JP4105204B2 - マルチメディア情報出力装置 - Google Patents

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Description

本発明は、コンピュータプログラムあるいは映像著作物等のソフトウェア、特にディジタル情報化されたソフトウェア(マルチメディア情報)の使用に対する使用量を測定するマルチメディア情報出力装置に関する。特に、通常に使用する場合の使用態様以外の使用態様にてこれらソフトウェア(マルチメディア情報)が使用された場合でも、適切な使用量決定を行うマルチメディア情報出力装置に関する。
CD−ROM等の大規模記憶媒体や、B−ISDN等の大容量の高速通信技術などが発達してくると、これらの手段を用いてコンピュータプログラムは勿論、画像や音声をディジタル情報として流通されることが予想される。
すなわち、従来ビデオテープで供給されていたような映像著作物がそのままCD−ROMに格納されて販売されたり、またはCD−ROMのインタラクティブ性(双方向性)を利用したゲームとして市場に流通したりし始めてきている。
また、通信回線についても同様であり、前記のような映像著作物が通信を経由してユーザの手許に届けられる状況になってきている。ところで、この種のディジタル情報は他の媒体への複写が極めて容易であり、かつアナログ情報のような複写による劣化がないことから、同一情報の複製が可能であり、これらの行為により製造者の利益が害される可能性が極めて高い。すなわち、大容量の書換え可能な光磁気ディスクや磁気ディスク装置さえ所有していればわずかなOS(オペレーションシステム)のコマンドの知識のみでCD−ROMの内容を複写することが容易であった。
このように、十分なセキュリティチェックが不可能であることを理由にこの種のディジタル情報媒体のレンタル行為は製造者によって禁止されている場合が殆どである。
しかしながら、エンドユーザとしては現在のこの種のソフトウェアの価格は高額であり、本当にそのソフトウェアが自身の欲しているものと一致するか、あるいは自身の所有しているハードウェアで使用可能かの確認がとれるまでは購入を躊躇する場合が多い。
この点について、機能が制限されている多数のソフトウェアをCD−ROMに格納して安価に販売し、エンドユーザはその中から希望するソフトウェアについて使用権設定代金を送金することにより機能制限を解除するコードを通知されるという新しいソフトウェアの流通方式が実現され始めている。但し、この使用権設定の際には使用期間・使用回数の制限を付することが困難であることから、この使用権設定は、永続的な使用に対するものと成らざるを得なかった。従って、この設定代金は、いきおい高額にならざるを得なかった。
この点について、特公平6−19707号公報では、あらかじめ利用可能金額をICカードに登録し、有償ソフトウェアを利用する場合に前記ICカードの利用可能金額をシステムに登録して、システムが当該ソフトウェアの一回の利用毎に残高を減算していく方式が提唱されている。
特公平6−19707号公報
しかしながら、特に動画データや音声データの様に一連のデータを時系列的に逐次使用するタイプのソフトウェアの場合には、上記方法では、適切な課金をすることができない。
例えば、映画等の動画データの場合を例にとると、ソフトウェア使用者は、動画データの再生途中に画像を一次停止させ、他の作業をするために暫く再生装置から離れる場合がある。その場合には、ソフトウェア使用者は、再度再生装置の前に戻り、一次停止させたデータ位置,又は動画データの頭の位置から、動画データの再生を再開することとなる。このような場合に、上記方式によれば、動画データを通しで再生することを1回の使用と考えて1回分の使用料金を課金するか、頭位置に戻った後の再生を別の回の再生と考えて2回分の使用料金を課金するかであった。
このうち、頭位置に戻って再生を再開した場合も1回の使用量しか課金しないのであれば、一次停止前に既に再生していた部分のデータに対する課金ができないので不合理である。また、頭位置に戻って再生を再開した場合に一律に2回分の使用量を課金してしまうのであれば、一次停止前に未再生であった部分のデータに対しても課金がなされてしまうので不合理である。また、一次停止を行った停止場所で再生を再開した場合に一律に2回分の使用量を課金するであれば、通常の2倍の額の課金がなされることになるので、もとより不合理である。
また、このような不合理を回避するために、データの使用時間に応じて課金を行うことも考えられる。しかしながら、一次停止を行っている状態ではデータの複写は実行されていないし、動画として意味のある画像の断片を表示しているにすぎないのであるから、一時停止中の時間に対して通常再生を行っている時間と同じ課金をするのは、やはり不合理である。これが従来における第1の問題点である。
また、データとしてディジタル情報を用いると、アナログビデオにおけるキュー及びレビューの代わりに、ステップサーチを行うことができる。しかし、従来の課金方式においては、このようなステップサーチに対する課金をどうするかについて適切な手段が採られていなかった。この場合、ステップサーチ中も通常の再生時と同じように課金するのでは、動画のストーリーを追えないのであるから、使用者にとって酷である。これが従来における第2の問題点である。
本発明は、上記問題点に鑑み、上記先行技術をさらに一歩進めて、通常の使用形態以外の使用形態にてマルチメディア情報の使用がなされた場合でも、適切な課金を行うための使用量測定ができ、使用量が所定の値に達したときに使用者がそれを確認可能なマルチメディア情報出力装置を提供することを課題とする。
