JP4104860B2 - アクリル繊維の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
【0002】
本発明は、アクリル繊維の製造法に関する。さらに詳しくは特に細繊度や構成本数の多いアクリル繊維トウを湿熱緩和処理する際の有効な工業的な手法に関する。
【従来の技術】
【0003】
アクリロニトリルを主体とする重合体よりなるアクリル繊維は、バルキー性、鮮明な染色性、良好な染色堅牢度、優れた耐候性等の特徴を生かして、セーター、ジャージー、ソックス等の衣料分野、毛布、カーペット、フェイクファー等の建・寝装分野に広く利用されている繊維である。このようなアクリル繊維の新しい用途として、最近、細繊度繊維からなるショートカットファイバーの分野がある。細繊度アクリル繊維のショートカットファイバーは、大きな比表面積、親水性と疎水性の適度なバランス、非熱溶融性等、従来の繊維材料に
は具備されていなかった諸特性が認められ、様々な分野で利用されている。
【0004】
具体的な利用分野としては、例えば大きな比表面積を生かしたフィルター分野、非熱溶融性並びに親水−疎水バランスを生かした孔版印刷原紙分野等の抄紙物や、基布にウォータージェットで極細繊維のショートカットファイバーを打ち込んだ人工皮革用シート状物が挙げられる。
【0005】
このような工業用途へ繊維材料を展開する場合には、その加工工程において、単繊維の分繊性が重要な要素となる。部分的に単繊維同士が融着し、分繊できない部分が存在すると、抄紙物やシート状物の外観を損なうばかりで無く、本来要求される抄紙物、シート状物の均一性をも損なう原因となる。
【0006】
アクリル繊維の製造方法は、湿式、乾式、半乾半湿式紡糸方式が工業化されているが、何れの方式においてもアクリロニトリル系重合体を溶剤に溶解し紡糸原液を作成し、その紡糸原液をノズルから押出し、繊維状に賦形したのち、洗浄による脱溶剤を行う必要がある。脱溶剤された繊維は湿潤状態にあり、乾燥を行う必要があるが、そのまま乾燥すると単繊維同士が融着を起こすため、融着を防止するために乾燥前に油剤を付着させている。
【0007】
繊維の分繊性を向上させる手法として、特公昭39−197号公報及び特公昭51−28728号公報などでは、紡糸、延伸、水洗した湿潤状態のまま製品とすることを提案している。しかし、この方法によるものは分繊性は十分であるが抄紙物、シート状物の加工に際し乾燥工程において収縮が大きく寸法安定性が悪くなる。また、本発明者らの検討によれば、油剤付与工程において油剤組成成分の適正化、油剤付着量の増加、油剤付与均一化のための油剤付与装置の改善などがこれまで行われてきたが、分繊性が十分良好なアクリル繊維は得られていない。
【0008】
また、乾燥工程を経たアクリル繊維は、熱により収縮するため、緩和処理工程は繊維の耐熱安定性を確保するためには必須の工程であり、水の可塑化効果を有効に利用できるアクリル繊維では湿熱緩和処理が一般的に利用されている。しかし、抄紙物及びシート状物に用いられる細繊度アクリル繊維においては、単繊維同士の融着が著しく、均一性に欠けるものとなる。
【0009】
特公昭63−24084号公報には、湿式紡糸し、延伸、水洗後緊張乾燥し、次いで水分を付与後湿熱で緊張熱処理することにより、水中分散性及び耐熱性良好な抄紙用アクリル繊維の製造方法を開示している。しかしながらこの方法は、緊張熱処理を施さなければならないため、弛緩状態では繊維表面に細かい皺が発生し、抄紙時の単繊維間の分散を悪くすると述べており、そのため緊張熱処理をするため別途ローラー等の設備等を介して熱処理を施さなければならない。
【0010】
近年、フィルター性能の高性能化、孔版印刷分野では印刷の鮮明さ、人工皮革における風合いの改善など、より細繊度、例えば0.2dTex以下の単繊維繊度の短繊維が用いられている。これら、極細繊維は生産性を向上するために構成本数の多い繊維トウを形成させて製造する方が有利である。しかし、従来の分繊性改良手法では、十分な分繊性及び耐熱性を維持したまま経済的な極細繊維を定量及び定性的に生産することは非常に困難であった。
【0011】
このような状況から極細アクリル繊維の分繊性を改善する工業化技術の出現が要望されていた。
