JP4114504B2 - 内燃機関の排気系制御システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の排気及び排気系構成要素を制御する内燃機関の排気系制御システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、自動車に搭載される内燃機関では、環境保護等の理由により排気中の有害ガス成分を低減させることが要求されている。このような要求に対し、内燃機関の排気系には、所定条件下で機関から排出される排気中のNOxを還元、浄化するNOx触媒や、排気中に含まれる煤等の粒子状物質(Particulate Matter)PMを除去するパティキュレート・フィルタ等の排気浄化装置が備えられている。
【0003】
NOx触媒としては、触媒に流入する排気の空燃比がリーンのときに排気中のNOxを吸蔵し、排気中の酸素濃度が低下したときに吸蔵していたNOxを放出するとともに、放出されたNOxをHCや一酸化炭素(CO)等の還元剤と反応させてN2等に還元・浄化する吸蔵還元型NOx触媒、あるいは触媒に流入する排気の状態が酸素過剰状態で且つHCが存在する状態のときに炭化水素(HC)を還元剤としてNOxを窒素(N2)、水(H2O)、二酸化炭素(CO2)等に還元する選択還元型NOx触媒等が知られている。
【0004】
一方、パティキュレート・フィルタとしては、多孔質のセラミック等で形成され、排気が孔を通過する際に排気中のPMを捕捉し、流入排気がリーン且つ排気温度が高温(例えば、600°C以上)になると捕捉したPMを燃焼させるものや、パティキュレート・フィルタ内の排気流路表面に触媒を担持し、その触媒上でHC等の還元剤と酸素とを反応させ、その際に発生する反応熱によって、捕捉したPMを燃焼させるもの等が知られている。
【0005】
また、内燃機関の排気系には、内燃機関から排出される高温の排気ガスの熱を回収して車室暖房器に送る熱回収器を、排気通路に備えたものがある。
【0006】
熱回収器および車室暖房器は、内燃機関の冷却水回路の一部を共通の構成要素としており、内燃機関から排出される排気の熱は、循環する冷却水に回収され車室暖房器に運ばれる。よって、内燃機関の排熱を暖房熱源として利用できるのである。
【0007】
しかしながら、内燃機関からの排気の熱によってのみ車室暖房のための熱を得ようとすると、内燃機関の低負荷あるいは中負荷運転時には排気温度が低いので熱回収器で回収される熱量も少なくなり、結果として、車室暖房器による速やかな暖房を得られない場合があった。
【0008】
そこで、上記課題を解決するために、動力源としての内燃機関とは別に排気への還元剤供給または排気加熱用の噴霧燃焼器を備えたものがある。
【0009】
例えば、排気浄化装置の排気通路上流側に噴霧燃焼器を備え、噴霧燃焼器が作動状態にあれば前記噴霧燃焼器で燃焼されたガスを添加剤として前記排気浄化装置の上流の排気系に導入し、前記噴霧燃焼器が非作動状態にあれば前記噴霧燃焼器に燃料を供給して燃料を気化させ、気化燃料を還元剤として前記排気浄化手段の上流の排気系に導入し、NOxやPMを還元・処理する従来技術が提案されている。(例えば、特許文献1参照。)。
【0010】
また、噴霧燃焼器の燃焼ガスの熱により、パティキュレート・フィルタで捕捉したPMを燃焼させ無害成分とし、更にパティキュレート・フィルタの目詰まりを防止する技術や、噴霧燃焼器の燃焼ガスの熱で熱回収器により回収される熱量を増加させ、その熱によって加熱した車室暖房用の空気を空調装置を介して車室内に吹き出して車室内暖房用に供する技術等が開示されている。(例えば、特許文献2,3参照。)。
【0011】
しかし、上記の従来技術における噴霧燃焼器では、排気を加熱する場合、車両の室内温度を検知することによって噴霧燃焼器の制御を行っているために、排気浄化装置や熱交換器の実際の温度が適切とならない場合があった。
【0012】
【特許文献1】
特開2000−186545号公報
【特許文献2】
特開昭59−29718号公報
【特許文献3】
特開平11−70813号公報
【特許文献4】
特開2000−186538号公報
【特許文献5】
特開2000−186541号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、内燃機関の排気系における排気浄化手段や熱回収手段の温度を正確に制御することを可能とする技術を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明は、内燃機関の排気系において、排気浄化手段と熱交換手段との間に、排気温度取得手段を配置し、その排気温度取得手段の取得した排気温度に応じて、前記排気浄化手段及び熱回収手段の上流側に配置された噴霧燃焼器であって、エアアシスト式燃料供給装置及び空気ポンプを有するものを、例えば、燃焼させることにより排気温度を上昇させ、空気ポンプによって空気のみを排気に供給することにより排気温度を下降させ、あるいは、リッチ空燃比で燃焼させまたは燃料のみを排気に供給することにより排気に還元剤を供給するなどの制御を行うものである。
【0015】
そして、本発明にあっては、内燃機関の排気通路に配置され前記内燃機関の排気を浄化する排気浄化手段と、前記排気通路に前記排気浄化手段と直列に配置され前記内燃機関の排気の排気熱を回収する熱回収手段と、前記排気浄化手段及び前記熱回収手段に流入する前記排気の温度を調節する排気温度調節手段と、前記排気浄化手段と前記熱回収手段との間の排気の温度を取得する排気温度取得手段と、を備えることを特徴とする。
【0016】
すなわち、内燃機関の排気系に配置された排気浄化手段と、該排気浄化手段と直列に配置された熱回収手段の間に、排気温度取得手段を配置することにより、一つの排気温度取得手段で、排気浄化手段から排出される排気と、熱回収手段に流入する排気の両方の温度を取得することができるので、その取得信号より、排気浄化手段と熱回収手段の温度を正確に得ることができる。
【0017】
また、前記排気温度取得手段によって取得された前記排気の温度に基づいて前記排気温度調節手段を制御する温度制御手段を更に備えることを特徴とする。
【0018】
すなわち、排気浄化手段と熱回収手段の正確な温度に相当する排気の温度に基づいて排気温度調節手段を制御するので、排気浄化手段及び熱回収手段の温度を正確に制御することができる。
