JP4108414B2 - 動圧軸受モータ及びそれを用いた装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、情報処理分野で使われるディスクドライブ装置やレーザービーム型プリンター装置等に用いられる動圧軸受モータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ディスクドライブ装置やレーザービーム型プリンター装置のモータ部の軸受けとしては玉軸受が用いられていた。近年データ転送の高速化やプリントの高速化の要求によるモータの高速回転にともない、これらの軸受はモータの高速回転に対応できるように従来の玉軸受ではなく動圧軸受が使用されるようになってきた。
【0003】
図12は、特開2000−352417号公報に示されている第1の先行技術の動圧軸受モータの要部の断面図である。図において、いずれも鉄などの磁性材料で作られた、スラストフランジ107とシャフト103が対向する隙間102でスラスト動圧軸受が形成され、スリーブ104とシャフト103の隙間101でラジアル動圧軸受が形成される。スリーブ104内には、駆動モータMのロータ用の磁石109が設けられている。ベース111には、磁石109に対向して駆動モータMのステータ110が設けられている。ステータ110に通電してスリーブ104を所定の回転速度で回転させると空気圧によりスリーブ104はシャフト103との間に隙間101及び102を保って非接触で回転する。
【0004】
図13は、特開平11−275807号公報に示されている第2の先行技術の動圧軸受モータの要部の断面図である。図において、スリーブ124の軸128の下端部に取り付けられたスラストフランジ127とスラストメインプレート125が対向する隙間122およびスラストフランジ127とスラストサブプレート126が対向する隙間129でスラスト動圧軸受が形成される。またスリーブ124とシャフト123との間の隙間121でラジアル動圧軸受が形成される。軸128の外周部には、駆動モータMのロータ用の磁石136が設けられている。円筒状のシャフト123の内周部には、磁石136に対向して駆動モータMのステータ130が設けられている。ステータ130に通電してスリーブ124を所定の回転速度で回転させると、スリーブ124はシャフト123との間に流体圧により隙間121、122及び129を保って、非接触で回転する。
【0005】
動圧軸受モータは非接触で回転するため振動や騒音が少なく、高速回転が可能となるという優れた性能を持つ。しかし動圧軸受特有の問題の一つに、例えば図12における隙間101と隙間102の対向面の接触による摩耗粉の発生がある。動圧軸受は、所定の回転速度で回転しているとき(定常回転時)は動圧の発生により対向面は非接触であるが、停止状態から所定の回転速度に達するまでのスタート時や、所定の回転速度から停止状態に至るまでのストップ時には動圧が発生しないため対向面が接触する。すなわち回転のスタート時とストップ時にはシャフト103とスリーブ104が接触してすれ合い、表面が摩耗して主として鉄粉又は磁性材料である摩耗粉が発生する。また、シャフト103とスラストフランジ107とが接触して同様に主として鉄粉又は磁性材料である摩耗粉が発生する。さらに、外乱が加わると定常回転時でもシャフト103とスリーブ104が接触して同様の摩耗粉が発生するおそれがある。これらの摩耗粉が動圧軸受モータの回転によって発生する気流に乗って点線112で示す経路(以下、連通路112という)で動圧軸受モータの外部開口120から外部へ流出すると、この動圧軸受モータがハードディスクドライブ装置に用いられている場合はヘッド及び動圧軸受モータに取り付けたディスクを傷つけることがある。またこの動圧軸受モータがプリンターに用いられている場合はポリゴンミラーを汚すため、プリントの品質に悪影響を及ぼす。
【0006】
これらの問題に対処するため、図12の第1の先行技術では、ラジアル動圧軸受部の開放端118と動圧軸受モータの外部開口120とを繋ぐ連通路112に環状のトラップ用の磁石114を配置する。そして磁石114とスリーブ104との対向面の隙間113を小さくして、この隙間を通る磁性体の摩耗粉を磁石114で吸着している。
また、図13の第2の先行技術では、点線132で示す連通路(以下、連通路132という)中に環状のラビリンスシール133を配置している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
