JP4098393B2 - 分岐部付管及びその製作方法並びにその製作装置 - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明は、分岐部付管及びその製作方法並びにその製作装置に係り、一体成形により製作された分岐部付管の当該分岐部端部の円周方向板厚分布が略均一である分岐部付管及びその製作方法並びにその装置に関するものであり、例えば、特に、変電施設のガス絶縁開閉装置等の圧力容器あるいは継手に利用されるものである。
【0002】
【従来の技術】
従来における分岐部付管を利用する製品の一例を図13を参照して説明する。
図13は、一般的なガス絶縁開閉装置の構成図である。
図13に示す如く、変電施設の一つであるガス絶縁開閉装置は、ブッシング101、断路器102、遮断器103、主母線104、避雷器105等から構成され、これらのうち、断路器102や遮断器103は、円筒状圧力容器である。
当該円筒状圧力容器内には高電圧の回路素子導体が存在し、該導体は受変電に必要な断路器102や遮断器103等多数の機器の回路部へ接続されるため、母材管から枝分かれした分岐部管がそれぞれ連結された構造となっている。
【0003】
本構造の分岐部管を形成するためには、母材管に分岐部管を成形させる必要がある。このような分岐部付管の成形は、分岐部分に下穴を設けて、バーリング加工により下穴の周囲を隆起させて、連結される管の一端と適合するための分岐部開口を形成する。
【0004】
次ぎに、図14を参照して、従来のこのような場合の鞍形溶接構造の分岐管を説明する。図14は、従来の鞍形溶接構造の分岐部付管の説明図である。
図14に示すように、従来の鞍形溶接構造では母材管2と鞍形分岐管24は、それぞれ別々に製作された後、すみ肉溶接25により溶融結合され、次いで、フランジ22を結合することにより製作されていた。
【0005】
しかし、図14に示す鞍形溶接構造では、すみ肉溶接25の形状が鞍形であるため溶接の自動化が困難であり、分岐部付管の材質がアルミ合金の場合には、溶接部が多層盛となり、溶接工数の増大や溶接変形の修正工数の増大するという問題があり、溶接量の抑制及び分岐部付管の組み付け作業の簡素化が要望されていた。
【0006】
そこで、溶接量の抑制及び分岐部付管の組み付け作業の簡素化のため、一体成型構造による分岐管付管の製作方法が提案されている。
図15を参照して、一体成型構造による分岐部付管の製作方法を説明する。図15は、従来の一体成型構造による分岐部付管の説明図である。
図15に示す如く、母材管2の一部を鞍形分岐部24に変形させて製作する一体構造の分岐部付管が製作された。この分岐部付管は、一体成形分岐部27が母材管2の一部として成形され、ネック付フランジ23と突合せ溶接26により、結合されている。
【0007】
このような分岐部付管の製作方法により、突合せ溶接26は、一体成形分岐部27の円周方向に溶接されるため、自動化が可能であり、さらに、部品点数も削減でき、分岐部付管の組み立て作業の簡素化が図れる。
【0008】
このような一体構造の分岐部付管の製作方法の具体例としては、従来技術として、剛体引抜き方式がある。
図16を参照して剛体引抜き方式を説明する。図16は、従来の剛体引抜き方式による分岐部付管の説明図である。
図16分図(a)は、管壁面に穿設された楕円形状下穴3を有する母材管2の内部に長手方向から半球形もしくは円錐状台形の型11を挿入する。
図16分図(b)は、穿設された楕円形状下穴3の外部から引抜き用工具12を挿入して前記半球形あるいは円錐状台形の型11と連結する。
図16分図(c)は、穿設された楕円形状下穴3の内部より、引抜き用工具12により、図示白抜き矢印に示すように、前記半球形あるいは円錐状台形の型11を引き抜き、前記楕円形状下穴3の周囲を隆起させて分岐部の変形部4が製作される。
図16分図(d)は、前記半球形あるいは円錐状台形の型11を母材管2より図示白抜き矢印の如く、完全に引き抜くことにより分岐部5が製作される。これらの技術に関連するものとしては、特開昭54−137472号公報記載の技術が挙げられる。
【0009】
また、別の従来技術として、クロスピン方式による分岐管付管がある。
図17を参照してクロスピン方式を説明する。図17は、従来のクロスピン方式による分岐部付管の説明図である。
