JP4112199B2 - 超音波手術装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、超音波手術装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
超音波振動子の駆動により、体内にて結石を破砕、吸引する超音波結石破砕装置(以下、超音波砕石装置)が超音波手術装置として知られている。このような超音波砕石装置は、例えばDE3429487、特願2001−063703号、特開平2−265681号公報、特願2000−071159号等に開示されている。
【0003】
超音波振動子の駆動信号を変調することは公知の技術であるが、そのうち超音波砕石装置に関するものではDE3429487において、剛性または軟性の砕石用プローブを接続した超音波振動子をその共振周波数で駆動する交流電圧を変調する構成となっている。
【0004】
特願2001−063703号は、超音波振動子の駆動信号の位相情報に基づき、前記駆動信号を共振周波数に追尾させる構成において、超音波組織粉砕用具先端の振動振幅を変調する為に、ハンドピースに供給する駆動電流の周波数を共振周波数の近傍で変動させ、インピーダンスの周波数依存性によりハンドピースに流れる電流値が変化し、先端振幅が変調される構成となっている。
【0005】
また、特開昭64−67286号公報では、共振周波数追尾を行わず、共振周波数を含む周波数範囲で駆動信号の周波数を繰り返し変化させることにより、インピーダンスの周波数依存性からハンドピースに流れる電流値が変化し、先端振幅が変調される構成となっている。
【0006】
特開平2−265681号公報は、可変周波数手段により超音波振動子を駆動し、帰還信号が共振周波数近傍であるか否かを共振点検出手段にて判断し、帰還信号と可変周波数手段にて出力されている信号とを切り換え、PLL制御に移行するという実出力へ移行する構成となっている。
【0007】
特願2000−071159号は、特開平2−265681号公報とは、PLL駆動のための発振回路と、発振回路の出力を増幅した駆動信号から電圧信号位相と電流信号位相を取り出し両者の位相差を検出する位相比較回路とをデジタル回路にて構成し、発振開始時の出力周波数を決定する為のレジスタを設けた点が異なる構成である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
超音波砕石装置のハンドピースを駆動する場合、駆動信号の周波数をハンドピースの共振周波数にあわせると、良好なエネルギーの変換効率で駆動することができる。その為に、フェーズロックループ(PLL)制御を行って共振周波数を追尾するようにしているが、超音波駆動を開始する際に十分共振周波数に近い周波数で駆動を開始しないとPLL追尾がうまく行かないことがあり、その為に駆動開始時に駆動信号の周波数を一定の範囲で変化させて共振周波数を見つける方法が先行例で述べられている。
【0009】
特開平2−265681号公報の実施例においては、超音波トランスデューサ駆動信号の電流位相θIと参照信号の位相θRと比較し、両者の位相差が0°になる場合に、そこを共振点と判断してPLLフィードバック回路を参照信号から出力電圧の位相との比較に切り替えているが、その際に参照信号の周波数を掃引する手段としてトリガー回路の出力をうけて鋸波を出力するジェネレーターと、前記ジェネレーターの出力電圧に応じた周波数を出力する発振器の組み合わせが示されている。
【0010】
このような実施例では、部品点数が多くなり複雑な構成となってしまっている。
【0011】
特願2000−071159号は、PLL制御及び発振開始時の周波数掃引を行う部分をデジタル化しているが、ハンドピースの種類が1または少ない種類でばらつきが少ない場合や、複数の共振周波数に対応する必要がなくある狭い一つの範囲で駆動できれば良い場合は、PLL制御部分は特開平2−265681号公報に示されるようなアナログで構成されたもので十分であり、コストも低くなる場合がある。
【0012】
