JP4113014B2 - Silver halide photographic material - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ハロゲン化銀写真感光材料に関するものである。詳しくは、高感度、低被り及び、画質改良されたハロゲン化銀写真感光材料に関する。
【0002】
【従来の技術】
ハロゲン化銀写真感光材料は、主に支持体上に感光性のハロゲン化銀粒子を含んだ分散媒を含んでいる。ハロゲン化銀感光材料の感度を高めるために膨大な研究が行われてきた。ハロゲン化銀感光材料の感度を高くするためには、ハロゲン化銀粒子固有の感度を高めることが非常に重要であり、ハロゲン化銀粒子ハロゲン化銀固有の感度を高めるために化学増感剤による高感度化やハロゲン化銀粒子を還元増感する方法など、様々な方法が用いられている。
【0003】
また、最近になって、電子供与基と脱離基からなる有機電子供与化合物を用いた増感技術が報告されている(例えば、特許文献1〜6参照。)。この方法は、これまでにない新しい増感技術であり高感度化に有効である。
【0004】
ハロゲン化銀粒子固有の感度を高めることと並んで、ハロゲン化銀感光材料の感度を高くするためには、平板状ハロゲン化銀粒子(以下、「平板粒子という。」)を用いること、または大サイズのハロゲン化銀粒子を用いることは一般に良く知られている。しかしながら平板粒子の大サイズ化による高感度化は、その円相当径が通常のハロゲン化銀粒子に比較して極端に大きくなるために困難を伴う。その理由のひとつとして、光電子の拡散距離が非常に大きくなるために一カ所に集中することができず、潜像を効率的に作れないことが考えられる。これを解決するために、大サイズ平板粒子への塩化銀のエピタキシャル接合を用いる増感方法が開示されている(例えば、特許文献7、8参照。)。しかしながら、塩化銀のエピタキシャル接合を用いる方法は、そのエピタキシャル部位の不安定な溶解性のために現像処理時のKBr依存性が大きい等の問題点を有しており、一般感材への使用にまで汎用化できないという問題点を有している。
【0005】
また、平板粒子フリンジ部への転位線導入を平板粒子主表面上への転位線導入よりも密にすることによる増感方法が開示されている(例えば、特許文献9参照。)。しかしながら、この方法では高感度化はある程度達成できるものの、平板粒子の大サイズ化に伴う現像の遅れに対しては何等解決の方法を示してはいない。すなわち大サイズの平板粒子を用いた場合の処理依存性の大きさについては未解決のままである。
【0006】
さらに5重構造以上の多重構造平板粒子乳剤による感度/粒状比の向上技術が開示されている(例えば、特許文献10参照。)。しかしながら該特許のシェル沃化銀含有率は15モル%から40モル%と高いために、本発明において用いる大サイズの平板粒子に適用しても処理時の現像遅れは解決できない。
【0007】
また、減色法によるハロゲン化銀カラー写真感光材料(以下、単に「感光材料」という場合がある。)においては、イエロー、マゼンタ、およびシアンの3原色の色素によって色画像が形成される。現行のp−フェニレンジアミン系カラー現像主薬を使用するカラー写真法においては、イエローカプラーとして、アシル酢酸アニリド系化合物が使用されている。しかし、これらのカプラーから得られるイエロー色素の色相は、吸収の長波側のすそ切れが悪いため赤みを帯び、純度の高いイエローの色相を得るのが困難であり、また、該色素の分子吸光係数が小さく、所望の発色濃度を得るために多量のカプラーやハロゲン化銀を必要とし、感光材料の膜厚が厚くなって得られる色像の鮮鋭性が低下する場合があるといった問題を有していた。さらに、前記色素は高温高湿条件下、あるいは光照射条件下で分解し易く、現像処理後の画像保存性に問題があり改良が望まれている。
【0008】
これらの問題を解決するためにアシル基及びアニリド基の改良が行われ、種々のアシル酢酸アニリド系化合物が提案された。これらのカプラ-からの生成色素は、従来の化合物より色相、分子吸光係数において改良されたが、画像保存性の点で未だ十分ではなく、さらなる改良が求められていた。
【0009】
また、他に1,2,4−ベンゾチアジアジン−1,1−ジオキシドが結合した酢酸エステル系及び酢酸アニリド系カプラーが提案されているが、発色性が低く、吸収の長波側のすそ長波側のすそ切れも悪くこれらの改良が望まれていた(例えば、特許文献11〜13参照。)。
【0010】
【特許文献1】
米国特許第5,747,235号明細書
【特許文献2】
米国特許第5,747,236号明細書
【特許文献3】
欧州特許出願公開第786692A1号明細書
【特許文献4】
欧州特許出願公開第893731A1号明細書
【特許文献5】
欧州特許出願公開第893732A1号明細書
【特許文献6】
米国特許第5,994,051号明細書
【特許文献7】
米国特許第5,612,175号明細書
【特許文献8】
米国特許第5,614,359号明細書
【特許文献9】
米国特許第5,709,988号明細書
【特許文献10】
米国特許第5,780,216号明細書
【特許文献11】
米国特許第3,841,880号明細書
【特許文献12】
特開昭52−82423号公報
【特許文献13】
特開平2−28645号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は上記従来技術の有する課題を解決することであり、第一の課題は、高感度でかつ被りの低いハロゲン化銀写真感光材料を提供することにある。
【0012】
また、本発明の第二の課題は、色再現性及び鮮鋭性に優れ、色像堅牢性が良好なハロゲン化銀カラー写真感光材料を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記第一の課題は、新規な有機電子供与化合物とハロゲン化銀粒子の形状および内部構造を制御すること等により、特に、高アスペクト比でかつ大サイズの平板粒子の高感度化を達成することができることを見出した。また、色相、特に長波側のすそ切れが優れ、分子吸光係数が大きく、保存安定性が良好な色素を与え、発色性の高い色素形成カプラーを利用することにより、特に、画質向上を達成することができることを見出した。すなわち、本発明は、下記手段を提供する。
【0014】
(1) 支持体上に少なくとも1層の感光性ハロゲン化銀乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料において、1電子酸化されて生成する1電子酸化体が1電子もしくはそれ以上の電子を放出し得る化合物を少なくとも1種含有し、かつ、該感光性層に含まれるハロゲン化銀写真乳剤が、全粒子の円相当径の変動係数が40%以下、平均表面沃化銀含有率が5mol%以下であり、かつ全投影面積の50%以上が下記(i)から(vii)を満たす平板粒子で占められていることを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。
【0015】
(i)(111)面を主表面とする沃臭化銀または沃塩臭化銀平板粒子
(ii)円相当径3.5μm以上かつ厚み0.25μm以下
(iii)沃化銀含有率が2モル%以上6モル%以下
(iv)塩化銀含有率が3モル%以下
(v)沃化銀分布について5重構造以上の多重構造
(vi)双晶面間隔が0.016μm以下
(vii)粒子側面の(100)面比率が40%以上
【0019】
(2) 一般式(C−1)で表される色素形成カプラーを少なくとも1種含有することを特徴とする請求項1に記載のハロゲン化銀写真感光材料。
【化2】
一般式(C−1)中、Qは−C(−R C11 )=C(−R C12 )−SO 2 −で表される基を示す。R C11 、R C12 は互いに結合して−C=C−部とともに5〜7員環を形成する基、もしくはそれぞれ独立に水素原子または置換基を表す。R C1 は置換基を表す。R C3 は置換基を表す。R C4 は置換基を表す。m C は0以上4以下の整数を表す。m C が2以上のとき複数のR C4 はそれぞれ同じでも異なっていてもよく、互いに結合して環を形成してもよい。X C は水素原子または現像主薬酸化体とのカップリング反応により離脱可能な基を表す。
【0020】
(3) 前記の1電子酸化されて生成する1電子酸化体が2電子以上の電子を放出し得る化合物であることを特徴とする(1)又は(2)に記載のハロゲン化銀写真感光材料。
【0021】
(4) 前記の1電子酸化されて生成する1電子酸化体が1電子もしくはそれ以上の電子を放出し得る化合物が以下に述べるタイプ1〜5から選ばれる化合物であることを特徴とする(1)から(3)のいずれか1項に記載のハロゲン化銀写真感光材料。
【0022】
(タイプ1)
1電子酸化されて生成する1電子酸化体が、引き続く結合開裂反応を伴って、さらに2電子以上の電子を放出し得る化合物。
(タイプ2)
1電子酸化されて生成する1電子酸化体が、引き続く結合開裂反応を伴って、さらにもう1電子を放出し得る化合物で、かつ同じ分子内にハロゲン化銀への吸着性基を2つ以上有する化合物。
(タイプ3)
1電子酸化されて生成する1電子酸化体が、引き続く結合形成過程を経た後に、さらに1電子もしくはそれ以上の電子を放出し得る化合物。
(タイプ4)
1電子酸化されて生成する1電子酸化体が、引き続く分子内の環開裂反応を経た後に、さらに1電子もしくはそれ以上の電子を放出し得る化合物。
(タイプ5)
X−Yで表される化合物においてXは還元性基を、Yは脱離基を表し、Xで表される還元性基が1電子酸化されて生成する1電子酸化体が、引き続くX−Y結合の開裂反応を伴ってYを脱離してXラジカルを生成し、そこからさらにもう1電子を放出し得る化合物。
【0023】
(5) 前記のタイプ1〜5で表される化合物が以下の一般式(A)、一般式(B)、一般式(1)、一般式(2)、一般式(3)、一般式(C)、一般式(D)、一般式(E)、一般式(F)、または一般式(G)で表されることを特徴とする(4)に記載のハロゲン化銀写真感光材料。
【0024】
【化3】
【0025】
【化4】
【0026】
【化5】
【0027】
【化6】
【0028】
【化7】
【0029】
【化8】
【0030】
【化9】
【0031】
一般式(A)においてRED11は1電子酸化され得る還元性基を表し、L11は脱離基を表す。R112は水素原子または置換基を表す。R111は炭素原子(C)およびRED11と共に、特定の5員もしくは6員の環状構造を形成し得る非金属原子団を表す。ここに特定の5員もしくは6員の環状構造とは、5員もしくは6員の芳香族環(芳香族ヘテロ環を含む)のテトラヒドロ体、ヘキサヒドロ体、もしくはオクタヒドロ体に相当する環構造を意味する。
【0032】
一般式(B)においてRED12は1電子酸化され得る還元性基を表し、L12は、脱離基を表す。R121およびR122は、それぞれ水素原子または置換基を表す。ED12は電子供与性基を表す。一般式(B)においてR121とRED12、R121とR122、またはED12とRED12とは、互いに結合して環状構造を形成していてもよい。
【0033】
一般式(1)においてZ1は窒素原子およびベンゼン環の2つの炭素原子と共に6員環を形成し得る原子団を表し、R1、R2、RN1はそれぞれ水素原子または置換基を表し、X1はベンゼン環に置換可能な置換基を表し、m1は0〜3の整数を表し、L1は脱離基を表す。一般式(2)においてED21は電子供与性基を表し、R11、R12、RN21、R13、R14はそれぞれ水素原子または置換基を表し、X21はベンゼン環に置換可能な置換基を表し、m21は0〜3の整数を表し、L21は脱離基を表す。RN21、R13、R14、X21およびED21から選択される2つの基は、互いに結合して環状構造を形成していてもよい。一般式(3)においてR32、R33、R31、RN31、Ra、Rbはそれぞれ水素原子または置換基を表し、L31は脱離基を表す。但しRN31がアリール基以外の基を表す時、RaおよびRbは互いに結合して芳香族環を形成する。
【0034】
一般式(C)においてRED2は一般式(B)のRED12と同義の基を表す。L2は一般式(A)のL11について説明したのと同義の基を表す。なおL2がシリル基を表す時、該化合物は分子内に、2つ以上のメルカプト基で置換された含窒素ヘテロ環基を吸着性基として有する化合物である。R21、R22は水素原子または置換基を表し、これらは一般式(A)のR112と同義の基である。RED2とR21とは互いに結合して環構造を形成していてもよい。
【0035】
一般式(D)においてRED3は1電子酸化され得る還元性基を表し、Y3はRED3が1電子酸化された後に1電子酸化されたRED3と反応する反応性基部位を表し、具体的には炭素−炭素2重結合部位、炭素−炭素3重結合部位、芳香族基部位、またはベンゾ縮環の非芳香族ヘテロ環基部位を含む有機基を表す。L3はRED3とY3とを連結する連結基を表す。
【0036】
一般式(E)および一般式(F)においてRED41およびRED42は、それぞれ一般式(B)のRED12と同義の基を表す。R40〜R44およびR45〜R49は、それぞれ水素原子または置換基を表す。一般式(F)においてZ42は、−CR420R421−、−NR423−、または−O−を表す。ここにR420、R421は、それぞれ水素原子または置換基を表し、R423は水素原子、アルキル基、アリール基またはヘテロ環基を表す。
【0037】
一般式(G)においてRED0は還元性基を表し、L0は脱離基を表し、R0およびR00は水素原子または置換基を表す。RED0とR0、およびR0とR00とは互いに結合して環構造を形成していてもよい。
【0038】
(6) 前記のタイプ1〜5で表される化合物が、それぞれ分子内にハロゲン化銀に対する吸着性基または増感色素の部分構造を有することを特徴とする(4)または(5)に記載のハロゲン化銀写真感光材料。
【0039】
(7) 前記の一般式(C−1)で表される色素形成カプラーが一般式(C−2)で表されることを特徴とする(2)から(6)のいずれか1項に記載のハロゲン化銀写真感光材料。
【0040】
【化10】
【0041】
一般式(C−2)中、RC1は置換基を表す。kは0以上4以下の整数を表す。kが2以上のとき複数のRC2はそれぞれ同じであっても異なっていてもよく、互いに結合して環を形成してもよい。RC3は置換基を表す。RC4は置換基を表す。mCは0以上4以下の整数を表す。mCが2以上のとき複数のRC4はそれぞれ同じでも異なっていてもよく、互いに結合して環を形成してもよい。YCは現像主薬酸化体とのカップリング反応により離脱可能な基を表す。
【0042】
(8) 前記のハロゲン化銀写真乳剤の平板粒子が前記要件(i)〜(viii)に加え、下記(ix)を満たすことを特徴とする(1)から(7)のいずれか1項に記載のハロゲン化銀写真感光材料。
(ix)粒子フリンジ部に1粒子当たり10本以上の転位線を含む。
【0043】
(9) 前記のハロゲン化銀写真乳剤の平板粒子が前記要件(i)〜(viii)に加え、下記(x)を満たすことを特徴とする(1)から(7)のいずれか1項に記載のハロゲン化銀写真感光材料。
(x)六角形の頂点および/または粒子側面および/または粒子主表面に少なくとも一つのエピタキシャル接合を有する。
【0044】
(10) 還元性化合物を少なくとも1種含有することを特徴とする(1)から(9)のいずれか1項に記載のハロゲン化銀写真感光材料。
【0045】
(11) 前記の還元性化合物がヒドロキシアミン類、ヒドロキサム酸類、ヒドロキシウレア類、ヒドロキシウレタン類、ヒドロキシセミカルバジド類、レダクトン類(レダクトン誘導体を含む)、アニリン類、フェノール類(クロマン-6-オール類、ハイドロキノン類、カテコール類、レゾルシノール類、ビスフェノール類等を含む)、ヒドラジン類、ヒドラジド類、フェニドン類から選ばれる化合物であることを特徴とする(10)に記載のハロゲン化銀写真感光材料。
【0046】
【発明の実施の形態】
本発明のカラー感光材料に含有される1電子酸化されて生成する1電子酸化体が1電子もしくはそれ以上の電子を放出し得る化合物とは以下のタイプ1〜5から選ばれる化合物である。
【0047】
(タイプ1)
1電子酸化されて生成する1電子酸化体が、引き続く結合開裂反応を伴って、さらに2電子以上の電子を放出し得る化合物。
【0048】
(タイプ2)
1電子酸化されて生成する1電子酸化体が、引き続く結合開裂反応を伴って、さらにもう1電子を放出し得る化合物で、かつ同じ分子内にハロゲン化銀への吸着性基を2つ以上有する化合物。
【0049】
(タイプ3)
1電子酸化されて生成する1電子酸化体が、引き続く結合形成過程を経た後に、さらに1電子もしくはそれ以上の電子を放出し得る化合物。
【0050】
(タイプ4)
1電子酸化されて生成する1電子酸化体が、引き続く分子内の環開裂反応を経た後に、さらに1電子もしくはそれ以上の電子を放出し得る化合物。
【0051】
(タイプ5)
X−Yで表される化合物においてXは還元性基を、Yは脱離基を表し、Xで表される還元性基が1電子酸化されて生成する1電子酸化体が、引き続くX−Y結合の開裂反応を伴ってYを脱離してXラジカルを生成し、そこからさらにもう1電子を放出し得る化合物。
【0052】
上記タイプ1およびタイプ3〜5の化合物のうち好ましいものは、「分子内にハロゲン化銀への吸着性基を有する化合物」であるか、または「分子内に、分光増感色素の部分構造を有する化合物」である。より好ましくは「分子内にハロゲン化銀への吸着性基を有する化合物」である。
【0053】
タイプ1〜5の化合物について詳細に説明する。
タイプ1の化合物において「結合開裂反応」とは具体的に炭素−炭素、炭素−ケイ素、炭素−水素、炭素−ホウ素、炭素−スズ、炭素−ゲルマニウムの各元素間の結合の開裂を意味し、炭素−水素結合の開裂がさらにこれらに付随してもよい。タイプ1の化合物は1電子酸化されて1電子酸化体となった後に、初めて結合開裂反応を伴って、さらに2電子以上(好ましくは3電子以上)の電子を放出し得る化合物である。言いかえればさらに2電子以上(好ましくは3電子以上)酸化され得る化合物である。
【0054】
タイプ1の化合物のうち好ましい化合物は一般式(A)、一般式(B)、一般式(1)、一般式(2)または一般式(3)で表される。
【0055】
一般式(A)
【化11】
【0056】
一般式(B)
【化12】
【0057】
一般式(A)においてRED11は1電子酸化され得る還元性基を表し、L11は脱離基を表す。R112は水素原子または置換基を表す。R111は炭素原子(C)およびRED11と共に、特定の5員もしくは6員の環状構造を形成し得る非金属原子団を表す。ここに特定の5員もしくは6員の環状構造とは、5員もしくは6員の芳香族環(芳香族ヘテロ環を含む)のテトラヒドロ体、ヘキサヒドロ体、もしくはオクタヒドロ体に相当する環構造を意味する。
【0058】
一般式(B)においてRED12は1電子酸化され得る還元性基を表し、L12は、脱離基を表す。R121およびR122は、それぞれ水素原子または置換基を表す。ED12は電子供与性基を表す。一般式(B)においてR121とRED12、R121とR122、またはED12とRED12とは、互いに結合して環状構造を形成していてもよい。
【0059】
これら化合物は一般式(A)または一般式(B)の、RED11またはRED12で表される還元性基が1電子酸化された後、自発的にL11またはL12を結合開裂反応により離脱することで、即ちC(炭素原子)−L11結合またはC(炭素原子)−L12結合が開裂することで、これに伴いさらに電子を2つ以上、好ましくは3つ以上放出し得る化合物である。
【0060】
一般式(1)、一般式(2)、一般式(3)
【化13】
【0061】
一般式(1)においてZ1は窒素原子およびベンゼン環の2つの炭素原子と共に6員環を形成し得る原子団を表し、R1、R2、RN1はそれぞれ水素原子または置換基を表し、X1はベンゼン環に置換可能な置換基を表し、m1は0〜3の整数を表し、L1は脱離基を表す。一般式(2)においてED21は電子供与性基を表し、R11、R12、RN21、R13、R14はそれぞれ水素原子または置換基を表し、X21はベンゼン環に置換可能な置換基を表し、m21は0〜3の整数を表し、L21は脱離基を表す。RN21、R13、R14、X21およびED21は、互いに結合して環状構造を形成していてもよい。一般式(3)においてR32、R33、R31、RN31、Ra、Rbはそれぞれ水素原子または置換基を表し、L31は脱離基を表す。但しRN31がアリール基以外の基を表す時、RaおよびRbは互いに結合して芳香族環を形成する。
【0062】
これら化合物は1電子酸化された後、自発的にL1、L21、またはL31を結合開裂反応により離脱することで、即ちC(炭素原子)−L1結合、C(炭素原子)−L21結合、またはC(炭素原子)−L31結合が開裂することで、これに伴いさらに電子を2つ以上、好ましくは3つ以上放出し得る化合物である。
【0063】
以下、先ず一般式(A)で表される化合物について詳しく説明する。
一般式(A)においてRED11で表される1電子酸化され得る還元性基は、後述するR111と結合して特定の環形成をし得る基であり、具体的には次の1価基から環形成をするのに適切な箇所の水素原子1個を除いた2価基が挙げられる。例えば、アルキルアミノ基、アリールアミノ基(アニリノ基、ナフチルアミノ基等)、ヘテロ環アミノ基(ベンズチアゾリルアミノ基、ピロリルアミノ基等)、アルキルチオ基、アリールチオ基(フェニルチオ基等)、ヘテロ環チオ基、アルコキシ基、アリールオキシ基(フェノキシ基等)、ヘテロ環オキシ基、アリール基(フェニル基、ナフチル基、アントラニル基等)、芳香族または非芳香族のヘテロ環基(5員〜7員の、単環もしくは縮合環の、窒素原子、硫黄原子、酸素原子、セレン原子のうち少なくとも1つのヘテロ原子を含むヘテロ環で、その具体例としては、例えばテトラヒドロキノリン環、テトラヒドロイソキノリン環、テトラヒドロキノキサリン環、テトラヒドロキナゾリン環、インドリン環、インドール環、インダゾール環、カルバゾール環、フェノキサジン環、フェノチアジン環、ベンゾチアゾリン環、ピロール環、イミダゾール環、チアゾリン環、ピペリジン環、ピロリジン環、モルホリン環、ベンゾイミダゾール環、ベンゾイミダゾリン環、ベンゾオキサゾリン環、メチレンジオキシフェニル環等が挙げられる)である(以後、便宜上RED11は1価基名として記述する)。これらは置換基を有していてもよい。
【0064】
置換基としては、例えばハロゲン原子、アルキル基(アラルキル基、シクロアルキル基、活性メチン基等を含む)、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基(置換する位置は問わない)、4級化された窒素原子を含むヘテロ環基(例えばピリジニオ基、イミダゾリオ基、キノリニオ基、イソキノリニオ基)、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、カルボキシ基またはその塩、スルホニルカルバモイル基、アシルカルバモイル基、スルファモイルカルバモイル基、カルバゾイル基、オキサリル基、オキサモイル基、シアノ基、カルボンイミドイル基、チオカルバモイル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基(エチレンオキシ基もしくはプロピレンオキシ基単位を繰り返し含む基を含む)、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、(アルコキシもしくはアリールオキシ)カルボニルオキシ基、カルバモイルオキシ基、スルホニルオキシ基、アミノ基、(アルキル、アリール、またはヘテロ環)アミノ基、アシルアミノ基、スルホンアミド基、ウレイド基、チオウレイド基、イミド基、(アルコキシもしくはアリールオキシ)カルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、セミカルバジド基、チオセミカルバジド基、ヒドラジノ基、アンモニオ基、オキサモイルアミノ基、(アルキルもしくはアリール)スルホニルウレイド基、アシルウレイド基、アシルスルファモイルアミノ基、ニトロ基、メルカプト基、(アルキル、アリール、またはヘテロ環)チオ基、(アルキルまたはアリール)スルホニル基、(アルキルまたはアリール)スルフィニル基、スルホ基またはその塩、スルファモイル基、アシルスルファモイル基、スルホニルスルファモイル基またはその塩、リン酸アミドもしくはリン酸エステル構造を含む基、等が挙げられる。これら置換基は、これら置換基でさらに置換されていてもよい。
【0065】
一般式(A)においてL11は、RED11で表される還元性基が1電子酸化された後に初めて結合開裂により脱離し得る脱離基を表し、具体的にはカルボキシ基もしくはその塩、シリル基、水素原子、トリアリールホウ素アニオン、トリアルキルスタニル基、トリアルキルゲルミル基、または−CRC1RC2RC3基を表す。
【0066】
L11がカルボキシ基の塩を表すとき、塩を形成するカウンターイオンとしては具体的にアルカリ金属イオン(Li+、Na+、K+、Cs+)、アルカリ土類金属イオン(Mg2+、Ca2+、Ba2+)、重金属イオン(Ag+、Fe2+/3+)、アンモニウムイオン、ホスホニウムイオンなどが挙げられる。L11がシリル基を表す時、シリル基とは具体的にトリアルキルシリル基、アリールジアルキルシリル基、トリアリールシリル基などを表し、ここにアルキル基とはメチル、エチル、ベンジル、t−ブチル基等が、またアリール基とはフェニル基などが挙げられる。
【0067】
L11がトリアリールホウ素アニオンを表す時、アリール基として好ましくは、置換もしくは無置換のフェニル基で、置換基としてはRED11が有していても良い置換基と同じものが挙げられる。L11がトリアルキルスタニル基またはトリアルキルゲルミル基を表す時、ここにアルキル基とは炭素数1〜24の、直鎖、分岐、または環状のアルキル基で、置換基を有していてもよく、置換基としてはRED11が有していても良い置換基と同じものが挙げられる。
【0068】
L11が−CRC1RC2RC3基を表す時、ここにRC1、RC2、RC3はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、ヘテロ環アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヒドロキシ基を表し、これらが互いに結合して環状構造を形成していてもよく、さらに置換基を有していてもよい。置換基としてはRED11が有していても良い置換基と同じものが挙げられる。但し、RC1、RC2、RC3のうち1つが水素原子もしくはアルキル基を表す時、残る2つが水素原子もしくはアルキル基を表すことはない。RC1、RC2、RC3として好ましくは、それぞれ独立に、アルキル基、アリール基(特にフェニル基)、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、ヘテロ環基、アルコキシ基、ヒドロキシ基で、具体的にその例を挙げると、メチル基、エチル基、シクロヘキシル基、ベンジル基、フェニル基、p−ジメチルアミノフェニル基、p−メトキシフェニル基、2,4−ジメトキシフェニル基、p−ヒドロキシフェニル基、メチルチオ基、フェニルチオ基、フェノキシ基、メトキシ基、エトキシ基、ジメチルアミノ基、N−メチルアニリノ基、ジフェニルアミノ基、モルホリノ基、チオモルホリノ基、ヒドロキシ基などが挙げられる。またこれらが互いに結合して環状構造を形成する場合の例としては1,3−ジチオラン−2−イル基、1,3−ジチアン−2−イル基、N−メチル−1,3−チアゾリジン−2−イル基、N−ベンジル−ベンゾチアゾリジン−2−イル基などが挙げられる。
【0069】
−CRC1RC2RC3基として好ましくは、トリチル基、トリ−(p−ヒドロキシフェニル)メチル基、1,1−ジフェニル−1−(p−ジメチルアミノフェニル)メチル基、1,1−ジフェニル−1−(メチルチオ)メチル基、1−フェニル−1,1−(ジメチルチオ)メチル基、1,3−ジチオラン−2−イル基、2−フェニル−1,3−ジチオラン−2−イル基、1,3−ジチアン−2−イル基、2−フェニル−1,3−ジチアン−2−イル基、2−メチル−1,3−ジチアン−2−イル基、N−メチル−1,3−チアゾリジン−2−イル基、2−メチル−3−メチル−1,3−チアゾリジン−2−イル基、N−ベンジル−ベンゾチアゾリジン−2−イル基、1,1−ジフェニル−1−ジメチルアミノメチル基、1,1−ジフェニル−1−モルホリノメチル基等が挙げられる。また−CRC1RC2RC3基が、RC1、RC2、RC3についてそれぞれ上述した範囲内で選択された結果として、一般式(A)からL11を除いた残基と同じ基を表す場合もまた好ましい。
【0070】
一般式(A)においてR112は水素原子または炭素原子に置換可能な置換基を表す。R112が炭素原子に置換可能な置換基を表す時、ここに置換基とは具体的に、RED11が置換基を有する時の置換基の例と同じものが挙げられる。但しR112がL11と同じ基を表すことはない。
【0071】
一般式(A)においてR111は炭素原子(C)およびRED11と共に、特定の5員もしくは6員の環状構造を形成し得る非金属原子団を表す。ここにR111が形成する特定の5員もしくは6員の環状構造とは、5員もしくは6員の芳香族環(芳香族ヘテロ環を含む)のテトラヒドロ体、ヘキサヒドロ体もしくはオクタヒドロ体に相当する環構造を意味する。ここにヒドロ体とは、芳香族環(芳香族ヘテロ環を含む)に内在する炭素−炭素2重結合(または炭素−窒素2重結合)が部分的に水素化された環構造を意味し、テトラヒドロ体とは2つの炭素−炭素2重結合(または炭素−窒素2重結合)が水素化された構造を意味し、ヘキサヒドロ体とは3つの炭素−炭素2重結合(または炭素−窒素2重結合)が水素化された構造を意味し、オクタヒドロ体とは4つの炭素−炭素2重結合(または炭素−窒素2重結合)が水素化された構造を意味する。水素化されることで芳香族環は、部分的に水素化された非芳香族の環構造となる。
【0072】
具体的には、単環の5員環の場合の例としてはピロール環、イミダゾール環、チアゾール環、ピラゾール環、オキサゾール環等の芳香族環のテトラヒドロ体に相当する、ピロリジン環、イミダゾリジン環、チアゾリジン環、ピラゾリジン環およびオキサゾリジン環等が挙げられる。6員環の単環の場合の例としてはピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環等の芳香族環のテトラヒドロ体もしくはヘキサヒドロ体が挙げられ、例えばピペリジン環、テトラヒドロピリジン環、テトラヒドロピリミジン環、ピペラジン環等が挙げられる。6員環の縮合環の場合の例としてはナフタレン環、キノリン環、イソキノリン環、キナゾリン環、キノキサリン環等の芳香族環のテトラヒドロ体に相当する、テトラリン環、テトラヒドロキノリン環、テトラヒドロイソキノリン環、テトラヒドロキナゾリン環、およびテトラヒドロキノキサリン環等が挙げられる。3環性化合物の場合の例としてはカルバゾール環のテトラヒドロ体のテトラヒドロカルバゾール環やフェナントリジン環のオクタヒドロ体であるオクタヒドロフェナントリジン環等が挙げられる。
【0073】
これらの環構造はさらに置換されていてもよく、その置換基の例としてはRED11が有していてもよい置換基について説明したものと同じものが挙げられる。これらの環構造の置換基どおしがさらに連結して環を形成していてもよく、ここに新たに形成される環は非芳香族の炭素環またはヘテロ環である。
【0074】
次に本発明の一般式(A)で表される化合物の好ましい範囲を説明する。
一般式(A)においてL11は、好ましくはカルボキシ基またはその塩、および水素原子である。より好ましくはカルボキシ基またはその塩である。
【0075】
塩のカウンターイオンとして好ましくはアルカリ金属イオンまたはアンモニウムイオンであり、アルカリ金属イオン(特にLi+、Na+、K+イオン)が最も好ましい。
【0076】
L11が水素原子を表す時、一般式(A)で表される化合物は、分子内に内在する塩基部位を有していることが好ましい。この塩基部位の作用により、一般式(A)で表される化合物が酸化された後、L11で表される水素原子が脱プロトン化されて、ここからさらに電子が放出されるのである。
【0077】
ここに塩基とは、具体的に約1〜約10のpKaを示す酸の共役塩基である。例えば含窒素ヘテロ環類(ピリジン類、イミダゾール類、ベンゾイミダゾール類、チアゾール類など)、アニリン類、トリアルキルアミン類、アミノ基、炭素酸類(活性メチレンアニオンなど)、チオ酢酸アニオン、カルボキシレート(−COO-)、サルフェート(−SO3 -)、またはアミンオキシド(>N+(O-)−)などが挙げられる。好ましくは約1〜約8のpKaを示す酸の共役塩基であり、カルボキシレート、サルフェート、またはアミンオキシドがより好ましく、カルボキシレートが特に好ましい。これらの塩基がアニオンを有する時、対カチオンを有していてもよく、その例としてはアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、重金属イオン、アンモニウムイオン、ホスホニウムイオンなどが挙げられる。
【0078】
これら塩基は、任意の位置で一般式(A)で表される化合物に連結される。これら塩基部位が結合する位置としては、一般式(A)のRED11、R111、R112の何れでもよく、またこれらの基の置換基に連結していてもよい。
【0079】
L11が水素原子を表す時、該水素原子と塩基部位は8個以下の原子団で連結されていることが好ましい。さらには5個以上、8個以下の原子団で連結されていることがより好ましい。ここで連結原子団としてカウントされるのは、塩基部位の中心的原子(すなわちアニオンを有する原子または孤立電子対を有する原子)と該水素原子とを共有結合で連結する原子団であり、例えばカルボキシレートの場合には−C−O-の2原子がカウントされ、サルフェートの場合にはS−O-の2原子がカウントされる。また一般式(A)のCで表される炭素原子も、その数に加えられる。
【0080】
一般式(A)において、L11が水素原子を表し、RED11がアニリン類を表し、かつその窒素原子がR111と6員の単環の飽和の環構造(ピペリジン環、ピペラジン環、モルホリン環、チオモルホリン環、セレノモルホリン環など)を形成する時、該化合物は分子内にハロゲン化銀への吸着性基を有することが好ましく、また同時に該化合物は分子内に内在する塩基部位を有し、その塩基部位と該水素原子とが8個以下の原子団で連結されていることがより好ましい。
【0081】
一般式(A)においてRED11は、好ましくはアルキルアミノ基、アリールアミノ基、ヘテロ環アミノ基、アリール基、芳香族または非芳香族のヘテロ環基であり、このうちヘテロ環基に関してはテトラヒドロキノリニル基、テトラヒドロキノキサリニル基、テトラヒドロキナゾリニル基、インドリル基、インドレニル基、カルバゾリル基、フェノキサジニル基、フェノチアジニル基、ベンゾチアゾリニル基、ピロリル基、イミダゾリル基、チアゾリジニル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾイミダゾリニル基、3,4-メチレンジオキシフェニル-1-イル基などが好ましい。さらに好ましくはアリールアミノ基(特にアニリノ基)、アリール基(特にフェニル基)である。ここでRED11がアリール基を表す時、アリール基は少なくとも1つの電子供与性基(電子供与性基の数は、好ましくは4つ以下であり、より好ましくは1〜3つ)を有していることが好ましい。ここに電子供与性基とは即ち、ヒドロキシ基、アルコキシ基、メルカプト基、スルホンアミド基、アシルアミノ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、ヘテロ環アミノ基、活性メチン基、電子過剰な芳香族ヘテロ環基(例えばインドリル基、ピロリル基、イミダゾリル基、ベンズイミダゾリル基、チアゾリル基、ベンズチアゾリル基、インダゾリル基など)、窒素原子で置換する非芳香族含窒素ヘテロ環基(ピロリジニル基、インドリニル基、ピペリジニル基、ピペラジニル基、モルホリノ基など)である。ここで活性メチン基とは2つの電子求引性基で置換されたメチン基を意味し、ここに電子求引性基とはアシル基、アルコシキカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、スルファモイル基、トリフルオロメチル基、シアノ基、ニトロ基、カルボンイミドイル基を意味する。ここで2つの電子求引性基は互いに結合して環状構造をとっていてもよい。RED11がアリール基を表す時、そのアリール基の置換基としてより好ましくはアルキルアミノ基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、メルカプト基、スルホンアミド基、活性メチン基、窒素原子で置換する非芳香族含窒素ヘテロ環基であり、さらに好ましくはアルキルアミノ基、ヒドロキシ基、活性メチン基、窒素原子で置換する非芳香族含窒素ヘテロ環基であり、最も好ましくはアルキルアミノ基、窒素原子で置換する非芳香族含窒素ヘテロ環基である。
【0082】
一般式(A)においてR112は好ましくは水素原子、アルキル基、アリール基(フェニル基など)、アルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、ベンジルオキシ基など)、ヒドロキシ基、アルキルチオ基(メチルチオ基、ブチルチオ基など)、アミノ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、ヘテロ環アミノ基であり、より好ましくは水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、フェニル基、アルキルアミノ基である。
【0083】
一般式(A)においてR111は好ましくは、炭素原子(C)およびRED11と共に、以下の特定の5員もしくは6員の環状構造を形成し得る非金属原子団である。即ち、単環の5員環の芳香族環であるピロール環、イミダゾール環のテトラヒドロ体に相当するピロリジン環、イミダゾリジン環など。単環の6員環の芳香族環であるピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環のテトラヒドロ体もしくはヘキサヒドロ体。例えば、ピペリジン環、テトラヒドロピリジン環、テトラヒドロピリミジン環、ピペラジン環など。縮合環の6員環の芳香族環であるナフタレン環、キノリン環、イソキノリン環、キナゾリン環、キノキサリン環のテトラヒドロ体に相当する、テトラリン環、テトラヒドロキノリン環、テトラヒドロイソキノリン環、テトラヒドロキナゾリン環、およびテトラヒドロキノキサリン環など。3環性の芳香族環であるカルバゾール環のテトラヒドロ体であるテトラヒドロカルバゾール環や、フェナントリジン環のオクタヒドロ体であるオクタヒドロフェナントリジン環などが挙げられる。R111が形成する環状構造としてさらに好ましくは、ピロリジン環、イミダゾリジン環、ピペリジン環、テトラヒドロピリジン環、テトラヒドロピリミジン環、ピペラジン環、テトラヒドロキノリン環、テトラヒドロキナゾリン環、テトラヒドロキノキサリン環、テトラヒドロカルバゾール環であり、特に好ましくは、ピロリジン環、ピペリジン環、ピペラジン環、テトラヒドロキノリン環、テトラヒドロキナゾリン環、テトラヒドロキノキサリン環、テトラヒドロカルバゾール環であり、最も好ましくはピロリジン環、ピペリジン環、テトラヒドロキノリン環である。
【0084】
次に一般式(B)について詳しく説明する。
一般式(B)においてRED12、L12は、それぞれ一般式(A)のRED11、L11に同義の基であり、その好ましい範囲もまた同じである。但し、RED12は下記の環状構造を形成する場合以外は1価基であり、具体的にはRED11で記載した1価基名の基が挙げられる。R121およびR122は一般式(A)のR112に同義の基であり、その好ましい範囲もまた同じである。ED12は電子供与性基を表す。R121とRED12、R121とR122、またはED12とRED12とは、互いに結合して環状構造を形成していてもよい。
【0085】
一般式(B)においてED12で表される電子供与性基とは、ヒドロキシ基、アルコキシ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルホンアミド基、アシルアミノ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、ヘテロ環アミノ基、活性メチン基、電子過剰な芳香族ヘテロ環基(例えばインドリル基、ピロリル基、インダゾリル基)、窒素原子で置換する非芳香族含窒素ヘテロ環基(ピロリジニル基、ピペリジニル基、インドリニル基、ピペラジニル基、モルホリノ基など)、およびこれら電子供与性基で置換されたアリール基(例えばp-ヒドロキシフェニル基、p-ジアルキルアミノフェニル基、o,p-ジアルコキシフェニル基、4-ヒドロキシナフチル基など)である。ここで活性メチン基とは、RED11がアリール基を表すときの置換基として説明したものに同じである。ED12として好ましくはヒドロキシ基、アルコキシ基、メルカプト基、スルホンアミド基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、活性メチン基、電子過剰な芳香族ヘテロ環基、窒素原子で置換する非芳香族含窒素ヘテロ環基、およびこれら電子供与性基で置換されたフェニル基であり、さらにヒドロキシ基、メルカプト基、スルホンアミド基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、活性メチン基、窒素原子で置換する非芳香族含窒素ヘテロ環基、およびこれら電子供与性基で置換されたフェニル基(例えばp-ヒドロキシフェニル基、p-ジアルキルアミノフェニル基、o,p-ジアルコキシフェニル基等)が好ましい。
【0086】
一般式(B)においてR121とRED12、R122とR121、またはED12とRED12とは、互いに結合して環状構造を形成していてもよい。ここで形成される環状構造とは、非芳香族の炭素環もしくはヘテロ環であって、5員〜7員環の単環または縮合環で、置換もしくは無置換の環状構造である。R121とRED12とが環構造を形成するとき、その具体例としてはピロリジン環、ピロリン環、イミダゾリジン環、イミダゾリン環、チアゾリジン環、チアゾリン環、ピラゾリジン環、ピラゾリン環、オキサゾリジン環、オキサゾリン環、インダン環、ピペリジン環、ピペラジン環、モルホリン環、テトラヒドロピリジン環、テトラヒドロピリミジン環、インドリン環、テトラリン環、テトラヒドロキノリン環、テトラヒドロイソキノリン環、テトラヒドロキノキサリン環、テトラヒドロ-1,4-オキサジン環、2,3-ジヒドロベンゾ-1,4-オキサジン環、テトラヒドロ-1,4-チアジン環、2,3-ジヒドロベンゾ-1,4-チアジン環、2,3-ジヒドロベンゾフラン環、2,3-ジヒドロベンゾチオフェン環等が挙げられる。ED12とRED12とが環構造を形成するとき、ED12は好ましくはアミノ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基を表し、形成される環構造の具体例としては、テトラヒドロピラジン環、ピペラジン環、テトラヒドロキノキサリン環、テトラヒドロイソキノリン環などが挙げられる。R122とR121とが環構造を形成するとき、その具体例としてはシクロヘキサン環、シクロペンタン環などが挙げられる。
【0087】
本発明の一般式(A)で表される化合物のうちさらに好ましいものは、以下の一般式(10)〜(12)で、また一般式(B)で表される化合物のうちさらに好ましいものは、以下の一般式(13)および(14)で表される。
【0088】
【化14】
【0089】
一般式(10)〜(14)において、L100、L101、L102、L103、L104は一般式(A)のL11に同義の基であり、その好ましい範囲もまた同じである。R1100とR1101、R1110とR1111、R1120とR1121、R1130とR1131、R1140とR1141は、それぞれ一般式(B)のR122とR121に同義の基であり、その好ましい範囲もまた同じである。ED13、ED14はそれぞれ一般式(B)のED12と同義の基を表し、その好ましい範囲もまた同じである。X10、X11、X12、X13、X14はそれぞれベンゼン環に置換可能な置換基を表し、m10、m11、m12、m13、m14はそれぞれ0〜3の整数を表し、これらが複数の時、複数のX10、X11、X12、X13、X14は同じでも異なっていてもよい。Y12およびY14はアミノ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、窒素原子で置換する非芳香族の含窒素ヘテロ環基(ピロリル基、ピペリジニル基、インドリニル基、ピペラジノ基、モルホリノ基など)、ヒドロキシ基、アルコキシ基を表す。
【0090】
Z10、Z11、Z12は、特定の環構造を形成しうる非金属原子団を表す。Z10が形成する特定の環構造とは、5員または6員の、単環もしくは縮合環の、含窒素芳香族ヘテロ環のテトラヒドロ体もしくはヘキサヒドロ体にあたる環構造で、具体的にはピロリジン環、イミダゾリジン環、チアゾリジン環、ピラゾリジン環、ピペリジン環、テトラヒドロピリジン環、テトラヒドロピリミジン環、ピペラジン環、テトラヒドロキノリン環、テトラヒドロイソキノリン環、テトラヒドロキナゾリン環、テトラヒドロキノキサリン環、などが例として挙げられる。Z11が形成する特定の環構造とは、テトラヒドロキノリン環、テトラヒドロキノキサリン環である。Z12が形成する特定の環構造とは、テトラリン環、テトラヒドロキノリン環、テトラヒドロイソキノリン環である。
【0091】
RN11、RN13はそれぞれ水素原子、または窒素原子に置換可能な置換基である。置換基としては具体的に、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、複素環基、アシル基であり、好ましくはアルキル基、アリール基である。
【0092】
X10、X11、X12、X13、X14で表されるベンゼン環に置換可能な置換基としては、一般式(A)のRED11が有していてもよい置換基の例と同じものが具体例として挙げられる。好ましくは、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、複素環基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、シアノ基、アルコキシ基(エチレンオキシ基もしくはプロピレンオキシ基単位を繰り返し含む基を含む)、(アルキル、アリール、またはヘテロ環)アミノ基、アシルアミノ基、スルホンアミド基、ウレイド基、チオウレイド基、イミド基、(アルコキシもしくはアリールオキシ)カルボニルアミノ基、ニトロ基、(アルキル、アリール、またはヘテロ環)チオ基、(アルキルまたはアリール)スルホニル基、スルファモイル基等である。m10、m11、m12、m13、m14は好ましくは0〜2であり、さらに好ましくは0または1である。
【0093】
Y12およびY14は好ましくはアルキルアミノ基、アリールアミノ基、窒素原子で置換する非芳香族の含窒素ヘテロ環基、ヒドロキシ基、アルコキシ基であり、さらに好ましくはアルキルアミノ基、窒素原子で置換する5〜6員の非芳香族含窒素ヘテロ環基、ヒドロキシ基であり、最も好ましくはアルキルアミノ基(特にジアルキルアミノ基)または窒素原子で置換する5〜6員の非芳香族含窒素ヘテロ環基である。
【0094】
一般式(13)においてR1131とX13、R1131とRN13、R1130とX13、またはR1130とRN13とが結合して、環状構造を形成していてもよい。また一般式(14)においてR1141とX14、R1141とR1140、ED14とX14、またはR1140とX14とが結合して、環状構造を形成していてもよい。ここで形成される環状構造とは、非芳香族の炭素環もしくはヘテロ環であって、5員〜7員環の単環または縮合環で、置換もしくは無置換の環状構造である。一般式(13)においてR1131とX13とが結合して環状構造を形成する場合、およびR1131とRN13とが結合して環状構造を形成する場合は、環構造を形成しない場合と同様に、一般式(13)で表される化合物の好ましい例である。一般式(13)においてR1131とX13とで形成される環構造としては具体的に、インドリン環(この場合、R1131は単結合を表すことになる)、テトラヒドロキノリン環、テトラヒドロキノキサリン環、2,3-ジヒドロベンゾ-1,4-オキサジン環、2,3-ジヒドロベンゾ-1,4-チアジン環、などが挙げられる。特に好ましくはインドリン環、テトラヒドロキノリン環、テトラヒドロキノキサリン環である。一般式(13)においてR1131とRN13とで形成される環構造としては具体的に、ピロリジン環、ピロリン環、イミダゾリジン環、イミダゾリン環、チアゾリジン環、チアゾリン環、ピラゾリジン環、ピラゾリン環、オキサゾリジン環、オキサゾリン環、ピペリジン環、ピペラジン環、モルホリン環、テトラヒドロピリジン環、テトラヒドロピリミジン環、インドリン環、テトラヒドロキノリン環、テトラヒドロイソキノリン環、テトラヒドロキノキサリン環、テトラヒドロ-1,4-オキサジン環、2,3-ジヒドロベンゾ-1,4-オキサジン環、テトラヒドロ-1,4-チアジン環、2,3-ジヒドロベンゾ-1,4-チアジン環、2,3-ジヒドロベンゾフラン環、2,3-ジヒドロベンゾチオフェン環、等が挙げられる。特に好ましくはピロリジン環、ピペリジン環、テトラヒドロキノリン環、テトラヒドロキノキサリン環である。
【0095】
一般式(14)においてR1141とX14とが結合して環状構造を形成する場合、およびED14とX14とが結合して環状構造を形成する場合は、環構造を形成しない場合と同様に、一般式(14)で表される化合物の好ましい例である。一般式(14)においてR1141とX14とが結合して形成する環状構造としては、インダン環、テトラリン環、テトラヒドロキノリン環、テトラヒドロイソキノリン環、インドリン環などが挙げられる。ED14とX14とが結合して形成する環状構造としては、テトラヒドロイソキノリン環、テトラヒドロシンノリン環などが挙げられる。
【0096】
次に一般式(1)〜(3)について説明する。
一般式(1)〜(3)において、R1、R2、R11、R12、R31はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表し、これらは一般式(A)のR112と同義の基であり、その好ましい範囲もまた同じである。L1、L21、L31はそれぞれ独立に脱離基を表し、これは一般式(A)のL11について説明した中で具体例として挙げた基と同じ基を表し、その好ましい範囲もまた同じである。X1、X21はベンゼン環に置換可能な置換基を表し、それぞれ独立に一般式(A)のRED11が置換基を有する時の置換基の例と同じものが挙げらる。m1、m21は0〜3の整数を表し、好ましくは0〜2であり、より好ましくは0または1である。
【0097】
RN1、RN21、RN31は水素原子または窒素原子に置換可能な置換基を表し、置換基としてはアルキル基、アリール基、ヘテロ環基が好ましく、これらはさらに置換基を有していてもよく、その置換基としては一般式(A)のRED11が有していても良い置換基と同じものが挙げられる。RN1、RN21、RN31は水素原子、アルキル基またはアリール基が好ましく、水素原子またはアルキル基がより好ましい。
【0098】
R13、R14、R32、R33、Ra、Rbはそれぞれ独立に水素原子または炭素原子に置換可能な置換基を表す。置換基としては一般式(A)においてRED11が有していても良い置換基と同じものが挙げられる。好ましくは、アルキル基、アリール基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、シアノ基、アルコキシ基、アシルアミノ基、スルホンアミド基、ウレイド基、チオウレイド基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、スルファモイル基などである。
【0099】
一般式(1)においてZ1は窒素原子およびベンゼン環の2つの炭素原子と共に6員環を形成し得る原子団を表す。Z1が形成する6員環は、一般式(1)のベンゼン環と縮合した非芳香族のヘテロ環であり、具体的には縮合するベンゼン環も含めた環構造としてテトラヒドロキノリン環、テトラヒドロキノキサリン環、テトラヒドロキナゾリン環であり、これらは置換基を有していてもよい。置換基としては、一般式(A)のR112が置換基を表す時の例と同じものが挙げられ、その好ましい範囲もまた同じである。
【0100】
一般式(1)においてZ1は好ましくは窒素原子およびベンゼン環の2つの炭素原子と共にテトラヒドロキノリン環、テトラヒドロキノキサリン環を形成する原子団を表す。
【0101】
一般式(2)においてED21は電子供与性基を表し、これは一般式(B)のED12と同義の基であり、その好ましい範囲もまた同じである。
【0102】
一般式(2)においてRN21、R13、R14、X21およびED21のいずれか2つは、互いに結合して環状構造を形成していてもよい。ここでRN21とX21が結合して形成される環状構造とは、好ましくはベンゼン環と縮合した5員〜7員の非芳香族の炭素環もしくはヘテロ環であって、その具体例としては、テトラヒドロキノリン環、テトラヒドロキノキサリン環、インドリン環、2,3−ジヒドロ−5,6−ベンゾ−1,4−チアジン環などが挙げられる。好ましくはテトラヒドロキノリン環、テトラヒドロキノキサリン環、インドリン環である。
【0103】
一般式(3)においてRN31がアリール基以外の基を表す時、RaおよびRbは互いに結合して芳香族環を形成する。ここに芳香族環とはアリール基(例えばフェニル基、ナフチル基)および芳香族ヘテロ環基(例えばピリジン環基、ピロール環基、キノリン環基、インドール環基など)であり、アリール基が好ましい。該芳香族環基は置換基を有していてもよく、その置換基としては一般式(1)におけるX1が置換基を表す時に挙げた置換基と同じものが挙げられ、その好ましい範囲もまた同じである。
【0104】
一般式(3)においてRaおよびRbは、互いに結合して芳香族環(特にフェニル基)を形成する場合が好ましい。
【0105】
一般式(3)においてR32は好ましくは水素原子、アルキル基、アリール基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、メルカプト基、アミノ基などであり、ここにR32がヒドロキシ基を表す時、同時にR33が電子求引性基を表す場合も好ましい例の1つである。ここに電子求引性基とは、アシル基、アルコシキカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、スルファモイル基、トリフルオロメチル基、シアノ基、ニトロ基、カルボンイミドイル基を意味し、アシル基、アルコシキカルボニル基、カルバモイル基、シアノ基が好ましい。
【0106】
次にタイプ2の化合物について説明する。
タイプ2の化合物は1電子酸化されて1電子酸化体となった後に、初めて結合開裂反応を伴なってさらにもう1電子を放出し、言いかえればさらに1電子酸化され得る化合物である。ここに結合開裂反応とは炭素−炭素、炭素−ケイ素、炭素−水素、炭素−ホウ素、炭素−スズ、炭素−ゲルマニウムの各元素間の結合の開裂を意味し、炭素−水素結合の開裂がこれに付随してもよい。
【0107】
但しタイプ2の化合物は分子内にハロゲン化銀への吸着性基を2つ以上(好ましくは2〜6つ、より好ましくは2〜4つ)有する化合物である。より好ましくは2つ以上のメルカプト基で置換された含窒素ヘテロ環基を吸着性基として有する化合物である。吸着性基については後述する。
【0108】
タイプ2の化合物のうち好ましい化合物は一般式(C)で表される。
【0109】
一般式(C)
【化15】
【0110】
ここに一般式(C)で表される化合物は、RED2で表される還元性基が1電子酸化された後、自発的にL2を結合開裂反応により離脱することで、即ちC(炭素原子)−L2結合が開裂することで、これに伴いさらに電子を1つ放出し得る化合物である。
【0111】
一般式(C)においてRED2は一般式(B)のRED12と同義の基を表し、その好ましい範囲も同じである。L2は一般式(A)のL11について説明したのと同義の基を表し、その好ましい範囲も同じである。なおL2がシリル基を表す時、該化合物は分子内に、2つ以上のメルカプト基で置換された含窒素ヘテロ環基を吸着性基として有する化合物である。R21、R22は水素原子または置換基を表し、これらは一般式(A)のR112と同義の基であり、その好ましい範囲も同じである。RED2とR21とは互いに結合して環構造を形成していてもよい。
【0112】
ここで形成される環構造とは、5員〜7員の、単環もしくは縮合環の、非芳香族の炭素環またはヘテロ環であり、置換基を有していてもよい。但し該環構造が、芳香族環または芳香族ヘテロ環のテトラヒドロ体、ヘキサヒドロ体もしくはオクタヒドロ体に相当する環構造であることはない。置換基としては一般式(A)のRED11が置換基を有する時の置換基の例と同じものが挙げられる。環構造として好ましくは、芳香族環または芳香族ヘテロ環のジヒドロ体に相当する環構造で、その具体例としては、例えば2−ピロリン環、2−イミダゾリン環、2−チアゾリン環、1,2−ジヒドロピリジン環、1,4−ジヒドロピリジン環、インドリン環、ベンゾイミダゾリン環、ベンゾチアゾリン環、ベンゾオキサゾリン環、2,3−ジヒドロベンゾチオフェン環、2,3−ジヒドロベンゾフラン環、ベンゾ−α−ピラン環、1,2−ジヒドロキノリン環、1,2−ジヒドロキナゾリン環、1,2−ジヒドロキノキサリン環などが挙げられる。
【0113】
好ましくは、2−イミダゾリン環、2−チアゾリン環、インドリン環、ベンゾイミダゾリン環、ベンゾチアゾリン環、ベンゾオキサゾリン環、1,2−ジヒドロピリジン環、1,2−ジヒドロキノリン環、1,2−ジヒドロキナゾリン環、1,2−ジヒドロキノキサリン環などが挙げられ、インドリン環、ベンゾイミダゾリン環、ベンゾチアゾリン環、1,2−ジヒドロキノリン環がより好ましく、インドリン環が特に好ましい。
【0114】
次にタイプ3の化合物について説明する。
タイプ3の化合物は1電子酸化されて生成する1電子酸化体が、引き続く結合形成過程を経た後に、さらに1電子もしくはそれ以上の電子を放出し得ることを特徴とする化合物であり、ここに結合形成過程とは炭素−炭素、炭素−窒素、炭素−硫黄、炭素−酸素などの原子間結合の形成を意味する。
【0115】
タイプ3の化合物は好ましくは、1電子酸化されて生成する1電子酸化体が、引き続いて分子内に共存する反応性基部位(炭素−炭素2重結合部位、炭素−炭素3重結合部位、芳香族基部位、またはベンゾ縮環の非芳香族ヘテロ環基部位)と反応して結合を形成した後に、さらに1電子もしくはそれ以上の電子を放出し得ることを特徴とする化合物である。
【0116】
タイプ3の化合物が1電子酸化されて生成する1電子酸化体とはカチオンラジカル種であるが、そこからプロトンの脱離を伴って中性のラジカル種となる場合も在り得る。この1電子酸化体(カチオンラジカル種もしくはラジカル種)が、同じ分子内に共存する炭素−炭素2重結合部位、炭素−炭素3重結合部位、芳香族基部位、またはベンゾ縮環の非芳香族ヘテロ環基部位と反応し、炭素−炭素、炭素−窒素、炭素−硫黄、炭素−酸素などの原子間結合を形成して、分子内に新たな環構造を形成する。その際同時に、もしくはその後に、さらに1電子もしくはそれ以上の電子が放出される点にタイプ3の化合物の特徴がある。
【0117】
さらに詳細に述べるとタイプ3の化合物は、1電子酸化された後にこの結合形成反応により新たに環構造を有するラジカル種を生成するが、このラジカル種から直接もしくはプロトンの脱離を伴って、さらに2電子目の電子が放出され、酸化される特徴を有している。
【0118】
タイプ3の化合物にはさらに、そうして生成した2電子酸化体がその後、ある場合には加水分解反応を受けた後に、またある場合には直接、プロトンの異動に伴なう互変異性化反応を起して、そこからさらに1電子以上、通常2電子以上の電子を放出し、酸化される能力を有しているものが含まれる。あるいはまたこうした互変異性化反応を経由せずに、直接その2電子酸化体から、さらに1電子以上、通常2電子以上の電子を放出し、酸化される能力を有しているものが含まれる。
【0119】
タイプ3の化合物は好ましくは、一般式(D)で表される。
【0120】
一般式(D)
【化16】
【0121】
一般式(D)においてRED3は1電子酸化され得る還元性基を表し、Y3はRED3が1電子酸化された後に1電子酸化されたRED3と反応する反応性基部位を表し、具体的には炭素−炭素2重結合部位、炭素−炭素3重結合部位、芳香族基部位、またはベンゾ縮環の非芳香族ヘテロ環基部位を含む有機基を表す。L3はRED3とY3とを連結する連結基を表す。
【0122】
一般式(D)においてRED3は、一般式(B)のRED12と同義の基を表す。
【0123】
一般式(D)においてRED3は、好ましくはアリールアミノ基、ヘテロ環アミノ基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリール基、芳香族または非芳香族のヘテロ環基(特に含窒素ヘテロ環基が好ましい)であり、さらに好ましくはアリールアミノ基、ヘテロ環アミノ基、アリール基、芳香族または非芳香族のヘテロ環基であり、このうちヘテロ環基に関しては、テトラヒドロキノリン環基、テトラヒドロキノキサリン環基、テトラヒドロキナゾリン環基、インドリン環基、インドール環基、カルバゾール環基、フェノキサジン環基、フェノチアジン環基、ベンゾチアゾリン環基、ピロール環基、イミダゾール環基、チアゾール環基、ベンゾイミダゾール環基、ベンゾイミダゾリン環基、ベンゾチアゾリン環基、3,4-メチレンジオキシフェニル-1-イル基などが好ましい。
【0124】
RED3として特に好ましくはアリールアミノ基(特にアニリノ基)、アリール基(特にフェニル基)、芳香族または非芳香族のヘテロ環基である。
【0125】
ここでRED3がアリール基を表す時、アリール基は少なくとも1つの電子供与性基を有していることが好ましい。ここに電子供与性基とは、即ち、ヒドロキシ基、アルコキシ基、メルカプト基、アルキルチオ基、スルホンアミド基、アシルアミノ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、ヘテロ環アミノ基、活性メチン基、電子過剰な芳香族ヘテロ環基(例えばインドリル基、ピロリル基、インダゾリル基)、窒素原子で置換する非芳香族含窒素ヘテロ環基(ピロリジニル基、インドリニル基、ピペリジニル基、ピペラジニル基、モルホリノ基、チオモルホリノ基など)である。ここで活性メチン基とは、2つの電子求引性基で置換されたメチン基を意味し、ここに電子求引性基とはアシル基、アルコシキカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、スルファモイル基、トリフルオロメチル基、シアノ基、ニトロ基、カルボンイミドイル基を意味する。ここで2つの電子求引性基は互いに結合して環状構造をとっていてもよい。
【0126】
RED3がアリール基を表す時、そのアリール基の置換基としてより好ましくはアルキルアミノ基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、メルカプト基、スルホンアミド基、活性メチン基、窒素原子で置換する非芳香族含窒素ヘテロ環基であり、さらに好ましくはアルキルアミノ基、ヒドロキシ基、活性メチン基、窒素原子で置換する非芳香族含窒素ヘテロ環基であり、最も好ましくはアルキルアミノ基、窒素原子で置換する非芳香族含窒素ヘテロ環基である。
【0127】
一般式(D)においてY3で表される反応性基が置換基を有する炭素−炭素2重結合または炭素−炭素3重結合を含む有機基を表す時、その置換基として好ましくは、アルキル基(好ましくは炭素数1〜8)、アリール基(好ましくは炭素数6〜12)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜8)、カルバモイル基、アシル基、電子供与性基などである。ここに電子供与性基とは、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜8)、ヒドロキシ基、アミノ基、アルキルアミノ基(好ましくは炭素数1〜8)、アリールアミノ基(好ましくは炭素数6〜12)、ヘテロ環アミノ基(好ましくは炭素数2〜6)、スルホンアミド基、アシルアミノ基、活性メチン基、メルカプト基、アルキルチオ基(好ましくは炭素数1〜8)、アリールチオ基(好ましくは炭素数6〜12)、およびこれらの基を置換基に有するアリール基(アリール部分の炭素数は好ましくは6〜12)である。ヒドロキシ基がシリル基で保護されていてもよく、例えばトリメチルシリルオキシ基、t-ブチルジメチルシリルオキシ基、トリフェニルシリルオキシ基、トリエチルシリルオキシ基、フェニルジメチルシリルオキシ基などが挙げられる。炭素−炭素2重結合部位および炭素−炭素3重結合部位の例としては、ビニル基、エチニル基が挙げられる。
【0128】
Y3が置換基を有する炭素−炭素2重結合部位を含む有機基を表すとき、その置換基としてより好ましくは、アルキル基、フェニル基、アシル基、シアノ基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、電子供与基などであり、ここに電子供与性基として好ましくは、アルコキシ基、ヒドロキシ基(シリル基で保護されていてもよい)、アミノ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、スルホンアミド基、活性メチン基、メルカプト基、アルキルチオ基、およびこれら電子供与性基を置換基に有するフェニル基である。
【0129】
なおここで炭素−炭素2重結合部位を含む有機基が置換基としてヒドロキシ基を有する時、Y3は右記部分構造:>C1=C2(−OH)−を含むことになるが、これは互変異性化して右記部分構造:>C1H−C2(=O)−となっていても良い。さらにこの場合に、該C1炭素に置換する置換基が電子求引性基である場合もまた好ましく、この場合Y3は「活性メチレン基」または「活性メチン基」の部分構造を有することになる。このような活性メチレン基または活性メチン基の部分構造を与え得る電子求引性基とは、上述の「活性メチン基」の説明の中で説したものと同じである。
【0130】
Y3が置換基を有する炭素−炭素3重結合部位を含む有機基を表すとき、その置換基としてはアルキル基、フェニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、電子供与基などが好ましく、ここに電子供与性基として好ましくは、アルコキシ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、ヘテロ環アミノ基、スルホンアミド基、アシルアミノ基、活性メチン基、メルカプト基、アルキルチオ基、およびこれら電子供与性基を置換基に有するフェニル基である。
【0131】
Y3が芳香族基部位を含む有機基を表す時、芳香族基として好ましくは電子供与性基を置換基として有するアリール基(特にフェニル基が好ましい)またはインドール環基で、ここに電子供与性基として好ましくは、ヒドロキシ基(シリル基で保護ざれていてもよい)、アルコキシ基、アミノ基、アルキルアミノ基、活性メチン基、スルホンアミド基、メルカプト基である。
【0132】
Y3がベンゾ縮環の非芳香族ヘテロ環基部位を含む有機基を表す時、ベンゾ縮環の非芳香族ヘテロ環基として好ましくはアニリン構造を部分構造として内在するもので、例えば、インドリン環基、1,2,3,4−テトラヒドロキノリン環基、1,2,3,4−テトラヒドロキノキサリン環基、4−キノロン環基などが挙げられる。
【0133】
一般式(D)においてY3で表される反応性基としてより好ましくは、炭素−炭素2重結合部位、芳香族基部位、またはベンゾ縮環の非芳香族ヘテロ環基を含む有機基である。さらに好ましくは、炭素−炭素2重結合部位、電子供与性基を置換基として有するフェニル基、インドール環基、アニリン構造を部分構造として内在するベンゾ縮環の非芳香族ヘテロ環基である。ここに炭素−炭素2重結合部位は少なくとも1つの電子供与性基を置換基として有することがより好ましい。
【0134】
一般式(D)においてY3で表される反応性基が、これまでに説明した範囲から選択された結果として、一般式(D)においてRED3で表される還元性基と同じ部分構造を有する場合もまた、一般式(D)で表される化合物の好ましい例である。
【0135】
一般式(D)においてL3は、RED3とY3とを連結する連結基を表し、具体的には単結合、アルキレン基、アリーレン基、ヘテロ環基、−O−、−S−、−NRN−、−C(=O)−、−SO2−、−SO−、−P(=O)−の各基の単独、またはこれらの基の組み合わせからなる基を表す。ここにRNは水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基を表す。L3で表される連結基は置換基を有していてもよい。置換基としては、一般式(A)のRED11が有していてもよい置換基として説明したものと同じものが挙げられる。L3で表される連結基は、RED3およびY3で表される基の任意の位置で、それぞれの任意の1個の水素原子と置換する形で、連結され得る。
【0136】
一般式(D)のL3で表される基は、一般式(D)のRED3が酸化されて生成するカチオンラジカル種(X+・)、またはそこからプロトンの脱離を伴って生成するラジカル種(X・)と、一般式(D)のY3で表される反応性基とが反応して結合形成する際、これに関わる原子団が、L3を含めて3〜7員の環状構造を形成しうることが好ましい。この為にはラジカル種(X+・またはX・)、Yで表される反応性基、およびLが、3〜7個の原子団で連結されていることが好ましい。
【0137】
L3の好ましい例としては、単結合、アルキレン基(特にメチレン基、エチレン基、プロピレン基)、アリーレン基(特にフェニレン基)、−C(=O)−基、−O−基、−NH−基、−N(アルキル基)−基、およびこれらの基の組み合わせからなる2価の連結基が挙げられる。
【0138】
一般式(D)で表される化合物のうち、好ましい化合物は、以下の一般式(D−1)〜(D−4)によって表される。
【0139】
【化17】
【0140】
一般式(D−1)〜(D−4)においてA100、A200、A400はアリーレン基または2価のヘテロ環基を表し、A300はアリール基またはヘテロ環基を表わす。これらの環基の好ましい範囲は一般式(D)のRED3の好ましい範囲と同じである。L301、L302、L303、L304は連結基を表し、これは一般式(D)のL3と同義の基を表し、その好ましい範囲もまた同じである。Y100、Y200、Y300、Y400は反応性基を表し、これは一般式(D)のY3と同義の基を表し、その好ましい範囲もまた同じである。R3100、R3110、R3200、R3210、R3310は水素原子または置換基を表す。R3100、R3110は好ましくは水素原子、アルキル基またはアリール基である。R3200、R3310は好ましくは水素原子である。R3210は好ましくは置換基であり、置換基として好ましくはアルキル基またはアリール基である。R3110はA100と、R3210はA200と、R3310はA300と、それぞれ結合して環構造を形成していてもよい。ここに形成される環構造として好ましくは、テトラリン環、インダン環、テトラヒドロキノリン環、インドリン環などである。X400はヒドロキシ基、メルカプト基、アルキルチオ基を表し、好ましくはヒドロキシ基、メルカプト基で、より好ましくはメルカプト基である。
【0141】
一般式(D−1)〜(D−4)のうち、より好ましい化合物は、一般式(D−2)、(D−3)、(D−4)で表される化合物である。さらに好ましくは一般式 (D−2)または(D−3)で表される化合物である。
【0142】
次にタイプ4の化合物について説明する。
タイプ4の化合物は還元性基の置換した環構造を有する化合物であり、該還元性基が1電子酸化された後、環構造の開裂反応を伴ってさらに1電子もしくはそれ以上の電子を放出しうる化合物である。
【0143】
タイプ4の化合物は1電子酸化を受けた後に環構造が開裂する。ここで言う環の開裂反応は、下記で表される形式のものを指す。
【0144】
【化18】
【0145】
式中、化合物aはタイプ4の化合物を表す。化合物a中、Dは還元性基を表し、X、Yは環構造中の1電子酸化後に開裂する結合を形成している原子を表す。まず化合物aが1電子酸化されて 1電子酸化体bを生成する。ここからD−Xの単結合が2重結合になると同時にX−Yの結合が切断され開環体cが生成する。あるいはまた1電子酸化体bからプロトンの脱離を伴ってラジカル中間体dが生成し、ここから同様に開環体eを生成する経路をとる場合もある。このように生成した開環体cまたはeから、引き続きさらに1つ以上の電子が放出される点に本発明の化合物の特徴がある。
【0146】
タイプ4の化合物が有する環構造とは、3〜7員環の炭素環またはヘテロ環であり、単環もしくは縮環の、飽和もしくは不飽和の非芳香族の環を表す。好ましくは飽和の環構造であり、より好ましくは3員環あるいは4員環である。好ましい環構造としてはシクロプロパン環、シクロブタン環、オキシラン環、オキセタン環、アジリジン環、アゼチジン環、エピスルフィド環、チエタン環が挙げられる。より好ましくはシクロプロパン環、シクロブタン環、オキシラン環、オキセタン環、アゼチジン環であり、特に好ましくはシクロプロパン環、シクロブタン環、アゼチジン環である。環構造は置換基を有していても良い。
【0147】
タイプ4の化合物は好ましくは一般式(E)または(F)で表される。
【0148】
一般式(E)
【化19】
【0149】
一般式(F)
【化20】
【0150】
一般式(E)および一般式(F)においてRED41およびRED42は、それぞれ一般式(B)のRED12と同義の基を表し、その好ましい範囲もまた同じである。R40〜R44およびR45〜R49は、それぞれ水素原子または置換基を表す。置換基としてはRED12が有していてもよい置換基と同じものが挙げられる。一般式(F)においてZ42は、−CR420R421−、−NR423−、または−O−を表す。ここにR420、R421は、それぞれ水素原子または置換基を表し、R423は水素原子、アルキル基、アリール基またはヘテロ環基を表す。
【0151】
一般式(E)においてR40は、好ましくは水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、アルコキシ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、ヘテロ環アミノ基、アルコキシカルボニル基、アシル基、カルバモイル基、シアノ基、スルファモイル基を表し、より好ましくは水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アシル基、カルバモイル基であり、特に好ましくは水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基である。
【0152】
R41〜R44は、これらのうち少なくとも1つがドナー性基である場合と、R41とR42、あるいはR43とR44がともに電子求引性基である場合が好ましい。より好ましくはR41〜R44の少なくとも1つがドナー性基である場合である。さらに好ましくはR41〜R44の少なくとも1つがドナー性基であり且つ、R41〜R44の中でドナー性基でない基が水素原子またはアルキル基である場合である。電子求引性基は、既に活性メチン基についての説明の中で説明したものと同じである。
【0153】
ここで言うドナー性基とは、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、メルカプト基、アシルアミノ基、スルホニルアミノ基、活性メチン基、あるいはRED41およびRED42として好ましい基の群から選ばれる基である。ドナー性基として好ましくはアルキルアミノ基、アリールアミノ基、ヘテロ環アミノ基、窒素原子を環内に1つ持つ5員環の芳香族ヘテロ環基(単環でも縮環でもよい)、窒素原子で置換する非芳香族含窒素ヘテロ環基、少なくとも1つの電子供与性基で置換されたフェニル基(ここでは電子供与性基はヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、ヘテロ環アミノ基、または窒素原子で置換する非芳香族含窒素ヘテロ環基を表す)が用いられる。より好ましくはアルキルアミノ基、アリールアミノ基、窒素原子を環内に1つ持つ5員環の芳香族ヘテロ環基(ここでは芳香族ヘテロ環はインドール環、ピロール環、カルバゾール環を表す)、電子供与性基で置換されたフェニル基(ここでは特に3つ以上のアルコキシ基で置換されたフェニル基、ヒドロキシ基またはアルキルアミノ基またはアリールアミノ基で置換されたフェニル基を表す)が用いられる。特に好ましくはアリールアミノ基、窒素原子を環内に1つ持つ5員環の芳香族ヘテロ環基(ここでは3−インドリル基を表す)、電子供与性基で置換されたフェニル基(ここでは特にトリアルコキシフェニル基、アルキルアミノ基またはアリールアミノ基で置換されたフェニル基を表す)が用いられる。
【0154】
一般式(F)においてR45の好ましい範囲は、上述の一般式(E)のR40のそれと同じである。R46〜R49として好ましくは水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、ヘテロ環アミノ基、メルカプト基、アリールチオ基、アルキルチオ基、アシルアミノ基、スルホンアミノ基であり、より好ましくは水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アルコキシ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、ヘテロ環アミノ基である。特に好ましいR46〜R49は、Z42が−CR420R421−で表される基の場合には水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基であり、Z42が−NR423−を表す場合には水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基であり、Z42が−O−を表す場合には水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基である。
【0155】
Z42として好ましくは−CR420R421−または−NR423−であり、より好ましくは−NR423−である。R420、R421は好ましくは、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アミノ基、メルカプト基、アシルアミノ基、スルホンアミノ基であり、より好ましくは水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アルコキシ基、アミノ基である。R423は好ましくは水素原子、アルキル基、アリール基、芳香族ヘテロ環基を表し、より好ましくはメチル基、エチル基、イソプロピル基、t−ブチル基、t-アミル基、ベンジル基、ジフェニルメチル基、アリル基、フェニル基、ナフチル基、2−ピリジル基、4−ピリジル基、2−チアゾリル基である。
【0156】
R40〜R49およびR420、R421、R423の各基が置換基である場合にはそれぞれ総炭素数が40以下のものが好ましく、より好ましくは総炭素数30以下で、特に好ましくは総炭素数15以下である。またこれらの置換基は互いに結合して、あるいは分子中の他の部位(RED41、RED42あるいはZ42)と結合して環を形成していても良い。
【0157】
本発明のタイプ1、3、4の化合物は、「分子内にハロゲン化銀への吸着性基を有する化合物」であるか、または「分子内に、分光増感色素の部分構造を有する化合物」であることが好ましい。本発明のタイプ1、3、4の化合物は、より好ましくは「分子内にハロゲン化銀への吸着性基を有する化合物」である。タイプ2の化合物は、「分子内にハロゲン化銀への吸着性基を2つ以上有する化合物」である。タイプ1〜4の化合物はさらに好ましくは「2つ以上のメルカプト基で置換された含窒素ヘテロ環基を吸着性基として有する化合物」である。
【0158】
本発明のタイプ1〜4の化合物においてハロゲン化銀への吸着性基とは、ハロゲン化銀に直接吸着する基、またはハロゲン化銀への吸着を促進する基であり、具体的には、メルカプト基(またはその塩)、チオン基(−C(=S)−)、窒素原子、硫黄原子、セレン原子およびテルル原子から選ばれる少なくとも1つの原子を含むヘテロ環基、スルフィド基、カチオン性基、またはエチニル基である。但し、本発明のタイプ2の化合物においては、吸着性基としてスルフィド基は含まれない。
【0159】
吸着性基としてメルカプト基(またはその塩)とは、メルカプト基(またはその塩)そのものを意味すると同時に、より好ましくは、少なくとも1つのメルカプト基(またはその塩)の置換したヘテロ環基またはアリール基またはアルキル基を表す。ここにヘテロ環基は、5員〜7員の、単環もしくは縮合環の、芳香族または非芳香族のヘテロ環基で、例えばイミダゾール環基、チアゾール環基、オキサゾール環基、ベンズイミダゾール環基、ベンズチアゾール環基、ベンズオキサゾール環基、トリアゾール環基、チアジアゾール環基、オキサジアゾール環基、テトラゾール環基、プリン環基、ピリジン環基、キノリン環基、イソキノリン環基、ピリミジン環基、トリアジン環基等が挙げられる。また4級化された窒素原子を含むヘテロ環基でもよく、この場合、置換したメルカプト基が解離してメソイオンとなっていてもよく、この様なヘテロ環基の例としてはイミダゾリウム環基、ピラゾリウム環基、チアゾリウム環基、トリアゾリウム環基、テトラゾリウム環基、チアジアゾリウム環基、ピリジニウム環基、ピリミジニウム環基、トリアジニウム環基などが挙げられ、中でもトリアゾリウム環基(例えば1,2,4−トリアゾリウム−3−チオレート環基)が好ましい。アリール基としてはフェニル基またはナフチル基が挙げられる。アルキル基としては炭素数1〜30の直鎖または分岐または環状のアルキル基が挙げられる。メルカプト基が塩を形成するとき、対イオンとしてはアルカリ金属、アルカリ土類金属、重金属などのカチオン(Li+、Na+、K+、Mg2+、Ag+、Zn2+等)、アンモニウムイオン、4級化された窒素原子を含むヘテロ環基、ホスホニウムイオンなどが挙げられる。
【0160】
吸着性基としてのメルカプト基はさらにまた、互変異性化してチオン基となっていてもよく、具体的にはチオアミド基(ここでは−C(=S)−NH−基)、および該チオアミド基の部分構造を含む基、すなわち、鎖状もしくは環状のチオアミド基、チオウレイド基、チオウレタン基、またはジチオカルバミン酸エステル基などが挙げられる。ここで環状の例としてはチアゾリジン−2−チオン基、オキサゾリジン−2−チオン基、2−チオヒダントイン基、ローダニン基、イソローダニン基、チオバルビツール酸基、2−チオキソ−オキサゾリジン−4−オン基などが挙げられる。
【0161】
吸着性基としてチオン基とは、上述のメルカプト基が互変異性化してチオン基となった場合を含め、メルカプト基に互変異性化できない(チオン基のα位に水素原子を持たない)、鎖状もしくは環状のチオアミド基、チオウレイド基、チオウレタン基、またはジチオカルバミン酸エステル基も含まれる。
【0162】
吸着性基として窒素原子、硫黄原子、セレン原子およびテルル原子から選ばれる少なくとも1つの原子を含むヘテロ環基とは、イミノ銀(>NAg)を形成しうる−NH−基をヘテロ環の部分構造として有する含窒素ヘテロ環基、または配位結合で銀イオンに配位し得る、“−S−”基または“−Se−”基または“−Te−”基または“=N−”基をヘテロ環の部分構造として有するヘテロ環基で、前者の例としてはベンゾトリアゾール基、トリアゾール基、インダゾール基、ピラゾール基、テトラゾール基、ベンズイミダゾール基、イミダゾール基、プリン基などが、後者の例としてはチオフェン基、チアゾール基、オキサゾール基、ベンゾチアゾール基、ベンゾオキサゾール基、チアジアゾール基、オキサジアゾール基、トリアジン基、セレノアゾール基、ベンズセレノアゾール基、テルルアゾール基、ベンズテルルアゾール基などが挙げられる。好ましくは前者である。
【0163】
吸着性基としてスルフィド基とは、“−S−”の部分構造を有する基すべてが挙げられるが、好ましくはアルキル(またはアルキレン)−S−アルキル(またはアルキレン)、アリール(またはアリーレン)−S−アルキル(またはアルキレン)、アリール(またはアリーレン)−S−アリール(またはアリーレン)の部分構造を有する基である。さらにこれらのスルフィド基は、環状構造を形成していてもよく、また−S−S−基となっていてもよい。環状構造を形成する場合の具体例としてはチオラン環、1,3−ジチオラン環または1,2−ジチオラン環、チアン環、ジチアン環、テトラヒドロ−1,4−チアジン環(チオモルホリン環)などを含む基が挙げられる。スルフィド基として特に好ましくはアルキル(またはアルキレン)−S−アルキル(またはアルキレン)の部分構造を有する基である。
【0164】
吸着性基としてカチオン性基とは、4級化された窒素原子を含む基を意味し、具体的にはアンモニオ基または4級化された窒素原子を含む含窒素ヘテロ環基を含む基である。但し、該カチオン性基が色素構造を形成する原子団(例えばシアニン発色団)の一部となることはない。ここにアンモニオ基とは、トリアルキルアンモニオ基、ジアルキルアリールアンモニオ基、アルキルジアリールアンモニオ基などで、例えばベンジルジメチルアンモニオ基、トリヘキシルアンモニオ基、フェニルジエチルアンモニオ基などが挙げられる。4級化された窒素原子を含む含窒素ヘテロ環基とは、例えばピリジニオ基、キノリニオ基、イソキノリニオ基、イミダゾリオ基などが挙げられる。好ましくはピリジニオ基およびイミダゾリオ基であり、特に好ましくはピリジニオ基である。これら4級化された窒素原子を含む含窒素ヘテロ環基は任意の置換基を有していてもよいが、ピリジニオ基およびイミダゾリオ基の場合、置換基として好ましくはアルキル基、アリール基、アシルアミノ基、クロル原子、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基などが挙げられ、ピリジニオ基の場合、置換基として特に好ましくはフェニル基である。
【0165】
吸着性基としてエチニル基とは、−C≡CH基を意味し、水素原子は置換されていてもよい。
【0166】
上記の吸着性基は任意の置換基を有していてもよい。
なお吸着性基の具体例としては、さらに特開平11−95355号公報の4〜7頁に記載されているものが挙げられる。
【0167】
