JP4102167B2 - Gasifier - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガス化炉に関し、特に、各種廃棄物や固体燃料等を原料として、ガスを発生させるのに適した流動床ガス化炉に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、石炭等の固体燃料や有機性廃棄物を利用してガスを発生させる流動床ガス化炉があった。そのような流動床ガス化炉の1つに、図12に示すような、統合型ガス化炉と呼ばれる炉10がある。統合型ガス化炉10は、ガス化室1とチャー燃焼室2とが一枚の仕切壁15’で仕切られ、全体として一体に構成されている。そして、ガス化室1とチャー燃焼室2との間を流動媒体cが循環し、チャーhを流動媒体cに同伴してガス化室1からチャー燃焼室2へ、またチャー燃焼室2でチャーhの燃焼により加熱された流動媒体cをチャー燃焼室2からガス化室1へ移動させるということを行っている。仕切壁15’は、ガス化室1と燃焼室2との間で熱分解ガスが行き来しないような構造を有する(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
国際公開WO99/31202号公報(図1)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、以上のような従来のガス化炉10では、仕切壁15’は炉内にあるので、外気と炉内とを仕切る外周炉壁と比べて高温となる。したがって、仕切壁15’を鋼材で構成する場合は、高温での強度を保つために高価な材料を選定する必要があり、またはセラミックや煉瓦などで構成する場合は、材料の脆性のために亀裂が生じやすい。そのため、外周炉壁と比べて寿命が短く、炉の補修周期が短くなりがちであった。
【0005】
そこで本発明は、汎用的な材料の使用を可能とし、炉の補修周期の長いガス化炉を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明によるガス化炉は、例えば図1、図2に示すように、加熱された流動媒体を内部で流動させ、該流動媒体中でガス化原料を熱分解して熱分解ガスを発生すると共に熱分解残渣を生じるガス化室1と;前記熱分解残渣を前記流動媒体に同伴させて受け入れて、前記流動媒体を内部で流動させながら前記熱分解残渣を燃焼させて前記流動媒体を加熱し、該加熱した流動媒体をガス化室1に戻すように構成された燃焼室2とを備え;ガス化室1と燃焼室2は、ガス化室1と燃焼室2との間で前記熱分解ガスが実質的に行き来しないように、冷却構造を有する第1の鋼板15cを含んで構成された仕切壁15で仕切られ;ガス化室1と燃焼室2は内部のガスを外部から隔離する外周炉壁17をさらに備え;該外周炉壁17は、第2の鋼板17cと該第2の鋼板17cの内側を覆う耐火材17aとを含んで構成され;前記冷却構造は、第1の鋼板15cを冷却流体で冷却するように構成され、仕切壁15の温度を外周炉壁17の温度とほぼ等しくするように、前記冷却流体の温度を調節する温度調節器213を有する。
【0007】
典型的には、仕切壁15は、さらに第1の鋼板15cを覆う耐火材15aを含んで構成される。また、好ましくは、第1の鋼板15cと耐火材15aとの間に、第1の鋼板15cを覆う断熱材15bをさらに有するようにするとよい。
【0008】
典型的には、燃焼室2では燃焼ガスが発生し、仕切壁15は該燃焼ガスの行き来も防ぐ。したがって、本ガス化炉は可燃ガス、燃焼ガス分離型ガス化炉と呼んでもよい。
【0009】
燃焼室2は、加熱した流動媒体をガス化室1に戻すように構成されるが、戻す場合に燃焼室2から直接ガス化室1に戻す場合だけでなく、間に設けた別室を介して戻してもよい。要は、流動媒体が加熱状態でガス化室に戻ればよい。
【0010】
仕切壁15は、ガス化室1と燃焼室2との間で熱分解ガスが実質的に行き来しないような構造を有するが、例えば一方の室からそこで生成されたガスを意図的に取り出し、制御しながら他方の室に供給するような構成があってもよい。特に、仕切壁15以外の部分で取り出す構造とするが、例えば仕切壁15そのものに通した取出し経路を通じて取り出し、又供給するものであってもよい。これらの場合も、熱分解ガスが実質的に行き来しないような構造を有する仕切壁の概念に含まれるものとする。
【0011】
このように構成すると、ガス化室と燃焼室は、ガス化室と燃焼室との間で前記熱分解ガスが実質的に行き来しないように構成されるので、ガス化室と燃焼室との間で相互のガスが混合しないように分離したことになる。また、冷却構造を有する第1の鋼板を含んで構成された仕切壁で仕切られているので、仕切壁の寿命を延ばすことができる。
【0012】
典型的には、冷却流体は水又は空気であり、冷却構造は、水冷管メンブレイン、空冷管メンブレイン、水冷ジャケット及び空冷ジャケットの少なくともいずれか1つとするとよい。
【0013】
仕切壁の温度を前記外周炉壁の温度とほぼ等しくするので、第1と第2の鋼板の熱膨張がほぼ等しくなり、外周炉壁と仕切壁の材料を同一にできる。特に、第1の鋼板の温度と第2の鋼板の温度とが等しくなるように制御するとよい。
【0014】
上記目的を達成するために、請求項2に係る発明によるガス化炉は、例えば図1、図2に示すように、加熱された流動媒体を内部で流動させ、該流動媒体中でガス化原料を熱分解して熱分解ガスを発生すると共に熱分解残渣を生じるガス化室1と;前記熱分解残渣を前記流動媒体に同伴させて受け入れて、前記流動媒体を内部で流動させながら前記熱分解残渣を燃焼させて前記流動媒体を加熱し、該加熱した流動媒体をガス化室1に戻すように構成された燃焼室2とを備え;ガス化室1と燃焼室2は、ガス化室1と燃焼室2との間で前記熱分解ガスが実質的に行き来しないように、冷却構造を有する第1の鋼板15cを含んで構成された仕切壁15で仕切られ;ガス化室1と燃焼室2は内部のガスを外部から隔離する外周炉壁17をさらに備え;該外周炉壁17は、第2の鋼板17cと該第2の鋼板17cの内側を覆う耐火材17aとを含んで構成され;前記冷却構造は、第1の鋼板15cを冷却流体で冷却するように構成され、仕切壁15の温度と外周炉壁17の温度差を60℃以下とするように、前記冷却流体の温度を調節する温度調節器213を有する。
【0017】
また請求項3に記載のように、請求項1または請求項2に記載のガス化炉では、ガス化室1と燃焼室2はそれぞれ炉床を有し、ガス化室1と燃焼室2との間の流動媒体の流れの下流側の室の炉床が上流側の室の炉床よりも相対的に低く構成されるようにしてもよい。
【0018】
このように構成すると、流動媒体の流れの下流側の室の炉床が上流側の室の炉床よりも相対的に低く構成されるので、流動媒体の流れが促進される。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、各図において互いに同一あるいは相当する部材には同一符号又は類似符号を付し、重複した説明は省略する。
図1は、本発明による第1の実施の形態である流動床ガス化炉としての統合型ガス化炉の概念的平面断面図である。
【0020】
図1に示す統合型ガス化炉100は、各種廃棄物や固体燃料等の原料を熱分解するガス化室1と、チャーを燃焼して流動媒体を加熱するチャー燃焼室2を備え、ガス化室1とチャー燃焼室2との間は、仕切壁15で仕切られている。両室それぞれの底部には流動媒体を含む濃厚層である流動床が形成される。流動床は不図示の散気装置によって流動状態にされる。
【0021】
まず(a)に示すように、燃焼室2を外気と仕切る外周炉壁17は、燃焼室2の内側から耐火材製の内壁17a、断熱材製の中壁17b、鋼製の外周壁17cで構成されている。炉壁の最内側は高温の燃焼ガスと直接触れるので、内壁17aは耐火材で作られる。耐火材としては、高強度・高密度キャスタブル(シリカ−アルミナ質)が用いられる。厚さは、100〜150mmの範囲で決められる。例えば125mmとする。この程度の厚さが加工強度や経済性を考慮すると最適である。但し、この厚さに限らずもっと厚くするような設計あるいは薄い設計も可能である。内壁17aは、炉内の高温と炉内ガスの流通等による摩擦に耐える役割を有する。
【0022】
中壁17bは、内部の熱を外部に逃がさないように、また後述する外周壁の鋼板の温度がその耐熱温度以下となるように(また作業員の安全のために)、断熱材で作られる。断熱材としては、軽量キャスタブル(シリカ−アルミナ質)が用いられる。厚さは、鋼材の設計温度と炉内の温度によって決められる。また断熱キャスタブルの熱伝導率にも影響される。例えば、50〜125mmの範囲とする。
中壁を断熱材で構成することにより、フリーボード部(流動床の上方の空間)のガス温度の低下を防ぐことができる。一般にガス化室1で発生する生成ガス中のタール分は400℃程度で凝縮すると予想されるので、フリーボード部の温度は500℃以上に保つのがよい。
【0023】
外周壁17cは、内壁と中壁を保護するために、鋼板(例えばJIS、SS400)で作られる。外周壁17cは、炉内外のシール性と強度を維持する役割も有する。
【0024】
このような構造において、(b)の炉壁断面の拡大図に温度勾配の一例を示すと、燃焼室の内側が800℃としたとき、内壁17aと中壁17bとの境界は約600℃、外周壁17cは約100℃となる。なお外周壁17cは、熱伝導率の高い鋼板製なので、その内側と外側の温度差はほとんどない。
【0025】
ガス化室1の外周炉壁も同様な構造を有する。但し、ガス化室1の温度は約700℃前後であり、燃焼室2の温度約800℃よりも低いので、炉壁の厚さは燃焼室2の炉壁よりも薄くてもよい。
【0026】
ガス化室1と燃焼室2とを仕切る仕切壁15は、厚さ方向の中央に第1の鋼板としてのいわゆるメンブレイン構造15cを有する。メンブレイン構造15cは、鉛直方向に配列された複数の水管15eと、水管15e同士を接続するボイラ鋼板製のメンブレイン(フィン)15dを含んで構成される。メンブレイン15dは、平板であり水管15eに溶接されて、全体として蛙の足ひれ様を呈する。
【0027】
メンブレイン構造15cの厚さ方向の両側にはそれぞれ、断熱材壁15bと耐火材壁15aがメンブレイン構造15cに近い側からこの順番でメンブレイン構造15cを挟んで形成されている。後述のように、メンブレイン構造15cの温度が100℃であるとすれば、断熱材壁15bと耐火材壁15aの境界は約600℃、耐火材壁15aの燃焼室2側の表面は約800℃、ガス化室1側の表面は約700℃となる。
【0028】
またメンブレイン15dにはその温度を検出する温度センサ211、と外周壁17cにはその温度を検出する温度センサ212が備えられている。
【0029】
図2の正面断面図を参照して、メンブレイン構造15cをさらに説明する。鉛直方向に配列された複数の水管15eは、その下端部が下側ヘッダー15gに、上端部が上側ヘッダー15fに接続されている。複数の水管15eには下側ヘッダー15gから冷却用の水が流入し、この水は水管15eを通過して、上側ヘッダー15fから流出する。その間に、水は水管15e及びメンブレイン15dの熱を奪う。水管の配列間隔を狭くしてメンブレイン15dの幅を小さくとれば、鋼板は熱伝導率が高いので、水管15eとメンブレイン15dの全体がほぼ同じ温度、例えば100℃になる。
【0030】