図17分図(a)は、母材管2の管壁面に、予め別装置によって管壁面に穿設された楕円形状下穴3またはバーリング加工装置自体によって穿設された楕円形状下穴3に、突出自在な複数の成形ピン14を有する成形ヘッド13を前記楕円形状下穴3の外部から図示白抜き矢印の如く、挿入する。このとき、成形ピン14は成形ヘッド13本体内に入っており、突出してはいない。
【0010】
図17分図(b)では、成形ヘッド13を母材管2内に挿入後、成形ピン14を図示白抜き矢印の如く、突出させ、その突出量は分岐部の径に対応して調整できる。
図17分図(c)では、図示矢印の如く前記成形ヘッド13を回転させ、母材管2の内部から外部方向へ図示白抜き矢印の如く引き抜き、前記楕円形状下穴3の周囲を隆起させて分岐部の変形部4を成形する。
図17分図(d)では、成形ピン14が分岐部変形部4から離れるまで成形ヘッド13を回転させながら、図示白抜き矢印の如く、引き抜くことにより分岐部5を製作する。これらに関連するものとして、特公平3−79093号公報記載の技術が挙げられる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
前記した如く、変電施設の一つであるガス絶縁開閉装置は、完全に密閉された円筒状圧力容器が連結された構造となっており、連結部である分岐部端部の円周方向の板厚が均一でないと内部圧力などの影響により破断してしまう恐れがある。したがって、分岐部付管の分岐部には傷などによる板厚減少があってはならないという問題があった。
また、従来技術による一体成形構造による分岐部付管の分岐部真円精度は悪く、連結の際、必要なフランジを自動溶接により取り付けるには、分岐部付管を製作後、分岐部の真円矯正工程が必要であるという問題があった。
さらに、前記ガス絶縁開閉装置に使用される円筒状圧力容器の寸法は、多種にわたり、またその生産量は受注生産であるため少量である。そのため、それぞれの分岐部径に対応した剛体型を使用していては、型費の負担が大きくなり、製品コストが高価になるという問題があった。
【0012】
さらに、従来の各方式における問題点を検討する。
図15に示されるような鞍形分岐部方式においては、母材管2から枝分かれした一体成形分岐部27が連結された構造では、該一体成形分岐部27の対となるパイプあるいはフランジは機械加工により製作されているため、前記パイプあるいはフランジの径は略真円となっている。
前記パイプもしくはフランジに、当該一体成形分岐部27を溶接により連結するためには、該分岐部付管の一体成形分岐部27の径も略真円でなければならないという問題があった。
【0013】
前記従来の剛体引抜き方式では、図16に示すように半球形もしくは円錐状の台形の型11を母材管2の長手方向から挿入しなければならないし、作業性が悪い上、分岐部径/母材管径(d/D)が1.0となる分岐部付管を製作することは不可能であるという問題があった。
一般的には、前記分岐部径/母材管径(d/D)が1.0に近づくほど、電磁特性がよくなるといわれているので、(d/D)が1.0に近づくことが好ましい。
【0014】
また、半球形あるいは円錐状台形の剛体型11を用いるため、分岐部径の異なる分岐部付管を製作するためには、それぞれの径に対応させた半球形もしくは円錐形の型11を準備しなければならず作業効率がよくないという問題があつた。
【0015】
従来技術のクロスピン方式では、図17に示すように成形ヘッド13を母材管2の外周より挿入し、そののち突出し自在の成形ピン14を突出させるので、構造が複雑、且つ大形化するため、コスト高やメンテナンス性の悪化や信頼性低下を招き、工具と被加工部の接触する表面が、いわゆるむしれや縞状の跡が残るという問題があつた。
【0016】
また、成形ヘッド13により回転駆動されている成形ピン14は、分岐部変形部4との接触抵抗により、分岐部変形部4の内面に傷が発生したり、応力集中により加工割れが起き易かった。そのため、従来の示すような分岐部付管の製作方法では、分岐部成形部との摺動を円滑にするために、潤滑剤を塗布して傷の発生を抑制していた。
【0017】
また、剛体引抜き方式およびクロスピン方式のいずれにおいても、一体成形分岐部5の端部6の真円度は低く、精度が悪くて製品の品質上に問題があり、前記真円精度を向上させるために、真円矯正を行わねばならなかった。
【0018】
