JP4099150B2 - 糖類由来ポリオール及びその製造方法並びにポリウレタン発泡体 - Google Patents

糖類由来ポリオール及びその製造方法並びにポリウレタン発泡体 Download PDF

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Description

この発明は、デンプン等の糖類物質由来の有用なポリオール及びその製造法並びに該糖類由来ポリオールを原料に用いたポリウレタン、ポリウレタン発泡体に関する。この発明の糖類由来ポリオールは、反応性、相溶性、発泡適正に優れており、高独立気泡率、高強度物性が要求される断熱材、建材、家具、内装材、自動車部材等の分野で用いられる硬質ポリウレタン発泡体の製造原料として特に好適である。
プラスチック発泡体は、包装材、建材、家具、寝具、自動車等において断熱材、緩衝材、遮音材などとして広く使われている。プラスチック産業が繁栄する一方で、石油資源の枯渇等の資源問題、更には石油製品の消費により二酸化炭素放出量が増加する等の環境問題が近年クローズアップされてきており、石化原料の代替としてバイオマスをプラスチック材料として利用する開発研究が行われるようになってきている。バイオマスは動植物・微生物等の営みにより生産される資源であり、永続的であると共にカーボンニュートラルな資源であることから、バイオマスをプラスチック化する技術の実用化は急務になっている。
このようなバイオマスを利用したプラスチックの製造方法のひとつに、木材等のリグノセルロース物質またはデンプン等の糖類などの植物系バイオマスを、ポリエチレングリコール等のエチレンオキサイド系ポリエーテルポリオール、エチレングリコール、グリセリン等の親水性多価アルコール、又はポリカプロラクトンポリオール等のポリエステルポリオールと混合して酸触媒の存在下100〜200℃で加熱するという方法で液化した後、該液化物をポリオールとし、整泡剤、発泡剤等の存在下でポリイソシアネート化合物と反応させることにより、ポリウレタン発泡体を製造することが提案されている(例えば特許文献1、2参照)。バイオマスを液化する際に、ポリオキシエチレングリコールを主体とする溶媒が用いられており、これらの溶媒は、バイオマスとの親和性が高く、また、加熱反応中も比較的安定であるため液化能力に優れており、バイオマスを短時間で液状化することができる。
特開平6−226711号公報(請求項1〜4) 特開平8−225653号公報(請求項1〜2、段落0015)
しかしながら、ポリオキシエチレングリコールを主反応溶媒に用いたバイオマス液状化物(バイオマス由来ポリオール)は、溶媒及びバイオマスに起因して親水性が高くなりすぎるという特徴があった。このような親水性が高くなりすぎる問題は、リグニン等の疎水性成分を含むリグノセルロースよりも、デンプン等の炭水化物を主成分とする糖類物質を使用する場合において特に顕著であった。
ウレタン発泡体はポリオールとポリイソシアネートとの三次元架橋反応により形成されるが、殆どの場合、ポリオール成分は発泡体の目的物性に応じて2種以上の成分を使用する。従って、バイオマス由来ポリオールからポリウレタン発泡体を製造する際にも、各種の用途に対応するために、バイオマス由来ポリオールを多種多様の合成系ポリオールと併用する必要がある。しかし、これら合成系ポリオール成分は通常親油性であるため、親水性の高いバイオマス由来ポリオールとは相溶性が悪いので、合成系ポリオールとバイオマス由来ポリオールとを混合したポリオール混合液は、長期保存中に分離を生じたり、バイオマス由来ポリオール中のバイオマス液化成分が混合後にタール状に析出する等の問題があった。また、相溶性の問題はポリオール間のみならず硬化剤であるポリイソシアネート、有機発泡剤との間にも存在するため、発泡系の均一性・安定性が悪く、生成発泡体が不均一になったり、物性が不十分であったり、高独立気泡性の発泡体が得られなくなる等の問題も生じていた。また、発泡剤においても、代替フロン等をはじめとする揮発性有機溶剤との相溶性が悪く、主に、水を発泡剤に利用していたが、元来、水発泡の断熱材は熱伝導率の低い有機溶剤を用いた独立気泡断熱材と比較して断熱性能が劣るため、従来のバイオマス由来ポリオールは、高断熱材発泡体用のポリオールとしては不適であった。このような問題を抱えていることから、従来の方法で得られた液化物をポリウレタン製造用のポリオールとして実用に供しようとしても汎用性に非常に乏しく、現実的には特殊な用途でしか使用できないものであった。
バイオマス由来ポリオールの親水性を低減するために、発明者らは液化反応の際、疎水性の多価アルコールを使用することを検討したが、例えばポリオキシプロピレングリコール(PPG)等の非エチレンオキサイド系多価アルコール類は、一般に、バイオマスと相溶性、反応性が悪いために、液化反応は不均一に進み、その結果、一部が固体状で残ったり、バイオマス液化物と多価アルコールが2相に分離してしまい、バイオマスの液化溶媒としては到底利用することはできなかった。
一方、ポリカプロラクトン等のポリエステルポリオールを液化溶媒に用いて得られたバイオマス由来ポリオールは、相溶性については改善されるものの、ポリエーテルポリオールを使用する場合より粘度が高くなり、高温条件下など特定の条件でしか利用できない。また、総じてポリエーテル系ポリオールより高価であるため、バイオマス由来ポリオールの価格も高くなってしまい、到底実使用に供することはできなかった。
また、ポリオキシエチレングリコールやポリカプロラクトン等の多価アルコールは主に一級水酸基を有するので、これらの多価アルコールを用いて得られたバイオマス液化物は、一級水酸基に富むポリオールとなりやすいという問題がある。ポリウレタン発泡体は、ポリオールとポリイソシアネートの混合後、硬化するまでに泡の発生・成長・安定・崩壊までを整泡剤、触媒等の組み合わせで制御することにより形成するが、一級水酸基はイソシアネートとの反応性に富むため、硬化反応時間が早く、その結果、バイオマス由来ポリオールは選択範囲の狭い特定の処方においてのみ発泡体を形成するものとなり、非常に取り扱い難いものであった。
この発明は、かかる技術的背景に鑑みてなされたものであって、多種多様なポリオール成分との相溶性に優れると共に、反応性及び発泡適性に優れた糖類由来ポリオール及びその製造方法、並びに該糖類由来ポリオールを原料に用いたポリウレタン、ポリウレタン発泡体を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明者は鋭意研究の結果、エチレンオキサイド単位を含まないアルコールであっても、アルコールの分子量が特定範囲であって且つその水酸基価の範囲が特定範囲であれば、デンプン等の糖類物質と均一に反応し、かつ得られた反応生成物(糖類由来ポリオール)は良好な相溶性、反応性、発泡適性を有することを見出すに至り、この発明を完成した。即ち、本発明は以下の手段を提供する。
