JP4104417B2 - Vehicle seat slide device - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本願発明は、同一のスライドレール上に複数のシートを配置した車両のシートスライド装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、車両のシートスライド装置においては、シート使用上における利便性等を考慮して、前席シート(即ち、運転席シートと助手席シート)の後方側にさらに複数(通常は、二つ)の後席シートを前後方向に多段に配置したものが知られている(例えば、特許文献1及び特許文献2を参照)。
【0003】
ところで、このように複数の後席シートを備える場合、これら各後席シートのそれぞれを個別のシートスライド装置によって支持するように構成した場合には、部品点数の増加によってシートスライド装置の製造コストが高くつくとか、各後席シートのスライド量が制約されシートアレンジの多様化に対応できない、等の問題がある。
【0004】
このような問題を解決する一つの手段として、車体側に固定されるロアレールと該ロアレールに相対摺動可能に取り付けられるとともにその上面側にはシートが固定されるアッパーレールとでスライドレールを構成するに際して、上記ロアレールの長さを、上記複数の後席シートの全スライド範囲をカバーし得る長さに設定し、このロアレール上に上記複数の後席シートのそれぞれに対応する複数のアッパーレールを配置することで、該各後席シートそれぞれのスライド範囲の拡大を図ると同時に、部品点数の低減による製造コストの低廉化を図ったものが提案されている(例えば、特許文献1及び特許文献2を参照)。
【0005】
また、このように単一のロアレールに複数のアッパーレールを配置した構成のシートスライド装置においても、上記複数の後席シートのそれぞれに個別のシートスライド装置を備えた場合と同様に、該各後席シートのそれぞれを所望のスライド位置においてスライド規制を行い、これを固定保持することが必要であり、そのため、上掲の特許文献1及び特許文献2にも開示されるように、上記各アッパーレールのそれぞれにシートロック機構が備えられている。
【0006】
【特許文献1】
特開平6−336131号公報(段落(0003),(0006),(0012),(0015),(0019),図2,図3)。
【0007】
【特許文献2】
特開平8−119008号公報(段落(0004),(0007),(0017),(0044),(0045),図1,図2,図9〜図12)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述の如く、複数の後席シートを備えたシートスライド装置におけるシートアレンジの多様化という要請は、単に各後席シートのスライド範囲を拡大するに止まらず、さらに各後席シートの主体側に対する固定位置を他の後席シートの固定位置に制約されることなく自由に設定したいという要求をも含むものである。
【0009】
しかるに、従来の車両のシートスライド装置においては、ロアレール側に設けられるロック穴(即ち、シートロック機構のロック爪が選択係入する穴)を該ロアレールの軸方向(即ち、シートスライド方向)に一列に配置し、上記各後席シートのスライド範囲の重なり部分においては該重なり部分に対応するロック穴を前側の後席シートに対応するシートロック機構のロック爪と後側の後席シートに対応するシートロック機構のロック爪とが共用するようにしたり(特許文献1参照)、上記各ロック穴のうち、前側の後席シートに対応するシートロック機構のロック爪が係入するロック穴と後側の後席シートに対応するシートロック機構のロック爪が係入するロック穴との間で穴幅寸法を異ならせることで、上記各後席シートのスライド範囲の重なり部分でのロック穴の共用を回避するようにしていた(特許文献2を参照)。
【0010】
このため、前者の構造のものにおいては、各後席シートにおけるロック穴の共用によって、該各後席シートの車体側に対する固定位置を他の後席シートのそれに影響されることなく自由に設定するということができず、シートアレンジの多様化への対応という点において問題の残るところである。
【0011】
また、後者の構造のものにおいては、一応、前側の後席シートと後側の後席シートの固定位置をそれそれ自由に設定できるとしても、これが全く自由という訳ではなく、例えば前側の後席シートに対応するロック穴の穴間の範囲内において後側の後席シートに対応するロック穴を形成できるに止まり、前側の後席シートに対応するロック穴と後側の後席シートに対応するロック穴とが重なるような設定はできないものであり、前者の構造の場合と同様に、シートアレンジの多様化への対応という点において問題の残るところである。
【0012】
そこで本願発明は、単一のロアレール上に複数のアッパーレールを取り付けた構造をもつ車両のシートスライド装置において、シートアレンジの多様化の更なる促進を図ることを目的としてなされたものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本願発明ではかかる課題を解決するための具体的手段として次のような構成を採用している。
【0014】
本願の第1の発明では、単一のロアレール1上に、それぞれシートS1〜Sn が取り付けられるn個のアッパーレールU1〜Unを上記ロアレール(1)の軸方向に前後してそれぞれ配置し、上記各アッパーレールU1〜Unにそれぞれ設けたロック爪部材T1〜Tnの各ロック爪t1〜tnを上記ロアレール1側に設けた複数のロック穴群G1〜Gnの各ロック爪穴g1〜gnにそれぞれ係合させることで上記各アッパーレールU1〜Unのスライド規制を行うようにした車両のシートスライド装置において、上記複数のロック穴群G1〜Gnを、上記ロアレール1の軸方向に相前後する一対のロック穴群G1,G2〜Gn-1,Gn間においてそれぞれ上記軸方向に直交する方向に偏位して設けたことを特徴としている。
【0015】
本願の第2の発明では、上記第1の発明にかかる車両のシートスライド装置において、上記ロアレール1の軸方向に相前後する一対のロック穴群G1,G2〜Gn-1,Gn間を、一方のロック穴群G1,同Gn-1に属するロック爪穴g1,gn-1と他方のロック穴群G2,同Gnに属するロック爪穴g2,gnとが上記軸方向に直交する方向において連続するように接近させたことを特徴としている。
【0016】
本願の第3の発明では、上記第1又は第2の発明にかかる車両のシートスライド装置において、上記複数のロック穴群G1〜Gnのうち少なくとも何れか一つを、該ロック穴群G1〜Gnのうち上記ロアレール1の前端寄りに位置する所定範囲に上記ロック爪穴g1〜gnが設けられていない非調整領域を設定した構成としたことを特徴としている。
【0017】
本願の第4の発明では、上記第1,第2又は第3の発明にかかる車両のシートスライド装置において、上記複数のロック穴群G1〜Gnを、上記ロアレール1の軸方向に直交する方向へ段階的に偏位させたことを特徴としている。
【0018】
本願の第5の発明では、上記第1,第2,第3又は第4の発明にかかる車両のシートスライド装置において、上記複数のロック穴群G1〜Gnを上記ロアレール1の底壁11に設けたことを特徴としている。
【0019】
本願の第6の発明では、上記第1,第2,第3又は第4の発明にかかる車両のシートスライド装置において、上記複数のロック穴群G1〜Gnを、上記ロアレール1の左右両側壁12,12の何れか一方のみに、又は双方に分けて設けたことを特徴としている。
【0020】
【発明の効果】
本願発明ではかかる構成とすることにより次のような効果が得られる。
【0021】
▲1▼ 本願の第1の発明にかかる車両のシートスライド装置によれば、単一のロアレール1上に、それぞれシートS1〜Sn が取り付けられるn個のアッパーレールU1〜Unを上記ロアレール1の軸方向に前後してそれぞれ配置し、上記各アッパーレールU1〜Unにそれぞれ設けたロック爪部材T1〜Tnの各ロック爪t1〜tnを上記ロアレール1側に設けた複数のロック穴群G1〜Gnの各ロック爪穴g1〜gnにそれぞれ係合させることで上記各アッパーレールU1〜Unのスライド規制を行うようにした車両のシートスライド装置において、上記複数のロック穴群G1〜Gnを、上記ロアレール1の軸方向に相前後する一対のロック穴群G1,G2〜Gn-1,Gn間においてそれぞれ上記軸方向に直交する方向に偏位して設けているので、該各ロック穴群G1〜Gnは上記ロアレール1の軸方向においてそれぞれ不連続で独立して設けられることとなり、この結果、上記各ロック穴群G1〜Gnの上記ロアレール1に対する形成位置、即ち、上記ロアレール1に対する上記各アッパーレールU1〜Unの固定位置を、それぞれ他の各ロック穴群G1〜Gnに制約されることなく、それぞれ個別に自由に設定することができ、換言すれば、上記各アッパーレールU1〜Unにそれぞれ取り付けられた各シートS1〜Snの車体との相対位置を自由に設定することができることとなり、例えば上記各シートS1〜Snの固定位置がそれぞれ他の各シートS1〜Snの存在によって制約されその自由な設定ができないような場合に比して、車両全体としてみた場合のシートアレンジの多様化がさらに促進されその使用上の利便性が向上し、延いては車両のシートスライド装置の商品価値が高められることになる。
【0022】