ここで、図3、4を参照して、一体成形分岐部端部の直径方向の円周上の板厚分布を説明する。図3は、一体成形による分岐部端部の直径方向の円周上の板厚分布図、図4は、分岐部付管の分岐端部の説明図である。
図3において、一体成形分岐部5の分岐部端部6の直径方向の円周上の板厚分布曲線52、53に示すように発生箇所を異にする。
剛体引抜き方式での前記円周上の板厚減少率分布曲線53では、90゜、270゜方向で局部的な板厚の減少が生じる。
従来技術であるクロスピン方式での板厚減少率分布52では、図4に示す0゜、180゜方向で板厚減少率が大きくなり、成形性に限界があった。
図3では、各角度における中心からの径が大きくなる程、
板厚減少率=(成形前の板厚−成形後の板厚)/(成形前の板厚)
が大きいことを示すものである。
【0019】
また、分岐部付管7の分岐部5の製作時に潤滑剤を塗布するため、分岐部5の成形後の溶接工程の際に、脱脂処理により分岐部5の残渣潤滑剤を除去する必要があり、この作業を行うための処理工数が増えてしまうという問題がある。
【0020】
本発明は、上記のような従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、その第1の目的は、分岐部端部6の円周方向の板厚分布が略均一である一体成形による分岐部付管7を提供することにあり、分岐端部6の形状が略真円となるような一体成形による分岐部付管およびその製作方法を提供することにある。
【0021】
また、本発明の第2の目的は、1種類の棒状工具1により分岐部5の異なる径に対応した分岐部付管7の製作方法を提供することにある。
さらに、本発明の第3の目的は、前記棒状工具1が自転且つ公転すると共に、該楕円形下穴の中心軸に対する傾き角度および/もしくは公転半径が変更自在とし(以下、選択的という)且つ分岐部との接触角度を変えながら、第1および第2の発明の目的である分岐部付管7の製作方法並びにその製作装置を提供することにある。
さらに、本発明の第4の目的は、加工の容易、非容易に無関係に、工具と接触部表面状態が良好で、且つ加熱等の必要がない一体成形による分岐部付管およびその製作方法を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】
上記第1の目的を達成するために、本発明における分岐部付管は、母材管から枝分かれした分岐部を有する分岐部付管において、該分岐部が母材管より一体成形されており、且つ該分岐部端部の円周上の板厚分布が略均一なことを特徴とするものである。
また、母材管より一体成形で製作された分岐部端部の板厚減少の割合が、該分岐部端部の円周上の分布で、その最大値と最小値の差で5%以内であることを特徴とするものである。
さらに、母材管から枝分かれした分岐部を有する分岐部付管において、該分岐部が母材管より一体成形されており、かつ該分岐部端部の形状が略真円であることを特徴とするものである。
さらにまた、母材管より一体成形で製作された分岐部端部の断面に対して、分岐部中心を通過する断面直径長さが、該分岐部端部の円周上で、所定の真円直径に対して、該直径長さの最大値と最小値の差が、±0.5%以内であることを特徴とするものである。
【0023】
上記第2の目的を達成するために、本発明における分岐部付管は、母材管から枝分かれした分岐部を有する分岐部付管において、該分岐部が母材管より一体成形されており、かつ母材管の管径に対する分岐部端部の管径の割合が、0.85から1.0であることを特徴とするものである。
【0024】
上記第3の目的を達成するために、本発明における分岐部付管の製作方法は、母材管の管壁面に、前記母材管の軸方向と楕円形下穴の長辺方向が一致するように穿設された下穴の内部に、それ自体が自転すると同時に、その傾き角度並びに、穿設された該楕円形下穴の中心軸に対し、公転移動するときの選択的に公転半径および傾き角を変えることができる棒状工具を挿入し、前記棒状工具を公転移動させ、穿設された該楕円形下穴の長辺側を成形し、母材管の軸方向と一致する分岐部端部の管径を所定の大きさにした後、該楕円形下穴の短辺側を成形することにより、分岐部を製作することを特徴とするものである。
また、穿設された楕円形状下穴の長辺側を、前記棒状工具を引き上げる方向に移動させ、該楕円形状下穴の短辺側を、前記棒状工具を該下穴中心からの公転半径を拡げるように移動させ、該楕円形状下穴を所定の分岐管径に拡げて、母材管より一体で分岐部を製作することを特徴とするものである。
