JP4110719B2 - 光導波路素子の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光導波路素子の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
図5(a)〜(c)は従来の光導波路素子の製造方法を示す工程図である。
【0003】
この製造方法は、基板1上にコア膜2を形成し(図5(a))、フォトリソグラフィ及びエッチングにより導波路コア2aを形成し(図5(b))、基板1及び導波路コア2aの上にクラッド層3を形成するものである(図5(c))。
【0004】
しかし、クラッド層3は基板1上に一様に形成されるので、クラッド層3の表面には導波路コア2aの厚さ分の段差4が生じてしまう。このため、電極や配線等のパターンをクラッド層3の上に形成すると断線してしまい形成することができない。
【0005】
そこで、このような段差の問題を解決するため平坦化処理が行われていた。
【0006】
図6(a)〜(f)は従来の平坦化処理の工程図である。
【0007】
基板1上にコア膜2を形成し(図6(a))、フォトリソグラフィ及びエッチングで導波路コア2aを形成する(図6(b))。基板1及び導波路コア2aの上に第一のクラッド層3を形成し(図6(c))、段差4がなくなるまで平坦化処理を行う(図6(d)、(e))。段差4の有無は平坦化処理後段差を計測することによって判定する。
【0008】
平坦化処理後、導波路コア2a及び第一のクラッド層3の上に第二のクラッド層5を形成することによって、表面に凹凸が無いクラッド層5を形成し(図6 (f))、このクラッド層5の上に電極や配線等のパターンを形成していた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来技術では、基板表面の平坦化処理の終了を検知するために、段差の測定を行って段差の有無を調べなければならないので、作業効率が悪いという問題があった。
【0010】
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、基板表面の段差の測定を行うことなく平坦化処理の終了を検知できる光導波路素子の製造方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明の光導波路素子の製造方法は、基板上に導波路コアを形成し、導波路コアをクラッド層で被覆する光導波路素子の製造方法において、基板上に導波路コアと同じ厚さを有する平坦化処理終了検知用のマークとを形成し、マークの上に不透明材料を被覆し、マーク及び導波路コアを他の層で被覆した後で平坦化処理を施し、不透明材料が除去されてマークが露出した時点を平坦化処理の終了と判定するものである。
【0012】
本発明の光導波路素子の製造方法は、基板上にコア膜を形成し、コア膜にエッチングを施して導波路コアを形成し、導波路コアをクラッド層で被覆する光導波路素子の製造方法において、コア膜をエッチングする際に導波路コアと共に平坦化処理終了検知用のマークを形成し、マークの上に不透明材料を被覆し、導波路コア及びマークを第一のクラッド層で覆った後、平坦化処理を施し、不透明材料が除去されてマークが露出した時点で平坦化処理を終了し、マーク、導波路コア及び第一のクラッド層を第二のクラッド層で覆うものである。
【0013】
上記構成に加え本発明の光導波路素子の製造方法は、マークを導波路コアの近傍に形成するのが好ましい。
【0014】
本発明によれば、不透明材料膜で覆われた平坦化処理終了検知用のマークの上面の不透明材料膜が平坦化処理の際に除去されて透明になるのを目視確認するだけで平坦化処理の終点を検知できるので、段差がなくなり、したがって段差の測定を行う必要がない。また、平坦化処理終了検知用のマークを導波路コアの近傍に形成することにより、平坦化処理終了検知の精度が向上する。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて詳述する。
【0016】
図1(a)〜(h)は本発明の光導波路素子の製造方法の一実施の形態を示す工程図である。なお、上述した従来例と同様の部材には共通の符号を用いた。
【0017】
基板1上にコア膜2を形成し(図1(a))、フォトリソグラフィ及びエッチングにより導波路コア2a及び平坦化処理終了検知用のマーク2bを形成する (図1(b))。
【0018】