[1]デンプン等の糖類と、アルコール類とを、酸触媒存在下で液化反応させて糖類由来ポリオールを製造する方法において、
前記アルコール類として、下記一般式(I);
Figure 0004099150
(但し、式中R1 は炭素数2以上の脂肪族炭化水素骨格又は芳香族の炭化水素骨格を示し、R2 は炭素数3以上の脂肪族炭化水素骨格を示し、nは2以上の整数、xは1以上の整数、mは1以上n以下の数を示す)で表され、分子量が150〜600であり、水酸基価が250〜1300mgKOH/gである多価アルコールを30質量%以上含有してなるアルコール類を用いることを特徴とする糖類由来ポリオールの製造方法。
[2]前記一般式(I)で表される多価アルコールの分子量が200〜450であり、水酸基価が350〜900mgKOH/gである前項1に記載の糖類由来ポリオールの製造方法。
[3]前記アルコール類として、前記一般式(I)で表される多価アルコールとともに、2個以上の水酸基を有する分子量150未満の多価アルコールを含有してなるアルコール類を用いる前項1または2に記載の糖類由来ポリオールの製造方法。
[4]前記液化反応における糖類の脱水率が5〜30%である前項1〜3のいずれか1項に記載の糖類由来ポリオールの製造方法。
[5]前項1〜4のいずれか1項に記載の製造方法により得られた糖類由来ポリオール。
[6]前項1〜4のいずれか1項に記載の製造方法により得られた水酸基価280〜550mgKOH/gの糖類由来ポリオール。
[7]前項5または6に記載の糖類由来ポリオールまたは前項5または6に記載の糖類由来ポリオールを含有したポリオール組成物と、ポリイソシアネートとを反応させることにより得られたポリウレタン。
[8]前項5または6に記載の糖類由来ポリオールまたは前項5または6に記載の糖類由来ポリオールを含有したポリオール組成物と、ポリイソシアネートとを発泡剤の存在下で反応させることにより得られたポリウレタン発泡体。
[9]独立気泡率が70%以上である前項8に記載のポリウレタン発泡体。
[10]前項8または9に記載のポリウレタン発泡体からなる断熱材。
[11]前項8または9に記載のポリウレタン発泡体を芯材に用いて構成されたラミネートボード又はパネル。
[1]の発明では、一般式(I)で表され、分子量が150〜600、水酸基価が250〜1300mgKOH/gである多価アルコールを30質量%以上含有してなるアルコール類を用いているから、得られた糖類由来ポリオールは、他のポリオールとの相溶性に優れると共に、反応性及び発泡適性に優れたものとなる。
[2]の発明では、一般式(I)で表される多価アルコールの分子量が200〜450であり、水酸基価が350〜900mgKOH/gであるから、糖類との反応性をより向上させることができる利点がある。
[3]の発明では、アルコール類として、2個以上の水酸基を有する分子量150未満の多価アルコールを併用しているので、アルコール類と糖類との反応性がさらに向上すると共に、その反応の均一性も向上する。
[4]の発明では、液化反応における糖類の脱水率が5〜30%であるから、得られた糖類由来ポリオールは、反応系において分離、沈殿を生じることがないし、かつ十分な反応性を備えたものとなる。
[5]の発明では、他のポリオールとの相溶性に優れると共に、反応性及び発泡適性に優れた糖類由来ポリオールが提供される。
[6]の発明では、この糖類由来ポリオールをポリイソシアネートと反応させて得た発泡体の架橋密度が大きくなるのでポリウレタン発泡体として十分な強度及び優れた寸法安定性を確保できる。
[7]の発明では、良好な物性を備えた安価なポリウレタンが提供される。
[8]の発明では、良好な発泡体物性を備えた安価なポリウレタン発泡体が提供される。
[9]の発明では、高い断熱性を確保することができるので、例えば断熱材として好適に用いられる。
[10]の発明では、高い断熱性を備えた断熱材が提供される。
[11]の発明では、高品質のラミネートボードまたはパネルが提供される。
この発明において出発原料として用いる糖類としては、特に限定されるものではないが、例えば、米・小麦・トウモロコシ等の穀類、サツマイモ・ジャガイモ等のイモ類、デンプン、ショ糖、ブドウ糖等の他、溶解パルプ、古紙等のセルロース物質、或いはその他の炭水化物を主成分として含有する物質等が挙げられる。これらの中でも、デンプン又はデンプンを主成分とする糖類物質を用いるのが、反応性、品質安定性及びコストの面から、特に好ましい。前記糖類としては、エステル化、エーテル化、酸化等の変性されたものを使用しても良い。
糖類の液化に用いるアルコール類としては、下記一般式(I);
Figure 0004099150
(但し、式中R1 は炭素数2以上の脂肪族炭化水素骨格又は芳香族の炭化水素骨格を示し、R2 は炭素数3以上の脂肪族炭化水素骨格を示し、nは2以上の整数、xは1以上の整数、mは1以上n以下の数を示す)で表され、分子量が150〜600であり、水酸基価が250〜1300mgKOH/gである多価アルコール(以下、「多価アルコールA」という)を30質量%以上含有してなるアルコール類を用いる。
前記多価アルコールAとしては、具体的には、特に限定されるものではないが、例えば、ポリオキシプロピレングリコール等の2価アルコール、トリメチロールプロパン、グリセリン等の開始剤にプロピレンオキサイドが付加された3価アルコール等が挙げられる。前記多価アルコールAは、1種のみ使用するものとしても良いが、種類、分子量のうち少なくともいずれか1つが異なる2種類以上を混合して使用しても良い。前記多価アルコールAを2種以上混合して使用した場合には、反応性、反応生成物の粘度、水酸基価、発泡適性等を調整しやすい利点がある。
糖類の液化に用いるアルコール類における前記多価アルコールAの含有率(アルコール類全量に占める多価アルコールAの割合)が30質量%未満では、得られる糖類由来ポリオールは、汎用合成系ポリオール、硬化剤であるイソシアネート、発泡剤等との相溶性が低いものとなり、ポリウレタン原料としての適性が不十分になる。より良好な発泡適性及び発泡体物性を得るために、アルコール類における多価アルコールAの含有率は50質量%以上とするのが好ましく、特に好ましいのは70質量%以上である。
前記多価アルコールAとしては、その分子量が150〜600であり、かつ水酸基価が250〜1300mgKOH/gであるものを用いる。水酸基価が250mgKOH/g未満又は分子量が600を超えると、糖類への浸透性・反応性が低く液化能力に乏しく、液化反応が不完全になる又は液化生成物が分離する傾向がある。一方、分子量が150未満又は水酸基価が1300mgKOH/gを超えると、相溶性向上効果が不十分であり、得られたバイオマス由来ポリオールと、合成系ポリオール、イソシアネート、発泡剤等との均一な混合が困難となり、良好な発泡性が得られないし、良好な物性を備えた発泡体が得られない。中でも、前記多価アルコールAとしては、その分子量が200〜450であり、かつ水酸基価が350〜900mgKOH/gであるものを用いるのが、糖類との反応性に特に優れている点で、好ましい。