【0019】
従って、低コストで簡易な構成で、内燃機関の排気系における排気浄化手段及び熱回収手段の温度を正確に制御することが可能であり、熱回収手段及び排気浄化手段の温度が適切にならないようなこと防止することができ、結果として最良のエミッション特性と、排気熱の最適な再利用を実現することができる。
【0020】
また、前記排気温度調節手段は、前記排気通路に空気を導入する空気導入路と、該空気導入路内の空気を前記排気通路側に送出する空気ポンプと、前記送出された空気に燃料を供給するエアアシスト燃料供給装置と、を有し前記排気通路において前記排気浄化手段の上流側に配置された噴霧燃焼器であることを特徴とする。
【0021】
すなわち、排気浄化手段を還元処理において、エアアシスト燃料供給装置によって、空気ポンプにより送出された空気と燃料とを衝突、混合させることにより、燃料を微粒化することができるので、例えば、排気中に還元剤としての燃料を供給する場合には、燃料が排気通路の壁面に付着せず、燃費を悪化させることなく還元処理をすることができる。また、リッチ空燃比で燃焼させる場合にも、燃料が微粒化されているので、空燃比の不均一が発生しづらく、煤の発生も少なく、任意のタイミングで還元力の強いCO、H2を効率よく生成できるので、燃費を悪化させることがない。また、結果として、触媒の容量を低減することができ、触媒の貴金属量を低減することができるので、コスト低減にもつながる。
【0022】
また、前記温度制御手段は、前記排気温度取得手段により取得された前記排気温度が所定温度より高い場合には、前記エアアシスト燃料供給装置による燃料供給量をゼロとし、前記空気ポンプにより前記空気導入路内の空気を前記内燃機関の排気に供給するように前記排気温度調節手段を制御することを特徴とする。
【0023】
すなわち、排気温度取得手段により取得された排気温度が、所定温度より高い場合には、排気浄化手段あるいは熱回収手段の温度が過度に高温になる可能性があるので、そのような場合には、前記噴霧燃焼器のエアアシスト燃料供給装置による燃料供給量をゼロとし、噴霧燃焼器の空気ポンプにより、排気通路外から導入された低温の空気をそのまま排気に供給し、排気浄化手段あるいは熱回収手段の温度を下降させるものである。
【0024】
このことにより、新たな装置等を付加することなく低コストで、簡易な構成で、内燃機関から排出される排気温度に関らず、排気浄化手段あるいは熱回収手段が過度に高温にならないよう制御することが可能になる。
【0025】
また、前記排気浄化手段は、還元処理により浄化性能が回復する排気浄化触媒を有し、該還元処理を実行するときには、前記温度制御手段は、前記噴霧燃焼器をリッチ空燃比で燃焼させるよう制御することを特徴とする。
【0026】
すなわち、排気浄化触媒の還元処理が必要になったときに、噴霧燃焼器をリッチ空燃比で燃焼させ、燃焼量を制御することによって、排気温度を上昇させると同時に、還元剤としての未燃燃料を排気浄化触媒に供給することができる。
【0027】
従って、任意のタイミングで、内燃機関の運転状況に影響を与えることなく、排気浄化手段に対する還元処理を行うことができる。また、単に還元剤としての燃料のみを供給するのではなく、リッチ空燃比で燃焼させることにより、未燃燃料は、噴霧燃焼器内で高温の燃焼熱に曝され、比較的小さな分子サイズに熱分解され、NOx浄化率が高いHCを含むことになる。このことにより、より効率よく、排気浄化手段の還元処理を行うことができる。
【0028】
また、上記の噴霧燃焼器が、エアアシスト燃料供給装置を有するので、特に空燃比の不均一が発生しにくく、煤の発生を抑えることができ、効率よくHC、COなどの還元成分を生成することができる。
【0029】
また、前記内燃機関の排気に前記熱回収手段をバイパスさせるバイパス手段を更に備えることを特徴とする。
【0030】
すなわち、例えば、高温の排気により熱回収手段の温度が過度に高温になった場合には、バイパス手段を作動させることにより、高温の排気に、熱回収手段を迂回させるものである。
【0031】
そのことにより、内燃機関の運転状況による排気の温度に関らず、熱回収手段の温度を制御することが可能である。また、例えば、排気浄化手段がパティキュレート・フィルタを含む場合で、その再生制御をするとき等には、排気の温度を上昇させるなどして排気浄化手段の温度を上昇させるが、その場合にも、バイパス手段を作動させることにより排気浄化手段と熱回収手段の温度を独立に制御することができる。
【0032】
また、前記バイパス手段の作動を制御するバイパス制御手段を更に備え、該バイパス制御手段は、前記排気温度取得手段が取得した前記排気の温度が所定温度以上で、かつ、前記内燃機関の排気の流量が所定流量以上であるときに前記バイパス手段を作動させることを特徴とする。
【0033】
すなわち、排気の温度だけではなく排気の流量を取得して、結果として、熱回収手段において熱回収される排気の熱量が所定値以上であるときにバイパス手段を作動させるようにしたので、熱回収手段の温度上昇及びエンジン冷却水の温度上昇に、より正確に対応することができる。そして、過剰な熱回収を防止して、ラジエータ負荷を減らし、冷却系の熱害発生を防止することができる。
【0034】
また、前記排気浄化手段は、還元処理により浄化性能が回復する排気浄化触媒とパティキュレート・フィルタとを有し、前記排気通路には、該排気通路の上流側から前記排気浄化触媒、前記パティキュレート・フィルタ、前記熱回収手段の順番で配置されることを特徴とする。
【0035】
すなわち、排気通路の上流側から、上記のような順番で配置すると、前記噴霧燃焼器から還元剤を供給することにより、パティキュレート・フィルタの上流の排気浄化触媒で還元剤を燃焼させることができるので、可燃物を含まない、均一で安定した温度の高温排気をパティキュレート・フィルタ及び熱回収手段に供給することができる。
【0036】
結果として、パティキュレート・フィルタを均一に昇温させることができ、パティキュレート・フィルタで燃料及びPMが燃えることにより過度に昇温することを防止することができる。同時に、安定した熱回収を行うことができる。
【0037】
また、噴霧燃焼器の燃料供給手段から還元剤としての燃料を供給するだけで、噴霧燃焼器を燃焼させずに、排気浄化触媒における燃料の燃焼で排気の温度を上昇させることができるので、噴霧燃焼器の燃焼の頻度を減少させ、信頼性及び総合的な燃費の向上を図ることができる。
