JP4111077B2 - Solid polymer electrolyte fuel cell - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電解質として高分子膜を用いる固体高分子電解質型の燃料電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
固体高分子電解質型燃料電池(PEFC:Polymer Electrolyte Fuel Cell)は、電解質に高分子膜を用いる燃料電池であり、出力密度が高く、電池寿命が長い等の特徴を有している。
【0003】
図5は、従来の固体高分子電解質型燃料電池のセルの概略構造の一例を示す断面図である。
【0004】
このセル50は、膜―電極接合体であるMEA(Membrane and Electrode Assembly)53と、このMEA53の両面を挟持する一対のセパレータ60、64とで構成されている。
【0005】
MEA53は、中央に配置される固体高分子電解質膜51の両面に、電極となる触媒層として、アノード側触媒層54とカソード側触媒層55とが接合されており、それぞれの触媒層の外側には、集電及びガスを拡散するための拡散層52が接合されている。
【0006】
MEA53の両側に配置される、アノードの側セパレータ60、及び、カソード側のセパレータ64には、それぞれの拡散層52に接する面にガス流路61、65が形成されている。
【0007】
このガス流路61、65は、反応ガスをセパレータ内の一定の流路に沿って通過させて効率良く拡散層に接触させるためのものである。例えば、図6に示すように、カソード側のセパレータ64では、ガス流路入口66から供給される反応ガスが、仕切り壁68に沿ってセパレータ内を往復しながら矢印に沿って通過して、ガス流路出口67から排出されるようにカソード側ガス流路65が形成されている。なお、アノード側セパレータ60においても、同様のガス流路入口62とガス流路出口63を有するガス流路61が形成されている。
【0008】
そして、上記の一対のセパレータ60、64で、MEA53の両面を挟持することによってセル50が構成されており、このセル50を複数枚積層して燃料電池スタックとして発電が行われる。
【0009】
ここで、上記の触媒層としては、従来、貴金属をカーボン上に担持した貴金属担持カーボン触媒が用いられている。カーボン上に担持させることにより、比表面積を大きくして反応を促進させることができる。また、貴金属としては水素や酸素の酸化還元反応性に優れる点から、カソード側では白金が通常使用され、アノード側ではガス中に含まれる微量の一酸化炭素により白金が被毒されて触媒性能が低下するため、ルテニウムを混合させた白金−ルテニウム合金を使用するのが一般的である。
【0010】
上記の触媒の構成材料のうち、白金単独では、酸素還元反応は4電子還元で進むので副反応による過酸化物等が生成することはない。しかし、白金以外の構成材料、特にカーボンを用いた場合には、酸化還元活性が低下するので反応速度が遅く、中間生成物として過酸化水素等の過酸化物が生成されやすくなる(非特許文献1参照)。
【0011】
そして、この中間生成物は、カソード側触媒層55と接する固体高分子電解質膜51の表面に作用して膜を劣化させる。また、生成した過酸化水素は、鉄イオン、塩化物イオンなどが存在するとその触媒作用により、反応性の高いOHラジカル等に変化して膜の劣化を促進する。
【0012】
上記のような反応は、酸素還元反応が行われるカソード側で主に生じるが、アノード側においても、カソード側の酸素の一部が固体高分子電解質膜51を通過することにより、アノード側触媒層54と接する固体高分子電解質膜51の表面で同様の反応を生じて膜を劣化させる場合がある(非特許文献2参照)。
【0013】
このような触媒層中のカーボン等の存在による固体高分子電解質膜51の劣化を防止するため、例えば、下記特許文献1には、過酸化物の形成を防止又は分解するために、触媒層にCo、Fe、Cr、Mn、Cu、V、Ru、Pd、Ni、Mo、SnおよびWから選択された少なくとも1種の元素を含んでいる添加剤を添加することが開示されている。
【0014】
また、下記特許文献2には、低い電流密度での燃料電池の出力をさらに向上させるために電極触媒を含有する反応層の構造として、反応層が、貴金属担持カーボン触媒と、イオノマーと、更に、高い比表面積を有する高分散性の担体不含の貴金属粉末である黒粉状貴金属とを含有することが開示されている。
【0015】
【非特許文献1】
Halina S. Wroblowa、他,“Electroreduction of oxygen A new mechanistic criterion”,J.Electroanal.Chem.,69(1976)195-201
【非特許文献2】
R.Hodgdon,J.R.Boyack and A.B.LaConti、他,“Advance Development and Laboratory Technical Report”,No.65DE5,General Electric Co.,West Lymm,MA,1966
【特許文献1】
特開2003−86188号公報
【特許文献2】
特開2002−110180号公報
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
上記の従来技術のうち、特開2003−86188号公報の触媒層には、過酸化物の形成を防止するために、Co、Fe、Cr等が触媒層に添加されており、白金以外の材料が混合されるため、上記のように触媒層において過酸化物が生成する可能性がある。
【0017】
また、特開2002−110180号公報の反応層においては、カーボン担体を含まない貴金属粉末である黒粉状貴金属の使用によって、過酸化水素の抑制をある程度抑制することができる。しかし、この反応層では、黒粉状貴金属と貴金属担持カーボン触媒とを混合して用いているため、やはり触媒層の全領域に渡ってカーボン触媒が存在することになる。したがって、上記の過酸化物等の生成の防止が不充分である。
【0018】
