JP4106118B2 - プリペイドカード方式によるガス使用システム並びにそれに用いられるカードリーダ及びカード発行機 - Google Patents
プリペイドカード方式によるガス使用システム並びにそれに用いられるカードリーダ及びカード発行機 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリペイドカード方式によるガス使用システムに関し、さらに詳しくは、プリペイドカードに記憶された前払いされたガス料金に基づいてガスを使用可能とするガス使用システムに好適なプリペイドカード方式によるガス使用システム並びにそれに用いられるカードリーダ及びカード発行機に関する。
【0002】
【従来の技術】
ガス料金の徴収においては、各家庭に個別に設けたガスメータを一定期間毎に検針し、前回検針時のメータ指示値との差に基づき、各家庭毎にガス料金を徴収するのが一般的である。しかしながら、マンション等の集合住宅においては、個別にガスメータの検針とガス使用料金の徴収を行うのは、煩雑であるばかりでなく、人件費の高騰を招くものである。
【0003】
そのため、使用者がガス料金を前払いするのと引き替えに、前払いされたガス料金の残高データを記憶したプリペイドカードを受け取り、ガス器具を使用する際には、当該ガス器具に備えられたカードリーダにプリペイドカードを挿入することにより、ガスの供給を可能とすると共に、残高データが0となった時点でガスの供給を強制的に遮断するプリペイドカード方式によるガス使用システムが考えられている。
【0004】
このようなプリペイドカードを用いたガス使用システムにおいては、プリペイドカードの盗難や不正使用等による不測の損害を回避するために、通常、プリペイドカードの挿入と同時にセキュリティコードの照合が行われる。セキュリティコードの照合は、不正防止のため、照合回数に限度(以下、「照合限度回数」という)が設けられているのが一般的であり、連続して照合限度回数の照合を失敗した場合には、不正に使用されたプリペイドカードと判断され、以後、そのプリペイドカードへの書き込みができない使用不能なカードとなるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、カードリーダの端子が汚れていたり、カードリーダ自体に故障があった場合には、プリペイドカードが正常であるにもかかわらず、連続して照合に失敗して照合限度回数を使い切り、使用不能のプリペイドカードになってしまうという問題があった。
【0006】
一方、カードリーダ及びプリペイドカードが正常であっても、プリペイドカードを抜き取るタイミングが早すぎ、セキュリティコードの照合が行われている途中でプリペイドカードを引き抜いた場合には、照合に失敗したと判断されることになる。そのため、カード使用者が、急いでいるとき等、同じタイミングで素早いプリペイドカードの抜き差しを繰り返すと、照合限度回数を使い切り、使用不能のプリペイドカードになってしまうという問題があった。
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、カードリーダ端子の汚れ等、カードリーダの不調に起因する照合失敗や、セキュリティコード照合終了前のカードの抜き取りに起因する照合失敗等、他の原因によりセキュリティコードの照合を失敗した場合であっても、プリペイドカードが正常である場合には、照合限度回数を使い切ることなくプリペイドカードを書き込み可能な状態に維持することが可能なプリペイドカード方式によるガス使用システム並びにそれに用いられるカードリーダ及びカード発行機を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、
(1)ガス料金の前払い額が記憶されたプリペイドカードと、
該プリペイドカードの前払い額を減算するカードリーダと、
前記プリペイドカードにガス料金の前払い額を書き込むカード発行機とを備えたプリペイドカード方式によるガス使用システムであって、
前記プリペイドカードは、カードリーダ又はカード発行機を用いてセキュリティコードの照合を実行した回数であるセキュリティコードの照合回数が所定回数となった場合には、以後、プリペイドカードの使用が不能となる照合限度回数(N)が記憶されており、セキュリティコードの照合回数のデータがセキュリティコードの照合毎に書き換えられて記憶され、該照合回数のデータがカードリーダ及びカード発行機による判断処理の際に参照され、
前記カードリーダには、前記照合限度回数(N)未満の所定の照合禁止回数(M)が設定され、前記プリペイドカードのセキュリティコードの照合回数のデータを参照し照合回数が前記照合禁止回数(M)未満か否かを判断する照合禁止回数判断手段と、
該照合禁止回数判断手段により、セキュリティコードの照合回数が前記照合禁止回数(M)未満であると判断された場合には、前記プリペイドカードのセキュリティコードを照合し、セキュリティコードの照合回数が前記照合禁止回数(M)未満ではないと判断された場合には、前記プリペイドカードのセキュリティコードを照合しないカード照合手段とを備え、
前記カード発行機には、前記照合禁止回数判断手段により前記照合禁止回数に達したと判断された前記プリペイドカードのセキュリティコードの照合回数が、前記照合限度回数(N)か否かを判断する照合限度回数判断手段と、
該照合限度回数判断手段により、セキュリティコードの照合回数が前記照合限度回数(N)ではないと判断された場合には、前記プリペイドカードのセキュリティコードを再度照合して、セキュリティコードが一致した時には前記プリペイドカードに記憶された照合回数のデータをリセットするカード再照合手段とを備えていることを特徴とするプリペイドカード方式によるガス使用システム、
(2)上記(1)記載のガス使用システムで使用されるカードリーダであって、
セキュリティコードの照合に関し、前記照合限度回数(N)未満の所定の照合禁止回数(M)が設定され、前記プリペイドカードのセキュリティコードの照合回数のデータを参照し、プリペイドカードの照合回数が前記照合禁止回数(M)未満か否かを判断する照合禁止回数判断手段と、