【0038】
なお、上記した課題を解決するための手段については、可能な限り組み合わせて実施することができる。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照して、この発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0040】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明を適用する内燃機関の概略構成を示す図である。図1において、内燃機関1は、4気筒の水冷式ディーゼルエンジンである。内燃機関1には、吸気枝管2が接続され、この吸気枝管2の各枝管が各気筒の燃焼室と図示しない吸気ポートを介して連通している。
【0041】
前記吸気枝管2は、吸気管3に接続され、吸気管3は、エアフィルタを内装したエアクリーナボックス4に接続されている。このように構成された吸気系では、エアクリーナボックス4に流入した新気がエアフィルタにて埃や塵を除去された後、吸気管3を経て吸気枝管2へ導かれ、吸気枝管2の各枝管を通って各気筒の燃焼室に分配される。
【0042】
内燃機関1には、気筒毎に1つの燃料噴射弁10が取り付けられている。各燃料噴射弁10は、その噴孔が各気筒の燃焼室に臨むよう取り付けられており、燃焼室内に直接燃料を噴射可能となっている。燃料噴射弁10は、燃料分配管11を介してコモンレール12と連通しており、コモンレール12は、燃料通路13を介して図示しない燃料ポンプと連通している。このように構成された燃料噴射系では、燃料ポンプから吐出された燃料がコモンレール12にて所定圧に蓄圧され、蓄圧された燃料が燃料分配管11を介して燃料噴射弁10に印加される。そして、燃料噴射弁10から燃料が燃焼室内に噴射される。
【0043】
一方、内燃機関1には、排気枝管6が接続され、この排気枝管6の各枝管が各気筒の燃焼室と図示しない排気ポートを介して連通している。
【0044】
前記排気枝管6は、排気通路7に接続され、その排気通路7には、本実施の形態における排気温度調節手段である噴霧燃焼器14が併設されている。
【0045】
図2は、本実施の形態における噴霧燃焼器14の概略構成について示した図である。
【0046】
図2において、本実施の形態における噴霧燃焼器14には、エアアシスト燃料供給装置14a、空気ポンプ14b及び点火装置35が備えられている。このエアアシスト燃料供給装置14aは、先端部に空気導入孔を設けて燃料と空気を衝突、混合させて燃料を微粒化する燃料供給装置である。
【0047】
このエアアシスト燃料供給装置14aには、燃料導入通路20が接続され、燃料導入通路20は、燃料ポンプによって送られた燃料をエアアシスト燃料供給装置に供給する。この燃料導入通路20は、図1に示すようにコモンレール12に燃料を輸送する燃料通路13に接続されている。これにより、燃料通路13を流れる燃料の一部を噴霧燃焼器14へ供給することが可能になっている。
【0048】
また、空気ポンプ14bは、吸気管3から空気導入路としての吸気導入通路15内に、エアクリーナ4のエアフィルタによって清浄化された空気を導き、さらにエアアシスト燃料供給装置14aを介して排気通路7側へ送出するためものである。
【0049】
そして、点火装置35は、エアアシスト燃料供給装置14aから供給される燃料に点火して、燃料と空気ポンプ14bから送出される空気との反応により燃焼を起こさせるものである。
【0050】
図3は噴霧燃焼器14に備えられたエアアシスト燃料供給装置14aの詳細断面図である。同図に示すように、その先端部にはアダプタ50が取り付けられている。このアダプタ50には、エアアシスト燃料供給装置14aの二つの噴口からその燃料噴射方向にアダプタ前端面まで延在する二つの燃料通路50a,50bと、アダプタ側面から各燃料通路50a,50bの燃料噴射弁噴口近傍に連通する少なくとも二つの連通路50c,50dとが形成されている。
【0051】
燃料噴射弁52の取り付け部には、アダプタ側面回りにエアアシスト室51が設けられ、そこに提供されるアシストエアが、連通路50c,50dを介して各燃料通路50a,50bに供給され、燃料噴射弁52により噴射される燃料と衝突、混合されることにより、燃料を良好に微粒化してアダプタ前端面より放出するようになっているものである。
【0052】
次に図1に戻って、前記排気通路7における、噴霧燃焼器14の下流側には、排気浄化手段としての吸蔵還元型NOx触媒8とパティキュレート・フィルタ16が設けられている。
【0053】
本実施の形態においては、前記吸蔵還元型NOx触媒8と、パティキュレート・フィルタ16を同一のケースに収納したタイプの排気浄化手段を用いているが、これらを別々にケースに収納し、排気通路7上に並べて配置してもよいことはもちろんであるし、酸化触媒が担持されたパティキュレート・フィルタ等でも構わない。
【0054】
前記吸蔵還元型NOx触媒8は、この吸蔵還元型NOx触媒8に流入する排気の空燃比がリーン雰囲気にあるときは、排気中のNOxを吸収し、流入排気の空燃比がリッチ雰囲気であり、かつ還元剤が存在するときは吸収していたNOx還を放出しつつ窒素に還元せしめる触媒である。
【0055】
吸蔵還元型NOx触媒8は、アルミナを担体とし、その担体上に、カリウム(K)、ナトリウム(Na)等のアルカリ土類金属と、ランタン(La)もしくはイットリウム(Y)等の希土類とから選択された少なくとも1つと、白金(Pt)等の貴金属と、を担持して構成されている。
【0056】
さらに、排気浄化手段としての吸蔵還元型NOx触媒8及びパティキュレート・フィルタ16の下流には、熱回収手段である熱回収器25が配置されている。この熱回収器25には、内燃機関1の冷却水を熱回収器25へ導く冷却水導入通路18と、熱回収器25において回収した熱によって暖められた冷却水を内燃機関1へ導く冷却水排出通路19とが接続されている。
【0057】
熱回収器25によって排気の熱を回収し、暖められた冷却水は、冷却水排出通路19を通って内燃機関1に戻る途中で、冷媒加熱器27を通過する。
【0058】
この冷媒加熱器27には、冷媒通路28を介して、暖房器29が連結されている。熱回収器25で暖められた冷却水を利用して冷媒加熱器27で熱交換することにより、冷媒を加熱し、暖房器29によって車両室内を暖房するようになっている。