本発明において吸着性基として好ましいものは、メルカプト置換含窒素ヘテロ環基(例えば2−メルカプトチアジアゾール基、3−メルカプト−1,2,4−トリアゾール基、5−メルカプトテトラゾール基、2−メルカプト−1,3,4−オキサジアゾール基、2−メルカプトベンズオキサゾール基、2−メルカプトベンズチアゾール基、1,5−ジメチル−1,2,4−トリアゾリウム−3−チオレート基など)、またはイミノ銀(>NAg)を形成しうる−NH−基をヘテロ環の部分構造として有する含窒素ヘテロ環基(例えば、ベンゾトリアゾール基、ベンズイミダゾール基、インダゾール基など)である。特に好ましくは、5−メルカプトテトラゾール基、3−メルカプト−1,2,4−トリアゾール基、およびベンゾトリアゾール基であり、最も好ましいのは、3−メルカプト−1,2,4−トリアゾール基、および5−メルカプトテトラゾール基である。
【0168】
本発明の化合物のうち、分子内に2つ以上のメルカプト基を部分構造として有する化合物もまた特に好ましい化合物である。ここにメルカプト基(−SH)は、互変異性化できる場合にはチオン基となっていてもよい。この様な化合物の例としては、以上述べてきたメルカプト基もしくはチオン基を部分構造として有する吸着性基(例えば環形成チオアミド基、アルキルメルカプト基、アリールメルカプト基、ヘテロ環メルカプト基など)を分子内に2つ以上有する化合物であってもよいし、また吸着性基の中で、2つ以上のメルカプト基またはチオン基を部分構造として有する吸着性基(例えばジメルカプト置換含窒素テロ環基)を、1つ以上有していてもよい。
【0169】
2つ以上のメルカプト基を部分構造として有する吸着性基(ジメルカプト置換含窒素テロ環基など)の例としては、2,4−ジメルカプトピリミジン基、2,4−ジメルカプトトリアジン基、3,5−ジメルカプト−1,2,4−トリアゾール基、2,5−ジメルカプト−1,3−チアゾール基、2,5−ジメルカプト−1,3−オキサゾール基、2,7−ジメルカプト−5−メチル−s−トリアゾロ(1,5−A)−ピリミジン、2,6,8−トリメルカプトプリン、6,8−ジメルカプトプリン、3,5,7−トリメルカプト−s−トリアゾロトリアジン、4,6−ジメルカプトピラゾロピリミジン、2,5−ジメルカプトイミダゾールなどが挙げられ、2,4−ジメルカプトピリミジン基、2,4−ジメルカプトトリアジン基、3,5−ジメルカプト−1,2,4−トリアゾール基が特に好ましい。
【0170】
吸着性基は、一般式(A)〜(F)および一般式(1)〜(3)のどこに置換されていてもよいが、一般式(A)〜(D)においては、RED11、RED12、RED2、RED3に、一般式(E)、(F)においては、RED41、R41、RED42、R46〜R48に、一般式(1)〜(3)においては、R1、R2、R11、R12、R31、L1、L21、L31を除く任意の位置に置換されていることが好ましく、さらに、一般式(A)〜(F)全て、RED2〜RED42に置換されていることがより好ましい。
【0171】
分光増感色素の部分構造とは、分光増感色素の発色団を含む基であり、分光増感色素化合物から任意の水素原子または置換基を除いた残基である。分光増感色素の部分構造は、一般式(A)〜(F)および一般式(1)〜(3)のどこに置換されていてもよいが、一般式(A)〜(D)においては、RED11、RED12、RED2、RED3に、一般式(E)、(F)においては、RED41、R41、RED42、R46〜R48に、一般式(1)〜(3)においては、R1、R2、R11、R12、R31、L1、L21、L31を除く任意の位置に置換されていることが好ましく、さらに、一般式(A)〜(F)全て、RED2〜RED42に置換されていることがより好ましい。好ましい分光増感色素は、典型的にカラー増感技法で用いられる分光増感色素であり、例えばシアニン色素類、複合シアニン色素類、メロシアニン色素類、複合メロシアニン色素類、同極のシアニン色素類、スチリル色素類、ヘミシアニン色素類を含む。代表的な分光増感色素は、リサーチディスクロージャー、アイテム36544、1994年9月に開示されている。前記リサーチディスクロージャー、もしくはF.M.HamerのThe Cyanine dyes and Related Compounds (Interscience Publishers, New yprk, 1964)に記載される手順によって当業者は、これらの色素を合成することができる。さらに特開平11−95355号公報(米国特許6,054,260号明細書)の7〜14頁に記載された色素類が全てそのまま当てはまる。
【0172】
本発明のタイプ1〜4の化合物は、その総炭素数が10〜60の範囲のものが好ましい。より好ましくは10〜50、さらに好ましくは11〜40であり、特に好ましくは12〜30である。
【0173】
本発明のタイプ1〜4の化合物は、これを用いたハロゲン化銀写真感光材料が露光されることを引き金に1電子酸化され、引き続く反応の後、さらに1電子、あるいはタイプによっては2電子以上の電子が放出され、酸化されるが、その1電子目の酸化電位は、約1.4V以下が好ましく、さらには1.0V以下が好ましい。この酸化電位は好ましくは0Vより高く、より好ましくは0.3Vより高い。従って酸化電位は好ましくは約0〜約1.4V、より好ましくは約0.3〜約1.0Vの範囲である。
【0174】
ここに酸化電位はサイクリックボルタンメトリーの技法で測定でき、具体的には試料をアセトニトリル:水(0.1Mの過塩素酸リチウムを含む)=80%:20%(容量%)の溶液に溶解し、10分間窒素ガスを通気した後、ガラス状のカーボンディスクを動作電極に用い、プラチナ線を対電極に用い、そしてカロメル電極(SCE)を参照電極に用いて、25℃で、0.1V/秒の電位走査速度で測定したものである。サイクリックボルタンメトリー波のピーク電位の時に酸化電位対SCEをとる。
【0175】
本発明のタイプ1〜4の化合物が1電子酸化され、引き続く反応の後、さらに1電子を放出する化合物である場合には、この後段の酸化電位は好ましくは−0.5V〜−2Vであり、より好ましくは−0.7V〜2Vであり、さらに好ましくは−0.9V〜−1.6Vである。
【0176】
本発明のタイプ1〜4の化合物が1電子酸化され、引き続く反応の後、さらに2電子以上の電子を放出し、酸化される化合物である場合には、この後段の酸化電位については特に制限はない。2電子目の酸化電位と3電子目以降の酸化電位が明確に区別できない点で、これらを実際に正確に測定し区別することは困難な場合が多いためである。
【0177】
以下に本発明のタイプ1〜4の化合物の具体例を列挙するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0178】
【化21】
【0179】
【化22】
【0180】
【化23】
【0181】
【化24】
【0182】
【化25】
【0183】
【化26】
【0184】
本発明のタイプ1〜4の化合物は、それぞれ特願2002−192373号、特願2002−188537号、特願2002−188536号、特願2001−272137号において、詳細に説明した化合物と同じものである。これら特許出願明細書に記載した具体的化合物例もまた、本発明のタイプ1〜4の化合物の具体例として挙げることができる。また本発明のタイプ1〜4の化合物の合成例も、これら特許に記載したものと同じである。
【0185】
次にタイプ5の化合物について説明する。
タイプ5の化合物はX−Yで表され、ここにXは還元性基を、Yは脱離基を表し、Xで表される還元性基が1電子酸化されて生成する1電子酸化体が、引き続くX−Y結合の開裂反応を伴ってYを脱離してXラジカルを生成し、そこからさらにもう1電子を放出し得る化合物である。この様なタイプ5の化合物が酸化された時の反応は、以下の式で表すことができる。
【0186】
【化27】
【0187】
タイプ5の化合物は、好ましくはその酸化電位が0〜1.4Vであり、より好ましくは0.3V〜1.0Vである。また上記反応式において生成するラジカルX・の酸化電位は−0.7V〜−2.0Vであることが好ましく、−0.9V〜−1.6Vがより好ましい。
【0188】
タイプ5の化合物は、好ましくは一般式(G)で表される。
【0189】
一般式(G)
【化28】
【0190】
一般式(G)においてRED0は還元性基を表し、L0は脱離基を表し、R0およびR00は水素原子または置換基を表す。RED0 とR0、およびR0とR00とは互いに結合して環構造を形成していてもよい。RED0は一般式(C)のRED2と同義の基を表し、その好ましい範囲も同じである。R0およびR00は一般式(C)のR21およびR22と同義の基であり、その好ましい範囲も同じである。但しR0およびR00が、水素原子を除いて、L0と同義の基を表すことはない。RED0とR0とは互いに結合して環構造を形成していてもよく、ここに環構造の例としては、一般式(C)のRED2とR21が連結して環構造を形成する場合と同じ例が挙げられ、その好ましい範囲も同じである。R0とR00とが互いに結合して形成される環構造の例としては、シクロペンタン環やテトラヒドロフラン環などが挙げられる。一般式(G)においてL0は、一般式(C)のL2と同義の基であり、その好ましい範囲も同じである。
【0191】
一般式(G)で表される化合物は分子内にハロゲン化銀への吸着性基、もしくは分光増感色素の部分構造を有していることが好ましいが、L0がシリル基以外の基を表す時、分子内に吸着性基を同時に2つ以上有することはない。但しここで吸着性基としてのスルフィド基は、L0に依らず、これを2つ以上有していてもよい。
【0192】
一般式(G)で表される化合物が有するハロゲン化銀への吸着性基としては、本発明のタイプ1〜4の化合物が有していてもよい吸着性基と同じものがその例として挙げられるが、さらに加えて、セレノオキソ基(−C=Se−)、テルルオキソ基(−C=Te−)、セレノ基(−Se−)、テルロ基(−Te−)、または活性メチン基が挙げられる。ここでセレノオキソ基(−C=Se−)およびテルルオキソ基(−C=Te−)とは、チオン基(−C=S−)を有する化合物のSeもしくはTe誘導体であり、チオン基について説明した様に、セレノアミド基(−C=Se−NH−)またはテルルアミド基(−C=Te−NH−)を含む基であってもよい。セレノ基(−Se−)およびテルロ基(−Te−)とは、これもまたスルフィド基(−S−)を有する化合物のSeもしくはTe誘導体であり、スルフィド基を有する化合物のSeもしくはTe置換体がそのままその例として挙げられる。活性メチン基とは、2つの電子求引性基で置換されたメチン基を意味し、ここに電子求引性基とはアシル基、アルコシキカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、スルファモイル基、トリフルオロメチル基、シアノ基、ニトロ基、カルボンイミドイル基を意味する。ここで2つの電子求引性基は互いに結合して環状構造をとっていてもよい。
【0193】
一般式(G)で表される化合物が有する吸着性基として好ましくは、メルカプト基(またはその塩)、チオン基(−C=S−)、窒素原子、硫黄原子、セレン原子およびテルル原子から選ばれる少なくとも1つの原子を含むヘテロ環基、スルフィド基であり、さらに好ましくは、メルカプト置換含窒素ヘテロ環基、またはイミノ銀(>NAg)を形成しうる−NH−基をヘテロ環の部分構造として有する含窒素ヘテロ環基であり、これらはタイプ1〜4の化合物が有していてもよい吸着性基の好ましい範囲について説明したものと同じである。吸着性基は、一般式(G)のどこに置換されていてもよいが、好ましくはRED0またはR0に、より好ましくは、RED0に置換されていることが好ましい。
【0194】
一般式(G)で表される化合物が有していてもよい分光増感色素の部分構造とは、本発明のタイプ1〜4の化合物が有していてもよい分光増感色素の部分構造と同じである。
【0195】
以下に一般式(G)で表される化合物の具体例を挙げるが、これらに限定されるものではない。
【0196】
【化29】
【0197】
【化30】
【0198】
【化31】
【0199】
一般式(G)で表される化合物の具体例としては、さらに特開平9−211769号(28〜32頁の表Eおよび表Fに記載の化合物PMT−1〜S−37)、特開平9−211774号、特開平11−95355号(化合物INV1〜36)、特表2001−500996号(化合物1〜74、80〜87、92〜122)、米国特許5,747,235号、米国特許5,747,236号、欧州特許786692A1号(化合物INV1〜35)、欧州特許893732A1号、米国特許6,054,260号、米国特許5,994,051号などの特許公報および明細書に記載の「1光子2電子増感剤」または「脱プロトン化電子供与増感剤」と称される化合物の例が、そのまま挙げられる。
【0200】
本発明のタイプ1〜5の化合物は、乳剤調製時、感材製造工程中のいかなる場合にも使用しても良い。例えば粒子形成時、脱塩工程、化学増感時、塗布前などである。またこれらの工程中の複数回に分けて添加することも出来る。添加位置として好ましくは、粒子形成終了時から脱塩工程の前、化学増感時(化学増感開始直前から終了直後)、塗布前であり、より好ましくは化学増感時、塗布前である。
【0201】
本発明のタイプ1〜5の化合物は、水、メタノール、エタノールなどの水可溶性溶媒またはこれらの混合溶媒に溶解して添加することが好ましい。水に溶解する場合、pHを高くまたは低くした方が溶解度が上がる化合物については、pHを高くまたは低くして溶解し、これを添加しても良い。
【0202】
本発明のタイプ1〜5の化合物は、乳剤層中に使用するのが好ましいが、乳剤層と共に保護層や中間層に添加しておき、塗布時に拡散させてもよい。本発明の化合物の添加時期は増感色素の前後を問わず、それぞれ好ましくはハロゲン化銀1モル当り、1×10-9〜5×10-2モル、更に好ましくは1×10-8〜2×10-3モルの割合でハロゲン化銀乳剤層に含有する。
【0203】
次に本発明の一般式(C−1)で表される色素形成カプラ−について説明する。
【0204】
【化32】
【0205】
式中、RC1は水素原子以外の置換基を表す。この置換基としては、例えば、ハロゲン原子、アルキル基(シクロアルキル基、ビシクロアルキル基を含む)、アルケニル基(シクロアルケニル基、ビシクロアルケニル基を含む)、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ、アミノ基(アルキルアミノ基、アニリノ基を含む)、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキル及びアリールスルホニルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルファモイル基、スルホ基、アルキル及びアリールスルフィニル基、アルキル及びアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アリール及びヘテロ環アゾ基、イミド基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、シリル基が挙げられる。
【0206】
なお、上述の置換基はさらに置換基で置換されていてもよく、該置換基としては上述の基が挙げられる。
【0207】
以下にRC1の置換基の例を更に説明する。
これらの置換基としては、ハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子、沃素原子)、アルキル基(直鎖または分岐の置換もしくは無置換のアルキル基で、好ましくは炭素数1〜30のアルキル基であり、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、t−ブチル、n−オクチル、エイコシル、2−クロロエチル、2−シアノエチル、2−エチルヘキシル、3−(2,4−ジ−t−アミルフェノキシ)プロピル)、シクロアルキル基(好ましくは、炭素数3〜30の置換または無置換のシクロアルキル基、例えば、シクロヘキシル、シクロペンチル、4−n−ドデシルシクロヘキシルが挙げられ、多シクロアルキル基、例えば、ビシクロアルキル基(好ましくは、炭素数5〜30の置換もしくは無置換のビシクロアルキル基で、例えば、ビシクロ[1,2,2]ヘプタン−2−イル、ビシクロ[2,2,2]オクタン−3−イル)やトリシクロアルキル基等の多環構造の基が挙げられる。好ましくは単環のシクロアルキル基、ビシクロアルキル基であり、単環のシクロアルキル基が得に好ましい。)、
【0208】
アルケニル基[直鎖または分岐の置換もしくは無置換のアルケニル基で、好ましくは炭素数2〜30のアルケニル基であり、例えば、ビニル、アリル、プレニル、ゲラニル、オレイル]、シクロアルケニル基(好ましくは、炭素数3〜30の置換もしくは無置換のシクロアルケニル基で、例えば、2−シクロペンテン−1−イル、2−シクロヘキセン−1−イル)が挙げられ、多シクロアルケニル基、例えば、ビシクロアルケニル基(好ましくは、炭素数5〜30の置換もしくは無置換のビシクロアルケニル基で、例えば、ビシクロ[2,2,1]ヘプト−2−エン−1−イル、ビシクロ[2,2,2]オクト−2−エン−4−イル)]、やトリシクロアルケニル基、ビシクロアルケニル基であり、単環のシクロアルケニル基が得に好ましい。)、アルキニル基(好ましくは、炭素数2〜30の置換または無置換のアルキニル基、例えば、エチニル、プロパルギル、トリメチルシリルエチニル基)、
【0209】
アリール基(好ましくは炭素数6〜30の置換もしくは無置換のアリール基で、例えばフェニル、p−トリル、ナフチル、m−クロロフェニル、o−ヘキサデカノイルアミノフェニル)、ヘテロ環基(好ましくは5〜7員の置換もしくは無置換、飽和もしくは不飽和、芳香族もしくは非芳香族、単環もしくは縮環のヘテロ環基であり、より好ましくは、環構成原子が炭素原子、窒素原子および硫黄原子から選択され、かつ窒素原子、酸素原子および硫黄原子のいずれかのヘテロ原子を少なくとも一個有するヘテロ環基であり、更に好ましくは、炭素数3〜30の5もしくは6員の芳香族のヘテロ環基である。例えば、2−フリル、2−チエニル、2−ピリジル、4−ピリジル、2−ピリミジニル、2−ベンゾチアゾリル)、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、カルボキシル基、
【0210】
アルコキシ基(好ましくは、炭素数1〜30の置換もしくは無置換のアルコキシ基で、例えば、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、t−ブトキシ、n−オクチルオキシ、2−メトキシエトキシ)、アリールオキシ基(好ましくは、炭素数6〜30の置換もしくは無置換のアリールオキシ基で、例えば、フェノキシ、2−メチルフェノキシ、2,4−ジ−t−アミルフェノキシ、4−t−ブチルフェノキシ、3−ニトロフェノキシ、2−テトラデカノイルアミノフェノキシ)、シリルオキシ基(好ましくは、炭素数3〜20のシリルオキシ基で、例えば、トリメチルシリルオキシ、t−ブチルジメチルシリルオキシ)、ヘテロ環オキシ基(好ましくは、炭素数2〜30の置換もしくは無置換のヘテロ環オキシ基で、ヘテロ環部は前述のヘテロ環基で説明されたヘテロ環部が好ましく、例えば、1−フェニルテトラゾールー5−オキシ、2−テトラヒドロピラニルオキシ)、
【0211】
アシルオキシ基(好ましくはホルミルオキシ基、炭素数2〜30の置換もしくは無置換のアルキルカルボニルオキシ基、炭素数7〜30の置換もしくは無置換のアリールカルボニルオキシ基であり、例えば、ホルミルオキシ、アセチルオキシ、ピバロイルオキシ、ステアロイルオキシ、ベンゾイルオキシ、p−メトキシフェニルカルボニルオキシ)、カルバモイルオキシ基(好ましくは、炭素数1〜30の置換もしくは無置換のカルバモイルオキシ基で、例えば、N,N−ジメチルカルバモイルオキシ、N,N−ジエチルカルバモイルオキシ、モルホリノカルボニルオキシ、N,N−ジ−n−オクチルアミノカルボニルオキシ、N−n−オクチルカルバモイルオキシ)、アルコキシカルボニルオキシ基(好ましくは、炭素数2〜30の置換もしくは無置換アルコキシカルボニルオキシ基で、例えばメトキシカルボニルオキシ、エトキシカルボニルオキシ、t−ブトキシカルボニルオキシ、n−オクチルカルボニルオキシ)、アリールオキシカルボニルオキシ基(好ましくは、炭素数7〜30の置換もしくは無置換のアリールオキシカルボニルオキシ基で、例えば、フェノキシカルボニルオキシ、p−メトキシフェノキシカルボニルオキシ、p−n−ヘキサデシルオキシフェノキシカルボニルオキシ)、
【0212】
アミノ基(好ましくは、アミノ基、炭素数1〜30の置換もしくは無置換のアルキルアミノ基、炭素数6〜30の置換もしくは無置換のアリールアミノ基、炭素数0〜30のヘテロ環アミノ基であり、例えば、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、アニリノ、N−メチル−アニリノ、ジフェニルアミノ、N−1,3,5−トリアジン−2−イルアミノ)、アシルアミノ基(好ましくは、ホルミルアミノ基、炭素数2〜30の置換もしくは無置換のアルキルカルボニルアミノ基、炭素数7〜30の置換もしくは無置換のアリールカルボニルアミノ基であり、例えば、ホルミルアミノ、アセチルアミノ、ピバロイルアミノ、ラウロイルアミノ、ベンゾイルアミノ、3,4,5−トリ−n−オクチルオキシフェニルカルボニルアミノ)、アミノカルボニルアミノ基(好ましくは、炭素数1〜30の置換もしくは無置換のアミノカルボニルアミノ基、例えば、カルバモイルアミノ、N,N−ジメチルアミノカルボニルアミノ、N,N−ジエチルアミノカルボニルアミノ、モルホリノカルボニルアミノ)、アルコキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数2〜30の置換もしくは無置換アルコキシカルボニルアミノ基で、例えば、メトキシカルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ、t−ブトキシカルボニルアミノ、n−オクタデシルオキシカルボニルアミノ、N−メチルーメトキシカルボニルアミノ)、
【0213】
アリールオキシカルボニルアミノ基(好ましくは、炭素数7〜30の置換もしくは無置換のアリールオキシカルボニルアミノ基で、例えば、フェノキシカルボニルアミノ、p−クロロフェノキシカルボニルアミノ、m−n−オクチルオキシフェノキシカルボニルアミノ)、スルファモイルアミノ基(好ましくは、炭素数0〜30の置換もしくは無置換のスルファモイルアミノ基で、例えば、スルファモイルアミノ、N,N−ジメチルアミノスルホニルアミノ、N−n−オクチルアミノスルホニルアミノ)、アルキル及びアリールスルホニルアミノ基(好ましくは炭素数1〜30の置換もしくは無置換のアルキルスルホニルアミノ基、炭素数6〜30の置換もしくは無置換のアリールスルホニルアミノ基であり、例えば、メチルスルホニルアミノ、ブチルスルホニルアミノ、フェニルスルホニルアミノ、2,3,5−トリクロロフェニルスルホニルアミノ、p−メチルフェニルスルホニルアミノ)、メルカプト基、
【0214】
アルキルチオ基(好ましくは、炭素数1〜30の置換もしくは無置換のアルキルチオ基で、例えばメチルチオ、エチルチオ、n−ヘキサデシルチオ)、アリールチオ基(好ましくは炭素数6〜30の置換もしくは無置換のアリールチオ基で、例えば、フェニルチオ、p−クロロフェニルチオ、m−メトキシフェニルチオ)、ヘテロ環チオ基(好ましくは炭素数2〜30の置換または無置換のヘテロ環チオ基で、ヘテロ環部は前述のヘテロ環基で説明されたヘテロ環部が好ましく、例えば、2−ベンゾチアゾリルチオ、1−フェニルテトラゾール−5−イルチオ)、スルファモイル基(好ましくは炭素数0〜30の置換もしくは無置換のスルファモイル基で、例えば、N−エチルスルファモイル、N−(3−ドデシルオキシプロピル)スルファモイル、N,N−ジメチルスルファモイル、N−アセチルスルファモイル、N−ベンゾイルスルファモイル、N−(N’−フェニルカルバモイル)スルファモイル)、スルホ基、
【0215】
アルキル及びアリールスルフィニル基(好ましくは、炭素数1〜30の置換または無置換のアルキルスルフィニル基、6〜30の置換または無置換のアリールスルフィニル基であり、例えば、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、フェニルスルフィニル、p−メチルフェニルスルフィニル)、アルキル及びアリールスルホニル基(好ましくは、炭素数1〜30の置換または無置換のアルキルスルホニル基、6〜30の置換または無置換のアリールスルホニル基であり、例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、フェニルスルホニル、p−メチルフェニルスルホニル)、アシル基(好ましくはホルミル基、炭素数2〜30の置換または無置換のアルキルカルボニル基、炭素数7〜30の置換もしくは無置換のアリールカルボニル基であり、例えば、アセチル、ピバロイル、2−クロロアセチル、ステアロイル、ベンゾイル、p−n−オクチルオキシフェニルカルボニル)、アリールオキシカルボニル基(好ましくは、炭素数7〜30の置換もしくは無置換のアリールオキシカルボニル基で、例えば、フェノキシカルボニル、o−クロロフェノキシカルボニル、m−ニトロフェノキシカルボニル、p−t−ブチルフェノキシカルボニル)、
【0216】
アルコキシカルボニル基(好ましくは、炭素数2〜30の置換もしくは無置換アルコキシカルボニル基で、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル、n−オクタデシルオキシカルボニル)、カルバモイル基(好ましくは、炭素数1〜30の置換もしくは無置換のカルバモイル、例えば、カルバモイル、N−メチルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル、N,N−ジ−n−オクチルカルバモイル、N−(メチルスルホニル)カルバモイル)、アリール及びヘテロ環アゾ基(好ましくは炭素数6〜30の置換もしくは無置換のアリールアゾ基、炭素数3〜30の置換もしくは無置換のヘテロ環アゾ基(ヘテロ環部は前述のヘテロ環基で説明されたヘテロ環部が好ましい)、例えば、フェニルアゾ、p−クロロフェニルアゾ、5−エチルチオ−1,3,4−チアジアゾール−2−イルアゾ)、イミド基(好ましくは、炭素数2〜30の置換もしくは無置換のイミド基で、例えばN−スクシンイミド、N−フタルイミド)、ホスフィノ基(好ましくは、炭素数0〜30の置換もしくは無置換のホスフィノ基、例えば、ジメチルホスフィノ、ジフェニルホスフィノ、メチルフェノキシホスフィノ)、ホスフィニル基(好ましくは、炭素数0〜30の置換もしくは無置換のホスフィニル基で、例えば、ホスフィニル、ジオクチルオキシホスフィニル、ジエトキシホスフィニル)、
【0217】
ホスフィニルオキシ基(好ましくは、炭素数0〜30の置換もしくは無置換のホスフィニルオキシ基で、例えば、ジフェノキシホスフィニルオキシ、ジオクチルオキシホスフィニルオキシ)、ホスフィニルアミノ基(好ましくは、炭素数0〜30の置換もしくは無置換のホスフィニルアミノ基で、例えば、ジメトキシホスフィニルアミノ、ジメチルアミノホスフィニルアミノ)、シリル基(好ましくは、炭素数0〜30の置換もしくは無置換のシリル基で、例えば、トリメチルシリル、t−ブチルジメチルシリル、フェニルジメチルシリル)が挙げられる。
【0218】
上記の官能基の中で、水素原子を有するものは、これを取り去り更に上記の基で置換されていてもよい。そのような官能基の例としては、アルキルカルボニルアミノスルホニル基、アリールカルボニルアミノスルホニル基、アルキルスルホニルアミノカルボニル基、アリールスルホニルアミノカルボニル基が挙げられ、具体的には、メチルスルホニルアミノカルボニル、p−メチルフェニルスルホニルアミノカルボニル、アセチルアミノスルホニル、ベンゾイルアミノスルホニル基が挙げられる。
【0219】
好ましくはRC1は、置換もしくは無置換のアルキル基であり、さらに好ましくは置換アルキル基である。この置換アルキル基の置換基としては前述のRC1の置換基として挙げた例が挙げられる。RC1の総炭素数は1以上60以下が好ましく、6以上50以下がより好ましく、8以上45以下が次いで好ましく、10以上40以下がさらに好ましく、12以上30以下が最も好ましい。
【0220】
好ましくはRC1は、2位、3位あるいは4位にアルコキシ基、もしくはアリールオキシ基が置換したアルキル基であり、さらに好ましくは3位にアルコキシ基、もしくはアリールオキシ基が置換したアルキル基であり、最も好ましくは3−(2,4−ジ−t−アミルフェノキシ)プロピル基である。
【0221】
一般式(C−1)においてQは−C(−RC11)=C(−RC12)−SO2−で表される基を表す。ここで、Qの左端(−C(−RC11)= 側の端)の結合位置は、RC1が結合したNでもN=C側のNのどちらでもよい。)。RC11、RC12は互いに結合して−C=C−部とともに5〜7員環を形成する基、もしくはそれぞれ独立に水素原子または置換基を表す。形成される5員〜7員の環は飽和または不飽和環であり、該環は脂環、芳香環、ヘテロ環であってもよく、例えば、ベンゼン環、フラン環、チオフェン環、シクロペンタン環、シクロヘキサン環が挙げられる。また置換基としては前述のRC1の置換基として挙げた例が挙げられる。
【0222】
これらの各置換基や複数の置換基が互いに結合して形成した環は、更に置換基(前述のRC1の置換基として例示した基が挙げられる)で置換されてもよい。
【0223】
一般式(C−1)において、RC3は水素原子以外の置換基を表す。この置換基の例としては前述のRC1の置換基の例として挙げたものが挙げられる。好ましくはRC3はハロゲン原子(例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子)、アルキル基(例えばメチル、イソプロピル)、アルコキシ基(例えばメトキシ、イソプロピルオキシ)、アリールオキシ基(例えばフェノキシ)、アミノ基(例えばジメチルアミノ、モルホリノ)、アシルアミノ基(例えばアセトアミド)、スルホンアミド基(例えばメタンスルホンアミド、ベンゼンスルホンアミド)であり、より好ましくはハロゲン原子、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキル基であり、最も好ましくは塩素原子、アルコキシ基である。
【0224】
一般式(C−1)において、RC4は置換基を表す。この置換基の例としては前述のRC1の置換基の例として挙げたものが挙げられる。好ましくはRC4はハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、スルファモイル基、アシルアミノ基、アルキル及びアリールスルホニルアミノ基である。mCは0以上4以下の整数を表し、好ましくは1〜3であり、より好ましくは1または2である。mCが2以上のとき複数のRC4はそれぞれ同じでも異なっていてもよく、互いに結合して環を形成してもよい。
【0225】
一般式(C−1)においてXCは水素原子または現像主薬酸化体とのカップリング反応により離脱可能な基を表す。XCが現像主薬酸化体とのカップリング反応により離脱可能な基である場合の例としては窒素原子で離脱する基、酸素原子で離脱する基、イオウ原子で離脱する基、ハロゲン原子(例えば塩素原子、臭素原子)などが挙げられる。
【0226】
窒素原子で離脱する基としては、ヘテロ環基(好ましくは5〜7員の置換もしくは無置換、飽和もしくは不飽和、芳香族(本願では4n+2個の環状共役電子を有するものを意味する)もしくは非芳香族、単環もしくは縮合環のヘテロ環基であり、より好ましくは、環構成原子が炭素原子、窒素原子および硫黄原子から選択され、かつ窒素原子、酸素原子および硫黄原子のいずれかのヘテロ原子を少なくとも一個有する5もしくは6員のヘテロ環基であり、例えばスクシンイミド、マレインイミド、フタルイミド、ジグリコールイミド、ピロール、ピラゾール、イミダゾール、1,2,4−トリアゾール、テトラゾール、インドール、ベンゾピラゾール、ベンズイミダゾール、ベンゾトリアゾール、イミダゾリン−2,4−ジオン、オキサゾリジン−2,4−ジオン、チアゾリジン−2−オン、ベンズイミダゾリン−2−オン、ベンゾオキサゾリン−2−オン、ベンゾチアゾリン−2−オン、2−ピロリン−5−オン、2−イミダゾリン−5−オン、インドリン−2,3−ジオン、2,6−ジオキシプリンパラバン酸、1,2,4−トリアゾリジン−3,5−ジオン、2−ピリドン、4−ピリドン、2−ピリミドン、6−ピリダゾン、2−ピラゾン、2−アミノ−1,3,4−チアゾリジン−4−オン)、カルボナミド基(例えばアセタミド、トリフルオロアセタミド)、スルホンアミド基(例えばメタンスルホンアミド、ベンゼンスルホンアミド)、アリールアゾ基(例えばフェニルアゾ、ナフチルアゾ)、カルバモイルアミノ基(例えばN−メチルカルバモイルアゾ)などが挙げられる。
【0227】
窒素原子で離脱する基のうち、好ましいものはヘテロ環基であり、さらに好ましいものは、環構成原子として窒素原子を1、2、3または4個有する芳香族ヘテロ環基、または下記一般式(L)で表されるヘテロ環基である。更に好ましくは一般式(L)で表されるヘテロ環基である。
【0228】
【化33】
【0229】
式中、Lは−NC(=O)−と共に5〜6員環の含窒素ヘテロ環を形成する残基を表す。
【0230】
これらの例示は上記ヘテロ環基の説明の中で挙げており、これらが更に好ましい。なかでも、Lは5員環の含窒素ヘテロ環を形成する残基が好ましい。
【0231】
酸素原子で離脱する基としては、アリールオキシ基(例えばフェノキシ、1−ナフトキシ)、ヘテロ環オキシ基(例えばピリジルオキシ、ピラゾリルオキシ)、アシルオキシ基(例えばアセトキシ、ベンゾイルオキシ)、アルコキシ基(例えばメトキシ、ドデシルオキシ)、カルバモイルオキシ基(例えばN,N−ジエチルカルバモイルオキシ、モルホリノカルバモイルオキシ)、アリールオキシカルボニルオキシ基(例えばフェノキシカルボニルオキシ)、アルコキシカルボニルオキシ基(例えばメトキシカルボニルオキシ、エトキシカルボニルオキシ)、アルキルスルホニルオキシ基(例えばメタンスルホニルオキシ)、アリールスルホニルオキシ基(例えばベンゼンスルホニルオキシ、トルエンスルホニルオキシ)などが挙げられる。
【0232】
酸素原子で離脱する基のうち、好ましいものはアリールオキシ基、アシルオキシ基、ヘテロ環オキシ基である。
【0233】
イオウ原子で離脱する基としては、アリールチオ基(例えばフェニルチオ、ナフチルチオ)、ヘテロ環チオ基(例えばテトラゾリルチオ、1,3,4−チアジアゾリルチオ、1,3,4−オキサゾリルチオ、ベンズイミダゾリルチオ)、アルキルチオ基(例えばメチルチオ、オクチルチオ、ヘキサデシルチオ)、アルキルスルフィニル基(例えばメタンスルフィニル)、アリールスルフィニル基(例えばベンゼンスルフィニル)、アリールスルホニル基(例えばベンゼンスルホニル)、アルキルスルホニル基(例えばメタンスルホニル)などが挙げられる。
【0234】
イオウ原子で離脱する基のうち、好ましいものはアリールチオ基、ヘテロ環チオ基であり、ヘテロ環チオ基がより好ましい。
【0235】
XCは置換基により置換されていてもよく、XCを置換する置換基の例としては前述のRC1の置換基の例として挙げたものが挙げられる。
【0236】
XCは、好ましくは窒素原子で離脱する基、酸素原子で離脱する基、イオウ原子で離脱する基であり、より好ましくは窒素原子で離脱する基であり、更に好ましくは、窒素原子で離脱する基で述べた好ましい基の順に好ましい。XCの好ましい基を更に説明すると、環構成原子として窒素原子を1、2、3または4個有する芳香族ヘテロ環基、または前記一般式(L)で表されるヘテロ環基(特に好ましくは前記一般式(L)で表されるヘテロ環基)、酸素原子で離脱する基(特に好ましくはアリールオキシ基、アシルオキシ基、ヘテロ環オキシ基)、イオウ原子で離脱する基(好ましくはアリールチオ基、ヘテロ環チオ基であり、特に好ましくはヘテロ環チオ基)である。
【0237】
またXCは写真性有用基であってもよい。この写真性有用基としては、現像抑制剤、脱銀促進剤、レドックス化合物、色素、カプラー等、あるいはこれらの前駆体が挙げられる。さらに好ましくは、XCは現像抑制剤およびその前駆体であり、その例としては、特開2000−17195号公報において現像抑制剤およびその前駆体として挙げられているものが挙げられ、好ましい例もその中で好ましいと記載されているものと同様である。
【0238】
カプラーを感光材料中で不動化するために、Q、RC1、XC、RC3あるいはRC 4の少なくとも1つは置換基を含めた総炭素数が8以上50以下であることが好ましく、より好ましくは総炭素数が10以上40以下である。
【0239】
次に本発明の一般式(C−2)で表される化合物(本願では色素形成カプラーとも称す)を詳細に説明する。
【0240】
【化34】
【0241】
一般式(C−2)において、RC1、RC3、RC4は一般式(C−1)において述べたものと同じものを表し、好ましい範囲も同様である。
【0242】
一般式(C−2)において、RC2は置換基を表す。この置換基の例としては前述のRC1の置換基の例として挙げたものが挙げられる。kは0以上4以下の整数を表し、好ましくは0〜3であり、より好ましくは0〜2である。kが2以上のとき複数のRC2はそれぞれ同じでも異なっていてもよく、互いに結合して環を形成してもよい。
【0243】
一般式(C−2)においてYCは現像主薬酸化体とのカップリング反応により離脱可能な基を表す。YCの例としては、XCが現像主薬酸化体とのカップリング反応により離脱可能な基である場合の例として挙げたものが挙げられ、好ましい例も同様である。
【0244】
本発明において一般式(C−1)もしくは一般式(C−2)で表されるカプラーのうち、好ましい具体例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。なおカップリング位の水素原子が、カップリング位に結合したC=N部の窒素上に移動した互変異性体も本発明に含まれることとする。
【0245】
【化35】
【0246】
【化36】
【0247】
【化37】
【0248】
【化38】
【0249】
【化39】
【0250】
【化40】
【0251】
【化41】
【0252】
【化42】
【0253】
【化43】
【0254】
以下に上記一般式(C−1)で表わされる化合物の具体的な合成例を示す。
合成例1:カプラー(C1)の合成
カプラー(C1)は、下記に示すルートにより合成した。
【0255】
【化44】
【0256】
40%メチルアミン水溶液38.8gとアセトニトリル200ミリリットル(以下、ミリリットルを「mL」とも表記する。)の溶液に、氷冷下オルトニトロベンゼンスルホニルクロライド44.3gを少量ずつ攪拌しながら添加した。系の温度を室温まで昇温させ、さらに1時間攪拌した。酢酸エチルと水を加えて分液し、有機層を希塩酸水、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去し、酢酸エチル、ヘキサン混合溶媒から晶析して28.6gの化合物(A−1)を得た。
【0257】
還元鉄44.8g、塩化アンモニウム4.5gをイソプロパノール270mL、水45mLに分散し、1時間加熱還流した。これに化合物(A−1)25.9gを少量ずつ攪拌しながら添加した。さらに1時間加熱還流した後、セライトを通じて吸引ろ過した。濾液に酢酸エチル、水を加えて分液し、有機層を飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去し、化合物(A−2)の油状物21.5gを得た。
【0258】
化合物(A−2)18.9g、イミノエーテル(A−0)の塩酸塩39.1g、エチルアルコール200mLの溶液を加熱還流下1日攪拌した。更にイミノエーテルの塩酸塩19.2gを加え加熱還流下さらに1日攪拌した。酢酸エチル、水を加えて分液し、有機層を希塩酸水、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去し、酢酸エチル、ヘキサン混合溶媒から晶析して21.0gの化合物(A−3)を得た。
【0259】
化合物(A−3)5.6g、2−メトキシ−5−テトラデシルオキシカルボニルアニリン7.2g、m−ジクロルベンゼン20mLの溶液を加熱還流下6時間攪拌した。冷却後ヘキサンを加えて晶析して8.8gの化合物(A−4)を得た。
【0260】
化合物(A−4)5.4gの塩化メチレン110mLの溶液に、氷冷下、臭素0.45mLの塩化メチレン溶液10mLを滴下した。室温にて30分攪拌した後、塩化メチレン、水を加えて分液し、有機層を飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去し、化合物(A−5)の粗製物を得た。
【0261】
5,5−ジメチルオキサゾリジン−2,4−ジオン3.5g、トリエチルアミン3.8mLをN,N−ジメチルアセトアミド110mLmに溶解し、これに室温下、先に合成した化合物(A−5)の粗製物すべてをアセトニトリル25mLに溶解したものを10分間で滴下し、室温にて2時間攪拌した。酢酸エチル、水を加えて分液し、有機層を0.1規定水酸化カリウム水溶液、希塩酸水、飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、アセトン、ヘキサン混合溶媒を溶離液として用いて精製し、酢酸エチル、ヘキサン混合溶媒から晶析してカプラー(C1)4.7gを得た。
【0262】
本発明のハロゲン化銀写真感光材料において、前記カプラーは、ハロゲン化銀1モル当り1×10-3〜1モル添加するのが好ましく。2×10-3〜3×10-1モル添加するのがより好ましい。
【0263】
前記カプラーは、種々の公知分散法により感光材料に導入でき、高沸点有機溶媒(必要に応じて低沸点溶媒を併用)に溶解し、ゼラチン水溶液に乳化分散してハロゲン化銀乳剤に添加する水中油滴分散法が好ましい。水中油滴分散法に用いられる高沸点溶媒の例は、特開平5−313327号、同5−323539号、5−323541号、同6−258803号、同8−262662号、米国特許第2,322,027号などの明細書及び公報に記載されている。また、ポリマー分散法の一つとしてのラテックス分散法の工程、効果、含浸用ラテックスの具体例は、米国特許第4,199,363号、西独特許出願(OLS)第2,541,274号および、同第2,541,230号、特公昭53−41091号及び欧州特許公開第029104号等の明細書及び公報に記載されており、また有機溶媒可溶性ポリマーによる分散について国際出願公開第88/00723号パンフレット及び特開平5−150420号公報等に記載されている。メタクリレート系あるいはアクリルアミド系ポリマーが好ましく、特に画像堅牢性の点でアクリルアミド系ポリマーが好ましい。
ここで、高沸点とは常圧で175℃以上の沸点をいう。
【0264】
本発明において使用される高沸点溶媒の例は、米国特許第2,322,027号明細書等に記載されている。常圧での沸点が175℃以上の高沸点有機溶剤の具体例としては、フタル酸エステル類〔例えば、ジブチルフタレート、ジシクロヘキシルフタレート、ジ−2−エチルヘキシルフタレート、デシルフタレート、ビス(2,4−ジ−tert−アミルフェニル)フタレート、ビス(2,4−ジ−tert−アミルフェニル)イソフタレート、ビス(1,1−ジエチルプロピル)フタレート〕、リン酸またはホスホン酸のエステル類(例えば、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、2−エチルヘキシルジフェニルホスフェート、トリシクロヘキシルホスフェート、トリ−2−エチルヘキシルホスフェート、トリドデシルホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、トリクロロプロピルホスフェート、ジ−2−エチルヘキシルフェニルホスホネート)、安息香酸エステル類(例えば、2−エチルヘキシルベンゾエート、ドデシルベンゾエート、2−エチルヘキシル−p−ヒドロキシベンゾエート)、アミド類(例えば、N,N−ジエチルドデカンアミド、N,N−ジエチルラウリルアミド、N−テトラデシルピロリドン)、スルホンアミド類(例えば、N−ブチルベンゼンスルホンアミド)、アルコール類またはフェノール類(例えば、イソステアリルアルコール、2,4−ジ−tert−アミルフェノール)、脂肪族カルボン酸エステル類(例えば、ビス(2−エチルヘキシル)セバケート、ジオクチルアゼレート、グリセロールトリブチレート、イソステアリルラクテート、トリオクチルシトレート)、アニリン誘導体(例えば、N,N−ジブチル−2−ブトキシ−5−tert−オクチルアニリン)、炭化水素類(例えば、パラフィン、ドデシルベンゼン、ジイソプロピルナフタレン)、塩素化パラフィン類等が挙げられる。特にリン酸エステル類や特開平6−258803号、同8−262662号公報に記載の水素供与性化合物が色相の点で優れており、好ましく用いることができる。
【0265】
なお、環境に対する負荷を軽減するため、フタル酸エステル類に代えて、欧州特許出願公開第969320A1号、同969321A1号の各明細書に記載の化合物を使用することは好ましく、これら以外にも、クエン酸トリブチル、ペンタグリセリントリエステル等が挙げられる。
【0266】
高沸点有機溶媒の誘電率は目的によって異なるが、好ましくは2.0〜7.0、更に好ましくは3.0〜6.0である。
【0267】
高沸点有機溶媒はカプラーに対して、質量比で0〜10倍量、好ましくは0〜4倍量、用いるのが好ましい。
【0268】
また補助溶剤としては、例えば、沸点が約30℃以上、好ましくは50℃以上かつ約160℃以下の有機溶剤が使用でき、典型例としては、例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸エチル、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2−エトキシエチルアセテート、ジメチルホルムアミドが挙げられる。
【0269】
なお、乳化分散物状態での保存時の経時安定性改良、乳剤と混合した塗布用最終組成物での写真性能変化抑制・経時安定性改良等の観点から必要に応じて乳化分散物から、減圧蒸留、ヌードル水洗あるいは限外ろ過などの方法により補助溶媒の全て又は一部を除去することができる。
【0270】
この様にして得られる親油性微粒子分散物の平均粒子サイズは、0.001〜1.0μmが好ましく、更に好ましくは0.05〜0.30μmであり、最も好ましくは0.08〜0.20μmである。平均粒子サイズは、コールターサブミクロン粒子アナライザーmodelN4(コールターエレクトロニクス社)等を用いて測定できる。親油性微粒子分散物の平均粒子サイズが大きいとカプラーの発色効率が低下したり、感光材料の表面の光沢性が悪化するなどの問題を起こしやすく、サイズが小さすぎると分散物の粘度が上昇し、製造時に取り扱いにくくなる。
【0271】
本発明のカプラーからなる親油性微粒子分散物の分散媒体に対する使用量は、好ましくは質量比で分散媒体1に対して2〜0.1、更に好ましくは、1.0〜0.2の範囲である。ここで分散媒体としては、例えばゼラチンが代表的であり、ポリビニルアルコール等の親水性ポリマーが挙げられる。親油性微粒子分散物は、本発明のカプラーとともに、目的に応じて種々の化合物を含有することができる。
【0272】
本発明の一般式(C−1)で表わされる色素形成カプラーは、青感性乳剤層に添加することが好ましい。
【0273】
次に本発明の還元性化合物について説明する。
本発明において還元性化合物とは、ヒドロキシルアミン類、ヒドロキサム酸類、ヒドロキシウレア類、ヒドロキシウレタン類、ヒドロキシセミカルバジド類、レダクトン類(レダクトン誘導体を含む)、アニリン類、フェノール類(クロマン−6−オール類、2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−オール類、アミノフェノール類、スルホンアミドフェノール類、およびハイドロキノン類、カテコール類、レゾルシノール類、ベンゼントリオール類、ビスフェノールのようなポリフェノール類を含む)、ヒドラジン類、ヒドラジド類、フェニドン類から選ばれる化合物である。
【0274】
ヒドロキシルアミン類とは、一般式(B1)で表され、ヒドロキサム酸類とは、一般式(B2)で表され、ヒドロキシウレア類とは、一般式(B3)で表され、ヒドロキシウレタン類とは、一般式(B4)で表され、ヒドロキシセミカルバジド類とは、一般式(B5)で表され、レダクトン類とは、一般式(B6)で表され、アニリン類とは、一般式(B7)で表され、フェノール類とは、一般式(B8)、(B9)、(B10)で表され、ヒドラジン類とは、一般式(B11)で表され、ヒドラジド類とは、一般式(B12)で表され、フェニドン類とは、一般式(B13)で表される化合物である。
【0275】
【化45】
【0276】
一般式(B1)〜(B13)において、Rb1、Rb2、Rb3、Rb4、Rb5、Rb70、Rb71、Rb110、Rb111、Rb112、Rb113、Rb12、Rb13、RN1、RN2、RN3、RN4、RN5は水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基を表し、RH3、RH5、R’H5、RH12、R’H12、RH13は水素原子、アルキル基、アリール基、アシル基、アルキルスルホニル基もしくはアリールスルホニル基を表し、このうちRH3はさらにヒドロキシ基であってもよい。Rb100、Rb101、Rb102、Rb130〜Rb133は水素原子または置換基を表す。Y7、Y8はヒドロキシ基を除く置換基を表し、Y9は置換基を表し、m7は0〜5の整数、m8は1〜5の整数、m9は0〜4の整数を表す。m7、m8、m9が2以上の場合、互いに隣接する2つのY7、Y8、Y9がそれぞれ結合してベンゼン環に縮合するアリール基(例えばベンゼン縮合環)であってもよく、さらにこれが置換基を有していてもよい。Z10は環を形成し得る非金属原子団を表し、X12は水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アルコキシ基、アミノ基(アルキルアミノ基、アリールアミノ基、ヘテロ環アミノ基、または環状のアミノ基を含む)、カルバモイル基を表す。
【0277】
一般式(B6)においてX6、X’6はそれぞれヒドロキシ基、アルコキシ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アミノ基(アルキルアミノ基、アリールアミノ基、ヘテロ環アミノ基、または環状のアミノ基を含む)、アシルアミノ基、スルホンアミド基、アルコキシカルボニルアミノ基、ウレイド基、アシルオキシ基、アシルチオ基、アルキルアミノカルボニルオキシ基、またはアリールアミノカルボニルオキシ基を表す。Rb60、Rb61はアルキル基、アリール基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基を表し、Rb60とRb61は互いに結合して環状構造を形成していてもよい。Y6は酸素原子または硫黄原子を表す。
【0278】
上記の一般式(B1)〜(B13)の各基の説明の中で、アルキル基(アルキルスルホニル基のような、アルキル部分を有する基のアルキル基も含む)とは炭素数1〜30の、直鎖、分岐もしくは環状の、置換もしくは無置換のアルキル基を意味し、アリール基(アリールスルホニル基のような、アリール部分を有する基のアリール基も含む)とはフェニル基やナフチル基のような、単環もしくは縮合環の、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素環を表し、ヘテロ環基(ヘテロ環アミノ基のような、ヘテロ環部分を有する基のヘテロ環基も含む)とはヘテロ原子を少なくとも1つ含有する、芳香族もしくは非芳香族の、単環もしくは縮合環の、置換もしくは無置換のヘテロ環基を意味する。
【0279】
また本発明において置換基とは、例えばハロゲン原子(フッ素原子、クロル原子、臭素原子、または沃素原子)、アルキル基(直鎖、分岐、環状のアルキル基で、ビシクロアルキル基や活性メチン基を含む)、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基(置換する位置は問わない)、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、ヘテロ環オキシカルボニル基、カルバモイル基、N−ヒドロキシカルバモイル基、N−アシルカルバモイル基、N−スルホニルカルバモイル基、N−カルバモイルカルバモイル基、チオカルバモイル基、N−スルファモイルカルバモイル基、カルバゾイル基、カルボキシ基またはその塩、オキサリル基、オキサモイル基、シアノ基、カルボンイミドイル基(Carbonimidoyl基)、ホルミル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基(エチレンオキシ基もしくはプロピレンオキシ基単位を繰り返し含む基を含む)、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、(アルコキシもしくはアリールオキシ)カルボニルオキシ基、カルバモイルオキシ基、スルホニルオキシ基、アミノ基、(アルキル、アリール、またはヘテロ環)アミノ基、アシルアミノ基、スルホンアミド基、ウレイド基、チオウレイド基、N−ヒドロキシウレイド基、イミド基、(アルコキシもしくはアリールオキシ)カルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、セミカルバジド基、チオセミカルバジド基、ヒドラジノ基、アンモニオ基、オキサモイルアミノ基、N−(アルキルもしくはアリール)スルホニルウレイド基、N−アシルウレイド基、N−アシルスルファモイルアミノ基、ヒドロキシアミノ基、ニトロ基、4級化された窒素原子を含むヘテロ環基(例えばピリジニオ基、イミダゾリオ基、キノリニオ基、イソキノリニオ基)、イソシアノ基、イミノ基、メルカプト基、(アルキル、アリール、またはヘテロ環)チオ基、(アルキル、アリール、またはヘテロ環)ジチオ基、(アルキルまたはアリール)スルホニル基、(アルキルまたはアリール)スルフィニル基、スルホ基またはその塩、スルファモイル基、N−アシルスルファモイル基、N−スルホニルスルファモイル基またはその塩、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、シリル基等が挙げられる。なおここで活性メチン基とは2つの電子求引性基で置換されたメチン基を意味し、ここに電子求引性基とはアシル基、アルコシキカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、スルファモイル基、トリフルオロメチル基、シアノ基、ニトロ基、カルボンイミドイル基(Carbonimidoyl基)を意味する。ここで2つの電子求引性基は互いに結合して環状構造をとっていてもよい。また塩とは、アルカリ金属、アルカリ土類金属、重金属などの陽イオンや、アンモニウムイオン、ホスホニウムイオンなどの有機の陽イオンを意味する。
これら置換基は、これら置換基でさらに置換されていてもよい。
【0280】
一般式(B1)〜一般式(B5)においてRN1、RN2、RN3、RN4、RN5は、好ましくは水素原子またはアルキル基で、ここにアルキル基として好ましくは炭素数1〜12の、直鎖、分岐もしくは環状の、置換もしくは無置換のアルキル基で、より好ましくは炭素数1〜6の、直鎖もしくは分岐の、置換もしくは無置換のアルキル基であり、例えばメチル基、エチル基、ベンジル基などである。
【0281】
一般式(B1)においてRb1は好ましくはアルキル基またはヘテロ環基で、ここにアルキル基とは直鎖、分岐もしくは環状の、置換もしくは無置換のアルキル基で、好ましくは炭素数1〜30の、より好ましくは炭素数1〜18のアルキル基である。ヘテロ環基とは5員もしくは6員の単環または縮合環の、芳香族または非芳香族のヘテロ環基で、置換基を有していてもよい。ヘテロ環基として好ましくは芳香族ヘテロ環基で、例えばピリジン環基、ピリミジン環基、トリアジン環基、チアゾール環基、ベンゾチアゾール環基、オキサゾール環基、ベンゾオキサゾール環基、イミダゾール環基、ベンゾイミダゾール環基、ピラゾール環基、インダゾール環基、インドール環基、プリン環基、キノリン環基、イソキノリン環基、キナゾリン環基などが挙げられ、特にトリアジン環基、ベンゾチアゾール環基が好ましい。Rb1で表されるアルキル基またはヘテロ環基が、その置換基として−N(RN1)OH基をさらに1つもしくは2つ以上有する場合もまた一般式(B1)で表される化合物の好ましい例の一つである。
【0282】
一般式(B2)においてRb2は好ましくはアルキル基、アリール基、またはヘテロ環基で、より好ましくはアルキル基またはアリール基である。アルキル基の好ましい範囲はRb1における説明と同じである。アリール基として好ましくはフェニル基またはナフチル基で、フェニル基が特に好ましく、置換基を有していてもよい。Rb2で表される基がその置換基として−CON(RN2)OH基をさらに1つもしくは2つ以上有する場合もまた一般式(B2)で表される化合物の好ましい例の一つである。
【0283】
一般式(B3)においてRb3は好ましくはアルキル基またはアリール基で、これらの好ましい範囲はRb1およびRb2における説明と同じである。RH3は好ましくは水素原子またはアルキル基、より好ましくは水素原子である。Rb3で表される基がその置換基として−N(RH3)CON(RN3)OH基をさらに1つもしくは2つ以上有する場合もまた一般式(B3)で表される化合物の好ましい例の一つである。またRb3とRN3とが結合して環構造(好ましくは5員または6員の飽和のヘテロ環)を形成していてもよい。一般式(B4)においてR b4は好ましくはアルキル基で、その好ましい範囲はRb1における説明と同じである。Rb4で表される基がその置換基として−OCON(R N4)OH基をさらに1つもしくは2つ以上有する場合もまた一般式(B4)で表される化合物の好ましい例の一つである。
【0284】
一般式(B5)においてRb5は好ましくはアルキル基またはアリール基、より好ましくはアリール基で、これらの好ましい範囲はRb1およびRb2における説明と同じである。RH5、R’H5は好ましくは水素原子またはアルキル基で、より好ましくは水素原子である。
【0285】
一般式(B6)においてRb60、Rb61は、互いに結合して環構造を形成する場合が好ましい。ここで形成される環状構造は、5員〜7員の非芳香族の炭素環もしくはヘテロ環で、単環でも縮合環であってもよい。環構造の好ましい例を具体的に挙げれば、例えば2−シクロペンテン−1−オン環、2,5−ジヒドロフラン−2−オン環、3−ピロリン−2−オン環、4−ピラゾリン−3−オン環、2−シクロヘキセン−1−オン環、5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン環、5,6−ジヒドロ−2−ピリドン環、1,2−ジヒドロナフタレン−2−オン環、クマリン環(ベンゾ−α−ピラン−2−オン環)、2−キノロン環、1,4−ジヒドロナフタレン−1−オン環、クロモン環(ベンゾ−γ−ピラン−4−オン環)、4−キノロン環、インデン−1−オン環、3−ピロリン−2,4−ジオン環、ウラシル環、チオウラシル環、ジチオウラシル環などが挙げられ、より好ましくは2−シクロペンテン−1−オン環、2,5−ジヒドロフラン−2−オン環、3−ピロリン−2−オン環、4−ピラゾリン−3−オン環、1,2−ジヒドロナフタレン−2−オン環、クマリン環(ベンゾ−α−ピラン−2−オン環)、2−キノロン環、1,4−ジヒドロナフタレン−1−オン環、クロモン環(ベンゾ−γ−ピラン−4−オン環)、4−キノロン環、インデン−1−オン環、ジチオウラシル環などであり、さらに好ましくは2−シクロペンテン−1−オン環、2,5−ジヒドロフラン−2−オン環、3−ピロリン−2−オン環、インデン−1−オン環、4−ピラゾリン−3−オン環である。
【0286】
X6、X’6が環状のアミノ基を表す時、環状のアミノ基とは窒素原子で結合する非芳香族の含窒素ヘテロ環基で、例えばピロリジノ基、ピペリジノ基、ピペラジノ基、モルホリノ基、1,4−チアジン−4−イル基、2,3,5,6−テトラヒドロ−1,4−チアジン−4−イル基、インドリル基などである。
【0287】
X6、X’6として好ましくは、ヒドロキシ基、メルカプト基、アミノ基(アルキルアミノ基、アリールアミノ基、または環状のアミノ基を含む)、アシルアミノ基、スルホンアミド基、またはアシルオキシ基、アシルチオ基であり、より好ましくはヒドロキシ基、メルカプト基、アミノ基、アルキルアミノ基、環状のアミノ基、スルホンアミド基、アシルアミノ基、またはアシルオキシ基であり、特に好ましくはヒドロキシ基、アミノ基、アルキルアミノ基、環状のアミノ基である。さらにX6およびX’6のうち少なくとも1つはヒドロキシ基であることが好ましい。
【0288】
Y6は、好ましくは酸素原子を表す。
【0289】
一般式(B7)においてRb70、Rb71は好ましくは水素原子、アルキル基またはアリール基で、より好ましくはアルキル基である。アルキル基の好ましい範囲はRb1における説明と同じである。Rb70、Rb71は互いに結合して環状構造(例えばピロリジン環、ピペリジン環、モルホリノ環、チオモルホリノ環など)を形成していてもよい。Y7で表される置換基として好ましくはアルキル基(その好ましい範囲はRb1における説明と同じ)、アルコキシ基、アシルアミノ基、スルホンアミド基、ウレイド基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、スルファモイル基、クロル原子、スルホ基またはその塩、カルボキシ基またはその塩などで、m7は好ましくは0〜2を表す。
【0290】
一般式(B8)においてm8は1〜4が好ましく、複数のY8は同じでも異なっていてもよい。m8が1の時のY8、もしくはm8が2以上の時、複数のY8のうち少なくとも1つは、アミノ基(アルキルアミノ基、アリールアミノ基を含む)、スルホンアミド基、もしくはアシルアミノ基であることが好ましい。m8が2以上の時、残りのY8はスルホンアミド基、アシルアミノ基、ウレイド基、アルキル基、アルキルチオ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、スルホ基またはその塩、カルボキシ基またはその塩、クロル原子などが好ましい。ここにY8で表される置換基として、ヒドロキシ基のオルト位またはパラ位に、o’−(またはp’−)ヒドロキシフェニルメチル基が置換されている場合には、一般にビスフェノール類と呼ばれる化合物群を表すが、この場合もまた、一般式(B8)で表される化合物の好ましい例の一つである。
【0291】
一般式(B9)において2つのヒドロキシ基の置換位置は、互いにオルト位(カテコール類)、メタ位(レゾルシノール類)またはパラ位(ハイドロキノン類)であってよい。m9は1〜2が好ましく、複数のY9は同じでも異なっていてもよい。Y9で表される置換基として好ましくは、クロル原子、アシルアミノ基、ウレイド基、スルホンアミド基、アルキル基、アルキルチオ基、アルコキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、スルホ基またはその塩、カルボキシ基またはその塩、ヒドロキシ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基などが挙げられる。2つの隣接するY9が互いに結合してベンゼン縮合環を形成し、その結果一般式(B9)が1,4−ナフトハイドロキノン類を表す場合もまた好ましい。一般式(B9)がカテコール類を表す時、Y9は特にスルホ基またはその塩、ヒドロキシ基が好ましい。
【0292】
一般式(B10)においてRb100、Rb101、Rb102が置換基を表す時、置換基の好ましい例は、Y9の好ましい例と同じである。中でもアルキル基(特にメチル基)が好ましい。Z10が形成する環構造として好ましくは、クロマン環、2,3-ジヒドロベンゾフラン環であり、これらの環構造は置換基を有していてもよく、またスピロ環を形成していてもよい。
【0293】
一般式(B11)においてRb110、Rb111、Rb112、Rb113として好ましくは、アルキル基、アリール基、またはヘテロ環基で、これらの好ましい範囲はRb1およびRb2における説明と同じである。中でもアルキル基が好ましく、Rb110〜Rb113のうち2つのアルキル基が結合して環状構造を形成していてもよい。ここに環状構造とは5員または6員の非芳香族環で、ヘテロ環であってもよく、例えばピロリジン環、ピペリジン環、モルホリノ環、チオモルホリノ環、ヘキサヒドロピリダジン環などが挙げられる。
【0294】
一般式(B12)においてRb12として好ましくは、アルキル基、アリール基、またはヘテロ環基で、これらの好ましい範囲はRb1およびRb2における説明と同じである。X12は好ましくはアルキル基、アリール基(特にフェニル基)、ヘテロ環基、アルコキシ基、アミノ基(アルキルアミノ基、アリールアミノ基、ヘテロ環アミノ基、または環状のアミノ基を含む)であり、アルキル基(特に炭素数1〜8のアルキル基が好ましい)、アリール基(特にフェニル基が好ましい)、アミノ基(アルキルアミノ基、アリールアミノ基、または環状のアミノ基を含む)がより好ましい。RH12、R’H12は好ましくは水素原子またはアルキル基、より好ましくは水素原子である。
【0295】
一般式(B13)においてRb13は好ましくはアルキル基またはアリール基であり、これらの好ましい範囲はRb1およびRb2における説明と同じである。Rb130、Rb131、Rb132、Rb133は好ましくは水素原子、アルキル基(特に炭素数1〜8が好ましい)、アリール基(特にフェニル基が好ましい)である。RH13は水素原子またはアシル基が好ましく、水素原子がより好ましい。
【0296】
一般式(B1)で表される化合物のうち、より好ましくは一般式(B14)で表される化合物である。
【0297】
【化46】
【0298】
式中、RN14は水素原子、アルキル基、アリール基を表し、Z14は−N=C−と結合して5〜7員のヘテロ環を形成し得る非金属原子団を表す。Z14と−N=C−により形成されるヘテロ環として好ましくは、一般式(B1)で挙げられた芳香族へテロ環が挙げられ、その中でもより好ましくは、ピリミジン環基、トリアジン環基、チアゾール環基、ベンゾチアゾール環基、ベンゾイミダゾール環基、プリン環基、キノリン環基、イソキノリン環基であり、更に好ましくは、ピリミジン環基、トリアジン環基、ベンゾチアゾール環基、ベンゾイミダゾール環基、プリン環基であり、特に好ましくは、ピリミジン環基、トリアジン環基、ベンゾチアゾール環基である。
【0299】
Z14および−N=C−によって形成されるヘテロ環は一般式(B1)においてRb1がとり得る置換基を有していてもよく、好ましい範囲も一般式(B1)のRb1と同様である。また、置換基として−N(RN14)OHをもう1つ、もしくは2つ以上有する場合も一般式(B14)で表される化合物の好ましい例の一つである。
【0300】
RN14として好ましくは、水素原子、アルキル基であり、アルキル基として好ましい範囲は一般式(B1)におけるRN1と同様である。
【0301】
一般式(B2)で表される化合物のうち、より好ましくは一般式(B15)で表される化合物である。
【0302】
【化47】
【0303】
式中、Rb15は水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基を表し、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基として好ましい範囲は、一般式(B2)におけるRb2と同様である。
【0304】
Rb15は置換基を有していてもよく、好ましい範囲は一般式(B2)のRb2と同様である。また、置換基として−N(CH3)OHをもう1つ、もしくは2つ以上有する場合も一般式(B15)で表される化合物の好ましい例の一つである。
【0305】
本発明における還元性化合物はまた、分子内にカプラー等の不動性写真用添加剤において常用されているバラスト基またはポリマー鎖が組み込まれているものでもよい。ここにバラスト基とは、炭素数6以上の、直鎖、分岐、もしくは環状のアルキル基(またはアルキレン基)を部分構造として有する基のことで、無置換でも置換されていてもよく、さらにこのアルキル基(またはアルキレン基)は任意の連結基によって、本発明の還元性化合物の任意の位置に結合され得る。ここで、「アルキル基を部分構造として有する基」には、アルキル基が置換したいずれかの基のみならず、その基自体がアルキル基である場合も含まれる。
【0306】
ここに連結基とは、アルキレン基、アリーレン基、ヘテロ環基、単結合、−O−、−NRN−、−S−、−C(=O)−、−SO2−、−C(=S)−、−SO−、−P(=O)−といった基の単独、もしくはこれらの基の組合せからなる多価の連結基を表す。
【0307】
ここにRNは水素原子、アルキル基、アリール基、またはヘテロ環基を表す。該連結基は、さらに任意の置換基を有していてもよい。
【0308】
バラスト基として好ましくは、炭素数8以上、24以下の、直鎖もしくは分岐のアルキル基(またはアルキレン基)を部分構造として有する基である。
またポリマー鎖としては、例えば特開平1−100530号に記載のものが挙げられる。
【0309】
本発明のハロゲン化銀写真感光材料において、ハロゲン化銀への吸着性基を少なくとも1つ有する還元性化合物を含有させることは好ましい。
【0310】
本発明におけるハロゲン化銀への吸着性基を少なくとも1つ有する還元性化合物とは、一般式(B1)〜(B13)のいずれかの構造を満足し、先に説明したタイプ1〜5の化合物が有していてもよいハロゲン化銀への吸着基を分子内に持つ化合物を意味する。
【0311】
本発明の還元性化合物は、好ましくは一般式(B1)で表されるヒドロキシルアミン類、一般式(B2)で表されるヒドロキサム酸類、一般式(B3)で表されるヒドロキシウレア類、一般式(B4)で表されるヒドロキシウレタン類、一般式(B5)で表されるヒドロキシセミカルバジド類、一般式(B8)、(B9)、(B10)で表されるフェノール類(クロマン-6-オール類、ハイドロキノン類、カテコール類、レゾルシノール類、ビスフェノール類などを含む)、一般式(B11)で表されるヒドラジン類、一般式(B13)で表されるフェニドン類、一般式(B6)で表されるレダクトン類(レダクトン誘導体を含む)から選ばれる化合物であり、さらに好ましくはヒドロキシルアミン類、ヒドロキサム酸類、ヒドロキシウレア類、ヒドロキシセミカルバジド類、フェノール類、ヒドラジン類、レダクトン類から選ばれる化合物である。
【0312】
本発明の還元性化合物はその酸化電位を、藤嶋昭著「電気化学測定法」(150-208頁、技報堂出版)や日本化学会編著「実験化学講座」第4版(9巻282-344頁、丸善)に記載の測定法を用いて測定することができる。例えば回転ディスクボルタンメトリーの技法で、具体的には試料をメタノール:pH6.5 ブリトン−ロビンソン緩衝液(Britton-Robinson buffer)=10%:90%(容量%)の溶液に溶解し、10分間窒素ガスを通気した後、グラッシーカーボン製の回転ディスク電極(RDE)を作用電極に用い、白金線を対極に用い、飽和カロメル電極を参照電極に用いて、25℃、1000回転/分、20mV/秒のスイープ速度で測定できる。得られたボルタモグラムから半波電位(E1/2)を求めることができる。
【0313】
本発明の還元性化合物は上記測定法で測定した場合、その酸化電位が約−0.3V〜約1.0Vの範囲にあることが好ましい。より好ましくは約−0.1V〜約0.8Vの範囲であり、特に好ましくは約0〜約0.6Vの範囲である。
【0314】
以下に本発明の還元性化合物を例示するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0315】
【化48】
【0316】
【化49】
【0317】
【化50】
【0318】
【化51】
【0319】
【化52】
【0320】
【化53】
【0321】
【化54】
【0322】
【化55】
【0323】
【化56】
【0324】
【化57】
【0325】
本発明の還元性化合物のその他の例としては、例えば特開2001−42466号に記載の一般式(II)〜(VI)で表される化合物とその化合物例がそのまま挙げられる。またさらにそこに参照された文献・特許に記載の例がそのまま挙げられる。
【0326】
本発明においては、還元性化合物の中から1つの化合物を選択して用いているが、同時に2つ以上の化合物を選択して用いることもまた好ましい。化合物を2種類以上用いる場合、それらは同一層に添加しても、別層に添加してもよく、またそれぞれ添加方法が異なっていてもよい。
【0327】
本発明の還元性化合物のうち吸着性基を有するものについては、ハロゲン化銀乳剤層に添加されることが好ましく、乳剤調製時に添加することがより好ましい。乳剤調製時に添加する場合、その工程中のいかなる場合に添加することも可能であり、その例を挙げると、ハロゲン化銀の粒子形成工程、脱塩工程の開始前、脱塩工程、化学熟成の開始前、化学熟成の工程、完成乳剤調製前の工程などを挙げることができる。またこれらの工程中の複数回にわけて添加することもできる。また乳剤層に使用するのが好ましいが、乳剤層とともに隣接する保護層や中間層に添加しておき、塗布時に拡散させてもよい。
【0328】
好ましい添加量は、上述した添加法や添加する化合物種に大きく依存するが、一般には感光性ハロゲン化銀1モル当たり、1×10-8〜5×10-2モル、さらに好ましくは1×10-7〜1×10-3モルである。
【0329】
本発明の還元性化合物の内、水溶性のものについては、ハロゲン化銀乳剤層に添加することも、それ以外の非感光性層に添加することもできる。乳剤層に使用するのが好ましいが、乳剤層とともに隣接する保護層や中間層に添加しておき、塗布時に拡散させてもよい。乳剤調製時に化学増感前、化学増感中、または化学増感終了後に添加することもできるが、塗布液を塗布する前または塗布時に添加することが好ましい。
【0330】
好ましい添加量は上述した添加法や添加する化合物種に大きく依存するが、一般には感光性ハロゲン化銀1モル当たり、5×10-6〜5×10-2モル、さらに好ましくは1×10-5〜1×10-3モルである。
【0331】
本発明の還元性化合物の内、バラスト基を有する等油溶性のものについては、ハロゲン化銀乳剤層に添加することも、それ以外の非感光性層に添加することもできる。乳剤層に使用するのが好ましいが、乳剤層とともに隣接する保護層や中間層に添加しておき、塗布時に拡散させてもよい。乳剤調製時に添加してもよいが、乳化分散により添加することがより好ましい。
【0332】
好ましい添加量は上述した添加法や添加する化合物種に大きく依存するが、一般には感光性ハロゲン化銀1モル当たり、5×10-5〜5×10-1モル、さらに好ましくは1×10-4〜1×10-1モルである。
【0333】
本発明の還元性化合物の内、水溶性のものは、水、メタノール、エタノールなどの水可溶性溶媒またはこれらの混合溶媒に溶解して添加することができる。この際、酸または塩基によってpHを適当に調整してもよく、また界面活性剤を共存させてもよい。本発明の還元性化合物の内、バラスト基を有する等油溶性のものは、可溶性の溶媒に溶解して添加するほか、乳化分散物として高沸点有機溶媒に溶解させて添加することもできる。また公知の分散法で固体分散物(微結晶分散体)として添加してもよい。
【0334】
次に本発明のハロゲン化銀写真感光材料において用い得るハロゲン化銀写真乳剤について説明する。
【0335】
本発明で平板粒子とは2つの対向する平行な(111)主表面を有するハロゲン化銀粒子を言う。本発明において用いる平板粒子は1枚の双晶面あるいは2枚以上の平行な双晶面を有する。双晶面とは(111)面の両側ですべての格子点のイオンが鏡像関係にある場合にこの(111)面のことをいう。
【0336】
この平板粒子は、粒子を主表面に対して垂直方向から見た時、三角形状、六角形状もしくはこれらが丸みを帯びた円形状をしており、それぞれ互いに平行な外表面を有している。
【0337】
平板粒子の円相当径ならびに厚みは、レプリカ法による透過電子顕微鏡写真を撮影して個々の粒子の投影面積と等しい面積を有する円の直径(円相当径)と厚みを求める。この場合、厚みはレプリカの影(シャドー)の長さから算出する。また全粒子の円相当径およびその変動係数、全粒子の厚さおよびその変動係数は粒子1000個以上について上記の方法で求めた値を用いて決定する。
【0338】
本発明において用いる平板粒子は、全投影面積(全ての粒子の投影面積の合計)の50%以上が円相当径3.5μm以上の粒子で占められるものである。より好ましくは4.0μm以上、特に好ましくは4.5μm以上20μm以下である。
【0339】
3.5μm未満では高感化が達成できず、20μmを超えると大サイズ化による高感化度は頭打ちとなってくるので好ましくない。
【0340】
本発明において用いる平板粒子は、全投影面積の50%以上が厚み0.25μm以下の粒子で占められるものである。より好ましくは0.15μm以下、特に好ましくは0.1μm以下0.03μm以上である。
【0341】
0.25μmを超えると、平板粒子による高感度化のメリットの達成が困難となる。0.03μm未満では形状的に安定性が確保できなくなる。
【0342】
本発明の乳剤では、全投影面積の50%以上が、アスペクト比14以上の平板粒子によって占められる。より好ましくは23以上、特に好ましくは40以上である。ここでアスペクト比とは、円相当径を厚みで割った値である。
【0343】
本発明の乳剤において、全粒子の円相当径の変動係数は40%以下である。本発明の乳剤は単分散性であることが好ましい。本発明において用いる乳剤において、全ハロゲン化銀粒子の円相当径の変動係数は30%以下であることが好ましく、より好ましくは25%以下、特に好ましくは20%以下である。ここで円相当径の変動係数とは、個々のハロゲン化銀粒子の円相当径の分布の標準偏差を平均円相当径で割った値である。
【0344】
ハロゲン化銀粒子を化学増感する際に、粒子間に不均一があると各粒子を最適に増感することが困難であるため、写真感度の低下を生じる。この点から、平板粒子の厚さは単分散であることが好ましい。
【0345】
また、平板粒子は高アスペクト比化するにつれて、厚さ絶対値が減少する。厚さ絶対値の小さい粒子は、側面部分の溶解が起こりやすい。フリンジ転位型平板粒子を形成する際には、側面の溶解が起こっている粒子では、転位線の密度が減少する。厚さが多分散な平板粒子は、側面の溶解しやすい粒子頻度が増加するため好ましくなく、この点からも、粒子厚さが単分散であることが好ましい。厚さの変動係数は、40%以下であることが好ましく、30%以下であることがさらに好ましく、20%以下であることが最も好ましい。
【0346】
本発明において用いる平板粒子の双晶面間隔は、全投影面積の50%以上が0.016μm以下であり、0.014μm以下であることがさらに好ましく、0.012μm以下であることが最も好ましい。双晶面を3枚以上有する平板粒子については、最も距離の離れた二つの双晶面間距離を双晶面間隔とする。
【0347】
双晶面間隔は、粒子の超薄切片を作成し、それを透過電子顕微鏡で観察することにより得ることができる。全投影面積の50%以上の粒子の双晶面間隔が0.016μm以下であるとは1000個以上の粒子の双晶面間隔を測定したときに、500個以上の粒子が、0.016μm以下であれば良い。また双晶面間隔の変動係数も同様に1000個以上の粒子の双晶面を計測することにより得ることができる。
【0348】
平板粒子の双晶面間隔も粒子間の均一性の観点から、単分散であることによって各粒子を最適に化学増感することがより容易になる。
【0349】
また、フリンジ転位型粒子を形成する際には側面部分の均一性が粒子間のフリンジ転位の均一性に直結するため重要である。平板粒子の双晶面間隔の変動係数は40%以下であることが好ましく、30%以下であることがさらに好ましい。
【0350】
(111)面を主表面とする平板状ハロゲン化銀粒子は通常、六角形または三角形またはその中間の切頭三角形の形状をしており、3回対称性を有する。それらの6つの辺のうち、長いほうから3番目までの辺の長さの和と短いほうから3番目までの辺の長さの和の比を長辺/短辺比とする。
【0351】
平板状粒子は平板粒子の長辺/短辺比も粒子間の均一性の観点から、1に近づけることによって各粒子を最適に化学増感することがより容易になる。
【0352】
また、フリンジ転位型粒子を形成する際に三角形に近い形状の粒子では六角形に近い形状の粒子と比較してフリンジ部分の転位線の密度が著しく低くなることが観察された。この点からも、平板粒子の長辺/短辺比を1に近づけることが好ましい。平板粒子の長辺/短辺比の平均値は1.4以下であることが好ましい。
【0353】
本発明において用いる平板粒子は沃化銀を含有するハロゲン化銀であり、沃臭化銀または沃塩臭化銀である。沃化銀の分布については、後ほど詳述するように5重構造以上の多重構造粒子である。ここで沃化銀の分布について構造をもっているとは、粒子の調製工程の処方値から計算される各構造間の沃化銀含有率が1モル%以上異なっていることを意味する。
【0354】
この沃化銀の分布についての構造は、基本的には粒子の調製工程の処方値から計算により求めることができる。各構造間の界面における沃化銀含有率の変化には、急激に変化する場合となだらかに変化する場合とがあり得る。これらの確認のためには、分析上の測定精度を考慮する必要があるが、通常、EPMA法(Electron Probe Micro Analyzer法)が有効である。乳剤粒子を互いに接触しないように分散させた試料を作成し、これに電子線を照射したときに放射されるX線を分析することにより、電子線を照射した極微小領域の元素分析を行うことができる。この時の測定は、電子線による試料損傷を防ぐために、低温に冷却して行うことが好ましい。同手法により平板粒子を主表面に垂直方向から見た場合の粒子内沃化銀分布が解析できるが、同試料を固め、ミクロトームで超薄切片にカットした試料を用いることにより、平板粒子の断面における粒子内沃化銀分布も解析することができる。
【0355】
本発明において用いる平板粒子の沃化銀含有率は、全投影面積の50%以上が2〜6モル%であり、より好ましくは3〜5モル%である。
【0356】
本発明において用いる平板粒子の塩化銀含有率は、全投影面積の50%以上が3モル%以下であり、より好ましくは2モル%以下、特に好ましくは1モル%以下である。塩化銀含有率が低いほど処理液のKBr量依存性が小さくなり好ましい。
【0357】
塩化銀を含む場合には、処理液のKBr量依存性を小さくするために、塩化銀を含む位置は粒子の内側であるほど好ましい。より具体的には、後述する第4シェル以降のシェルには塩化銀を含まないことが好ましく、さらに好ましくは後述する特定のシェルには塩化銀を含まないことが好ましい。
【0358】
本発明において用いる多重構造平板粒子について説明する。
本発明において用いる大サイズ平板粒子の特徴は、沃化銀含有率の範囲が2〜6モル%であり、かつ沃化銀含有率が1モル%以上異なる5重以上の構造を持っている粒子が全投影面積の50%以上を占めることにある。本発明において用いる平板粒子は中心部から順にコア、第1シェル、第2シェル、第3シェル、第4シェルの少なくとも5重構造からなり、コアおよび各シェルの沃化銀含有率ならびに全銀量に対するその割合が好ましくは後述する関係を基本的に満足する限り、6重構造以上の構造もとりえる。しかしながら後述する関係からはずれれば、多重構造にしても本発明の効果は少なくなる。本発明においてコア、第1シェル、第2シェル、第3シェル、第4シェルとは、ハロゲン化銀粒子調製の時間序列に対応している。各調製工程はこの順に連続的に行なわれても良く、各工程間で水洗ならびに分散工程を行っても良い。すなわちコアを調製後、水洗ならびに分散を行ない、該コア粒子乳剤を種乳剤として第1シェル、第2シェル、第3シェル、第4シェルを設けても良い。同様にコア粒子に第1シェルを設けたものを種乳剤として用いても良い。
【0359】
本発明において用いる平板粒子においては、コア、第1シェル、第2シェル、第3シェル及び第4シェルのそれぞれに含有される銀量のモル%は、後述する関係を満足することが好ましい。
【0360】
本発明における平板粒子のコアの比率は、全銀量に対して好ましくは1モル%以上40モル%以下であって、その平均沃化銀含有率が0モル%以上5モル%以下である。ここで「コアの比率」とは、最終粒子を得るのに使用した銀量に対すコアの調製に用いた銀量の比率を意味する。「平均沃化銀含有率」とは、コアの調製に用いた銀量に対するコアの調製に用いた沃化銀量のモル比率の%を意味し、その分布については均一でも不均一でも良い。より好ましくは、コアの比率は全銀量に対して3モル%以上30モル%以下であって、その平均沃化銀含有率が0モル%以上3モル%以下である。コアの調製は種々の方法によって可能である。
【0361】
例えば、クリーブ著「写真の理論と実際」(Cleve,Photography Theory and Practice(1930)),131頁;ガトフ著、フォトグラフィク・サイエンス・アンド・エンジニアリング(Gutoff,Photographic Science and Engineering),第14巻,248〜257頁(1970年);米国特許第4,434,226号、同第4,414,310号、同第4,433,048号、同第4,439,520号および英国特許第2,112,157号などの各明細書に記載の方法により調製することができる。
【0362】
コアの調製は、基本的には核形成、熟成ならびに成長の3工程の組み合わせよりなる。米国特許第4,797,354号明細書および特開平2−838号公報に記載の方法は、本発明において用いる粒子のコアの調製においてきわめて有効である。
【0363】
本発明の平板粒子の調製は基本的には核形成、熟成ならびに成長の3工程の組み合わせよりなる。米国特許第4,797,354号明細書及び特開平2−838号公報に記載の方法は本発明の平板粒子の調製の参考にすることができるが、その諸条件は変更する必要がある。
【0364】
核形成の工程においては、米国特許第4,713,320号および同第4,942,120号明細書に記載のメチオニン含量の少ないゼラチンを用いること、米国特許第4,914,014号明細書に記載の高pBrで核形成を行うこと、特開平2−222940号公報に記載の短時間で核形成を行うことは、本発明において用いる粒子のコアの核形成工程においてきわめて有効である。熟成工程においては、米国特許第5,254,453号明細書に記載の低濃度の塩基の存在下でおこなうこと、米国特許第5,013,641号明細書記載の高いpHでおこなうことは、本発明のコア平板粒子乳剤の熟成工程において有効である場合がある。
【0365】
米国特許第5,147,771号,同第5,147,772号、同第5,147,773号、同第5,171,659号、同第5,210,013号ならびに同第5,252,453号の各明細書に記載のポリアルキレンオキサイド化合物を用いた平板粒子の形成法は、本発明において用いるコア粒子の調製に好ましく用いられる。
【0366】