▲2▼ 本願の第2の発明にかかる車両のシートスライド装置によれば、上記▲1▼に記載の効果が得られるのに加えて、次のような特有の効果が得られる。即ち、この発明の車両のシートスライド装置によれば、上記ロアレール1の軸方向に相前後する一対のロック穴群G1,G2〜Gn-1,Gn間を、一方のロック穴群G1,同Gn-1に属するロック爪穴g1,gn-1と他方のロック穴群G2,同Gnに属するロック爪穴g2,gnとが上記軸方向に直交する方向において連続するように接近させているので、例えば上記ロアレール1の軸方向に直交する方向において上記各ロック穴群G1〜Gn間が開いている場合に比して、該ロアレール1の軸方向に直交する方向において上記各ロック穴群G1〜Gnが占有する幅寸法が小さくなる。
【0023】
この結果、上記各ロック穴群G1〜Gnの占有幅が小さくなる分だけ、上記ロアレール1として幅寸法の小さい材料を使用してその軽量化及び低コスト化を図ることが可能となる。また、上記ロアレール1の幅寸法が同一であったとしても、上記各ロック穴群G1〜Gnの占有幅が小さい分だけ該各ロック穴群G1〜Gnの形成数を増加させること、換言すればロアレール1上に配置されるシートの数を増加させることができ、シート配置数の増加に容易に対応できることになる。
【0024】
▲3▼ 本願の第3の発明にかかる車両のシートスライド装置によれば、上記▲1▼又は▲2▼に記載の効果に加えて次のような特有の効果が得られる。即ち、この発明の車両のシートスライド装置によれば、上記複数のロック穴群G1〜Gnのうち少なくとも何れか一つを、該ロック穴群G1〜Gnのうち上記ロアレール1の前端寄りに位置する所定範囲に上記ロック爪穴g1〜gnが設けられていない非調整領域を設定した構成としているので、上記非調整領域が設けられているロック穴群G1〜Gnに対応するアッパーレールU1〜Unにおいては、上記ロック爪穴g1〜gnが設けられている調整領域では該アッパーレールU1〜Un側のロック爪部材T1〜Tnのロック爪t1〜tnをロック爪穴g1〜gnに係脱することで該アッパーレールU1〜Unの固定位置(即ち、各シートS1〜Snの固定位置)を任意に設定できる一方、上記非調整領域においては上記アッパーレールU1〜Un側の上記ロック爪部材T1〜Tnを何ら操作することなく該アッパーレールU1〜Unを(即ち、シートS1〜Snを)上記非調整領域の範囲内で自由に移動させることができる。この結果、例えば上記ロック穴群G1〜Gnの全範囲で上記ロック爪部材T1〜Tnの操作が必要である場合に比して、シートスライド操作の簡便化、操作性の向上が図れ、延いては車両のシートスライド装置の商品価値が向上することになる。
【0025】
そして、かかる構成は、例えば、ロック穴群G1〜Gnの後端側に位置する調整領域を通常のシート着座状態でのスライド範囲に設定しこの領域での各シートS1〜Snの固定位置の選択を可能とする一方、各シートS1〜Snの後方側により大きなスペースを確保するために該各シートS1〜Snを上記調整領域を越えてさらにその前方に位置する非調整領域側へスライドさせるとともにこの非調整領域では各シートS1〜Snの固定位置の選択を必要としないような使用形態を採用する車両のシートスライド装置として好適な構造である。
【0026】
▲4▼ 本願の第4の発明にかかる車両のシートスライド装置によれば、上記▲1▼,▲2▼又は▲3▼に記載の効果に加えて次のような特有の効果が得られる。即ち、この発明の車両のシートスライド装置によれば、上記複数のロック穴群G1〜Gnを、上記ロアレール1の軸方向に直交する方向へ段階的に偏位させているので、上記各ロック穴群G1〜Gnを上記ロアレール1の軸方向において重合させた状態で形成することができ、この結果、各シートS1〜Snの固定位置を個別に自由に設定しつつ該各シートS1〜Snのスライド範囲の拡大を図ることができ、シートアレンジの多様化がより一層促進される。
【0027】
また、上記各ロック穴群G1〜Gnの段階的な偏位形態としては、該各ロック穴群G1〜Gnが同一方向へ段階的に偏位する場合と、相反する二方向へ交互に段階的に偏位する場合とがあるが、前者の偏位形態は上記ロアレール1の上記各ロック穴群G1〜Gnの形成位置の幅寸法が比較的大きい場合に好適な偏位形態であり、後者の偏位形態は上記ロアレール1の上記各ロック穴群G1〜Gnの形成位置の幅寸法が比較的小さい場合に好適な偏位形態であるといえる。
【0028】
▲5▼ 本願の第5の発明にかかる車両のシートスライド装置によれば、上記▲1▼,▲2▼,▲3▼又は▲4▼に記載の効果に加えて次のような特有の効果が得られる。即ち、この発明の車両のシートスライド装置によれば、上記複数のロック穴群G1〜Gnを上記ロアレール1の底壁11に設けているので、上記各ロック穴群G1〜Gnの上記各ロック爪穴g1〜gnに対して係脱する各ロック爪部材T1〜Tn側の各ロック爪t1〜tnの係脱方向を、動作機構の構造が簡単となる上下方向に設定することができ、それだけ上記各ロック爪部材T1〜Tn部分の構造の簡略化、延いては車両のシートスライド装置の低コスト化が促進されることになる。
【0029】
▲6▼ 本願の第6の発明にかかる車両のシートスライド装置によれば、上記▲1▼,▲2▼,▲3▼又は▲4▼に記載の効果に加えて次のような特有の効果が得られる。即ち、この発明の車両のシートスライド装置によれば、上記複数のロック穴群G1〜Gnを、上記ロアレール1の左右両側壁12,12の何れか一方のみに、又は双方に分けて設けているので、該ロアレール1は通常、その底壁11側を車体側に固定するものであるところ、該底壁11側には上記各ロック穴群G1〜Gnが設けられていないので、該各ロック穴群G1〜Gnあるいはその各ロック爪穴g1〜gnに係入する各ロック爪部材T1〜Tn側の各ロック爪t1〜tnの存在によって上記ロアレール1の固定構造が制約されるということがなく、それだけ上記ロアレール1の固定強度を十分に確保でき、延いては車両のシートスライド装置の使用上の信頼性が向上するものである。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明を好適な実施形態に基づいて具体的に説明する。
【0031】
A:第1の実施形態
図1には、本願発明の第1の実施形態にかかる車両のシートスライド装置を示している。このシートスライド装置は、車両の車室床面上に、フロントシート41とセカンドシート51(特許請求の範囲中の「シートS1」に該当する)とサードシート61(特許請求の範囲中の「シートS2」に該当する)とを車体前後方向に所定間隔をもって配置して構成される。
【0032】
このシートスライド装置においては、上記フロントシート41はこれを所定位置に固定的に取り付ける一方、上記セカンドシート51とサードシート61とについてはこれらを共に前後方向へスライド自在とし、且つこれを任意位置において選択的に固定保持し得るようにしている。
【0033】
そして、この実施形態のものにおいては、上記セカンドシート51とサードシート61のスライド機構として、車室両側部において車体前後方向に向けて且つ上記フロントシート41の直下近傍から車室後部までの範囲に跨がって車室床面上に固定配置された左右一対のロアレール1を共用するとともに、該左右一対のロアレール1上に、上記セカンドシート51の下面に固定される第1アッパーレール2と上記サードシート61の下面に固定される第2アッパーレール3とを上記ロアレール1の軸方向に前後して取付け、該第1アッパーレール2及び第2アッパーレール3が上記ロアレール1上をスライドすることで上記セカンドシート51とサードシート61とのスライドが実現されるようにしている。
【0034】
また、この場合、上記セカンドシート51は、前後に二分割された前側シートクッション52と後側シートクッション53の二つのシートクッションと該後側シートクッション53の後端部に起倒可能に連結されたシートバック54とで構成されるとともに、上記前側シートクッション52は、図1に鎖線図示するように、これをその後端部(即ち、上記後側シートクッション53寄りの端部)を中心に上下方向に傾動可能としている。また、上記サードシート61も、上記セカンドシート51と同様に、前後に二分割された前側シートクッション62と後側シートクッション63の二つのシートクッションと該後側シートクッション63の後端部に起倒可能に連結されたシートバック64とで構成されるとともに、上記前側シートクッション62は、図1に鎖線図示するように、これをその後端部(即ち、上記後側シートクッション63寄りの端部)を中心に上下方向に傾動可能としている。
【0035】
ここで、上記セカンドシート51とサードシート61のスライド形態について説明する。
【0036】
セカンドシート51のスライド形態
上記セカンドシート51は、図1に実線図示する「最後退位置」と鎖線図示(符号51B)する「最前進位置」との間における全スライド範囲「L1」内でスライド自在とされる。さらに、この全スライド範囲「L1」の中間には、鎖線図示(符号51A)する「中間位置」が設定されている。
【0037】
上記「最後退位置」と上記「中間位置」との間のスライド範囲「L1a」は、上記セカンドシート51をその前側シートクッション52を倒伏させた着座可能な姿勢でスライドさせ得る範囲、即ち、「通常スライド範囲」とされる。また、上記「中間位置」と上記「最前進位置」との間のスライド範囲「L1b」は、上記セカンドシート51の前側シートクッション52を跳ね上げた状態(即ち、着座不可の状態)でスライドさせ得る範囲、即ち、「超過スライド範囲」とされる。このセカンドシート51の「最前進位置」においては、符号51Bで示すように、該セカンドシート51は上記フロントシート41の直後位置に位置する。
【0038】
