JP4098687B2 - 電力品質評価システム、電力品質評価方法及び電力品質評価用プログラム - Google Patents

電力品質評価システム、電力品質評価方法及び電力品質評価用プログラム Download PDF

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Description

本発明は、電力品質を評価する電力品質評価技術に係り、特に、電力品質悪化の発生確率や経済的な損害、さらには電力需要家のニーズをも考慮に入れた、精度の高い電力品質評価システム、電力品質評価方法及び電力品質評価用プログラムに関するものである。
近年、電力事業分野においては規制緩和が進められており、電力品質の向上はもちろんのこと、その多品質化も求められている。このため、電力分野に携わる電力需要家や売電事業者は電力品質を柔軟且つ多面的に捉える必要に迫られている。一般に電力品質を判定する項目としては、高調波、電圧変動、電圧不平衡、瞬時電圧低下、停電といった電力品質を悪化させる現象が利用されている。そこで、各項目から導かれる指標(例えば、高調波であれば総合ひずみ率)を所定の式から計算し、電力品質の程度を具体的に測定する電力品質測定装置が実用化されている。
電力品質測定装置の従来例としては様々なものが提案されているが、例えば、電力需要家と売電事業者との間における電力品質指標について明記されているものがある。さらに、電力品質を単に測定するだけではなく、測定したデータに基づいて電力品質を管理・運用するシステムも提案されている。このようなシステムの従来例として特許文献1がある。この技術では電力需要家に必要な電力品質を算定し、その需要家にとっての電力品質の基準値・最適値を求めることができる。これにより、電力需要家へのコンサルテーションやシステムインテグレーションに寄与することが可能となるとされている。
特開2002−247780号公報
ところで、電力系統に生じる高調波、電圧変動、電圧不平衡、瞬時電圧低下等といった電力品質悪化現象の発生は、確率的な要素が大きい。そのため、電力系統の電力品質を評価するには、単純に電力品質の程度を計算するだけでは不十分であり、電力品質悪化の発生確率を割り出し、これを判定要素として品質評価を行うことが重要である。
しかしながら、従来の電力品質測定装置では、電力需要家と売電事業者との間の電力品質指標を示しているにすぎなかった。また、上記特許文献1のシステムにおいても各電力需要家における電力品質の基準値・最適値を決めてはいるが、電力品質悪化現象の発生確率を判定要素に組み入れて品質評価を行うことはなされていなかった。つまり、従来技術においては発生確率的な観点から電力品質の悪化を捉えていなかった。このため、より高い精度で電力品質を評価することができるシステムの開発が望まれていた。
また、電力品質が悪化すれば、当然ながら経済的な損失も生じてくる。しかしながら、従来の電力品質測定装置は物理的な側面から電力品質を評価しているに過ぎず、電力品質の悪化の程度と経済的な損害との相関関係を明確に示すまでには至っていなかった。そこで従来より、経済的損失を考慮した電力品質評価システムの開発が望まれていた。
さらに最近では、電力事業分野での規制緩和に加え、燃料電池や風力発電装置など環境調和型の小型発電装置の開発も顕著である。このような状況の中、電力需要の小口化が進む傾向にある。これに伴って電力需要家の種別も細分化し、各電力需要家に要求される電力品質レベルは多様化の一途をたどっている。しかも、電力需要家は小規模の電源や電力貯蔵装置を持ち、複数種類の電力を利用することが予想される。そこで、電力需要家が要求するレベルは、電力需要家が持つ設備のうち、どれを利用するかによっても異なってくる。このため、電力品質の多品質化は益々進む傾向にあり、これに応じて電力品質をより柔軟に評価できるシステムの開発が望まれていた。
本発明は、上記従来技術の問題点を解決するために提案されたものであり、その第1の目的は、品質悪化の発生確率を考慮に入れて評価することができる電力品質評価システム、電力品質評価方法及び電力品質評価用プログラムを提供することにある。
第2の目的は、経済的な損失を考慮に入れて評価することができる電力品質評価システム、電力品質評価方法及び電力品質評価用プログラムを提供することにある。
第3の目的は、様々な電力需要家の要求レベルに応じて電力品質を評価することができる電力品質評価システム、電力品質評価方法及び電力品質評価用プログラムを提供することにある。
本発明は、上記のような目的を達成するために、電力品質の程度を計算した結果から品質悪化現象の発生確率を導き出し、これに基づいて電力品質を評価するようにしたものである。また、電力品質を物理的な観点だけでなく経済的な観点から捉え、経済的な損害の程度を考慮して電力品質を評価するようにしたものである。さらに、電力需要家毎のニーズに応じて最適な判定基準を設定し、それに基づいて電力品質を評価するようにしたものである。
請求項に記載の電力品質評価システムは、評価対象となる電力量の電力品質の程度を計算する電力品質計算手段と、この電力品質計算手段によって求められた電力品質値から、電力品質値の確率密度関数を作成する確率密度関数作成手段と、電力品質の程度を判定する基準となる判定値を設定する判定値設定手段と、前記電力品質値と損害の関係を示す損害曲線を設定する損害曲線設定手段と、前記電力品質値の確率密度関数と、設定された判定値及び損害曲線とを用いて、電力品質の程度を評価する電力品質評価手段とを備えたことを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の発明を方法の観点から捉えたものであって、評価対象となる電力量の電力品質の程度を示す電力品質値を計算し、求められた電力品質値から、電力品質値の確率密度関数を作成し、電力品質の程度を判定する基準となる判定値を設定すると共に、前記電力品質値と損害の関係を示す損害曲線を設定し、前記電力品質値の確率密度関数と、設定された判定値及び損害曲線とを用いて、電力品質の程度を評価することを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の発明をコンピュータプログラムという観点から捉えたものであって、コンピュータを制御することにより、電力品質を評価する電力品質評価用プログラムであって、そのプログラムは前記コンピュータに、評価対象となる電力量の電力品質の程度を示す電力品質値を計算するステップと、求められた電力品質値から、電力品質値の確率密度関数を作成するステップと、電力品質の程度を判定する基準となる判定値を設定するステップと、前記電力品質値と損害の関係を示す損害曲線を設定するステップと、前記電力品質値の確率密度関数と、設定された判定値及び損害曲線とを用いて、電力品質の程度を評価するステップとを実行させるものであることを特徴とする。
