JP4101985B2 - 散水栓ボックス - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、開閉蓋付きの散水栓ボックスに関する。
【0002】
【従来の技術】
上記の散水栓ボックスは、給水端末に接続の例えば単水栓を囲うように、庭やテラスなどの水平面部や建屋のコンクリート布基礎などの鉛直面部などに見栄え良く埋設される。
【0003】
そして、庭や植木に散水をしたり、その他、洗車等をしたりする際には、例えば、別途リールに巻き取った散水器付きのホースを用意して、このリールの水流入口に接続したホースを単水栓に接続し、散水や洗車等を終えたならば、水流入用ホースを単水栓から外して、散水器付きのホースをリールに巻き取り、これを収納庫等に保管している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、散水や洗車等の度に、ホースリールを取り出しては、これの水流入用ホースを単水栓に接続し、そして、散水や洗車等を終える毎に、水流入用ホースを単水栓から外して、散水器付きホースをリールに巻き取り、これを収納庫等に保管することは、非常に煩わしいものであり、更に、リールの保管スペースを要することから、収納庫等の使い勝手も悪いものとなっている。
【0005】
また、散水栓ボックスを折角見栄え良く埋設していながらも、上記のように、ホースリールの保管等が面倒であることから、リールを散水栓ボックスの近傍に放置することが多々見受けられるのであって、放置リールが周囲の見栄えを悪くしているのが現状である。
【0006】
本発明は、かゝる実情に鑑みて成されたものであって、その目的は、別途リールを用意することなく散水を行うことができ、従って、リールの放置による見栄えの悪さがなくなることに加えて、収納庫等の使い勝手が良好になる散水栓ボックスを提供する点にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
即ち、第1の発明による散水栓ボックスは、給水端末に接続された単水栓を囲うように設置される開閉蓋付きの散水栓ボックスであって、ボックス本体の壁体内面に取り付けられ、単水栓に接続されるホースを巻き取るため壁体内面から単水栓側に伸びる部分とこれよりボックス本体の開口側に折曲された部分よりなる断面L字型形状に形成されている複数の巻き取り片を、単水栓まわりに設けて成る点に特徴がある。
【0008】
第2の発明による散水栓ボックスは、給水端末を囲うように設置される開閉蓋付きの散水栓ボックスであって、ボックス本体の壁体内面にブラケットを連設し、かつ、このブラケットに、給水端末に接続される単水栓を設けると共に、この単水栓に接続されるホースを巻き取るためブラケットからボックス本体の開口側に伸びる部分よりなるI字型形状に形成されている複数の巻き取り片を、ブラケットに対して単水栓まわりに設けて成る点に特徴がある。
【0009】
第3の発明による散水栓ボックスは、給水端末に接続された流量調整機能付き水栓を囲うように設置される開閉蓋付きの散水栓ボックスであって、ボックス本体の壁体内面に取り付けられ、流量調整機能付き水栓に接続されるホースを巻き取るため壁体内面から流量調整機能付き水栓側に伸びる部分とこれよりボックス本体の開口側に折曲された部分よりなる断面L字型形状に形成されている複数の巻き取り片を、流量調整機能付き水栓まわりに設けて成る点に特徴がある。
【0010】
第4の発明による散水栓ボックスは、給水端末を囲うように設置される開閉蓋付きの散水栓ボックスであって、ボックス本体の壁体内面にブラケットを連設し、かつ、このブラケットに、給水端末に接続される流量調整機能付き水栓を設けると共に、この流量調整機能付き水栓に接続されるホースを巻き取るためブラケットからボックス本体の開口側に伸びる部分よりなるI字型形状に形成されている複数の巻き取り片を、ブラケットに対して流量調整機能付き水栓まわりに設けて成る点に特徴がある。
【0011】
上記の第1〜第4発明の何れの構成においても、開閉蓋を開いて、ボックス本体からホースを取り出し、単水栓または流量調整機能付き水栓を開栓することで、散水や洗車等を行うことができるのであり、かつ、散水や洗車等を終えたならば、単水栓または流量調整機能付き水栓を閉栓して、ホース巻き取り片にホースを巻き付けることで、ホースを体裁良くボックス本体内に収納することができる。
【0012】
即ち、別途リールを用意することなく、従って、リールの取り出し並びに保管の手間を一切要せずして、散水や洗車等を簡易に行える上に、リールの保管スペースを要しないことから収納庫等の使い勝手も良好となり、加えて、リールの放置もなくなることから周囲の見栄えも良好に維持される。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1〜図3は建屋のコンクリート布基礎などの鉛直面部1に埋設するタイプの散水栓ボックス2を示しており、この散水栓ボックス2は、給水端末(この実施の形態では給水管3の途中に接続のチーズ)4に接続の単水栓5を囲うように設置される。