尚、この実施形態では、上記セカンドシート51を、上記全スライド範囲「L1」の全域において任意に位置固定できるようにしている。
【0039】
サードシート61のスライド形態
上記サードシート61は、図1に実線図示する「最後退位置」と鎖線図示(符号61B)する「最前進位置」との間における全スライド範囲「L2」内でスライド自在とされる。さらに、この全スライド範囲「L2」の中間には、鎖線図示(符号61A)する「中間位置」が設定されている。
【0040】
上記「最後退位置」と上記「中間位置」との間のスライド範囲「L2a」は、上記サードシート61をその前側シートクッション62を倒伏させた着座可能な姿勢でスライドさせ得る範囲、即ち、「通常スライド範囲」とされる。また、上記「中間位置」と上記「最前進位置」との間のスライド範囲「L2b」は、上記サードシート61の前側シートクッション62を跳ね上げた状態(即ち、着座不可の状態)でスライドさせ得る範囲、即ち、「超過スライド範囲」とされる。このサードシート61の「最前進位置」においては、符号61Bで示すように、該サードシート61は「最前進位置」に位置固定された上記セカンドシート51の直後位置に位置設定される。従って、このように上記サードシート61が「最前進位置」に設定された状態では、該サードシート61の後方側に最大の荷室スペースが形成される。
【0041】
尚、この実施形態では、上記サードシート61を、上記全スライド範囲「L2」の全域において任意に位置固定できるようにしている。この場合、上記サードシート61は、上記セカンドシート51の場合とは異なって、上記「超過スライド範囲L2b」の中であっても、上記セカンドシート51が「最前進位置」に位置設定されているような場合には、上記前側シートクッション62を倒伏させた姿勢のまま上記「中間位置」を越えて前進させることができことであり、上記サードシート61の「通常スライド範囲L2a」が前進側へ実質的に拡大される。
【0042】
続いて、上記セカンドシート51とサードシート61のそれぞれについて、上述の如きスライド動作等を実現するための具体的構造を、図2〜図4を参照して詳述する。
【0043】
先ず、この実施形態における上記セカンドシート51とサードシート61のスライド機構の基本思想を説明する。この実施形態においては、上述のようにセカンドシート51とサードシート61のスライド機構を構成するに際して、車幅方向両側にそれぞれ車長方向に向けて配置された上記ロアレール1を共用するものとし、且つ上記セカンドシート51のスライド範囲と上記サードシート61のスライド範囲とを一部重合させる(即ち、図1に示すように、上記セカンドシート51の「通常スライド範囲L1a」の後半部と上記サードシート61の「超過スライド範囲L2b」の前端部分とを重合させる)ことを前提とし、かかる前提条件の下で、上記セカンドシート51のスライド方向における位置固定と、サードシート61のスライド方向における位置固定とを、相互に制約されることなく別個独立に行うことを可能とし、もってシートアレンジの多様化を促進させることを主たる目的としている。
【0044】
かかる目的を実現するために、この実施形態においては、上記セカンドシート51とサードシート61とをスライド自在に支持するガイドレール機構Yを、上記ロアレール1とこれに取り付けられる前後二つのアッパーレール、即ち、上記セカンドシート51を支持し且つ上記ロアレール1に摺動自在に取り付けられる第1アッパーレール2と、上記サードシート61を支持し且つ上記ロアレール1に摺動自在に取り付けられる第2アッパーレール3とで構成するとともに、上記セカンドシート51のスライド位置の選択及び位置固定に供せられる第1ロック機構X1と、上記サードシート61のスライド位置の選択及び位置固定に供せられる第2ロック機構X2とを別個独立に構成している。以下、これらを具体的に説明する。
【0045】
スライドレール機構Yの構成
図2〜図4に示すように、この実施形態においては、スライドレール機構Yを、ロアレール1と第1アッパーレール2と第2アッパーレール3とで構成している(尚、このロアレール1と第1アッパーレール2と第2アッパーレール3は、共に、車幅方向両側にそれぞれ設けられるものであるが、ここではその一方側(車体右側)に設けられるものを例にとって説明する)。
【0046】
上記ロアレール1は、底壁11と、該底壁11の左右両縁に連続してこれからそれぞれ上方に立ち上がる左右一対の側壁12,12と、該各側壁12,12の上端に連続しこれから内側に向かって直角状に折曲延出した左右一対の天壁13,13とを備え、且つ該天壁13,13の間をロアレール軸方向に延びる開溝とした型材で構成され、且つその軸長は上記フロントシート41の近傍から車室後部近傍に至る長さに設定されている。そして、このロアレール1は、適宜の固定手段を用いて車体床面側に固定配置される。
【0047】
上記第1アッパーレール2と上記第2アッパーレール3とは、基本構造を同じとするものであり、従ってここでは、図4に断面図示をした上記第2アッパーレール3を例にとってその構造を説明し、上記第1アッパーレール2については第2アッパーレール3との相違点を中心に説明を加えることで全体的な説明は省略する。
【0048】
上記第2アッパーレール3は、二枚の板材の合わせ構造をもつもので、その下半部は左右両側に所定間隔をもって対向する一対の脚部3a,3aとされ、またその上半部は二枚の板材を合わせ状態としたまま上記各脚部3a,3aの上端から上方へ立ち上がる本体部3bと、該本体部3bの上端に連続し且つここから略直角状に折曲して側方へ延出するシート支持部3cとを備えている。また、上記第2アッパーレール3は、その左右一対の脚部3a,3aのそれぞれに、該脚部3a,3aに直交する方向に軸心をもつ前後一対のガイドローラ4,4とこれらの中間に位置するガイドローラ5、及び上記脚部3a,3aの面方向に略平行方向に軸心をもつ前後一対のガイドローラ6,6とを取り付けている。
【0049】
そして、上記第2アッパーレール3は、上記ガイドローラ4を上記ロアレール1の底壁11の上面に、上記ガイドローラ5を上記ロアレール1の天壁13の下面に、さらに上記ガイドローラ6を上記ロアレール1の側壁12の内面に、それぞれ転接可能とした状態で上記ロアレール1側に組つけられ、これら各ガイドローラ4,5,6の転動によって上記ロアレール1に沿って相対移動可能とされている。この場合、上記第2アッパーレール3のシート支持部3c上には上記サードシート61の前側シートクッション62,63の下面が載置固定され、該サードシート61は上記第2アッパーレール3の移動に伴って車体前後方向にスライド自在とされる。
【0050】
一方、上記第2アッパーレール3の本体部3bには、次述の第2ロック機構X2が設けられている。
【0051】
上記第2ロック機構X2は、上記第2アッパーレール3の本体部3bの一方の側面に固定されたガイド部材38と、該ガイド部材38内に摺動自在に嵌装された後述のロック爪部材35と、上記本体部3bの他方の側面に配置された後述の操作レバー31とを備えて構成される。
【0052】
上記ガイド部材38は、上記第2アッパーレール3の本体部3bに衝合固定された第1ガイド部38aと該第1ガイド部38aに所定間隔をもって離隔対向する第2ガイド部38bとによって上下方向に延びる角筒状に形成されている。また、このガイド部材38の上記第1ガイド部38aの下端側には、該第1ガイド部38a側から上記第2ガイド部38b側に跨がるように略水平方向に延出する延設部38cが設けられている。そして、この延設部38cには、次述のロック爪部材35の下端に設けられる三つのロック爪36,36,36の係入を許容する係合穴39,39,・・が設けられている。
【0053】
上記ロック爪部材35は、特許請求の範囲中の「ロック爪部材T2」に該当するものであって、矩形板状体で構成され、且つその下端には幅方向に所定間隔でロック爪36(特許請求の範囲中の「ロック爪t2」に該当する)が三個設けられている。そして、このロック爪部材35は、上記ガイド部材38内に上記各ロック爪36を下側に向けた状態で嵌装され、且つ上記ガイド部材38の第1ガイド部38aと第2ガイド部38bとによってガイドされることで上下方向に移動自在とされている。また、上記ロック爪部材35の上部側には、上記第2アッパーレール3の本体部3bと上記ガイド部材38の第1ガイド部38aとを貫通して設けられた上下方向に長軸をもつ長穴29に挿通された係止ピン34の一端が固定されている。この係止ピン34を介して上記ロック爪部材35は後述の操作レバー31によって上下方向に駆動され、後述のように上記各ロック爪36が上記ロアレール1側に設けた第2ロック穴群17の適宜位置のロック爪穴16に対して係合・係合離脱することで、上記第2ロック機構X2のロック・アンロック状態を実現する。
【0054】
上記操作レバー31は、その回動操作によって上記ロック爪部材35を作動させるものであって、所定長さのレバー体で構成され、その長さ方向の略中央がレバー枢支ピン32によって上記第2アッパーレール3の本体部3bに対して上下方向に回動自在に支承されている。この操作レバー31は、その一端側を操作部31aとするとともに、他端側を作動部31bとしている。そして、この作動部31bには、上記第2アッパーレール3の本体部3bに設けた上記長穴29に挿通されるとともに、その一端には上記ロック爪部材35が固定された上記係止ピン34が取り付けられている。また、上記レバー枢支ピン32部分には戻しバネ33が取り付けられ、該戻しバネ33の付勢力によって上記操作レバー31は常時上記操作部31aが上昇する方向(図2の矢印a方向)に回動付勢されている。
