JP4101556B2 - 立体計測システム、および、立体計測方法 - Google Patents

立体計測システム、および、立体計測方法 Download PDF

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Description

【0001】
本発明は、立体計測システム、および、立体計測方に関するものである。
【0002】
【発明の背景】
イメージセンサと光源を用いた、三角測量の原理に基づく立体計測が知られている。この立体計測においては、イメージセンサの各画素において受光した光について投影角度情報を取得することが必要となる。従来用いられている光切断法では、シート照明を用い、画像ごとに光源の投影角度を固定することによって、この情報を取得している。したがって、この方法においては、画像の空間分解能を上げるには、多量の画像が必要となる。換言すると、一般には、一つのシート画像(切断面)に一つのフレームを割り当てるため、立体計測には、多数のフレームが必要になる。このため、従来の光切断法では、計測に時間がかかるという問題があった。
【0003】
計測時間を短縮するために、光切断法専用のVLSIセンサの開発が行われてきている(文献1:A.Gruss, L.R.Carley and T.Kanade, "Integrated sensor and range-finding analog signal processor," IEEE J. Solid-State Circuits, vol. 26, no.3, pp.67-71, 1991.、文献2:S.H.Kang, S.S.Lee, K.S.Hong and O.H.Kim, "Digital range imaging VLSI sensor," IEICE Trans. Inf. &amp Syst., vol. E77-D, no.11, pp.1302--1305, 1994.、文献3 A.Yokoyama, K.Sato, T.Yoshigahara and S.Inokuchi, "Realtime range imaging using adjustment-free photo-VLSI---silicon range finder," IEEE Int. Conf. Intell. Robots and Systems, pp.1751-1758, 1994.)。これらの技術では、シート照明の投射角をイメージセンサの各画素で直接求めようとしている。
【0004】
しかしながら、光切断法自体では、背景光などの外乱の影響を除去するため、強力なシート光が必要となるという問題もある。また、シート照明の反射光の強度は、測定対象の反射率分布により変化してしまうため、精密な測定が難しいという問題もある。
【0005】
本発明は、前記の事情に鑑みてなされたものである。本発明は、測定対象の反射率分布や外乱などの影響を受けにくく、しかも、高速での立体計測が可能な立体計測システムおよびこれを用いた立体計測方法の提供を目的としている
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明の立体計測システムは、発光部と、参照信号生成部と、センサ部とを備え、ている。前記発光部は、「計測対象に対する投影角に応じて異なる位相であり、かつ、同じ周波数で強度変調された光」を照射する構成となっている。前記参照信号生成部は、前記光の変調周波数と同じ周波数の参照信号を生成するものとなっている。前記センサ部は、前記計測対象によって反射した前記光を受光し、受光した前記光の強度信号と前記参照信号との時間相関に基づいて、前記受光した光の位相を測定し、その位相に対応する投角を算出する構成となっている。
【0007】
前記参照信号は、二種類となっていてもよい。これら二種類の参照信号は、直交する位相関係にあることができる。
【0008】
前記参照信号は、三種類となっていてもよい。これら三種類の参照信号は、2π/3づつ位相が異なっていることができる。
【0009】
前記「計測対象に対する投影角に応じて異なる位相であり、かつ、同じ周波数で強度変調された光」は、光を並進モアレ縞に透過させることより生成されることができる。
【0010】
本発明の立体計測方法は、以下のステップを備えている。
(1)計測対象に対する投影角に応じて異なる位相であり、かつ、同じ周波数で強度変調された光を光源から測定対象へ照射するに際して、前記投影角の角度情報を位相成分として変調し、前記光を測定対象に照射するステップ、
(2)前記測定対象によって反射した前記光を受光し、受光した光の投影角度を、受光した光の位相に基づいて取得するステップ、