【0025】
さらに、本発明における分岐部付管の製作装置は、母材管の管壁面に、前記母材管の軸方向と長辺方向が一致するように穿設された楕円形下穴を有する母材管に、分岐部を製作するためのそれ自体が中心軸に対して回転する機構を有する棒状工具と、前記棒状工具を母材管の管壁面に穿設された楕円形状下穴の中心に対して、選択的に公転半径を変えながら公転移動させる機構と、前記棒状工具が分岐部成形において、変形部と接触しながらその接触角度を自由に変えるために、前記棒状工具の傾き角度を変える機構を有し、分岐部成形において、分岐端部断面の中心を通過する直径長さを分岐部円周方向で測定する手段並びに、分岐部端部の円周方向の板厚分布を測定する手段とを具備していることを特徴とする。
また、母材管の管壁面に、前記母材管の軸方向と楕円形下穴の長辺方向が一致するように穿設された下穴を有する母材管に分岐部を製作するために、それ自体が分岐部成形中の変形部との接触により、従動的に回転する機構を有する前記棒状工具を具備したことを特徴とするものである。
さらにまた、母材管の管壁面に、前記母材管の軸方向と楕円形下穴の長辺方向が一致するように穿設された下穴を有する母材管に、分岐部を製作するために、棒状工具の公転移動方向と一致する方向に、前記棒状工具の中心に対して、強制的に回転させる機構を有する前記棒状工具を具備したことを特徴とするものである。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る分岐管付管およびその製作方法ならびに製作装置の各実施形態を図1ないし図12を参照して説明する。
【0027】
本実施の形態では、分岐部端部の円周方向の板厚分布が略均一な分岐部付管および分岐部端部の断面形状が略真円である分岐部付管ならびに母材管の管径に対する分岐部端部の管径の割合が、0.80から1.0である分岐部付管について説明し、前記分岐部付管を実現するための分岐部付管の製作方法並びにその製作装置について説明する。
【0028】
〔実施の形態 1〕
図1は、本発明に係る一実施形態の分岐部付管の製作説明図である。
図1分図(a)は、母材管2の管壁面に楕円形状下穴3が開口されている製作前の状態と、図1分図(b)は、母材管2から一体成形により製作された分岐部端部6を有する分岐部5が製作された状態を示すものである。
【0029】
ここで、使用する字句の定義をする。
図1分図(a)の楕円形状下穴3の楕円周長さと、図1分図(b)の分岐部端部6の円周長さとの比を穴拡げ率という。この穴拡げ率は、図1分図(a)の楕円形状下穴3の長辺aと短辺b及び図1分図(b)の分岐部端部6の分岐部径dで定まる。
また、図1分図(b)の分岐部端部6の板厚tと母材管2の板厚t0(分岐部製作前)との比を板厚減少率で表し、分岐部端部の板厚が元の板厚に対して減少した程度を示すものである。
【0030】
さらに、図1分図(b)の分岐部端部6の分岐部径dと母材管2の母材管径Dの関係をd/Dで示し、d/D=1.0は、分岐部径dと母材管径Dが等しいことを表し、図16で説明した剛体型による分岐部付管の製作方法では母材管径Dと剛体型の大きさとの関係からd/D=0.85程度が製作できる限界である。
【0031】
前記図3および図4から分岐部端部6の円周上の板厚減少率分布50は、製作する分岐部付管の材質によりその量に差はあるが、定性的には剛体引抜き方式による板厚減少率53およびクロスピン方式による板厚減少率52のようになり、それぞれ局部的な板厚減少の箇所を有し、該局部的な板厚減少部分から破断が生じる。なお、図3ではその半径方向の長さが大きいほど、板厚減少率が大きいことを示している。そこで、理想の板厚減少率51のような板厚減少率分布を分岐部端部6が有する分岐部付管を製作することで、上記課題は、解消せんとするものである。
【0032】
分岐部付管の材質にアルミ合金(A5083−O)を用いて、図1に示す母材管径Dφを100mm、製作前の板厚toを1.0mm、前記穴拡げ率を50%、前記d/Dを0.7とした場合の冷間加工環境下での実験結果を図11および図12に示される。図11は、本発明の一実施形態に係る分岐部付管の板厚減少分布図、図12は、本発明の一実施形態に係る分岐部付管の端部の真円度率分布図である。