【0055】
従って、上記操作レバー31は、上記操作部31aに何ら操作力が作用していないときには上記戻しバネ33の付勢力によって矢印a方向に回動し上記ロック爪部材35を下方に移動させる如く作用する一方、上記操作部31aに対してこれを押し下げる方向に操作力が作用すると、上記戻しバネ33の付勢力に抗して上記操作レバー31はこの操作力を受けて矢印b方向に回動し、上記ロック爪部材35を上方に移動させる如く作用する。
【0056】
上記ロック爪部材35が下方へ移動すると、該ロック爪部材35のロック爪36が上記ロアレール1に設けた後述のロック爪穴16に係入し、該ロック爪穴16と上記ガイド部材38側の上記係合穴39との間に上記ロック爪36がキー状に跨がり、これによって上記ロアレール1と上記ガイド部材38(即ち、上記第2アッパーレール3)との間の相対移動が規制され、上記第2ロック機構X2はロック状態とされる。
【0057】
これに対して、上記ロック爪部材35が上方へ移動すると、該ロック爪部材35のロック爪36が上記ロアレール1側のロック爪穴16から上方へ係合離脱し、該ロック爪36による上記ロアレール1と上記ガイド部材38(即ち、上記第2アッパーレール3)との間の相対移動の規制が解除され、上記第2ロック機構X2はアンロック状態とされる。
【0058】
ここで、上記第1アッパーレール2側の構造を簡単に説明する。
【0059】
上記第1アッパーレール2は、基本的に上記第2アッパーレール3とその構造を同じくするものであって、左右一対の脚部2a,2aと本体部2bからなり、水平軸をもつガイドローラ4及び同5と鉛直軸をもつガイドローラ5とによって上記ロアレール1内に相対移動可能に取り付けられている。さらに、上記第1アッパーレール2の本体部2bには、その下端にロック爪26を備えたロック爪部材25が上記本体部2bに固定されたガイド部材28に対して上下方向に移動自在に嵌装されているとともに、該ロック爪部材25は上記本体部2bに支承され且つ戻しバネ23によって矢印a方向に回動付勢された操作レバー21によって上下方向に駆動される。そして、このロック爪部材25の上下動作に伴い、上記ロック爪26が上記ロアレール1側に設けた後述のロック爪穴14に係入することで上記第1ロック機構X1がロック状態とされ、また上記ロック爪26が上記ロック爪穴14から上方へ係合離脱することで上記第1ロック機構X1がロックオフ状態とされる。以上が、上記第1アッパーレール2側の構造である。
【0060】
続いて、本願発明の要旨たる上記ロアレール1側に設けられるロック爪穴14及びロック爪穴16の構成について詳述する。
【0061】
上記ロック爪穴14は上記第1アッパーレール2側に設けられた上記第1ロック機構X1と共働して該第1アッパーレール2の位置固定を行うものであり、また上記ロック爪穴16は上記第2アッパーレール3側に設けられた上記第2ロック機構X2と共働して該第2アッパーレール3の位置固定を行うものである。そて、この場合、これらロック爪穴14(特許請求の範囲中の「ロック爪穴g1」に該当する)とロック爪穴16(特許請求の範囲中の「ロック爪穴g2」に該当する)は、上記第1アッパーレール2(即ち、これに取り付けられる上記セカンドシート51)と上記第2アッパーレール3(即ち、上記サードシート61)のスライド形態に対応して、それぞれその形成個数及び形成位置が設定されるものであり、次述のように、上記ロック爪穴14はこれが所定個数集合して第1ロック穴群15(特許請求の範囲中の「ロック穴群G1」に該当する)を、上記ロック爪穴16はこれが所定個数集合して第2ロック穴群17(特許請求の範囲中の「ロック穴群G2」に該当する)を、それぞれ構成する。
【0062】
この実施形態のものにおいては、図3及び図4に示すように、上記第1ロック穴群15と第2ロック穴群17とを上記ロアレール1の底壁11に設けるようにしている。即ち、上記第1ロック穴群15は上記ロアレール1の底壁11の幅方向の一側寄りに、その軸方向(長さ方向)に所定間隔で一列に上記ロック爪穴14を適数個形成して構成され、また、上記第2ロック穴群17は上記ロアレール1の底壁11の幅方向の他側寄りに、その軸方向(長さ方向)に所定間隔で一列に上記ロック爪穴16を適数個形成して構成される。従って、上記第1ロック穴群15と第2ロック穴群17とは、上記ロアレール1の幅方向に適宜偏位し且つ相互に連続しない独立した状態で段階的に形成されることとなる。
【0063】
そして、上記第1ロック穴群15の全範囲P(一端側のロック爪穴14と他端側のロック爪穴14との中心間範囲)は、上記セカンドシート51の全スライド範囲L1に対応するとともに、該全範囲Pのうち、その後部寄りの範囲Paの部分は上記セカンドシート51の通常スライド範囲L1aに対応する後部側形成範囲Paとされ、その前部寄りの範囲Pbの部分は上記セカンドシート51の超過スライド範囲L1bに対応する前部側形成範囲Pbとされる。また、上記第2ロック穴群17の全範囲Q(一端側のロック爪穴16と他端側のロック爪穴16との中心間範囲)は、上記サードシート61の全スライド範囲L2に対応するとともに、該全範囲Qのうち、その後部寄りの範囲Qaの部分は上記サードシート61の通常スライド範囲L2aに対応する後部側形成範囲Qaとされ、その前部寄りの範囲Qbの部分は上記サードシート61の超過スライド範囲L2bに対応する前部側形成範囲Qbとされる。
【0064】
また、この場合、この実施形態のものにおいては、上述のように上記セカンドシート51とサードシート61とのスライド範囲の一部を重ならせた構成(即ち、上記セカンドシート51の通常スライド範囲L1aの後部とサードシート61の超過スライド範囲L2bの前部とを所要範囲だけ重ならせた構成)を採った結果、これに対応して、上記第1ロック穴群15の後部側形成範囲Paの一部と、上記第2ロック穴群17の前部側形成範囲Qbの一部とを、該各ロック穴群15,17の長さ方向(即ち、上記ロアレール1の軸方向)において適宜寸法だけ重ならせている。
【0065】
このように上記各第1ロック穴群15と第2ロック穴群17とを構成することで、上記セカンドシート51はその「最後退位置」から「最前進位置」までの全スライド範囲L1で、また上記サードシート61もその「最後退位置」から「最前進位置」までの全スライド範囲L2の範囲内で、それぞれスライド自在とされるとともに、上記操作レバー21,31を適宜操作することで上記全スライド範囲L1,L2のうちの任意位置において位置固定を行うことができることになる。
【0066】
そして、この実施形態のシートスライド装置においては、上記如き構成を採用することで以下のような特有の効果が得られる。
【0067】
即ち、この実施形態のものでは、上記各ロック穴群15,17を、これら相互間ににおいてそれぞれ上記ロアレール1の底壁11の幅方向(即ち、ロアレール1の軸方向に直交する方向)に偏位させて設けているので、該各ロック穴群15,17は上記ロアレール1の軸方向においてそれぞれ不連続で独立して設けられることとなり、上記各ロック穴群15,17の上記ロアレール1に対する形成位置、即ち、上記ロアレール1に対する上記各アッパーレール2,3の固定位置を、それぞれ他の各ロック穴群15,17に制約されることなく、それぞれ個別に自由に設定することができる。このことは、上記各アッパーレール2,3にそれぞれ取り付けられたセカンドシート51及びサードシート61の車体との相対位置を自由に設定することができるということであり、この結果、例えば上記セカンドシート51及びサードシート61の固定位置がそれぞれ他方のシートの存在によって制約されその自由な設定ができないような場合に比して、車両全体としてみた場合のシートアレンジの多様化がさらに促進されその使用上の利便性が向上し、延いては車両のシートスライド装置の商品価値が高められることになる。
【0068】
さらに、この実施形態のものにおいては、上記第1ロック穴群15と第2ロック穴群17とを、上記ロアレール1の軸方向に直交する方向(即ち、ロアレール1の底壁11の幅方向)に段階的に偏位させているので、上記各第1ロック穴群15,17を上記ロアレール1の軸方向において重合させた状態で形成することができ、この結果、上記セカンドシート51及びサードシート61の固定位置を個別に自由に設定しつつ該セカンドシート51及びサードシート61のスライド範囲の拡大を図ることができ、シートアレンジの多様化がより一層促進されることになる。
【0069】
また、上記第1ロック穴群15と第2ロック穴群17を上記ロアレール1の底壁11に設けているので、該第1ロック穴群15及び第2ロック穴群17の各ロック爪穴14,14,・・,同16,16,・・に対して係脱する各ロック爪部材25,35の各ロック爪26,36の係脱方向を、動作機構の構造が簡単となる上下方向に設定することができ、それだけ上記各ロック爪部材25,35部分の構造の簡略化、延いてはシートスライド装置の低コスト化が促進されることにもなる。
【0070】
B:第2の実施形態
図5には、本願発明の第2の実施形態に係る車両のシートスライド装置の要部として、ガイドレール機構Yと第1及び第2ロック機構X1,X2部分の平面図(第1の実施形態における図3に相当するもの)を示している。
【0071】
この第2の実施形態のシートスライド装置は、第1ロック穴群15と第2ロック穴群17の構成を除いて、その他の部分の構成は上記第1の実施形態に係るシートスライド装置と全く同一の構成をもつものである。従って、ここでは、上記第1ロック穴群15と第2ロック穴群17の構成に関してのみ説明し、その他の構成については上記第1の実施形態のシートスライド装置における該当説明を援用することとする。
