JP4102273B2 - 加工性に優れた高張力鋼板の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は加工性(伸びフランジ性及び全伸び)に優れた高張力鋼板に関するものであり、TRIP(TRansformation Induced Plasticity;変態誘起塑性)鋼板の改良技術に関するものである。
自動車や産業機械等にプレス成形して使用される鋼板は、優れた強度と加工性を兼ね備えていることが要求され、この様な要求特性は近年、益々、高まっている。かかる期待に応えるため、近年、TRIP鋼板が注目されている。TRIP鋼板は、オーステナイト組織が残留しており、マルテンサイト変態開始温度(Ms点)以上の温度で加工変形させると、応力によって残留オーステナイト(γR)がマルテンサイトに誘起変態して大きな伸びが得られる鋼板であり、例えば、ポリゴナルフェライト+ベイナイト+残留オーステナイト組織からなるTRIP型複合組織鋼(PF鋼)や、ベイネティックフェライト+残留オーステナイト+マルテンサイトからなるTRIP型ベイナイト鋼(BF鋼)が知られている。しかしPF鋼は伸びフランジ性に劣り、BF鋼は伸びフランジ性には優れるものの伸びが小さいという欠点を有している。
そこで、残留オーステナイトによる優れた強度・伸びバランスを維持しつつ、しかも伸びフランジ性(穴広げ性)等の成形性にも優れた鋼板を提供すべく、種々の検討がなされている。例えば特許文献1〜4には、焼戻しマルテンサイト、焼戻しベイナイトなどを母相組織とし、残留オーステナイトを前記第2相組織とする鋼板は、強度、伸び、伸びフランジ性のいずれにも優れていることが紹介されている。これら鋼板は、例えば、熱間圧延後の冷却速度を調整してマルテンサイト組織、ベイナイト組織などを導入し、冷間圧延を行った後、フェライト−オーステナイト2相域温度から特定のパターンで冷却して残留オーステナイトを生成させることによって製造されている。
特開2002−309334号公報 特開2002−302734号公報 特開2003−73773号公報 特開2003−171735号公報
本発明は上記の様な事情に着目してなされたものであって、その目的は、強度、全伸び、及び伸びフランジ性(穴広げ率)のバランスをさらに高いレベルで満足することのできる技術を確立することにある。
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、第2相組織(残留オーステナイトを含む組織)同士の距離をさらに縮めれば強度、全伸び、及び伸びフランジ性(穴広げ率)をさらに高いレベルで満足できること、及び第2相組織同士の距離をさらに縮めるためには、残留オーステナイトを生成させるための熱処理(2相域加熱など)に先立って行われる冷間圧延工程において、圧下率を厳密に制御することが極めて効果的であることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明に係る加工性に優れた高張力鋼板は、母相組織と第2相組織とを有しており、前記母相組織は少なくとも焼戻しマルテンサイト又は焼戻しベイナイトと、必要によりフェライトとを構成組織とし、前記第2相組織は残留オーステナイトを構成組織としている。そして該鋼板が、(1)C:0.10〜0.6質量%、Si+Al:0.1〜2質量%、Mn:1.0〜3質量%、P:0.02質量%以下(0質量%を含まない)、及びS:0.03質量%以下(0質量%を含まない)を含有しており、
(2)残留オーステナイトは5〜40体積%であり、
(3)母相組織を挟んで対向する第2相組織間の最大距離を光学顕微鏡写真に基づいて測定したとき、該最大距離が8μm以下となっている点に本発明の要旨がある。
前記高張力鋼板は、さらに(1)Ca:0.003質量%以下(0質量%を含まない)、REM:0.003質量%以下(0質量%を含まない)などの硫化物の形態制御元素、(2)Nb:0.1質量%以下(0質量%を含まない)、Ti:0.1質量%以下(0質量%を含まない)、V:0.1質量%以下(0質量%を含まない)などの析出強化及び組織微細化元素、(3)Mo:2質量%以下(0質量%を含まない)、Ni:1質量%以下(0質量%を含まない)、Cu:1質量%以下(0質量%を含まない)、Cr:2質量%以下(0質量%を含まない)などの残留オーステナイト安定化元素などを含有していてもよい。
