法により等価縮約発電機の最適ダンピング定数を決定することを特徴とする。
請求項8に対応する発明は、コンピュータに上記請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の手順を実行させるためのプログラムとする。
本発明によれば、最適なダンピング定数を求めるためのシミュレーションの実行回数を少なくして、効率よくダンピング定数のチューニングを行うことができる。
本発明の実施形態について説明するにあたり、まず初めに本発明で扱う電力系統の安定度の安定状態、不安定状態とはどのようなことかを説明する。
図2は、安定度シミュレーション結果で安定度の安定状態の一例を示す図、事故発生後の発電機位相角の動揺が収束する場合を安定状態と定義する。
一方、図3は、安定度シミュレーション結果で安定度の不安定状態の一例を示す図で、事故発生後の発電機位相角の動揺が発散する場合を不安定状態と定義する。
ここで、発電機位相角は、任意に選択した発電機間の位相角差である。また、動揺が収束しているかどうかの判定方法は、発電機位相角の振幅値の変化を見て判断する。例えば、連続する動揺の振幅値の比を(1)〜(3)式のように求める。
第2波振幅値pp2/第1波振幅値pp1=振幅比R21 …… (1)
第2波振幅値pp3/第1波振幅値pp2=振幅比R32 …… (2)
第2波振幅値pp4/第1波振幅値pp3=振幅比R43 …… (3)
上記各式にて求めた振幅比があるしきい値C1以下となる場合には安定、全てしきい値C1を超える場合は不安定と判定する。また、いずれかの二つ、あるいは一つの振幅比を用いて安定、不安定を判断してもよい。以後説明の簡単化のため、安定度の安定状態の判定については、振幅比R43のみを用いて判定する場合を例にとって説明する。
次に縮約誤差ΔPについて説明する。
図4は、線路潮流Plineが増加したときの振幅比R43の変化を示す図で、事故発生前の線路潮流Plineが大きいほど安定度的には厳しい条件となり、振幅比R43が大きくなる様子を示している。この振幅比R43がしきい値C1となる状態を安定限界とし、そのときの線路潮流Plineを安定度限界潮流(安定度的に安定と判定できる限界の事故発生前の送電線潮流)と呼ぶこととする。オリジナルの電力系統モデルと縮約モデルにおいて、それぞれ安定度限界潮流Pb,Pb´を求め、(4)式に示すように両者の差を縮約誤差ΔPと定義する。
図5は、縮約誤差ΔPの一例を示すものである。
縮約誤差ΔP=縮約モデルの安定限界潮流Pb´−オリジナルの電力系統モデルの安定限界潮流Pb …… (4)
ここで、縮約モデルにおける等価縮約発電機のダンピング定数Dgが仮に大きくなると発電機位相角の動揺の減衰は良くなり、安定度的には安定限界が高くなる。つまり、図6に示すように線路潮流Plineと振幅比R43の関係は右側へ移動することになり、これは安定度限界Pb´が大きくなることであり、縮約誤差ΔPも変る。
また、ダンピング定数Dgがある範囲内で変化したときの縮約誤差ΔPとダンピング定数Dgの関係を安定度シミュレーションにより調べると、その関係は図7に示すようなほぼ直線の関係にある。
これらのことから、ダンピング定数Dgと縮約誤差ΔPの関係が分かれば、例えばこの関係が図7に示すような線形関係のとき、仮に縮約誤差ΔP=0.0が最適としたならば、そのときの最適ダンピング定数Dg´は図7より簡単に求めることができる。
従って、本発明では、前述したダンピング定数Dgと縮約誤差ΔPの関係を少ない作業量、シミュレーション数で簡易に求めると共に、この関係を利用して最適なダンピング定数Dg´を決定するものである。
次に、本発明による電力系統の縮約モデル作成方法の第1の実施形態について図1により説明する。
図1は、電力系統の縮約モデル作成装置1の構成例を示すブロック図である。
図1に示す電力系統の縮約モデル作成装置1は、電力系統解析や制御に用いる電力系統モデル(需給計画に基づいて作成した系統モデル、以下オリジナル電力系統モデルと呼ぶ)2を等価縮約して縮約モデル3を作成する縮約モデル作成部4と、縮約モデル3の等価発電機ダンピング定数5を決定するダンピング定数チューニング部6と、縮約モデル3の作成結果や等価発電機ダンピング定数5のチューニング結果などを表示する結果表示部7とで構成される。
なお、上記オリジナルの電力系統モデル2、縮約モデル3および等価縮約発電機ダンピング定数5は、それぞれメモリに保存されている。