該照合禁止回数判断手段により、セキュリティコードの照合回数が前記照合禁止回数(M)未満であると判断された場合には、前記プリペイドカードのセキュリティコードを照合し、セキュリティコードの照合回数が前記照合禁止回数(M)未満ではないと判断された場合には、前記プリペイドカードのセキュリティコードを照合せず、セキュリティコードの照合回数が前記照合限度回数(N)ではないと判断された場合には、前記プリペイドカードのセキュリティコードを再度照合して、セキュリティコードが一致した時には前記プリペイドカードに記憶された照合回数のデータをリセットするカード照合手段とを備えていることを特徴とするカードリーダ、
(3)上記(1)記載のガス使用システムで使用されるカード発行機であって、
セキュリティコードの照合に関し、前記プリペイドカードのセキュリティコードの照合回数のデータを参照し、プリペイドカードのセキュリティコードの照合回数が、前記照合限度回数(N)か否かを判断する照合限度回数判断手段と、
該照合限度回数判断手段により、セキュリティコードの照合回数が前記照合限度回数(N)ではないと判断された場合には、前記プリペイドカードのセキュリティコードを再度照合して、セキュリティコードが一致した時には前記プリペイドカードに記憶された照合回数のデータをリセットするカード再照合手段とを備えていることを特徴とするカード発 行機、
を要旨とするものである。
【0009】
上記構成を有するプリペイドカード方式によるガス使用システムによれば、カード発行機によりガス料金の前払い額を記憶させたプリペイドカードをカードリーダに差し込むことにより、プリペイドカードに記憶されているセキュリティコードがカードリーダに備えられたカード照合手段によって照合される。
【0010】
この時、セキュリティコードの照合に失敗した場合には、ガスの使用は認められず、セキュリティコードが一致するまで、プリペイドカードの挿入及びセキュリティコードの照合が繰り返される。そして、プリペイドカードのセキュリティコードの照合回数が、プリペイドカードの使用が不能となる照合限度回数未満の所定の照合禁止回数となったときには、カードリーダに備えられる照合禁止回数判断手段によって、セキュリティコードの照合自体が強制的に禁止される。
【0011】
そこで、このような状態となったプリペイドカードをカード発行機に挿入すれば、カード発行機に備えられた照合限度回数判断手段により、セキュリティコードの照合回数が照合限度回数に達したか否かが判断され、照合限度回数未満であると判断された場合には、カード再照合手段によりセキュリティコードの照合が再度行われる。そして、該カード再照合手段により、セキュリティコードが一致した時には、前記カードリーダで消費した前記プリペイドカードの照合回数がリセットされる。
【0012】
一方、カードリーダにおける照合不成立が、不正なカードを用いたことに起因する場合には、カード発行機において、照合限度回数を使い切り、以後そのカードは、使用不能となる。これにより、プリペイドカードが正常であるにもかかわらず、カードリーダの不調によりプリペイドカードが使用不能となる事態を回避できると共に、不正なカードの使用を未然に防止することが可能となる。
【0014】
上述したように、本発明に係るカードリーダによれば、プリペイドカードのセキュリティコードの照合に連続して失敗し、照合回数が、照合限度回数未満の所定の照合禁止回数となった場合には、照合禁止回数判断手段により、セキュリティコードの照合自体が強制的に禁止される。これにより、プリペイドカードが正常であるにもかかわらず、カードリーダの不調によりプリペイドカードが使用不能となる事態を回避できる。
【0016】
上述したように、本発明に係るカード発行機によれば、カードリーダにおいて、照合限度回数未満の所定の照合禁止回数のセキュリティコード照合を連続失敗した場合であっても、照合限度回数判断手段によりセキュリティコードの照合回数が、照合限度回数未満であると判断された場合には、カード再照合手段により、セキュリティコードの照合が再度行われる。これにより、カードリーダにおける照合不成立が、カードリーダの不調に起因する場合には、プリペイドカードの照合回数がリセットされると供に、挿入されたカードが不正カードである場合には、カード発行機において照合限度回数を使い切ることになるので、不正を未然に防止することが可能となる。
【0017】
また本発明は、
(4)ガス料金の前払い額が記憶されたプリペイドカードと、
該プリペイドカードの前払い額を減算するカードリーダと、
前記プリペイドカードにガス料金の前払い額を書き込むカード発行機とを備えたプリペイドカード方式によるガス使用システムであって、
前記プリペイドカードは、カードリーダ又はカード発行機を用いてセキュリティコードの照合を実行した回数であるセキュリティコードの照合回数が所定回数となった場合には、以後、プリペイドカードの使用が不能となる照合限度回数(N)が記憶されており、セキュリティコードの照合回数のデータがセキュリティコードの照合毎に書き換えられて記憶され、該照合回数のデータがカードリーダ及びカード発行機による判断処理の際に参照され、
前記カードリーダ及びカード発行機には、前記プリペイドカードのセキュリティコードを照合するカード照合手段を備えていると共に、前記カードリーダ及びカード発行機の少なくとも一方には、2回目以後の前記プリペイドカードのセキュリティコードの照合に先立ち、前回に行われたセキュリティコードの照合において、前記プリペイドカードのセキュリティコードの照合に失敗しているか否かを、前記プリペイドカードに記憶されている照合回数のデータを参照して判断する照合エラー判断手段と、
該照合エラー判断手段により、前回に行われた前記プリペイドカードの照合に失敗していると判断された時には、2回目以後のプリペイドカードのセキュリティコードの照合時間を前回の照合時間よりも遅いタイミングでセキュリティコードの照合を行う照合タイミング変動手段とを備えていることを特徴とするプリペイドカード方式によるガス使用システム、
(5)上記(4)記載のガス使用システムに使用されるカードリーダであって、
セキュリティコードの照合に関し、照合限度回数を有するプリペイドカードのセキュリティコードを照合するカード照合手段と、