上記の構成を有する請求項、請求項及び請求項に記載の発明によれば、電力品質値と損害の関係を示す損害曲線を電力品質の評価要素としているため、電力品質の悪化による経済的な損失を考慮して電力品質を評価することが可能となる。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の電力品質評価システムにおいて、前記電力品質評価手段は、電力品質悪化の確率とその時の損害を示す損害指標に基づいて電力品質を評価するように構成されていることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の発明を方法の観点から捉えたものであって、請求項に記載の電力品質評価方法において、電力品質悪化の確率とその時の損害を示す損害指標に基づいて電力品質を評価することを特徴とする。
上記の構成を有する請求項又は請求項の発明によれば、電力品質値と損害の関係を示す損害曲線と電力品質値の確率密度関数とから定められる損害指標に基づいて電力品質を評価するため、電力品質の悪化の発生確率と経済的な損失の両方を考慮して電力品質を評価することが可能となる。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の電力品質評価システムにおいて、複数の電力品質評価項目毎に電力品質悪化の確率とその時の損害を示す損害指標を求め、総合的な評価の対象となる2以上の評価項目について得られた前記損害指標の和の値に基づいて電力品質を評価するように構成されていることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の発明を方法の観点から捉えたものであって、請求項に記載の電力品質評価方法において、複数の電力品質評価項目毎に電力品質悪化の確率とその時の損害を示す損害指標を求め、総合的な評価の対象となる2以上の評価項目について得られた前記損害指標の和の値に基づいて電力品質を評価することを特徴とする。
上記の構成を有する請求項又は請求項の発明によれば、複数の電力品質項目にわたって電力品質の評価を下すことができ、総合的な品質評価や、所望の品質項目に絞った選択的な評価を実施することができる。また、電力品質項目毎に損害曲線を設定可能なので、電力品質項目毎に経済的な損害度が異なっている場合でもこれに対応できる。したがって、経済的な観点からも信頼性の高い電力品質評価が可能となる。
以上説明したように、本発明によれば、品質悪化の発生確率を考慮に入れて評価することができる電力品質評価システム、電力品質評価方法及び電力品質評価用プログラムを提供することができる。
また、経済的な損失を考慮に入れて評価することができる電力品質評価システム、電力品質評価方法及び電力品質評価用プログラムを提供することができる。
さらに、様々な電力需要家の要求レベルに応じて電力品質を評価することができる電力品質評価システム、電力品質評価方法及び電力品質評価用プログラムを提供することができる。
以下、本発明に係る電力品質評価システム及び電力品質評価方法に関する実施の形態について、図面を参照して具体的に説明する。
(1)第1実施形態
(1−1)全体の構成
図1は、本実施形態の電力品質評価システムの全体構成を示したものであり、電力品質の評価対象となる電力系統から、種々の電力量を取得するデータ取得手段1と、取得された電力データを格納するデータ記憶手段2と、取得された各電力量の電力品質の程度を計算する電力品質計算手段3と、この電力品質計算手段3によって求められた電力品質の程度(以下、電力品質値という)を、電力品質値データベース4に保存する電力品質値保存手段5と、前記電力品質値データベース4に保存された電力品質値から、電力品質値の確率密度関数を作成する確率密度関数作成手段6と、電力品質の程度を判定する基準となる判定値を格納した判定値データベース7と、この判定値データベース7から、所望の判定値を選択して設定する判定値設定手段8と、前記電力品質値の確率密度関数と、設定された判定値とを用いて、電力品質の程度を評価する電力品質評価手段9とを備えている。
また、前記確率密度関数作成手段6は、電力品質値集計部61と確率密度関数適用部62とからなり、前記電力品質評価手段9は、後述する計算式に基づいてσ値を求めるσ値計算部91と、このσ値に基づいて電力品質評価値を得るσ値評価部92と、求められた電力品質評価値を出力する品質評価値出力部93とからなる。
なお、前記判定値設定手段8は、判定値データベース7から所望の判定値を選択して設定するだけでなく、所望の判定値を独自に設定するように構成しても良い。また、この判定値は電力品質値を判定するための値であり、所定の幅を持って設定される。
(1−1−1)電力品質を表す項目の例
ここで、本発明に係る電力品質評価システムが評価対象とする種々の電力品質評価項目について説明する。図2は、高調波、電圧変動、電圧不平衡、瞬時電圧低下等の電力品質を表す代表的な項目と、その程度を表す代表的な指標、並びにその計算式を示したものである。
(a)高調波
高調波の代表的な指標としては、高調波分のみの実効値を実効値で割った総合ひずみ率がある。計算式は式(1)で表される。高調波分が小さい程、総合ひずみ率は小さくなり、電力品質は良くなる。高調波分が全く無いと総合ひずみ率は零となる。反対に高調波分が大きくなれば総合ひずみ率は大きくなり、電力品質は悪くなる。
総合ひずみ率=高調波分のみの実効値÷実効値 …(1)
(b)電圧変動