【0059】
そして、排気浄化手段としての吸蔵還元型NOx触媒8及びパティキュレート・フィルタ16と、熱交換器25の間には、排気温度取得手段である排気温度センサ9が備えられている。さらに、熱交換器25の下流には、マフラ26が配置されている。
【0060】
このように構成された排気系では、各気筒の燃焼室で燃焼された混合気からなる排気が排気枝管6の各枝管を通って排気通路7へ導かれ、まずは、噴霧燃焼器14を通過する。
【0061】
この噴霧燃焼器14は、パティキュレート・フィルタの再生制御の場合や、熱回収器25における回収熱量が不足している場合などに、空気ポンプ14bによって導入される空気で、燃料導入通路20を介して供給される燃料を燃焼させ、排気の温度を上昇させる他、後述するように、還元剤としての燃料を排気中に供給したり、排気の温度を下降させるために、空気ポンプ14bによって導入された空気のみを排気に供給するなどの動作を行う。
【0062】
次に、排気は吸蔵還元型NOx触媒8に流れ込む。その際、吸蔵還元型NOx触媒8に流入する排気の空燃比がリーン雰囲気にあれば、吸蔵還元型NOx触媒8において排気中の窒素酸化物(NOx)が硝酸イオン(NOx3-)の形で吸収される。また、続くパティキュレート・フィルタ16を通過する際に、排気中に含まれる煤等の粒子状物質PMを除去する
【0063】
そして、排気が熱回収器25を通過する際に、排気中の熱が回収され、車両室内の暖房などの熱量として使用される。その後、排気はマフラ26を通過した後、車外へ排出される。
【0064】
また、内燃機関1には、機関制御用の電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)21が併設されている。ECU21は、双方向性バスによって相互に接続された、CPU、ROM、RAM、入力インタフェース回路、出力インタフェース回路等から構成され、前記入力インタフェース回路には各種のセンサが電気配線を介して接続されている。
【0065】
前記した各種センサとしては、吸気管3に取り付けられたエアフローメータ5、上述した、吸蔵還元型NOx触媒8及びパティキュレート・フィルタ16と熱交換器25との間の排気通路7に取り付けられた排気温度センサ9、内燃機関1に取り付けられたクランクポジションセンサ22及び水温センサ23、図示しないアクセルペダルもしくはアクセルペダルと連動して動作するアクセルレバー等に取り付けられたアクセルポジションセンサ24等を例示することができる。
【0066】
前記エアフローメータ5は、吸気管3内を流れる吸気の質量に対応した電気信号を出力するセンサである。前記排気温度センサ9は、吸蔵還元型NOx触媒8及びパティキュレート・フィルタ16から排出され、熱回収器25に流入する排気の温度に対応した電気信号を出力するセンサである。前記クランクポジションセンサ22は、内燃機関1の図示しないクランクシャフトが所定角度回転する都度パルス信号を出力するセンサである。前記水温センサ23は、内燃機関1のウォータジャケットを流れる冷却水の温度に対応した電気信号を出力するセンサである。アクセルポジションセンサ24は、アクセルペダルの操作量に対応した電気信号を出力するセンサである。
【0067】
ECU21は、上記したような各種センサの出力信号値に基づいて内燃機関1の運転状態を判別し、その判別結果に基づいて燃料噴射弁10、噴霧燃焼器14、あるいは空気ポンプ14bに対する制御信号値を算出する。このようにして算出された各種の制御信号値は、出力インタフェース回路から電気回線を介して燃料噴射弁10、噴霧燃焼器14、あるいは空気ポンプ14bへ向かって出力される。
【0068】
上記のなかで、本実施の形態の最大の特徴は、排気温度取得手段としての排気温度センサ9を、排気浄化手段としての吸蔵還元型NOx触媒8及びパティキュレート・フィルタ16と、熱回収手段としての熱回収器25との間に設けたこと、排気温度調節手段としての噴霧燃焼器14が、エアアシスト燃料供給装置14aを備えていること、排気通路7には、上流側から吸蔵還元型NOx触媒8、パティキュレート・フィルタ16、熱回収器25の順番で配置されていること、の3点である。
【0069】
次に、上記の構成をとった場合の、内燃機関の排気系の構成要素である、噴霧燃焼器14、吸蔵還元型NOx触媒8及びパティキュレート・フィルタ16と、熱交換器25の制御、特にこれら構成要素及び排気の温度を上昇させる制御の例について簡単に説明する。
【0070】
ここでは、パティキュレート・フィルタ16の温度を上昇させる場合について説明する。パティキュレート・フィルタ16の温度を上昇させる制御は、例えば以下の場合に行われる。
【0071】
パティキュレート・フィルタ16は、前述のように、排気中の煤などのPMを捕捉するが、そのままでは、捕捉されたPMによりフィルタが目詰まりすることがあるので、適宜のタイミングでパティキュレート・フィルタ16の温度を上昇させ、フィルタに捕捉されたPMを燃焼させることによりフィルタの再生を行うのである。
【0072】
この際に、パティキュレート・フィルタ16の温度が低すぎると、PMを充分に燃焼、除去させることができないし、逆に温度が高すぎると、フィルタ自体の温度が過度に高温になってしまう不具合が生じるので、正確な温度制御が必要である。
【0073】
本実施の形態に係る排気系制御システムでは、パティキュレート・フィルタ16の再生処理の目的で排気の温度を上昇させる方法として、エアアシスト燃料供給装置14a及び空気ポンプ14bのみを作動させ、燃料を吸蔵還元型NOx触媒8で燃焼させることにより、パティキュレート・フィルタ16に流入する排気温度を上昇させる方法をとっている。また、その際に、排気温度センサ9からの排気温度信号に基づいて、燃料の供給量を定めている。
【0074】
なお、本実施の形態においては、温度制御手段とは、排気温度センサ9の信号が入力されることによって、エアアシスト燃料供給装置14aの制御信号を発生するECU21を含んで構成される。
【0075】
本実施の形態における内燃機関の排気系制御システムでは、上記のように、排気温度調節手段として、エアアシスト燃料供給装置14aを有する噴霧燃焼器14を備えているので、エアアシスト燃料供給装置14aから排気に燃料のみを供給した場合に、燃料が微粒化されており、排気通路7の壁面に付着しづらいので、燃料を供給して排気温度を上昇させる場合の燃費を向上させることができる。