2回目以後のプリペイドカードのセキュリティコードの照合に先立ち、前回に行われたセキュリティコードの照合において、前記プリペイドカードのセキュリティコードの照合に失敗しているか否かを、前記プリペイドカードに記憶されている照合回数のデータを参照して判断する照合エラー判断手段と、
該照合エラー判断手段により、前回に行われた前記プリペイドカードの照合に失敗していると判断された時には、2回目以後のプリペイドカードのセキュリティコードの照合時間を前回の照合時間よりも遅いタイミングでセキュリティコードの照合を行う照合タイミング変動手段とを備えていることを特徴とするカードリーダ、
(6)上記(4)記載のガス使用システムに使用されるカード発行機であって、
セキュリティコードの照合に関し、照合限度回数を有するプリペイドカードのセキュリティコードを照合するカード照合手段と、
2回目以後のプリペイドカードのセキュリティコードの照合に先立ち、前回に行われたセキュリティコードの照合において、前記プリペイドカードのセキュリティコードの照合に失敗しているか否かを、前記プリペイドカードに記憶されている照合回数のデータを参照して判断する照合エラー判断手段と、
該照合エラー判断手段により、前回に行われた前記プリペイドカードの照合に失敗していると判断された時には、2回目以後のプリペイドカードのセキュリティコードの照合時間を前回の照合時間よりも遅いタイミングでセキュリティコードの照合を行う照合タイミング変動手段とを備えていることを特徴とするカード発行機、
を要旨とするものである。
【0018】
上記構成を有するプリペイドカード方式によるガス使用システムによれば、カードリーダ又はカード発行機において、カード照合手段によりプリペイドカードのセキュリティコードの照合が行われている途中でプリペイドカードが抜き取られた場合や、カードリーダの故障等によりセキュリティコードの照合が成立しなかった場合には、プリペイドカードが正常であっても、セキュリティコードの照合に失敗したと判断される。
【0019】
その場合、次回のプリペイドカードの挿入時には、セキュリティコードの照合に先立ち、前回又はそれ以前に行われた該プリペイドカードのセキュリティコードの照合において、照合に失敗しているか否かが照合エラー判断手段により判断され、該照合エラー判断手段により、前回又はそれ以前に行われたセキュリティコードの照合に失敗していると判断された時には、照合タイミング変動手段により、前回とは異なるタイミングでセキュリティコードの照合が行われる。
【0020】
これにより、カード使用者が急いでいるとき等、同じタイミングで素早いプリペイドカードの抜き差しを繰り返した場合であっても、セキュリティコードの照合が実行される前にプリペイドカードが抜き取られることになるので、照合限度回数を使い切ることはなく、プリペイドカードが正常であるにもかかわらず、プリペイドカードが使用不能となる事態を回避できる。
【0022】
上述したように、本発明に係るカードリーダは、照合タイミング変動手段を備えているため、カード使用者が一定の周期でカードの抜き差しを行っても、照合限度回数を使い切ることはなく、プリペイドカードが正常であるにもかかわらず、プリペイドカードが使用不能となる事態を回避できる。
【0024】
上述したように、本発明に係るカード発行機は、照合タイミング変動手段を備えているため、カード使用者が一定の周期でカードの抜き差しを行っても、照合限度回数を使い切ることはなく、プリペイドカードが正常であるにもかかわらず、プリペイドカードが使用不能となる事態を回避できる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な一実施の形態を図面を参照して説明する。図1は、本発明が用いられるプリペイドカード方式によるガス使用システムの一般的構成を示したものである。図1において、メーカ、各ガス供給業者A、B、…及び各大家A、B、…は、ICカードに所定のデータを書き込むためのカード発行機50を所有している。また、大家A、B…が管理するアパート等の各集合住宅には、ガス供給業者A、B…によりマイコンメータ60、60…が設置されている。
【0026】
集合住宅の各部屋、例えば、大家Aが管理する集合住宅の各部屋には、その部屋の住人A、B…が使用するガス供給制御装置10、10…及びガス器具70、70…が設けられている。ガス供給制御装置10、10…は、大家Aにより発行されたICカード40を挿入することにより、該ICカード40に記憶された残高データに基づいてガスを供給可能とするものである。
【0027】
そして、マイコンメータ60の入口とガス供給業者Aが管理するガス供給源(図示せず)とは、一本のガス供給路71により接続され、また、マイコンメータ60の出口側では、ガス供給路71が分岐し、住人A、B、…が居住する各部屋に備えられたガス供給制御装置10、10、…にそれぞれ接続されている。さらに、各ガス供給装置10、10、…の末端は、各住人A、B、…が使用するガス器具70に接続されている。
【0028】
次に、図1に示すプリペイドカード方式によるガス使用システムによるガスの供給とガス料金の徴収方法について簡単に説明する。まず、ガス供給業者A、B、…は、メーカからガスの供給を受けると同時に、メーカ所有のカード発行機50から発行されるICカードを受け取る。該ICカードには、カード所有者、カード発行者、ガス供給量等の各種のデータが記憶されているものである。
【0029】
大家Aは、ガス供給業者A所有のカード発行機50から発行されるICカードを受け取り、ガスの供給を受けると共に、ガス供給業者Aにより設置されるマイコンメータ60に備えられているガス使用量メータの検針値に基づいて、アパート等の集合住宅に居住する住人A、B、…が使用したガス料金をガス供給業者Aに対して、一括して支払う。
【0030】
各住人A、B、…は、大家Aにガス料金を前払いすると共に、大家Aが所有するカード発行機50によりICカード40の残高データを更新してもらう。そして、ガス器具70を使用する場合には、ICカード40をガス供給制御装置10に挿入することにより、残高データに相当するガス量だけ、ガスの使用が可能となるものである。これにより、住人からガス料金を前払いにより確実に徴収できると共に、検針、集金等にかかる手間を削減することが可能となる。
【0031】