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、アクリル繊維の分繊性の向上、特に極細アクリル繊維の分繊性改善要求に答えることができ、かつ、耐熱寸法安定性に優れたアクリル繊維の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、本発明に至った。
【0014】
すなわち、本発明は、アクリロニトリル系繊維を製造するに当たり、紡糸、洗浄、延伸後の湿潤状態の繊維を乾燥工程を経ずに水分を繊維質量に対して20質量%以上200質量%以下に調整し、この繊維を98〜490kPaの飽和水蒸気中で弛緩状態で湿熱緩和処理を施し、湿潤状態でカットを施すことを特徴とする単繊維繊度が1.0dTex以下であるアクリル繊維の製造方法にある。
【0015】
さらに本発明は、アクリル繊維の単繊維繊度が1.0dTex以下の繊維から構成されるアクリル繊維トウの上記湿熱緩和処理を施すアクリル繊維の製造方法にある。
【発明の実施の形態】
【0016】
本発明の第一の要件は、細繊度のアクリル繊維を湿熱緩和処理するに当たり、繊維トウの水分を所定の値に調整して行うことである。本発明によって湿熱緩和処理されるアクリル繊維は、湿式紡糸法によって紡糸され、洗浄、延伸された湿潤状態のアクリル繊維トウの繊維質量に対し20質量%以上200質量%以下に水分を調整する。
【0017】
湿熱緩和処理とは、飽和水蒸気の加圧により繊維を熱緩和することである。
【0018】
本発明者らは、湿式紡糸法によって紡糸、洗浄、延伸後の湿潤状態のアクリル繊維トウを抄紙、乾燥したところ、分繊性は良いが、抄紙シートの耐熱寸法安定性が悪いことを確認した。また、湿潤状態のアクリル繊維トウを湿熱緩和処理し、繊維の分繊性について検討を試みた結果、湿熱処理を施すことによって、未分繊部分が多くなり、分繊性が悪化することを確認した。この解決手段として、湿潤状態のまま(乾燥せずに)水分を調整し、湿熱緩和処理すると未分繊部分を極度に少なくできることを知見した。
【0019】
この水分率は、繊維質量に対して20質量%以上200質量%以下の範囲が好ましい。水分の調整量が20質量%未満では十分な繊維の分繊性が得られず、逆に200質量%を超えると繊維トウより水分が滲みでる状態となり、繊維間で絡み合いが生じ、単繊維シートとした場合表面にむらを発生させる問題がでる。この水分率は、単繊維繊度によって異なるが、湿式紡糸においてアクリル繊維トウ得る際の紡糸、洗浄、延伸後、保水している程度の水分率が最も好ましい水分率である。水分率を繊維質量に対して20〜200質量%にするには、
洗浄工程で水分を含んだ繊維を延伸後に絞りローラーにより調整する。
【0020】
また、本発明者らは、油剤添加および乾燥させたアクリル繊維トウの弛緩状態での湿熱緩和処理を行う検討を試みた結果、特公昭63−24084号公報では良好な分繊性を得るためには水分を付与して緊張熱処理が必須の要件であったが、弛緩状態でも水分を含浸させることにより湿熱緩和処理後のアクリロニトリル系極細繊維短繊維の分繊性悪化を防止できることを確認した。
【0021】
本発明を実施するに当たり、湿熱緩和処理を行う際の飽和水蒸気圧は、最終繊維の設計に応じて圧力を変更することも可能であるが、およそ98kPa以上490kPa以下の飽和水蒸気圧で湿熱緩和処理を施す場合に有効であり、さらに120kPa以上300kPa以下の範囲で処理を施すことが、より有効である。飽和水蒸気圧が98kPa未満では水中における分繊性は良好であるが、抄紙または抄造したシートの耐熱寸法安定性が悪くなり、490kPaより高いと湿熱緩和処理アクリル繊維トウが収縮しすぎて繊維のカット性を悪化するなどの問題が発生する。
【0022】
ここで、使用する飽和水蒸気は、通常の水蒸気に比べ蒸気の湿り気および温度がコントロールし易いことから、安定した湿り気および温度でアクリル繊維トウを処理することが可能である。
【0023】
本発明は、単繊維繊度が1.0dTex以下の単繊維で構成される繊維トウを湿熱緩和処理する場合に有効であり、さらに単繊維繊度が0.3dTex以下の単繊維で構成される繊維トウを湿熱緩和処理する場合は、より有効に活用される。この理由は単繊維繊度が小さくなるほど、生産性を維持するためには、繊維トウの構成本数を多くする必要があるが、構成本数が多くなると、油剤を均一に付着させることが難しくなり、分繊性の悪化を招くためである。
