JP4111928B2 - レジンボンドワイヤソーおよびその製造方法 - Google Patents

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本発明は、切断加工中における砥粒の脱落防止と切り粉の排出性能を高めたレジンボンドワイヤソーおよびその製造方法に関する。
各種の半導体デバイスの製造分野では、シリコンウエハの大口径にともない、シリコンインゴットからの切り出し法も大口径化に対応しやすいワイヤソーカット法へ移行されつつある。このワイヤソーとしては、芯線の周面にWAやGCまたはダイヤモンド、cBNなどの砥粒を固着させた固定砥粒方式のワイヤソーが使用されている。この固定砥粒方式のワイヤソーとしては、電着により砥粒を固着させる電着ワイヤソーとレジンを結合剤として砥粒を固着させるレジンボンドワイヤソーとがあるが、電着ワイヤソーには、数十〜数百kmにも及ぶ長尺の芯線に砥粒を電着させることが事実上不可能であるという製造上の問題と、破断ねじり強度や曲げ強度が低いため加工時に断線しやすいという使用上の問題があり、このような欠点を改善したものとしてレジンボンドワイヤソーが開発され、いまやレジンボンドワイヤソーがワイヤソーの主流となりつつある。
ところで、ワイヤソーを使用してシリコンインゴットなどの切断加工を行う際に、被加工物との接触による樹脂層の磨耗や振動などにより砥粒が脱落しやすいという問題がある。この問題に対して、芯線の表面に細かい凹みを形成し砥粒をこの凹みに入り込ませて芯線に固着させたワイヤソー(特許文献1参照)や、芯線と砥粒層の間に接着用樹脂層を形成して砥粒層を接着したワイヤソー(特許文献2参照)などが提案されている。
また、切断加工時に生じる切り粉が砥粒間の隙間に溜まって目詰まりが生じ、切れ味が低下するという問題がある。この問題に対して、砥粒分布を密な部分と粗な部分を螺旋状に形成し、密な部分の切削作用で発生した切り粉を粗な部分に排除するようにしたワイヤソーが提案されている(特許文献3参照)。本出願人らも、芯線に施した軟質金属メッキ層に螺旋状の多条の溝を形成し、この螺旋状の溝に砥粒の一部を埋設したワイヤソーを提案している(特許文献4参照)。また、特許文献2と同様に、プライマリーコートを施したものが特許文献5に開示されており、特許文献3と同様に、螺旋状に砥粒を電着したものが、特許文献6に開示されている。
特開平10−328932号公報 特開2000−246542号公報 特開2000−271872号公報 特開2002−331466号公報 特許第3390686号号公報 特開平9−254008号公報
特許文献1記載のワイヤソーは、機械的処理や電気化学的処理によって芯線表面に無数の梨地状の凹みを形成し、砥粒と結合剤の混合物を芯線の表面に塗布し、これをダイスで絞って砥粒を凹みに入り込ませて外径を均一化し、焼き付けにより砥粒と結合剤を芯線に固着する方法によって製造されるものである。しかしながら、このワイヤソーにおいては、凹み形成により芯線の表面積が増大することによる芯線と樹脂層の接着力増加は期待できるものの、砥粒はたんに凹みに入り込んでいるだけであるので、砥粒そのもの脱落を防止する効果はあまり期待できない。また、機械的処理による凹みの形成では、芯線に損傷を与え、切断加工中にワイヤソーが断線するおそれがある。電気化学的処理では芯線に損傷を与えることは少ないが、砥粒の脱落を防止できるほどの十分な凹みを形成することは難しい。
特許文献2記載のワイヤソーは、たとえば、芯線(銅メッキピアノ線)に2μmの厚さでエポキシ樹脂をプライマリーコートし、その上に砥粒層を形成する方法によって製造されるものである。しかしながら、このワイヤソーにおいては、接着用樹脂層表面に新たな接着界面が形成されるだけであり、しかも接着界面は平滑な面であるために、砥粒層の剥離を防止する効果は低い。