第1の先行技術の磁石によって摩耗粉を吸着する方法は、連通路112を長くし、大きな面積の磁石114を設けないと動圧軸受モータの回転中に流出する摩耗粉の吸着が完全には出来ない。吸着を完全にするために強力な磁石114を使用すると、その磁力によってモータの回転が影響をうける。すなわち、モータの消費電流の増大や回転数変動が起こるなどモータの特性が悪化する。隙間113を極めて小さくすると、摩耗粉の吸着はかなり完全になされるが、摩耗粉によって隙間113が詰まり、動圧軸受がロックされ回転できなくなるおそれがある。また高い加工・組立精度が必要になりコストも上昇する。
【0008】
一方、図13の第2の先行技術では、ラビリンスシールを設けている。従って動圧軸受モータの回転中は空気の流動によるラビリンスシールの遮蔽機能によって摩耗粉の流出を防止できる。しかし停止時にはその遮蔽機能を失うため、摩耗粉が動圧軸受モータの外部へ流出する。その結果ハードディスクやポリゴンミラー等の、この動圧軸受を使用するモータの信頼性を損なう。
本発明は、前記各先行技術の問題を解決しモータのスタート時及びストップ時や回転中に外乱が加わったときに発生する摩耗粉を、モータの回転中及び停止時に外部へ流出させることなく、高い信頼性を有する動圧軸受モータ及びそれを用いた装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の動圧軸受モータは、ラジアル動圧軸受及びスラスト動圧軸受によって支持されて相対的に回転可能になされた軸、スリーブ及び駆動モータを有し、前記軸に平行な壁面を有するベース上で、かつ前記平行な壁面に囲まれた領域内に構成された動圧軸受モータにおいて、前記スリーブの開口部と前記動圧軸受モータの外部開口との間の連通路にラビリンスシールと摩耗粉トラップ用の磁石の両方を必須の組合せ要素として近接して配置すると共に、前記摩耗粉トラップ用磁石は前記平行な壁面上に配置されていることを特徴とする。
【0010】
本発明の他の観点の動圧軸受モータは、ラジアル動圧軸受及びスラスト動圧軸受によって支持されて相対的に回転可能になされた軸、スリーブ及び駆動モータを有し、前記軸に平行な壁面を有するベース上で、かつ前記平行な壁面に囲まれた領域内に構成された動圧軸受モータにおいて、前記スリーブの開口部と前記動圧軸受モータの外部開口との間の連通路にラビリンスシールを配置し、かつ前記ラビリンスシールと前記動圧軸受モータの外部開口との間の連通路に摩耗粉トラップ用の磁石を前記ラビリンスシールに近接して配置すると共に、前記摩耗粉トラップ用磁石は前記平行な壁面上に配置されていることを特徴とする。
【0011】
本発明の他の観点の動圧軸受モータは、ラジアル動圧軸受及びスラスト動圧軸受によって支持され相対的に回転可能になされた軸、スリーブ及び駆動モータを有し、前記軸に平行な壁面を有するベース上で、かつ前記平行な壁面に囲まれた領域内に構成された動圧軸受モータにおいて、前記スリーブの開口部と前記動圧軸受モータの外部開口との間の連通路上であって、かつ前記平行な壁面上に、少なくとも一部分を摩耗粉トラップ用の磁石で形成したラビリンスシールを配置することを特徴とする。
【0012】
本発明によれば、スリーブの開口部と動圧軸受モータの外部開口との間の連通路に摩耗粉トラップ用磁石とラビリンスシールを設けることにより、動圧軸受モータの回転中はラビリンスシールによって摩耗粉の外部への流出を防ぐ。動圧軸受モータの停止時には磁石によって摩耗粉を吸着し外部への流出を防ぐ。停止時における摩耗粉の流出は、比較的磁力の弱い磁石によって防止することができる。そのため磁石の磁力の影響によるモータ電流の増加等の悪影響を生じることなく、摩耗粉を十分吸着することが出来る。これにより、回転時及び停止時とも動圧軸受モータの外部への摩耗粉の流出が阻止され、高い信頼性を有する動圧軸受モータ及びそれを用いた装置を提供できる。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を以下に述べる。
請求項1に記載の発明の動圧軸受モータは、ラジアル動圧軸受及びスラスト動圧軸受によって支持され、相対的に回転可能になされた軸、及びスリーブ及び駆動モータを有し、前記軸に平行な壁面を有するベース上で、かつ前記平行な壁面に囲まれた領域内に構成された動圧軸受モータにおいて、前記スリーブの開口部と前記動圧軸受モータの外部開口との間の連通路にラビリンスシールと摩耗粉トラップ用磁石を近接して配置すると共に、前記摩耗粉トラップ用磁石は前記平行な壁面上に配置されていることを特徴とする。これにより動圧軸受モータの回転時及び停止時に動圧軸受モータの外部への摩耗粉の流出を防ぐことができると共に磁石の吸引力によるスラスト動圧軸受の性能低下を防ぐことができる