【0024】
本発明においてアクリル繊維とは、アクリロニトリルを50質量%以上含むアクリロニトリル系共重合体またはアクリロニトリル単独重合体からなる繊維である。
【0025】
アクリロニトリル系共重合体を構成する共重合成分としては、アクリロニトリルと共重合可能な不飽和単量体であれば特に限定されないが、例えば以下のモノマーが挙げられる。
【0026】
すなわち、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシプロピルなどに代表されるアクリル酸エステル類、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸n−ヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシプロピル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルなどに代表されるメタクリル酸エステル類、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、スチレン、ビニルトルエン、酢酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、臭化ビニリデン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデンなどの不飽和モノマー類であり、さらに染色性改良などの目的によっては、p−スルホフェニルメタリルエーテル、メタリルスルホン酸、アリルスルホン酸、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸及びこれらのアルカリ金属塩などである。
【0027】
本発明のアクリル繊維の製造法は、アクリルロニトリル系重合体を溶剤に溶解して紡糸する溶液紡糸法により製造される。紡糸溶剤としては、ロダン塩、塩化亜鉛、硝酸の水溶液に代表される無機系溶剤とジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、アセトンに代表される有機系溶剤が挙げられる。
【0028】
溶液紡糸法は、より詳しくは、乾式紡糸、乾−湿式紡糸、湿式紡糸に分類されるが、本発明における紡糸方式として、湿式紡糸方式を用いる。
【0029】
通常、湿式紡糸法により凝固浴中に防止されたアクリル繊維トウは、洗浄および延伸は、60℃以上の温水または沸水で行う方が効率は良いが、本発明では特に限定するものではない。延伸により配向させられた繊維は、ひずみを持っているので、これを取ってやるために熱処理する必要がある。アクリル繊維では、適当な熱処理によって伸度と強靭性が与えられる。熱処理は一般に100℃以上160℃以下の温度の沸水または水蒸気の湿熱下において行われる。
【0030】
本発明における湿熱緩和処理されたアクリル繊維トウは、湿潤状態にあり、これを公知のカッターを用いて所望の長さにカットすることによって、分繊性、かつ、耐熱寸方安定性に優れたアクリロニトリル系短繊維(カットファイバー)を得ることができる。
【実施例】
【0031】
以下に、本発明を実施例を挙げて更に詳しく説明する。
【0032】
実施例において「分繊性」は次のようにして評価した。
【0033】
「得られたアクリル繊維をカットして得た短繊維10gを採取して2リットルの水に投与し、JIS P−8209に準拠したパルプ解離機(熊谷理機工業(株)製)にて30秒間撹拌解離し、抄紙し、250mm×250mm、質量16〜20g/m2 のアクリル繊維シートを得た。得られたシートを目視により、短繊維同士の膠着、融着した棒状のものを未分繊とし、この未分繊の有無により評価した。」
(実施例1)
水系懸濁重合法により得られたアクリロニトリル/酢酸ビニル=92/8(質量比)の組成の分子量120,000のアクリロニトリル系重合体をジメチルアセトアミド(DMAC)に溶解し、重合体濃度25質量%の紡糸原液を調製した。この紡糸原液を孔径30μm、孔数40,000の紡糸口金から、温度50℃、DMAC30質量%の水溶液からなる凝固浴中に吐出し、次いで沸水中で洗浄すると共に4倍に延伸し、単繊維繊度0.2dTexの極細アクリル繊維のトウを得た。