アスペクト比が大きく、かつ単分散な平板粒子を得る目的で、粒子形成中にゼラチンを追添加する場合がある。この時、使用するゼラチンは、特開平10−148897号公報及び特開平11−143002号公報に記載されている化学修飾ゼラチン、あるいは米国特許第4713320号および米国特許第4942120号明細書に記載のメチオニン含量の少ないゼラチンが好ましい。特に前者の化学修飾ゼラチンは、ゼラチン中のアミノ基を化学修飾した際に新たにカルボキシル基を少なくとも2個以上導入されたことを特徴とするゼラチンであるが、コハク化ゼラチンまたはトリメリット化ゼラチンを用いるのが好ましい。該化学修飾ゼラチンは、成長工程前に添加することが好ましいが、さらに好ましくは核形成直後に添加する。添加量は、粒子形成中の全分散媒の質量に対して50%以上、好ましくは70%以上が良い。
【0367】
上述したコア平板粒子上に第1シェルを設ける。第1シェルの比率は好ましくは全銀量に対して10モル%以上50モル%以下であり、その平均沃化銀含有率は1モル%以上15モル%以下である。より好ましくは、第1シェルの比率は全銀量に対して20モル%以上40モル%以下であり、その平均沃化銀含有率は2モル%以上10モル%以下である。コア平板粒子上での第1シェルの成長は、コア平板粒子のアスペクト比を上げる方向または下げる方向の何れで行っても良い。基本的には、硝酸銀水溶液と沃化物および臭化物を含むハロゲン水溶液とをダブルジェット法で添加することにより、第1シェルの成長が行なわれる。好ましくは、沃化物と臭化物を含むハロゲン水溶液は硝酸銀水溶液よりも希釈して用いられる。系の温度、pH、ゼラチン等の保護コロイド剤の種類、濃度、ハロゲン化銀溶剤の有無、種類、及び濃度等は、広範に変化しうる。
【0368】
好ましくは第1シェルの成長時のpBrは2.5以下である。より好ましくは2以下である。ここでpBrとは、沃素イオンが銀イオンと100%反応するとし、残りの銀イオンが臭素イオンと反応するとした場合の、反応していない系中の臭素イオン濃度の逆数の対数を意味する。硝酸銀水溶液と沃化物および臭化物を含むハロゲン水溶液とをダブルジェット法で添加するかわりに、米国特許第4,672,027号および同第4,693,964号明細書に記載の硝酸銀水溶液と、臭化物を含むハロゲン水溶液と、沃化銀微粒子乳剤とを同時に添加することも有効である。さらには沃臭化銀微粒子乳剤を添加して熟成することにより第1シェルを形成することも可能である。この場合、特にハロゲン化銀溶剤を用いると好ましい。
【0369】
本発明で用いることができるハロゲン化銀溶剤としては、米国特許第3,271,157号,同第3,531,286号、同第3,574,628号、特開昭54−1019号、同54−158917号等の各明細書及び公報に記載された(a)有機チオエーテル類、特開昭53−82408号、同55−77737号、同55−2982号等の各公報に記載された(b)チオ尿素誘導体、特開昭53−144319号公報に記載された(c)酸素または硫黄原子と窒素原子とにはさまれたチオカルボニル基を有するハロゲン化銀溶剤、特開昭54−100717号公報に記載された(d)イミダゾール類、(e)亜硫酸塩、(f)アンモニア、(g)チオシアネート等があげられる。
【0370】
特に好ましいハロゲン化銀溶剤としては、チオシアネート、アンモニアおよびテトラメチルチオ尿素がある。また、用いられるハロゲン化銀溶剤の量は種類によっても異なるが、例えばチオシアネートの場合、好ましい使用量はハロゲン化銀1モル当り1×10-4モル以上1×10-2モル以下である。
【0371】
いずれの溶剤を用いた場合でも、前述した様に第1シェル形成後に水洗工程を設ければ、基本的には溶剤を除くことが可能である。
【0372】
上述したコアおよび第1シェルを有する平板粒子上に第2シェルを設ける。第2シェルの比率は好ましくは全銀量に対して5モル%以上30モル%以下であり、また第2シェルの平均沃化銀含有率は0モル%以上5モル%以下である。より好ましくは、第2シェルの比率は全銀量に対して10モル%以上20モル%以下であり、第2シェルの平均沃化銀含有率は0モル%以上3モル%以下である。コアおよび第1シェルを有する平板粒子上での第2シェルの成長は、該平板粒子のアスペクト比を上げる方向または下げる方向の何れで行っても良い。基本的には、硝酸銀水溶液と臭化物を含むハロゲン水溶液をダブルジェット法で添加することにより第2シェルの成長は行なわれる。もしくは臭化物を含むハロゲン水溶液を添加した後、硝酸銀水溶液をシングルジェット法で添加しても良い。系の温度、pH、ゼラチン等の保護コロイド剤の種類、濃度、ハロゲン化銀溶剤の有無、種類、濃度等は、広範に変化しうる。本発明においては、第2シェル形成後の平板粒子の対向する(111)主表面を連結する側面は全側面の75%以下が(111)面から構成されていることが特に好ましい。
【0373】
ここで全側面の40%以上が(100)面から構成されるとは、全側面の60%よりも低い比率で(100)面以外の結晶学的な面が存在するということである。通常その面は(111)面であるとして理解しうるが、それ以外の面、すなわち(110)面や、より高指数の面である場合も含みうる。
【0374】
全側面の40%以上が(100)面から構成されているか否かは、その平板粒子のシャドーをかけたカーボンレプリカ法による電子顕微鏡写真から容易に判断しうる。通常、側面の75%以上が(111)面から構成されている場合、6角形平板粒子においては、(111)主表面に直接連結する6つの側面はたがい違いに(111)主表面に対して鋭角と、鈍角で接続する。一方、全側面の70%以下が(111)面から構成されている場合、6角形平板粒子においては、(111)主表面に直接連結する6つの側面は(111)主表面に対してすべて鈍角で接続する。シャドーイングを50°以下の角度でかけることにより、主表面に対する側面の鈍角と鋭角の判断ができる。好ましくは30°以下10°以上の角度でシャドーイングすることにより、鈍角と鋭角の識別は容易となる。
【0375】
さらに、(111)面と(100)面の比率を求める方法として、増感色素の吸着を用いた方法が有効である。日本化学会誌、1984、6巻、ページ942〜947に記載されている手法を用いて、(111)面と(100)面の比率を定量的に求めることができる。即ち、該比率と前述した平板粒子の円相当直径および厚みとを用いて、全側面における(111)面の比率を計算することにより求めることができる。この場合、平板粒子は該円相当直径と厚みを用いて円柱であると仮定する。この仮定に基づいて、総表面積に対する側面の比率を求めることができる。前述の増感色素の吸着を用いて求めた(100)面の比率を上記の側面の比率で割った値に100をかけた値が、全側面における(100)面の比率である。100からその値をひけば全側面における(111)面の比率が求まることになる。
【0376】
次に、本発明において平板粒子乳剤の全側面の40%以上を(100)面にする手法について説明する。最も一般的には、沃臭化銀平板粒子乳剤の側面の(111)面の比率は、平板粒子乳剤の第2シェル調製時のpBrにて決定しうる。好ましくは、第2シェル形成に要する銀量の30%以上の添加を、側面の(111)面の比率が減少するようなpBr、すなわち側面の(100)面の比率が増加するようなpBrに設定して行う。より好ましくは、第2シェル形成に要する銀量の50%以上の添加を、側面の(111)面の比率が減少するようなpBrに設定して行う。
【0377】
別の方法として、全銀量が添加された後に、側面の(100)面の比率が増加するようなpBrに設定し、熟成をすることによって、その比率を増加させることも可能である。
【0378】
側面の(100)面の比率が増加するようなpBrとは、系の温度、pH、ゼラチン等の保護コロイド剤の種類、濃度、ハロゲン化銀溶剤の有無、種類、濃度等によりその値は広範に変化しうる。通常は、好ましくはpBr2.0以上5以下である。さらに好ましくはpBr2.5以上4.5以下である。しかしながら、上述したように、このpBrの値は例えばハロゲン化銀溶剤等の存在によって容易に変化しうる。
【0379】
平板粒子乳剤の側面の面指数を変化させる方法として、欧州特許出願公開第515894A1号明細書等を参考にすることができる。また、米国特許第5,252,453号明細書等に記載のポリアルキレンオキサイド化合物を用いることもできる。有効な方法として、米国特許第4,680,254号、同第4,680,255号、同第4,680,256号ならびに同第4,684,607号等に記載の面指数改質剤を用いることができる。通常の写真用分光増感色素も、上記と同様な面指数の改質剤として用いることができる。
【0380】
上述したコア、第1シェルおよび第2シェルを有する平板粒子上に第3シェルを設ける。第3シェルの比率は、好ましくは全銀量に対して1モル%以上10モル%以下であって、その平均沃化銀含有率は20モル%以上100モル%以下である。より好ましくは、第3シェルの比率は全銀量に対して1モル%以上5モル%以下であって、その平均沃化銀含有率は25モル%以上100モル%以下である。コア、第1シェルおよび第2シェルを有する平板粒子上での第3シェルの成長は、基本的には硝酸銀水溶液と、沃化物および臭化物を含むハロゲン水溶液とをダブルジェット法で添加する。もしくは、硝酸銀水溶液と沃化物を含むハロゲン水溶液をダブルジェット法で添加する。もしくは沃化物を含むハロゲン水溶液をシングルジェット法で添加する。この最後の場合の第3シェルの全銀量に対する比率は、沃化物によって第2シェルのハロゲンコンバージョンが100%起こったとして、第2シェルの全銀量に対する比率からさしひいて求める。組成は沃化銀含有率100モル%とする。
【0381】
以上のいずれの方法も、これらを単独でまたは組み合わせて用いることができる。第3シェルの平均沃化銀含有率から明らかなように、第3シェル形成時には沃臭化銀混晶の他に沃化銀が析出し得る。いずれの場合でも、通常は、次の第4シェルの形成時に沃化銀は消失し、すべて沃臭化銀混晶に変化する。
【0382】
第3シェルの形成の好ましい方法として、沃臭化銀もしくは沃化銀微粒子乳剤を添加して形成する方法がある。これらの微粒子はあらかじめ調製した微粒子を用いることもできるし、より好ましくは調製直後の微粒子を用いることもできる。
【0383】
あらかじめ調製した微粒子を用いる場合についてまず説明する。この場合、あらかじめ調製した微粒子を添加して熟成し溶解する方法がある。さらに好ましい方法として、沃化銀微粒子乳剤を添加して、その後に硝酸銀水溶液、または硝酸銀水溶液およびハロゲン水溶液を添加する方法がある。この場合、沃化銀微粒子の溶解は硝酸銀水溶液の添加により促進されるが、添加した沃化銀微粒子乳剤の銀量を用いて第3シェルの比率を求め、その沃化銀含有率を100モル%とする。そして添加した硝酸銀水溶液を用いて第4シェルの比率を計算する。沃化銀微粒子乳剤は急激に添加されることが好ましい。
【0384】
沃化銀微粒子乳剤を急激に添加するとは、好ましくは10分以内に沃化銀微粒子乳剤を添加することをいう。より好ましくは、7分以内に添加することをいう。この条件は添加する系の温度、pBr、pH、ゼラチン等の保護コロイド剤の種類、濃度、ハロゲン化銀溶剤の有無、種類、濃度等により変化しうるが、上述したように短い方が好ましい。添加する時には、実質的に硝酸銀等の銀塩水溶液の添加は行なわない方が好ましい。添加時の系の温度は40℃以上90℃以下が好ましく、50℃以上80℃以下が特に好ましい。
【0385】
沃化銀微粒子乳剤に含まれる沃化銀微粒子は実質的に沃化銀であれば良く、混晶となり得る限りにおいて臭化銀および/または塩化銀を含有していても良い。好ましくは100%沃化銀である。沃化銀はその結晶構造においてβ体、γ体ならびに米国特許第4,672,026号に記載されているようにα体もしくはα体類似構造があり得る。本発明においては、その結晶構造の制限は特にはないが、β体とγ体の混合物、さらに好ましくはβ体が用いられる。沃化銀微粒子乳剤は、通常の水洗工程を経たものが好ましく用いられる。沃化銀微粒子乳剤は、米国特許第4,672,026号等に記載の方法で容易に形成し得る。粒子形成時のpI値を一定にして粒子形成を行う、銀塩水溶液と沃化物塩水溶液のダブルジェット添加法が好ましい。ここでpIは系のI-イオン濃度の逆数の対数である。温度、pI、pH、ゼラチン等の保護コロイド剤の種類、濃度、ハロゲン化銀溶剤の有無、種類、濃度等に特に制限はないが、粒子のサイズは0.1μm以下、より好ましくは0.07μm以下が本発明には都合が良い。微粒子であるために粒子形状は完全には特定できないが、粒子サイズ分布の変動係数は25%以下が好ましい。特に20%以下の場合には、本発明の効果が著しい。ここで沃化銀微粒子のサイズおよびサイズ分布は、沃化銀微粒子を電子顕微鏡観察用のメッシュにのせ、カーボンレプリカ法ではなく、透過法により観察して直接求める。粒子サイズが小さいために、カーボンレプリカ法による観察では測定誤差が大きくなるからである。粒子サイズは、観察された粒子と等しい投影面積を有する円の直径として定義する。粒子サイズの分布についても、この投影面積の等しい円直径を用いて求める。
【0386】
本発明において最も有効な沃化銀微粒子は、粒子サイズが0.06μm以下0.02μm以上であり、粒子サイズ分布の変動係数が18%以下である。
【0387】
沃化銀微粒子乳剤には、上述の粒子形成後、好ましくは米国特許第2,614,929号等に記載の通常の水洗を施し、またpH、pI、ゼラチン等の保護コロイド剤濃度および含有沃化銀濃度の調整が行われる。pHは5以上7以下が好ましい。pI値は、沃化銀の溶解度が最低になるpI値もしくはその値よりも高いpI値に設定することが好ましい。保護コロイド剤としては、平均分子量10万程度の通常のゼラチンが好ましく用いられる。平均分子量2万以下の低分子量ゼラチンも好ましく用いられる。また、上記の分子量の異なるゼラチンを混合して用いると都合が良い場合がある。乳剤1kgあたりのゼラチン量は、好ましくは10g以上100g以下である。より好ましくは、20g以上80g以下である。乳剤1kgあたりの銀原子換算の銀量は、好ましくは10g以上100g以下である。より好ましくは、20g以上80g以下である。ゼラチン量および/または銀量は、沃化銀微粒子乳剤を急激に添加するのに適した値を選択することが好ましい。
【0388】
沃化銀微粒子乳剤は、通常あらかじめ溶解して添加するが、添加時には系の撹拌効率を十分に高める必要がある。好ましくは、撹拌回転数は通常よりも高めに設定される。撹拌時の泡の発生を防ぐために、消泡剤の添加は効果的である。具体的には、米国特許第5,275,929号公報に記載の実施例等に記述されている消泡剤が用いられる。
【0389】
次に、より好ましい方法として、調製直後の微粒子を用いる場合について説明する。ハロゲン化銀微粒子形成用の混合器についての詳細は、特開平10−43570号公報の記載を参考にできる。
【0390】
混合器とは、撹拌対象の水溶性銀塩と、水溶性ハロゲン塩を流入させる所定数の供給口と、撹拌処理を終えて生成したハロゲン化銀微粒子乳剤を排出する排出口とを備えた撹拌槽と;該撹拌槽内で撹拌羽根が回転駆動されることで該撹拌槽内の液体の撹拌状態を制御する撹拌手段とを備えた撹拌装置のことである。好ましくは、前記撹拌手段は、撹拌槽内で回転駆動される二以上の撹拌羽根により撹拌混合を行うものであり、かつ少なくとも二つの撹拌羽根は、撹拌槽内の相対向する位置に離間して配置されて互いに逆向きに回転駆動される。好ましくは、それぞれの撹拌羽根を、近接する槽壁の外側に配置された外部磁石と磁気カップリングさせることによって、槽壁を貫通する軸を持たない構造を構成する。各攪拌羽は、それぞれの外部磁石を槽外に配備されたモーターで回転駆動することにより回転される。該磁気カップリングで撹拌羽根に結合される外部磁石の一方には、N極端面とS極端面とが、その回転中心軸線に対して平行で且つ該回転中心軸を挟んで重なるように配置された両面2極型磁石を使用する。他方の外部磁石には、N極面とS極面とが前記回転中心軸線に直交する平面上で前記回転中心軸に対して対称位置に並ぶ左右2局型磁石を使用する。
【0391】
図1に本発明に関わる混合容器(撹拌装置)の一実施形態を示す。
撹拌槽18は、上下方向に中心軸を向けた槽本体19と、該槽本体19の上下の開口端を塞ぐ槽壁となるシールプレート20とで構成される。撹拌羽根21、22は撹拌槽18内の相対向する上下端に離間して配置されて、互いに逆向きに回転駆動される。各撹拌羽根21、22は、それぞれの撹拌羽根21、22が近接する槽壁の外側に配置された外部磁石26と磁気カップリングを構成している。すなわち、各撹拌羽根21、22は磁力でそれぞれの外部磁石26に連結されており、各外部磁石26を独立したモーター28、29で回転駆動することによって、互いに逆向きに回転駆動される。
【0392】
撹拌槽18は、撹拌される銀塩水溶液、ハロゲン塩水溶液、および必要に応じてコロイド溶液を導入するための液供給口11、12、13と、撹拌処理を終えたハロゲン化銀微粒子乳剤を排出するための排出口16を備えている。銀塩水溶液とハロゲン塩水溶液は攪拌羽根に向けて添加することが好ましく、液供給口11、12の角度はできるだけ離れていることが好ましい。即ち、60゜よりも90゜の方が好ましく、180゜がより好ましい。
【0393】
このような混合器を用いて調製された沃化銀超微粒子を、直ちに反応容器に供給することが好ましい。但し、直ちにとは、30分以内、好ましくは10分以内、より好ましくは1分以内である。沃化銀超微粒子は経時と共に粒子サイズが大きくなるので、より短時間が好ましい。
【0394】
上記のようにして、反応容器の外の混合容器で形成された沃化銀超微粒子を反応容器へ添加するためには、連続的に添加しても良く、或いは、当該混合容器に一度貯めておいてから添加しても良い。また、これらを併用しても良い。ただし、容器に一度貯めておく場合には、温度は40℃以下が好ましく、20℃以下がより好ましい。さらに、貯めておく時間はできるだけ短時間であることが好ましい。
【0395】
第3シェル形成の好ましい方法として、従来の沃化物イオン供給法(フリーな沃化物イオンを添加する方法)のかわりに米国特許第5,496,694号に記載の沃化物イオン放出剤を用いて、沃化物イオンを急激に生成せしめながら沃化銀を含むハロゲン化銀相を形成することができる。
【0396】
沃化物イオン放出剤は、沃化物イオン放出調節剤(塩基および/または求核試薬)との反応により沃化物イオンを放出するが、この際に用いる求核試薬としては好ましくは以下の化学種が挙げられる。例えば、水酸化物イオン、亜硫酸イオン、ヒドロキシルアミン、チオ硫酸イオン、メタ重亜硫酸イオン、ヒドロキサム酸類、オキシム類、ジヒドロキシベンゼン類、メルカプタン類、スルフィン酸塩、カルボン酸塩、アンモニア、アミン類、アルコール類、尿素類、チオ尿素類、フェノール類、ヒドラジン類、ヒドラジド類、セミカルバジド類、ホスフィン類、スルフィド類が挙げられる。
【0397】
塩基や求核試薬の濃度、添加方法、また反応液の温度をコントロールすることにより、沃化物イオンの放出速度、タイミングをコントロールすることができる。好ましい塩基としては水酸化アルカリが挙げられる。
【0398】
沃化物イオンを急激に生成せしめるための、沃化物イオン放出剤及び沃化物イオン放出調節剤の好ましい濃度範囲は1×10-7〜20Mであり、より好ましくは1×10-5〜10M、さらに好ましくは1×10-4〜5M、特に好ましくは1×10-3〜2Mである。
【0399】
濃度が20Mを上回ると、分子量の大きい沃化物イオン放出剤及び沃化物イオン放出剤の添加量が、粒子形成容器の容量に比較して多くなり過ぎるため好ましくない。
【0400】
また、1×10-7Mを下回ると沃化物イオン放出反応速度が遅くなり、沃化物イオン放出剤を急激に生成せしめるのが困難になるため好ましくない。
【0401】
好ましい温度範囲は30〜80℃であり、より好ましくは35〜75℃、特に好ましくは35〜60℃である。
【0402】
温度が80℃を上回る高温では一般に沃化物イオン放出反応速度が極めて速くなり、また30℃を下回る低温では一般に沃化物イオン放出反応速度が極めて遅くなる。何れの場合も、それぞれ使用条件が限られるため好ましくない。
【0403】
沃化物イオンの放出の際に塩基を用いる場合、液pHの変化を用いても良い。この時、沃化物イオンの放出速度、タイミングをコントロールするのに好ましいpHの範囲は2〜12であり、より好ましくは3〜11、特に好ましくは5〜10、最も好ましくは調節後のpHが7.5〜10.0である。pH7の中性条件下でも、水のイオン積により定まる水酸化物イオンが調節剤として作用する。
【0404】
また、求核試薬と塩基を併用しても良く、この時もpHを上記の範囲でコントロールし、沃化物イオンの放出速度、タイミングをコントロールしても良い。
【0405】
沃化物イオン放出剤から沃素原子を沃化物イオンの形で放出させる場合、全沃素原子を放出させても良いし、一部は分解せずに残っていても良い。
【0406】
上述したコアおよび第1シェルおよび第2シェルおよび第3シェルを有する平板粒子上に第4シェルを設ける。第4シェルの比率は好ましくは全銀量に対して10モル%以上40モル%以下であって、その平均沃化銀含有率は0モル%以上5モル%以下である。より好ましくは、第4シェルの比率は全銀量に対して15モル%以上35モル%以下であって、その平均沃化銀含有率は0モル%以上3モル%以下である。コアおよび第1シェルおよび第2シェルおよび第3シェルを有する平板粒子上への第4シェルの成長は該平板粒子のアスペクト比を上げる方向または下げる方向のいずれで行っても良い。基本的には、硝酸銀水溶液と臭化物を含むハロゲン水溶液をダブルジェット法で添加することにより、第4シェルの成長が行なわれる。もしくは、臭化物を含むハロゲン水溶液を添加した後、硝酸銀水溶液をシングルジェット法で添加しても良い。系の温度、pH、ゼラチン等の保護コロイド剤の種類、濃度、ハロゲン化銀溶剤の有無、種類、濃度等は広範に変化しうる。pBrについては、第4シェル層の形成終了時のpBrが、該層の形成初期のpBrよりも高くなることが好ましい。好ましくは、該層の形成初期のpBrが2.9以下であり、該層の形成終了時のpBrが1.7以上である。さらに好ましくは、該層の形成初期のpBrが2.5以下であり、該層の形成終了時のpBrが1.9以上である。最も好ましくは、該層の形成初期のpBrが2.3以下1以上であり、該層の終了時のpBrが2.1以上4.5以下である。
【0407】
最終粒子の(111)主表面を連結する側面は、(111)面でも(100)面でも、両者の混合でも良く、さらにはより高指数面を含んでも良いが、全側面に対する側面の(100)面比率が40%以上の粒子が全投影面積の50%以上を占めることが好ましい。欧州特許出願公開第515894A1号明細書に記載の、側面の(111)面比率の低い平板粒子乳剤が好ましく用いられる。
【0408】
本発明において、平板粒子は好ましくは転位線を有する。平板粒子の転位線は、例えばJ.F.Hamilton,Phot.Sci.Eng.,11、57、(1967)やT.Shiozawa,J.Soc.Phot.Sci.Japan,35、213、(1972)に記載の、低温での透過型電子顕微鏡を用いた直接的な方法により観察することができる。すなわち、粒子に転位線が発生するほどの圧力をかけないよう注意して乳剤から取り出したハロゲン化銀粒子を電子顕微鏡観察用のメッシュにのせ、電子線による損傷(プリントアウト等)を防ぐように試料を冷却した状態で、透過法により観察を行う。この時、粒子の厚みが厚いほど電子線が透過しにくくなるので、高圧型(0.25μmの厚さの粒子に対して200kV以上)の電子顕微鏡を用いた方がより鮮明に観察することができる。このような方法により得られた粒子の写真より、各粒子について主表面に対して垂直方向から見た場合の転位線の位置および数を求めることができる。
【0409】
転位線の数は、好ましくは1粒子当り平均10本以上である。より好ましくは、1粒子当り平均20本以上である。転位線が密集して存在する場合、または転位線が互いに交わって観察される場合には、1粒子当りの転位線の数は明確には数えることができないことがある。しかしながら、これらの場合においても、おおよそ10本、20本、30本という程度には数えることが可能であり、数本しか存在しない場合とは明らかに区別できる。転位線の数の1粒子当りの平均数については100粒子以上について転位線の数を数えて、その数平均として求める。
【0410】
本発明において用いる平板粒子は、粒子間の転位線量分布が均一であることが望ましい。本発明の乳剤では1粒子当たり10本以上の転位線を含むハロゲン化銀粒子が全平板粒子の投影面積の100ないし50%を占めることが好ましく、より好ましくは100ないし70%、特に好ましくは100ないし90%を占める。50%を下回ると、粒子間の均質性の点で好ましくない。
【0411】
転位線は、例えば平板粒子のフリンジ部に導入することができる。この場合、転位は外周にほぼ垂直であり、平板状粒子の中心から辺(外周)までの距離の長さのx%の位置から始まって外周に至るように転位線が発生している。このxの値は、好ましくは10以上100未満であり、より好ましくは30以上99未満であり、最も好ましくは50以上98未満である。この時、この転位線の開始する位置を結んでつくられる形状は粒子形と相似に近いが、完全な相似形ではなく、ゆがむことがある。この型の転位線は粒子の中心領域には見られない。転位線の方向は結晶学的におおよそ(211)方向であるが、しばしば蛇行しており、また互いに交わっていることもある。
【0412】
また、平板粒子の外周上の全域に渡ってほぼ均一に転位線を有していても、外周上の局所的な位置に転位線を有していてもよいが、頂点近傍に転位線が局在していることが好ましい。平板粒子の頂点近傍とは、三角形状または六角形状の外表面を有している場合、平板粒子の中心と各頂点を結ぶ直線上の前記平板粒子の中心からX%の位置の点から、平板粒子の各頂点を作る2つの辺に垂線を下ろしたときに、その垂線とその辺の間に囲まれている部分のことであり、粒子の厚み全体にわたる三次元的領域をいう。このXの値は50以上100未満で、好ましくは75以上100未満である。
【0413】
平板状粒子が丸みを帯びている場合には、各頂点はあいまいなものとなる。この場合でも、外周に対して3つ又は6つの接線を求め、各接線の交点と平板粒子の中心とを結ぶ直線が平板粒子の外周と交わる点を、頂点として定めることができる。
【0414】
これらの頂点近傍に転位線が局在するとは、全転位線のうち60%以上がこの頂点近傍に存在することを意味する。好ましくは全転位線のうち80%以上がこの頂点近傍に存在する。六角形状の外表面を有している場合には、6個の頂点のうち最低1個の頂点近傍に転位線が局在していてもよいし、6個の頂点近傍に均等に局在していてもよい。
【0415】
平板粒子の頂点近傍に転位線を導入するには、粒子の頂点近傍の内部に、特定の沃化銀含有率の高い層を設けることにより達成できる。ここで沃化銀含有率の高い層には、不連続に沃化銀含有率の高い領域を設ける場合を含む。
【0416】
先に詳述した本発明の第3シェルに相当する該沃化銀含有率の高い層を基板粒子、すなわち第2シェルの形成を終えた粒子の頂点近傍に選択的に存在せしめるためには、基板粒子の形成条件および該沃化銀含有率の高い層の生成条件を制御する必要がある。基板粒子の形成条件としては、基板粒子の最外殻層形成時の温度、pAg(銀イオン濃度の逆数の対数)およびハロゲン化銀溶剤の有無、種類および量、温度が重要な要因である。具体的には、基板粒子の最外殻層形成時のpAgを好ましくは7.8以下、より好ましくは7.2以下で行なう。或いは、前記のpAgを満たさない条件で最外殻層を形成した後に前記のpAgの領域で熟成することにより、該沃化銀含有率の高い層を頂点近傍付近に選択的に形成せしめることができる。前記の最外殻層形成過程をハロゲン化銀溶剤の存在下で行う場合には、前記のpAgの閾値は高い方向にシフトする。この時用いるハロゲン化銀溶剤としては、アンモニア、アミン化合物、チオエーテル化合物、チオシアネート塩が有効である。
【0417】
一方、該沃化銀含有率の高い層を形成する別法としては、基板粒子乳剤に対して高温または高pAg下で沃素イオンを添加し、基板粒子の頂点近傍で選択的にコンバージョン(ハロゲン変換)を起こさせることにより、基板粒子の頂点近傍に沃化銀含有率の高い層を形成せしめることができる。
【0418】
平板粒子の平行な2つの主表面の中心を含む領域に渡って転位線が形成されていてもよいが、前記の頂点近傍に転位線が局在する場合と比較すると好ましくはない。主表面の全域に渡って転位線が形成されている場合には、転位線の方向は主表面に対して垂直な方向から見ると、結晶学的におおよそ(211)方向の場合もあるが、(110)方向またはランダムに形成されている場合もある。さらに、各転位線の長さもランダムであり、主表面上に短い線として観察される場合と、長い線として辺(外周)まで到達して観察される場合がある。転位線は直線のこともあれば蛇行していることも多い。また、多くの場合は互いに交わっている。
【0419】
本発明のハロゲン化銀乳剤の平板粒子における転位線の存在位置は、フリンジ部、主表面上または局所的な位置に限定されることも、これらが組み合わされることも可能であるが、前述の頂点近傍に局在するのが好ましい。
【0420】
本発明において、転位線を含む粒子の割合及び転位線の本数は、少なくとも100粒子について転位線を直接観察して求めることが好ましく、より好ましくは200粒子以上、特に好ましくは300粒子以上について観察して求める。
【0421】
次に、本発明に使用することのできる乳剤である平行な主表面が(111)面であり、六角形ハロゲン化銀粒子の頂点近傍及び/又は粒子側面及び/又は粒子主表面(但し、頂点近傍を除く)に1粒子当り少なくとも一個以上のエピタキシャル接合を有する粒子について説明する。エピタキシャル接合した粒子とは、ハロゲン化銀粒子本体の他に該粒子と接合した結晶部(すなわち、エピタキシャル部)を持つ粒子であり、接合した結晶部は通常ハロゲン化銀粒子本体から突出している。接合した結晶部(エピタキシャル部)の粒子全銀量に対する割合は2%以上30%以下が好ましく、5%以上15%以下がより好ましい。エピタキシャル部は粒子本体のどの部分に存在していても良いが、粒子主表面部、粒子側面、粒子の頂点近傍が好ましい。エピタキシャルの個数は、少なくとも一つ以上が好ましい。また、エピタキシャル部の組成は、AgCl、AgBrCl、AgBrClI、AgBrI、AgI、AgSCN等が好ましい。エピタキシャル部が存在する場合、粒子内部には転位線が存在しても良いが、存在しなくてもよい。
【0422】
基盤粒子へのハロゲン化銀のエピタキシャル形成に関しては、米国特許第4,435,501号に記載されているように、基盤粒子表面に吸着した沃化物イオン、アミノアザインデン、もしくは分光増感色素等のサイトダイレクターによって銀塩エピタキシャルが選択された部位、例えば基盤粒子の側面もしくは頂点近傍に形成できることが示されている。また、特開平8−69069号には極薄平板粒子基盤の選択された部位に銀塩エピタキシャルを形成させ、このエピタキシャル相を最適な化学増感することで高感化を達成している。
【0423】
本発明においても、これらの方法を用いて本発明の基盤粒子を高感化することは非常に好ましい。サイトダイレクターは、アミノアザインデン、もしくは分光増感色素を用いても良いし、沃化物イオン、もしくはチオシアン酸イオンを用いることができ、目的に応じて使い分けることも出来るし、組み合わせも良い。
【0424】
増感色素量、沃化物イオン、およびチオシアン酸イオンの添加量を変化させることで、銀塩エピタキシャルの形成部位を、基盤粒子の側面、あるいは頂点近傍に限定させることが出来る。添加する沃化物イオンの量は、基盤粒子の銀量に対して0.0005〜1.0モル%、好ましくは、0.001〜0.5モル%である。また、チオシアン酸イオンの量は、基盤粒子の銀量に対して、0.01〜0.2モル%、好ましくは0.02〜0.1モル%である。これらサイトダイレクター添加後に、銀塩溶液とハロゲン塩溶液を添加して銀塩エピタキシャルを形成する。この際の温度は、40〜70℃が好ましく、45〜60℃が更に好ましい。また、この際のpAgは7.5以下が好ましく、6.5以下が更に好ましい。サイトダイレクターを用いることで、基盤粒子の頂点近傍、もしくは側面に銀塩のエピタキシャルが形成される。こうして得た乳剤を、特開平8−69069号公報に記載のようにエピタキシャル相に選択的に化学増感を施して高感化させても良いが、銀塩エピタキシャル形成に引き続き、銀塩溶液とハロゲン塩溶液を同時添加して更に成長させてもよい。この際添加するハロゲン塩水溶液は、臭化物塩溶液、もしくは、臭化物塩溶液と沃化物溶液との混合液が好ましい。またこの際の温度は、40〜80℃が好ましく、45〜70℃が更に好ましい。また、この際のpAgは5.5以上9.5以下が好ましく、6.0以上9.0以下がさらに好ましい。
【0425】
本発明の平板粒子におけるエピタキシャルは、基本的に基盤粒子の外部に基盤粒子とは異なるハロゲン組成が形成されていることを特徴とする。エピタキシャルの組成は、AgCl、AgBrCl、AgBrClI、AgBrI、AgI、AgSCN等が好ましい。また、エピタキシャル相に特開平8−69069号に記載されているような「ドーパント(金属錯体)」を導入することは更に好ましい。エピタキシャル成長の位置は、基盤粒子の頂点近傍、側面、主表面部(但し頂点近傍を除く)の少なくとも一部分でも良く、複数の個所にまたがっても良い。頂点近傍のみ、もしくは、側面のみ、もしくは、頂点近傍と側面の形態をとることが好ましい。
【0426】
エピタキシャルの部分には転位線が存在しなくても良いが、転位線が存在することは更に好ましい。転位線は基盤粒子とエピタキシャル成長部との接合部、もしくはエピタキシャル部に存在することが好ましい。接合部、もしくはエピタキシャル部に存在する転位線は1粒子当り平均10本以上が好ましい。より好ましくは1粒子当り平均20本以上である。転位線が密集して存在する場合、または転位線が互いに交わって観察される場合には、1粒子当りの転位線の数は明確には数えることができない場合がある。しかしながら、これらの場合においても、おおよそ10本、20本、30本という程度には数えることが可能であり、明らかに数本しか存在しない場合とは区別できる。転位線の数の1粒子当りの平均数については100粒子以上について転位線の数を数えて、数平均として求める。
【0427】
本発明のハロゲン化銀粒子は、粒子間での沃化銀含有率分布の変動係数が20%以下であることが好ましい。より好ましくは15%以下であり、特に好ましくは10%以下である。前記の変動係数が20%より大きい場合は硬調ではなく、圧力を加えたときの感度の減少も大きくなってしまい好ましくない。個々の粒子の沃化銀含有率は、X線マイクロアナライザーを用いて、一個一個の粒子の組成を分析することで測定できる。粒子間の沃化銀含有率分布の変動係数とは、少なくとも100個、より好ましくは200個、特に好ましくは300個以上の乳剤粒子の沃化銀含有率を測定した際の沃化銀含有率の標準偏差と平均沃化銀含有率を用いて、関係式(標準偏差/平均沃化銀含有率)×100=変動係数で定義される値である。個々の粒子の沃化銀含有率測定は、例えば欧州特許第147,868号に記載されている。個々の粒子の沃化銀含有率Yi(モル%)と各粒子の球相当径Xi(μm)の間には、相関がある場合と無い場合があるが、相関が無いことが望ましい。
【0428】
本発明の平板粒子乳剤においては、粒子表面の平均沃化銀含有率が5モル%以下であることが、該乳剤の感度および該乳剤を含有するハロゲン化銀写真感光材料の保存性にとって非常に好ましいことが、本発明者等の検討で明らかとなった。本発明の粒子表面の平均沃化銀含有率は、XPS(X−ray Photoelectron Spectroscopy)を用いて測定される。ハロゲン化銀粒子表面付近の沃化銀含有率の分析に使用されるXPS法の原理に関しては、相原らの「電子の分光」(共立ライブラリ−16、共立出版発行,昭和53年)を参考にすることができる。XPSの標準的な測定法は、適当な試料形態としたハロゲン化銀に励起X線としてMg−Kαを照射し、該ハロゲン化銀から放出される沃素(I)と銀(Ag)の光電子(通常はI−3d5/2、Ag−3d5/2)の強度を観測する方法である。沃素の含有率を求めるには、沃素の含有率が既知である数種類の標準試料を用いて、沃素(I)と銀(Ag)の光電子の強度比(強度(I)/強度(Ag))の検量線を作成し、この検量線からもとめることができる。ハロゲン化銀乳剤では、ハロゲン化銀粒子表面に吸着したゼラチンを蛋白質分解酵素などで分解、除去した後にXPSの測定をおこなわなければならない。本発明の粒子表面の平均沃化銀含有率が5mol%以下の平板粒子乳剤とは、単一の乳剤液に含まれる乳剤粒子をXPSで分析したときに、その沃化銀含有率が5mol%以下であるものを指す。この場合、明瞭に2種以上の乳剤が混合されているときには、遠心分離法、濾別法など適当な前処理を施した上で、同一種類の乳剤につき分析を行なう必要がある。
【0429】
更に、本発明者等の検討結果によれば、本発明の平板粒子乳剤の粒子表面の平均沃化銀含有率Isは、それ自体が、前述した5mol%以下であることに加えて、該粒子全体の平均沃化銀含有率Itに対して下式の関係にあることが感度にとっては有利であった。
0.3×It<Is
【0430】
本発明の乳剤の製造工程中に銀に対する酸化剤を用いることが好ましい。銀に対する酸化剤とは、金属銀に作用して銀イオンに変換せしめる作用を有する化合物をいう。特にハロゲン化銀粒子の形成過程および化学増感過程において副生するきわめて微小な銀粒子を、銀イオンに変換せしめる化合物が有効である。ここで生成する銀イオンは、例えば、ハロゲン化銀、硫化銀、セレン化銀のような水に難溶の銀塩を形成してもよく、又、硝酸銀のような水に易溶の銀塩を形成してもよい。
【0431】
銀に対する酸化剤は、無機物であっても、有機物であってもよい。無機の酸化剤としては、例えば、オゾン、過酸化水素およびその付加物(例えば、NaBO2・H2O2・3H2O、2NaCO3・3H2O2、Na4P2O7・2H2O2、2Na2SO4・H2O2・2H2O)、ペルオキシ酸塩(例えば、K2S2O8、K2C2O6、K2P2O8)、ペルオキシ錯体化合物(例えば、K2[Ti(O2)C2O4]・3H2O、4K2SO4・Ti(O2)OH・SO4・2H2O、Na3[VO(O2)(C2H4)2]・6H2O)、過マンガン酸塩(例えば、KMnO4)、クロム酸塩(例えば、K2Cr2O7)のような酸素酸塩、沃素や臭素のようなハロゲン元素、過ハロゲン酸塩(例えば、過沃素酸カリウム)、高原子価の金属の塩(例えば、ヘキサシアノ第二鉄酸カリウム)およびチオスルフォン酸塩がある。
【0432】
また、有機の酸化剤としては、p−キノンのようなキノン類、過酢酸や過安息香酸のような有機過酸化物、活性ハロゲンを放出する化合物(例えば、N−ブロムサクシンイミド、クロラミンT、クロラミンB)が例として挙げられる。
【0433】
本発明の好ましい酸化剤は、オゾン、過酸化水素およびその付加物、ハロゲン元素、チオスルフォン酸塩の無機酸化剤及びキノン類の有機酸化剤である。前述の還元増感と銀に対する酸化剤を併用するのは好ましい態様である。酸化剤を用いた後、還元増感を施こす方法、その逆方法あるいは両者を同時に共存させる方法のなかから選んで用いることができる。これらの方法は粒子形成工程でも化学増感工程でも選んで用いることができる。
【0434】
本発明の乳剤の調製時に用いられる保護コロイドとして、及びその他の親水性コロイド層のバインターとしては、ゼラチンを用いるのが有利である。しかし、それ以外の親水性コロイドも用いることができる。
【0435】
例えば、ゼラチン誘導体、ゼラチンと他の高分子とのグラフトポリマー;アルブミン、カゼインのような蛋白質;ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、セルロース硫酸エステル類のようなセルロース誘導体;アルギン酸ソーダ、澱粉誘導体のような糖誘導体;ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール部分アセタール、ポリ−N−ビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリビニルイミダゾール、ポリビニルピラゾールのような単重合体あるいは共重合体の如き、多種の合成親水性高分子物質を用いることができる。
【0436】
ゼラチンとしては石灰処理ゼラチンのほか、酸処理ゼラチン、Bull.Soc.Sci.Photo.Japan.No.16.P30(1966)に記載されたような酵素処理ゼラチンを用いてもよく、また、ゼラチンの加水分解物や酵素分解物も用いることができる。
【0437】
本発明の乳剤は脱塩のために水洗し、新しく用意した保護コロイド分散を用いて保護コロイド分散液にすることが好ましい。水洗の温度は目的に応じて選べるが、5℃〜50℃の範囲で選ぶことが好ましい。水洗時のpHも目的に応じて選べるが、2〜10の間で選ぶことが好ましい。さらに好ましくは3〜8の範囲である。水洗時のpAg も目的に応じて選べるが、5〜10の間で選ぶことが好ましい。水洗の方法としてはヌードル水洗法、半透膜を用いた透析法、遠心分離法、凝析沈降法、イオン交換法のなかから選んで用いることができる。凝析沈降法は、硫酸塩を用いる方法、有機溶剤を用いる方法、水溶性ポリマーを用いる方法、ゼラチン誘導体を用いる方法などから選ぶことができる。
【0438】
本発明の乳剤調製時(例えば粒子形成時、脱塩工程、化学増感時、塗布前)には、目的に応じて金属イオンの塩を存在させるのが好ましい。粒子にドープする場合には粒子形成時に、また粒子表面の修飾あるいは化学増感剤として用いる時には粒子形成後で且つ化学増感終了前に添加することが好ましい。粒子全体にドープする方法の他に、粒子のコアー部のみ、あるいはシェル部のみにドープする方法も選べる。ドーパントとしては例えば、Mg、Ca、Sr、Ba、Al、Sc、Y、La、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ru、Rh、Pd、Re、Os、Ir、Pt、Au、Cd、Hg、Tl、In、Sn、Pb、Biを用いることができる。これらの金属はアンモニウム塩、酢酸塩、硝酸塩、硫酸塩、燐酸塩、水酸塩あるいは6配位錯塩、4配位錯塩など、粒子形成時に溶解させることができる塩の形であればいずれも添加できる。例えば、CdBr2、CdCl2、Cd(NO3)2、Pb(NO3)2、Pb(CH3COO)2、K3[Fe(CN)6]、(NH4)4[Fe(CN)6]、K3IrCl6、(NH4)3RhCl6、K4Ru(CN)6があげられる。錯塩のリガンドはハロ、アクア、シアノ、シアネート、チオシアネート、ニトロシル、チオニトロシル、オキソ、カルボニルのなかから選ぶことができる。これらの金属化合物を1種類のみ用いてもよいが、2種あるいは3種以上を組み合せて用いてよい。
【0439】
金属化合物は水、またはメタノール、アセトンのような適当な有機溶媒に溶かして添加するのが好ましい。溶液を安定化するために、ハロゲン化水素水溶液(例えば、HCl、HBr)あるいはハロゲン化アルカリ(例えば、KCl、NaCl、KBr、NaBr)を添加する方法を用いることができる。また必要に応じ酸・アルカリなどを加えてもよい。金属化合物は粒子形成前の反応容器に添加してもよく、また粒子形成の途中で加えることもできる。また水溶性銀塩(例えば、AgNO3)あるいはハロゲン化アルカリ(例えば、NaCl、KBr、KI)の水溶液に添加し、ハロゲン化銀粒子形成中連続して添加することもできる。さらに水溶性銀塩、ハロゲン化アルカリとは独立の溶液を用意し、粒子形成中の適切な時期に連続して添加してもよい。さらに種々の添加方法を組み合せるのも好ましい。
【0440】
米国特許第3,772,031号に記載されているようなカルコゲン化合物を、乳剤調製中に添加する方法も有用な場合がある。S、Se、Te以外に、シアン塩、チオシアン塩、セレノシアン酸、炭酸塩、リン酸塩、酢酸塩を存在させてもよい。
【0441】
本発明において用いるハロゲン化銀粒子の場合、硫黄増感、セレン増感、金増感、パラジウム増感又は貴金属増感、還元増感の少なくとも1つをハロゲン化銀写真乳剤の製造工程の任意の工程で施こすことができる。2種以上の増感法を組み合せることが好ましい。
【0442】
どの工程で化学増感するかによって、種々のタイプの乳剤を調製することができる。粒子の内部に化学増感核をうめ込むタイプ、粒子表面から浅い位置にうめ込むタイプ、あるいは表面に化学増感核を作るタイプがある。本発明の乳剤は目的に応じて化学増感核の場所を選ぶことができるが、一般に好ましいのは、表面近傍に少なくとも一種の化学増感核を作った場合である。
【0443】
本発明で好ましく実施しうる化学増感の一つは、カルコゲン増感と貴金属増感の単独又は組合せであり、ジェームス(T.H.James)著、ザ・フォトグラフィック・プロセス、第4版、マクミラン社刊、1977年、(T.H.James、The Theory of the Photographic Process,4th ed,Macmillan,1977)67〜76頁に記載されるように活性ゼラチンを用いて行うことができる。また、リサーチ・ディスクロージャー、120巻、1974年4月、12008;リサーチ・ディスクロージャー、34巻、1975年6月、13452、米国特許第2,642,361号、同第3,297,446号、同第3,772,031号、同第3,857,711、同第3,901,714号、同第4,266,018号、および同第3,904,415号、並びに英国特許第1,315,755号に記載されるように、pAg5〜10、pH5〜8および温度30〜80℃において硫黄、セレン、テルル、金、白金、パラジウム、イリジウムまたはこれら増感剤の複数の組合せを用いて行うことができる。貴金属増感においては、金、白金、パラジウム、イリジウム等の貴金属塩を用いることができ、中でも特に金増感、パラジウム増感および両者の併用が好ましい。
【0444】
金増感の場合には、塩化金酸、カリウムクロロオーレート、カリウムオーリックチオシアネート、硫化金、金セレナイドのような公知の化合物を用いることができる。パラジウム化合物はパラジウム2価塩または4価の塩を意味する。好ましいパラジウム化合物は、R2PdX6またはR2PdX4で表わされる。ここでRは水素原子、アルカリ金属原子またはアンモニウム基を表わす。Xはハロゲン原子を表わし塩素、臭素または沃素原子を表わす。
【0445】
具体的には、K2PdCl4、(NH4)2PdCl6、Na2PdCl4、(NH4)2PdCl4、Li2PdCl4、Na2PdCl6またはK2PdBr4が好ましい。金化合物およびパラジウム化合物は、チオシアン酸塩あるいはセレノシアン酸塩と併用することが好ましい。
【0446】
硫黄増感剤として、ハイポ、チオ尿素系化合物、ロダニン系化合物および米国特許第3,857,711号、同第4,266,018号および同第4,054,457号に記載されている硫黄含有化合物を用いることができる。いわゆる化学増感助剤の存在下に化学増感することもできる。有用な化学増感助剤には、アザインデン、アザピリダジン、アザピリミジンのごとき、化学増感の過程でカブリを抑制し、且つ感度を増大するものとして知られた化合物が用いられる。化学増感助剤改質剤の例は、米国特許第2,131,038号、同第3,411,914号、同第3,554,757号、特開昭58−126526号および前述ダフィン著「写真乳剤化学」、138〜143頁に記載されている。
【0447】
本発明の乳剤では、金増感を併用することが好ましい。金増感剤の好ましい量は、ハロゲン化銀1モル当り1×10-4〜1×10-7モルであり、さらに好ましいのは1×10-5〜5×10-7モルである。パラジウム化合物の好ましい範囲は1×10-3から5×10-7モルである。
【0448】
本発明において用いる好ましい硫黄増感剤の量は、ハロゲン化銀1モル当り1×10-4〜1×10-7モルであり、さらに好ましいのは1×10-5〜5×10-7モルである。
【0449】
本発明の乳剤に対する好ましい増感法としてセレン増感がある。本発明で用いられるセレン増感剤としては、従来公知の特許に開示されているセレン化合物を用いることができる。通常、不安定型セレン化合物および/または非不安定型セレン化合物は、これを添加し、高温(好ましくは40℃以上)で乳剤を一定時間攪拌することにより用いられる。不安定型セレン化合物としては、特公昭44−15748号、特公昭43−13489号、特開平4−25832号、特開平4−109240号などに記載の化合物を用いることが好ましい。
【0450】
具体的な不安定セレン増感剤としては、例えばイソセレノシアネート類(例えばアリルイソセレノシアネートの如き脂肪族イソセレノシアネート類)、セレノ尿素類、セレノケトン類、セレノアミド類、セレノカルボン酸類(例えば、2−セレノプロピオン酸、2−セレノ酪酸)、セレノエステル類、ジアシルセレニド類(例えば、ビス(3−クロロ−2,6−ジメトキシベンゾイル)セレニド)、セレノホスフェート類、ホスフィンセレニド類、コロイド状金属セレンがあげられる。
【0451】
不安定型セレン化合物の好ましい類型を上に述べたが、これらは限定的なものではない。写真乳剤の増感剤としての不安定型セレン化合物といえば、セレンが不安定である限り該化合物の構造はさして重要なものではなく、セレン増感剤分子の有機部分はセレンを担持し、それを不安定な形で乳剤中に存在せしめる以外何らの役割をもたないことが、当業者には一般に理解されている。本発明においては、かかる広範な概念の不安定セレン化合物が有利に用いられる。
【0452】
本発明で用いられる非不安定型セレン化合物としては、特公昭46−4553号、特公昭52−34492号および特公昭52−34491号に記載の化合物が用いられる。非不安定型セレン化合物としては、例えば亜セレン酸、セレノシアン化カリウム、セレナゾール類、セレナゾール類の四級塩、ジアリールセレニド、ジアリールジセレニド、ジアルキルセレニド、ジアルキルジセレニド、2−セレナゾリジンジオン、2−セレノオキサゾリジンチオンおよびこれらの誘導体があげられる。
【0453】
これらのセレン増感剤は水、またはメタノール、エタノールなどの有機溶媒の単独または混合溶媒に溶解して、化学増感時に添加される。好ましくは、化学増感開始前に添加される。使用されるセレン増感剤は1種に限られず、上記セレン増感剤の2種以上を併用して用いることができる。不安定セレン化合物と非不安定セレン化合物との併用は好ましい。
【0454】
本発明に使用されるセレン増感剤の添加量は、用いるセレン増感剤の活性度、ハロゲン化銀の種類や大きさ、熟成の温度および時間などにより異なるが、好ましくは、ハロゲン化銀1モル当り1×10-8モル以上である。より好ましくは1×10-7モル以上であり、且つ5×10-5モル以下である。セレン増感剤を用いた場合の化学熟成の温度は、好ましくは40℃以上であり、且つ80℃以下である。pAgおよびpHは任意である。例えばpHについては、4から9までの広い範囲で本発明の効果が得られる。
【0455】
セレン増感は、硫黄増感もしくは貴金属増感またはその両方と組み合せて用いた方が好ましい。また本発明においては、好ましくはチオシアン酸塩を化学増感時にハロゲン化銀乳剤に添加する。チオシアン酸塩としては、チオシアン酸カリウム、チオシアン酸ナトリウム、チオシアン酸アンモニウム等が用いられる。通常は、水溶液または水可溶性溶媒に溶解して添加される。添加量はハロゲン化銀1モル当たり1×10-5モルから1×10-2モル、より好ましくは5×10-5モルから5×10-3モルである。
【0456】
本発明のハロゲン化銀乳剤には、適量のカルシウムイオン及び/あるいはマグネシウムイオンが含有されていることが好ましい。これにより、粒状が良化し画質が向上すると共に、保存性も良化する。前記の適量の範囲は、カルシウムについて400〜2500ppm及び/又はマグネシウムについて50〜2500ppmであるが、より好ましくはカルシウムが500〜2000ppmであり、マグネシウムは200〜2000ppmである。ここで、カルシウム400〜2500ppm及び/又はマグネシウム50〜2500ppmとは、カルシウム及びマグネシウムの少なくともいずれか一方が、規定される範囲内の濃度にあることをいう。カルシウムまたはマグネシウム含量がこれらの値よりも高いと、カルシウム塩、マグネシウム塩またはゼラチン等があらかじめ保持していた無機塩が析出し、感光材料製造時に故障の原因となり好ましくない。ここで、カルシウムまたはマグネシウムの含有量とは、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、カルシウム塩、マグネシウム塩など、カルシウムまたはマグネシウムを含有する化合物全てについて、カルシウム原子またはマグネシウム原子に換算した質量で表され、乳剤の単位質量当たりの濃度で表される。
【0457】
本発明のハロゲン化銀平板乳剤中のカルシウム含有量の調整は、化学増感時にカルシウム塩を添加して行うことが好ましい。乳剤製造時に一般的に用いられるゼラチンは既にカルシウムを固形ゼラチンで100〜4000ppm含有しており、これにカルシウム塩を添加して上乗せして調整してもよいし、必要によりゼラチンを水洗法あるいはイオン交換法等の既知の方法に従って脱塩(脱カルシウム)を行った後、カルシウム塩で含有量を調整することもできる。カルシウム塩としては、硝酸カルシウム、塩化カルシウムが好ましく、硝酸カルシウムが最も好ましい。同様にマグネシウム含有量の調整も、乳剤製造時にマグネシウム塩を添加して行うことができる。マグネシウム塩としては硝酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウムが好ましく、硝酸マグネシウムが最も好ましい。カルシウムまたはマグネシウムの定量法としては、ICP発光分光分析法により求めることができる。カルシウムとマグネシウムは単独でも、両者を混合して用いても良い。カルシウムを含有することがより好ましい。カルシウムまたはマグネシウムの添加はハロゲン化銀乳剤製造工程の任意の時期に行うことができるが、粒子形成後から分光増感、化学増感終了直後までの間が好ましく、増感色素添加後であることがより好ましい。さらに増感色素添加後で、かつ化学増感を施す前に添加することが特に好ましい。
【0458】
本発明に用いられる写真乳剤には、感光材料の製造工程、保存中あるいは写真処理中のかぶりを防止し、あるいは写真性能を安定化させる目的で、種々の化合物を含有させることができる。すなわちチアゾール類(例えば、ベンゾチアゾリウム塩);ニトロイミダゾール類;ニトロベンズイミダゾール類;クロロベンズイミダゾール類;ブロモベンズイミダゾール類;メルカプトチアゾール類;メルカプトベンゾチアゾール類;メルカプトベンズイミダゾール類;メルカプトチアジアゾール類;アミノトリアゾール類;ベンゾトリアゾール類;ニトロベンゾトリアゾール類;メルカプトテトラゾール類(特に1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール);メルカプトピリミジン類;メルカプトトリアジン類;例えば、オキサドリンチオンのようなチオケト化合物;アザインデン類、例えば、トリアザインデン類、テトラアザインデン類(特に4−ヒドロキシ置換(1,3,3a,7)チトラアザインデン類)、ペンタアザインデン類のようなかぶり防止剤または安定剤として知られた多くの化合物を加えることができる。例えば、米国特許第3,954,474号、同第3,982,947号、特公昭52−28660号に記載されたものを用いることができる。好ましい化合物の一つに特開昭63−212932号に記載された化合物がある。かぶり防止剤および安定剤は粒子形成前、粒子形成中、粒子形成後、水洗工程、水洗後の分散時、化学増感前、化学増感中、化学増感後、塗布前のいろいろな時期に目的に応じて添加することができる。乳剤調製中に添加して本来のかぶり防止および安定化効果を発現する以外に、粒子の晶癖を制御する、粒子サイズを小さくする、粒子の溶解性を減少させる、化学増感を制御する、色素の配列を制御するなど多目的に用いることができる。
【0459】
本発明に用いられる写真乳剤は、メチン色素類その他によって分光増感されることが本発明の効果を発揮する上で好ましい。用いられる色素には、シアニン色素、メロシアニン色素、複合シアニン色素、複合メロシアニン色素、ホロポーラーシアニン色素、ヘミシアニン色素、スチリル色素およびヘミオキソノール色素が包含される。特に有用な色素は、シアニン色素、メロシアニン色素、および複合メロシアニン色素に属する色素である。これらの色素類には、塩基性複素環核としてシアニン色素類に通常利用される核のいずれをも適用できる。すなわち、例えば、ピロリン核、オキサゾリン核、チオゾリン核、ピロール核、オキサゾール核、チアゾール核、セレナゾール核、イミダゾール核、テトラゾール核、ピリジン核;これらの核に脂環式炭化水素環が融合した核;及びこれらの核に芳香族炭化水素環が融合した核、即ち、例えば、インドレニン核、ベンゾインドレニン核、インドール核、ベンゾオキサドール核、ナフトオキサゾール核、ベンゾチアゾール核、ナフトチアゾール核、ベンゾセレナゾール核、ベンゾイミダゾール核、キノリン核が適用できる。これらの核は炭素原子上に置換基を有していてもよい。
【0460】
メロシアニン色素または複合メロシアニン色素には、ケトメチレン構造を有する核として、例えば、ピラゾリン−5−オン核、チオヒダントイン核、2−チオオキサゾリジン−2,4−ジオン核、チアゾリジン−2,4−ジオン核、ローダニン核、チオバルビツール酸核の5〜6員複素環核を適用することができる。
【0461】
これらの増感色素は単独で用いてもよいが、それらの組合せを用いてもよく、増感色素の組合せは特に、強色増感の目的でしばしば用いられる。その代表例は米国特許第2,688,545号、同第2,977,229号、同第3,397,060号、同第3,522,052号、同第3,527,641号、同第3,617,293号、同第3,628,964号、同第3,666,480号、同第3,672,898号、同第3,679,428号、同第3,703,377号、同第3,769,301号、同第3,814,609号、同第3,837,862号、同第4,026,707号、英国特許第1,344,281号、同第1,507,803号、特公昭43−4936号、同53−12375号、特開昭52−110618号、同52−109925号に記載されている。
【0462】
増感色素とともに、それ自身分光増感作用をもたない色素あるいは可視光を実質的に吸収しない物質であって、強色増感を示す物質を乳剤中に含んでもよい。更に、本発明は分光増感色素で光吸収率を向上させる技術と併用することが好ましい。例えば、分子間力を利用することで増感色素をハロゲン化銀粒子表面へ単層飽和吸着(すなわち1層吸着)より多く吸着させたり、2つ以上の別々に共役しておらず共有結合で連結された発色団を有する、いわゆる連結色素を吸着させることである。その中でも、以下に示した特許に記載されている技術と併用することが好ましい。
【0463】
特開平10-239789号、特開平11-133531号、特開2000-267216号、特開2000-275772号、特開2001-75222号、特開2001-75247号、特開2001-75221号、特開2001-75226号、特開2001-75223号、特開2001-255615号、特開2002-23294号、特開平10-171058号、特開平10-186559号、特開平10-197980号、特開2000-81678号、特開2001-5132号、特開2001-166413号、特開2002-49113号、特開昭64-91134号、特開平10-110107号、特開平10-171058号、特開平10-226758号、特開平10-307358号、特開平10-307359号、特開平10-310715号、特開2000-231174号、特開2000-231172号、特開2000-231173号、特開2001-356442号、欧州特許出願公開第985965A号、欧州特許出願公開第985964A号、欧州特許出願公開第985966A号、欧州特許出願公開第985967A号、欧州特許出願公開第1085372A号、欧州特許出願公開第1085373A号、欧州特許出願公開第1172688A号、欧州特許出願公開第1199595A号、欧州特許出願公開第887700A1号
【0464】
更に以下に示した特許に記載されている技術と併用することが好ましい。
特開平10-239789号、特開2001-75222号、特開平10-171058号
【0465】
増感色素を乳剤中に添加する時期は、これまで有用であることが知られている乳剤調製の如何なる段階であってもよい。最も普通には、化学増感の完了後塗布前までの時期に行なわれるが、米国特許第3,628,969号、および同第4,225,666号に記載されているように化学増感剤と同時期に添加し分光増感を化学増感と同時に行なうことも、特開昭58−113928号に記載されているように化学増感に先立って行なうことも出来、またハロゲン化銀粒子沈澱生成の完了前に添加し分光増感を開始することも出来る。更にまた、米国特許第4,225,666号に教示されているようにこれらの前記化合物を分けて添加すること、即ちこれらの化合物の一部を化学増感に先立って添加し、残部を化学増感の後で添加することも可能であり、米国特許第4,183,756号に開示されている方法を始めとしてハロゲン化銀粒子形成中のどの時期であってもよい。
【0466】
添加量は、ハロゲン化銀1モル当り、4×10-6〜8×10-3モルで用いることができる。
【0467】
本発明で得られるハロゲン化銀乳剤を用いて製造される感光材料は、支持体上に少なくとも1層の感光性ハロゲン化銀乳剤層を有していればよく、好ましくは支持体上に青感色性層、緑感色性層、赤感色性層のハロゲン化銀乳剤層の少なくとも1層が設けられており、該ハロゲン化銀乳剤層および非感光性層の層数および層順に特に制限はない。典型的な例としては、支持体上に、実質的に感色性は同じであるが感光度の異なる複数のハロゲン化銀乳剤層から成る感色性層を少なくとも1つ有するハロゲン化銀写真感光材料である。該感光性層は青色光、緑色光、および赤色光の何れかに感色性を有する単位感光性層であり、多層ハロゲン化銀カラー写真感光材料においては、一般に単位感光性層の配列が、支持体側から順に赤感色性層、緑感色性層、青感色性層の順に設置される。しかし、目的に応じて上記設置順が逆であっても、また同一感色性層中に異なる感光性層が挾まれたような設置順をもとり得る。
【0468】
上記のハロゲン化銀感光性層の間ならびに最上層および最下層には、各層の中間層等の非感光性層を設けてもよい。
該中間層には、特開昭61−43748号、同59−113438号、同59−113440号、同61−20037号、同61−20038号に記載されるようなカプラー、DIR化合物が含まれていてもよく、通常用いられるように混色防止剤を含んでいてもよい。
【0469】
各単位感光性層を構成する複数のハロゲン化銀乳剤層は、西独特許第1,121,470号あるいは英国特許第923,045号に記載されるように高感度乳剤層、低感度乳剤層の2層構成を好ましく用いることができる。通常は、支持体に向かって順次感光度が低くなる様に配列するのが好ましく、また各ハロゲン化銀乳剤層の間には非感光性層が設けられていてもよい。また、特開昭57−112751号、同62−200350号、同62−206541号、同62−206543号に記載されているように支持体より離れた側に低感度乳剤層、支持体に近い側に高感度乳剤層を設置してもよい。
【0470】
具体例として、支持体から最も遠い側から、例えば低感度青感光性層(BL)/高感度青感光性層(BH)/高感度緑感光性層(GH)/低感度緑感光性層(GL)/高感度赤感光性層(RH)/低感度赤感光性層(RL)の順、またはBH/BL/GL/GH/RH/RLの順、またはBH/BL/GH/GL/RL/RHの順等に設置することができる。
【0471】
また、特公昭55−34932号公報に記載されているように、支持体から最も遠い側から青感光性層/GH/RH/GL/RLの順に配列することもできる。また特開昭56−25738号、同62−63936号明細書に記載されているように、支持体から最も遠い側から青感光性層/GL/RL/GH/RHの順に設置することもできる。
【0472】
また、特公昭49−15495号に記載されているように、上層を最も感光度の高いハロゲン化銀乳剤層、中層をそれよりも低い感光度のハロゲン化銀乳剤層、下層を中層よりも更に感光度の低いハロゲン化銀乳剤層を配置し、支持体に向かって感光度が順次低められた感光度の異なる3層から構成される配列が挙げられる。このような感光度の異なる3層から構成される場合でも、特開昭59−202464号に記載されているように、同一感色性層中において支持体より離れた側から中感度乳剤層/高感度乳剤層/低感度乳剤層の順に配置されてもよい。
【0473】
その他、高感度乳剤層/低感度乳剤層/中感度乳剤層、あるいは低感度乳剤層/中感度乳剤層/高感度乳剤層などの順に配置されていてもよい。
また、4層以上の場合にも、上記の如く配列を変えてよい。
【0474】
本発明の乳剤を用いる好ましい層は、高感度乳剤層および中感度乳剤層である。より好ましくは高感度乳剤層である。各乳剤層で使用される乳剤の銀量(銀原子単位での質量)は、好ましくは0.3から3g/m2であり、より好ましくは0.5から2g/m2である。
【0475】
色再現性を改良するために、米国特許第4,663,271、同4,705,744、同4,707,436、特開昭62−160448、同63−89850の明細書に記載の、BL,GL,RLなどの主感光層と分光感度分布が異なる重層効果のドナー層(CL)を主感光層に隣接もしくは近接して配置することが好ましい。
上記のように、それぞれの感光材料の目的に応じて種々の層構成、配列を選択することができる。
【0476】
本発明に関する感光材料には、前記の種々の添加剤が用いられるが、それ以外にも目的に応じて種々の添加剤を用いることができる。
これらの添加剤は、より詳しくはリサーチ・ディスクロージャー Item 17643(1978年12月)、同 Item 18716(1979年11月)および同 Item 308119(1989年12月)に記載されており、その該当個所を下記の表にまとめて示した。
【0477】
【0478】
また、ホルムアルデヒドガスによる写真性能の劣化を防止するために、米国特許4,411,987号や同第4,435,503号明細書に記載されたホルムアルデヒドと反応して、固定化できる化合物を感光材料に添加することが好ましい。
【0479】
本発明には種々のカラーカプラーを使用することができ、その具体例は前出のリサーチ・ディスクロージャーNo.17643、VII−C〜G、および同No.307105、VII −C〜Gに記載された特許に記載されている。
【0480】
イエローカプラーとしては、例えば米国特許第3,933,501号、同第4,022,620号、同第4,326,024号、同第4,401,752号、同第4,248,961号、特公昭58−10739号、英国特許第1,425,020号、同第1,476,760号、米国特許第3,973,968号、同第4,314,023号、同第4,511,649号、欧州特許出願公開第249,473A号、等に記載のものが好ましい。
【0481】
マゼンタカプラーとしては、5−ピラゾロン系及びピラゾロアゾール系の化合物が好ましく、米国特許第4,310,619号、同第4,351,897号、欧州特許第73,636号、米国特許第3,061,432号、同第3,725,067号、リサーチ・ディスクロージャーNo.24220(1984年6月)、特開昭60−33552号、リサーチ・ディスクロージャーNo.24230(1984年6月)、特開昭60−43659号、同61−72238号、同60−35730号、同55−118034号、同60−185951号、米国特許第4,500,630号、同第4,540,654号、同第4,556,630号、国際公開WO88/04795号に記載のものが特に好ましい。
【0482】
シアンカプラーとしては、フェノール系及びナフトール系カプラーが挙げられ、米国特許第4,052,212号、同第4,146,396号、同第4,228,233号、同第4,296,200号、同第2,369,929号、同第2,801,171号、同第2,772,162号、同第2,895,826号、同第3,772,002号、同第3,758,308号、同第4,334,011号、同第4,327,173号、西独特許公開第3,329,729号、欧州特許出願公開第121,365A号、同第249,453A号、米国特許第3,446,622号、同第4,333,999号、同第4,775,616号、同第4,451,559号、同第4,427,767号、同第4,690,889号、同第4,254,212号、同第4,296,199号、特開昭61−42658号等に記載のものが好ましい。
【0483】
ポリマー化された色素形成カプラーの典型例は、米国特許第3,451,820号、同第4,080,211号、同第4,367,282号、同第4,409,320号、同第4,576,910号、英国特許第2,102,137号、欧州特許出願公開第341,188A号に記載されている。
【0484】
発色色素が適度な拡散性を有するカプラーとしては、米国特許第4,366,237号、英国特許第2,125,570号、欧州特許第96,570号、西独特許(公開)第3,234,533号に記載のものが好ましい。
【0485】
発色色素の不要吸収を補正するためのカラード・カプラーは、リサーチ・ディスクロージャーNo.17643のVII−G項、同No.307105のVII−G項、米国特許第4,163,670号、特公昭57−39413号、米国特許第4,004,929号、同第4,138,258号、英国特許第1,146,368号に記載のものが好ましい。また、米国特許第4,774,181号に記載のカップリング時に放出された蛍光色素により発色色素の不要吸収を補正するカプラーや、米国特許第4,777,120号に記載の現像主薬と反応して色素を形成しうる色素プレカーサー基を離脱基として有するカプラーを用いることも好ましい。
【0486】
カップリングに伴って写真的に有用な残基を放出する化合物もまた本発明で好ましく使用できる。現像抑制剤を放出するDIRカプラーは、前述のRD17643、VII−F項及び同No.307105、VII−F項に記載された特許、特開昭57−151944号、同57−154234号、同60−184248号、同63−37346号、同63−37350号、米国特許第4,248,962号、同第4,782,012号に記載されたものが好ましい。
【0487】
現像時に画像状に造核剤もしくは現像促進剤を放出するカプラーとしては、英国特許第2,097,140号、同第2,131,188号、特開昭59−157638号、同59−170840号に記載のものが好ましい。また、特開昭60−107029号、同60−252340号、特開平1−44940号、同1−45687号に記載の現像主薬の酸化体との酸化還元反応により、かぶらせ剤、現像促進剤、ハロゲン化銀溶剤等を放出する化合物も好ましい。
【0488】
その他、本発明の感光材料に用いることのできる化合物としては、米国特許第4,130,427号等に記載の競争カプラー、米国特許第4,283,472号、同第4,338,393号、同第4,310,618号等に記載の多当量カプラー、特開昭60−185950号、特開昭62−24252号等に記載のDIRレドックス化合物放出カプラー、DIRカプラー放出カプラー、DIRカプラー放出レドックス化合物もしくはDIRレドックス放出レドックス化合物、欧州特許出願公開第173,302A号、同第313,308A号に記載の離脱後復色する色素を放出するカプラー、RD.No.11449、同24241、特開昭61−201247号等に記載の漂白促進剤放出カプラー、米国特許第4,555,477号等に記載のリガンド放出カプラー、特開昭63−75747号に記載のロイコ色素を放出するカプラー、米国特許第4,774,181号に記載の蛍光色素を放出するカプラーが挙げられる。
【0489】
本発明に使用するカプラーは、種々の公知の分散方法により感光材料に導入できる。
水中油滴分散法に用いられる高沸点溶媒の例は、例えば、米国特許第2,322,027号に記載されている。
【0490】
水中油滴分散法に用いられる常圧での沸点が175℃以上の高沸点有機溶剤の具体例としては、フタル酸エステル類(例えば、ジブチルフタレート、ジシクロヘキシルフタレート、ジ−2−エチルヘキシルフタレート、デシルフタレート、ビス(2,4−ジ−tert−アミルフェニル)フタレート、ビス(2,4−ジ−tert−アミルフェニル)イソフタレート、ビス(1,1−ジエチルプロピル)フタレート);リン酸またはホスホン酸のエステル類(例えば、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、2−エチルヘキシルジフェニルホスフェート、トリシクロヘキシルホスフェート、トリ−2−エチルヘキシルホスフェート、トリドデシルホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、トリクロロプロピルホスフェート、ジ−2−エチルヘキシルフェニルホスホネート);安息香酸エステル類(例えば、2−エチルヘキシルベンゾエート、ドデシルベンゾエート、2−エチルヘキシル−p−ヒドロキシベンゾエート);アミド類(例えば、N,N−ジエチルドデカンアミド、N,N−ジエチルラウリルアミド、N−テトラデシルピロリドン);アルコール類またはフェノール類(例えば、イソステアリルアルコール、2,4−ジ−tert−アミルフェノール);脂肪族カルボン酸エステル類(例えば、ビス(2−エチルヘキシル)セバケート、ジオクチルアゼレート、グリセロールトリブチレート、イソステアリルラクテート、トリオクチルシトレート);アニリン誘導体(例えば、N,N−ジブチル−2−ブトキシ−5−tert−オクチルアニリン);炭化水素類(例えば、パラフィン、ドデシルベンゼン、ジイソプロピルナフタレン)を例示することができる。
【0491】
また補助溶剤としては、例えば、沸点が約30℃以上、好ましくは50℃以上かつ約160℃以下の有機溶剤が使用でき、典型例としては、例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸エチル、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2−エトキシエチルアセテート、ジメチルホルムアミドが挙げられる。
【0492】
ラテックス分散法の工程、効果および含浸用ラテックスの具体例は、例えば、米国特許第4,199,363号、西独特許出願(OLS)第2,541,274号および、同第2,541,230号に記載されている。
【0493】
本発明のカラー感光材料中には、フェネチルアルコールや特開昭63−257747号、同62−272248号、および特開平1−80941号に記載の、例えば、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、n−ブチル−p−ヒドロキシベンゾエート、フェノール、4−クロル−3,5−ジメチルフェノール、2−フェノキシエタノール、2−(4−チアゾリル)ベンゾイミダゾールのような各種の防腐剤もしくは防黴剤を添加することが好ましい。
【0494】
本発明は種々の感光材料に適用することができるが、種々のカラー感光材料に適用する場合が好ましい。例えば、一般用もしくは映画用のカラーネガフィルム、スライド用もしくはテレビ用のカラー反転フィルム、カラーペーパー、カラーポジフィルムおよびカラー反転ペーパーを代表例として挙げることができる。本発明は、カラーデュープ用フィルムにも特に好ましく使用できる。
【0495】
本発明に使用できる適当な支持体としては、例えば、前述のRD.No.17643の28頁、同No.18716の647頁右欄から648頁左欄、および同No.307105の879頁に記載されているものを用いることができる。
【0496】
本発明の感光材料は、乳剤層を有する側の反対側に、乾燥膜厚の総和が2μm〜20μmの親水性コロイド層(バック層と称す)を設けることが好ましい。このバック層には、例えば、前述の光吸収剤、フィルター染料、紫外線吸収剤、スタチック防止剤、硬膜剤、バインダー、可塑剤、潤滑剤、塗布助剤、表面活性剤を含有させることが好ましい。このバック層の膨潤率は150〜500%が好ましい。
【0497】
本発明に従ったカラー写真感光材料は、前述のRD.No.17643の28〜29頁、同No.18716の651頁左欄〜右欄、および同No.307105の880〜881頁に記載された通常の方法によって現像処理することができる。
【0498】
発色現像後の写真乳剤層は通常漂白処理される。漂白処理は定着処理と同時に行なわれてもよいし(漂白定着処理)、個別に行なわれてもよい。更に処理の迅速化を図るため、漂白処理後に漂白定着処理する処理方法でもよい。さらに、二槽の連続した漂白定着浴で処理すること、漂白定着処理の前に定着処理すること、又は漂白定着処理後に漂白処理することも目的に応じ任意に実施できる。漂白剤としては、例えば、鉄(III)のような多価金属の化合物、過酸類(特に、過硫酸ソーダは映画用カラーネガフィルムに適する)、キノン類、ニトロ化合物が用いられる。代表的漂白剤としては、鉄(III)の有機錯塩、例えば、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、シクロヘキサンジアミン四酢酸、メチルイミノ二酢酸、1,3−ジアミノプロパン四酢酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸のようなアミノポリカルボン酸類との錯塩、または、例えば、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸との錯塩を用いることができる。これらのうち、エチレンジアミン四酢酸鉄(III)錯塩、及び1,3−ジアミノプロパン四酢酸鉄(III)錯塩をはじめとするアミノポリカルボン酸鉄(III)錯塩は、迅速処理と環境汚染防止の観点から好ましい。さらに、アミノボリカルボン酸鉄(III)錯塩は、漂白液においても、漂白定着液においても特に有用である。これらのアミノポリカルボン酸鉄(III)錯塩を用いた漂白液又は漂白定着液のpHは通常4.0〜8であるが、処理の迅速化のためにさらに低いpHで処理することもできる。
【0499】
漂白液、漂白定着液及びそれらの前浴には、必要に応じて漂白促進剤を使用することができる。有用な漂白促進剤の具体例は、次の明細書に記載されている:例えば、米国特許第3,893,858号、西独特許第1,290,812号、同第2,059,988号、特開昭53−32736号、同53−57831号、同53−37418号、同53−72623号、同53−95630号、同53−95631号、同53−104232号、同53−124424号、同53−141623号、同53−18426号、リサーチ・ディスクロージャーNo.17129号(1978号7月)に記載のメルカプト基またはジスルフィド基を有する化合物;特開昭51−140129号に記載のチアゾリジン誘導体;特公昭45−8506号、特開昭52−20832号、同53−32735号、米国特許第3,706,561号に記載のチオ尿素誘導体、西独特許第1,127,715号、特開昭58−16235号に記載の沃化物塩;西独特許第966,410号、同第2,748,430号に記載のポリオキシエチレン化合物類;特公昭45−8836号に記載のポリアミン化合物;その他特開昭49−40943号、同49−59644号、同53−94927号、同54−35727号、同55−26506号、同58−163940号記載の化合物;臭化物イオン等が使用できる。なかでも、メルカプト基またはジスルフィド基を有する化合物が促進効果が大きい観点で好ましく、特に米国特許第3,893,858号、西独特許第1,290,812号、特開昭53−95630号に記載の化合物が好ましい。更に、米国特許第4,552,884号に記載の化合物も好ましい。これらの漂白促進剤は感材中に添加してもよい。撮影用のカラー感光材料を漂白定着するときに、これらの漂白促進剤は特に有効である。
【0500】
漂白液や漂白定着液には上記の化合物の他に、漂白ステインを防止する目的で有機酸を含有させることが好ましい。特に好ましい有機酸は、酸解離定数(pKa)が2〜5である化合物で、具体的には、例えば、酢酸、プロピオン酸、ヒドロキシ酢酸を挙げることができる。
【0501】
定着液や漂白定着液に用いられる定着剤としては、例えば、チオ硫酸塩、チオシアン酸塩、チオエーテル系化合物、チオ尿素類、多量の沃化物塩を挙げることができる。このなかではチオ硫酸塩の使用が一般的であり、特にチオ硫酸アンモニウムが最も広範に使用できる。また、チオ硫酸塩と、例えば、チオシアン酸塩、チオエーテル系化合物、チオ尿素の併用も好ましい。定着液や漂白定着液の保恒剤としては、亜硫酸塩、重亜硫酸塩、カルボニル重亜硫酸付加物あるいは欧州特許出願公開第294,769A号に記載のスルフィン酸化合物が好ましい。更に、定着液や漂白定着液には、液の安定化の目的で、各種アミノポリカルボン酸類や有機ホスホン酸類の添加が好ましい。
【0502】
本発明において、定着液または漂白定着液には、pH調整のためにpKaが6.0〜9.0の化合物、好ましくはイミダゾール、1−メチルイミダゾール、1−エチルイミダゾール、2−メチルイミダゾールの如きイミダゾール類を0.1〜10モル/L添加することが好ましい。
【0503】
脱銀工程の時間の合計は、脱銀不良が生じない範囲で短い方が好ましい。好ましい時間は1分〜3分、更に好ましくは1分〜2分である。また、処理温度は25℃〜50℃、好ましくは35℃〜45℃である。好ましい温度範囲においては脱銀速度が向上し、かつ処理後のステイン発生が有効に防止される。
【0504】
本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料には、処理の簡略化及び迅速化の目的で発色現像主薬を内蔵させても良い。内蔵させるためには、発色現像主薬の各種プレカーサーを用いるのが好ましい。例えば、米国特許第3,342,597号明細書に記載のインドアニリン系化合物、例えば、同第3,342,599号明細書、リサーチ・ディスクロージャーNo.14,850及び同No.15,159に記載のシッフ塩基型化合物、同No.13,924に記載のアルドール化合物、米国特許第3,719,492号明細書に記載の金属塩錯体、特開昭53−135628号公報に記載のウレタン系化合物を挙げることができる。
【0505】
本発明のハロゲン化銀カラー感光材料は、必要に応じて、発色現像を促進する目的で、各種の1−フェニル−3−ピラゾリドン類を内蔵しても良い。典型的な化合物は、例えば、特開昭56−64339号、同57−144547号、および同58−115438号の各公開公報に記載されている。
【0506】
また、本発明のハロゲン化銀感光材料は、米国特許第4,500,626号、特開昭60−133449号、同59−218443号、同61−238056号、欧州特許出願公開第210,660A2号などの明細書及び公報に記載されている熱現像感光材料にも適用できる。
【0507】
また、本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料は、特公平2−32615号、実公平3−39784号などに記載されているレンズ付きフィルムユニットに適用した場合に、より効果を発現しやすく有効である。
【0508】
【実施例】
以下に実施例をもって本発明を具体的に説明する。但し、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
本発明において用いられる平板粒子乳剤、タイプ(1)〜(5)で表される化合物の併用による高感度と低かぶりの両立について説明する。
【0509】
(種乳剤aの調製)
KBr 0.017g、平均分子量20000の酸化処理ゼラチン0.4gを含む水溶液1164mLを35℃に保ち撹拌した(1st液調製)。AgNO3(1.6g)水溶液とKBr水溶液と平均分子量20000の酸化処理ゼラチン(2.1g)水溶液をトリプルジェット法で48秒間に渡り添加した(添加−1)。この時、銀電位を飽和カロメル電極に対して13mVに保った。KBr水溶液を加え、銀電位を−66mVとした後,60℃に昇温した。平均分子量100000のコハク化ゼラチン21gを添加した後、NaCl(5.1g)水溶液を添加した。AgNO3(206.3g)水溶液とKBr水溶液をダブルジェット法で流量加速しながら61分間に渡って添加した(添加−2)。この時、銀電位を飽和カロメル電極に対して−44mVに保った。脱塩した後、平均分子量100000のコハク化ゼラチンを加え、40℃でpH5.8、pAg8.8に調整し、種乳剤aを調製した。この種乳剤aは乳剤1kg当たり、Agを1モル、ゼラチンを80g含有し、平均円相当直径1.81μm、円相当直径の変動係数28%、平均厚み0.046μm、平均アスペクト比39、双晶面間隔が0.016μm以下の粒子の割合が65%以上の平板粒子であった。
【0510】
(コアの形成)
上記種乳剤aを134g、KBr 1.9g、平均分子量100000のコハク化ゼラチン22gを含む水溶液1200mLを75℃に保ち撹拌した。AgNO3(43.9g)水溶液とKBr水溶液と分子量20000のゼラチン水溶液を、特開平10−43570号公報に記載の磁気カップリング誘導型攪拌機を有する別のチャンバー内で、添加前直前混合して25分間に渡り添加した。この時、銀電位を飽和カロメル電極に対して−40mVに保った。
【0511】
(第1シェルの形成)
上記コア粒子の形成後、AgNO3(43.9g)水溶液とKBr水溶液と分子量20000のゼラチン水溶液を同上の別のチャンバー内で添加前直前混合して20分間に渡って添加した。この時、銀電位を飽和カロメル電極に対して−40mVに保った。
【0512】
(第2シェルの形成)
上記第1シェルの形成後、AgNO3(42.6g)水溶液とKBr水溶液と分子量20000のゼラチン水溶液を、同上の別のチャンバ−内で添加前直前混合して17分間に渡って添加した。この時、銀電位を飽和カロメル電極に対して−20mVに保った。その後、55℃に降温した。
【0513】
(第3シェルの形成)
上記第2シェルの形成後、銀電位を−55mVに調整し、AgNO3(7.1g)水溶液とKI(6.9g)水溶液と分子量20000のゼラチン水溶液を同上の別のチャンバ−内で添加前直前混合して5分間に渡って添加した。
【0514】
(第4シェルの形成)
上記第3シェルの形成後、AgNO3(66.4g)水溶液とKBr水溶液を、ダブルジェット法で30分間に渡って一定流量で添加した。途中で6塩化イリジウムカリウムと黄血塩を添加した。この時、銀電位を飽和カロメル電極に対して30mVに保った。通常の水洗を行い、ゼラチンを添加し、40℃でpH5.8、pAg8.8に調整した。この乳剤を乳剤Aとした。乳剤Aは平均円相当径4.1μm、円相当径の変動係数21%、平均厚み0.090μm、平均アスペクト比46の平板粒子であった。また、全投影面積の70%以上が円相当径4.1μm以上で厚み0.090μm以下の平板粒子により占められていた。