【0014】
請求項2に記載の発明の動圧軸受モータは、ラジアル動圧軸受及びスラスト動圧軸受によって支持され、相対的に回転可能になされた軸、スリーブ及び駆動モータを有し、前記軸に平行な壁面を有するベース上で、かつ前記平行な壁面に囲まれた領域内に構成された動圧軸受モータにおいて、前記スリーブの開口部と前記動圧軸受モータの外部開口との間の連通路にラビリンスシールを配置し、前記ラビリンスシールと前記動圧軸受モータの外部開口との間の連通路に摩耗粉トラップ用磁石を前記ラビリンスシールに近接して配置すると共に、前記摩耗粉トラップ用磁石は前記平行な壁面上に配置されていることを特徴とする。ラビリンスシールの外側に摩耗粉トラップ用磁石が配置されているため、回転中にラビリンスシールを通り抜けた摩耗粉の流出を防ぐことができると共に磁石の吸引力によるスラスト動圧軸受の性能低下を防ぐことができる
【0015】
請求項3に記載の発明の動圧軸受モータは、ラジアル動圧軸受及びスラスト動圧軸受によって支持され、相対的に回転可能になされた軸、及びスリーブ及び駆動モータを有し、前記軸に平行な壁面を有するベース上で、かつ前記平行な壁面に囲まれた領域内に構成された動圧軸受モータにおいて、前記スリーブの開口部と前記動圧軸受モータの外部開口との間の連通路上であって、かつ前記平行な壁面上に、少なくとも一部分を摩耗粉トラップ用の磁石で形成したラビリンスシールを配置したことを特徴とする。ラビリンスシールと摩耗粉トラップ用磁石の一体化により、部品点数の削減ができると共に磁石の吸引力によるスラスト動圧軸受の性能低下を防ぐことができる
【0017】
請求項に記載の発明の動圧軸受モータは、前記ラジアル動圧軸受及び前記スラスト動圧軸受を形成するそれぞれの対向面の少なくともそれぞれ一方の表面が、磁性材料で構成されていることを特徴とする。従って摩耗粉は磁性体であるから摩耗粉トラップ用磁石で吸着される。
【0018】
請求項に記載の発明の動圧軸受モータは、前記ラジアル動圧軸受及び前記スラスト動圧軸受を形成するそれぞれの対向面の少なくともそれぞれ一方の表面が磁性材料で構成され、対向するそれぞれ他方の表面が前記磁性材料よりも高い硬度を有する材料によって構成されていることを特徴とする。この構成により硬度の低い磁性材料のみが摩耗するので、摩耗粉が磁性体のみになりすべての摩耗粉が磁石により吸着される。
【0019】
請求項に記載の発明の動圧軸受モータは、前記高い硬度の材料がセラミックスであることを特徴とする。これにより軸受部材の耐摩耗性が向上する。
【0020】
請求項に記載の発明の動圧軸受モータは、前記セラミックスがTiN、TiAlN、TiC、TiCN、CrN、SiC、Si3N4、Al2O3、cBN(キュービック ボロン ナイトライド)の群から選択した一つであることを特徴とする。これにより軸受部材の耐摩耗性が向上する。
【0021】
請求項に記載の発明の動圧軸受モータは、前記高硬度の材料がDLC(Diamond Like Carbon)であることを特徴とする。これにより軸受部材の耐摩耗性と共に潤滑性も向上する。
【0022】
請求項に記載の発明の動圧軸受モータは、前記DLCがアモルファスカーボン、水素化アモルファスカーボン、ダイヤモンド状炭素膜、硬質炭素膜の群から選択した一つであることを特徴とする。これにより耐摩耗性と共に潤滑性も向上する。
【0023】
請求項10に記載の発明の動圧軸受モータは、前記ラジアル動圧軸受の内側に駆動用モータを配置したことを特徴とする。この構成の動圧軸受モータにおいては、ラビリンスシールと摩耗粉トラップ用磁石とを組み合わせることが特に有効であり、摩耗粉の外部への流出が阻止される。
【0024】
請求項11に記載の発明の動圧軸受モータは、前記ラジアル動圧軸受及びスラスト動圧軸受より発生する摩耗粉を動圧軸受モータの停止時に吸着できるように、前記連通路の大きさと前記摩耗粉トラップ用磁石表面の磁束密度を選定したことを特徴とする。モータへの影響の少ない摩耗粉トラップ用磁石が使用できる。
【0025】
請求項12に記載の発明の回転装置は、動圧軸受モータにポリゴンミラー、又は記録ディスク等の被回転体が取り付けられていることを特徴とする。
請求項13に記載の発明の記録ディスク装置は、前記回転装置を搭載した記録ディスク装置であり、摩耗粉が発生しないので摩耗粉による性能や信頼性の低下が防げる。
【0026】