電圧変動の指標としては、基準電圧当たりの電圧変動の大きさを示した電圧変動率がある。計算式は式(2)で表される。電圧変動が小さい程、電圧変動率の絶対値は小さくなり、電力品質は良くなる。電圧変動が全く無いと、電圧変動率は零となる。逆に、電圧変動が大きければ電圧変動率の絶対値は大きくなり、電力品質は悪くなる。なお、電圧変動がプラス側であると、電圧変動率はプラスになり、電圧変動がマイナス側であると、電圧変動率はマイナスとなる。
電圧変動率=電圧変動(の大きさ)÷基準電圧 …(2)
(c)電圧不平衡
電圧不平衡の指標としては、逆相電圧の絶対値を正相電圧の絶対値で割った電圧不平衡率があり、計算式は式(3)で表される。逆相電圧が小さい程、電圧不平衡率は小さくなり、電力品質は良くなる。逆相電圧が全く無ければ、電圧変動率は零となる。反対に、逆相電圧が大きければ電圧不平衡率も大きくなり、電力品質は悪くなる。
電圧不平衡率=|逆相電圧|÷|正相電圧| …(3)
(d)瞬時電圧低下
瞬時電圧低下(瞬低とも言われる)の指標としては、電圧低下率や瞬時電圧低下の継続時間がある。ここでは基準電圧当たりの電圧低下率を考える。計算式は式(4)で表される。電圧低下量が小さい程、電圧低下率は小さく、電力品質は良くなる。電圧低下量が全く無いと、電圧低下率は零となる。反対に、電圧低下量が大きい程、電圧低下率は大きく、電力品質は悪くなる。
電圧低下率=電圧低下量÷基準電圧 …(4)
(1−1−2)電力品質値の計算と保存
続いて、図1に示した電力品質計算手段3と電力品質値保存手段5について、より詳細に説明する。
まず、評価対象となる電力系統に設置されたCT、PT等の計器用変圧器によって、その電力系統の電圧、電流等の電力量がAD変換装置に入力される。AD変換装置に入力された電力量はアナログ量であるから、AD変換装置によってアナログ量からデジタル量に変換される。デジタル量に変換された電力量は、本システムのデータ取得手段1に入力されてデータ記憶手段2に蓄えられるか、あるいは、データ取得手段1を介して電力品質計算手段3に読み込まれる。
そして、電力品質計算手段3によって、読み込まれた電力量の電力品質の程度を示す電力品質値が算出される。算出された電力品質値は電力品質値保存手段5によって電力品質値データベース4に蓄えられる。
なお、図3は、電力品質値データベース4の一例を示したものであって、時系列に、電力品質値である総合ひずみ率、電圧変動率、電圧不平衡率、電圧低下率をデータベース化したものである。この図3に沿って説明すると、電力品質値は、図2で示した指標を前記式(1)〜式(4)の計算式に従って計算した値である。すなわち、電力品質評価項目が高調波の場合には総合ひずみ率、電圧変動の場合には電圧変動率、電圧不平衡の場合には電圧不平衡率、瞬時電圧低下の場合には電圧低下率である。
(1−1−3)確率密度関数の作成
上述したように、確率密度関数作成手段6は、電力品質値集計部61及び確率密度関数適用部62とからなる。この電力品質値集計部61は、電力品質値データベース4に保存された電力品質値を集計し、その集計結果をヒストグラム等に表す。また、確率密度関数適用部62は、電力品質値の集計結果を用いて確率密度関数を作成する。
なお、図4は、電力品質値の集計結果の一例を示した図であり、図3に示した電力品質値データベース4から、時刻tがある期間内にある電力品質値を集計し、ヒストグラムにより表したものである。この図4では、縦軸が度数、横軸が電力品質値を示している。
上記式(1)〜式(4)の例が示すように、電力品質値は零のとき最も電力品質は良く、零からプラス方向またはマイナス方向に離れるにつれて、電力品質は悪くなる。図4の例では、電力品質値がプラスとマイナスの両方向に値を持っており、電力品質値を電圧変動率とした場合が当てはまる。
通常、電力品質値が零の場合、すなわち電力品質が最も良い場合に度数が大きく、電力品質が悪くなるにつれて度数は小さくなり、図4に示すような中央部が高く、周辺部が低くなるような形をしている。このような度数分布は確率分布に表すことが考えられる。そこで電力品質値の集計結果を用いて確率密度関数適用部62が確率密度関数を作成する。図5は、集計した電力品質値のヒストグラムを、確率密度関数として正規分布に当てはめた例を示したものである。
ここで、正規分布の確率密度関数は以下に示す式(7)で表される。式(7)において、xは電力品質値、σは標準偏差である。式(5)は電力品質値の平均値を求める式である。また、標準偏差σは式(6)から求めることができる。なお、これらの式中、wは度数を示している。
Figure 0004098687
Figure 0004098687
Figure 0004098687
また、図6は、正規分布と標準偏差σの関係を示したものである。すなわち、正規分布が標準偏差±1(以下、1σ)に入る確率は68%、標準偏差±2(以下、2σ)に入る確率は95%、標準偏差±3(以下、3σ)に入る確率は99.73%である。
(1−1−4)判定値の設定
判定値設定手段8は、判定値データベース7から所望の判定値を読み込み、あるいは独自に判定値を設定する。この判定値の違いにより、電力品質評価値は大きく変動する。なお、この判定値と本実施形態で電力品質の評価に用いるσ値とは、以下のように関係している。
まず、σ値を式(8)で定義する。なお、このσ値は、後述する電力品質評価手段9において算出される値である。
Figure 0004098687
また、図7は、判定値と正規分布の関係を示した図であるが、判定値設定手段8によって設定した判定値Hが「標準偏差±3(3σ)」であった場合、言い換えれば、電力品質の判定が緩やかで、プラス側とマイナス側の判定値Hに挟まれる領域に対して電力品質値のばらつきの方が小さく、その分布がプラス側とマイナス側の判定値Hの間に収まる場合には、σ値は“3”と大きな値となる。
これに対して、図8に示すように、判定値設定手段8によって設定した判定値Hが「標準偏差±1(1σ)」であった場合、言い換えれば、電力品質の判定が厳しく、プラス側とマイナス側の判定値Hに挟まれる領域に対して電力品質値のばらつきの方が大きく、その分布がプラス側とマイナス側の判定値Hの外側にはみ出す場合には、σ値は“1”と小さな値となる。
このように、σ値が大きい程、判定値Hに対する電力品質値のばらつきの方が小さくなり、電力品質の評価は良いといえる。一方、σ値が小さくなれば、判定値Hに対して電力品質値のばらつきの方が大きくなり、電力品質の評価は悪いといえる。従って、σ値は電力品質の良さを示す尺度となる。