図2は、各部屋に設けられた、ガス供給制御装置10とガス器具70の概略構成を示した図である。図2において、ガス供給制御装置10は、カードリーダ20と計量供給装置30とを備え、カードリーダ20と計量供給装置30とは、電気的に接続されている。また、計量供給装置30の入口側は、ガス供給路71を介して大家A、B、…が管理するマイコンメータ60と接続され、計量供給装置30の出口側は、ガス供給路71を介して、給湯器72、ガスコンロ73等のガス器具70と接続されている。
【0032】
図3は、ガス供給制御装置10のブロック図である。図3において、カードリーダ20は、ICカード40に記憶されるデータの読み込み及び書き換えをするためのリーダライタ部21と、ICカード40に記憶されている残量度数を表示する表示部22と、これらを制御するカード制御部23とを備えている。なお、大家等が所有するカード発行機の構成は、カードリーダ20とほぼ同様であり、カード制御部23で行う演算とスイッチ操作部のみが異なるものである。
【0033】
計量供給装置30は、ガス供給路71から各部屋に供給されるガス量を計量する計量部31と、ガス供給路71を開閉する遮断部32と、これらを制御する計量制御部33とを備えている。計量制御部33は、カードリーダ20のカード制御部23と通信ケーブル11を介して接続され、データの通信が可能となっている。
【0034】
ICカード40は、複数のデータを記憶するためのEEPROM(不揮発性メモリ)を内蔵し、カード表面には、リーダライタ部21と電気的に接続するための端子41を備えている。EEPROMには、残高データ等の状況に応じて可変するデータや、カード所有者を識別するための住人コード、大家を識別するための大家コード、使用地域を識別するための地域コード、ガス供給者を識別するための供給者コード等のカード所有者特有の固定データの他、そのICカード40の不正使用を防止するためのセキュリティコードが記憶されている。
【0035】
次に、このガス供給制御装置10によるガス供給制御について説明する。ICカード40がカードリーダ20に設けられたリーダライタ部21に挿入されると、まず、カード制御部23が、ICカード40に記憶されているセキュリティコードの照合を行い、挿入されたICカード40が不正なカードであるか否かが判断される。セキュリティコードの照合が行われ、不正なカードであると判断された場合には、ガスの供給が行われることなく、その旨が表示部22に表示される。
【0036】
一方、正常なカードであると判断された場合には、次にカード制御部23は、ICカード40に記憶されている残高データをリーダライタ部21を介して読み込み、表示部22に残高度数を表示する。そして、残高がある場合には、カード制御部23は、計量制御部33にその旨の信号を出力し、計量制御部33は、その信号を受けて遮断部32を作動させ、ガス供給路71を開いて、給湯器72やガスコンロ73等のガス器具70へガスを供給する。
【0037】
使用されたガス量は、計量部31において計量され、所定量計量する毎に、カード制御部23にその旨の信号を送信する。カード制御部23は、その信号を受けて、リーダライタ部21によりICカード40に記憶されている残高データを単位量ずつ減算すると共に、表示部22に表示する。その後、残高が0となった場合には、カード制御部23が、計量制御部33にその旨の信号を送信し、計量制御部33は、その信号を受けて遮断部32によりガス供給路71を閉じて、ガスの供給を強制的に停止させるものである。
【0038】
次に、本発明に係るカードリーダ20によるセキュリティコードの照合方法を、図4Aに示すフローチャートに基づいて説明する。まず、ステップ1(以下、単に「S1」とする)においては、ICカード40が、カードリーダ20に備えられたリーダライタ部21に挿入されたか否かが判断される。ICカード40が挿入されていない場合(S1:NO)は、スタートに戻り、ICカード40がリーダライタ部21に挿入されるまで待機する。
【0039】
一方、カードリーダ20のリーダライタ部21にICカード40が挿入された場合(S1:YES)には、S2に進み、ICカード40の初期化(Answer to Reset) が行われる。次にS3では、リーダライタ部21に挿入されたICカード40が、特定のメーカにより製造・発行されたICカードであるか否かが判断される。
【0040】
他のメーカ製のカードである場合(S3:NO)には、ICカード40の不正使用である可能性が高いので、S4に進み、ガスの供給を行うことなく、表示部22にカードエラーを表示する。一方、当該メーカ製の正常なICカードである場合(S3:YES)には、S5に進む。
【0041】
S5においては、リーダライタ部21に挿入されたICカード40に対して実行されたセキュリティコードの照合回数が、予め定められた回数であって、ICカード40の照合限度回数(N回とする)よりも少ない回数(照合禁止回数。これをM回とする)に達したか否か、換言すれば、照合回数データ(N* )が、(N−M)回以下か否か、が判断される。
【0042】
ここで、「照合回数データ(N* )」とは、セキュリティコードの照合を連続して行うことができる残り回数を意味する。すなわち、前回、正常なICカードの使用が行われた後、初めてそのICカードのセキュリティコードの照合を行う時には、照合回数データ(N* )として、照合限度回数(N回)が記憶されている。また、前回、照合に失敗している場合は、照合回数データ(N* )は、照合限度回数(N回)より少ない値が記憶されており、照合回数データ(N* )が0になったときには、そのICカード40は、使用不能となるものである。
【0043】
セキュリティコード照合回数が照合禁止回数(M回)未満である場合、すなわち、照合回数データ(N* )が(N−M)回より多い場合(S5:NO)には、そのままS7に進む。S7においては、初めに、ICカード40に記憶されている照合回数データ(N* )から1を減算する操作を行う。これにより、ICカード40は、照合待機状態となる。次いで、照合待機状態となったICカード40について、セキュリティコードの照合操作を実行する。
【0044】