請求項14に記載の発明のプリンタ装置は、前記回転装置を搭載したプリンター装置であり、摩耗粉が発生しないので摩耗粉による性能や信頼性の低下が防げる。
【0027】
【実施例】
以下、本発明の動圧軸受モータの好適な実施例について、図1から図11を参照して説明する。
【0028】
《第1実施例》
本発明の動圧軸受モータの第1実施例を図1から図4を参照して説明する。図1は第1実施例の動圧軸受モータの中心軸を含む断面による断面図であり、ハードディスクドライブ用モータとして用いるものの例を示す。動圧軸受モータの基台となるベース11に同筒状のシャフト3が取り付けられており、シャフト3の下端部にスラストメインプレート5が取り付けられている。シャフト3の中空部の内壁にスラストサブプレート6と駆動モータMのステータ10が取り付けられている。シャフト3の外側には回転可能にスリーブ4が配されている。スリーブ4は回転軸となるピン8を有し、ピン8の下端にはスラストメインプレート5に対向してスラストフランジ7が取り付けられている。ピン8の外面にはステータ10と対向して駆動モータMのロータとなる環状のマグネット9が取り付けられており、ステータ10との間に働く磁力によってスリーブ4に回転力を与える。
【0029】
シャフト3とスリーブ4との隙間1(例えば、3〜5ミクロン)においてラジアル動圧軸受が形成され、スラストフランジ7とスラストメインプレート5との隙間2A(例えば、8〜15ミクロン)、及びスラストフランジ7とスラストサブプレート6と隙間2B(例えば、8〜15ミクロン)においてスラスト動圧軸受が形成される。動圧軸受モータの技術分野では既知であるので詳細な図示は省略したが、通常、シャフト3の外面とスリーブ4の内面の少なくとも一方の面に、ヘリングボーンやスパイラル形状などの動圧発生溝が形成されている。また、スラストメインプレート5、スラストサブプレート6及びスラストフランジ7のいずれかの面にもヘリングボーンやスパイラル形状の動圧発生溝が形成されている。シャフト3、メインプレート5、スラストサブプレート6、スラストフランジ7は鉄などの磁性材料で形成されている。
【0030】
このように構成された動圧軸受モータでは、スリーブ4の定常回転時には隙間1、2A及び2Bに動圧が発生し、スリーブ4はシャフト3に非接触で支持される。しかしながら、動圧軸受モータのスタート時やストップ時には動圧が十分に発生していないため、スリーブ4とシャフト3及びメインプレート5とスラストフランジ7が接触し摩擦によって摩耗が起って摩耗粉が発生する。また、回転中でも外乱により大きな力が加わると、上記の接触が生じ摩耗粉が発生する場合がある。このようにして生じた摩耗粉は動圧軸受モータの外部に流出して、きわめてデリケートな記録ディスクとそれに僅かなギャップで対向しているヘッドとの間に入ったりすると装置やデータを破壊するに到る。本実施例では、以下に示す構成によって摩耗粉が動圧軸受モータの外部へ流出するのを防止している。
【0031】
まず、スリーブ4の開口部20と動圧軸受モータの外部開口21との間の連通路12に環状のラビリンスシール13と環状の摩耗粉トラップ用磁石14を配置している。ラビリンスシール13とスリーブ4の凹部13Aとの隙間は例えば300〜500ミクロンである。これにより、動圧軸受モータの回転中はラビリンスシール13の既知の遮蔽機能によって摩耗粉の流出を防ぐことができる。動圧軸受モータの停止中はラビリンスシール13は遮蔽機能を失うが、摩耗粉は摩耗粉トラップ用磁石14によって吸着され、摩耗粉の外部への流出を防ぐことができる。ラビリンスシール13と摩耗粉トラップ用磁石14の配置位置は図1のものに限られるものではなく、連通路12中に配置すればよい。ラビリンスシール13をスリーブ4に設け、ベース11に凹部を形成してもよい。さらに別の応用構造としてラビリンスシールを2ヶ所形成したり、ラビリンスシールをL字形に(図示省略)形成することも可能であり、ラビリンスシール13の位置や形状は前記の実施例には限定されない。
【0032】
ラジアル動圧軸受を形成するシャフト3とスリーブ4の表面を磁性材料で構成するとともに、スラスト動圧軸受を形成するスラストフランジ7と、スラストメインプレート5及びスラストサブプレート6の表面も磁性体で構成している。従って摩耗粉は磁性材料であり、摩耗粉トラップ用磁石14で吸着できる。シャフト3はその表面のみを磁性材料で構成してもよい。
【0033】