本発明は、少なくとも画像情報及び音声情報を含む複数種類の情報が合成されてなるマルチメディア情報が格納された媒体から該複数種類の情報を読み出し、該複数種類の情報を個々の種類毎に区分して出力するとともに、前記画像情報について連続的な再生と断続的な再生との一方を選択可能なマルチメディア情報の出力装置において、
前記媒体から読み出された圧縮状態の画像情報に対して伸長処理を行い出力する処理手段と、
前記画像情報を前記マルチメディア情報の課金対象とし、前記処理手段の出力回数に応じて決定されたマルチメディア情報の使用量をカウントする手段と、
前記使用量が所定の値となった場合、使用量が所定の値となったことを示す画像情報を出力し、所定時間経過後に前記処理手段の伸長処理出力を停止させる
ことを特徴とするマルチメディア情報出力装置である。
本発明は、前記媒体から読み出される圧縮状態の画像情報には暗号化が施されており、前記処理手段は、前記圧縮状態の画像情報に対して前記伸長処理を施す前に、該画像情報に対する暗号解読処理を行うように構成可能である。また、本発明は、上述した特徴を持つマルチメディア情報出力装置によるマルチメディア情報出力方法として特定することができる。
本発明は、動画像(画像情報)や音声情報を含むマルチメディア情報においては、動画像(画像情報)が表示の1フレーム毎に区分けでき、中断しても、また、一部分を繰り返しても、出力されるフレーム(画像情報)数によってどれだけ使用したかをその動作種類に依らず測定できることに着眼したものである。音声情報はその単位文を区別できないこと、一方で動画像はフレームで区別できることから、音声と画像とが合成されたマルチメディア情報について出力画像フレーム数のような画像情報の出力回数に応じて使用量を決定する。
このような使用を検出するために、本発明では、画像情報の出力回数や、フレーム画像の伸長処理(伸長完了信号出力)の回数に応じたマルチメディア情報の使用量が決定される。これによって、マルチメディア情報全体の使用回数如何に関わらず、マルチメディア情報の使用時間の長短に関わらず、画像情報の出力回数や伸長完了信号の出力回数に応じた課金を行うことができるので、課金額が適切になる。
さらに、本発明によれば、マルチメディア情報の使用量が所定値(所定使用量)に達した場合には、阻害手段によって一部の情報の出力が阻害されたり、出力制御手段によって出力端子の一つに供給される情報が加工されたりする。これらは、使用量が所定値(所定使
用量)に達した場合における警告として、利用者に与えることができる。
本発明によれば、通常の使用形態以外の使用形態にてソフトウェア(マルチメディア情
報)の使用がなされた場合でも、適切な課金を行うための使用量を決定することができる
。また、ソフトウェアの使用モードに応じて使用量を決定すれば、ストーリーを追うための本来の使用形態でない使用に対しても、適切な金額で課金することができる。そして、マルチメディア情報の使用量が所定値に達した場合に、それを使用者が確認することができる。
以下に図面に基づいて本発明の実施例を説明する。
〔第1実施例〕
<実施例の構成>
図2は、本発明の第1実施例に用いられるソフトウェア再生装置の構成を示す機能ブロック図である。
マルチメディア情報出力装置としてのソフトウェア再生装置2は、高密度CD−ROM1や電話線を通じての通信等のメディアを介して提供される各種ソフトウェアを利用することができる情報機器である。この各種ソフトウェアとは、音声データ,画像データ,文字データ,コンピュータプログラム等のデジタルデータの形態を有している。そして、この各種ソフトウェアの内容には、従来フロッピー(登録商標)ディスクで提供されていたコンピュータプログラム及びそのデータを初めとして、従来アナログテレビジョンシステムにより放送されていたテレビジョンプログラム,従来ビデオテープやビデオディスクによって提供されていた映画プログラム,従来ラジオ放送やコンパクトディスクによって提
供されていた音楽データ,写真等の静止画データ等が含まれる。
即ち、このソフトウェア再生装置2は、共通のデータフォーマットによって提供されたこれら各種ソフトウェアを、統一的に取り扱うことができる情報機器である。具体的には、これら各種ソフトウェアを読み込み、コンピュータプログラムの実行,映画プログラム及びテレビジョンプログラムの再生(画像信号の再生,音声信号の再生),音楽データの再生(音声信号の再生),静止画の表示等を行う機能を有している。
ここで、高密度CD−ROM1に記憶されている各種ソフトウェアの形式について説明する。即ち、画像データ及び音声データについては、複数の単位データとしてのフレームが連続して全体として一まとまりのソフトウェアを構成している。そして、高密度CD−ROM1に格納される前において、画像データフレーム及び音声データフレームは、A/D変換される。そして、A/D変換されたデータフレームは、MPEG−2の規格に従って圧縮処理される。ここにMPEG−2とは、MPEG(Motion Picture Image Coding Exparts Group)が勧告した画像データ圧縮規格
であり、CCIR601規格(4:2:2フォーマット)およびHDTV(ハイビジョン、1920×1080ライン/フレームまで)を基本画像フォーマットとする規格である。このように圧縮処理されたデータフレームは、所定の暗号キーを用いて暗号化処理される。一方、コンピュータプログラムについては、MPEG規格が映像信号及び音声信号に関する規格であることより、MPEG−2による圧縮処理を受けることなく、そのまま暗号化処理がなされる。このような処理を経て暗号化(及び圧縮処理)されたデータが高密度CD−ROMに書き込まれているのである。