【0072】
この第2の実施形態では、上記第1ロック穴群15と上記第2ロック穴群17のそれぞれにおいて、その全範囲P,Qの前部側に位置する前部側形成範囲Pb,Qbでは、その先端側のみにロック爪穴14,16を三個形成し、それ以外の部分にはロック爪穴14,16を設けていない(このロック爪穴14,16が設けられていない領域が、特許請求の範囲中の「非調整領域」に該当する)。この先端側の三個のロック爪穴14,16は、上記ロック爪部材25,35の三個のロック爪26,36をそれぞれ係入させて上記セカンドシート51及びサードシート61をそれぞれその「最前進位置」で固定するためのものである。
【0073】
従って、上記セカンドシート51及びサードシート61は、これをその「最後退位置」から「最前進位置」までの全スライド範囲L1,L2の間でスライドさせることは自由であるが、これを任意位置で固定すること(即ち、位置調整)は、上記各ロック穴群15,17の後部側形成範囲Pa,Qaに対応する範囲、即ち、「最後退位置」から「中間位置」までの通常スライド範囲L1a,L2a内に限られ、「中間位置」から「最前進位置」までの超過スライド範囲L1b,L2bでは位置調整はできないことになる。
【0074】
このため、例えば上記セカンドシート51あるいはサードシート61を、その「最後退位置」から「最前進位置」まで一気に移動させて該「最前進位置」で固定する場合、操作者は、上記「最後退位置」から「中間位置」までの通常スライド範囲L1a,L2aにおいてのみ上記操作レバー21,31を操作して上記各ロック機構X1,X2をロックオフ状態とさせれば、後はこの操作レバー21,31の操作の有無の如何に拘わらず上記セカンドシート51あるいはサードシート61を一気に「最前進位置」までスライドさせることができる。この結果、例えば、上記第1の実施形態のシートスライド装置のように、「中間位置」から「最前進位置」の間においても操作レバー21,31を操作して上記各ロック機構X1,X2をロックオフ状態にに設定しておく必要があるような場合に比して、操作が簡便化され、その操作性の向上が図れることになる。
【0075】
上記以外の作用効果については、上記第1の実施形態の場合と同様であり、ここでの説明は省略する。
【0076】
C:第3〜第11の実施形態
以下に説明する第3〜第11の実施形態では、本願発明の要旨たる上記ロアレール1に対するロック穴群の形成形態のみを説明するが、このロアレール1が適用されるシートスライド装置の基本構成は上記第1の実施形態の場合と同様であり、従ってその説明は省略する。
【0077】
C−1:第3の実施形態
図6には、本願発明の第3の実施形態に係るシートスライド装置に適用されるロアレール1を示している。この実施形態のロアレール1は、上記第1の実施形態に係るロアレール1と基本構成を同じにするものであって、該ロアレール1の底壁11に、複数のロック爪穴14を該ロアレール1の軸方向に一列に列設して構成される第1ロック穴群15と、複数のロック爪穴16を該ロアレール1の軸方向に一列に列設して構成される第2ロック穴群17とを、該ロアレール1の幅方向(即ち、ロアレール1の軸方向に直交する方向)に偏位させて段階的に形成したものである。
【0078】
そして、この第3の実施形態のロアレール1が上記第1の実施形態におけるロアレール1と異なる点は、上記第1ロック穴群15と第2ロック穴群17の偏位形成に際して、その偏位量を、第1ロック穴群15側のロック爪穴14と第2ロック穴群17側のロック爪穴16とがその対向辺側において接し、上記ロアレール1の軸方向において重合する各ロック爪穴14,16においてはこれがその一辺側で連続して略Z形の単一の開口を形成するようにした点である。
【0079】
このように上記第1ロック穴群15と第2ロック穴群17とを上記ロアレール1の幅方向において隣接形成すると、該ロアレール1の底壁11の幅方向において上記各ロック穴群15,17が占める幅寸法が、例えばこれら各ロック穴群15,17を上記第1の実施形態のように所定間隔をもって形成するような場合に比して、可及的に少ならしめられる。
【0080】
この結果、上記各ロック穴群15,17の占有幅が小さくなる分だけ、上記ロアレール1としてその底壁11の幅寸法の小さい材料を使用してその軽量化及び低コスト化を図ることが可能となる。また、上記ロアレール1の幅寸法が同一であったとした場合には、上記各ロック穴群15,17の占有幅が小さい分だけ該各ロック穴群15,17の形成数を増加させること、換言すれば上記ロアレール1上に配置されるシートの数を増加させることができ、シート配置数の増加に容易に対応できるという効果が得られる。
【0081】
C−2:第4の実施形態
図7には、本願発明の第4の実施形態に係るシートスライド装置に適用されるロアレール1を示している。この実施形態のロアレール1は、上記第1の実施形態に係るロアレール1の構成を基本とするものであって、該ロアレール1の底壁11に複数のロック穴群を該ロアレール1の軸方向に直交する方向(幅方向)に段階的に、且つ該ロアレール1の幅方向に適宜離間させた独立状態で形成しており、これが上記第1の状態でのロアレール1と異なる点は、上記ロック穴群の配置個数にある。
【0082】
即ち、この実施形態のロアレール1は、該ロアレール1上に三つのシートを前後方向に配置した「四列シートタイプ」のシートスライド装置として適用されるに好適なものであって、複数のロック爪穴14を一列に列設してなる第1ロック穴群15と、複数のロック爪穴16を一列に列設してなる第2ロック穴群17とに加えて、さらに複数のロック爪穴18を一列に列設してなる第3ロック穴群19を設けるとともに、これら各ロック穴群15,17,19を上記ロアレール1の幅方向の一方側へ順次段階的に偏位させて形成したものである。
【0083】
C−3:第5の実施形態
図8には、本願発明の第5の実施形態に係るシートスライド装置に適用されるロアレール1を示している。この実施形態のロアレール1は、上記第4の実施形態に係るロアレール1の変形例というべきものであって、上記第4の実施形態においては上記ロアレール1に設けられる三つのロック穴群15,17,19を、上記ロアレール1の幅方向の一方側へ段階的に偏位させて設けるに際して、これら各ロック穴群15,17,19同士をロアレール1の幅方向に適宜離間させていたのに対して、これら各ロック穴群15,17,19のうち、ロアレール1の幅方向に隣接するロック穴群同士、即ち、第1ロック穴群15と第2ロック穴群17、及び第2ロック穴群17と第3ロック穴群19とにおいて、上記ロアレール1の軸方向に重合するロック爪穴14と同16、ロック爪穴16と同18とが、それぞれ対向辺側で接して略Z形の単一開口を形成するようにしたものである。
【0084】
このように構成することで、上記三つのロック穴群15,17,19をロアレール1の幅方向の一方側へ段階的に偏位させて形成したにも拘わらず、これら各ロック穴群15,17,19の占有幅をより小さく抑えることができ、例えば上記ロアレール1の小型軽量化が図れるものである。
【0085】
C−4:第6の実施形態
図9には、本願発明の第6の実施形態に係るシートスライド装置に適用されるロアレール1を示している。この実施形態のロアレール1も、上記第4の実施形態に係るロアレール1の変形例というべきものであって、上記第4の実施形態においては上記ロアレール1に設けられる三つのロック穴群15,17,19を、上記ロアレール1の幅方向の一方側へ段階的に偏位させて設けていたのに対して、これら各ロック穴群15,17,19を、上記ロアレール1の幅方向の両方向へ交互に偏位させて段階的に形成したものである。
【0086】
このような構成とすることで、三つの各ロック穴群15,17,19のうち、ロアレール1の前端寄りに位置する第1ロック穴群15と後端寄りに位置する第3ロック穴群19とを同一直線上に配置することができ、その結果、これら三つの各ロック穴群15,17,19の占有幅を、上記第1の実施形態のように二つのロック穴群15,17をロアレール1の幅方向に離間させて段階的に設けた場合と同じ占有幅に抑えることができる。従って、この実施形態の構成は、より幅方向の小さいロアレール1を用い、且つこれにより多くのシートを取り付ける、という相反する要求のあるシートスライド装置に適用するに好適に構成と言える。
【0087】
C−5:第7の実施形態
図10には、本願発明の第7の実施形態に係るシートスライド装置に適用されるロアレール1を示している。この実施形態のロアレール1は、上記第6の実施形態に係るロアレール1の変形例というべきものであって、上記第6の実施形態においては上記ロアレール1に設けられる三つのロック穴群15,17,19を上記ロアレール1の幅方向の両方向へ段階的に偏位させて設けるに際して、これら各ロック穴群15,17,19を適宜離間させていたのに対して、この実施形態においてはこれら各ロック穴群15,17,19をロアレール1の幅方向に接近させ、該ロアレール1の軸方向において重合するロック爪穴同士、即ち、ロック爪穴14と同16、ロック爪穴16と同18とを、連続させて単一の開口としたものである。
【0088】
従って、このように構成することで、上記ロアレール1の幅方向における上記各ロック穴群15,17,19の占有幅を、上記第6の実施形態の場合よりもさらに小さくすることができ、この結果、より幅方向の小さいロアレール1を用い、且つこれにより多くのシートを取り付ける、という相反する要求のあるシートスライド装置への適用性がより一層高まるものである。
【0089】