上記縮約モデル作成部4は、オリジナル電力系統モデル2の一部を等価縮約して縮約モデル3を作成するものである。具体的には、オリジナル電力系統モデル2において縮約したい部分を短絡容量法や二負荷法などの既存の縮約手法を用いて、例えば図8に示すような2ノード、2ブランチ、2負荷、1発電機の単純な系統に縮約する。
また、ダンピング定数チューニング部6は、縮約モデル3の等価縮約発電機ダンピング定数Dgを決定する際に、等価縮約発電機ダンピング定数Dgを任意に2つ選択したときの縮約誤差ΔPを求め、2つのダンピング定数Dgと縮約誤差ΔPのデータからダンピング定数Dgと縮約誤差ΔPの関係を直線近似し、この2点のデータを直線で結ぶ線形近似の関数を用いて最適ダンピング定数Dg´を決定するものである。
ここで、ダンピング定数チューニング部6の作用を図9に示す処理フローを参照しながら説明する。
まず初めに、送電線毎に最適ダンピング定数Dg´を求める場合は、対象とする事故ケース(事故点、事故様相)を設定する。また、全送電線の最適ダンピング定数Dg´を求める場合は、代表送電線を一つ求め、それを事故ケースとして設定する(ステップS1)。
次に、オリジナル電力系統モデル2の安定限界潮流Pbを求める(ステップS2)。なお、安定限界潮流Pbの求め方は前述した通りであるが、線路潮流Plineを増減する方法の一例として、オリジナル電力系統モデル2の中の縮約する範囲(以下縮約対象系統と呼ぶ)と縮約しない範囲(以下詳細模擬系統と呼ぶ)を結ぶ送電線(以下連系線と呼ぶ)の線路潮流Plineがある一定量ΔPs1ずつ変化するように、増加する場合には詳細模擬系統の需要減少と縮約対象系統の需要増加を行い、減少の場合には詳細模擬系統の需要増加と縮約対象系統の需要減少を行う。
次に、縮約モデル3の安定限界潮流Pb´を求めるが、等価縮約発電機のダンピング定数Dgを任意に2つ(Dg1,Dg2)設定し、それぞれのケースで安定限界潮流Pb´を求める(ステップS3)。Dg1およびDg2は、前述したように例えばDg1=0.0,Dg2=10.0といったようにダンピング定数Dgと縮約誤差ΔPの関係が線形となる範囲で設定する。以後簡単化のため、ダンピング定数DgをDg1=0.0,Dg2=10.0に設定した場合を例にとって説明する。
なお、安定限界潮流Pb´の求め方は、オリジナル電力系統モデル2と同じである。
次に、線路潮流Plineと振幅比R43の関係から縮約誤差ΔPを求める(ステップS4)。
具体的には、ダンピング定数Dg1,Dg2(例、Dg1=0.0,Dg2=10.0)それぞれのケースでの縮約誤差ΔP1,ΔP2を求めるが、縮約誤差の求め方は前述した通りである。
次に、ダンピング定数Dgと縮約誤差ΔPとの関係を求め(ステップS5)、この関係から最適ダンピング定数Dg´を決定する(ステップS6)。具体的には、ダンピング定数Dgと縮約誤差ΔPの関係をステップS4で求めた2つのデータ(ダンピング定数Dg1のときの縮約誤差ΔP1とダンピング定数Dg2のときの縮約誤差ΔP2)で直線近似し、この2点のデータを直線で結ぶ線形近似の関数を作成する。
仮に最適なダンピング定数Dg´を縮約誤差ΔPが零となる状態としたとき、この関数を用いて縮約誤差ΔPが零となるときのダンピング定数Dgを求め、これをステップS1で設定した事故ケースにおける最適なダンピング定数Dg´として決定する。
以上のような手順により、事故ケース毎に最適なダンピング定数Dg´の決定と縮約モデル3の作成を行う。また、必要に応じてその結果を表示部7に表示する。
このように本発明の第1の実施形態によれば、従来のダンピング定数Dgをパラメータに試行錯誤のシミュレーションを多数実施して最適なダンピング定数Dg´を求める逐次的な方法に比べ、試行錯誤的な作業を行うことなく、最適なダンピング定数Dg´を求めることができるので、シミュレーション数や作業量を少なくでき、作業効率よく電力系統の縮約モデルを作成することができる。
次に、本発明による電力系統の縮約モデル作成方法の第2の実施形態を図9を参照しながら説明する。
なお、ハード構成においては、図1と同様なので、ここではその説明を省略する。
第2の実施形態における電力系統の縮約モデル作成方法では、第1の実施形態でのダンピング定数チューニング部6において、ダンピング定数Dgと縮約誤差ΔPの関数を作成する際に、ダンピング定数Dgと縮約誤差ΔPの関係を示す3つ以上のデータから最小二乗法等により線形な関数を作成するようにしたものである。以下その詳細な手順を図9の処理フローにより説明する。