前記水酸基価とは、試料1gから得られるアセチル化物に結合している酢酸を中和するのに必要な水酸化カリウムのmg数のことであり、フタル酸エステル化法により測定された値である。
この発明において、糖類の液化に用いるアルコール類としては、前記多価アルコールAとともに、2個以上の水酸基を有する分子量150未満の多価アルコールを含有してなるアルコール類を用いるのが好ましい。即ち、前記多価アルコールAとともに、2個以上の水酸基を有する分子量150未満の多価アルコール(以下、「多価アルコールB」という)を併用するのが好ましい。この多価アルコールBは、糖類への親和性が高く、反応性にも富むので、糖類物質との反応の速度及び反応の均一性を向上させることができる。前記多価アルコールBとしては、具体的には、特に限定されるものではないが、例えばプロピレングリコール、ジプロピレングリコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、1,2,6−ヘキサントリオール等が挙げられる。この多価アルコールBの使用量は、液化溶媒であるアルコール類全量の40質量%以下にするのが好ましい。40質量%を超えると、得られる糖類由来ポリオールの合成系ポリオール等との相溶性が低下するし、また低分子成分含有量が多くなることで良好なポリウレタン発泡体が得られなくなるので、好ましくない。より良好な発泡適性および発泡体物性を得るために、前記多価アルコールBの使用量は、アルコール類全量の30質量%以下にするのが特に好ましい。
前記アルコール類としては、前記多価アルコールA及び前記多価アルコールBの他に、糖類物質の特性、反応工程及び糖類由来ポリオールの使用目的に応じて、さらに他のアルコール類を併用することができる。ここで言う他のアルコール類(以下、「アルコールC」という)としては、特に限定されるものではないが、例えばペンタノール、ヘキサノール、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等の1価アルコール、ポリオキシエチレングリコール等のオキシエチレン系のポリエーテルタイプポリオール、二塩基酸とグリコール類から得られる重縮合型ポリエステルタイプポリオール、環状エステル開環重合によって得られるラクトン系ポリエステルポリオール等があげられる。前記アルコールCとしては、分子量3000以下のものを用いるのが好ましい。
糖類を液化する際、前記アルコール類以外に、必要に応じて、変性剤、希釈剤等を添加しても良い。これら添加剤の種類、添加量は特に限定されない。例えば変性剤としてはε―カプロラクトン、ラクチド等の環状エステル等が挙げられ、希釈剤としては水、メタノール、アセトン、プロピレンカーボネート等が挙げられる。これら変性剤、希釈剤を添加する時期は特に制限がなく、液化反応前、液化反応途中、液化反応完了後のいずれの時期に添加しても良い。
糖類物質の液化反応の際、糖類物質100質量部に対して、前記アルコール類を20〜1000質量部混合するのが好ましい。20質量部未満では、反応系の均一性が悪くなるし、反応の粘度も高いので、反応生成物の品質管理及び実使用が困難になるので、好ましくない。一方、1000質量部を超えると、液化反応に支障はないものの、余剰な反応試薬を使用することで工程の効率が悪くなるので、好ましくない。中でも、糖類物質100質量部に対して、前記アルコール類を50〜500質量部混合するのが特に好ましい。
なお、本発明に言う「糖類由来ポリオール」とは、糖類とアルコール類との反応(液化反応)により得られた水酸基を含有する反応生成物のことである。糖類の液化反応に関与せず、反応後に糖類液化物(糖類由来ポリオール)と共存する未反応アルコール等を含んでいても良い。勿論、糖類由来ポリオールの含有率を高めるために、未反応アルコール等を減圧蒸留等の方法によって除去されていても良い。
この発明において、液化反応条件としては、液化反応の方法・装置などにより適宜選択すれば良いが、反応温度は80〜200℃に設定するのが好ましく、特に好適なのは100〜180℃である。また、反応時間は3〜300分に設定するのが好ましく、特に好適なのは5〜120分である。反応装置としては、連続式液化装置、バッチ式液化装置、半連続バッチ式液化装置等、公知の装置及び方法はすべて使用できる。
この発明において、液化反応は酸触媒の存在下で行うのが好ましく、また液化反応は常圧で行うのが好ましい。酸触媒としては、無機酸、有機酸、ルイス酸等が挙げられ、中でも、硫酸、燐酸、塩酸、トルエンスルホン酸、フェノールスルホン酸、塩化アルミニウム、塩化亜鉛、三フッ化ホウ素を用いるのが好ましい。酸触媒添加量は、糖類の量に対して0.05〜30質量%に設定するのが好ましい。添加量が30質量%を超えると、糖類物質に高度脱水等の過剰反応が起こり、ポリオールとしての機能が低下する傾向があるので好ましくないし、0.05質量%未満では、液化反応が不十分となり固形物のまま残存する傾向があるので好ましくない。中でも、酸触媒添加量は、糖類の量に対して0.1〜20質量%に設定するのがより好ましく、特に好ましいのは0.3〜10質量%である。
前記液化反応は主に糖類の加溶媒分解反応であるが、それと同時に糖類物質の脱水、酸化反応も起こる。糖類は本来多くの水酸基をもつ高極性物質であるが、これらの反応により糖類は親油性の多価アルコールと反応するとともに水酸基が減少し、親水性が低減してポリウレタン反応に適する極性及び水酸基価を有した糖類由来ポリオールとなる。ただ、これらの脱水反応が過剰に起こると、硬質ポリウレタン発泡用ポリオールとしての反応性が不十分となり良好なポリウレタン発泡体を製造するのが困難となる。良好な物性を有するポリウレタン発泡体を得るためには、液化反応における糖類の脱水率は5〜30%であるのが好ましい。脱水率は以下の式により算出される。
脱水率(%)=(液化反応中に生成する水分量)/(糖類仕込み量(乾燥ベース)−未反応糖類量)×100=(液化反応後の系中の全水分量−液化反応前の系中の全水分量(主に糖類の含水量))/(糖類仕込み量(乾燥ベース)×糖類反応率)×100
なお、糖類反応率は、液化反応生成物中の未反応固形糖類をろ別、乾燥し、定量して求められる。
糖類の脱水率が5%未満では、糖類の反応が不十分であるために、糖類由来ポリオールを他のポリオール(1ないし複数)および/またはポリイソシアネートと混合する際に該糖類由来ポリオールが分離したり沈殿したりすることがあるので好ましくない。一方、脱水率が30%を超えると、糖類由来ポリオールの分子内/分子間の脱水反応が過剰に起こり水酸基価が極端に低下するとともに、粘度の上昇あるいはゲル化を起こす傾向があるので、好ましくない。また、脱水率が30%を超えると、硬質ポリウレタンの原料として反応性が低く、所望する架橋密度および強度が得られない傾向があるので、好ましくない。中でも、前記液化反応における糖類の脱水率は10〜20%であるのがより好ましい。