また、砕石用プローブを振動させる為に、超音波トランスデューサを、一定振幅、一定の周波数で駆動すると、振動の節の部分がほとんど振動せず、破砕した結石がその部分で詰まることがある。この時に、プローブの振動振幅をDE3429487ではスイッチ回路を用いて駆動信号を定期的にon/offして変調しているが、電流が流れていない場合はPLL制御が行えない為、この方式ではPLLにより共振周波数追尾は行えず、エネルギー変換効率の悪い状態で超音波トランスデューサを駆動し、期待した振幅が得られないことやハンドピースの発熱が大きくなる可能性がある。
【0013】
特願2001−063703号は、超音波トランスデューサ駆動信号の周波数を共振周波数近傍で変化させることにより、図3に示すようなインピーダンスの周波数依存性を利用して振幅を変化させているが、振幅の変化を大きくする為に周波数の変化量を大きくすると、共振周波数からのずれが大きくなり、大きな負荷がかかるといった場合にPLLロックが外れ易くなるという問題がある。
【0014】
特開昭64−67286号公報に示されるように、PLL制御を行わず所定の範囲で周波数を繰り返し変化させるならば、PLLロックが外れるという問題はなくなるが、ハンドピースごとの共振周波数の違いがあるため、周波数を変化させる範囲をある程度広くとる必要があり、そのため低振幅である時間の割合が大きくなってしまう。
【0015】
本発明はこのような課題に着目してなされたものであり、その目的とするところは、砕石用プローブの確実な超音波発振開始、及び詰まり防止を実現することができる超音波手術装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、第1の発明は、生体組織を処置するための超音波振動を発生可能な超音波振動子と、前記超音波振動子を駆動するための駆動信号を発生する第1の発振手段と、前記第1の発振手段から前記超音波振動子に供給される駆動信号の位相情報を検出する位相情報検出手段と、前記位相情報検出手段の検出結果に基づき、前記第1の発振手段の発振周波数を前記超音波振動子の共振周波数に制御可能なPLL制御手段と、前記共振周波数を含む所定の周波数範囲で掃引され掃引信号を発生する可変周波数発振器から構成される第2の発振手段と、前記可変周波数発振器から構成される第2の発振手段からの掃引信号と、前記位相情報検出手段からの検出信号とを切り替えて前記PLL制御手段に出力する切り替え出力手段と、前記PLL制御手段での位相比較の結果に基づき、前記切り替え出力手段を制御する切り替え制御手段と、を具備する。
【0017】
また、第2の発明は、第1の発明に係る超音波手術装置において、前記超音波振動子に供給される駆動信号の電流を設定可能な駆動電流設定手段と、前記駆動電流設定手段で設定された駆動電流設定値に基づいて前記駆動信号を制御する電流制御部とを更に具備する。
【0018】
また、第3の発明は、第2の発明に係る超音波手術装置において、前記駆動電流設定手段は、前記電流制御部によって制御された前記駆動信号の電圧波形が変調波になるように前記駆動電流設定値を所定周期で変更する。
【0020】
【発明の実施の形態】
まず、本実施形態の概略を述べる。本実施形態では、可変周波数発振器によって出力された周波数の駆動信号でまずハンドピースを駆動し、電圧電流検出回路にて検出した駆動信号の電圧位相信号θVと、前記可変周波数発振器からの出力信号の位相差を調べる。位相差が0°になった時に、前記ハンドピース駆動信号の電圧位相信号θVと電流位相信号θIそれぞれの位相を比較して動作するPLLの出力信号で前記ハンドピースを駆動するように切り替えて、共振周波数を追尾するようにする。ここで、前記可変周波数発振器はデジタル回路にて構成する。
【0021】
また、前記ハンドピースの振動を変調する為に、前記駆動電流の電流値と電流値設定信号を比較して、前記駆動信号の増幅率を変化させ、前記駆動信号を定電流制御する部分において、電流値設定信号を所定の周期で高い値と低い値で切り替え、電流値が変調されるようにする。
【0022】
以下に、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は、一般的な超音波砕石装置の構成を示している。全体の構成は、超音波砕石装置本体1、ハンドピース2、フットスイッチ3からなり、超音波砕石装置本体1は、後述する超音波トランスデューサに駆動信号を供給する高周波電源4と、ハンドピース2と接続されたチューブ9から還流液と砕かれた結石を吸引する為のローラーポンプ5と、フットスイッチ3からの信号に応じて前記高周波電源4及び前記ローラーポンプ5を制御する制御部6からなる。
