JP4107170B2 - コンベア間搬送装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、設備と設備の各コンベアの間でパレットが停滞することを防止するためのコンベア間搬送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のコンベア間搬送装置10は、図3に示すようにベース部に回転可能に伝達ローラ11を設け、コンベアと同じ高さとなるように、ベース部にはレール12を設け、この伝達ローラ11をレール12の面より少し上に出したものである。また伝達ローラ11の駆動は、一方のコンベアの駆動部からベルト13等で駆動していた。
【0003】
しかしながら、この従来のコンベア間搬送装置10では、パレットPが小さくなると、例えば、矩形状パレットの一辺の長さが50mm以下のような小さなパレットPだと、コンベア間搬送装置10でパレットPが止まってしまい、パレットPが滞留するという問題があった。
また、前の設備が停止し、パレットPがコンベア間搬送装置10上に一時停止したときには、伝達ローラ11は常に回転しているので、パレットPの搬送面とで滑りが発生し、パレットPの搬送面が摩耗し、頻繁に補修する必要があるという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたもので、その目的は、パレットが小さくなってもコンベア間搬送装置上に滞留すること無く、またパレットがコンベア間搬送装置上に一時停止しても、パレットの搬送面で滑りが発生せず、パレットの搬送面の摩耗を防止できるコンベア間搬送装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題を解決するための手段として、特許請求の範囲の各請求項に記載のコンベア間搬送装置を提供する。
請求項1に記載のコンベア間搬送装置は、ベース部上には、パレットを移動するための回転力を伝達する伝達ローラが設けられると共に、複数の従動ローラを回転可能に支持したレール部が、ベース部に対して弾性体によって上下移動可能に支持されるようにして、レール部上である従動ローラ上にパレットが有るときは、レール部が下がって伝達ローラと従動ローラとが接触し、伝達ローラの回転が従動ローラを回転させてパレットを搬送でき、レール部上である従動ローラ上にパレットが無いときは、伝達ローラと従動ローラとは離れて従動ローラは回転しないようになっている。こうすることによって従動ローラの数を増やしてコンベア近くに従動ローラを設けることができることから、小さな寸法のパレットでもコンベア上にパレットが無くてコンベア間でパレットが滞留することなく確実に搬送でき、多くの従動ローラを常時回転させるのではなく、パレットが有るときのみ回転するようにできることから、駆動モータの負荷の増加を小さくすることができる。
【0006】
請求項2のコンベア間搬送装置は、伝達ローラの摩擦係数をパレットの搬送面の摩擦係数より小さくしたものであり、これにより、コンベア上にパレットが溜まってコンベア間搬送装置上にパレットが滞留した場合に、伝達ローラと従動ローラで滑りが発生し、従動ローラの回転が止まることによりパレットの搬送面と従動ローラでの滑り発生を防止でき、パレットの搬送面の摩耗を防止できるようになる。
請求項3のコンベア間搬送装置は、伝達ローラがいずれか一方のコンベアから駆動力を得るようにしたものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態のコンベア間搬送装置について説明する。図1は、本発明のコンベア間搬送装置の正面図であり、図2は、その平面図である。本発明のコンベア間搬送装置1は、ベースとなるベース部2と、パレットPを移動するために回転力を伝達する伝達ローラ3と、パレットPを移動させる複数の従動ローラ4と、この従動ローラ4を回転可能に支持し、ベース部2に上下移動可能に支持されたレ−ル部5と、このレール部5を上方向に押し上げる弾性体6とより構成されている。
【0008】
ベース部2は、ローラコンベア、ベルトコンベア等の2つのコンベア間に置かれる。伝達ローラ3は、ベース部2上に直立して配置された2つの支持台21間に支持されており、いずれか一方のコンベアのコンベアプーリ7からベルト8等により駆動力を得て回転するか、又はモータ等の他の駆動源によって回転するようになっている。
【0009】
搬送物を載せたパレットPをコンベア間で橋渡しする複数の(図1,2では2つ)従動ローラ4が、その両端でレール部5によって回転可能に支持されている。従動ローラ4の両端側にそれぞれ配置された2つのレール部5は、コイルバネ等の弾性体6によって、ベース部2上に弾性的に(上下動可能に)支持されている。なお、レール部5の図1において左右方向の振れを防止するため、コイルバネ6の中を通り、レール部5を貫通する案内棒9をベース部2に直立して設けてもよい。また、従動ローラ4は、両コンベアのプーリ間ピッチに応じて、2つ以上設けてもよい。
【0010】
レール部5は、弾性体6によって上方に付勢されており、従動ローラ4上にパレットPが載っていない状態において、従動ローラ4と伝達ローラ3とが接触しないように、弾性体6の付勢力は調整されている。また、パレットPが従動ローラ4に載ると、その重みでレール部5(従動ローラ4)は弾性体6に抗して下がり、従動ローラ4が伝達ローラ3に接触するようになり、従動ローラ4は伝達ローラ3の回転が伝達され、パレットPを移動させる。
【0011】
また、伝達ローラ3及び従動ローラ4の表面及びパレットPの搬送面(下面)の摩擦係数の関係は、後のコンベア上にパレットPが滞留し、コンベア間搬送装置1上にもパレットPが乗って移動できなくなった場合のことを想定し、伝達ローラ3の表面の摩擦係数をパレットPの搬送面の摩擦係数より小さくしておく。この場合、従動ローラ4の表面の摩擦係数は、パレットPの搬送面の摩擦係数と略同じにしておく。こうすることにより、上述のような異常時には、摩擦係数の小さい伝達ローラ3と従動ローラ4間で滑り、従動ローラ4とパレットPの搬送面との間では滑らないため、パレットPの搬送面の摩耗を低減することができる。