このような処理を経たデータが格納されている高密度CD−ROM1に対して、図示せぬドライブ装置により読み出しが行われろ。この図示せぬドライブ装置によって読み出されたデータフレームは、復調回路・制御回路3に入力される。この復調回路・制御回路3は、入力されたデータフレームのうち、MPEG規格の画像・音声情報を、復調してデコーダ4に送信する機能を有している。
デコーダ4は、エラー訂正及びビットの並び替えを実行して最大2メガバイト/秒(平均1メガバイト/秒)の画像・音声情報を、SD回路9に引き渡す機能を有している。デコーダ4は、この画像・音声情報の引き渡しを行うために、I/O(入出力)装置6aを介して、SD回路9内のシステムバスBに接続されている。
このSD回路9内のシステムバスBには、I/O装置6aを介して、インタフェース装置17も接続されている。このインタフェース装置17は、このソフトウェア再生装置の外面に設けられている操作キー23,フロッピー(登録商標)ディスクドライブ装置18,及び図示せぬモデムとSD回路9との間の出入力処理を行う。そして、ソフトウェア権利者から通信網を介して送信されるソフトウェアデータが、この図示せぬモデム装置,及びインタフェース装置17によってSD回路9に入力される。この通信によって供給されるソフトウェアも、高密度CD−ROM1により供給されるソフトウェアと同様の形式を有しており、予め暗号化(及び圧縮処理)されている。
次に、これらデコーダ4及びインタフェース17に接続されるSD回路9の説明を行う。ソフトウェア再生装置2に提供される各種ソフトウェアは、上述の高密度CD−ROM1や通信の様に、入手が容易な形態で流通されるので、その使用許諾の対価の課金方法を如何にするかが問題となる。そのため用いられるのがSD回路9である。即ち、このソフトウェア再生装置2で使用可能な各種ソフトウェアは、暗号化された状態で流通される。この暗号化された各種ソフトウェアは、SD回路9によって、逐次復号化される。また、SD回路9は、復号を行う毎に課金カウンタ値Xを減算するのである。この課金カウンタ
値Xとは、ユーザが予めソフトウェア権利者(著作権者)に支払った金額に応じてSD回路に書き込まれた第2のカウンタ値としてのポイントである。SD回路は、この課金カウンタ値Xが0(使用不能値)になった時に復号化処理を中止することにより、ソフトウェアのセキュリティを維持するのである。
なお、このSD回路9は、ソフトウェア再生装置2のカードスロット(たとえばPCMCIA準拠のカードスロット)内に着脱自在に装着されたICカードの形態で実現される。このようなICカードの形態にしておけば、SD回路の運搬が容易である。従って、使用者がソフトウェア販売店等に持参することにより、代金支払いと交換に、課金カウンタ値Xを加算してもらうことができる。
このSD回路9は、バスBに対して相互に接続された制御CPU5,DES(Data
Encryption Standard)7,課金テーブル8,並びにI/O装置6a及び6bから構成されている。
制御CPU2は、ソフトウェア再生装置2内のホスト制御CPU14と分担して、デコーダ4及びデマルチプレクサ10とDES7との間での情報のやりとりを制御する。また、CPU11は、DES7及び課金テープル8の制御を行う機能も有している。
課金テーブル14は、上述した課企カウンタ値Xを格納しているテーブルである。なお、課金テーブル14内において、課金カウンタ値Xは暗号化されている。従って、ソフトウェア権利者以外の者がこの課金テーブル14を解析して課金カウンタ値Xを書き換えることは、不可能である。
復号化手投としてのDES7は、デコーダ4から受け取った画像・音声情報を復号化する機能,及びソフトウェアの運用によって生じたユーザ情報(当該ソフトウェアの使用時間,使用回数)を暗号化する機能を有する。なお、このユーザ情報は、インタフェース10を介して接続されている図示せぬモデムにより、通信網を通ってソフトウェアの権利者に通知されるか、若しくは、フロッピー(登録商標)ディスク7に書き込まれて、次回の料金納付時においてソフトウェアの権利者によって回収される。
図3は、DES7の概略構成を示している。DES7は同図に示すように、DES実行部20を有しており、入力データ(IN)を鍵情報21により復号して出力データ(OUT)として出力する機能を有している。本実施例において、DES実行部20はモード識別部22を有しており、このモード識別部22は複数のDESモードの中からそのデータ形式等により最適なモードを選択してDES実行部20に与える機能を有している。この鍵情報21は、当該ソフトウェア使用者からのソフトウェア使用料の入金がソフトウェア権利者により確認された場合にソフトウェア権利者から通信を介して知らされる暗号解読キーである。なお、このDES7として、FIPS’PUB.製ICチップ「46DATA ENCRYPTION STANDARD NIST」を用いることができる。
図2に戻り、DES7により復号化されたデータ(画像データ,音声データ等)フレームは、I/O装置6bを通じて、SD回路9外のデマルチプレクサ10に送出される。デマルチプレクサ10は、音声データフレーム,画像データフレーム,並びにコンピュータプログラム及びそのデータを分離する。そして、画像データフレームをMPEG伸長回路(MPEG−2)11aに出力し、音声データフレームをMPEG伸長回路(MPEG−2)11bに出力し、コンピュータプログラム及びそのデータをMPEG伸長回路(MPEG−2)11Cに出力する。
伸長手段としてのMPEG伸長回路(MPEG−2)11a,11bは、MPEG規格
で圧縮されたままの状態で送信されて来た画像データフレーム,又は音声データフレームを伸長して、画像又は音声出力可能なフォーマットに復元する回路である。これらMPEG伸長回路(MPEG−2)11a,11bにおいてデータフレームの伸長をする際には、VRC回路12によって出力の同期がとられる。即ち、VRC回路12から出力される同期信号に同期して、MPEG伸長回路(MPEG−2)11a,11bは、伸長されたデータフレームを出力するのである。なお、MPEG伸長回路としてICチップ「ISO/IEC CD13818’1〜3」を用いることができる。