図9において、ステップS3〜S6以外は、第1の実施形態と同じなので、ここではその説明を省略する。
第2の実施形態においては、縮約モデル3の安定限界潮流Pb´を求める際に、等価縮約発電機のダンピング定数Dgを任意に複数(Dg1,Dg2,…,Dgn)を設定し、それぞれのケースで安定限界潮流Pb´を求める(ステップS3)。なお、安定限界潮流Pb´の求め方は、第1の実施形態と同じである。
次に、線路潮流Plineと振幅比R43の関係から、ダンピング定数Dg1,Dg2,…,Dgnそれぞれのケースで縮約誤差ΔP1,ΔP2,…,ΔPnを求める(S4)。なお、縮約誤差ΔPの求め方は、第1の実施形態と同じである。
次に、ダンピング定数Dgと縮約誤差ΔPの関係を求め(ステップS5)、この関係から最適なダンピング定数Dg´を決定する(ステップS6)。
具体的には、ダンピング定数Dgと縮約誤差ΔPの関係を示す線形な関数をステップS4で求めた複数のデータ(ダンピング定数Dg1のときの縮約誤差ΔP1、ダンピング定数Dg2のときの縮約誤差ΔP2、…、ダンピング定数Dgnのときの縮約誤差ΔPn)を用いて最小二乗法等により作成し、この関数を用いて最適なダンピング定数Dg´を決定する。例えば、最適なダンピング定数Dg´を縮約誤差ΔPが零となる状態としたとき、この関数を用いて縮約誤差ΔPが零となるダンピング定数Dgを求め、これをステップS1で設定した事故ケースにおける最適なダンピング定数Dg´として決定する。
このように本発明の第2の実施形態によれば、最適ダンピング定数Dg´を求める関数を作成する際に用いるダンピング定数Dgと縮約誤差ΔPの関係を示すデータ数が多くなるため、関数の精度が高くなり、より最適なダンピング定数Dg´を求めることができ、精度の高い集約モデルを作成することができる。
図10は、本発明による電力系統の縮約モデル作成方法の第3の実施形態を説明するためのダンピング定数チューニング部6の処理フローを示すものである。
なお、ハード構成においては、図1と同様なので、ここではその説明を省略する。
第3の実施形態における電力系統の縮約モデル作成方法では、第1の実施形態でのダンピング定数チューニング部6において、最適なダンピング定数Dg´を求める際に、複数の潮流断面を用いてダンピング定数Dgと縮約誤差ΔPの関係を求め、この関係において縮約誤差ΔPが全て予め設定したしきい値C2以下となるダンピング定数Dgを最適ダンピング定数Dg´として決定するものである。
以下、図10によりダンピング定数チューニング部6の作用を説明するに、S5,S6,S7以外は第1の実施形態と同じなので、ここではその説明を省略する。
第3の実施形態では、複数の潮流断面において縮約誤差ΔPを求めるため、複数の潮流断面を設定する(ステップS7)。複数の潮流断面は、実際の電力系統から計測した各種電気量を基に作成した潮流断面を用いるか、オリジナル電力系統モデル2のベース潮流(需給計画に基づいて作成した断面)を基に、次に示す潮流断面の作成条件に従って発電量PGと負荷量を変化させて作成した潮流断面を用いるものである。
潮流断面の作成条件の一例として、任意のある1日の需要曲線、発電機の運転パターンを与えて、30分毎24時間の潮流断面を作成する方法を説明する。
まず、有効電力負荷は需要曲線に合わせて変化させ、無効電力負荷は力率一定で計算する。ノード電圧は固定(PV指定ノード)とする。発電機は運転パターンに合わせ起動停止(揚水発電機は運転順序を考慮)し、発電量PGは需要曲線に合わせ変化させるが、原子力発電機はPG一定、火力発電機は、常時運転しているようなベース火力はPG一定とし、残りは需要曲線に合わせ変化(容量に応じて割り振る)させる。水力発電機は、需要曲線に合わせ変化させる。なお、揚水発電機は夜間は揚水運転も考慮する。
次に、設定した各潮流断面においてオリジナル電力系統モデル2と縮約モデル3の安定限界潮流Pb,Pb´と縮約誤差ΔPを求める(ステップS2、ステップS3、ステップS4)。これらの求め方は、第1の実施形態と同じである。
次に、各潮流断面で求めたダンピング定数Dgと縮約誤差ΔPの関係を全て求め(ステップS5)、この関係を全て用いて最適なダンピング定数Dg´を決定する(ステップS6)。