【0515】
乳剤Aを60℃に昇温し、下記増感色素11、および12を添加した後、チオシアン酸カリウム、塩化金酸、チオ硫酸ナトリウムおよびN,N−ジメチルセレノ尿素を添加し最適に化学増感を施した。化学増感終了時に化合物13および14を添加した。ここで、最適に化学増感するとは、増感色素ならびに各化合物をハロゲン化銀あたり10-1から10-8molの添加量範囲から選択したことを意味する。この乳剤を乳剤A−1とした。
【0516】
【化58】
【0517】
【化59】
【0518】
(乳剤C〜Eの調製)
実施例1の乳剤Aの調製において第1シェルおよび第2シェルのKBr水溶液の代わりにKIを含むKBr水溶液を用い、第1シェルおよび第2シェルの沃化銀含有率を変化させて乳剤C〜Eを調製した。乳剤Aを含め、各乳剤の特徴を下記表1に示す。
【0519】
乳剤Aに対してC〜Eは厚みがやや変化していたが、いずれも全投影面積の70%以上が円相当径4.1μm以上で厚み0.090μm以下の平板粒子により占められていた。またいずれの乳剤も、米国特許第5,709,988号明細書に記載の、転位線を平板粒子の側面へ導入する条件を満足していた。
【0520】
(乳剤F〜Iの調製)
実施例1での種乳剤aの調製におけるゼラチン、温度、流速、銀電位、沃化銀含有率およびコア、第1、2、3、4シェル形成の温度、流速、銀電位、添加前直前混合チャンバ−使用の有無、沃化銀含有率を変更することにより乳剤F、G、HおよびIを調製した。各乳剤の特徴を下記表1に示す。いずれの乳剤も米国特許第5,709,988号明細書に記載の、転位線を平板粒子の側面へ導入する条件を満足していた。
【0521】
【表1】
【0522】
乳剤A−1と同様に最適に化学増感を施し、それぞれ乳剤C−1、D−1、E−1、F−1、G−1、H−1およびI−1を得た。ここで、最適に化学増感するとは、増感色素ならびに各化合物をハロゲン化銀あたり10-1から10-8molの添加量範囲から選択したことを意味する。
【0523】
(乳剤A−2、A−3の調製)
化学増感終了後、化合物13および14を添加した後に本発明の1電子酸化体が1電子以上の電子を放出し得る化合物である例示化合物11、あるいは例示化合物G-1、を乳剤中の銀量に対して8×10-6モルになるように添加した以外は(乳剤A−1)と同様にして乳剤A−2、A−3を得た。
【0524】
(乳剤C−2、C−3、D−2、D−3、E−2、E−3の調製)
化学増感終了後、化合物13および14を添加した後に本発明の1電子酸化体が1電子以上の電子を放出し得る化合物である例示化合物11、あるいはG-1を乳剤中の銀量に対して8×10-6モルになるように添加した以外はそれぞれ乳剤B−1、乳剤C−1、乳剤D−1と同様にして乳剤C−2、C−3、D−2、D−3、E−2、E−3を得た。
【0525】
(乳剤F−2、F−3、G−2、G−3、H−2、H−3、I−2、I−3の調製)
化学増感終了後、化合物13および14を添加した後に本発明の1電子酸化体が1電子以上の電子を放出し得る化合物である例示化合物11、あるいはG-1を感度上昇効果と未露光部濃度のバランスが最適になる様に乳剤中の銀量に対して1×10-7〜1×10-4モルの範囲内で添加した以外はそれぞれ乳剤F−1、乳剤G−1、乳剤H−1、乳剤I−1と同様にして乳剤F−2、F−3、G−2、G−3、H−2、H−3、I−2、I−3を得た。
【0526】
(塗布試料101〜124の作成)
下塗り層を設けてある三酢酸セルロースフィルム支持体に表2に示すような塗布条件で上記の化学増感を施した乳剤A−1、A−2、A−3およびC−1からI−3を保護層を設けて塗布し、40℃、相対湿度70%の条件下に14時間放置することで硬膜処理をして試料101〜124を作成した。
【0527】
【表2】
【0528】
これらの試料を富士フイルム(株)製ゼラチンフィルターSC−39(カットオフ波長が390nmである長波長光透過フィルター)と連続ウェッジを通して1/100秒間露光を行い、後述の現像処理を行った試料を緑色フィルターで濃度測定することにより写真性能の評価を行った。
富士写真フイルム(株)製ネガプロセサーFP−350を用い、以下に記載の方法で(液の累積補充量がその母液タンク容量の3倍になるまで)処理した。
【0529】
【0530】
次に、処理液の組成を記す。
【0531】
(漂白液) タンク液、補充液共通(単位 g)
エチレンジアミン四酢酸第二鉄アンモニウム二水塩 120.0
エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 10.0
臭化アンモニウム 100.0
硝酸アンモニウム 10.0
漂白促進剤 0.005モル
(CH3)2N-CH2-CH2-S-S-CH2-CH2-N(CH3)2・2HCl
アンモニア水(27%) 15.0mL
水を加えて 1.0L
pH(アンモニア水と硝酸にて調整) 6.3
【0532】
【0533】
(水洗液) タンク液、補充液共通
水道水をH型強酸性カチオン交換樹脂(ロームアンドハース社製アンバーライトIR−120B)と、OH型アニオン交換樹脂(同アンバーライトIR−400)を充填した混床式カラムに通水してカルシウム及びマグネシウムイオン濃度を3mg/L以下に処理し、続いて二塩化イソシアヌール酸ナトリウム20mg/Lと硫酸ナトリウム0.15g/Lを添加した。この液のpHは6.5〜7.5の範囲にあった。
【0534】
【0535】
写真性能の結果を、下記の表3に示す。感度はカブリ濃度プラス0.2の濃度に到達するのに必要な露光量の逆数の相対値で表示した。(試料101を基準:100とした)
【0536】
さらに各乳剤における本発明の例示化合物添加による感度上昇分を比較するため各乳剤毎の相対感度に対する感度も併記した。(相対感度-2)
【0537】
【表3】
【0538】
表3からまず第1に、本発明において規定する要件を満足する平板粒子乳剤は乳剤自体の感度も高くなっていることがわかる。即ち乳剤A−1、C−1、D−1、E−1の比較において各乳剤のハロゲン化銀粒子形状は同等であるが、ハロゲン化銀粒子の層構造、あるいは沃化銀含有率が本発明において規定する要件を満足する場合に高感度であることがわかる。
【0539】
次に本発明において規定する要件を満足する平板粒子乳剤は本発明の1電子酸化体が1電子以上の電子を放出し得る化合物の添加による感度上昇が顕著に大きいことわかる。即ち、乳剤A−1、C−1、D−1、E−1、F−1、G−1、H−1、I−1それぞれに対する本発明の例示化合物11、G-1の添加による感度上昇を比較すると本発明において規定する要件を満足する平板粒子乳剤D−1、I−1に添加した場合、他の乳剤とカブリ値がほぼ同等でありながら感度上昇が特に大きいことがわかる。
【0540】
(実施例2)
本発明において用いられる平板粒子乳剤、タイプ(1)〜(5)で表される化合物と還元性化合物の併用による高感度と低かぶりの両立について説明する。
【0541】
(乳剤I−4の調製)
化学増感終了後、化合物13および14を添加した後に本発明の本発明の1電子酸化体が1電子以上の電子を放出し得る化合物である例示化合物24を乳剤中の銀量に対して8×10-6モルになるように添加した以外は乳剤I−1と同様にして乳剤I−4を得た。
【0542】
(乳剤I−5〜I−10の調製)
以下に示す還元性化合物R−1、R−2を乳剤中の銀量に対して(表4)の如き含有量になる様に先に調製した乳剤I−1、I−2、I−4の何れかに添加し、乳剤I−5〜I−10を得た。
【0543】
【化60】
【0544】
(塗布試料201〜215の作成)
下塗り層を設けてある三酢酸セルロースフィルム支持体に還元性化合物R−3、あるいはR−4を添加した以外は実施例1の表2記載と同じ条件(還元性化合物R−3、R−4の添加水準については表4参照)で上記の化学増感を施した乳剤I−1、I−2、I−4〜I−10を保護層を設けて塗布し、40℃、相対湿度70%の条件下に14時間放置することで硬膜処理をして試料201〜215を作成した。
【0545】
【表4】
【0546】
これらの試料を、富士フイルム(株)製ゼラチンフィルターSC−39(カットオフ波長が390nmである長波長光透過フィルター)と連続ウェッジを通して1/100秒間露光を行い、実施例1と同じ処理条件で現像処理を行った試料を緑色フィルターで濃度測定することにより写真性能の評価を行った(フレッシュ 写真性)。
【0547】
また、試料を別途50℃、80%RHの条件下で3日間経時させた後、上記と同様の露光、現像および評価を行い、生保存性の評価を行った(生保存性)。
【0548】
写真性能の結果を、下記の表4に示す。感度はカブリ濃度プラス0.2の濃度に到達するのに必要な露光量の逆数の相対値で表示した。(試料201を基準:100とした)
【0549】
表4からわかる様に、本発明の例示化合物24、11の添加によりフレッシュ写真性において感度が上昇するが同時に未露光部濃度(カブリ)も明らかに上昇することがわかる。更に生保存後の試料におけるカブリ上昇が著しく、化合物添加による感度上昇が多少目減りしてしまうことがわかる。[試料201と202、203]
【0550】
還元性化合物R−1あるいはR−2を単独で添加した場合、無添加に比べて被りを低減できる。[試料202と205、208]あるいは[試料203と206、209]
【0551】
還元性化合物R−1あるいはR−2に加え、還元性化合物R−3あるいはR−4を同時に添加することにより、さらに、感度の低下を引き起こすことなく、被りが低減されることがわかる。
【0552】
(実施例3)
多層カラ−写真感光材料における本発明の平板粒子乳剤、タイプ(1)〜(5)で表わされる化合物の併用による高感度化について説明する。
以下の製法によりハロゲン化銀乳剤Em−AからEm−Oを調製した。
【0553】
(Em−Aの製法)
フタル化率97%のフタル化した分子量15000の低分子量ゼラチン31.7g、KBr 31.7gを含む水溶液42.2Lを35℃に保ち激しく攪拌した。AgNO3 316.7gを含む水溶液1583mLと、KBr 221.5gおよび分子量15000の低分子量ゼラチン52.7gを含む水溶液1583mLを、ダブルジェット法で1分間に渡り添加した。添加終了後、直ちにKBr52.8gを加えて、AgNO3 398.2gを含む水溶液2485mLと、KBr 291.1gを含む水溶液2581mLを、ダブルジェット法で2分間に渡り添加した。添加終了後、直ちにKBr 44.8gを添加した。その後、40℃に昇温し、熟成した。熟成終了後、フタル化率97%のフタル化した分子量100000のゼラチン923gとKBr 79.2gを添加し、AgNO3 5103gを含む水溶液15947mLとKBr水溶液を、ダブルジェット法で、最終流量が初期流量の1.4倍になるように流量加速して10分間に渡り添加した。この時、銀電位を飽和カロメル電極に対して−60mVに保った。水洗した後、ゼラチンを加えpH5.7、pAg8.8、乳剤1kg当たりの銀換算の質量131.8g、ゼラチン質量64.1gに調整し、種乳剤とした。フタル化率97%のフタル化ゼラチン46gと、KBr 1.7gを含む水溶液1211mLを75℃に保ち激しく攪拌した。前述した種乳剤を9.9g加えた後、変成シリコンオイル(日本ユニカー株式会社製品、L7602)を0.3g添加した。H2SO4を添加してpHを5.5に調整した後、AgNO3 7.0gを含む水溶液67.6mLとKBr水溶液を、ダブルジェット法で、最終流量が初期流量の5.1倍になるように流量加速して6分間に渡り添加した。この時、銀電位を飽和カロメル電極に対して−20mVに保った。ベンゼンチオスルホン酸ナトリウム2mgと二酸化チオ尿素2mgを添加した後、AgNO3 105.6gを含む水溶液328mLとKBr水溶液を、ダブルジェット法で、最終流量が初期流量の3.7倍になるように流量加速して56分間に渡り添加した。この時、0.037μmの粒子サイズのAgI微粒子乳剤を、沃化銀含有率が27mol%になるように同時に流量加速して添加し、かつ銀電位を飽和カロメル電極に対して−50mVに保った。AgNO3 45.6gを含む水溶液121.3mLとKBr水溶液を、ダブルジェット法で22分間に渡り添加した。この時、銀電位を飽和カロメル電極に対して+20mVに保った。82℃に昇温し、KBrを添加して銀電位を−80mVに調整した後、前述したAgI微粒子乳剤をKI質量換算で6.33g添加した。添加終了後、直ちに、AgNO3 66.4gを含む水溶液206.2mLを16分間に渡り添加した。添加初期の5分間は、KBr水溶液で銀電位を−80mVに保った。水洗した後、ゼラチンを添加し40℃でpH5.8、pAg8.7に調整した。
【0554】
乳剤を56℃に昇温し、下記増感色素I、II、IIIおよび化合物I、チオシアン酸カリウム、塩化金酸、チオ流酸ナトリウムおよびN,N−ジメチルセレノ尿素を添加し、最適に化学増感を施した。但し、増感色素は特開平11−52507号に記載の方法で作成した固体微分散物として使用した。すなわち、硝酸ナトリウム0.8質量部および硫酸ナトリウム3.2質量部をイオン交換水43部に溶解し、増感色素13質量部を添加し、60℃の条件下でディゾルバー翼を用いて2000rpmで20分間分散することにより、増感色素の固体分散物を得た。
【0555】
【化61】
【0556】
(Em−Bの製法)
低分子量ゼラチン0.96g、KBr 0.9gを含む水溶液1192mLを40℃に保ち、激しく攪拌した。AgNO3 1.49gを含む水溶液37.5mLとKBrを1.05g含む水溶液37.5mLをダブルジェット法で30秒間に渡り添加した。KBrを1.2g添加した後、75℃に昇温し熟成した。熟成終了後、アミノ基をトリメリット酸で化学修飾した分子量100000のトリメリット化ゼラチン35gを添加し、pHを7に調整した。二酸化チオ尿素6mgを添加した。AgNO3 29gを含む水溶液116mLとKBr水溶液を、ダブルジェット法で、最終流量が初期流量の3倍になるように流量加速して添加した。この時、銀電位を飽和カロメル電極に対して−20mVに保った。AgNO3 110.2gを含む水溶液440.6mLとKBr水溶液を、ダブルジェット法で、最終流量が初期流量の5.1倍になるように流量加速して30分間に渡り添加した。この時、Em−Aの調製で使用したAgI微粒子乳剤を、沃化銀含有率が15.8mol%になるように同時に流量加速して添加し、かつ銀電位を飽和カロメル電極に対して0mVに保った。AgNO3 24.1gを含む水溶液96.5mLとKBr水溶液を、ダブルジェット法で3分間に渡り添加した。この時、銀電位を0mVに保った。エチルチオスルホン酸ナトリウム26mgを添加した後、55℃に降温し、KBr水溶液を添加し銀電位を−90mVに調整した。
【0557】
前述したAgI微粒子乳剤をKI質量換算で8.5g添加した。添加終了後、直ちにAgNO3 57gを含む水溶液228mLを5分間に渡り添加した。この時、添加終了時の電位が+20mVになるようにKBr水溶液で調整した。化合物R−1および12を添加した後、60℃に昇温した。増感色素11および12を添加した後に、チオシアン酸カリウム、塩化金酸、チオ硫酸ナトリウム、N,N−ジメチルセレノウレアを添加し、最適に化学増感した。化学増感終了時に、化合物13および化合物14を添加した。ここで、最適に化学増感するとは、増感色素ならびに各化合物を、ハロゲン化銀1molあたり10-1から10-8molの添加量範囲から選択したことを意味する。
【0558】
【化62】
【0559】
(Em−Cの製法)
1g当たり35μmolのメチオニンを含有する分子量100000のフタル化率97%のフタル化ゼラチン1.02g、KBr 0.9gを含む水溶液1192mLを35℃に保ち、激しく攪拌した。AgNO3 4.47gを含む水溶液42mLとKBr 3.16g含む水溶液42mLを、ダブルジェット法で9秒間に渡り添加した。KBrを2.6g添加した後、63℃に昇温し、熟成した。熟成終了後、Em−Bの調製で使用した分子量100000のトリメリット化ゼラチン41.2gとNaCl 18.5gを添加した。pHを7.2に調整した後、ジメチルアミンボラン8mgを添加した。AgNO3 26gを含む水溶液203mLとKBr水溶液を、ダブルジェット法で最終流量が初期流量の3.8倍になるように添加した。この時、銀電位を飽和カロメル電極に対して−30mVに保った。AgNO3 110.2gを含む水溶液440.6mLとKBr水溶液を、ダブルジェット法で、最終流量が初期流量の5.1倍になるように流量加速して24分間に渡り添加した。この時、Em−Aの調製で使用したAgI微粒子乳剤を沃化銀含有率が2.3mol%になるように同時に流量加速して添加し、かつ銀電位を飽和カロメル電極に対して−20mVに保った。1Nのチオシアン酸カリウム水溶液10.7mLを添加した後、AgNO3 24.1gを含む水溶液153.5mLとKBr水溶液を、ダブルジェット法で2分30秒間に渡り添加した。この時、銀電位を10mVに保った。KBr水溶液を添加して銀電位を−70mVに調整した。前述したAgI微粒子乳剤をKI質量換算で6.4g添加した。添加終了後、直ちにAgNO3 57gを含む水溶液404mLを45分間に渡り添加した。この時、添加終了時の電位が−30mVになるようにKBr水溶液で調整した。Em−Bとほぼ同様に水洗し、化学増感した。
【0560】
(Em−Dの製法)
Em−Cの調製において核形成時のAgNO3添加量を2.3倍に変更した。
【0561】
そして、最終のAgNO357gを含む水溶液404mLの添加終了時の電位が+90mVになるようにKBr水溶液で調整するように変更した。それ以外はEm−Cとほぼ同様にして調製した。
【0562】
(Em−Eの製法)
分子量15000の低分子量ゼラチン0.75g、KBr 0.9g、Em−Aの調製で使用した変成シリコンオイル0.2gを含む水溶液1200mLを39℃に保ち、pHを1.8に調整し激しく攪拌した。AgNO3 0.45gを含む水溶液と1.5mol%のKIを含むKBr水溶液を、ダブルジェット法で16秒間に渡り添加した。この時、KBrの過剰濃度を一定に保った。54℃に昇温し熟成した。熟成終了後、1g当たり35μmolのメチオニンを含有する分子量100000のフタル化率97%のフタル化ゼラチン20gを添加した。pHを5.9に調整した後、KBr 2.9gを添加した。AgNO3 28.8gを含む水溶液288mLとKBr水溶液を、ダブルジェット法で53分間に渡り添加した。この時、Em−Aの調製で使用したAgI微粒子乳剤を沃化銀含有率が4.1mol%になるように同時に添加し、かつ銀電位を飽和カロメル電極に対して−60mVに保った。KBr 2.5gを添加した後、AgNO3 87.7gを含む水溶液とKBr水溶液を、ダブルジェット法で、最終流量が初期流量の1.2倍になるように流量加速して63分間に渡り添加した。この時、上述のAgI微粒子乳剤を沃化銀含有率が10.5mol%になるように同時に流量加速して添加し、かつ銀電位を−70mVに保った。二酸化チオ尿素1mgを添加した後、AgNO3 41.8gを含む水溶液132mLとKBr水溶液を、ダブルジェット法で25分間に渡り添加した。添加終了時の電位を+20mVになるように、KBr水溶液の添加を調整した。ベンゼンチオスルホン酸ナトリウム2mgを添加した後、pHを7.3に調整した。KBrを添加して銀電位を−70mVに調整した後、上述のAgI微粒子乳剤をKI質量換算で5.73g添加した。添加終了後、直ちにAgNO3 66.4gを含む水溶液609mLを10分間に渡り添加した。添加初期の6分間はKBr水溶液で銀電位を−70mVに保った。水洗した後、ゼラチンを添加し40℃でpH6.5、pAg8.2に調整した。化合物11および12を添加した後、56℃に昇温した。上述したAgI微粒子乳剤を銀1molに対して0.0004mol添加した後、増感色素13および14を添加した。チオシアン酸カリウム、塩化金酸、チオ硫酸ナトリウム、N,N−ジメチルセレノウレアを添加し最適に化学増感した。化学増感終了時に化合物13および14を添加した。
【0563】
【化63】
【0564】
(Em−Fの製法)
Em−Eの調製において核形成時のAgNO3添加量を4.12倍に変更した以外はEm−Eとほぼ同様にして調製した。但しEm−Eの増感色素を増感色素12、15、16および17に変更した。
【0565】
【化64】
【0566】
(Em−Gの製法)
分子量15000の低分子量ゼラチン0.70g、KBr 0.9g、KI 0.175g、Em−Aの調製で使用した変成シリコンオイル0.2gを含む水溶液1200mLを33℃に保ち、pHを1.8に調製し激しく攪拌した。AgNO3 1.8gを含む水溶液と3.2mol%のKIを含むKBr水溶液を、ダブルジェット法で9秒間に渡り添加した。この時、KBrの過剰濃度を一定に保った。62℃に昇温し熟成した。熟成終了後、1g当たり35μmolのメチオニンを含有する分子量100000のアミノ基をトリメリット酸で化学修飾したトリメリット化ゼラチン27.8gを添加した。pHを6.3に調製した後、KBr2.9gを添加した。AgNO327.58gを含む水溶液270mLとKBr水溶液を、ダブルジェット法で37分間に渡り添加した。この時、分子量15000の低分子量ゼラチン水溶液とAgNO3水溶液とKI水溶液を、特開平10−43570号に記載の磁気カップリング誘導型攪拌機を有する別のチャンバ−内で添加前直前混合して調製した粒子サイズ0.008μmのAgI微粒子乳剤を、沃化銀含有率が4.1mol%になるように同時に添加し、かつ銀電位を飽和カロメル電極に対して−60mVに保った。KBr 2.6gを添加した後、AgNO3 87.7gを含む水溶液とKBr水溶液を、ダブルジェット法で、最終流量が初期流量の3.1倍になるように流量加速して49分間に渡り添加した。この時、上述の添加前直前混合して調製したAgI微粒子乳剤を、沃化銀含有率が7.9mol%になるように同時に流量加速し、かつ銀電位を−70mVに保った。二酸化チオ尿素、1mgを添加した後、AgNO3 41.8gを含む水溶液132mLとKBr水溶液を、ダブルジェット法で20分間に渡り添加した。添加終了時の電位を+20mVになるように、KBr水溶液の添加を調整した。78℃に昇温し、pHを9.1に調整した後、KBrを添加して電位を−60mVにした。Em−Aの調製で使用したAgI微粒子乳剤を、KI質量換算で5.73g添加した。添加終了後、直ちにAgNO3 66.4gを含む水溶液321mLを4分間に渡り添加した。添加初期の2分間は、KBr水溶液で銀電位を−60mVに保った。Em−Fとほぼ同様に水洗し、化学増感した。
【0567】
(Em−Hの製法)
イオン交換した分子量100000のゼラチン17.8g、KBr 6.2g、KI 0.46gを含む水溶液を45℃に保ち激しく攪拌した。AgNO3 11.85gを含む水溶液とKBrを3.8g含む水溶液を、ダブルジェット法で45秒間に渡り添加した。63℃に昇温後、イオン交換した分子量100000のゼラチン24.1gを添加し、熟成した。熟成終了後、AgNO3 133.4gを含む水溶液とKBr水溶液を、ダブルジェット法で、最終流量が初期流量の2.6倍になるように20分間に渡って添加した。この時、銀電位を飽和カロメル電極に対して+40mVに保った。また添加開始10分後にK2IrCl6を0.1mg添加した。NaClを7g添加した後、AgNO3を45.6g含む水溶液とKBr水溶液を、ダブルジェット法で12分間に渡って添加した。この時、銀電位を+90mVに保った。また添加開始から6分間に渡って、黄血塩を29mg含む水溶液100mLを添加した。KBrを14.4g添加した後、Em−Aの調製で使用したAgI微粒子乳剤を、KI質量換算で6.3g添加した。添加終了後、直ちにAgNO3 42.7gを含む水溶液とKBr水溶液を、ダブルジェット法で11分間に渡り添加した。この時、銀電位を+90mVに保った。Em−Fとほぼ同様に水洗し、化学増感した。
【0568】
(Em−Iの製法)
Em−Hの調製において核形成時の温度を35℃に変更した以外はほぼ同様にして調製した。
【0569】
(Em−Jの製法)
フタル化率97%の分子量100000のフタル化ゼラチン0.38g、KBr 0.9gを含む水溶液1200mLを60℃に保ち、pHを2に調整し激しく攪拌した。AgNO3 1.96gを含む水溶液とKBr 1.67g、KI0.172gを含む水溶液を、ダブルジェット法で30秒間に渡り添加した。熟成終了後、1g当たり35μmolのメチオニンを含有する分子量100000のアミノ基をトリメリット酸で化学修飾したトリメリット化ゼラチン12.8gを添加した。pHを5.9に調整した後、KBr 2.99g、NaCl 6.2gを添加した。AgNO3 27.3gを含む水溶液60.7mLとKBr水溶液を、ダブルジェット法で31分間に渡り添加した。この時、銀電位を飽和カロメル電極に対して−50mVに保った。AgNO3 65.6gを含む水溶液とKBr水溶液を、ダブルジェット法で、最終流量が初期流量の2.1倍になるように流量加速して37分間に渡り添加した。この時、Em−Aの調製で使用したAgI微粒子乳剤を、沃化銀含有率が6.5mol%になるように同時に流量加速して添加し、かつ銀電位を−50mVに保った。二酸化チオ尿素1.5mgを添加した後、AgNO3 41.8gを含む水溶液132mLとKBr水溶液を、ダブルジェット法で13分間に渡り添加した。添加終了時の銀電位を+40mVになるようにKBr水溶液の添加を調整した。ベンゼンチオスルホン酸ナトリウム2mgを添加した後、KBrを添加して銀電位を−100mVに調整した。上述のAgI微粒子乳剤を、KI質量換算で6.2g添加した。添加終了後、直ちにAgNO3 88.5gを含む水溶液300mLを8分間に渡り添加した。添加終了時の電位が+60mVになるようにKBr水溶液の添加で調整した。水洗した後、ゼラチンを添加し、40℃でpH6.5、pAg8.2に調整した。化合物11および12を添加した後、61℃に昇温した。増感色素18、19、20および21を添加した後、K2IrCl6、チオシアン酸カリウム、塩化金酸、チオ硫酸ナトリウム、N,N−ジメチルセレノウレアを添加し、最適に化学増感した。化学増感終了時に化合物13および14を添加した。
【0570】
【化65】
【0571】
(Em−Kの製法)
分子量15000の低分子量ゼラチン4.9g、KBr 5.3gを含む水溶液1200mLを60℃に保ち、激しく攪拌した。AgNO3 8.75gを含む水溶液27mLとKBr 6.45gを含む水溶液36mLを、1分間に渡りダブルジェット法で添加した。75℃に昇温した後、AgNO3 6.9gを含む水溶液21mLを2分間に渡り添加した。NH4NO3 26g、1NのNaOH 56mLを順次、添加した後、熟成した。熟成終了後pHを4.8に調製した。AgNO3 141gを含む水溶液438mLとKBr 102.6gを含む水溶液458mLを、ダブルジェット法で、最終流量が初期流量の4倍になるように添加した。55℃に降温した後、AgNO3 7.1gを含む水溶液240mLとKIを6.46g含む水溶液を、ダブルジェット法で5分間に渡り添加した。KBrを7.1g添加した後、ベンゼンチオスルホン酸ナトリウム4mgとK2IrCl6 0.05mg添加した。AgNO3 57.2gを含む水溶液177mLとKBr 40.2gを含む水溶液223mLを、8分間に渡ってダブルジェット法で添加した。Em−Jとほぼ同様に水洗し、化学増感した。
【0572】
(Em−Lの製法)
Em−Kの調製において核形成時の温度を40℃に変更した以外は、ほぼ同様にして調製した。
【0573】
(Em−M、N、Oの製法)
Em−HまたはEm−Iとほぼ同様にして調製した。但し化学増感はEm−Jとほぼ同様の方法で行った。
Em−AからEm−Oのハロゲン化銀乳剤の特性値を表5にまとめて示した。
【0574】
【表5】
【0575】
1)支持体
本実施例で用いた支持体は、下記の方法により作成した。
ポリエチレン−2,6−ナフタレートポリマー100質量部と、紫外線吸収剤としてTinuvin P.326(チバ・ガイギーCiba−Geigy社製)2質量部とを乾燥した後、300℃にて溶融後、T型ダイから押し出し、140℃で3.3倍の縦延伸を行い、続いて130℃で3.3倍の横延伸を行い、さらに250℃で6秒間熱固定して、厚さ90μmのPEN(ポリエチレンナフタレート)フィルムを得た。なお、このPENフィルムにはブルー染料、マゼンタ染料及びイエロー染料(公開技法:公技番号94−6023号記載のI−1、I−4、I−6、I−24、I−26、I−27、II−5)を適当量添加した。さらに、直径20cmのステンレス巻き芯に巻き付けて、110℃、48時間の熱履歴を与え、巻き癖のつきにくい支持体とした。
【0576】
2)下塗層の塗設
上記支持体は、その両面にコロナ放電処理、UV放電処理、さらにグロー放電処理をした後、それぞれの面にゼラチン0.1g/m2、ソウジウム α−スルホ ジ−2−エチルヘキシルサクシネート0.01g/m2、サリチル酸0.04g/m2、p−クロロフェノール0.2g/m2、(CH2=CHSO2CH2CH2NHCO)2CH2 0.012g/m2、ポリアミド−エピクロルヒドリン重縮合物 0.02g/m2の下塗液を塗布して(10mL/m2、バーコーター使用)、下塗層を延伸時高温面側に設けた。乾燥は115℃、6分実施した(乾燥ゾーンのローラーや搬送装置はすべて115℃となっている)。
【0577】
3)バック層の塗設
下塗後の上記支持体の片方の面にバック層として下記組成の帯電防止層、磁気記録層さらに滑り層を塗設した。
3−1)帯電防止層の塗設
平均粒径0.005μmの酸化スズ−酸化アンチモン複合物(比抵抗は5Ω・cm)の微粒子粉末の分散物(2次凝集粒子径約0.08μm)0.2g/m2を、ゼラチン0.05g/m2、(CH2=CHSO2CH2CH2NHCO)2CH2 0.02g/m2、ポリ(重合度10)オキシエチレン−p−ノニルフェノール 0.005g/m2及びレゾルシン0.22g/m2と共に塗布した。
【0578】
3−2)磁気記録層の塗設
3−ポリ(重合度15)オキシエチレン−プロピルオキシトリメトキシシラン(15質量%)で被覆処理されたコバルト−γ−酸化鉄(比表面積43m2/g、長軸0.14μm、単軸0.03μm、飽和磁化89Am2/kg、Fe+2/Fe+3=6/94、表面は酸化アルミ酸化珪素で酸化鉄の2質量%で処理されている)0.06g/m2を、ジアセチルセルロース1.2g/m2(酸化鉄の分散はオープンニーダーとサンドミルで実施した)と共に、硬化剤としてC2H5C(CH2OCONH−C6H3(CH3)NCO)30.3g/m2を用い、また溶媒としてアセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンを用いてバーコーターで塗布し、膜厚1.2μmの磁気記録層を得た。マット剤としてシリカ粒子(0.3μm)と3−ポリ(重合度15)オキシエチレン−プロピルオキシトリメトキシシラン(15質量%)で処理被覆された研磨剤の酸化アルミ(0.15μm)をそれぞれ10mg/m2となるように添加した。乾燥は115℃で6分実施した(乾燥ゾーンのローラーや搬送装置はすべて115℃)。X−ライト(ブルーフィルター)での磁気記録層のDBの色濃度増加分は約0.1、また磁気記録層の飽和磁化モーメントは4.2Am2/kg、保磁力7.3×104A/m、角形比は65%であった。
【0579】
3−3)滑り層の調製
ジアセチルセルロース(25mg/m2)と、C6H13CH(OH)C10H20COOC40H81(化合物a,6mg/m2)/C50H101O(CH2CH2O)16H(化合物b,9mg/m2)混合物と塗布した。なお、この混合物は、キシレン/プロピレンモノメチルエーテル(1/1)中で105℃で溶融し、常温のプロピレンモノメチルエーテル(10倍量)に注加分散して作製した後、アセトン中で分散物(平均粒径0.01μm)にしてから添加した。マット剤としてシリカ粒子(0.3μm)と研磨剤の3−ポリ(重合度15)オキシエチレンプロピルオキシトリメトキシシラン(15質量%)で被覆された酸化アルミ(0.15μm)をそれぞれ15mg/m2となるように添加した。乾燥は115℃で6分行った(乾燥ゾーンのローラーや搬送装置はすべて115℃)。滑り層は、動摩擦係数0.06(5mmφのステンレス硬球、荷重100g、スピード6cm/分)、静摩擦係数0.07(クリップ法)であり、また後述する乳剤面と滑り層の動摩擦係数も0.12と優れた特性であった。
【0580】
4)感光層の塗設
次に、前記で得られたバック層の反対側に、下記の組成の各層を重層塗布し、カラーネガ感光材料である試料301を作成した。
【0581】
(感光層の組成)
各層に使用する素材の主なものは下記のように分類されている;
ExC:シアンカプラー UV :紫外線吸収剤
ExM:マゼンタカプラー HBS:高沸点有機溶剤
ExY:イエローカプラー H :ゼラチン硬化剤
(具体的な化合物は以下の記載で、記号の次に数値が付けられ、後ろに化学式が挙げられている)
各成分に対応する数字は、g/m2単位で表した塗布量を示し、ハロゲン化銀については銀換算の塗布量を示す。
【0582】
【0583】
第2層(第2ハレーション防止層)
黒色コロイド銀 銀 0.066
ゼラチン 0.407
ExM−1 0.050
ExF−1 2.0×10-3
HBS−1 0.074
固体分散染料 ExF−2 0.015
固体分散染料 ExF−3 0.020
【0584】
第3層(中間層)
平均粒子直径0.07μmのAgBrI粒子 銀 0.020
ExC−2 0.022
HBS−1 0.068
Cpd−1 0.075
ポリエチルアクリレートラテックス 0.085
ゼラチン 0.294
【0585】
第4層(低感度赤感乳剤層)
Em−M 銀 0.065
Em−N 銀 0.100
Em−O 銀 0.158
ExC−1 0.109
ExC−3 0.044
ExC−4 0.072
ExC−5 0.011
ExC−6 0.003
ExC−7 0.052
Cpd−2 0.025
Cpd−4 0.025
HBS−1 0.17
ゼラチン 0.80
【0586】
第5層(中感度赤感乳剤層)
Em−K 銀 0.21
Em−L 銀 0.62
ExC−1 0.14
ExC−2 0.026
ExC−3 0.020
ExC−4 0.12
ExC−5 0.016
ExC−6 0.007
ExC−10 0.007
Cpd−2 0.036
Cpd−4 0.028
HBS−1 0.16
ゼラチン 1.18
【0587】
第6層(高感度赤感乳剤層)
Em−J 銀 1.47
ExC−1 0.18
ExC−3 0.07
ExC−6 0.029
ExC−7 0.010
ExY−5 0.008
Cpd−2 0.046
Cpd−4 0.077
HBS−1 0.25
HBS−2 0.12
ゼラチン 2.12
【0588】
第7層(中間層)
Cpd−1 0.089
固体分散染料ExF−4 0.030
HBS−1 0.050
ポリエチルアクリレートラテックス 0.83
ゼラチン 0.84
【0589】
第8層(赤感層へ重層効果を与える層)
Em−E 銀 0.560
Cpd−4 0.030
ExM−2 0.096
ExM−3 0.028
ExY−1 0.031
ExG−1 0.006
HBS−1 0.085
HBS−3 0.003
ゼラチン 0.58
【0590】
第9層(低感度緑感乳剤層)
Em−G 銀 0.39
Em−H 銀 0.28
Em−I 銀 0.35
ExM−2 0.36
ExM−3 0.045
ExC−9 0.008
ExG−1 0.005
HBS−1 0.28
HBS−3 0.01
HBS−4 0.27
ゼラチン 1.39
【0591】
第10層(中感度緑感乳剤層)
Em−F 銀 0.20
Em−G 銀 0.25
ExC−6 0.005
ExC−10 0.005
ExC−9 0.004
ExM−2 0.031
ExM−3 0.029
ExY−1 0.006
ExM−4 0.028
ExG−1 0.005
HBS−1 0.064
HBS−3 2.1×10-3
ゼラチン 0.44
【0592】
第11層(高感度緑感乳剤層)
Em−A 銀 0.99
ExC−6 0.004
ExC−10 0.007
ExC−9 0.002
ExM−1 0.016
ExM−3 0.036
ExM−4 0.020
ExM−5 0.004
ExY−5 0.003
ExM−2 0.013
ExG−1 0.005
Cpd−4 0.007
HBS−1 0.18
ポリエチルアクリレートラテックス 0.099
ゼラチン 1.11
【0593】
第12層(イエローフィルター層)
黄色コロイド銀 銀 0.047
Cpd−1 0.16
固体分散染料ExF−5 0.010
固体分散染料ExF−6 0.010
HBS−1 0.082
ゼラチン 1.057
【0594】
第13層(低感度青感乳剤層)
Em−B 銀 0.18
Em−C 銀 0.20
Em−D 銀 0.07
ExC−1 0.041
ExC−8 0.012
ExY−1 0.035
ExY−2 0.71
ExY−3 0.10
ExY−4 0.005
Cpd−2 0.10
Cpd−3 4.0×10-3
HBS−1 0.24
ゼラチン 1.41
【0595】
第14層(高感度青感乳剤層)
実施例1の乳剤I−1 銀 0.75
ExC−1 0.013
ExY−2 0.31
ExY−3 0.05
ExY−6 0.062
HBS−1 0.10
ゼラチン 0.91
【0596】
第15層(第1保護層)
平均粒子直径0.07μmのAgBrI粒子 銀 0.30
UV−1 0.21
UV−2 0.10
UV−3 0.18
UV−4 0.025
UV−5 0.07
F−18 0.009
F−19 0.005
F−20 0.005
HBS−1 0.12
HBS−4 5.0×10-2
ゼラチン 2.3
【0597】
第16層(第2保護層)
H−1 0.40
B−1(直径1.7μm) 5.0×10-2
B−2(直径1.7μm) 0.15
B−3 0.05
S−1 0.20
ゼラチン 0.75
【0598】
更に、各層に適宜、保存性、処理性、圧力耐性、防黴・防菌性、帯電防止性及び塗布性をよくするために、W−1ないしW−5、B−4ないしB−6、F−1ないしF−18及び、鉄塩、鉛塩、金塩、白金塩、パラジウム塩、イリジウム塩、ルテニウム塩、ロジウム塩が含有されている。また、第8層の塗布液にハロゲン化銀1モル当たり8.5×10-3グラム、第11層に7.9×10-3グラムのカルシウムを硝酸カルシウム水溶液で添加し、試料を作製した。
【0599】
第14層の実施例1で調製した乳剤I−1を実施例1、2で調製した乳剤I−2、I−4、I−6、I−7に置き換えて試料302〜305を作成した。更に試料302〜305に対し還元性化合物R−3を乳化物に添加した試料306〜309を作成した。
【0600】
有機固体分散染料の分散物の調製
下記、ExF−3を次の方法で分散した。即ち、水21.7mL及び5%水溶液のp−オクチルフェノキシエトキシエトキシエタンスルホン酸ソーダ3mL並びに5%水溶液のp−オクチルフェノキシポリオキシエチレンエーテル(重合度10)0.5gとを700mLのポットミルに入れ、染料ExF−3を5.0gと酸化ジルコニウムビーズ(直径1mm)500mLを添加して内容物を2時間分散した。この分散には中央工機製のBO型振動ボールミルを用いた。分散後、内容物を取り出し、12.5%ゼラチン水溶液8gに添加し、ビーズを濾過して除き、固体分散染料ExF−3を得た。染料微粒子の平均粒径は0.44μmであった。
【0601】
同様にして、固体分散染料ExF−4を得た。染料微粒子の平均粒径は0.45μmであった。ExF−2は欧州特許出願公開(EP)第549,489A号明細書の実施例1に記載の微小析出(Microprecipitation)分散方法により分散した。平均粒径は0.06μmであった。
【0602】
固体分散染料ExF−6を以下の方法で分散した。
水を18%含むExF−6のウェットケーキ2800gに4000gの水及びW−2の3%溶液を376g加えて攪拌し、ExF−6の濃度32%のスラリーとした。次にアイメックス(株)製ウルトラビスコミル(UVM−2)に平均粒径0.5mmのジルコニアビーズを1700mL充填し、スラリーを通して周速約10m/sec、吐出量0.5L/minで8時間粉砕した。
【0603】
上記各層の形成に用いた化合物は、以下に示すとおりである。
【0604】
【化66】
【0605】
【化67】
【0606】
【化68】
【0607】
【化69】
【0608】
【化70】
【0609】
【化71】
【0610】
【化72】
【0611】
【化73】
【0612】
【化74】
【0613】
【化75】
【0614】
【化76】
【0615】
【化77】
【0616】
【化78】
【0617】
【化79】
【0618】
【化80】
【0619】
【化81】
【0620】
【化82】
【0621】
これらの試料は40℃、相対湿度70%の条件下で14時間放置して硬膜処理をした。その後、富士フイルム(株)製ゼラチンフィルターSC−39(カットオフ波長が390nmである長波長光透過フィルター)と連続ウェッジを通して1/100秒間露光した。現像は富士写真フイルム社製自動現像機FP−360Bを用いて以下により行った。尚、漂白浴のオーバーフロー液を後浴へ流さず、全て廃液タンクへ排出する様に改造を行った。このFP−360Bは発明協会公開技法94−4992号に記載の蒸発補正手段を搭載している。
【0622】
処理工程及び処理液組成を以下に示す。
【0623】
安定液及び定着液は(2)から(1)への向流方式であり、水洗水のオーバーフロー液は全て定着浴(2)へ導入した。尚、現像液の漂白工程への持ち込み量、漂白液の定着工程への持ち込み量、及び定着液の水洗工程への持ち込み量は感光材料35mm幅1.1m当たりそれぞれ2.5mL、2.0mL、2.0mLであった。また、クロスオーバーの時間はいずれも6秒であり、この時間は前工程の処理時間に包含される。
上記処理機の開口面積は発色現像液で100cm2、漂白液で120cm2、その他の処理液は約100cm2であった。
【0624】
以下に処理液の組成を示す。
【0625】
【0626】
(定着(1)タンク液)
上記漂白タンク液と下記定着タンク液の5対95(容量比)混合液
(pH6.8)
【0627】
(定着(2)) タンク液(g) 補充液(g)
チオ硫酸アンモニウム水溶液 240mL 720 mL
(750g/L)
イミダゾール 7 21
メタンチオスルホン酸アンモニウム 5 15
メタンスルフィン酸アンモニウム 10 30
エチレンジアミン四酢酸 13 39
水を加えて 1.0L 1.0L
pH〔アンモニア水、酢酸で調整〕 7.4 7.45
【0628】
(水洗水)
水道水をH型強酸性カチオン交換樹脂(ロームアンドハース社製アンバーライトIR−120B)と、OH型強塩基性アニオン交換樹脂(同アンバーライトIR−400)を充填した混床式カラムに通水してカルシウム及びマグネシウムイオン濃度を3mg/L以下に処理し、続いて二塩化イソシアヌール酸ナトリウム20mg/Lと硫酸ナトリウム150mg/Lを添加した。この液のpHは6.5〜7.5の範囲にあった。
【0629】
【0630】
現像処理後の試料を青色フィルターで濃度測定をすることにより、フレッシュ写真性の評価を行った。感度はカブリ濃度プラス0.2の濃度に到達するのに必要な露光量の逆数の相対値で表示した。
【0631】
また、試料を別途50℃、80%RHの条件下で3日間経時させた後、上記と同様の、露光、現像および評価を行い、生保存性の評価を行った。
結果を表6に示す。
【0632】
【表6】
【0633】
表6から明らかなように、フルカラー写真感光材料においても本発明において規定する要件を満たすハロゲン化銀乳剤及び例示化合物24あるいは11を使用し、さらに還元性化合物R−1とR−3を組み合せて用いることにより高感度とフレッシュ写真性におけるカブリ低減および保存性がさらに改良された感材を得ることができることがわかる。
【0634】
(実施例4)
本発明の一般式(C−1)で表される色素形成カプラーとタイプ(1)〜(5)で表される化合物の併用による感度アップ効果について説明する。
【0635】
(乳剤A−4の調製)
実施例1の乳剤A−3の調製において本発明の1電子酸化体が1電子以上の電子を放出し得る化合物を例示化合物24に置き換えることにより乳剤A−4を調製した。
【0636】
(乳剤A−5〜A−7の調製)
実施例2で示した還元性化合物R−1を乳剤中の銀量に対して(表7)の如き含有量になる様に実施例1、および本実施例で調製した乳剤A−1、A−2、A−4の何れかに添加し、乳剤A−5〜A−7を得た。
【0637】
(塗布試料401〜403の作成)
実施例1の試料101において表2に示した塗布条件で用いたマゼンタ色素形成カプラ−を実施例3の試料301 第14層に用いているイエロー色素形成カプラ−ExY−2に等モル数で置き換えることで試料401を作成した。
【0638】
試料401に用いている乳剤A−1をA−2、A−4に置換えることで試料402、403を作成した。
【0639】
(塗布試料416〜418の作成)
試料401〜403に対し、用いる乳剤をA−4〜A−7に置換え、更に還元性化合物R−3を添加(還元性化合物R−3の添加量については表7参照)することで試料416〜418を作成した。
【0640】
(試料404〜415、419〜430の作成)
上記試料401〜403、416〜418に用いているイエロー色素形成カプラ−ExY−2を本発明のイエロー色素形成カプラ-である例示化合物C1、C3、C5、C31に置き換えることにより塗布試料404〜415、419〜430を作成した。
【0641】
これらの試料は40℃、相対湿度70%の条件下に14時間放置して硬膜処理をした。その後、富士フイルム(株)製ゼラチンフィルターSC−39(カットオフ波長が390nmである長波長光透過フィルター)と連続ウェッジを通して1/100秒間露光を行い、実施例1と同じ処理条件で現像処理を行った試料を青色フィルターで濃度測定することにより写真性能の評価を行った。
【0642】
また、試料を別途50℃、80%RHの条件下で3日間経時させた後、上記と同様の露光、処理および写真性能の評価を行うことによって生保存性の評価を行った。
【0643】
写真性能の結果を、下記の表7に示す。感度はカブリ濃度プラス0.2の濃度に到達するのに必要な露光量の逆数の相対値で表示した。(試料401を基準:100とした)。
【0644】
【表7−1】
【0645】
【表7−2】
【0646】
表7から明らかなように、本発明のイエロー色素形成カプラーC1、C3、C5、C31を用いた試料は、対応する比較例イエロー色素形成カプラーExY−2を用いた試料に対し、フレッシュでのカブリレベルが同等でありながら感度が高くなっていることがわかる。
【0647】
さらに本発明のタイプ(1)〜(5)で表される化合物である例示化合物24、11を添加した試料を比較しても本発明のイエロー色素形成カプラーC1、C3、C5、C31を用いた試料は、対応する比較例イエロー色素形成カプラーExY−2を用いた試料に対し、フレッシュでのカブリレベルが同等でありながら感度が高くなっていることがわかる。
【0648】
また、還元性化合物R−1とR−3を合わせて併用することにより、感度の低下を引き起こすことなく、被りがさらに低減されることがわかる。
【0649】
本発明のイエロー色素形成カプラーを用いた試料は、例示化合物24、11を添加の有無にかかわらず比較例イエロー色素形成カプラーExY−2を用いた試料に比べ、Dmax.が高く、色相が鮮鋭であった。
【0650】
(実施例5)
多層カラ−写真感光材料における本発明のタイプ(1)〜(5)で表わされる化合物、一般式(C−1)で表される色素形成カプラー及び、本発明の平板粒子乳剤の併用による高感度化について説明する。
【0651】
(塗布試料501〜520の作成)
実施例3の試料301〜309において、第14層および第13層に使用しているイエロー色素形成カプラーExY−2を本発明のイエロー色素形成カプラーである例示化合物C1、C3、C5、C31に置き換えることで塗布試料501〜509、510〜524を作成した。
【0652】
これらの試料は40℃、相対湿度70%の条件下に14時間放置して硬膜処理をした。その後、富士フイルム(株)製ゼラチンフィルターSC−39(カットオフ波長が390nmである長波長光透過フィルター)と連続ウェッジを通して1/100秒間露光を行い、実施例5と同じ処理条件で現像処理を行った試料を青色フィルターで濃度測定することにより写真性能の評価を行った。
【0653】
また、試料を別途50℃、80%RHの条件下で3日間経時させた後、上記と同様の露光、処理および写真性能の評価を行うことによって生保存性の評価を行った。
【0654】
写真性能の結果を、下記の表8に示す。感度はカブリ濃度プラス0.2の濃度に到達するのに必要な露光量の逆数の相対値で表示した。(試料501を基準:100とした)
【0655】
【表8−1】
【0656】
【表8−2】
【0657】
表8から明らかなように、フルカラー写真感光材料においても本発明のイエロー色素形成カプラーC1、C3、C5、C31を用いた試料は、対応する比較例イエロー色素形成カプラーExY−2を用いた試料に対し、フレッシュでのカブリレベルが同等でありながら感度が高くなっていることがわかる。
【0658】
さらに本発明のタイプ(1)〜(5)で表される化合物である例示化合物24、11を添加した試料を比較しても本発明のイエロー色素形成カプラーC1、C3、C5、C31を用いた試料は、対応する比較例イエロー色素形成カプラーExY−2を用いた試料に対し、フレッシュでのカブリレベルが同等でありながら感度が高くなっていることがわかる。
【0659】
また、還元性化合物R−1とR−3を合わせて併用することにより、感度の低下を引き起こすことなく、被りがさらに低減されることがわかる。
【0660】
フルカラー写真感光材料においても本発明のイエロー色素形成カプラーを用いた試料は、例示化合物24、11を添加の有無にかかわらず比較例イエロー色素形成カプラーExY−2を用いた試料に比べ、イエロー発色のDmax.が高く、色相が鮮鋭であった。
【0661】
(実施例6)
本発明において用いられる平板粒子乳剤のもう一つの形態であるエピタキシャル接合を有する平板粒子乳剤およびタイプ(1)〜(5)で表わされる化合物の併用による高感度と低かぶりの両立について説明する。
【0662】
(乳剤K−1の調製)
実施例1の乳剤Aの調製において第4シェル形成後を以下の様に変更することにより乳剤Kを調製した。第4シェル形成後、0.3%KI水溶液55mLを10分かけて添加した。その後直ちに、AgNO3 14.2gを含む水溶液100mLとNaCl 2.1g、KBr 4.17g含む水溶液120mLとAgI微粒子0.0133molを含む溶液を同時に添加した。この際、添加されるAgNO3 1molに対して9.4×10-4molのK4[Ru(CN)6]を存在させた。その後、増感色素を添加した(エピタキシャルの安定化のために)。水洗した後、PAGI法に従って分子量分布を測定した際に分子量28万以上の成分を30%含むゼラチンを添加し40℃でpH,5.8、pAg,8.7に調整した。
【0663】
還元性化合物R−1を銀量に対して1.5×10-3モルになるように添加した後、60℃に昇温した。増感色素11および12を添加した後に、チオシアン酸カリウム、塩化金酸、チオ硫酸ナトリウム、N,N−ジメチルセレノウレアを添加し最適に化学増感した。化学増感終了時に化合物13および化合物14を添加した。ここで、最適に化学増感するとは、増感色素ならびに各化合物をハロゲン化銀1molあたり10-1から10-8molの添加量範囲から選択したことを意味する。
【0664】
得られた粒子を走査電子顕微鏡で観察したところ、平板状粒子の頂点近傍にエピタキシャル層が付着していた。
【0665】
(乳剤L−1〜N−1の調製)
乳剤K−1の調製において第1シェルおよび第2シェルのKBr水溶液の代わりにKIを含むKBr水溶液を用い、第1シェルおよび第2シェルの沃化銀含有率を変化させて乳剤L−1〜N−1を調製した。乳剤Kを含め、各乳剤の特徴を下記表9に示す。
【0666】
乳剤K−1に対してL−1〜N−1は厚みがやや変化していたが、いずれも全投影面積の70%以上が円相当径4.1μm以上で厚み0.090μm以下の平板粒子により占められていた。
【0667】
またいずれの乳剤も、走査電子顕微鏡で観察したところ、平板状粒子の頂点近傍にエピタキシャル層が付着していた。
【0668】
【表9】
【0669】
(乳剤K−2〜K−4の調製)
化学増感終了後、化合物13および14を添加した後に本発明の1電子酸化体が1電子以上の電子を放出し得る化合物である例示化合物24、43あるいは56を乳剤中の銀量に対して8×10-6モルになるように添加した以外は乳剤K−1と同様にして乳剤K−2〜K−4を得た。
【0670】
(乳剤L−2〜L−4、M−2〜M−4、N−2〜N−4の調製)
化学増感終了後、化合物13および14を添加した後に本発明の1電子酸化体が1電子以上の電子を放出し得る化合物である例示化合物24、43あるいは56を乳剤中の銀量に対して8×10-6モルになるように添加した以外はそれぞれ乳剤L−1、乳剤M−1、乳剤N−1と同様にして乳剤L−2〜L−4、M−2〜M−4、N−2〜N−4を得た。
【0671】
(塗布試料601〜632の作成)
実施例1と同様に下塗り層を設けてある三酢酸セルロースフィルム支持体に還元性化合物R−5を添加した以外は実施例1の表2記載と同じ条件(還元性化合物R−5の添加水準については表10に記載)で上記の化学増感を施した乳剤K−1からN−4を保護層を設けて塗布し、試料601〜632を作成した。
【0672】
【化83】
【0673】
【表10−1】
【0674】
【表10−2】
【0675】
これらの試料は40℃、相対湿度70%の条件下に14時間放置して硬膜処理をした。その後、富士フイルム(株)製ゼラチンフィルターSC−39(カットオフ波長が390nmである長波長光透過フィルター)と連続ウェッジを通して1/100秒間露光を行い、実施例1と同じ処理条件で現像処理を行った試料を緑色フィルターで濃度測定することにより写真性能の評価を行った。
また、試料を別途50℃、80%RHの条件下で3日間経時させた後、上記と同様の露光、処理および写真性能の評価を行うことによって生保存性の評価を行った。
【0676】
写真性能の結果を、前記の表10に示す。感度はカブリ濃度プラス0.2の濃度に到達するのに必要な露光量の逆数の相対値で表示した。(試料601を基準:100とした)。
【0677】
さらに各乳剤における本発明の例示化合物添加による感度上昇分を比較するため各乳剤毎の相対感度に対する感度も併記した(相対感度-2)。
【0678】
表10からまず第1に、本発明において規定する要件を満足する平板粒子乳剤は乳剤自体の感度も高くなっていることがわかる。即ち乳剤K−1、L−1、M−1、N−1の比較において各乳剤のハロゲン化銀粒子形状は同等であるが、ハロゲン化銀粒子の層構造、あるいは沃化銀含有率が本発明において規定する要件を満足する場合に高感度であることがわかる。
【0679】
次に本発明において規定する要件を満足する平板粒子乳剤はタイプ(1)〜(5)で表される化合物の添加による感度上昇が顕著に大きいことわかる。即ち、乳剤K−1、L−1、M−1、N−1それぞれに対する本発明の例示化合物24、43あるいは56の添加による感度上昇を比較すると本発明において規定する要件を満足する平板粒子乳剤M−1に添加した場合、他の乳剤とカブリ値がほぼ同等でありながら感度上昇が特に大きいことがわかる。
【0680】
更に実施例6においては、K−1〜N−4の各乳剤の調製において還元性化合物R−1を化学増感に先だって添加しており、還元性化合物R−1の添加位置は化学増感後でも化学増感前でも同様に効果を示すことがわかる。
【0681】
(実施例7)
特開2001−142170号公報に記載の実施例5の試料505において、高感度および低感度青感性乳剤層の各層に本発明の電子を放出し得る化合物である例示化合物11、32、あるいはG-24を添加し、かつ該感光性層に用いられるイエロー色素形成カプラ−を本発明のカプラ−である例示化合物C1、C3、C5、あるいはC31に置き換えて試料を作成した。実施例6と同様にイエロー色素形成カプラ−はタイプとするイエローカプラ−と比較し、電子を放出し得る化合物の有無の試料を作成した。実施例6と同様の評価を行い、本発明のイエロー色素形成カプラ−と電子を放出し得る化合物を併用することにより、大サイズ領域の平板粒子で圧力性が改良された感材において、感度が高くカブリが小さい良好な写真性が得られた。
【0682】
(実施例8)
特開2001−159799号公報に記載の実施例4の試料202において、高感度および低感度青感性乳剤層の各層に本発明の電子を放出し得る化合物である例示化合物1、60、あるいは59を添加し、かつ該感光性層に用いられるイエロー色素形成カプラ−を本発明のカプラ−である例示化合物C1、C3、C5、あるいはC31に置き換えて試料を作成した。実施例6と同様にイエロー色素形成カプラ−はタイプとするイエローカプラ−と比較し、電子を放出し得る化合物の有無の試料を作成した。実施例6と同様の評価を行い、本発明のイエロー色素形成カプラ−と電子を放出し得る化合物を併用することにより、高感度で処理依存性の小さい大サイズ平板乳剤において、感度が高くカブリが小さい良好な写真性が得られた。
【0683】
(実施例9)
特開2000−347336号公報に記載の実施例7の試料905において、高感度および低感度青感性乳剤層の各層に本発明の電子を放出し得る化合物である例示化合物60、24、あるいはG-1を添加し、かつ該感光性層に用いられるイエロー色素形成カプラ−を本発明のカプラ−である例示化合物C1、C3、C5、あるいはC31に置き換えて試料を作成した。実施例6と同様にイエロー色素形成カプラ−はタイプとするイエローカプラ−と比較し、電子を放出し得る化合物の有無の試料を作成した。実施例6と同様の評価を行い、本発明のイエロー色素形成カプラ−と電子を放出し得る化合物を併用することにより、乳剤の分散媒相中に無機微粒子を有する感材において、感度が高くカブリが小さい良好な写真性が得られた。
【0684】
(実施例10)
特開平11−295832号公報に記載の実施例9の試料904において、高感度および低感度青感性乳剤層の各層に本発明の電子を放出し得る化合物である例示化合物11、23、あるいは43を添加し、かつ該感光性層に用いられるイエロー色素形成カプラ−を本発明のカプラ−である例示化合物C1、C3、C5、あるいはC31に置き換えて試料を作成した。実施例6と同様にイエロー色素形成カプラ−はタイプとするイエローカプラ−と比較し、電子を放出し得る化合物の有無の試料を作成した。実施例6と同様の評価を行い、本発明のイエロー色素形成カプラ−と電子を放出し得る化合物を併用することにより、沃化物イオン放出剤から沃化物イオンを急激に生成せしめることのより形成した高ヨード層を有する乳剤において、感度が高くカブリが小さい良好な写真性が得られた。
【0685】
(実施例11)
特開2000−321698号公報に記載の実施例8の試料222において、高感度および低感度青感性乳剤層の各層に本発明の電子を放出し得る化合物である例示化合物60、32、あるいはG-24を添加し、かつ該感光性層に用いられるイエロー色素形成カプラ−を本発明のカプラ−である例示化合物C1、C3、C5、あるいはC31に置き換えて試料を作成した。実施例6と同様にイエロー色素形成カプラ−はタイプとするイエローカプラ−と比較し、電子を放出し得る化合物の有無の試料を作成した。実施例6と同様の評価を行い、本発明のイエロー色素形成カプラ−と電子を放出し得る化合物を併用することにより、アスペクト比が8以上で平均ヨード含量が2モル以上で転位線を10本以上有し粒子間ヨード分布の変動係数が20%以下である乳剤において、感度が高くカブリが小さい良好な写真性が得られた。
【0686】
(実施例12)
特開2000−231175号公報に記載の実施例1の試料109において、高感度および低感度青感性乳剤層の各層に本発明の電子を放出し得る化合物である例示化合物1、25、あるいは40を添加し、かつ該感光性層に用いられるイエロー色素形成カプラ−を本発明のカプラ−である例示化合物C1、C3、C5、あるいはC31に置き換えて試料を作成した。実施例6と同様にイエロー色素形成カプラ−はタイプとするイエローカプラ−と比較し、電子を放出し得る化合物の有無の試料を作成した。実施例6と同様の評価を行い、本発明のイエロー色素形成カプラ−と電子を放出し得る化合物を併用することにより、感度が高くカブリが小さい良好な写真性が得られた。
【0687】
(実施例13)
特開2001−324773号公報に記載の実施例3の試料302において、高感度および低感度青感性乳剤層の各層に本発明の電子を放出し得る化合物である例示化合物60、59、あるいはG-12を添加し、かつ該感光性層に用いられるイエロー色素形成カプラ−を本発明のカプラ−である例示化合物C1、C3、C5、あるいはC31に置き換えて試料を作成した。実施例6と同様にイエロー色素形成カプラ−はタイプとするイエローカプラ−と比較し、電子を放出し得る化合物の有無の試料を作成した。実施例6と同様の評価を行い、本発明のイエロー色素形成カプラ−と電子を放出し得る化合物を併用することにより、感度が高くカブリが小さい良好な写真性が得られた。
【0688】
(実施例14)
特開平9−96891号公報に記載の赤外線吸収染料(62)、(63)、(64)、(72)、(74)、(87)を本発明の実施例7の第2層に導入しした以外は実施例7と同様に試料2401〜2424を作成した。実施例7と同様の評価を行ったところ、感度が高くカブリが小さい良好な写真性が得られた。
【0689】
(実施例15)
特開2001−228572号公報に記載の実施例4の試料403において、高感度および低感度青感性乳剤層の各層に本発明の電子を放出し得る化合物である例示化合物1、60、あるいは59を添加し、かつ該感光性層に用いられるイエロー色素形成カプラ−を本発明のカプラ−である例示化合物C1、C3、C5、あるいはC31に置き換えて試料を作成した。実施例6と同様にイエロー色素形成カプラ−はタイプとするイエローカプラ−と比較し、電子を放出し得る化合物の有無の試料を作成した。実施例6と同様の評価を行い、本発明のイエロー色素形成カプラ−と電子を放出し得る化合物を併用することにより、ハロゲン化銀乳剤粒子の等価円相当直径分布の変動係数が40ないし3%であり、(111)面を主表面とする沃化銀または沃塩臭化銀平板粒子で、等価円相当直径が1.0μm以上かつ粒子厚みが0.10μm以下で、辺や角の一部が欠けていない乳剤において、感度が高くカブリが小さい良好な写真性が得られた。
【0690】
(実施例16)
特開2001−264911号公報に記載の実施例6の試料において、高感度および低感度青感性乳剤層の各層に本発明の電子を放出し得る化合物である例示化合物60、23、あるいは43を添加し、かつ該感光性層に用いられるイエロー色素形成カプラ−を本発明のカプラ−である例示化合物C1、C3、C5、あるいはC31に置き換えて試料を作成した。実施例6と同様にイエロー色素形成カプラ−はタイプとするイエローカプラ−と比較し、電子を放出し得る化合物の有無の試料を作成した。実施例6と同様の評価を行い、本発明のイエロー色素形成カプラ−と電子を放出し得る化合物を併用することにより、大サイズ領域の平板粒子で圧力性および保存性が改良された感材において、感度が高くカブリが小さい良好な写真性が得られた。
【0691】
(実施例17)
特開2001−281778号公報に記載の実施例7の試料713において、高感度および低感度青感性乳剤層の各層に本発明の電子を放出し得る化合物である例示化合物1、11、あるいは32を添加し、かつ該感光性層に用いられるイエロー色素形成カプラ−を本発明のカプラ−である例示化合物C1、C3、C5、あるいはC31に置き換えて試料を作成した。実施例6と同様にイエロー色素形成カプラ−はタイプとするイエローカプラ−と比較し、電子を放出し得る化合物の有無の試料を作成した。実施例6と同様の評価を行い、本発明のイエロー色素形成カプラ−と電子を放出し得る化合物を併用することにより、厚み0.1μm以下の沃臭化銀または沃塩臭化銀粒子で電子捕獲ゾーンを有し粒子内部に年輪構造が観察されない沃臭化銀相を有する乳剤において、感度が高くカブリが小さい良好な写真性が得られた。
【0692】
(実施例18)
特開2001−296627号公報に記載の実施例2の試料205において、高感度および低感度青感性乳剤層の各層に本発明の電子を放出し得る化合物である例示化合物56、59、あるいはG-12を添加し、かつ該感光性層に用いられるイエロー色素形成カプラ−を本発明のカプラ−である例示化合物C1、C3、C5、あるいはC31に置き換えて試料を作成した。実施例6と同様にイエロー色素形成カプラ−はタイプとするイエローカプラ−と比較し、電子を放出し得る化合物の有無の試料を作成した。実施例6と同様の評価を行い、本発明のイエロー色素形成カプラ−と電子を放出し得る化合物を併用することにより、平板状粒子の調製で生じる非平板状粒子、特に棒状粒子の生成を低減させた乳剤において、感度が高くカブリが小さい良好な写真性が得られた。
【0693】
(実施例19)
特開2002−169240号公報に記載の実施例3の試料303において、高感度および低感度青感性乳剤層の各層に本発明の電子を放出し得る化合物である例示化合物11、35、あるいはG-1を添加し、かつ該感光性層に用いられるイエロー色素形成カプラ−を本発明のカプラ−である例示化合物C1、C3、C5、あるいはC31に置き換えて試料を作成した。実施例6と同様にイエロー色素形成カプラ−はタイプとするイエローカプラ−と比較し、電子を放出し得る化合物の有無の試料を作成した。実施例6と同様の評価を行い、本発明のイエロー色素形成カプラ−と電子を放出し得る化合物を併用することにより、塗布液の溶解経時安定性が改良された乳剤において、感度が高くカブリが小さい良好な写真性が得られた。
【0694】
(実施例20)
特開2001−255613号公報に記載の実施例2の試料205において、高感度および低感度青感性乳剤層の各層に本発明の電子を放出し得る化合物である例示化合物56、24、あるいはG-12を添加し、かつ該感光性層に用いられるイエロー色素形成カプラ−を本発明のカプラ−である例示化合物C1、C3、C5、あるいはC31に置き換えて試料を作成した。実施例6と同様にイエロー色素形成カプラ−はタイプとするイエローカプラ−と比較し、電子を放出し得る化合物の有無の試料を作成した。実施例6と同様の評価を行い、本発明のイエロー色素形成カプラ−と電子を放出し得る化合物を併用することにより、大サイズ領域の圧力カブリの少ない(111)平板粒子において、感度が高くカブリが小さい良好な写真性が得られた。
【0695】
(実施例21)
特開2002−268162号公報に記載の実施例3の試料304において、高感度および低感度青感性乳剤層の各層に本発明の電子を放出し得る化合物である例示化合物1、56、あるいは35を添加し、かつ該感光性層に用いられるイエロー色素形成カプラ−を本発明のカプラ−である例示化合物C1、C3、C5、あるいはC31に置き換えて試料を作成した。実施例6と同様にイエロー色素形成カプラ−はタイプとするイエローカプラ−と比較し、電子を放出し得る化合物の有無の試料を作成した。実施例6と同様の評価を行い、本発明のイエロー色素形成カプラ−と電子を放出し得る化合物を併用することにより、経時保存時のカブリを低減した平板粒子において、感度が高くカブリが小さい良好な写真性が得られた。
【0696】
(実施例22)
特開2001−235821号公報に記載の実施例3の試料209において、高感度および低感度青感性乳剤層の各層に本発明の電子を放出し得る化合物である例示化合物56、60、あるいは23を添加し、かつ該感光性層に用いられるイエロー色素形成カプラ−を本発明のカプラ−である例示化合物C1、C3、C5、あるいはC31に置き換えて試料を作成した。実施例6と同様にイエロー色素形成カプラ−はタイプとするイエローカプラ−と比較し、電子を放出し得る化合物の有無の試料を作成した。実施例6と同様の評価を行い、本発明のイエロー色素形成カプラ−と電子を放出し得る化合物を併用することにより、塩化銀含有率が1〜6モル%、沃化銀含有率が0.5〜10モル%の完全エピタキシャル乳剤において、感度が高くカブリが小さい良好な写真性が得られた。
【0697】
(実施例23)
特開2002−169241号公報に記載の実施例4の試料202において、高感度および低感度青感性乳剤層の各層に本発明の電子を放出し得る化合物である例示化合物11、56、あるいは40を添加し、かつ該感光性層に用いられるイエロー色素形成カプラ−を本発明のカプラ−である例示化合物C1、C3、C5、あるいはC31に置き換えて試料を作成した。実施例6と同様にイエロー色素形成カプラ−はタイプとするイエローカプラ−と比較し、電子を放出し得る化合物の有無の試料を作成した。実施例6と同様の評価を行い、本発明のイエロー色素形成カプラ−と電子を放出し得る化合物を併用することにより、(111)面を主表面とする沃塩臭化銀平板粒子で少なくとも一つの頂点部にエピタキシャル接合を有する乳剤において、感度が高くカブリが小さい良好な写真性が得られた。
【0698】
(実施例24)
特開2002−278008号公報に記載の実施例3において、高感度および低感度青感性乳剤層の各層に本発明の電子を放出し得る化合物である例示化合物56、60、あるいはG-12を添加し、かつ該感光性層に用いられるイエロー色素形成カプラ−を本発明のカプラ−である例示化合物C1、C3、C5、あるいはC31に置き換えて試料を作成した。実施例6と同様にイエロー色素形成カプラ−はタイプとするイエローカプラ−と比較し、電子を放出し得る化合物の有無の試料を作成した。実施例6と同様の評価を行い、本発明のイエロー色素形成カプラ−と電子を放出し得る化合物を併用することにより、(111)面を主表面とする沃塩臭化銀平板粒子で六角形の少なくとも一つの頂点部の塩化銀含量が5〜25モル%のエピタキシャル接合部を有する乳剤において、感度が高くカブリが小さい良好な写真性が得られた。
【0699】
(実施例25)
特開2002−169239号公報に記載の実施例3の試料303において、高感度および低感度青感性乳剤層の各層に本発明の電子を放出し得る化合物である例示化合物1、56、あるいは40を添加し、かつ該感光性層に用いられるイエロー色素形成カプラ−を本発明のカプラ−である例示化合物C1、C3、C5、あるいはC31に置き換えて試料を作成した。実施例6と同様にイエロー色素形成カプラ−はタイプとするイエローカプラ−と比較し、電子を放出し得る化合物の有無の試料を作成した。実施例6と同様の評価を行い、本発明のイエロー色素形成カプラ−と電子を放出し得る化合物を併用することにより、(111)面を主表面とする沃塩臭化銀平板粒子で等価円相当直径が3μm以上でアスペクト比が8以上でエピタキシャル接合部を有する乳剤において、感度が高くカブリが小さい良好な写真性が得られた。
【0700】
(実施例26)
特開平7−134351号公報に記載の実施例5の試料101において、高感度および低感度青感性乳剤層の各層に本発明の電子を放出し得る化合物である例示化合物11、60、あるいはG-1を添加し、かつ該感光性層に用いられるイエロー色素形成カプラ−を本発明のカプラ−である例示化合物C1、C3、C5、あるいはC31に置き換えて試料を作成した。実施例6と同様にイエロー色素形成カプラ−はタイプとするイエローカプラ−と比較し、電子を放出し得る化合物の有無の試料を作成した。実施例6と同様の評価を行い、本発明のイエロー色素形成カプラ−と電子を放出し得る化合物を併用することにより、ハロゲン化銀への吸着基としてヒドラジン化合物を含有する感材において、感度が高くカブリが小さい良好な写真性が得られた。
【0701】
(実施例27)
特開2000−250157号公報に記載の実施例6の試料602において、高感度および低感度青感性乳剤層の各層に本発明の電子を放出し得る化合物である例示化合物1、60、あるいは59を添加し、かつ該感光性層に用いられるイエロー色素形成カプラ−を本発明のカプラ−である例示化合物C1、C3、C5、あるいはC31に置き換えて試料を作成した。実施例6と同様にイエロー色素形成カプラ−はタイプとするイエローカプラ−と比較し、電子を放出し得る化合物の有無の試料を作成した。実施例6と同様の評価を行い、本発明のイエロー色素形成カプラ−と電子を放出し得る化合物を併用することにより、ビスピリジニウム塩化合物を含有する感材において、感度が高くカブリが小さい良好な写真性が得られた。
【0702】
(実施例28)
特開平9−251193号公報に記載の実施例2の試料218において、高感度および低感度青感性乳剤層の各層に本発明の電子を放出し得る化合物である例示化合物1、56、あるいは35を添加し、かつ該感光性層に用いられるイエロー色素形成カプラ−を本発明のカプラ−である例示化合物C1、C3、C5、あるいはC31に置き換えて試料を作成した。実施例6と同様にイエロー色素形成カプラ−はタイプとするイエローカプラ−と比較し、電子を放出し得る化合物の有無の試料を作成した。実施例6と同様の評価を行い、本発明のイエロー色素形成カプラ−と電子を放出し得る化合物を併用することにより、乳剤製造方法において核形成過程の分散媒溶液に分子量7万〜1000の低分子量ゼラチンを含有し成長過程でアミノ基の化学修飾率が15〜100%の化学修飾ゼラチンを用いて製造された乳剤において、感度が高くカブリが小さい良好な写真性が得られた。
【0703】
(実施例29)
特開2001−100343号公報に記載の実施例2の試料103において、高感度および低感度青感性乳剤層の各層に本発明の電子を放出し得る化合物である例示化合物11、60、あるいは25を添加し、かつ該感光性層に用いられるイエロー色素形成カプラ−を本発明のカプラ−である例示化合物C1、C3、C5、あるいはC31に置き換えて試料を作成した。実施例6と同様にイエロー色素形成カプラ−はタイプとするイエローカプラ−と比較し、電子を放出し得る化合物の有無の試料を作成した。実施例6と同様の評価を行い、本発明のイエロー色素形成カプラ−と電子を放出し得る化合物を併用することにより、乳剤製造方法において粒子成長が分散媒の40重量%以上の化学修飾ゼラチンもしくは低分子量ゼラチン存在下で製造された乳剤において、感度が高くカブリが小さい良好な写真性が得られた。
【0704】
(実施例30)
特開2001−281780号公報に記載の実施例3の試料305において、高感度および低感度青感性乳剤層の各層に本発明の電子を放出し得る化合物である例示化合物11、56、あるいはG-1を添加し、かつ該感光性層に用いられるイエロー色素形成カプラ−を本発明のカプラ−である例示化合物C1、C3、C5、あるいはC31に置き換えて試料を作成した。実施例6と同様にイエロー色素形成カプラ−はタイプとするイエローカプラ−と比較し、電子を放出し得る化合物の有無の試料を作成した。実施例6と同様の評価を行い、本発明のイエロー色素形成カプラ−と電子を放出し得る化合物を併用することにより、高分子量成分を多く含有するゼラチンを含有する乳剤において、感度が高くカブリが小さい良好な写真性が得られた。
【0705】
(実施例31)
特開平3−39946号公報に記載の実施例3の試料203において、高感度および低感度青感性乳剤層の各層に本発明の電子を放出し得る化合物である例示化合物1、25、あるいは40を添加し、かつ該感光性層に用いられるイエロー色素形成カプラ−を本発明のカプラ−である例示化合物C1、C3、C5、あるいはC31に置き換えて試料を作成した。実施例6と同様にイエロー色素形成カプラ−はタイプとするイエローカプラ−と比較し、電子を放出し得る化合物の有無の試料を作成した。実施例6と同様の評価を行い、本発明のイエロー色素形成カプラ−と電子を放出し得る化合物を併用することにより、メルカプトベンズチアゾール化合物類を含有する平板状乳剤において、感度が高くカブリが小さい良好な写真性が得られた。
【0706】
(実施例32)
特開2001−75242号公報に記載の実施例1の試料001において、高感度および低感度青感性乳剤層の各層に本発明の電子を放出し得る化合物である例示化合物11、23、あるいは24を添加し、かつ該感光性層に用いられるイエロー色素形成カプラ−を本発明のカプラ−である例示化合物C1、C3、C5、あるいはC31に置き換えて試料を作成した。実施例6と同様にイエロー色素形成カプラ−はタイプとするイエローカプラ−と比較し、電子を放出し得る化合物の有無の試料を作成した。実施例6と同様の評価を行い、本発明のイエロー色素形成カプラ−と電子を放出し得る化合物を併用することにより、高感度で緑味がかりを極力少なくした忠実な色再現を可能にした感材において、感度が高くカブリが小さい良好な写真性が得られた。
【0707】
(実施例33)
特開平3−243944号公報に記載の実施例10の試料3−2において、イエロー発色性層に本発明の電子を放出し得る化合物である例示化合物11、56、あるいはG-24を添加し、かつ該感光性層に用いられるイエロー色素形成カプラ−を本発明のカプラ−である例示化合物C1、C3、C5、あるいはC31に置き換えて試料を作成した。実施例6と同様にイエロー色素形成カプラ−はタイプとするイエローカプラ−と比較し、電子を放出し得る化合物の有無の試料を作成した。特開平3−243944号公報に記載の実施例10と同様の評価を行い、本発明のイエロー色素形成カプラ−と電子を放出し得る化合物を併用することにより、酸化安定性が向上した感材において、感度が高くカブリが小さい良好な写真性が得られた。
【0708】
(実施例34)
欧州特許出願公開第1139164A1号明細書に記載の実施例4の試料303において、高感度および低感度青感性乳剤層の各層に本発明の電子を放出し得る化合物である例示化合物1、11、あるいは35を添加し、かつ該感光性層に用いられるイエロー色素形成カプラ−を本発明のカプラ−である例示化合物C1、C3、C5、あるいはC31に置き換えて試料を作成した。実施例6と同様にイエロー色素形成カプラ−はタイプとするイエローカプラ−と比較し、電子を放出し得る化合物の有無の試料を作成した。実施例6と同様の評価を行い、本発明のイエロー色素形成カプラ−と電子を放出し得る化合物を併用することにより、高感度で低残色かつ粒状性が改良された感材において、感度が高くカブリが小さい良好な写真性が得られた。
【0709】
(実施例35)
特開2001−75224号公報に記載の実施例1の試料107において、高感度および低感度青感性乳剤層の各層に本発明の電子を放出し得る化合物である例示化合物56、60、あるいは25を添加し、かつ該感光性層に用いられるイエロー色素形成カプラ−を本発明のカプラ−である例示化合物C1、C3、C5、あるいはC31に置き換えて試料を作成した。実施例6と同様にイエロー色素形成カプラ−はタイプとするイエローカプラ−と比較し、電子を放出し得る化合物の有無の試料を作成した。実施例6と同様の評価を行い、本発明のイエロー色素形成カプラ−と電子を放出し得る化合物を併用することにより、高感度と低残色を両立した感材において、感度が高くカブリが小さい良好な写真性が得られた。
【0710】
(実施例36)
特開2001−312023号公報に記載の実施例2の試料205において、高感度および低感度青感性乳剤層の各層に本発明の電子を放出し得る化合物である例示化合物11、56、あるいは59を添加し、かつ該感光性層に用いられるイエロー色素形成カプラ−を本発明のカプラ−である例示化合物C1、C3、C5、あるいはC31に置き換えて試料を作成した。実施例6と同様にイエロー色素形成カプラ−はタイプとするイエローカプラ−と比較し、電子を放出し得る化合物の有無の試料を作成した。実施例6と同様の評価を行い、本発明のイエロー色素形成カプラ−と電子を放出し得る化合物を併用することにより、高感度と低残色を両立した感材において、感度が高くカブリが小さい良好な写真性が得られた。
【0711】
(実施例37)
特開2001−214082号公報に記載の実施例4の試料4において、高感度および低感度青感性乳剤層の各層に本発明の電子を放出し得る化合物である例示化合物11、60、あるいは40を添加し、かつ該感光性層に用いられるイエロー色素形成カプラ−を本発明のカプラ−である例示化合物C1、C3、C5、あるいはC31に置き換えて試料を作成した。実施例6と同様にイエロー色素形成カプラ−はタイプとするイエローカプラ−と比較し、電子を放出し得る化合物の有無の試料を作成した。実施例6と同様の評価を行い、本発明のイエロー色素形成カプラ−と電子を放出し得る化合物を併用することにより、高感度と低残色を両立した感材において、感度が高くカブリが小さい良好な写真性が得られた。
【0712】
(実施例38)
特開2001−290234号公報に記載の実施例2の試料604において、高感度および低感度青感性乳剤層の各層に本発明の電子を放出し得る化合物である例示化合物1、11、あるいはG-24を添加し、かつ該感光性層に用いられるイエロー色素形成カプラ−を本発明のカプラ−である例示化合物C1、C3、C5、あるいはC31に置き換えて試料を作成した。実施例6と同様にイエロー色素形成カプラ−はタイプとするイエローカプラ−と比較し、電子を放出し得る化合物の有無の試料を作成した。実施例6と同様の評価を行い、本発明のイエロー色素形成カプラ−と電子を放出し得る化合物を併用することにより、高感度で長期保存カブリが改良された感材において、感度が高くカブリが小さい良好な写真性が得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明のハロゲン化銀写真感光材料が含有する乳剤の一つを調製するための混合容器(撹拌装置)の一実施形態の概略断面図である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a silver halide photographic light-sensitive material. More particularly, the present invention relates to a silver halide photographic light-sensitive material having high sensitivity, low covering and improved image quality.
[0002]
[Prior art]
The silver halide photographic light-sensitive material mainly contains a dispersion medium containing photosensitive silver halide grains on a support. Enormous research has been conducted to increase the sensitivity of silver halide light-sensitive materials. In order to increase the sensitivity of the silver halide light-sensitive material, it is very important to increase the sensitivity inherent to the silver halide grains. In order to increase the sensitivity inherent to the silver halide grains, it is necessary to use a chemical sensitizer. Various methods are used such as high sensitivity and reduction sensitization of silver halide grains.
[0003]
Recently, a sensitization technique using an organic electron donating compound comprising an electron donating group and a leaving group has been reported (see, for example, Patent Documents 1 to 6). This method is an unprecedented new sensitization technique and is effective in increasing sensitivity.
[0004]
In order to increase the sensitivity of the silver halide light-sensitive material, in addition to increasing the sensitivity inherent to silver halide grains, tabular silver halide grains (hereinafter referred to as “tabular grains”) are used, or large The use of sized silver halide grains is generally well known. However, increasing the sensitivity by increasing the size of tabular grains is difficult because the equivalent circle diameter is extremely larger than that of ordinary silver halide grains. One of the reasons is that the diffusion distance of photoelectrons is so large that it cannot be concentrated in one place and a latent image cannot be efficiently created. In order to solve this problem, a sensitizing method using an epitaxial junction of silver chloride to a large size tabular grain is disclosed (for example, see Patent Documents 7 and 8). However, the method using the silver chloride epitaxial junction has problems such as a large KBr dependency at the time of development processing due to unstable solubility of the epitaxial portion, and is used for general photosensitive materials. It has a problem that it cannot be generalized.