スリーブ4を非磁性材料で構成する場合には、その内壁面にシャフト3の磁性材料より高い硬度を有する材料(高硬度材料)の層15Aをコーティングにより形成する。高硬度材料の例としては、ダイヤモンド、アモルファスカーボンなどのカーボン系のDLCまたはTin、TiAlN、TiC、TiCN、CrN、SiC、Si、Al、cBN等のセラミックスが適している。
【0034】
高硬度材料の層は、メインプレート5、スラストサブプレート6の表面にも層15B及び15Cとして形成する。このように構成すると、層15A、15B及び15Cは高硬度のためほとんど摩耗せず、対向する部分、すなわち磁性材料で構成されたシャフト3及びスラストフランジ7の表面のみが摩耗する。
【0035】
スリーブ4、スラストメインプレート5及びスラストサブプレート6はほとんど摩耗しないので、動圧軸受の寿命が長くなる。また摩耗粉が磁性体のみであるので、摩耗粉トラップ用磁石14によりすべて吸着される。
【0036】
高硬度の層15A、15B及び15Cの材料として、アモルファスカーボン、水素化アモルファスカーボン、ダイヤモンド状炭素膜、硬質炭素膜等のDLC(Diamond Like Carbon)を使用した場合は、耐摩耗性と共に潤滑性が向上する。層15Aはシャフト3の外面に形成してもよい。層15B、15Cはスラストフランジ7の表面に形成してもよい。
【0037】
シャフト3、スリーブ4、メインプレート5、スラストサブプレート6及びスラストフランジ7そのものを前記の各高硬度材料で構成してもよい。このようにすると耐摩耗性が大幅に向上するので、摩耗粉が大幅に減る。高硬度材料は磁性材料でも非磁性材料でもよい。図1に示す動圧軸受モータはシャフト3の内側にステータ10とマグネット9を配置したインナーモータ形式である。そのため連通路12が短くなるため本発明が特に有効である。周知の代替事項であるから図示を省略するが、ラジアル動圧軸受の外側にステータとマグネットを配置する、アウターモータ形式や、さらに面対向形式のモータでも本実施例を適用できる。
【0038】
図2の(a)及び(b)は、図1の左下部Eの部分拡大断面図である。図2の(a)は摩耗粉トラップ用の薄いリング状のトラップ用磁石14のみを設け、ラビリンスシール13を設けてていない試験用の動圧軸受モータを示す。図2の(b)は、トラップ用磁石14とラビリンスシール13を設けた本実施例の動圧軸受モータを示す。図2の(a)及び(b)の構成の動圧軸受モータについて摩耗粉トラップ用磁石の幅17が2mm、高さ18が1mm、連通路12の高さ方向の幅16が0.2mmの場合に、摩耗粉トラップ用磁石14の表面の磁束密度を変化させて実験を行った。
【0039】
その結果を図3の(a)及び(b)の表に示す。図3の(a)及び(b)において、第3及び第4欄の(○)は摩耗粉が動圧軸受モータの外部へ流出しなかったことを表し、(×)は流出したことを表す。図3の(a)の表は、トラップ用磁石14の表面磁束密度を、第1欄に示すように0.5T(テスラ)から0.005Tまで変えて動圧軸受モータの起動停止を交互に繰り返したとき、動圧軸受モータの外部へ摩耗粉が流出したかどうかを調べた結果を表す。
【0040】
図2の(a)に示すトラップ用磁石14のみを設けた動圧軸受モータでは、図3の(a)の第3欄に(○)で示すように、表面磁束密度が0.5Tのときは摩耗粉が外部へ流出しなかった。しかし0.25Tから0.005Tのときは第3欄に(×)で示すように摩耗粉が外部へ流出した。従ってトラップ用磁石14のみを設けたときは表面磁束密度は0.5T以上でなければならないことがわかった。
【0041】
次に図2の(b)に示すように、ラビリンスシール13とトラップ用磁石14の両方を設けた本実施例の動圧軸受モータでは、図3の(a)の表の第4欄に示すように、トラップ用磁石14の表面磁束密度が0.01Tから0.5Tの範囲で摩耗粉の外部への流出はなかった。ただし0.005Tでは摩耗粉が流出した。
【0042】
図3の(a)の第5欄に動圧軸受モータのステータ10の電流値を示す。トラップ用磁石14の磁力は磁性材料で作られたスリーブ4の回転に制動力を与える、従ってトラップ用磁石14の表面磁束密度が高い程、同じ回転数(15000rpm)を保つために必要な電流値が増加する。第5欄に示すように、表面磁束密度が0.005Tから0.5Tまで変ると、電流値は590mAから800mAまで変る。この電流値は小さい方が動圧軸受モータの特性上好ましい。第3欄に示すように、トラップ用磁石14のみを設けたときは、トラップ用磁石14の表面磁束密度を0.5Tにする必要があるので、電流値は800mAとなる。これに対して、第4欄に示すように、ラビリンスシール13とトラップ用のトラップ用磁石14の両方を設けたときは表面磁束密度が0.01Tでよいので電流は600mAと大幅に減少した。