【0014】
具体的には、上下左右の壁体6から成る矩形状のボックス本体7の前縁部に、断面コの字状の化粧枠8を設けると共に、上下の壁体6,6の左右一側部に、ピンヒンジ9,9を介して開閉蓋10の一端側を枢着し、更に、ボックス本体7の左右他側の壁体6に受け座11を設けると共に、回転に伴って受け座11に係脱するハンドル12付きの係止片13を、開閉蓋10の他端側に設けている。
【0015】
そして、ボックス本体7の壁体6内面に、散水器14を備えて単水栓5に接続されるホース15の巻き取り片16を、単水栓5まわりに複数個(この実施の形態では、単水栓5の上下両側と左右両側とに合計4個)を設けている。
【0016】
上記のボックス本体7は、その奥行き寸法が200mmで、左右の幅寸法が580mm、上下の高さ寸法が350mmであって、長さが例えば5mのホース15を巻き取り部材16にほゞ三巻きすることで、収納できるようにしている。
【0017】
散水器14としては、ノズルヘッドに備えた回転ガイドを回動させることによって、ジェット、ミスト、フラット、シャワー等の異なる散水パターンを任意に設定できるもの(例えば本出願人が提案の特願平8−32841号明細書,図面に記載のもの)が好適に用いられるが、例えばフラットとシャワーのみの切り換えが可能なもの等に置き換えてもよく、或いは、散水器14を備えないでホース15のみとしてもよいのである。
【0018】
上記構成の散水栓ボックス2によれば、開閉蓋10を開いて、散水器付きホース15をボックス本体7から取り出し、かつ、散水器14を操作して、ジェットやシャワー等の散水パターンを設定して、単水栓5を開栓することで、散水や洗車等を行うことができ、散水や洗車等を終えたならば、単水栓5を閉栓して、散水器付きホース15を巻き取り片16に巻き付けることで、ホース15を体裁良くボックス本体7内に収納することができる。
【0019】
尚、図4に示すように、ボックス本体7の壁体6内面にブラケット17を連設して、このブラケット17に単水栓5を例えばナット18で締め付け固定し、かつ、ホース巻き取り片16を設けて、散水栓ボックス2の鉛直面部1への取り付けに際しては、例えば給水管にフレキシブルホース19を接続して、このフレキシブルホース19の給水端末4を単水栓5の水流入口に接続した上で、散水栓ボックス2を鉛直面部1に形成の開口20に埋め込むようにしてもよい。
【0020】
図5及び図6に、別の実施の形態による散水栓ボックス2を示している。この実施の形態では、ボックス本体7の壁体6内面にブラケット21を連設して、このブラケット21に、本出願人が特願平10−115966号によって既に提案(但し、いわゆる公知公用ではない。)の流量調整機能付き水栓22を設けている。
【0021】
そして、前記ブラケット21に対して流量調整機能付き水栓22まわりに、ホース巻き取り片16の複数個(この実施の形態では、水栓22の上部側と下部側と左右両側とに合計4個)を設ける一方、散水器付きホース15に継手23を設けて、この継手23を流量調整機能付き水栓22の水流出口24に接続し、散水器付きホース15を巻き取り片16に巻き付けるようにしている。
【0022】
この散水栓ボックス2の鉛直面部1への取り付けに際しては、例えば給水管にフレキシブルホース25を接続し、このフレキシブルホース25の給水端末4を水栓22の水流入口26に接続した上で、散水栓ボックス2を鉛直面部1に形成の開口27に埋め込むのであって、かゝる構成の散水栓ボックス2においても、開閉蓋10を開いて、散水器付きホース15をボックス本体7から取り出すことで、散水や洗車等を簡易に行うことができるのであり、かつ、散水や洗車等を終えたならば、流量調整機能付き水栓22を閉栓して、ホース巻き取り片16に散水器付きホース15を巻き付けることで、ホース15を体裁良くボックス本体7内に収納することができるのである。
【0023】
上記の流量調整機能付き水栓22の具体構造は、特願平10−115966号明細書,図面に記載の通りであるが、大略は、給水端末4が接続される水流入口26と、散水器付きホース15の継手23が接続される水流出口24と、回転操作によって水流出流量を調整する流量調整操作部材(ダイヤル型の流量調整レバー)28と、この流量調整操作部材28を閉栓位置で回転軸線方向に押動するに伴って、水流出口24へのホース継手23の接続を解除させる接続解除機構29と、流量調整操作部材28の閉栓位置での回転軸線方向への押動を規制する状態と規制解除状態とに切り換え可能の押動ロック手段30と、以下は図示を省略するが、流量調整操作部材28を押動状態に保持して開栓側への操作を規制する押動保持機構と、流量調整操作部材28が閉栓位置以外の位置にあるとき、この流量調整操作部材28の押動を規制する押動規制部材(突片ガイド用フランジ)を備え、かつ、接続解除機構29は、水流出口24へのホース継手23の接続に伴って、押動保持機構による流量調整操作部材28の押動保持を解除する押動保持解除機能を有する。