特許文献3記載のワイヤソーは、たとえば、砥粒を混在した未硬化樹脂を付着した芯線を非円形孔のダイスを回転させながら通過させて螺旋状の粗密の砥粒層を形成する方法によって製造されるものである。しかしながら、このワイヤソーにおいては、砥粒脱落防止用の方策は講じられていないので、切断加工時に砥粒が脱落しやすいという問題は解決されない。この点、特許文献4記載のワイヤソーでは、砥粒の脱落防止と良好な切り粉の排出の両方の効果が得られる。ただし、特許文献4記載のワイヤソーでは接着用樹脂層は設けていないので、砥粒の脱落防止効果は完全ではない。また、特許文献5記載のワイヤソーでは、接着用樹脂層表面に新たな接着界面が形成されるだけであり、しかも接着界面は平滑な面であるために、砥粒層の剥離を防止する効果は低い。また、特許文献6記載のワイヤソーでは、螺旋状に砥粒を固着しているのみであり、切断加工時に砥粒が脱落しやすいという問題はやはり解決されていない。
本発明が解決すべき課題は、レジンボンドワイヤソーにおいて、切断加工中における砥粒の脱落防止と切り粉の排出性向上の両方の機能をより高めることにある。
本発明は、芯線の表面に樹脂を結合剤として砥粒を固着させたレジンボンドワイヤソーであって、芯線と砥粒層との間に接着用樹脂層が設けられており、前記接着用樹脂層に螺旋状の凹部が形成されているレジンボンドワイヤソーである。前記接着用樹脂層は二層に形成されており、芯線側は熱硬化性樹脂で形成され、砥粒層側は感光性樹脂で形成されていることが望ましい。
上記のレジンボンドワイヤソーは、芯線を一定の速度で送りながら、容器に収容した液状樹脂中を通過させて芯線に液状樹脂を被覆し、硬化させて接着用樹脂層を形成する工程と、接着用樹脂層を形成した芯線を一定の速度で送りながら、接着用樹脂層に螺旋状の凹部を形成する工程と、接着用樹脂層に螺旋状の凹部を形成した芯線を一定の速度で送りながら、容器に収容した砥粒と液状樹脂の混合物中を通過させて接着用樹脂層に砥粒と液状樹脂の混合物を被覆し、硬化させて芯線に砥粒層を固着させる工程とを含む製造方法により製造することができる。ここで、前記接着用樹脂層を形成する工程を、容器に収容した液状の熱硬化性樹脂中を通過させて芯線に液状の熱硬化性樹脂を被覆し、硬化させて一層目の接着用樹脂層を形成する段階と、続いて容器に収容した液状の感光性樹脂中を通過させて一層目の接着用樹脂層に液状の感光性樹脂を被覆し、硬化させて二層目の接着用樹脂層を形成する段階の二段階とすることができる。
レジンボンドワイヤソーの芯線と砥粒層との間に接着用樹脂層を設け、この接着用樹脂層に螺旋状の凹部を形成したことにより、接着用樹脂層の表面積が増大して、接着用樹脂層と砥粒層との接着強度が向上し、切断加工時の砥粒の脱落が防止される。さらに、砥粒層外面に接着用樹脂層の螺旋状の凹部に対応した螺旋状の凹部が形成され、切断加工時の切り粉の排出性能が向上する。
接着用樹脂層の芯線側を熱硬化性樹脂で形成することにより、熱硬化性樹脂は硬化時の縮合によって芯線をかしめる効果があるので、芯線と接着用樹脂層との接着強度が高くなる。一方、接着用樹脂層の砥粒層側を感光性樹脂で形成することにより、感光性樹脂は揮発成分を含んでいないので、螺旋状の凹部を安定的に形成することができる。
ワイヤソーの芯線としては通常ピアノ線などの高抗張力金属線が使用されるが、高抗張力金属の表面に銅や銅合金などの軟質金属によるメッキを施した芯線を使用することもできる。本発明においては、この芯線と砥粒層の間に接着用樹脂層を設け、この接着用樹脂層に螺旋状の凹部を形成する。螺旋状の凹部が形成された表面に液状樹脂と砥粒の混合物を被覆した後、所定の内径のダイスを通過させて硬化させる。このダイスを通過した際に表面張力により接着用樹脂層の螺旋状の凹部に対応した螺旋状の凹部が形成される。また、砥粒層の樹脂に揮発成分を添加すれば、硬化時の収縮でも接着用樹脂層の螺旋状の凹部に対応した螺旋状の凹部が形成することができる。