(3)前記投影角度に基づいて、前記測定対象の形状を取得するステップ。
【0011】
前記ステップ(2)において、前記受光した光の位相を、受光した光の強度信号と参照信号との時間相関に基づいて算出することができる。
【0012】
本発明に係る並進モアレ縞の生成装置は、第1の明暗パターンと第2の明暗パターンとを備えている。前記第1および第2の明暗パターンは、互いに重ねられている。さらに前記第1および第2の明暗パターンは、一方を他方に対して回転させることにより、並進するモアレ縞を生成する構成となっている。
【0013】
前記第1の明暗パターンにおける前記縞は、下記(a)式を満たしており、前記第2の明暗パターンにおける前記縞は、下記(b)式を満たしている構成とすることができる。
【0014】
ただし、
P,Q:N本の縞を示すインデックスであり、1〜Nまでの値を取る整数、
【0015】
本発明は、前記第1または第2の明暗パターンとしても表現できる。
【0016】
さらに、本発明の発光部は、立体計測システムに用いられるものであって、
前記発光部は、測定対象に光を照射するものであり、
前記光には、前記測定対象への投影角に応じた情報が前記光の時間変化に載せられている
構成となっている。
【0017】
本発明のセンサ部は、発光部を備えた立体計測システムに用いられるものであって、
前記発光部から測定対象に向けて照射され、かつ、前記測定対象により反射した光を受光するものであり、
さらに、前記受光した光の時間変化に載せられた「前記発光部から測定対象への投影角に応じた情報」を検出するものである
構成となっている。
【0018】
本発明に係る他の立体計測システムは、発光部とセンサ部とを備え、
前記発光部は、測定対象に光を照射するものであり、
前記光には、前記測定対象への投影角に応じた情報が前記光の時間変化に載せられており、
前記センサ部は、測定対象により反射した光を受光するものであり、
さらに、前記センサ部は、前記受光した光の時間変化に載せられた「前記発光部から測定対象への投影角に応じた情報」を検出するものである
構成となっている。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の第1実施形態に係る立体計測システムを以下に説明する。このシステムは、発光部1と、参照信号生成部2と、センサ部3とを主体として備えている(図1参照)。発光部1は、計測対象10における複数の領域に対して、投影角に応じて各々位相が異なる光を照射する構成となっている。より詳しくは、発光部1は、光源11とモアレ縞生成部(並進モアレ縞の生成装置に対応)12とを備えている。
【0020】
光源11は、対象10に向けて光を発生することができるものとなっている。光源11の種類は特に限定されないが、例えば、白熱灯、蛍光灯、LED、レーザである。
【0021】
モアレ縞生成部12は、第1の明暗パターン121と第2の明暗パターン122とを備えている(図2および図3参照)。これらのパターン121および122は、例えば、透明な板の表面や内部に形成できる。第1および第2の明暗パターン121および122は、それぞれ、面方向に延びる縞を有している。また、第1および第2の明暗パターン121および122どうしは、軸心を一致させた状態で重ねられている(図4参照)。明暗パターン121および122は、一方を他方に対して、面内において回転させることにより、並進する平行なモアレ縞を生成するように構成されている。この実施形態では、第1の明暗パターン121を第2の明暗パターン122に対して回転させるようになっている。
【0022】
前記のようなモアレを発生させるパターンの方程式は、次のように表される。下記(1)式は回転するパターン(この例ではパターン121)の方程式を示し、下記(2)式は固定パターン(この例ではパターン122)の方程式を示している。
【0023】
ここでは、y軸に平行な、間隔Dを有するモアレ縞が並進移動(平行なままで面内で移動)するものとしている。符号の意味は次の通りである。
φ:回転するパターンの回転角。
p,q:N本の縞を表すインデックス(1からNまでの整数値のいずれか)。
【0024】
前記式を以下において導出する。以下の説明においては、回転するパターンを回転パターン、固定するパターンを固定パターンと略称する。モアレ縞の解析法として、indicial equation法が知られている。これは、2つの曲線群
を重ねてできるモアレ縞が、
で与えられる、というものである。ただし、p、q、sは、曲線群の中から一つの曲線を定めるインデックスであり、整数値をとる。
【0025】
並進運動する平行モアレ縞は周期運動であるから、これを生成する回転パターンは、回転運動に対して周期的、すなわち回転対称性をもっていなければならない。回転パターンの角度方向の周期を(2π/N)とすると、このパターンを構成する縞の方程式は一般に、