C−6:第8の実施形態
図11には、本願発明の第8の実施形態に係るシートスライド装置に適用されるロアレール1を示している。この実施形態のロアレール1は、上記第1の実施形態と同様に、第1ロック穴群15と第2ロック穴群17とをロアレール1の幅方向に離間させた偏位状態で段階的に形成したものであるが、これが上記第1の実施形態のものと異なる点は、該第1の実施形態においては上記各ロック穴群15,17を上記ロアレール1の底壁11に形成していたのに対して、この実施形態のものにおいてはこれを上記ロアレール1の一方の側壁12に形成したものである。
【0090】
上記ロアレール1はその下面側を車体床面側に向けて固定されることからその固定手段の存在によって各ロック穴群15,17の形成位置が制約されることも有り得るところ、この実施形態のように該各ロック穴群15,17をロアレール1の側壁12に設けた場合には上記の如き問題が生じず、従って、上記各ロック穴群15,17の形成位置に関する設計自由度が向上し、延いては上記ロアレール1の固定強度の確保が容易且つ確実になるという利点が有る。
【0091】
C−7:第9の実施形態
図12には、本願発明の第9の実施形態に係るシートスライド装置に適用されるロアレール1を示している。この実施形態のロアレール1は、上記第8の実施形態においては上記ロアレール1の一方の側壁12に上記各ロック穴群15,17を集中的に形成していたのに対して、この実施形態では上記各ロック穴群15,17を、上記ロアレール1の左右両側の各側壁12,12に分けてそれぞれ形成したものである。
【0092】
かかる構成によれば、上記各ロック穴群15,17の形成に伴う上記側壁12の強度低下を可及的に抑え、その強度上の信頼性を確保し得るという利点がある。
【0093】
C−8:第10の実施形態
図13には、本願発明の第10の実施形態に係るシートスライド装置に適用されるロアレール1を示している。この実施形態のロアレール1は、その一方の側壁12のみに、且つより多くのロック穴群を形成するというスペース的に厳しい条件下において好適な構造であって、三つのロック穴群15,17,19を上記ロアレール1の一方の側壁12に且つロアレール1の幅方向に離間させて段階的に設けるに際して、該各ロック穴群15,17,19を、ロアレール1の幅方向の両方向に交互に形成し、これら各ロック穴群15,17,19のうち前端寄りに位置する第1ロック穴群15と後端寄りに位置する第3ロック穴群19とを同一直線上に位置させるようにしたものである。
【0094】
尚、この場合、同一直線上に位置する第1ロック穴群15と第3ロック穴群19とを上記側壁12の下端寄りに、第2ロック穴群17を上端寄りに、それぞれ配置しているが、かかる配置構成は、二つのシートを固定保持する部位は一つのシートのみを保持する部位に比して高い強度が必要とされる、という上記ロアレール1の強度上の要求を考慮したものである。
【0095】
C−9:第11の実施形態
図14には、本願発明の第11の実施形態に係るシートスライド装置に適用されるロアレール1を示している。この実施形態のロアレール1は、上記第9の実施形態の変形例であって、該第9の実施形態のものは上記ロアレール1上に上記セカンドシート51とサードシート6の二つのシートを配置するものを対象としていたのに対して、この実施形態では上記セカンドシート51とサードシート61の外に、さらに該サードシート61の後方側に他のシート(図示省略)を配置する四列シートタイプのシートスライド装置に適用されるものであって、これら各シートに対応する第1ロック穴群15と第2ロック穴群17及び第3ロック穴群19のうち、該第1ロック穴群15と第3ロック穴群19を上記ロアレール1の一方の側壁12に設けるとともに、上記第2ロック穴群17を他方の側壁12に設けたものである。
【0096】
尚、この実施形態では、一方の側壁12に設けられる上記第1ロック穴群15と第3ロック穴群19とを同一直線上に形成しているが、他の実施形態においては、これら二つの第1ロック穴群15,19を上記側壁12の上下方向に適宜偏位させて段階的に形成することもできることは勿論である。
【0097】
このように、上記ロアレール1の左右一対の側壁12,12のうち、その一方側だけを使用するのではなく、これら両者を共にロック穴群の形成部位として利用した場合には、例えばこれら三つの第1ロック穴群15,17,19を一方の側壁12のみに集中的に配置する場合に比して、該側壁12の強度、延いては上記ロアレール1の強度を高く維持してその強度上の信頼性を確保できるという利点があるが、その外に、例え上記ロアレール1がその側壁12の高さ寸法が小さい形態をもつものであったとしても、この小型のロアレール1に対してより多くのシートを支持させることができ、シートスライド装置の軽量化と多シート化に容易に対処することができるという利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明にかかる車両のシートスライド装置の全体構成を示す側面図である。
【図2】本願発明のシートスライド装置の第1の実施形態を示す要部側面図である。
【図3】図2のIII−III矢視図である。
【図4】図3のIV−IV拡大断面図である。
【図5】本願発明のシートスライド装置の第2の実施形態における要部平面図である。
【図6】本願発明のシートスライド装置の第3の実施形態におけるロアレール部分の構造説明図である。
【図7】本願発明のシートスライド装置の第4の実施形態におけるロアレール部分の構造説明図である。
【図8】本願発明のシートスライド装置の第5の実施形態におけるロアレール部分の構造説明図である。
【図9】本願発明のシートスライド装置の第6の実施形態におけるロアレール部分の構造説明図である。
【図10】本願発明のシートスライド装置の第7の実施形態におけるロアレール部分の構造説明図である。
【図11】本願発明のシートスライド装置の第8の実施形態におけるロアレール部分の構造説明図である。
【図12】本願発明のシートスライド装置の第9の実施形態におけるロアレール部分の構造説明図である。
【図13】本願発明のシートスライド装置の第10の実施形態におけるロアレール部分の構造説明図である。
【図14】本願発明のシートスライド装置の第11の実施形態におけるロアレール部分の構造説明図である。
【符号の説明】
1はロアレール、2は第1アッパーレール、3は第2アッパーレール、4〜6はガイドローラ、7〜10はストッパー、11はロアレールの底壁、12はロアレールの側壁、13はロアレールの天壁、14はロック爪穴、15は第1ロック穴群、16はロック爪穴、17は第2ロック穴群、18はロック爪穴、19は第3ロック穴群、21は操作レバー、22はレバー枢支ピン、23は戻しバネ、24は係止ピン、25はロック爪部材、26はロック爪、28はガイド部材、29は長穴、31は操作レバー、32はレバー枢支ピン、33は戻しバネ、34は係止ピン、35はロック爪部材、36はロック爪、38はガイド部材、39は係合穴、41はフロントシート、51はフロントシート、52は前側シートクッション、53は後側シートクッション、54はシートバック、61はサードシート、62は前側シートクッション、63は後側シートクッション、64はシートバック、g1〜gnはロック爪穴、G1〜Gnはロック穴群、S1〜Snはシート、T1〜Tnは爪部材、U1〜Unはアッパーレール、X1〜X3はロック機構である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a vehicle seat slide device in which a plurality of seats are arranged on the same slide rail.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, in a vehicle seat slide device, a plurality (usually two) are provided on the rear side of a front seat (that is, a driver seat and a passenger seat) in consideration of convenience in use of the seat. There are known rear seats arranged in multiple stages in the front-rear direction (see, for example,
[0003]
By the way, in the case of providing a plurality of rear seats in this way, when each of the rear seats is configured to be supported by an individual seat slide device, the manufacturing cost of the seat slide device is increased due to an increase in the number of parts. There are problems such as being expensive and not being able to cope with diversification of seat arrangements because the slide amount of each rear seat is limited.