基板1、導波路コア2a及びマーク2bの上に不透明材料膜6を形成し(図1(c))、フォトリソグラフィ及びエッチングによりマーク2b上に不透明材料膜6bが残るように除去する(図1(d))。基板1、導波路コア2a及びマーク2bの不透明材料膜6bを覆うように第一のクラッド層3を形成し(図1(e))、マーク2bの上面が露出して透明になるまで平坦化処理を施す(図1(f)、(g))。平坦化処理終了後、導波路コア2a及び第一のクラッド層3の上に第二のクラッド層5を形成することにより段差4の無い光導波路素子が得られる (図1(h))。
【0019】
図2(a)は図1(e)あるいは(f)に示した平坦化処理終了検知用のマーク近傍の側面断面図であり、図2(b)は図2(a)の平面図である。図3(a)は図1(g)に示した平坦化処理終了検知用のマーク近傍の側面断面図であり、図3(b)は図3(a)の平面図である。
【0020】
図2(a)、(b)は光導波路素子の平坦化処理終了前の状態を示しており、マーク2bを覆う不透明材料膜6bが残っているため不透明である。
【0021】
図3(a)、(b)は光導波路素子の平坦化処理終了後の状態を示しており、マーク2bの上面の不透明材料膜6bが除去されているので、コア膜2で形成されているマーク2bが露出され、透明である。
【0022】
このようにマーク部分が不透明から透明に変わった時点を平坦化処理の終了と目視で判定することができる。
【0023】
図4(a)は本発明の光導波路素子の製造方法に用いられる平坦化処理終了検知用のマークの配置例を示す平面図であり、図4(b)は図4(a)の領域Aの拡大断面図である。
【0024】
平坦化処理終了検知用のマークが基板上の導波路コアの近傍に形成されている。このため、平坦化処理終了検知の精度が向上する。
【0025】
以上において、不透明な平坦化処理終了検知用のマークが透明になるのを目視確認するだけで、平坦化処理の終了を検知することができるので、段差の測定を行わなくても容易に平坦化処理の終了を検知することができる。
【0026】
【発明の効果】
以上要するに本発明によれば、次のような優れた効果を発揮する。
【0027】
基板表面の段差の測定を行うことなく平坦化処理の終了を検知できる光導波路素子の製造方法の提供を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(h)は本発明の光導波路素子の製造方法の一実施の形態を示す工程図である。
【図2】(a)は図1(e)あるいは(f)に示した平坦化処理終了検知用のマーク近傍の側面断面図であり、(b)は(a)の平面図である。
【図3】(a)は図1(g)に示した平坦化処理終了検知用のマーク近傍の側面断面図であり、(b)は(a)の平面図である。
【図4】(a)は本発明の光導波路素子の製造方法に用いられる平坦化処理終了検知用のマークの配置例を示す平面図であり、(b)は(a)の領域Aの拡大断面図である。
【図5】(a)〜(c)は従来の光導波路素子の製造方法を示す工程図である。
【図6】(a)〜(f)は従来の平坦化処理の工程図である。
【符号の説明】
1 基板
2 コア膜
2a 導波路コア
2b 平坦化処理終了検知用のマーク(マーク)
3 第一のクラッド層
4 段差
5 第二のクラッド層
6、6b 不透明材料膜
Claims (3)
- 基板上に導波路コアを形成し、該導波路コアをクラッド層で被覆する光導波路素子の製造方法において、上記基板上に上記導波路コアと同じ厚さを有する平坦化処理終了検知用のマークとを形成し、該マークの上に不透明材料を被覆し、上記マーク及び上記導波路コアを他の層で被覆した後で平坦化処理を施し、上記不透明材料が除去されて上記マークが露出した時点を平坦化処理の終了と判定することを特徴とする光導波路素子の製造方法。
- 基板上にコア膜を形成し、該コア膜にエッチングを施して導波路コアを形成し、該導波路コアをクラッド層で被覆する光導波路素子の製造方法において、上記コア膜をエッチングする際に導波路コアと共に平坦化処理終了検知用のマークを形成し、該マークの上に不透明材料を被覆し、上記導波路コア及び上記マークを第一のクラッド層で覆った後、平坦化処理を施し、上記不透明材料が除去されて上記マークが露出した時点で平坦化処理を終了し、上記マーク、上記導波路コア及び第一のクラッド層を第二のクラッド層で覆うことを特徴とする光導波路素子の製造方法。
- 上記マークを上記導波路コアの近傍に形成する請求項1または2に記載の光導波路素子の製造方法。
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