焼戻しマルテンサイト、焼戻しベイナイト、及びフェライトの面積率(写真全体の面積を100%とする)は、光学顕微鏡写真にて測定したとき、例えば下記の通りである。
焼戻しマルテンサイト又は焼戻しベイナイト:20〜85面積%
フェライト:0〜60面積%
前記残留オーステナイトは、長軸/短軸比が3以上であるラス状残留オーステナイトを、全残留オーステナイトに対して60面積%以上含むことが推奨される。
本発明の高張力鋼板によれば、引張強さを750〜1050MPaとしたときでも、引張強さTS、全伸びEl、及び穴広げ率λが下記式(1)及び下記式(2)の関係を満足させることができる。
TS×El≧24000 …(1)
TS×λ ≧20000 …(2)
[式中、TSは引張強さの測定結果(単位:MPa)、Elは全伸びの測定結果(単位:%)、λは穴広げ率の測定結果(単位:%)を示す]
上述したような高張力鋼板は、例えば、C:0.10〜0.6質量%、Si+Al:0.1〜2質量%、Mn:1.0〜3質量%、P:0.02質量%以下(0質量%を含まない)、及びS:0.03質量%以下(0質量%を含まない)を含有し、かつマルテンサイト組織又はベイナイト組織が導入された鋼板を、圧下率12〜28%で冷間圧延し、次いでフェライト−オーステナイト2相域温度に加熱した後、Ms点以上Bs点以下の温度までフェライト変態、パーライト変態、及びベイナイト変態を避けながら急冷し、当該温度域でオーステナイト相のC濃度を高めてオーステナイト相のMs点を下げることによって製造できる。
本発明には上記高張力鋼板を加工することによって得られる鋼部品も含まれる。
本発明によれば、第2相組織(残留オーステナイトを含む組織)同士の距離が極めて近いため、強度、全伸び、及び伸びフランジ性(穴広げ率)をさらに高いレベルで満足できる。
[組織]
本発明の鋼板は、組織と成分によって特徴づけられる。まず本発明を最も特徴付ける組織について説明する。
本発明の鋼板は、組織を光学顕微鏡で観察したときに母相組織と、この母相組織に対して島状に分散する第2相組織とが観察されるものであり、母相組織は光学顕微鏡写真では灰色を呈しており、少なくとも焼戻しマルテンサイト組織又は焼戻しベイナイト組織で構成されており、これら焼戻しマルテンサイト組織又は焼戻しベイナイト組織に加えてフェライト組織も該母相組織の構成組織となる場合もある。一方、第2相組織(島状組織)は、光学顕微鏡写真では白色を呈しており、残留オーステナイトで構成されている。なおセメンタイトで構成される黒色部分も観察されることがあり、該黒色部分も島状に分散している点で第2相組織に含まれる。
本発明の鋼板が上記のような組織となっていることは、強度、全伸び、及び伸びフランジ性(穴広げ率)を高いレベルでバランスさせる為には重要なポイントとなっている。すなわち焼戻しマルテンサイト及び焼戻しベイナイトは、結晶粒がラス状になっており硬度は高いが、通常のマルテンサイト組織及びベイナイト組織に比べると転位密度が少なく軟質となっている点に特徴があり、“焼戻しマルテンサイト及び焼戻しベイナイト”と“マルテンサイト組織及びベイナイト組織”とは、例えば透過型電子顕微鏡(TEM)観察などによって区別できる。これら「焼戻しマルテンサイト」及び「焼戻しベイナイト」が母相として存在していることは、全伸びと伸びフランジ性の両方を高める点で重要である。なお上述したように、前記母相組織は前記焼戻し焼戻しマルテンサイト及び焼戻しベイナイトに加えてフェライトを含んでいてもよい。該フェライトは、正確にはポリゴナルフェライト、即ち転位密度の少ないフェライトを意味する。フェライトを含ませると、伸びフランジ性をさらに高めることができる。例えば、光学顕微鏡写真にて組織の面積率を測定したとき(組織の区別はTEM観察、硬度測定などによって可能である)、焼戻しマルテンサイト、焼戻しベイナイト、及びフェライトの面積率(写真全体の面積を100%とする)を下記の通りとすることが目安となる。