(1−1−5)電力品質の評価
続いて、電力品質評価手段9について説明する。上述したように、電力品質評価手段9は、判定値と標準偏差σから式(8)に基づいてσ値を算出し(σ値計算部)、その大きさに基づいて電力品質を評価し(σ値評価部)、その電力品質評価値を出力する(品質評価値出力部)。
図9の表は、σ値に基づく電力品質評価値の一例を示したものである。ここでは、σ値の大きさによって電力品質を品質の良い方から5段階に評価している。すなわち、σ値が1未満であれば電力品質評価値は“1”、σ値が1以上2未満であれば電力品質評価値は“2”、σ値が2以上3未満であれば電力品質評価値は“3”、σ値が3以上4未満であれば電力品質評価値は“4”、σ値が4以上であれば電力品質評価値は“5”としている。
(1−2)全体の処理の流れ
上記のような構成を有する本実施形態の電力品質評価システムにおける処理の流れを、図10に示すフローチャートを参照して説明する。
まず、データ取得手段1によって、評価対象となる電力系統の各種電力量が読み込まれる(S1001)。続いて、電力品質計算手段3により、各電力量における電力品質の程度が計算され、電力品質値が算出される(S1002)。
続いて、電力品質値保存手段5により、電力品質計算手段3によって得られた電力品質値が電力品質値データベース4に保存され(S1003)、確率密度関数作成手段6の電力品質値集計部61にて電力品質値が集計され(S1004)、確率密度関数適用部62にて、集計した電力品質値から確率密度関数7が作成される(S1005)。この時、標準偏差σが導かれる(S1006)。
次に、判定値設定手段8により、判定値データベース7から所望の判定値を読み込んで、判定基準値として設定する(S1007)。さらに、電力品質評価手段9では、σ値計算部91にて、判定値と標準偏差σを入力してσ値を求め(S1008)、σ値評価部92にて、σ値を評価して電力品質評価値を得る(S1009)。そして、S1010で、この電力品質評価値を出力する。
(1−3)効果
以上述べたように、第1実施形態では、確率密度関数作成手段6により、電力品質値から確率密度関数及び標準偏差σを求め、予め設定した判定値と標準偏差σからσ値を割り出し、その大きさに基づいて電力品質を評価している。すなわち、σ値が大きくなれば、電力品質は良好ということになり、反対にσ値が小さくなれば電力品質は悪化しているという評価になる。
このように本実施形態によれば、電力品質値から確率密度関数を求め、この確率密度関数と所定の幅を持つ判定値とを比較することで電力品質を評価することができるので、電力品質悪化の発生確率を考慮した電力品質評価システムを提供することができる。
(2)第2実施形態
本実施形態は、上記第1実施形態の変形例であって、高調波、電圧変動、電圧不平衡等の複数の電力品質評価項目の全ての項目、あるいは2以上の項目を総合的に評価することができるようにしたものである。
(2−1)構成
本実施形態の基本的な構成は、上記第1実施形態の図1と同様であるが、電力品質評価手段9において行う電力品質評価方法が上記第1実施形態とは異なっている。
すなわち、本実施形態においては、電力品質評価項目のうち、高調波、電圧変動、電圧不平衡、瞬時電圧低下の4つの項目を、それぞれ電力品質A、電力品質B、電力品質C、電力品質Dとする。そして、上記第1実施形態で述べた手順で、各電力品質A〜D毎に、その電力品質の程度を電力品質計算手段3によって計算し、電力品質値保存手段5によって各電力品質A〜D毎の電力品質値を保存し、確率密度関数作成手段6によって各電力品質A〜D毎の電力品質確率密度関数を作成する。また、判定値設定手段8によって、各電力品質A〜D毎の判定値を設定する。
そして、電力品質評価手段9では、電力品質A〜D毎の確率密度関数と判定値を用いて各電力品質A〜D毎にその電力品質を評価する。さらに、本実施形態の電力品質評価手段9においては、以下のようにして、電力品質A〜Dに対する評価のうち、少なくとも2つ以上の電力品質項目についての評価を組み合わせて、総合的に評価することができるように構成されている。
まず、個々の電力品質A〜Dの確率密度関数と判定値を用いて、個々の電力品質A〜Dにおける確率密度関数が、プラス側とマイナス側の判定値の範囲内に入る確率を求める。例えば、電力品質Aにおける確率密度関数が判定値の範囲内に入る確率をPA(x)(−a≦x≦a)とすると、その確率は式(9)で求めることができる。
Figure 0004098687
ここで、fa(x)は、電力品質Aにおける確率密度関数であり、前記の式(7)で与えられる。また、式中のaは、判定値設定手段8により設定された電力品質Aの判定値である。同様にして、電力品質B、電力品質C、電力品質Dに関しても、判定値設定手段8により電力品質B〜D毎にその判定値を設定し、電力品質B〜Dの確率密度関数がそれぞれその判定値の範囲内に入る確率、PB(x)、PC(x)、PD(x)を求めることができる。
次に、電力品質A〜Dにおける確率密度関数の全てが、それぞれの判定値の範囲内に入る確率をP(x)とすると、P(x)は式(10)で表される。
P(x)=PA(x)×PB(x)×PC(x)×PD(x) …(10)
また、電力品質A〜Dにおける確率密度関数のどれか一つでも、それぞれの判定値の範囲より外れる確率をPnot(x)とすると、Pnot(x)は式(11)で表される。
Pnot(x)=1−P(x)
=1−PA(x)×PB(x)×PC(x)×PD(x)…(11)
この時、Pnot(x)が小さい程、つまりP(x)が大きい程、電力品質が良いということになる。なお、ここでは、電力品質A〜Dの全てについて確率を検討しているが、所望の電力品質項目に関して、2つ以上を自由に組み合わせて確率計算を実施することも可能である。
また、図11は、上記P(x)と標準偏差σの関係を示したものであり、図12の表は、P(x)及びσ値と、電力品質評価値の関係の一例を示したものである。P(x)が大きい程、電力品質は良いといえるから、図12の表に示すように、P(x)の大きさに基づいて電力品質を5段階で評価することができる。すなわち、図12に示す例では、P(x)が68%未満であれば品質評価は“1”、P(x)が68%以上95%未満であれば品質評価は“2”、P(x)が95%以上99.73%未満であれば品質評価は“3”、P(x)が99.73%以上99.994%未満であれば品質評価は“4”、P(x)が99.994%以上であれば品質評価は“5”としている。