【0043】
図2の(a)および(b)において、トラップ用磁石14の表面磁束密度を一定の0.05Tとし、連通路12の大きさ16を変えて動圧軸受モータの起動・停止を繰り返したとき、動圧軸受モータの外部に摩耗粉が流出したかどうかを調べた結果を図3の(b)に示す。図3の(b)の第1欄に示すように連通路12の大きさ16を0.01mmから0.5mmまで変える。図2の(a)に示す、トラップ用磁石14のみを設けた動圧軸受モータでは、第3欄に(×)印で示すように、連通路12の大きさ16が0.01mmから0.5mmの範囲では摩耗粉の流出を避けることはできなかった。ラビリンスシール13とトラップ用磁石14を設けた図2の(b)に示すものでは、第4欄に示すように、連通路12の大きさ16を0.2mm以下にすると、摩耗粉は流出しなかった。連通路12の大きさ16が0.5mmでは摩耗粉が流出した。図3の(b)の第5欄に示す電流値は、連通路12の大きさ16が小さくなる程大きくなった。これは連通路12が小さい程空気の粘性によりスリーブ4の受ける抵抗が増加するからである。しかし電流の増加は比較的小幅であった。本実施例の動圧軸受モータでは、連通路12の大きさ16を0.2mm近くまで大きくしても摩耗粉の流出はなかった。従ってステータ10の電流値を小さくすることができる。
【0044】
図4は連通路12の大きさ16とトラップ用磁石14の表面磁束密度(テスラT)の両方を変えたとき、摩耗粉の流出が阻止できる範囲のトラップ可能条件を示すグラフである。図4においてカーブAについては、そのカーブAより左にある通路の大きさと表面磁束密度とで規定されるものでは流出が阻止できる。またカーブBについては、そのカーブBより右下にある通路の大きさと表面磁束密度とで規定される範囲にあるものでは流出が阻止できる。本実施例では、動圧軸受モータの停止時に摩耗粉が排出しないように、連通路12の大きさ16とトラップ用磁石14の表面磁束密度の値を設定するのが望ましい。前記図2の(a)及び(b)に示す動圧軸受モータの例では、トラップ用磁石14の幅17を2mm、高さ18を1mmとしたが、これらの数値は一例であり、これらと異なる寸法であっても本実施例の結果が得られる。
【0045】
図1に示す第1実施例の動圧軸受モータはシャフト3の内側の下部にスラスト動圧軸受として機能する、メインプレート5、スラストサブプレート6及びスラストフランジ7を設けた片持構造を有している。しかし、本発明のラビリンスシール13及びトラップ用磁石14の適用は、片持構造のスラスト動圧軸受の構成のものに限定されるものではなく、他の構成のスラスト動圧軸受を有する動圧軸受モータにも適用可能である。例えば軸が片持ちでなく、両端で支持された動圧軸受モータ(図示省略)にも適用できる。この場合軸の両端部にラビリンスシールと摩耗粉トラップ用の磁石を配置すればよい。またラジアル動圧軸受の構成も図1のものに限定されることなく他の構成のラジアル動圧軸受を有する動圧軸受モータにも適用できる。例えばシャフト3が回転する形式の動圧軸受モータや、ラジアル動圧軸受とスラスト動圧軸受が一体となった、球状の動圧軸受モータやそろばん形状の動圧軸受モータ(図示省略)にも適用できる。第1実施例の動圧軸受モータはポリゴンミラーや記録ディスク等の回転体を取り付けて高速で回転する装置に使用可能であり、記録装置やプリンタ装置の回転駆動源として有用である。
【0046】
《第2実施例》
本発明の第2実施例の動圧軸受モータについて図5を参照して説明する。前記図1に示す第1実施例では、スリーブ4の開口部20から動圧軸受モータの外部開口21との間の連通路12において、開口部20の側に薄いリング状のトラップ用磁石14を設け、外部21の側にラビリンスシール13を設けている。これに対して図5に示す第2実施例では、開口部20の側にラビリンスシール13を設け、外部開口21の側にトラップ用磁石14を設けている。その他の構成は図1に示すものと同じであるので重複する説明は省略する。このように構成すると、ラビリンスシール13の近傍に存在する摩耗粉が、動圧軸受モータの停止時にトラップ用磁石14によって吸着される。その結果停止時に摩耗粉の流出を防止する機能が更に向上し本実施例の動圧軸受モータを適用した装置の信頼性を更に向上させることができる。
【0047】
《第3実施例》