そして、画像用のMPEG伸長回路(MPEG−2)11aからの出力は、D/A変換器13aによってアナログ信号に変換される。このアナログ信号は、加算回路19を通って、ソフトウェア再生装置2に接続されている図示せぬTVモニタ装置に向けて出力される。また、音声用のMPEG伸長回路(MPEG−2)11bからの出力は、D/A変換器13bによってアナログ信号に変換される。このアナログ信号は、そのまま、ソフトウェア再生装置2に接続されている図示せぬスピーカに向けて出力される。一方、コンピュータ用のプログラム又はデータは、MPEG伸長回路(MPEG−2)11cをそのまま通り抜けて、ソフトウェア再生装置2に接続されている図示せぬコンピュータに向けて出力される。
単位データの使用を検出する検出手段としての画像用のMPEG伸長回路(MPEG−2)11aは、個々の圧縮データフレームに対して伸長処理を完了する毎に、フレーム伸長完了信号を出力する。このフレーム伸長完了信号は、ソフトウェア再生装置2のホスト制御CPU14によって受信され、課金制御を行うために用いられる。即ち、このフレーム伸長完了信号を受信したホスト制御CPU14は、バスBを介して相互に接続されているSD回路9内の制御CPU5と機能分担をして、課金テーブル8記載の課金カウンタ値の減算を行うとともに、課金カウンタ値が0になった場合におけるデータ出力阻止の制御を行うのである。なお、ホスト制御CPU14は、課全処理を含めて、ソフトウェア再生装置2全体に対する制御を行う処理装置である。
このホスト制御CPU14及びSD回路9内の制御CPU5により実行される課金処理の具体的内容を図4及び図5を用いて詳しく説明する。図4は、これら両制御CPU14,9の機能をブロック化した図である。図4において、ホスト制御CPU14は、MPEG伸長回路11aからのフレーム伸長完了信号を受信するフレームカウンタ部29と、ソフトウェア再生装置2の外面に設けられている操作キー23からの入力を(インタフェース17,I/O装置6a,及びバスBを介して)受信するモード選択部24と、このモード選択部24からの信号を受信するスキップモード制御部27と、モード選択部24及びスキップモード制御部27からの信号を受信する通常再生モード制御部26と、モード選択部24からの信号を受信するスチル送りモード制御部25と、通常再生モード制御部26,スチル送りモード制御部25,及びフレームカウンタ部29からの信号を受信する単位変換部28と、SD回路9の制御CPU5からの信号を受信する画像阻害信号出力部30とから構成されている。一方、SD回路9の制御CPU5は、デコーダ4からの信号を受信する画像抽出部33と、画像抽出部33からの信号を受信するDES復号化部34と、DES復号化部34及びスチル送りモード制御部25からの信号を受信するとともにMPEG伸長回路11aに向けて信号を出力するフレーム選択部35と、単位変換部28からの信号を受信する減算部31と、減算部31からの信号を受信するとともにDES復号化部34,画像阻害信号出力部30,及び減算部31に信号を出力する課金カウンタレジスタ部32とから構成されている。以下、上述の各機能部についての説明を行う。
モード切替手段としてのモード選択部24は、操作キー23を構成する「再生キー」,「スチル送りキー」,及び「スキップ送りキー」の何れかが押下されたことを検出し、押下されたキーの種類に従って、スキップモード制御部27,通常再生モード制御部26,
及びスチル送りモード制御部25の何れかを起動する。なお、これら各制御部25,26,27は、操作キー23を構成する「停止キー]が押下されることにより、起動停止される。
スキップモード制御部27は、通常再生モード制御部26を間欠的に起動する制御を行う。通常再生モード制御部26は、SD回路9に送られてきたフレームの全てを所定の間隔で順番に出力する制御を行う。通常再生モード制御部26が起動されると、起動されている間中、起動通知信号を単位変換部28に送信する。
スチル送りモード制御部25は、SD回路9に送られてきたフレームを所定のアルゴリズムに従って選択して出力する制御を行う。このスチル送りモードにおいては、コマ飛ばし状にステップサーチ早送りされた動画として画像データが表示される。スチル送りモード制御部25が起動されると、起動されている間中、起動通知信号を単位変換部28及びフレーム選択部35に送信する。
一方、通常再生モード制御部28又はスチル送りモード制御部25が起動すると、図示せぬCD−ROMドライブ,復調回路・制御回路3,及びデコーダ4が起動され(若しくは、図示せぬモデムを介して各データフレームがダウンロードされ)、画像抽出部33に各データフレームが送信されてくる。画像抽出部33は、送信されてきた各データフレームのうちから画像データフレームのみを抽出して、DES復号化部34に転送する。
このDES復号化部34は、DES7を起動して、転送されてきた画像データフレームを復号化させる。なお、DES復号化部34が転送されてきた画像データフレームを復号化させるためには、課金カウンタレジスタ部32から復号許可信号を受信していることが必要である。