(2−2)作用効果
以上のような第2実施形態によれば、評価対象となる4つの電力品質A〜Dに関して、個別に電力品質を評価することができるだけでなく、2以上の電力品質評価を合わせて、電力系統全体としての電力品質を総合的に評価することもできる。
(3)第3実施形態
本実施形態は、電力需要家毎のニーズに応じて異なる判定値を設定し、それに基づいて電力品質を評価するようにしたものである。なお、図13は、異なる判定値を用いた場合の、確率密度関数と各判定値との関係を示した図であり、確率密度関数が同じであっても、判定値の大きさが異なると電力品質の評価が異なることを示すものである。
(3−1)構成
第3実施形態では、上記第1実施形態と同じく判定値データベース7及び判定値設定手段8を備えているが、これらの構成及びその機能が上記第1実施形態とは異なっている。
すなわち、本実施形態の判定値データベース7は、電力需要家のそれぞれが望む電力品質要求度に柔軟に対応できるように、それぞれの電力需要家に応じた判定値を格納している。また、判定値設定手段8は、電力需要家の望む電力品質要求度に応じた判定値を判定値データベース7から取り出し、設定することができるようになっている。
すなわち、図13において、判定値Haは電力品質の判定基準が厳しい場合、判定値Hbは電力品質の判定基準が緩やかな場合の例である。本実施形態に係る電力品質評価手段9では、この判定値Ha、Hbと、前記式(6)によって計算される標準偏差σを用いて、式(8)に基づいてσ値を計算し、図9あるいは図12の表に従って電力品質評価値を出力するように構成されている。
(3−2)作用効果
以上のような構成を有する第3実施形態の作用効果は次の通りである。すなわち、判定基準が厳しい判定値Haの場合は、σ値は2>σ値≧1であるから、図12から電力品質評価値は「2」となる。また、判定基準が緩やかな判定値Hbの場合は、σ値は4>σ値≧3であるから、図12から電力品質評価値は「4」となる。
このように、確率密度関数が同じであっても、判定値の大きさが異なれば電力品質の評価は異なる。すなわち、電力品質の判定基準が厳しい判定値Haを設定すると、電力品質評価値は小さくなり、電力品質は悪い判定となる。反対に、電力品質の判定基準が緩やかな判定値Hbを設定すると、電力品質評価値は大きくなり、電力品質は良い判定となる。
したがって、精密機械工場やコンピュータ使用工場のように、高品質な電力を望む需要家は、判定値を厳しめにする必要があり、それほど高品質な電力を必要としない一般需要家では、判定値は緩やかであってもかまわない。このように、対象とする電力需要家の要求するレベルに応じて判定値を変えて設定することが可能であるため、それぞれの電力需要家に最適な判定値を用いて電力品質を評価することができる。この結果、細分化が進む電力需要家のニーズに対して柔軟且つ的確な電力品質評価を実行することができる。
(4)第4実施形態
第4実施形態は、経済的な観点を電力品質評価に取り入れたものである。
すなわち、従来技術の項で述べたように、電力品質が悪化すれば、当然ながら経済的な損失も生じてくる。本実施形態はこの点に着目し、図14に示したような損害曲線を用いて、電力品質の程度を評価するようにしたものである。
(4−1)損害曲線について
まず、図14を参照して損害曲線について説明する。損害曲線は、電力品質の程度を示す電力品質値と損害の関係を示すものであって、図14の上側の図に示すように、電力品質値が一定値を超えると急激に悪化する。従って、損害曲線が急激に悪化する値を判定値として設定することで、損害が最小となるような電力品質を維持することができる。例えば、図14の下側の図に示すように、σ値が“3”となり、電力品質評価値が“4”となる良好な電力品質であれば、損害がほとんど0となる確率は99.73%となる。
(4−2)構成
図15は、本実施形態の電力品質評価システムの全体構成を示したものであり、上記第1実施形態の電力品質評価システムの構成の一部を変更したものである。
すなわち、本実施形態の電力品質評価システムにおいては、評価対象となる種々の電力品質項目について、その電力品質の程度を示す電力品質値と損害の関係を示す損害曲線を格納した損害曲線データベース11と、この損害曲線データベース11から、評価対象となる電力品質項目に対応する損害曲線を選択して設定する損害曲線設定手段12と、電力品質値の確率密度関数と、設定された損害曲線と、設定された判定値とを用いて、電力品質の程度を評価する電力品質評価手段9とを備えている。
また、前記電力品質評価手段9は、後述する計算式に基づいて、電力品質悪化の確率とその時の損害を示す指標である「電力品質損害指標」を求める損害指標計算部94と、この電力品質損害指標に基づいて電力品質評価値を得る損害指標評価部95と、得られた電力品質評価値を出力する品質評価値出力部96とからなる。その他の構成は、上記第1実施形態と同様であるので、説明は省略する。
(4−2−1)電力品質損害指標の算出方法
続いて、電力品質評価手段9の損害指標計算部94における電力品質損害指標の算出方法について説明する。
まず、損害曲線を式(12)で示す電力品質値の関数とする。なお、式(12)中のxは電力品質値である。
損害曲線=l(x) …(12)
次に、式(7)で定義される確率密度関数と式(12)で定義される損害曲線とから、「電力品質確率・損害曲線」を式(13)で定義する。なお、電力品質確率・損害曲線のグラフは、図16に示すような曲線となる。
電力品質確率・損害曲線=l(x)・f(x)…(13)
さらに、電力品質損害指標を式(14)で定義する。ここで、ujは判定値のプラス側の値、ljは判定値のマイナス側の値である。
Figure 0004098687
つまり、電力品質損害指標は、プラス側とマイナス側の判定値に挟まれた電力品質確率・損害曲線の積分値であるから、判定値が変われば電力品質損害指標は変化する。