本発明は、以上の問題点を鑑みてなされたもので、過酸化物等の生成による電池性能の低下を防止し、かつ、低コストで製作可能な触媒層を有する固体高分子電解質型燃料電池を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の固体高分子電解質型燃料電池は、固体高分子電解質膜と、前記固体高分子電解質膜の両面に接合された触媒層と、この触媒層の外側に接合された拡散層とで構成される膜―電極接合体を、前記拡散層に接する面にガス流路が形成された一対のセパレータで挟持してなる固体高分子電解質型燃料電池において、
前記触媒層のカソード側又はアノード側の少なくとも一方は、前記ガス流路の流れ方向に沿って少なくとも2つの領域から形成されており、前記ガス流路の上流側の領域はカーボンを含有しない貴金属触媒からなり、前記ガス流路の下流側の領域は貴金属をカーボン上に担持した貴金属担持カーボン触媒からなることを特徴とする。
【0020】
一般的な固体高分子電解質型燃料電池において、例えばカソード側での運転は、発電装置システムの効率を低下させないように、運転温度より露点が低い乾燥した反応ガスをセパレータのカソードガス流路入口から供給して、加湿のためのエネルギーを低減させた状態で行われる。
【0021】
この場合、ガス流路の上流側の領域となる、ガス流路入口66付近の触媒層領域においては、反応ガスが乾燥していることによって触媒層中の電解質膜のプロトン導電性が低下するため、特に電極反応が充分に進まずに過酸化物が生成しやすくなる。一方、ガス流路の下流側の触媒層領域となる、ガス流路出口67付近の触媒層においては過酸化物の生成は少ない。
【0022】
本発明の固体高分子電解質型燃料電池によれば、上記の過酸化物の発生する領域を考慮して、ガス流路の上流側の領域にのみ、カーボンを含有しない貴金属触媒を用いたので、ガス流路の上流側での過酸化物の発生による固体高分子電解質膜の劣化を防止できる。
【0023】
また、一方、ガス流路の下流側の領域には、従来から用いられている貴金属担持カーボン触媒を設けたので、白金等の高価な貴金属の触媒層全体における使用量を低減させ、製造コストを抑えることができる。
【0024】
本発明においては、前記2つの領域から形成される触媒層において、前記カーボンを含有しない貴金属触媒で形成された領域の割合が、前記触媒層の全領域に対して、前記ガス流路の上流側の入口から3〜20%の範囲であることが好ましい。これによれば、過酸化物の発生を抑制することにより固体高分子電解質膜の劣化を防止でき、かつ、触媒層における貴金属使用量の低減という目的を、最も効果的に達成することができる。
【0025】
また、本発明においては、前記2つの領域から形成される触媒層がカソード側に配置され、前記カーボンを含有しない貴金属触媒が黒粉状白金からなり、前記貴金属担持カーボン触媒は白金担持カーボンからなることが好ましい。これによれば、カソード側においては酸素が供給されるので上記の過酸化物の生成が起こりやすいので、上記の2つの領域から形成される触媒層をカソード側に配置することが特に有効である。また、カーボンを含有しない貴金属触媒として黒粉状白金を用いることで、特に効果的に過酸化物の生成を防止できる。
【0026】
更に、本発明においては、前記2つの領域から形成される触媒層がアノード側に配置され、前記カーボンを含有しない貴金属触媒が黒粉状白金―ルテニウム合金からなり、前記貴金属担持カーボン触媒は、白金―ルテニウム合金担持カーボンからなることも好ましい。これによれば、アノード側触媒においても、カソード側から拡散してきた酸素が基点となってOHラジカル等を生成するので、上記の2つの領域から形成される触媒層をアノード側に配置することで、OHラジカル等の生成による固体高分子電解質膜の劣化を防止できる。また、カーボンを含有しない貴金属触媒として黒粉状白金―ルテニウム合金を用いることで、ルテニウムの存在によって、ガス中に含まれる微量の一酸化炭素により白金が被毒されて触媒性能が低下することを防止できる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。図1〜3には、本発明の固体高分子電解質型燃料電池の一実施形態が示されている。
【0028】
図1は本発明の固体高分子電解質型燃料電池の概略構成を示す断面図であり、図2は本発明の固体高分子電解質型燃料電池を構成するカソード側のセパレータを電極側から見た正面図、図3は本発明の固体高分子電解質型燃料電池を構成するMEAをカソード側から見た正面図である。
【0029】
図1に示すように、このセル10は、MEA13と、このMEA13の両面を挟持する一対のセパレータである、アノード側のセパレータ20及びカソード側のセパレータ24とで構成されている。
【0030】
セパレータ20、24には、それぞれの拡散層12に接する面にガス流路21、25が形成されている。すなわち、図2に示すように、例えば、カソード側のセパレータ24には、ガス流路入口26から供給される反応ガスが、仕切り壁28に沿ってセパレータ内を往復しながら矢印に沿って通過して、ガス流路出口27から排出されるようにカソード側ガス流路25が形成されている。なお、アノード側のセパレータ20においても同様のガス流路21が形成されている。
【0031】
そして、このガス流路25の全面積は、図1〜3に示すように、カソード側触媒層15の全面積とほぼ等しくなるように構成されている。すなわち、図2における、ガス流路入口26からガス流路出口27に至るガス流路25の全領域の高さHと幅Wは、図3に示すMEA13における、拡散層12(アノード側触媒層14と同じ面積を有する)の全領域の高さHと幅Wと等しくなるように構成されている。
【0032】
セパレータは20、24は、反応ガスを供給する際の流路となり、セルで発生した電気を通す導体としての役割を担っている。また、流路が加工されるため強度も要求され、更に反応ガスのみでなくMEAにも接触しているため、化学的に安定していることも必要である。その材質としては、カーボンや、ステンレス、アルミニウム等が好適に使用される。
【0033】
MEA13は、中央に配置された固体高分子電解質膜11の両面に、電極となる触媒層である、アノード側触媒層14とカソード側触媒層15がそれぞれ接合して形成されており、更に集電及びガスを拡散するための拡散層12が、前記アノード側触媒14層及びカソード側触媒15層の外側にそれぞれ接合されてMEA13を構成している。
【0034】
固体高分子電解質膜11の材質としては、分子中にプロトン交換基を有し、プロトン導電性電解質として機能する固体高分子であればよく、従来公知のイオン交換膜等が利用可能である。
【0035】