と表せる。
【0026】
ただし、pはN本の縞を表すインデックスで、1からNまでの整数値をとる。φは回転パターン全体の回転角を表わす。また、ψは、半径方向への縞の変化を表す位相角であり、関数ψの選び方によって、様々なパターンを表わす。以下にいくつか例を示す。
【0027】
(放射状直線群)
【0028】
(不連続な放射状直線群)
ただしnは整数。
【0029】
(対数らせん群)
【0030】
(正弦波状曲線群)
ただし、C,rは定数。
【0031】
つぎに、固定パターンを表す縞の方程式を
とおく。
【0032】
Indicial Equation法によれば、式(7)と式(12)とで表される縞を重ねて生じるモアレ縞の方程式は、
により得られる。
【0033】
一方、このモアレ縞が、回転角φによって並進し、y軸に平行で、かつ、互いの間隔がDである直線群になるためには、式(13)が
という方程式を満たせばよい。
【0034】
式(13)と式(14)とを連立させると、
となる。これから、
【0035】
得る。これを
に代入すると、
を得る。これが求める固定パターンの縞の方程式となる。このようにして、回転パターンと固定パターンの方程式を導くことができる。
【0036】
図2〜4に示されているのは、放射状直線群による回転パターン、固定パターン、およびモアレ縞である。
【0037】
このときの曲線群の方程式は、
となる。
【0038】
放射状パターンを角速度Ωで回転させた場合、パターンが1ピッチ分回転するのに要する時間は、2π/NΩである。このとき変調光源の時間周波数(強度変調の周波数)ωは、
ω=NΩ
となる。また、この間に、モアレ縞はDだけ移動するので、モアレ縞の移動速度vは、
v=NDΩ/2π
と求められる。Nは一般に非常に大きくできるので、vを容易に大きくすることができる。つまり、パターンの回転速度を大きくしなくとも、光の強度信号の周波数を非常に大きくすることが可能となる。例えば、光の強度信号の周波数としては、1〜3kHzとすることができる。このときのパターンの回転数は、例えば3〜8Hzでよい。
【0039】
前記の説明から明らかなとおり、明暗パターンを構成する縞としては、種々のものがありうる。以下に例を挙げる。
【0040】
図5〜7には、不連続な放射状直線群による回転パターン、固定パターン、およびモアレ縞を示した。
【0041】
図8〜10には、対数らせん群による回転パターン、固定パターン、およびモアレ縞を示した。
【0042】
図11〜13には、正弦波状曲線群による回転パターン、固定パターン、およびモアレ縞を示した。
【0043】
図14〜16には、色分布を有する放射状直線群による回転パターン、固定パターン、およびモアレ縞を示した。この例では、固定パターン側に、位相(回転角)に応じて、時計方向に、青、水色、緑、黄色、赤、ピンク、青の順で色彩が付されている。このようにすると、色のパターンが並進するモアレとすることができる。なお、これらの例においては、全てN=120となっている。
参照信号生成部2は、光電変換素子の一種としてのフォトダイオード21と、移相器22とを備えている。フォトダイオード21は、モアレ縞生成部12を通過した光を受光して、電流または電圧(参照信号)に変換するようになっている。したがって、モアレ縞生成部12を通過した光の強度が一定の周期で変化していれば、一定の周波数を有する参照信号を得ることができる。
【0044】
移相器22は、参照信号の位相を90°シフトさせるものである。これにより、移相器22は、元の参照信号をsin波とすれば、互いに直交する波であるsin波とcos波とを、二種類の参照信号として出力できるようになっている。
【0045】
センサ部3は、センサ本体31と、ADコンバータ32と、コンピュータ33とを備えている。センサ本体31は、レンズ311と受光素子(図示せず)とを備えている。レンズ311は、対象10からの反射光を集束して受光素子に照射するようになっている。受光素子は、各画素に対応して配置されている。センサ本体31は、各受光素子により受光された光の強度信号と参照信号との時間相関を、相関出力として出力する。このようなセンサ本体31は、特開平10−281868に開示されているので、ここでは詳細な説明を省略する。
【0046】
ADコンバータ32は、センサ本体31からのアナログ出力をディジタル信号に変換するものである。コンピュータ33は、ADコンバータ32から送られたディジタル信号を処理して、受光した光の位相および投影角を算出し、さらに、これらに基づいて、立体の形状を算出するようになっている。算出方法については後述する。このようなデータの処理を行うプログラムは、本明細書の記載に基づけば自明なので、それについての説明は省略する。
