JP4103924B2 - 弾性表面波フィルタ - Google Patents
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Description
図5のSAWフィルタは、例えば図8(a)〜(e)の工程を経て製造される。
直列腕のSAW共振子10S1〜10S4及び並列腕のSAW共振子10P1〜10P4がいずれも定在波を利用するために、エネルギー密度が高く、トランスバーサル型フィルタと比較すると、耐電力的に厳しくなる。又、SAWを利用するので、波のエネルギーが基板15の表面から1波長以内の領域にそのエネルギーが集中する。つまり、エネルギー密度が高くなる。このことは、近年の携帯電話用アンテナ共用器(デュープレクサ)等のように、ワットオーダの入力電力がある場合に、特に厳しくなる。
請求項2に係る発明は、請求項1記載のSAWフィルタにおいて、前記ボンディングパッドは、前記第1のSAW共振子よりも厚く形成されている。
請求項3に係る発明のSAWフィルタは、基板と、前記基板の表面に形成され、第1の櫛歯状電極と前記第1の櫛歯状電極と対向する第2の櫛歯状電極とを有する第1のSAW共振子と、前記表面に、前記第1のSAW共振子と所定距離離れて形成される共に、第3の櫛歯状電極と前記第3の櫛歯状電極と対向する第4の櫛歯状電極とを有する第2のSAW共振子と、前記表面に形成され、前記第1のSAW共振子の前記第1の櫛歯状電極と前記第2のSAW共振子の前記第3の櫛歯状電極とを接続する共に前記第1のSAW共振子よりも50%以上厚い単層の金属膜で形成された接続パターンとを有している。そして、前記接続パターンの一部は、前記第1の櫛歯状電極上に乗り上げるように形成されている。
請求項4に係る発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載のSAWフィルタにおいて、前記第1のSAW共振子は、前記第1の櫛歯状電極の電極指が延在する方向とは直交する方向に第1の幅を有している。そして、前記接続パターンは、前記第1のSAW共振子の前記第1の櫛歯状電極との接続部分において、前記第1の櫛歯状電極の電極指が延在する方向とは直行する方向に前記第1の幅よりも狭い幅を有している。
さらに、接続パターンの一部が第1の櫛歯状電極上に乗り上げるように形成されていることにより、接続パターンと第1のSAW共振子の第1の櫛歯状電極との接触面積を増加させることができることから、第1のSAW共振子で発生する熱を、接続パターンに効率よく放熱することが可能になる。
なお、請求項4に係る発明の構成の場合、即ち、接続パターンと第1のSAW共振子との接続部分において接続パターンの幅が第1のSAW共振子の幅よりも狭い構成の場合には、前記共振子の幅よりも広い場合と比較して第1のSAW共振子で発生した熱が放熱されづらくなるため、本発明は特に有効となる。
入力ボンディングパッド31に図示しないボンディングワイヤを介して信号が印加されると、直列腕SAW共振子30s1〜30s4には電力が通過し、かつ、最初の段になるほど大きな電力がかかる。これは、後段になるほど、途中のSAW共振子で電力が減衰するためである。つまり、直列腕SAW共振子30s1に一番大きな電力がかかり、該直列腕SAW共振子30s1の発熱量が一番おおきくなって、耐電力的に一番厳しくなる。そこで、直列腕SAW共振子30s1の耐電力を説明する。
共振子30s1の出力側電極指から直列腕SAW共振子30s2及び並列腕SAW共振子30p1,30p2にいたるパターン34から、基板35の結晶中に伝わるルートである。放熱ルートR5は、基板35における直列腕SAW共振子30s1の下側の、深さが1波長以下の領域で発生した熱が、該基板35の横方向及び深さ方向へ伝わるルートである。
(2) Alに多量の金属を添加する必要がなく、該添加する金属がエッチング時に残ることがない。
(3) Alに多量の金属を添加する必要がなく、該抵抗値が上昇することがない。
(4) 膜36の上にAuが蒸着されるので、該膜36の膜はがれが防止できる。
(5) 膜36の上にAuが蒸着されるので、該接続パターン34の電気抵抗が下がる。
(6) 各SAW共振子30s2〜30s4,30p1〜30p4での温度上昇が抑えられるので、温度上昇による周波数変化が抑制できる。
(7) 電極金属のAlに、Cu,Ti,Ta等を添加して耐マイグレーション性を向上させる従来の方法とも併用が可能であり、これによる相乗効果も期待できる。