DES復号化部34により復号化された画像データフレームは、フレーム選択部35に入力される。このフレーム選択部35は、スチル送りモード制御部25から起動通知信号を受信している間は、受信した画像データフレームから所定のアルゴリズムに従って一部を選択し、MPEG伸長回路11aに向けて出力する。このアルゴリズムとしては、例えば、所定のフラグが立っているフレームのみを選択する,所定のフレーム個数毎に一個のフレームを選択する,所定の時間間隔を空けてフレームを一つ選択する,等のアルゴリズムが使用される。なお、フレーム選択部35は、スチル送りモード制御部25からの起動通知信号を受信していない間は、受信した画像データフレームを全てMPEG伸長回路11aに向けて出力する。
画像データフレームを受信した画像用のMPEG伸長回路11aは、受信した画像データフレームに対して、一個ずつ、伸長処理を行う。MPEG伸長回路11aは、個々のフレームに対する伸長処理を完了する毎に、画像信号をD/A変換器13aに向けて出力するとともに、フレーム伸長完了信号をフレームカウンタ部29に送信する。
カウント手段としてのフレームカウンタ部29は、フレーム伸長完了信号を受信する毎に第1のカウント値としてのカウント値nを1つずつカウントアップするカウンタである。フレームカウンタ部29は、このカウンタ値を、常時、単位変換部28に通知する。また、フレームカウンタ部29は、単位変換部28からクリア信号を受信すると、そのカウンタ値をクリアして0にする。
単位変換部28は、通常再生モード制御部28又はスチル送りモード制御部25から起動通知信号を受信している間中、フレームカウンタ部29から通知されるカウンタ値nと所定の参照値とを比較する。この所定の参照値は、通常再生モード制御部28から起動通
知信号を受信している場合は、R(例えばR=100,000,000)と設定され、スチル送りモード制御部25から起動通知信号を受信している場合には、2Rと設定される。そして、単位変換部28は、カウンタ値nが所定の参照値に達した場合には、減算部31に対して課金単位滅算指示を出力する。具体的には、単位変換部28は、減算部31に対して、減算値“1”を出力する。なお、単位変換部28は、起動通知信号が停止した場合及び課金単位減算指示を出力した場合には、フレームカウンタ部29に対してクリア信号を出力する。
課金カウンタレジスタ部32は、課金テーブル8から課金カウンタ値Xを読み出して減算部31に通知するとともに、課金テーブル8の課金カウンタ値Xを更新する処理を行う。
減算部31は、単位変換部28から課金単位減算指示があった場合には、課金カウンタレジスタ部32から通知された課金カウンタ値Xを1つデクリメントする。そして、減算部31は、このデクリメントされた新たな課金カウンタ値X(=X−1)を、課金カウンタレジスタ部32に通知する。課金カウンタレジスタ部32は、減算部31から通知された新たな課金カウンタ値X(=X−1)を、課金テーブル8に上書きする。
課金カウンタレジスタ部32は、また、課金テーブル8に書き込まれている課金カウンタ値Xが0(使用不能値)になったかどうかを判定する。そして、課金カウンタ値Xが0になった場合には、課金カウンタレジスタ部32は、画像阻害信号出力部30に対してその旨を通知する。同時に、課金カウンタレジスタ部32は、DES7による復号化を停止させるコマンドを発行し、DES復号化部34に対する許可信号を停止する。なお、課金カウンタ部32は、ソフトウェア権利者によって課金テーブル8内の課金カウンタ値Xが1以上の値に書き換えられた場合には、DES復号化部34に対して許可信号を出力するとともに、画像阻害信号出力部30に対してその旨を通知する。これら単位変換部28,減算部31,及び課金カウンタレジスタ部32が、課金額を決定する決定手段を構成する。
画像阻害信号出力部30は、課金カウンタレジスタ部32から課金カウンタ値X=0になった旨の通知があった場合には、パルス状の画像阻害信号を出力する。また、画像阻害信号出力部30は、課金カウンタレジスタ部32から課金カウンタ値X>0になった旨の通知があった場合には、パルス状のリセット信号を出力する。
以上に説明した各制御CPU5,14によって実行される処理の流れを、図5及び図6のフローチャートに基づいて説明する。図5は、ソフトウェア再生装置2のホスト制御CPU14によって実行される課金処理の流れを示したフローチャートである。この処理は、操作キー23を構成する「再生キー」,「スチル送りキー」,及び「スキップ送りキー」の何れかが押下されたことを検出することにより、スタートする。そして、最初にステップS101において、ホスト制御CPU14は、押下されたキーの種類に基づいて、実行する画像表示モードを判別する。即ち、「再生キー」,「スキップ送りキー」が押下された場合には、「通常再生モード」であると判定する。これに対して、「スチル送りキー」が押下された場合には、「スチル送りモード」であると判定する。以下の処理は、判定された再生モードに依って、異なったものとなる。
先ず、「スチル送りモード」の場合には、ステップS102において、MPEG伸長回路11aからのフレーム伸長完了信号を検出する。フレーム伸長完了信号が検出された場合には、処理をステップS103に進め、フレームカウンタ部29のカウント値nを、1つカウントアップする。
続くステップS104では、カウント値nが参照値2R(例えば、2R=200,000,000)に達したかどうかを判定する。そして、カウント値nが未だ参照値2Rに達していない場合には、ステップS105において、課金処理を終了するかどうかを判定する。この判定は、スチル送りモード制御部25からの起動通知信号が受信されているかどうかによって行われる。即ち、起動通知信号が受信されていない場合には、課金処理を終了するものと判断して、処理をステップS116に進める。これに対して、起動通知信号を受信している場合には、課金処理を続行するものと判断して、処理をステップS102に戻す。
一方、ステップS104にてカウント値nが参照値2Rに達したと判定した場合には、処理をステップS106に進める。ステップS106では、SD回路9の制御CPU5に対して課金単位減算指示を行う。