本発明の第3実施例の動圧軸受モータについて図6を参照して説明する。図6に示す動圧軸受モータでは、環状のラビリンスシール19を薄く短い筒状の永久磁石で形成している。すなわち本実施例のラビリンスシール19は、前記第1及び第2の実施例における摩耗粉トラップ用のトラップ用磁石14を兼ねている。従って第1及び第2の実施例におけるトラップ用磁石14に相当するものは設けていない。その他の構成は前記第1実施例に示す動圧軸受モータと同じであるので重複する説明は省略する。本実施例によれば、ラビリンスシール19がトラップ用磁石14を兼ねるため部品点数が減少し、動圧軸受モータのコストが低減する。
【0048】
《第4実施例》
本発明の第4実施例の動圧軸受モータについて図7から図11を参照して説明する。前記の第1及び第2実施例の動圧軸受モータでは、ベース11の底面に薄く短い円筒状の摩耗粉トラップ用磁石14を配置しているが、第4実施例では、図7に示すように、シャフト3に平行なベース11の側面にラビリンスシール13と摩耗粉トラップ用磁石14Aを配置している。ベース11の底面に摩耗粉トラップ用磁石14を配置すると、スリーブ4が磁性材料で作られている場合にはスリーブ4を下方に引くスラスト方向の磁気引力が働く。摩耗粉トラップ用磁石14Aを図7のようにベース11の側面に配置すると、スリーブ4に加わるスラスト方向の磁気吸引力が無くなり、スラスト方向の荷重が減少する。
【0049】
図8の(a)は、トラップ用磁石14をベース11の底面に配置した第1及び第2実施例の動圧軸受モータにおいて、トラップ用磁石14の表面磁束密度を0.5Tから0.005Tまで変えたときのステータ10の電流値の測定結果を示す表であり、図3の(a)と同じである。図8の(b)は本実施例の動圧軸受モータのステータ10の電流値の測定結果を示す。それぞれモータの起動停止を繰り返しながら動圧軸受モータの外部開口に流出する摩耗粉を検出するとともにステータ10の電流値の測定を行った。図8の(a)の表と(b)の表を比較すると、摩耗粉の流出については両者同じである。第5欄の電流値では、(b)の表の電流値が、表面磁束密度0.5Tから0.005Tのいずれにおいても(a)の表の電流値より少ない。これは本実施例の動圧軸受モータではスリーブ4にトラップ用磁石14によるスラスト方向の磁気引力が加わらないからである。図9に示すように、トラップ用磁石14のみをベース11の側面に設け、ラビリンスシール13はベース11の底面に設けてもよい。
【0050】
また図10に示すように、連通路12のスリーブ開口20の側にラビリンスシール13を設け、動圧軸受モータの外部開口21の側に薄い環状又は薄く短い筒状の摩耗粉トラップ用磁石14を配置してもよい。この構成ではラビリンスシール13の近傍に存在する摩耗粉が動圧軸受モータの停止時に摩耗粉トラップ用磁石14で吸着される。
【0051】
図11に示すようにベース11の側面の連通路12に磁石で形成した摩耗粉トラップ用磁石兼用のラビリンスシール19を配置すると、ラビリンスシールと摩耗粉トラップ用磁石の一体化でき、部品点数の削減ができる。
【0052】
【発明の効果】
以上の各実施例で詳細に説明したように、本発明の動圧軸受装置によれば、スリーブ開口部と動圧軸受モータの外部開口との間の連通路にラビリンスシール及び薄い環状の又は薄く短い筒状の摩耗粉トラップ用磁石を配置している。従ってモータのスタート時やストップ時の摩擦、モータの回転中において外乱による摩擦によって発生する摩耗粉を動圧軸受モータの外部へ流出させることがなく、高信頼性を保つ動圧軸受モータ及びそれを用いた装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例における動圧軸受モータの断面図
【図2】(a)及び(b)は本発明第1の実施例における図1の左端部Eの連通路部分の拡大断面図
【図3】(a)は本発明の第1実例における摩耗粉トラップ用磁石の表面の磁束密度変化と電流の変化の関係を示す実験結果の表
(b)は連通路の大きさ変化と電流値の変化の関係を示す実験結果の表
【図4】本発明の第1実施例におけるトラップ可能条件の実験結果を示すグラフ
【図5】本発明の第2実施例における動圧軸受モータの断面図
【図6】本発明の第3実施例における動圧軸受モータの断面図
【図7】本発明の第4実施例における動圧軸受モータの断面図
【図8】(a)及び(b)は、本発明の第4実施例における摩耗粉トラップ用磁石の位置及び表面磁束密度変化と電流の変化の関係を示す表
【図9】本発明の第4実施例における他の例の動圧軸受モータの断面図
【図10】 本発明の第4実施例における更に他の例の動圧軸受モータ断面図