【0012】
上記構成よりなる本発明のコンベア間搬送装置の作動について以下に説明する。まず、前のコンベアから搬送物を載せたパレットPが、コンベア間搬送装置1に送られてきて、前のコンベアの駆動により、パレットPは従動ローラ4(レール部5)に押し込まれる。パレットPが載った従動ローラ4(レール部5)はその重さで弾性体6に抗して下降し、従動ローラ4と伝達ローラ3が接触する。これにより、コンベアプーリ7の駆動力により回転している伝達ロール3の回転が従動ローラ4に伝わり、パレットPを後のコンベアへと移動させることができる。
【0013】
本発明では、従動ローラ4は複数設けることができるので、コンベアの曲りに合わせてコンベア近くに従動ローラ4を設けることができ、小さなパレットPでも確実に前のコンベアから受け取り、後のコンベアへ送ることができる。
また、パレットPが無い場合は、レール部5は弾性体6によって持ち上げられて、伝達ローラ3と従動ローラ4とは離れて、伝達ローラ3の回転が従動ローラ4に伝わらないので、動力ロスを減らすことができる。
【0014】
以上説明したように、本発明では、伝達ローラと従動ローラとを設け、弾性体でレール部及び従動ローラを上方向に押し上げ支持したこと、及び伝達ローラの摩擦係数をパレットの搬送面の摩擦係数より小さくしたことにより、パレットが小さくなってもコンベア間搬送装置上に滞留することなく、またパレットがコンベア間搬送装置上に一時停止しても、パレットの搬送面で滑りが発生せず、パレットの搬送面の摩耗を防止することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のコンベア間搬送装置の正面図である。
【図2】図1のコンベア間搬送装置の平面図である。
【図3】従来のコンベア間搬送装置の正面図と平面図である。
【符号の説明】
1…コンベア間搬送装置
2…ベース部
3…伝達ローラ
4…従動ローラ
5…レール部
6…弾性体
7…コンベアプーリ
8…ベルト
9…案内棒
P…パレット
Claims (3)
- 各コンベア間でパレットを受け渡すコンベア間搬送装置が、ベースとなるベース部と、
前記パレットを移動するための回転力を伝達する伝達ローラと、
前記伝達ローラの回転で前記パレットを移動させる複数の従動ローラと、
前記従動ローラを回転可能に支持し、前記ベース部に上下移動可能に支持されたレール部と、
前記レール部を上方向に押し上げる弾性体と、
から構成されていて、
前記レール部上である前記従動ローラ上に前記パレットが有るときは、前記レール部が前記弾性体に抗して下がり、前記伝達ローラと前記従動ローラとが接触して、前記伝達ローラの回転が前記従動ローラに伝達されることで、前記パレットを搬送し、
前記レール部上である前記従動ローラ上に前記パレットが無いときは、前記レール部が前記弾性体の付勢力で上げられ、前記伝達ローラと前記従動ローラとが離れて、前記伝達ローラの回転が前記従動ローラに伝達されないようになっていることを特徴とするコンベア間搬送装置。 - 前記伝達ローラの摩擦係数を、パレットの搬送面の摩擦係数より小さくしたことを特徴とする請求項1に記載のコンベア間搬送装置。
- 前記伝達ローラは、いずれか一方のコンベアから駆動力を得ることを特徴とする請求項1又は2に記載のコンベア間搬送装置。
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JP2003161009A JP4107170B2 (ja) | 2003-06-05 | 2003-06-05 | コンベア間搬送装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2003161009A JP4107170B2 (ja) | 2003-06-05 | 2003-06-05 | コンベア間搬送装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2004359419A JP2004359419A (ja) | 2004-12-24 |
JP4107170B2 true JP4107170B2 (ja) | 2008-06-25 |
Family
ID=34053615
Family Applications (1)
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JP2003161009A Expired - Lifetime JP4107170B2 (ja) | 2003-06-05 | 2003-06-05 | コンベア間搬送装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP4107170B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
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JP2009107764A (ja) * | 2007-10-29 | 2009-05-21 | Tsubakimoto Chain Co | コンベヤ乗り継ぎ装置 |
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2003
- 2003-06-05 JP JP2003161009A patent/JP4107170B2/ja not_active Expired - Lifetime
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JP2004359419A (ja) | 2004-12-24 |
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