続くステップS107では、フレームカウンタ部29のカウンタ値nを“0”にクリアする。続くステップS108では、ステップS105と同様にして、課金制御処理を終了するか否かを判定する。そして、課金制御処理を継続するとした場合には、処理をステップS102に戻す。これに対して、課金制御処理を終了するとした場合には、処理をステップS116に進める。
次に、「通常再生モード」の場合には、ステップS109において、MPEG伸長回路11aからのフレーム伸長完了信号を検出する。フレーム伸長完了信号が検出された場合には、処理をステップS110に進め、フレームカウンタ部29のカウント値nを、1つカウントアップする。
続くステップS111では、カウント値nが参照値R(例えば、R=100,000,000)に達したかどうかを判定する。そして、カウント値nが未だ参照値Rに達していない場合には、ステップS112において、課金処理を終了するかどうかを判定する。この判定は、通常再生モード制御部26からの起動通知信号が受信されているかどうかによって行われる。即ち、起動通知信号が受信されていない場合には、課金処理を終了するものと判断して、処理をステップS116に進める。これに対して、起動通知信号を受信している場合には、課金処理を続行するものと判断して、処理をステップS109に戻す。
一方、ステップS111にてカウント値nが参照値Rに達したと判定した場合には、処理をステップS113に進める。ステップS113では、SD回路9の制御CPU5に対して課金単位減算指示を行う。
続くステップS114では、フレームカウンタ部29のカウンタ値nを“0”にクリアする。続くステップS115では、ステップS112と同様にして、課金制御処理を終了するか否かを判定する。そして、課金制御処理を継続するとした場合には、処理をステップS109に戻す。これに対して、課金制御処理を終了するとした場合には、処理をステップS116に進める。
何れの場合においても、ステップS116においては、フレームカウンタ部29のカウンタ値nを、“0”にクリアする。続いて、ステップS117にてSD回路9の制御CPU5からのパターン発生指示を待つ。そして、パターン発生指示があった場合には、ステップS118において、画像阻害信号を発生する処理ステップを遂行する。
図8は、このステップS118の詳細ステップを示している。この実施例においては、画像情報が高密度CD1に記録されており、高密度CD1の識別可能な所定領域に暗号化処理が施されずMPEG2の画像圧縮符号化処理が施された画像情報が、他の所定領域に
暗号化処理,及びMPEG2の画像圧縮符号化処理が施された画像情報が、夫々格納されていることを前提に説明する。
図2と図8を参酌して説明する。制御CPU14は先ずステップS1181にて、画像阻止出力命令を発行し、これによりシーケンサ15を起動し、またパターン発生器16を発生イネーブル状態にする。パターン発生器16はシーケンサ15から所定の周期で発生される起動信号に従って、一定の画像パターンを発生する。このパターンは2値画像で、もし、モニタ画面が接続された場合には、警告文がモニタ画面に表示される様なパターンで構成されている。この出力信号は繰り返し復号された画像出力に重畳される。即ち、次に制御CPU14は、ステップS1182を起動し、タイマに15秒をセットし時間の再度の計測を開始する。次にステップS1183において図示されないワークエリアのカウンタに値1を加算する。次にステップS1184にてこのカウンタの値が値「5」を越えたか否か判断する。越えていない場合、ステップS1186へ進み、先にセットしたタイマが「15秒」を越えたか否か判断する。15秒経過していない場合、15秒経過するまで待つ。15秒を越えると、本ステップS1186で阻止出力命令発行ステップS1181へ移行し、再度、これを繰り返す。カウンタの値が5回を越えると、ステップS1184でこのループから抜け出し、ステップS1185に移行して、カウンタをクリアする。
ここまでの動作により、画像出力としては15秒周期で阻害画像信号が、通常の復号画像信号に重畳されて出力される。従って、利用者はこれを確認して、使用可能な使用量を得るべく、手続きすることになる。
一方、利用者にこの警告表示が15秒周期で5回繰り返されると、ステップS1187を実行する。制御CPU14は、本ステップでSD回路9内の制御CPU5に対して、暗号解読機能を停止する様、命令を発行する。また、本ステップにおいて、制御CPU14はMPEG2の復号伸長回路の動作を動作可能状態に指示する。
SD回路中の制御CPU5は、この後、デコーダ4側から供給される情報に対して、暗号解読回路7を介さずにインタフェース6aから直接インタフェース6bに画像情報を受け渡す。
この状態の後、制御CPU14はステップS1188を実行する。即ち、図示されないバス線を介して高密度CD1のドライブを読出アクセスするが、この時、前述した暗号化処理の施されていない領域を指定し読出を指示する。光ドライブ1は制御CPU14から与えられたアドレスの情報を読みだす。読みだされた情報は復調回路3、デコーダ4、インタフェース6a、インタフェース6b、デマルチプレクサ10を介して圧縮伸長回路11aに供給される。この場で圧縮復元され、DA変換器13aで画像情報としてアナログ信号を出力する。
即ち、一定回数の警告文が画像に出力された後は、光ディスクに暗号化されずに格納されている画像情報のみを読出し、画像出力することになる。制御CPU14は、マルチメディア情報出力装置としての本ソフトウェア再生装置2の図示されない操作面に設けられた操作スイッチにより、再生終了を示す操作がされたことをステップS1189で判別するまでは、この領域の再生を繰り返すことになる。以上の後に、この課金処理は終了する。