また、S7には、セキュリティコードの照合を実行した結果、リーダライタ部21に挿入されたICカード40が適正なICカードである場合には、照合回数データ(N* )をリセットする操作、すなわち、一旦減算した照合回数データ(N* )を照合限度回数(N回)に書き換える操作、並びに、挿入されたICカード40が不正カードである場合には、照合回数データ(N* )をリセットしないまま次ステップに進む操作が含まれており、これらの内のいずれかの操作を実行した後、S8に進む。
【0045】
S8においては、照合が成立したか否かが判断される。照合が成立したか否かは、ICカード40に記憶されている照合回数データ(N* )を参照し、照合回数データ(N* )が照合限度回数(N回)に復帰しているか否かにより判断される。照合が成立していない場合(S8:NO)には、S9に進み、ガスの供給を行うことなく、表示部22にカードエラーを表示する。
【0046】
S9においてカードエラーが表示され、セキュリティコードの照合に失敗した場合には、一旦、ICカード40を抜き取った後、再度、ICカード40をリーダライタ部21に挿入すればよい。これにより、上述のS1からS9までのステップが再度実行される。このICカード40の挿入・照合の操作は、セキュリティコードの照合が成立するまで繰り返されることになる。
【0047】
そして、S5において、セキュリティコードの照合を連続して照合禁止回数(M回)失敗したと判断された場合、すなわち、照合回数データ(N* )が(N−M)回以下になったと判断された場合(S5:YES)には、S6に進み、セキュリティコードの照合自体が強制的に禁止されると共に、ガスの供給を行うことなく表示部22にカードエラーを表示する。セキュリティコードの照合回数データ(N* )が(N−M)回となったICカード40は、後述の本発明に係るカード発行機でセキュリティコードの再照合を行うこととなる。
【0048】
一方、S8において照合が成立していると判断された場合(S8:YES)には、S10に進む。S10では、ICカード40に記憶されている残高データ(プリペイド額)、及び、カード所有者を識別するための住人コード、大家を識別するための大家コード、使用地域を識別するための地域コード、ガス供給者を識別するための供給者コード等のカード所有者特有の固定データが読み込まれる。
【0049】
次いで、S11において、カード所有者特有の固定データの照合が行われ、地域、供給者、大家、使用者等の各コードが不一致の場合(S11:N0)には、S12に進み、ガスを供給することなく、表示部22に使用者コードエラーを表示する。一方、各コードが一致する場合(S11:YES)には、S13に進む。
【0050】
S13においては、残高データが参照され、残高があるか否かが判断される。残高有りと判断された場合(S13:YES)には、S14に進む。S14においては、前述したように、リーダライタ部21から読み込まれた残高データを表示部22に表示すると共に、計量制御部33に信号を出力し、さらに計量制御部33は、遮断部32に信号を送ることによりガス供給路71を開き、給湯器72やガスコンロ73等のガス器具70へのガスの供給を開始する。
【0051】
次いで、S15においては、計量部31により計測された使用されたガス量のデータが、計量制御部33を介してカード制御部23に送られ、リーダライタ部21により、ICカード40に記憶されている残高データを単位量ずつ減算する残高処理が行われると共に、表示部22に残高が逐一表示される。
【0052】
そして、残高が0となるまで、S13からS15の各ステップが繰り返され、S13において、残高が0であると判断された場合(S13:NO)には、S16に進む。S16においては、カード制御部23から計量制御部33にその旨の信号が送られ、計量制御部33を介して遮断部32によりガス供給路71が強制的に閉じられ、ガスの供給が停止される。
【0053】
次に、本発明に係るカード発行機によるICカードの再照合方法を図4Bに示すフローチャートに基づき説明する。集合住宅の住人等のカード所有者が、カードリーダ20にICカード40を挿入したにもかかわらず、セキュリティコードの照合に連続して照合禁止回数(M回)失敗し、カードエラーが表示された場合(図4AのS6)には、カード所有者は、集合住宅の大家の所に行き、大家が所有するカード発行機50のリーダライタ部にそのICカードを挿入してもらえばよい。
【0054】
カード発行機のリーダライタ部にICカード40が挿入されると、図4Bに示す制御ルーチンのS21において、カード有り(S21:YES)と判断されるので、図4Bに示すS22からS30までの各ステップが実行される。ここで、図4Bに示すS21からS30までのステップは、S25を除き、図4AにおけるS1からS10までの各ステップ(S5を除く)と全く同一の処理を行うものである。
【0055】
図4Bに示すセキュリティコード制御ルーチンの内、図4Aに示す制御ルーチンと異なっているのは、S25のみである。すなわち、前述のカードリーダ20で実行される制御ルーチンのS5においては、セキュリティコードの照合限度回数がN回であるICカードのセキュリティコード照合を連続して照合禁止回数(M回、M<N)失敗した場合、すなわち、照合回数データ(N* )が(N−M)回以下となった場合には、カードエラーを発してそれ以上セキュリティコードの照合を行わないようにしているのに対し、このカード発行機50で実行される制御ルーチンのS25においては、セキュリティーコードの照合を、照合回数データ(N* )が0回となるまで連続して行えるようになっている。
【0056】
そのため、カード所有者がカードリーダ20においてセキュリティコードの照合を照合禁止回数(M回)連続して失敗した場合であっても、カード発行機50においては、さらに(N−M)回の照合が行えるので、ICカード40が正常なカードである限り、図4Bに示すS27において、照合が成立し、ICカード40の照合回数データ(N* )がリセットされることとなる。
【0057】
これに対し、カード発行機50に挿入されたICカード40が不正なカードである場合には、S28において照合不成立と判断され(S28:NO)、S29に進み、カードエラーが表示されることになる。そして、ICカード40が不正カードであるにもかかわらず、ICカード40の挿入・照合が繰り返されると、カード発行機50において照合限度回数を使い切ることになるので(S25:YES)、S26に進み、カードエラーを表示することとなる。