【0076】
なお、本実施の形態における排気温度調節手段である噴霧燃焼器14は、排気温度取得手段である排気温度センサ9によって取得された排気の温度以外に基づいて排気温度調節手段を制御する内燃機関の排気系制御システムに対しても適用可能である。
【0077】
また、本実施の形態における排気系の構成において上記排気の温度上昇方法を用いると、吸蔵還元型NOx触媒8より下流には、燃料が殆ど到達しないため、可燃物を含まない均一で高温の排気をパティキュレート・フィルタ16に供給することができ、パティキュレート・フィルタ16を均一に昇温させることができる。また、パティキュレート・フィルタ16で燃料と堆積物が燃焼し、パティキュレート・フィルタ16自体が過度に高温になることを防止することができる。
【0078】
さらに、この方法では、噴霧燃焼器14を点火させずに、吸蔵還元型NOx触媒8における燃料の燃焼によってパティキュレート・フィルタ16に流入する排気温度を高くすることができるので、点火装置の作動頻度を減少させ、部品寿命及び信頼性を向上させ、燃費も向上させることができる。
【0079】
加えて、本実施の形態においては、排気温度センサ9が、排気浄化手段である吸蔵還元型NOx触媒8及びパティキュレート・フィルタ16と、熱交換器25の間に配置されているので、一つの排気温度センサで、吸蔵還元型NOx触媒8及びパティキュレート・フィルタ16から排出され、熱回収器25に流入する排気の温度を取得することによって、排気浄化手段としての吸蔵還元型NOx触媒8及びパティキュレート・フィルタ16と、熱交換器25の両方の温度を一度に取得することができる。
【0080】
従って、低コストで簡易な構成で、吸蔵還元型NOx触媒8及びパティキュレート・フィルタ16と、熱交換器25の温度を正確に制御することができる。
【0081】
上記の方法で吸蔵還元型NOx触媒8及びパティキュレート・フィルタ16の温度を上昇させた場合には、熱回収器25の温度も同様に上昇するが、本実施の形態によれば、パティキュレート・フィルタ16及び熱交換器25の両方の温度を取得し、どちらかの温度が過度に高温になった場合には、エアアシスト燃料供給装置14aの作動を中止するなど、複数の排気系構成要素を最適に制御することが可能になる。
【0082】
なお、吸蔵還元型NOx触媒8及びパティキュレート・フィルタ16、熱回収器25及び排気通路7の構成や形状によっては、排気温度センサ9により検知した排気の温度と、パティキュレート・フィルタ8内部の温度または熱回収器25の温度と、の間に差があることが考えられるが、その場合は、ECU21のROMに温度データの変換マップを記憶しておき、排気温度センサ9により検知した温度データを補正することにより、パティキュレート・フィルタ8または、熱回収器25の温度としてもよい。
【0083】
この場合でも、本実施の形態によれば、排気温度センサ9は、吸蔵還元型NOx触媒8及びパティキュレート・フィルタ16と、熱回収器25の両方の近傍に配置されているので、両方の温度と相関の高い温度データを取得することが可能で、温度制御を精度よく行うことが可能である。
【0084】
なお、上記した、排気の温度を上昇させる方法は、パティキュレート・フィルタ16の再生制御時以外に使用してもよい。例えば、熱回収器25における熱回収量が、暖房器29によって、車室温度を維持するには不足している場合などにも、応用することができる。その場合でも、上記した効果と同様の効果を得ることができる。
【0085】
また、本実施の形態における内燃機関の排気系制御システムにおいては、排気系構成要素の配置を、排気通路7の上流側から、吸蔵還元型NOx触媒8、パティキュレート・フィルタ16、熱回収器25の順番で配置しているので、それらの上流に設けたエアアシスト燃料供給装置14aから燃料を供給するだけで、吸蔵還元型NOx触媒8、パティキュレート・フィルタ16、熱回収器25の温度制御を可能としており、さらには、パティキュレート・フィルタ16が熱回収器25の上流に配置されるので、熱回収器25に、排気中の煤が到達し、内燃機関1の冷却水によって冷却されて溜まり、排気通路が詰まるなどの不具合もない。
【0086】
なお、本実施の形態においては、排気系構成要素の配置を、排気通路7の上流側から、吸蔵還元型NOx触媒8、パティキュレート・フィルタ16、熱回収器25の順番で配置しているが、この配置を、本実施の形態で示した噴霧燃焼器以外の排気温度調節手段を備えた内燃機関の排気系制御システムに対して適用してもよいし、排気温度取得手段である排気温度センサ9によって取得された排気の温度以外に基づいて排気温度調節手段を制御する内燃機関の排気系制御システムに適用してもよい。
【0087】
(第2の実施の形態)
図4を用いて、本発明における第2の実施の形態について説明する。ここでは、前述の第1の実施の形態と異なる構成について説明し、同様の構成については説明を省略するものとする。
【0088】
本実施の形態においても、内燃機関1の排気系の構成については第1の実施の形態と同一なので、同一の構成部分については同一の符号を付して、その説明は省略する。
【0089】
本実施の形態においては、第1の実施の形態と同一の排気系構成によって排気温度を下降させるよう制御する場合の作用について説明する。
【0090】
排気温度を下降させるよう制御する必要がある場合とは、排気浄化手段としての吸蔵還元型NOx触媒8及びパティキュレート・フィルタ16の温度が所定温度より高くなった場合に、触媒の高温劣化が促進したり、パティキュレート・フィルタ16の性能が劣化するなどの可能性がある場合である。
【0091】
本実施の形態においては、上記のような、排気の温度を下降させる必要が生じた場合に、噴霧燃焼器14の空気ポンプ14bのみを稼動させ、吸気導入通路15から導入した低温の空気を排気に供給することによって排気の温度を下降させる。
【0092】
図4に本実施の形態における排気冷却ルーチンを示す。
【0093】
本ルーチンは、ECU21のROMに記憶されているルーチンであり、クランクポジションセンサ22が所定角度に相当する信号を出力する度に実施される。
【0094】