【図11】 本発明の第4実施例における更に他の例の動圧軸受モータの断面図
【図12】 従来の動圧軸受モータの断面図
【図13】 従来の他の例の動圧軸受モータの断面図
【符号の説明】
1 隙間
2 A、2B隙間
3 シャフト
4 スリーブ
5 スラストメインプレート
6 スラストサブプレート
7 スラストフランジ
8 ピン
9 マグネット
10 ステータ
11 ベース
12 連通路
13 ラビリンスシール
14 摩耗粉トラップ用磁石
15 A、15B、15C層
16 連通路の大きさ
17 摩耗粉トラップ用磁石の幅
18 摩耗粉トラップ用磁石の高さ
19 摩耗粉トラップ用磁石兼用のラビリンスシール

Claims (14)

  1. ラジアル動圧軸受及びスラスト動圧軸受によって支持され、相対的に回転可能になされた軸、スリーブ及び駆動モータを有し、前記軸に平行な壁面を有するベース上で、かつ前記平行な壁面に囲まれた領域内に構成された動圧軸受モータにおいて、
    前記スリーブの開口部と前記動圧軸受モータの外部開口との間の連通路にラビリンスシール及び摩耗粉トラップ用磁石を近接して配置すると共に、前記摩耗粉トラップ用磁石は前記平行な壁面上に配置されていることを特徴とする動圧軸受モータ。
  2. ラジアル動圧軸受及びスラスト動圧軸受によって支持され、相対的に回転可能になされた軸、スリーブ及び駆動モータを有し、前記軸に平行な壁面を有するベース上で、かつ前記平行な壁面に囲まれた領域内に構成された動圧軸受モータにおいて、
    前記スリーブの開口部と前記動圧軸受モータの外部開口との間の連通路にラビリンスシールを配置し、前記ラビリンスシールと前記動圧軸受モータの外部開口との間の連通路に摩耗粉トラップ用磁石を前記ラビリンスシールに近接して配置すると共に、前記摩耗粉トラップ用磁石は前記平行な壁面上に配置されていることを特徴とする動圧軸受モータ。
  3. ラジアル動圧軸受及びスラスト動圧軸受によって支持され、相対的に回転可能になされた軸、スリーブ及び駆動モータを有し、前記軸に平行な壁面を有するベース上で、かつ前記平行な壁面に囲まれた領域内に構成された動圧軸受モータにおいて、
    前記スリーブの開口部と前記動圧軸受モータの外部開口との間の連通路上であって、かつ前記平行な壁面上に、少なくとも一部分を摩耗粉トラップ用磁石で形成したラビリンスシールを配置したことを特徴とする動圧軸受モータ。
  4. 前記ラジアル動圧軸受及び前記スラスト動圧軸受を形成するそれぞれの対向面の少なくとも一方の表面が、磁性材料で構成されていることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の動圧軸受モータ。
  5. 前記ラジアル動圧軸受及び前記スラスト動圧軸受を形成するそれぞれの対向面の少なくとも一方の表面が磁性材料で構成され、対向するそれぞれ他方の表面が前記磁性材料よりも高い硬度を有する材料によって構成されていることを特徴とする請求項記載の動圧軸受モータ。
  6. 前記高い硬度の材料がセラミックスであることを特徴とする請求項記載の動圧軸受モータ。
  7. 前記セラミックスが、TiN、TiAlN、TiC、TiCN、CrN、SiC、Si3N4、Al2O3、cBNの群から選択した一つであることを特徴とする請求項記載の動圧軸受モータ。
  8. 前記高い硬度の材料がDLC(Diamond Like Carbon)であることを特徴とする請求項記載の動圧軸受モータ。
  9. 前記DLCがアモルファスカーボン、水素化アモルファスカーボン、ダイヤモンド状炭素膜、硬質炭素膜の群から選択した一つであることを特徴とする請求項記載の動圧軸受モータ。
  10. 前記ラジアル動圧軸受の内部に駆動用モータを配置したことを特徴とする請求項4〜9のいずれかに記載の動圧軸受モータ。
  11. 前記ラジアル動圧軸受部及びスラスト動圧軸受部から発生する摩耗粉が動圧軸受モータの停止時に吸着可能となるように、前記連通路の大きさと前記摩耗粉トラップ用磁石の表面の磁束密度を選定したことを特徴とする請求項4〜10のいずれかに記載の動圧軸受モータ。
  12. 請求項1〜11のいずれかに記載の動圧軸受モータにポリゴンミラー、又は記録ディスク等の被回転体を取り付けたことを特徴とする回転装置。
  13. 請求項12記載の回転装置を搭載した記録ディスク装置。
  14. 請求項12記載の回転装置を搭載したプリンター装置。
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