具体的には、スルホン酸基を持つポリスチレン系の陽イオン交換膜をカチオン導電性膜として使用したもの、フロロカーボンスルホン酸とポリビニリデンフロライドの混合膜、パーフルオロスルホン酸ポリマー等が使用できる。なかでも、パーフルオロスルホン酸ポリマーを用いることが好ましい。パーフルオロスルホン酸ポリマーとしては、例えばナフィオン(登録商標:デュポン社製)等を好適に用いることができる。
【0036】
また、固体高分子電解質膜11の形状、大きさも特に限定されないが、70〜350mm角が好ましい。
【0037】
次に、本発明の特徴である触媒層について説明すると、この実施形態においては、アノード側触媒層14(以下、触媒層14ともいう)とカソード側触媒層15(以下、触媒層15ともいう)は、それぞれ2つの領域から形成されている。
【0038】
すなわち、アノード側触媒層14は、セパレータ20を挟持した際に、セパレータ20のガス流路入口22側、すなわちガス流路の上流側に相当する領域となるアノード側触媒層14a(以下、触媒層14aという)と、セパレータ20のガス流路出口23側、すなわちガス流路の下流側に相当する領域となるアノード側触媒層14b(以下、触媒層14bという)とから形成されている。
【0039】
また、カソード側触媒層15も同様に、セパレータ24を挟持した際に、セパレータ24のガス流路入口26側、すなわちガス流路の上流側に相当する領域となるカソード側触媒層15a(以下、触媒層15aという)と、セパレータ24のガス流路出口27側、すなわちガス流路の下流側に相当する領域となるカソード側触媒層15b(以下、触媒層15aという)とから形成されている。
【0040】
触媒層14a、15aの領域の割合としては、触媒層14、15のそれぞれの全領域に対して、ガス流路22、26の上流側の入口から3〜20%の範囲であることが好ましい。
【0041】
すなわち、図1、2における上記の触媒層14a、15aの領域である高さL×幅Wは、触媒層14、15の高さHと幅Wを用いて以下の式(I)を満たすようにLを選択して形成することが好ましい。
【0042】
0.03×(H×W)≦L×W≦0.2×(H×W) ・・・(I)
触媒層14、15の全領域に対する、触媒層14a、15aのそれぞれの領域の割合が、ガス流路22、26の上流側の入口から3%未満であると、カーボンを含有しない貴金属触媒の領域が少な過ぎるので過酸化物の生成の抑制が不充分であるので好ましくなく、20%を超えるとカーボンを含有しない貴金属触媒の領域が多くなって貴金属の使用量が増加し、コストが増大するので好ましくない。
【0043】
次に、本発明においては、このガス流路の上流側に相当する領域である触媒層14a、15aの領域はカーボンを含有しない貴金属触媒からなり、ガス流路の下流側に相当する領域である触媒層14b、15bの領域は貴金属をカーボン上に担持した貴金属担持カーボン触媒からなることを特徴としている。
【0044】
本発明において、カーボンを含有しない貴金属触媒とは、カーボン担持貴金属以外の触媒を表し、カーボン以外の担体に貴金属を担持した触媒と、担体を含まない貴金属触媒とを含む意味である。上記のカーボン以外の担体としては、シリカ(SiO2)、アルミナ(Al2O3)、ゼオライト等が挙げられる。
【0045】
また、上記の貴金属としては、白金、白金−ルテニウム合金等を用いることができる。これらは、高い比表面積、具体的には1g当たり50m2以上である、高分散性の粒状又は粉状の微粒子であることが好ましい。このようなカーボンを含有しない貴金属触媒としては、黒粉状白金触媒、黒粉状白金−ルテニウム合金触媒等が挙げられる。これらは市販のものを利用でき、例えば、黒粉状白金触媒としては、100% Platinum Black Fuel Cell Grade(商品名:E-TEK Inc.製)や、Ptブラック(商品名:徳力本店製)を用いることができる。
【0046】
一方、貴金属をカーボン上に担持した貴金属担持カーボン触媒としては、従来公知の白金担持カーボン触媒や、白金−ルテニウム合金担持カーボン触媒等を用いることができる。
【0047】
本発明においては、上記の前記2つの領域から形成される触媒層は、カソード側、アノード側のいずれに配置してもよく、両方に配置してもよい。
【0048】
カソード側に配置する場合には、図1における触媒層15aのカーボンを含有しない貴金属触媒が黒粉状白金からなり、触媒層15bの貴金属担持カーボン触媒は白金担持カーボンからなることが好ましい。
【0049】
また、アノード側に配置する場合には、図1における触媒層14aのカーボンを含有しない貴金属触媒が黒粉状白金―ルテニウム合金からなり、触媒層14bの貴金属担持カーボン触媒は、白金―ルテニウム合金担持カーボンからなることが好ましい。
【0050】
上記の触媒層14、15の形成は、上記の触媒を、例えば、パーフルオロスルホン酸ポリマーを溶解した溶液等と混合することによりペースト状にして、上記の領域に応じて固体高分子電解質膜11上に分割して塗布形成した後、拡散層12と熱プレス等によって一体化してMEA13を形成ればよい。また、ペーストをあらかじめ拡散層12上に上記の領域に応じて塗布して形成した後、固体高分子電解質膜11と熱プレス等によって一体化してもよい。このように、本発明における触媒層には、上記の触媒以外に、この触媒を分散させて固着させるための樹脂等を含んでいてもよく、その他の添加剤等を含んでいてもよい。なお、ガス拡散層12としては、カーボン繊維(炭素繊維)よりなる、シート状のカーボンペーパーやカーボンクロスを用いることができる。
【0051】
上記の方法によって得られた、MEA13は、発電時には、図1に示すようにセパレータ20、24で挟み込み一体化させてセル10を構成する。
【0052】
上記の構造のセル10は、反応ガス入口部に相当する触媒層のみにカーボンを含有しない貴金属触媒を使用することで,白金等の高価な貴金属の使用量を抑えつつ、効果的に過酸化物の生成を防ぐことができ,電池を長期にわたり安定に運転することが可能となる。
【0053】
【実施例】
以下、実施例を挙げて、本発明を更に具体的に説明する。
【0054】
実施例1
以下の手順で、図1に示すような構成の固体高分子電解質型燃料電池を作成した。
【0055】
A)アノード側電極の形成
黒粉状白金−ルテニウム合金触媒(合金比2:1)と電解質樹脂溶液(ナフィオン、登録商標:デュポン社製)とを、触媒:樹脂=2:1(重量比)の割合で混合して触媒分散スラリーを得た。