本ルーチンを実施するときに、まず、ECU21はS301において、排温度センサ9の出力信号を取得する。そして、S302において、排気温度センサ9が取得した排気温度が、所定温度未満であった場合は、排気の温度を下降させる必要がないので、S306に進む。ここで、所定温度としては、吸蔵還元型NOx触媒8の高温劣化が急速に促進する虞のある800℃に決めてもよい。
【0095】
S306では、空気ポンプ14bがONしているか否かを判断し、空気ポンプ14bがONしていればOFFし、空気ポンプ14bがOFF状態であればそのまま本ルーチンを終了する。また、S302で、排気の温度が所定温度以上であると判断された場合には、S303に進み、S302で前回、所定温度未満との判断から所定温度以上との判断に切り替わってからの時間が、所定時間以上経過しているかの判断をする。すなわち、排気の高温状態が所定時間以上継続しているかを判断する。
【0096】
ここで所定時間としては、例えば800℃以上の高温で吸蔵還元型NOx触媒8の高温劣化が加速する1分と決めてもよい。そして、所定時間以上経過していると判断した場合には、S304に進み、空気ポンプ14bが既にONしているか否かを判断する。ここで空気ポンプ14bがOFF状態である場合にはS305に進み、噴霧燃焼器14の空気ポンプ14bのみをONして本ルーチンを終了する。S303で所定時間以上経過していないと判断された場合及び、S304で既に空気ポンプが既にONしていると判断された場合には、そのまま本ルーチンを終了する。
【0097】
本実施の形態において、上記のような排気冷却ルーチンを設けることにより、排気温度が所定温度以上の場合に噴霧燃焼器14の空気ポンプ14bのみを作動させるので、噴霧燃焼器14以外の装置を付加することなく、低コスト及び簡易な構成で、複雑な制御を行うことなく、任意のタイミングで、排気の温度を下降させることができる。
【0098】
そして、排気の温度を下降させることにより吸蔵還元型NOx触媒8の高温劣化の促進や、パティキュレート・フィルタ16の過熱による性能劣化を防止することができる。
【0099】
(第3の実施の形態)
図5を用いて、本発明における第3の実施の形態について説明する。ここでは、前述の第1の実施の形態と異なる構成について説明し、同様の構成については説明を省略するものとする。
【0100】
本実施の形態においても、内燃機関1の排気系の構成については第1の実施の形態と同一なので、同一の構成部分については同一の符号を付して、その説明は省略する。
【0101】
本実施の形態においては、第1の実施の形態と同一の排気系構成によって吸蔵還元型NOx触媒8の還元処理を行うときに、排気温度調節手段である噴霧燃焼器14をリッチ空燃比で燃焼させる場合の制御について説明する。
【0102】
図5は、本実施の形態に係る吸蔵還元型NOx触媒8の還元処理ルーチンである。本ルーチンは、クランクポジションセンサ22が所定角度に相当する信号を出力する度に実行される。
【0103】
このルーチンにおいては、吸蔵還元型NOx触媒8のNOx吸収能が飽和したか否かの判断を、機関から排出された排気ガス中のNOx排出量の積算値を推定し、その排出NOxの積算値から吸蔵還元型NOx触媒8に吸蔵されたNOxの量を推定している。
【0104】
すなわち、機関回転速度Neが高くなるほど機関から単位時間あたりに排出される排気ガス量が増大するので、機関回転速度Neが高くなるにしたがって内燃機関から排出されるNOx量は増大する。また、機関負荷Lが高くなるほど燃焼温度が高くなるので、機関負荷が高くなるほど機関から単位時間あたりに排出されるNOx量が増大するという原理に基づいている。
【0105】
本ルーチンにおいては、実験により求められた単位時間あたりに機関から排出されるNOx量と、機関負荷Lと、機関回転速度Neとの関係より、機関回転速度Neとアクセル開度αとNOx量との関係をNOx排出量マップとしてマップ化して、予めECU21のROMに記憶しておく。このデータを読み出すことによって、各運転時のNOx排出量を推定できる。
【0106】
本ルーチンの処理が開始されると、まずS401において、クランクポジションセンサ22の出力信号を基に求めた機関回転速度Nと、アクセルポジションセンサ24により検出されたアクセル開度αに基いて前述のNOx排出量マップから単位時間あたりの機関排出NOx量Nmを読みとる。
【0107】
S402においては、S401において、読み取った機関排出NOx量Nmに基いて、吸蔵還元型NOx触媒8に吸収されたNOx量を積算する。
【0108】
S403において、このNOx量の積算値Sが飽和判定値S0を越えたか否かを判定する。飽和判定値S0は吸蔵還元型NOx触媒8のNOx吸収能が飽和するまでに吸収可能なNOx量であり、予め実験により求めておいたものがECU21のROMに記憶されている。
【0109】
S403でNOx量の積算値Sが飽和判定値S0を越えたと判定された場合にはS404に進み、還元処理可能な運転領域か否かを判定する。ここで、還元処理可能な運転領域とは、排気浄化手段から排出される排気の温度が所定温度以上(例えば、250゜C以上)で、かつ機関回転速度Neが所定回転速度以下(例えば、3000rpm以下)の条件を満たすことである。尚、排気浄化手段から排出される排気の温度は排気温度センサ9により取得される。
【0110】
S404で還元処理可能な運転領域であると判定されると、ECU21が噴霧燃焼器14を稼動させる。この場合の噴霧燃焼器14内のエアアシスト燃料供給装置14aが供給する燃料量及び空気ポンプ14bが供給すべき空気量は、吸蔵還元型NOx触媒8の還元処理を行うために必要なHC、CO成分の量から決定され、予めマップ化され、ECU21内のROMに記憶されている。
【0111】
本実施の形態では、エアアシスト燃料供給装置14aは、噴霧燃焼器14内で燃焼する燃料量に、還元剤として吸蔵還元型NOx触媒8に供給される燃料を加算した燃料量を供給し、結果として、リッチ空燃比での燃焼を行うことになる。
【0112】
S406〜S408において、タイマを始動し、時間△t1経過後にタイマ値Tに△t1を加算し、加算後のタイマ値(T+△t1)が所定の判定値T0 を越えたか否かを判定する。S408でタイマ値がT0 を越えていないと判定された場合にはS407に戻り、S408でタイマ値がT0 を越えたと判定されるまで繰り返す。
【0113】
判定値T0 は、吸蔵還元型NOx触媒8に吸収されたNOxを総て放出・還元するのに必要な時間であり、予め実験により求めておいたものがECU21のROMに記憶されている。