下側ヘッダー15gの入口には、調節弁214が備えられ、これを開閉制御する温度調節器213が備えられている。温度調節器213には、温度センサ211と温度センサ212からの信号が入力し、それに基いて、メンブレイン構造15cの温度が外周壁17cの温度とほぼ等しくなるように、調節弁214を開閉制御し水量を調節する。通常の外気温度と内部(燃焼室又はガス化室)温度とに基いて、外周壁17cの温度は、70〜100℃の範囲のいずれかの温度になるように、内壁17a、中壁17bの材料と厚さが設計されている。したがって、メンブレイン構造15cの温度もほぼ70〜100℃になるように制御されることになる。外周壁17cは、前述のように熱伝導率の高い鋼板製であるため、内外の温度差はほとんどない。
【0031】
このように、仕切壁15の温度を炉壁17の温度とほぼ等しくできるので、仕切壁15の耐久性を高めることができる。また、仕切壁15と炉壁17との温度がほぼ等しくなるので、仕切壁15と炉壁17の構成材料として共通のものを使うことができる。特にメンブレイン構造15cと外周壁17cの温度をほぼ等しくするが、その温度差はあっても60℃以下とするのが好ましい。
【0032】
メンブレイン構造15cの温度は、温度センサ211で検出するものとしたが、これに限らず下側ヘッダー15gの水入口と上側ヘッダー15fの水出口の温度を検出する温度センサを設けて、それらの温度の平均、即ち水管15eを流れる水の出入口温度の平均をメンブレイン構造15cの温度として制御してもよい。この温度差があまり大きくなるようであれば、水の循環量を増加して温度差を抑えればよい。これは供給する水の温度との関係もあるので設計的に決定する。
【0033】
メンブレイン構造15cの温度を100℃を越える温度に設定するときは、水の蒸発を利用することができるので、水の圧力を調節することで温度調節が可能となる。
【0034】
また1気圧における蒸発温度が100℃より低い熱媒を、前記の水の代わりに利用することにより、メンブレイン構造15cの温度を熱媒の入口側から出口側まで一定に保つことが可能である。
【0035】
メンブレイン構造15cの冷却媒体としては、水等の液体に限らず気体を用いてもよい。このときは、特に空気を用いるとよい。メンブレイン構造15cで予熱された空気は、燃焼室に供給することにより、ガス化炉の効率を高めることができる。気体を用いる場合は、メンブレイン構造は、それに適した構造にする必要がある。流路の長さに比べて、その断面積を大きくする、気体の流路側にフィンを設ける等である。
【0036】
仕切壁15の下部には、連通口としての開口25が形成されている。開口25を形成する仕切壁部分には、開口25を囲んで水管15eが設けられている。その水管も断熱材、耐火材とで覆われている。
【0037】
炉の底部には、炉床201が炉全体を支持するように設けられている。炉床201は、耐火材で形成される。この耐火材は、内壁17a用と同じ材料としてもよいが、さらに耐圧の高い(地耐力の大きい)ものとするとよい。下側ヘッダー15gは、炉床201に埋め込まれている。
【0038】
図3の側面断面図を参照して、さらにガス化炉100の構造を説明する。図示のように、仕切壁15の下部の開口25を通じて、ガス化室1と燃焼室2とは連通している。この開口25は流動媒体を流すためのものであり、ガス化室1で発生した有価なガス、又燃焼室2で発生した燃焼ガスの流通はほとんどない。これは、ガス化炉100の運転中は開口25が両室の流動媒体により形成される流動床の上面よりも常に下方に潜っているように設計することにより担保される。このようにガス化炉100は、有価なガスと燃焼ガスとを分離して扱う分離型ガス化炉である。流動媒体は炉床201に汲み込まれた散気装置(本図では不図示)からの流動化ガスで流動化される。
【0039】
なお図1、図2、図3は、仕切壁の構成を説明するために便宜上モデル化して示した炉の図である。実際の流動床ガス化炉は、燃焼室2からガス化室1に流動媒体である砂を流す開口25の他に、ガス化室1から燃焼室に流動媒体を戻す不図示の開口を有する。このようにして砂がガス化室1と燃焼2との間で循環する。
【0040】
図4の模式的正面断面図を参照して、第2の実施の形態の統合型ガス化炉101を説明する。統合型ガス化炉101は、熱分解即ちガス化、チャー燃焼、熱回収の3つの機能をそれぞれ担当するガス化室1、チャー燃焼室2、熱回収室3を備え、例えば全体が円筒形又は矩形を成した炉体内に収納されている。ガス化室1、チャー燃焼室2、熱回収室3は仕切壁11、12、13、15で分割されており、それぞれの底部に流動媒体を含む濃厚層である流動床が形成される。各室の流動床、即ちガス化室流動床、チャー燃焼室流動床、熱回収室流動床の流動媒体を流動させるために、各室1、2、3の底である床部または炉床としての炉底には、流動媒体中に流動化ガスを吹き込む散気装置が設けられている。散気装置は炉底部に敷かれた例えば多孔板を含んで構成され、該多孔板を広さ方向に区分して複数の部屋に分割されており、各室内の各部の空塔速度を変えるために、散気装置の各部屋から多孔板を通して吹き出す流動化ガスの流速を変化させるように構成している。空塔速度が室の各部で相対的に異なるので各室内の流動媒体も室の各部で流動状態が異なり、そのため内部旋回流が形成される。また室の各部で流動状態が異なるところから、内部旋回流は、炉内の各室の流動媒体の混合を促進する。図中、散気装置に示すハッチン付き矢印の大きさは、吹き出される流動化ガスの流速を示している。例えば2bで示す箇所の太い矢印は、2aで示す箇所の細い矢印よりも流速が大きい。
【0041】
ガス化室1とチャー燃焼室2の間は仕切壁11及び仕切壁15で仕切られ、チャー燃焼室2と熱回収室3の間は仕切壁12で仕切られ、ガス化室1と熱回収室3の間は仕切壁13で仕切られている(なお本図は、炉を平面的に展開して図示しているため、仕切壁11はガス化室1とチャー燃焼室2の間にはないかのように、また仕切壁13はガス化室1と熱回収室3の間にはないかのように示されている)。即ち、統合型ガス化炉101は、各室が別々の炉として構成されておらず、一つの炉として一体に構成されている。
【0042】
仕切壁15は、第1の実施の形態で説明したのと同様に、メンブレイン構造15cとそれを両側から挟む、断熱材壁15bと耐火材壁15aで形成されている。外周炉壁17(本図には表れていない)も不図示ではあるが第1の実施の形態と同様に耐火材製の内壁、断熱材製の中壁及び鋼製の外周炉壁とを含んで構成されている。不図示であるが、メンブレイン構造と外周壁の温度をそれぞれ検出するセンサが備えられ、検出温度に基いて温度制御する温度調節器が備えられている点も同様である。
【0043】
チャー燃焼室2のガス化室1と接する仕切壁15の近傍の炉底51は、これに対応するガス化室1側の炉底32、即ち、ガス化室1のチャー燃焼室2と接する仕切壁15の近傍の炉底32よりも階段状に相対的に一段高く形成されている。炉底51と炉底32とは、後で説明する連通口としての開口25を挟んで配置されている。炉底51は、吹き出される流動化ガスの流速が弱い、2aの弱流動化域である。また炉底32は、吹き出される流動化ガスの流動が強い、1bの強流動化域である。
【0044】
また同様に、チャー燃焼室2のガス化室1と接する仕切壁11の近傍の炉底52は、これに対応するガス化室1側の炉底31、即ち、ガス化室1のチャー燃焼室2と接する仕切壁11の近傍の炉底31よりも階段状に相対的に一段低く形成されている。炉底52と炉底31とは、後で説明する開口21を挟んで配置されている。炉底52は、吹き出される流動化ガスの流動が強い、2bの強流動化域である。また炉底31は、吹き出される流動化ガスの流動が弱い、1aの弱流動化域である。
【0045】
ここで、流動床と界面について説明する。流動床は、その鉛直方向下方部にある、流動化ガスにより流動状態に置かれている流動媒体(例えば珪砂)を濃厚に含む濃厚層と、その濃厚層の鉛直方向上方部にある流動媒体と多量のガスが共存し、流動媒体が勢いよくはねあがっているスプラッシュゾーンとからなる。流動床の上方即ちスプラッシュゾーンの上方には流動媒体をほとんど含まずガスを主体とするフリーボード部がある。界面は、ある厚さをもった前記スプラッシュゾーンをいうが、またスプラッシュゾーンの上面と下面(濃厚層の上面)との中間にある仮想的な面ととらえてもよい。
【0046】
また「流動床の界面より鉛直方向上方においてはガスの流通がないように仕切壁により仕切られ」というとき、さらに界面より下方の濃厚層の上面より上方においてガスの流通がないようにするのが好ましい。
【0047】
ガス化室1とチャー燃焼室2の間の仕切壁11は、炉の天井19から炉底(散気装置の多孔板)に向かってほぼ全面的に仕切っているが、下端は炉底に接することはなく、炉底近傍に第2の開口部21がある。但しこの開口部21の上端が、ガス化室流動床界面、チャー燃焼室流動床界面のいずれの界面よりも上部にまで達することはない。さらに好ましくは、開口部21の上端が、ガス化室流動床の濃厚層の上面、チャー燃焼室流動床の濃厚層の上面のいずれよりも上部にまで達することはないようにする。言い換えれば、開口部21は、常に濃厚層に潜っているように構成するのが好ましい。即ち、ガス化室1とチャー燃焼室2とは、少なくともフリーボード部においては、さらに言えば界面より上方においては、さらに好ましくは濃厚層の上面より上方ではガスの流通がないように仕切壁により仕切られていることになる。
【0048】
ここで、ガスの流通がないように仕切壁により仕切られているとしたが、これは、ガス化室と燃焼室との間で仕切壁を越えて熱分解ガスが実質的に行き来しないような構造を仕切壁が有するということであり、仕切壁以外の部分で、例えば不図示の経路を設けて、一方の室からそこで生成されたガスを該経路を通して意図的に取出し、制御しながら他方の室に供給するような構成があってもよい。例えばガス化室1の可燃性ガスを燃焼室2の補助燃料として抜き出し、チャーが不足して燃焼室2の温度が十分に維持できないときに、その可燃性ガスを燃焼させるような構成である。
【0049】
またチャー燃焼室2と熱回収室3の間の仕切壁12はその上端が界面近傍、即ち濃厚層の上面よりは上方であるが、スプラッシュゾーンの上面よりは下方に位置しており、仕切壁12の下端は炉底近傍までであり、仕切壁11と同様に下端が炉底に接することはなく、炉底近傍に濃厚層の上面より上方に達することのない開口22がある。言い換えれば、チャー燃焼室2と熱回収室3の間は流動層部のみ仕切り壁12で仕切られており、その仕切り壁12の炉床面近傍には開口部22を有し、チャー燃焼室2の流動媒体は仕切り壁12の上部から熱回収室2に流入し、仕切り壁12の炉床面近傍の開口部22を通じて再びチャー燃焼室2に戻る循環流を有するように構成されている。
【0050】
ガス化室1と熱回収室3の間の仕切壁13は炉底から炉の天井にわたって完全に仕切っている。チャー燃焼室2とガス化室1を仕切る仕切壁15は、仕切壁11と同様であり、炉の天井から炉底に向かってほぼ全面的に仕切っており、下端は炉底に接することはなく、炉底近傍に第1の開口部25があり、この開口の上端が濃厚層の上面より下にある。即ち、第1の開口部25と流動床の関係は、開口部21と流動床の関係と同様である。
【0051】
ガス化室1に投入された廃棄物または固体燃料aは流動媒体c1から熱を受け、熱分解、ガス化される。典型的には、廃棄物または燃料aはガス化室1では燃焼せず、いわゆる乾留される。残った乾溜チャーhは流動媒体c1と共に仕切壁11の下部にある開口部21からチャー燃焼室2に流入する。このようにしてガス化室1から導入されたチャーhはチャー燃焼室2で燃焼して流動媒体c2を加熱する。チャー燃焼室2でチャーhの燃焼熱によって加熱された流動媒体c2は必要に応じて仕切壁12の上端を越えて熱回収室3に流入し、熱回収室3内で界面よりも下方にあるように配設された層内伝熱管41で収熱され、冷却された後、再び仕切壁12の下部開口22を通ってチャー燃焼室2に流入する。