【0058】
以上のように、本発明に係るカードリーダ及びカード発行機並びにそれらを用いたプリペイドカードシステムによれば、カードリーダにおけるセキュリティコードの照合回数をICカードのセキュリティコード照合限度回数(N回)より少ない照合禁止回数(M回)に制限しているので、ICカードが正常であるにもかかわらず、カードリーダ端子の汚れ等により、セキュリティコードの照合限度回数を使い切り、ICカードが使用不可能な状態となる事態を回避することができる。
【0059】
また、カードリーダにおいて、セキュリティコードの照合を連続して照合禁止回数(M回)失敗した場合であっても、カード発行機においては、そのようなICカードのセキュリティコードの照合を行うことができるので、ICカードが正常である限り、照合回数データ(N* )がリセットされることになる。一方、使用されたICカードが不正カードである場合には、カード発行機において、照合限度回数を使い切ることになるので、不正を防止することが可能となる。
【0060】
次に、本発明に係るカードリーダで実行されるセキュリティコードの照合タイミングを変動させる方法を、図4Cに示すフローチャートに基づいて説明する。カードリーダ20のリーダライタ部21にICカード40を挿入すると、図4Cに示す制御ルーチンのS31に入る。
【0061】
S31からS34までは、図4Aに示すフローチャートのS1からS6までとほぼ同様の制御を行うものであり、特定メーカにより製造・発行されたICカード40か否かを判断するS3及びS4が省略されている点のみが異なるものである。すなわち、S31において、ICカード40がリーダライタ部21に挿入されたか否かが判断され、挿入されていないと判断された場合(S31:NO)は、スタートに戻る。また、挿入されていると判断された場合に(S31:YES)は、S32に進み、そこでICカード40の初期化が行われる。
【0062】
次いで、S33では、照合回数データ(N* )が(N−M)回以下か否かが判断される。セキュリティコードの照合回数が照合禁止回数(M回)に達し、照合回数データ(N* )が(N−M)回以下であると判断された場合(S33:YES)には、S34に進み、ガスの供給を行うことなく、表示部22にカードエラーを表示する。一方、照合回数データ(N* )が(N−M)回以下でないと判断された場合(S33:NO)には、S35に進む。
【0063】
S35では、照合回数データ(N* )が、照合限度回数(N回)に等しいか否かが判断される。ここで、前回のセキュリティコードの照合において、照合が成立している場合には、前述したように、照合回数データ(N* )として照合限度回数(N回)が記憶されているので、その場合(S35:YES)は、S39に進み、セキュリティコードの照合が直ちに実行される。
【0064】
一方、前回のセキュリティコードの照合において、照合が不成立の場合には、照合回数データ(N* )として、照合限度回数(N回)より小さな値が記憶されているので、この場合(S35:NO)は、S36に進み、そこで、タイマがセットされる。次いで、S37において、リーダライタ部21にICカード40が挿入されているか否かが判断される。
【0065】
リーダライタ部21にICカード40が挿入されていると判断された場合(S37:YES)には、S38に進み、そこで、S36でセットしたタイマに基づき、予め設定した時間が経過したか否かが判断される。予め設定した時間が経過していない場合(S38:NO)は、S37に戻り、設定時間が経過するまでS37及びS38のステップが繰り返される。
【0066】
この時、タイマによる待機中であるにもかかわらず、使用者があわててカードの抜き差しを繰り返した場合等、予め設定した時間が経過する前にICカード40がリーダライタ部21から抜き取られた場合には、S37において、ICカード40が挿入されていないと判断されるので(S37:NO)、S31に戻り、次にICカード40が挿入されるまで待機することとなる。
【0067】
この場合、ICカード40は、照合回数データ(N* )の減算処理を含むセキュリティコードの照合ステップ(S39)に入る前に、S31に戻ることになるので、照合回数データ(N* )が減算されることはなく、ICカード40を挿入する前の照合回数データ(N* )がそのまま維持される。
【0068】
一方、予め設定した時間が経過した場合(S38:YES)には、S39に進む。S39において行われる操作は、図4AのS7で行われる操作と同一である。すなわち、初めに、ICカード40に記憶されている照合回数データ(N* )から1を減算する操作が行われ、次いで、セキュリティコードの照合操作が実行され、さらに、リーダライタ部21に挿入されたICカード40が適正なICカードである場合には、照合回数データ(N* )を照合限度回数にリセットする操作が実行される。
【0069】
S40では、セキュリティコードの照合が成立したか否かが判断される。照合が成立していない場合(S40:NO)は、S41に進み、ガスの供給を行うことなく、表示部22にカードエラーを表示する。一方、照合が成立した場合には、S42に進み、そこで、データの読み出しが実行され、ICカードに記憶されている残高データに基づき、ガスが供給される点は、図4Aの場合と同様である。
【0070】
以上のように、上記構成を有するカードリーダ及びこれを用いたプリペイドカードシステムによれば、セキュリティコード照合完了前にICカードを抜いてしまった場合等、前回のセキュリティコードの照合に失敗している場合には、次回、ICカードを挿入したときには、前回と比べて遅いタイミングでセキュリティコードの照合が行われる。
【0071】
そのため、カード使用者が、一定の周期で素早くICカードを抜き差しした場合であっても、2回目以降は、セキュリティコードの照合ステップに入る前にICカードが抜かれることになるので、照合限度回数を使い切ることはなく、ICカードが使用不能になるという事態が回避される。
【0072】