【0056】
該スラリーをPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)により撥水処理したカーボンペーパー基材(100mm×100mm、TGPH60東レ製)からなるガス拡散層12上に塗布した。塗布は、全触媒層面積W×Hの20%となるように行ない、具体的には、セパレータを挟持した際に、アノード側のガス流路入口22側から20mmの位置まで、すなわちガス拡散層12の上端から20mm×100mmの範囲に塗布し、これを乾燥してカーボンを含有しないアノード側触媒層14aを形成した。なお、アノード側触媒層14aに含まれる白金量は3mg/cm2となるように塗布した。
【0057】
次に、白金−ルテニウム合金(合金比2:1)をカーボン担体に担持した白金−ルテニウム合金担持カーボン触媒と、電解質樹脂溶液(ナフィオン、登録商標:デュポン社製)とを、触媒:樹脂=2:1(重量比)の割合で混合して触媒分散スラリーを得た。
【0058】
該スラリーを上記のアノード側触媒層14aを形成した部分以外の範囲、すなわち80mm×100mmの範囲のガス拡散層12上に塗布してアノード側触媒層14bを形成した。この際、触媒層に含まれる白金量が0.5mg/cm2なるように塗布して乾燥し、アノード側触媒層14a、14bが同一のガス拡散層12上に、面積比2:8で形成されたアノード用のガス拡散電極を形成した。
【0059】
B)カソード側電極の形成
黒粉状の白金触媒と電解質樹脂溶液(ナフィオン、登録商標:デュポン)とを、触媒:樹脂=2:1(重量比)の割合で混合して触媒分散スラリーを得た。
【0060】
該スラリーを、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)により撥水処理したカーボンペーパー基材(100mm×100mm、TGPH60東レ製)からなるガス拡散層12上に塗布した。塗布は、全触媒層面積W×Hの20%となるように行ない、具体的には、セパレータを挟持した際に、カソード側のガス流路入口26側から20mmの位置まで、すなわちガス拡散層12の上端から20mm×100mmの範囲に塗布し、これを乾燥してカーボンを含有しないカソード側触媒層15aを形成した。なお、カソード側触媒層15aに含まれる白金量は3mg/cm2となるように塗布した。
【0061】
次に、白金をカーボン担体に担持した白金担持カーボン触媒と、電解質樹脂溶液(ナフィオン、登録商標:デュポン)とを、触媒:樹脂=2:1(重量比)の割合で混合して触媒分散スラリーを得た。
【0062】
該スラリーを上記触媒層15aを形成した部分以外の範囲、すなわち80mm×100mmの範囲のガス拡散層12上に塗布してカソード側触媒層15bを形成した。この際、触媒層に含まれる白金量が0.5mg/cm2となるように塗布して乾燥し、カソード側触媒層15aと15bが同一のガス拡散層12上に、面積比2:8で形成されたカソード用のガス拡散電極を作製した。
【0063】
C)燃料電池セルの作製
高分子電解質膜11として、120mm×120mmで厚さ約50μmのナフィオン112(デュポン社製)を使用した。
【0064】
この高分子電解質膜11を、上記の工程で形成したアノード側電極とカソード側電極で、触媒層が内側を向くように配置して挟み込んだ。
【0065】
この状態で、熱プレス装置にセットして、温度140℃、圧力5MPa、時間5分の条件でホットプレスを行いMEA13を形成した。
【0066】
このMEA13を図1に示すようなアノード側のセパレータ20、及びカソード側のセパレータ24(共にカーボン製)で挟持して実施例1のセルを得た。
【0067】
実施例2
アノード側触媒層14aと14bとの面積比が1:1、カソード側触媒層15aと15bとの面積比が1:1となるように電極を形成した以外は、実施例1と同様の条件で、実施例2のセルを得た。
【0068】
比較例1
アノード側触媒層14aと14bとの面積比が10:0、カソード側触媒層15aと15bとの面積比が10:0、すなわち、アノード側触媒層中の触媒がすべて黒粉状白金−ルテニウム合金触媒、カソード側触媒層中の触媒がすべて黒粉状白金触媒となるように電極を形成した以外は、実施例1と同様の条件で、比較例1のセルを得た。
【0069】
比較例2
アノード側触媒層14aと14bとの面積比が0:10、カソード側触媒層15aと15bとの面積比が0:10、すなわち、アノード側触媒層中の触媒がすべて黒粉状白金−ルテニウム合金担持カーボン触媒、カソード側触媒層中の触媒がすべて白金担持カーボン触媒となるように電極を形成した以外は、実施例1と同様の条件で、比較例2のセルを得た。
【0070】
上記の実施例1、2、比較例1、2のセルについて、MEAに使用される白金量及び触媒層の厚さをまとめて表1に示す。
【0071】
【表1】
【0072】
試験例
上記の実施例1、2、比較例1、2のセルについて発電試験を行ない、セル電圧の経時変化を測定した。発電条件は、アノード反応ガスとして80%H2+20%CO2の混合ガスを、カソード反応ガスとしては空気を使用した。発電条件は、セル温度80℃、アノード加湿温度70℃、カソード加湿温度70℃、電流密度0.4A/cm2、常圧で行った。図4に寿命試験(連続運転)の結果を示す。
【0073】
図4の結果より、従来の貴金属担持カーボン触媒を用いた比較例2のセル(図4におけるd)と比べて、実施例1、実施例2、比較例1のセル(それぞれ、図4におけるa、b、c)は、運転時間が5000時間以上の長時間でも約0.7Vが維持されており、電圧の低下が抑制されていることから、カーボンを含有しない触媒層を設けることによって、固体高分子電解質膜の経時劣化が少ないことがわかる。また、表1より、実施例1は比較例1に比べて白金の使用量が1/3であり、固体高分子電解質膜の経時劣化が少なく、かつ、製造コストが低いことがわかる。
【0074】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ガス流路の上流側の領域における過酸化物の発生を防止して、固体高分子電解質膜の劣化による燃料電池の寿命の低下を防止することができる。更に、カーボンを含まない貴金属触媒をガス流路の上流側の領域のみに使用したので、貴金属の使用量を低減させ、製造コストを抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の固体高分子電解質型燃料電池の一実施形態を示す断面図である。