なお、以上説明したステップS118の処理を実行している期間中は、制御CPU14中のフレームカウンタ部29(図4)にはカウント禁止出力を供給し、フレームカウンタ部29はこれによりカウントを中止していることは、言うまでもない。
図6は、SD回路9の制御CPU5において実行される課金処理の流れを示すフローチャートである。この処理は、SD回路9を収容するICカードがソフトウェア再生装置2にセットされることによりスタートする。そして、最初のステップS201において、制御CPU5は、オーソリゼーションを実行する。このオーソリゼーションとは、SD回路9をセットした際における制御CPU14,5同士のチェックである。
続いて、制御CPU5は、ステップS202において、ホスト制御CPU14から課金単位減算指示を受信したかどうかをチェックする。そして、課金単位減算指示を受信していない場合には、このステップS202のチェックを繰り返す。
これに対して、課金単位減算指示を受信した場合には、ステップS203において、課金テーブル8から課金カウンタ値Xを読み出す。そして、この課金カウンタ値Xから“1”を減算し、この減算後の値(X−1)を新たな課金カウンタ値Xとする。
続くステップS204では、この新たな課金カウンタ値Xが0以下であるかどうかを判定する。そして、課金カウンタ値Xが0以下でない場合には、処理をステップS202に戻す。
これに対して、課金カウンタ値Xが0以下である場合には、ステップS205において、DES7に対する復元中止コマンドを発行する。従って、これ以降、DES7は画像データフレームに対する復号処理を行わないので、MPEG伸長回路11aへは、暗号化されたままの画像データフレームしか送信されない。従って、MPEG伸長回路11aからは、ノイズしか出力されない。
続くステップS206では、ホスト制御CPU14に対してパターン発生指示を行う。以上の後に、この処理を終了する。なお、この図6の処理を再実行するためには、一旦ソフトウェア再生装置2からSD回路9を取り外して、ソフト使用料金納付と引き替えに課金テーブル8内の課金カウンタ値をソフトウェア権利者に書き込んでもらい、再度SD回路9をソフトウェア再生装置2に装着し直さなければならない。
図2に戻り、ホスト制御CPU14からの画像阻害信号に応じてTVモニタ上にパターンを重畳するための使用阻止手段としての構成を説明する。ホスト制御CPU14からの画像阻害信号は、パターン発生器16及びシーケンサ15に入力される。このシーケンサ15は、画像阻害信号を受信したタイミングから所定のシーケンスでON/OFFさせて、信号を出力する。このシーケンサ15の出力信号はパターン発生器16に入力される。
パターン発生器16は、画像阻害信号を受信すると、例えば「課金カウンタ値=0」といった文字情報を表示する画像パターンを発生する。そして、このパターン発生器16は、発生した画像パターンを、シーケンサ15の出力信号がONの時のみ出力する。このパターン発生器16から出力された画像パターン信号は、加算回路19に入力される。
加算回路19は、D/A変換器13aから出力されたアナログ画像信号に、パターン発生器16から出力された画像パターン信号を重ね合わせて、TVモニタ装置に向けて出力する。従って、パターン発生器16からの画像パターン信号がOFFの時には、D/A変換器13aから出力されたアナログ画像信号をそのまま出力する。これに対して、画像パターン信号がONの場合には、D/A変換器13aから出力されたアナログ画像信号に画像パターンが上書きされた画像信号を出力する。
なお、ホスト制御CPU14からリセット信号が送信されると、シーケンサ15及びパターン発生器16は、出力を停止する。
<実施例の作用>
いま、操作キーを構成する「再生キー」が押下されたとする。すると、高密度CD−ROM1から音声データフレームとともに画像データフレームがSD回路9に送信されてくる。この音声データフレーム及び画像データフレームは、課金テーブル8内の課金カウンタ値Xが1以上であることを条件に、DES7によって復号化される。
SD回路9は、復号化された音声データフレーム及び画像データフレームを、順番に、全てデマルチプレクサ10に入力する。デマルチプレクサ10において分離された画像データフレームは、画像用MPEG伸長回路11aに入力され、音声データフレームは、音声用MPEG伸長回路11bに入力される。各MPEG伸長回路11a,11bでは、受信したフレームを順番に一つずつ伸長処理して、D/A変換器13a,13bに出力する。
画像用MPEG伸長回路11aが個々の画像データフレームに対して伸長処理を完了する毎に、フレーム伸長完了信号がホスト制御CPU14に入力される。このホスト制御CPU14では、フレーム伸長完了信号の受信回数をカウントし、このカウント値nが所定の参照値Rに達する毎に課金テーブル8内の課金カウント値Xをデクリメントする。
このように、本実施例においては、一本の動画(例えば映画)データのうちのどの部分をみても、また同じ場所を何回繰り返して見ても、出力したフレームの数に応じて課金がなされる。また、画像が停止している場合には、新たなフレームが出力されないので、課金金額は加算されない。従って、従来の課金方式におけるような不合理が生じないで、適切な課金ができる。この結果、使用料金の回収不能分を予め1回の使用料金に上乗せしておくということが必要なくなるので、使用料金の設定も比較的低額になるものと予想される。
なお、操作キーを構成する「スチル送りキー]が押下されたとすると、SD回路9は、所定のアルゴリズムに従って飛び飛びに選択した画像データフレーム及びそれに対応する音声データフレームのみをデマルチプレクサ10に出力する。