(8) 放熱効果を上げるために、接続パターン、ボンディングパッドを広げる必要がなく、チップサイズを大きくしないですむ。
(9) 放熱効果を上げるために、接続パターン、ボンディングパッドを広げる必要がなく、寄生容量が増加しない。
(12) Alに多量の金属を添加する必要がなく、該添加する金属がエッチング時に残ることがない。
(13) Alに多量の金属を添加する必要がなく、該抵抗値が上昇することがない。
(14) AlまたはAL合金の膜57の下にAuの放熱用の膜56が蒸着されるので、該膜56の膜はがれを防止できる。
(15) 接続パターン54の下にAu薄膜61が蒸着されるので、該接続パターン54のオーミック抵抗が下がる。
(16) 各SAW共振子50s1〜50s4,50p1〜50p4での温度上昇が抑えられるので、温度上昇による周波数変化が抑制できる。
(17) 電極金属のAlに、Cu,Ti,Ta等を添加して耐マイグレーション性を向上させる従来の方法とも併用が可能であり、これによる相乗効果も期待できる。
(22) Alに多量の金属を添加する必要がなく、該添加する金属がエッチング時に残ることがない。
(23) Alに多量の金属を添加する必要がなく、該抵抗値が上昇することがない。
(24) 接続パターン74がAuで構成されるので、デバイスのオーミック損失が低減できる。
(25) 接続パターン74は、Auのみで蒸着・形成されるので、他の金属との密着不良により膜はがれがなくなると共に、Al中拡散による信頼性低下も防止できる。
(26) 各SAW共振子70s1〜70s4,70p1〜70p4での温度上昇が抑えられるので、温度上昇による周波数変化が抑制できる。
(27) 電極金属のAlに、Cu,Ti,Ta等を添加して耐マイグレーション性を向上させる従来の方法とも併用が可能であり、これによる相乗効果も期待できる。
(28) 細い電極指と太い接続パターン74とを同時にエッチングまたはリフトオフすると、過剰に細い電極指をエッチングまたはリフトオフする危険があったが、本実施例では電極指と接続パターン74とが別の工程で形成されるので、制御が容易である。
(32) Alに多量の金属を添加する必要がなく、該添加する金属がエッチング時に残ることがない。
(33) Alに多量の金属を添加する必要がなく、該抵抗値が上昇することがない。
(34) 接続パターン94がAlで構成されるので、特別な工程を追加せずにすむ。
(35) 接続パターン94は、Alのみが蒸着され形成されるので、他の金属との密着不良により膜はがれがなくなると共に、他の金属のAl中拡散による信頼性低下も防止できる。
(36) 各SAW共振子90s2〜90s4,90p1〜90p4での温度上昇が抑えられるので、温度上昇による周波数変化が抑制できる。
(37) 電極金属のAlに、Cu,Ti,Ta等を添加して耐マイグレーション性を向上させる従来の方法とも併用が可能であり、これによる相乗効果も期待できる。
(42) Alに多量の金属を添加する必要がなく、該添加する金属がエッチング時に残ることがない。
(43) Alに多量の金属を添加する必要がなく、該抵抗値が上昇することがない。
(44) 接続パターン114の上側が誘電体の膜116になるので、パターンに保護ができる。
(45) 誘電体の膜116は、接続パターン114やボンディングパッド111〜113以外の電気的特性に影響のでない部分にも蒸着可能であり、該誘電体で放熱構造を構築すれば、さらに、外部への放熱が改善できる。
(46) 各SAW共振子110s1〜110s4,110p1〜110p4での温度上昇が抑えられるので、温度上昇による周波数変化が抑制できる。
(47) 電極金属のAlに、Cu,Ti,Ta等を添加して耐マイグレーション性を向上させる従来の方法とも併用が可能であり、これによる相乗効果も期待できる。
(52) Alに多量の金属を添加する必要がなく、該添加する金属がエッチング時に残ることがない。
(53) Alに多量の金属を添加する必要がなく、該抵抗値が上昇することがない。
(54) Alの膜136上にAuの膜137が蒸着されるので、膜136の膜はがれが防止できる。
(55) Alの膜136上にAuの膜137が蒸着されるので、接続パターン134の断面積が増え、抵抗が減じることができる。
(56) 各SAW共振子130s1〜130s4,130p1〜10p4での温度上昇が抑えられるので、温度上昇による周波数変化が抑制できる。
(57) 電極金属のAlに、Cu,Ti,Ta等を添加して耐マイグレーション性を向上させる従来の方法とも併用が可能であり、これによる相乗効果も期待できる