【図2】 同固体高分子電解質型燃料電池を構成するカソード側のセパレータを電極側から見た正面図である。
【図3】 同固体高分子電解質型燃料電池を構成するMEAをカソード側から見た正面図である。
【図4】 実施例における電池寿命試験の結果を示す図表である。
【図5】 従来の固体高分子電解質型燃料電池の一例を示す断面図である。
【図6】 従来の固体高分子電解質型燃料電池を構成するカソード側セパレータの正面図である。
【符号の説明】
10 セル
11 固体高分子電解質膜
12 拡散層
13 MEA
14、14a、14b アノード側触媒層
15、15a、15b カソード側触媒層
20、24 セパレータ
21、25 ガス流路
22、26 ガス流路入口
23、27 ガス流路出口
28 仕切り
H 高さ
W 幅
L 高さ[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a solid polymer electrolyte type fuel cell using a polymer membrane as an electrolyte.
[0002]
[Prior art]
A polymer electrolyte fuel cell (PEFC) is a fuel cell that uses a polymer membrane as an electrolyte, and has features such as high output density and long battery life.
[0003]
FIG. 5 is a cross-sectional view showing an example of a schematic structure of a cell of a conventional solid polymer electrolyte fuel cell.
[0004]
The
[0005]
In the
[0006]
In the
[0007]
The
[0008]
A
[0009]
Here, as the catalyst layer, a noble metal-supported carbon catalyst in which a noble metal is supported on carbon is conventionally used. By carrying on carbon, the specific surface area can be increased to promote the reaction. In addition, as a noble metal, platinum ordinarily is used on the cathode side due to its excellent redox reactivity with hydrogen or oxygen, and platinum is poisoned by a small amount of carbon monoxide contained in the gas on the anode side, so that the catalytic performance is improved. In general, a platinum-ruthenium alloy mixed with ruthenium is used because of the decrease.
[0010]
Among the constituent materials of the catalyst, platinum alone does not generate peroxide or the like due to side reactions because the oxygen reduction reaction proceeds by four-electron reduction. However, when constituent materials other than platinum, particularly carbon, are used, the redox activity is reduced, so the reaction rate is slow, and peroxides such as hydrogen peroxide are likely to be generated as intermediate products (Non-Patent Documents). 1).
[0011]
The intermediate product acts on the surface of the solid
[0012]
The reaction as described above mainly occurs on the cathode side where the oxygen reduction reaction is performed, but also on the anode side, a part of the oxygen on the cathode side passes through the solid
[0013]
In order to prevent the deterioration of the solid
[0014]
Further, in Patent Document 2 below, as a reaction layer structure containing an electrode catalyst for further improving the output of a fuel cell at a low current density, the reaction layer comprises a noble metal-supported carbon catalyst, an ionomer, It is disclosed to contain a black powdery noble metal which is a highly dispersible carrier-free noble metal powder having a high specific surface area.