具体的には、潮流断面毎にダンピング定数Dgと縮約誤差ΔPの関係を求めるが、この関係をステップS4で求めた2つのデータ(ダンピング定数Dg1のときの縮約誤差ΔP1とダンピング定数Dg2のときの縮約誤差ΔP2)で直線近似し、この2点のデータを直線で結ぶ線形近似の関数を作成する。これら複数の関数を用いて縮約誤差ΔPが全てしきい値C2以下となる最小のダンピング定数Dgを求めて、これをステップS1で設定した事故ケースにおける最適なダンピング定数Dg´として決定する。
図11は、ステップS6の処理の一例として複数の潮流断面で求めたダンピング定数Dgと縮約誤差ΔPの関係から最適ダンピング定数Dg´を求める方法をグラフで表したものである。
このように本発明の第3の実施形態によれば、複数の潮流断面を用いて最適ダンピング定数Dg´を決定するため、潮流断面の変化に対して適用性の高いダンピング定数Dg´を求めることができ、精度の高い縮約モデルを作成することができる。
図12は、本発明による電力系統の縮約モデル作成方法の第4の実施形態を説明するためのダンピング定数チューニング部6の処理フローを示すものである。
なお、ハード構成においては、図1と同様なので、ここではその説明を省略する。
第4の実施形態における電力系統の縮約モデル作成方法では、第1の実施形態でのダンピング定数チューニング部6において、最適なダンピング定数Dg´を求める際に、電源制限などの安定化制御を複数実施した場合のダンピング定数Dgと縮約誤差ΔPの関係から、縮約誤差ΔPが零となるダンピング定数Dg0を求め、安定化制御量Pcとダンピング定数Dg0の関係を示す線形な関数を作成して、この関数により安定化制御量Pcに応じた最適なダンピング定数Dg´を決定するものである。
以下、図12によりダンピング定数チューニング部6の処理を説明するに、ステップS5,S6,S8以外は第3の実施形態と同じなので、ここではその説明を省略する。
第4の実施形態では、電源制限などの安定化制御を実施した状態の縮約誤差ΔPを求めるため、安定化制御ケースを設定する(ステップS8)。安定化制御ケースは、予め数ケース(制御ケース1、制御ケース2、…、制御ケースn)を設定しておく。その各制御ケースの制御量を安定化制御量(Pc1,Pc2,…,Pcn)と呼ぶ。例えば、安定化制御ケースは、電源制限の組合せとし、安定化制御量Pcは、電源制限発電機出力の合計となる。
次に、第3の実施形態で説明した複数の潮流断面において、各安定化制御ケースを実施した場合のオリジナル電力系統モデル2と縮約モデル3の安定限界潮流Pb,Pb´と縮約誤差ΔPを求める(ステップS2、ステップS3、ステップS4)。これらの求め方は、第1の実施形態と同じである。
次に、各潮流断面の安定化制御ケース毎に求めたダンピング定数Dgと縮約誤差ΔPの関係を全て求め(ステップS5)、それぞれの関係において縮約誤差ΔPが零となるときのダンピング定数Dg0を求める(ステップS6a)。
具体的には、各潮流断面の安定化制御ケース毎にダンピング定数Dgと縮約誤差ΔPの関係を求めるが、この関係をステップS4で求めた2つのデータ(ダンピング定数Dg1のときの縮約誤差ΔP1とダンピング定数Dg2のときの縮約誤差ΔP2)で直線近似し、この2点のデータを直線で結ぶ線形近似の関数を作成する。そして、それぞれの関数毎に縮約誤差ΔPが零となるダンピング定数Dg0を求める。
図13は、ステップS6aの処理の一例として縮約誤差ΔPが零となるダンピング定数Dg0を求める方法をグラフで表したものである。
次に、安定化制御量Pcとダンピング定数Dg0の関係を求めて、この関係から安定化制御量Pcに応じた最適なダンピング定数Dg´を決定する(ステップS6b)。
具体的には、安定化制御量Pcとダンピング定数Dg0の関係を示す線形な関数を、ステップS6aで求めた複数のデータ(安定化制御量Pc1とそのときの縮約誤差ΔPが零となるダンピング定数Dg0-1、安定化制御量Pc2とそのときの縮約誤差ΔPが零となるダンピング定数Dg0-2,…,安定化制御量Pcnとそのときの縮約誤差ΔPが零となるDg0-n)を用いて作成する。
例えば、図14に示すようにステップS6aで求めた複数のデータ(Pcn,Dg0-n)の中で、どの安定化制御量Pcにおいても最小のダンピング定数Dg0が求まる関数となるように(5)式の定数A,Bを決定する。
最適ダンピング定数Dg´=A×安定化制御量Pc+B … (5)
この関数を用いて安定化制御量Pcに応じた最適なダンピング定数Dg´を決定する。
このように本発明の第4の実施形態によれば、安定化制御量Pcとダンピング定数Dg0の関係を求めているので、安定化制御量Pcが変ってもそれに応じた最適なダンピング定数Dg´を求めることができるので、精度の高い縮約モデルを作成することができる。