【0024】
かゝる構成の流量調整機能付き水栓22を備えた散水栓ボックス2では、閉栓位置で流量調整操作部材28を回転軸線方向に押動して、接続解除機構29によって継手23の接続を解除することで、散水器付きホース15の全体をボックス本体7から簡易に取り出せることから、ホース15を別の場所で使用する上で好適である。
【0025】
尚、図7に示すように、給水端末(この実施の形態では、給水管3のチーズ31に接続されたエルボ)4に流量調整機能付き水栓22を備える場合は、上記のブラケット21を省略して、ホース巻き取り片16をボックス本体7の壁体6内面に設けるようにしてもよい。
【0026】
また、上記の各実施の形態では、建屋のコンクリート布基礎などの鉛直面部1に埋設するタイプの散水栓ボックス2について説明したが、庭やテラスなどの水平面部に埋設するタイプに構成することも容易に可能である。
【0027】
尚、図4〜図7において、図1〜図3に示すものと同じ構成部材あるいは機能的に同じ構成部材に同符号を付して、重複の説明を避けている。
【0028】
【発明の効果】
以上説明したように、第1〜第4発明の何れの構成による散水栓ボックスにおいても、別途リールを用意することなく、散水や洗車等を簡易に行えることから、従来のように、リールの取り出しや保管の手間が一切不要となり、かつ、リールの保管スペースも要しないことから、収納庫等の使い勝手も良好となり、加えて、ホースを体裁良くボックス本体内に収納できることから、周囲の見栄えも良好に維持されることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 散水栓ボックスの正面図である。
【図2】 散水栓ボックスの縦断側面図である。
【図3】 散水栓ボックスの横断平面図である。
【図4】 単水栓をブラケットに備えた変形例のボックス本体内部の横断平面図である。
【図5】 流量調整機能付き水栓を備えた別の実施の形態によるボックス本体内部の正面図である。
【図6】 上記別の実施の形態による散水栓ボックスの横断平面図である。
【図7】 変形例の散水栓ボックスの横断平面図である。
【符号の説明】
4…給水端末、5…単水栓、6…壁体、7…ボックス本体、10…開閉蓋、15…ホース、16…巻き取り片、17,21…ブラケット、22…流量調整機能付き水栓。
Claims (4)
- 給水端末に接続された単水栓を囲うように設置される開閉蓋付きの散水栓ボックスであって、ボックス本体の壁体内面に取り付けられ、単水栓に接続されるホースを巻き取るため壁体内面から単水栓側に伸びる部分とこれよりボックス本体の開口側に折曲された部分よりなる断面L字型形状に形成されている複数の巻き取り片を、単水栓まわりに設けて成ることを特徴とする散水栓ボックス。
- 給水端末を囲うように設置される開閉蓋付きの散水栓ボックスであって、ボックス本体の壁体内面にブラケットを連設し、かつ、このブラケットに、給水端末に接続される単水栓を設けると共に、この単水栓に接続されるホースを巻き取るためブラケットからボックス本体の開口側に伸びる部分よりなるI字型形状に形成されている複数の巻き取り片を、ブラケットに対して単水栓まわりに設けて成ることを特徴とする散水栓ボックス。
- 給水端末に接続された流量調整機能付き水栓を囲うように設置される開閉蓋付きの散水栓ボックスであって、ボックス本体の壁体内面に取り付けられ、流量調整機能付き水栓に接続されるホースを巻き取るため壁体内面から流量調整機能付き水栓側に伸びる部分とこれよりボックス本体の開口側に折曲された部分よりなる断面L字型形状に形成されている複数の巻き取り片を、流量調整機能付き水栓まわりに設けて成ることを特徴とする散水栓ボックス。
- 給水端末を囲うように設置される開閉蓋付きの散水栓ボックスであって、ボックス本体の壁体内面にブラケットを連設し、かつ、このブラケットに、給水端末に接続される流量調整機能付き水栓を設けると共に、この流量調整機能付き水栓に接続されるホースを巻き取るためブラケットからボックス本体の開口側に伸びる部分よりなるI字型形状に形成されている複数の巻き取り片を、ブラケットに対して流量調整機能付き水栓まわりに設けて成ることを特徴とする散水栓ボックス。
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