【0023】
ハンドピース2は、前記高周波電源4から供給された駆動信号を機械的振動に変換する超音波トランスデューサ7と、前記超音波トランスデューサ7に接続され、硬性鏡のチャンネルを経由して患者の体内に挿入され、超音波振動している先端で結石を砕くと共に、還流液及び砕かれた結石を吸引する中空の棒からなる砕石用プローブ8と、からなる。
【0024】
以下に、前記超音波砕石装置の高周波電源4部分の構成について本実施形態の特徴を従来と比較して述べる。まず図2を参照して従来の構成について述べる。
【0025】
ハンドピース2に設けられたランジュバン型超音波振動子11は、フェーズロックループ(PLL)12により電力増幅器13を介して駆動されるとともに、その駆動信号に基づいて電圧電流検出回路14により超音波振動子11に加わる電圧位相信号θV、振動に応じた電流位相信号θI、インピーダンス|Z|及び電流値|I|を検出する。
【0026】
PLL12は、位相比較器(PC)15の出力をループフィルタ16を経て電圧制御発振器(VCO)17に供給するように構成され、VCO17の出力は電力増幅器13により増幅されて超音波振動子11に供給される。
【0027】
この時、電圧電流検出回路14にて検出されるハンドピース2の振動に応じた電流値|I|と、前記制御部6より供給される電流値設定信号を、差動増幅器23にて比較し、その出力により電力増幅器13の増幅率が調整され、前記超音波振動子11に流れる電流が一定となる(定電流制御)。
【0028】
PC15のバリアブル入力端子(V)には、前記電圧電流検出回路14から出力される電圧位相信号θVを入力し、リファレンス入力端子(R)にはスイッチ回路18を介して、電流位相信号θIまたは基準信号発生回路19より出力される基準信号を入力するようにする。
【0029】
前記制御部6は、電流値設定信号出力回路27と、CPU26と、トリガー出力回路25から構成される。CPU26は、前記フットスイッチ3からの信号を受けて、前記基準信号発生回路19にトリガー信号(以下、EN信号)を送る。基準信号発生回路19は、前記制御部6からEN信号が入力されると、一定の値の範囲で変化する電圧を出力し、それにより発振器21が所定の範囲で周波数が変化する基準信号を出力する。
【0030】
図3は、このような基準信号が発生されるまでの過程を説明するための図である。制御部6はフットスイッチ3からの信号を受けたとき、トリガー出力回路25を制御して図に示すようなトリガー出力を発生させる。ジェネレータ20は、トリガー開始後、一定の範囲で変化する出力電圧を出力する。発振器21は、この出力電圧に基づいて、所定の範囲で出力周波数が変化する基準信号を発生してスイッチ回路18に供給する。
【0031】
また、前記VCO17の出力周波数は、図4に示すように、基準信号の周波数を追尾してfhighからflowまで変化する。図5に示すように、出力周波数が共振周波数と一致する時は、θIとθVの位相差が0°になり、共振点検出回路22の出力(LOCKIN)が例えばLowからHighになり、スイッチ回路18は、PC15のR入力端子に駆動信号の電流位相θIが入力されるように切り替わる。これにより、PLL12はθIとθVの位相が常に一致するように制御され、ハンドピース2の共振点追尾が行われる。
【0032】
次に、超音波砕石装置の高周波電源4部分の本実施形態の特徴について説明する。図6は本実施形態の構成を示しており、図2に示した従来の構成と異なる点は、基準信号発生器19が可変周波数発振器(第1の可変発振器)30で置き換えられていることと、前記した共振点検出回路22は、位相比較回路(PC)15の出力に基づいて、駆動信号の電圧位相信号θVと、前記可変周波数発振器30からの出力信号との間の位相差が0°になったことをもって共振点と判断することである。
【0033】
以下に本実施形態の可変周波数発振器30の動作を図7のタイムチャートを参照して説明する。
【0034】
可変周波数発振器30は、周期をカウントして設定された周波数の信号を出力する為の周期カウンタと、出力する周波数を時間と共に変化させる為に、その値が1周期あたりのカウント値と関係づけられたStepカウンタを有する。
【0035】