【0114】
S408でタイマ値がT0 を越えたと判定されると、S409で噴霧燃焼器14の稼動を終了して本ルーチンを終了する。
【0115】
上記のように、本ルーチンにおいては、噴霧燃焼器14をリッチ空燃比で燃焼させるため、燃料の一部が燃焼されずに排気に供給される。この未燃の燃料は噴霧燃焼器14内で高温の燃焼熱に曝された際に比較的小さな分子サイズに熱分解されたHCを含む。この結果、吸蔵還元型NOx触媒8には、分子サイズが小さくNOx浄化率が高いHCを含有した排気が流入することになり、効率よく還元処理を行うことができる。
【0116】
そして、特に本実施の形態では、噴霧燃焼器14には、前記したエアアシスト燃料供給装置14aを備えており、還元剤として供給される燃料はアシスト空気と衝突、混合されることにより微粒化されているので、HC、CO等の還元成分をさらに効率よく生成することができ、吸蔵還元型NOx触媒8の還元処理を、低燃費で行うことができる。
【0117】
また、そのことにより車両の吸蔵還元型NOx触媒8の容量を低減することができるので、使用する貴金属量を低減し、全体として低コスト化することができる。
【0118】
また、図5においては、エアアシスト燃料供給装置14aを備えた噴霧燃焼器14をリッチ空燃比で部分燃焼させる例について説明したが、吸蔵還元型NOx触媒8の還元処理をするにあたっては、噴霧燃焼器14を燃焼させずに、空気ポンプ14b及び、エアアシスト燃料供給装置14aのみを作動させてもよい。
【0119】
この場合でも、エアアシスト燃料供給装置14aによって、燃料が、空気と衝突、混合されることによって、微粒化されるので、触媒還元処理を内燃機関の燃料を排気に供給した場合のような、排気通路7の壁面への燃料付着が発生せず、効率よく触媒の還元処理ができる。
【0120】
なお、本実施の形態で示した還元処理ルーチンは、第2の実施の形態で説明した排気冷却ルーチンが実施される内燃機関の排気系制御システムに適用してもよい。
【0121】
(第4の実施の形態)
図6を用いて、本発明における第4の実施の形態について説明する。ここでは、前述の第1の実施の形態と異なる構成について説明し、同様の構成については説明を省略するものとする。
【0122】
その他の構成および作用については第1の実施の形態と同一なので、同一の構成部分については同一の符号を付して、その説明は省略する。
【0123】
本実施の形態においては、内燃機関1の排気に、熱回収器25を迂回させるバイパス手段を設けた実施の形態について説明する。
【0124】
図6は、本発明を適用する内燃機関の概略構成を示す図である。第1の実施の形態における排気系との相違は、熱回収器25の前後の排気通路7を熱交換器25と並列に連通するバイパス通路30及び、熱回収器25の上流に設けられ、熱回収器25側の排気通路7と、バイパス通路30との間で排気の通路を切り換える排気通路切換弁31からなるバイパス手段を設けた点にある。
【0125】
このバイパス手段によって、内燃機関1の排気温度が高温になった場合でも、熱回収器25が過度に昇温するのを防止するのである。
【0126】
図7には、本実施の形態における排気通路切換ルーチンを示す。本ルーチンは、クランクポジションセンサ22が所定角度に相当する信号を出力する度に実行される。
【0127】
本ルーチンの実行が開始されると、まずS601において、排気温度センサ9から排気温度信号を取得する。また、S602では、内燃機関のエアフローメータ5から吸入空気量を、ECU21内部のRAMから、機関の燃料噴射量を取得し、それらの値から、この時点での排気の流量を算出する。
【0128】
次にS603では、S601で取得した値より、排気の温度が所定温度以上か否かの判断をする。また、S604ではS602で求めた排気の流量が所定流量以上か否かの判断がされる。
【0129】
ここで、S603,S604のステップにおいて、それぞれ排気の温度、排気の流量が所定値以上であると判断された場合には排気の熱量が高く、熱回収器25内の通過を継続することが好ましくないので、S605に進む。
【0130】
S605では、バイパス通路30が開放状態になっているか否かが判断される。ここで既にバイパス通路30が開放状態になっていると判断された場合には、そのまま本ルーチンを抜ける。この場合は、別途、本発明の第2の実施の形態で説明したような、排気の温度を冷却する制御によって対応してもよい。
【0131】
S605でパイパス通路30が閉鎖されている場合には、S606に進み、排気通路切換弁31を作動させて、バイパス通路30を開放し、熱回収器25側の排気通路7は閉鎖する。このことにより、排気の熱量が所定値以上の場合には、排気は熱回収器25は通過しないので、熱回収器25で回収する排気の熱量が減少し、熱回収器25の過熱を防止することができる。
【0132】
また、S603またはS604において、排気の温度または、排気の流量のいずれかが、所定値以下であると判断された場合には、排気に熱回収器25を迂回させる必要もないので、S607に進む。
【0133】
S607では、バイパス通路30が開放状態か否かが判断され、もし、既にバイパス通路30が閉鎖されている場合はそのまま本ルーチンを終了する。もし、バイパス通路30が開放されている場合には、S608に進み排気通路切換弁31を作動させて、バイパス通路30を閉鎖し、熱回収器25側の排気通路7は開放して本ルーチンを終了する。
【0134】
なお、本実施の形態において、バイパス制御手段は、上記の排気通路切換ルーチンを記憶したROMを有するECU21を含んで構成される。
【0135】
本実施の形態によれば、排気通路7を通過する排気を所定条件下で、熱回収器25を迂回させることにより、熱回収器25における熱回収量を、排気の温度と切り離して制御することができる。したがって、排気浄化手段としての吸蔵還元型NOx触媒8及びパティキュレート・フィルタ16の温度と、熱回収器25の温度とを、独立に制御することができる。
【0136】
結果として、高負荷運転中、吸蔵還元型NOx触媒8の還元処理中、パティキュレート・フィルタ16の再生処理中など、排気の温度が高くなるような運転状況下においても、過剰な熱回収を防止し、図示しないラジエータの負荷を減少させ、冷却系の熱害を防止することができる。
【0137】