デマルチプレクサ10により分離された画像データフレームは画像用MPEG伸長回路11aに入力され、音声データフレームは音声用MPEG伸長回路11bに入力される。画像用MPEG伸長回路11aが個々の画像データフレームに対して伸長処理を完了すると、フレーム伸長完了信号がホスト制御CPU14に入力される。但し、この場合においては、ホスト制御CPU14では、フレーム伸長完了信号の受信回数のカウント値nが参照値Rの2倍に達するまで課金テーブル8内の課金カウント値Xをデクリメントしない。即ち、カウント値nが2Rに達する毎に課金カウント値Xをデクリメントするのである。
従って、同じ数のフレームを同じ時間内に出力したとしても、ステップモード時の課金は、通常再生時の課金の半額になる。従って、通常再生の場合との不公平が解消される一方、データを出力したことに対する補償もすることができる。よって、ソフトウェア権利者と使用者との間の公平な利益調整ができる。
このように課金カウント値Xをデクリメントした結果、課金カウント値Xが0になった場合には、各部の信号状態は図7に示すようになる。図7においては、“A”の時点で課金カウント値Xが0になったことを示している(e)。
先ず、A/D変換器13aから出力されるアナログ映像信号(a)は、課金カウント値Xが0になった後においてはDES7による復号化が停止されるので、ノイズを出力するのみになる。
次に、ホスト制御CPU14は、課金カウント値Xが0になると、パルス状の画像阻害信号(b)を出力する。すると、パターン発生器16は、初めの一定期間で文字パターン画像信号(「課金カウント値=0」なる文字を表示する画像信号)を断続的に出力し、その後文字パターン画像信号を連続して出力するようなシーケンスで、文字パターン画像信号(c)を出力する。
これら映像信号(a)と文字パターン信号(c)を重畳する加算回路19は、課金カウント値Xが0になると、初めの一定期間で文字パターン画像信号とノイズを交互に出力し、その後文字パターン画像信号を連続して出力するようなシーケンスで、アナログ映像信号を出力する。但し、この間も、音声信号は通常通り出力される。
従って、モニタを見ているソフトウェア使用者は、ノイズの発生が装置の故障によるものではなく、課金カウント値が0になったことによるものであることを認識することができる。その結果、SD回路9をソフトウェア再生装置2から取り外して、ソフトウェア権利者に課金カウント値の加算と引き替えに使用料金を払い込む事が促される。
本発明の参考図 本発明の第1実施例によるソフトウェア再生装置の構成を示すブロック図 図2におけるDESの内部機能を示すブロック図 図2における制御CPU5及び14の機能を示すブロック図 図2における制御CPU14において実行される処理を示すフローチャート 図2における制御CPU5において実行される処理を示すフローチャート 図2における各部の信号状態を示すタイムチャート 図5における要部詳細ステップ
符号の説明
1・・・高密度CD−ROM
2・・・ソフトウェア再生装置
5・・・制御CPU
7・・・DES
8・・・課金テーブル
9・・・SD回路
11・・・MPEG伸張回路
14・・・ホスト制御CPU
28・・・単位変換部
29・・・フレームカウンタ部
32・・・課金カウンタレジスタ部
34・・・DES復号化部

Claims (4)

  1. 少なくとも画像情報及び音声情報を含む複数種類の情報が合成されてなるマルチメディア情報が格納された媒体から該複数種類の情報を読み出し、該複数種類の情報を個々の種類毎に区分して出力するとともに、前記画像情報について連続的な再生と断続的な再生との一方を選択可能なマルチメディア情報の出力装置において、
    前記媒体から読み出された圧縮状態の画像情報に対して伸長処理を行い出力する処理手段と、
    前記画像情報を前記マルチメディア情報の課金対象とし、前記処理手段の出力回数に応じて決定されたマルチメディア情報の使用量をカウントする手段と、
    前記使用量が所定の値となった場合、使用量が所定の値となったことを示す画像情報を出力し、所定時間経過後に前記処理手段の伸長処理出力を停止させる手段とを備える
    ことを特徴とするマルチメディア情報出力装置。
  2. 前記媒体から読み出される圧縮状態の画像情報には暗号化が施されており、
    前記処理手段は、前記圧縮状態の画像情報に対して前記伸長処理を施す前に、該画像情報に対する暗号解読処理を行う
    ことを特徴とする請求項1に記載のマルチメディア情報出力装置。
  3. 少なくとも画像情報及び音声情報を含む複数種類の情報が合成されてなるマルチメディア情報が格納された媒体から該複数種類の情報を読み出し、該複数種類の情報を個々の種類毎に区分して出力するとともに、前記画像情報について連続的な再生と断続的な再生との一方を選択可能なマルチメディア情報出力装置が、
    前記媒体から読み出された圧縮状態の画像情報に対して伸長処理を行い出力するステップと、
    前記画像情報を前記マルチメディア情報の課金対象とし、前記伸長処理出力回数に応じて決定されたマルチメディア情報の使用量をカウントするステップと、
    前記使用量が所定の値となった場合に、使用量が所定の値となったことを示す画像情報を出力し、所定時間経過後に前記伸長処理出力を停止させるステップとを行うことを含むことを特徴とするマルチメディア情報出力方法。
  4. 前記媒体から読み出される圧縮状態の画像情報には暗号化が施されており、
    前記圧縮状態の画像情報に対して前記伸長処理が施される前に、該画像情報に対する暗号解読処理が行われる
    ことを特徴とする請求項3に記載のマルチメディア情報出力方法。
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