制御部6からのEN信号のダウンエッジを検出すると、前記可変周波数発振器30は周期カウンタ及びStepカウンタをリセットし、各Stepの開始時(周期カウンタ=0)と、半周期の時点で出力を切り替える。EN信号が“L”かつLOCKIN信号が“L”の間は、各Step終了毎にStepカウンタをカウントアップする為、出力される周波数は順次変化して行く。Stepカウンタが最大になると、Stepカウンタがリセットされ出力信号の周波数は再び初期周波数になり変化が繰り返される。
【0036】
共振点検出回路22が共振点を検出し、出力しているLOCKIN信号が“H”になると、周期カウンタのカウント終了後もStepカウンタが更新されない為可変周波数発振器30の出力信号の周波数は共振点検出時の周波数に固定される。
【0037】
可変周波数発振器30の出力周波数はハンドピースの共振周波数とほぼ一致している事から、LOCKIN信号が“H”に変化してスイッチ回路18が切り替わると、PLL12は、電圧位相信号θVと電流位相信号θIがほぼ一致した周波数となり、周波数比較してハンドピース2の共振点追尾を行うようになる。
【0038】
PLL12に入力される周波数はスイッチ回路18の切り替わり前後でそれぞれほぼ一致した周波数であることから共振点追尾を仕損じることはない。
【0039】
EN信号がHighの間は、Stepカウンタの値が初期値に設定されている為、前記可変周波数発振器30は初期周波数の信号を出力し続ける。
【0040】
図8は、上記した可変周波数発振器30の動作をフローチャートで示したものである。まず、Stepカウントが最大か否かを判断し(ステップS1)、NOの場合にはステップS3に移行するが、YESの場合にはStepカウンタをリセット(ステップS2)してステップS3に進む。ステップS3では周期カウンタがStepに対応する1周期か否かを判断し、NOの場合にはステップS7に移行するが、YESの場合には周期カウンタをリセットし(ステップS4)、LOCKIN信号が“L”レベルかどうかを判断する(ステップS5)。ここでNOの場合にはステップS7に移行するが、YESの場合にはStepカウンタをカウントアップして(ステップS6)、ステップS7に進む。
【0041】
ステップS7では周期カウンタが0か否かを判断し、NOの場合にはステップS9に移行するが、YESの場合にはLOCKIN出力を“H”レベルにして(ステップS8)、ステップS9に進む。ステップS9では周期カウンタがStepに対応する半周期か否かを判断し、NOの場合にはステップS11に移行するが、YESの場合には、LOCKIN出力を“L”レベルにして(ステップS10)、ステップS11に進む。
【0042】
ステップS11では周期カウンタをカウントアップし、次にEN信号のダウンエッジを検出したか否かを判断する(ステップS12)。ここでNOの場合にはステップS1に移行するが、YESの場合には周期カウンタとStepカウントをリセットして(ステップS13)、ステップS1に進む。
【0043】
図9は、本発明の実施形態において超音波トランスデューサ駆動信号の電流を変調する部分の構成を示す図である。
【0044】
図6に明示されていなかった電流値設定信号を出力する部分は、DAコンバータ(DAC)34であり、前記DAC34の出力はCPU26により制御されている。CPU26と、DAC34と、差動増幅器23と、電圧電流回路14とは定電流制御部100を構成する。また、電力増幅器13は、差動増幅器23の出力に応じて増幅率が変化する乗算器13−aと、増幅率が一定の増幅器13−bに分けられる。
【0045】
DAC34の出力電圧(電流値設定信号)を一定にすると、電圧電流検出回路14にて検出した電流値と、当該電流値設定信号の値を比較し、両者の差によって乗算器13−aの増幅率を調節して、PLL12の出力する信号の振幅を変化させ、超音波トランスデューサ駆動信号の電流値を一定に保つ。
【0046】
本実施形態においては、CPU26は、差動増幅器23に入力する電流値設定信号(設定値)を複数有し、これらの設定値を繰り返し設定変更する。この場合、ハンドピース駆動周波数の1周期の定数倍の時間で繰り返し設定変更を行なう。
【0047】