続いて、判定値の範囲と電力品質損害指標との関係について図16〜図18を用いて説明する。なお、図16は、電力品質確率・損害曲線、電力品質損害指標及び判定値の関係を示す図である。
図17は図16に比べて、プラス側とマイナス側の判定値の範囲に対して電力品質確率・損害曲線が内側に入った例を示している。すなわち、判定値の幅が広くなれば、言い換えれば、判定基準が緩やかになれば、電力品質確率・損害曲線はプラス側とマイナス側の判定値の範囲の内側に深く入ることになり、積分値である電力品質損害指標は大きくなる。
また、図18は図17の例とは逆に、図16に比べて、プラス側とマイナス側の判定値の範囲に対して電力品質確率・損害曲線のグラフが外側に出た例を示している。すなわち、判定値の幅が狭くなれば、言い換えれば、判定基準が厳しくなれば、電力品質確率・損害曲線はプラス側とマイナス側の判定値の範囲の外側に出る部分が増大するため、電力品質損害指標は小さくなる。
このように、電力品質が良く、電力品質確率・損害曲線が判定値の範囲の外側に出るほど電力品質損害指標は小さくなり、一方、電力品質が悪く、電力品質確率・損害曲線が判定値の範囲の内側に入るほど電力品質損害指標は大きくなる。従って、電力品質損害指標は、電力品質を評価する指標となることが分かる。
また、図19は、電力品質評価値と電力品質損害指標の関係を示す図であり、電力品質評価値は電力品質損害指標が小さいほど良く、電力品質損害指標が大きいほど悪くなる。上記損害指標評価部95は、この図19を参照して電力品質損害指標から電力品質評価値を求める。
(4−3)全体の処理の流れ
上記のような構成を有する本実施形態の電力品質評価システムにおける処理の流れを、図20に示すフローチャートを参照して説明する。
まず、データ取得手段1によって、評価対象となる電力系統の各種電力量が読み込まれる(S2001)。続いて、電力品質計算手段3により、各電力量における電力品質の程度が計算され、電力品質値が算出される(S2002)。
続いて、電力品質値保存手段5により、電力品質計算手段3によって得られた電力品質値が電力品質値データベース4に保存され(S2003)、確率密度関数作成手段6の電力品質値集計部61にて電力品質値が集計され(S2004)、確率密度関数適用部62にて、集計した電力品質値から確率密度関数が作成される(S2005)。
次に、判定値設定手段8により、判定値データベース7から所望の判定値を読み込んで、判定基準値として設定し(S2006)、損害曲線設定手段12により、損害曲線データベース11から、評価対象となる電力品質項目に対応する損害曲線を読み込んで、設定する(S2007)。
次に、電力品質評価手段9では、損害指標計算部94にて、電力品質損害指標を求め(S2008)、損害指標評価部95にて電力品質評価値を得る(S2009)。そして、S2010で、この電力品質評価値を出力する。
(4−4)効果
以上述べたように、本実施形態では、損害指標計算部94が確率密度関数、損害曲線及び判定値から電力品質損害指標を計算し、この損害指標に基づいて電力品質を評価している。このように、電力品質の評価に際して、電力品質悪化の確率とその時の損害を示す指標である電力品質損害指標を用いているので、電力品質の悪化の悪化の発生確率と経済的な損失の両方を考慮して電力品質を評価することができる電力品質評価システムを得ることができる。
(5)第5実施形態
本実施形態は、上記第4実施形態の変形例であって、高調波、電圧変動、電圧不平衡等の複数の電力品質評価項目の全ての項目、あるいは2以上の項目を総合的に評価することができるようにしたものである。
(5−1)構成
本実施形態の基本的な構成は、上記第4実施形態の図15と同様であるが、電力品質評価手段9において行う電力品質評価方法が上記第4実施形態とは異なっている。
すなわち、本実施形態においては、電力品質評価項目のうち、高調波、電圧変動、電圧不平衡、瞬時電圧低下の4つの項目を、それぞれ電力品質A、電力品質B、電力品質C、電力品質Dとする。そして、上記第4実施形態で述べた手順で、各電力品質A〜D毎に、その電力品質の程度を電力品質計算手段3によって計算し、電力品質値保存手段5によって各電力品質A〜D毎の電力品質値を保存し、確率密度関数作成手段6によって各電力品質A〜D毎の電力品質確率密度関数を作成する。
また、判定値設定手段8は、各電力品質A〜D毎の判定値を設定し、損害曲線設定手段12は、評価対象となる電力品質項目に対応する損害曲線を読み込んで、設定する。
そして、電力品質評価手段9では、電力品質A〜D毎の確率密度関数と判定値と損害曲線を用いて電力品質損害指標を求め、この電力品質損害指標に基づいて、各電力品質A〜D毎の電力品質を評価する。さらに、本実施形態の電力品質評価手段9においては、以下のようにして、電力品質A〜Dに対する評価のうち、少なくとも2つ以上の電力品質項目についての評価を組み合わせて、総合的に評価することができるように構成されている。
(5−2)電力品質損害指標の計算
電力品質A、電力品質B、電力品質C、電力品質Dの電力品質確率・損害曲線を式(15)〜(18)で表す。下記の式で、la(x)、lb(x)、lc(x)、ld(x)は、それぞれ電力品質A、電力品質B、電力品質C、電力品質Dの損害曲線である。また、fa(x)、fb(x)、fc(x)、fd(x)は、それぞれ電力品質A、電力品質B、電力品質C、電力品質Dの確率密度関数である。
電力品質Aの電力品質確率・損害曲線=la(x)・fa(x)…(15)
電力品質Bの電力品質確率・損害曲線=lb(x)・fb(x)…(16)
電力品質Cの電力品質確率・損害曲線=lc(x)・fc(x)…(17)
電力品質Dの電力品質確率・損害曲線=ld(x)・fd(x)…(18)
また、電力品質A、電力品質B、電力品質C、電力品質Dの電力品質損害指標は、上記式(15)〜(18)のそれぞれの電力品質確率・損害曲線を、式(14)に代入して得ることができる。これをそれぞれ、式(19)、式(20)、式(21)、式(22)で示す。
Figure 0004098687
ここで、uaj:電力品質Aの判定値のプラス側の値
laj:電力品質Aの判定値のマイナス側の値
Figure 0004098687
ここで、ubj:電力品質Bの判定値のプラス側の値
lbj:電力品質Bの判定値のマイナス側の値
Figure 0004098687