【0033】
図11に示す如く、分岐部端部6における板厚減少率分布を示しているが、クロスピン方式による板厚減少率分布62は、上記図3を参照した説明通り、軸直角方向(90°、270°)での板厚減少が局部的に大きくなっている。
逆に、軸方向(0°、180°)では板厚が減少しておらず、板厚減少率の最大値と最小値との差は10%以下である。
【0034】
後述する本発明に係る棒状工具による逐次バーリング方式による板厚減少率分布61は、分岐部端部6の円周上でほぼ均一になっており、板厚減少率の最大値と最小値との差は5%以内である。特に、軸方向(0°、180°)での板厚減少率の違いは明らかであり、前記棒状工具による逐次バーリング方式により、分岐部端部6の円周方向板厚分布が、ほぼ均一な分岐部付管が実現でき、分岐部付管の成形性及び信頼性の向上を図ることができる。
【0035】
図12は、分岐部端部6における断面形状、すなわち真円度率分布を示している。この図における半径方向を真円度率といい、分岐部端部6の円周上での各角度の分岐部半径の平均値を1.0として、当該平均値に対しての差を加減したものである。
すなわち、全周にわたり該真円度率が1.0であれば、その分岐部端部6の断面は、真円形状であることになる。
【0036】
これに対して、クロスピン方式による真円度率分布64は、軸と直角方向(90°、270°)で小さく、軸方向(0°、180°)で大きい楕円形状であることがわかる。
これは、分岐部5の軸直角方向(90°、270°)の剛性が小さいためで、従来技術での分岐部付管を製作においては、上記のような真円度率分布になる傾向がある。
【0037】
本発明に係る棒状工具による逐次バーリング方式による真円度率分布63は、図11に示す如く、分岐部端部6の円周方向でほぼ均一になっており、該真円度率の差は、±0.5%以内であり、分岐部付管の分岐部を自動化溶接の際に必要とされる値をほぼ満足しており、従来必要であった真円矯正工程を省略することができる。
【0038】
また、上記同様、分岐部付管の材質にアルミ合金(A5083−O)を用いて、図1に示す母材管径Dφを100mm、製作前の板厚toを1.0mmとしたときの前記穴拡げ率と、前記d/Dの関係を表した冷間加工環境下での実験結果を図2に示す。図2は、本発明に係る分岐部付管の穴拡げ率とd/Dの一実験図である。
【0039】
図2に示す如く、穴拡げ率が大きいほど、分岐部5の高さhが大きくなるが、成形限界は、厳しくなる。
図示する如く、黒三角印33は、クロスピン方式により割れが生じることなく製作できたもの、バツ印34は、クロスピン方式により製作中に割れが生じたもの、黒丸印31は、本実施形態に係る棒状工具による逐次バーリング方式により割れが生じることなく製作できたもの、二重バツ印32は、本実施形態に係る棒状工具による逐次バーリング方式により製作中に割れが生じたものである。
【0040】
これらにより、クロスピン方式による成形限界線35では、図示する如く、d/Dが、0.8以上の分岐部付管は製作できなかったが、本実施形態に係る棒状工具による逐次バーリング方式による成形限界線36では、d/Dが1.0の分岐部付管を製作できた。
【0041】
棒状工具による逐次バーリング方式では、1種類の棒状工具でフレキシブルな分岐部径dに対応することができ、特に、従来技術では一部の加工容易な材料や加熱することに変形抵抗を小にした場合を除き困難であったd/Dが、0.85から1.0までの分岐部付管も製作することができる。
これは、図10で説明したように、分岐部端部6の円周方向の板厚減少を均一にできるため、局部的な変形を避けることができるためである。
【0042】
図5を参照して、本発明の一実施形態に係る棒状工具による逐次バーリング方式の分岐部付管の製作方法を説明する。図5は、本発明の一実施形態に係る棒状工具による逐次バーリング方式の分岐部付管の製作説明図である。
図5分図(a)では、母材管2の管壁面に穿設された楕円形状下穴3の内部へ、該楕円形状下穴3の中心軸X1に対して棒状工具1の中心軸X2が所定の傾き角度を有した状態で、当該棒状工具1を挿入する。
前記棒状工具1は、それ自体がサークルC1に示すように回転機能(以下、自転という)を有すると共に、サークルC2に示すように回転機能(以下、公転という)を有するものである。