図15は、本発明による電力系統の縮約モデル作成方法の第5の実施形態を説明するためのダンピング定数チューニング部6の処理フローを示すものである。
なお、ハード構成においては、図1と同様なので、ここではその説明を省略する。
第4の実施形態における電力系統の縮約モデル作成方法では、第3の実施形態のダンピング定数チューニング部6において、事故送電線をグループ分けし、グループ単位にダンピング定数を設定するものである。
以下、図15によりダンピング定数チューニング部6の作用を説明するに、ステップS9,S10以外は第3の実施形態と同じなので、ここではその説明を省略する。
第5の実施形態では、ステップS9において、事故ケースをグループ分けする。
具体的には、ステップS2からステップS3で実行したオリジナル電力系統モデル2の全ての事故ケースのシミュレーション結果を用いて発電機の脱調モードを分析し、図16に示すように同じ脱調モードの事故ケースを同じグループとしてまとめる。
例えば、異なった事故ケースにおいて、シミュレーションの結果、同じ発電機が1波脱調する場合、それらの事故ケースを一つのグループにまとめるといったようにする。
ステップS10では、ステップS6で求めた事故ケース毎に最適なダンピング定数Dg´を用いて、同じグループ内で最大のダンピング定数Dg´を、そのグループにおける最適なダンピング定数Dg”として決定する。なお、どのグループにも属さない事故ケースは、ステップS6の結果をそのまま用いる。
このように本発明の第5の実施形態によれば、同じ脱調モードの事故ケースは共通のダンピング定数Dg”を用いることになるので、事故ケース毎に最適ダンピング定数を持つ場合に比べて最適ダンピング定数の数が減り管理し易くなるので、メンテナンス性に優れた縮役モデルを作成することができる。
図17は、本発明による電力系統の縮約モデル作成装置の第6の実施形態を示すブロック構成図で、図1と同一部分には同一符号を付して説明する。
図17に示す電力系統の縮約モデル作成装置1は、電力系統解析や制御に用いる電力系統モデル2を等価縮約して縮約モデル3を作成する縮約モデル作成部4と、縮約モデル3の等価発電機のダンピング定数5を決定するダンピング定数チューニング部6と、更新された電力系統モデル2aと縮約モデル3の縮約誤差ΔPを評価する誤差評価部8と、縮約モデル3の作成結果や等価発電機ダンピング定数5のチューニング結果などを表示する結果表示部7とで構成される。
本発明の第6の実施形態に関わる電力系統の縮約モデル作成装置では、送電線や発電機の増設などによりオリジナル電力系統モデル2が更新された場合に、誤差評価部8において、更新されたオリジナル電力系統モデル2aと更新前のオリジナル電力系統モデル2から作成した縮約モデル3との縮約誤差ΔPを求め、縮約誤差ΔPが大きい場合には、縮約モデル作成部4において、更新されたオリジナル電力系統モデル2aを等価縮約して新たに縮約モデル3aを作成し、そしてダンピング定数チューニング部6において、第1乃至第5の実施形態のいずれかの手順により新たに作成した縮約モデル3aの等価縮約発電機ダンピング定数5aを決定するものである。
なお、上記オリジナルの電力系統モデル2,2a、縮約モデル3,3a、等価縮約発電機ダンピング定数5,5aおよび誤差評価結果は、それぞれメモリに保存されている。
以下その詳細な手順を図18を参照しながら説明するが、縮約モデル作成部4、結果表示部7の作用、ダンピング定数チューニング部6のステップS2,S3,S4以外の作用については、第1の実施形態又は第3の実施形態、或いは第4の実施形態と同じである。
更新されたオリジナル電力系統モデル2aと、オリジナル電力系統モデル2から作成した縮約モデル3に最適ダンピング定数Dg´を用いたときの安定限界潮流Pb,Pb´と縮約誤差ΔPを各潮流断面の安定化制御ケース毎に求める(ステップS2、ステップS3、ステップS4)。ここで言う最適ダンピング定数Dg´は、更新前のオリジナル電力系統モデル2と縮約モデル3を用いて求めた最適ダンピング定数Dg´である。
なお、安定限界潮流Pb,Pb´と縮約誤差ΔPの求め方は、第1の実施形態と同じである。
誤差評価部8では、求めた縮約誤差ΔPを評価し、縮約誤差ΔPが大きい場合には、縮約モデル作成部4において新たに縮約モデル3aを作成する。