焼戻しマルテンサイト又は焼戻しベイナイト:20面積%以上(例えば25面積%以上、又は30面積%以上)85面積%以下(例えば65面積%以下、又は50面積%以下)
フェライト:0面積%以上(例えば10面積%以上、又は15面積%以上)60面積%以下(例えば50面積%以下、又は40面積%以下)
また残留オーステナイトは、TRIP(変態誘起塑性)効果を発揮するための本質的な組織であり、全伸びの向上に有用である。残留オーステナイトの量は、飽和磁化測定法によって調べることができ、5体積%以上(好ましくは8体積%以上、さらに好ましくは10体積%以上)となっていることが必要である。しかし残留オーステナイトが多量になると、伸びフランジ性(穴広げ率)が劣化する。従って残留オーステナイトは、40体積%以下(好ましくは30体積%以下、さらに好ましくは20体積%以下)となっていることが必要である。
なお従来のTRIP鋼板における残留オーステナイトは、旧オーステナイト粒界内にランダムな方位の残留オーステナイトが存在しているのに対して、本発明の残留オーステナイトは、同一パケット内のブロック境界に沿って略同一方位を有する残留オーステナイトが存在しているという特徴も有している。
以上のような組織とすることで強度、全伸び、及び伸びフランジ性(穴広げ率)を高いレベルでバランスさせることが可能であるが、本発明では第2相組織同士を互いに近接させることによって、強度、全伸び、及び伸びフランジ性(穴広げ率)をさらに高いレベルで満足するようにしている。図1は第2相間の最大距離(正確には、母相組織を挟んで対向する第2相組織間の最大距離。例えば図3に示す光学顕微鏡写真の部分拡大模式図では、長さaの意。以下、同じ)と全伸びとの関係を示すグラフであり、図2は第2相間の最大距離と伸びフランジ性(穴広げ率)との関係を示すグラフである。これらグラフから明らかなように、第2相間の最大距離が短くなるほど、全伸び及び伸びフランジ性(穴広げ率)が、両方とも向上する。従って本発明では、第2相間の最大距離を8μm以下、好ましくは6μm以下、さらに好ましくは5μm以下とすることによって、全伸び及び伸びフランジ性(穴広げ率)をさらに向上させることに成功した。
なお母相及び第2相は、実質的に上述したような組織で形成されているのが望ましいが、製造工程で不可避的に残存する他の組織(パーライト、母相が焼戻しマルテンサイト組織である場合における焼戻しベイナイト組織、母相が焼戻しベイナイト組織である場合における焼戻しマルテンサイト組織など)や析出物の混入を排除するものではない。
本発明の鋼板では、前記残留オーステナイトはラス状(針状)の形態を有しているのが望ましい。ラス状の残留オーステナイトを有するTRIP鋼板は、球状の残留オーステナイトを有するTRIP鋼板に比べて、同等のTRIP(変態誘起塑性)効果が得られるのみならず、更に顕著な伸びフランジ性向上効果も認められるからである。長軸/短軸比が3以上である残留オーステナイトの割合は、光学顕微鏡写真において長軸/短軸比が3以上となっている白色部分の面積率から見積もることができ、全残留オーステナイト(全白色部分)に対して、例えば60面積%以上、好ましくは65面積%以上、さらに好ましくは70面積%以上となっていることが推奨される。
[成分]
次に本発明の鋼板の成分について説明する。以下、化学成分の単位は全て質量%を意味する。
C:0.10〜0.6%
Cは高強度を確保し、且つ残留オーステナイトを確保するために必須の元素である。詳細には、オーステナイト相中に十分なCを固溶させ、室温でも所望のオーステナイト相を残留させる為に重要な元素であり、強度−伸びフランジ性のバランスを高めるのに有用である。C量は0.10%以上、好ましくは0.13%以上、さらに好ましくは0.15%以上とする。一方、Cが過剰になると、その効果が飽和するのみならず、鋳造した段階で中心偏析による欠陥が生じやすくなる。従ってC量は0.6%以下、好ましくは0.5%以下、さらに好ましくは0.4%以下とする。なおC量が0.3%を超えると溶接性が低下するようになる。従って溶接性も考慮するなら、C量は0.3%以下、好ましくは0.28%以下、さらに好ましくは0.25%以下とすることが推奨される。
Si+Al:0.1〜2%