【0043】
図5分図(b)では該棒状工具1は、それ自体が前記自転すると共に、該楕円形状下穴3の中心軸に対して、選択的に公転半径を変えながら且つ選択的に傾き角度を変えるながら公転し、楕円形状下穴3の周囲の任意位置を部分的に逐次隆起させながら、分岐部変形部4を製作していくものである。
【0044】
図5分図(c)では、分岐部端部6の円周上の板厚分布がほぼ均一に、且つ分岐部端部6の断面形状がほぼ真円形状になる母材管2より一体成形にて得られた分岐部5を有する分岐部付管7が製作されたことになる。
【0045】
また、上記同様、分岐部付管の材質にアルミ合金(A5083−O)を用いて、図1に示す母材管径Dφを100mm、製作前の板厚toを1.0mmとしたときの前記穴拡げ率と、前記d/Dの関係を表した冷間加工環境下での実験結果を図2に示したものである。
【0046】
穴拡げ率が大きいほど、分岐部5の高さhが大きくなるが、成形限界は厳しくなる。
図2において、前記した如く三角印33は、クロスピン方式により、割れが生じることなく製作できたものであり、バツ印34はクロスピン方式により、製作中に割れが生じたものである。
黒丸印31は、棒状工具による逐次バーリング方式により、割れが生じることなく製作できたものであり、二重バツ印32は棒状工具による逐次バーリング方式により、製作中に割れが生じたものである。
【0047】
これらの結果により、クロスピン方式による成形限界線35ではd/Dが0.8以上の分岐部付管は製作できなかったが、棒状工具による逐次バーリング方式による成形限界線36では、d/Dが1.0の分岐部付管を製作することができた。
【0048】
前記棒状工具による逐次バーリング方式では、1種類の棒状工具でフレキシブルな分岐部径dに対応することができ、特に、従来技術では困難であったd/Dが0.85から1.0までの分岐部付管も製作することができた。
これは、図10で示したように、分岐部端部6の円周方向の板厚減少を均一にできるため、局部的な変形を避けることができるためである。
【0049】
図6を参照して、本発明に係る棒状工具による逐次バーリング方式での分岐部付管の製作方法の一例を説明する。図6は、本発明に係る棒状工具による逐次バーリング方式での分岐部付管の製作方法の説明図である。
図6を参照して、本実施形態における棒状工具による逐次バーリング方式における製作中において棒状工具の傾き角度を任意に変化させ分岐部を説明するものである。
【0050】
図6分図(a)は、母材管2の壁部に穿設された楕円形状下穴3の内部に、該楕円形状下穴3の中心軸x1と傾き角度γをなすように設定された棒状工具1の軸x2を挿入する。
図6分図(b)は、該棒状工具1を傾き角度γを保った状態で、わずかに引き抜き方向(図示白矢印方向)に移動させ、分岐部変形部4を製作する。
図6分図(c)は、該棒状工具1を前記傾き角度γよりも小さいγ'になるように、図示白矢印の如く、該棒状工具1を移動させて、分岐部変形4をさらに立ち上げる。
図6分図(d)は、さらに該棒状工具1を前記傾き角度γ'よりも小さいγ''になるように図示白矢印の如く、該棒状工具1を移動させて、分岐部変形4をさらに立ち上げる。
図6分図(e)は、最後に、該棒状工具1の傾き角度が0°すなわち、該楕円形上下穴3の中心軸x1と、該棒状工具1の中心軸x2が平行になるように、該棒状工具1を移動させ、母材管2に一体成形により分岐部5を有する分岐部付管を製作する。
このようにして、分岐部5の立ち上げを任意に設定でき、かつ分岐部5の内面に生じる傷を抑制することができるものである。
ただし、図6分図(e)の工程で過度に押し拡げ方向に棒状工具1を移動させると、分岐部5の立ち上げ部に座屈現象が発生するので注意が必要である。
【0051】
図7を参照して、上記逐次バーリング方式での該棒状工具1の製作中の移動経路を説明する。図7は本発明に係る逐次バーリング方式の棒状工具移動経路説明図である。図7において、斜線部は通常の図面におけるように断面を示すのではなく、棒状工具1により変形を受ける箇所を示すものである。
図7の各分図(a)、(b)、(c)、(d)において、左図は母材管2の平面図、中図は母材管2の側面図、右図は母材管2の断面図である。
【0052】
図7分図(a)は、管壁面に穿設された楕円形状下穴3を有する母材管2を示すものである。