【0052】
ここで、熱回収室3は本発明の実施の形態である統合型ガス化炉(ガス供給装置)において必須ではない。即ち、ガス化室1で主として揮発成分がガス化した後に残る主としてカーボンからなるチャーhの量と、チャー燃焼室2で流動媒体c2を加熱するのに必要とされるチャーの量がほぼ等しければ、流動媒体から熱を奪うことになる熱回収室3は不要である。また前記チャーの量が多く、流動媒体を加熱するのに必要とされるチャー量を上回る場合、例えば、ガス化室1の流動床温度が高くなり、チャーのガス化が促進される。その結果、ガス化反応熱が多くなりチャーの量が減る。このようにして、バランス状態が保たれる。
【0053】
しかしながら図4に示すように熱回収室3を備える場合は、チャーの発生量の大きい石炭から、ほとんどチャーを発生させない都市ゴミまで、幅広く多種類の廃棄物または燃料に対応することができる。即ち、どのような廃棄物または燃料であっても、熱回収室3における熱回収量を加減することにより、チャー燃焼室2の燃焼温度を適切に調節し、流動媒体の温度を適切に保つことができる。
【0054】
一方チャー燃焼室2で加熱された流動媒体c2は旋回流動しながら、又炉底51の遅い流動化ガスの流れから炉底32の早い流動化ガスの流れに誘引されて、仕切壁15の下部にある開口部25を通ってガス化室1に流入する。この流れは、炉底51が炉底32よりも相対的に高いので、促進される。このとき炉底51の上方にも旋回流が存在し、又ここでもチャーの燃焼は行われる。また炉底51は、チャー燃焼室2の一部であり、その上方もチャー燃焼室である。したがって、加熱された流動媒体は、チャー燃焼室2からガス化室1へ直接移動していることになる。
【0055】
ここで、各室間の流動媒体の流動状態及び移動についてさらに説明する。
ガス化室1の内部でチャー燃焼室2との間の仕切壁15に接する面の近傍は、チャー燃焼室2の流動化と比べて強い流動化状態が維持される強流動化域1bになっている。全体としては投入された燃料と流動媒体の混合拡散が促進される様に、場所によって流動化ガスの空塔速度を変化させるのが良く、一例として図1に示したように強流動化域1bの他に弱流動化域1aを設けて旋回流を形成させるようにする。
【0056】
チャー燃焼室2は中央部に弱流動化域2a、周辺部に強流動化域2bを有し、流動媒体およびチャーが内部旋回流を形成している。ガス化室1、チャー燃焼室2内の強流動化域の流動化速度は5Umf以上、弱流動化域の流動化速度は5Umf以下とするのが好適であるが、弱流動化域と強流動化域に相対的な明確な差を設ければ、この範囲を超えても特に差し支えはない。チャー燃焼室2内の熱回収室3に接する部分には強流動化域2bを配するようにするのがよい。また必要に応じて炉底には弱流動化域側から強流動化域側に下るような勾配を設けるのが良い(図2参照)。ここで、Umfとは最低流動化速度(流動化が開始される速度)を1Umfとした単位である。即ち、5Umfは最低流動化速度の5倍の速度である。
【0057】
このように、チャー燃焼室2と熱回収室3との仕切壁12近傍のチャー燃焼室側の流動化状態を熱回収室3側の流動化状態よりも相対的に強い流動化状態に保つことによって、流動媒体は仕切壁12の流動床の界面近傍にある上端を越えてチャー燃焼室2側から熱回収室3の側に流入し、流入した流動媒体は熱回収室3内の相対的に弱い流動化状態即ち高密度状態のために下方(炉底方向)に移動し、仕切壁12の炉底近傍にある下端(の開口22)をくぐって熱回収室3側からチャー燃焼室2の側に移動する。
【0058】
なお、熱回収室3の炉底は、チャー燃焼室2の炉底よりも相対的に高く形成されている。特に仕切壁12に隣接する部分の炉底同士に高さの差が付けられている。したがって、熱回収室3から開口22を通してチャー燃焼室2に移動する流動媒体の流れがスムーズである。但し、熱回収室3の流動媒体は流動化させたり流動化を停止したりする調節をするので、あえて高さの差を付けて流動媒体の流れを促進しなくてもよい。
【0059】
同様に、ガス化室1とチャー燃焼室2との間の仕切壁11近傍のチャー燃焼室2側の流動化状態はガス化室1側の流動化状態よりも相対的に強い流動化状態に保たれている。したがって、流動媒体は仕切壁11の流動床の界面より下方、好ましくは濃厚層の上面よりも下方にある(濃厚層に潜った)開口21を通してチャー燃焼室2の側に流入する。このとき、チャー燃焼室2側の炉底52の方がガス化室1側の炉底31よりも相対的に低く形成されているので、流動媒体の流れが促進される。
【0060】
熱回収室3は全体が均等に流動化され、通常は最大でも熱回収室に接したチャー燃焼室2の流動化状態より弱い流動化状態となるように維持される。従って、熱回収室3の流動化ガスの空塔速度は0〜3Umfの間で制御され、流動媒体は緩やかに流動しながら沈降流動層を形成する。なおここで0Umfとは、流動化ガスが止まった状態である。このような状態にすれば、熱回収室3での熱回収を最小にすることができる。すなわち、熱回収室3は流動媒体の流動化状態を変化させることによって回収熱量を最大から最小の範囲で任意に調節することができる。また、熱回収室3では、流動化を室全体で一様に発停あるいは強弱を調節してもよいが、その一部の領域の流動化を停止し他を流動化状態に置くこともできるし、その一部の領域の流動化状態の強弱を調節してもよい。
【0061】
廃棄物または燃料中に含まれる比較的大きな不燃物はガス化室1の仕切壁15近傍の炉底に設けた不燃物排出口33から排出する。また、各室の炉底面は水平でも良いが、流動媒体の流れの滞留部を作らないようにするために、炉底近傍の流動媒体の流れに従って、炉底を傾斜させても良い。なお、不燃物排出口33は、ガス化室1の炉底だけでなく、チャー燃焼室2あるいは熱回収室3の炉底に設けてもよい。
【0062】
廃棄物または燃料中に含まれる比較的大きな不燃物は、従来の流動床ガス化炉では、必ずしも仕切壁の近傍ではない炉底に設けられた不燃物排出口から排出されたが、不燃物排出口の周辺は、流動化ガスが供給されにくいため流動化が阻害される問題が生じるが、本実施の形態のように、連通口の近傍に段差をつける構造とすることによって、図示のように、段差部の鉛直壁面上に不燃物を排出する開口部33を設けることができるので、不燃物排出ロにより流動化を阻害することがない。
【0063】
ガス化室1の流動化ガスとして最も好ましいのは生成ガスbの一部を昇圧してサイクル使用することである。このようにすればガス化室1から出るガスは純粋に燃料から発生したガスのみとなり、非常に高品質のガスを得ることができる。それが不可能な場合は水蒸気、炭酸ガス(CO2)あるいはチャー燃焼室2から得られる燃焼排ガス等、できるだけ酸素を含まないガス(無酸素ガス)を用いるのが良い。ガス化の際の吸熱反応によって流動媒体の層温が低下する場合は、必要に応じて熱分解温度より温度の高い燃焼排ガスを供給するか、あるいは無酸素ガスに加えて、酸素もしくは酸素を含むガス、例えば空気を供給して生成ガスの一部を燃焼させるようにしても良い。チャー燃焼室2に供給する流動化ガスは、チャー燃焼に必要な酸素を含むガス、例えば空気、酸素と水蒸気の混合ガスを供給する。燃料aの発熱量(カロリー)が低い場合は、酸素量を多くする方が好ましく、酸素をそのまま供給する。また熱回収室3に供給する流動化ガスは、空気、水蒸気、燃焼排ガス等を用いる。
【0064】
ガス化室1とチャー燃焼室2の流動床の上面(スプラッシュゾーンの上面)より上方の部分すなわちフリーボード部は完全に仕切壁11、15で仕切られている。さらに言えば、流動床の濃厚層の上面より上方の部分すなわちスプラッシュゾーン及びフリーボード部は完全に仕切壁で仕切られているので、チャー燃焼室2とガス化室1のそれぞれのフリーボード部の圧力のバランスが多少乱れても、双方の流動層の界面の位置の差、あるいは濃厚層の上面の位置の差、即ち層高差が多少変化するだけで乱れを吸収することができる。即ち、ガス化室1とチャー燃焼室2とは、仕切壁11、15で仕切られているので、それぞれの室の圧力が変動しても、この圧力差は層高差で吸収でき、どちらかの層が開口21、25の上端に下降するまで吸収可能である。従って、層高差で吸収できるチャー燃焼室2とガス化室1のフリーボードの圧力差の上限値は、互いを仕切る仕切壁11、15の下部の開口21、25の上端からの、ガス化室流動床のヘッドと、チャー燃焼室流動床のヘッドとのヘッド差にほぼ等しい。
【0065】
図5の部分断面図を参照して、第2の実施の形態の変形例を説明する。以上では、開口21、25の前後の炉底に高さの差をつけて流動媒体の流れをスムーズにする場合を説明したが、開口21又は開口25のいずれか一方には、沈降室を設けてもよい。例えば、開口25のチャー燃焼室2側の炉底51の上方に沈降チャー燃焼室4を設ける。沈降チャー燃焼室4とチャー燃焼室2との間には仕切壁14を設ける。沈降チャー燃焼室4を設けるためチャー燃焼室2内を仕切る仕切壁14の上端は流動床の界面近傍で、下端は炉底に接している。仕切壁14の上端と流動床との関係は、仕切壁12と流動床との関係と同様である。仕切壁14を設けることによって、流動媒体の循環を促進することができる。
【0066】
このときは、チャー燃焼室2の本体部と沈降チャー燃焼室4との仕切壁14近傍のチャー燃焼室本体部側の流動化状態を沈降チャー燃焼室4側の流動化状態よりも相対的に強い流動化状態に保つことによって、流動媒体は仕切壁14の流動床の界面近傍にある上端を越えてチャー燃焼室2本体部の側から沈降チャー燃焼室4の側に移動流入する。沈降チャー燃焼室4の側に流入した流動媒体は、沈降チャー燃焼室4内の相対的に弱い流動化状態即ち高密度状態のために下方(炉底方向)に移動し、仕切壁15の炉底近傍にある下端(の開口25)をくぐって沈降チャー燃焼室4側からガス化室1側に移動する。なおここで、ガス化室1と沈降チャー燃焼室4との仕切壁15近傍のガス化室1側の流動化状態は沈降チャー燃焼室4側の流動化状態よりも相対的に強い流動化状態に保たれている。これにより流動媒体の沈降チャー燃焼室4からガス化室1への移動を誘引作用により助ける。
このとき沈降チャー燃焼室4の炉底をガス化室側の炉底よりもステップ状に高く構成するとよい。
【0067】
図4、図5では、仕切壁15がメンブレイン構造を有するものとして示されているが、他の仕切壁11も、勿論メンブレイン構造を有するのが好ましく、さらに仕切壁12、13、14も同様である。このように構成することにより、仕切壁の材料を外周炉壁の材料と同様なものとすることができ、その寿命を外周炉壁と同様に長くすることができる。さらにメンブレイン構造を耐火材、断熱材で覆う構造とするときは、ガス化室1、燃焼室2の熱を不必要に奪うことがなく、燃焼熱をガス化のための熱として十分に利用することができ、ガス化炉の効率を高く維持することができる。
【0068】
以上説明した統合型ガス化炉101では、一つの流動床炉の内部に、ガス化室、チャー燃焼室、熱回収室の3つを、それぞれ隔壁を介して設け、更にチャー燃焼室とガス化室、チャー燃焼室と熱回収室はそれぞれ隣接して設けられている。この統合型ガス化炉101は、チャー燃焼室とガス化室間に大量の流動媒体循環を可能にしているので、流動媒体の顕熱だけでガス化のための熱量を充分に供給できる。
【0069】
さらに以上の統合型ガス化炉では、チャー燃焼ガスと生成ガスの間のシールがほぼ完全にされるので、ガス化室とチャー燃焼室の圧力バランス制御がうまくなされ、燃焼ガスと生成ガスが混ざることがなく、生成ガスの性状を低下させることもない。
【0070】