[0015]
[Non-Patent Document 1]
Halina S. Wroblowa, et al., “Electroreduction of oxygen A new mechanistic criterion”, J. Electroanal. Chem., 69 (1976) 195-201
[Non-Patent Document 2]
R. Hodgdon, JRBoyack and ABLaConti, et al., “Advance Development and Laboratory Technical Report”, No. 65DE5, General Electric Co., West Lymm, MA, 1966
[Patent Document 1]
JP 2003-86188 A
[Patent Document 2]
JP 2002-110180 A
[0016]
[Problems to be solved by the invention]
Among the above conventional techniques, in the catalyst layer of JP-A-2003-86188, in order to prevent the formation of peroxide, Co, Fe, Cr, etc. are added to the catalyst layer, and materials other than platinum are used. Therefore, there is a possibility that peroxide is generated in the catalyst layer as described above.
[0017]
Further, in the reaction layer of JP-A No. 2002-110180, suppression of hydrogen peroxide can be suppressed to some extent by using a black powdery noble metal that is a noble metal powder not containing a carbon support. However, in this reaction layer, since the black powdery noble metal and the noble metal-supported carbon catalyst are mixed and used, the carbon catalyst is also present over the entire area of the catalyst layer. Therefore, it is insufficient to prevent the formation of the above peroxides.
[0018]
The present invention has been made in view of the above-described problems, and prevents a decrease in battery performance due to generation of peroxide or the like, and has a solid polymer electrolyte fuel cell having a catalyst layer that can be manufactured at low cost. The purpose is to provide.
[0019]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above problems, a solid polymer electrolyte fuel cell of the present invention includes a solid polymer electrolyte membrane, a catalyst layer bonded to both surfaces of the solid polymer electrolyte membrane, and an outer side of the catalyst layer. In a solid polymer electrolyte fuel cell comprising a membrane-electrode assembly composed of a diffused layer sandwiched between a pair of separators each having a gas flow path formed on a surface in contact with the diffusion layer.
At least one of the cathode side or the anode side of the catalyst layer is formed of at least two regions along the flow direction of the gas flow path, and the upstream region of the gas flow path does not contain carbon. The downstream region of the gas flow path is composed of a noble metal-supported carbon catalyst in which a noble metal is supported on carbon.
[0020]
In a general solid polymer electrolyte fuel cell, for example, when operating on the cathode side, dry reaction gas having a dew point lower than the operating temperature is fed from the cathode gas channel inlet of the separator so as not to reduce the efficiency of the power generation system. Supplying is performed in a state where energy for humidification is reduced.
[0021]
In this case, in the catalyst layer region in the vicinity of the gas
[0022]
According to the solid polymer electrolyte fuel cell of the present invention, in consideration of the region where the peroxide is generated, the noble metal catalyst containing no carbon is used only in the upstream region of the gas flow path. Degradation of the solid polymer electrolyte membrane due to generation of peroxide on the upstream side of the gas flow path can be prevented.
[0023]
On the other hand, since the precious metal-supported carbon catalyst that has been used in the past is provided in the downstream area of the gas flow path, the amount of expensive precious metal such as platinum used in the entire catalyst layer is reduced, and the manufacturing cost is reduced. Can be suppressed.
[0024]
In the present invention, in the catalyst layer formed of the two regions, the ratio of the region formed of the noble metal catalyst not containing carbon is higher than the total region of the catalyst layer on the upstream side of the gas flow path. It is preferable that it is 3 to 20% of range from the inlet. According to this, it is possible to prevent the deterioration of the solid polymer electrolyte membrane by suppressing the generation of peroxide, and to achieve the purpose of reducing the amount of noble metal used in the catalyst layer most effectively.
[0025]
In the present invention, the catalyst layer formed from the two regions is disposed on the cathode side, the noble metal catalyst not containing carbon is made of black powdery platinum, and the noble metal-supported carbon catalyst is made of platinum-supported carbon. It is preferable. According to this, since oxygen is supplied on the cathode side and the above-mentioned peroxide is easily generated, it is particularly effective to dispose the catalyst layer formed from the above two regions on the cathode side. . Further, by using black powdery platinum as a noble metal catalyst not containing carbon, it is possible to effectively prevent the generation of peroxide.
[0026]
Further, in the present invention, the catalyst layer formed from the two regions is disposed on the anode side, the noble metal catalyst not containing carbon is made of a black powdery platinum-ruthenium alloy, and the noble metal-supported carbon catalyst is platinum -It is also preferable that it consists of a ruthenium alloy carrying carbon. According to this, even in the anode side catalyst, oxygen diffused from the cathode side is used as a base point to generate OH radicals and the like, so the catalyst layer formed from the above two regions can be arranged on the anode side. Degradation of the solid polymer electrolyte membrane due to generation of OH radicals and the like can be prevented. In addition, by using a black powdery platinum-ruthenium alloy as a noble metal catalyst that does not contain carbon, platinum is poisoned by a small amount of carbon monoxide contained in the gas due to the presence of ruthenium, and the catalytic performance is reduced. Can be prevented.
[0027]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail. 1 to 3 show an embodiment of a solid polymer electrolyte fuel cell of the present invention.