接着用樹脂層に螺旋状の凹部が形成されていることにより、接着用樹脂層の表面積が増大して、接着用樹脂層と砥粒層との接着強度が向上し、切断加工時の砥粒の脱落が防止され、ワイヤソーの寿命が延長する。さらに、砥粒層外面に螺旋状の凹部が形成されていることにより、切断加工時の切り粉の排出性能が向上し、良好な切れ味を継続することができる。
接着用樹脂層の厚さは、3〜10μmの範囲とするのが望ましい。接着用樹脂層の厚さが薄すぎると必要な深さの螺旋状の凹部を形成することができず、厚すぎると、ワイヤソーの外径を一定とした場合に芯線の径が小さくなりすぎ、芯線の強度に問題が生じる。さらに、この接着用樹脂層は熱硬化性樹脂と感光性樹脂の二層構造とするのが望ましい。熱硬化性樹脂は硬化時の縮合によって芯線をかしめる効果があるので、接着用樹脂層の芯線側を熱硬化性樹脂で形成することにより、芯線と接着用樹脂層との接着強度が高くなる。一方、熱硬化性樹脂には揮発成分が含まれているので、熱硬化性樹脂を砥粒層側に使用すると、螺旋状の凹部を安定的に形成することができない。感光性樹脂には揮発成分が含まれていないので、接着用樹脂層の砥粒層側を感光性樹脂で形成することにより、螺旋状の凹部を安定的に形成することができる。
接着用樹脂層に形成する螺旋状の凹部の深さは、2μm以上で砥粒平均粒径の20%以内とするのがよい。凹部の深さが2μm未満であると、凹部が浅いために凹部の効果が小さく、凹部の深さが砥粒平均粒径の20%を超えると、凹部に固着される砥粒が砥粒層内の樹脂に埋没してしまい、凹部を設けた効果がなくなってしまう。この接着用樹脂層のみに螺旋状の凹部を形成して砥粒の一部を埋設することで、芯線には何ら損傷を与えることがなく、ワイヤソーの断線のおそれもない。この場合、凹部に相当する部分の砥粒層の砥粒は、凹部の耐摩耗性を向上させる機能を果たすもので、シリコンインゴットの切断には寄与しない。ワイヤソーの使用により砥粒層が摩耗して全体が一様になったときがワイヤソーの寿命となる。
上記のレジンボンドワイヤソーは、一部の工程を除いて従来公知のワイヤソーの製造設備と方法を利用して製造することができる。芯線として軟質金属メッキを施した芯線を使用する場合は、芯材である高抗張力金属線に銅や銅合金、金、錫、亜鉛やその合金などを用いて金属メッキを施す。芯線に形成する接着用樹脂層は、芯線を一定の速度で送りながら、容器に収容した液状樹脂中を通過させて芯線に液状樹脂を被覆し、硬化させる、公知の方法を応用して形成する。ここで、接着用樹脂層を熱硬化性樹脂層と感光性樹脂層の二層構造とする場合は、はじめに、芯線を容器に収容した液状の熱硬化性樹脂中を通過させて芯線に液状の熱硬化性樹脂を被覆し、硬化させて一層目の接着用樹脂層を形成し、続いて、容器に収容した液状の感光性樹脂中を通過させて一層目の接着用樹脂層に液状の感光性樹脂を被覆し、硬化させて二層目の接着用樹脂層を形成することができる。この接着用樹脂層に螺旋状の凹部を形成するには、接着用樹脂層を形成した芯線を一定の速度で送りながら、たとえば、非円形孔のダイスを芯線軸線方向に対して垂直な平面内に回転させながら芯線を通過させる方法や、芯線を押圧工具で挟み付けて芯線と押圧工具とを相対的に回転させる方法などを採用することができる。