図7分図(b)は、棒状工具1を該楕円形状下穴3の外部より挿入し、まず、母材管2の軸方向部(楕円形状下穴3の長辺方向)8の部分を変形させるようにしたものである。
このとき、棒状工具1を単純に引き抜くと、局部的な変形となり、割れが生じる。したがって、棒状工具1の引抜き量に伴い、軸方向部8の変形幅(棒状工具1との接触幅)が徐々に狭くなるように、棒状工具1の公転半径と傾き角度を選択的に変化させる。具体的には、軸方向部8に対して棒状工具1を揺動させ、その揺動角度を徐々に狭くしていくことでも同じ効果が得られる。
【0053】
また、製作する分岐部付管のd/Dが大きくなると、穿設される楕円形状下穴3も大きくなり、該楕円形状下穴3が母材管2の管壁面に開けられるため三次元形状となり、該楕円形状下穴3の長辺方向と短辺方向では、母材管2の横から見ると高低差が生じることになる。
【0054】
そのため、上記軸方向部8の変形前に、軸直角方向部9(楕円形状下穴3の短辺方向部)をわずかに立上げ、該母材管2の側方から見て、該楕円形状下穴3の長辺方向と短辺方向の高低差が小さくなるようにする必要もある。
このとき、該楕円形状下穴3を上部から見ると、短辺方向の長さが大きくなり、より円形状に近い下穴形状になる。本工程において製作する分岐部径の軸方向長さを所定値にする。
【0055】
図7分図(c)は、上記所定値にする工程を経た後、軸直角方向部9を変形させる。本工程において、該棒状工具1は、引き抜き方向に移動させるのではなく、該楕円形状下穴3の中心軸に対して、該棒状工具1の公転半径が大きくなるように移動させ、分岐部端部6を円形状に加工するものである。
【0056】
また、該直角方向部9は剛性が小さいため、該棒状工具1による変形に対して、その反力も大きい。そのため、該軸直角方向部9の分岐部径を所定の値にするには、前記反力を見込んだ過剰押し拡げを行う必要がある。
このとき、上記図7分図(b)の工程では、分岐部径の軸方向は確定してあるので、選択的に公転半径を変えて、軸方向部8には変形を与えないようにする。
このことは、軸直角方向部9に対して棒状工具1を揺動させ、その揺動角度を調節することでも同じ効果が得られる。
【0057】
図7分図(d)は、最後に、軸直角方向部は、剛性が小さいため、ある傾き角度を有する棒状工具1を引き抜くことで、分岐部端部6の真円度精度の良好な分岐部付管を製作することができる。
【0058】
〔実施の形態 2〕
次ぎに、図8を参照して、本発明に係る分岐部付管製作装置を説明する。
図8は、本発明の一実施形態に係る分岐部付管製作装置の説明図である。
本分岐部付管製作装置は、自転する棒状工具1と、該棒状工具1の傾き角度を可変させる機構と、該棒状工具1を母材管の管壁に設けられた下穴の中心軸に対して公転させる機構と、該棒状工具1の公転半径を選択的に変えることができる機構と、該棒状工具を引抜き方向に移動させる機構と、上記機構を制御する制御機構等から構成されている。
【0059】
まず、該棒状工具1の傾き角度を可変させる機構は、当該棒状工具1をスライドベース77に取り付ける。該スライドベース77が、モータ駆動もしくはラチェット式固定具により角度を任意に設定できるようになっている。
前記下穴の中心軸に対して公転させる機構は、昇降ベース73の内部にベアリング72と回転軸70が組み込まれており、前記回転軸70を回転あるいは揺動させることができ、且つ回転あるいは揺動範囲を任意に設定できるようになっている。
【0060】
前記公転半径を選択的に変える機構は、ベース79上に取り付けられたモータ74とスライドベース77が取り付けられた送りネジナット71を移動させるための送りネジ76がカップリング75により連結されており、モータ74の回転により、送りネジナット71の送り量を制御できる構造となっている。
前記引き抜き方向に移動させる機構は、昇降ベース73にシリンダ等により昇降する機構を取り付け、前記昇降ベース73の移動量を制御できる機構となっている。
【0061】
図9を参照して棒状工具1を説明する。図9は、本発明に係る分岐部付管製作装置に用いられる棒状工具の説明図である。
該棒状工具1は、回転工具41と、ベアリング42と、前記ベアリングを保持するベアリング保持部43と、上記分岐部付管製作装置に固定するためのチャック部45と、前記ベアリング保持部43と前記チャック部を連結する取付けネジ部44とから構成される。