また、熱媒体としての流動媒体c1とチャーhはガス化室1側からチャー燃焼室2側に流入するようになっており、さらに同量の流動媒体c2がチャー燃焼室2側からガス化室1側に戻るように構成されているので、自然にマスバランスがとれ、流動媒体をチャー燃焼室2側からガス化室1側に戻すために、コンベヤ等を用いて機械的に搬送する必要もなく、高温粒子のハンドリングの困難さ、顕熱ロスが多いといった問題もない。
【0071】
以上説明した統合型ガス化炉101の具体的運転について説明する。統合型ガス化炉101のガス化室1に供給された廃棄物または燃料aは、熱分解により可燃性ガスb、チャーh、灰分fに分解される。ここで、前記の廃棄物または燃料aとしては、廃プラスチック、廃タイヤ、カーシュレッダーダスト、木質系廃棄物、一般廃棄物RDF、石炭、重質油、タール等、ある程度の高発熱量を有する有機性廃棄物または燃料であることが望ましい。
【0072】
ガス化室1における熱分解によって生成したチャーhのうち、粒子径が大きく可燃性ガスに同伴されないものは、流動媒体c1とともにチャー燃焼室2に移送される。チャー燃焼室2では、流動化ガスg2として空気や、酸素富化空気または酸素等の有酸素ガスを用い、チャーhを完全燃焼させる。チャーhの燃焼によって発生した熱量の一部は、ガス化室1へ循環して戻される流動媒体c2の顕熱としてガス化室1に供給され、ガス化室1における熱分解に必要な熱量として用いられる。
【0073】
この方法によれば、ガス化室1で廃棄物または固体燃料aの熱分解によって発生した可燃性ガスbすなわち生成ガスと、チャー燃焼室2でチャーhの燃焼によって発生した燃焼排ガスeが混ざらないため、高カロリーの、液体燃料合成等に適した生成ガスが得られる。
【0074】
特に、ガス化室1の流動化ガスg1に空気または酸素ガスを全く含まないようにして、熱分解に必要な熱量の全量をチャー燃焼室2でのチャーhの燃焼によって発生した熱量を流動媒体の顕熱を介して供給するように構成することにより、ガス化室1において部分燃焼を全くさせることなく、CO2 、H2O、N2等の燃焼排ガス濃度の非常に低い、高カロリーの生成ガスを得ることができる。
【0075】
次に図6の模式的正面断面図を参照して、本発明の第3の実施の形態を説明する。
【0076】
図6は、第3の実施の形態の流動床ガスのガス化室1とチヤー燃焼室2の構造と流動媒体の移動を板念的に示した図である。このガス化炉102は、第2の実施の形態とほぼ同様な構成を有するが、それに加えて、チヤー燃焼室2からガス化室1へ流動媒体を移動させる連通口25の下流側(ガス化室1側)近傍の炉床から蒸気を供給する蒸気供給口35aを設けてある。同様に、ガス化室1からチャー燃焼室2へ流動媒体を移動させる連通口21の下流側(チヤー燃焼室2側)近傍の炉床から蒸気を供給する蒸気供給口35bを設けてある。
【0077】
チャー燃焼室2からガス化室1へ流動媒体を移動させる連通口25の下流側(ガス化室1側)へは流動媒体(段差によって移動量が促進されている)の移動に同伴して、チャー燃焼室2のガスがガス化室1に流入してくる可能性があり、この場合、チャー燃焼室2からの流入ガス中の酸素が、ガス化室1の可燃性ガスを燃焼させてしまうので、ガス化室1から回収する可燃性ガスのカロリーが小さくなってしまう。
【0078】
チャー燃焼室2からガス化室1へ流動媒体を移動させる連通口25の下流側(ガス化室1側)近傍の炉床にある蒸気供給口35aから蒸気を供給することにより、チャー燃焼室2からガス化室1へのガスの流入を防ぐことができ、ガス化室1から回収する可燃性ガスの一部が燃焼することを防ぐことができる。
【0079】
また、ガス化室1からチャー燃焼室2へ流動媒体を移動させる連通口21の下流側(チャー燃焼室2側)へは、流動媒体(段差によって移動量が促進されている)の移動に同伴して、チャー(ガス化室1へ供給されたガス化原料が熱分解した可燃分残渣)と共にガス化室1の可燃性ガスが燃焼室2に流入してくる可能性があり、この場合、連通口21下流近傍にて、可燃物密度が高くなり、局所過熱が生じて、局所高温が起こる。この局所高温の温度が、チャー中の灰分の溶融温度以上になる場合、チャー中の灰分の溶融物(液状物質)が流動化を阻害するという問題を引き起こす。
【0080】
ガス化室1からチャー燃焼室2へ流動媒体を移動させる連通口21の下流側(チヤー燃焼室2側)近傍の炉床に設けられた蒸気供給口35bから蒸気を供給することにより、ガス化室1からチヤー燃焼室2へのガス(可燃性ガス)の流入を防ぐことができ、連通口21下流近傍の可燃物密度を減らすことができる。このようにして、ここでの局所過熱、局所高温を防ぐことができる。また、この蒸気供給により、連通口21下流近傍でのチヤー燃焼により高温化した流動媒体およびチヤー(あるいは灰分)を拡散させることができるため、局所高温による灰溶融物が引き起こす流動化阻害を防ぐことができる。
【0081】
本実施の形態も、第2の実施の形態と同様に、連通口25上部の仕切壁15は、メンブレイン構造の水冷壁として構成されている。仕切壁11、13も同様である。
さらに層中仕切壁14も同様に水冷壁とするのが良い。
【0082】
本実施の形態では、図示のように、熱回収室を設けずに、チャー燃焼室2に仕切壁15に隣接させて層内伝熱管41を配置することで、余剰チヤー燃焼分(流動媒体を加熱するのに必要なチャー燃焼量に対して)の熱回収を行うようにしている。この方法をとるので、熱回収室を別途設ける場合と比較して、装置全体を簡素化できるという利点がある。
【0083】
なお本実施の形態においても、装置の簡素化のために、層中仕切壁14を省いてもよい。
【0084】
図7の模式的断面図を参照して、本発明の第4の実施の形態を説明する。(a)の平面断面図に示すように、本実施の形態の統合型ガス化炉103は、矩形に形成された外周炉壁17の内部がガス化室1とチャー燃焼室2とに、仕切壁11、15、16により分割されている。仕切壁11、15、16は図示のように連続した壁ではあるが、便宜上ガス化室1側からチャー燃焼室2側に流動媒体が流れる開口が形成されている部分を仕切壁11と呼び、チャー燃焼室2側からガス化室1側に流動媒体が流れる開口が形成されている部分を仕切壁15と呼び、仕切壁11と仕切壁15とをつなぐ壁を仕切壁16と呼ぶ。
【0085】
まず平面断面図(a)に示すように、炉底としては、外周炉壁17で囲まれた矩形の炉本体の中央部を一方の壁から他方の壁まで、図中y方向に、炉本体を横切るように炉底の他の部分よりも一段低い中央炉底が形成されている。中央炉底は、(b)の正面断面図に示すように、尾根状の中高に形成された散気板で構成されている。中高部分53即ち尾根の稜線はy方向に向いている。この稜線を含む領域は、弱流動化域であり、中高の両側即ち麓部分は強流動化域である。中央炉底上方の炉内空間は、仕切壁16(仕切壁11、15と連続的に形成されている)により炉底から炉の天井19まで仕切られている。仕切壁16は、y方向に直角な方向x方向に配置されている。中央炉底は、稜線から麓にかけてゆるい傾斜をなしている。
【0086】
仕切壁15、16、11は、第1〜第3の実施の形態で説明したと同様に、メンブレイン構造の水冷壁として構成されている。
【0087】
仕切壁16で仕切られた中央炉底のチャー燃焼室2側には、弱流動化域2aの中高部分53とそれに隣接する強流動化域2bの麓部分52、54((b)参照)がある。同様に、仕切壁16で仕切られた中央炉底のガス化室1側には、(b)の正面断面図では仕切壁16に隠れて見えないが、弱流動化域1aの中高部分(稜線部分)とそれに隣接する強流動化域1bの麓部分がある。
【0088】
また平面図(a)で見て中央炉底のx方向両側には、中央炉底よりも一段高い位置に弱流動化域2aの炉底51、31が設けられている。炉底51、31は、散気板で構成されていてもよいし、厚い仕切壁の中に形成された流動化ガス配管と、炉底に適切な間隔で配置された複数の吹き出しノズルを含んで構成されていてもよい。炉底51は燃焼室2の炉底であり、炉底31は、ガス化室1の炉底である。
【0089】
仕切壁15の下部に位置する炉底51には、燃焼室2とガス化室1とを連通する連通口である開口25’が形成されている。これも仕切壁の下部に連通口が形成されている場合の一形態であるものとする。仕切壁15を挟むガス化室1の床部である炉底32と燃焼室2の床部である炉底51とでは、炉底32の方が炉底51よりも相対的に低く構成されている。
【0090】
また仕切壁11の下部に位置する炉底31には、ガス化室1と燃焼室2とを連通する連通口である開口21’が形成されている。これも仕切壁の下部に連通口が形成されている場合の一形態であるものとする。仕切壁11を挟むガス化室1の床部である炉底31と燃焼室2の床部である炉底52とでは、炉底52の方が炉底31よりも相対的に低く構成されている(図(b)参照)。
【0091】
またガス化室1の外壁には、発生したガスを排出するガス出口61が形成され、チャー燃焼室の外壁には、燃焼ガスを排出するガス出口62が形成されている。
【0092】
第4の実施の形態のガス化炉103の作用を説明する。チャー燃焼室2で加熱された流動媒体c2は旋回流動しながら、又炉底51の遅い流動化ガスの流れから炉底32の早い流動化ガスの流れに誘引されて、開口部25’を通ってガス化室1に流入する。この流れは、炉底51が炉底32よりも相対的に高いので、促進される。このとき炉底51の上方にも旋回流が存在し、又ここでもチャーの燃焼は行われる。また炉底51は、チャー燃焼室2の一部であり、その上方もチャー燃焼室である。したがって、加熱された流動媒体は、チャー燃焼室2からガス化室1へ直接移動していることになる。
【0093】
同様に、ガス化室1で被処理物をガス化して、発生したチャーhを含んだ流動媒体c1は旋回流動しながら、又炉底31の遅い流動化ガスの流れから炉底52の早い流動化ガスの流れに誘引されて、開口部21’を通ってチャー燃焼室2に流入する。この流れは、炉底52が炉底31よりも相対的に低いので、促進される。このとき炉底31の上方にも旋回流が存在し、又ここでもガス化は行われる。また炉底31は、ガス化室1の一部であり、その上方もガス化室である。したがって、流動媒体はガス化室1からチャー燃焼室2へ直接移動していることになる。
【0094】
ガス化室1で発生したガスは、ガス出口61から排出され、チャー燃焼室で発生した燃焼ガスが、ガス出口62から排出される。
【0095】
以上のように本発明の実施の形態によれば、ガス化室1とチャー燃焼室2を連通する連通口を通じて移動する流動媒体の流れの下流側の炉底が上流側の炉底よりも低いので、流動媒体の流れがスムーズであり、流れが促進される。したがって、連通口の単位開口面積当たりの流動媒体の移動量(循環量)を増加することが可能となる。
【0096】
以上の実施の形態では、炉底の高低差は、ステップ状即ち階段状に付けられている場合で説明した。階段状であれば、構成が単純で製造が容易であるが、これに限らず、傾斜による高低差であってもよい。特に相対的に高い側にある炉底面には、連通口に向けて傾斜をつけるとよい。
【0097】
以上の実施の形態では、流動床は旋回流動床であるものとして説明したが、これに限らずバブリング流動床であってもよい。その場合も、炉床に高低差がつけられているので、高い方から低い方に向けて流動媒体の流れが促進され、流れがスムーズになる。
また沈降チャー燃焼室のような構造を設けなくても、流動媒体のスムーズな流れ、スムーズな循環を確保できる。
【0098】
本実施の形態も、仕切壁15、16、11は、メンブレイン構造の水冷壁として構成されているので、仕切壁の寿命を長くすることができ、耐火材、断熱材壁を有するときは、ガス化室、燃焼室の熱を徒に奪うことがなく、寿命の長い且つ効率の高いガス化炉とすることができる。