[0005]
Further, a sensitization method is disclosed by introducing dislocation lines into the tabular grain fringe portion more densely than introducing dislocation lines onto the main surface of the tabular grains (see, for example, Patent Document 9). However, although this method can achieve high sensitivity to some extent, no method for solving the development delay associated with the increase in the size of the tabular grains is shown. That is, the size of the processing dependence when using large-sized tabular grains remains unsolved.
[0006]
Furthermore, a technique for improving sensitivity / grain ratio by using a multi-structure tabular grain emulsion having a five-fold structure or more is disclosed (for example, see Patent Document 10). However, since the silver iodide content of the patent is as high as 15 to 40 mol%, the development delay during processing cannot be solved even if it is applied to large tabular grains used in the present invention.
[0007]
Further, in a silver halide color photographic light-sensitive material (hereinafter sometimes simply referred to as “photosensitive material”) by a color reduction method, a color image is formed by three primary color dyes of yellow, magenta, and cyan. In color photographic methods using current p-phenylenediamine color developing agents, acylacetanilide compounds are used as yellow couplers. However, the hue of yellow dyes obtained from these couplers is reddish due to poor absorption on the long-wave side of absorption, and it is difficult to obtain a yellow hue with high purity. In order to obtain a desired color density, a large amount of coupler or silver halide is required, and the sharpness of a color image obtained by decreasing the film thickness of the photosensitive material may decrease. It was. Furthermore, the dye is easily decomposed under high-temperature and high-humidity conditions or light irradiation conditions, and there is a problem in image storability after development processing, and improvement is desired.
[0008]
In order to solve these problems, the acyl group and the anilide group were improved, and various acylacetanilide compounds were proposed. Dyes produced from these couplers are improved in hue and molecular extinction coefficient compared to conventional compounds, but are still insufficient in terms of image storage stability, and further improvements have been demanded.
[0009]
In addition, acetate ester and acetic acid anilide couplers to which 1,2,4-benzothiadiazine-1,1-dioxide is bonded have been proposed, but the color development is low and the long wave on the long wave side of absorption is long. These improvements have been desired because the side slashes are poor (see, for example, Patent Documents 11 to 13).
[0010]
[Patent Document 1]
US Pat. No. 5,747,235
[Patent Document 2]
US Pat. No. 5,747,236
[Patent Document 3]
European Patent Application No. 786692A1
[Patent Document 4]
European Patent Application No. 893731A1
[Patent Document 5]
European Patent Application No. 893732A1
[Patent Document 6]
US Pat. No. 5,994,051
[Patent Document 7]
US Pat. No. 5,612,175
[Patent Document 8]
US Pat. No. 5,614,359
[Patent Document 9]
US Pat. No. 5,709,988
[Patent Document 10]
US Pat. No. 5,780,216
[Patent Document 11]
US Pat. No. 3,841,880
[Patent Document 12]
JP 52-82423 A
[Patent Document 13]
JP-A-2-28645
[0011]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to solve the above-mentioned problems of the prior art, and a first object is to provide a silver halide photographic light-sensitive material having high sensitivity and low covering.
[0012]
A second object of the present invention is to provide a silver halide color photographic light-sensitive material which is excellent in color reproducibility and sharpness and has good color image fastness.
[0013]
[Means for Solving the Problems]
The present inventors have addressed the above first problem by controlling the shape and internal structure of a novel organic electron donor compound and silver halide grains, in particular, high aspect ratio and high size tabular grains. It has been found that sensitivity can be achieved. In addition, the use of dye-forming couplers that have excellent hue, especially long-wave side cuts, give large dyes with high molecular extinction coefficient, and good storage stability, and achieve high image quality, in particular. I found out that I can. That is, the present invention provides the following means.
[0014]
(1) In a silver halide photographic light-sensitive material having at least one photosensitive silver halide emulsion layer on a support, a one-electron oxidant formed by one-electron oxidation emits one electron or more electrons. The silver halide photographic emulsion containing at least one compound to be obtained and contained in the photosensitive layer has a variation coefficient of equivalent circle diameter of all grains of 40% or less and an average surface silver iodide content of 5 mol% or less. And at least 50% of the total projected area is occupied by tabular grains satisfying the following (i) to (vii):
[0015]
(I) Silver iodobromide or silver iodochlorobromide tabular grains having a (111) plane as the main surface
(Ii) Equivalent circle diameter of 3.5 μm or more and thickness of 0.25 μm or less
(Iii) Silver iodide content is 2 mol% or more and 6 mol% or less
(Iv) Silver chloride content is 3 mol% or less
(V) Multiple structures of five or more layers with respect to silver iodide distribution
(Vi) Twin plane spacing is 0.016 μm or less
(Vii) The (100) face ratio of the particle side face is 40% or more
[0019]
(2) 2. The silver halide photographic light-sensitive material according to claim 1, comprising at least one dye-forming coupler represented by formula (C-1).
[Chemical 2]
In general formula (C-1), Q is -C (-R C11 ) = C (-R C12 -SO 2 The group represented by-is shown. R C11 , R C12 Are bonded to each other to form a 5- to 7-membered ring together with the —C═C— moiety, or each independently represents a hydrogen atom or a substituent. R C1 Represents a substituent. R C3 Represents a substituent. R C4 Represents a substituent. m C Represents an integer of 0 or more and 4 or less. m C Multiple R when is 2 or more C4 May be the same or different, and may be bonded to each other to form a ring. X C Represents a group capable of leaving by a coupling reaction with a hydrogen atom or an oxidized developing agent.
[0020]
(3) The one-electron oxidant produced by the one-electron oxidation is a compound capable of emitting two or more electrons (1)Or (2)The silver halide photographic light-sensitive material described in 1.
[0021]
(4) The one-electron oxidant produced by the one-electron oxidation is a compound selected from types 1 to 5 described below (1), wherein the one-electron oxidant can emit one or more electrons.To (3)The silver halide photographic light-sensitive material according to any one of the above.
[0022]
(Type 1)
A compound in which a one-electron oxidant produced by one-electron oxidation can further emit two or more electrons with a subsequent bond cleavage reaction.
(Type 2)
The one-electron oxidant produced by one-electron oxidation is a compound capable of releasing another electron with subsequent bond cleavage reaction, and has two or more adsorptive groups to silver halide in the same molecule. Compound.
(Type 3)
A compound capable of emitting one or more electrons after a one-electron oxidant produced by one-electron oxidation undergoes a subsequent bond formation process.
(Type 4)
A compound capable of emitting one or more electrons after a one-electron oxidant produced by one-electron oxidation undergoes a subsequent intramolecular ring-cleaving reaction.
(Type 5)
In the compound represented by XY, X represents a reducing group, Y represents a leaving group, and a one-electron oxidant formed by one-electron oxidation of the reducing group represented by X is followed by XY A compound capable of releasing Y by releasing Y with a bond cleavage reaction and releasing another electron therefrom.
[0023]
(5) The compounds represented by the above types 1 to 5 are represented by the following general formula (A), general formula (B), general formula (1), general formula (2), general formula (3), general formula (C), It is represented by General Formula (D), General Formula (E), General Formula (F), or General Formula (G)(4)The silver halide photographic light-sensitive material described in 1.
[0024]
[Chemical Formula 3]
[0025]
[Formula 4]
[0026]
[Chemical formula 5]
[0027]
[Chemical 6]
[0028]
[Chemical 7]
[0029]
[Chemical 8]
[0030]
[Chemical 9]
[0031]
In general formula (A), RED11Represents a reducing group which can be oxidized by one electron, and L11Represents a leaving group. R112Represents a hydrogen atom or a substituent. R111Is carbon atom (C) and RED11And represents a nonmetallic atomic group capable of forming a specific 5-membered or 6-membered cyclic structure. The specific 5-membered or 6-membered cyclic structure means a ring structure corresponding to a tetrahydro, hexahydro or octahydro form of a 5-membered or 6-membered aromatic ring (including aromatic heterocycle). .
[0032]
In the general formula (B), RED12Represents a reducing group which can be oxidized by one electron, and L12Represents a leaving group. R121And R122Each represents a hydrogen atom or a substituent. ED12Represents an electron donating group. R in the general formula (B)121And RED12, R121And R122Or ED12And RED12And may be bonded to each other to form a cyclic structure.
[0033]
In general formula (1), Z1Represents an atomic group capable of forming a 6-membered ring with a nitrogen atom and two carbon atoms of a benzene ring, and R1, R2, RN1Each represents a hydrogen atom or a substituent, and X1Represents a substitutable substituent on the benzene ring, m1Represents an integer of 0 to 3, L1Represents a leaving group. ED in general formula (2)twenty oneRepresents an electron donating group, R11, R12, RN21, R13, R14Each represents a hydrogen atom or a substituent, and Xtwenty oneRepresents a substitutable substituent on the benzene ring, mtwenty oneRepresents an integer of 0 to 3, Ltwenty oneRepresents a leaving group. RN21, R13, R14, Xtwenty oneAnd EDtwenty oneTwo groups selected from may be bonded to each other to form a cyclic structure. In the general formula (3), R32, R33, R31, RN31, Ra, RbEach represents a hydrogen atom or a substituent, and L31Represents a leaving group. However, RN31When represents a group other than an aryl group, RaAnd RbCombine with each other to form an aromatic ring.
[0034]
In general formula (C), RED2Is RED of general formula (B)12A group with the same meaning asYou. L2Is L in the general formula (A)11Table with the same meaning as explainedYou. L2When represents a silyl group, the compound is a compound having, as an adsorptive group, a nitrogen-containing heterocyclic group substituted with two or more mercapto groups in the molecule. Rtwenty one, Rtwenty twoRepresents a hydrogen atom or a substituent, and these are R in the general formula (A)112With the same meaning asis there. RED2And Rtwenty oneAnd may be bonded to each other to form a ring structure.
[0035]
In general formula (D), REDThreeRepresents a reducing group which can be oxidized by one electron, YThreeIs REDThree1-electron-oxidized RED after 1-electron is oxidizedThreeRepresents a reactive group site that reacts with, specifically, a carbon-carbon double bond site, a carbon-carbon triple bond site, an aromatic group site, or an organic containing a non-aromatic heterocyclic group site of a benzo-fused ring Represents a group. LThreeIs REDThreeAnd YThreeRepresents a linking group for linking.
[0036]
RED in general formula (E) and general formula (F)41And RED42Are respectively RED of the general formula (B)12A group with the same meaning asYou. R40~ R44And R45~ R49Represents a hydrogen atom or a substituent, respectively.The oneIn general formula (F), Z42Is -CR420R421-, -NR423-Represents-or -O-. R here420, R421Each represents a hydrogen atom or a substituent, and R423Represents a hydrogen atom, an alkyl group, an aryl group or a heterocyclic group.
[0037]
In general formula (G), RED0Represents a reducing group, L0Represents a leaving group, R0And R00Represents a hydrogen atom or a substituent. RED0And R0And R0And R00And may be bonded to each other to form a ring structure.
[0038]
(6) The compounds represented by the above types 1 to 5 each have an adsorbing group for silver halide or a partial structure of a sensitizing dye in the molecule.(4)Or(5)The silver halide photographic light-sensitive material described in 1.
[0039]
(7) The dye-forming coupler represented by the general formula (C-1) is represented by the general formula (C-2) (2)To (6)The silver halide photographic light-sensitive material according to any one of the above.
[0040]
Embedded image
[0041]
In general formula (C-2), RC1Represents a substituent. k represents an integer of 0 or more and 4 or less. Multiple k when k is 2 or moreC2May be the same or different, and may be bonded to each other to form a ring. RC3Represents a substituent. RC4Represents a substituent. mCRepresents an integer of 0 or more and 4 or less. mCMultiple R when is 2 or moreC4May be the same or different, and may be bonded to each other to form a ring. YCRepresents a group which can be removed by a coupling reaction with an oxidized developer.
[0042]
(8) (1) The tabular grains of the silver halide photographic emulsion satisfy the following (ix) in addition to the requirements (i) to (viii):To (7)The silver halide photographic light-sensitive material according to any one of the above.
(Ix) 10 or more dislocation lines per particle are included in the particle fringe portion.
[0043]
(9) (1) The tabular grains of the silver halide photographic emulsion satisfy the following (x) in addition to the requirements (i) to (viii):To (7)The silver halide photographic light-sensitive material according to any one of the above.
(X) It has at least one epitaxial junction at the vertex of the hexagon and / or the side surface of the particle and / or the main surface of the particle.
[0044]
(10) It contains at least one reducing compound (1)To (9)The silver halide photographic light-sensitive material according to any one of the above.
[0045]
(11) The reducing compounds are hydroxyamines, hydroxamic acids, hydroxyureas, hydroxyurethanes, hydroxysemicarbazides, reductones (including reductone derivatives), anilines, phenols (chroman-6-ols, hydroquinones, Catechols, resorcinols, bisphenols, etc.), hydrazines, hydrazides, and phenidones.(10)The silver halide photographic light-sensitive material described in 1.
[0046]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The one-electron oxidant produced by one-electron oxidation contained in the color light-sensitive material of the present invention is a compound selected from the following types 1 to 5 that can emit one or more electrons.
[0047]
(Type 1)
A compound in which a one-electron oxidant produced by one-electron oxidation can further emit two or more electrons with a subsequent bond cleavage reaction.
[0048]
(Type 2)
The one-electron oxidant produced by one-electron oxidation is a compound capable of releasing another electron with subsequent bond cleavage reaction, and has two or more adsorptive groups to silver halide in the same molecule. Compound.
[0049]
(Type 3)
A compound capable of emitting one or more electrons after a one-electron oxidant produced by one-electron oxidation undergoes a subsequent bond formation process.
[0050]
(Type 4)
A compound capable of emitting one or more electrons after a one-electron oxidant produced by one-electron oxidation undergoes a subsequent intramolecular ring-cleaving reaction.
[0051]
(Type 5)
In the compound represented by XY, X represents a reducing group, Y represents a leaving group, and a one-electron oxidant formed by one-electron oxidation of the reducing group represented by X is followed by XY A compound capable of releasing Y by releasing Y with a bond cleavage reaction and releasing another electron therefrom.
[0052]
Preferred among the compounds of types 1 and 3 to 5 are “compounds having an adsorbing group for silver halide in the molecule” or “partial structure of spectral sensitizing dye in the molecule”. Compound ". More preferred is a “compound having an adsorptive group to silver halide in the molecule”.
[0053]
The compounds of types 1 to 5 will be described in detail.
In the type 1 compound, “bond cleavage reaction” specifically means cleavage of bonds between carbon-carbon, carbon-silicon, carbon-hydrogen, carbon-boron, carbon-tin, and carbon-germanium elements, These may be further accompanied by carbon-hydrogen bond cleavage. A type 1 compound is a compound capable of emitting two or more (preferably three or more) electrons for the first time after a one-electron oxidation to form a one-electron oxidant with a bond cleavage reaction. In other words, it is a compound that can be oxidized by 2 electrons or more (preferably 3 electrons or more).
[0054]
Among the compounds of type 1, preferred compounds are represented by general formula (A), general formula (B), general formula (1), general formula (2) or general formula (3).
[0055]
Formula (A)
Embedded image
[0056]
General formula (B)
Embedded image
[0057]
In general formula (A), RED11Represents a reducing group which can be oxidized by one electron, and L11Represents a leaving group. R112Represents a hydrogen atom or a substituent. R111Is carbon atom (C) and RED11And represents a nonmetallic atomic group capable of forming a specific 5-membered or 6-membered cyclic structure. The specific 5-membered or 6-membered cyclic structure means a ring structure corresponding to a tetrahydro, hexahydro or octahydro form of a 5-membered or 6-membered aromatic ring (including aromatic heterocycle). .
[0058]
In the general formula (B), RED12Represents a reducing group which can be oxidized by one electron, and L12Represents a leaving group. R121And R122Each represents a hydrogen atom or a substituent. ED12Represents an electron donating group. R in the general formula (B)121And RED12, R121And R122Or ED12And RED12And may be bonded to each other to form a cyclic structure.
[0059]
These compounds are represented by RED of general formula (A) or general formula (B).11Or RED12After the reducing group represented by11Or L12Is released by bond cleavage reaction, that is, C (carbon atom) -L11Bond or C (carbon atom) -L12It is a compound that can release two or more, preferably three or more electrons in association with the cleavage of the bond.
[0060]
General formula (1), general formula (2), general formula (3)
Embedded image
[0061]
In general formula (1), Z1Represents an atomic group capable of forming a 6-membered ring with a nitrogen atom and two carbon atoms of a benzene ring, and R1, R2, RN1Each represents a hydrogen atom or a substituent, and X1Represents a substitutable substituent on the benzene ring, m1Represents an integer of 0 to 3, L1Represents a leaving group. ED in general formula (2)twenty oneRepresents an electron donating group, R11, R12, RN21, R13, R14Each represents a hydrogen atom or a substituent, and Xtwenty oneRepresents a substitutable substituent on the benzene ring, mtwenty oneRepresents an integer of 0 to 3, Ltwenty oneRepresents a leaving group. RN21, R13, R14, Xtwenty oneAnd EDtwenty oneMay be bonded to each other to form a cyclic structure. In the general formula (3), R32, R33, R31, RN31, Ra, RbEach represents a hydrogen atom or a substituent, and L31Represents a leaving group. However, RN31When represents a group other than an aryl group, RaAnd RbCombine with each other to form an aromatic ring.
[0062]
After these compounds are oxidized by one electron,1, Ltwenty oneOr L31Is released by bond cleavage reaction, that is, C (carbon atom) -L1Bond, C (carbon atom) -Ltwenty oneBond, or C (carbon atom) -L31It is a compound that can release two or more, preferably three or more electrons in association with the cleavage of the bond.
[0063]
Hereinafter, the compound represented by formula (A) will be described in detail below.
In general formula (A), RED11A reducing group that can be oxidized by one electron is represented by R described later.111And a divalent group obtained by removing one hydrogen atom at a suitable site for ring formation from the following monovalent group. For example, alkylamino group, arylamino group (anilino group, naphthylamino group etc.), heterocyclic amino group (benzthiazolylamino group, pyrrolylamino group etc.), alkylthio group, arylthio group (phenylthio group etc.), heterocyclic thiol Group, alkoxy group, aryloxy group (phenoxy group etc.), heterocyclic oxy group, aryl group (phenyl group, naphthyl group, anthranyl group etc.), aromatic or non-aromatic heterocyclic group (5-membered to 7-membered) A monocyclic or condensed heterocyclic ring containing at least one heteroatom among nitrogen atom, sulfur atom, oxygen atom and selenium atom. Specific examples thereof include, for example, a tetrahydroquinoline ring, a tetrahydroisoquinoline ring, and a tetrahydroquinoxaline ring. , Tetrahydroquinazoline ring, indoline ring, indole ring, indazole ring, carbazo Ring, phenoxazine ring, phenothiazine ring, benzothiazoline ring, pyrrole ring, imidazole ring, thiazoline ring, piperidine ring, pyrrolidine ring, morpholine ring, benzimidazole ring, benzoimidazoline ring, benzoxazoline ring, methylenedioxyphenyl ring, etc. (Hereinafter referred to as RED for convenience)11Is described as a monovalent radical name). These may have a substituent.
[0064]
Examples of the substituent include a halogen atom, an alkyl group (including an aralkyl group, a cycloalkyl group, and an active methine group), an alkenyl group, an alkynyl group, an aryl group, a heterocyclic group (regardless of the position of substitution), quaternary A substituted nitrogen atom-containing heterocyclic group (e.g., pyridinio group, imidazolio group, quinolinio group, isoquinolinio group), acyl group, alkoxycarbonyl group, aryloxycarbonyl group, carbamoyl group, carboxy group or salt thereof, sulfonylcarbamoyl group, An acylcarbamoyl group, a sulfamoylcarbamoyl group, a carbazoyl group, an oxalyl group, an oxamoyl group, a cyano group, a carbonimidoyl group, a thiocarbamoyl group, a hydroxy group, an alkoxy group (a group containing repeating ethyleneoxy group or propyleneoxy group units) Including), Ally Oxy group, heterocyclic oxy group, acyloxy group, (alkoxy or aryloxy) carbonyloxy group, carbamoyloxy group, sulfonyloxy group, amino group, (alkyl, aryl, or heterocyclic) amino group, acylamino group, sulfonamide group Ureido group, thioureido group, imide group, (alkoxy or aryloxy) carbonylamino group, sulfamoylamino group, semicarbazide group, thiosemicarbazide group, hydrazino group, ammonio group, oxamoylamino group, (alkyl or aryl) sulfonyl Ureido group, acylureido group, acylsulfamoylamino group, nitro group, mercapto group, (alkyl, aryl, or heterocyclic) thio group, (alkyl or aryl) sulfonyl group, (alkyl or aryl) sulfi Group, a sulfo group or a salt thereof, sulfamoyl group, sulfonylsulfamoyl group or a salt thereof, phosphoric acid amide or a group containing a phosphoric acid ester structure and so forth. These substituents may be further substituted with these substituents.
[0065]
In general formula (A), L11RED11Represents a leaving group that can be removed by bond cleavage only after the one-electron-oxidized reducing group is represented, specifically, a carboxy group or a salt thereof, a silyl group, a hydrogen atom, a triarylboron anion, a trialkyl Stanyl group, trialkylgermyl group, or -CRC1RC2RC3Represents a group.
[0066]
L11Is a carboxy group salt, the counter ion forming the salt is specifically an alkali metal ion (Li+, Na+, K+, Cs+), Alkaline earth metal ions (Mg2+, Ca2+, Ba2+), Heavy metal ions (Ag+, Fe2 + / 3 +), Ammonium ions, phosphonium ions, and the like. L11When represents a silyl group, the silyl group specifically represents a trialkylsilyl group, an aryldialkylsilyl group, a triarylsilyl group, etc., where the alkyl group is a methyl, ethyl, benzyl, t-butyl group, or the like. In addition, examples of the aryl group include a phenyl group.
[0067]
L11When represents a triarylboron anion, the aryl group is preferably a substituted or unsubstituted phenyl group, and the substituent is RED.11The same thing as the substituent which may have is mentioned. L11Represents a trialkylstannyl group or a trialkylgermyl group, the alkyl group is a linear, branched, or cyclic alkyl group having 1 to 24 carbon atoms, which may have a substituent. As a substituent, RED11The same thing as the substituent which may have is mentioned.
[0068]
L11-CRC1RC2RC3When representing a group, here RC1, RC2, RC3Each independently represents a hydrogen atom, an alkyl group, an aryl group, a heterocyclic group, an alkylthio group, an arylthio group, an alkylamino group, an arylamino group, a heterocyclic amino group, an alkoxy group, an aryloxy group, or a hydroxy group. May be bonded to each other to form a cyclic structure, and may further have a substituent. As a substituent, RED11The same thing as the substituent which may have is mentioned. However, RC1, RC2, RC3When one of them represents a hydrogen atom or an alkyl group, the remaining two do not represent a hydrogen atom or an alkyl group. RC1, RC2, RC3Preferably, each independently, an alkyl group, an aryl group (particularly a phenyl group), an alkylthio group, an arylthio group, an alkylamino group, an arylamino group, a heterocyclic group, an alkoxy group, a hydroxy group, and specific examples thereof For example, methyl group, ethyl group, cyclohexyl group, benzyl group, phenyl group, p-dimethylaminophenyl group, p-methoxyphenyl group, 2,4-dimethoxyphenyl group, p-hydroxyphenyl group, methylthio group, phenylthio group Phenoxy group, methoxy group, ethoxy group, dimethylamino group, N-methylanilino group, diphenylamino group, morpholino group, thiomorpholino group, hydroxy group and the like. Examples of the case where they are bonded to each other to form a cyclic structure include 1,3-dithiolan-2-yl group, 1,3-dithian-2-yl group, N-methyl-1,3-thiazolidine-2 -Yl group, N-benzyl-benzothiazolidin-2-yl group and the like.
[0069]
-CRC1RC2RC3The group is preferably a trityl group, a tri- (p-hydroxyphenyl) methyl group, a 1,1-diphenyl-1- (p-dimethylaminophenyl) methyl group, or a 1,1-diphenyl-1- (methylthio) methyl group. 1-phenyl-1,1- (dimethylthio) methyl group, 1,3-dithiolan-2-yl group, 2-phenyl-1,3-dithiolan-2-yl group, 1,3-dithian-2-yl group Group, 2-phenyl-1,3-dithian-2-yl group, 2-methyl-1,3-dithian-2-yl group, N-methyl-1,3-thiazolidin-2-yl group, 2-methyl -3-methyl-1,3-thiazolidin-2-yl group, N-benzyl-benzothiazolidin-2-yl group, 1,1-diphenyl-1-dimethylaminomethyl group, 1,1-diphenyl-1-morpholino Methyl Etc. The. -CRC1RC2RC3The group is RC1, RC2, RC3As a result of each selected within the above-mentioned range, the general formula (A) to L11It is also preferred if it represents the same group as the residue excluding.
[0070]
R in the general formula (A)112Represents a substituent substitutable on a hydrogen atom or a carbon atom. R112Represents a substituent substitutable on a carbon atom, the substituent is specifically RED11The same thing as the example of a substituent when when has a substituent is mentioned. However, R112Is L11And does not represent the same group.
[0071]
R in the general formula (A)111Is carbon atom (C) and RED11And represents a nonmetallic atomic group capable of forming a specific 5-membered or 6-membered cyclic structure. R here111The specific 5-membered or 6-membered cyclic structure formed by means a ring structure corresponding to a tetrahydro, hexahydro or octahydro form of a 5-membered or 6-membered aromatic ring (including aromatic heterocycle) . Here, the hydro form means a ring structure in which a carbon-carbon double bond (or carbon-nitrogen double bond) inherent in an aromatic ring (including an aromatic heterocycle) is partially hydrogenated, The tetrahydro form means a structure in which two carbon-carbon double bonds (or carbon-nitrogen double bonds) are hydrogenated, and the hexahydro form means three carbon-carbon double bonds (or carbon-nitrogen double bonds). (Bond) means a hydrogenated structure, and the octahydro form means a structure in which four carbon-carbon double bonds (or carbon-nitrogen double bonds) are hydrogenated. By being hydrogenated, the aromatic ring becomes a partially hydrogenated non-aromatic ring structure.
[0072]
Specifically, as an example of a monocyclic 5-membered ring, a pyrrolidine ring, an imidazolidine ring, which corresponds to a tetrahydro form of an aromatic ring such as a pyrrole ring, an imidazole ring, a thiazole ring, a pyrazole ring, or an oxazole ring, Examples include a thiazolidine ring, a pyrazolidine ring, an oxazolidine ring, and the like. Examples of 6-membered monocycles include tetrahydro or hexahydro forms of aromatic rings such as pyridine ring, pyridazine ring, pyrimidine ring, pyrazine ring, such as piperidine ring, tetrahydropyridine ring, tetrahydropyrimidine ring, And piperazine ring. Examples of 6-membered condensed rings include tetrahydro rings, tetrahydroquinoline rings, tetrahydroisoquinoline rings, tetrahydroisoquinoline rings, quinoline rings, isoquinoline rings, quinazoline rings, quinazoline rings, and other aromatic ring tetrahydro compounds. Examples thereof include a quinazoline ring and a tetrahydroquinoxaline ring. Examples of the tricyclic compound include a tetrahydrocarbazole ring of a tetrahydro form of a carbazole ring and an octahydrophenanthridine ring which is an octahydro form of a phenanthridine ring.
[0073]
These ring structures may be further substituted, and examples of the substituent include RED.11The same thing as what was demonstrated about the substituent which this may have is mentioned. The substituents of these ring structures may be further connected to form a ring, and the newly formed ring is a non-aromatic carbocycle or heterocycle.
[0074]
Next, the preferable range of the compound represented by the general formula (A) of the present invention will be described.
In general formula (A), L11Is preferably a carboxy group or a salt thereof, and a hydrogen atom. More preferably, it is a carboxy group or a salt thereof.
[0075]
The counter ion of the salt is preferably an alkali metal ion or an ammonium ion, and an alkali metal ion (especially Li+, Na+, K+Ion) is most preferred.
[0076]
L11When represents a hydrogen atom, the compound represented by the general formula (A) preferably has a base moiety inherent in the molecule. After the compound represented by the general formula (A) is oxidized by the action of this base moiety,11Is deprotonated, and further electrons are emitted therefrom.
[0077]
Here, the base is specifically a conjugate base of an acid having a pKa of about 1 to about 10. For example, nitrogen-containing heterocycles (pyridines, imidazoles, benzimidazoles, thiazoles, etc.), anilines, trialkylamines, amino groups, carbon acids (active methylene anions, etc.), thioacetic acid anions, carboxylates (- COO-), Sulfate (-SOThree -), Or amine oxide (> N+(O-)-) And the like. Preferably, it is a conjugate base of an acid exhibiting a pKa of about 1 to about 8, more preferably carboxylate, sulfate or amine oxide, particularly preferably carboxylate. When these bases have anions, they may have counter cations, examples of which include alkali metal ions, alkaline earth metal ions, heavy metal ions, ammonium ions, phosphonium ions and the like.
[0078]
These bases are linked to the compound represented by the general formula (A) at an arbitrary position. The position at which these base sites bind is the RED of general formula (A)11, R111, R112Any of these may be sufficient, and you may connect with the substituent of these groups.
[0079]
L11When represents a hydrogen atom, the hydrogen atom and the base moiety are preferably linked by 8 or less atomic groups. Furthermore, it is more preferable that they are connected by 5 or more and 8 or less atomic groups. Here, what is counted as a linking atom group is an atomic group in which a central atom (that is, an atom having an anion or an atom having a lone electron pair) at a base site and the hydrogen atom are connected by a covalent bond, for example, carboxy. -C-O for rate-2 atoms are counted, and in the case of sulfate, SO-Are counted. The carbon atom represented by C in the general formula (A) is also added to the number.
[0080]
In general formula (A), L11Represents a hydrogen atom, RED11Represents an aniline and the nitrogen atom is R111And a 6-membered monocyclic saturated ring structure (piperidine ring, piperazine ring, morpholine ring, thiomorpholine ring, selenomorpholine ring, etc.), the compound has an adsorbing group for silver halide in the molecule. At the same time, the compound preferably has a base site inherent in the molecule, and the base site and the hydrogen atom are more preferably linked by 8 or less atomic groups.
[0081]
In general formula (A), RED11Is preferably an alkylamino group, an arylamino group, a heterocyclic amino group, an aryl group, an aromatic or non-aromatic heterocyclic group, and among these, a tetrahydroquinolinyl group, a tetrahydroquinoxalyl group, Nyl group, tetrahydroquinazolinyl group, indolyl group, indolenyl group, carbazolyl group, phenoxazinyl group, phenothiazinyl group, benzothiazolinyl group, pyrrolyl group, imidazolyl group, thiazolidinyl group, benzoimidazolyl group, benzoimidazolinyl group, 3 1,4-methylenedioxyphenyl-1-yl group and the like are preferable. More preferred are an arylamino group (particularly anilino group) and an aryl group (particularly a phenyl group). Where RED11When represents an aryl group, the aryl group preferably has at least one electron donating group (the number of electron donating groups is preferably 4 or less, more preferably 1 to 3). . Here, the electron donating group means a hydroxy group, an alkoxy group, a mercapto group, a sulfonamide group, an acylamino group, an alkylamino group, an arylamino group, a heterocyclic amino group, an active methine group, an electron-rich aromatic heterocyclic ring. A group (for example, indolyl group, pyrrolyl group, imidazolyl group, benzimidazolyl group, thiazolyl group, benzthiazolyl group, indazolyl group, etc.), a non-aromatic nitrogen-containing heterocyclic group substituted with a nitrogen atom (pyrrolidinyl group, indolinyl group, piperidinyl group, A piperazinyl group, a morpholino group, etc.). Here, the active methine group means a methine group substituted with two electron-withdrawing groups, and the electron-withdrawing group means an acyl group, alkoxycarbonyl group, aryloxycarbonyl group, carbamoyl group, alkyl group. A sulfonyl group, an arylsulfonyl group, a sulfamoyl group, a trifluoromethyl group, a cyano group, a nitro group, and a carbonimidoyl group are meant. Here, the two electron-attracting groups may be bonded to each other to form a cyclic structure. RED11When represents an aryl group, the substituent of the aryl group is more preferably an alkylamino group, a hydroxy group, an alkoxy group, a mercapto group, a sulfonamide group, an active methine group, a non-aromatic nitrogen-containing heterocycle substituted with a nitrogen atom More preferably an alkylamino group, a hydroxy group, an active methine group, and a non-aromatic nitrogen-containing heterocyclic group substituted with a nitrogen atom, and most preferably an alkylamino group and a non-aromatic group substituted with a nitrogen atom. Nitrogen heterocyclic group.
[0082]
R in the general formula (A)112Is preferably a hydrogen atom, an alkyl group, an aryl group (such as a phenyl group), an alkoxy group (such as a methoxy group, an ethoxy group, and a benzyloxy group), a hydroxy group, an alkylthio group (such as a methylthio group and a butylthio group), an amino group, and an alkyl group An amino group, an arylamino group and a heterocyclic amino group, more preferably a hydrogen atom, an alkyl group, an alkoxy group, a hydroxy group, a phenyl group and an alkylamino group.
[0083]
R in the general formula (A)111Are preferably carbon atoms (C) and RED11A nonmetallic atomic group capable of forming the following specific 5-membered or 6-membered cyclic structure. That is, a pyrrole ring, which is a monocyclic 5-membered aromatic ring, a pyrrolidine ring corresponding to a tetrahydro form of an imidazole ring, an imidazolidine ring, and the like. A tetrahydro or hexahydro form of a pyridine ring, pyridazine ring, pyrimidine ring, pyrazine ring which is a monocyclic 6-membered aromatic ring. For example, piperidine ring, tetrahydropyridine ring, tetrahydropyrimidine ring, piperazine ring and the like. Corresponding to the tetrahydro form of a condensed 6-membered aromatic ring naphthalene ring, quinoline ring, isoquinoline ring, quinazoline ring, quinoxaline ring, tetralin ring, tetrahydroquinoline ring, tetrahydroisoquinoline ring, tetrahydroquinazoline ring, and tetrahydro Quinoxaline ring etc. Examples thereof include a tetrahydrocarbazole ring that is a tetrahydro form of a carbazole ring that is a tricyclic aromatic ring and an octahydrophenanthridine ring that is an octahydro form of a phenanthridine ring. R111More preferably, the cyclic structure formed by pyrrolidine ring, imidazolidine ring, piperidine ring, tetrahydropyridine ring, tetrahydropyrimidine ring, piperazine ring, tetrahydroquinoline ring, tetrahydroquinazoline ring, tetrahydroquinoxaline ring, tetrahydrocarbazole ring, especially Preferred are a pyrrolidine ring, piperidine ring, piperazine ring, tetrahydroquinoline ring, tetrahydroquinazoline ring, tetrahydroquinoxaline ring and tetrahydrocarbazole ring, and most preferred are a pyrrolidine ring, piperidine ring and tetrahydroquinoline ring.
[0084]
Next, the general formula (B) will be described in detail.
In general formula (B), RED12, L12Are respectively RED of the general formula (A)11, L11The preferred range is also the same. However, RED12Is a monovalent group except when it forms the following cyclic structure, specifically RED.11And monovalent group names described in the above. R121And R122Is R in the general formula (A)112The preferred range is also the same. ED12Represents an electron donating group. R121And RED12, R121And R122Or ED12And RED12And may be bonded to each other to form a cyclic structure.
[0085]
ED in general formula (B)12The electron donating group represented by is a hydroxy group, an alkoxy group, a mercapto group, an alkylthio group, an arylthio group, a heterocyclic thio group, a sulfonamide group, an acylamino group, an alkylamino group, an arylamino group, a heterocyclic amino group , Active methine group, electron-rich aromatic heterocyclic group (for example, indolyl group, pyrrolyl group, indazolyl group), non-aromatic nitrogen-containing heterocyclic group substituted with nitrogen atom (pyrrolidinyl group, piperidinyl group, indolinyl group, piperazinyl group) , And morpholino groups), and aryl groups substituted with these electron-donating groups (for example, p-hydroxyphenyl group, p-dialkylaminophenyl group, o, p-dialkoxyphenyl group, 4-hydroxynaphthyl group, etc.) is there. Here, the active methine group is RED.11Is the same as that described as the substituent when A represents an aryl group. ED12Preferably a hydroxy group, an alkoxy group, a mercapto group, a sulfonamide group, an alkylamino group, an arylamino group, an active methine group, an electron-rich aromatic heterocyclic group, a non-aromatic nitrogen-containing heterocyclic group substituted with a nitrogen atom And a phenyl group substituted with these electron-donating groups, and further, a hydroxy group, a mercapto group, a sulfonamide group, an alkylamino group, an arylamino group, an active methine group, and a non-aromatic nitrogen-containing heterogeneous group substituted with a nitrogen atom A cyclic group and a phenyl group substituted with these electron donating groups (for example, p-hydroxyphenyl group, p-dialkylaminophenyl group, o, p-dialkoxyphenyl group, etc.) are preferable.
[0086]
R in the general formula (B)121And RED12, R122And R121Or ED12And RED12And may be bonded to each other to form a cyclic structure. The cyclic structure formed here is a non-aromatic carbocyclic or heterocyclic ring, which is a 5-membered to 7-membered monocyclic or condensed ring, and is a substituted or unsubstituted cyclic structure. R121And RED12Specific examples of pyrrolidine ring, pyrroline ring, imidazolidine ring, imidazoline ring, thiazolidine ring, thiazoline ring, pyrazolidine ring, pyrazoline ring, oxazolidine ring, oxazoline ring, indane ring, piperidine ring. , Piperazine ring, morpholine ring, tetrahydropyridine ring, tetrahydropyrimidine ring, indoline ring, tetralin ring, tetrahydroquinoline ring, tetrahydroisoquinoline ring, tetrahydroquinoxaline ring, tetrahydro-1,4-oxazine ring, 2,3-dihydrobenzo-1 2, 4-oxazine ring, tetrahydro-1,4-thiazine ring, 2,3-dihydrobenzo-1,4-thiazine ring, 2,3-dihydrobenzofuran ring, 2,3-dihydrobenzothiophene ring, and the like. ED12And RED12And form a ring structure, ED12Preferably represents an amino group, an alkylamino group, or an arylamino group, and specific examples of the ring structure formed include a tetrahydropyrazine ring, a piperazine ring, a tetrahydroquinoxaline ring, and a tetrahydroisoquinoline ring. R122And R121When and form a ring structure, specific examples thereof include a cyclohexane ring and a cyclopentane ring.
[0087]
Of the compounds represented by the general formula (A) of the present invention, more preferred are the following general formulas (10) to (12), and among the compounds represented by the general formula (B), Are represented by the following general formulas (13) and (14).
[0088]
Embedded image
[0089]
In the general formulas (10) to (14), L100, L101, L102, L103, L104Is L in the general formula (A)11The preferred range is also the same. R1100And R1101, R1110And R1111, R1120And R1121, R1130And R1131, R1140And R1141Are R in the general formula (B), respectively.122And R121The preferred range is also the same. ED13, ED14Are respectively EDs of the general formula (B)12Represents a group having the same meaning, and the preferred range thereof is also the same. XTen, X11, X12, X13, X14Each represents a substitutable substituent on the benzene ring, mTen, M11, M12, M13, M14Each represents an integer from 0 to 3, and when these are multiple, multiple XTen, X11, X12, X13, X14May be the same or different. Y12And Y14Is an amino group, an alkylamino group, an arylamino group, a non-aromatic nitrogen-containing heterocyclic group substituted with a nitrogen atom (pyrrolyl group, piperidinyl group, indolinyl group, piperazino group, morpholino group, etc.), hydroxy group, alkoxy group To express.
[0090]
ZTen, Z11, Z12Represents a nonmetallic atomic group capable of forming a specific ring structure. ZTenThe specific ring structure formed by is a ring structure corresponding to a tetrahydro or hexahydro form of a 5-membered or 6-membered, monocyclic or condensed ring, nitrogen-containing aromatic heterocycle, specifically, pyrrolidine ring, imidazolidine Examples include a ring, a thiazolidine ring, a pyrazolidine ring, a piperidine ring, a tetrahydropyridine ring, a tetrahydropyrimidine ring, a piperazine ring, a tetrahydroquinoline ring, a tetrahydroisoquinoline ring, a tetrahydroquinazoline ring, and a tetrahydroquinoxaline ring. Z11The specific ring structure formed by is a tetrahydroquinoline ring or a tetrahydroquinoxaline ring. Z12The specific ring structure formed by is a tetralin ring, a tetrahydroquinoline ring or a tetrahydroisoquinoline ring.
[0091]
RN11, RN13Are each a hydrogen atom or a substituent substitutable on a nitrogen atom. Specific examples of the substituent include an alkyl group, an alkenyl group, an alkynyl group, an aryl group, a heterocyclic group, and an acyl group, preferably an alkyl group and an aryl group.
[0092]
XTen, X11, X12, X13, X14As the substituent that can be substituted on the benzene ring represented by formula (A),11Specific examples are the same as the examples of the substituent which may have. Preferably, a halogen atom, an alkyl group, an aryl group, a heterocyclic group, an acyl group, an alkoxycarbonyl group, an aryloxycarbonyl group, a carbamoyl group, a cyano group, an alkoxy group (a group repeatedly containing an ethyleneoxy group or a propyleneoxy group unit). (Including), (alkyl, aryl, or heterocyclic) amino group, acylamino group, sulfonamido group, ureido group, thioureido group, imide group, (alkoxy or aryloxy) carbonylamino group, nitro group, (alkyl, aryl, or Heterocycle) thio group, (alkyl or aryl) sulfonyl group, sulfamoyl group and the like. mTen, M11, M12, M13, M14Is preferably 0 to 2, more preferably 0 or 1.
[0093]
Y12And Y14Is preferably an alkylamino group, an arylamino group, a non-aromatic nitrogen-containing heterocyclic group substituted with a nitrogen atom, a hydroxy group or an alkoxy group, more preferably an alkylamino group or a 5- to 6-membered substituent with a nitrogen atom A non-aromatic nitrogen-containing heterocyclic group and a hydroxy group, most preferably an alkylamino group (particularly a dialkylamino group) or a 5- to 6-membered non-aromatic nitrogen-containing heterocyclic group substituted with a nitrogen atom.
[0094]
In the general formula (13), R1131And X13, R1131And RN13, R1130And X13Or R1130And RN13And may form a cyclic structure. In the general formula (14), R1141And X14, R1141And R1140, ED14And X14Or R1140And X14And may form a cyclic structure. The cyclic structure formed here is a non-aromatic carbocyclic or heterocyclic ring, which is a 5-membered to 7-membered monocyclic or condensed ring, and is a substituted or unsubstituted cyclic structure. In the general formula (13), R1131And X13And combine to form a cyclic structure, and R1131And RN13Are combined with each other to form a cyclic structure, which is a preferred example of the compound represented by the general formula (13) as in the case where no cyclic structure is formed. In the general formula (13), R1131And X13Specific examples of the ring structure formed by and include an indoline ring (in this case, R1131Represents a single bond), tetrahydroquinoline ring, tetrahydroquinoxaline ring, 2,3-dihydrobenzo-1,4-oxazine ring, 2,3-dihydrobenzo-1,4-thiazine ring, etc. . Particularly preferred are an indoline ring, a tetrahydroquinoline ring and a tetrahydroquinoxaline ring. In the general formula (13), R1131And RN13Specific examples of the ring structure formed by pyrrolidine ring, pyrroline ring, imidazolidine ring, imidazoline ring, thiazolidine ring, thiazoline ring, pyrazolidine ring, pyrazoline ring, oxazolidine ring, oxazoline ring, piperidine ring, piperazine ring, Morpholine ring, tetrahydropyridine ring, tetrahydropyrimidine ring, indoline ring, tetrahydroquinoline ring, tetrahydroisoquinoline ring, tetrahydroquinoxaline ring, tetrahydro-1,4-oxazine ring, 2,3-dihydrobenzo-1,4-oxazine ring, tetrahydro 1,4-thiazine ring, 2,3-dihydrobenzo-1,4-thiazine ring, 2,3-dihydrobenzofuran ring, 2,3-dihydrobenzothiophene ring, and the like. Particularly preferred are pyrrolidine ring, piperidine ring, tetrahydroquinoline ring and tetrahydroquinoxaline ring.
[0095]
In the general formula (14), R1141And X14And to form a ring structure, and ED14And X14Are combined with each other to form a cyclic structure, which is a preferred example of the compound represented by the general formula (14) as in the case where the ring structure is not formed. In the general formula (14), R1141And X14Examples of the cyclic structure formed by combining and include an indane ring, a tetralin ring, a tetrahydroquinoline ring, a tetrahydroisoquinoline ring, and an indoline ring. ED14And X14Examples of the cyclic structure formed by combining with each other include a tetrahydroisoquinoline ring and a tetrahydrocinnoline ring.
[0096]
Next, general formulas (1) to (3) will be described.
In the general formulas (1) to (3), R1, R2, R11, R12, R31Each independently represents a hydrogen atom or a substituent, and these represent R in the general formula (A).112The preferred range is also the same. L1, Ltwenty one, L31Each independently represents a leaving group, which is represented by L in the general formula (A)11Represents the same groups as those given as specific examples in the description, and preferred ranges thereof are also the same. X1, Xtwenty oneRepresents a substituent that can be substituted on the benzene ring, and each independently represents a RED of the general formula (A).11The same thing as the example of a substituent when when has a substituent is mentioned. m1, Mtwenty oneRepresents an integer of 0 to 3, preferably 0 to 2, more preferably 0 or 1.
[0097]
RN1, RN21, RN31Represents a substituent capable of substituting for a hydrogen atom or a nitrogen atom, and the substituent is preferably an alkyl group, an aryl group, or a heterocyclic group, which may further have a substituent, and the substituent is generally RED of formula (A)11The same thing as the substituent which may have is mentioned. RN1, RN21, RN31Is preferably a hydrogen atom, an alkyl group or an aryl group, more preferably a hydrogen atom or an alkyl group.
[0098]
R13, R14, R32, R33, Ra, RbEach independently represents a hydrogen atom or a substituent capable of substituting for a carbon atom. As the substituent, RED in the general formula (A)11The same thing as the substituent which may have is mentioned. Preferably, alkyl group, aryl group, acyl group, alkoxycarbonyl group, carbamoyl group, cyano group, alkoxy group, acylamino group, sulfonamide group, ureido group, thioureido group, alkylthio group, arylthio group, alkylsulfonyl group, arylsulfonyl Group, sulfamoyl group and the like.
[0099]
In general formula (1), Z1Represents an atomic group capable of forming a 6-membered ring together with the nitrogen atom and the two carbon atoms of the benzene ring. Z1Is a non-aromatic heterocycle condensed with the benzene ring of the general formula (1), specifically, a tetrahydroquinoline ring, a tetrahydroquinoxaline ring as a ring structure including the condensed benzene ring, Tetrahydroquinazoline ring, which may have a substituent. As the substituent, R in the general formula (A)112The same examples as in the case where represents a substituent are mentioned, and the preferred ranges thereof are also the same.
[0100]
In general formula (1), Z1Preferably represents an atomic group which forms a tetrahydroquinoline ring or a tetrahydroquinoxaline ring together with a nitrogen atom and two carbon atoms of a benzene ring.
[0101]
ED in general formula (2)twenty oneRepresents an electron donating group, which is an ED of the general formula (B)12The preferred range is also the same.
[0102]
In the general formula (2), RN21, R13, R14, Xtwenty oneAnd EDtwenty oneAny two of these may combine with each other to form a cyclic structure. Where RN21And Xtwenty oneThe cyclic structure formed by bonding is preferably a 5- to 7-membered non-aromatic carbocyclic or heterocyclic ring condensed with a benzene ring. Specific examples thereof include a tetrahydroquinoline ring and a tetrahydroquinoxaline. A ring, an indoline ring, a 2,3-dihydro-5,6-benzo-1,4-thiazine ring, and the like. Preferred are a tetrahydroquinoline ring, a tetrahydroquinoxaline ring and an indoline ring.
[0103]
In the general formula (3), RN31When represents a group other than an aryl group, RaAnd RbCombine with each other to form an aromatic ring. Here, the aromatic ring is an aryl group (for example, a phenyl group or a naphthyl group) and an aromatic heterocyclic group (for example, a pyridine ring group, a pyrrole ring group, a quinoline ring group, or an indole ring group), and an aryl group is preferable. The aromatic ring group may have a substituent, and examples of the substituent include X in the general formula (1).1Are the same as the substituents exemplified when the substituent represents, and the preferred ranges thereof are also the same.
[0104]
In the general formula (3), RaAnd RbAre preferably bonded to each other to form an aromatic ring (particularly a phenyl group).
[0105]
In the general formula (3), R32Is preferably a hydrogen atom, an alkyl group, an aryl group, a hydroxy group, an alkoxy group, a mercapto group, an amino group, etc., where R32When R represents a hydroxy group,33The case where represents an electron-attracting group is also a preferred example. Here, the electron withdrawing group is an acyl group, alkoxycarbonyl group, aryloxycarbonyl group, carbamoyl group, alkylsulfonyl group, arylsulfonyl group, sulfamoyl group, trifluoromethyl group, cyano group, nitro group, carbonimide. It means an yl group, and an acyl group, an alkoxycarbonyl group, a carbamoyl group, and a cyano group are preferable.
[0106]
Next, the type 2 compound will be described.
A compound of type 2 is a compound that can be oxidized one more electron after the formation of a one-electron oxidant after one-electron oxidation, and in other words, one more electron is emitted. Here, bond cleavage reaction means cleavage of bonds between carbon-carbon, carbon-silicon, carbon-hydrogen, carbon-boron, carbon-tin, and carbon-germanium, and this is the cleavage of carbon-hydrogen bonds. It may be attached to.
[0107]
However, the type 2 compound is a compound having 2 or more (preferably 2 to 6, more preferably 2 to 4) adsorptive groups to silver halide in the molecule. More preferred is a compound having a nitrogen-containing heterocyclic group substituted with two or more mercapto groups as an adsorptive group. The adsorptive group will be described later.
[0108]
A preferable compound among the compounds of type 2 is represented by the general formula (C).
[0109]
General formula (C)
Embedded image
[0110]
The compound represented by the general formula (C) is RED2After the reducing group represented by2Is released by bond cleavage reaction, that is, C (carbon atom) -L2It is a compound that can release one more electron along with the cleavage of the bond.
[0111]
In general formula (C), RED2Is RED of general formula (B)12Represents the same group, and the preferred range is also the same. L2Is L in the general formula (A)11Represents the same group as described above, and its preferred range is also the same. L2When represents a silyl group, the compound is a compound having, as an adsorptive group, a nitrogen-containing heterocyclic group substituted with two or more mercapto groups in the molecule. Rtwenty one, Rtwenty twoRepresents a hydrogen atom or a substituent, and these are R in the general formula (A)112The preferred range is also the same. RED2And Rtwenty oneAnd may be bonded to each other to form a ring structure.
[0112]
The ring structure formed here is a 5-membered to 7-membered monocyclic or condensed, non-aromatic carbocycle or heterocycle, which may have a substituent. However, the ring structure is not a ring structure corresponding to a tetrahydro, hexahydro or octahydro form of an aromatic ring or an aromatic heterocycle. As the substituent, RED of the general formula (A)11The same thing as the example of a substituent when when has a substituent is mentioned. The ring structure is preferably a ring structure corresponding to a dihydro form of an aromatic ring or an aromatic heterocycle, and specific examples thereof include, for example, a 2-pyrroline ring, a 2-imidazoline ring, a 2-thiazoline ring, 1,2- Dihydropyridine ring, 1,4-dihydropyridine ring, indoline ring, benzimidazoline ring, benzothiazoline ring, benzoxazoline ring, 2,3-dihydrobenzothiophene ring, 2,3-dihydrobenzofuran ring, benzo-α-pyran ring, 1 , 2-dihydroquinoline ring, 1,2-dihydroquinazoline ring, 1,2-dihydroquinoxaline ring and the like.
[0113]
Preferably, 2-imidazoline ring, 2-thiazoline ring, indoline ring, benzimidazoline ring, benzothiazoline ring, benzoxazoline ring, 1,2-dihydropyridine ring, 1,2-dihydroquinoline ring, 1,2-dihydroquinazoline ring 1,2-dihydroquinoxaline ring, indoline ring, benzimidazoline ring, benzothiazoline ring, 1,2-dihydroquinoline ring are more preferable, and indoline ring is particularly preferable.
[0114]
Next, the compound of type 3 will be described.
A compound of type 3 is a compound characterized in that a one-electron oxidant produced by one-electron oxidation can emit one or more electrons after passing through a subsequent bond formation process. The formation process means formation of interatomic bonds such as carbon-carbon, carbon-nitrogen, carbon-sulfur, and carbon-oxygen.
[0115]
The compound of type 3 is preferably a reactive group site (carbon-carbon double bond site, carbon-carbon triple bond site, fragrance) in which a one-electron oxidant formed by one-electron oxidation coexists in the molecule. And a non-aromatic heterocyclic group part of a benzo-condensed ring) to form a bond and then emit one electron or more electrons.
[0116]
A one-electron oxidant produced by one-electron oxidation of a type 3 compound is a cation radical species, but it may be a neutral radical species with the elimination of protons therefrom. This one-electron oxidant (cation radical species or radical species) is a non-aromatic carbon-carbon double bond site, carbon-carbon triple bond site, aromatic group site, or benzo-fused non-aromatic group present in the same molecule. It reacts with a heterocyclic group site to form an interatomic bond such as carbon-carbon, carbon-nitrogen, carbon-sulfur, carbon-oxygen and the like, thereby forming a new ring structure in the molecule. At this time, one or more electrons are emitted at the same time or after that, which is a characteristic of the type 3 compound.
[0117]
In more detail, the compound of type 3 generates a radical species having a new ring structure by this bond formation reaction after being subjected to one-electron oxidation. The second electron is emitted and oxidized.
[0118]
Type 3 compounds further have tautomerization of the two-electron oxidant so produced, after undergoing a hydrolysis reaction in some cases, and directly in some cases with proton transfer. Those having the ability to cause a reaction, further emit one or more electrons, usually two or more electrons therefrom, and be oxidized are included. Alternatively, those having the ability to emit one or more electrons, usually two or more electrons, from the two-electron oxidant directly without going through such a tautomerization reaction and to be oxidized are included. .
[0119]
The compound of type 3 is preferably represented by the general formula (D).
[0120]
Formula (D)
Embedded image
[0121]
In general formula (D), REDThreeRepresents a reducing group which can be oxidized by one electron, YThreeIs REDThree1-electron-oxidized RED after 1-electron is oxidizedThreeRepresents a reactive group site that reacts with, specifically, a carbon-carbon double bond site, a carbon-carbon triple bond site, an aromatic group site, or an organic containing a non-aromatic heterocyclic group site of a benzo-fused ring Represents a group. LThreeIs REDThreeAnd YThreeRepresents a linking group for linking.
[0122]
In general formula (D), REDThreeIs RED of the general formula (B)12Represents a group having the same meaning as
[0123]
In general formula (D), REDThreeIs preferably an arylamino group, a heterocyclic amino group, an aryloxy group, an arylthio group, an aryl group, an aromatic or non-aromatic heterocyclic group (particularly a nitrogen-containing heterocyclic group is preferred), and more preferably an aryl An amino group, a heterocyclic amino group, an aryl group, an aromatic or non-aromatic heterocyclic group, and among these heterocyclic groups, a tetrahydroquinoline ring group, a tetrahydroquinoxaline ring group, a tetrahydroquinazoline ring group, an indoline ring group , Indole ring group, carbazole ring group, phenoxazine ring group, phenothiazine ring group, benzothiazoline ring group, pyrrole ring group, imidazole ring group, thiazole ring group, benzimidazole ring group, benzoimidazoline ring group, benzothiazoline ring group, 3,4-methylenedioxyphenyl-1-yl group and the like are preferable .
[0124]
REDThreeParticularly preferred are an arylamino group (particularly anilino group), an aryl group (particularly a phenyl group), and an aromatic or non-aromatic heterocyclic group.
[0125]
Where REDThreeWhen represents an aryl group, the aryl group preferably has at least one electron-donating group. Here, the electron-donating group means a hydroxy group, an alkoxy group, a mercapto group, an alkylthio group, a sulfonamide group, an acylamino group, an alkylamino group, an arylamino group, a heterocyclic amino group, an active methine group, an electron-excessive group. Aromatic heterocyclic group (for example, indolyl group, pyrrolyl group, indazolyl group), non-aromatic nitrogen-containing heterocyclic group substituted with nitrogen atom (pyrrolidinyl group, indolinyl group, piperidinyl group, piperazinyl group, morpholino group, thiomorpholino group, etc. ). Here, the active methine group means a methine group substituted with two electron-withdrawing groups, and the electron-withdrawing group here means an acyl group, an alkoxycarbonyl group, an aryloxycarbonyl group, a carbamoyl group, An alkylsulfonyl group, an arylsulfonyl group, a sulfamoyl group, a trifluoromethyl group, a cyano group, a nitro group, and a carbonimidoyl group are meant. Here, the two electron-attracting groups may be bonded to each other to form a cyclic structure.
[0126]
REDThreeWhen represents an aryl group, the substituent of the aryl group is more preferably an alkylamino group, a hydroxy group, an alkoxy group, a mercapto group, a sulfonamide group, an active methine group, a non-aromatic nitrogen-containing heterocycle substituted with a nitrogen atom More preferably an alkylamino group, a hydroxy group, an active methine group, and a non-aromatic nitrogen-containing heterocyclic group substituted with a nitrogen atom, and most preferably an alkylamino group and a non-aromatic group substituted with a nitrogen atom. Nitrogen heterocyclic group.
[0127]
Y in general formula (D)ThreeWhen the reactive group represented by formula (1) represents an organic group containing a carbon-carbon double bond or carbon-carbon triple bond having a substituent, the substituent is preferably an alkyl group (preferably having 1 to 8 carbon atoms). ), An aryl group (preferably having 6 to 12 carbon atoms), an alkoxycarbonyl group (preferably having 2 to 8 carbon atoms), a carbamoyl group, an acyl group, an electron donating group, and the like. Here, the electron-donating group is an alkoxy group (preferably having 1 to 8 carbon atoms), a hydroxy group, an amino group, an alkylamino group (preferably having 1 to 8 carbon atoms), an arylamino group (preferably having 6 to 6 carbon atoms). 12), heterocyclic amino group (preferably having 2 to 6 carbon atoms), sulfonamide group, acylamino group, active methine group, mercapto group, alkylthio group (preferably having 1 to 8 carbon atoms), arylthio group (preferably having carbon number) 6-12), and aryl groups having these groups as substituents (the carbon number of the aryl moiety is preferably 6-12). The hydroxy group may be protected with a silyl group, and examples thereof include a trimethylsilyloxy group, a t-butyldimethylsilyloxy group, a triphenylsilyloxy group, a triethylsilyloxy group, and a phenyldimethylsilyloxy group. Examples of the carbon-carbon double bond site and the carbon-carbon triple bond site include a vinyl group and an ethynyl group.
[0128]
YThreeRepresents an organic group containing a carbon-carbon double bond moiety having a substituent, the substituent is more preferably an alkyl group, a phenyl group, an acyl group, a cyano group, an alkoxycarbonyl group, a carbamoyl group, an electron donating group. Here, the electron donating group is preferably an alkoxy group, a hydroxy group (which may be protected with a silyl group), an amino group, an alkylamino group, an arylamino group, a sulfonamide group, an active methine group, Mercapto groups, alkylthio groups, and phenyl groups having these electron donating groups as substituents.
[0129]
Here, when the organic group containing a carbon-carbon double bond site has a hydroxy group as a substituent, YThreeIs the partial structure on the right:> C1= C2(—OH) — is included, but this is tautomerized and the partial structure shown on the right:> C1HC2It may be (= O)-. In this case, the C1It is also preferred that the substituent substituted for carbon is an electron withdrawing group, in which case YThreeHas a partial structure of “active methylene group” or “active methine group”. The electron withdrawing group that can give such a partial structure of the active methylene group or active methine group is the same as that explained in the explanation of the above-mentioned “active methine group”.
[0130]
YThreeRepresents an organic group containing a carbon-carbon triple bond moiety having a substituent, the substituent is preferably an alkyl group, a phenyl group, an alkoxycarbonyl group, a carbamoyl group, an electron donating group, and the like. As the group, an alkoxy group, an amino group, an alkylamino group, an arylamino group, a heterocyclic amino group, a sulfonamide group, an acylamino group, an active methine group, a mercapto group, an alkylthio group, and these electron donating groups are preferably substituted. The phenyl group possessed by
[0131]
YThreeRepresents an organic group containing an aromatic group, an aromatic group is preferably an aryl group having an electron donating group as a substituent (particularly a phenyl group is preferred) or an indole ring group, where the electron donating group is Preferred are a hydroxy group (which may be protected with a silyl group), an alkoxy group, an amino group, an alkylamino group, an active methine group, a sulfonamide group and a mercapto group.
[0132]
YThreeRepresents an organic group containing a non-aromatic heterocyclic group portion of a benzo-fused ring, preferably a benzo-fused non-aromatic heterocyclic group that preferably has an aniline structure as a partial structure, for example, an indoline ring group, 1,2,3,4-tetrahydroquinoline ring group, 1,2,3,4-tetrahydroquinoxaline ring group, 4-quinolone ring group and the like can be mentioned.
[0133]
Y in general formula (D)ThreeMore preferred as the reactive group represented by is an organic group containing a carbon-carbon double bond site, an aromatic group site, or a benzo-fused non-aromatic heterocyclic group. More preferred are a carbon-carbon double bond site, a phenyl group having an electron donating group as a substituent, an indole ring group, and a benzo-fused non-aromatic heterocyclic group having an aniline structure as a partial structure. Here, the carbon-carbon double bond site preferably has at least one electron donating group as a substituent.
[0134]
Y in general formula (D)ThreeAs a result of selection of the reactive group represented by the above-described range, RED in the general formula (D)ThreeThe case where it has the same partial structure as the reducing group represented by general formula (D) is also a preferred example of the compound represented by general formula (D).
[0135]
In general formula (D), LThreeREDThreeAnd YThreeAnd specifically represents a single bond, an alkylene group, an arylene group, a heterocyclic group, -O-, -S-, -NR.N-, -C (= O)-, -SO2The group which consists of individual group of-, -SO-, -P (= O)-, or a combination of these groups is represented. R hereNRepresents a hydrogen atom, an alkyl group, an aryl group, or a heterocyclic group. LThreeThe linking group represented by may have a substituent. As the substituent, RED of the general formula (A)11The same thing as what was demonstrated as a substituent which may have may be mentioned. LThreeThe linking group represented by REDThreeAnd YThreeIn any position of the group represented by the formula (1), each of the hydrogen atoms may be linked to replace any one hydrogen atom.
[0136]
L in general formula (D)ThreeThe group represented by the formula is RED of the general formula (D)ThreeCation radical species (X+.), Or a radical species (X.) generated from the proton withdrawn therefrom, and Y in the general formula (D)ThreeWhen the reactive group represented by the above reacts to form a bond, the atomic group involved in this reaction is LThreeIt is preferable that a 3-7 membered cyclic structure including can be formed. For this purpose, radical species (X+-Or X-), the reactive group represented by Y, and L are preferably connected by 3 to 7 atomic groups.
[0137]
LThreePreferred examples of are: a single bond, an alkylene group (particularly a methylene group, an ethylene group, a propylene group), an arylene group (particularly a phenylene group), a —C (═O) — group, an —O— group, an —NH— group, -N (alkyl group)-group, and the bivalent coupling group which consists of a combination of these groups are mentioned.
[0138]
Among the compounds represented by the general formula (D), preferred compounds are represented by the following general formulas (D-1) to (D-4).
[0139]
Embedded image
[0140]
In the general formulas (D-1) to (D-4), A100, A200, A400Represents an arylene group or a divalent heterocyclic group, and A300Represents an aryl group or a heterocyclic group. The preferred range of these ring groups is RED of the general formula (D)ThreeIt is the same as the preferable range. L301, L302, L303, L304Represents a linking group, which is represented by L in the general formula (D)ThreeRepresents a group having the same meaning, and the preferred range thereof is also the same. Y100, Y200, Y300, Y400Represents a reactive group, which is represented by Y in the general formula (D)ThreeRepresents a group having the same meaning, and the preferred range thereof is also the same. R3100, R3110, R3200, R3210, R3310Represents a hydrogen atom or a substituent. R3100, R3110Is preferably a hydrogen atom, an alkyl group or an aryl group. R3200, R3310Is preferably a hydrogen atom. R3210Is preferably a substituent, and the substituent is preferably an alkyl group or an aryl group. R3110Is A100And R3210Is A200And R3310Is A300And may be bonded to each other to form a ring structure. The ring structure formed here is preferably a tetralin ring, an indane ring, a tetrahydroquinoline ring, an indoline ring or the like. X400Represents a hydroxy group, a mercapto group, or an alkylthio group, preferably a hydroxy group or a mercapto group, and more preferably a mercapto group.
[0141]
Of the general formulas (D-1) to (D-4), more preferable compounds are compounds represented by the general formulas (D-2), (D-3), and (D-4). More preferred is a compound represented by formula (D-2) or (D-3).
[0142]
Next, the type 4 compound will be described.
A compound of type 4 is a compound having a ring structure substituted with a reducing group, and after the reducing group is oxidized by one electron, one or more electrons are emitted along with the ring structure cleavage reaction. Compound.
[0143]
Type 4 compounds undergo one-electron oxidation and the ring structure is cleaved. The ring cleavage reaction mentioned here refers to the type represented by the following.
[0144]
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[0145]
In the formula, compound a represents a type 4 compound. In compound a, D represents a reducing group, and X and Y represent atoms forming a bond that is cleaved after one-electron oxidation in the ring structure. First, one-electron oxidation of the compound a generates a one-electron oxidant b. From this, the single bond of XX becomes a double bond, and at the same time, the bond of XY is cleaved to produce a ring-opened product c. Alternatively, a radical intermediate d may be generated from the one-electron oxidant b with proton desorption, and a ring opening e may be similarly generated therefrom. The compound of the present invention is characterized in that one or more electrons are subsequently released from the ring-opened product c or e thus produced.
[0146]
The ring structure possessed by the type 4 compound is a 3- to 7-membered carbocyclic or heterocyclic ring, and represents a monocyclic or condensed, saturated or unsaturated non-aromatic ring. A saturated ring structure is preferable, and a 3-membered ring or 4-membered ring is more preferable. Preferred examples of the ring structure include a cyclopropane ring, a cyclobutane ring, an oxirane ring, an oxetane ring, an aziridine ring, an azetidine ring, an episulfide ring, and a thietane ring. More preferred are cyclopropane ring, cyclobutane ring, oxirane ring, oxetane ring and azetidine ring, and particularly preferred are cyclopropane ring, cyclobutane ring and azetidine ring. The ring structure may have a substituent.
[0147]
The compound of type 4 is preferably represented by the general formula (E) or (F).
[0148]
General formula (E)
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[0149]
Formula (F)
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[0150]
RED in general formula (E) and general formula (F)41And RED42Are respectively RED of the general formula (B)12Represents a group having the same meaning, and the preferred range thereof is also the same. R40~ R44And R45~ R49Each represents a hydrogen atom or a substituent. As a substituent, RED12The same thing as the substituent which may have is mentioned. In general formula (F), Z42Is -CR420R421-, -NR423-Represents-or -O-. R here420, R421Each represents a hydrogen atom or a substituent, and R423Represents a hydrogen atom, an alkyl group, an aryl group or a heterocyclic group.
[0151]
R in the general formula (E)40Is preferably a hydrogen atom, alkyl group, alkenyl group, alkynyl group, aryl group, heterocyclic group, alkoxy group, amino group, alkylamino group, arylamino group, heterocyclic amino group, alkoxycarbonyl group, acyl group, carbamoyl Group, cyano group, sulfamoyl group, more preferably hydrogen atom, alkyl group, aryl group, heterocyclic group, alkoxy group, alkoxycarbonyl group, acyl group, carbamoyl group, particularly preferably hydrogen atom, alkyl group, An aryl group, a heterocyclic group, an alkoxycarbonyl group, and a carbamoyl group.
[0152]
R41~ R44In which at least one of these is a donor group, and R41And R42Or R43And R44Are preferably electron withdrawing groups. More preferably R41~ R44This is a case where at least one of the above is a donor group. More preferably R41~ R44At least one of them is a donor group and R41~ R44In this case, the group that is not a donor group is a hydrogen atom or an alkyl group. The electron withdrawing group is the same as that already described in the description of the active methine group.
[0153]
The donor group referred to here is a hydroxy group, alkoxy group, aryloxy group, mercapto group, acylamino group, sulfonylamino group, active methine group, or RED.41And RED42As a group selected from the group of preferable groups. The donor group is preferably an alkylamino group, an arylamino group, a heterocyclic amino group, a 5-membered aromatic heterocyclic group having one nitrogen atom in the ring (which may be monocyclic or condensed), and a nitrogen atom. Non-aromatic nitrogen-containing heterocyclic group to be substituted, phenyl group substituted with at least one electron-donating group (here, the electron-donating group is a hydroxy group, an alkoxy group, an aryloxy group, an amino group, an alkylamino group, an aryl group) An amino group, a heterocyclic amino group, or a non-aromatic nitrogen-containing heterocyclic group substituted with a nitrogen atom). More preferably, an alkylamino group, an arylamino group, a 5-membered aromatic heterocyclic group having one nitrogen atom in the ring (herein, the aromatic heterocyclic ring represents an indole ring, a pyrrole ring, or a carbazole ring), an electron A phenyl group substituted with a donating group (here, specifically, a phenyl group substituted with three or more alkoxy groups, a phenyl group substituted with a hydroxy group, an alkylamino group, or an arylamino group) is used. Particularly preferably, an arylamino group, a 5-membered aromatic heterocyclic group having one nitrogen atom in the ring (in this case, represents a 3-indolyl group), a phenyl group substituted with an electron-donating group (here, particularly Represents a phenyl group substituted with a trialkoxyphenyl group, an alkylamino group or an arylamino group).
[0154]
R in general formula (F)45Is preferably R in the general formula (E).40Is the same as that. R46~ R49Preferably a hydrogen atom, alkyl group, alkenyl group, alkynyl group, aryl group, heterocyclic group, hydroxy group, alkoxy group, amino group, alkylamino group, arylamino group, heterocyclic amino group, mercapto group, arylthio group, An alkylthio group, an acylamino group, and a sulfoneamino group, more preferably a hydrogen atom, an alkyl group, an aryl group, a heterocyclic group, an alkoxy group, an alkylamino group, an arylamino group, and a heterocyclic amino group. Particularly preferred R46~ R49Is Z42-CR420R421In the case of a group represented by-, a hydrogen atom, an alkyl group, an aryl group, a heterocyclic group, an alkylamino group, an arylamino group, and Z42-NR423-Represents a hydrogen atom, an alkyl group, an aryl group, a heterocyclic group, and Z42Is a hydrogen atom, an alkyl group, an aryl group or a heterocyclic group.
[0155]
Z42Preferably as -CR420R421-Or -NR423-, More preferably -NR423-. R420, R421Is preferably a hydrogen atom, an alkyl group, an alkenyl group, an alkynyl group, an aryl group, a heterocyclic group, a hydroxy group, an alkoxy group, an amino group, a mercapto group, an acylamino group, or a sulfonamino group, more preferably a hydrogen atom, An alkyl group, an aryl group, a heterocyclic group, an alkoxy group, and an amino group; R423Preferably represents a hydrogen atom, an alkyl group, an aryl group, or an aromatic heterocyclic group, more preferably a methyl group, an ethyl group, an isopropyl group, a t-butyl group, a t-amyl group, a benzyl group, a diphenylmethyl group, or an allyl group. Group, phenyl group, naphthyl group, 2-pyridyl group, 4-pyridyl group and 2-thiazolyl group.
[0156]
R40~ R49And R420, R421, R423When each of these groups is a substituent, those having a total carbon number of 40 or less are preferable, more preferably a total carbon number of 30 or less, and particularly preferably a total carbon number of 15 or less. These substituents may be bonded to each other or other sites in the molecule (RED41, RED42Or Z42) To form a ring.
[0157]
The compounds of types 1, 3, and 4 of the present invention are “compounds having an adsorptive group to silver halide in the molecule” or “compounds having a partial structure of a spectral sensitizing dye in the molecule”. It is preferable that The compounds of types 1, 3, and 4 of the present invention are more preferably “compounds having an adsorptive group to silver halide in the molecule”. A type 2 compound is a “compound having two or more adsorptive groups to silver halide in the molecule”. The compounds of types 1 to 4 are more preferably “compound having a nitrogen-containing heterocyclic group substituted with two or more mercapto groups as an adsorptive group”.
[0158]
In the compounds of types 1 to 4 of the present invention, the adsorptive group to silver halide is a group that directly adsorbs to silver halide or a group that promotes adsorption to silver halide. Specifically, mercapto A heterocyclic group containing at least one atom selected from a group (or a salt thereof), a thione group (—C (═S) —), a nitrogen atom, a sulfur atom, a selenium atom and a tellurium atom, a sulfide group, a cationic group, Or an ethynyl group. However, the type 2 compound of the present invention does not contain a sulfide group as an adsorptive group.
[0159]
The mercapto group (or salt thereof) as the adsorptive group means the mercapto group (or salt thereof) itself, and more preferably a heterocyclic group or aryl group substituted with at least one mercapto group (or salt thereof). Or represents an alkyl group. Here, the heterocyclic group is a 5-membered to 7-membered monocyclic or condensed aromatic or non-aromatic heterocyclic group such as an imidazole ring group, a thiazole ring group, an oxazole ring group, or a benzimidazole ring group. , Benzthiazole ring group, benzoxazole ring group, triazole ring group, thiadiazole ring group, oxadiazole ring group, tetrazole ring group, purine ring group, pyridine ring group, quinoline ring group, isoquinoline ring group, pyrimidine ring group, triazine A cyclic group etc. are mentioned. Further, it may be a heterocyclic group containing a quaternized nitrogen atom. In this case, the substituted mercapto group may be dissociated into a meso ion. Examples of such a heterocyclic group include an imidazolium ring group, Examples include a pyrazolium ring group, a thiazolium ring group, a triazolium ring group, a tetrazolium ring group, a thiadiazolium ring group, a pyridinium ring group, a pyrimidinium ring group, and a triazinium ring group. Among them, a triazolium ring group (for example, 1,2,4- Triazolium-3-thiolate ring group) is preferable. Examples of the aryl group include a phenyl group and a naphthyl group. Examples of the alkyl group include linear, branched or cyclic alkyl groups having 1 to 30 carbon atoms. When the mercapto group forms a salt, the counter ion is a cation such as an alkali metal, alkaline earth metal, or heavy metal (Li+, Na+, K+, Mg2+, Ag+, Zn2+Etc.), ammonium ions, quaternized heterocyclic groups containing nitrogen atoms, phosphonium ions and the like.
[0160]
Further, the mercapto group as the adsorptive group may be tautomerized into a thione group, specifically, a thioamide group (here, —C (═S) —NH— group), and the thioamide group. A group having a partial structure of, ie, a chain or cyclic thioamide group, a thioureido group, a thiourethane group, or a dithiocarbamate group. Examples of cyclic groups include thiazolidine-2-thione group, oxazolidine-2-thione group, 2-thiohydantoin group, rhodanine group, isorhodanine group, thiobarbituric acid group, 2-thioxo-oxazolidine-4-one group Is mentioned.
[0161]
The thione group as an adsorptive group cannot be tautomerized to a mercapto group (including a hydrogen atom at the α-position of the thione group), including the case where the mercapto group described above is tautomerized into a thione group. A chain or cyclic thioamide group, thioureido group, thiourethane group, or dithiocarbamate group is also included.
[0162]
A heterocyclic group containing at least one atom selected from a nitrogen atom, a sulfur atom, a selenium atom and a tellurium atom as the adsorptive group is a -NH- group capable of forming imino silver (> NAg) and a partial structure of the heterocyclic ring A nitrogen-containing heterocyclic group, or a “—S—” group, a “—Se—” group, a “—Te—” group, or a “═N—” group that can coordinate to a silver ion through a coordination bond. A heterocyclic group having a ring partial structure. Examples of the former include benzotriazole group, triazole group, indazole group, pyrazole group, tetrazole group, benzimidazole group, imidazole group, and purine group, and examples of the latter include thiophene. Group, thiazole group, oxazole group, benzothiazole group, benzoxazole group, thiadiazole group, oxadiazole group, triazine group, Renoazoru group, benz seleno azole group, tellurium azole group, such as benz tellurium azole group. The former is preferred.
[0163]
The sulfide group as the adsorptive group includes all groups having a partial structure of “—S—”, preferably alkyl (or alkylene) -S-alkyl (or alkylene), aryl (or arylene) -S—. A group having a partial structure of alkyl (or alkylene), aryl (or arylene) -S-aryl (or arylene). Furthermore, these sulfide groups may form a cyclic structure or may be an -S-S- group. Specific examples in the case of forming a cyclic structure include a thiolane ring, a 1,3-dithiolane ring or a 1,2-dithiolane ring, a thiane ring, a dithiane ring, a tetrahydro-1,4-thiazine ring (thiomorpholine ring) and the like. Groups. Particularly preferred as the sulfide group is a group having a partial structure of alkyl (or alkylene) -S-alkyl (or alkylene).
[0164]
The cationic group as the adsorptive group means a group containing a quaternized nitrogen atom, specifically, an ammonio group or a group containing a nitrogen-containing heterocyclic group containing a quaternized nitrogen atom. . However, the cationic group does not become a part of an atomic group forming a dye structure (for example, a cyanine chromophore). Here, the ammonio group is a trialkylammonio group, a dialkylarylammonio group, an alkyldiarylammonio group or the like, and examples thereof include a benzyldimethylammonio group, a trihexylammonio group, and a phenyldiethylammonio group. Examples of the nitrogen-containing heterocyclic group containing a quaternized nitrogen atom include a pyridinio group, a quinolinio group, an isoquinolinio group, an imidazolio group, and the like. A pyridinio group and an imidazolio group are preferable, and a pyridinio group is particularly preferable. These nitrogen-containing heterocyclic groups containing a quaternized nitrogen atom may have an arbitrary substituent, but in the case of a pyridinio group and an imidazolio group, the substituent is preferably an alkyl group, an aryl group, an acylamino group , A chloro atom, an alkoxycarbonyl group, a carbamoyl group and the like. In the case of a pyridinio group, a phenyl group is particularly preferred as a substituent.
[0165]
An ethynyl group as an adsorptive group means a —C≡CH group, and a hydrogen atom may be substituted.
[0166]
The above adsorptive group may have an arbitrary substituent.
Specific examples of the adsorptive group further include those described in pages 4 to 7 of JP-A No. 11-95355.
[0167]
Preferred as the adsorptive group in the present invention is a mercapto-substituted nitrogen-containing heterocyclic group (for example, 2-mercaptothiadiazole group, 3-mercapto-1,2,4-triazole group, 5-mercaptotetrazole group, 2-mercapto-1). , 3,4-oxadiazole group, 2-mercaptobenzoxazole group, 2-mercaptobenzthiazole group, 1,5-dimethyl-1,2,4-triazolium-3-thiolate group), or imino silver (> A nitrogen-containing heterocyclic group (for example, a benzotriazole group, a benzimidazole group, an indazole group, etc.) having a —NH— group that can form NAg) as a partial structure of the heterocyclic ring. Particularly preferred are 5-mercaptotetrazole group, 3-mercapto-1,2,4-triazole group, and benzotriazole group, most preferred are 3-mercapto-1,2,4-triazole group, and 5 -Mercaptotetrazole group.
[0168]
Of the compounds of the present invention, compounds having two or more mercapto groups as partial structures in the molecule are also particularly preferred compounds. Here, the mercapto group (—SH) may be a thione group if it can be tautomerized. Examples of such compounds include the above-described adsorptive groups having a mercapto group or thione group as a partial structure (for example, a ring-forming thioamide group, an alkyl mercapto group, an aryl mercapto group, a heterocyclic mercapto group, etc.) Or an adsorbing group having two or more mercapto groups or thione groups as a partial structure (for example, a dimercapto-substituted nitrogen-containing telocyclic group). You may have one or more.
[0169]
Examples of the adsorptive group having two or more mercapto groups as a partial structure (such as a dimercapto-substituted nitrogen-containing telocyclic group) include 2,4-dimercaptopyrimidine group, 2,4-dimercaptotriazine group, 3,5 -Dimercapto-1,2,4-triazole group, 2,5-dimercapto-1,3-thiazole group, 2,5-dimercapto-1,3-oxazole group, 2,7-dimercapto-5-methyl-s- Triazolo (1,5-A) -pyrimidine, 2,6,8-trimercaptopurine, 6,8-dimercaptopurine, 3,5,7-trimercapto-s-triazolotriazine, 4,6-dimercapto Examples include pyrazolopyrimidine, 2,5-dimercaptoimidazole, 2,4-dimercaptopyrimidine group, 2,4-dimercaptotriazine group, 3,5. Dimercapto-1,2,4-triazole group are particularly preferred.
[0170]
The adsorptive group may be substituted anywhere in the general formulas (A) to (F) and the general formulas (1) to (3), but in the general formulas (A) to (D), RED11, RED12, RED2, REDThreeIn the general formulas (E) and (F), RED41, R41, RED42, R46~ R48In the general formulas (1) to (3), R1, R2, R11, R12, R31, L1, Ltwenty one, L31It is preferably substituted at any position except for, and all of the general formulas (A) to (F) are represented by RED.2~ RED42More preferably, it is substituted.
[0171]
The partial structure of the spectral sensitizing dye is a group containing the chromophore of the spectral sensitizing dye, and is a residue obtained by removing any hydrogen atom or substituent from the spectral sensitizing dye compound. The partial structure of the spectral sensitizing dye may be substituted anywhere in the general formulas (A) to (F) and the general formulas (1) to (3). In the general formulas (A) to (D), RED11, RED12, RED2, REDThreeIn the general formulas (E) and (F), RED41, R41, RED42, R46~ R48In the general formulas (1) to (3), R1, R2, R11, R12, R31, L1, Ltwenty one, L31It is preferably substituted at any position except for, and all of the general formulas (A) to (F) are represented by RED.2~ RED42More preferably, it is substituted. Preferred spectral sensitizing dyes are spectral sensitizing dyes typically used in color sensitization techniques such as cyanine dyes, complex cyanine dyes, merocyanine dyes, complex merocyanine dyes, homopolar cyanine dyes, Contains styryl dyes and hemicyanine dyes. Exemplary spectral sensitizing dyes are disclosed in Research Disclosure, Item 36544, September 1994. Those skilled in the art can synthesize these dyes by the procedures described in the Research Disclosure or F.M. Hamer's The Cyanine dyes and Related Compounds (Interscience Publishers, New yprk, 1964). Further, all the dyes described on pages 7 to 14 of JP-A-11-95355 (US Pat. No. 6,054,260) are applied as they are.
[0172]
The compounds of types 1 to 4 of the present invention preferably have a total carbon number of 10 to 60. More preferably, it is 10-50, More preferably, it is 11-40, Most preferably, it is 12-30.
[0173]
The compounds of types 1 to 4 of the present invention are subjected to 1-electron oxidation triggered by exposure of the silver halide photographic light-sensitive material using the compound, and after the subsequent reaction, further 1 electron, or 2 electrons or more depending on the type. Electrons are emitted and oxidized, and the oxidation potential of the first electron is preferably about 1.4 V or less, and more preferably 1.0 V or less. This oxidation potential is preferably higher than 0V, more preferably higher than 0.3V. Accordingly, the oxidation potential is preferably in the range of about 0 to about 1.4V, more preferably about 0.3 to about 1.0V.
[0174]
Here, the oxidation potential can be measured by a cyclic voltammetry technique. Specifically, a sample is dissolved in a solution of acetonitrile: water (including 0.1 M lithium perchlorate) = 80%: 20% (volume%). After bubbling nitrogen gas for 10 minutes, a glassy carbon disk was used as the working electrode, a platinum wire was used as the counter electrode, and a calomel electrode (SCE) was used as the reference electrode at 25 ° C. and 0.1 V / Measured at a potential scanning speed of seconds. The oxidation potential versus SCE is taken at the peak potential of the cyclic voltammetry wave.
[0175]
In the case where the compounds of types 1 to 4 of the present invention are one-electron oxidized and further emit one electron after the subsequent reaction, the subsequent oxidation potential is preferably −0.5 V to −2 V. More preferably, it is -0.7V-2V, More preferably, it is -0.9V--1.6V.
[0176]
In the case where the compound of types 1 to 4 of the present invention is a compound that is oxidized by one electron and emits two or more electrons after the subsequent reaction and is oxidized, there is no particular limitation on the oxidation potential of this latter stage. Absent. This is because the oxidation potential of the second electron and the oxidation potential of the third and subsequent electrons cannot be clearly distinguished, and it is often difficult to accurately measure and distinguish these actually.
[0177]
Although the specific example of the compound of the types 1-4 of this invention is enumerated below, this invention is not limited to these.
[0178]
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[0179]
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[0180]
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[0181]
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[0182]
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[0183]
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[0184]
The compounds of types 1 to 4 of the present invention are the same as those described in detail in Japanese Patent Application No. 2002-192373, Japanese Patent Application No. 2002-188537, Japanese Patent Application No. 2002-188536, and Japanese Patent Application No. 2001-272137, respectively. is there. Specific compound examples described in these patent application specifications can also be given as specific examples of the compounds of types 1 to 4 of the present invention. The synthesis examples of the compounds of types 1 to 4 of the present invention are also the same as those described in these patents.
[0185]
Next, the compound of type 5 will be described.
A compound of type 5 is represented by XY, where X represents a reducing group, Y represents a leaving group, and a one-electron oxidant produced by one-electron oxidation of the reducing group represented by X is This is a compound capable of releasing X by further elimination of Y with subsequent XY bond cleavage reaction to generate an X radical, from which another electron is emitted. The reaction when such a type 5 compound is oxidized can be represented by the following formula.
[0186]
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[0187]
The compound of type 5 preferably has an oxidation potential of 0 to 1.4V, more preferably 0.3V to 1.0V. The oxidation potential of the radical X · generated in the above reaction formula is preferably −0.7 V to −2.0 V, more preferably −0.9 V to −1.6 V.
[0188]
The compound of type 5 is preferably represented by the general formula (G).
[0189]
General formula (G)
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[0190]
In general formula (G), RED0Represents a reducing group, L0Represents a leaving group, R0And R00Represents a hydrogen atom or a substituent. RED0 And R0And R0And R00And may be bonded to each other to form a ring structure. RED0Is RED of general formula (C)2Represents the same group, and the preferred range is also the same. R0And R00Is R in the general formula (C)twenty oneAnd Rtwenty twoThe preferred range is also the same. However, R0And R00Except for the hydrogen atom, L0Does not represent the same group. RED0And R0May be bonded to each other to form a ring structure, and examples of the ring structure include RED of the general formula (C).2And Rtwenty oneExamples are the same as in the case of linking to form a ring structure, and the preferred range is also the same. R0And R00Examples of the ring structure formed by bonding to each other include a cyclopentane ring and a tetrahydrofuran ring. In general formula (G), L0Is L in the general formula (C)2The preferred range is also the same.
[0191]
The compound represented by the general formula (G) preferably has an adsorptive group to silver halide or a partial structure of spectral sensitizing dye in the molecule.0When represents a group other than a silyl group, it does not have two or more adsorptive groups in the molecule at the same time. However, the sulfide group as the adsorptive group here is L0You may have two or more regardless of this.
[0192]
Examples of the adsorptive group to the silver halide of the compound represented by the general formula (G) include the same adsorptive groups that the compounds of types 1 to 4 of the present invention may have. In addition, a selenooxo group (—C═Se—), a tellurium oxo group (—C═Te—), a seleno group (—Se—), a tellurium group (—Te—), or an active methine group may be mentioned. . Here, the selenooxo group (—C═Se—) and the tellurium oxo group (—C═Te—) are Se or Te derivatives of a compound having a thione group (—C═S—), as described for the thione group. In addition, a group containing a selenamide group (—C═Se—NH—) or a telluramide group (—C═Te—NH—) may be used. The seleno group (—Se—) and tellurium group (—Te—) are also Se or Te derivatives of compounds having a sulfide group (—S—), and are Se or Te substitutes of compounds having a sulfide group. Is given as an example. The active methine group means a methine group substituted with two electron-withdrawing groups, and the electron-withdrawing group is an acyl group, alkoxycarbonyl group, aryloxycarbonyl group, carbamoyl group, alkylsulfonyl group. Group, arylsulfonyl group, sulfamoyl group, trifluoromethyl group, cyano group, nitro group, carbonimidoyl group. Here, the two electron-attracting groups may be bonded to each other to form a cyclic structure.
[0193]
The adsorptive group possessed by the compound represented by the general formula (G) is preferably selected from a mercapto group (or a salt thereof), a thione group (—C═S—), a nitrogen atom, a sulfur atom, a selenium atom and a tellurium atom. A heterocyclic group containing at least one atom, a sulfide group, and more preferably a mercapto-substituted nitrogen-containing heterocyclic group or an —NH— group capable of forming imino silver (> NAg) as a partial structure of the heterocyclic ring These are the same as those described for the preferred range of the adsorptive group that the compounds of types 1 to 4 may have. The adsorptive group may be substituted anywhere in the general formula (G), but preferably RED.0Or R0More preferably, RED0Is preferably substituted.
[0194]
The partial structure of the spectral sensitizing dye that the compound represented by the general formula (G) may have is the partial structure of the spectral sensitizing dye that the compounds of types 1 to 4 of the present invention may have. Is the same.
[0195]
Specific examples of the compound represented by the general formula (G) are given below, but the invention is not limited to these.
[0196]
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[0197]
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[0198]
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[0199]
Specific examples of the compound represented by the general formula (G) include JP-A-9-211769 (compounds PMT-1 to S-37 described in Tables E and F on
[0200]
The compounds of types 1 to 5 of the present invention may be used at any time during the preparation of the emulsion and during the light-sensitive material production process. For example, at the time of particle formation, desalting step, chemical sensitization, and before coating. Moreover, it can also add in several steps in these processes. The addition position is preferably from the end of particle formation to before the desalting step, at the time of chemical sensitization (from immediately before the start of chemical sensitization to immediately after the end), and before application, more preferably at the time of chemical sensitization and before application.
[0201]
The compounds of types 1 to 5 of the present invention are preferably added after being dissolved in water, a water-soluble solvent such as methanol or ethanol, or a mixed solvent thereof. When the compound is dissolved in water, the compound having higher solubility when the pH is increased or decreased may be dissolved at a higher or lower pH and added.
[0202]
The compounds of types 1 to 5 of the present invention are preferably used in the emulsion layer, but may be added to the protective layer or intermediate layer together with the emulsion layer and diffused during coating. The timing of addition of the compound of the present invention is preferably before or after the sensitizing dye, and preferably 1 × 10 5 per mole of silver halide.-9~ 5x10-2Mole, more preferably 1 × 10-8~ 2x10-3It is contained in the silver halide emulsion layer in a molar ratio.
[0203]
Next, the dye forming coupler represented by formula (C-1) of the present invention will be described.
[0204]
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[0205]
Where RC1Represents a substituent other than a hydrogen atom. Examples of the substituent include a halogen atom, an alkyl group (including a cycloalkyl group and a bicycloalkyl group), an alkenyl group (including a cycloalkenyl group and a bicycloalkenyl group), an alkynyl group, an aryl group, a heterocyclic group, and a cyano group. Group, hydroxyl group, nitro group, carboxyl group, alkoxy group, aryloxy group, silyloxy group, heterocyclic oxy group, acyloxy group, carbamoyloxy group, alkoxycarbonyloxy group, aryloxycarbonyloxy, amino group (alkylamino group, Anilino group), acylamino group, aminocarbonylamino group, alkoxycarbonylamino group, aryloxycarbonylamino group, sulfamoylamino group, alkyl and arylsulfonylamino group, mercapto group, alkylthio group Arylthio group, heterocyclic thio group, sulfamoyl group, sulfo group, alkyl and arylsulfinyl group, alkyl and arylsulfonyl group, acyl group, aryloxycarbonyl group, alkoxycarbonyl group, carbamoyl group, aryl and heterocyclic azo group, imide group Phosphino group, phosphinyl group, phosphinyloxy group, phosphinylamino group, and silyl group.
[0206]
In addition, the above-described substituent may be further substituted with a substituent, and examples of the substituent include the above-described groups.
[0207]
R belowC1Examples of the substituent will be further described.
These substituents include a halogen atom (for example, a chlorine atom, a bromine atom, an iodine atom), an alkyl group (a linear or branched substituted or unsubstituted alkyl group, preferably an alkyl group having 1 to 30 carbon atoms). For example, methyl, ethyl, n-propyl, isopropyl, t-butyl, n-octyl, eicosyl, 2-chloroethyl, 2-cyanoethyl, 2-ethylhexyl, 3- (2,4-di-t-amylphenoxy) propyl ), A cycloalkyl group (preferably a substituted or unsubstituted cycloalkyl group having 3 to 30 carbon atoms such as cyclohexyl, cyclopentyl, 4-n-dodecylcyclohexyl, and a multicycloalkyl group such as a bicycloalkyl group. (Preferably a substituted or unsubstituted bicycloalkyl group having 5 to 30 carbon atoms, , Bicyclo [1,2,2] heptan-2-yl, bicyclo [2,2,2] octane-3-yl), and tricyclic groups such as tricycloalkyl groups, preferably monocyclic. A cycloalkyl group and a bicycloalkyl group, and a monocyclic cycloalkyl group is preferable).
[0208]
An alkenyl group [straight or branched substituted or unsubstituted alkenyl group, preferably an alkenyl group having 2 to 30 carbon atoms, such as vinyl, allyl, prenyl, geranyl, oleyl], cycloalkenyl group (preferably Examples of the substituted or unsubstituted cycloalkenyl group having 3 to 30 carbon atoms include 2-cyclopenten-1-yl and 2-cyclohexen-1-yl, and include polycycloalkenyl groups such as bicycloalkenyl groups (preferably Is a substituted or unsubstituted bicycloalkenyl group having 5 to 30 carbon atoms, for example, bicyclo [2,2,1] hept-2-en-1-yl, bicyclo [2,2,2] oct-2- En-4-yl)], tricycloalkenyl group, and bicycloalkenyl group, and a monocyclic cycloalkenyl group is preferable.), An alkynyl group (preferably a substituted or unsubstituted alkynyl group having 2 to 30 carbon atoms, such as ethynyl, propargyl, trimethylsilylethynyl group),
[0209]
An aryl group (preferably a substituted or unsubstituted aryl group having 6 to 30 carbon atoms such as phenyl, p-tolyl, naphthyl, m-chlorophenyl, o-hexadecanoylaminophenyl), a heterocyclic group (preferably 5 to 5 7-membered substituted or unsubstituted, saturated or unsaturated, aromatic or non-aromatic, monocyclic or condensed heterocyclic group, more preferably the ring-constituting atom is selected from carbon atom, nitrogen atom and sulfur atom And a heterocyclic group having at least one heteroatom of any one of a nitrogen atom, an oxygen atom and a sulfur atom, more preferably a 5- or 6-membered aromatic heterocyclic group having 3 to 30 carbon atoms. For example, 2-furyl, 2-thienyl, 2-pyridyl, 4-pyridyl, 2-pyrimidinyl, 2-benzothiazolyl), cyano group, hydro Sill group, a nitro group, a carboxyl group,
[0210]
An alkoxy group (preferably a substituted or unsubstituted alkoxy group having 1 to 30 carbon atoms such as methoxy, ethoxy, isopropoxy, t-butoxy, n-octyloxy, 2-methoxyethoxy), aryloxy group (preferably Is a substituted or unsubstituted aryloxy group having 6 to 30 carbon atoms, such as phenoxy, 2-methylphenoxy, 2,4-di-t-amylphenoxy, 4-t-butylphenoxy, 3-nitrophenoxy, 2-tetradecanoylaminophenoxy), a silyloxy group (preferably a silyloxy group having 3 to 20 carbon atoms, for example, trimethylsilyloxy, t-butyldimethylsilyloxy), a heterocyclic oxy group (preferably having a carbon number of 2 30 substituted or unsubstituted heterocyclic oxy groups, wherein the heterocyclic moiety is Preferably heterocyclic portion described in cyclic group, for example, 1-phenyl-tetrazole over 5-oxy, 2-tetrahydropyranyloxy),
[0211]
An acyloxy group (preferably a formyloxy group, a substituted or unsubstituted alkylcarbonyloxy group having 2 to 30 carbon atoms, a substituted or unsubstituted arylcarbonyloxy group having 7 to 30 carbon atoms, such as formyloxy, acetyloxy , Pivaloyloxy, stearoyloxy, benzoyloxy, p-methoxyphenylcarbonyloxy), a carbamoyloxy group (preferably a substituted or unsubstituted carbamoyloxy group having 1 to 30 carbon atoms such as N, N-dimethylcarbamoyloxy, N, N-diethylcarbamoyloxy, morpholinocarbonyloxy, N, N-di-n-octylaminocarbonyloxy, Nn-octylcarbamoyloxy), alkoxycarbonyloxy group (preferably having 2 to 30 carbon atoms) Or an unsubstituted alkoxycarbonyloxy group such as methoxycarbonyloxy, ethoxycarbonyloxy, t-butoxycarbonyloxy, n-octylcarbonyloxy), an aryloxycarbonyloxy group (preferably a substituted or unsubstituted group having 7 to 30 carbon atoms). Substituted aryloxycarbonyloxy groups such as phenoxycarbonyloxy, p-methoxyphenoxycarbonyloxy, pn-hexadecyloxyphenoxycarbonyloxy),
[0212]
An amino group (preferably an amino group, a substituted or unsubstituted alkylamino group having 1 to 30 carbon atoms, a substituted or unsubstituted arylamino group having 6 to 30 carbon atoms, or a heterocyclic amino group having 0 to 30 carbon atoms); Yes, for example, amino, methylamino, dimethylamino, anilino, N-methyl-anilino, diphenylamino, N-1,3,5-triazin-2-ylamino), acylamino group (preferably formylamino group, carbon number A substituted or unsubstituted alkylcarbonylamino group having 2 to 30 carbon atoms, a substituted or unsubstituted arylcarbonylamino group having 7 to 30 carbon atoms, such as formylamino, acetylamino, pivaloylamino, lauroylamino, benzoylamino, 3, 4,5-tri-n-octyloxyphenylcarbonylamino), aminoca A bonylamino group (preferably a substituted or unsubstituted aminocarbonylamino group having 1 to 30 carbon atoms such as carbamoylamino, N, N-dimethylaminocarbonylamino, N, N-diethylaminocarbonylamino, morpholinocarbonylamino), alkoxy Carbonylamino group (preferably a substituted or unsubstituted alkoxycarbonylamino group having 2 to 30 carbon atoms such as methoxycarbonylamino, ethoxycarbonylamino, t-butoxycarbonylamino, n-octadecyloxycarbonylamino, N-methyl-methoxy Carbonylamino),
[0213]
Aryloxycarbonylamino group (preferably a substituted or unsubstituted aryloxycarbonylamino group having 7 to 30 carbon atoms, such as phenoxycarbonylamino, p-chlorophenoxycarbonylamino, mn-octyloxyphenoxycarbonylamino) A sulfamoylamino group (preferably a substituted or unsubstituted sulfamoylamino group having 0 to 30 carbon atoms such as sulfamoylamino, N, N-dimethylaminosulfonylamino, Nn-octylamino Sulfonylamino), alkyl and arylsulfonylamino groups (preferably substituted or unsubstituted alkylsulfonylamino groups having 1 to 30 carbon atoms, substituted or unsubstituted arylsulfonylamino groups having 6 to 30 carbon atoms, such as methyl Sulfonylamino Butylsulfonylamino, phenylsulfonylamino, 2,3,5-trichlorophenyl sulfonylamino, p- methylphenyl sulfonylamino), a mercapto group,
[0214]
An alkylthio group (preferably a substituted or unsubstituted alkylthio group having 1 to 30 carbon atoms, such as methylthio, ethylthio, n-hexadecylthio), an arylthio group (preferably a substituted or unsubstituted arylthio group having 6 to 30 carbon atoms). , For example, phenylthio, p-chlorophenylthio, m-methoxyphenylthio), a heterocyclic thio group (preferably a substituted or unsubstituted heterocyclic thio group having 2 to 30 carbon atoms, wherein the heterocyclic portion is the above-described heterocyclic group The heterocyclic moiety described in the above is preferable, for example, 2-benzothiazolylthio, 1-phenyltetrazol-5-ylthio), a sulfamoyl group (preferably a substituted or unsubstituted sulfamoyl group having 0 to 30 carbon atoms, for example, N-ethylsulfamoyl, N- (3-dodecyloxypropyl) sulfa Yl, N, N- dimethylsulfamoyl, N- acetyl sulfamoyl, N- benzoylsulfamoyl, N- (N'-phenylcarbamoyl) sulfamoyl), a sulfo group,
[0215]
Alkyl and arylsulfinyl groups (preferably substituted or unsubstituted alkylsulfinyl groups having 1 to 30 carbon atoms, substituted or unsubstituted arylsulfinyl groups having 6 to 30 carbon atoms such as methylsulfinyl, ethylsulfinyl, phenylsulfinyl, p-methylphenylsulfinyl), alkyl and arylsulfonyl groups (preferably substituted or unsubstituted alkylsulfonyl groups having 1 to 30 carbon atoms, substituted or unsubstituted arylsulfonyl groups having 6 to 30 carbon atoms, such as methylsulfonyl , Ethylsulfonyl, phenylsulfonyl, p-methylphenylsulfonyl), acyl group (preferably formyl group, substituted or unsubstituted alkylcarbonyl group having 2 to 30 carbon atoms, substituted or unsubstituted arylcarbonyl group having 7 to 30 carbon atoms) Base Yes, for example, acetyl, pivaloyl, 2-chloroacetyl, stearoyl, benzoyl, pn-octyloxyphenylcarbonyl), an aryloxycarbonyl group (preferably a substituted or unsubstituted aryloxycarbonyl group having 7 to 30 carbon atoms) And, for example, phenoxycarbonyl, o-chlorophenoxycarbonyl, m-nitrophenoxycarbonyl, pt-butylphenoxycarbonyl),
[0216]
An alkoxycarbonyl group (preferably a substituted or unsubstituted alkoxycarbonyl group having 2 to 30 carbon atoms, such as methoxycarbonyl, ethoxycarbonyl, t-butoxycarbonyl, n-octadecyloxycarbonyl), a carbamoyl group (preferably having a carbon number) 1-30 substituted or unsubstituted carbamoyl such as carbamoyl, N-methylcarbamoyl, N, N-dimethylcarbamoyl, N, N-di-n-octylcarbamoyl, N- (methylsulfonyl) carbamoyl), aryl and hetero A ring azo group (preferably a substituted or unsubstituted arylazo group having 6 to 30 carbon atoms, a substituted or unsubstituted heterocyclic azo group having 3 to 30 carbon atoms (the heterocycle portion is the heterocycle described in the above heterocyclic group); Ring portion is preferred), for example, phenylazo, p Chlorophenylazo, 5-ethylthio-1,3,4-thiadiazol-2-ylazo), an imide group (preferably a substituted or unsubstituted imide group having 2 to 30 carbon atoms such as N-succinimide and N-phthalimide) A phosphino group (preferably a substituted or unsubstituted phosphino group having 0 to 30 carbon atoms, for example, dimethylphosphino, diphenylphosphino, methylphenoxyphosphino), a phosphinyl group (preferably a substituent having 0 to 30 carbon atoms) Or an unsubstituted phosphinyl group such as phosphinyl, dioctyloxyphosphinyl, diethoxyphosphinyl),
[0217]
A phosphinyloxy group (preferably a substituted or unsubstituted phosphinyloxy group having 0 to 30 carbon atoms, such as diphenoxyphosphinyloxy, dioctyloxyphosphinyloxy), a phosphinylamino group ( Preferably, it is a substituted or unsubstituted phosphinylamino group having 0 to 30 carbon atoms, for example, dimethoxyphosphinylamino, dimethylaminophosphinylamino), a silyl group (preferably a substitution having 0 to 30 carbon atoms) Or an unsubstituted silyl group, for example, trimethylsilyl, t-butyldimethylsilyl, phenyldimethylsilyl).
[0218]
Among the above functional groups, those having a hydrogen atom may be substituted with the above groups by removing this. Examples of such functional groups include alkylcarbonylaminosulfonyl group, arylcarbonylaminosulfonyl group, alkylsulfonylaminocarbonyl group, arylsulfonylaminocarbonyl group, specifically methylsulfonylaminocarbonyl, p-methyl. Examples include phenylsulfonylaminocarbonyl, acetylaminosulfonyl, and benzoylaminosulfonyl groups.
[0219]
Preferably RC1Is a substituted or unsubstituted alkyl group, more preferably a substituted alkyl group. As the substituent of this substituted alkyl group, the aforementioned RC1Examples given as the substituent of RC1The total carbon number is preferably from 1 to 60, more preferably from 6 to 50, more preferably from 8 to 45, still more preferably from 10 to 40, and most preferably from 12 to 30.
[0220]
Preferably RC1Is an alkyl group substituted with an alkoxy group or an aryloxy group at the 2-position, 3-position or 4-position, more preferably an alkyl group substituted with an alkoxy group or an aryloxy group at the 3-position, most preferably 3- (2,4-di-t-amylphenoxy) propyl group.
[0221]
In general formula (C-1), Q is -C (-RC11) = C (-RC12-SO2-Represents a group represented by-. Here, the left end of Q (-C (-RC11) = The end of the side) is RC1N may be N or N = N on the C side. ). RC11, RC12Are bonded to each other to form a 5- to 7-membered ring together with the —C═C— moiety, or each independently represents a hydrogen atom or a substituent. The formed 5- to 7-membered ring is a saturated or unsaturated ring, and the ring may be an alicyclic ring, an aromatic ring, or a heterocyclic ring. For example, a benzene ring, a furan ring, a thiophene ring, a cyclopentane ring And cyclohexane ring. As the substituent, the aforementioned RC1Examples given as the substituent of
[0222]
The ring formed by combining each of these substituents or a plurality of substituents is further substituted with a substituent (the aforementioned RC1And a group exemplified as a substituent of (1) may be substituted.
[0223]
In the general formula (C-1), RC3Represents a substituent other than a hydrogen atom. Examples of this substituent include the aforementioned RC1Examples of the substituents are as follows. Preferably RC3Is a halogen atom (eg fluorine atom, chlorine atom, bromine atom), alkyl group (eg methyl, isopropyl), alkoxy group (eg methoxy, isopropyloxy), aryloxy group (eg phenoxy), amino group (eg dimethylamino, morpholino) ), An acylamino group (for example, acetamide), a sulfonamide group (for example, methanesulfonamide, benzenesulfonamide), more preferably a halogen atom, an alkoxy group, an aryloxy group, or an alkyl group, most preferably a chlorine atom, an alkoxy group It is a group.
[0224]
In the general formula (C-1), RC4Represents a substituent. Examples of this substituent include the aforementioned RC1Examples of the substituents are as follows. Preferably RC4Are a halogen atom, alkyl group, alkoxy group, aryloxy group, alkoxycarbonyl group, aryloxycarbonyl group, carbamoyl group, sulfamoyl group, acylamino group, alkyl and arylsulfonylamino group. mCRepresents an integer of 0 or more and 4 or less, preferably 1 to 3, more preferably 1 or 2. mCMultiple R when is 2 or moreC4May be the same or different, and may be bonded to each other to form a ring.
[0225]
X in the general formula (C-1)CRepresents a group capable of leaving by a coupling reaction with a hydrogen atom or oxidized developer. XCIn the case where is a group capable of leaving by a coupling reaction with an oxidized developer, a group leaving by a nitrogen atom, a group leaving by an oxygen atom, a group leaving by a sulfur atom, a halogen atom (for example, a chlorine atom, Bromine atom).
[0226]
The group leaving at the nitrogen atom may be a heterocyclic group (preferably a 5- or 7-membered substituted or unsubstituted, saturated or unsaturated, aromatic (in the present application, having 4n + 2 cyclic conjugated electrons) or non-cyclic group. An aromatic, monocyclic or condensed heterocyclic group, more preferably a ring-constituting atom is selected from a carbon atom, a nitrogen atom and a sulfur atom, and a heteroatom of any one of a nitrogen atom, an oxygen atom and a sulfur atom 5 or 6-membered heterocyclic group having at least one of, for example, succinimide, maleimide, phthalimide, diglycolimide, pyrrole, pyrazole, imidazole, 1,2,4-triazole, tetrazole, indole, benzopyrazole, benzimidazole , Benzotriazole, imidazoline-2,4-dione, oxazo Din-2,4-dione, thiazolidine-2-one, benzimidazolin-2-one, benzoxazolin-2-one, benzothiazolin-2-one, 2-pyrrolin-5-one, 2-imidazolin-5-one , Indoline-2,3-dione, 2,6-dioxypurineparabanic acid, 1,2,4-triazolidine-3,5-dione, 2-pyridone, 4-pyridone, 2-pyrimidone, 6-pyridazone, 2 -Pyrazone, 2-amino-1,3,4-thiazolidin-4-one), carbonamide groups (eg acetamide, trifluoroacetamide), sulfonamido groups (eg methanesulfonamide, benzenesulfonamide), arylazo groups (eg Phenylazo, naphthylazo), carbamoylamino groups (eg N-methylcarbamoylazo), etc. It is.
[0227]
Of the groups leaving by a nitrogen atom, preferred are heterocyclic groups, and more preferred are aromatic heterocyclic groups having 1, 2, 3 or 4 nitrogen atoms as ring-constituting atoms, or the following general formula ( L) is a heterocyclic group represented. More preferred is a heterocyclic group represented by the general formula (L).
[0228]
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[0229]
In the formula, L represents a residue that forms a 5- or 6-membered nitrogen-containing heterocycle together with -NC (= O)-.
[0230]
These examples are given in the description of the heterocyclic group, and these are more preferable. Among these, L is preferably a residue that forms a 5-membered nitrogen-containing heterocycle.
[0231]
Examples of the group capable of leaving with an oxygen atom include an aryloxy group (for example, phenoxy, 1-naphthoxy), a heterocyclic oxy group (for example, pyridyloxy, pyrazolyloxy), an acyloxy group (for example, acetoxy, benzoyloxy), an alkoxy group (for example, methoxy, dodecyl). Oxy), carbamoyloxy group (for example, N, N-diethylcarbamoyloxy, morpholinocarbamoyloxy), aryloxycarbonyloxy group (for example, phenoxycarbonyloxy), alkoxycarbonyloxy group (for example, methoxycarbonyloxy, ethoxycarbonyloxy), alkylsulfonyl Examples thereof include an oxy group (for example, methanesulfonyloxy) and an arylsulfonyloxy group (for example, benzenesulfonyloxy, toluenesulfonyloxy).
[0232]
Of the groups leaving by an oxygen atom, preferred are an aryloxy group, an acyloxy group, and a heterocyclic oxy group.
[0233]
Examples of the group leaving by a sulfur atom include an arylthio group (for example, phenylthio, naphthylthio), a heterocyclic thio group (for example, tetrazolylthio, 1,3,4-thiadiazolylthio, 1,3,4-oxazolylthio, benzimidazolylthio), Examples include alkylthio groups (for example, methylthio, octylthio, hexadecylthio), alkylsulfinyl groups (for example, methanesulfinyl), arylsulfinyl groups (for example, benzenesulfinyl), arylsulfonyl groups (for example, benzenesulfonyl), alkylsulfonyl groups (for example, methanesulfonyl), and the like. .
[0234]
Of the groups leaving with a sulfur atom, preferred are an arylthio group and a heterocyclic thio group, with a heterocyclic thio group being more preferred.
[0235]
XCMay be substituted by a substituent, XCExamples of the substituent for substitutingC1Examples of the substituents are as follows.
[0236]
XCIs preferably a group leaving by a nitrogen atom, a group leaving by an oxygen atom, or a group leaving by a sulfur atom, more preferably a group leaving by a nitrogen atom, still more preferably a group leaving by a nitrogen atom. Preference is given to the order of the preferred groups mentioned. XCThe preferred group of is further described. An aromatic heterocyclic group having 1, 2, 3 or 4 nitrogen atoms as ring-constituting atoms, or a heterocyclic group represented by the general formula (L) (particularly preferably the general group A heterocyclic group represented by the formula (L), a group leaving by an oxygen atom (particularly preferably an aryloxy group, an acyloxy group, a heterocyclic oxy group), a group leaving from a sulfur atom (preferably an arylthio group, a heterocyclic ring) A thio group, particularly preferably a heterocyclic thio group.
[0237]
XCMay be a photographically useful group. Examples of the photographically useful group include development inhibitors, desilvering accelerators, redox compounds, dyes, couplers, and the like, or precursors thereof. More preferably, XCIs a development inhibitor and its precursor, and examples thereof include those listed as development inhibitors and their precursors in JP-A No. 2000-17195, and preferred examples are also preferred therein. It is similar to what is being done.
[0238]
To immobilize the coupler in the photosensitive material, Q, RC1, XC, RC3Or RC FourIt is preferable that at least one of the total carbon number including the substituent is 8 or more and 50 or less, and more preferably the total carbon number is 10 or more and 40 or less.
[0239]
Next, the compound represented by formula (C-2) of the present invention (also referred to as a dye-forming coupler in the present application) will be described in detail.
[0240]
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[0241]
In the general formula (C-2), RC1, RC3, RC4Represents the same as described in formula (C-1), and the preferred range is also the same.
[0242]
In the general formula (C-2), RC2Represents a substituent. Examples of this substituent include the aforementioned RC1Examples of the substituents are as follows. k represents an integer of 0 or more and 4 or less, preferably 0 to 3, and more preferably 0 to 2. Multiple k when k is 2 or moreC2May be the same or different, and may be bonded to each other to form a ring.
[0243]
In general formula (C-2), YCRepresents a group which can be removed by a coupling reaction with an oxidized developer. YCAs an example of XCAre those exemplified as examples in the case where is a group that can be removed by a coupling reaction with oxidized developing agent, and preferred examples are also the same.
[0244]
Of the couplers represented by formula (C-1) or formula (C-2) in the present invention, preferred specific examples are shown below, but the present invention is not limited thereto. Note that a tautomer in which a hydrogen atom at a coupling position moves onto nitrogen at a C═N part bonded to the coupling position is also included in the present invention.
[0245]
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[0246]
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[0247]
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[0248]
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[0249]
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[0250]
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[0251]
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[0252]
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[0253]
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[0254]
Specific synthesis examples of the compound represented by the general formula (C-1) are shown below.
Synthesis Example 1: Synthesis of coupler (C1)
The coupler (C1) was synthesized by the route shown below.
[0255]
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[0256]
To a solution of 38.8 g of 40% aqueous methylamine and 200 ml of acetonitrile (hereinafter, ml is also referred to as “mL”), 44.3 g of orthonitrobenzenesulfonyl chloride was added little by little with stirring under ice cooling. The temperature of the system was raised to room temperature and further stirred for 1 hour. Ethyl acetate and water were added for liquid separation, and the organic layer was washed with dilute hydrochloric acid and saturated brine. The organic layer was dried over anhydrous magnesium sulfate, and then the solvent was distilled off under reduced pressure. Crystallization from a mixed solvent of ethyl acetate and hexane gave 28.6 g of compound (A-1).
[0257]
44.8 g of reduced iron and 4.5 g of ammonium chloride were dispersed in 270 mL of isopropanol and 45 mL of water and heated to reflux for 1 hour. To this, 25.9 g of compound (A-1) was added little by little with stirring. The mixture was further heated under reflux for 1 hour, and then suction filtered through celite. Ethyl acetate and water were added to the filtrate for liquid separation, and the organic layer was washed with saturated brine. The organic layer was dried over anhydrous magnesium sulfate, and then the solvent was distilled off under reduced pressure to obtain 21.5 g of an oily compound (A-2).
[0258]
A solution of 18.9 g of compound (A-2), 39.1 g of hydrochloride of iminoether (A-0) and 200 mL of ethyl alcohol was stirred for 1 day while heating under reflux. Further, 19.2 g of hydrochloride of iminoether was added, and the mixture was further stirred for 1 day under reflux. Ethyl acetate and water were added for liquid separation, and the organic layer was washed with dilute hydrochloric acid and saturated brine. The organic layer was dried over anhydrous magnesium sulfate, and then the solvent was distilled off under reduced pressure. Crystallization from a mixed solvent of ethyl acetate and hexane gave 21.0 g of compound (A-3).
[0259]
A solution of 5.6 g of compound (A-3), 7.2 g of 2-methoxy-5-tetradecyloxycarbonylaniline, and 20 mL of m-dichlorobenzene was stirred for 6 hours under heating to reflux. After cooling, hexane was added and crystallized to obtain 8.8 g of compound (A-4).
[0260]
To a solution of compound (A-4) (5.4 g) in 110 mL of methylene chloride, 10 mL of 0.45 mL of methylene chloride solution in 0.45 mL of bromine was added dropwise. After stirring at room temperature for 30 minutes, methylene chloride and water were added for liquid separation, and the organic layer was washed with saturated brine. After drying over anhydrous magnesium sulfate, the solvent was distilled off under reduced pressure to obtain a crude product of compound (A-5).
[0261]
5,5-dimethyloxazolidine-2,4-dione (3.5 g) and triethylamine (3.8 mL) were dissolved in N, N-dimethylacetamide (110 mLm), and a crude product of the compound (A-5) synthesized earlier at room temperature. A solution in which everything was dissolved in 25 mL of acetonitrile was added dropwise over 10 minutes, followed by stirring at room temperature for 2 hours. Ethyl acetate and water were added for liquid separation, and the organic layer was washed with 0.1 N aqueous potassium hydroxide, dilute hydrochloric acid and saturated brine. After drying over anhydrous magnesium sulfate, the solvent was distilled off under reduced pressure. The residue was purified by silica gel column chromatography using a mixed solvent of acetone and hexane as an eluent, and crystallized from a mixed solvent of ethyl acetate and hexane to obtain 4.7 g of coupler (C1).
[0262]
In the silver halide photographic light-sensitive material of the present invention, the coupler is 1 × 10 5 per mole of silver halide.-3It is preferable to add ~ 1 mol. 2 × 10-3~ 3x10-1More preferably, it is added in a molar amount.
[0263]
The coupler can be introduced into a light-sensitive material by various known dispersion methods, dissolved in a high-boiling organic solvent (and optionally combined with a low-boiling solvent), emulsified and dispersed in an aqueous gelatin solution, and added to a silver halide emulsion. An oil droplet dispersion method is preferred. Examples of the high boiling point solvent used in the oil-in-water dispersion method are disclosed in JP-A-5-313327, 5-323539, 5-323541, 6-258803, 8-262626, U.S. Pat. It is described in specifications and publications such as 322, 027. Further, specific examples of the latex dispersion method as one of polymer dispersion methods, effects, and latex for impregnation are described in US Pat. No. 4,199,363, West German Patent Application (OLS) No. 2,541,274, and No. 2,541,230, Japanese Patent Publication No. 53-41091 and European Patent Publication No. 029104, etc., and dispersion with an organic solvent soluble polymer is disclosed in International Application No. 88/00723. No. pamphlet and JP-A-5-150420. A methacrylate or acrylamide polymer is preferable, and an acrylamide polymer is particularly preferable in terms of image fastness.
Here, the high boiling point means a boiling point of 175 ° C. or higher at normal pressure.
[0264]
Examples of the high boiling point solvent used in the present invention are described in US Pat. No. 2,322,027. Specific examples of the high-boiling organic solvent having a boiling point of 175 ° C. or higher at normal pressure include phthalic acid esters [for example, dibutyl phthalate, dicyclohexyl phthalate, di-2-ethylhexyl phthalate, decyl phthalate, bis (2,4-di- -Tert-amylphenyl) phthalate, bis (2,4-di-tert-amylphenyl) isophthalate, bis (1,1-diethylpropyl) phthalate], esters of phosphoric acid or phosphonic acid (eg triphenyl phosphate) , Tricresyl phosphate, 2-ethylhexyl diphenyl phosphate, tricyclohexyl phosphate, tri-2-ethylhexyl phosphate, tridodecyl phosphate, tributoxyethyl phosphate, trichloropropyl phosphate, di-2-ethylhexyl Ruphenylphosphonate), benzoates (eg 2-ethylhexylbenzoate, dodecylbenzoate, 2-ethylhexyl-p-hydroxybenzoate), amides (eg N, N-diethyldodecanamide, N, N-diethyllaurylamide) N-tetradecylpyrrolidone), sulfonamides (eg N-butylbenzenesulfonamide), alcohols or phenols (eg isostearyl alcohol, 2,4-di-tert-amylphenol), aliphatic carboxylic acids Esters (eg, bis (2-ethylhexyl) sebacate, dioctyl azelate, glycerol tributyrate, isostearyl lactate, trioctyl citrate), aniline derivatives (eg, N, N-dibutyl-2-butyl) Carboxymethyl -5-tert-octyl aniline), hydrocarbons (e.g., paraffin, dodecylbenzene, diisopropylnaphthalene) and chlorinated paraffins. In particular, phosphate esters and hydrogen donating compounds described in JP-A-6-258803 and 8-262626 are excellent in terms of hue, and can be preferably used.
[0265]
In order to reduce the burden on the environment, it is preferable to use the compounds described in the specifications of European Patent Application Publication Nos. 969320A1 and 969321A1 in place of phthalates, and in addition to these, Examples include tributyl acid and pentaglycerin triester.
[0266]
The dielectric constant of the high-boiling organic solvent varies depending on the purpose, but is preferably 2.0 to 7.0, and more preferably 3.0 to 6.0.
[0267]
The high-boiling organic solvent is preferably used in an amount of 0 to 10 times, preferably 0 to 4 times the mass of the coupler.
[0268]
As the auxiliary solvent, for example, an organic solvent having a boiling point of about 30 ° C. or higher, preferably 50 ° C. or higher and about 160 ° C. or lower can be used. Typical examples include, for example, ethyl acetate, butyl acetate, ethyl propionate, methyl ethyl ketone. , Cyclohexanone, 2-ethoxyethyl acetate, and dimethylformamide.
[0269]
From the viewpoint of improving stability over time during storage in the emulsion dispersion state, suppressing photographic performance changes in the final composition for coating mixed with emulsion, and improving stability over time, the emulsion dispersion may be reduced in pressure as necessary. All or part of the auxiliary solvent can be removed by a method such as distillation, washing with noodles or ultrafiltration.
[0270]
The average particle size of the lipophilic fine particle dispersion thus obtained is preferably 0.001 to 1.0 μm, more preferably 0.05 to 0.30 μm, and most preferably 0.08 to 0.20 μm. It is. The average particle size can be measured using a Coulter submicron particle analyzer model N4 (Coulter Electronics). If the average particle size of the oleophilic fine particle dispersion is large, the color development efficiency of the coupler may decrease and the glossiness of the surface of the photosensitive material may be deteriorated. If the size is too small, the viscosity of the dispersion increases. It becomes difficult to handle during manufacturing.
[0271]
The amount of the lipophilic fine particle dispersion comprising the coupler of the present invention to be used with respect to the dispersion medium is preferably in the range of 2 to 0.1, more preferably 1.0 to 0.2 with respect to the dispersion medium 1 in mass ratio. is there. Here, as a dispersion medium, for example, gelatin is representative, and a hydrophilic polymer such as polyvinyl alcohol is exemplified. The lipophilic fine particle dispersion can contain various compounds according to the purpose together with the coupler of the present invention.
[0272]
The dye-forming coupler represented by formula (C-1) of the present invention is preferably added to the blue-sensitive emulsion layer.
[0273]
Next, the reducing compound of the present invention will be described.
In the present invention, the reducing compound includes hydroxylamines, hydroxamic acids, hydroxyureas, hydroxyurethanes, hydroxysemicarbazides, reductones (including reductone derivatives), anilines, phenols (chroman-6-ols, 2,3-dihydrobenzofuran-5-ols, aminophenols, sulfonamidophenols, and hydroquinones, catechols, resorcinols, benzenetriols, polyphenols such as bisphenol), hydrazines, hydrazides , A compound selected from phenidones.
[0274]
Hydroxylamines are general formulas (B1The hydroxamic acids are represented by the general formula (B2The hydroxyureas are represented by the general formula (BThreeThe hydroxyurethanes are represented by the general formula (BFourThe hydroxy semicarbazides are represented by the general formula (BFive) And reductones are general formulas (B6The anilines are represented by the general formula (B7) And phenols are general formulas (B8), (B9), (BTenThe hydrazines are represented by the general formula (B11The hydrazides are represented by the general formula (B12) And phenidones are represented by the general formula (B13).
[0275]
Embedded image
[0276]
General formula (B1) To (B13), Rb1, Rb2, Rb3, Rb4, Rb5, Rb70, Rb71, Rb110, Rb111, Rb112, Rb113, Rb12, Rb13, RN1, RN2, RN3, RN4, RN5Represents a hydrogen atom, an alkyl group, an aryl group, a heterocyclic group, RH3, RH5, R ’H5, RH12, R ’H12, RH13Represents a hydrogen atom, an alkyl group, an aryl group, an acyl group, an alkylsulfonyl group or an arylsulfonyl group, of which RH3May further be a hydroxy group. Rb100, Rb101, Rb102, Rb130~ Rb133Represents a hydrogen atom or a substituent. Y7, Y8Represents a substituent other than a hydroxy group, Y9Represents a substituent, m7Is an integer from 0 to 5, m8Is an integer from 1 to 5, m9Represents an integer of 0-4. m7, M8, M9Is 2 or more, two Y adjacent to each other7, Y8, Y9May be bonded to each other and condensed to a benzene ring (for example, a benzene condensed ring), and this may have a substituent. ZTenRepresents a nonmetallic atomic group capable of forming a ring, and X12Represents a hydrogen atom, an alkyl group, an aryl group, a heterocyclic group, an alkoxy group, an amino group (including an alkylamino group, an arylamino group, a heterocyclic amino group, or a cyclic amino group), or a carbamoyl group.
[0277]
General formula (B6) X6, X ’6Are hydroxy group, alkoxy group, mercapto group, alkylthio group, amino group (including alkylamino group, arylamino group, heterocyclic amino group, or cyclic amino group), acylamino group, sulfonamido group, alkoxycarbonylamino group, respectively. Represents a ureido group, an acyloxy group, an acylthio group, an alkylaminocarbonyloxy group, or an arylaminocarbonyloxy group. Rb60, Rb61Represents an alkyl group, an aryl group, an amino group, an alkoxy group, an aryloxy group, and Rb60And Rb61May be bonded to each other to form a cyclic structure. Y6Represents an oxygen atom or a sulfur atom.
[0278]
The above general formula (B1) To (B13In the description of each group of), an alkyl group (including an alkyl group of a group having an alkyl moiety such as an alkylsulfonyl group) is a straight-chain, branched or cyclic, substituted or An unsubstituted alkyl group means an aryl group (including an aryl group having an aryl moiety, such as an arylsulfonyl group), a substituted or substituted monocyclic or condensed ring such as a phenyl group or a naphthyl group. Represents an unsubstituted aromatic hydrocarbon ring, and a heterocyclic group (including a heterocyclic group of a group having a heterocyclic moiety such as a heterocyclic amino group) contains at least one heteroatom, Non-aromatic, monocyclic or condensed ring, substituted or unsubstituted heterocyclic group.
[0279]
In the present invention, the substituent is, for example, a halogen atom (a fluorine atom, a chloro atom, a bromine atom, or an iodine atom), an alkyl group (a linear, branched, or cyclic alkyl group, including a bicycloalkyl group or an active methine group). ), Alkenyl group, alkynyl group, aryl group, heterocyclic group (regardless of the position of substitution), acyl group, alkoxycarbonyl group, aryloxycarbonyl group, heterocyclic oxycarbonyl group, carbamoyl group, N-hydroxycarbamoyl group, N-acylcarbamoyl group, N-sulfonylcarbamoyl group, N-carbamoylcarbamoyl group, thiocarbamoyl group, N-sulfamoylcarbamoyl group, carbazoyl group, carboxy group or salt thereof, oxalyl group, oxamoyl group, cyano group, carboximide Il group (Carbonimidoyl group), Hol Mill group, hydroxy group, alkoxy group (including groups containing ethyleneoxy group or propyleneoxy group unit repeatedly), aryloxy group, heterocyclic oxy group, acyloxy group, (alkoxy or aryloxy) carbonyloxy group, carbamoyloxy group , Sulfonyloxy group, amino group, (alkyl, aryl, or heterocyclic) amino group, acylamino group, sulfonamide group, ureido group, thioureido group, N-hydroxyureido group, imide group, (alkoxy or aryloxy) carbonylamino Group, sulfamoylamino group, semicarbazide group, thiosemicarbazide group, hydrazino group, ammonio group, oxamoylamino group, N- (alkyl or aryl) sulfonylureido group, N-acylureido group, N-amine Rusulfamoylamino group, hydroxyamino group, nitro group, heterocyclic group containing a quaternized nitrogen atom (eg pyridinio group, imidazolio group, quinolinio group, isoquinolinio group), isocyano group, imino group, mercapto group, ( Alkyl, aryl, or heterocyclic) thio group, (alkyl, aryl, or heterocyclic) dithio group, (alkyl or aryl) sulfonyl group, (alkyl or aryl) sulfinyl group, sulfo group or a salt thereof, sulfamoyl group, N- Examples include acylsulfamoyl group, N-sulfonylsulfamoyl group or a salt thereof, phosphino group, phosphinyl group, phosphinyloxy group, phosphinylamino group, silyl group and the like. Here, the active methine group means a methine group substituted with two electron-withdrawing groups, and the electron-withdrawing group here means an acyl group, an alkoxycarbonyl group, an aryloxycarbonyl group, a carbamoyl group, An alkylsulfonyl group, an arylsulfonyl group, a sulfamoyl group, a trifluoromethyl group, a cyano group, a nitro group, and a carbonimidoyl group (Carbonimidoyl group) are meant. Here, the two electron-attracting groups may be bonded to each other to form a cyclic structure. The salt means a cation such as alkali metal, alkaline earth metal or heavy metal, or an organic cation such as ammonium ion or phosphonium ion.
These substituents may be further substituted with these substituents.
[0280]
General formula (B1) To general formula (BFive) RN1, RN2, RN3, RN4, RN5Is preferably a hydrogen atom or an alkyl group, wherein the alkyl group is preferably a linear, branched or cyclic, substituted or unsubstituted alkyl group having 1 to 12 carbon atoms, more preferably 1 to 6 carbon atoms. A linear or branched, substituted or unsubstituted alkyl group such as a methyl group, an ethyl group, or a benzyl group.
[0281]
General formula (B1) Rb1Is preferably an alkyl group or a heterocyclic group, wherein the alkyl group is a linear, branched or cyclic, substituted or unsubstituted alkyl group, preferably having 1 to 30 carbon atoms, more preferably 1 to 1 carbon atoms. 18 alkyl groups. The heterocyclic group is a 5-membered or 6-membered monocyclic or condensed ring aromatic or non-aromatic heterocyclic group which may have a substituent. The heterocyclic group is preferably an aromatic heterocyclic group such as a pyridine ring group, a pyrimidine ring group, a triazine ring group, a thiazole ring group, a benzothiazole ring group, an oxazole ring group, a benzoxazole ring group, an imidazole ring group, or a benzimidazole. Examples thereof include a ring group, a pyrazole ring group, an indazole ring group, an indole ring group, a purine ring group, a quinoline ring group, an isoquinoline ring group, and a quinazoline ring group, and a triazine ring group and a benzothiazole ring group are particularly preferable. Rb1An alkyl group or a heterocyclic group represented by the formula: —N (RN1In the case of having one or more OH groups, the general formula (B1Is a preferred example of a compound represented by
[0282]
General formula (B2) Rb2Is preferably an alkyl group, an aryl group, or a heterocyclic group, more preferably an alkyl group or an aryl group. The preferred range of the alkyl group is Rb1This is the same as the description in FIG. The aryl group is preferably a phenyl group or a naphthyl group, and the phenyl group is particularly preferable and may have a substituent. Rb2The group represented by the formula: —CON (RN2In the case of having one or more OH groups, the general formula (B2Is a preferred example of a compound represented by
[0283]
General formula (BThree) Rb3Is preferably an alkyl group or an aryl group, these preferred ranges being Rb1And Rb2This is the same as the description in FIG. RH3Is preferably a hydrogen atom or an alkyl group, more preferably a hydrogen atom. Rb3Is represented by the substituent -N (RH3) CON (RN3In the case of having one or more OH groups,ThreeIs a preferred example of a compound represented by Also Rb3And RN3May combine with each other to form a ring structure (preferably a 5- or 6-membered saturated heterocycle). General formula (BFour) Rb4Is preferably an alkyl group, the preferred range of which is Rb1This is the same as the description in FIG. Rb4The group represented by the formula: —OCON (RN4In the case of having one or more OH groups, the general formula (BFourIs a preferred example of a compound represented by
[0284]
General formula (BFive) Rb5Is preferably an alkyl group or an aryl group, more preferably an aryl group, these preferred ranges being Rb1And Rb2This is the same as the description in FIG. RH5, R ’H5Is preferably a hydrogen atom or an alkyl group, more preferably a hydrogen atom.
[0285]
General formula (B6) Rb60, Rb61Are preferably bonded to each other to form a ring structure. The cyclic structure formed here is a 5-membered to 7-membered non-aromatic carbocyclic or heterocyclic ring, which may be a monocyclic ring or a condensed ring. Specific examples of preferred ring structures include, for example, 2-cyclopenten-1-one ring, 2,5-dihydrofuran-2-one ring, 3-pyrrolin-2-one ring, 4-pyrazolin-3-one Ring, 2-cyclohexen-1-one ring, 5,6-dihydro-2H-pyran-2-one ring, 5,6-dihydro-2-pyridone ring, 1,2-dihydronaphthalen-2-one ring, coumarin Ring (benzo-α-pyran-2-one ring), 2-quinolone ring, 1,4-dihydronaphthalen-1-one ring, chromone ring (benzo-γ-pyran-4-one ring), 4-quinolone ring , Indene-1-one ring, 3-pyrroline-2,4-dione ring, uracil ring, thiouracil ring, dithiouracil ring and the like, more preferably 2-cyclopenten-1-one ring, 2,5-dihydro Flan-2-one , 3-pyrrolin-2-one ring, 4-pyrazolin-3-one ring, 1,2-dihydronaphthalen-2-one ring, coumarin ring (benzo-α-pyran-2-one ring), 2-quinolone ring 1,4-dihydronaphthalen-1-one ring, chromone ring (benzo-γ-pyran-4-one ring), 4-quinolone ring, inden-1-one ring, dithiouracil ring, etc., more preferably They are 2-cyclopenten-1-one ring, 2,5-dihydrofuran-2-one ring, 3-pyrrolin-2-one ring, inden-1-one ring and 4-pyrazolin-3-one ring.
[0286]
X6, X ’6Represents a cyclic amino group, the cyclic amino group is a non-aromatic nitrogen-containing heterocyclic group bonded with a nitrogen atom, such as a pyrrolidino group, piperidino group, piperazino group, morpholino group, 1,4-thiazine- 4-yl group, 2,3,5,6-tetrahydro-1,4-thiazin-4-yl group, indolyl group and the like.
[0287]
X6, X ’6Preferred are a hydroxy group, a mercapto group, an amino group (including an alkylamino group, an arylamino group, or a cyclic amino group), an acylamino group, a sulfonamide group, an acyloxy group, and an acylthio group, and more preferably a hydroxy group Group, mercapto group, amino group, alkylamino group, cyclic amino group, sulfonamide group, acylamino group or acyloxy group, particularly preferably a hydroxy group, amino group, alkylamino group or cyclic amino group. X6And X '6At least one of them is preferably a hydroxy group.
[0288]
Y6Preferably represents an oxygen atom.
[0289]
General formula (B7) Rb70, Rb71Is preferably a hydrogen atom, an alkyl group or an aryl group, more preferably an alkyl group. The preferred range of the alkyl group is Rb1This is the same as the description in FIG. Rb70, Rb71May be bonded to each other to form a cyclic structure (eg, pyrrolidine ring, piperidine ring, morpholino ring, thiomorpholino ring, etc.). Y7Is preferably an alkyl group (the preferred range is Rb1The same as in the description), alkoxy group, acylamino group, sulfonamido group, ureido group, acyl group, alkoxycarbonyl group, carbamoyl group, sulfamoyl group, chloro atom, sulfo group or salt thereof, carboxy group or salt thereof,7Preferably represents 0-2.
[0290]
General formula (B8) M8Is preferably 1 to 4, and a plurality of Y8May be the same or different. m8Y when is 18Or m8When Y is 2 or more, multiple Y8At least one of them is preferably an amino group (including an alkylamino group and an arylamino group), a sulfonamide group, or an acylamino group. m8When Y is 2 or more, the remaining Y8Is preferably a sulfonamido group, an acylamino group, a ureido group, an alkyl group, an alkylthio group, an acyl group, an alkoxycarbonyl group, a carbamoyl group, a sulfo group or a salt thereof, a carboxy group or a salt thereof, or a chloro atom. Y here8In the case where the o ′-(or p ′-) hydroxyphenylmethyl group is substituted at the ortho-position or para-position of the hydroxy group, the group represented by the general formula represents a group of compounds generally called bisphenols. Again, the general formula (B8Is a preferred example of a compound represented by
[0291]
General formula (B9), The substitution positions of the two hydroxy groups may be ortho positions (catechols), meta positions (resorcinols) or para positions (hydroquinones). m9Is preferably 1-2, and a plurality of Y9May be the same or different. Y9Preferably, the substituent represented by chloro atom, acylamino group, ureido group, sulfonamido group, alkyl group, alkylthio group, alkoxy group, acyl group, alkoxycarbonyl group, carbamoyl group, sulfo group or salt thereof, carboxy group Or the salt, a hydroxy group, an alkylsulfonyl group, an arylsulfonyl group etc. are mentioned. 2 adjacent Y9Are bonded to each other to form a benzene fused ring.9It is also preferred if) represents 1,4-naphthohydroquinones. General formula (B9) Represents catechols, Y9Is particularly preferably a sulfo group or a salt thereof, or a hydroxy group.
[0292]
General formula (BTen) Rb100, Rb101, Rb102When represents a substituent, preferred examples of the substituent are Y9This is the same as the preferred example. Of these, an alkyl group (particularly a methyl group) is preferred. ZTenThe ring structure formed by is preferably a chroman ring or a 2,3-dihydrobenzofuran ring, and these ring structures may have a substituent or may form a spiro ring.
[0293]
General formula (B11) Rb110, Rb111, Rb112, Rb113As an alkyl group, an aryl group, or a heterocyclic group, these preferred ranges are Rb1And Rb2This is the same as the description in FIG. Of these, an alkyl group is preferred, and Rb110~ Rb113Two of these alkyl groups may be bonded to form a cyclic structure. Here, the cyclic structure is a 5-membered or 6-membered non-aromatic ring and may be a heterocycle, and examples thereof include a pyrrolidine ring, a piperidine ring, a morpholino ring, a thiomorpholino ring, and a hexahydropyridazine ring.
[0294]
General formula (B12) Rb12As an alkyl group, an aryl group, or a heterocyclic group, these preferred ranges are Rb1And Rb2This is the same as the description in FIG. X12Is preferably an alkyl group, an aryl group (particularly a phenyl group), a heterocyclic group, an alkoxy group, or an amino group (including an alkylamino group, an arylamino group, a heterocyclic amino group, or a cyclic amino group), and an alkyl group (A C1-C8 alkyl group is particularly preferred), an aryl group (especially a phenyl group is preferred), and an amino group (including an alkylamino group, an arylamino group, or a cyclic amino group) are more preferred. RH12, R ’H12Is preferably a hydrogen atom or an alkyl group, more preferably a hydrogen atom.
[0295]
General formula (B13) Rb13Is preferably an alkyl group or an aryl group, and preferred ranges thereof are Rb1And Rb2This is the same as the description in FIG. Rb130, Rb131, Rb132, Rb133Is preferably a hydrogen atom, an alkyl group (particularly preferably having 1 to 8 carbon atoms), or an aryl group (particularly preferably a phenyl group). RH13Is preferably a hydrogen atom or an acyl group, more preferably a hydrogen atom.
[0296]
General formula (B1Of the compounds represented by14).
[0297]
Embedded image
[0298]
Where RN14Represents a hydrogen atom, an alkyl group, an aryl group, and Z14Represents a nonmetallic atomic group that can be bonded to -N = C- to form a 5- to 7-membered heterocycle. Z14And -N = C- is preferably a heterocycle formed by the formula (B1And more preferably among them, pyrimidine ring group, triazine ring group, thiazole ring group, benzothiazole ring group, benzimidazole ring group, purine ring group, quinoline ring group, An isoquinoline ring group, more preferably a pyrimidine ring group, a triazine ring group, a benzothiazole ring group, a benzimidazole ring group, and a purine ring group, and particularly preferably a pyrimidine ring group, a triazine ring group, and a benzothiazole ring group It is.
[0299]
Z14And the heterocycle formed by —N═C— has the general formula (B1) Rb1May have a substituent which can take, and a preferred range is also represented by the general formula (B1) Rb1It is the same. In addition, —N (RN14) In the case of having one or more OH, the general formula (B14It is one of the preferable examples of the compound represented by this.
[0300]
RN14Are preferably a hydrogen atom or an alkyl group, and a preferred range for the alkyl group is a compound represented by the general formula (B1R in)N1It is the same.
[0301]
General formula (B2Of the compounds represented by15).
[0302]
Embedded image
[0303]
Where Rb15Represents a hydrogen atom, an alkyl group, an aryl group or a heterocyclic group, and preferred ranges for the alkyl group, aryl group and heterocyclic group are those represented by the general formula (B2R in)b2It is the same.
[0304]
Rb15May have a substituent, and a preferred range thereof is represented by the general formula (B2) Rb2It is the same. In addition, —N (CHThree) In the case of having one or more OH, the general formula (B15It is one of the preferable examples of the compound represented by this.
[0305]
The reducing compound in the present invention may also be one having a ballast group or polymer chain commonly used in immobile photographic additives such as couplers incorporated in the molecule. Here, the ballast group is a group having a straight-chain, branched or cyclic alkyl group (or alkylene group) having 6 or more carbon atoms as a partial structure, which may be unsubstituted or substituted. The alkyl group (or alkylene group) can be bonded to any position of the reducing compound of the present invention by any linking group. Here, the “group having an alkyl group as a partial structure” includes not only any group substituted by an alkyl group but also a case where the group itself is an alkyl group.
[0306]
Here, the linking group means an alkylene group, an arylene group, a heterocyclic group, a single bond, -O-, -NR.N-, -S-, -C (= O)-, -SO2It represents a polyvalent linking group consisting of a group such as-, -C (= S)-, -SO-, -P (= O)-, or a combination of these groups.
[0307]
R hereNRepresents a hydrogen atom, an alkyl group, an aryl group, or a heterocyclic group. The linking group may further have an arbitrary substituent.
[0308]
The ballast group is preferably a group having a partial structure of a linear or branched alkyl group (or alkylene group) having 8 to 24 carbon atoms.
Examples of the polymer chain include those described in JP-A-1-100530.
[0309]
The silver halide photographic light-sensitive material of the present invention preferably contains a reducing compound having at least one adsorptive group for silver halide.
[0310]
In the present invention, the reducing compound having at least one adsorptive group to silver halide is represented by the general formula (B1) ~ (B13) And a compound having in its molecule an adsorbing group to silver halide which the compounds of types 1 to 5 described above may have.
[0311]
The reducing compound of the present invention is preferably represented by the general formula (B1), A general formula (B2) Hydroxamic acids represented by the general formula (BThree), Represented by the general formula (BFour) Hydroxyurethanes represented by the general formula (BFive) Hydroxysemicarbazides represented by the general formula (B8), (B9), (BTen) Phenols (including chroman-6-ols, hydroquinones, catechols, resorcinols, bisphenols, etc.), general formula (B11Hydrazines represented by general formula (B13Phenidones represented by the general formula (B6), And more preferably a compound selected from hydroxylamines, hydroxamic acids, hydroxyureas, hydroxysemicarbazides, phenols, hydrazines, and reductones. It is.
[0312]
The reducing compound of the present invention has its oxidation potential measured by Akira Fujishima, “Electrochemical Measurement Method” (pages 150-208, published by Gihodo) and “The Experimental Chemistry Course” edited by the Chemical Society of Japan, 4th edition (Volume 9, pages 282-244, It can be measured using the measurement method described in Maruzen). For example, by a rotating disk voltammetry technique, specifically, a sample is dissolved in a solution of methanol: pH 6.5 Briton-Robinson buffer = 10%: 90% (volume%), and nitrogen gas is used for 10 minutes. , A glassy rotating disk electrode (RDE) is used as a working electrode, a platinum wire is used as a counter electrode, a saturated calomel electrode is used as a reference electrode, 25 ° C., 1000 rev / min, 20 mV / sec. Can be measured at sweep speed. From the obtained voltammogram, the half-wave potential (E1/2).
[0313]
The reducing compound of the present invention preferably has an oxidation potential in the range of about -0.3 V to about 1.0 V when measured by the above-described measurement method. More preferably, it is in the range of about -0.1V to about 0.8V, and particularly preferably in the range of about 0 to about 0.6V.
[0314]
Although the reducing compound of this invention is illustrated below, this invention is not limited to these.
[0315]
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[0325]
Other examples of the reducing compound of the present invention include compounds represented by general formulas (II) to (VI) described in JP-A No. 2001-42466 and examples of the compounds as they are. Furthermore, the examples described in the documents and patents referenced there can be mentioned as they are.
[0326]
In the present invention, one compound is selected from the reducing compounds, but it is also preferable to select and use two or more compounds at the same time. When two or more kinds of compounds are used, they may be added to the same layer or to different layers, and the addition method may be different.
[0327]
Of the reducing compounds of the present invention, those having an adsorptive group are preferably added to the silver halide emulsion layer, and more preferably added during emulsion preparation. When added at the time of emulsion preparation, it can be added at any time during the process. For example, silver halide grain formation process, before the start of desalting process, desalting process, chemical ripening Examples include a step before starting, a chemical ripening step, and a step before preparing a finished emulsion. Moreover, it can also add in several steps in these processes. Although it is preferably used in the emulsion layer, it may be added to the adjacent protective layer or intermediate layer together with the emulsion layer and diffused during coating.
[0328]
The preferred addition amount largely depends on the above-mentioned addition method and the kind of compound to be added, but in general, 1 × 10 6 per mole of photosensitive silver halide.-8~ 5 × 10-2Mole, more preferably 1 × 10-7~ 1 × 10-3Is a mole.
[0329]
Among the reducing compounds of the present invention, those which are water-soluble can be added to the silver halide emulsion layer or to other non-light-sensitive layers. Although it is preferably used in the emulsion layer, it may be added to the adjacent protective layer or intermediate layer together with the emulsion layer and diffused during coating. Although it can be added before chemical sensitization, during chemical sensitization, or after chemical sensitization is completed at the time of emulsion preparation, it is preferably added before or during coating of the coating solution.
[0330]
The preferred addition amount largely depends on the above-described addition method and the kind of compound to be added, but generally 5 × 10 5 per mole of photosensitive silver halide.-6~ 5 × 10-2Mole, more preferably 1 × 10-Five~ 1 × 10-3Is a mole.
[0331]
Among the reducing compounds of the present invention, those having an oil-soluble property having a ballast group can be added to the silver halide emulsion layer or to other non-light-sensitive layers. Although it is preferably used in the emulsion layer, it may be added to the adjacent protective layer or intermediate layer together with the emulsion layer and diffused during coating. Although it may be added at the time of preparing the emulsion, it is more preferably added by emulsification dispersion.
[0332]
The preferred addition amount largely depends on the above-described addition method and the kind of compound to be added, but generally 5 × 10 5 per mole of photosensitive silver halide.-Five~ 5 × 10-1Mole, more preferably 1 × 10-Four~ 1 × 10-1Is a mole.
[0333]
Among the reducing compounds of the present invention, those that are water-soluble can be added after being dissolved in water, a water-soluble solvent such as methanol or ethanol, or a mixed solvent thereof. At this time, the pH may be appropriately adjusted with an acid or a base, and a surfactant may be allowed to coexist. Among the reducing compounds of the present invention, those having an oil-soluble property having a ballast group can be added by dissolving in a soluble solvent, or by dissolving in a high boiling point organic solvent as an emulsified dispersion. Further, it may be added as a solid dispersion (microcrystalline dispersion) by a known dispersion method.
[0334]
Next, the silver halide photographic emulsion that can be used in the silver halide photographic light-sensitive material of the present invention will be described.
[0335]
In the present invention, a tabular grain means a silver halide grain having two opposing parallel (111) main surfaces. The tabular grains used in the present invention have one twin plane or two or more parallel twin planes. The twin plane means the (111) plane when ions at all lattice points are mirror images on both sides of the (111) plane.
[0336]
The tabular grains have a triangular shape, a hexagonal shape, or a circular shape in which they are round when the grains are viewed from a direction perpendicular to the main surface, and have outer surfaces parallel to each other.
[0337]
The equivalent circle diameter and thickness of the tabular grains are obtained by taking a transmission electron micrograph by the replica method and obtaining the diameter (equivalent circle diameter) and thickness of a circle having an area equal to the projected area of each grain. In this case, the thickness is calculated from the length of the shadow of the replica. Further, the equivalent circle diameter of all particles and the coefficient of variation thereof, the thickness of all particles and the coefficient of variation thereof are determined using the values obtained by the above method for 1000 or more particles.
[0338]
In the tabular grains used in the present invention, 50% or more of the total projected area (the total projected area of all grains) is occupied by grains having an equivalent circle diameter of 3.5 μm or more. More preferably, it is 4.0 μm or more, and particularly preferably 4.5 μm or more and 20 μm or less.
[0339]
If the thickness is less than 3.5 μm, high sensitization cannot be achieved.
[0340]
In the tabular grains used in the present invention, 50% or more of the total projected area is occupied by grains having a thickness of 0.25 μm or less. More preferably, it is 0.15 μm or less, particularly preferably 0.1 μm or less and 0.03 μm or more.
[0341]
If it exceeds 0.25 μm, it will be difficult to achieve the merit of high sensitivity by tabular grains. If it is less than 0.03 μm, stability in shape cannot be ensured.
[0342]
In the emulsion of the present invention, 50% or more of the total projected area is occupied by tabular grains having an aspect ratio of 14 or more. More preferably, it is 23 or more, Most preferably, it is 40 or more. Here, the aspect ratio is a value obtained by dividing the equivalent circle diameter by the thickness.
[0343]
In the emulsion of the present invention, the variation coefficient of the equivalent circle diameter of all the grains is 40% or less. The emulsion of the present invention is preferably monodisperse. In the emulsion used in the present invention, the variation coefficient of the equivalent circle diameter of all silver halide grains is preferably 30% or less, more preferably 25% or less, and particularly preferably 20% or less. Here, the variation coefficient of the equivalent circle diameter is a value obtained by dividing the standard deviation of the distribution of the equivalent circle diameter of each silver halide grain by the average equivalent circle diameter.
[0344]
When chemically sensitizing silver halide grains, if there is unevenness among the grains, it is difficult to optimally sensitize each grain, resulting in a decrease in photographic sensitivity. In this respect, the tabular grain thickness is preferably monodisperse.
[0345]
In addition, the absolute value of the thickness of tabular grains decreases as the aspect ratio increases. Particles having a small absolute value tend to cause dissolution of the side surface portion. When forming fringe dislocation-type tabular grains, the density of dislocation lines decreases in grains in which side dissolution occurs. Tabular grains having a polydispersed thickness are not preferable because the frequency of easily dissolving grains on the side surface increases, and from this point, the grain thickness is preferably monodispersed. The variation coefficient of thickness is preferably 40% or less, more preferably 30% or less, and most preferably 20% or less.
[0346]
In the tabular grains used in the present invention, the twin plane spacing is 0.016 μm or less, more preferably 0.014 μm or less, and most preferably 0.012 μm or less, at 50% or more of the total projected area. For tabular grains having three or more twin planes, the distance between the two twin planes that are the farthest apart is defined as the twin plane spacing.
[0347]
Twin plane spacing can be obtained by making ultrathin sections of particles and observing them with a transmission electron microscope. The twin plane spacing of 50% or more of the total projected area is 0.016 μm or less. When the twin plane spacing of 1000 or more grains is measured, 500 or more grains are 0.016 μm or less. If it is good. Similarly, the variation coefficient of twin plane spacing can be obtained by measuring twin planes of 1000 or more grains.
[0348]
From the standpoint of uniformity between grains, the twin plane spacing of the tabular grains is monodispersed, making it easier to optimally chemically sensitize each grain.
[0349]
Further, when forming fringe dislocation type particles, the uniformity of the side surface portion is important because it directly relates to the uniformity of fringe dislocation between particles. The variation coefficient of the twin plane spacing of the tabular grains is preferably 40% or less, and more preferably 30% or less.
[0350]
Tabular silver halide grains having a (111) plane as the main surface are usually hexagonal, triangular, or intermediate truncated triangles, and have three-fold symmetry. Among these six sides, the ratio of the sum of the lengths of the longest side to the third side and the sum of the lengths of the shortest side to the third side is defined as the long side / short side ratio.
[0351]
In the tabular grains, the ratio of the long side / short side of the tabular grains is made closer to 1 from the viewpoint of uniformity between grains, so that it is easier to optimally chemically sensitize each grain.
[0352]
In addition, when forming fringe dislocation-type particles, it was observed that the density of dislocation lines in the fringe portion of the particles having a shape close to a triangle was significantly lower than that of particles having a shape close to a hexagon. Also from this point, it is preferable that the long side / short side ratio of the tabular grains be close to 1. The average value of the long side / short side ratio of the tabular grains is preferably 1.4 or less.
[0353]
The tabular grains used in the present invention are silver halides containing silver iodide, and are silver iodobromide or silver iodochlorobromide. The distribution of silver iodide is a multi-structure grain having a five-fold structure or more, as will be described in detail later. Here, having a structure with respect to the distribution of silver iodide means that the silver iodide content between the structures calculated from the prescription value in the grain preparation step is different by 1 mol% or more.
[0354]
The structure regarding the silver iodide distribution can be basically obtained by calculation from the prescription value in the grain preparation process. The change in the silver iodide content at the interface between the structures can be abrupt or gentle. In order to confirm these, it is necessary to consider the measurement accuracy in analysis, but the EPMA method (Electron Probe Micro Analyzer method) is usually effective. To make an elemental analysis of a very small region irradiated with an electron beam by preparing a sample in which emulsion grains are dispersed so as not to contact each other and analyzing the X-rays emitted when the sample is irradiated with an electron beam Can do. The measurement at this time is preferably performed by cooling to a low temperature in order to prevent sample damage due to the electron beam. The silver iodide distribution in the grains when the tabular grains are viewed from the direction perpendicular to the main surface can be analyzed by the same method, but the cross section of the tabular grains can be obtained by solidifying the specimen and using a sample cut into ultrathin sections with a microtome. Intragranular silver iodide distribution in can also be analyzed.
[0355]
The silver iodide content of the tabular grains used in the present invention is from 2 to 6 mol%, more preferably from 3 to 5 mol%, at 50% or more of the total projected area.
[0356]
The silver chloride content of the tabular grains used in the present invention is 3% by mole or less, more preferably 2% by mole or less, and particularly preferably 1% by mole or less, of 50% or more of the total projected area. The lower the silver chloride content, the smaller the dependency of the treatment liquid on the amount of KBr.
[0357]
In the case of containing silver chloride, the position containing silver chloride is more preferable as it is inside the grains in order to reduce the KBr content dependency of the treatment liquid. More specifically, it is preferable that the fourth and later shells described later do not contain silver chloride, and it is more preferable that the specific shell described later does not contain silver chloride.
[0358]
The multi-structure tabular grains used in the present invention will be described.
The large-size tabular grains used in the present invention are characterized in that the range of silver iodide content is 2 to 6 mol%, and the grains have a five-fold or more structure in which the silver iodide content is different by 1 mol% or more. Occupies 50% or more of the total projected area. The tabular grains used in the present invention have at least a quintuple structure of a core, a first shell, a second shell, a third shell, and a fourth shell in order from the center, and the silver iodide content and total silver amount of the core and each shell. As long as the ratio with respect to preferably satisfies basically the relationship described later, a structure of six or more layers can be taken. However, if it deviates from the relationship described later, the effect of the present invention is reduced even with a multiple structure. In the present invention, the core, the first shell, the second shell, the third shell, and the fourth shell correspond to the time sequence of silver halide grain preparation. Each preparation process may be performed continuously in this order, and a water washing and dispersion process may be performed between the processes. That is, after the core is prepared, it may be washed and dispersed, and the first shell, the second shell, the third shell, and the fourth shell may be provided using the core grain emulsion as a seed emulsion. Similarly, a core grain provided with a first shell may be used as a seed emulsion.
[0359]
In the tabular grains used in the present invention, it is preferable that the mol% of the silver amount contained in each of the core, the first shell, the second shell, the third shell, and the fourth shell satisfies the relationship described later.
[0360]
The ratio of the tabular grain core in the present invention is preferably 1 mol% or more and 40 mol% or less with respect to the total silver amount, and the average silver iodide content thereof is 0 mol% or more and 5 mol% or less. As used herein, “core ratio” means the ratio of the amount of silver used to prepare the core to the amount of silver used to obtain the final grain. “Average silver iodide content” means% of the molar ratio of the amount of silver iodide used for core preparation to the amount of silver used for core preparation, and the distribution may be uniform or non-uniform. More preferably, the core ratio is 3 mol% or more and 30 mol% or less with respect to the total silver amount, and the average silver iodide content thereof is 0 mol% or more and 3 mol% or less. The core can be prepared by various methods.
[0361]
For example, “Theory and Practice of Photography” by Cleeve (Cleve, Photography Theory and Practice (1930)), p. 131; Gatoff, Photographic Science and Engineering (Vol. 14, Photo Science Science and Engineering, Vol. 14). 248-257 (1970); U.S. Pat. Nos. 4,434,226, 4,414,310, 4,433,048, 4,439,520 and British Patent No. 2 , 112, 157 and the like.
[0362]
The preparation of the core basically consists of a combination of three steps of nucleation, ripening and growth. The methods described in U.S. Pat. No. 4,797,354 and JP-A-2-838 are very effective in preparing the core of the particles used in the present invention.
[0363]
The preparation of the tabular grains of the present invention basically comprises a combination of three steps of nucleation, ripening and growth. The methods described in US Pat. No. 4,797,354 and JP-A-2-838 can be used as a reference for preparing the tabular grains of the present invention, but various conditions need to be changed.
[0364]
In the nucleation step, gelatin having a low methionine content described in US Pat. Nos. 4,713,320 and 4,942,120 is used, and US Pat. No. 4,914,014 is disclosed. The nucleation at a high pBr described in (2) and the nucleation in a short time as described in JP-A-2-222940 are extremely effective in the nucleation step of the core of the particles used in the present invention. In the ripening step, performing in the presence of a low concentration base described in US Pat. No. 5,254,453, and performing at a high pH described in US Pat. No. 5,013,641, It may be effective in the ripening step of the core tabular grain emulsion of the present invention.
[0365]
U.S. Pat. Nos. 5,147,771, 5,147,772, 5,147,773, 5,171,659, 5,210,013, and The method for forming tabular grains using the polyalkylene oxide compound described in each specification of No. 252,453 is preferably used for preparing the core grains used in the present invention.
[0366]
For the purpose of obtaining monodispersed tabular grains having a large aspect ratio, gelatin may be additionally added during grain formation. At this time, the gelatin used is chemically modified gelatin described in JP-A-10-148897 and JP-A-11-143002, or methionine described in US Pat. No. 4,713,320 and US Pat. No. 4,942,120. Gelatin with a low content is preferred. In particular, the former chemically modified gelatin is characterized in that at least two carboxyl groups are newly introduced when the amino group in the gelatin is chemically modified. It is preferable to use it. The chemically modified gelatin is preferably added before the growth step, more preferably immediately after nucleation. The addition amount is 50% or more, preferably 70% or more with respect to the mass of the total dispersion medium during particle formation.
[0367]
A first shell is provided on the core tabular grain described above. The ratio of the first shell is preferably 10 mol% or more and 50 mol% or less with respect to the total silver amount, and the average silver iodide content thereof is 1 mol% or more and 15 mol% or less. More preferably, the ratio of the first shell is 20 mol% or more and 40 mol% or less with respect to the total silver amount, and the average silver iodide content is 2 mol% or more and 10 mol% or less. The growth of the first shell on the core tabular grains may be performed either in the direction of increasing or decreasing the aspect ratio of the core tabular grains. Basically, the first shell is grown by adding a silver nitrate aqueous solution and a halogen aqueous solution containing iodide and bromide by a double jet method. Preferably, the halogen aqueous solution containing iodide and bromide is used more diluted than the silver nitrate aqueous solution. The system temperature, pH, type and concentration of protective colloid agent such as gelatin, presence or absence, type and concentration of silver halide solvent can vary widely.
[0368]
Preferably, the pBr during the growth of the first shell is 2.5 or less. More preferably, it is 2 or less. Here, pBr means the logarithm of the reciprocal of the bromine ion concentration in the unreacted system when iodine ions react 100% with silver ions and the remaining silver ions react with bromine ions. Instead of adding an aqueous silver nitrate solution and an aqueous halogen solution containing iodide and bromide by the double jet method, an aqueous silver nitrate solution described in US Pat. Nos. 4,672,027 and 4,693,964, and bromide It is also effective to simultaneously add a halogen aqueous solution containing silver iodide and a silver iodide fine grain emulsion. Further, the first shell can be formed by adding and ripening a silver iodobromide fine grain emulsion. In this case, it is particularly preferable to use a silver halide solvent.
[0369]
Examples of the silver halide solvent that can be used in the present invention include U.S. Pat. Nos. 3,271,157, 3,531,286, 3,574,628, and JP-A-54-1019. (A) Organic thioethers described in each specification and publications such as JP-A-54-158917, JP-A-53-82408, JP-A-55-77737, JP-A-55-2982, etc. (B) a thiourea derivative, (c) a silver halide solvent having a thiocarbonyl group sandwiched between an oxygen or sulfur atom and a nitrogen atom described in JP-A-53-144319, JP-A-54- Examples thereof include (d) imidazoles, (e) sulfite, (f) ammonia, (g) thiocyanate and the like described in Japanese Patent No. 100717.
[0370]
Particularly preferred silver halide solvents include thiocyanate, ammonia and tetramethylthiourea. The amount of the silver halide solvent used varies depending on the type. For example, in the case of thiocyanate, the preferred amount used is 1 × 10 5 per mole of silver halide.-Four1 x 10 moles or more-2It is below the mole.
[0371]
Regardless of which solvent is used, it is basically possible to remove the solvent by providing a water washing step after forming the first shell as described above.
[0372]
A second shell is provided on the tabular grain having the core and the first shell described above. The ratio of the second shell is preferably 5 mol% or more and 30 mol% or less with respect to the total silver amount, and the average silver iodide content of the second shell is 0 mol% or more and 5 mol% or less. More preferably, the ratio of the second shell is 10 mol% or more and 20 mol% or less with respect to the total silver amount, and the average silver iodide content of the second shell is 0 mol% or more and 3 mol% or less. The growth of the second shell on the tabular grains having the core and the first shell may be performed either in the direction of increasing or decreasing the aspect ratio of the tabular grains. Basically, the second shell is grown by adding an aqueous silver nitrate solution and an aqueous halogen solution containing bromide by the double jet method. Alternatively, after adding an aqueous halogen solution containing bromide, an aqueous silver nitrate solution may be added by a single jet method. The system temperature, pH, type and concentration of protective colloid agents such as gelatin, presence or absence of silver halide solvent, type, concentration, etc. can vary widely. In the present invention, it is particularly preferable that 75% or less of the side surfaces connecting the opposing (111) main surfaces of the tabular grains after the formation of the second shell are composed of (111) planes.
[0373]
Here, 40% or more of all side surfaces are composed of (100) planes means that crystallographic planes other than (100) planes exist at a ratio lower than 60% of all side surfaces. Usually, the plane can be understood as a (111) plane, but other planes, that is, a (110) plane or a higher index plane can also be included.
[0374]
Whether or not 40% or more of all the sides are composed of (100) planes can be easily judged from an electron micrograph by a carbon replica method in which the tabular grains are shadowed. Usually, when 75% or more of the side surfaces are composed of (111) faces, in the hexagonal tabular grains, the six side faces directly connected to the (111) main surface are different from each other with respect to the (111) main surface. Connect with an acute angle and an obtuse angle. On the other hand, when 70% or less of all side surfaces are composed of (111) planes, in hexagonal tabular grains, all six side surfaces directly connected to the (111) main surface are obtuse with respect to the (111) main surface. Connect with. By applying shadowing at an angle of 50 ° or less, the obtuse angle and the acute angle of the side surface with respect to the main surface can be determined. Preferably, the obtuse angle and the acute angle are easily identified by shadowing at an angle of 30 ° or less and 10 ° or more.
[0375]
Furthermore, a method using adsorption of a sensitizing dye is effective as a method for obtaining the ratio between the (111) plane and the (100) plane. The ratio between the (111) plane and the (100) plane can be quantitatively determined using the technique described in Journal of Chemical Society of Japan, 1984, Vol. 6, pages 942 to 947. That is, it can be obtained by calculating the ratio of the (111) planes on all side surfaces using the ratio and the equivalent circle diameter and thickness of the tabular grains described above. In this case, the tabular grain is assumed to be a cylinder using the equivalent circle diameter and thickness. Based on this assumption, the ratio of the side to the total surface area can be determined. A value obtained by multiplying the value obtained by dividing the ratio of the (100) plane obtained by the above-described adsorption of the sensitizing dye by the ratio of the side face described above is the ratio of the (100) plane on all the side faces. If the value is subtracted from 100, the ratio of the (111) plane in all side surfaces can be obtained.
[0376]
Next, a method for setting 40% or more of all side faces of the tabular grain emulsion to (100) faces in the present invention will be described. Most generally, the ratio of the (111) face to the side face of the silver iodobromide tabular grain emulsion can be determined by the pBr at the time of preparing the second shell of the tabular grain emulsion. Preferably, the addition of 30% or more of the silver amount required for forming the second shell is changed to pBr that decreases the ratio of the (111) plane of the side surface, that is, pBr that increases the ratio of the (100) plane of the side surface. Set and do. More preferably, the addition of 50% or more of the amount of silver required for forming the second shell is set to pBr so that the ratio of the (111) planes on the side surfaces is reduced.
[0377]
As another method, after the total amount of silver is added, the ratio can be increased by setting pBr so that the ratio of the (100) plane of the side surface is increased and ripening.
[0378]
The value of pBr that increases the ratio of the (100) side of the side is a wide range of values depending on the system temperature, pH, type and concentration of protective colloid agent such as gelatin, presence / absence of silver halide solvent, type, and concentration. Can change. Usually, it is preferably pBr 2.0 or more and 5 or less. More preferably, it is pBr2.5 or more and 4.5 or less. However, as described above, the value of pBr can be easily changed by the presence of, for example, a silver halide solvent.
[0379]
As a method for changing the plane index of the side surface of the tabular grain emulsion, European Patent Application Publication No. 515894A1 can be referred to. Further, polyalkylene oxide compounds described in US Pat. No. 5,252,453 and the like can also be used. As an effective method, surface index modifiers described in U.S. Pat. Nos. 4,680,254, 4,680,255, 4,680,256, and 4,684,607, etc. Can be used. Ordinary photographic spectral sensitizing dyes can also be used as modifiers of the same plane index as described above.
[0380]
A third shell is provided on the tabular grain having the core, the first shell, and the second shell described above. The ratio of the third shell is preferably 1 mol% or more and 10 mol% or less with respect to the total silver amount, and the average silver iodide content is 20 mol% or more and 100 mol% or less. More preferably, the ratio of the third shell is 1 mol% or more and 5 mol% or less with respect to the total silver amount, and the average silver iodide content is 25 mol% or more and 100 mol% or less. For the growth of the third shell on the tabular grains having the core, the first shell, and the second shell, basically, an aqueous silver nitrate solution and an aqueous halogen solution containing iodide and bromide are added by a double jet method. Alternatively, an aqueous silver nitrate solution and an aqueous halogen solution containing iodide are added by the double jet method. Alternatively, an aqueous halogen solution containing iodide is added by the single jet method. The ratio of the third shell to the total silver amount in this last case is obtained by subtracting from the ratio of the second shell to the total silver amount, assuming that 100% of the halogen conversion of the second shell is caused by iodide. The composition is a silver iodide content of 100 mol%.
[0381]
Any of the above methods can be used alone or in combination. As is apparent from the average silver iodide content of the third shell, silver iodide can be precipitated in addition to the silver iodobromide mixed crystal when the third shell is formed. In either case, normally, silver iodide disappears during the formation of the next fourth shell, and all changes to a silver iodobromide mixed crystal.
[0382]
A preferred method for forming the third shell is to add a silver iodobromide or silver iodide fine grain emulsion. As these fine particles, fine particles prepared in advance can be used, and more preferably, fine particles immediately after preparation can be used.
[0383]
First, the case of using fine particles prepared in advance will be described. In this case, there is a method in which fine particles prepared in advance are added, ripened and dissolved. As a more preferable method, there is a method in which a silver iodide fine grain emulsion is added, and thereafter an aqueous silver nitrate solution, or an aqueous silver nitrate solution and an aqueous halogen solution are added. In this case, the dissolution of silver iodide fine grains is promoted by the addition of an aqueous silver nitrate solution. However, the ratio of the third shell is determined using the silver amount of the added silver iodide fine grain emulsion, and the silver iodide content is 100 mol. %. Then, the ratio of the fourth shell is calculated using the added aqueous silver nitrate solution. The silver iodide fine grain emulsion is preferably added rapidly.
[0384]
The rapid addition of the silver iodide fine grain emulsion means that the silver iodide fine grain emulsion is preferably added within 10 minutes. More preferably, it means adding within 7 minutes. This condition may vary depending on the temperature of the system to be added, pBr, pH, type and concentration of protective colloid agent such as gelatin, presence / absence, type and concentration of silver halide solvent, but as described above, shorter one is preferable. At the time of addition, it is preferable not to substantially add an aqueous silver salt solution such as silver nitrate. The temperature of the system at the time of addition is preferably 40 ° C. or higher and 90 ° C. or lower, and particularly preferably 50 ° C. or higher and 80 ° C. or lower.
[0385]
The silver iodide fine grains contained in the silver iodide fine grain emulsion may be substantially silver iodide, and may contain silver bromide and / or silver chloride as long as they can form a mixed crystal. 100% silver iodide is preferred. Silver iodide may have β-form, γ-form and α-form or α-form-like structure as described in US Pat. No. 4,672,026 in crystal structure. In the present invention, the crystal structure is not particularly limited, but a mixture of β-form and γ-form, more preferably β-form is used. The silver iodide fine grain emulsion is preferably used after a normal water washing step. The silver iodide fine grain emulsion can be easily formed by the method described in US Pat. No. 4,672,026. A double jet addition method of a silver salt aqueous solution and an iodide salt aqueous solution, in which the pI value at the time of grain formation is kept constant, is preferred. Where pI is the I of the system-It is the logarithm of the reciprocal of the ion concentration. The type, concentration, presence / absence of silver halide solvent, type, concentration, etc. of the protective colloid agent such as temperature, pI, pH, and gelatin are not particularly limited, but the grain size is 0.1 μm or less, more preferably 0.07 μm. The following is convenient for the present invention. The particle shape cannot be completely specified because it is a fine particle, but the variation coefficient of the particle size distribution is preferably 25% or less. In particular, when it is 20% or less, the effect of the present invention is remarkable. Here, the size and size distribution of the silver iodide fine particles are directly determined by placing the silver iodide fine particles on a mesh for observation with an electron microscope and observing them with a transmission method instead of the carbon replica method. This is because the measurement error increases in the observation by the carbon replica method because the particle size is small. The particle size is defined as the diameter of a circle having a projected area equal to the observed particle. The particle size distribution is also determined by using the circle diameter with the same projected area.
[0386]
The silver iodide fine grains most effective in the present invention have a grain size of 0.06 μm or less and 0.02 μm or more, and a grain size distribution variation coefficient of 18% or less.
[0387]
The silver iodide fine grain emulsion is preferably subjected to usual water washing described in US Pat. No. 2,614,929 after the above-described grain formation, and the concentration of protective colloid agent such as pH, pI, gelatin and the like containing iodine. The silver halide concentration is adjusted. The pH is preferably 5 or more and 7 or less. The pI value is preferably set to a pI value at which the solubility of silver iodide is minimized or a pI value higher than that value. As the protective colloid agent, ordinary gelatin having an average molecular weight of about 100,000 is preferably used. Low molecular weight gelatin having an average molecular weight of 20,000 or less is also preferably used. In some cases, it is convenient to use a mixture of gelatins having different molecular weights. The amount of gelatin per kg of emulsion is preferably 10 g or more and 100 g or less. More preferably, it is 20 g or more and 80 g or less. The amount of silver in terms of silver atom per kg of the emulsion is preferably 10 g or more and 100 g or less. More preferably, it is 20 g or more and 80 g or less. The amount of gelatin and / or silver is preferably selected to be a value suitable for rapidly adding a silver iodide fine grain emulsion.
[0388]
The silver iodide fine grain emulsion is usually dissolved before being added, but it is necessary to sufficiently increase the stirring efficiency of the system at the time of addition. Preferably, the stirring rotation speed is set higher than usual. The addition of an antifoaming agent is effective to prevent the generation of bubbles during stirring. Specifically, an antifoaming agent described in Examples and the like described in US Pat. No. 5,275,929 is used.
[0389]
Next, as a more preferable method, the case of using fine particles immediately after preparation will be described. The details of the mixer for forming silver halide fine particles can be referred to the description in JP-A-10-43570.
[0390]
The mixer is a stirrer equipped with a water-soluble silver salt to be stirred, a predetermined number of supply ports for allowing the water-soluble halogen salt to flow in, and a discharge port for discharging the silver halide fine grain emulsion generated after the stirring process. A stirring device including a tank and stirring means for controlling the stirring state of the liquid in the stirring tank by rotating the stirring blade in the stirring tank. Preferably, the stirring means performs stirring and mixing with two or more stirring blades that are rotationally driven in the stirring tank, and the at least two stirring blades are spaced apart from each other in the stirring tank. They are arranged and driven to rotate in opposite directions. Preferably, each of the stirring blades is magnetically coupled to an external magnet disposed outside the adjacent tank wall, thereby forming a structure having no shaft penetrating the tank wall. Each stirring blade is rotated by rotationally driving each external magnet with a motor arranged outside the tank. One of the external magnets coupled to the stirring blade by the magnetic coupling is disposed such that the N extreme surface and the S extreme surface are parallel to the rotation center axis and overlap with the rotation center axis. Use double-sided, double-pole magnets. For the other external magnet, a left-right two-station magnet is used in which the N-pole surface and the S-pole surface are arranged symmetrically with respect to the rotation center axis on a plane perpendicular to the rotation center axis.
[0390]
FIG. 1 shows an embodiment of a mixing container (stirring device) according to the present invention.
The agitation tank 18 includes a tank body 19 having a central axis directed in the vertical direction and a seal plate 20 serving as a tank wall that closes the upper and lower opening ends of the tank body 19. The stirring
[0392]
The stirring tank 18 discharges the silver salt aqueous solution, the halogen salt aqueous solution to be stirred, and the
[0393]
It is preferable that the silver iodide ultrafine particles prepared using such a mixer are immediately supplied to the reaction vessel. However, immediately means within 30 minutes, preferably within 10 minutes, and more preferably within 1 minute. Silver iodide ultrafine particles have a larger grain size with time, so a shorter time is preferable.
[0394]
As described above, in order to add the silver iodide ultrafine particles formed in the mixing vessel outside the reaction vessel to the reaction vessel, they may be added continuously or once stored in the mixing vessel. It may be added after adding. These may be used in combination. However, when it is stored once in the container, the temperature is preferably 40 ° C. or lower, more preferably 20 ° C. or lower. Furthermore, it is preferable that the storage time is as short as possible.
[0395]
As a preferred method of forming the third shell, an iodide ion releasing agent described in US Pat. No. 5,496,694 is used instead of the conventional iodide ion supply method (method of adding free iodide ions). The silver halide phase containing silver iodide can be formed while abruptly generating iodide ions.
[0396]
The iodide ion releasing agent releases iodide ions by reaction with an iodide ion release regulator (base and / or nucleophile). The following chemical species are preferably used as the nucleophile used in this case. Can be mentioned. For example, hydroxide ion, sulfite ion, hydroxylamine, thiosulfate ion, metabisulfite ion, hydroxamic acids, oximes, dihydroxybenzenes, mercaptans, sulfinates, carboxylates, ammonia, amines, alcohols , Ureas, thioureas, phenols, hydrazines, hydrazides, semicarbazides, phosphines, sulfides.
[0397]
By controlling the concentration of base and nucleophile, the method of addition, and the temperature of the reaction solution, the release rate and timing of iodide ions can be controlled. A preferred base is alkali hydroxide.
[0398]
The preferred concentration range of the iodide ion release agent and iodide ion release regulator for rapidly generating iodide ions is 1 × 10.-7~ 20M, more preferably 1x10-Five-10M, more preferably 1x10-Four~ 5M, particularly preferably 1x10-3~ 2M.
[0399]
If the concentration exceeds 20M, the amount of the iodide ion releasing agent having a large molecular weight and the amount of the iodide ion releasing agent added is excessively large compared to the capacity of the particle forming container, which is not preferable.
[0400]
1 × 10-7If it is less than M, the iodide ion releasing reaction rate is slow, and it is difficult to rapidly produce an iodide ion releasing agent, such being undesirable.
[0401]
A preferable temperature range is 30 to 80 ° C, more preferably 35 to 75 ° C, and particularly preferably 35 to 60 ° C.
[0402]
When the temperature is higher than 80 ° C., the iodide ion release reaction rate is generally extremely high, and when the temperature is lower than 30 ° C., the iodide ion release reaction rate is generally extremely low. In either case, the use conditions are limited, which is not preferable.
[0403]
When a base is used in releasing iodide ions, a change in solution pH may be used. At this time, the pH range preferable for controlling the release rate and timing of iodide ions is 2 to 12, more preferably 3 to 11, particularly preferably 5 to 10, and most preferably adjusted pH is 7. .5 to 10.0. Even under neutral conditions at pH 7, hydroxide ions determined by the ionic product of water act as regulators.
[0404]
Further, a nucleophile and a base may be used in combination, and at this time, the pH may be controlled within the above range to control the release rate and timing of iodide ions.
[0405]
When iodine atoms are released from the iodide ion releasing agent in the form of iodide ions, all iodine atoms may be released or a part of them may remain without being decomposed.
[0406]
A fourth shell is provided on the tabular grains having the core, the first shell, the second shell, and the third shell described above. The ratio of the fourth shell is preferably 10 mol% or more and 40 mol% or less with respect to the total silver amount, and the average silver iodide content thereof is 0 mol% or more and 5 mol% or less. More preferably, the ratio of the fourth shell is 15 mol% or more and 35 mol% or less with respect to the total silver amount, and the average silver iodide content is 0 mol% or more and 3 mol% or less. The growth of the fourth shell on the tabular grains having the core, the first shell, the second shell, and the third shell may be performed either in the direction of increasing or decreasing the aspect ratio of the tabular grains. Basically, the fourth shell is grown by adding a silver nitrate aqueous solution and a halogen aqueous solution containing bromide by a double jet method. Alternatively, after adding a halogen aqueous solution containing bromide, a silver nitrate aqueous solution may be added by a single jet method. The system temperature, pH, type and concentration of protective colloid agent such as gelatin, presence or absence of silver halide solvent, type and concentration can vary widely. Regarding pBr, it is preferable that pBr at the end of formation of the fourth shell layer is higher than pBr at the initial stage of formation of the layer. Preferably, pBr at the initial stage of formation of the layer is 2.9 or less, and pBr at the end of formation of the layer is 1.7 or more. More preferably, the pBr at the initial stage of formation of the layer is 2.5 or less, and the pBr at the end of the formation of the layer is 1.9 or more. Most preferably, the pBr at the initial stage of formation of the layer is 2.3 or less and 1 or more, and the pBr at the end of the layer is 2.1 or more and 4.5 or less.
[0407]
The side surface connecting the (111) main surface of the final particle may be the (111) plane, the (100) plane, a mixture of both, or a higher index plane. ) It is preferable that grains having an area ratio of 40% or more occupy 50% or more of the total projected area. A tabular grain emulsion having a low side (111) plane ratio described in EP-A-515894A1 is preferably used.
[0408]
In the present invention, the tabular grains preferably have dislocation lines. The dislocation lines of tabular grains are described in, for example, J.A. F. Hamilton, Photo. Sci. Eng. 11, 57, (1967) and T.W. Shiozawa, J. et al. Soc. Photo. Sci. It can be observed by a direct method using a transmission electron microscope at a low temperature described in Japan, 35, 213, (1972). That is, the silver halide grains taken out from the emulsion should be placed on a mesh for observing an electron microscope, taking care not to apply such a pressure as to generate dislocation lines on the grains to prevent damage (printout, etc.) due to electron beams. Observation is performed by the transmission method while the sample is cooled. At this time, since the electron beam is less likely to be transmitted as the particle thickness is thicker, it is possible to observe more clearly by using a high-pressure type electron microscope (200 kV or more for a particle having a thickness of 0.25 μm). it can. From the photograph of the particles obtained by such a method, the position and number of dislocation lines when each particle is viewed from the direction perpendicular to the main surface can be obtained.
[0409]
The number of dislocation lines is preferably an average of 10 or more per particle. More preferably, the average number is 20 or more per particle. When dislocation lines are densely present, or when dislocation lines are observed crossing each other, the number of dislocation lines per grain may not be clearly counted. However, even in these cases, it can be counted to the order of approximately 10, 20, or 30 and can be clearly distinguished from the case where there are only a few. The average number of dislocation lines per particle is obtained as the number average by counting the number of dislocation lines for 100 grains or more.
[0410]
The tabular grains used in the present invention desirably have a uniform dislocation dose distribution between grains. In the emulsion of the present invention, the silver halide grains containing 10 or more dislocation lines per grain preferably occupy 100 to 50% of the projected area of all tabular grains, more preferably 100 to 70%, particularly preferably 100. It accounts for 90%. If it is less than 50%, it is not preferable in terms of homogeneity between particles.
[0411]
A dislocation line can be introduced into, for example, a fringe portion of a tabular grain. In this case, the dislocation is almost perpendicular to the outer periphery, and the dislocation line is generated from the position of x% of the distance from the center of the tabular grain to the side (outer periphery) to reach the outer periphery. The value of x is preferably 10 or more and less than 100, more preferably 30 or more and less than 99, and most preferably 50 or more and less than 98. At this time, the shape formed by connecting the positions where the dislocation lines start is similar to the particle shape, but is not completely similar and may be distorted. This type of dislocation line is not found in the central region of the particle. The direction of dislocation lines is crystallographically approximately (211), but is often serpentine and sometimes crosses each other.
[0412]
Further, dislocation lines may be present almost uniformly over the entire outer periphery of the tabular grain, or dislocation lines may be present at local positions on the outer periphery. Preferably present. When the tabular grain has a triangular or hexagonal outer surface, the vicinity of the apex of the tabular grain means that the tabular grain is from the point of X% from the center of the tabular grain on the straight line connecting the center of the tabular grain and each apex. When perpendicular lines are drawn down on two sides that make up each vertex of a particle, this is the part surrounded by the perpendicular and the side, and is a three-dimensional region that covers the entire thickness of the particle. The value of X is 50 or more and less than 100, preferably 75 or more and less than 100.
[0413]
When tabular grains are rounded, each vertex is ambiguous. Even in this case, three or six tangents can be obtained with respect to the outer periphery, and the point where the straight line connecting the intersection of each tangent and the center of the tabular grain intersects the outer periphery of the tabular grain can be determined as the apex.
[0414]
That dislocation lines are localized near these vertices means that 60% or more of all dislocation lines are present near the vertices. Preferably, 80% or more of all dislocation lines are present near this vertex. In the case of having a hexagonal outer surface, dislocation lines may be located near at least one of the six vertices, or evenly located near the six vertices. It may be.
[0415]
Introducing dislocation lines in the vicinity of the vertices of the tabular grains can be achieved by providing a layer having a specific high silver iodide content inside the vicinity of the vertices of the grains. Here, the layer having a high silver iodide content includes a case where a region having a high silver iodide content is provided discontinuously.
[0416]
In order to allow the silver iodide content layer corresponding to the third shell of the present invention described in detail above to selectively exist in the vicinity of the top of the substrate grain, that is, the grain after the formation of the second shell, It is necessary to control the formation conditions of the substrate grains and the generation conditions of the layer having a high silver iodide content. As the formation conditions of the substrate grains, the temperature at the time of forming the outermost shell layer of the substrate grains, pAg (logarithm of the reciprocal of silver ion concentration), presence / absence of silver halide solvent, type and amount, and temperature are important factors. Specifically, the pAg when forming the outermost shell layer of the substrate particles is preferably 7.8 or less, more preferably 7.2 or less. Alternatively, the layer having the high silver iodide content can be selectively formed in the vicinity of the apex by ripening in the region of the pAg after forming the outermost shell layer under the condition not satisfying the pAg. it can. When the outermost shell layer forming process is performed in the presence of a silver halide solvent, the pAg threshold value is shifted in a higher direction. As the silver halide solvent used at this time, ammonia, an amine compound, a thioether compound, and a thiocyanate salt are effective.
[0417]
On the other hand, as another method for forming the layer having a high silver iodide content, iodine ions are added to the substrate grain emulsion at a high temperature or under a high pAg, and the conversion is selectively performed near the top of the substrate grain (halogen conversion). ), A layer having a high silver iodide content can be formed in the vicinity of the vertex of the substrate grain.
[0418]
Although dislocation lines may be formed over a region including the centers of two parallel main surfaces of the tabular grains, it is not preferable as compared with the case where dislocation lines are localized in the vicinity of the vertex. When dislocation lines are formed over the entire main surface, the direction of the dislocation lines may be approximately (211) crystallographically when viewed from a direction perpendicular to the main surface. It may be formed in the (110) direction or randomly. Furthermore, the length of each dislocation line is also random, and may be observed as a short line on the main surface, or may be observed as reaching a side (outer periphery) as a long line. Dislocation lines are often straight or meandering. In many cases, they cross each other.
[0419]
The position of dislocation lines in the tabular grains of the silver halide emulsion of the present invention may be limited to the fringe portion, the main surface or a local position, or a combination thereof, It is preferable to localize in the vicinity.
[0420]
In the present invention, the proportion of dislocation lines and the number of dislocation lines are preferably determined by directly observing dislocation lines for at least 100 particles, more preferably 200 particles or more, and particularly preferably 300 particles or more. Ask.
[0421]
Next, the parallel main surface, which is an emulsion that can be used in the present invention, is a (111) plane, and is in the vicinity of the vertex of the hexagonal silver halide grain and / or the grain side surface and / or the grain principal surface (provided that The particles having at least one epitaxial junction per particle will be described below (except the vicinity). An epitaxially bonded grain is a grain having a crystal part (that is, an epitaxial part) joined to the grain in addition to the silver halide grain body, and the joined crystal part usually protrudes from the silver halide grain body. The ratio of the bonded crystal part (epitaxial part) to the total silver amount of the grain is preferably 2% or more and 30% or less, and more preferably 5% or more and 15% or less. The epitaxial part may exist in any part of the particle body, but the particle main surface part, the particle side face, and the vicinity of the vertex of the particle are preferable. The number of epitaxials is preferably at least one. The composition of the epitaxial portion is preferably AgCl, AgBrCl, AgBrClI, AgBrI, AgI, AgSCN, or the like. When the epitaxial portion is present, dislocation lines may be present inside the particle, but may not be present.
[0422]
Regarding the epitaxial formation of silver halide on the base grain, as described in US Pat. No. 4,435,501, iodide ions adsorbed on the base grain surface, aminoazaindene, or spectral sensitizing dyes, etc. It is shown that a silver salt epitaxial layer can be formed at a site where the silver salt epitaxial layer is selected, for example, near the side surface or the apex of the base particle. JP-A-8-69069 achieves high sensitization by forming silver salt epitaxials at selected sites of an ultrathin tabular grain base and optimally chemical sensitizing this epitaxial phase.
[0423]
Also in the present invention, it is very preferable to enhance the sensitivity of the base particles of the present invention using these methods. As the site director, aminoazaindene or spectral sensitizing dyes may be used, iodide ions or thiocyanate ions may be used, and they may be used in accordance with the purpose or may be combined.
[0424]
By changing the addition amount of the sensitizing dye, iodide ion, and thiocyanate ion, the silver salt epitaxial formation site can be limited to the side surface of the base particle or near the vertex. The amount of iodide ion to be added is 0.0005 to 1.0 mol%, preferably 0.001 to 0.5 mol%, based on the silver amount of the base grains. The amount of thiocyanate ion is 0.01 to 0.2 mol%, preferably 0.02 to 0.1 mol%, based on the silver amount of the base particles. After the addition of these site directors, a silver salt solution and a halogen salt solution are added to form a silver salt epitaxial. The temperature at this time is preferably 40 to 70 ° C, more preferably 45 to 60 ° C. In this case, the pAg is preferably 7.5 or less, and more preferably 6.5 or less. By using a site director, a silver salt epitaxial layer is formed near the apex of the base particle or on the side surface. The emulsion thus obtained may be sensitized by selectively chemically sensitizing the epitaxial phase as described in JP-A-8-69069. However, following the silver salt epitaxial formation, the silver salt solution and halogen A salt solution may be added simultaneously for further growth. The halogen salt aqueous solution added at this time is preferably a bromide salt solution or a mixed solution of a bromide salt solution and an iodide solution. Moreover, the temperature in this case is preferably 40 to 80 ° C, and more preferably 45 to 70 ° C. In this case, the pAg is preferably 5.5 or more and 9.5 or less, and more preferably 6.0 or more and 9.0 or less.
[0425]
Epitaxiality in the tabular grains of the present invention is basically characterized in that a halogen composition different from that of the base grains is formed outside the base grains. The epitaxial composition is preferably AgCl, AgBrCl, AgBrClI, AgBrI, AgI, AgSCN, or the like. It is further preferable to introduce a “dopant (metal complex)” as described in JP-A-8-69069 into the epitaxial phase. The position of the epitaxial growth may be at least a part of the base particle near the vertex, the side surface, or the main surface (excluding the vicinity of the vertex), or may extend over a plurality of locations. It is preferable to take the form of only the vicinity of the apex, only the side face, or the vicinity of the apex and the side face.
[0426]
Although dislocation lines may not exist in the epitaxial portion, it is more preferable that dislocation lines exist. The dislocation lines are preferably present at the junction between the base particle and the epitaxial growth portion or at the epitaxial portion. The average number of dislocation lines present in the junction or epitaxial part is preferably 10 or more per grain. More preferably, the average number is 20 or more per particle. When dislocation lines are densely present, or when dislocation lines are observed crossing each other, the number of dislocation lines per grain may not be clearly counted. However, even in these cases, it can be counted to the order of approximately 10, 20, or 30, and it can be clearly distinguished from the case where there are only a few. The average number of dislocation lines per particle is obtained as a number average by counting the number of dislocation lines for 100 grains or more.
[0427]
The silver halide grains of the present invention preferably have a coefficient of variation of the silver iodide content distribution between grains of 20% or less. More preferably, it is 15% or less, and particularly preferably 10% or less. If the coefficient of variation is greater than 20%, the contrast is not high, and the decrease in sensitivity when a pressure is applied increases, which is not preferable. The silver iodide content of individual grains can be measured by analyzing the composition of each grain using an X-ray microanalyzer. The variation coefficient of the distribution of silver iodide content between grains is the silver iodide content when the silver iodide content of at least 100, more preferably 200, particularly preferably 300 or more emulsion grains is measured. Is a value defined by a relational expression (standard deviation / average silver iodide content) × 100 = variation coefficient. The measurement of the silver iodide content of individual grains is described, for example, in EP 147,868. There may or may not be a correlation between the silver iodide content Yi (mol%) of each grain and the sphere equivalent diameter Xi (μm) of each grain, but it is desirable that there is no correlation.
[0428]
In the tabular grain emulsion of the present invention, the average silver iodide content on the grain surface is 5 mol% or less, which is very important for the sensitivity of the emulsion and the storage stability of the silver halide photographic light-sensitive material containing the emulsion. It has been clarified that the present invention is preferable. The average silver iodide content on the grain surface of the present invention is measured using XPS (X-ray Photoelectron Spectroscopy). Regarding the principle of the XPS method used to analyze the silver iodide content near the surface of silver halide grains, refer to Aihara et al.'S "Electron Spectroscopy" (Kyoritsu Library-16, published by Kyoritsu Shuppan, 1978). can do. The standard measurement method of XPS is to irradiate silver halide in an appropriate sample form with Mg-Kα as excitation X-rays, and to release photoelectrons of iodine (I) and silver (Ag) emitted from the silver halide ( Usually, the intensity of I-3d5 / 2, Ag-3d5 / 2) is observed. In order to obtain the iodine content, several kinds of standard samples with known iodine content are used, and the intensity ratio (intensity (I) / intensity (Ag)) of iodine (I) and silver (Ag) photoelectrons. A calibration curve can be created and obtained from this calibration curve. For silver halide emulsions, XPS measurement must be performed after degrading and removing gelatin adsorbed on the surface of silver halide grains with a proteolytic enzyme or the like. The tabular grain emulsion having an average silver iodide content of 5 mol% or less on the grain surface of the present invention is a silver iodide content of 5 mol% when the emulsion grains contained in a single emulsion are analyzed by XPS. Refers to the following: In this case, when two or more types of emulsions are clearly mixed, it is necessary to carry out an analysis for the same type of emulsion after appropriate pretreatment such as centrifugation or filtration.
[0429]
Further, according to the examination results of the present inventors, the average silver iodide content Is on the grain surface of the tabular grain emulsion of the present invention itself is 5 mol% or less as described above. It was advantageous for the sensitivity that the following formula is related to the overall average silver iodide content It.
0.3 × It <Is
[0430]
It is preferable to use an oxidizing agent for silver during the production process of the emulsion of the present invention. The oxidizing agent for silver refers to a compound having an action of acting on metallic silver and converting it into silver ions. Particularly effective are compounds capable of converting extremely fine silver grains by-produced in the process of forming silver halide grains and chemical sensitization into silver ions. The silver ions generated here may form, for example, a silver salt that is hardly soluble in water such as silver halide, silver sulfide, or silver selenide, or a silver salt that is easily soluble in water such as silver nitrate. May be formed.
[0431]
The oxidizing agent for silver may be an inorganic substance or an organic substance. Examples of the inorganic oxidizing agent include ozone, hydrogen peroxide and adducts thereof (for example, NaBO).2・ H2O2・ 3H2O, 2NaCOThree・ 3H2O2, NaFourP2O7・ 2H2O22Na2SOFour・ H2O2・ 2H2O), peroxyacid salts (eg K2S2O8, K2C2O6, K2P2O8), Peroxy complex compounds (for example, K2[Ti (O2) C2OFour] 3H2O, 4K2SOFour・ Ti (O2) OH / SOFour・ 2H2O, NaThree[VO (O2) (C2HFour)2] 6H2O), permanganate (eg KMnO)Four), Chromate (eg, K2Cr2O7) Oxygenates, halogen elements such as iodine and bromine, perhalogenates (eg potassium periodate), high valent metal salts (eg potassium hexacyanoferrate) and thiosulfone There is an acid salt.
[0432]
Examples of organic oxidizing agents include quinones such as p-quinone, organic peroxides such as peracetic acid and perbenzoic acid, and compounds that release active halogens (for example, N-bromosuccinimide, chloramine T, An example is chloramine B).
[0433]
Preferred oxidizing agents of the present invention are ozone, hydrogen peroxide and its adducts, halogen elements, thiosulfonate inorganic oxidizing agents, and quinone organic oxidizing agents. It is a preferred embodiment to use the aforementioned reduction sensitization in combination with an oxidizing agent for silver. After using an oxidizing agent, it can be selected from a method of applying reduction sensitization, a reverse method thereof, or a method of simultaneously coexisting both. These methods can be selected and used in either the particle formation step or the chemical sensitization step.
[0434]
It is advantageous to use gelatin as the protective colloid used in the preparation of the emulsion of the present invention and as a binder for other hydrophilic colloid layers. However, other hydrophilic colloids can be used.
[0435]
For example, gelatin derivatives, graft polymers of gelatin and other polymers; proteins such as albumin and casein; cellulose derivatives such as hydroxyethyl cellulose, carboxymethyl cellulose, and cellulose sulfates; sugar derivatives such as sodium alginate and starch derivatives Various synthetic hydrophilic properties such as homopolymers or copolymers such as polyvinyl alcohol, polyvinyl alcohol partial acetals, poly-N-vinyl pyrrolidone, polyacrylic acid, polymethacrylic acid, polyacrylamide, polyvinyl imidazole, polyvinyl pyrazole; A polymer material can be used.
[0436]
Examples of gelatin include lime-processed gelatin, acid-processed gelatin, Bull. Soc. Sci. Photo. Japan. No. 16. An enzyme-treated gelatin as described in P30 (1966) may be used, and a hydrolyzate or enzyme-decomposed product of gelatin can also be used.
[0437]
The emulsion of the present invention is preferably washed with water for desalting and made into a protective colloid dispersion using a newly prepared protective colloid dispersion. The temperature for washing with water can be selected according to the purpose, but is preferably selected within the range of 5 ° C to 50 ° C. The pH at the time of washing with water can be selected according to the purpose, but it is preferably selected between 2 and 10. More preferably, it is the range of 3-8. The pAg at the time of washing can be selected according to the purpose, but it is preferably selected from 5 to 10. The washing method can be selected from a noodle washing method, a dialysis method using a semipermeable membrane, a centrifugal separation method, a coagulation sedimentation method, and an ion exchange method. The coagulation sedimentation method can be selected from a method using a sulfate, a method using an organic solvent, a method using a water-soluble polymer, a method using a gelatin derivative, and the like.
[0438]
When preparing the emulsion of the present invention (for example, at the time of grain formation, desalting step, chemical sensitization, before coating), it is preferable that a salt of a metal ion is present depending on the purpose. When the particles are doped, it is preferably added at the time of forming the particles, or after the formation of the particles and before the completion of the chemical sensitization when used as a particle surface modification or chemical sensitizer. In addition to the method of doping the whole grain, a method of doping only the core part or the shell part of the grain can also be selected. Examples of the dopant include Mg, Ca, Sr, Ba, Al, Sc, Y, La, Cr, Mn, Fe, Co, Ni, Cu, Zn, Ga, Ru, Rh, Pd, Re, Os, Ir, and Pt. Au, Cd, Hg, Tl, In, Sn, Pb, and Bi can be used. Any of these metals may be added in the form of a salt that can be dissolved during particle formation, such as ammonium salt, acetate salt, nitrate salt, sulfate salt, phosphate salt, hydrate salt, hexacoordinated complex salt, and tetracoordinated complex salt. it can. For example, CdBr2, CdCl2, Cd (NOThree)2, Pb (NOThree)2, Pb (CHThreeCOO)2, KThree[Fe (CN)6], (NHFour)Four[Fe (CN)6], KThreeIrCl6, (NHFour)ThreeRhCl6, KFourRu (CN)6Can be given. The ligand of the complex salt can be selected from halo, aqua, cyano, cyanate, thiocyanate, nitrosyl, thionitrosyl, oxo and carbonyl. Only one kind of these metal compounds may be used, but two or more kinds may be used in combination.
[0439]
The metal compound is preferably added after dissolving in water or a suitable organic solvent such as methanol or acetone. In order to stabilize the solution, a method of adding an aqueous hydrogen halide solution (for example, HCl, HBr) or an alkali halide (for example, KCl, NaCl, KBr, NaBr) can be used. Moreover, you may add an acid, an alkali, etc. as needed. The metal compound may be added to the reaction vessel before particle formation, or may be added during particle formation. In addition, water-soluble silver salt (for example, AgNOThree) Or an alkali halide (for example, NaCl, KBr, KI) aqueous solution, and can be added continuously during the formation of silver halide grains. Further, a solution independent of the water-soluble silver salt and alkali halide may be prepared and added continuously at an appropriate time during grain formation. It is also preferable to combine various addition methods.
[0440]
A method of adding a chalcogen compound as described in US Pat. No. 3,772,031 during emulsion preparation may be useful. In addition to S, Se, and Te, cyanate, thiocyanate, selenocyanic acid, carbonate, phosphate, and acetate may be present.
[0441]
In the case of silver halide grains used in the present invention, at least one of sulfur sensitization, selenium sensitization, gold sensitization, palladium sensitization, noble metal sensitization, and reduction sensitization is optional in the production process of a silver halide photographic emulsion. Can be applied in the process. It is preferable to combine two or more sensitization methods.
[0442]
Various types of emulsions can be prepared depending on the step of chemical sensitization. There are types that embed chemical sensitization nuclei inside the particles, types that embed in a shallow position from the particle surface, or types that make chemical sensitization nuclei on the surface. In the emulsion of the present invention, the location of chemical sensitization nuclei can be selected according to the purpose, but generally preferred is the case where at least one chemical sensitization nucleus is formed in the vicinity of the surface.
[0443]
One of the chemical sensitizations that can be preferably carried out in the present invention is chalcogen sensitization and noble metal sensitization, either alone or in combination, by TH James, The Photographic Process, 4th Edition, McMillan, 1977, (TH James, The Theory of the Photographic Process, 4th ed, McCillan, 1977) pages 67-76. Research Disclosure, 120, April 1974, 12008; Research Disclosure, 34, June 1975, 13452, U.S. Pat. Nos. 2,642,361, 3,297,446, 3,772,031, 3,857,711, 3,901,714, 4,266,018, and 3,904,415, and British Patent 1, No. 315,755, using sulfur, selenium, tellurium, gold, platinum, palladium, iridium or combinations of these sensitizers at pAg 5-10, pH 5-8 and temperature 30-80 ° C. It can be carried out. In the noble metal sensitization, noble metal salts such as gold, platinum, palladium, iridium and the like can be used, and gold sensitization, palladium sensitization, and a combination of both are particularly preferable.
[0444]
In the case of gold sensitization, known compounds such as chloroauric acid, potassium chloroaurate, potassium auric thiocyanate, gold sulfide, and gold selenide can be used. The palladium compound means a palladium divalent salt or a tetravalent salt. Preferred palladium compounds are R2PdX6Or R2PdXFourIt is represented by Here, R represents a hydrogen atom, an alkali metal atom or an ammonium group. X represents a halogen atom and represents a chlorine, bromine or iodine atom.
[0445]
Specifically, K2PdClFour, (NHFour)2PdCl6, Na2PdClFour, (NHFour)2PdClFour, Li2PdClFour, Na2PdCl6Or K2PdBrFourIs preferred. The gold compound and the palladium compound are preferably used in combination with thiocyanate or selenocyanate.
[0446]
As sulfur sensitizers, hypo, thiourea compounds, rhodanine compounds and sulfur described in US Pat. Nos. 3,857,711, 4,266,018 and 4,054,457 Containing compounds can be used. Chemical sensitization can also be performed in the presence of a so-called chemical sensitization aid. Useful chemical sensitization aids include compounds known to suppress fog and increase sensitivity during the process of chemical sensitization, such as azaindene, azapyridazine, and azapyrimidine. Examples of chemical sensitization aid modifiers are disclosed in U.S. Pat. Nos. 2,131,038, 3,411,914, 3,554,757, JP-A-58-126526, and the above-mentioned daffine. It is described in the book “photographic emulsion chemistry”, pp. 138-143.
[0447]
In the emulsion of the present invention, gold sensitization is preferably used in combination. The preferred amount of gold sensitizer is 1 x 10 per mole of silver halide.-Four~ 1x10-7Mole, more preferably 1 × 10-Five~ 5x10-7Is a mole. The preferred range of the palladium compound is 1 × 10-3To 5 × 10-7Is a mole.
[0448]
The preferred amount of sulfur sensitizer used in the present invention is 1 × 10 5 per mole of silver halide.-Four~ 1x10-7Mole, more preferably 1 × 10-Five~ 5x10-7Is a mole.
[0449]
A preferred sensitizing method for the emulsion of the present invention is selenium sensitization. As the selenium sensitizer used in the present invention, selenium compounds disclosed in conventionally known patents can be used. Usually, unstable selenium compounds and / or non-labile selenium compounds are used by adding them and stirring the emulsion for a certain period of time at a high temperature (preferably 40 ° C. or higher). As the unstable selenium compound, compounds described in JP-B Nos. 44-15748, 43-13489, JP-A-4-25832, JP-A-4-109240, and the like are preferably used.
[0450]
Specific examples of unstable selenium sensitizers include, for example, isoselenocyanates (for example, aliphatic isoselenocyanates such as allyl isoselenocyanate), selenoureas, selenoketones, selenoamides, selenocarboxylic acids (for example, 2 -Selenopropionic acid, 2-selenobutyric acid), selenoesters, diacylselenides (eg bis (3-chloro-2,6-dimethoxybenzoyl) selenide), selenophosphates, phosphine selenides, colloidal metal selenium can give.
[0451]
Although preferred types of labile selenium compounds have been described above, these are not limiting. Stable selenium compounds as sensitizers in photographic emulsions are not critical as long as selenium is unstable, and the organic portion of the selenium sensitizer molecule carries selenium and It is generally understood by those skilled in the art that it has no role other than being present in the emulsion in an unstable form. In the present invention, such a broad concept of unstable selenium compounds is advantageously used.
[0452]
As the non-labile selenium compound used in the present invention, compounds described in JP-B-46-4553, JP-B-52-34492 and JP-B-52-34491 are used. Non-labile selenium compounds include, for example, selenious acid, potassium selenocyanide, selenazoles, quaternary salts of selenazoles, diaryl selenides, diaryl diselenides, dialkyl selenides, dialkyl diselenides, 2-selenazolidinediones. 2-selenooxazolidinethione and derivatives thereof.
[0453]
These selenium sensitizers are dissolved in water or an organic solvent such as methanol or ethanol alone or in a mixed solvent and added during chemical sensitization. Preferably, it is added before the start of chemical sensitization. The selenium sensitizer used is not limited to one kind, and two or more kinds of the selenium sensitizers can be used in combination. The combined use of labile selenium compounds and non-labile selenium compounds is preferred.
[0454]
The amount of the selenium sensitizer used in the present invention varies depending on the activity of the selenium sensitizer used, the type and size of the silver halide, the ripening temperature and time, etc., but preferably the silver halide 1 1 x 10 per mole-8More than moles. More preferably 1 × 10-7More than a mole and 5 × 10-FiveIt is below the mole. The temperature of chemical ripening when a selenium sensitizer is used is preferably 40 ° C. or higher and 80 ° C. or lower. pAg and pH are arbitrary. For example, with respect to pH, the effects of the present invention can be obtained in a wide range from 4 to 9.
[0455]
Selenium sensitization is preferably used in combination with sulfur sensitization or noble metal sensitization or both. In the present invention, thiocyanate is preferably added to the silver halide emulsion during chemical sensitization. As thiocyanate, potassium thiocyanate, sodium thiocyanate, ammonium thiocyanate or the like is used. Usually, it is dissolved in an aqueous solution or a water-soluble solvent and added. The amount added is 1 x 10 per mole of silver halide.-FiveFrom mole to 1 × 10-2Mole, more preferably 5 × 10-FiveFrom mole to 5 × 10-3Is a mole.
[0456]
The silver halide emulsion of the present invention preferably contains an appropriate amount of calcium ions and / or magnesium ions. As a result, the graininess is improved and the image quality is improved, and the storability is also improved. The appropriate range is 400 to 2500 ppm for calcium and / or 50 to 2500 ppm for magnesium, more preferably 500 to 2000 ppm for calcium and 200 to 2000 ppm for magnesium. Here, 400 to 2500 ppm of calcium and / or 50 to 2500 ppm of magnesium means that at least one of calcium and magnesium is at a concentration within a specified range. If the calcium or magnesium content is higher than these values, the inorganic salt previously retained by the calcium salt, magnesium salt, gelatin or the like is precipitated, which is not preferable because it causes failure during the production of the photosensitive material. Here, the content of calcium or magnesium is expressed by the mass converted to calcium atom or magnesium atom for all the compounds containing calcium or magnesium such as calcium ion, magnesium ion, calcium salt, magnesium salt, etc. It is expressed as a concentration per unit mass.
[0457]
The calcium content in the silver halide tabular emulsion of the present invention is preferably adjusted by adding a calcium salt during chemical sensitization. Gelatin generally used at the time of emulsion production already contains 100 to 4000 ppm of calcium as solid gelatin, and may be adjusted by adding calcium salt to this, and if necessary, gelatin may be washed with water or ionized. After desalting (decalcification) according to a known method such as an exchange method, the content can be adjusted with a calcium salt. As the calcium salt, calcium nitrate and calcium chloride are preferable, and calcium nitrate is most preferable. Similarly, the magnesium content can be adjusted by adding a magnesium salt during the production of the emulsion. As the magnesium salt, magnesium nitrate, magnesium sulfate and magnesium chloride are preferable, and magnesium nitrate is most preferable. The quantitative method of calcium or magnesium can be determined by ICP emission spectroscopic analysis. Calcium and magnesium may be used alone or in combination. More preferably, it contains calcium. Calcium or magnesium can be added at any time during the silver halide emulsion production process, but it is preferably after grain formation until immediately after spectral sensitization or chemical sensitization, and after sensitizing dye addition. Is more preferable. Further, it is particularly preferable to add after the addition of the sensitizing dye and before the chemical sensitization.
[0458]
The photographic emulsion used in the present invention may contain various compounds for the purpose of preventing fogging during the production process, storage or photographic processing of the light-sensitive material, or stabilizing the photographic performance. That is, thiazoles (eg, benzothiazolium salts); nitroimidazoles; nitrobenzimidazoles; chlorobenzimidazoles; bromobenzimidazoles; mercaptothiazoles; mercaptobenzothiazoles; mercaptobenzimidazoles; Benzobenzotriazoles; mercaptotetrazoles (especially 1-phenyl-5-mercaptotetrazole); mercaptopyrimidines; mercaptotriazines; thioketo compounds such as oxadrine thione; azaindenes; For example, triazaindenes, tetraazaindenes (especially 4-hydroxy substituted (1,3,3a, 7) chitraazaindenes), pentaazaindene It can be added a number of compounds known as antifoggants or stabilizers, such as classes. For example, those described in US Pat. Nos. 3,954,474, 3,982,947, and Japanese Patent Publication No. 52-28660 can be used. One preferred compound is a compound described in JP-A-63-212932. Antifoggants and stabilizers are used at various times before particle formation, during particle formation, after particle formation, water washing process, dispersion after water washing, chemical sensitization, during chemical sensitization, after chemical sensitization, and before coating. It can be added depending on the purpose. In addition to the original antifogging and stabilizing effect added during emulsion preparation, control grain habit, reduce grain size, decrease grain solubility, control chemical sensitization, It can be used for various purposes such as controlling the arrangement of dyes.
[0459]
The photographic emulsion used in the present invention is preferably spectrally sensitized with methine dyes or the like in order to exhibit the effects of the present invention. Dyes used include cyanine dyes, merocyanine dyes, complex cyanine dyes, complex merocyanine dyes, holopolar cyanine dyes, hemicyanine dyes, styryl dyes and hemioxonol dyes. Particularly useful dyes are those belonging to cyanine dyes, merocyanine dyes, and complex merocyanine dyes. Any of nuclei usually used for cyanine dyes as basic heterocyclic nuclei can be applied to these dyes. That is, for example, pyrroline nucleus, oxazoline nucleus, thiozoline nucleus, pyrrole nucleus, oxazole nucleus, thiazole nucleus, selenazole nucleus, imidazole nucleus, tetrazole nucleus, pyridine nucleus; a nucleus in which an alicyclic hydrocarbon ring is fused to these nuclei; and Nuclei in which aromatic hydrocarbon rings are fused to these nuclei, for example, indolenine nucleus, benzoindolenine nucleus, indole nucleus, benzoxador nucleus, naphthoxazole nucleus, benzothiazole nucleus, naphthothiazole nucleus, benzoselenazole Nuclei, benzimidazole nuclei and quinoline nuclei are applicable. These nuclei may have a substituent on the carbon atom.
[0460]
In the merocyanine dye or the complex merocyanine dye, as a nucleus having a ketomethylene structure, for example, a pyrazolin-5-one nucleus, a thiohydantoin nucleus, a 2-thiooxazolidine-2,4-dione nucleus, a thiazolidine-2,4-dione nucleus, A 5-6 membered heterocyclic nucleus of a rhodanine nucleus or a thiobarbituric acid nucleus can be applied.
[0461]
These sensitizing dyes may be used alone or in combination. The combination of sensitizing dyes is often used for the purpose of supersensitization. Typical examples thereof are U.S. Pat. Nos. 2,688,545, 2,977,229, 3,397,060, 3,522,052, 3,527,641, 3,617,293, 3,628,964, 3,666,480, 3,672,898, 3,679,428, 3,703 377, 3,769,301, 3,814,609, 3,837,862, 4,026,707, British Patent 1,344,281, No. 1,507,803, Japanese Patent Publication Nos. 43-4936, 53-12375, Japanese Patent Application Laid-Open Nos. 52-110618, and 52-109925.
[0462]
Along with the sensitizing dye, the emulsion itself may contain a dye having no spectral sensitizing action or a substance that does not substantially absorb visible light and exhibits supersensitization. Furthermore, the present invention is preferably used in combination with a technique for improving light absorption with a spectral sensitizing dye. For example, by using intermolecular force, more sensitizing dyes can be adsorbed on the surface of silver halide grains than single-layer saturated adsorption (ie, single-layer adsorption), or two or more separate conjugated dyes can be covalently bonded. Adsorption of so-called linked dyes with linked chromophores. Among these, it is preferable to use together with the technique described in the patent shown below.
[0463]
JP 10-239789, JP 11-133531, JP 2000-267216, JP 2000-275772, JP 2001-75222, JP 2001-75247, JP 2001-75221, Special JP 2001-75226, JP 2001-75223, JP 2001-255615, JP 2002-23294, JP 10-171058, JP 10-186559, JP 10-197980, JP JP 2000-81678, JP 2001-5132, JP 2001-166413, JP 2002-49113, JP 64-91134, JP 10-110107, JP 10-171058, JP JP 10-226758, JP 10-307358, JP 10-307359, JP 10-310715, JP 2000-231174, JP 2000-231172, JP 2000-231173, JP 2001 -356442, European Patent Application Publication No. 985965A, European Patent Application Publication No. 985964A, European Patent Application Publication No. 985966A, European Patent Application Publication No. 985967A, European Patent Application Publication No. 1085372A, European Patent Application Publication No. 1085373A European Patent Application Publication No. 1172688A, European Patent Application Publication No. 1199595A, Europe Patent Application Publication No. 887700A1
[0464]
Furthermore, it is preferable to use together with the technique described in the patent shown below.
JP 10-239789, JP 2001-75222, JP 10-171058
[0465]
The timing of adding the sensitizing dye to the emulsion may be at any stage of emulsion preparation that has been known to be useful so far. Most commonly, it is carried out after completion of chemical sensitization and before application, but as described in US Pat. Nos. 3,628,969 and 4,225,666. Spectral sensitization can be performed simultaneously with chemical sensitization by adding at the same time as the agent, or prior to chemical sensitization as described in JP-A No. 58-113928, and silver halide grains Spectral sensitization can be started by adding before completion of precipitation. Furthermore, adding these compounds separately as taught in U.S. Pat. No. 4,225,666, ie adding some of these compounds prior to chemical sensitization and the remainder chemically. It can be added after sensitization, and may be any time during the formation of silver halide grains, including the method disclosed in US Pat. No. 4,183,756.
[0466]
The amount added is 4 x 10 per mole of silver halide.-6~ 8x10-3Can be used in moles.
[0467]
The light-sensitive material produced using the silver halide emulsion obtained in the present invention may have at least one light-sensitive silver halide emulsion layer on the support, and preferably has a blue-sensitive color on the support. There are provided at least one silver halide emulsion layer of a color-sensitive layer, a green-sensitive layer, and a red-sensitive layer, and the number of layers of the silver halide emulsion layer and the non-photosensitive layer and the order of the layers are particularly limited. There is no. A typical example is a silver halide photographic light-sensitive material having at least one color-sensitive layer composed of a plurality of silver halide emulsion layers having substantially the same color sensitivity but different sensitivity on a support. Material. The photosensitive layer is a unit photosensitive layer having color sensitivity to any of blue light, green light, and red light.In a multilayer silver halide color photographic light-sensitive material, the arrangement of unit photosensitive layers is generally The red color-sensitive layer, the green color-sensitive layer, and the blue color-sensitive layer are installed in this order from the support side. However, depending on the purpose, the installation order may be reversed, or the installation order may be such that different photosensitive layers are contained in the same color-sensitive layer.
[0468]
A non-photosensitive layer such as an intermediate layer of each layer may be provided between the above-described silver halide photosensitive layers and between the uppermost layer and the lowermost layer.
The intermediate layer includes couplers and DIR compounds as described in JP-A Nos. 61-43748, 59-111438, 59-113440, 61-20037, and 61-20038. And may contain an anti-color mixing agent as commonly used.
[0469]
A plurality of silver halide emulsion layers constituting each unit photosensitive layer are composed of a high-sensitivity emulsion layer and a low-sensitivity emulsion layer as described in West German Patent 1,121,470 or British Patent 923,045. A two-layer structure can be preferably used. Usually, it is preferable to arrange the photosensitivity so as to decrease sequentially toward the support, and a non-photosensitive layer may be provided between the silver halide emulsion layers. Further, as described in JP-A-57-112751, 62-200350, 62-206541 and 62-206543, the low-sensitivity emulsion layer is close to the support on the side away from the support. A high-sensitivity emulsion layer may be provided on the side.
[0470]
As a specific example, from the side farthest from the support, for example, low sensitivity blue photosensitive layer (BL) / high sensitivity blue photosensitive layer (BH) / high sensitivity green photosensitive layer (GH) / low sensitivity green photosensitive layer ( GL) / high-sensitivity red photosensitive layer (RH) / low-sensitivity red photosensitive layer (RL), or BH / BL / GL / GH / RH / RL, or BH / BL / GH / GL / RL. It can be installed in the order of / RH.
[0471]
Further, as described in JP-B-55-34932, the blue photosensitive layer / GH / RH / GL / RL may be arranged in this order from the side farthest from the support. Further, as described in JP-A-56-25738 and 62-63936, the blue photosensitive layer / GL / RL / GH / RH may be installed in this order from the side farthest from the support. .
[0472]
Further, as described in JP-B-49-15495, the upper layer is a silver halide emulsion layer having the highest sensitivity, the middle layer is a silver halide emulsion layer having a lower sensitivity, and the lower layer is further further than the middle layer. A silver halide emulsion layer having a low photosensitivity is arranged, and an arrangement composed of three layers having different photosensitivities in which the photosensitivity is gradually lowered toward the support. Even in the case of the three layers having different sensitivities, as described in JP-A-59-202464, the medium-sensitive emulsion layer / from the side away from the support in the same color-sensitive layer / They may be arranged in the order of high sensitivity emulsion layer / low sensitivity emulsion layer.
[0473]
In addition, they may be arranged in the order of high sensitivity emulsion layer / low sensitivity emulsion layer / medium sensitivity emulsion layer, or low sensitivity emulsion layer / medium sensitivity emulsion layer / high sensitivity emulsion layer.
Further, the arrangement may be changed as described above even when there are four or more layers.
[0474]
Preferred layers using the emulsion of the present invention are a high-sensitivity emulsion layer and a medium-sensitivity emulsion layer. More preferred is a high-sensitivity emulsion layer. The silver amount (mass in silver atoms) of the emulsion used in each emulsion layer is preferably 0.3 to 3 g / m2And more preferably 0.5 to 2 g / m2It is.
[0475]
In order to improve the color reproducibility, it is described in U.S. Pat. Nos. 4,663,271, 4,705,744, 4,707,436, JP-A-62-160448, and 63-89850, It is preferable to dispose a donor layer (CL) having a multi-layer effect having a spectral sensitivity distribution different from that of the main photosensitive layer such as BL, GL, or RL adjacent to or close to the main photosensitive layer.
As described above, various layer configurations and arrangements can be selected according to the purpose of each photosensitive material.
[0476]
The above-mentioned various additives are used in the light-sensitive material according to the present invention, but various additives can be used depending on the purpose.
These additives are described in more detail in Research Disclosure Item 17643 (December 1978), Item 18716 (November 1979), and Item 308119 (December 1989). These are summarized in the table below.
[0477]
[0478]
In order to prevent deterioration of photographic performance due to formaldehyde gas, compounds that can be immobilized by reacting with formaldehyde described in US Pat. Nos. 4,411,987 and 4,435,503 are sensitized. It is preferable to add to the material.
[0479]
Various color couplers can be used in the present invention, and specific examples thereof are the above-mentioned Research Disclosure No. 17643, VII-CG and No. 307105, described in patents described in VII-CG.
[0480]
Examples of yellow couplers include U.S. Pat. Nos. 3,933,501, 4,022,620, 4,326,024, 4,401,752, and 4,248,961. No. 58-10739, British Patent No. 1,425,020, No. 1,476,760, U.S. Pat. No. 3,973,968, No. 4,314,023, No. 4 511,649, European Patent Application Publication No. 249,473A, and the like.
[0481]
The magenta coupler is preferably a 5-pyrazolone compound or a pyrazoloazole compound. US Pat. Nos. 4,310,619, 4,351,897, EP 73,636, US Pat. , 061,432, 3,725,067, Research Disclosure No. 24220 (June 1984), JP-A-60-33552, Research Disclosure No. 24230 (June 1984), JP-A-60-43659, 61-72238, 60-35730, 55-1118034, 60-185951, US Pat. No. 4,500,630, Nos. 4,540,654, 4,556,630, and International Publication WO88 / 04795 are particularly preferable.
[0482]
Examples of cyan couplers include phenolic and naphtholic couplers, U.S. Pat. Nos. 4,052,212, 4,146,396, 4,228,233, and 4,296,200. No. 2,369,929, No. 2,801,171, No. 2,772,162, No. 2,895,826, No. 3,772,002, No. 3 758,308, 4,334,011, 4,327,173, West German Patent Publication 3,329,729, European Patent Application Publication 121,365A, 249,453A. U.S. Pat.Nos. 3,446,622, 4,333,999, 4,775,616, 4,451,559, 4,427,767, No. 4,690,889, No. 4,254, No. 12, the No. 4,296,199, are preferred according to JP-61-42658 or the like.
[0483]
Typical examples of polymerized dye-forming couplers are U.S. Pat. Nos. 3,451,820, 4,080,211, 4,367,282, 4,409,320, No. 4,576,910, British Patent No. 2,102,137 and European Patent Application No. 341,188A.
[0484]
As couplers in which the coloring dye has an appropriate diffusibility, U.S. Pat. No. 4,366,237, British Patent 2,125,570, European Patent 96,570, West German Patent (Publication) 3,234 No. 533 is preferred.
[0485]
Colored couplers for correcting unwanted absorption of chromogenic dyes are Research Disclosure No. No. 17643, VII-G, No. No. 307105, VII-G, U.S. Pat. No. 4,163,670, JP-B-57-39413, U.S. Pat. No. 4,004,929, U.S. Pat. No. 4,138,258, British Patent 1,146, Those described in No. 368 are preferred. Further, it reacts with a coupler that corrects unnecessary absorption of a coloring dye by a fluorescent dye released during coupling described in US Pat. No. 4,774,181, and a developing agent described in US Pat. No. 4,777,120. It is also preferable to use a coupler having a dye precursor group capable of forming a dye as a leaving group.
[0486]
Compounds that release photographically useful residues upon coupling can also be preferably used in the present invention. DIR couplers that release a development inhibitor include the above-mentioned RD17643, item VII-F, and No. 1 above. No. 307105, patents described in paragraph VII-F, JP-A 57-151944, 57-154234, 60-184248, 63-37346, 63-37350, US Pat. No. 4,248 No. 962, and No. 4,782,012 are preferred.
[0487]
Examples of couplers that release a nucleating agent or development accelerator in the form of an image during development include British Patent Nos. 2,097,140, 2,131,188, JP-A-59-157638, and 59-170840. Are preferred. Further, a fogging agent and a development accelerator are obtained by an oxidation-reduction reaction with an oxidized form of a developing agent described in JP-A-60-107029, JP-A-60-252340, JP-A-1-44940, and JP-A-1-45687. Also preferred are compounds that release silver halide solvents and the like.
[0488]
Other compounds that can be used in the light-sensitive material of the present invention include competitive couplers described in U.S. Pat. No. 4,130,427, U.S. Pat. Nos. 4,283,472 and 4,338,393. No. 4,310,618, etc. Multi-equivalent couplers, JP-A-60-185950, JP-A-62-24252, etc., DIR redox compound releasing coupler, DIR coupler releasing coupler, DIR coupler releasing A redox compound or a DIR redox-releasing redox compound, a coupler that releases a dye that recovers color after release described in European Patent Application Publication Nos. 173,302A and 313,308A; No. 11449, 24241, bleach accelerator releasing couplers described in JP-A-61-201247, ligand releasing couplers described in U.S. Pat. No. 4,555,477, and leucos described in JP-A-63-75747. Examples include couplers that release a dye, and couplers that release a fluorescent dye described in US Pat. No. 4,774,181.
[0489]
The coupler used in the present invention can be introduced into the photosensitive material by various known dispersion methods.
Examples of high boiling solvents used in the oil-in-water dispersion method are described in, for example, US Pat. No. 2,322,027.
[0490]
Specific examples of high-boiling organic solvents having a boiling point of 175 ° C. or higher at atmospheric pressure used in the oil-in-water dispersion method include phthalic acid esters (for example, dibutyl phthalate, dicyclohexyl phthalate, di-2-ethylhexyl phthalate, decyl phthalate). Bis (2,4-di-tert-amylphenyl) phthalate, bis (2,4-di-tert-amylphenyl) isophthalate, bis (1,1-diethylpropyl) phthalate); phosphoric acid or phosphonic acid Esters (e.g., triphenyl phosphate, tricresyl phosphate, 2-ethylhexyl diphenyl phosphate, tricyclohexyl phosphate, tri-2-ethylhexyl phosphate, tridodecyl phosphate, tributoxyethyl phosphate, trichloropropyl phosphate Benzoates (eg 2-ethylhexyl benzoate, dodecyl benzoate, 2-ethylhexyl-p-hydroxybenzoate); amides (eg N, N-diethyldodecanamide, N, N-diethyllaurylamide, N-tetradecylpyrrolidone); alcohols or phenols (eg, isostearyl alcohol, 2,4-di-tert-amylphenol); aliphatic carboxylic acid esters (eg, bis ( 2-ethylhexyl) sebacate, dioctyl azelate, glycerol tributyrate, isostearyl lactate, trioctyl citrate); aniline derivatives (eg, N, N-dibutyl-2-butoxy-5-tert-octylanily) ); Hydrocarbons (e.g., can be exemplified paraffin, dodecylbenzene, and diisopropylnaphthalene).
[0491]
As the auxiliary solvent, for example, an organic solvent having a boiling point of about 30 ° C. or higher, preferably 50 ° C. or higher and about 160 ° C. or lower can be used. Typical examples include, for example, ethyl acetate, butyl acetate, ethyl propionate, methyl ethyl ketone. , Cyclohexanone, 2-ethoxyethyl acetate, and dimethylformamide.
[0492]
Examples of latex dispersion process steps, effects and impregnating latexes are described in, for example, US Pat. No. 4,199,363, West German Patent Application (OLS) No. 2,541,274, and No. 2,541,230. In the issue.
[0493]
Examples of the color light-sensitive material of the present invention include phenethyl alcohol and those described in JP-A-63-257747, JP-A-62-272248, and JP-A-1-80941, for example, 1,2-benzisothiazolin-3-one. Various preservatives or fungicides such as n-butyl-p-hydroxybenzoate, phenol, 4-chloro-3,5-dimethylphenol, 2-phenoxyethanol, 2- (4-thiazolyl) benzimidazole It is preferable.
[0494]
The present invention can be applied to various photosensitive materials, but is preferably applied to various color photosensitive materials. For example, color negative films for general use or movies, color reversal films for slides or television, color paper, color positive film and color reversal paper can be given as representative examples. The present invention can be particularly preferably used for a film for color duplication.
[0495]
Appropriate supports that can be used in the present invention are described, for example, on
[0496]
In the light-sensitive material of the present invention, a hydrophilic colloid layer (referred to as a back layer) having a total dry film thickness of 2 to 20 μm is preferably provided on the side opposite to the side having the emulsion layer. This back layer preferably contains, for example, the above-described light absorber, filter dye, ultraviolet absorber, antistatic agent, hardener, binder, plasticizer, lubricant, coating aid, and surfactant. . The swelling ratio of the back layer is preferably 150 to 500%.
[0497]
The color photographic light-sensitive material according to the present invention has the RD. No. 17643, pp. 28-29, ibid. No. 18716, page 651, left column to right column; 307105, pages 880-881, and can be developed by a conventional method.
[0498]
The photographic emulsion layer after color development is usually bleached. The bleaching process may be performed simultaneously with the fixing process (bleaching and fixing process) or may be performed individually. Further, in order to speed up the processing, a processing method of performing bleach-fixing processing after the bleaching processing may be used. Further, depending on the purpose, it is possible to carry out the treatment in two continuous bleach-fixing baths, the fixing treatment before the bleach-fixing treatment, or the bleaching treatment after the bleach-fixing treatment. As the bleaching agent, for example, a compound of a polyvalent metal such as iron (III), peracids (especially sodium persulfate is suitable for a color negative film for movies), quinones and nitro compounds are used. Typical bleaching agents include organic complex salts of iron (III) such as ethylenediaminetetraacetic acid, diethylenetriaminepentaacetic acid, cyclohexanediaminetetraacetic acid, methyliminodiacetic acid, 1,3-diaminopropanetetraacetic acid, glycol etherdiaminetetraacetic acid. Complex salts with aminopolycarboxylic acids or complex salts with, for example, citric acid, tartaric acid and malic acid can be used. Of these, iron (III) complex salts of aminopolycarboxylic acid such as iron (III) complex salts of ethylenediaminetetraacetic acid and 1,3-diaminopropanetetraacetic acid are the viewpoints of rapid processing and prevention of environmental pollution. To preferred. Furthermore, the aminopolycarboxylic acid iron (III) complex salt is particularly useful in both a bleaching solution and a bleach-fixing solution. The pH of the bleaching solution or bleach-fixing solution using these iron (III) complex salts of aminopolycarboxylic acid is usually 4.0 to 8, but the processing can be performed at a lower pH in order to speed up the processing.
[0499]
A bleaching accelerator can be used in the bleaching solution, the bleach-fixing solution, and their pre-bath, if necessary. Specific examples of useful bleach accelerators are described in the following specifications: for example, U.S. Pat. No. 3,893,858, West German Patents 1,290,812, and 2,059,988. JP-A-53-32736, 53-57831, 53-37418, 53-72623, 53-95630, 53-95631, 53-104232, 53-124424. 53-141623, 53-18426, Research Disclosure No. Compounds having mercapto groups or disulfide groups described in JP-A No. 17129 (July 1978); thiazolidine derivatives described in JP-A No. 51-14129; JP-B Nos. 45-8506, 52-20832 and 53 No. -32735, a thiourea derivative described in US Pat. No. 3,706,561, an iodide salt described in West German Patent No. 1,127,715 and JP-A No. 58-16235; West German Patent No. 966,410 No. 2,748,430; polyoxyethylene compounds described in JP-B No. 45-8836; other JP-A Nos. 49-40943, 49-59644, 53-94927 No., 54-35727, 55-26506, 58-163940; bromide ions and the like can be used. Among them, a compound having a mercapto group or a disulfide group is preferable from the viewpoint of a large accelerating effect, and particularly described in US Pat. No. 3,893,858, West German Patent 1,290,812, and JP-A-53-95630. Are preferred. Furthermore, the compounds described in US Pat. No. 4,552,884 are also preferable. These bleach accelerators may be added to the light-sensitive material. These bleaching accelerators are particularly effective when a color light-sensitive material for photography is bleach-fixed.
[0500]
In addition to the above compounds, the bleaching solution or the bleach-fixing solution preferably contains an organic acid for the purpose of preventing bleaching stains. Particularly preferred organic acids are compounds having an acid dissociation constant (pKa) of 2 to 5, and specific examples include acetic acid, propionic acid, and hydroxyacetic acid.
[0501]
Examples of the fixing agent used in the fixing solution and the bleach-fixing solution include thiosulfates, thiocyanates, thioether compounds, thioureas, and a large amount of iodide salts. Of these, thiosulfate is generally used, and ammonium thiosulfate is most widely used. Further, a combination of thiosulfate and, for example, thiocyanate, thioether compound, or thiourea is also preferable. As a preservative for a fixing solution or a bleach-fixing solution, a sulfite, a bisulfite, a carbonyl bisulfite adduct, or a sulfinic acid compound described in European Patent Application Publication No. 294,769A is preferable. Further, various aminopolycarboxylic acids and organic phosphonic acids are preferably added to the fixing solution and the bleach-fixing solution for the purpose of stabilizing the solution.
[0502]
In the present invention, the fixing solution or bleach-fixing solution contains a compound having a pKa of 6.0 to 9.0 for pH adjustment, preferably imidazole, 1-methylimidazole, 1-ethylimidazole, 2-methylimidazole and the like. It is preferable to add imidazoles in an amount of 0.1 to 10 mol / L.
[0503]
The total desilvering time is preferably as short as possible without causing desilvering failure. The preferred time is 1 minute to 3 minutes, more preferably 1 minute to 2 minutes. The processing temperature is 25 ° C to 50 ° C, preferably 35 ° C to 45 ° C. In the preferred temperature range, the desilvering rate is improved, and the occurrence of stain after the treatment is effectively prevented.
[0504]
The silver halide color photographic light-sensitive material of the present invention may contain a color developing agent for the purpose of simplifying and speeding up the processing. In order to incorporate them, it is preferable to use various precursors of color developing agents. For example, indoaniline compounds described in US Pat. No. 3,342,597, for example, US Pat. No. 3,342,599, Research Disclosure No. 14,850 and No. No. 15,159, Schiff base type compounds, And aldol compounds described in US Pat. No. 13,924, metal salt complexes described in US Pat. No. 3,719,492, and urethane compounds described in JP-A-53-135628.
[0505]
The silver halide color light-sensitive material of the present invention may contain various 1-phenyl-3-pyrazolidones for the purpose of accelerating color development, if necessary. Typical compounds are described in, for example, JP-A Nos. 56-64339, 57-144547, and 58-115438.
[0506]
The silver halide light-sensitive material of the present invention is disclosed in U.S. Pat. No. 4,500,626, JP-A-60-133449, 59-218443, 61-238056, and European Patent Application No. 210,660A2. The present invention can also be applied to photothermographic materials described in specifications such as No. 1 and publications.
[0507]
In addition, the silver halide color photographic light-sensitive material of the present invention is effective when it is applied to a film unit with a lens described in Japanese Patent Publication No. 2-332615 and Japanese Utility Model Publication No. 3-39784. It is.
[0508]
【Example】
The present invention will be specifically described below with reference to examples. However, the present invention is not limited to these examples.
Example 1
The coexistence of high sensitivity and low fog by the combined use of the tabular grain emulsions used in the present invention and the compounds represented by types (1) to (5) will be described.
[0509]
(Preparation of seed emulsion a)
1164 mL of an aqueous solution containing 0.017 g of KBr and 0.4 g of oxidized gelatin having an average molecular weight of 20000 was kept at 35 ° C. and stirred (preparation of the 1st solution). AgNOThree(1.6 g) An aqueous solution, an aqueous KBr solution, and an aqueous solution of oxidized gelatin (2.1 g) having an average molecular weight of 20000 were added over 48 seconds by the triple jet method (addition-1). At this time, the silver potential was kept at 13 mV with respect to the saturated calomel electrode. An aqueous KBr solution was added to adjust the silver potential to −66 mV, and then the temperature was raised to 60 ° C. After adding 21 g of succinylated gelatin having an average molecular weight of 100,000, an aqueous NaCl (5.1 g) solution was added. AgNOThree(206.3 g) The aqueous solution and the KBr aqueous solution were added over 61 minutes while accelerating the flow rate by the double jet method (addition-2). At this time, the silver potential was kept at −44 mV with respect to the saturated calomel electrode. After desalting, succinated gelatin having an average molecular weight of 100,000 was added and adjusted to pH 5.8 and pAg 8.8 at 40 ° C. to prepare seed emulsion a. This seed emulsion a contains 1 mol of Ag and 80 g of gelatin per 1 kg of emulsion, average equivalent circle diameter of 1.81 μm, variation coefficient of equivalent circle diameter of 28%, average thickness of 0.046 μm, average aspect ratio of 39, twin crystal The proportion of grains having a face spacing of 0.016 μm or less was a tabular grain having a ratio of 65% or more.
[0510]
(Core formation)
1200 mL of an aqueous solution containing 134 g of the seed emulsion a, 1.9 g of KBr, and 22 g of succinated gelatin having an average molecular weight of 100,000 was maintained at 75 ° C. and stirred. AgNOThree(43.9 g) An aqueous solution, an aqueous KBr solution and an aqueous gelatin solution having a molecular weight of 20000 were mixed immediately before addition in another chamber having a magnetic coupling induction stirrer described in JP-A-10-43570 for 25 minutes. Added over. At this time, the silver potential was kept at −40 mV with respect to the saturated calomel electrode.
[0511]
(Formation of the first shell)
After the formation of the core particles, AgNOThree(43.9 g) An aqueous solution, an aqueous KBr solution, and an aqueous gelatin solution having a molecular weight of 20000 were mixed immediately before addition in another chamber, and added over 20 minutes. At this time, the silver potential was kept at −40 mV with respect to the saturated calomel electrode.
[0512]
(Formation of second shell)
After the formation of the first shell, AgNOThree(42.6 g) An aqueous solution, an aqueous KBr solution, and an aqueous gelatin solution having a molecular weight of 20000 were mixed immediately before addition in another chamber same as above and added over 17 minutes. At this time, the silver potential was kept at −20 mV with respect to the saturated calomel electrode. Thereafter, the temperature was lowered to 55 ° C.
[0513]
(Formation of third shell)
After the formation of the second shell, the silver potential is adjusted to -55 mV, and AgNOThree(7.1 g) Aqueous solution, KI (6.9 g) aqueous solution and gelatin aqueous solution having a molecular weight of 20000 were mixed immediately before addition in another chamber same as above and added over 5 minutes.
[0514]
(Formation of fourth shell)
After the formation of the third shell, AgNOThree(66.4 g) The aqueous solution and the KBr aqueous solution were added at a constant flow rate over 30 minutes by the double jet method. On the way, potassium iridium hexachloride and yellow blood salt were added. At this time, the silver potential was kept at 30 mV with respect to the saturated calomel electrode. Normal washing was performed, gelatin was added, and the pH was adjusted to 5.8 and pAg 8.8 at 40 ° C. This emulsion was designated as Emulsion A. Emulsion A was a tabular grain having an average equivalent-circle diameter of 4.1 μm, a variation coefficient of equivalent-circle diameter of 21%, an average thickness of 0.090 μm, and an average aspect ratio of 46. Further, 70% or more of the total projected area was occupied by tabular grains having an equivalent circle diameter of 4.1 μm or more and a thickness of 0.090 μm or less.
[0515]
Emulsion A was heated to 60 ° C., and the following sensitizing
[0516]
Embedded image
[0517]
Embedded image
[0518]
(Preparation of emulsions C to E)
In the preparation of Emulsion A of Example 1, an aqueous KBr solution containing KI was used instead of the aqueous KBr solution of the first shell and the second shell, and the silver iodide content in the first shell and the second shell was changed to change the emulsion C to E was prepared. The characteristics of each emulsion including Emulsion A are shown in Table 1 below.
[0519]
The thicknesses of C to E were slightly changed with respect to Emulsion A, but in all cases, 70% or more of the total projected area was occupied by tabular grains having an equivalent circle diameter of 4.1 μm or more and a thickness of 0.090 μm or less. Each emulsion satisfied the conditions described in US Pat. No. 5,709,988 for introducing dislocation lines into the side surfaces of the tabular grains.
[0520]
(Preparation of emulsions F to I)
Gelatin, temperature, flow rate, silver potential, silver iodide content and core, 1, 2, 3, 4 shell formation temperature, flow rate, silver potential, mixing immediately before addition in preparation of seed emulsion a in Example 1 Emulsions F, G, H and I were prepared by changing the presence or absence of chamber and the silver iodide content. The characteristics of each emulsion are shown in Table 1 below. All emulsions satisfied the conditions described in US Pat. No. 5,709,988 for introducing dislocation lines into the side surfaces of tabular grains.
[0521]
[Table 1]
[0522]
Chemical sensitization was optimally performed in the same manner as Emulsion A-1, and Emulsions C-1, D-1, E-1, F-1, G-1, H-1, and I-1 were obtained, respectively. Here, optimal chemical sensitization means that the sensitizing dye and each compound are 10 per silver halide.-1To 10-8It means that it selected from the addition amount range of mol.
[0523]
(Preparation of emulsions A-2 and A-3)
After completion of the chemical sensitization, after the addition of
[0524]
(Preparation of emulsions C-2, C-3, D-2, D-3, E-2, E-3)
After completion of chemical sensitization,
[0525]
(Preparation of emulsions F-2, F-3, G-2, G-3, H-2, H-3, I-2, I-3)
After completion of chemical sensitization, after addition of
[0526]
(Preparation of coated samples 101 to 124)
Emulsions A-1, A-2, A-3 and C-1 to I-3 subjected to the above chemical sensitization under the coating conditions as shown in Table 2 on a cellulose triacetate film support provided with an undercoat layer Was applied with a protective layer, and left for 14 hours under conditions of 40 ° C. and a relative humidity of 70% to prepare samples 101 to 124.
[0527]
[Table 2]
[0528]
These samples were exposed for 1/100 second through a gelatin filter SC-39 (long wavelength light transmission filter with a cut-off wavelength of 390 nm) manufactured by Fuji Film Co., Ltd. and a continuous wedge, and samples subjected to development processing described below were performed. Photographic performance was evaluated by measuring the density with a green filter.
Using a negative processor FP-350 manufactured by Fuji Photo Film Co., Ltd., the treatment was carried out by the method described below (until the cumulative replenishment amount of the liquid became three times the mother liquid tank capacity).
[0529]
[0530]
Next, the composition of the treatment liquid will be described.
[0531]
(Bleaching solution) Common for tank solution and replenisher solution (Unit: g)
Ethylenediaminetetraacetic acid ferric ammonium dihydrate 120.0
Ethylenediaminetetraacetic acid disodium salt 10.0
Ammonium bromide 100.0
Ammonium nitrate 10.0
Bleach accelerator 0.005 mol
(CHThree)2N-CH2-CH2-S-S-CH2-CH2-N (CHThree)2・ 2HCl
Ammonia water (27%) 15.0 mL
Add water and add 1.0L
pH (adjusted with ammonia water and nitric acid) 6.3
[0532]
[0533]
(Washing liquid) Common for tank and replenisher
Tap water was passed through a mixed-bed column packed with H-type strongly acidic cation exchange resin (Amberlite IR-120B manufactured by Rohm and Haas) and OH-type anion exchange resin (Amberlite IR-400) to obtain calcium. And magnesium ion concentration was processed to 3 mg / L or less, and then sodium isocyanurate dichloride 20 mg / L and sodium sulfate 0.15 g / L were added. The pH of this solution was in the range of 6.5 to 7.5.
[0534]
[0535]
The photographic performance results are shown in Table 3 below. Sensitivity was expressed as a relative value of the reciprocal of the exposure amount necessary to reach a fog density plus 0.2. (Sample 101 was set as the standard: 100)
[0536]
Furthermore, in order to compare the increase in sensitivity due to the addition of the exemplified compound of the present invention in each emulsion, the sensitivity to the relative sensitivity for each emulsion is also shown. (Relative sensitivity-2)
[0537]
[Table 3]
[0538]
From Table 3, first, it can be seen that a tabular grain emulsion satisfying the requirements defined in the present invention has a high sensitivity of the emulsion itself. That is, in the comparison of emulsions A-1, C-1, D-1, and E-1, the silver halide grain shape of each emulsion is the same, but the layer structure of silver halide grains or the silver iodide content is the same. It can be seen that the sensitivity is high when the requirements specified in the invention are satisfied.
[0539]
Next, it can be seen that the tabular grain emulsion satisfying the requirements defined in the present invention has a remarkably large increase in sensitivity due to the addition of a compound capable of emitting one or more electrons in the one-electron oxide of the present invention. That is, the sensitivity due to the addition of Exemplified Compound 11, G-1 of the present invention to each of Emulsions A-1, C-1, D-1, E-1, F-1, G-1, H-1, and I-1. Comparing the increase, it can be seen that when added to the tabular grain emulsions D-1 and I-1 that satisfy the requirements specified in the present invention, the increase in sensitivity is particularly large while the fog value is almost equal to that of the other emulsions.
[0540]
(Example 2)
The coexistence of high sensitivity and low fog by the combined use of the tabular grain emulsion used in the present invention, the compounds represented by types (1) to (5) and the reducing compound will be described.
[0541]
(Preparation of emulsion I-4)
After completion of chemical sensitization,
[0542]
(Preparation of emulsions I-5 to I-10)
Emulsions I-1, I-2, I-4 prepared in advance such that the following reducing compounds R-1, R-2 have a content as shown in Table 4 with respect to the silver amount in the emulsion: To give emulsions I-5 to I-10.
[0543]
Embedded image
[0544]
(Preparation of coated samples 201-215)
The same conditions as described in Table 2 of Example 1 (reducing compounds R-3 and R-4) except that reducing compound R-3 or R-4 was added to the cellulose triacetate film support provided with an undercoat layer. Emulsion I-1, I-2, I-4 to I-10 subjected to the above-mentioned chemical sensitization in Table 4 for the level of addition of the above were applied with a protective layer, and were coated at 40 ° C. and 70% relative humidity. Samples 201 to 215 were prepared by performing a dura treatment by leaving it for 14 hours under the above conditions.
[0545]
[Table 4]
[0546]
These samples were exposed for 1/100 second through a gelatin filter SC-39 (long-wavelength light transmission filter having a cut-off wavelength of 390 nm) manufactured by Fuji Film Co., Ltd. and a continuous wedge, under the same processing conditions as in Example 1. Photographic performance was evaluated by measuring the density of the developed sample with a green filter (fresh photographic properties).
[0547]
Further, the sample was separately aged for 3 days under the conditions of 50 ° C. and 80% RH, and then exposure, development and evaluation were performed in the same manner as described above to evaluate the raw storage stability (raw storage stability).
[0548]
The photographic performance results are shown in Table 4 below. Sensitivity was expressed as a relative value of the reciprocal of the exposure amount necessary to reach a fog density plus 0.2. (Sample 201 was set to 100: standard)
[0549]
As can be seen from Table 4, the addition of Exemplified Compounds 24 and 11 of the present invention increases the sensitivity in fresh photographic properties, but at the same time clearly increases the unexposed area density (fogging). Further, it can be seen that the fog increase in the sample after raw storage is remarkable, and the increase in sensitivity due to the addition of the compound is somewhat reduced. [Samples 201, 202 and 203]
[0550]
When the reducing compound R-1 or R-2 is added alone, the covering can be reduced as compared with the case of no addition. [Samples 202 and 205, 208] or [Samples 203 and 206, 209]
[0551]
It can be seen that by adding the reducing compound R-3 or R-4 in addition to the reducing compound R-1 or R-2, the covering is further reduced without causing a decrease in sensitivity.
[0552]
(Example 3)
A description will be given of the enhancement of sensitivity by using the tabular grain emulsion of the present invention in the multilayer color photographic light-sensitive material and the combination of the compounds represented by types (1) to (5).
Silver halide emulsions Em-A to Em-O were prepared by the following production method.
[0553]
(Em-A manufacturing method)
42.2 L of an aqueous solution containing 31.7 g of phthalated low molecular weight gelatin having a phthalation rate of 97% and a molecular weight of 15,000 and 31.7 g of KBr was maintained at 35 ° C. and stirred vigorously. AgNOThree 1583 mL of an aqueous solution containing 316.7 g and 1583 mL of an aqueous solution containing 221.5 g of KBr and 52.7 g of low molecular weight gelatin having a molecular weight of 15000 were added over 1 minute by the double jet method. Immediately after the addition, 52.8 g of KBr is added and AgNOThree 2485 mL of an aqueous solution containing 398.2 g and 2581 mL of an aqueous solution containing 291.1 g of KBr were added over 2 minutes by the double jet method. Immediately after the addition, 44.8 g of KBr was added. Then, it heated up to 40 degreeC and matured. After completion of aging, 923 g of phthalated gelatin having a phthalation rate of 97% and a molecular weight of 100,000 were added and 79.2 g of KBr was added.Three An aqueous solution of 15947 mL containing 5103 g and an aqueous KBr solution were added by a double jet method over 10 minutes while accelerating the flow rate so that the final flow rate was 1.4 times the initial flow rate. At this time, the silver potential was kept at −60 mV with respect to the saturated calomel electrode. After washing with water, gelatin was added to adjust the pH to 5.7, pAg 8.8, silver-converted mass 131.8 g / kg of emulsion, and gelatin mass 64.1 g to obtain a seed emulsion. 46 g of phthalated gelatin having a phthalation rate of 97% and 1211 mL of an aqueous solution containing 1.7 g of KBr were kept at 75 ° C. and vigorously stirred. After adding 9.9 g of the seed emulsion described above, 0.3 g of modified silicone oil (product of Nippon Unicar Co., Ltd., L7602) was added. H2SOFourAfter adjusting pH to 5.5, AgNOThree The aqueous solution 67.6 mL containing 7.0 g and the KBr aqueous solution were added over 6 minutes while accelerating the flow rate so that the final flow rate was 5.1 times the initial flow rate by the double jet method. At this time, the silver potential was kept at −20 mV with respect to the saturated calomel electrode. After adding 2 mg of sodium benzenethiosulfonate and 2 mg of thiourea dioxide, AgNOThree 328 mL of an aqueous solution containing 105.6 g and an aqueous KBr solution were added over 56 minutes by the double jet method with the flow rate accelerated so that the final flow rate was 3.7 times the initial flow rate. At this time, an AgI fine grain emulsion having a grain size of 0.037 μm was added while simultaneously accelerating the flow rate so that the silver iodide content was 27 mol%, and the silver potential was kept at −50 mV with respect to the saturated calomel electrode. . AgNOThree 121.3 mL of an aqueous solution containing 45.6 g and an aqueous KBr solution were added over 22 minutes by the double jet method. At this time, the silver potential was kept at +20 mV with respect to the saturated calomel electrode. The temperature was raised to 82 ° C., KBr was added to adjust the silver potential to −80 mV, and then the aforementioned AgI fine grain emulsion was added in an amount of 6.33 g in terms of KI mass. Immediately after the addition, AgNOThree 206.2 mL of an aqueous solution containing 66.4 g was added over 16 minutes. During the initial 5 minutes of addition, the silver potential was maintained at −80 mV with an aqueous KBr solution. After washing with water, gelatin was added to adjust the pH to 5.8 and pAg 8.7 at 40 ° C.
[0554]
The emulsion was heated to 56 ° C., and the following sensitizing dyes I, II, III and Compound I, potassium thiocyanate, chloroauric acid, sodium thiosulfate and N, N-dimethylselenourea were added for optimum chemical enhancement. A feeling was given. However, the sensitizing dye was used as a solid fine dispersion prepared by the method described in JP-A No. 11-52507. That is, 0.8 parts by mass of sodium nitrate and 3.2 parts by mass of sodium sulfate were dissolved in 43 parts of ion-exchanged water, 13 parts by mass of a sensitizing dye was added, and a dissolver blade was used at 2000 rpm at 60 ° C. By dispersing for 20 minutes, a solid dispersion of a sensitizing dye was obtained.
[0555]
Embedded image
[0556]
(Em-B manufacturing method)
1192 mL of an aqueous solution containing 0.96 g of low molecular weight gelatin and 0.9 g of KBr was kept at 40 ° C. and stirred vigorously. AgNOThree 37.5 mL of an aqueous solution containing 1.49 g and 37.5 mL of an aqueous solution containing 1.05 g of KBr were added over 30 seconds by the double jet method. After adding 1.2 g of KBr, the mixture was heated to 75 ° C. and aged. After completion of the aging, 35 g of trimellitated gelatin having a molecular weight of 100,000, which was chemically modified with trimellitic acid, was added to adjust the pH to 7. 6 mg of thiourea dioxide was added. AgNOThree 116 mL of an aqueous solution containing 29 g and an aqueous KBr solution were added by the double jet method while accelerating the flow rate so that the final flow rate was three times the initial flow rate. At this time, the silver potential was kept at −20 mV with respect to the saturated calomel electrode. AgNOThree 440.6 mL of an aqueous solution containing 110.2 g and an aqueous KBr solution were added by a double jet method over 30 minutes while accelerating the flow rate so that the final flow rate was 5.1 times the initial flow rate. At this time, the AgI fine grain emulsion used in the preparation of Em-A was added at a flow rate accelerated so that the silver iodide content was 15.8 mol%, and the silver potential was adjusted to 0 mV with respect to the saturated calomel electrode. Kept. AgNOThree 96.5 mL of an aqueous solution containing 24.1 g and an aqueous KBr solution were added over 3 minutes by the double jet method. At this time, the silver potential was kept at 0 mV. After adding 26 mg of sodium ethylthiosulfonate, the temperature was lowered to 55 ° C., and an aqueous KBr solution was added to adjust the silver potential to −90 mV.
[0557]
8.5 g of the aforementioned AgI fine grain emulsion was added in terms of KI mass. Immediately after the addition, AgNOThree 228 mL of an aqueous solution containing 57 g was added over 5 minutes. At this time, it adjusted with KBr aqueous solution so that the electric potential at the time of completion | finish of addition might be + 20mV. After adding compounds R-1 and 12, the temperature was raised to 60 ° C. After addition of sensitizing
[0558]
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[0559]
(Em-C manufacturing method)
1192 mL of an aqueous solution containing 1.02 g of phthalated gelatin having a molecular weight of 100,000 and 97% phthalation containing 35 μmol of methionine per gram and 0.9 g of KBr was kept at 35 ° C. and stirred vigorously. AgNOThree 42 mL of an aqueous solution containing 4.47 g and 42 mL of an aqueous solution containing 3.16 g of KBr were added over 9 seconds by the double jet method. After adding 2.6 g of KBr, the mixture was heated to 63 ° C. and aged. After completion of ripening, 41.2 g of trimellitated gelatin having a molecular weight of 100,000 used in the preparation of Em-B and 18.5 g of NaCl were added. After adjusting the pH to 7.2, 8 mg of dimethylamine borane was added. AgNOThree An aqueous solution (203 mL) containing 26 g and an aqueous KBr solution were added by a double jet method so that the final flow rate was 3.8 times the initial flow rate. At this time, the silver potential was kept at −30 mV with respect to the saturated calomel electrode. AgNOThree 440.6 mL of an aqueous solution containing 110.2 g and an aqueous KBr solution were added over 24 minutes while accelerating the flow rate so that the final flow rate was 5.1 times the initial flow rate by the double jet method. At this time, the AgI fine grain emulsion used in the preparation of Em-A was added at a simultaneous flow acceleration so that the silver iodide content was 2.3 mol%, and the silver potential was -20 mV to the saturated calomel electrode. Kept. After adding 10.7 mL of 1N aqueous potassium thiocyanate solution, AgNOThree 153.5 mL of an aqueous solution containing 24.1 g and an aqueous KBr solution were added over 2 minutes and 30 seconds by the double jet method. At this time, the silver potential was kept at 10 mV. An aqueous KBr solution was added to adjust the silver potential to -70 mV. 6.4 g of the aforementioned AgI fine grain emulsion was added in terms of KI mass. Immediately after the addition, AgNOThree 404 mL of an aqueous solution containing 57 g was added over 45 minutes. At this time, it adjusted with KBr aqueous solution so that the electric potential at the time of completion | finish of addition might be -30mV. It was washed with water and chemically sensitized in substantially the same manner as Em-B.
[0560]
(Em-D manufacturing method)
AgNO during nucleation in the preparation of Em-CThreeThe addition amount was changed to 2.3 times.
[0561]
And the final AgNOThreeIt changed so that it might adjust with KBr aqueous solution so that the electric potential at the time of completion | finish of addition of 404 mL of aqueous solution containing 57g might be set to + 90mV. Otherwise, it was prepared in substantially the same manner as Em-C.
[0562]
(Em-E manufacturing method)
1200 mL of an aqueous solution containing 0.75 g of low molecular weight gelatin having a molecular weight of 15000, 0.9 g of KBr, and 0.2 g of modified silicone oil used in the preparation of Em-A was maintained at 39 ° C., adjusted to pH 1.8 and stirred vigorously. . AgNOThree An aqueous solution containing 0.45 g and an aqueous KBr solution containing 1.5 mol% KI were added over 16 seconds by the double jet method. At this time, the excessive concentration of KBr was kept constant. The temperature was raised to 54 ° C and aging was performed. After completion of the aging, 20 g of phthalated gelatin having a molecular weight of 100,000 and a phthalation rate of 97% containing 35 μmol of methionine per gram was added. After adjusting the pH to 5.9, 2.9 g of KBr was added. AgNOThree 288 mL of an aqueous solution containing 28.8 g and an aqueous KBr solution were added over 53 minutes by the double jet method. At this time, the AgI fine grain emulsion used in the preparation of Em-A was simultaneously added so that the silver iodide content was 4.1 mol%, and the silver potential was kept at −60 mV with respect to the saturated calomel electrode. After adding 2.5 g of KBr, AgNOThree An aqueous solution containing 87.7 g and an aqueous KBr solution were added over 63 minutes by the double jet method with the flow rate accelerated so that the final flow rate was 1.2 times the initial flow rate. At this time, the above-mentioned AgI fine grain emulsion was simultaneously added at a flow rate acceleration so that the silver iodide content was 10.5 mol%, and the silver potential was kept at -70 mV. After adding 1 mg of thiourea dioxide, AgNOThree 132 mL of an aqueous solution containing 41.8 g and an aqueous KBr solution were added over 25 minutes by the double jet method. The addition of the aqueous KBr solution was adjusted so that the potential at the end of the addition was +20 mV. After adding 2 mg of sodium benzenethiosulfonate, the pH was adjusted to 7.3. After KBr was added to adjust the silver potential to -70 mV, 5.73 g of the above AgI fine grain emulsion was added in terms of KI mass. Immediately after the addition, AgNOThree 609 mL of an aqueous solution containing 66.4 g was added over 10 minutes. During the initial 6 minutes of addition, the silver potential was kept at -70 mV with an aqueous KBr solution. After washing with water, gelatin was added to adjust the pH to 6.5 and pAg 8.2 at 40 ° C. After adding
[0563]
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[0564]
(Em-F manufacturing method)
AgNO during nucleation in the preparation of Em-EThreeIt was prepared in substantially the same manner as Em-E except that the addition amount was changed to 4.12 times. However, the sensitizing dye of Em-E was changed to sensitizing
[0565]
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[0566]
(Em-G manufacturing method)
Maintain a pH of 1.8 by maintaining 1200 mL of an aqueous solution containing 0.70 g of low molecular weight gelatin having a molecular weight of 15000, 0.9 g of KBr, 0.175 g of KI and 0.2 g of modified silicone oil used in the preparation of Em-A at 33 ° C. Prepared and stirred vigorously. AgNOThree An aqueous solution containing 1.8 g and an aqueous KBr solution containing 3.2 mol% KI were added over 9 seconds by the double jet method. At this time, the excessive concentration of KBr was kept constant. The temperature was raised to 62 ° C and aging was performed. After completion of ripening, 27.8 g of trimellitated gelatin obtained by chemically modifying an amino group having a molecular weight of 100,000 containing 35 μmol of methionine per gram with trimellitic acid was added. After adjusting the pH to 6.3, 2.9 g of KBr was added. AgNOThree270 mL of an aqueous solution containing 27.58 g and an aqueous KBr solution were added over 37 minutes by the double jet method. At this time, a low molecular weight gelatin aqueous solution having a molecular weight of 15000 and AgNO.ThreeAn AgI fine grain emulsion having a grain size of 0.008 μm prepared by mixing an aqueous solution and an aqueous KI solution immediately before addition in another chamber having a magnetic coupling induction stirrer described in JP-A-10-43570 It added simultaneously so that silver content rate might be 4.1 mol%, and silver potential was kept at -60mV with respect to a saturated calomel electrode. After adding 2.6 g of KBr, AgNOThree An aqueous solution containing 87.7 g and an aqueous KBr solution were added by a double jet method over 49 minutes while accelerating the flow rate so that the final flow rate was 3.1 times the initial flow rate. At this time, the AgI fine grain emulsion prepared by mixing immediately before the addition was simultaneously accelerated so that the silver iodide content was 7.9 mol%, and the silver potential was kept at -70 mV. After adding 1 mg of thiourea dioxide, AgNOThree 132 mL of an aqueous solution containing 41.8 g and an aqueous KBr solution were added over 20 minutes by the double jet method. The addition of the aqueous KBr solution was adjusted so that the potential at the end of the addition was +20 mV. After raising the temperature to 78 ° C. and adjusting the pH to 9.1, KBr was added to bring the potential to −60 mV. 5.73 g of the AgI fine grain emulsion used in the preparation of Em-A was added in terms of KI mass. Immediately after the addition, AgNOThree 321 mL of an aqueous solution containing 66.4 g was added over 4 minutes. During the initial 2 minutes of addition, the silver potential was maintained at −60 mV with an aqueous KBr solution. It was washed with water in the same manner as Em-F and chemically sensitized.
[0567]
(Em-H manufacturing method)
An aqueous solution containing 17.8 g of ion-exchanged gelatin having a molecular weight of 100,000, 6.2 g of KBr, and 0.46 g of KI was kept at 45 ° C. and vigorously stirred. AgNOThree An aqueous solution containing 11.85 g and an aqueous solution containing 3.8 g of KBr were added over 45 seconds by the double jet method. After raising the temperature to 63 ° C., 24.1 g of ion-exchanged gelatin having a molecular weight of 100,000 was added and aged. After aging, AgNOThree An aqueous solution containing 133.4 g and an aqueous KBr solution were added over 20 minutes by the double jet method so that the final flow rate was 2.6 times the initial flow rate. At this time, the silver potential was kept at +40 mV with respect to the saturated calomel electrode. 10 minutes after the start of addition2IrCl60.1 mg of was added. After adding 7 g of NaCl, AgNOThreeAn aqueous solution containing 45.6 g and an aqueous KBr solution were added over 12 minutes by the double jet method. At this time, the silver potential was kept at +90 mV. Further, 100 mL of an aqueous solution containing 29 mg of yellow blood salt was added over 6 minutes from the start of addition. After the addition of 14.4 g of KBr, 6.3 g of the AgI fine grain emulsion used in the preparation of Em-A was added in terms of KI mass. Immediately after the addition, AgNOThree An aqueous solution containing 42.7 g and an aqueous KBr solution were added over 11 minutes by the double jet method. At this time, the silver potential was kept at +90 mV. It was washed with water in the same manner as Em-F and chemically sensitized.
[0568]
(Em-I manufacturing method)
Em-H was prepared in substantially the same manner except that the temperature during nucleation was changed to 35 ° C.
[0569]
(Em-J manufacturing method)
1200 mL of an aqueous solution containing 0.38 g of phthalated gelatin having a phthalation rate of 97% and a molecular weight of 100,000 and 0.9 g of KBr was kept at 60 ° C., adjusted to pH 2 and vigorously stirred. AgNOThree An aqueous solution containing 1.96 g and an aqueous solution containing 1.67 g of KBr and 0.172 g of KI were added over 30 seconds by the double jet method. After completion of ripening, 12.8 g of trimellitated gelatin obtained by chemically modifying an amino group having a molecular weight of 100,000 containing 35 μmol of methionine per gram with trimellitic acid was added. After adjusting the pH to 5.9, 2.99 g of KBr and 6.2 g of NaCl were added. AgNOThree 60.7 mL of an aqueous solution containing 27.3 g and an aqueous KBr solution were added over 31 minutes by the double jet method. At this time, the silver potential was kept at −50 mV with respect to the saturated calomel electrode. AgNOThree The aqueous solution containing 65.6 g and the aqueous KBr solution were added over 37 minutes by the double jet method with the flow rate accelerated so that the final flow rate was 2.1 times the initial flow rate. At this time, the AgI fine grain emulsion used in the preparation of Em-A was added at the same time with the flow rate accelerated so that the silver iodide content was 6.5 mol%, and the silver potential was kept at -50 mV. After adding 1.5 mg of thiourea dioxide, AgNOThree 132 mL of an aqueous solution containing 41.8 g and an aqueous KBr solution were added over 13 minutes by the double jet method. The addition of the aqueous KBr solution was adjusted so that the silver potential at the end of the addition was +40 mV. After adding 2 mg of sodium benzenethiosulfonate, KBr was added to adjust the silver potential to -100 mV. 6.2 g of the above-mentioned AgI fine grain emulsion was added in terms of KI mass. Immediately after the addition, AgNOThree 300 mL of an aqueous solution containing 88.5 g was added over 8 minutes. Adjustment was made by adding an aqueous KBr solution so that the potential at the end of the addition was +60 mV. After washing with water, gelatin was added and adjusted to pH 6.5 and pAg 8.2 at 40 ° C. After adding
[0570]
Embedded image
[0571]
(Em-K manufacturing method)
1200 mL of an aqueous solution containing 4.9 g of low molecular weight gelatin having a molecular weight of 15000 and 5.3 g of KBr was kept at 60 ° C. and stirred vigorously. AgNOThree 27 mL of an aqueous solution containing 8.75 g and 36 mL of an aqueous solution containing 6.45 g of KBr were added by a double jet method over 1 minute. After heating to 75 ° C, AgNOThree 21 mL of an aqueous solution containing 6.9 g was added over 2 minutes. NHFourNOThree 26 g of 1N NaOH 56 mL was sequentially added and then aged. After completion of aging, the pH was adjusted to 4.8. AgNOThree 438 mL of an aqueous solution containing 141 g and 458 mL of an aqueous solution containing 102.6 g of KBr were added by a double jet method so that the final flow rate was four times the initial flow rate. After dropping to 55 ° C, AgNOThree An aqueous solution containing 7.1 g of 240 mL and an aqueous solution containing 6.46 g of KI were added over 5 minutes by the double jet method. After adding 7.1 g of KBr, 4 mg of sodium benzenethiosulfonate and K2IrCl6 0.05 mg was added. AgNOThree 177 mL of an aqueous solution containing 57.2 g and 223 mL of an aqueous solution containing 40.2 g of KBr were added by the double jet method over 8 minutes. Washed with water and chemically sensitized in substantially the same manner as Em-J.
[0572]
(Em-L manufacturing method)
The Em-K was prepared in substantially the same manner except that the temperature during nucleation was changed to 40 ° C.
[0573]
(Em-M, N, O manufacturing method)
Prepared in substantially the same manner as Em-H or Em-I. However, chemical sensitization was carried out in substantially the same manner as Em-J.
The characteristic values of Em-A to Em-O silver halide emulsions are summarized in Table 5.
[0574]
[Table 5]
[0575]
1) Support
The support used in this example was prepared by the following method.
100 parts by mass of polyethylene-2,6-naphthalate polymer and Tinuvin P.I. 326 (manufactured by Ciba-Geigy Ciba-Geigy) was dried, melted at 300 ° C., extruded from a T-shaped die, and stretched 3.3 times at 140 ° C., followed by 130 ° C. The film was stretched by 3.3 times and further heat-fixed at 250 ° C. for 6 seconds to obtain a PEN (polyethylene naphthalate) film having a thickness of 90 μm. The PEN film has a blue dye, a magenta dye, and a yellow dye (public techniques: I-1, I-4, I-6, I-24, I-26, I- 27, II-5) was added in an appropriate amount. Further, it was wound around a stainless steel core having a diameter of 20 cm to give a thermal history of 110 ° C. and 48 hours, thereby providing a support that is difficult to curl.
[0576]
2) Application of undercoat layer
The support was subjected to corona discharge treatment, UV discharge treatment, and glow discharge treatment on both sides, and then gelatin 0.1 g / m on each side.2Sodium α-sulfo di-2-ethylhexyl succinate 0.01 g / m2, Salicylic acid 0.04 g / m2P-chlorophenol 0.2 g / m2, (CH2= CHSO2CH2CH2NHCO)2CH2 0.012 g / m2Polyamide-epichlorohydrin polycondensate 0.02 g / m2Apply a primer solution (10 mL / m2, Using a bar coater), an undercoat layer was provided on the high-temperature surface side during stretching. Drying was carried out at 115 ° C. for 6 minutes (all rollers and transport devices in the drying zone were at 115 ° C.).
[0577]
3) Coating the back layer
An antistatic layer having the following composition, a magnetic recording layer, and a sliding layer were coated as a back layer on one surface of the support after the undercoating.
3-1) Application of antistatic layer
Dispersion of fine particle powder of tin oxide-antimony oxide composite (specific resistance is 5 Ω · cm) having an average particle size of 0.005 μm (secondary aggregate particle size: about 0.08 μm) 0.2 g / m2Gelatin 0.05 g / m2, (CH2= CHSO2CH2CH2NHCO)2CH2 0.02 g / m2, Poly (degree of polymerization 10) oxyethylene-p-nonylphenol 0.005 g / m2And resorcin 0.22 g / m2And applied together.
[0578]
3-2) Coating of magnetic recording layer
Cobalt-γ-iron oxide coated with 3-poly (degree of polymerization 15) oxyethylene-propyloxytrimethoxysilane (15% by mass) (specific surface area 43 m2/ G, long axis 0.14 μm, single axis 0.03 μm, saturation magnetization 89 Am2/ Kg, Fe+2/ Fe+3= 6/94, the surface is treated with aluminum oxide silicon oxide with 2% by mass of iron oxide) 0.06 g / m2Diacetyl cellulose 1.2 g / m2(Iron oxide was dispersed with an open kneader and sand mill)2HFiveC (CH2OCONH-C6HThree(CHThree) NCO)Three0.3 g / m2Was applied with a bar coater using acetone, methyl ethyl ketone and cyclohexanone as a solvent to obtain a magnetic recording layer having a thickness of 1.2 μm. 10 mg each of abrasive aluminum oxide (0.15 μm) treated with silica particles (0.3 μm) and 3-poly (degree of polymerization 15) oxyethylene-propyloxytrimethoxysilane (15% by mass) as a matting agent / M2It added so that it might become. Drying was carried out at 115 ° C. for 6 minutes (all rollers and conveyors in the drying zone were 115 ° C.). D of magnetic recording layer with X-light (blue filter)BThe increase in color density is about 0.1, and the saturation magnetization moment of the magnetic recording layer is 4.2 Am2/ Kg, coercive force 7.3 × 10FourA / m, the squareness ratio was 65%.
[0579]
3-3) Preparation of sliding layer
Diacetylcellulose (25mg / m2) And C6H13CH (OH) CTenH20COOC40H81(Compound a, 6 mg / m2) / C50H101O (CH2CH2O)16H (Compound b, 9 mg / m2) Coated with the mixture. This mixture was prepared by melting at 105 ° C. in xylene / propylene monomethyl ether (1/1) and pouring and dispersing in propylene monomethyl ether at room temperature (10 times the amount). The average particle size was 0.01 μm) and then added. 15 mg / m each of aluminum particles (0.15 μm) coated with silica particles (0.3 μm) and 3-poly (polymerization degree 15) oxyethylenepropyloxytrimethoxysilane (15% by mass) as a matting agent2It added so that it might become. Drying was performed at 115 ° C. for 6 minutes (all rollers and conveyors in the drying zone were 115 ° C.). The sliding layer has a dynamic friction coefficient of 0.06 (5 mmφ stainless hard balls, load of 100 g, speed of 6 cm / min) and static friction coefficient of 0.07 (clip method). It was 12 and an excellent characteristic.
[0580]
4) Coating of photosensitive layer
Next, on the opposite side of the back layer obtained above, each layer having the following composition was applied in layers to prepare a sample 301 as a color negative photosensitive material.
[0581]
(Composition of photosensitive layer)
The main materials used in each layer are classified as follows:
ExC: Cyan coupler UV: UV absorber
ExM: Magenta coupler HBS: High boiling point organic solvent
ExY: Yellow coupler H: Gelatin hardener
(Specific compounds are described below, followed by a numerical value followed by a chemical formula.)
The number corresponding to each component is g / m2The coating amount expressed in units is shown. For silver halide, the coating amount in terms of silver is shown.
[0582]
[0583]
Second layer (second antihalation layer)
Black colloidal silver Silver 0.066
Gelatin 0.407
ExM-1 0.050
ExF-1 2.0 × 10-3
HBS-1 0.074
Solid disperse dye ExF-2 0.015
Solid disperse dye ExF-3 0.020
[0584]
Third layer (intermediate layer)
AgBrI particles with an average particle diameter of 0.07 μm Silver 0.020
ExC-2 0.022
HBS-1 0.068
Cpd-1 0.075
Polyethyl acrylate latex 0.085
Gelatin 0.294
[0585]
4th layer (low sensitivity red sensitive emulsion layer)
Em-M Silver 0.065
Em-N Silver 0.100
Em-O Silver 0.158
ExC-1 0.109
ExC-3 0.044
ExC-4 0.072
ExC-5 0.011
ExC-6 0.003
ExC-7 0.052
Cpd-2 0.025
Cpd-4 0.025
HBS-1 0.17
Gelatin 0.80
[0586]
5th layer (medium sensitivity red emulsion layer)
Em-K Silver 0.21
Em-L Silver 0.62
ExC-1 0.14
ExC-2 0.026
ExC-3 0.020
ExC-4 0.12
ExC-5 0.016
ExC-6 0.007
ExC-10 0.007
Cpd-2 0.036
Cpd-4 0.028
HBS-1 0.16
Gelatin 1.18
[0587]
6th layer (high-sensitivity red-sensitive emulsion layer)
Em-J Silver 1.47
ExC-1 0.18
ExC-3 0.07
ExC-6 0.029
ExC-7 0.010
ExY-5 0.008
Cpd-2 0.046
Cpd-4 0.077
HBS-1 0.25
HBS-2 0.12
Gelatin 2.12
[0588]
7th layer (intermediate layer)
Cpd-1 0.089
Solid disperse dye ExF-4 0.030
HBS-1 0.050
Polyethyl acrylate latex 0.83
Gelatin 0.84
[0589]
Eighth layer (a layer that gives a layered effect to the red-sensitive layer)
Em-E silver 0.560
Cpd-4 0.030
ExM-2 0.096
ExM-3 0.028
ExY-1 0.031
ExG-1 0.006
HBS-1 0.085
HBS-3 0.003
Gelatin 0.58
[0590]
9th layer (low sensitivity green emulsion layer)
Em-G Silver 0.39
Em-H Silver 0.28
Em-I Silver 0.35
ExM-2 0.36
ExM-3 0.045
ExC-9 0.008
ExG-1 0.005
HBS-1 0.28
HBS-3 0.01
HBS-4 0.27
Gelatin 1.39
[0591]
10th layer (medium sensitive green sensitive emulsion layer)
Em-F Silver 0.20
Em-G Silver 0.25
ExC-6 0.005
ExC-10 0.005
ExC-9 0.004
ExM-2 0.031
ExM-3 0.029
ExY-1 0.006
ExM-4 0.028
ExG-1 0.005
HBS-1 0.064
HBS-3 2.1 × 10-3
Gelatin 0.44
[0592]
11th layer (high sensitivity green emulsion layer)
Em-A Silver 0.99
ExC-6 0.004
ExC-10 0.007
ExC-9 0.002
ExM-1 0.016
ExM-3 0.036
ExM-4 0.020
ExM-5 0.004
ExY-5 0.003
ExM-2 0.013
ExG-1 0.005
Cpd-4 0.007
HBS-1 0.18
Polyethyl acrylate latex 0.099
Gelatin 1.11
[0593]
12th layer (yellow filter layer)
Yellow colloidal silver Silver 0.047
Cpd-1 0.16
Solid disperse dye ExF-5 0.010
Solid disperse dye ExF-6 0.010
HBS-1 0.082
Gelatin 1.057
[0594]
13th layer (low sensitivity blue-sensitive emulsion layer)
Em-B Silver 0.18
Em-C Silver 0.20
Em-D Silver 0.07
ExC-1 0.041
ExC-8 0.012
ExY-1 0.035
ExY-2 0.71
ExY-3 0.10
ExY-4 0.005
Cpd-2 0.10
Cpd-3 4.0 × 10-3
HBS-1 0.24
Gelatin 1.41
[0595]
14th layer (high sensitivity blue-sensitive emulsion layer)
Emulsion I-1 of Example 1 Silver 0.75
ExC-1 0.013
ExY-2 0.31
ExY-3 0.05
ExY-6 0.062
HBS-1 0.10
Gelatin 0.91
[0596]
15th layer (first protective layer)
AgBrI particles with an average particle diameter of 0.07 μm Silver 0.30
UV-1 0.21
UV-2 0.10
UV-3 0.18
UV-4 0.025
UV-5 0.07
F-18 0.009
F-19 0.005
F-20 0.005
HBS-1 0.12
HBS-4 5.0 × 10-2
Gelatin 2.3
[0597]
16th layer (second protective layer)
H-1 0.40
B-1 (diameter 1.7 μm) 5.0 × 10-2
B-2 (diameter 1.7 μm) 0.15
B-3 0.05
S-1 0.20
Gelatin 0.75
[0598]
Furthermore, in order to improve storage stability, processability, pressure resistance, antibacterial / antibacterial properties, antistatic properties and coatability as appropriate for each layer, W-1 to W-5, B-4 to B-6, F-1 to F-18 and iron salt, lead salt, gold salt, platinum salt, palladium salt, iridium salt, ruthenium salt and rhodium salt are contained. In addition, the coating solution for the eighth layer was 8.5 × 10 5 per mole of silver halide.-3Grams, 7.9 x 10 in the eleventh layer-3A sample was prepared by adding gram of calcium in an aqueous calcium nitrate solution.
[0599]
Samples 302 to 305 were prepared by replacing the emulsion I-1 prepared in Example 1 of the 14th layer with the emulsions I-2, I-4, I-6 and I-7 prepared in Examples 1 and 2. Furthermore, samples 306 to 309 were prepared by adding the reducing compound R-3 to the emulsion for the samples 302 to 305.
[0600]
Preparation of dispersions of organic solid disperse dyes
The following ExF-3 was dispersed by the following method. That is, 21.7 mL of water and 3 mL of 5% aqueous p-octylphenoxyethoxyethoxyethane sulfonate and 0.5 g of 5% aqueous p-octylphenoxypolyoxyethylene ether (degree of polymerization 10) were placed in a 700 mL pot mill. Then, 5.0 g of dye ExF-3 and 500 mL of zirconium oxide beads (diameter 1 mm) were added, and the contents were dispersed for 2 hours. A BO-type vibrating ball mill manufactured by Chuo Koki was used for this dispersion. After dispersion, the content was taken out and added to 8 g of a 12.5% gelatin aqueous solution, and the beads were removed by filtration to obtain a solid disperse dye ExF-3. The average particle diameter of the dye fine particles was 0.44 μm.
[0601]
Similarly, a solid disperse dye ExF-4 was obtained. The average particle size of the dye fine particles was 0.45 μm. ExF-2 was dispersed by the microprecipitation dispersion method described in Example 1 of EP 549,489A. The average particle size was 0.06 μm.
[0602]
The solid disperse dye ExF-6 was dispersed by the following method.
To 2800 g of ExF-6 wet cake containing 18% of water, 376 g of 4000 g of water and a 3% solution of W-2 was added and stirred to obtain a slurry of ExF-6 having a concentration of 32%. Next, 1700 mL of zirconia beads having an average particle diameter of 0.5 mm was filled in Ultraviscomil (UVM-2) manufactured by Imex Co., Ltd., and pulverized for 8 hours through the slurry at a peripheral speed of about 10 m / sec and a discharge rate of 0.5 L / min. did.
[0603]
The compounds used for forming each of the above layers are as shown below.
[0604]
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[0605]
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[0606]
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[0607]
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[0608]
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[0610]
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[0611]
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[0612]
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[0613]
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[0614]
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[0615]
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[0616]
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[0617]
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[0618]
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[0619]
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[0620]
Embedded image
[0621]
These samples were allowed to stand for 14 hours under conditions of 40 ° C. and 70% relative humidity for hardening. Thereafter, the film was exposed for 1/100 second through a gelatin filter SC-39 (long wavelength light transmission filter having a cut-off wavelength of 390 nm) and a continuous wedge manufactured by FUJIFILM Corporation. Development was performed as follows using an automatic processor FP-360B manufactured by Fuji Photo Film Co., Ltd. In addition, the overflow solution of the bleaching bath was remodeled so as not to flow to the rear bath but to discharge all to the waste liquid tank. This FP-360B is equipped with an evaporation correction means described in Japanese Society of Invention and Innovation technique 94-4992.
[0622]
The treatment process and the treatment liquid composition are shown below.
[0623]
The stabilizing solution and the fixing solution were counter-current from (2) to (1), and all the overflow solution of the washing water was introduced into the fixing bath (2). The amount of developer brought into the bleaching step, the amount of bleaching solution brought into the fixing step, and the amount of fixing solution brought into the water washing step were 2.5 mL and 2.0 mL for a photosensitive material 35 mm width 1.1 m, respectively. 2.0 mL. In addition, the crossover time is 6 seconds, and this time is included in the processing time of the previous process.
The opening area of the processor is 100 cm with color developer.2, 120cm with bleach2Other processing solutions are about 100cm2Met.
[0624]
The composition of the treatment liquid is shown below.
[0625]
[0626]
(Fixing (1) Tank liquid)
5:95 (volume ratio) mixture of the above bleach tank solution and the following fixing tank solution
(PH 6.8)
[0627]
(Fixing (2)) Tank liquid (g) Replenisher (g)
Ammonium thiosulfate aqueous solution 240 mL 720 mL
(750g / L)
Imidazole 7 21
Ammonium methanethiosulfonate 5 15
Add water 1.0L 1.0L
pH [adjusted with aqueous ammonia and acetic acid] 7.4 7.45
[0628]
(Washing water)
Tap water is passed through a mixed bed column packed with H-type strongly acidic cation exchange resin (Amberlite IR-120B manufactured by Rohm and Haas) and OH-type strongly basic anion exchange resin (Amberlite IR-400). Then, the calcium and magnesium ion concentrations were adjusted to 3 mg / L or less, and then sodium isocyanurate dichloride 20 mg / L and sodium sulfate 150 mg / L were added. The pH of this solution was in the range of 6.5 to 7.5.
[0629]
[0630]
Fresh photographic properties were evaluated by measuring the density of the developed sample with a blue filter. Sensitivity was expressed as a relative value of the reciprocal of the exposure amount necessary to reach the fog density plus 0.2.
[0631]
In addition, the sample was separately aged for 3 days under the conditions of 50 ° C. and 80% RH, and then exposure, development and evaluation were performed in the same manner as described above to evaluate the raw storage stability.
The results are shown in Table 6.
[0632]
[Table 6]
[0633]
As is apparent from Table 6, the silver halide emulsion satisfying the requirements specified in the present invention and the exemplified compound 24 or 11 are used in the full-color photographic light-sensitive material, and the reducing compounds R-1 and R-3 are further combined. It can be seen that a light-sensitive material with further improved sensitivity and fog reduction in fresh photographic properties and storage stability can be obtained.
[0634]
Example 4
The sensitivity enhancement effect by the combined use of the dye-forming coupler represented by formula (C-1) and the compounds represented by types (1) to (5) of the present invention will be described.
[0635]
(Preparation of emulsion A-4)
Emulsion A-4 was prepared by substituting Exemplified Compound 24 for the compound in which the one-electron oxidant of the present invention can emit one or more electrons in the preparation of Emulsion A-3 of Example 1.
[0636]
(Preparation of emulsions A-5 to A-7)
Example 1 and emulsions A-1 and A prepared in this example so that the reducing compound R-1 shown in Example 2 had a content as shown in (Table 7) with respect to the silver content in the emulsion -2 or A-4, emulsions A-5 to A-7 were obtained.
[0637]
(Preparation of coated samples 401 to 403)
In the sample 101 of Example 1, the magenta dye-forming coupler used under the coating conditions shown in Table 2 is replaced with an equimolar number with the yellow dye-forming coupler ExY-2 used in the 14th layer of the sample 301 of Example 3. Thus, a sample 401 was prepared.
[0638]
Samples 402 and 403 were prepared by replacing emulsion A-1 used in sample 401 with A-2 and A-4.
[0639]
(Preparation of coated samples 416 to 418)
Sample 416 is obtained by replacing emulsions to be used with Samples 401 to 403 by A-4 to A-7 and further adding reducing compound R-3 (see Table 7 for the amount of reducing compound R-3 added). -418 were created.
[0640]
(Preparation of samples 404 to 415 and 419 to 430)
By replacing the yellow dye-forming coupler ExY-2 used in the samples 401 to 403 and 416 to 418 with the exemplified compounds C1, C3, C5 and C31 which are yellow dye-forming couplers of the present invention, the coated samples 404 to 415 are used. 419-430 were created.
[0641]
These samples were left to stand for 14 hours under conditions of 40 ° C. and a relative humidity of 70% for hardening. Thereafter, exposure was carried out for 1/100 second through a gelatin filter SC-39 (long wavelength light transmission filter with a cut-off wavelength of 390 nm) manufactured by Fuji Film Co., Ltd. and a continuous wedge, and the development processing was performed under the same processing conditions as in Example 1. Photographic performance was evaluated by measuring the density of the obtained samples with a blue filter.
[0642]
In addition, after the sample was aged for 3 days under the conditions of 50 ° C. and 80% RH separately, the raw storability was evaluated by performing the same exposure, processing and photographic performance evaluation as described above.
[0643]
The photographic performance results are shown in Table 7 below. Sensitivity was expressed as a relative value of the reciprocal of the exposure amount necessary to reach a fog density plus 0.2. (Sample 401 was set as the standard: 100).
[0644]
[Table 7-1]
[0645]
[Table 7-2]
[0646]
As is clear from Table 7, the samples using the yellow dye-forming couplers C1, C3, C5, and C31 of the present invention were freshly fogged with respect to the sample using the corresponding comparative yellow dye-forming coupler ExY-2. It can be seen that the sensitivity is high while the level is the same.
[0647]
Further, the yellow dye-forming couplers C1, C3, C5 and C31 of the present invention were used even when the samples to which the exemplified compounds 24 and 11 which are compounds represented by the types (1) to (5) of the present invention were added were compared. It can be seen that the sensitivity of the sample is higher than the sample using the corresponding comparative example yellow dye-forming coupler ExY-2, while the fog level in fresh is equivalent.
[0648]
Moreover, it turns out that covering is further reduced by using reducing compound R-1 and R-3 together, without causing a fall of a sensitivity.
[0649]
The sample using the yellow dye-forming coupler of the present invention was compared with the sample using the comparative example yellow dye-forming coupler ExY-2 regardless of whether or not the exemplified compounds 24 and 11 were added. The hue was high and the hue was sharp.
[0650]
(Example 5)
High sensitivity due to the combined use of the compounds represented by types (1) to (5) of the present invention, the dye-forming coupler represented by formula (C-1), and the tabular grain emulsion of the present invention in a multilayer color photographic light-sensitive material. The conversion will be described.
[0651]
(Preparation of coated samples 501 to 520)
In the samples 301 to 309 of Example 3, the yellow dye-forming coupler ExY-2 used in the 14th and 13th layers is replaced with exemplary compounds C1, C3, C5, and C31 that are yellow dye-forming couplers of the present invention. Thus, coated samples 501 to 509 and 510 to 524 were prepared.
[0652]
These samples were left for 14 hours under conditions of 40 ° C. and a relative humidity of 70% to perform a hardening treatment. Thereafter, exposure was carried out for 1/100 second through a gelatin filter SC-39 (long wavelength light transmission filter with a cut-off wavelength of 390 nm) manufactured by Fuji Film Co., Ltd. and a continuous wedge, and development processing was performed under the same processing conditions as in Example 5. Photographic performance was evaluated by measuring the density of the obtained samples with a blue filter.
[0653]
In addition, after the sample was aged for 3 days under the conditions of 50 ° C. and 80% RH separately, the raw storability was evaluated by performing the same exposure, processing and photographic performance evaluation as described above.
[0654]
The photographic performance results are shown in Table 8 below. Sensitivity was expressed as a relative value of the reciprocal of the exposure amount necessary to reach a fog density plus 0.2. (Sample 501 was set to 100: standard)
[0655]
[Table 8-1]
[0656]
[Table 8-2]
[0657]
As is apparent from Table 8, the samples using the yellow dye-forming couplers C1, C3, C5, and C31 of the present invention in the full-color photographic light-sensitive materials are also samples using the corresponding comparative yellow dye-forming coupler ExY-2. On the other hand, it can be seen that the sensitivity is high while the fog level in fresh is the same.
[0658]
Further, the yellow dye-forming couplers C1, C3, C5 and C31 of the present invention were used even when the samples to which the exemplified compounds 24 and 11 which are compounds represented by the types (1) to (5) of the present invention were added were compared. It can be seen that the sensitivity of the sample is higher than the sample using the corresponding comparative example yellow dye-forming coupler ExY-2, while the fog level in fresh is equivalent.
[0659]
Moreover, it turns out that covering is further reduced by using reducing compound R-1 and R-3 together, without causing a fall of a sensitivity.
[0660]
Also in the full-color photographic material, the sample using the yellow dye-forming coupler of the present invention has a yellow color development as compared with the sample using the comparative example yellow dye-forming coupler ExY-2 regardless of whether or not the exemplified compounds 24 and 11 are added. Dmax. The hue was high and the hue was sharp.
[0661]
(Example 6)
The coexistence of high sensitivity and low fog by the combined use of a tabular grain emulsion having an epitaxial junction which is another form of the tabular grain emulsion used in the present invention and the compounds represented by types (1) to (5) will be described.
[0662]
(Preparation of emulsion K-1)
Emulsion K was prepared by changing the following after the formation of the fourth shell in the preparation of emulsion A of Example 1 as follows. After forming the fourth shell, 55 mL of 0.3% KI aqueous solution was added over 10 minutes. Immediately thereafter, AgNOThree 100 mL of an aqueous solution containing 14.2 g, 120 mL of an aqueous solution containing 2.1 g of NaCl and 4.17 g of KBr, and a solution containing 0.0133 mol of AgI fine particles were added simultaneously. At this time, AgNO to be addedThree 9.4 × 10 for 1 mol-Fourmol KFour[Ru (CN)6] Was present. Thereafter, a sensitizing dye was added (for epitaxial stabilization). After washing with water, when the molecular weight distribution was measured according to the PAGI method, gelatin containing 30% of a component having a molecular weight of 280,000 or more was added and adjusted to pH, 5.8, pAg, 8.7 at 40 ° C.
[0663]
Reducing compound R-1 with respect to silver amount 1.5 × 10-3After adding so that it might become a mole, it heated up at 60 degreeC. After addition of sensitizing
[0664]
When the obtained particles were observed with a scanning electron microscope, an epitaxial layer was attached in the vicinity of the apex of the tabular grains.
[0665]
(Preparation of emulsions L-1 to N-1)
In the preparation of the emulsion K-1, an aqueous KBr solution containing KI was used instead of the aqueous KBr solutions of the first shell and the second shell, and the silver iodide content in the first shell and the second shell was changed to change the emulsion L-1 to N-1 was prepared. The characteristics of each emulsion including Emulsion K are shown in Table 9 below.
[0666]
Although the thicknesses of L-1 to N-1 were slightly changed with respect to the emulsion K-1, 70% or more of the total projected area was a tabular grain having an equivalent circle diameter of 4.1 μm or more and a thickness of 0.090 μm or less. Was occupied by.
[0667]
Further, when each emulsion was observed with a scanning electron microscope, an epitaxial layer was adhered in the vicinity of the apex of the tabular grains.
[0668]
[Table 9]
[0669]
(Preparation of emulsions K-2 to K-4)
After completion of chemical sensitization, after adding
[0670]
(Preparation of emulsions L-2 to L-4, M-2 to M-4, N-2 to N-4)
After completion of chemical sensitization, after adding
[0671]
(Preparation of coated samples 601 to 632)
The same conditions as described in Table 2 of Example 1 (addition level of reducing compound R-5) except that reducing compound R-5 was added to a cellulose triacetate film support provided with an undercoat layer in the same manner as in Example 1. Are described in Table 10), and emulsions K-1 to N-4 subjected to the above-described chemical sensitization were coated with a protective layer to prepare Samples 601 to 632.
[0672]
Embedded image
[0673]
[Table 10-1]
[0674]
[Table 10-2]
[0675]
These samples were left for 14 hours under conditions of 40 ° C. and a relative humidity of 70% to perform a hardening treatment. Thereafter, exposure was carried out for 1/100 second through a gelatin filter SC-39 (long wavelength light transmission filter with a cut-off wavelength of 390 nm) manufactured by Fuji Film Co., Ltd. and a continuous wedge, and the development processing was performed under the same processing conditions as in Example 1. Photographic performance was evaluated by measuring the density of the samples that were measured using a green filter.
In addition, after the sample was aged for 3 days under the conditions of 50 ° C. and 80% RH separately, the raw storability was evaluated by performing the same exposure, processing and photographic performance evaluation as described above.
[0676]
The photographic performance results are shown in Table 10 above. Sensitivity was expressed as a relative value of the reciprocal of the exposure amount necessary to reach a fog density plus 0.2. (Sample 601 was set as the standard: 100).
[0677]
Further, in order to compare the increase in sensitivity due to the addition of the exemplified compound of the present invention in each emulsion, the sensitivity to the relative sensitivity for each emulsion was also shown (relative sensitivity-2).
[0678]
From Table 10, first, it can be seen that tabular grain emulsions satisfying the requirements defined in the present invention have higher sensitivity of the emulsion itself. That is, in the comparison of emulsions K-1, L-1, M-1, and N-1, the silver halide grain shape of each emulsion is the same, but the layer structure of silver halide grains or the silver iodide content is the same. It can be seen that the sensitivity is high when the requirements specified in the invention are satisfied.
[0679]
Next, it can be seen that the tabular grain emulsion satisfying the requirements specified in the present invention has a remarkably large increase in sensitivity due to the addition of the compounds represented by types (1) to (5). That is, a tabular grain emulsion satisfying the requirements defined in the present invention by comparing the increase in sensitivity due to the addition of the exemplified compound 24, 43 or 56 of the present invention to each of the emulsions K-1, L-1, M-1, and N-1. It can be seen that when added to M-1, the increase in sensitivity is particularly large while the fog value is almost equivalent to that of the other emulsions.
[0680]
Furthermore, in Example 6, reducing compound R-1 was added prior to chemical sensitization in the preparation of each emulsion of K-1 to N-4, and the addition position of reducing compound R-1 was chemically sensitized. It can be seen that the effect is similar after and before chemical sensitization.
[0681]
(Example 7)
In Sample 505 of Example 5 described in JP-A No. 2001-142170, Exemplified Compounds 11 and 32 which are compounds capable of emitting electrons of the present invention to each of the high-sensitivity and low-sensitivity blue-sensitive emulsion layers, or G- A sample was prepared by adding 24 and replacing the yellow dye-forming coupler used in the photosensitive layer with the exemplified compound C1, C3, C5 or C31 which is a coupler of the present invention. Similar to Example 6, the yellow dye-forming coupler was compared with the type yellow coupler, and a sample was prepared for the presence or absence of a compound capable of emitting electrons. The same evaluation as in Example 6 was carried out, and in the light-sensitive material whose pressure property was improved with tabular grains in a large size region by using the yellow dye-forming coupler of the present invention and a compound capable of emitting electrons, the sensitivity was improved. Good photographic properties with high fog and small fog were obtained.
[0682]
(Example 8)
In Sample 202 of Example 4 described in JP-A No. 2001-159799, Exemplified Compound 1, 60, or 59, which is a compound capable of emitting electrons of the present invention, in each of the high-sensitivity and low-sensitivity blue-sensitive emulsion layers, A sample was prepared by adding the yellow dye-forming coupler added to the photosensitive layer to the exemplified compound C1, C3, C5, or C31 which is a coupler of the present invention. Similar to Example 6, the yellow dye-forming coupler was compared with the type yellow coupler, and a sample was prepared for the presence or absence of a compound capable of emitting electrons. The same evaluation as in Example 6 was conducted, and the yellow dye-forming coupler of the present invention was used in combination with a compound capable of emitting electrons, so that a large-size tabular emulsion having high sensitivity and small processing dependency has high sensitivity and fog. Small and good photographic properties were obtained.
[0683]
Example 9
In Sample 905 of Example 7 described in JP-A No. 2000-347336, Exemplified Compounds 60 and 24, which are compounds capable of emitting electrons of the present invention, in each of the high-sensitivity and low-sensitivity blue-sensitive emulsion layers, or G- Samples were prepared by adding 1 and replacing the yellow dye-forming coupler used in the photosensitive layer with the exemplified compounds C1, C3, C5, or C31 which are couplers of the present invention. Similar to Example 6, the yellow dye-forming coupler was compared with the type yellow coupler, and a sample was prepared for the presence or absence of a compound capable of emitting electrons. The same evaluation as in Example 6 was performed, and the yellow dye-forming coupler of the present invention was used in combination with a compound capable of emitting electrons, whereby the photosensitive material having inorganic fine particles in the dispersion medium phase of the emulsion had high sensitivity and fog. A good photographic property with a small is obtained.
[0684]
(Example 10)
In Sample 904 of Example 9 described in JP-A No. 11-295832, Exemplified Compound 11, 23, or 43, which is a compound capable of emitting electrons of the present invention, in each of the high-sensitivity and low-sensitivity blue-sensitive emulsion layers, A sample was prepared by adding the yellow dye-forming coupler added to the photosensitive layer to the exemplified compound C1, C3, C5, or C31 which is a coupler of the present invention. Similar to Example 6, the yellow dye-forming coupler was compared with the type yellow coupler, and a sample was prepared for the presence or absence of a compound capable of emitting electrons. The same evaluation as in Example 6 was performed, and the yellow dye-forming coupler of the present invention was used in combination with a compound capable of emitting electrons, thereby forming iodide ions rapidly from iodide ion releasing agents. In an emulsion having a high iodine layer, good photographic properties with high sensitivity and low fog were obtained.
[0685]
(Example 11)
In Sample 222 of Example 8 described in JP-A No. 2000-321698, Exemplified Compounds 60 and 32 which are compounds capable of emitting electrons of the present invention to each of the high-sensitivity and low-sensitivity blue-sensitive emulsion layers, or G- A sample was prepared by adding 24 and replacing the yellow dye-forming coupler used in the photosensitive layer with the exemplified compound C1, C3, C5 or C31 which is a coupler of the present invention. Similar to Example 6, the yellow dye-forming coupler was compared with the type yellow coupler, and a sample was prepared for the presence or absence of a compound capable of emitting electrons. The same evaluation as in Example 6 was performed, and the yellow dye-forming coupler of the present invention and the compound capable of emitting electrons were used in combination, so that 10 dislocation lines with an aspect ratio of 8 or more and an average iodine content of 2 mol or more were obtained. In the emulsion having the above-described intergranular iodine distribution variation coefficient of 20% or less, good photographic properties with high sensitivity and low fog were obtained.
[0686]
(Example 12)
In Sample 109 of Example 1 described in JP-A No. 2000-231175, Exemplified Compound 1, 25, or 40, which is a compound capable of emitting electrons of the present invention, in each of the high-sensitivity and low-sensitivity blue-sensitive emulsion layers. A sample was prepared by adding the yellow dye-forming coupler added to the photosensitive layer to the exemplified compound C1, C3, C5, or C31 which is a coupler of the present invention. Similar to Example 6, the yellow dye-forming coupler was compared with the type yellow coupler, and a sample was prepared for the presence or absence of a compound capable of emitting electrons. The same evaluation as in Example 6 was performed, and by using the yellow dye-forming coupler of the present invention in combination with a compound capable of emitting electrons, good photographic properties with high sensitivity and low fog were obtained.
[0687]
(Example 13)
In Sample 302 of Example 3 described in JP-A No. 2001-324773, Exemplified Compounds 60 and 59, which are compounds capable of emitting electrons of the present invention to each of the high-sensitivity and low-sensitivity blue-sensitive emulsion layers, or G- A sample was prepared by adding 12 and replacing the yellow dye-forming coupler used in the photosensitive layer with the exemplified compound C1, C3, C5, or C31 which is a coupler of the present invention. Similar to Example 6, the yellow dye-forming coupler was compared with the type yellow coupler, and a sample was prepared for the presence or absence of a compound capable of emitting electrons. The same evaluation as in Example 6 was performed, and by using the yellow dye-forming coupler of the present invention in combination with a compound capable of emitting electrons, good photographic properties with high sensitivity and low fog were obtained.
[0688]
(Example 14)
Infrared absorbing dyes (62), (63), (64), (72), (74), (87) described in JP-A-9-96891 are introduced into the second layer of Example 7 of the present invention. Samples 2401 to 2424 were prepared in the same manner as in Example 7 except that. When the same evaluation as in Example 7 was performed, good photographic properties with high sensitivity and low fog were obtained.
[0689]
(Example 15)
In Sample 403 of Example 4 described in JP-A-2001-228572, Exemplified Compound 1, 60, or 59, which is a compound capable of emitting electrons of the present invention, in each of the high-sensitivity and low-sensitivity blue-sensitive emulsion layers, A sample was prepared by adding the yellow dye-forming coupler added to the photosensitive layer to the exemplified compound C1, C3, C5, or C31 which is a coupler of the present invention. Similar to Example 6, the yellow dye-forming coupler was compared with the type yellow coupler, and a sample was prepared for the presence or absence of a compound capable of emitting electrons. The same evaluation as in Example 6 was performed, and by using the yellow dye-forming coupler of the present invention in combination with a compound capable of emitting electrons, the variation coefficient of equivalent circle equivalent diameter distribution of silver halide emulsion grains was 40 to 3%. A silver iodide or silver iodochlorobromide tabular grain having a (111) plane as the main surface, having an equivalent circle equivalent diameter of 1.0 μm or more and a grain thickness of 0.10 μm or less, and part of sides and corners In an emulsion having no defect, good photographic properties with high sensitivity and low fog were obtained.
[0690]
(Example 16)
In the sample of Example 6 described in JP-A No. 2001-264911, Exemplified Compound 60, 23, or 43, which is a compound capable of emitting electrons of the present invention, was added to each of the high-sensitivity and low-sensitivity blue-sensitive emulsion layers. A sample was prepared by replacing the yellow dye-forming coupler used in the photosensitive layer with the exemplified compound C1, C3, C5, or C31 which is the coupler of the present invention. Similar to Example 6, the yellow dye-forming coupler was compared with the type yellow coupler, and a sample was prepared for the presence or absence of a compound capable of emitting electrons. The same evaluation as in Example 6 was carried out, and the yellow dye-forming coupler of the present invention and the compound capable of emitting electrons were used in combination in a large-sized tabular grain having improved pressure characteristics and storage stability. Good photographic properties with high sensitivity and low fog were obtained.
[0691]
(Example 17)
In Sample 713 of Example 7 described in JP-A No. 2001-281778, Exemplified Compound 1, 11, or 32, which is a compound capable of emitting electrons of the present invention, in each of the high-sensitivity and low-sensitivity blue-sensitive emulsion layers, A sample was prepared by adding the yellow dye-forming coupler added to the photosensitive layer to the exemplified compound C1, C3, C5, or C31 which is a coupler of the present invention. Similar to Example 6, the yellow dye-forming coupler was compared with the type yellow coupler, and a sample was prepared for the presence or absence of a compound capable of emitting electrons. The same evaluation as in Example 6 was performed, and by using the yellow dye-forming coupler of the present invention in combination with a compound capable of emitting electrons, silver iodobromide or silver iodochlorobromide grains having a thickness of 0.1 μm or less were used. In an emulsion having a silver iodobromide phase having a trapping zone and no annual ring structure observed inside the grains, good photographic properties with high sensitivity and low fog were obtained.
[0692]
(Example 18)
In Sample 205 of Example 2 described in JP-A No. 2001-296627, Exemplified Compounds 56 and 59, which are compounds capable of emitting electrons of the present invention to each of the high-sensitivity and low-sensitivity blue-sensitive emulsion layers, or G- A sample was prepared by adding 12 and replacing the yellow dye-forming coupler used in the photosensitive layer with the exemplified compound C1, C3, C5, or C31 which is a coupler of the present invention. Similar to Example 6, the yellow dye-forming coupler was compared with the type yellow coupler, and a sample was prepared for the presence or absence of a compound capable of emitting electrons. The same evaluation as in Example 6 was performed, and the yellow dye-forming coupler of the present invention and the compound capable of emitting electrons were used in combination to reduce the generation of non-tabular grains, particularly rod-shaped grains, produced in the preparation of tabular grains. In the emulsion thus prepared, good photographic properties with high sensitivity and low fog were obtained.
[0693]
(Example 19)
In Sample 303 of Example 3 described in JP-A No. 2002-169240, Exemplified Compounds 11 and 35, which are compounds capable of emitting electrons of the present invention, to each of the high-sensitivity and low-sensitivity blue-sensitive emulsion layers, or G- Samples were prepared by adding 1 and replacing the yellow dye-forming coupler used in the photosensitive layer with the exemplified compounds C1, C3, C5, or C31 which are couplers of the present invention. Similar to Example 6, the yellow dye-forming coupler was compared with the type yellow coupler, and a sample was prepared for the presence or absence of a compound capable of emitting electrons. The same evaluation as in Example 6 was performed, and the yellow dye-forming coupler of the present invention and the compound capable of emitting electrons were used in combination, and the emulsion with improved dissolution time stability of the coating solution had high sensitivity and fog. Small and good photographic properties were obtained.
[0694]
(Example 20)
In Sample 205 of Example 2 described in JP-A No. 2001-255613, Exemplified Compounds 56 and 24, which are compounds capable of emitting electrons of the present invention to each of the high-sensitivity and low-sensitivity blue-sensitive emulsion layers, or G- A sample was prepared by adding 12 and replacing the yellow dye-forming coupler used in the photosensitive layer with the exemplified compound C1, C3, C5, or C31 which is a coupler of the present invention. Similar to Example 6, the yellow dye-forming coupler was compared with the type yellow coupler, and a sample was prepared for the presence or absence of a compound capable of emitting electrons. The same evaluation as in Example 6 was conducted, and the yellow dye-forming coupler of the present invention was used in combination with a compound capable of emitting electrons, whereby (111) tabular grains with a small pressure fog in the large size region had high sensitivity and fog. A good photographic property with a small is obtained.
[0695]
(Example 21)
In Sample 304 of Example 3 described in JP-A No. 2002-268162, Exemplified Compound 1, 56, or 35, which is a compound capable of emitting electrons of the present invention, in each of the high-sensitivity and low-sensitivity blue-sensitive emulsion layers. A sample was prepared by adding the yellow dye-forming coupler added to the photosensitive layer to the exemplified compound C1, C3, C5, or C31 which is a coupler of the present invention. Similar to Example 6, the yellow dye-forming coupler was compared with the type yellow coupler, and a sample was prepared for the presence or absence of a compound capable of emitting electrons. The same evaluation as in Example 6 was performed, and the yellow dye-forming coupler of the present invention and the compound capable of emitting electrons were used in combination, so that tabular grains with reduced fog during storage over time had good sensitivity and small fog. Photographic properties were obtained.
[0696]
(Example 22)
In Sample 209 of Example 3 described in JP-A No. 2001-235721, Exemplified Compound 56, 60, or 23, which is a compound capable of emitting electrons of the present invention, in each of the high-sensitivity and low-sensitivity blue-sensitive emulsion layers. A sample was prepared by adding the yellow dye-forming coupler added to the photosensitive layer to the exemplified compound C1, C3, C5, or C31 which is a coupler of the present invention. Similar to Example 6, the yellow dye-forming coupler was compared with the type yellow coupler, and a sample was prepared for the presence or absence of a compound capable of emitting electrons. The same evaluation as in Example 6 was performed, and by using the yellow dye-forming coupler of the present invention in combination with a compound capable of emitting electrons, the silver chloride content was 1 to 6 mol%, and the silver iodide content was 0.00. In a 5 to 10 mol% completely epitaxial emulsion, good photographic properties with high sensitivity and low fog were obtained.
[0697]
(Example 23)
In Sample 202 of Example 4 described in JP-A No. 2002-169241, Exemplified Compound 11, 56, or 40, which is a compound capable of emitting electrons of the present invention, in each of the high-sensitivity and low-sensitivity blue-sensitive emulsion layers. A sample was prepared by adding the yellow dye-forming coupler added to the photosensitive layer to the exemplified compound C1, C3, C5, or C31 which is a coupler of the present invention. Similar to Example 6, the yellow dye-forming coupler was compared with the type yellow coupler, and a sample was prepared for the presence or absence of a compound capable of emitting electrons. The same evaluation as in Example 6 was performed, and at least one silver iodochlorobromide tabular grain having a (111) plane as the main surface was obtained by using the yellow dye-forming coupler of the present invention in combination with a compound capable of emitting electrons. In an emulsion having an epitaxial junction at two apexes, good photographic properties with high sensitivity and low fog were obtained.
[0698]
(Example 24)
In Example 3 described in JP-A-2002-278008, Exemplified Compounds 56, 60, or G-12, which is a compound capable of emitting electrons of the present invention, was added to each of the high-sensitivity and low-sensitivity blue-sensitive emulsion layers. A sample was prepared by replacing the yellow dye-forming coupler used in the photosensitive layer with the exemplified compound C1, C3, C5, or C31 which is the coupler of the present invention. Similar to Example 6, the yellow dye-forming coupler was compared with the type yellow coupler, and a sample was prepared for the presence or absence of a compound capable of emitting electrons. The same evaluation as in Example 6 was performed, and the yellow dye-forming coupler of the present invention and a compound capable of emitting electrons were used in combination to form hexagonal silver iodochlorobromide tabular grains having a (111) plane as the main surface. In an emulsion having an epitaxial junction having a silver chloride content of 5 to 25 mol% at at least one apex of the film, good photographic properties with high sensitivity and low fog were obtained.
[0699]
(Example 25)
In Sample 303 of Example 3 described in JP-A-2002-169239, Exemplified Compound 1, 56, or 40, which is a compound capable of emitting electrons of the present invention, in each of the high-sensitivity and low-sensitivity blue-sensitive emulsion layers. A sample was prepared by adding the yellow dye-forming coupler added to the photosensitive layer to the exemplified compound C1, C3, C5, or C31 which is a coupler of the present invention. Similar to Example 6, the yellow dye-forming coupler was compared with the type yellow coupler, and a sample was prepared for the presence or absence of a compound capable of emitting electrons. The same evaluation as in Example 6 was performed, and by using the yellow dye-forming coupler of the present invention in combination with a compound capable of emitting electrons, silver iodochlorobromide tabular grains having a (111) plane as the main surface were equivalent circles. In an emulsion having an equivalent diameter of 3 μm or more, an aspect ratio of 8 or more and an epitaxial junction, good photographic properties with high sensitivity and low fog were obtained.
[0700]
(Example 26)
In Sample 101 of Example 5 described in JP-A-7-134351, Exemplified Compounds 11 and 60, which are compounds capable of emitting electrons of the present invention, to each of the high-sensitivity and low-sensitivity blue-sensitive emulsion layers, or G- Samples were prepared by adding 1 and replacing the yellow dye-forming coupler used in the photosensitive layer with the exemplified compounds C1, C3, C5, or C31 which are couplers of the present invention. Similar to Example 6, the yellow dye-forming coupler was compared with the type yellow coupler, and a sample was prepared for the presence or absence of a compound capable of emitting electrons. The same evaluation as in Example 6 was conducted, and by using the yellow dye-forming coupler of the present invention in combination with a compound capable of emitting electrons, the sensitivity of the photosensitive material containing a hydrazine compound as an adsorbing group to silver halide was improved. Good photographic properties with high fog and small fog were obtained.
[0701]
(Example 27)
In Sample 602 of Example 6 described in JP-A-2000-250157, Exemplified Compound 1, 60, or 59, which is a compound capable of emitting electrons of the present invention, in each of the high-sensitivity and low-sensitivity blue-sensitive emulsion layers, A sample was prepared by adding the yellow dye-forming coupler added to the photosensitive layer to the exemplified compound C1, C3, C5, or C31 which is a coupler of the present invention. Similar to Example 6, the yellow dye-forming coupler was compared with the type yellow coupler, and a sample was prepared for the presence or absence of a compound capable of emitting electrons. The same evaluation as in Example 6 was performed, and by using the yellow dye-forming coupler of the present invention in combination with a compound capable of emitting electrons, a sensitive material containing a bispyridinium salt compound had good sensitivity and small fog. Photographic properties were obtained.
[0702]
(Example 28)
In Sample 218 of Example 2 described in JP-A-9-251193, Exemplified Compound 1, 56, or 35, which is a compound capable of emitting electrons of the present invention, in each of the high-sensitivity and low-sensitivity blue-sensitive emulsion layers. A sample was prepared by adding the yellow dye-forming coupler added to the photosensitive layer to the exemplified compound C1, C3, C5, or C31 which is a coupler of the present invention. Similar to Example 6, the yellow dye-forming coupler was compared with the type yellow coupler, and a sample was prepared for the presence or absence of a compound capable of emitting electrons. The same evaluation as in Example 6 was performed, and the yellow dye-forming coupler of the present invention and a compound capable of emitting electrons were used in combination, so that a low molecular weight of 70,000 to 1,000 was added to the dispersion medium solution in the nucleation process in the emulsion production method. In an emulsion produced using chemically modified gelatin containing molecular weight gelatin and having a chemical modification rate of 15 to 100% of amino groups during growth, good photographic properties with high sensitivity and low fog were obtained.
[0703]
(Example 29)
In Sample 103 of Example 2 described in JP-A-2001-100343, Exemplified Compound 11, 60, or 25, which is a compound capable of emitting electrons of the present invention, in each of the high-sensitivity and low-sensitivity blue-sensitive emulsion layers, A sample was prepared by adding the yellow dye-forming coupler added to the photosensitive layer to the exemplified compound C1, C3, C5, or C31 which is a coupler of the present invention. Similar to Example 6, the yellow dye-forming coupler was compared with the type yellow coupler, and a sample was prepared for the presence or absence of a compound capable of emitting electrons. The same evaluation as in Example 6 was performed, and by using the yellow dye-forming coupler of the present invention in combination with a compound capable of emitting electrons, in the emulsion production method, chemically modified gelatin having a grain growth of 40% by weight or more of the dispersion medium or In an emulsion produced in the presence of low molecular weight gelatin, good photographic properties with high sensitivity and low fog were obtained.
[0704]
(Example 30)
In Sample 305 of Example 3 described in JP-A No. 2001-281780, Exemplified Compounds 11 and 56, which are compounds capable of emitting electrons of the present invention, to each of the high-sensitivity and low-sensitivity blue-sensitive emulsion layers, or G- Samples were prepared by adding 1 and replacing the yellow dye-forming coupler used in the photosensitive layer with the exemplified compounds C1, C3, C5, or C31 which are couplers of the present invention. Similar to Example 6, the yellow dye-forming coupler was compared with the type yellow coupler, and a sample was prepared for the presence or absence of a compound capable of emitting electrons. The same evaluation as in Example 6 was performed, and the yellow dye-forming coupler of the present invention and the compound capable of emitting electrons were used in combination, so that the emulsion containing gelatin containing a large amount of high molecular weight component had high sensitivity and fog. Small and good photographic properties were obtained.
[0705]
(Example 31)
In Sample 203 of Example 3 described in JP-A-3-39946, Exemplified Compound 1, 25, or 40, which is a compound capable of emitting electrons of the present invention, in each layer of the high-sensitivity and low-sensitivity blue-sensitive emulsion layers. A sample was prepared by adding the yellow dye-forming coupler added to the photosensitive layer to the exemplified compound C1, C3, C5, or C31 which is a coupler of the present invention. Similar to Example 6, the yellow dye-forming coupler was compared with the type yellow coupler, and a sample was prepared for the presence or absence of a compound capable of emitting electrons. The same evaluation as in Example 6 was conducted, and the yellow dye-forming coupler of the present invention and the compound capable of emitting electrons were used in combination, so that the tabular emulsion containing mercaptobenzthiazole compounds had high sensitivity and low fog. Good photographic properties were obtained.
[0706]
(Example 32)
In Sample 001 of Example 1 described in JP-A No. 2001-75242, Exemplified Compound 11, 23, or 24, which is a compound capable of emitting electrons of the present invention, in each of the high-sensitivity and low-sensitivity blue-sensitive emulsion layers. A sample was prepared by adding the yellow dye-forming coupler added to the photosensitive layer to the exemplified compound C1, C3, C5, or C31 which is a coupler of the present invention. Similar to Example 6, the yellow dye-forming coupler was compared with the type yellow coupler, and a sample was prepared for the presence or absence of a compound capable of emitting electrons. The same evaluation as in Example 6 was carried out, and by using the yellow dye-forming coupler of the present invention in combination with a compound capable of emitting electrons, it was possible to achieve faithful color reproduction with high sensitivity and minimal green tint. In the material, good photographic properties with high sensitivity and low fog were obtained.
[0707]
(Example 33)
In Sample 3-2 of Example 10 described in JP-A-3-243944, Exemplary Compound 11, 56, or G-24, which is a compound capable of emitting electrons of the present invention, was added to the yellow color-developing layer, A sample was prepared by replacing the yellow dye-forming coupler used in the photosensitive layer with the exemplified compound C1, C3, C5, or C31 which is the coupler of the present invention. Similar to Example 6, the yellow dye-forming coupler was compared with the type yellow coupler, and a sample was prepared for the presence or absence of a compound capable of emitting electrons. In the light-sensitive material improved in oxidation stability by performing the same evaluation as Example 10 described in JP-A-3-243944 and using the yellow dye-forming coupler of the present invention in combination with a compound capable of emitting electrons. Good photographic properties with high sensitivity and low fog were obtained.
[0708]
(Example 34)
In Sample 303 of Example 4 described in EP 1139164A1, Exemplified Compound 1, 11 which is a compound capable of emitting electrons of the present invention to each of the high-sensitivity and low-sensitivity blue-sensitive emulsion layers, or A sample was prepared by adding 35 and replacing the yellow dye-forming coupler used in the photosensitive layer with the exemplified compound C1, C3, C5 or C31 which is a coupler of the present invention. Similar to Example 6, the yellow dye-forming coupler was compared with the type yellow coupler, and a sample was prepared for the presence or absence of a compound capable of emitting electrons. The same evaluation as in Example 6 was carried out, and the yellow dye-forming coupler of the present invention and the compound capable of emitting electrons were used in combination, so that the sensitivity was improved in sensitivity, low residual color and improved graininess. Good photographic properties with high fog and small fog were obtained.
[0709]
(Example 35)
In Sample 107 of Example 1 described in JP-A-2001-75224, Exemplified Compound 56, 60, or 25, which is a compound capable of emitting electrons of the present invention, in each of the high-sensitivity and low-sensitivity blue-sensitive emulsion layers. A sample was prepared by adding the yellow dye-forming coupler added to the photosensitive layer to the exemplified compound C1, C3, C5, or C31 which is a coupler of the present invention. Similar to Example 6, the yellow dye-forming coupler was compared with the type yellow coupler, and a sample was prepared for the presence or absence of a compound capable of emitting electrons. The same evaluation as in Example 6 was performed, and the yellow dye-forming coupler of the present invention and a compound capable of emitting electrons were used in combination, so that the sensitive material having both high sensitivity and low residual color had high sensitivity and small fog. Good photographic properties were obtained.
[0710]
(Example 36)
In Sample 205 of Example 2 described in JP-A-2001-312023, Exemplified Compound 11, 56, or 59, which is a compound capable of emitting electrons of the present invention, in each of the high-sensitivity and low-sensitivity blue-sensitive emulsion layers, A sample was prepared by adding the yellow dye-forming coupler added to the photosensitive layer to the exemplified compound C1, C3, C5, or C31 which is a coupler of the present invention. Similar to Example 6, the yellow dye-forming coupler was compared with the type yellow coupler, and a sample was prepared for the presence or absence of a compound capable of emitting electrons. The same evaluation as in Example 6 was performed, and the yellow dye-forming coupler of the present invention and a compound capable of emitting electrons were used in combination, so that the sensitive material having both high sensitivity and low residual color had high sensitivity and small fog. Good photographic properties were obtained.
[0711]
(Example 37)
In Sample 4 of Example 4 described in JP-A-2001-214082, Exemplified Compound 11, 60, or 40, which is a compound capable of emitting electrons of the present invention, in each of the high-sensitivity and low-sensitivity blue-sensitive emulsion layers, A sample was prepared by adding the yellow dye-forming coupler added to the photosensitive layer to the exemplified compound C1, C3, C5, or C31 which is a coupler of the present invention. Similar to Example 6, the yellow dye-forming coupler was compared with the type yellow coupler, and a sample was prepared for the presence or absence of a compound capable of emitting electrons. The same evaluation as in Example 6 was performed, and the yellow dye-forming coupler of the present invention and a compound capable of emitting electrons were used in combination, so that the sensitive material having both high sensitivity and low residual color had high sensitivity and small fog. Good photographic properties were obtained.
[0712]
(Example 38)
In Sample 604 of Example 2 described in JP-A No. 2001-290234, Exemplified Compounds 1 and 11 which are compounds capable of emitting electrons of the present invention to each layer of the high-sensitivity and low-sensitivity blue-sensitive emulsion layers, or G- A sample was prepared by adding 24 and replacing the yellow dye-forming coupler used in the photosensitive layer with the exemplified compound C1, C3, C5 or C31 which is a coupler of the present invention. Similar to Example 6, the yellow dye-forming coupler was compared with the type yellow coupler, and a sample was prepared for the presence or absence of a compound capable of emitting electrons. The same evaluation as in Example 6 was carried out, and the yellow dye-forming coupler of the present invention and a compound capable of emitting electrons were used in combination, so that the sensitivity was improved in long-term storage fog. Small and good photographic properties were obtained.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic cross-sectional view of an embodiment of a mixing container (stirring device) for preparing one of the emulsions contained in the silver halide photographic light-sensitive material of the present invention.
Claims (11)
(i)(111)面を主表面とする沃臭化銀または沃塩臭化銀平板粒子
(ii)円相当径3.5μm以上かつ厚み0.25μm以下
(iii)沃化銀含有率が2モル%以上6モル%以下
(iv)塩化銀含有率が3モル%以下
(v)沃化銀分布について5重構造以上の多重構造
(vi)双晶面間隔が0.016μm以下
(vii)粒子側面における(100)面比率が40%以上In a silver halide photographic light-sensitive material having at least one photosensitive silver halide emulsion layer on a support, a compound capable of emitting one or more electrons from a one-electron oxidant produced by one-electron oxidation The variation coefficient of the equivalent circle diameter of all the grains of the silver halide photographic emulsion contained in the photosensitive layer is at least 40%, the average surface silver iodide content is at most 5 mol%, and A silver halide photographic light-sensitive material characterized in that 50% or more of the total projected area is occupied by tabular grains satisfying the following (i) to (vii).
(I) Silver iodobromide or silver iodochlorobromide tabular grains having a (111) plane as the main surface (ii) Equivalent circle diameter of 3.5 μm or more and a thickness of 0.25 μm or less (iii) Silver iodide content is 2 (Iv) Silver chloride content is 3 mol% or less (v) Multiple structure of five or more layers in silver iodide distribution (vi) Twin plane spacing is 0.016 μm or less (vii) Grain (100) face ratio on side is 40% or more
(タイプ1)
1電子酸化されて生成する1電子酸化体が、引き続く結合開裂反応を伴って、さらに2電子以上の電子を放出し得る化合物。
(タイプ2)
1電子酸化されて生成する1電子酸化体が、引き続く結合開裂反応を伴って、さらにもう1電子を放出し得る化合物で、かつ同じ分子内にハロゲン化銀への吸着性基を2つ以上有する化合物。
(タイプ3)
1電子酸化されて生成する1電子酸化体が、引き続く結合形成過程を経た後に、さらに1電子もしくはそれ以上の電子を放出し得る化合物。
(タイプ4)
1電子酸化されて生成する1電子酸化体が、引き続く分子内の環開裂反応を経た後に、さらに1電子もしくはそれ以上の電子を放出し得る化合物。
(タイプ5)
X−Yで表される化合物においてXは還元性基を、Yは脱離基を表し、Xで表される還元性基が1電子酸化されて生成する1電子酸化体が、引き続くX−Y結合の開裂反応を伴ってYを脱離してXラジカルを生成し、そこからさらにもう1電子を放出し得る化合物。 According claim 1, wherein the one-electron oxidant formed by one-electron oxidation of the is a compound selected compound capable of releasing one or more electrons from Groups 1 to 5 described below 4. The silver halide photographic light-sensitive material according to any one of items 3 .
(Type 1)
A compound in which a one-electron oxidant produced by one-electron oxidation can further emit two or more electrons with a subsequent bond cleavage reaction.
(Type 2)
The one-electron oxidant produced by one-electron oxidation is a compound capable of releasing another electron with subsequent bond cleavage reaction, and has two or more adsorptive groups to silver halide in the same molecule. Compound.
(Type 3)
A compound capable of emitting one or more electrons after a one-electron oxidant produced by one-electron oxidation undergoes a subsequent bond formation process.
(Type 4)
A compound capable of emitting one or more electrons after a one-electron oxidant produced by one-electron oxidation undergoes a subsequent intramolecular ring-cleaving reaction.
(Type 5)
In the compound represented by XY, X represents a reducing group, Y represents a leaving group, and a one-electron oxidant formed by one-electron oxidation of the reducing group represented by X is followed by XY A compound capable of releasing Y by releasing Y with a bond cleavage reaction and releasing another electron therefrom.
一般式(B)においてRED12は1電子酸化され得る還元性基を表し、L12は、脱離基を表す。R121およびR122は、それぞれ水素原子または置換基を表す。ED12は電子供与性基を表す。一般式(B)においてR121とRED12、R121とR122、またはED12とRED12とは、互いに結合して環状構造を形成していてもよい。
一般式(1)においてZ1は窒素原子およびベンゼン環の2つの炭素原子と共に6員環を形成し得る原子団を表し、R1、R2、RN1はそれぞれ水素原子または置換基を表し、X1はベンゼン環に置換可能な置換基を表し、m1は0〜3の整数を表し、L1は脱離基を表す。一般式(2)においてED21は電子供与性基を表し、R11、R12、RN21、R13、R14はそれぞれ水素原子または置換基を表し、X21はベンゼン環に置換可能な置換基を表し、m21は0〜3の整数を表し、L21は脱離基を表す。RN21、R13、R14、X21およびED21から選択される2つの基は、互いに結合して環状構造を形成していてもよい。一般式(3)においてR32、R33、R31、RN31、Ra、Rbはそれぞれ水素原子または置換基を表し、L31は脱離基を表す。但しRN31がアリール基以外の基を表す時、RaおよびRbは互いに結合して芳香族環を形成する。
一般式(C)においてRED2は一般式(B)のRED12と同義の基を表す。L2は一般式(A)のL11について説明したのと同義の基を表す。なおL2がシリル基を表す時、該化合物は分子内に、2つ以上のメルカプト基で置換された含窒素ヘテロ環基を吸着性基として有する化合物である。R21、R22は水素原子または置換基を表し、これらは一般式(A)のR112と同義の基である。RED2とR21とは互いに結合して環構造を形成していてもよい。
一般式(D)においてRED3は1電子酸化され得る還元性基を表し、Y3はRED3が1電子酸化された後に1電子酸化されたRED3と反応する反応性基部位を表し、具体的には炭素−炭素2重結合部位、炭素−炭素3重結合部位、芳香族基部位、またはベンゾ縮環の非芳香族ヘテロ環基部位を含む有機基を表す。L3はRED3とY3とを連結する連結基を表す。
一般式(E)および一般式(F)においてRED41およびRED42は、それぞれ一般式(B)のRED12と同義の基を表す。R40〜R44およびR45〜R49は、それぞれ水素原子または置換基を表す。一般式(F)においてZ42は、−CR420R421−、−NR423−、または−O−を表す。ここにR420、R421は、それぞれ水素原子または置換基を表し、R423は水素原子、アルキル基、アリール基またはヘテロ環基を表す。
一般式(G)においてRED0は還元性基を表し、L0は脱離基を表し、R0およびR00は水素原子または置換基を表す。RED0とR0、およびR0とR00とは互いに結合して環構造を形成していてもよい。The compounds represented by types 1 to 5 are represented by the following general formula (A), general formula (B), general formula (1), general formula (2), general formula (3), general formula (C), The silver halide photographic light-sensitive material according to claim 4 , which is represented by the general formula (D), the general formula (E), the general formula (F), or the general formula (G).
In the general formula (B), RED 12 represents a reducing group that can be oxidized by one electron, and L 12 represents a leaving group. R 121 and R 122 each represent a hydrogen atom or a substituent. ED 12 represents an electron donating group. In the general formula (B), R 121 and RED 12 , R 121 and R 122 , or ED 12 and RED 12 may be bonded to each other to form a cyclic structure.
In the general formula (1), Z 1 represents an atomic group capable of forming a 6-membered ring together with a nitrogen atom and two carbon atoms of a benzene ring, R 1 , R 2 and R N1 each represents a hydrogen atom or a substituent, X 1 represents a substituent substitutable on the benzene ring, m 1 represents an integer of 0 to 3, and L 1 represents a leaving group. In the general formula (2), ED 21 represents an electron donating group, R 11 , R 12 , R N21 , R 13 , and R 14 each represents a hydrogen atom or a substituent, and X 21 represents a substituent that can be substituted on the benzene ring. Represents a group, m 21 represents an integer of 0 to 3, and L 21 represents a leaving group. Two groups selected from R N21 , R 13 , R 14 , X 21 and ED 21 may be bonded to each other to form a cyclic structure. In the general formula (3), R 32 , R 33 , R 31 , R N31 , R a and R b each represent a hydrogen atom or a substituent, and L 31 represents a leaving group. However, when R N31 represents a group other than an aryl group, R a and R b are bonded to each other to form an aromatic ring.
RED 2 in the general formula (C) to display the RED 12 group having the same meaning as in the general formula (B). L 2 is to display the same groups as those as described for L 11 in the general formula (A). When L 2 represents a silyl group, the compound is a compound having, as an adsorptive group, a nitrogen-containing heterocyclic group substituted with two or more mercapto groups in the molecule. R 21, R 22 represents a hydrogen atom or a substituent, which are R 112 group having the same meaning as in formula (A). RED 2 and R 21 may be bonded to each other to form a ring structure.
In the general formula (D), RED 3 represents a reducing group that can be oxidized by one electron, Y 3 represents a reactive group site that reacts with RED 3 that has been oxidized by one electron after RED 3 is oxidized, Specifically, it represents an organic group containing a carbon-carbon double bond site, a carbon-carbon triple bond site, an aromatic group site, or a non-aromatic heterocyclic group site of a benzo-fused ring. L 3 represents a linking group that links RED 3 and Y 3 .
RED 41 and RED 42 in the general formula (E) and formula (F), to display the RED 12 group having the same meaning as in the general formula (B), respectively. R 40 to R 44 and R 45 to R 49 may be the table a hydrogen atom or a substituent, respectively. Z 42 In one general formula (F) is, -CR 420 R 421 -, - NR 423 -, or an -O-. Here, R 420 and R 421 each represent a hydrogen atom or a substituent, and R 423 represents a hydrogen atom, an alkyl group, an aryl group or a heterocyclic group.
In General Formula (G), RED 0 represents a reducing group, L 0 represents a leaving group, and R 0 and R 00 represent a hydrogen atom or a substituent. RED 0 and R 0 , and R 0 and R 00 may be bonded to each other to form a ring structure.
(ix)粒子フリンジ部に1粒子当たり10本以上の転位線を含む。In addition to the silver halide photographic emulsion of the tabular grains the requirements (i) ~ (viii), halogen as claimed in any one of claims 1 to 7, characterized by satisfying the following (ix) Silver halide photographic material.
(Ix) 10 or more dislocation lines per particle are included in the particle fringe portion.
(x)六角形の頂点および/または粒子側面および/または粒子主表面に少なくとも一つのエピタキシャル接合を有する。In addition to the silver halide photographic emulsion of the tabular grains the requirements (i) ~ (viii), halogen as claimed in any one of claims 1 to 7, characterized by satisfying the following (x) Silver halide photographic material.
(X) It has at least one epitaxial junction at the vertex of the hexagon and / or the side surface of the particle and / or the main surface of the particle.
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