[0004]
As one means for solving such a problem, a slide rail is constituted by a lower rail fixed to the vehicle body side and an upper rail which is attached to the lower rail so as to be slidable relative to the upper surface and to which a seat is fixed. In this case, the length of the lower rail is set to a length that can cover the entire sliding range of the plurality of rear seats, and a plurality of upper rails corresponding to the plurality of rear seats are arranged on the lower rail. Thus, there has been proposed one that aims to expand the sliding range of each rear seat and at the same time reduce the manufacturing cost by reducing the number of parts (for example,
[0005]
Further, in the seat slide device having a configuration in which a plurality of upper rails are arranged on a single lower rail as described above, each of the plurality of rear seats is provided with a separate seat slide device. It is necessary to regulate the seat seats at the desired slide positions and to fix and hold them. For this reason, as disclosed in the above-mentioned
[0006]
[Patent Document 1]
JP-A-6-336131 (paragraphs (0003), (0006), (0012), (0015), (0019), FIGS. 2 and 3).
[0007]
[Patent Document 2]
JP-A-8-119008 (paragraphs (0004), (0007), (0017), (0044), (0045), FIGS. 1, 2, and 9 to 12).
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, as described above, the request for diversifying the seat arrangement in the seat slide device having a plurality of rear seats is not limited to simply expanding the slide range of each rear seat, and the main side of each rear seat. It also includes a request to freely set the fixed position with respect to the position of the rear seat without being restricted by the fixed position of the rear seat.
[0009]
However, in the conventional vehicle seat slide device, the lock holes provided on the lower rail side (that is, the holes for selectively engaging the lock pawls of the seat lock mechanism) are arranged in a row in the axial direction of the lower rail (that is, the seat slide direction). In the overlapping portion of the sliding range of each rear seat, the lock hole corresponding to the overlapping portion corresponds to the lock claw of the seat lock mechanism corresponding to the front rear seat and the rear rear seat. The lock claw of the seat lock mechanism can be used in common (see Patent Document 1), or the lock hole and the rear side of the lock hole into which the lock claw of the seat lock mechanism corresponding to the front rear seat is engaged The slide range of each of the above-mentioned rear seats can be changed by making the hole width dimension different from the lock hole in which the lock claw of the seat lock mechanism corresponding to the rear seat is engaged. Overlap was to avoid the sharing of locking holes at portions (see patent document 2).
[0010]
For this reason, in the former structure, by using the lock hole in each rear seat, the fixing position of each rear seat on the vehicle body side can be freely set without being influenced by that of the other rear seats. However, it remains a problem in terms of responding to diversification of seat arrangements.
[0011]
In the case of the latter structure, even if the fixing position of the front rear seat and the rear rear seat can be freely set, this is not completely free. For example, the front rear seat The lock hole corresponding to the rear seat on the rear side can be formed within the range between the holes of the lock hole corresponding to the seat, and the lock hole corresponding to the rear seat on the front side and the rear seat on the rear side are supported. The setting that overlaps with the lock hole cannot be made, and as in the case of the former structure, there remains a problem in terms of dealing with diversification of the seat arrangement.
[0012]
Accordingly, the present invention has been made for the purpose of further promoting diversification of seat arrangement in a vehicle seat slide device having a structure in which a plurality of upper rails are mounted on a single lower rail.
[0013]
[Means for Solving the Problems]
In the present invention, the following configuration is adopted as a specific means for solving such a problem.
[0014]
In the first invention of the present application, the sheet S is respectively formed on the single
[0015]
According to a second invention of the present application, in the vehicle seat slide device according to the first invention, a pair of lock hole groups G that move back and forth in the axial direction of the
[0016]
According to a third invention of the present application, in the vehicle seat slide device according to the first or second invention, the plurality of lock hole groups G 1 ~ G n At least one of the lock hole group G 1 ~ G n The lock claw hole g is within a predetermined range located near the front end of the
[0017]
According to a fourth invention of the present application, in the vehicle seat slide device according to the first, second or third invention, the plurality of lock hole groups G 1 ~ G n Is characterized by being stepwise displaced in a direction perpendicular to the axial direction of the
[0018]
According to a fifth invention of the present application, in the vehicle seat slide device according to the first, second, third or fourth invention, the plurality of lock hole groups G 1 ~ G n Is provided on the
[0019]
According to a sixth invention of the present application, in the vehicle seat slide device according to the first, second, third or fourth invention, the plurality of lock hole groups G 1 ~ G n Is provided on only one of the left and
[0020]
【The invention's effect】
In the present invention, the following effects can be obtained by adopting such a configuration.
[0021]
(1) According to the vehicle seat slide device of the first invention of the present application, the seat S is placed on the single
[0022]
(2) According to the vehicle seat slide device of the second invention of the present application, in addition to the effect described in (1) above, the following specific effect is obtained. That is, according to the seat slide device for a vehicle of the present invention, a pair of lock hole groups G that move back and forth in the axial direction of the
[0023]
As a result, each of the lock hole groups G 1 ~ G n As the occupied width of the lower rail becomes smaller, it is possible to reduce the weight and cost of the
[0024]
(3) According to the vehicle seat slide device of the third invention of the present application, in addition to the effect described in (1) or (2), the following specific effect can be obtained. That is, according to the vehicle seat slide device of the present invention, the plurality of lock hole groups G 1 ~ G n At least one of the lock hole group G 1 ~ G n The lock claw hole g is within a predetermined range located near the front end of the
[0025]
And this structure is, for example, the lock hole group G 1 ~ G n The adjustment area located on the rear end side is set to the slide range in the normal seating state, and each seat S in this area is set. 1 ~ S n Each of the sheets S can be selected. 1 ~ S n Each of the sheets S to secure a larger space on the rear side 1 ~ S n Is moved beyond the adjustment area to the non-adjustment area located in front of the adjustment area, and in the non-adjustment area, each sheet S 1 ~ S n It is a structure suitable as a seat slide device for a vehicle that employs a usage pattern that does not require selection of the fixed position.
[0026]
(4) According to the vehicle seat slide device of the fourth invention of the present application, in addition to the effects described in (1), (2) or (3), the following specific effects can be obtained. That is, according to the vehicle seat slide device of the present invention, the plurality of lock hole groups G 1 ~ G n Are shifted stepwise in a direction perpendicular to the axial direction of the
[0027]
In addition, each of the above lock hole groups G 1 ~ G n As the stepwise displacement form, each of the lock hole groups G 1 ~ G n May be displaced in the same direction stepwise and in the opposite two directions alternately, but the former displacement form is the lock hole group G of the
[0028]
(5) According to the vehicle seat slide device of the fifth invention of the present application, in addition to the effects described in (1), (2), (3) or (4), the following specific effects Is obtained. That is, according to the vehicle seat slide device of the present invention, the plurality of lock hole groups G 1 ~ G n Are provided on the
[0029]
(6) According to the vehicle seat slide device of the sixth invention of the present application, in addition to the effects described in (1), (2), (3) or (4), the following specific effects Is obtained. That is, according to the vehicle seat slide device of the present invention, the plurality of lock hole groups G 1 ~ G n Is provided on only one or both of the left and
[0030]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be specifically described based on preferred embodiments.
[0031]
A: First embodiment
FIG. 1 shows a vehicle seat slide device according to a first embodiment of the present invention. The seat slide device includes a
[0032]
In the seat slide device, the
[0033]
In this embodiment, as the sliding mechanism for the
[0034]
Further, in this case, the
[0035]
Here, the slide form of the
[0036]
Slide form of
The
[0037]
The slide range “L” between the “last retracted position” and the “intermediate position” 1a "Is a range in which the
[0038]
In this embodiment, the
[0039]
Slide form of the
The
[0040]
The slide range “L” between the “last retracted position” and the “intermediate position” 2a "Is a range in which the
[0041]
In this embodiment, the
[0042]
Next, specific structures for realizing the above-described sliding operation and the like for each of the
[0043]
First, the basic idea of the sliding mechanism for the
[0044]
In order to achieve such an object, in this embodiment, the guide rail mechanism Y that slidably supports the
[0045]
Configuration of slide rail mechanism Y
As shown in FIGS. 2 to 4, in this embodiment, the slide rail mechanism Y is composed of a
[0046]
The
[0047]
The first
[0048]
The second
[0049]
The second
[0050]
On the other hand, the
[0051]
Second lock mechanism X 2 Includes a
[0052]
The
[0053]
The
[0054]
The
[0055]
Therefore, the operating
[0056]
When the
[0057]
On the other hand, when the
[0058]
Here, the structure on the first
[0059]
The first
[0060]
Then, the structure of the
[0061]
The
[0062]
In this embodiment, as shown in FIGS. 3 and 4, the first
[0063]
The entire range P of the first lock hole group 15 (the range between the centers of the
[0064]
In this case, in this embodiment, as described above, a part of the sliding range of the
[0065]
By configuring each of the first
[0066]
And in the seat slide apparatus of this embodiment, the following peculiar effects are acquired by employ | adopting the above structures.