なお、本実施の形態においては、内燃機関の排気の温度が所定温度以上で、排気の流量が所定流量以上の場合に、バイパス手段を作動させるルーチンについて説明したが、排気の温度が所定温度以上である場合にバイパス手段を作動させるルーチンにするなど、バイパス手段を作動させる条件については本実施の形態に示したもの以外のものとしてもよい。
【0138】
また、本実施の形態におけるバイパス手段は、第2の実施の形態または第3の実施の形態で示したような排気冷却ルーチンや、還元処理ルーチンが実行される内燃機関の排気系制御システムに適用してもよく、さらに図2及び図3で説明した噴霧燃焼器以外の排気温度調節手段を備えた内燃機関の排気系制御システムに対して適用してもよいし、排気温度取得手段である排気温度センサ9からの排気の温度以外に基づいて排気温度調節手段を制御する内燃機関の排気系制御システムに適用してもよい。
【0139】
【発明の効果】
上記で説明したように、本発明にあっては、内燃機関の排気通路に配置され前記内燃機関の排気を浄化する排気浄化手段と、前記排気通路に前記排気浄化手段と直列に配置され前記内燃機関の排気の排気熱を回収する熱回収手段と、前記排気浄化手段及び前記熱回収手段に流入する前記排気の温度を調節する排気温度調節手段と、前記排気浄化手段と前記熱回収手段との間の排気の温度を取得する排気温度取得手段と、を備えるので、一つの排気温度取得手段で、排気浄化手段から排出される排気と、熱回収手段に流入する排気の両方の温度を取得することができることとなり、その取得信号より、排気浄化手段と熱回収手段の温度を正確に得ることができ、排気浄化手段及び熱回収手段の温度を正確に制御することを可能とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の第1の実施の形態に係る内燃機関の概略構成を示す図である。
【図2】図2は、本発明の第1の実施の形態に係る噴霧燃焼器の概略構成を示す図である。
【図3】図3は、本発明の第1の実施の形態に係る噴霧燃焼器に備えられたエアアシスト燃料供給装置の断面図である。
【図4】図4は、本発明の第2の実施の形態に係る排気冷却ルーチンを示すフローチャートである。
【図5】図5は、本発明の第3の実施の形態に係る吸蔵還元型NOx触媒の還元処理ルーチンを示すフローチャートである。
【図6】図6は、本発明の第4の実施の形態に係る内燃機関の概略構成を示す図である。
【図7】図7は、本発明の第4の実施の形態に係る排気通路切換ルーチンを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…内燃機関
2…吸気枝管
3…吸気管
6…排気枝管
7…排気通路
8…吸蔵還元型NOx触媒
9…排気温度センサ
14…噴霧燃焼器
14a…エアアシスト燃料供給装置
14b…空気ポンプ
16…パティキュレート・フィルタ
21…ECU
25…熱回収器
26…マフラ
30…バイパス通路
31…排気通路切換弁

Claims (8)

  1. 内燃機関の排気通路に配置され前記内燃機関の排気を浄化する排気浄化手段と、
    前記排気通路に前記排気浄化手段と直列に配置され前記内燃機関の排気の排気熱を回収する熱回収手段と、
    前記排気浄化手段及び前記熱回収手段に流入する前記内燃機関の排気の温度を調節する排気温度調節手段と、
    前記排気浄化手段と前記熱回収手段との間の前記内燃機関の排気の温度を取得する排気温度取得手段と、
    を備え、
    前記排気浄化手段は、還元処理により浄化性能が回復する排気浄化触媒とパティキュレート・フィルタとを有し、
    前記排気通路には、該排気通路の上流側から前記排気浄化触媒、前記パティキュレート・フィルタ、前記熱回収手段の順番で配置されることを特徴とする内燃機関の排気系制御システム。
  2. 前記排気温度取得手段によって取得された前記内燃機関の排気の温度に基づいて前記排気温度調節手段を制御する温度制御手段を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気系制御システム。
  3. 前記排気温度調節手段は、前記排気通路に空気を導入する空気導入路と、該空気導入路内の空気を前記排気通路側に送出する空気ポンプと、前記送出された空気に燃料を供給するエアアシスト燃料供給装置と、を有し前記排気通路において前記排気浄化手段の上流側に配置された噴霧燃焼器であることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気系制御システム。
  4. 前記排気温度調節手段は、前記排気通路に空気を導入する空気導入路と、該空気導入路内の空気を前記排気通路側に送出する空気ポンプと、前記送出された空気に燃料を供給するエアアシスト燃料供給装置と、を有し前記排気通路において前記排気浄化手段の上流側に配置された噴霧燃焼器であることを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の排気系制御システム。
  5. 前記温度制御手段は、前記排気温度取得手段により取得された前記排気温度が所定温度より高い場合には、前記エアアシスト燃料供給装置による燃料供給量をゼロとし、前記空気ポンプにより前記空気導入路内の空気を前記内燃機関の排気に供給するように前記排気温度調節手段を制御することを特徴とする請求項4に記載の内燃機関の排気系制御システム。
  6. 前記排気浄化手段は、還元処理により浄化性能が回復する排気浄化触媒を有し、該還元処理を実行するときには、前記温度制御手段は、前記噴霧燃焼器をリッチ空燃比で燃焼させるよう制御することを特徴とする請求項4または5に記載の内燃機関の排気系制御システム。
  7. 前記内燃機関の排気に前記熱回収手段をバイパスさせるバイパス手段を更に備えることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかの項に記載の内燃機関の排気系制御システム。
  8. 前記バイパス手段の作動を制御するバイパス制御手段を更に備え、該バイパス制御手段は、前記排気温度取得手段が取得した前記排気の温度が所定温度以上で、かつ、前記内燃機関の排気の流量が所定流量以上であるときに前記バイパス手段を作動させることを特徴とする請求項7に記載の内燃機関の排気系制御システム。
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