Si及びAlは、残留オーステナイトが分解して炭化物が生成するのを抑えるのに有効な元素である。特にSiは固溶強化元素としても有用である。従ってSi及びAlは、合計で0.1%以上、好ましくは0.3%以上、さらに好ましくは0.5%以上、特に1.0%以上添加する。但し合計で2%以上添加しても効果が飽和して経済性が低下するだけでなく、熱間脆性を引き起こしやすくなる。従ってSi及びAlは、合計で2%以下、好ましくは1.8%以下とする。
Mn:1.0〜3%
Mnはオーステナイトを安定化し、所定量以上の残留オーステナイトを確保するのに有効な元素である。従ってMnは1.0%以上、好ましくは1.2%以上、さらに好ましくは1.3%以上とする。一方、Mnが過剰になると鋳片割れの原因となる。従ってMnは、3%以下、好ましくは2.5%以下、さらに好ましくは2.0%以下とする。
P:0.02%以下(0%を含まない)
Pは、所望の残留オーステナイトを確保するのに有効な元素である。従ってPは必須(0%超)とすることとし、0.001%以上、好ましくは0.005%以上とすることが推奨される。しかしPが過剰になると二次加工性が劣化する。従ってPは0.02%以下、好ましくは0.015%以下とする。
S:0.03%以下(0%を含まない)
SはMnSなどの硫化物系介在物を形成し、割れの起点となって加工性を劣化させるため、極力低減するのが望ましい。従ってSは0.03%以下、好ましくは0.01%以下、さらに好ましくは0.005%以下とする。なおSを0%とすることは困難であり、Sは0%超(通常0.001%以上)程度となっている。
本発明の鋼板は上記必須成分に加えて、下記の成分を含有していてもよい。
Ca:0.003%以下(0%を含まない)及びREM:0.003%以下(0%を含まない)から選択された少なくとも1種
これらCa及びREM(希土類元素)は、いずれも鋼中硫化物の形態を制御し、加工性向上に有効な元素である。前記希土類元素としては、Sc、Y、ランタノイドなどが挙げられる。上記作用を有効に発揮させる為には、それぞれ、0.0003%以上(特に0.0005%以上)とすることが推奨される。但し過剰に添加しても効果が飽和して経済性が低下するため、それぞれ、0.003%以下(特に0.002%以下)とする。
Nb:0.1%以下(0%を含まない)、Ti:0.1%以下(0%を含まない)、及びV:0.1%以下(0%を含まない)から選択された少なくとも1種
これらNb、Ti、及びVは、析出強化及び組織微細化効果があり、高強度化に有用な元素である。この様な作用を有効に発揮させる為には、それぞれ、0.01%以上(特に0.02%以上)とすることが推奨される。但し過剰に添加しても効果が飽和して経済性が低下するため、それぞれ、0.1%以下(好ましくは0.08%以下、さらに好ましくは0.05%以下)とする。
Mo:2%以下(0%を含まない)、Ni:1%以下(0%を含まない)、Cu:1%以下(0%を含まない)、及びCr:2%以下(0%を含まない)
これらNo、Ni、Cu、及びCrは、鋼の強化元素として有用であると共に、残留オーステナイトを安定化して所定量以上確保するのに有効な元素である。この様な作用を有効に発揮させる為には、それぞれ、0.05%以上(特に0.1%以上)とすることが推奨される。但し過剰に添加しても効果が飽和して経済性が低下するため、Mo及びCrはそれぞれ2%以下(好ましくは1%以下、より好ましくは0.8%以下)、Ni及びCuはそれぞれ1%以下(好ましくは0.5%以下、より好ましくは0.4%以下)とする。
本発明の鋼板は、上述した組織的特徴を維持できる限り、さらに他の元素を含有していてもよい一方、残部がFe及び不可避的不純物であってもよい。
本発明の鋼板は、上述したように特定の成分と特定の組織で形成されている為、より具体的には第2相組織(残留オーステナイトを含む組織)同士の距離が短いため、強度、全伸び、及び伸びフランジ性(穴広げ率)が極めて優れたレベルでバランスしている。例えば本発明の鋼板は、引張強さを750〜1050MPa(すなわち780MPa級程度〜980MPa級程度)としても、優れた全伸び及び伸びフランジ性(穴広げ率)を両立できる。例えば、本発明の鋼板によれば、引張強さTS、全伸びEl、及び穴広げ率λが下記式(1)及び下記式(2)の関係を満足することも可能である。
TS×El≧24000 …(1)
TS×λ ≧20000 …(2)
[式中、TSは引張強さの測定結果(単位:MPa)、Elは全伸びの測定結果(単位:%)、λは穴広げ率の測定結果(単位:%)を示す]
特に優れた本発明の鋼板によれば上記式(1)の左辺(TS×El)を、24500以上(特に25000以上)とすることも可能であり、上記式(2)の左辺(TS×λ)を38000以上(特に40000以上)とすることも可能である。
[製造方法]
上述した本発明のTRIP鋼板は、マルテンサイト組織(焼き戻されていないマルテンサイト組織;焼入れマルテンサイト組織)又はベイナイト組織(焼き戻されていないベイナイト組織)が導入された鋼板(成分組成はTRIP鋼板と共通する)を、圧下率12〜28%で冷間圧延し、次いでフェライト−オーステナイト2相域温度に加熱した後、Ms点以上Bs点以下の温度までフェライト変態、パーライト変態、及びベイナイト変態を避けながら急冷し、当該温度域でオーステナイト相のC濃度を高めてオーステナイト相のMs点を下げることによって製造できる。マルテンサイト組織又はベイナイト組織が導入された鋼板(マルテンサイト−フェライト組織、ベイナイト−フェライト組織となっているものも含む)を2相域に加熱して所定パターンで冷却すると、母相(焼戻しマルテンサイト、焼戻しベイナイトなど)とは異なる第2相(残留オーステナイトを含む相)を生成させることができる。そしてこの熱処理に先立って適切な条件で冷間圧延をしておくと、熱処理時に生成する第2相(残留オーステナイトを含む相)を近接させることができる。例えばマルテンサイト−フェライト組織又はベイナイト−フェライト組織からなる鋼板を冷間圧延する場合、圧下率が低すぎても高すぎても、第2相間の距離が長くなって全伸びや伸びフランジ性(穴広げ率)の向上が不十分となるのに対して、適切な圧下率に制御すると第2相間の距離を短くでき、全伸びや伸びフランジ性(穴広げ率)を著しく向上させることができる。またマルテンサイト組織又はベイナイト組織からなる鋼板であって、フェライト組織が実質的に存在しないものを冷間圧延する場合にも、圧下率が低い場合の第2相間の距離の増大作用(全伸びや伸びフランジ性の低下)は緩和される傾向にあるものの、圧下率が高い場合の第2相間の距離の増大作用(全伸びや伸びフランジ性の低下)は増幅される傾向にあり、やはり適切な圧下率を設定する必要がある。該圧下率は、具体的には12%以上(好ましくは15%以上、さらに好ましくは18%以上)、28%以下(好ましくは25%以下、さらに好ましくは23%以下)程度の範囲で設定する。
なお図4は圧下率が0%のときの光学顕微鏡写真を、図5は圧下率が20%のときの光学顕微鏡写真を、図6は圧下率が60%のときの光学顕微鏡写真を示す。これら顕微鏡写真から明らかなように、圧下率が0%であっても60%であっても第2相間の距離が長くなっているのに対して、圧下率が20%のときは第2相間の距離が短くなっている。
ところで図4〜6から明らかなように、前記圧下率は、ラス状残留オーステナイトの増大にも寄与する。ラス状残留オーステナイトは、圧下率が小さいほど、増大する。本発明では第2相間の距離を短くする観点から圧下率を狭い範囲に規定している為、圧下率を大きく変動させてドラスティックにラス状オーステナイト量を変動させることは困難であるが、ラス状残留オーステナイトを増大させたい場合には当該範囲のなかから低めの圧下率を選択してもよい。
またマルテンサイト組織又はベイナイト組織が導入された鋼板ではなく、フェライト−パーライト組織の鋼板を、上述したような2相域に加熱して所定パターンで冷却したときの光学顕微鏡写真を図7に示す。この写真から明らかなように、初期(冷間圧延前又は2相域加熱前)の組織がフェライト−パーライトであると第2相間の距離が増大し、またラス状残留オーステナイトが少なくなる。従って初期では、上述したように、マルテンサイト組織又はベイナイト組織が導入されている必要がある。
なおマルテンサイト組織又はベイナイト組織が導入された鋼板は、常法に従って得ることができる。すなわちオーステナイト領域に加熱した鋼板をMs点以下の温度まで急冷することによってマルテンサイト組織を導入することができ、Ms点以上Bs点以下の温度まで急冷した後で恒温変態させることによってベイナイト組織を導入することができる。またフェライト組織は、連続冷却変態曲線(CCT曲線)におけるフェライト変態領域を通過するように冷却パターンを設定することで導入できる。なおパーライト組織は本発明にとっては望ましくないため、パーライト変態領域を避けるように、冷却パターンは設定される。ところでマルテンサイト組織やベイナイト組織の生成を目的とする場合には、所定温度まで単調に急冷する方法が簡便であるが、フェライト組織も生成させる場合には単調冷却でフェライト組織を安定に導入することは困難であるため、冷却速度を複数回に分けて設定する多段冷却法を採用するのが推奨され、特にオーステナイト−フェライト2相域温度で保持した後、再度冷却を開始する方法が推奨される。上記いずれの冷却パターンを採用する場合でも、冷却速度は、例えば10℃/秒以上(好ましくは20℃/秒以上)とすることが推奨される。
実操業を考慮すると、マルテンサイト組織やベイナイト組織の導入は、熱間圧延後の冷却過程で行うのが効率的である。この場合、熱間仕上げ温度(FDT)を(Ar3−50)℃程度とし、上述した種々の冷却パターンで冷却した後、Ms点以下の温度(マルテンサイト組織を導入する場合)、又はMs点以上Bs点以上の温度(ベイナイト組織を導入する場合)で巻き取ることが推奨される。なお熱間圧延の開始温度(SRT)は、前記仕上げ温度を維持可能な範囲から選択でき、例えば、1000〜1300℃程度である。
また冷間圧延後の熱処理方法をさらに詳細に説明すると、以下の通りである。
フェライト−オーステナイト2相域温度(A1点以上A3点以下)に加熱するのは、マルテンサイト組織及びベイナイト組織を残しながら、オーステナイト組織を生成させるためである。当該2相域温度の加熱時間は、目的とするTRIP鋼板における焼戻しマルテンサイト、焼戻しベイナイト、及び残留オーステナイトそれぞれの設定量に応じて適宜選択でき、加熱温度や後の冷却速度などによっても異なってくるため一律に規定することは困難であるが、例えば10秒以上(好ましくは20秒以上、さらに好ましくは30秒以上)、600秒以下(好ましくは500秒以下、さらに好ましくは400秒以下)の範囲から選択できる。加熱時間が短すぎると残留オーステナイト組織が不足し、加熱時間が長すぎると、焼戻しマルテンサイト組織、焼戻しベイナイト組織が不足する(又は焼戻しマルテンサイト及び焼戻しベイナイトの特徴であるラス状組織が損なわれる)と共に、残留オーステナイト組織の粗大化、又は残留オーステナイト組織の分解による炭化物の生成が生じやすくなる。
2相域温度から急冷するのは、フェライト変態、パーライト変態、及びベイナイト変態を避けるためであり、具体的にはCCT曲線におけるFs線、Ps線、Bs線などを避けることができる程度の速さ(例えば3℃/秒以上、好ましくは5℃/秒以上程度の速さ)で冷却する。
Ms点以上Bs点以下の温度[例えば300℃以上(好ましくは350℃以上)480℃以下(好ましくは450℃以下)の温度]まで冷却した後、当該温度域でオーステナイト相のC濃度を高めるのは、オーステナイト相のMs点を下げることによって残留オーステナイト量を確保するためである。当該温度域での保持時間は、前記2相域温度で生成したオーステナイト量と、目的とするTRIP鋼板における残留オーステナイトの設定量に応じて適宜設定でき、一律に規定することは困難であるが、例えば10秒以上(好ましくは50秒以上)とする。なお保持時間が長すぎるとベイナイト変態が進行し、残留オーステナイト量が減少する。従って保持時間は、300秒以下、好ましくは200秒以下に制御することが推奨される。
実操業を考慮すると、冷間圧延後の上記熱処理は、連続焼鈍設備を用いて行うのが簡便である。また冷間圧延板にめっきを施す場合には、めっき条件が上記熱処理条件を満足するように設定し、該めっき工程で上記熱処理を行ってもよい。
本発明の鋼板は、強度に優れているだけでなく、全伸び及び伸びフランジ性にも優れているため、容易に加工できる。そのため高強度の鋼部品を提供することができる。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
実験例1
下記表1に記載の成分組成の供試鋼(表中の単位は質量%)を真空溶製し、厚さ20〜30mmの実験用スラブとした後、図8(a)に示す熱間圧延−1段階(単調)冷却パターン、又は図8(b)に示す熱間圧延−2段階冷却パターンによって板厚2.0〜2.5mmの熱延板とし、さらに冷間圧延して板厚2.0mmの冷延板を製造した。この冷延板をフェライト−オーステナイト2相域温度(800℃)に加熱して120秒間保持して均熱し、温度400℃まで急冷して120秒間保持する熱処理を行ってTRIP鋼板を製造した。なお上記図8(a)及び図8(b)中の記号の意味は、以下の通りである。
SRT:熱間圧延加熱温度
FDT:熱間圧延仕上げ温度
CR1:第1段階目の冷却速度
CTN:第1段階目の冷却後の保持温度
CR2:第2段階目の冷却速度
CT:巻き取り温度
上記熱間圧延−1段階又は2段階冷却の条件、熱間圧延板の組織、及び冷間圧延の圧下率を下記表2〜4に示す。また得られたTRIP鋼板の組織、引張強さ(TS)、全伸び(El)、伸びフランジ性(穴広げ率:λ)も下記表2〜4に示す。加えて下記表2〜4のうち、引張強さ(TS)が790〜810MPaとなるTRIP鋼板を抽出し、第2相間の最大距離と全伸びとの関係を整理したものを図1に示し、第2相間の最大距離と穴広げ率λとの関係を整理したものを図2に示す。
なお上記表2〜4に示す熱間圧延板及びTRIP鋼板の組織は、以下のようにして調べた。すなわち鋼板をレペラー腐食し、透過型電子顕微鏡(TEM;倍率15000倍)観察により組織を同定した後、光学顕微鏡写真(倍率:1000倍)に基づいて焼戻しマルテンサイト、焼戻しベイナイト、及びフェライトそれぞれの面積率を算出した。またラス状残留オーステナイト(長軸/短軸比3以上の残留オーステナイト)の全残留オーステナイトに対する割合、及び第2相間の最大距離も、前記該光学顕微鏡写真に基づいて測定した。一方、残留オーステナイトの体積率は飽和磁化測定法によって測定した[特開2003−90825号公報、R&D神戸製鋼技報/Vol.52,No.3(Dec.2002)参照]。
引張強さ(TS)及び全伸び(El)は、JIS5号試験片を用いて測定した。
伸びフランジ性は、縦70mm×横70mm×厚さ2.0mmの試験片を作製し、中央に直径10mmの穴をパンチ打ち抜きした後、60°円錐パンチでばり上にて穴広げ加工し、亀裂貫通時点での穴広げ率(λ)を測定することによって評価した(鉄鋼連盟規格JFST 1001)。
図2及び図1から明らかなように、第2相間の距離が短くなるほど、穴広げ率λ及び全伸びElが良好となる。
また表2から明らかなように、熱延組織がフェライト−パーライトであると、第2相間の最大距離が長くなってしまう(実験No.9)。第2相間の最大距離を短くするためには、熱延組織をマルテンサイト、フェライト−マルテンサイト、ベイナイト、又はフェライト−ベイナイトとすることが有効である(実験No.1〜8)。なお急冷終了温度CTを低く設定(この例では200℃)した場合には、マルテンサイト組織を生成でき(実験例1〜4)、急冷終了温度CTを高く設定(この例では400℃)した場合には、ベイナイト組織を生成できる(実験No.5〜8)。さらに急冷を2段階に分けて行った場合には、容易にフェライト組織を混入させることができる(実験No.2〜4及び6〜8)。
さらに表3から明らかなように、冷間圧延の圧下率が低すぎても高すぎても第2相間の最大距離が長くなってしまう(実験No.10〜11及び13〜14)。第2相間の最大距離を短くするためには、冷間圧延の圧下率を適切(約20%程度)に制御することが重要である(実験No.12)。
加えて表4から明らかなように、第2相間の最大距離を短くするためには、鋼成分を適切に設定することが重要である。すなわちC量が少なすぎる鋼種No.1を用いた場合(実験No.15)、及びMn量が少なすぎる鋼種No.6を用いた例(実験No.20)では、第2相間の最大距離が大きくなっているのに対して、成分設計が適切な鋼種No.2〜5及び7〜9を用いた例では、第2相間の最大距離が短くなっている(実験No.16〜19及び21〜23)。そしてこれらの例では、成分設計、熱延組織、及び冷間圧延の圧下率が適切であるため、引張強さ(TS)、全伸び(El)、穴広げ率(λ)のバランスに優れたTRIP鋼板を製造できている。
図1は第2相間の最大距離と全伸びとの関係を示すグラフである。 図2は第2相間の最大距離と穴広げ率λとの関係を示すグラフである。 図3は第2相間の最大距離を説明するための光学顕微鏡写真の部分拡大模式図である。 図4は圧下率が0%のときの光学顕微鏡写真である。 図5は圧下率が20%のときの光学顕微鏡写真である。 図6は圧下率が60%のときの光学顕微鏡写真である。 図7はフェライト−パーライト組織の鋼板を2相域加熱したときの光学顕微鏡写真である。 図8(a)は実施例の熱間圧延工程の一例を示す概念図である。 図8(b)は実施例の熱間圧延工程の他の例を示す概念図である。

Claims (7)

  1. 母相組織と第2相組織とを有し、前記母相組織は焼戻しマルテンサイト又は焼戻しベイナイトを構成組織とし、更にフェライトを含んでいてもよく、前記第2相組織は残留オーステナイトを構成組織とし、下記(1)〜(3)の要件を満足する高張力鋼板の製造方法であって、
    マルテンサイト組織又はベイナイト組織が導入された鋼板を、圧下率12〜28%で冷間圧延し、次いでフェライト−オーステナイト2相域温度に加熱した後、300℃以上480℃以下の温度までフェライト変態、パーライト変態、及びベイナイト変態を避けながら急冷し、当該温度域でオーステナイト相のC濃度を高めてオーステナイト相のMs点を下げることによって、(4)前記母相組織を挟んで対向する前記第2相組織間の最大距離を光学顕微鏡写真に基づいて測定したとき、該最大距離が8μm以下となっていることを特徴とする加工性に優れた高張力鋼板の製造方法。
    (1)該鋼板はC:0.10〜0.6質量%、Si+Al:0.1〜2質量%、Mn:1.0〜3質量%、P:0.02質量%以下(0質量%を含まない)、及びS:0.03質量%以下(0質量%を含まない)を含有し、残部はFe及び不可避的不純物であり、
    (2)光学顕微鏡写真にて組織の面積率を測定したときの焼戻しマルテンサイト、焼戻しベイナイト、及びフェライトの面積率(写真全体の面積を100%とする)が、
    焼戻しマルテンサイト又は焼戻しベイナイト:20〜85面積%、
    フェライト:0〜60面積%であり、
    (3)飽和磁化測定法によって測定した残留オーステナイトの体積率は5〜40体積%である。
  2. 前記鋼板が、さらにCa:0.003質量%以下(0質量%を含まない)を含有する請求項1に記載の製造方法
  3. 前記鋼板が、さらにNb:0.1質量%以下(0質量%を含まない)を含有する請求項1又は2に記載の製造方法
  4. 前記鋼板が、さらにMo:2質量%以下(0質量%を含まない)を含有する請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法
  5. 前記残留オーステナイトは、長軸/短軸比が3以上であるラス状残留オーステナイトを、全残留オーステナイトに対して60面積%以上含むものである請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法
  6. 前記鋼板の引張強さが750〜1050MPaであって、
    引張強さTS、全伸びEl、及び穴広げ率λが下記式(1)及び下記式(2)の関係を満足している請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法
    TS×El≧24000 …(1)
    TS×λ ≧20000 …(2)
    [式中、TSは引張強さの測定結果(単位:MPa)、Elは全伸びの測定結果(単位:%)、λは穴広げ率の測定結果(単位:%)を示す]
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の製造方法によって製造された高張力鋼板を加工することによって得られる鋼部品。
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