[0067]
That is, in this embodiment, each of the
[0068]
Further, in this embodiment, the first
[0069]
Further, since the first
[0070]
B: Second embodiment
FIG. 5 shows a guide rail mechanism Y and first and second lock mechanisms X as the main part of a vehicle seat slide device according to the second embodiment of the present invention. 1 , X 2 The top view of a part (equivalent to FIG. 3 in 1st Embodiment) is shown.
[0071]
The seat slide device according to the second embodiment is the same as the seat slide device according to the first embodiment except for the configurations of the first
[0072]
In the second embodiment, in each of the first
[0073]
Therefore, the
[0074]
Therefore, for example, when the
[0075]
The operation and effects other than those described above are the same as in the case of the first embodiment, and description thereof will be omitted here.
[0076]
C: Third to eleventh embodiments
In the third to eleventh embodiments described below, only the formation of the lock hole group for the
[0077]
C-1: Third embodiment
FIG. 6 shows a
[0078]
The
[0079]
When the first
[0080]
As a result, it is possible to reduce the weight and cost of the
[0081]
C-2: Fourth embodiment
FIG. 7 shows a
[0082]
That is, the
[0083]
C-3: Fifth embodiment
FIG. 8 shows a
[0084]
With this configuration, although the three
[0085]
C-4: Sixth embodiment
FIG. 9 shows a
[0086]
With such a configuration, among the three
[0087]
C-5: Seventh embodiment
FIG. 10 shows a
[0088]
Therefore, with this configuration, the occupied width of each of the
[0089]
C-6: Eighth embodiment
FIG. 11 shows a
[0090]
Since the
[0091]
C-7: Ninth embodiment
FIG. 12 shows a
[0092]
According to such a configuration, there is an advantage that strength reduction of the
[0093]
C-8: Tenth embodiment
FIG. 13 shows a
[0094]
In this case, the first
[0095]
C-9: Eleventh embodiment
FIG. 14 shows a
[0096]
In this embodiment, the first
[0097]
As described above, when only one of the pair of left and
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a side view showing an overall configuration of a vehicle seat slide device according to the present invention.
FIG. 2 is a side view of the main part showing the first embodiment of the seat slide device of the present invention.
FIG. 3 is a view taken in the direction of arrows III-III in FIG. 2;
4 is an enlarged sectional view taken along the line IV-IV in FIG. 3;
FIG. 5 is a plan view of an essential part in a second embodiment of the seat slide device of the present invention.
FIG. 6 is a structural explanatory view of a lower rail portion in a third embodiment of the seat slide device of the present invention.
FIG. 7 is an explanatory diagram of a structure of a lower rail portion in a fourth embodiment of the seat slide device of the present invention.
FIG. 8 is an explanatory diagram of a structure of a lower rail portion in a fifth embodiment of the seat slide device of the present invention.
FIG. 9 is an explanatory diagram of a structure of a lower rail portion in a sixth embodiment of the seat slide device of the present invention.
FIG. 10 is a structural explanatory diagram of a lower rail portion in a seventh embodiment of the seat slide device of the present invention.
FIG. 11 is an explanatory diagram of a structure of a lower rail portion in an eighth embodiment of the seat slide device of the present invention.
FIG. 12 is an explanatory diagram of a structure of a lower rail portion in a ninth embodiment of the seat slide device of the present invention.
FIG. 13 is an explanatory diagram of a structure of a lower rail portion in a tenth embodiment of a seat slide device of the present invention.
FIG. 14 is a structural explanatory view of a lower rail portion in an eleventh embodiment of the seat slide apparatus of the present invention.
[Explanation of symbols]
1 is a lower rail, 2 is a first upper rail, 3 is a second upper rail, 4 to 6 are guide rollers, 7 to 10 are stoppers, 11 is a bottom wall of the lower rail, 12 is a side wall of the lower rail, and 13 is a top wall of the lower rail. , 14 is a lock claw hole, 15 is a first lock hole group, 16 is a lock claw hole, 17 is a second lock hole group, 18 is a lock claw hole, 19 is a third lock hole group, 21 is an operating lever, 22 is Lever pivot pin, 23 is a return spring, 24 is a locking pin, 25 is a lock claw member, 26 is a lock claw, 28 is a guide member, 29 is a long hole, 31 is an operation lever, 32 is a lever pivot pin, 33 Is a return spring, 34 is a locking pin, 35 is a lock claw member, 36 is a lock claw, 38 is a guide member, 39 is an engagement hole, 41 is a front seat, 51 is a front seat, 52 is a front seat cushion, 53 is Rear seat Cushion, 54 seat back 61 is the third seat, 62 the front seat cushion, 63 rear seat cushion, 64 seat back, g 1 ~ G n Is the lock claw hole, G 1 ~ G n Is the lock hole group, S 1 ~ S n Is a sheet, T 1 ~ T n Is a claw member, U 1 ~ U n Is the upper rail, X 1 ~ X Three Is a locking mechanism.
Claims (6)
上記複数のロック穴群(G1)〜(Gn)が、上記ロアレール(1)の軸方向に相前後する一対のロック穴群(G1,G2)〜(Gn-1,Gn)間においてそれぞれ上記軸方向に直交する方向に偏位して設けられていることを特徴とする車両のシートスライド装置。On a single lower rail (1), each sheet (S 1) ~ (S n) n number of upper rails are mounted (U 1) ~ a (Un) back and forth in the axial direction of the lower rail (1) The lock claws (t 1 ) to (t n ) of the lock claw members (T 1 ) to (T n ) respectively arranged and provided on the upper rails (U 1 ) to (U n ) are respectively connected to the lower rails (T 1 ) to (T n ). 1) Each of the upper rails (U 1 ) to (G 1 ) is engaged with the lock claw holes (g 1 ) to (g n ) of the plurality of lock hole groups (G 1 ) to (G n ) provided on the side. (U n ) is a vehicle seat slide device configured to perform slide regulation,
The plurality of lock hole groups (G 1 ) to (G n ) are a pair of lock hole groups (G 1 , G 2 ) to (G n−1 , G n ) that move back and forth in the axial direction of the lower rail (1). The vehicle seat slide device is provided so as to be displaced in a direction perpendicular to the axial direction.
上記ロアレール(1)の軸方向に相前後する一対のロック穴群(G1,G2)〜(Gn-1,Gn)間が、一方のロック穴群(G1),同(Gn-1)に属するロック爪穴(g1),(gn-1)と他方のロック穴群(G2),同(Gn)に属するロック爪穴(g2),(gn)とが上記軸方向に直交する方向において連続するように接近されていることを特徴とする車両のシートスライド装置。In claim 1,
Between the pair of lock hole groups (G 1 , G 2 ) to (G n−1 , G n ) that are adjacent to each other in the axial direction of the lower rail (1), one lock hole group (G 1 ), (G n-1) locking belonging to Tsumeana (g 1), (g n-1) and the other locking Anagun (G 2), the (lock Tsumeana (g 2 belonging to G n)), (g n ) The vehicle seat slide device is characterized in that the two are approached so as to be continuous in a direction orthogonal to the axial direction.
上記複数のロック穴群(G1)〜(Gn)のうち少なくとも何れか一つが、該ロック穴群(G1)〜(Gn)のうち上記ロアレール(1)の前端寄りに位置する所定範囲に上記ロック爪穴(g1)〜(gn)が設けられていない非調整領域を設定していることを特徴とする車両のシートスライド装置。In claim 1 or 2,
Given at least one of the plurality of locking Anagun (G 1) ~ (G n) is located near the front end of the lower rail (1) out of the lock Anagun (G 1) ~ (G n) An unadjusted region in which the lock claw holes (g 1 ) to (g n ) are not provided in the range is set as a vehicle seat slide device.
上記複数のロック穴群(G1)〜(Gn)が、上記ロアレール(1)の軸方向に直交する方向へ段階的に偏位していることを特徴とする車両のシートスライド装置。In claim 1, 2 or 3,
The vehicle seat slide device, wherein the plurality of lock hole groups (G 1 ) to (G n ) are displaced stepwise in a direction perpendicular to the axial direction of the lower rail (1).
上記複数のロック穴群(G1)〜(Gn)が上記ロアレール(1)の底壁(11)に設けられていることを特徴とする車両のシートスライド装置。In claim 1, 2, 3 or 4,
The vehicle seat slide device, wherein the plurality of lock hole groups (G 1 ) to (G n ) are provided in a bottom wall (11) of the lower rail (1).
上記複数のロック穴群(G1)〜(Gn)が、上記ロアレール(1)の左右両側壁(12),(12)の何れか一方のみに、又は双方に分けて設けられていることを特徴とする車両のシートスライド装置。In claim 1, 2, 3 or 4,
The plurality of locking Anagun (G 1) ~ (G n) is, the left and right side walls (12) of the lower rail (1), that is provided separately in either only one or both of (12) A vehicle seat slide device.
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