具体的には、求めた縮約誤差ΔPを評価し、縮約誤差ΔPが予め設定したしきい値C3以上となる場合に縮約誤差ΔPが大きいと判断し、この場合にはデータ更新されたオリジナル電力系統モデル2aを用いて、縮約モデル作成部4で新たに縮約モデル3aを作成する。
なお、しきい値C3は、例えば予め設定した固定値(50MW以上等)とするか、ステップS1で設定した事故送電線のベース潮流における事前潮流の数%(5%以上等)といったように設定する。
次に、新たに作成した縮約モデル3aの等価縮約発電機ダンピング定数5aのチューニングを行うが、前述した第1の実施形態乃至第5の実施形態のいずれかの方法により行う。
このように本発明の第6の実施形態によれば、電力系統モデルの見直しが合った場合に、縮約誤差ΔPが大きくなった場合のみ新たな縮約モデルを作成して最適ダンピング定数を求めるようにしたので、電力系統モデルの見直し毎に縮約モデルの作成作業と最適ダンピング定数の決定作業を行わずにすみ、効率の良いものとなる。また、縮約誤差ΔPが大きい場合には、新たな縮約モデルの作成と最適ダンピング定数の決定を自動的に行うので、作業効率の向上を図ることができる。
図19は、本発明の第7の実施形態として電力系統の縮約モデル作成装置におけるダンピング定数チューニング部の処理手順をプログラム記録媒体に記録するためのシステム構成例を示す図ある。
第7の実施形態では、図19に示すようにCPU132と主メモリ133と伝送パス134を備えた計算機131と、計算機などに汎用のSCSI等のケーブル137等で接続された記録媒体書込み装置135および記録媒体136から構成されている。
上記構成のシステムにおいて、主計算機131内の主メモリ133に前述した第1の実施形態乃至第5の実施形態で説明したダンピング定数チューニング部の処理プログラムが内蔵される。このプログラムを記録媒体書込み装置136により任意に記録媒体136に記録する。
従って、図示しない別の計算機により、処理プログラムを実行させることができる。
また、プログラムを記録媒体136に記録しておくことにより、その記録媒体あるいは記録媒体から書き込まれた別の記録媒体を用いて処理プログラムを実行させることもできる。
このように本発明の第7の実施形態によれば、第1の実施形態乃至第6の実施形態と同様の効果を発揮させることができ、作業効率のよく電力系統の縮約モデルを作成することができる。
本発明による電力系統の縮約モデル作成装置の第1の実施形態を示すブロック構成図。 安定度シミュレーション結果で安定度の安定状態の一例を示す図。 安定度シミュレーション結果で安定度の不安定状態の一例を示す図。 線路潮流と振幅比R43の関係を示す図。 縮約誤差ΔPの一例を説明するための図。 ダンピング定数Dgを変化させたときの線路潮流と振幅比の関係を示す図。 ダンピング定数Dgと縮約誤差ΔPの関係を示す図。 二負荷法モデルの一例を示す図。 本発明の第1の実施形態および第2の実施形態を説明するためのダンピング定数チューニング部の処理フローを示す図。 本発明の第3の実施形態を説明するためのダンピング定数チューニング部の処理フローを示す図。 同実施形態において、複数の潮流断面で求めたダンピング定数Dgと縮約誤差ΔPの関係から最適ダンピング定数Dg´を求める方法を表したグラフ。 本発明の第4の実施形態を説明するためのダンピング定数チューニング部の処理フローを示す図。 同実施形態において、縮約誤差ΔPが零となるダンピング定数Dg0を求める方法を表したグラフ。 同実施形態において、ダンピング定数と安定化制御量との関係を示す関数を求める方法を説明するための図。 本発明の第5の実施形態を説明するためのダンピング定数チューニング部の処理フローを示す図。 同実施形態において、脱調モード毎に事故ケースをグループ分けしたグループ毎に最適ダンピング定数を設定する方法を説明するための図。 本発明による電力系統の縮約モデル作成装置の第6の実施形態を示すブロック構成図。 同実施形態の作用を説明するためのダンピング定数チューニング部の処理フローを示す図。 本発明の第7の実施形態を示すダンピング定数チューニング部の処理手順をプログラム記録媒体に記録するためのシステム構成例を示す図。
符号の説明
1…電力系統の縮約モデル作成装置、2…縮約モデル作成部、3…ダンピング定数チューニング部、4…オリジナルの電力系統モデル、5…縮約モデル、6…等価縮約発電機ダンピング定数、7…結果表示部、8…誤差表示部、9…誤差評価結果、131…計算機、132…CPU、133…主メモリ、134…伝送バス、135…記録媒体書込み装置、136…記録媒体、137…ケーブル