【0099】
図8の一部破断俯瞰図を参照して、本発明の第5の実施の形態の統合型ガス化炉104を説明する。本図はイメージ図であり、構造が見易いように耐火材や砂層は図示を省略してある。統合型ガス化炉104は、ガス化室1、チャー燃焼室2を備え、全体が矩形(直方体)を成した炉体を形成している。すなわち、炉体の側面を形成する各外周炉壁17が概ね矩形であり、炉体は全体として直方体に形成されている。矩形型即ち炉体を直方体とすることで設計に自由度が増す。例えば、ガス化室の寸法つまりガス化室の面積と形状を固定したままでチャー燃焼室のx軸方向またはy軸方向を変化させれば、チャー燃焼室の面積のみ任意に変更できる。言い換えれば、原料の性状(固定炭素割合等)に対する最適寸法の決定が容易となる。外周壁が円筒型の場合は、炉の寸法は直径によるので、どれか一室の寸法を変更すると他室の寸法が影響を受ける。
なお本図では、直角座標系xyzを、xyが水平面内にあるように、zが鉛直方向となるようにとっている。ここでy軸は正面方向に向いており、ガス化炉104はy軸に対称に構成されている。
【0100】
ガス化室1とチャー燃焼室2は仕切壁11、15−1、15−2で分割されており、それぞれの底部に流動媒体を含む濃厚層である流動床が形成される。各室の流動床の構造は、他の実施の形態と同様であるので詳細な説明は省略する。
【0101】
仕切壁11(前面)、15−1、15−2(側面)は、他の実施の形態で説明したのと同様に、メンブレイン構造とそれを両側から挟む、断熱材壁と耐火材壁で形成されているが、詳細の図示は省略してある。外周炉壁17も他の実施の形態と同様に耐火材製の内壁、断熱材製の中壁及び鋼製の外周炉壁とを含んで構成されている。
不図示であるが、メンブレイン構造と外周壁の温度をそれぞれ検出するセンサが備えられ、検出温度に基いて温度制御する温度調節器が備えられている点も同様である。
【0102】
側面の仕切壁15−1、15−2は、炉底から鉛直方向に立ち上がり、フリーボード部の途中で斜め上方に曲がり、外周炉壁17に当接して合体している。言い換えれば、仕切壁15−1、15−2のメンブレイン構造の水管は天井部まで延びておらず、炉の中間部分で外壁を貫通している。その結果、側面の仕切壁の水管は天井部まで延びることなく、炉の中間部分で外壁を貫通している。
【0103】
このように構成されているので、ガス化室1はフリーボード部で、ガス出口61に至る前に拡大している。したがって、生成ガスの空塔速度をガス出口61に至る前に下げることができ、未燃分の飛散が防止される。
【0104】
前面の仕切壁11は炉床から天井まで一面に延びている(ガス化室の構造が見えるように途中を破断して図示)。したがって、矩形の外周壁17に囲まれた炉内に、流動床部分とその近傍(即ち下方)のフリーボード部にはコの字形に(三面の)仕切壁11、15−1、15−2が構成されており、フリーボード上部(天井近傍)は一面の仕切壁11が構成され、ガス化室1と燃焼室2を分離している。
【0105】
他の実施の形態と同様に、仕切壁15−1の下部には開口25−1が、仕切壁15−2の下部には開口25−2が形成されている。また仕切壁11の下部には開口21が形成されている。。
【0106】
また、第5の実施の形態も、図5で説明した第2の実施の形態の変形例と同様に、開口21、25−1、25−2の前後の炉底に高さの差をつけて流動媒体の流れをスムーズにしており、さらにチャー燃焼室2側の炉底51−1、51−2の上方に、開口25−1、25−2に隣接して沈降チャー燃焼室(以下適宜単に「沈降室」ともいう)を設けてある。沈降室は開口21側であってもよい。
【0107】
沈降チャー燃焼室とチャー燃焼室2との間には仕切壁14−1、14−2を設ける。この仕切壁(バッフルプレート)も、仕切壁11、15−1、15−2と同様にメンブレイン型の水冷壁としてもよい。このようにすれば、炉を大型化する場合に、仕切壁11、15−1、15−2と同様に高温強度を持たせることができる。その他、これらの仕切壁の構造と機能は、既に説明した仕切壁14と同様であるので重複した説明は省略する。仕切壁14−1、14−2を設けることによって、流動媒体の循環を促進することができる。
【0108】
図9の平面断面図(A−A断面)、図10の側面断面図(B−B断面)、図11の正面断面図(C−C断面)を参照して、統合型ガス化炉104をさらに説明する。なお、図10、図11では、炉の上部は図示を省略してある。
【0109】
図9に示すように、チャー燃焼室2の炉底は平面図上で矩形をしており、仕切壁11に隣接する側の炉底52は強流動化域2bであり、仕切壁11から離れた側、外周壁側の炉底53は弱流動化域2aである。また沈降室の炉底51−1、51−2は、弱流動化域2aである。
【0110】
またガス化室1の炉底も平面図上で矩形をしており、仕切壁15−1、15−2に隣接する側の炉底32−1、32−2は強流動化域1bであり、互いに対向する仕切壁15−1、15−2から離れた側、即ちガス化室1の中央部31は弱流動化域1aである。
【0111】
さらに図9を参照して、以上の炉底構造による流動媒体の流れを説明する。なお、この流れは後述の炉底の高低構造により促進される。仕切壁近傍の流動化状態を、前記のように相対的に強く、又は弱く保つことによって、流動媒体は各室間を流動し循環する。
【0112】
チャー燃焼室2で加熱された流動媒体は、仕切壁14−1、14−2の上を越えて沈降室に流入する。ここから仕切壁15−1、15−2の下部の開口25−1、25−2を通ってガス化室1に流入する。ここで燃料の加熱に供された後、仕切壁11の下部の開口21を通ってチャー燃焼室2に戻る。
【0113】
また図10の側面断面図に示すように、チャー燃焼室2のガス化室1と接する仕切壁11の近傍の炉底52は、これに対応するガス化室1側の炉底31、即ち、ガス化室1のチャー燃焼室2と接する仕切壁11の近傍の炉底31よりも階段状に相対的に一段低く形成されている。炉底52と炉底31とは、開口21を挟んで配置されている。前述のように、炉底52は、吹き出される流動化ガスの流動が強い2bの強流動化域である。また炉底31は、吹き出される流動化ガスの流動が弱い1aの弱流動化域である。
【0114】
仕切壁11には、フリーボード部の途中、すなわち炉の中間部分に、フリーボード側に出っ張った凸状部分が形成されている。これは内部旋回を促進させるデフレクタDFである。デフレクタDFは耐火材で成形されている。
【0115】
また仕切壁11の下方、開口21の下方には、不燃物抽出口33aが形成されている。本実施の形態では、不燃物は燃焼室側炉床から排出されるように設けられている。不燃物抽出口33aはガス化室1の炉床31と燃焼室2の炉床52の段差部分に設けられている。不燃物抽出口33aは、不燃物導出路33bにより、不燃物を炉外に取り出す不燃物排出口33に通じている。
【0116】
ここで不燃物抽出口33aの形成された、ガス化室1の炉床の端面(仕切壁11の延長面でもある)と燃焼室2の炉床の端面(不燃物導出路33bの内面でもある)は、ほぼ鉛直の一平面上にある。このように構成されているので、平面断面図(図9)で見た場合、流動化ガスの分散範囲に切れ目がなく、流動化不良の部分が生じない。
【0117】
本実施の形態のように、不燃物が燃焼室側炉床から排出されるように設けられているときは、ガス化室1から燃焼室2へ至る開口部に不燃物が引っ掛かるなどして、開口部を閉塞させる恐れがあること、金属類が酸化されて排出されること、という問題は生じ得るが、不燃物に付着していたり流動媒体中に含まれている未燃チャーやタール分が燃焼によりクリーンアップされるので、抜出し系のトラブルが減少するという効果を奏する。
【0118】
逆に不燃物がガス化室1の炉床から排出されるように設けることもでき、このときは、未燃チャーやタール分が一緒に排出されるので、抜き出し系での着火や不燃物の汚れが問題となり得るものの、金属類が未酸化状態で抜き出されるので、リサイクルに適しているという効果、原料を投入する側から抜き出すので不燃物が開口部を塞ぐなどの懸念が少ないとの効果を奏する。
ここで、不燃物抽出口を燃焼室側炉床に設けるか、またはガス化室側炉床に設けるかの選択は、排出される不燃物の再利用方法や不燃物の組成、形状によって判断するとよい。
【0119】
本実施の形態では、燃焼室2の炉床は不燃物抽出口32aに向かって下りの傾斜が付けられており、不燃物の排出性を良くしている。
【0120】
燃焼室2の炉床52、53からは流動媒体の流動化用および燃焼用の空気AIRが吹き込まれるが、ガス化室1から燃焼室2に流動媒体が移動してくる開口部21付近の燃焼室2側2b’には蒸気STを吹き込むST吹込口が設けられている。または、空気吹き込み散気板の一部が蒸気ST吹込口として形成されている。このように構成されているので、空気AIRが開口部21を通じてガス化室1へ漏れ込むことを防止できる。したがって、漏れこんだ空気AIRによる生成ガスの燃焼を防止することができる。
【0121】
ガス化室1の弱流動化範囲1aの炉床は、ガス化室1から燃焼室2への開口部に向かって下りの傾斜が付けられており、流動媒体の移動を促進している。
【0122】
原料投入口63はガス化室1の流動床の界面より1mから2mほど上方に設けられる。このように構成されているので、流動化ガス量の変動や原料投入量の変動により流動床界面付近の圧力が大気圧よりもプラス圧に変動した場合でも、炉内ガスが原料投入口に逆流することを防止できる。
【0123】
さらに説明すれば、通常、炉内のフリーボードは大気圧よりもマイナス圧(−5kPa程度)で運転するが、流動床の底面から界面にかけては、砂層の圧力損失によりプラス圧になる。また流動層内部で流動化ガスの気泡が大きくなり、砂層表面でその気泡が破裂すると圧力の急激な変動(上昇)が生じる。原料投入口付近で圧力上昇が生じると、炉内の高温のガスや可燃性ガスが原料側に逆流して爆発や燃焼を引き起こし得る。原料投入口63を流動層の表面よりも上方に設置すればこれを防止することができる。特に、上記のような位置に設けるのが好ましい。
【0124】
また、炉の起動時や層温度が低下した時の補助燃料供給口として、燃焼室2側に助燃料投入口(不図示)を設けてもよい。
【0125】
また、燃焼室2には、水Wを注入する注水座を設けてある。この座に、燃焼室2の外壁から炉内に注水ノズルを差しこむ。このように構成するので、熱回収室を設置しなくても、原料性状の変動や運転状態の変化により炉床温度が異常に上昇したときに、流動床に直接注水を行うことができ、これにより層温度を低下させることができる。さらに燃焼室の天井には不図示の水噴霧座が設けられており、排ガス温度の低下が必要な場合は、ここから水を噴霧する。
【0126】
図11の正面断面図を参照して、統合型ガス化炉104をさらに説明する。図示のように、沈降チャー燃焼室のガス化室1と接する仕切壁15−1、15−2の近傍の炉底51−1、51−2は、これに対応するガス化室1側の炉底32−1、32−2、即ち、ガス化室1の沈降チャー燃焼室と接する仕切壁15−1、15−2の近傍の炉底32−1、32−2よりも相対的に高く形成されている。本実施の形態では、沈降チャー燃焼室からガス化室1に向けて傾斜をつけることによりこれを実現しているが、階段状に高くしてもよい。
【0127】
炉底51−1、51−2と炉底32−1、32−2とは、それぞれ開口25−1、25−2を挟んで配置されており、前述のように、炉底51−1、51−2は、吹き出される流動化ガスの流速が弱い2aの弱流動化域である。また炉底32−1、32−2は、吹き出される流動化ガスの流動が強い1bの強流動化域である。