砥粒層の形成は公知の方法により行うことができる。たとえば、接着用樹脂層に螺旋状の凹部を形成した芯線を容器に収容した砥粒と液状樹脂の混合物中を通過させて接着用樹脂層に砥粒と液状樹脂の混合物を被覆し、この状態の芯線を所定の内径のダイスを通過させ、ダイスを通過した後の液状樹脂を硬化させて芯線に砥粒層を固着させることによりワイヤソーを製造する。また、砥粒層を構成する樹脂としては、感光性樹脂あるいは熱硬化性樹脂を使用することができる。しかし、液状樹脂の硬化時間を短縮して生産能率を高めるためには感光性樹脂を使用するのが望ましい。
図1は本発明の実施例におけるワイヤソーの部分正面図、図2は図1の縦断面図であり、図3の(a)は接着用樹脂層に形成した螺旋状の凹部を示す図、(b)は(a)のA−A線断面図であり、図4はワイヤソーの製造工程を示す図である。
本実施例のワイヤソー10は、図1および図2に示すように、芯線1に接着用樹脂層2を介して砥粒層3を固着させたもので、芯線1は、線径200μmのピアノ線1aにCu−Zn合金をメッキしたものであり、メッキ層1bは厚さ1μm以下の軟質金属層である。接着用樹脂層2は、芯線1側の熱硬化性樹脂層2aと砥粒層3側の感光性樹脂層2bからなる二層構造の樹脂層である。砥粒層3は、ボンド層3aにより砥粒3bを固着させたものである。ボンド層3aは感光性樹脂からなるレジンボンドであり、砥粒3bは平均粒径が45μmのダイヤモンド砥粒である。
本実施例のワイヤソー10においては、接着用樹脂層2は、全体の厚さは6μmで、厚さ2μmのポリウレタン樹脂からなる熱硬化性樹脂層2aと厚さ4μmのポリウレタンアクリレート樹脂からなる感光性樹脂層2bの二層構造としている。接着用樹脂層2は、図4に示す製造工程の前半で形成される。同図に示すように、芯線1を容器20に収容した液状の熱硬化性樹脂21中を通過させて芯線1に液状の熱硬化性樹脂21を被覆し、ダイス22により被覆厚さを均一化し、加熱装置23により硬化させて一層目の熱硬化性樹脂層2aを形成した被覆芯線11とし、続いて、容器30に収容した液状の感光性樹脂31中を通過させて熱硬化性樹脂層2aに液状の感光性樹脂31を被覆し、ダイス32により被覆厚さを均一化するとともに螺旋状の凹部2cを形成し、紫外線照射装置33により硬化させて二層目の感光性樹脂層2bを形成させた被覆芯線13とする。
被覆芯線13には、図3の(b)に示すように、メッキ層1bの上に熱硬化性樹脂層2aと感光性樹脂層2bが形成され、砥粒層3側である外側の感光性樹脂層2bには、図3の(a)に示すように、深さ3μm、幅0.5mmの螺旋状の凹部2cが形成されている。この凹部2cは、感光性樹脂31が被覆された被覆芯線12がダイス32を通過するときに、非円形孔のダイス32を芯線軸線方向に対して垂直な平面内に回転させることにより螺旋状に形成される。
砥粒層3の形成方法は従来法と同様である。接着用樹脂層2の感光性樹脂層2bに螺旋状の凹部2cを形成した被覆芯線13を、容器40に収容した砥粒と液状の感光性樹脂の混合物41中を通過させて感光性樹脂層2bに砥粒と液状の感光性樹脂の混合物41を被覆し、この状態の被覆芯線14の被覆厚さをダイス42により均一化し、紫外線照射装置43により硬化させることによって、最終的に芯線1に接着用樹脂層2を介して砥粒層3を固着させたワイヤソー10となる。
かくしてワイヤソー10には、芯線1と砥粒層3との間に接着用樹脂層2が設けられ、この接着用樹脂層2の砥粒層3側の感光性樹脂層2bに螺旋状の凹部2cが形成されていることにより、接着用樹脂層2の表面積が増大して、接着用樹脂層2と砥粒層3との接着強度が向上し、切断加工時の砥粒の脱落が防止される。さらに、砥粒層3外面に接着用樹脂層2の螺旋状の凹部2cに対応した螺旋状の凹部3cが形成され、切断加工時の切り粉の排出性能が向上する。
〔試験例〕
本発明の効果を確認するために、上記実施例のワイヤソー(発明品)と、一層の接着用樹脂層のみを形成した特許文献2記載のワイヤソー(比較品1)と、接着用樹脂層はなく、螺旋状の粗密の砥粒層を形成した特許文献3記載のワイヤソー(比較品2)と、芯線に施した軟質金属メッキ層に形成した螺旋状の多条の溝に砥粒の一部を埋設した特許文献4記載のワイヤソー(比較品3)を使用して、以下の試験条件で切断試験を行った。