【0047】
つぎに、本実施形態のシステムの動作について説明する。始めに、発光部1の光源11から対象10に向けて光を照射する。このとき、光は、モアレ縞生成部12を通過する。一方、モアレ縞生成部12においては、第2の明暗パターン(固定パターン)122に対して、第1の明暗パターン(回転パターン)121を回転させておく。これにより、モアレ縞生成部12において、並進する平行なモアレ縞を形成することができる。したがって、モアレ縞生成部12を通過した光は、ある一定の領域に着目すれば、一定の周波数で強度変調されることになる。さらに、光の変調周波数の位相は、モアレ縞の変化に従って、隣接する領域において、ずれていることになる。
【0048】
対象10に照射された光は、対象10により反射して、レンズ311を介して、センサ本体31により受光される。受光された光の強度変化は、センサ本体31の受光素子により、電圧または電流の変化に変換される。したがって、隣接する画素における光の強度変化の位相は、互いに異なっていることになる。光の強度変化を示す電気信号は、センサ本体31により、参照信号との時間相関が計算されて出力される。この出力は、ADコンバータ32によりディジタル信号に変換されて、コンピュータ33に送られる。
【0049】
つぎに、主にコンピュータ33において行われる立体計測の処理内容を説明する。まず、原理について説明する。前提として、座標系を図17のように設定する。要するに、立体の測定は、三角測量の原理に基づいて、センサ部3から測定対象の各点までの距離を計測するものである。
【0050】
測定対象10に照射された光をセンサ部3で撮像すると、撮像された画像上では、測定点に対応する光点が求められる。光点と、レンズ311の中心とを結ぶ直線が視線となる。視線と、光線と、基線とは、三角形を構成する。ここで光源11の位置とセンサ本体31の位置とを固定すれば基線は固定される。よって、光線を照射した方向と視線の方向を知ることができれば、前記三角形が決定され、光線があたっている点の位置を知ることができる。つまり、センサ本体31と光源11とが成す一辺の長さと、その両端の角(光の発射方向と、センサ本体31から見た視線の方向)とにより、三角形の三辺がわかる。さらには、センサ本体31と対象10とが成す辺の長さも算出できる。つまり、センサ本体31における画像上(つまり受光素子が配列された平面上)の点(x,y)上での奥行き情報(センサ本体31から対象物までの距離情報)は、
と幾何学的に求まる。
【0051】
ここで、図17に示すように、符号θは、点(x,y)に光源11からの光が当たっているときの、光線と基線とのなす角、符号Lは、光源11とセンサ本体31との距離、符号Fは、レンズ311とセンサ本体31の撮像面または受光素子との距離を示している。
【0052】
次に、具体的な計算方法について説明する。この実施形態では、光源から角度θの方向に投影された光は、
のように表される。すなわち、この光においては、投射角θの情報が位相項に載せられている。これは、位相を投射角θで変調したと表現することもできる。
【0053】
図18を参照して、この点をさらに説明する。ある角度に対応する領域Aに着目すると、その領域では、ある時間周波数で、光の強度が変化する。なお、図中tは時間経過を示す。一方、領域Aとは異なる角度に対応する領域Bに着目すると、この領域では、領域Aの場合と同じ周波数で光の強度が変化している。ただし、角度に対応して、位相が異なっている。
【0054】
このとき、センサ本体31の画素(i,j)に入力する光の強度fij(t)は、背景光および対象表面の反射率を考慮すると、次のように表せる。
(式4)
ただし、Rijは表面反射係数、Iは背景光の強度である。
【0055】
これに対し、センサ部3では、1フレーム時間T内において入力強度fij(t)と外部参照信号
との時間相関を生成する。
まず、参照信号
に対する画素(i,j)からの、センサ本体31の相関出力は
と書ける。ただし、
とおいた。したがって、相関出力において位相ψ(θij)の項が抽出できたことになる。一方、参照信号
についても同様に
を得る。
【0056】
以上の相関出力の対
より、コンピュータ33を用いて、
位相ψij
のように求められる。この演算により、Aijの項が相殺されるので、位相の情報は、反射係数Rijと背景光の強度の影響を受けないという利点がある。ここで、ψはθの既知の関数なので、画素(i,j)で観測される投影角θijは、逆関数を取ることにより
のように容易に得られる。
【0057】
このθijから奥行き情報hijを得るには、図17より、