ここで、ucj:電力品質Cの判定値のプラス側の値
lcj:電力品質Cの判定値のマイナス側の値
Figure 0004098687
ここで、udj:電力品質Dの判定値のプラス側の値
ldj:電力品質Dの判定値のマイナス側の値
これら電力品質A〜Dのトータルの電力品質の程度は、式(19)から式(22)の和と考えられるから、全体の電力品質損害指標は式(23)で表される。
Figure 0004098687
また、図21は、電力品質評価値と全体の電力品質損害指標の関係を示す図であり、電力品質評価値は全体の電力品質損害指標が小さいほど良く、全体の電力品質損害指標が大きいほど悪くなる。上記損害指標評価部95は、この図21を参照して、全体の電力品質損害指標から電力品質評価値を求める。
(5−3)作用効果
以上のような本実施形態によれば、上記第2及び第4実施形態と同様の作用効果を得ることができる。すなわち、4つの電力品質項目A〜Dに関して、電力品質悪化の確率とそのときの損害を判定要素として電力品質を評価できる。しかも、総合的あるいは選択的な電力品質評価が可能である。また、電力品質項目毎に損害曲線の設定を変更可能なので、電力品質項目毎に経済的な損害度が異なっている場合でも柔軟に対応することができる。したがって経済的な観点からも信頼性に優れた電力品質評価を行うことが可能となる。
(6)第6実施形態
第6実施形態は、上記第4実施形態の変形例であって、電力需要家毎のニーズに応じて判定値を設定し、それに基づいて電力品質を評価するようにしたものである。
第6実施形態では、上記第3実施形態と同じく、判定値データベース7は、電力需要家のそれぞれが望む電力品質要求度に柔軟に対応できるように、それぞれの電力需要家に応じた判定値を格納している。また、判定値設定手段8は、電力需要家の望む電力品質要求度に応じた判定値を判定値データベース7から取り出し、設定することができるようになっている。
また、損害曲線データベース11は、それぞれの電力需要家に応じた損害曲線を格納している。また、損害曲線設定手段12は、その電力需要家に応じた損害曲線を損害曲線データベース11から取り出し、設定することができるようになっている。
ここで、電力需要家に応じた損害曲線について説明する。例えば、精密機械工場やコンピュータ使用工場のように高品質な電力を望む需要家の場合、電力品質がわずかに悪化しただけでも、経済的な損害は大きくなる。一方、それほど高品質な電力を必要としない一般需要家の場合、電力品質の変化による経済的な損害は小さい。このため、電力需要家に応じて個別の損害曲線を設けることにより、より精度の高い電力品質評価を行うことができる。
このように、本実施形態においては、需要家毎に別個の判定値と損害曲線を設定することができるので、細分化が進む電力需要家のニーズに対して、柔軟且つ的確に対応することができる電力品質の評価が可能となる。
(7)第7実施形態
本実施形態は、上記第1実施形態の変形例であり、確率密度関数の代わりに電力品質分布マップを用いたものである。
本実施形態においては、図22に示すように、上記各実施形態で用いた確率密度関数作成手段6の代わりに、電力品質分布マップ作成手段20を備えており、電力品質分布マップを出力するようになっている。
また、前記電力品質分布マップ作成手段20は、電力品質値集計部21と集計結果規格化部22と、分布マップ作成部23とからなる。また、電力品質評価手段9は、電力品質分布マップにおいて、プラス側とマイナス側の判定値に挟まれた規格化度数の大きさPを求める規格化度数計算部97と、図25に示した電力品質評価値とPの関係を示す表に基づいて電力品質評価値を得る規格化度数評価部98と、電力品質評価値を出力する品質評価値出力部99とからなる。なお、その他の構成は、第1実施形態と同様であるので、説明は省略する。
(7−1)電力品質分布マップの作成
電力品質分布マップ作成手段20の電力品質値集計部21により、電力品質値データベース4に保存された電力品質値を集計し、その結果を電力品質値の集計結果とする。この集計結果を集計結果規格化部22が規格化し、規格化したものを電力品質値の集計結果規格とする。そして、分布マップ作成部23により、電力品質値の集計結果規格または集計結果を電力品質分布マップとする。
集計結果規格化部22における処理は、電力品質値の集計結果を規格化するものであるが、上記第1実施形態における図4を例にとると、図4の電力品質値毎の度数を、度数の合計で割ったものが相当する。これを規格化度数とすると、規格化度数の全ての電力品質値に対する合計値は1となる。
図23は、規格化度数と電力品質値の関係を示す図であり、図24は、判定値と電力品質値集計結果規格による電力品質の評価を説明する図である。図24から明らかなように、プラス側及びマイナス側の判定値にはさまれた規格化度数が多いほど、電力品質は良好であることが分かる。
ここで、プラス側及びマイナス側の判定値にはさまれた規格化度数の大きさをPとした場合、このPと電力品質評価値の関係の例を図25に示す。すなわち、図12の例と同様に、電力品質評価手段9は、電力品質評価値を5段階の数値で表し、Pが68%未満であれば品質評価は“1”、Pが68%以上95%未満であれば品質評価は“2”、Pが95%以上99.73%未満であれば品質評価は“3”、Pが99.73%以上99.994%未満であれば品質評価は“4”、Pが99.994%以上であれば品質評価“5”とするようになっている。
(7−2)作用効果
以上述べたように、本実施形態では、電力品質分布マップ作成手段20が電力品質値から電力品質分布マップを求め、電力品質評価手段9が、プラス側とマイナス側の判定値の範囲に収まる規格化度数に基づいて電力品質評価値を出力する。このように、本実施形態によれば、電力品質悪化現象の発生確率を考慮して電力品質を評価することができる電力品質評価システムを提供することができる。
(8)他の実施形態
なお、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、例えば第2〜第6実施形態において、確率密度関数作成手段6に代えて電力品質分布マップ作成手段20を用いても良い。但し、損害指標計算部94を有する第4〜第6実施形態において、電力品質損害指標を導く際に利用する電力品質確率・損害曲線に関しては、確率密度関数に損害曲線を乗じるのではなく、規格化度数に損害曲線を乗じた量を用いる。