【0034】
この極細アクリル繊維トウを絞りロールにより繊維質量に対し25質量%に水分を調整した後、圧力160kPaの水蒸気で湿熱緩和処理した後、長さ3mmにカットして短繊維とした。
【0035】
得られた短繊維を抄紙し、分繊性評価を行ったところ、厚み0.11mm、質量18g/m2 の未分繊のないシート表面の均一性および耐熱寸法安定性(収縮率1.2%)に優れたアクリル繊維シートが得られた。
【0036】
(実施例2)
実施例1と同様にして得られた極細アクリル繊維トウを、絞りロールにより繊維質量に対し190質量%に水分を調整した後、170kPaの圧力で湿熱緩和処理した後、長さ3mmにカットして短繊維とした。
【0037】
得られた短繊維を抄紙し分繊性評価を行ったところ、厚み0.10mm、質量19g/m2 で未分繊繊維がなく、シート表面も均一で、乾燥時シートの収縮はなく耐熱寸法安定性(収縮率1.5%)に優れたアクリル繊維シートが得られた。
【0038】
(比較例1)
実施例1と同様にして得られた極細アクリル繊維トウを弛緩状態で風乾し、140kPaの圧力の水蒸気で湿熱緩和処理した後、長さ3mmにカットして短繊維とした。
【0039】
得られた短繊維を抄紙し、分繊性評価を行ったところ未分繊繊維が多くシート表面の不均一な、質量18g/m2 のアクリル繊維シートとなった。
【0040】
(比較例2)
実施例1と同様にして得られた極細アクリル繊維トウを、弛緩状態で風乾し、長さ3mmにカットして短繊維とした。
【0041】
得られた短繊維を抄紙し、分繊性評価を行ったところ未分繊繊維が多くシート表面の不均一な、質量18g/m2 のアクリル繊維シートとなった。
【0042】
(比較例3)
実施例1と同様にして得られた極細アクリル繊維トウを、絞りロールにより繊維質量に対し5質量%の水分とした後、160kPaの圧力の水蒸気で湿熱緩和処理を施した後、長さ3mmにカットして短繊維とした。
【0043】
得られた短繊維を抄紙し、分繊性評価を行ったところ未分繊繊維が多くシート表面の不均一な、質量19g/m2 のアクリル繊維シートとなった。
【0044】
(比較例4)
実施例1と同様にして得られた極細アクリル繊維トウを繊維質量に対し250質量%の水分とした後、170kPaの圧力の水蒸気で湿熱緩和処理した後、長さ3mmにカットして短繊維とした。得られた短繊維を抄紙し分繊性評価を行ったところ、繊維同士の絡みが発生しておりシートの表面の不均一な、質量18g/m2 のアクリル繊維シートとなった。
【0045】
(比較例5)
実施例1と同様にして得られた極細アクリル繊維トウを繊維質量に対し100質量%の水分とした後、90kPaの圧力の水蒸気で湿熱緩和処理した後、長さ3mmにカットして短繊維とした。
【0046】
得られた短繊維を抄紙し、分繊性評価を行ったところ、厚み0.10mm、質量19g/m2 の未分繊繊維はないが、耐熱性が低いため、乾燥時にシートが収縮(収縮率10%超)し寸法安定性に欠けるものであった。
【0047】
(比較例6)
実施例1と同様にして得られた極細アクリル繊維トウを繊維質量に対し150質量%の水分とした後、500kPaの圧力の水蒸気で湿熱緩和処理した後、長さ3mmにカットして短繊維とした。
【0048】
得られた短繊維を抄紙し、分繊性評価を行ったところ、未分繊繊維が多くシート表面の不均一な、目付19g/m2 のシートとなった。
【発明の効果】
【0049】
本発明は、抄紙物、シート状物用途に対して特に好適な分繊性および耐熱寸法安定性を有するアクリロニトリル系カットファイバーの製造方法を提供するものであり、特に極細繊維の分繊性および耐熱寸法安定性に優れたアクリロニトリル系カットファイバーが得られ、その利用応用分野は広い。

Claims (1)

  1. アクリロニトリル系繊維を製造するに当たり、紡糸、洗浄、延伸後の湿潤状態の繊維を乾燥工程を経ずに水分を繊維質量に対して20質量%以上200質量%以下に調整し、この繊維を98〜490kPaの飽和水蒸気中で弛緩状態で湿熱緩和処理を施し、湿潤状態でカットを施すことを特徴とする単繊維繊度が1.0dTex以下であるアクリル繊維の製造方法。
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