Claims (8)

  1. 電力系統解析や制御に用いる電力系統モデルを等価縮約して縮約モデルを作成する電力系統の縮約モデル作成装置において、
    前記縮約モデルの等価縮約発電機のダンピング定数を前記電力系統モデルから任意に複数選択してそれぞれの縮約誤差を求め、これらのダンピング定数と縮約誤差のデータから作成されるダンピング定数と縮約誤差との関係を示す線形な関数を用いて最適ダンピングを決定するダンピング定数チューニング手段とを備えたことを特徴とする電力系統の縮約モデル作成装置。
  2. 電力系統解析や制御に用いる電力系統モデルを等価縮約して縮約モデルを作成する電力系統の縮約モデル作成方法において、
    等価縮約発電機のダンピング定数を任意に2つ選択したときの縮約モデルとオリジナル電力系統モデルとの安定限界潮流の差を縮約誤差として求める手順と、2つのダンピング定数と縮約誤差のデータからダンピング定数と縮約誤差の関係を直線近似し、その2点のデータを直線で結ぶ線形近似した関数を用いて最適ダンピング定数を決定する手順により、縮約モデルの等価縮約発電機のダンピング定数を決定することを特徴とする電力系統の縮約モデル作成方法。
  3. 電力系統解析や制御に用いる電力系統モデルを等価縮約して縮約モデルを作成する電力系統の縮約モデル作成方法において、
    等価縮約発電機のダンピング定数を任意に3つ以上選択したときのそれぞれの縮約モデルとオリジナル電力系統モデルとの安定限界潮流の差を縮約誤差として求める手順と、これらダンピング定数と縮約誤差の関係を示す3つ以上のデータから最小二乗法により作成した線形な関数を用いて最適ダンピング定数を決定する手順により、縮約モデルの等価縮約発電機のダンピング定数を決定することを特徴とする電力系統の縮約モデル作成方法。
  4. 電力系統解析や制御に用いる電力系統モデルを等価縮約して縮約モデルを作成する電力系統の縮約モデル作成方法において、
    複数の潮流断面を用いて等価縮約発電機のダンピング定数を任意に2つ選択したときの縮約モデルとオリジナル電力系統モデルとの安定限界潮流の差を縮約誤差として求める手順と、各潮流断面で求めた2つのダンピング定数と縮約誤差のデータからダンピング定数と縮約誤差の関係を直線近似し、その2点のデータを直線で結ぶ線形近似した関数を用いて前記縮約誤差が全てしきい値以下となるダンピング定数を最適ダンピング定数として決定する手順により、縮約モデルの等価縮約発電機のダンピング定数を決定することを特徴とする電力系統の縮約モデル作成方法。
  5. 電力系統解析や制御に用いる電力系統モデルを等価縮約して縮約モデルを作成する電力系統の縮約モデル作成方法において、
    複数の潮流断面を用い、且つ電源制限等の安定化制御を実施した場合の等価縮約発電機のダンピング定数を任意に2つ選択したときの縮約モデルとオリジナル電力系統モデルとの安定限界潮流の差を縮約誤差として求める手順と、各潮流断面の安定化制御ケース毎に求めた2つのダンピング定数と縮約誤差のデータからダンピング定数と縮約誤差の関係を直線近似し、その2点のデータを直線で結ぶ線形近似した関数を用いて各関数毎に縮約誤差が零となるダンピング定数を求める手順と、これら安定化制御量と縮約誤差が零となるダンピング定数の関係から安定化制御量に応じた最適ダンピング定数を決定する手順により、縮約モデルの等価縮約発電機のダンピング定数を決定することを特徴とする電力系統の縮約モデル作成方法。
  6. 請求項4記載の電力系統の縮約モデル作成方法において、
    前記縮約誤差が全てしきい値以下となるダンピング定数を最適ダンピング定数として決定するに際して、前記オリジナル電力系統モデルの全ての事故送電線をグループ分けし、グループ単位に最適ダンピング定数を決定することを特徴とする電力系統の縮約モデル作成方法。
  7. 電力系統解析や制御に用いる電力系統モデルを等価縮約して縮約モデルを作成する電力系統の縮約モデル作成方法において、
    送電線や発電機の増設などにより電力系統モデルが更新された場合、この更新された電力系統モデルと更新前の電力系統モデルから作成した縮約モデルとの縮約誤差を求め、縮約誤差が大きい場合には更新された電力系統モデルを等価縮約して新たな縮約モデルを作成し、上記請求項2乃至請求項6のいずれかに記載の方法により等価縮約発電機の最適ダンピング定数を決定することを特徴とする電力系統の縮約モデル作成方法。
  8. コンピュータに上記請求項2乃至請求項7のいずれかに記載の手順を実行させるためのプログラム。
JP2004177247A 2004-06-15 2004-06-15 電力系統の縮約モデル作成方法、装置およびプログラム Expired - Fee Related JP4116594B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004177247A JP4116594B2 (ja) 2004-06-15 2004-06-15 電力系統の縮約モデル作成方法、装置およびプログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004177247A JP4116594B2 (ja) 2004-06-15 2004-06-15 電力系統の縮約モデル作成方法、装置およびプログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006005992A JP2006005992A (ja) 2006-01-05
JP4116594B2 true JP4116594B2 (ja) 2008-07-09