【0128】
仕切壁15−1、15−2には、仕切壁11と同様に、フリーボード部の途中、すなわち炉の中間部分に、フリーボード側に出っ張った凸状部分、即ち内部旋回を促進させるデフレクタDFが形成されている。デフレクタDFは耐火材で成形されている。このデフレクタDFはガス化室1の内部旋回を促進させる。燃焼室2側の沈降チャー燃焼室からガス化室1に向かって下りの傾斜が付けられており、流動媒体の移動を促進している。これも、階段状の段差であってもよい。
【0129】
図10に示す燃焼室2のフリーボード部分には二次空気導入用のノズル(不図示)が設けられている。このノズルにより、流動層から未燃分の飛散が多い場合に、二次空気を投入してフリーボードで燃焼させてその輻射熱により流動媒体を加熱することができる。また、ガス化室1のフリーボード部分には蒸気導入用のノズル(不図示)を設けてもよい。この場合は、流動化ガスとして炉床から導入される蒸気に追加して蒸気を投入して、ガス化反応(シフト反応 CO+H2O←→CO2+H2)を促進させることができる。
【0130】
以上説明した炉底に高低差をつけたガス化炉の実施の形態を以下整理して列挙する。
(1)例えば図4に示すように、流動媒体を内部で流動させ、第1の界面を有する第1の流動床を形成する第1室1と;流動媒体を内部で流動させ、第2の界面を有する第2の流動床を形成する第2室2と;第1室1と第2室2とは、前記それぞれの流動床の界面より鉛直方向上方においてはガスの流通がないように仕切壁15により仕切られ、仕切壁15の下部には第1室1と第2室2とを連通する連通口であって、連通口の上端の高さは前記第1の界面および第2の界面以下である連通口25が形成され、連通口25を通じて、第2室2側から第1室1側へ前記流動媒体を移動させるように構成され;仕切壁15を挟む、第1室1と第2室2の床部は、第1室1の床部の方が第2室2の床部よりも相対的に低く構成されている流動床システムとすることができる。
【0131】
典型的には、前記連通口は2つ(第1の連通口、第2の連通口)以上形成され、前記2つ以上のうちの1つ(第1の連通口)以上の連通口25を通して、第2室側から第1室側へ前記流動媒体を移動させ、別の1つ(第2連通口)以上の連通口21を通じて、第1室側から第2室側へ前記流動媒体を移動させるように構成されている。また、仕切壁15を挟む、第2室から第1室へ流動媒体を移動させる連通口(第1の連通口)の両側の床部は、第1室の床部の方が第2室の床部よりも相対的に低く構成されている。
【0132】
このように構成すると、仕切壁を挟む、第1室と第2室の床部は、第1室の床部の方が第2室の床部よりも相対的に低く構成されているので、第2室から第1室への流動媒体の移動が促進される。
【0133】
(2)上記(1)の流動床システムでは、仕切壁15の下部に形成された連通口25を通じて、第2室2側から第1室1側へ流動媒体を直接移動させるように構成するのが好ましい。
【0134】
直接移動させるとは、例えば、第2室がチャー燃焼室の場合、燃焼が行われなくてもよい沈降チャー燃焼室等を介するのではなく、燃焼が行われているチャー燃焼室本体部分から直接ということである。第1室の床部の方が第2室の床部よりも相対的に低く構成されているので、沈降チャー燃焼室のような室を設けなくてもスムーズに流動媒体が移動する。
【0135】
(3)上記(1)(2)の流動床システムでは、前記第1の流動床と前記第2の流動床は旋回流動床であるものとしてもよい。
【0136】
このように構成すると、旋回流動床では流動媒体が旋回するので、流動床内で被処理物を処理する場合、流動媒体と被処理物との均一な接触が確保しやすく処理効率が高い。また、流動媒体は単に上下の拡散による移動をしているだけではなく、水平方向への流動による移動も伴うので、流動媒体の混合循環が促進される。特に、典型的には前記第2室の仕切壁に隣接した空間には旋回流動床が形成されている。
【0137】
(4)また、例えば図4に示すように、高温の流動媒体を内部で流動させ、第1の界面を有するガス化室流動床を形成し、前記ガス化室流動床内で被処理物aをガス化して生成ガスbを発生するガス化室1と;高温の流動媒体を内部で流動させ、第2の界面を有するチャー燃焼室流動床を形成し、ガス化室1でのガス化に伴い発生するチャーhを前記チャー燃焼室流動床内で燃焼させ前記流動媒体を加熱するチャー燃焼室2と;ガス化室1とチャー燃焼室2とは、前記それぞれの流動床の界面より鉛直方向上方においてはガスの流通がないように仕切壁15(又は11)により仕切られ、仕切壁15(又は11)の下部にはガス化室1とチャー燃焼室2とを連通する連通口であって、該連通口の上端の高さは前記第1の界面および第2の界面以下である連通口25(又は21)が形成され、連通口25(又は11)を通じて、チャー燃焼室2側からガス化室1側へ、又はガス化室1側からチャー燃焼室2側へ、前記流動媒体を移動させるように構成され;仕切壁15(又は11)を挟む、ガス化室1とチャー燃焼室2の炉床は、前記流動媒体の流れの下流側の炉床32(又は52)の方が上流側の炉床51(又は31)よりも相対的に低く構成されており;仕切壁15(又は11)に隣接したチャー燃焼室2の空間とガス化室1の空間とにはそれぞれ旋回流動床が形成される。
典型的には、ガス化室1とチャー燃焼室2とは、前記それぞれの流動床の界面より鉛直方向上方においてはガスの流通がないように仕切壁15(又は11)により仕切られ、仕切壁15(又は11)の下部にはガス化室1とチャー燃焼室2とを連通する連通口であって、該連通口の上端の高さが前記第1の界面および第2の界面以下である連通口25を通じて、チャー燃焼室側からガス化室側へ流動媒体を移動させ、これとは別の連通口21を通じてガス化室側からチャー燃焼室側へ、流動媒体を移動させるように構成される流動床ガス化炉とすることができる。
【0138】
典型的には、チャー燃焼室2側からガス化室1側へ流れる流動媒体はチャー燃焼室2で加熱された流動媒体である。又、ガス化室1側からチャー燃焼室2側へ流れる流動媒体はガス化室1で発生したチャーを含んだ流動媒体である。
【0139】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、ガス化室と燃焼室は、ガス化室と燃焼室との間で前記熱分解ガスが実質的に行き来しないように構成されるので、ガス化室と燃焼室との間で相互のガスが混合しないように分離したことになる。また、冷却構造を有する第1の鋼板を含んで構成された仕切壁で仕切られているので、仕切壁の寿命を延ばすことができるガス化炉を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態のガス化炉の概念的平面断面図である。
【図2】図1のガス化炉の正面断面図である。
【図3】図1のガス化炉の側面断面図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態のガス化炉の概念的正面断面図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態の変形例を示す概念的部分正面断面図である。
【図6】本発明の第3の実施の形態のガス化炉の概念的正面断面図である。
【図7】本発明の第4の実施の形態のガス化炉の概念的平面断面図と正面断面図である。
【図8】本発明の第5の実施の形態のガス化炉の一部破断俯瞰図である。
【図9】図8に示すガス化炉の概念的平面断面図である。
【図10】図8に示すガス化炉の概念的側面断面図である。
【図11】図8に示すガス化炉の概念的正面断面図である。
【図12】従来のガス化炉の概念的側面断面図である。
【符号の説明】
1 ガス化室
2 チャー燃焼室
3 熱回収室
1a、2a 弱流動化域
1b、2b 強流動化域
11、12、14、15 仕切壁
17 外周炉壁
17a 内壁
17b 中壁
17c 外周壁
15a 耐火材壁
15b 断熱材壁
21、22、25 連通口
31、32、33、34 炉底
51、52、53、54 炉底
100、101、102、103 統合型ガス化炉
211、212 温度検出器
213 温度調節器
214 調節弁
a 被処理物
b 生成ガス
c 流動媒体
f 灰分
h チャー[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a gasification furnace, and more particularly, to a fluidized bed gasification furnace suitable for generating gas using various wastes, solid fuel, and the like as raw materials.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, there have been fluidized bed gasifiers that generate gas using solid fuel such as coal or organic waste. One of such fluidized bed gasifiers is a
[0003]
[Patent Document 1]
International Publication No. WO99 / 31202 (FIG. 1)
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the
[0005]
SUMMARY OF THE INVENTION An object of the present invention is to provide a gasification furnace that can use a general-purpose material and has a long repair period of the furnace.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, a gasification furnace according to the invention according to
[0007]
Typically, the
[0008]
Typically, combustion gas is generated in the
[0009]
The
[0010]
The
[0011]
With this configuration, the gasification chamber and the combustion chamber are configured so that the pyrolysis gas does not substantially pass between the gasification chamber and the combustion chamber. Thus, the gases are separated so that the gases are not mixed with each other. Moreover, since it partitions with the partition wall comprised including the 1st steel plate which has a cooling structure, the lifetime of a partition wall can be extended.