得られた糖類由来ポリオールの水酸基価は、良好な硬質ポリウレタン発泡体を得る観点から、280〜550mgKOH/gであるのが好ましい。280mgKOH/g未満では、発泡体の架橋密度が低く硬質ポリウレタン発泡体として所望する強度及び寸法安定性を得にくい傾向があるので好ましくない。一方、550mgKOH/gを超えると、糖類由来ポリオールの相溶性が低下して他の発泡配合成分と分離したり、またポリイソシアネートとの反応における発熱量が大きく発泡体に焦げ跡(スコーチ)等の欠陥が発生しやすくなるので、好ましくない。中でも、得られた糖類由来ポリオールの水酸基価は、300〜500mgKOH/gであるのがより好ましい。この水酸基価は、フタル酸エステル化法により測定された値である。
前記得られた糖類由来ポリオールは、例えば、アルカリ性物質を用いて酸触媒を中和した後、ポリウレタン製造用ポリオールとして使用することができる。この糖類由来ポリオールに含有される水分及び中和塩等の不純物は、必要に応じて減圧又は/及びろ過等の方法により除去してもよい。
本発明の糖類由来ポリオールを用いてポリウレタン又はポリウレタン発泡体を製造するに際し、糖類由来ポリオールをポリオール成分として単独で使用しても良いが、糖類由来ポリオールに1種または2種以上の他のポリオール(例えば合成系ポリウレタン発泡用ポリオール)や鎖延長剤等を混合せしめたものをポリオール成分として使用しても良い。合成系ポリオールや鎖延長剤は、発泡系の粘度、反応性、発泡体の独立気泡率、強度物性などを調整する等の目的で使用することから、その種類及び配合比に制限は無く、広範囲に選択することができる。
前記合成系ポリオールとしては、例えば、ポリオキシプロピレングリコール、(ポリオキシエチレン)(ポリオキシプロピレン)グリコール、ポリオキシブチレングリコールの他、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等にプロピレンオキシド、ε―カプロラクトンを反応させて得られたポリオキシプロピレンポリオール、ポリ(カプロラクトン)ポリオール等が挙げられる。具体的には例えば三洋化成工業(株)製「サンニックスHD402」、三井武田ケミカル(株)製「PE450」、ダイセル化学(株)「PCL303」等が挙げられる。鎖延長剤としては、例えばグリセリン、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール等が挙げられる。
前記糖類由来ポリオールからポリウレタン発泡体を製造する際には、例えば、まず糖類由来ポリオールに、所定量の整泡剤、触媒および発泡剤、必要に応じて合成系ポリオール等を加え、よく混合してポリオール組成物を得る。ポリオール組成物の水酸基価を考慮して所定量のポリイソシアネートを加え、一定時間強く攪拌し、発泡および樹脂化を行う。
発泡工程には、従来から使用されている方法および装置がすべて適用可能であり、ポリオール組成物とポリイソシアネートとを反応させてポリウレタン発泡体を製造する。例えば、スラブ発泡方式、注入発泡(モールド)方式、スプレー発泡方式、面材との一体成形のラミネート発泡方式等のいずれの方法も採用できる。また、原料温度、金型温度、各配合成分の混合方式、混合速度等の発泡条件は公知のポリウレタン発泡で用いられる条件を採用できる。
添加される整泡剤の種類と量の選択は、特に限定されることはなく、従来ポリウレタン発泡体に使用されるものの中から、要求される発泡体の発泡倍率、独立気泡率などを考慮して適宜選択すればよい。例えば(ポリジメチルシロキサン)(ポリオキシアルキレン)共重合ポリエーテル系の整泡剤等が用いられる。整泡剤の添加量はポリオール組成物100質量部に対して0.1〜5質量部とするのが好ましい。0.1質量部未満では、整泡効果が不十分で発泡体が崩壊したり発泡体のセル荒れが発生したりする傾向があるので好ましくないし、一方5重量部を超えてもこれ以上の整泡効果の向上は望めず過剰添加になるだけであるので好ましくない。中でも、整泡剤の添加量はポリオール組成物100質量部に対して0.2〜2質量部とするのが特に好ましい。
高断熱性が要求される断熱材等の用途においては、発泡体の独立気泡率は70%以上であるのが好ましい。中でも、発泡体の独立気泡率は80%以上であるのがより好ましく、特に好適なのは90%以上である。本発明の糖類由来ポリオールは、適正に整泡剤及び反応触媒を選択することにより、上記範囲の独立気泡率を有したポリウレタン発泡体を得ることができる。なお、前記独立気泡率はASTMD−2856に基づいて測定された値である。
本発明の糖類由来ポリオールを用いてポリウレタン又はポリウレタン発泡体を製造する際に用いる反応触媒としては、例えばN、N―ジメチルシクロヘキシルアミン、N−メチルモルフォリン、N,N’−ジメチルアミノエタノール、ピリジン等のモノアミン;N,N,N’,N’−テトラメチルプロピレンジアミン、ビス(ジメチルアミノエチル)エーテル、トリエチレンジアミン、N,N’−ジメチルピペラジン、8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7(DBU)等のジアミン;N,N,N’,N’’,N’’−ペンタメチルジエチレントリアミン、N,N,N’,N’−テトラ(3−ジメチルアミノプロピル)メタンジアミン等のポリアミン;ジブチルスズジアセテート、ジメチルスズメルカプタイド、酢酸カリウム、炭酸カルシウム等の有機金属化合物や、弱酸の塩等の塩基性物質等が挙げられる。具体的には、例えば、花王(株)製「KL31」、「KL3」、日東化成(株)製「ネオスタンU−100」等が挙げられる。反応触媒は1種のみを添加しても良いが、泡化反応と樹脂化反応のバランスおよび発泡体の独立気泡率を調整するために2種以上を使用するのが望ましい。
前記発泡剤としては、環境保護の観点から、水を使用するのが望ましいが、断熱性能、面材との接着性等を考慮して従来のポリウレタン発泡に使用されている揮発性有機化合物等を併用しても良い。或いは、発泡剤として前記揮発性有機化合物を単独で使用しても良い。前記揮発性有機化合物としては、特に限定されるものではないが、例えばHCFC−141b(CH3CCl2F)、HFC−245fa(CF3CH2CHF2)、HFC−365mfc(CF3CH2CF2CH3)、塩化メチレン、n−ペンタン、シクロペンタン等が挙げられる。発泡剤の配合量は、従来のポリウレタン発泡体を製造する場合の常用量でよい。例えば、水を用いる場合には、ポリオール組成物100質量部に対して15質量部以下とするのが好ましく、また揮発性有機化合物を用いる場合には、ポリオール組成物100質量部に対して2〜150質量部とするのが好ましい。