すなわち、CPU26から一定時間(例えば5ms)毎にDAC34のレジスタを更新し、電流値設定信号の値を変化させ、前記電流値設定信号に応じた電流値になるように制御されている超音波トランスデューサ駆動信号を変調する。その結果、電流に比例して振動する砕石用プローブ24に共振周波数以外の振動が生じ、振動の節の部分に砕石片が滞留して前記砕石用プローブ24が詰まることを防止できる。
【0048】
図10は、このときの電流値設定信号(DAC出力)、超音波トランスデューサ駆動信号の電圧及び電流の変化を示している。
【0049】
この時の変調の周波数は、ハンドピース2の共振周波数の約1/100以下の値が望ましい。また、出力される超音波トランスデューサ駆動信号は変調された場合でも、電圧電流検出回路14において、電圧及び電流の位相信号を検出出来るのに十分な最低限の大きさを下回らず、また変調時の電流値は低い部分が高い部分の1/4以上の大きさであることが望ましい。
【0050】
一方、上記変調制御を行っている間も定電流制御が働いており、砕石用プローブを結石に強く押し付けることなどにより負荷が大きくなり、インピーダンスが大きくなった場合も、図10に示すように駆動信号の電流が一定の値の間になるように電圧が調整され、駆動信号の電流値に比例する砕石用プローブ24の振動は負荷が軽い場合と同じように変化する。その為、負荷に関わらず一定した砕石能力が得られる。
【0051】
本実施形態の超音波砕石装置はローラーポンプ5を有しており、ハンドピース2に接続されたチューブ9を取付けて、還流液と共に破砕した結石を吸引する。ローラーポンプ5にチューブ9を取り付けた後、前記ローラーポンプ5を開放したまま吸引を行うと、チューブ9の破損が起きたり、吸引できない可能性がある。
【0052】
以下に図11を参照してこのような不具合を防止する方法を説明する。ローラーポンプ5にチューブ9を取り付ける際に動かすローラーポンプ5のポンプヘッド40の可動部分41に押さえ棒43を設けるとともに、筐体内部またはポンプヘッド40の固定部分42に、マイクロスイッチ44−1に押さえ板44−2を取り付けた構造をもつ開閉検知用スイッチ44を設ける(図11(A))。ポンプヘッド40を閉じた際に、前記押さえ棒43が前記開閉検知用スイッチ44を押し(図11(B))、ポンプヘッド40が閉じられたことが検知できる。
【0053】
ポンプヘッド40が開いているのを検知している間は、前記フットスイッチ3により出力を指示されても出力を行わないようにすることで、チューブ9が破損したり、ポンプヘッドが回転しているのに吸引出来ないことを防ぐことができる。
【0054】
なお、前記開閉検知用スイッチ44を図11(C)、図11(D)に示すように、フォトインタラプタ45に置き換えて、ポンプヘッド40を閉じる際に、前記押さえ棒43がフォトインタラプタ45の間隙を遮るように開閉検知機構を構成してもよい(図11(E)、図11(F))。
【0055】
このとき、図11(C)、図11(D)に示すように、フォトインタラプタ45の間隙がふさがれていなければ、フォトインタラプタ45の発光部から出た光が受光部に届き、受光部が導通する。一方、図11(E)、図11(F)に示すように、フォトインタラプタ45の間隙が押さえ棒43によりふさがれている場合は、受光部に光が届かず導通しない。従ってフォトインタラプタ45の導通の有無によりポンプヘッド40の開閉状態を検知することが出来る。
【0056】
また、図11(G)に示すように、前記開閉検知用スイッチ44を筐体内上側部分(押さえ棒43よりも上側)に設置し、ポンプヘッド40の開放時に前記開閉検知用スイッチ44が押される構成にすることもできる。
【0057】
図12は、開閉検知手段203の検知結果によりポンプヘッド40の駆動が禁止されるようすを示している。
【0058】
ポンプヘッド40の開閉検知手段203による検知結果が制御部6に伝達されると、制御部6はスイッチ202を開放して、ポンプヘッド40を駆動するモーター202にモーター駆動信号出力が供給されないようにする。
【0059】
上記した実施形態によれば、所定の周波数範囲を掃引する可変周波数発振器30からの出力をPLL12の位相比較器(PC)15に供給して、超音波振動子と砕石用プローブ8との組み合わせからなるハンドピース2の共振周波数にロックさせたので速やかに共振点追尾に移行することが可能になる。
【0060】