Family

ID=35773920

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004177247A Expired - Fee Related JP4116594B2 (ja) 2004-06-15 2004-06-15 電力系統の縮約モデル作成方法、装置およびプログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4116594B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4589274B2 (ja) * 2006-07-20 2010-12-01 東京電力株式会社 電力系統の下位系統縮約モデルにおけるインバータ型電源の脱落量推定装置
JP6067289B2 (ja) * 2012-09-07 2017-01-25 株式会社東芝 電力系統の縮約モデル作成装置、作成方法及び作成プログラム
KR101375282B1 (ko) 2012-09-20 2014-03-17 한국전력공사 계통 데이터 축약 시스템 및 그 방법
JP6639303B2 (ja) * 2016-03-29 2020-02-05 株式会社東芝 縮約モデル作成装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006005992A (ja) 2006-01-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Farivar et al. Local voltage control in distribution systems: An incremental control algorithm
CN109524979B (zh) 一种含vsc-mtdc的交直流互联电网连续潮流模型
Nejdawi et al. An efficient interior point method for sequential quadratic programming based optimal power flow
CN106295001B (zh) 适用于电力系统中长时间尺度的准稳态变步长仿真方法
CN106655227A (zh) 一种基于智能软开关的有源配电网馈线负载平衡方法
CN105932667B (zh) 一种考虑网损分配的动态潮流仿真方法
Yan et al. Analysis of radial distribution systems with embedded series FACTS devices using a fast line flow-based algorithm
CN117269838B (zh) 一种确定构网型电力电子设备短路电流的方法及系统
JP4116594B2 (ja) 電力系統の縮約モデル作成方法、装置およびプログラム
Haileselassie et al. Secondary control in multi-terminal VSC-HVDC transmission system
JP2017184350A (ja) 縮約モデル作成装置
Zarate et al. Fast computation of security margins to voltage collapse based on sensitivity analysis
CN110994621A (zh) 基于改进直流潮流算法的电网有功潮流调整方法及装置
CN115549093A (zh) 一种新能源电力系统在线建模与振荡分析的方法及系统
CN105470976A (zh) 一种稳态条件下svc和tcsc的协调配置方法
Höger et al. Power flow analysis of networks with loads of constant current-constant power factor type
CN112906200B (zh) 电力系统储能配置方法、装置、计算机设备和存储介质
Suresh et al. Load Flow Analysis in local microgrid with storage
CN110867866B (zh) 一种基于直流潮流的upfc优化配置方法
Befekadu et al. Robust decentralized structure-constrained controller design for power systems: an LMI approach
Fatule et al. Co-Optimizing Operating Cost and Renewable Energy Curtailment in D-FACTS Allocation
JP2003143756A (ja) 電力系統の縮約方法及び処理プログラム記録媒体
Zhu et al. An optimization based generator placement strategy in network reduction
CN118281883B (zh) 一种基于潮流电压强度的数据调整方法及系统
Echavarren et al. Power Flow Algorithm Using a Second-Order Differentation Approach

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061204

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080410

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080415

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080417

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110425

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4116594

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110425

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130425

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140425

Year of fee payment: 6

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees