JP4105048B2 - マイクロスイッチ及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はマイクロスイッチ及びその製造方法に係り、特にコンタクトを変位させ電極に接続/接続解除することによりスイッチング処理を行なうマイクロスイッチ及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、電気回路に設けられ電源或いは信号のオン/オフを行なう各種スイッチが提供されている。特に、近年では、これらのスイッチが搭載される電子機器の小型・薄型化に伴い、このスイッチについても小型・薄型化されたものが提供されている(以下、この小型・薄型化されたスイッチをマイクロスイッチという)。
【0003】
従来から知られているマイクロスイッチとしては、基板上にトランジスタ,コイル等を配設することにより形成されたスイッチング回路によりスイッチングを行なう構成としたものがある。
【0004】
また、MEMS(Micro Electro-mechanical system)に代表されるように、半導体製造技術を利用してシリコン基板上に固定電極及び可動接点を形成したスイッチも提供されている(例えば、特許文献1参照)。このスイッチでは、機械的に可動接点を駆動することにより、固定接点に対し可動接点をオン/オフさせることによりスイッチを構成している。
【0005】
【特許文献1】
特開平5−2977号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、スイッチング回路によりスイッチングを行なう構成のマイクロスイッチでは、常に回路に電力を供給し続ける必要があり、消費電力量が増大してしまうという問題点がある。
【0007】
また、半導体製造技術を利用してシリコン基板上に形成されるスイッチは、シリコン基板上に微細加工されたスイッチであるため、機械的な強度、耐震性、耐久性において問題があるという問題点があった。
【0008】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、消費電力の増大を伴うことなく、かつ信頼性の向上を図り得るマイクロスイッチ及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために本発明では、次に述べる各手段を講じたことを特徴とするものである。
【0010】
請求項1記載の発明は、
弾性変形可能な導電性の金属ワイヤと、該金属ワイヤを被膜する磁性体金属と、よりなるコンタクトと、
該コンタクトが配設される基板と、
該基板に配設されており、前記コンタクトが電気的に接続される電極と、
磁力を発生することにより前記磁性体金属を吸引することにより、前記コンタクトを弾性変形させて前記電極に電気的に接続させるコンタクト駆動手段と、
を具備することを特徴とするマイクロスイッチであって、
前記コンタクトは、一端のみが前記基板に固定された片持ち梁構造とされていることを特徴とするものである。
【0011】
上記発明によれば、コンタクトに磁性体金属が配設されているため、コンタクト駆動手段が磁力を発生させることにより、コンタクトはこの磁力に吸引されて弾性変形して電極に電気的に接続する。このように、磁力を用いてコンタクトを変形させて電極と電気的な接続を行なう構成とすることにより、電極とコンタクトの電気的接続を確実に行なうことができる。
【0012】
また、コンタクトは弾性変形するため、磁力が停止された場合には、弾性復元力によりコンタクトは変形前の状態に自動的に戻る。よって、接続状態のコンタクトを元の状態に戻すための手段は不要であり、マイクロスイッチの構造の簡単化を図ることができる。
【0013】
更に、トランジスタ,コイル等を用いたスイッチング回路と異なり、常時給電を行なう必要がないため消費電力の低減を図れると共に、ノイズの低減を図ることができる。
【0015】
また、コンタクトを金属ワイヤより構成したことにより、金属ワイヤは小さい磁力で弾性変形するため、コンタクト駆動手段で生成する磁力の大きさを小さくでき、よって更なる消費電力の低減を図ることができる。
【0017】
また、コンタクトの固定構造として、コンタクトの一端のみが基板に固定された片持ち梁構造としたことにより、簡単な構成でかつ、確実な弾性変形が可能となる。
【0018】
また、請求項2記載の発明は、
請求項1記載のマイクロスイッチにおいて、
前記コンタクトの端部は、前記基板にワイヤボンディングされてなることを特徴とするものである。
【0019】
上記発明によれば、コンタクトを基板にワイヤボンディングにより固定したことにより、簡単かつ確実にコンタクトを基板に配設することができる。
【0020】
また、請求項3記載の発明は、
請求項1又は2に記載のマイクロスイッチにおいて、
前記電極は、前記コンタクト駆動手段と積層されることを特徴とするものである。
【0021】
上記発明によれば、電極をコンタクト駆動手段と積層して近づけることにより、コンタクトである金属ワイヤをコンタクト駆動手段と近づけることができ、金属ワイヤは小さい磁力で弾性変形するため、コンタクト駆動手段で生成する磁力の大きさを小さくでき、よって更なる消費電力の低減を図ることができる。
【0022】
また、請求項4記載の発明に係るマイクロスイッチの製造方法は、
基板上に薄膜状の駆動コイルを形成する工程と、
前記駆動コイルが形成された前記基板上に電極及び配線を形成する工程と、
前記配線の所定位置に、線状コンタクトをワイヤボンディングにより形成する工程と、
前記線状コンタクトに、めっき法を用いて磁性体金属を形成する工程とを有することを特徴とするものである。
【0023】
上記発明によれば、半導体製造技術を用いてマイクロスイッチを製造できるため、安価かつ製造効率良くマイクロスイッチを製造することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面と共に説明する。
【0025】
図1乃至図3は、本発明の第1実施例であるマイクロスイッチ10Aを示している。図1はマイクロスイッチ10Aの正面図であり、図2はマイクロスイッチ10Aの平面図である。また、図3はマイクロスイッチ10Aの等価回路図である。
【0026】
マイクロスイッチ10Aは、大略すると基板11、埋め込みコイル12A,12B、電極パッド14A,14B、及び線状コンタクト15A,15B等により構成されている。尚、基板11の上部には線状コンタクト15A,15Bを覆うようにキャップが配設されるが、説明の便宜上、各図においてこのキャップの図示は省略している。
【0027】
基板11はシリコン基板であり、その内部には薄膜製造技術を用いて埋め込みコイル12A,12Bが形成されている。図1では、理解を容易にするため埋め込みコイル12A,12Bを巻き線状のコイルとして示しているが、実際の埋め込みコイル12A,12Bは同一平面上にスパイラル状に形成されたコイルである。
【0028】
この埋め込みコイル12A,12Bは、内部配線16A,16B,17A,17B及び後述するビア33A,33Bによりコイル用配線21A,21Bに引き出されている。コイル用配線21A,21Bは、基板11の表面に露出した配線であり、このコイル用配線21A,21Bに電流を流すことにより、埋め込みコイル12A,12Bは磁力を発生する(この埋め込みコイル12A,12Bは、請求項に記載のコンタクト駆動手段に相当する)。
【0029】
電極パッド14A,14Bは、基板11の表面に形成された電極である。この電極パッド14A,14Bの形成位置は、埋め込みコイル12A,12Bの形成位置の上部に選定されている。また、電極パッド14A,14Bには、電極用配線19A,19Bが接続されている。
【0030】
線状コンタクト15A,15Bは、基板11の略中央に形成されたコンタクト用電極13上に配設されている。この線状コンタクト15A,15Bは、金ワイヤ18と磁性体金属膜22とにより構成されている。また、線状コンタクト15A,15Bは、一端部がコンタクト用電極13に固定されると共に、他端が自由端として前記の電極パッド14A,14Bに向け延出した、いわゆる片持ち梁構造とされている。更に、線状コンタクト15A,15Bは、その自由端側の端部が図1に矢印で示すように弾性変形しうるよう構成されている。
【0031】
金ワイヤ18は、線状コンタクト15A,15Bの芯となるものであり、半導体製造技術で用いられているワイヤボンディング技術を利用して形成されている。尚、本実施例では線状コンタクト15A,15Bの芯として金ワイヤを用いてるが、線状コンタクト15A,15Bの芯の材料はこれに限定されものではなく、ニッケル及びその合金、銅,コバルト,鉄及びそれらの合金、銀、プラチナ群の元素、貴金属、半貴金属及びその合金(特にパラジウム群の元素及びその合金)、タングステン,モリブデン及びその他の耐火金属及びその合金等よりなるワイヤを用いることができる。
【0032】
磁性体金属膜22は、金ワイヤ18にめっきにより形成されている。この磁性体金属膜22としては、ニッケル、コバルト等を用いることができる。
【0033】
この磁性体金属膜22を金ワイヤ18に被膜することにより、埋め込みコイル12A,12Bに磁力が発生した際、線状コンタクト15A,15Bはこの磁力により埋め込みコイル12A,12Bに吸引される。従って、線状コンタクト15A,15Bは電極パッド14A,14Bに向けて弾性変形し、線状コンタクト15A,15Bは電極パッド14A,14Bと接触する。これにより、線状コンタクト15A,15Bと電極パッド14A,14Bとは、電気的に接続された状態(オン状態)となる。
【0034】
この際、前記のように線状コンタクト15A,15Bは、その一端のみが基板11(コンタクト用電極13)に固定された片持ち梁構造とされている。更に、線状コンタクト15A,15Bは、線材である金ワイヤ18に磁性体金属膜22が被膜された弾性変形しやすい構成とされている。このため、線状コンタクト15A,15Bは、小さな磁力であっても確実に弾性変形を行なう。従って、本実施例に係るマイクロスイッチ10Aによれば、埋め込みコイル12A,12Bで消費する消費電力を少なくすることができ、また消費電力を少なくしても確実にスイッチング動作を行なうことができる。
【0035】
また、磁力を用いて線状コンタクト15A,15Bを変形させ、これにより強制的に線状コンタクト15A,15Bを電極パッド14A,14Bに接続させる構成であるため、線状コンタクト15A,15Bと電極パッド14A,14Bとの電気的接続を確実に行なうことができる。
【0036】
一方、埋め込みコイル12A,12Bに対する通電が停止されて磁力が消滅すると、線状コンタクト15A,15Bは蓄成していた弾性復元力により元の状態に移動する。これにより、線状コンタクト15A,15Bは電極パッド14A,14Bから離間した状態となり、線状コンタクト15A,15Bと電極パッド14A,14Bは電気的に接続解除された状態(オフ状態)となる。
【0037】
このように、磁力が停止された場合には、弾性復元力により線状コンタクト15A,15Bは変形前の状態に自動的に戻る。従って、接続状態(変形した状態)の線状コンタクト15A,15Bを元の状態に戻すための手段は不要であり、よってマイクロスイッチ10Aの構造の簡単化を図ることができる。更に、本実施例に係るマイクロスイッチ10Aは、トランジスタ,コイル等を用いたスイッチング回路と異なり、常時給電を行なう必要がないため消費電力の低減を図れ、かつノイズの低減を図ることもできる。
【0038】
尚、上記した説明では、線状コンタクト15A,15Bの動作を一括的に説明したが、埋め込みコイル12Aと埋め込みコイル12Bへの通電は、独立して行なうこができるものであり、よって線状コンタクト15Aと電極パッド14Aとのオン/オフ、及び線状コンタクト15Bと電極パッド14Bとのオン/オフは、それぞれ独立して行なうことができる。
【0039】
続いて、図4及び図5を参照し、上記したマイクロスイッチ10Aの製造方法について説明する。
【0040】
マイクロスイッチ10Aを製造するには、先ず図4(A)に示すように、シリコン基板30を用意する。このシリコン基板30は、例えば酸化雰囲気中に晒されることにより、図4(B)に示すようにその表面に酸化膜からなる絶縁層31が形成される。
【0041】
絶縁層31が形成されると、続いて図4(C)に示されるように、絶縁層31の上面に埋め込みコイル12A,12Bが形成される。この埋め込みコイル12A,12Bの形成は、周知の薄膜形成技術を用いて実施される。また、埋め込みコイル12A,12Bの材質としては、銅を用いることができる。尚、前記したように、埋め込みコイル12A,12Bはスパライル状のコイルであり、よって平面状の絶縁層31上にコイル形成を行なうことができる。
【0042】
絶縁層31上に埋め込みコイル12A,12Bが形成されると、続いて図4(D)に示すように、埋め込みコイル12A,12Bを被覆するように樹脂層32が形成される。この樹脂層32は、埋め込みコイル12A,12Bを保護するために設けられる。
【0043】
続いて図4(E)に示すように、樹脂層32にはビア33A,33Bが形成される。ビア33A,33Bは、樹脂層32にレーザを用いて小孔を形成した後、この小孔に銅をめっきすることにより形成される。このビア33A,33Bは、埋め込みコイル12A,12Bに給電するために設けられるものである。
【0044】
ビア33A,33Bが形成されると、図5(A)に示すように、樹脂層32の上面にはレジスト34が形成される。そして、このレジスト34に周知のフォトリソグラフィ工程を実施することにより各種電極形成位置に開口部を形成し、この開口部に銅めっきを実施する。
【0045】
続いてレジスト32の剥離処理が行われ、これにより図5(B)に示されるように、レジスト32上にコンタクト用電極13、電極パッド14A,14B、及びコイル用配線21A,21Bが形成される。この際、コイル用配線21A,21Bとビア33A,33Bは電気的に接続される。
【0046】
次に、コンタクト用電極13の形成位置を除いてレジスト40を形成する。これにより、電極パッド14A,14B及びコイル用配線21A,21Bは、レジスト40により被覆された状態となる。
【0047】
上記のようにレジスト40が形成されると、このレジスト40から露出したコンタクト用電極13に金ワイヤ18がワイヤボンディングされる。図5(C)は、コンタクト用電極13に金ワイヤ18がワイヤボンディングされた状態を示している。このように、線状コンタクト15A,15Bを構成する金ワイヤ18をワイヤボンディングにより形成することにより、簡単かつ確実に金ワイヤ18(線状コンタクト15A,15B)を配設することができる。
【0048】
金ワイヤ18が形成されると、続いて金ワイヤ18に対して磁性体金属膜22のめっき処理が実施される。このメッキ処理は、金ワイヤ18をメッキ層に浸漬することにより、電解めっき法を用いて実施される。これにより、金ワイヤ18に磁性体金属膜22が形成された線状コンタクト15A,15Bが形成される。続いて、レジスト40を剥離することにより、図5(D)に示すように、マイクロスイッチ10Aが製造される。
【0049】
上記したように、本実施例に係るマイクロスイッチ10Aの製造方法によれば、半導体製造技術を用いてマイクロスイッチ10Aを製造できるため、安価かつ製造効率良くマイクロスイッチ10Aを製造することができる。
【0050】
続いて、本発明の第2及び第3実施例に対説明する。図6は第2実施例に係るマイクロスイッチ10Bの正面図であり、図7は第3実施例に係るマイクロスイッチ10Cの正面図である。尚、図6及び図7において、図1及び図2に示した構成と同一構成については同一符号を付してその説明を省略する。
【0051】
前記した第1実施例に係るマイクロスイッチ10Aは、電極パッド14A,14Bに電気的に接続するコンタクトとしてワイヤを用いた線状コンタクト15A,15Bを用いた構成とした。これに対して第2及び第3実施例に係るマイクロスイッチ10B,10Cは、電極パッド14A,14Bに電気的に接続するコンタクトとして板状コンタクト35A,35Bを用いたことを特徴とするものである。
【0052】
図6に示す第2実施例に係るマイクロスイッチ10Bに配設された板状コンタクト35Aは、板ばね36と磁性体金属膜37とにより構成されている。板ばね36は、導電性を有すると共にばね性を有した材料(例えば、リン青銅等)により形成されている。
【0053】
この板ばね36は、中央位置を基板11に形成された固定台39に固定されている。即ち、板ばね36は中央支持構造とされている。また、板状コンタクト35Aの両端部は、この固定位置から電極パッド14Aの配設位置に向け延出した構成とされている。
【0054】
また、本実施例においては、磁性体金属膜37は板ばね36にめっき法を用いて形成されている。この磁性体金属膜37としては、第1実施例で用いた磁性体金属膜22と同様に、ニッケル、コバルト等を用いることができる。
【0055】
一方、第3実施例に係るマイクロスイッチ10Cに配設された板状コンタクト35Bは、板ばね36に磁性体金属ブロック38を設けた構成とされている。磁性体金属ブロック38は、第2実施例と異なりめっきにより形成されてるものではなく、予めブロック状に形成されたニッケル、コバルト等の磁性体金属を板ばね36の両端部、具体的には埋め込みコイル12Aと対向する位置に配設に接着等により固定したものである。
【0056】
上記のように板ばね36に磁性体金属膜37或いは磁性体金属ブロック38を設けることにより、埋め込みコイル12A,12Bに磁力が発生した際、板ばね36はこの磁力により埋め込みコイル12A,12Bに吸引される。従って、板状コンタクト35A,35Bは電極パッド14A,14Bに向けて弾性変形して電極パッド14A,14Bと接触する。これにより、板状コンタクト35A,35Bは、電極パッド14A,14Bと電気的に接続された状態(オン状態)となる。
【0057】
一方、埋め込みコイル12A,12Bに対する通電が停止されて磁力が消滅すると、板状コンタクト35A,35Bは蓄成していた弾性復元力により元の状態に移動する。これにより、板状コンタクト35A,35Bは電極パッド14A,14Bから離間した状態となりオフ状態となる。
【0058】
このように、本実施例に係るマイクロスイッチ10B,10Cにおいても、磁力が停止された場合には、板状コンタクト35A,35Bは弾性復元力により変形前の状態に自動的に戻る。従って、接続状態(変形した状態)の板状コンタクト35A,35Bを元の状態に戻すための手段は不要となり、よってマイクロスイッチ10B,10Cの構造の簡単化を図ることができる。更に、本実施例に係るマイクロスイッチ10B,10Cにおいても、トランジスタ,コイル等を用いていないため、消費電力及びノイズの低減を図ることもできる。
【0059】
上記した第2及び第3実施例に係るマイクロスイッチ10B,10Cでは、板ばね36に磁性体金属膜37または磁性体金属ブロック38を配設した板状コンタクト35A,35Bを基板11に対して中央支持される構造としたため、一つの板状コンタクト35A,35Bで2つの電極パッド14A,14Bに対して接続/接続解除を行なうことが可能となる。これにより、第1実施例では線状コンタクト15Aと線状コンタクト15Bの2つのコンタクトを配設する必要があり、構造及び組み立てが複雑であったが、第2及び第3実施例に係るマイクロスイッチ10B,10Cによれば、構造及び組み立ての簡単化を図ることができる。
【0060】
図8及び図9は、図1及び図2に示した第1実施例に係るマイクロスイッチ10Aを示している。図1及び図2に示した第1実施例に係るマイクロスイッチ10Aは、コンタクト用電極13に線状コンタクト15A,15Bのふたつのコンタクトを配設した構成としたが、図8(A)に示すように、コンタクト用電極13に一つの線状コンタクト15Aのみを配設する構成としてもよい。尚、図8(B)は、図8(A)に示すマイクロスイッチの等価回路図である。
【0061】
また、図9(A)に示すマイクロスイッチは、一つの線状コンタクト15Cが埋め込みコイル12C,13Dで弾性変形することにより、二つの電極パッド14C,14Dに電気的に接続が行なえるよう構成したものである。尚、図9(B)は、図9(A)に示すマイクロスイッチの等価回路図である。
【0062】
【発明の効果】
上述の如く本発明によれば、次に述べる種々の効果を実現することができる。
【0063】
請求項1記載の発明によれば、磁力を用いてコンタクトを変形させて電極と電気的な接続を行なうため、電極とコンタクトの電気的接続を確実に行なうことができる。
【0064】
また、コンタクトは弾性変形するため、磁力が停止された場合には弾性復元力により自動的に変形前の状態に戻るため、コンタクトを元の状態に戻すための手段は不要であり、マイクロスイッチの構造の簡単化を図ることができる。
【0065】
更に、トランジスタ,コイル等を用いたスイッチング回路と異なり、常時給電を行なう必要がないため消費電力の低減を図れると共に、ノイズの低減を図ることができる。
【0066】
また、金属ワイヤは小さい磁力で弾性変形するため、コンタクト駆動手段で生成する磁力の大きさを小さくでき、よって更なる消費電力の低減を図ることができる。
【0067】
また、コンタクトの一端のみが基板に固定された片持ち梁構造としたことにより、簡単な構成でかつ、確実な弾性変形が可能となる。
【0068】
また、請求項2記載の発明によれば、コンタクトを基板にワイヤボンディングにより固定したことにより、簡単かつ確実にコンタクトを基板に配設することができる。
【0069】
また、請求項3記載の発明によれば、電極をコンタクト駆動手段と積層して近づけることにより、コンタクトである金属ワイヤをコンタクト駆動手段と近づけることができ、金属ワイヤは小さい磁力で弾性変形するため、コンタクト駆動手段で生成する磁力の大きさを小さくでき、よって更なる消費電力の低減を図ることができる。
【0070】
また、請求項4記載の発明によれば、半導体製造技術を用いてマイクロスイッチを製造できるため、安価かつ製造効率良くマイクロスイッチを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例であるマイクロスイッチの正面図である。
【図2】本発明の第1実施例であるマイクロスイッチの平面図である。
【図3】本発明の第1実施例であるマイクロスイッチの等価回路図である。
【図4】本発明の第1実施例であるマイクロスイッチの製造方法を説明するための図である(その1)。
【図5】本発明の第1実施例であるマイクロスイッチの製造方法を説明するための図である(その2)。
【図6】本発明の第2実施例であるマイクロスイッチの正面図である。
【図7】本発明の第3実施例であるマイクロスイッチの正面図である。
【図8】本発明の変形例であるマイクロスイッチを説明するための図である(その1)。
【図9】本発明の変形例であるマイクロスイッチを説明するための図である(その2)。
【符号の説明】
10A〜10D マイクロスイッチ
11 基板
12A〜12D 埋め込みコイル
13 コンタクト用電極
14A〜14D 電極パッド
15A〜15C 線状コンタクト
18 金ワイヤ
19A,19B 電極用配線
20 コンタクト用配線
21A,21B コイル用配線
22,37 磁性体金属膜
30 シリコン基板
33A,33B ビア
35A,35B 板状コンタクト
36 板ばね
38 磁性体金属ブロック

Claims (4)

  1. 弾性変形可能な導電性の金属ワイヤと、該金属ワイヤを被膜する磁性体金属と、よりなるコンタクトと、
    該コンタクトが配設される基板と、
    該基板に配設されており、前記コンタクトが電気的に接続される電極と、
    磁力を発生することにより前記磁性体金属を吸引することにより、前記コンタクトを弾性変形させて前記電極に電気的に接続させるコンタクト駆動手段と、
    を具備することを特徴とするマイクロスイッチであって、
    前記コンタクトは、一端のみが前記基板に固定された片持ち梁構造とされていることを特徴とするマイクロスイッチ。
  2. 請求項1記載のマイクロスイッチにおいて、
    前記コンタクトの端部は、前記基板にワイヤボンディングされてなることを特徴とするマイクロスイッチ。
  3. 請求項1又は2記載のマイクロスイッチにおいて、
    前記電極は、前記コンタクト駆動手段と積層されることを特徴とするマイクロスイッチ。
  4. 基板上に薄膜上の駆動コイルを形成する工程と、
    前記駆動コイルが形成された前記基板上に電極及び配線を形成する工程と、
    一端が前記配線の所定位置に固定され、他端が前記駆動コイル及び前記電極の上に配設されるような線状コンタクトをワイヤボンディングにより形成する工程と、
    前記線状コンタクトに、めっき法を用いて磁性体金属を形成する工程とを有することを特徴とするマイクロスイッチの製造方法。
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