[0012]
Typically, the cooling fluid is water or air, and the cooling structure may be at least one of a water-cooled tube membrane, an air-cooled tube membrane, a water-cooled jacket, and an air-cooled jacket.
[0013]
Since the temperature of the partition wall is substantially equal to the temperature of the outer peripheral furnace wall, the thermal expansion of the first and second steel plates is substantially equal, and the material of the outer peripheral furnace wall and the partition wall can be made the same. In particular, it is preferable to control the temperature of the first steel plate and the temperature of the second steel plate to be equal.
[0014]
In order to achieve the above object, a gasification furnace according to a second aspect of the present invention, for example, as shown in FIGS. 1 and 2, causes a heated fluid medium to flow inside, and the gasification raw material in the fluid medium. A
[0017]
AlsoClaim 3As claimed in claim 1.Or claim 2In the gasification furnace described in 1), the
[0018]
If comprised in this way, since the hearth of the downstream chamber of the flow of the fluid medium is configured to be relatively lower than the hearth of the upstream chamber, the flow of the fluid medium is promoted.
[0019]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be described below with reference to the drawings. In addition, in each figure, the same code | symbol or a similar code | symbol is attached | subjected to the mutually same or equivalent member, and the overlapping description is abbreviate | omitted.
FIG. 1 is a conceptual plan sectional view of an integrated gasification furnace as a fluidized bed gasification furnace according to a first embodiment of the present invention.
[0020]
An
[0021]
First, as shown in (a), the outer
[0022]
The
By configuring the inner wall with a heat insulating material, it is possible to prevent a decrease in gas temperature in the free board portion (the space above the fluidized bed). In general, the tar content in the product gas generated in the
[0023]
The outer
[0024]
In such a structure, an example of the temperature gradient is shown in the enlarged view of the cross section of the furnace wall in (b). When the inside of the combustion chamber is 800 ° C., the boundary between the
[0025]
The outer peripheral furnace wall of the
[0026]
The
[0027]
On both sides of the
[0028]
The
[0029]
The
[0030]
A regulating
[0031]
Thus, since the temperature of the
[0032]
The temperature of the
[0033]
When the temperature of the
[0034]
Further, by using a heating medium having an evaporation temperature at 1 atm lower than 100 ° C. instead of the water, it is possible to keep the temperature of the
[0035]
The cooling medium for the
[0036]
An
[0037]
At the bottom of the furnace, a
[0038]
With reference to the side sectional view of FIG. 3, the structure of the
[0039]
1, 2, and 3 are diagrams of a furnace modeled for convenience in order to explain the configuration of the partition wall. The actual fluidized bed gasification furnace has an opening (not shown) for returning the fluid medium from the
[0040]
An
[0041]
The
[0042]
As described in the first embodiment, the
[0043]
The furnace bottom 51 in the vicinity of the
[0044]
Similarly, the furnace bottom 52 in the vicinity of the
[0045]
Here, the fluidized bed and the interface will be described. The fluidized bed has a concentrated layer in a lower part in the vertical direction and containing a fluid medium (eg, silica sand) that is in a fluidized state by a fluidizing gas, and a fluidized medium in the upper part in the vertical direction of the thick layer. It consists of a splash zone where a large amount of gas coexists and the fluid medium is vigorously splashing. Above the fluidized bed, i.e. above the splash zone, there is a free board part mainly containing a gas containing almost no fluid medium. The interface refers to the splash zone having a certain thickness, but may also be considered as a virtual surface intermediate between the upper surface and the lower surface of the splash zone (the upper surface of the dense layer).
[0046]
In addition, when the phrase “partitioned by a partition wall so that there is no gas flow in the vertical direction above the fluidized bed interface”, it is necessary to prevent gas flow above the upper surface of the dense layer below the interface. preferable.
[0047]
The
[0048]
Here, it is assumed that the partition wall is partitioned so that there is no gas flow, but this is because the pyrolysis gas does not substantially cross between the gasification chamber and the combustion chamber beyond the partition wall. The partition wall has a structure. For example, a path (not shown) is provided at a part other than the partition wall, and the gas generated there is intentionally taken out from the one chamber through the path, and the other side is controlled. There may be a configuration for supplying to the chamber. For example, the combustible gas in the
[0049]
The
[0050]
The
[0051]
The waste or solid fuel a put into the
[0052]
Here, the
[0053]
However, when the
[0054]
On the other hand, the fluid medium c2 heated in the
[0055]
Here, the flow state and movement of the fluid medium between the chambers will be further described.
The vicinity of the surface in contact with the
[0056]
The
[0057]
In this way, the fluidization state on the char combustion chamber side in the vicinity of the
[0058]
The furnace bottom of the
[0059]
Similarly, the fluidization state on the
[0060]
The
[0061]
A relatively large incombustible material contained in the waste or fuel is discharged from an incombustible
[0062]
In a conventional fluidized bed gasification furnace, a relatively large incombustible material contained in waste or fuel is discharged from an incombustible material outlet provided in the furnace bottom that is not necessarily near the partition wall. Around the outlet, there is a problem that fluidization is hindered because it is difficult to supply the fluidizing gas, but as shown in the figure, a structure in which a step is provided in the vicinity of the communication port as in this embodiment. Since the
[0063]
The most preferable fluidizing gas in the
[0064]
A portion above the upper surface of the fluidized bed (upper surface of the splash zone) of the
[0065]
A modification of the second embodiment will be described with reference to a partial cross-sectional view of FIG. In the above description, a case has been described in which the height of the bottom of the furnace before and after the
[0066]
At this time, the fluidization state on the char combustion chamber main body side in the vicinity of the
At this time, the bottom of the sedimentation char combustion chamber 4 may be configured to be stepped higher than the bottom of the gasification chamber.
[0067]
4 and 5, the
[0068]
In the integrated
[0069]
Furthermore, in the above integrated gasification furnace, the seal between the char combustion gas and the product gas is almost perfect, so the pressure balance control between the gasification chamber and the char combustion chamber is performed well, and the combustion gas and the product gas are mixed. And the properties of the product gas are not reduced.
[0070]
Further, the fluid medium c1 and char h as the heat medium flow from the
[0071]
A specific operation of the integrated
[0072]
Among the char h generated by the thermal decomposition in the
[0073]
According to this method, the combustible gas b generated by the thermal decomposition of the waste or the solid fuel a in the
[0074]
In particular, the fluidized gas g1 in the
[0075]
Next, a third embodiment of the present invention will be described with reference to the schematic front sectional view of FIG.
[0076]
FIG. 6 is a diagram conceptually showing the structure of the fluidized bed
[0077]
To the downstream side (
[0078]
By supplying steam from the
[0079]
Further, the downstream of the
[0080]
Gasification is achieved by supplying steam from a
[0081]
In the present embodiment, similarly to the second embodiment, the
Further, the
[0082]
In the present embodiment, as shown in the figure, the heat recovery chamber is not provided, and the in-layer
[0083]
Also in this embodiment, the
[0084]
The fourth embodiment of the present invention will be described with reference to the schematic cross-sectional view of FIG. As shown in the plan cross-sectional view of (a), the integrated
[0085]
First, as shown in the plane cross-sectional view (a), as the furnace bottom, the center of the rectangular furnace body surrounded by the outer
[0086]
The
[0087]
On the
[0088]
Moreover, the
[0089]
An
[0090]
An
[0091]
A
[0092]
The operation of the
[0093]
Similarly, the fluidized medium c1 containing the char h generated by gasifying the object to be processed in the
[0094]
The gas generated in the
[0095]
As described above, according to the embodiment of the present invention, the furnace bottom on the downstream side of the flow of the fluidized medium moving through the communication port that connects the
[0096]
In the embodiment described above, the height difference of the furnace bottom has been described in the case of being provided in a step shape, that is, a step shape. If it is stepped, the structure is simple and the manufacture is easy. However, the present invention is not limited to this, and may be a height difference due to an inclination. In particular, the bottom of the furnace on the relatively higher side should be inclined toward the communication port.
[0097]
In the above embodiment, the fluidized bed is described as a swirling fluidized bed, but is not limited thereto, and may be a bubbling fluidized bed. Also in this case, since the height difference is given to the hearth, the flow of the fluid medium is promoted from the higher side to the lower side, and the flow becomes smooth.
In addition, a smooth flow and smooth circulation of the fluidized medium can be ensured without providing a structure such as a sedimentation char combustion chamber.
[0098]
Also in this embodiment, since the
[0099]
An
In this figure, the rectangular coordinate system xyz is set so that z is in the vertical direction so that xy is in the horizontal plane. Here, the y-axis is directed in the front direction, and the
[0100]
The
[0101]
The partition walls 11 (front surface), 15-1 and 15-2 (side surfaces) are a membrane structure and a heat insulating material wall and a refractory material wall sandwiching the membrane structure from both sides, as described in the other embodiments. Although formed, detailed illustration is omitted. Similarly to the other embodiments, the outer
Although not shown, the same is true in that a sensor that detects the temperature of the membrane structure and the outer peripheral wall is provided, and a temperature controller that controls the temperature based on the detected temperature.
[0102]
The side partition walls 15-1 and 15-2 rise in the vertical direction from the furnace bottom, bend obliquely upward in the middle of the free board portion, and come into contact with the outer
[0103]
Since it is configured in this way, the
[0104]
The
[0105]
As in the other embodiments, an opening 25-1 is formed in the lower part of the partition wall 15-1, and an opening 25-2 is formed in the lower part of the partition wall 15-2. An
[0106]
In the fifth embodiment, as in the modification of the second embodiment described with reference to FIG. 5, a difference in height is added to the furnace bottom before and after the
[0107]
Partition walls 14-1 and 14-2 are provided between the settling char combustion chamber and the
[0108]
With reference to the plan sectional view (AA section) in FIG. 9, the side sectional view (BB section) in FIG. 10, and the front sectional view (CC section) in FIG. Further explanation will be given. 10 and 11, the upper part of the furnace is not shown.
[0109]
As shown in FIG. 9, the furnace bottom of the
[0110]
The bottom of the
[0111]
Furthermore, with reference to FIG. 9, the flow of the fluid medium by the above furnace bottom structure is demonstrated. This flow is promoted by the height structure of the furnace bottom described later. By maintaining the fluidization state in the vicinity of the partition wall relatively strong or weak as described above, the fluid medium flows and circulates between the chambers.
[0112]
The fluid medium heated in the
[0113]
Further, as shown in the side sectional view of FIG. 10, the furnace bottom 52 in the vicinity of the
[0114]
The
[0115]
Further, an incombustible
[0116]
Here, the end face of the hearth of the gasification chamber 1 (which is also an extension surface of the partition wall 11) and the end face of the hearth of the combustion chamber 2 (which is also the inner surface of the incombustible
[0117]
When the incombustible material is provided so as to be discharged from the combustion chamber side hearth as in the present embodiment, the incombustible material is caught in the opening from the
[0118]
Conversely, incombustibles can also be provided to be discharged from the hearth of the
Here, the choice of whether to provide the incombustible material extraction port in the combustion chamber side hearth or in the gasification chamber side hearth is determined based on the method of recycling the incombustible material discharged, the composition and shape of the incombustible material. Good.
[0119]
In the present embodiment, the hearth of the
[0120]
Air AIR for fluidization and combustion of the fluidized medium is blown from the
[0121]
The hearth of the
[0122]
The
[0123]
More specifically, the free board in the furnace is usually operated at a negative pressure (about −5 kPa) rather than the atmospheric pressure, but the pressure from the bottom of the fluidized bed to the interface becomes a positive pressure due to the pressure loss of the sand layer. In addition, when fluidized gas bubbles become large inside the fluidized bed and the bubbles burst on the surface of the sand layer, a rapid change (rise) in pressure occurs. When a pressure rise occurs in the vicinity of the raw material inlet, high-temperature gas or combustible gas in the furnace may flow backward to the raw material side and cause explosion or combustion. This can be prevented if the
[0124]
Further, an auxiliary fuel supply port (not shown) may be provided on the
[0125]
The
[0126]
The
[0127]
The furnace bottoms 51-1 and 51-2 and the furnace bottoms 32-1 and 32-2 are arranged with the openings 25-1 and 25-2 therebetween, and as described above, 51-2 is the weak fluidization zone of 2a where the flow velocity of the fluidized gas blown out is weak. Further, the furnace bottoms 32-1 and 32-2 are 1b strong fluidization zones where the flow of the fluidizing gas blown out is strong.
[0128]
Similarly to the
[0129]
A nozzle (not shown) for introducing secondary air is provided in the free board portion of the
[0130]
Embodiments of the gasification furnace in which the above-described furnace bottom is provided with a height difference are organized and listed below.
(1) For example, as shown in FIG. 4, a
[0131]
Typically, two or more communication ports are formed (first communication port, second communication port), and one or more of the two (first communication ports) are connected through one or
[0132]
If comprised in this way, since the floor part of the 1st room and the 2nd room which sandwiches a partition wall is constituted so that the floor part of the 1st room is relatively lower than the floor part of the 2nd room, The movement of the fluid medium from the second chamber to the first chamber is promoted.
[0133]
(2) The fluidized bed system of (1) is configured to directly move the fluid medium from the
[0134]
For example, when the second chamber is a char combustion chamber, it is directly moved from the char combustion chamber main body portion in which combustion is performed, not through a sedimentation char combustion chamber or the like that may not be combusted. That's what it means. Since the floor portion of the first chamber is configured to be relatively lower than the floor portion of the second chamber, the fluid medium moves smoothly without providing a chamber such as a sedimentation char combustion chamber.
[0135]
(3) In the fluidized bed systems of (1) and (2) above, the first fluidized bed and the second fluidized bed may be swirl fluidized beds.
[0136]
If comprised in this way, since a fluid medium will rotate in a swirling fluidized bed, when processing a to-be-processed object in a fluidized bed, it is easy to ensure uniform contact with a fluid medium and a to-be-processed object, and processing efficiency is high. In addition, the fluid medium is not only moved by vertical diffusion, but is also accompanied by movement in the horizontal direction, so that mixing and circulation of the fluid medium is promoted. In particular, a swirling fluidized bed is typically formed in a space adjacent to the partition wall of the second chamber.
[0137]
(4) Also, for example, as shown in FIG. 4, a high-temperature fluid medium is caused to flow inside to form a gasification chamber fluidized bed having a first interface, and a workpiece a in the gasification chamber fluidized bed. A
Typically, the
[0138]
Typically, the fluid medium flowing from the
[0139]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, the gasification chamber and the combustion chamber are configured so that the pyrolysis gas does not substantially pass between the gasification chamber and the combustion chamber. This means that the gases are separated from each other so as not to mix with each other. Moreover, since it is partitioned off by the partition wall comprised including the 1st steel plate which has a cooling structure, it becomes possible to provide the gasification furnace which can prolong the lifetime of a partition wall.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a conceptual plan sectional view of a gasification furnace according to a first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a front sectional view of the gasification furnace of FIG.
FIG. 3 is a side sectional view of the gasification furnace of FIG. 1;
FIG. 4 is a conceptual front sectional view of a gasification furnace according to a second embodiment of the present invention.
FIG. 5 is a conceptual partial front sectional view showing a modification of the second embodiment of the present invention.
FIG. 6 is a conceptual front sectional view of a gasification furnace according to a third embodiment of the present invention.
7 is a conceptual plan sectional view and a front sectional view of a gasification furnace according to a fourth embodiment of the present invention. FIG.
FIG. 8 is a partially broken overhead view of a gasification furnace according to a fifth embodiment of the present invention.
9 is a conceptual plan sectional view of the gasification furnace shown in FIG.
10 is a conceptual side sectional view of the gasification furnace shown in FIG. 8. FIG.
11 is a conceptual front sectional view of the gasification furnace shown in FIG.
FIG. 12 is a conceptual side cross-sectional view of a conventional gasification furnace.
[Explanation of symbols]
1 Gasification room
2 Char combustion chamber
3 heat recovery room
1a, 2a Weak fluidization zone
1b, 2b Strong fluidization zone
11, 12, 14, 15 Partition wall
17 Outer peripheral wall
17a inner wall
17b Middle wall
17c outer wall
15a refractory wall
15b insulation wall
21, 22, 25 Communication port
31, 32, 33, 34 Furnace bottom
51, 52, 53, 54 Furnace bottom
100, 101, 102, 103 Integrated gasifier
211, 212 Temperature detector
213 Temperature controller
214 Control valve
a Workpiece
b Generated gas
c Fluid medium
f Ash content
h Char
Claims (3)
前記熱分解残渣を前記流動媒体に同伴させて受け入れて、前記流動媒体を内部で流動させながら前記熱分解残渣を燃焼させて前記流動媒体を加熱し、該加熱した流動媒体を前記ガス化室に戻すように構成された燃焼室とを備え;
前記ガス化室と前記燃焼室は、前記ガス化室と前記燃焼室との間で前記熱分解ガスが実質的に行き来しないように、冷却構造を有する第1の鋼板を含んで構成された仕切壁で仕切られ;
前記ガス化室と前記燃焼室は内部のガスを外部から隔離する外周炉壁をさらに備え;
該外周炉壁は、第2の鋼板と該第2の鋼板の内側を覆う耐火材とを含んで構成され;
前記冷却構造は、前記第1の鋼板を冷却流体で冷却するように構成され、前記仕切壁の温度を前記外周炉壁の温度とほぼ等しくするように、前記冷却流体の温度を調節する温度調節器を有する;
ガス化炉。A gasification chamber in which a heated fluid medium is caused to flow inside, the gasification raw material is pyrolyzed in the fluid medium to generate pyrolysis gas, and a pyrolysis residue;
The pyrolysis residue is entrained and received in the fluid medium, the pyrolysis residue is combusted while the fluid medium flows inside, and the fluid medium is heated, and the heated fluid medium is transferred to the gasification chamber. A combustion chamber configured to return;
The gasification chamber and the combustion chamber include a first steel plate having a cooling structure so that the pyrolysis gas does not substantially pass between the gasification chamber and the combustion chamber. Partitioned by walls ;
The gasification chamber and the combustion chamber further comprise an outer peripheral furnace wall that isolates internal gas from the outside;
The outer peripheral furnace wall includes a second steel plate and a refractory material that covers the inside of the second steel plate ;
The cooling structure is configured to cool the first steel plate with a cooling fluid, and the temperature adjustment is performed to adjust the temperature of the cooling fluid so that the temperature of the partition wall is substantially equal to the temperature of the outer peripheral furnace wall. Having a vessel;
Gasification furnace.
前記熱分解残渣を前記流動媒体に同伴させて受け入れて、前記流動媒体を内部で流動させながら前記熱分解残渣を燃焼させて前記流動媒体を加熱し、該加熱した流動媒体を前記ガス化室に戻すように構成された燃焼室とを備え; The pyrolysis residue is entrained and received in the fluid medium, the pyrolysis residue is combusted while the fluid medium flows inside, and the fluid medium is heated, and the heated fluid medium is transferred to the gasification chamber. A combustion chamber configured to return;
前記ガス化室と前記燃焼室は、前記ガス化室と前記燃焼室との間で前記熱分解ガスが実質的に行き来しないように、冷却構造を有する第1の鋼板を含んで構成された仕切壁で仕切られ; The gasification chamber and the combustion chamber include a first steel plate having a cooling structure so that the pyrolysis gas does not substantially pass between the gasification chamber and the combustion chamber. Partitioned by walls;
前記ガス化室と前記燃焼室は内部のガスを外部から隔離する外周炉壁をさらに備え; The gasification chamber and the combustion chamber further comprise an outer peripheral furnace wall that isolates internal gas from the outside;
該外周炉壁は、第2の鋼板と該第2の鋼板の内側を覆う耐火材とを含んで構成され; The outer peripheral furnace wall includes a second steel plate and a refractory material that covers the inside of the second steel plate;
前記冷却構造は、前記第1の鋼板を冷却流体で冷却するように構成され、前記仕切壁の温度と前記外周炉壁の温度差を60℃以下とするように、前記冷却流体の温度を調節する温度調節器を有する; The cooling structure is configured to cool the first steel plate with a cooling fluid, and the temperature of the cooling fluid is adjusted so that a temperature difference between the partition wall and the outer peripheral furnace wall is 60 ° C. or less. Having a temperature controller to do;
ガス化炉。 Gasification furnace.
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