[0028]
FIG. 1 is a sectional view showing a schematic configuration of a solid polymer electrolyte fuel cell of the present invention, and FIG. 2 is a front view of a cathode separator constituting the solid polymer electrolyte fuel cell of the present invention as viewed from the electrode side. FIG. 3 and FIG. 3 are front views of the MEA constituting the solid polymer electrolyte fuel cell of the present invention as seen from the cathode side.
[0029]
As shown in FIG. 1, the
[0030]
In the
[0031]
And the total area of this
[0032]
The
[0033]
The
[0034]
The material of the solid
[0035]
Specifically, a polystyrene cation exchange membrane having a sulfonic acid group is used as a cationic conductive membrane, a mixed membrane of fluorocarbon sulfonic acid and polyvinylidene fluoride, a perfluorosulfonic acid polymer, or the like. Among these, it is preferable to use a perfluorosulfonic acid polymer. As the perfluorosulfonic acid polymer, for example, Nafion (registered trademark: manufactured by DuPont) and the like can be preferably used.
[0036]
Further, the shape and size of the solid
[0037]
Next, the catalyst layer, which is a feature of the present invention, will be described. In this embodiment, the anode side catalyst layer 14 (hereinafter also referred to as catalyst layer 14) and the cathode side catalyst layer 15 (hereinafter also referred to as catalyst layer 15). Are each formed of two regions.
[0038]
That is, the anode-
[0039]
Similarly, the cathode
[0040]
The ratio of the areas of the catalyst layers 14a and 15a is preferably in the range of 3 to 20% from the upstream inlet of the
[0041]
That is, the height L × width W, which is the region of the catalyst layers 14a and 15a in FIGS. 1 and 2, satisfies the following formula (I) using the height H and width W of the catalyst layers 14 and 15. It is preferable to select and form L.
[0042]
0.03 × (H × W) ≦ L × W ≦ 0.2 × (H × W) (I)
When the ratio of the respective areas of the catalyst layers 14a and 15a to the entire areas of the catalyst layers 14 and 15 is less than 3% from the upstream inlet of the
[0043]
Next, in the present invention, the areas of the catalyst layers 14a and 15a, which are the areas corresponding to the upstream side of the gas flow path, are made of a noble metal catalyst not containing carbon, and are the areas corresponding to the downstream side of the gas flow path. The regions of the catalyst layers 14b and 15b are characterized by comprising a noble metal-supported carbon catalyst in which a noble metal is supported on carbon.
[0044]
In the present invention, the precious metal catalyst not containing carbon represents a catalyst other than the carbon-supported precious metal, and includes a catalyst in which the precious metal is supported on a support other than carbon and a precious metal catalyst not containing the support. As a carrier other than the above-mentioned carbon, silica (SiO 2 ), Alumina (Al 2 O 3 ), Zeolite and the like.
[0045]
Moreover, as said noble metal, platinum, a platinum-ruthenium alloy, etc. can be used. These have a high specific surface area, specifically 50 m per gram 2 It is preferable that it is the above-mentioned highly dispersible granular or powdery fine particles. Examples of the noble metal catalyst not containing carbon include a black powdery platinum catalyst and a black powdery platinum-ruthenium alloy catalyst. These are commercially available products. For example, as a black powdery platinum catalyst, 100% Platinum Black Fuel Cell Grade (trade name: manufactured by E-TEK Inc.) or Pt black (trade name: manufactured by Tokuri Honten) Can be used.
[0046]
On the other hand, as a noble metal-supported carbon catalyst in which a noble metal is supported on carbon, a conventionally known platinum-supported carbon catalyst, a platinum-ruthenium alloy-supported carbon catalyst, or the like can be used.
[0047]
In the present invention, the catalyst layer formed from the two regions may be disposed on either the cathode side or the anode side, or may be disposed on both.
[0048]
When arranged on the cathode side, the noble metal catalyst containing no carbon in the
[0049]
In addition, when arranged on the anode side, the noble metal catalyst not containing carbon in the
[0050]
The catalyst layers 14 and 15 are formed by mixing the catalyst with, for example, a solution in which a perfluorosulfonic acid polymer is dissolved to form a paste, and depending on the region, the solid
[0051]
The
[0052]
The
[0053]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described more specifically with reference to examples.
[0054]
Example 1
A solid polymer electrolyte fuel cell having the structure shown in FIG. 1 was prepared by the following procedure.
[0055]
A) Formation of anode side electrode
A catalyst prepared by mixing a black powdery platinum-ruthenium alloy catalyst (alloy ratio 2: 1) and an electrolyte resin solution (Nafion, registered trademark: manufactured by DuPont) at a ratio of catalyst: resin = 2: 1 (weight ratio). A dispersed slurry was obtained.
[0056]
The slurry was applied onto a
[0057]
Next, a platinum-ruthenium alloy-supported carbon catalyst in which a platinum-ruthenium alloy (alloy ratio 2: 1) is supported on a carbon support and an electrolyte resin solution (Nafion, registered trademark: manufactured by DuPont) are used as catalyst: resin = 2. The catalyst dispersion slurry was obtained by mixing at a ratio of 1 (weight ratio).
[0058]
The slurry was applied on the
[0059]
B) Formation of cathode side electrode
A black powdery platinum catalyst and an electrolyte resin solution (Nafion, registered trademark: DuPont) were mixed at a ratio of catalyst: resin = 2: 1 (weight ratio) to obtain a catalyst dispersion slurry.
[0060]
The slurry was applied onto a
[0061]
Next, a platinum-supported carbon catalyst in which platinum is supported on a carbon support and an electrolyte resin solution (Nafion, registered trademark: DuPont) are mixed at a ratio of catalyst: resin = 2: 1 (weight ratio) to obtain a catalyst-dispersed slurry. Got.
[0062]
The slurry was applied on the
[0063]
C) Fabrication of fuel cell
As the
[0064]
This
[0065]
In this state, the
[0066]
The
[0067]
Example 2
Except that electrodes were formed so that the area ratio of the anode catalyst layers 14a and 14b was 1: 1 and the area ratio of the cathode catalyst layers 15a and 15b was 1: 1, the same conditions as in Example 1 were used. A cell of Example 2 was obtained.
[0068]
Comparative Example 1
The area ratio of the anode side catalyst layers 14a and 14b is 10: 0, and the area ratio of the cathode side catalyst layers 15a and 15b is 10: 0, that is, the catalyst in the anode side catalyst layer is all black powdery platinum-ruthenium alloy. A cell of Comparative Example 1 was obtained under the same conditions as in Example 1 except that the electrodes were formed so that the catalyst and the catalyst in the cathode side catalyst layer were all black powdery platinum catalysts.
[0069]
Comparative Example 2
The area ratio of the anode side catalyst layers 14a and 14b is 0:10, and the area ratio of the cathode side catalyst layers 15a and 15b is 0:10, that is, the catalyst in the anode side catalyst layer is all black powdery platinum-ruthenium alloy. A cell of Comparative Example 2 was obtained under the same conditions as in Example 1 except that the electrode was formed so that the supported carbon catalyst and the catalyst in the cathode side catalyst layer were all platinum-supported carbon catalysts.
[0070]
Table 1 summarizes the amount of platinum used in the MEA and the thickness of the catalyst layer for the cells of Examples 1 and 2 and Comparative Examples 1 and 2 described above.
[0071]
[Table 1]
[0072]
Test example
A power generation test was performed on the cells of Examples 1 and 2 and Comparative Examples 1 and 2 above, and changes with time of the cell voltage were measured. The power generation conditions are 80% H as the anode reaction gas. 2 + 20% CO 2 The air was used as the cathode reaction gas. The power generation conditions are: cell temperature 80 ° C., anode humidification temperature 70 ° C., cathode humidification temperature 70 ° C., current density 0.4 A / cm. 2 At normal pressure. FIG. 4 shows the result of the life test (continuous operation).
[0073]
From the result of FIG. 4, the cells of Example 1, Example 2, and Comparative Example 1 (respectively a in FIG. 4) are compared with the cell of Comparative Example 2 using the conventional noble metal-supported carbon catalyst (d in FIG. , B, c) are maintained at about 0.7 V even for a long time of 5000 hours or more, and the voltage drop is suppressed, so by providing a catalyst layer containing no carbon, It can be seen that the polymer electrolyte membrane has little deterioration with time. In addition, Table 1 shows that Example 1 uses 1/3 of platinum as compared with Comparative Example 1, and that the solid polymer electrolyte membrane is less deteriorated with time and the production cost is low.
[0074]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, it is possible to prevent the generation of peroxide in the upstream region of the gas flow path, and to prevent the decrease in the life of the fuel cell due to the deterioration of the solid polymer electrolyte membrane. it can. Furthermore, since the noble metal catalyst containing no carbon is used only in the upstream region of the gas flow path, the amount of noble metal used can be reduced and the manufacturing cost can be reduced.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view showing an embodiment of a solid polymer electrolyte fuel cell of the present invention.
FIG. 2 is a front view of a cathode-side separator constituting the solid polymer electrolyte fuel cell as viewed from the electrode side.
FIG. 3 is a front view of the MEA constituting the solid polymer electrolyte fuel cell as viewed from the cathode side.
FIG. 4 is a chart showing the results of a battery life test in Examples.
FIG. 5 is a cross-sectional view showing an example of a conventional solid polymer electrolyte fuel cell.
FIG. 6 is a front view of a cathode separator constituting a conventional solid polymer electrolyte fuel cell.
[Explanation of symbols]
10 cells
11 Solid polymer electrolyte membrane
12 Diffusion layer
13 MEA
14, 14a, 14b Anode side catalyst layer
15, 15a, 15b Cathode side catalyst layer
20, 24 Separator
21, 25 Gas flow path
22, 26 Gas channel inlet
23, 27 Gas channel outlet
28 partitions
H height
W width
L height
Claims (4)
前記触媒層のカソード側又はアノード側の少なくとも一方は、前記ガス流路の流れ方向に沿って少なくとも2つの領域から形成されており、前記ガス流路の上流側の領域はカーボンを含有しない貴金属触媒からなり、前記ガス流路の下流側の領域は貴金属をカーボン上に担持した貴金属担持カーボン触媒からなることを特徴とする固体高分子電解質型燃料電池。A membrane-electrode assembly composed of a solid polymer electrolyte membrane, a catalyst layer bonded to both surfaces of the solid polymer electrolyte membrane, and a diffusion layer bonded to the outside of the catalyst layer is formed in the diffusion layer. In the solid polymer electrolyte fuel cell sandwiched between a pair of separators in which gas flow paths are formed on the contacting surface,
At least one of the cathode side or the anode side of the catalyst layer is formed of at least two regions along the flow direction of the gas flow path, and the upstream region of the gas flow path does not contain carbon. A solid polymer electrolyte fuel cell comprising a noble metal-supported carbon catalyst in which a noble metal is supported on carbon in a region downstream of the gas flow path.
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