切断装置:単線切断装置
ワイヤ速度:平均400m/min
ワイヤテンション:19.6N
被加工物:シリコンインゴット
表1に切り出し枚数が50枚時点でのワイヤソーの砥粒の脱落状況と所定の加工時間で切り出しが可能であった総切り出し枚数を示す。
Figure 0004111928
注) 砥粒脱落個数は、顕微鏡観察により測定したワイヤソー1mm長さにおける砥粒脱落個数である。
表1からわかるように、発明品は比較品1〜3に比して砥粒の脱落が1/2以下と少なく、総切り出し枚数も比較品よりも20〜70%程度向上している。比較品1と比較品3は砥粒の脱落防止効果は比較的良いほうであるが、発明品は接着用樹脂層と砥粒層との接着力が強く、砥粒の脱落はさらに少なかった。比較品2と比較品3は切り粉排出能が比較的良いほうであるが、発明品は砥粒脱落個数が少なく良好な切れ味が持続するため、さらに優れている。
本発明に係るワイヤソーは、シリコンインゴットを切断してウエハを製造する際などに使用される切断工具として利用することができ、ワイヤソーの寿命を向上させることでウエハ生産能率を向上させるとともに、ワイヤソーの廃棄量を削減することができる。
本発明の実施例におけるワイヤソーの部分正面図である。 図1のワイヤソーの縦断面図である。 (a)は接着用樹脂層に形成した螺旋状の凹部を示す図であり、(b)は(a)のA−A線断面図である。 ワイヤソーの製造工程を示す図である。
符号の説明
1 芯線
1a ピアノ線
1b メッキ層
2 接着用樹脂層
2a 熱硬化性樹脂層
2b 感光性樹脂層
2c 凹部
3 砥粒層
3a ボンド層
3b 砥粒
3c 凹部
10 ワイヤソー
11〜14 被覆芯線
20,30,40 容器
21 液状の熱硬化性樹脂
22,32,42 ダイス
23 加熱装置
31 液状の感光性樹脂
33,43 紫外線照射装置
41 砥粒と液状の感光性樹脂の混合物

Claims (2)

  1. 芯線の表面に樹脂を結合剤として砥粒を固着させたレジンボンドワイヤソーであって、芯線と砥粒層との間に砥粒を含まない接着用樹脂層が設けられており、前記接着用樹脂層に螺旋状の凹部が形成され
    前記砥粒層には前記接着用樹脂層に形成された前記螺旋状の凹部に対応した形状の螺旋状の凹部が形成され、
    前記接着用樹脂層は二層に形成されており、芯線側は熱硬化性樹脂で形成され、砥粒層側は感光性樹脂で形成されているレジンボンドワイヤソー。
  2. 芯線を一定の速度で送りながら、容器に収容した液状樹脂中を通過させて芯線に液状樹脂を被覆し、硬化させて接着用樹脂層を形成する工程と、接着用樹脂層を形成した芯線を一定の速度で送りながら、接着用樹脂層に螺旋状の凹部を形成する工程と、
    着用樹脂層に螺旋状の凹部を形成した芯線を一定の速度で送りながら、容器に収容した砥粒と液状樹脂の混合物中を通過させて接着用樹脂層に砥粒と液状樹脂の混合物を被覆し、硬化させて芯線に形成された前記接着用樹脂層の螺旋状の凹部に対応した形状の螺旋状の凹部を有する砥粒層を固着させる工程とを含み、
    前記接着用樹脂層を形成する工程を、容器に収容した液状の熱硬化性樹脂中を通過させて芯線に液状の熱硬化性樹脂を被覆し、硬化させて一層目の接着用樹脂層を形成する段階と、続いて容器に収容した液状の感光性樹脂中を通過させて一層目の接着用樹脂層に液状の感光性樹脂を被覆し、硬化させて二層目の接着用樹脂層を形成する段階の二段階とするレジンボンドワイヤソーの製造方法。
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