前記ポリイソシアネートとしては、トルエンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、2,2,4(2,4,4)−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMHDI)、p−フェニレンジイソシアネート(PPDI)等のジイソシアネート、ジメチレントリフェニルメタンテトライソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート等の多官能イソシアネートの他、ウレタン変性TDI、アロファネート変性TDI、ビウレット変性TDI、イソシアヌレート変性TDI等の変性TDI、ウレタン変性MDI、カルボジイミド変性MDI、ウトニミン変性MDI等の変性MDI、変性HDI等の変性イソシアネート、さらにTDI/MDI混合物などが挙げられる。中でも、硬質発泡体としての物性、コスト、作業環境等を考慮するとMDIを用いるのが特に好ましい。具体的には日本ポリウレタン(株)製の「ミリオネートMR−100」、三井化学(株)製の「コスモネートM100」、ダウ・ポリウレタン日本(株)製「PAPI135」等が挙げられる。前記ポリイソシアネートの配合量は、ポリオール組成物の全活性水素基100モルに対して、ポリイソシアネートのイソシアネート基50〜200モルに設定するのが好ましい。50モル未満では硬質発泡体としての発泡体の強度及び寸法安定性が不十分となる傾向があるので好ましくない。一方200モルを超えると、発泡体の脆性が大きく物性バランスが悪くなる傾向があるので好ましくない。ただ、ポリイソシアヌレート処方で耐熱性、難燃性の高いポリシソアヌレート発泡体を製作する場合、イソシアヌレート化触媒等の存在下でポリイソシアネートの配合量は200〜400モルを使用することができる。中でも、前記ポリイソシアネートの配合量は、ポリオール組成物の全活性水素基100モルに対して、ポリイソシアネートのイソシアネート基80〜150モルに設定するのが特に好ましい。
この発明に係る糖類由来ポリオールの発泡適性又はこの発明のポリウレタン発泡体の物性をさらに改善することを目的として、発泡、硬化を行う前に各種の添加剤を添加しても良い。例えば、糖類由来ポリオールの粘性、作業性といった溶液物性を改善するための低分子化合物または乳化剤、使用する成分間の混合状態を改善する為の乳化剤、ポリイソシアネートとの反応性を改善する為の反応ブロック剤(ポリオールに溶解しない溶媒等)、発泡成形材料の着色のための着色剤、発泡成形材料を増量したり物性を改善したりするための充填剤(フィラー)、発泡成形材料の難燃化を図るための難燃化剤、発泡成形材料の光・酸化安定性を高めるための安定剤等の各種添加剤を添加しても良い。
この発明に係る硬質ポリウレタン発泡体は、例えば、包装材、建材、家具、寝具、保温保冷機器、自動車、土木分野等において断熱材、緩衝材、遮音材、構造材等として用いられる。発泡体の特徴である軽さを保ちながら多くの用途に対応するために前記硬質ポリウレタン発泡体の密度は20〜100kg/m3 であるのが好ましく、また前記硬質ポリウレタン発泡体の圧縮強度は40kPa以上であるのが好ましい。畳の緩衝・断熱用心材または住宅等の床用、壁、天井断熱材として使用する場合には、前記硬質ポリウレタン発泡体の密度を25〜200kg/m3 、圧縮強度を50〜500kPa、独立気泡率を80%以上に設定するのが好ましい。また、前記硬質ポリウレタン発泡体の断熱性をさらに向上するために、低熱伝導率の有機発泡剤単独で又は水を併用して発泡体を製造するようにしても良い。この場合、硬質ポリウレタン発泡体の密度を20〜50kg/m3 、圧縮強度を50〜200kPaに設定するのが好ましい。
また、この発明の硬質ポリウレタン発泡体は、他の材料を面材として一体成形することにより、ラミネートボードやパネルとして利用することもできる。
本発明によれば、糖類から、合成系ポリオール、ポリイソシアネート、発泡剤との相溶性に優れると共に、反応性及び発泡適性にも優れたポリオール(糖類由来ポリオール)を容易かつ安価で製造することができる。そして、得られた糖類由来ポリオールを単独で用いて又は他の合成系ポリオールと併用して、高独立気泡率の硬質ウレタン発泡体などの多種多様な処方及び物性に対応したポリウレタン又はポリウレタン発泡体を製造することができる。
次に、この発明の具体的実施例について説明するが、本発明はこれら実施例のものに特に限定されるものではない。
<原材料>
実施例で用いた多価アルコールAは、以下のとおりである。
[多価アルコールA]…一般式(I)で表され、分子量が150〜600であり、水酸基価が250〜1300mgKOH/gである多価アルコール
PPG200:ポリオキシプロピレングリコール、平均分子量200、水酸基価560(三洋化成(株)製、商品名「ニューポールPP−200)
PPG400:ポリオキシプロピレングリコール、平均分子量400、水酸基価280(三洋化成(株)製、商品名「ニューポールPP−400)
GP250:グリセリンにプロピレンオキシドを反応させた分子量250、水酸基価670のポリエーテルポリオール(三洋化成(株)製、商品名「ニューポールGP−250」)
MN300:グリセリンにプロピレンオキシドを反応させた分子量300、水酸基価560のポリエーテルポリオール(三井武田ケミカル(株)製、商品名「アクトコールMN300」)
GP400:グリセリンにプロピレンオキシドを反応させた分子量400、水酸基価370のポリエーテルポリオール(三洋化成(株)製、商品名「ニューポールGP−400」)。
また、実施例で用いた多価アルコールBは、以下のとおりである。
[多価アルコールB]…2個以上の水酸基を有する分子量150未満の多価アルコール
グリセリン(坂本薬品工業(株)製)
プロピレングリコール(PG、関東化学(株)製)
トリメチロールプロパン(TMP、関東化学(株)製)
ジプロピレングリコール(DPG、旭硝子(株)製)。
また、実施例で用いたアルコールCは、以下のとおりである。
[アルコールC]…前記多価アルコールA、多価アルコールBのいずれの群にも属しないアルコール
PEG400:ポリオキシエチレングリコール、平均分子量400、水酸基価280((三洋化成(株)製)
PEG200:ポリオキシエチレングリコール、平均分子量200、水酸基価560((三洋化成(株)製)
PE250:ペンタエリスリトールにプロピレンオキシドを反応させた分子量880、水酸基価250のポリエーテルポリオール(三井武田ケミカル(株)製、商品名「アクトコールPE250」)
PPG950:ポリオキシプロピレングリコール、平均分子量950、水酸基価120(三洋化成(株)製、商品名「ニューポールPP−950」)
SOR250:ソルビトールにプロピレンオキシドを反応させた分子量1600、水酸基価212のポリエーテルポリオール(三井武田ケミカル(株)製、商品名「アクトコールSOR250」)
<実施例1〜4>