なお、上記フローチャートにおいて、照合禁止回数判断手段はS5〜S6及びS33〜S34の各ステップに、カード照合手段はS7〜S9及びS39〜S41の各ステップに、照合限度回数判断手段はS25〜S26の各ステップに、カード再照合手段はS27〜S29の各ステップにそれぞれ対応している。また、照合エラー判断手段はS35のステップに、又、照合タイミング変動手段は、S36〜S38の各ステップにそれぞれ対応している。
【0073】
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明したが、本発明は、上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、種々の改変が可能である。
【0074】
例えば、図4Cでは、照合禁止回数判断手段(S33〜S34)を備えたカードリーダに対して照合エラー判断手段(S35)及び照合タイミング変動手段(S36〜S38)を適用した場合について説明したが、これらの手段を照合禁止回数判断手段を備えていないカードリーダ、あるいはカード発行機に適用しても良く、さらに、このようなカードリーダ及びカード発行機を用いてプリペイドカード方式によるガス使用システムを構成しても良い。カードリーダ及びカード発行機のいずれにおいても、カードの素早い抜き差しに起因する照合失敗が起こりうるからである。
【0075】
また、S35においては、前回の照合に失敗している場合には、直ちに照合タイミング変動手段(S36〜S38)に移行するような構成を採用しているが、1回あるいはそれ以上の回数の照合を失敗したところで、照合タイミング変動手段(S36〜S38)に移行するような構成としてもよい。
【0076】
また、S35では、照合に失敗したか否かを判断するために、照合回数データ(N* )を参照しているが、照合に失敗したか否かを判断する方法については、特に限定されるものではない。例えば、照合に失敗する毎に、照合に失敗したことを示す特別の情報をICカードに記憶させ、その照合に失敗した回数が所定回数に達したところで、照合タイミング変動手段に移行するような構成としても良く、これにより上記実施の形態と同様の効果が得られる。
【0077】
さらに、上記実施の形態では、ICカードを用いたプリペイドカード方式によるガス使用システムにつて説明したが、本発明に係るプリペイドカードシステムは、これに限定されるものではなく、磁気カードを用いたプリペイドカードシステムにも適用でき、さらには、コンビニエンスストア、現金自動支払機、病院外来カード、施錠システム等、ICカードあるいは磁気カードが用いられるあらゆる分野に適用されるものである。
【0078】
【発明の効果】
本発明は、カードリーダにおけるプリペイドカードのセキュリティコードの照合回数を、そのプリペイドカードの照合限度回数より少ない回数に制限したので、カードリーダ端子の汚れ等により、プリペイドカードが正常であるにもかかわらず、プリペイドカードが使用不能となるという事態を回避できるという効果がある。
【0079】
また、本発明は、カードリーダにおけるセキュリティコードの照合を連続して失敗し、カードリーダにおいてセキュリティコードの照合が行えなくなったプリペイドカードを、カード発行機で再照合できるようにしたので、プリペイドカードが正常であるにもかかわらず、プリペイドカードが書き込み不能となる事態を回避できると共に、不正なカード使用を未然に防止できるという効果がある。
【0080】
さらに、本発明は、前回又はそれ以前のセキュリティコードの照合において、セキュリティコードの照合が成立しなかった場合には、次回のセキュリティコードの照合を、前回とは異なるタイミングで行うようにしたので、カード使用者があわててカードの抜き差しを繰り返した場合であっても、プリペイドカードが使用不能となる事態を回避できるという効果がある。
【0081】
以上のように、本発明に係るプリペイドカード方式によるガス使用システム並びにこれに用いられるカードリーダ及びカード発行機によれば、プリペイドカードが正常であるにもかかわらず、不可抗力によりプリペイドカードが使用不能となる事態が回避されると共に、これをガス使用システムに応用することにより、ガスの検針、料金徴収のコストを格段に下げることができるので、産業上、その効果の極めて大きい発明である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るプリペイドカード方式によるガス使用システムの概略構成図である。
【図2】図1に示すプリペイドカード方式によるガス使用システムに用いられるガス供給制御装置の概略構成図である。
【図3】図1に示すガス供給制御装置のブロック図である。
【図4A】本発明に係るプリペイドカード方式によるガス使用システムに用いられる照合禁止回数判断手段を備えたカードリーダで実行される制御フローチャートである。
【図4B】本発明に係るプリペイドカード方式によるガス使用システムに用いられるカード再照合手段を備えたカード発行機で実行される制御フローチャートである。
【図4C】本発明に係るプリペイドカード方式によるガス使用システムに用いられる照合タイミング変動手段を備えたカードリーダで実行される制御フローチャートである。
【符号の説明】
10 ガス供給制御装置
20 カードリーダ
40 ICカード
50 カード発行機
Claims (6)
- ガス料金の前払い額が記憶されたプリペイドカードと、
該プリペイドカードの前払い額を減算するカードリーダと、
前記プリペイドカードにガス料金の前払い額を書き込むカード発行機とを備えたプリペイドカード方式によるガス使用システムであって、
前記プリペイドカードは、カードリーダ又はカード発行機を用いてセキュリティコードの照合を実行した回数であるセキュリティコードの照合回数が所定回数となった場合には、以後、プリペイドカードの使用が不能となる照合限度回数(N)が記憶されており、セキュリティコードの照合回数のデータがセキュリティコードの照合毎に書き換えられて記憶され、該照合回数のデータがカードリーダ及びカード発行機による判断処理の際に参照され、
前記カードリーダには、前記照合限度回数(N)未満の所定の照合禁止回数(M)が設定され、前記プリペイドカードのセキュリティコードの照合回数のデータを参照し照合回数が前記照合禁止回数(M)未満か否かを判断する照合禁止回数判断手段と、