また、上記第7実施形態の変形例として、複数の電力品質評価項目をそれぞれ電力品質A、電力品質B、電力品質C、電力品質Dとした場合、各電力品質のプラス側とマイナス側の判定値に挟まれた規格化度数の大きさをPa,Pb,Pc,Pdとすると、これらの平均値で電力品質評価を行っても良い。
また、電力品質評価手段における段階評価や、電力品質項目の種類やその組み合わせなどは適宜選択自由である。さらに本発明の範囲内で他にも多種多様な形態が実施可能であり、上記各実施形態に係る構成を適宜組み合わせて用いた場合には、その組み合わせに応じて同等もしくは組み合わせによる相乗的な効果が得られることは言うまでもない。
本発明に係る電力品質評価システムの第1実施形態の構成を示すブロック図。 電力品質評価項目とその程度を表す代表的な指標、並びにその計算式を示す図。 電力品質値データベースの一例を示す図。 電力品質値の集計結果の一例を示すヒストグラム。 集計した電力品質値のヒストグラムを、確率密度関数として正規分布に当てはめた例を示した図。 正規分布と標準偏差σの関係を示した図。 判定値と正規分布の関係を示す図であって、判定値Hが「標準偏差±3(3σ)」の場合。 判定値と正規分布の関係を示す図であって、判定値Hが「標準偏差±1(1σ)」の場合。 σ値に基づく電力品質評価値の一例を示した図。 第1実施形態の電力品質評価システムにおける処理の流れを示すフローチャート。 P(x)と標準偏差σの関係を示した図。 P(x)及びσ値と、電力品質評価値の関係の一例を示す図。 異なる判定値を用いた場合の、確率密度関数と各判定値との関係を示した図。 電力品質値と損害曲線と確率密度関数の関係を示す図。 本発明に係る電力品質評価システムの第4実施形態の構成を示すブロック図。 電力品質確率・損害曲線、電力品質損害指標及び判定値の関係を示す図。 電力品質確率・損害曲線、電力品質損害指標及び判定値の関係を示す図。 電力品質確率・損害曲線、電力品質損害指標及び判定値の関係を示す図。 電力品質評価値と電力品質損害指標の関係を示す図。 第4実施形態の電力品質評価システムにおける処理の流れを示すフローチャート。 電力品質評価値と全体の電力品質損害指標の関係を示す図。 本発明に係る電力品質評価システムの第7実施形態の構成を示すブロック図。 規格化度数と電力品質値の関係を示す図。 判定値と集計結果規格による電力品質の評価を説明する図。 判定値にはさまれた規格化度数の大きさPと電力品質評価値の関係を示す図。
符号の説明
1…データ取得手段
2…データ記憶手段
3…電力品質計算手段
4…電力品質値データベース
5…電力品質値保存手段
6…確率密度関数作成手段
61…電力品質値集計部
62…確率密度関数適用部
7…判定値データベース
8…判定値設定手段
9…電力品質評価手段
91…σ値計算部
92…σ値評価部
93…品質評価値出力部
94…損害指標計算部
95…損害指標評価部
96…品質評価値出力部
97…規格化度数計算部
98…規格化度数評価部
99…品質評価値出力部
11…損害曲線データベース
12…損害曲線設定手段
20…電力品質分布マップ作成手段
21…電力品質値集計部
22…集計結果規格部
23…分布マップ作成部

Claims (7)

  1. 評価対象となる電力量の電力品質の程度を計算する電力品質計算手段と、
    この電力品質計算手段によって求められた電力品質値から、電力品質値の確率密度関数を作成する確率密度関数作成手段と、
    電力品質の程度を判定する基準となる判定値を設定する判定値設定手段と、
    前記電力品質値と損害の関係を示す損害曲線を設定する損害曲線設定手段と、
    前記電力品質値の確率密度関数と、設定された判定値及び損害曲線とを用いて、電力品質の程度を評価する電力品質評価手段とを備えたことを特徴とする電力品質評価システム。
  2. 前記電力品質評価手段は、電力品質悪化の確率とその時の損害を示す損害指標に基づいて電力品質を評価するように構成されていることを特徴とする請求項に記載の電力品質評価システム。
  3. 複数の電力品質評価項目毎に電力品質悪化の確率とその時の損害を示す損害指標を求め、総合的な評価の対象となる2以上の評価項目について得られた前記損害指標の和の値に基づいて電力品質を評価するように構成されていることを特徴とする請求項に記載の電力品質評価システム。
  4. 評価対象となる電力量の電力品質の程度を示す電力品質値を計算し、
    求められた電力品質値から、電力品質値の確率密度関数を作成し、
    電力品質の程度を判定する基準となる判定値を設定すると共に、
    前記電力品質値と損害の関係を示す損害曲線を設定し、
    前記電力品質値の確率密度関数と、設定された判定値及び損害曲線とを用いて、電力品質の程度を評価することを特徴とする電力品質評価方法。
  5. 電力品質悪化の確率とその時の損害を示す損害指標に基づいて電力品質を評価することを特徴とする請求項に記載の電力品質評価方法。
  6. 複数の電力品質評価項目毎に電力品質悪化の確率とその時の損害を示す損害指標を求め、
    総合的な評価の対象となる2以上の評価項目について得られた前記損害指標の和の値に基づいて電力品質を評価することを特徴とする請求項に記載の電力品質評価方法。
  7. コンピュータを制御することにより、電力品質を評価する電力品質評価用プログラムであって、
    そのプログラムは前記コンピュータに、
    評価対象となる電力量の電力品質の程度を示す電力品質値を計算するステップと、
    求められた電力品質値から、電力品質値の確率密度関数を作成するステップと、
    電力品質の程度を判定する基準となる判定値を設定するステップと、
    前記電力品質値と損害の関係を示す損害曲線を設定するステップと、
    前記電力品質値の確率密度関数と、設定された判定値及び損害曲線とを用いて、電力品質の程度を評価するステップと、
    を実行させるものであることを特徴とする電力品質評価用プログラム。
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