トウモロコシデンプン(含水率12%)341gを、2重量%の硫酸を含む多価アルコールA600gと共に1L容量のガラスフラスコに投入し、熱媒温度160℃のオイルバスで、反応生成物の水酸基価が420mgKOH/g前後になるように60〜120分反応させ、糖類由来ポリオールを得た。実施例1では多価アルコールAとしてPPG200を用い、実施例2では多価アルコールAとしてGP250を用い、実施例3では多価アルコールAとしてMN300を用い、実施例4では多価アルコールAとしてGP400を用いた。
得られた糖類由来ポリオールは何れも均一で良好な液状であった(液化状況の評価「○」)。また、実施例1〜実施例4の糖類由来ポリオールと、3種類の従来ポリオールとの混合物は、いずれも均一な混合物となり、1週間の保存後においても沈殿、分離はなかった。
また、得られた各糖類由来ポリオールを水発泡した場合(従来ポリオール併用)、表1に示すように、いずれにおいても均一で良好な発泡体が得られた。また発泡体の独立気泡率は85%以上と良好であった。
また、得られた各糖類由来ポリオールを単独で水発泡した場合、糖類由来ポリオールは、いずれも発泡処方成分と良好な相溶性を示し、均一なポリウレタン発泡体が得られた。得られた発泡体の評価結果を表3に示す。従来ポリオール併用の場合(表1参照)と比較すると、独立気泡率は若干低くなるが、80%以上の独立気泡率が得られており、良好な発泡体が得られた。
また、得られた各糖類由来ポリオールを有機発泡剤(HCFC−141b)で発泡した場合(従来ポリオール併用)、表1に示すように、いずれも均一で良好な発泡体が得られた。発泡体の独立気泡率は90%以上と良好であった。
また、得られた各糖類由来ポリオールを単独で有機発泡剤(HCFC−141b)で発泡した場合、表3に示すように、いずれも均一で良好なポリウレタン発泡体が得られた。発泡体の独立気泡率は85%以上であった。
<実施例5〜7>
多価アルコールAの単独使用に代えて、多価アルコールAであるGP400と、アルコールCであるPEG400とを表1に示す混合質量比で混合した混合物を用いた以外は、実施例1と同様にして糖類由来ポリオールを得た。
得られた糖類由来ポリオールは何れも均一で良好な液状であった(液化状況の評価「○」)。また、実施例5、6の各糖類由来ポリオールと、3種類の従来ポリオールとの混合物は、いずれも均一な混合物となり、1週間の保存後においても沈殿、分離はなかった。実施例7の糖類由来ポリオールとGP400との混合物は、静置後多少の分離が生じた。これはGP400の使用量が全アルコール量の30質量%と少ない上に、混合に使用された従来ポリオールPEG400は疎水性が比較的大きいものであるからと考えられる。
また、得られた各糖類由来ポリオールを水発泡した場合(従来ポリオール併用)、表1に示すように、いずれにおいても均一で良好な発泡体が得られた。また発泡体の独立気泡率は85%以上と良好であった。
また、実施例5、6の各糖類由来ポリオールを有機発泡剤(HCFC−141b)で発泡した場合(従来ポリオール併用)、表1に示すように、いずれも均一で良好な発泡体が得られた。発泡体の独立気泡率は90%前後で良好であった。実施例7の糖類由来ポリオールを有機発泡剤(HCFC−141b)で発泡した場合、表1に示すように、多少のセル荒れがみられ、独立気泡率も82%と他よりは低かったが、実用的に十分に使用できるものであった。なお、実施例7の糖類由来ポリオールはHCFC−141b(有機発泡剤)と混合して静置すると発泡剤の分離が見られたが、混合すると均一になった。実施例5、6の糖類由来ポリオールはHCFC−141b(有機発泡剤)と混合して静置しても分離、沈殿はなかった。
<実施例8〜10>
多価アルコールAの単独使用に代えて、多価アルコールAであるPPG400と、多価アルコールBであるグリセリン、プロピレングリコールまたはトリメチロールプロパンとを質量比7/3で混合した混合物を用いた以外は、実施例1と同様にして糖類由来ポリオールを得た。
得られた糖類由来ポリオールは何れも均一で良好な液状であった(液化状況の評価「○」)。また、実施例9、10の各糖類由来ポリオールと、3種類の従来ポリオールとの混合物は、いずれも均一な混合物となり、1週間の保存後においても沈殿、分離はなかった。実施例8の糖類由来ポリオールとGP400との混合物は、静置後多少のタール状物が生じた。これは特に親水性の強いグリセリンが優先的にデンプンと反応し、高親水性の生成物が生じやすいからであるが、より水酸基価の高いポリオールであるPE450やMN300との混合は問題がなかった。
また、得られた各糖類由来ポリオールを水発泡した場合(従来ポリオール併用)、表1に示すように、いずれにおいても均一で良好な発泡体が得られた。また発泡体の独立気泡率は85%以上と良好であった。
また、得られた各糖類由来ポリオールを有機発泡剤(HCFC−141b)で発泡した場合(従来ポリオール併用)、表1に示すように、いずれも均一で良好な発泡体が得られた。発泡体の独立気泡率は90%前後で良好であった。なお、実施例8〜10の糖類由来ポリオールはHCFC−141b(有機発泡剤)と混合して静置しても分離、沈殿はなかった。
<比較例1>
GP400/PEG400を20/80に設定した以外は、実施例5〜7と同様にして糖類由来ポリオールを得た。
得られた糖類由来ポリオールは均一で良好な液状であった(液化状況の評価「○」)。また、比較例1の糖類由来ポリオールと、従来ポリオールのGP400またはPE450との混合物は、ゲル状の物質を析出し、静置したら全体がゲル状になった。比較例1の糖類由来ポリオールと、従来ポリオールのMN300との混合物はゲル状物質の析出はなかったが、静置すると相分離を生じた。このように、比較例1の糖類由来ポリオールは、従来ポリオールとの相溶性は不十分であった。
また、得られた糖類由来ポリオールを水発泡した場合(従来ポリオール併用)、発泡過程で原料の相分離が起こっていることが認められた。得られた発泡体に微小な色の斑が見られ、セルも均一ではなかった。発泡体の独立気泡率は24%と実施例より著しく低かった(表2参照)。
また、得られた各糖類由来ポリオールを有機発泡剤(HCFC−141b)で発泡した場合(従来ポリオール併用)、発泡体のセルが荒く、ボイドも見られた。独立気泡率は35%と低かった(表2参照)。なお、比較例1の糖類由来ポリオールはHCFC−141b(有機発泡剤)と混合して静置すると、タール状の析出物が見られ、またHCFC−141bは一部が溶解せずに分離していた。
<比較例2、3>
アルコール類として、多価アルコールAに代えて、アルコールCであるPEG400またはPEG200を用いた以外は、実施例1と同様にして糖類由来ポリオールを得た。
得られた糖類由来ポリオールは何れも均一で良好な液状であった(液化状況の評価「○」)。また、比較例2、3の各糖類由来ポリオールと、従来ポリオールのGP400またはPE450との混合物は、ゲル状の物質を析出し、静置したら全体がゲル状になった。比較例2、3の各糖類由来ポリオールと、従来ポリオールのMN300との混合物はゲル状物質の析出はなかったが、静置すると相分離を生じた。このように、比較例2、3の糖類由来ポリオールは、従来ポリオールとの相溶性は不十分であった。