とすればよい。δxは、センサ本体31の受光素子における画素間隔である。
【0058】
このように、本実施形態のシステムによれば、1フレームで全画素における光源の角度を取得しうるという利点がある。
【0059】
本実施形態のシステムの利点は、下記の通りである。
(1)光源の投射角情報を変調信号の位相に符号化しているため、対象の反射率分布の影響をうけにくい。
(2)光源の投射角情報を、モアレ縞を用いて高い時間周波数の信号に変調し、その後復調しているため、背景光の影響をうけにくい。
(3)全画素における光源投射角を、1フレームで取得しうる。
(4)位相変調を用いているので、シート光を用いる技術に比べて、比較的に弱い光強度であっても、光源の角度情報を容易に取得しうる。
【0060】
つぎに、本発明の第2実施形態における立体計測システムについて説明する。前記第1実施形態では、参照信号として、直交する二つの信号
を用いた。
【0061】
この第2実施形態では、参照信号として2π/3づつ位相が異なる三種類の信号を用いる。例えば、
という三つの信号を用いることができる。この三つの参照信号と、光入力信号fij(センサ本体31の画素における入力信号)との相互相関を取ることにより、光変調信号の位相を算出できる。この例においても、センサ本体31において、参照信号と光入力信号との相互相関の計算を行い、相関出力をADコンバータ32によってディジタル信号に変換してから、コンピュータ33に送っている。コンピュータ33では、相関出力から位相が算出される。算出式は下記の通りである。
【0062】
ここで、
である。
【0063】
前記のような参照信号は、移相器22の構成を適宜に変更することにより、容易に得ることができる。
【0064】
第2実施形態のシステムによれば、三相での時間相関を取得しているので、1フレームでの復調が一層容易となるという利点がある。その理由は、三相型の場合、本実施形態のセンサ本体31によれば、入力信号と、三相の参照信号との相関出力を、一度に得ることができるからである。センサ本体31に入力される参照信号の位相差の和は、一定(2π)となる。例えば、三相であれば、2π/3づつ位相が異なる参照信号を入力する。このため、入力信号と三相の参照信号との相関を一度に得ることが可能となる。一方、二相の場合は、2π/2=πだけ位相が異なる2信号(つまり+sin(x)および−sin(x))を入力することでsin波と入力信号の相関をまず取得する。さらに、もう一種類の信号としての+cos(x)および−cos(x)と入力信号との相関を取得する。このため、二相の場合は計算ステップが多くなってしまい、2フレームが必要となることがある。
【0065】
なお、前記実施形態および実施例の記載は単なる一例に過ぎず、本発明に必須の構成を示したものではない。各部の構成は、本発明の趣旨を達成できるものであれば、上記に限らない。
【0066】
たとえば、前記した各実施形態における構成要素は、機能要素として存在していればよく、装置または部品としては、他の要素と統合されていてもよく、また、複数の部品によって一つの要素が実現されていてもよい。さらに機能要素の実現方法としては、ハードウエアを用いても、コンピュータソフトウエアを用いてもよい。
【0067】
また、前記実施形態において示したモアレ縞生成部(モアレ生成装置)は、立体計測システム以外の用途に用いることも可能である。要するに、並進する平行なモアレ縞を生成する用途であれば、このモアレ生成装置を利用することができる。
【0068】
また、前記実施形態では、「投影角に応じて位相が異なり、かつ同じ周波数で強度変調された光」を、並進するモアレ縞によって生成しているが、モアレを利用することは必須ではない。例えば、予め一定の周期で明暗パターンを形成しておき、そのパターンを高速移動させ、そこに光を透過させることによって、前記のように強度変調された光を得ることも、原理的には可能である。
【0069】
さらに、前記実施形態では、光源から測定対象への投影角の情報を、光強度信号の位相に載せているが、これに限らず、光強度信号の周波数(波長)や波形に載せることも可能である。この場合、受光した光の波長や波形は、前記した実施形態のセンサ部により解析できる。さらには、光自体の波長に載せることも、光波長の変換器を用いることで可能である。要するに、受光した光を解析することによってその光の投影角を知ることができればよい。
【0070】
さらに、前記実施形態においては、センサ部において、特開平10−281868に開示されたセンサ本体31を用いたが、これに限らず、従来から知られているイメージセンサをセンサ本体として用いてもよい。この場合には、処理速度が低下する可能性がある。
【0071】