(58) 接続パターン134の上側が誘電体の膜138になるので、パターンに保護ができる。なおAlで構成されるので特別な工程を追加せずにすむ。
(59) 接続パターン134の最上部が誘電体の膜138になるので、Auの膜137のはがれも防止できる。
(60) 誘電体の膜138は、接続パターン134やボンディングパッド131〜133以外の電気的特性に影響のでない部分にも蒸着可能であり、該誘電体で放熱構造を構築すれば、さらに、外部への放熱が改善できる。
(ii) 第1及び実施例2及び実施例5では、AlまたはAL合金よりも、熱伝導率の高い金属の膜37,56を一層に形成したが、金属を変えて多層にしてもよい。
(iii) 第5及び実施例6では、基板よりも熱伝導率の高い誘電体をAl2 O3 としたが、AINやSi3 N4 も利用可能である。AINやSi3 N4 の熱伝導率は、200[W/(m・K)],5.5[W/(m・K)]である。また、AgやCuも熱伝導率が高く、それぞれ426[W/(m・K)],398[W/(m・K)]なので、これらを利用しても同様の効果が得られる。
(iv) 第5及び実施例6では、基板よりも熱伝導率の高い誘電体の膜116,138を1層にしたが、多層にしてもよい。
(v) 実施例3の膜76の上、或いは実施例4の膜96の上に、基板よりも熱伝導率の高い誘電体のAl2 O3 を積層してもよい。
(vi) 第1から実施例6で説明した製造工程では、AlやAl2 O3 にリフトオフを適用したが、エッチングを行うようにしてもよい。
〜50s4,50p1〜50p4,70s1〜70s4,70p1〜70p4,90s1〜90s4
,90p1〜90p4,110s1〜110s4,110p1〜110p4,130s1〜130s4,130p1〜130p4 SAW共振子
11〜13,31〜33,51〜53,71〜73,91〜93,111〜113,131〜133 ボンディングパッド
14,34,54,74,94,114,134 接続パターン
15,35,55,75,95,115,135 基板
10a,30a,50a,70a,90a,110a,130a IDT
36,57,94,134 AlまたはAl合金膜
37,56,74,137 Au膜
116,138 誘電体膜
Claims (4)
- 基板と、
前記基板の表面に形成され、第1の櫛歯状電極と前記第1の櫛歯状電極と対向する第2の櫛歯状電極とを有する第1の弾性表面波共振子と、
前記表面に、前記第1の弾性表面波共振子と所定距離離れて形成されたボンディングパッドと、
前記表面に形成され、前記第1の弾性表面波共振子の前記第1の櫛歯状電極と前記ボンディングパッドとを接続すると共に前記第1の弾性表面波共振子よりも50%以上厚い単層の金属膜で形成された接続パターンと、を有しており、
前記接続パターンの一部は、前記第1の櫛歯状電極上に乗り上げるように形成されていることを特徴とする弾性表面波フィルタ。 - 前記ボンディングパッドは、前記の第1弾性表面波共振子よりも厚く形成されていることを特徴とする請求項1記載の弾性表面波フィルタ。
- 基板と、
前記基板の表面に形成され、第1の櫛歯状電極と前記第1の櫛歯状電極と対向する第2の櫛歯状電極とを有する第1の弾性表面波共振子と、
前記表面に、前記第1の弾性表面波共振子と所定距離離れて形成されると共に、第3の櫛歯状電極と前記第3の櫛歯状電極と対向する第4の櫛歯状電極とを有する第2の弾性表面波共振子と、
前記表面に形成され、前記第1の弾性表面波共振子の前記第1の櫛歯状電極と前記第2の弾性表面波共振子の前記第3の櫛歯状電極とを接続すると共に前記第1の弾性表面波共振子よりも50%以上厚い単層の金属膜で形成された接続パターンと、を有しており、
前記接続パターンの一部は、前記第1の櫛歯状電極上に乗り上げるように形成されていることを特徴とする弾性表面波フィルタ。 - 前記第1の弾性表面波共振子は、前記第1の櫛歯状電極の電極指が延在する方向とは直交する方向に第1の幅を有しており、
前記接続パターンは、前記第1の弾性表面波共振子の前記第1の櫛歯状電極との接続部分において、前記第1の櫛歯状電極の電極指が延在する方向とは直交する方向に前記第1の幅よりも狭い幅を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の弾性表面波フィルタ。
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