また、得られた糖類由来ポリオールを水発泡した場合(従来ポリオール併用)、発泡過程で原料の相分離が起こっていることが認められた。得られた発泡体に微小な色の斑が見られ、セルも均一ではなかった。発泡体の独立気泡率も低かった(表2参照)。
また、得られた各糖類由来ポリオールを有機発泡剤(HCFC−141b)で発泡した場合(従来ポリオール併用)、発泡体のセルが荒く、ボイドも見られた。独立気泡率は30%以下で低かった(表2参照)。なお、比較例2、3の糖類由来ポリオールはHCFC−141b(有機発泡剤)と混合して静置すると、タール状の析出物が見られ、またHCFC−141bは一部が溶解せずに分離していた。
<比較例4〜7>
アルコール類として、多価アルコールAに代えて、前記一般式(I)と同様な構造を有するが、分子量又は水酸基価が本発明の規定範囲を逸脱する多価アルコールDPG、PPG950、PE250またはSOR250を用いた以外は、実施例1と同様にして糖類由来ポリオールを得た。
比較例4の糖類由来ポリオールは均一で良好な液状であったが、比較例5〜7では均一な反応生成物(糖類由来ポリオール)は得られなかった。すなわち、デンプンは反応系内で多価アルコール溶媒と分離し、沈殿析出する。その結果、発泡できるような均一な液化生成物は得られなかった。なお、比較例4では均一な液化生成物(ポリオール)は得られたが、生成物の水酸基価は680mgKOH/gと高かった。これはDPG自身の分子量が低く水酸基価が高いからである。
比較例4の糖類由来ポリオールと、従来ポリオールのGP400、PE450またはMN300との混合物は、すべてゲル状の物質が析出し、静置したら全体がゲル状になった(表2参照)。
また、比較例4の糖類由来ポリオールを単独で水発泡した場合(この糖類由来ポリオールは、従来のポリオールと相溶性が悪く、従来ポリオール併用の発泡は困難であったので、従来ポリオールを併用せずに単独で発泡させてポリウレタン発泡体を調製した)、発泡過程で原料の相分離が認められた。得られた発泡体に微小な色の斑が見られ、セルも均一ではなかった。発泡体の独立気泡率は13%と低かった(表2参照)。
また、比較例4の糖類由来ポリオールを有機発泡剤(HCFC−141b)で発泡させようとしたが、この糖類由来ポリオールはHCFC−141bと相溶性がないので、評価に値する発泡体は得られなかった。
<実施例11〜13>
水酸基価がそれぞれ300、380、480mgKOH/g前後になるように液化時間を調整した以外は、実施例2と同様にして糖類由来ポリオールを得た。
得られた糖類由来ポリオールは何れも均一で良好な液状であった(液化状況の評価「○」)。また、実施例11、12の各糖類由来ポリオールと、3種類の従来ポリオールとの混合物は、いずれも均一な混合物となり、1週間の保存後においても沈殿、分離はなかった。実施例13の糖類由来ポリオールとGP400との混合物は、放置すると少し分離した。実施例13の糖類由来ポリオールとPE450やMN300との混合は問題がなかった。
また、得られた各糖類由来ポリオールを水発泡した場合(従来ポリオール併用)、表1に示すように、いずれにおいても均一で良好な発泡体が得られた。また発泡体の独立気泡率は85%以上と良好であった。
また、実施例11、12の各糖類由来ポリオールを有機発泡剤(HCFC−141b)で発泡した場合(従来ポリオール併用)、表1に示すように、いずれも均一で良好な発泡体が得られた。発泡体の独立気泡率は90%以上で良好であった。なお、実施例11、12の糖類由来ポリオールはHCFC−141b(有機発泡剤)と混合して静置しても分離、沈殿はなかった。また、実施例13の糖類由来ポリオールではHCFC−141b(有機発泡剤)との相溶性が多少悪く分離が認められ、発泡体はセル荒れが見られたが、実使用上は問題ないものであった。
<比較例8、9>
水酸基価がそれぞれ260、580mgKOH/g前後になるように液化時間を調整した以外は、実施例2と同様にして糖類由来ポリオールを得た。
得られた糖類由来ポリオールは何れも均一で良好な液状であったが、比較例8の糖類由来ポリオールの脱水率は31.7%と高い上に、粘度も高かった。一方、比較例9の糖類由来ポリオールの脱水率は3.8%と低かった。また、比較例8の糖類由来ポリオールと、3種類の従来ポリオールとの混合物は、いずれも均一な混合物となり、1週間の保存後においても沈殿、分離はなかった。比較例9の糖類由来ポリオールと、3種類の従来ポリオールとの混合物は、いずれにおいても均一な混合物が得られなかった。比較例9のポリオールは、液化反応中の脱水率が低く、多くの水酸基を有し極性が非常に高いので従来ポリオールとの相溶性が低かった。
比較例8の糖類由来ポリオールを水発泡した場合(従来ポリオール併用)、概ね均一な発泡体が得られたが、発泡の硬化反応が遅く、粘度も高いので発泡の際に反応速度のバランスが悪くガス抜けが発生した。得られた発泡体は実施例のものと比べると強度が低く、独立気泡率も36%と低かった(表2参照)。
比較例9の糖類由来ポリオールの水発泡(従来ポリオール併用)を試みた。比較例9の糖類由来ポリオールは、従来ポリオールとの相溶性が悪く、ポリオール組成物が1週間保存期間中に分離沈殿した。これを強制攪拌することによって分散溶解せしめ、イソシアネートと発泡反応させると、発泡過程中に成分の分離が起こり、得られた発泡体は2相分離し、随所にボイドがあった。
比較例8の糖類由来ポリオールを有機発泡剤(HCFC−141b)で発泡した場合(従来ポリオール併用)、比較例8の糖類由来ポリオールは有機発泡剤と溶解し、均一な混合液が得られたが、糖類由来ポリオールの反応性が低く発泡反応中に少し相分離が見られた。得られた発泡体の強度は低く独立気泡率も低かった(表2参照)。
比較例9の糖類由来ポリオールを有機発泡剤(HCFC−141b)で発泡する(従来ポリオール併用)ことを試みたが、比較例9の糖類由来ポリオールは、従来ポリオール及び発泡剤HCFC−141bの両方に対して溶解性が悪いので、均一な発泡用ポリオール組成物は得られなかった。
Figure 0004099150
Figure 0004099150
Figure 0004099150
以下に、各評価項目の評価方法について説明する。
<従来ポリオールとの相溶性の評価>
糖類由来ポリオールと従来ポリオールとの相溶性を調べるために、各糖類由来ポリオールにGP400、PE450またはMN300を質量比1:1の比率で添加混合し、溶解状況及び1週間静置保存後の状況を観察した。溶解性及び保存安定性の評価基準は以下のとおりである。
○:相分離、沈殿・析出がない
△:多少の相分離があるが、沈殿・析出がない
×:相分離し、沈殿又は析出がある。
<糖類由来ポリオールの発泡性評価>
1)水発泡発泡適性