該照合禁止回数判断手段により、セキュリティコードの照合回数が前記照合禁止回数(M)未満であると判断された場合には、前記プリペイドカードのセキュリティコードを照合し、セキュリティコードの照合回数が前記照合禁止回数(M)未満ではないと判断された場合には、前記プリペイドカードのセキュリティコードを照合しないカード照合手段とを備え、
前記カード発行機には、前記照合禁止回数判断手段により前記照合禁止回数に達したと判断された前記プリペイドカードのセキュリティコードの照合回数が、前記照合限度回数(N)か否かを判断する照合限度回数判断手段と、
該照合限度回数判断手段により、セキュリティコードの照合回数が前記照合限度回数(N)ではないと判断された場合には、前記プリペイドカードのセキュリティコードを再度照合して、セキュリティコードが一致した時には前記プリペイドカードに記憶された照合回数のデータをリセットするカード再照合手段とを備えていることを特徴とするプリペイドカード方式によるガス使用システム。 - 請求項1記載のガス使用システムで使用されるカードリーダであって、
セキュリティコードの照合に関し、前記照合限度回数(N)未満の所定の照合禁止回数(M)が設定され、前記プリペイドカードのセキュリティコードの照合回数のデータを参照し、プリペイドカードの照合回数が前記照合禁止回数(M)未満か否かを判断する照合禁止回数判断手段と、
該照合禁止回数判断手段により、セキュリティコードの照合回数が前記照合禁止回数(M)未満であると判断された場合には、前記プリペイドカードのセキュリティコードを照合し、セキュリティコードの照合回数が前記照合禁止回数(M)未満ではないと判断された場合には、前記プリペイドカードのセキュリティコードを照合せず、セキュリティコードの照合回数が前記照合限度回数(N)ではないと判断された場合には、前記プリペイドカードのセキュリティコードを再度照合して、セキュリティコードが一致した時には前記プリペイドカードに記憶された照合回数のデータをリセットするカード照合手段とを備えていることを特徴とするカードリーダ。 - 請求項1記載のガス使用システムで使用されるカード発行機であって、
セキュリティコードの照合に関し、前記プリペイドカードのセキュリティコードの照合回数のデータを参照し、プリペイドカードのセキュリティコードの照合回数が、前記照合限度回数(N)か否かを判断する照合限度回数判断手段と、
該照合限度回数判断手段により、セキュリティコードの照合回数が前記照合限度回数(N)ではないと判断された場合には、前記プリペイドカードのセキュリティコードを再度照合して、セキュリティコードが一致した時には前記プリペイドカードに記憶された照合 回数のデータをリセットするカード再照合手段とを備えていることを特徴とするカード発行機。 - ガス料金の前払い額が記憶されたプリペイドカードと、
該プリペイドカードの前払い額を減算するカードリーダと、
前記プリペイドカードにガス料金の前払い額を書き込むカード発行機とを備えたプリペイドカード方式によるガス使用システムであって、
前記プリペイドカードは、カードリーダ又はカード発行機を用いてセキュリティコードの照合を実行した回数であるセキュリティコードの照合回数が所定回数となった場合には、以後、プリペイドカードの使用が不能となる照合限度回数(N)が記憶されており、セキュリティコードの照合回数のデータがセキュリティコードの照合毎に書き換えられて記憶され、該照合回数のデータがカードリーダ及びカード発行機による判断処理の際に参照され、
前記カードリーダ及びカード発行機には、前記プリペイドカードのセキュリティコードを照合するカード照合手段を備えていると共に、前記カードリーダ及びカード発行機の少なくとも一方には、2回目以後の前記プリペイドカードのセキュリティコードの照合に先立ち、前回に行われたセキュリティコードの照合において、前記プリペイドカードのセキュリティコードの照合に失敗しているか否かを、前記プリペイドカードに記憶されている照合回数のデータを参照して判断する照合エラー判断手段と、
該照合エラー判断手段により、前回に行われた前記プリペイドカードの照合に失敗していると判断された時には、2回目以後のプリペイドカードのセキュリティコードの照合時間を前回の照合時間よりも遅いタイミングでセキュリティコードの照合を行う照合タイミング変動手段とを備えていることを特徴とするプリペイドカード方式によるガス使用システム。 - 請求項4記載のガス使用システムに使用されるカードリーダであって、
セキュリティコードの照合に関し、照合限度回数を有するプリペイドカードのセキュリティコードを照合するカード照合手段と、
2回目以後のプリペイドカードのセキュリティコードの照合に先立ち、前回に行われたセキュリティコードの照合において、前記プリペイドカードのセキュリティコードの照合に失敗しているか否かを、前記プリペイドカードに記憶されている照合回数のデータを参照して判断する照合エラー判断手段と、
該照合エラー判断手段により、前回に行われた前記プリペイドカードの照合に失敗していると判断された時には、2回目以後のプリペイドカードのセキュリティコードの照合時間を前回の照合時間よりも遅いタイミングでセキュリティコードの照合を行う照合タイミング変動手段とを備えていることを特徴とするカードリーダ。 - 請求項4記載のガス使用システムに使用されるカード発行機であって、
セキュリティコードの照合に関し、照合限度回数を有するプリペイドカードのセキュリティコードを照合するカード照合手段と、
2回目以後のプリペイドカードのセキュリティコードの照合に先立ち、前回に行われたセキュリティコードの照合において、前記プリペイドカードのセキュリティコードの照合に失敗しているか否かを、前記プリペイドカードに記憶されている照合回数のデータを参照して判断する照合エラー判断手段と、
該照合エラー判断手段により、前回に行われた前記プリペイドカードの照合に失敗していると判断された時には、2回目以後のプリペイドカードのセキュリティコードの照合時間を前回の照合時間よりも遅いタイミングでセキュリティコードの照合を行う照合タイミング変動手段とを備えていることを特徴とするカード発行機。
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