また、CPUの割り込みを利用して一定時間毎に定電流制御回路の電流値設定電圧を出力するDAC34の出力値を切り替えることで、安定した砕石能力を保持することができる。さらには、ハンドピース2を駆動する駆動電流を変調し、砕石用プローブ8の振動振幅の急な変化に伴って共振周波数以外の振動が生じることにより、共振周波数での振動における節の部分に砕石用プローブ8により砕かれて吸引された結石片が詰まるのを防止することができる。
【0061】
【発明の効果】
本発明によれば、砕石用プローブの確実な超音波発振開始、及び詰まり防止を実現することができる超音波手術装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的な超音波砕石装置の構成を示す図である。
【図2】超音波砕石装置の高周波電源部分の構成を示す図である。
【図3】基準信号が発生されるまでの過程を説明するための図である。
【図4】VCO17の出力周波数が基準信号の周波数を追尾してfhighからflowまで変化するようすを示す図である。
【図5】ハンドピース2の共焦点追尾について説明するための図である。
【図6】超音波砕石装置の高周波電源部分の本実施形態の構成を示す図である。
【図7】本実施形態の可変周波数発振器30の動作を説明するためのタイムチャートである。
【図8】本実施形態の可変周波数発振器30の動作を説明するためのフローチャートである。
【図9】本発明の実施形態において超音波トランスデューサ駆動信号の電流を変調する部分の構成を示す図である。
【図10】超音波トランスデューサ駆動信号の変調時における、電流値設定信号、超音波トランスデューサ駆動信号の電圧及び電流の変化を示す図である。
【図11】チューブの破損や、ユーザーの負傷を防止する方法を説明するための図である。
【図12】開閉検知手段203の検知結果によりポンプヘッド40の駆動が禁止されるようすを示す図である。
【符号の説明】
1 本体
2 ハンドピース
3 フットスイッチ
4 高周波電源
5 ローラーポンプ
6 制御部
7 超音波トランスデューサ
8 砕石用プローブ
9 チューブ
11 超音波振動子
12 PLL
13 電力増幅器
14 電圧電流検出回路
15 位相比較器(PC)
16 ループフィルタ(LPF)
17 電圧制御発振器(VCO)
18 スイッチ回路
19 基準信号発生回路
20 ジェネレータ
21 発振器
22 共振点検出回路
23 差動増幅器
24 砕石用プローブ
25 トリガー出力回路
26 CPU
27 電流値設定信号出力回路
30 可変周波数発振器
34 DAコンバータ(DAC)
40 ポンプヘッド
41 ポンプヘッド可動部分
42 ポンプヘッド固定部分
43 押さえ棒
44 開閉検知用スイッチ
45 フォトインタラプタ

Claims (3)

  1. 生体組織を処置するための超音波振動を発生可能な超音波振動子と、
    前記超音波振動子を駆動するための駆動信号を発生する第1の発振手段と、
    前記第1の発振手段から前記超音波振動子に供給される駆動信号の位相情報を検出する位相情報検出手段と、
    前記位相情報検出手段の検出結果に基づき、前記第1の発振手段の発振周波数を前記超音波振動子の共振周波数に制御可能なPLL制御手段と、
    前記共振周波数を含む所定の周波数範囲で掃引され掃引信号を発生する可変周波数発振器から構成される第2の発振手段と、
    前記可変周波数発振器から構成される第2の発振手段からの掃引信号と、前記位相情報検出手段からの検出信号とを切り替えて前記PLL制御手段に出力する切り替え出力手段と、
    前記PLL制御手段での位相比較の結果に基づき、前記切り替え出力手段を制御する切り替え制御手段と、
    を具備することを特徴とする超音波手術装置。
  2. 前記超音波振動子に供給される駆動信号の電流を設定可能な駆動電流設定手段と、
    前記駆動電流設定手段で設定された駆動電流設定値に基づいて前記駆動信号を制御する電流制御部とを更に具備することを特徴とする請求項1記載の超音波手術装置。
  3. 前記駆動電流設定手段は、前記電流制御部によって制御された前記駆動信号の電圧波形が変調波になるように前記駆動電流設定値を所定周期で変更することを特徴とする請求項2記載の超音波手術装置。
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