各糖類由来ポリオールに50%水酸化ナトリウム水溶液でpHを5〜7に調整した。ポリオールに含まれる水分は発泡剤となるので、その量を発泡体密度が30〜35kg/m3 になるように調整して、発泡用糖類由来ポリオールとした。
1−1)従来ポリオールとの併用発泡(実施例1〜13、比較例1〜3、8、9で実施した)
上記発泡用糖類由来ポリオール100重量部に対して、PE450を50重量部、触媒としてジアミン系触媒のKL31(花王(株)製)を3重量部、整泡剤としてポリオキシアルキレン/ジメチルポリジメチルシロキサン コポリマー(日本ユニカー(株)製、商品名「L5421」)を3重量部混合して、ポリオール組成物を得た。このポリオール組成物の全活性水素100モルに対してNCO基105モルとなるようにPAPI135(ダウ・ポリウレタン日本(株)製、ポリイソシアネート)を液温25℃で混合し、200mm×200mm×200mmの木製のボックス内に投入して発泡させた。得られた発泡体の表面及びコア部の状態を観察すると共に、コア部からサンプリングをし、密度及び独立気泡率を測定した。発泡適性(フォーム外観)の判定の基準は次の通りである。
○:良好なフォーム形状である
△:セル形状が不均一な部分やボイドが多少見られるがおおむね良好である
×:混合むらがあり、ボイドが随所に見られる。
1−2)糖類由来ポリオールの単独発泡(実施例1〜4、比較例4で実施した)
従来ポリオールPE450を使用しないものとした以外は、上記水発泡と同じ条件で糖類由来ポリオールから発泡体を調製した。評価結果を表3に示す。発泡適性(フォーム外観)の判定の基準は前記と同様である。
2)有機発泡剤(HCFC−141b)発泡適性
糖類由来ポリオールにイミダゾールでpHを5〜7に調製して、発泡用糖類由来ポリオールとした。
2−1)従来ポリオールとの併用発泡(実施例1〜13、比較例1〜3、8で実施した)
上記発泡用糖類由来ポリオール100重量部に対して、PE450を50重量部、発泡剤であるHCFC−141bを30重量部、触媒としてジアミン系触媒のKL31(花王(株)製)を4重量部、整泡剤としてポリオキシアルキレン/ジメチルポリジメチルシロキサン コポリマー(日本ユニカー(株)製、商品名「L5421」)を3重量部混合して、ポリオール組成物を得た。このポリオール組成物の全活性水素100モルに対してNCO基105モルとなるようにPAPI135(ダウ・ポリウレタン日本(株)製、ポリイソシアネート)を液温25℃で混合し、200mm×200mm×200mmの木製のボックス内に投入して発泡させた。得られた発泡体の表面及びコア部の状態を観察すると共に、コア部からサンプリングをし、密度及び独立気泡率を測定した。発泡適性(フォーム外観)の判定の基準は次の通りである。
○:良好なフォーム形状である
△:セル形状が不均一な部分やボイドが多少見られるがおおむね良好である
×:混合むらがあり、ボイドが随所に見られる。
2−2)糖類由来ポリオールの単独発泡(実施例1〜4のみで実施した)
従来ポリオールPE450を使用しないものとした以外は、上記有機発泡剤による発泡と同じ条件で糖類由来ポリオールから発泡体を調製した。評価結果を表3に示す。発泡適性(フォーム外観)の判定の基準は前記と同様である。

Claims (15)

  1. デンプンと、アルコール類とを、酸触媒存在下で液化反応させてデンプン由来ポリオールを製造する方法において、
    前記アルコール類として、下記一般式(I);
    Figure 0004099150
    (但し、式中R1 は炭素数2以上の脂肪族炭化水素骨格又は芳香族の炭化水素骨格を示し、R2 は炭素数3以上の脂肪族炭化水素骨格を示し、nは2以上の整数、xは1以上の整数、mは1以上n以下の数を示す)で表され、分子量が150〜600であり、水酸基価が250〜1300mgKOH/gである多価アルコールを30質量%以上含有してなるアルコール類を用いることを特徴とするデンプン由来ポリオールの製造方法。
  2. 前記一般式(I)で表される多価アルコールが、ポリオキシプロピレングリコールである請求項1に記載のデンプン由来ポリオールの製造方法。
  3. 前記一般式(I)で表される多価アルコールが、グリセリンにプロピレンオキシドを反応させたポリエーテルポリオールである請求項1に記載のデンプン由来ポリオールの製造方法。
  4. 前記一般式(I)で表される多価アルコールの分子量が200〜450であり、水酸基価が350〜900mgKOH/gである請求項1〜3のいずれか1項に記載のデンプン由来ポリオールの製造方法。
  5. 前記アルコール類として、前記一般式(I)で表される多価アルコールとともに、2個以上の水酸基を有する分子量150未満の多価アルコールを含有してなるアルコール類を用いる請求項1〜4のいずれか1項に記載のデンプン由来ポリオールの製造方法。
  6. 前記液化反応におけるデンプンの脱水率が5〜30%である請求項1〜5のいずれか1項に記載のデンプン由来ポリオールの製造方法。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の製造方法により得られたデンプン由来ポリオール。
  8. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の製造方法により得られた水酸基価280〜550mgKOH/gのデンプン由来ポリオール。
  9. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の製造方法により得られたデンプン由来ポリオールまたは請求項1〜6のいずれか1項に記載の製造方法により得られたデンプン由来ポリオールを含有したポリオール組成物と、
    ポリイソシアネートとを反応させることにより得られたポリウレタン。
  10. 前記デンプン由来ポリオールの水酸基価が280〜550mgKOH/gである請求項9に記載のポリウレタン。
  11. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の製造方法により得られたデンプン由来ポリオールまたは請求項1〜6のいずれか1項に記載の製造方法により得られたデンプン由来ポリオールを含有したポリオール組成物と、
    ポリイソシアネートとを発泡剤の存在下で反応させることにより得られたポリウレタン発泡体。
  12. 前記デンプン由来ポリオールの水酸基価が280〜550mgKOH/gである請求項11に記載のポリウレタン発泡体。
  13. 独立気泡率が70%以上である請求項11または12に記載のポリウレタン発泡体。
  14. 請求項11〜13のいずれか1項に記載のポリウレタン発泡体からなる断熱材。
  15. 請求項11〜13のいずれか1項に記載のポリウレタン発泡体を芯材に用いて構成されたラミネートボード又はパネル。
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