また、前記した実施形態においては、モアレ縞を形成する明暗パターンを、ある面内において延長した構成としたが、明暗パターンは、立体的にうねっていてもよい。要するにモアレ縞を形成できる構成であればよい。
【0072】
【発明の効果】
本発明の立体計測システムおよび立体計測方法によれば、測定対象の反射率分布や外乱などの影響を受けにくい。しかも、高速での立体計測が可能となる。さらに、本発明の並進モアレ縞生成装置によれば、この立体計測システムに好適な並進モアレ縞を作り出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る立体計測システムの概略的な構成を示す説明図である。
【図2】本発明の一実施形態のモアレ生成部における回転パターンの説明図である。
【図3】本発明の一実施形態のモアレ生成部における固定パターンの説明図である。
【図4】本発明の一実施形態のモアレ生成部において発生したモアレの説明図である。
【図5】本発明の一実施形態のモアレ生成部における回転パターンの説明図である。
【図6】本発明の一実施形態のモアレ生成部における固定パターンの説明図である。
【図7】本発明の一実施形態のモアレ生成部において発生したモアレの説明図である。
【図8】本発明の一実施形態のモアレ生成部における回転パターンの説明図である。
【図9】本発明の一実施形態のモアレ生成部における固定パターンの説明図である。
【図10】本発明の一実施形態のモアレ生成部において発生したモアレの説明図である。
【図11】本発明の一実施形態のモアレ生成部における回転パターンの説明図である。
【図12】本発明の一実施形態のモアレ生成部における固定パターンの説明図である。
【図13】本発明の一実施形態のモアレ生成部において発生したモアレの説明図である。
【図14】本発明の一実施形態のモアレ生成部における回転パターンの説明図である。
【図15】本発明の一実施形態のモアレ生成部における固定パターンの説明図である。
【図16】本発明の一実施形態のモアレ生成部において発生したモアレの説明図である。
【図17】図1のシステムにおいて、計測の原理を説明するための説明図である。
【図18】モアレ縞の位相変化を示す説明図である。
【符号の説明】
10 測定対象
1 発光部
11 光源
12 モアレ縞生成部(並進モアレ縞の生成装置)
121 第1の明暗パターン(回転パターン)
122 第2の明暗パターン(固定パターン)
2 参照信号生成部
21 フォトダイオード
22 移相器
3 センサ部
31 センサ本体
32 ADコンバータ
33 コンピュータ

Claims (6)

  1. 発光部と、参照信号生成部と、センサ部とを備え、
    前記発光部は、計測対象に対する投影角に応じて異なる位相であり、かつ、同じ周波数で強度変調された光を照射する構成となっており、
    前記参照信号生成部は、前記光の変調周波数と同じ周波数の参照信号を生成するものとなっており、
    前記センサ部は、前記計測対象によって反射した前記光を受光し、受光した前記光の強度信号と前記参照信号との時間相関に基づいて、前記受光した光の位相を測定し、その位相に対応する投角を算出する構成となっている
    ことを特徴とする立体計測システム。
  2. 前記参照信号は、二種類とされており、これら二種類の参照信号は、直交する位相関係にあることを特徴とする請求項1記載の立体計測システム。
  3. 前記参照信号は、三種類とされており、これら三種類の参照信号は、2π/3づつ位相が異なっていることを特徴とする請求項1記載の立体計測システム。
  4. 前記計測対象に対する投影角に応じて異なる位相であり、かつ、同じ周波数で強度変調された光は、光を並進モアレ縞に透過させることより生成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の立体計測システム。
  5. 以下のステップを備える立体計測方法:
    (1)計測対象に対する投影角に応じて異なる位相であり、かつ、同じ周波数で強度変調された光を光源から測定対象へ照射するに際して、前記投影角の角度情報を位相成分として変調し、前記光を測定対象に照射するステップ、
    (2)前記測定対象によって反射した前記光を受光し、受光した光の投影角度を、受光した光の位相に基づいて取得するステップ、
    (3)前記投影角度に基づいて、前記測定対象の形状を取得するステップ。
  6. 前記ステップ(2)において、前記受光した光の位相は、受光した光の強度信号と参照信号との時間相関に基づいて算出されることを特徴とする請求項5記載の立体計測方法。
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