【0062】
回転工具41は、ベアリング42により分岐部変形部との接触により従動的な回転機構となっている。
また、ここでは、ベアリング42にはラジアル方向とスラスト方向が同時に受けられるベアリングを用いているが、複数個のベアリングを個々に用いても差し支えない。また、回転工具41を強制的に回転させるために、ベアリング42の代わりにモータを内蔵して、回転駆動を与える機構にしても差し支えない。
【0063】
〔実施の形態 3〕
本発明の他の一実施形態に係る分岐部付管製作装置を説明する。
図10は、本発明の他の一実施形態に係る分岐部付管の製作装置の説明図である。
図10には、前記棒状工具1と同様の機構を有する別構造の自公転する工具及び分岐部付管の製作装置を示すものである。
前記棒状工具1の代わりにローラピン40を用い、該ローラピン41自体が回転、すなわち自転するように、回転保持部49に取り付けられている。
前記回転保持部49を角度シリンダ48によって傾き角度を調整できるような機構となっている。
【0064】
自公転する工具の公転半径を選択的に変える機構は、押し出しシリンダ47とガイド46により、該ローラピン40および回転保持部49ならびに角度シリンダ48が分岐部付管製作装置の回転軸81に対して半径を変えられる構造となっている。下穴の中心軸に対して回転する機構は、回転軸81が回転及び揺動できる構造となっている。
【0065】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明の構成によれば、それ自体が自転する棒状工具の1種類で、該棒状工具の公転半径を選択的に変えることができ、かつ該棒状工具の傾き角度を選択的に変えることができる分岐部付管の製作方法並びにその製作装置を提供することできる。
これらの製作方法並びにその製作装置によれば、分岐部端部の円周方向の板厚減少率分布が、ほぼ均一な該分岐部付管及び分岐部端部の断面形状がほぼ真円形状である該分岐部付管及び分岐部径が母材管径に対して0.85から1.0であり、加工の容易、非容易をとわず、加熱の必要がなく、加工表面の良好な該分岐部付管を提供することができる。
上記により分岐部端部の円周方向の板厚分布がほぼ均一なことから、成形性及び製品精度の良好な分岐部付管を提供でき、分岐部端部の断面形状がほぼ真円形状であることから、これまでのような真円矯正工程を省略することができ、フランジ等との溶接の自動化を図ることができ、作業効率の向上を図ることができる効果がある。
さらに、1種類のそれ自体が回転する工具を使用することから、多様な分岐部径にフレキシブルに対応し、型費の低減を図ることができ、かつ、従来使用していた潤滑剤の省略を図ることができ、分岐部付管製作後の脱脂工程を省略することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施形態による分岐部付管の製作説明図である。
【図2】本発明に係る分岐部管の穴拡げ率とd/Dの一実験図である。
【図3】一体成形による分岐部端部の直径方向の円周上の板厚分布図である。
【図4】分岐部付管の分岐部端部の説明図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る棒状工具による逐次バーリング方式の分岐部付管の製作説明図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る棒状工具による逐次バーリング方式の分岐部付管の製作説明図である。
【図7】本発明の一実施形態に係る逐次バーリング方式の棒状工具の移動経路説明図である。
【図8】本発明の一実施形態に係る分岐部付管製作装置の説明図である。
【図9】本発明の一実施形態に係る分岐部付管製作装置に用いられる棒状工具の説明図である。
【図10】本発明の他の一実施形態に係る分岐部付管製作装置に用いられる棒状工具の説明図である。
【図11】実験結果に基づく分岐部端部の板厚減少率分布図である。
【図12】実験結果に基づく分岐部端部の断面形状(真円度率分布)図である。
【図13】一般的なガス絶縁開閉装置の構成図である。
【図14】従来の鞍形溶接構造による分岐部付管の説明図である。
【図15】従来の一体成形構造による分岐部付管の説明図である。
【図16】従来の剛体引抜き方式による分岐部付管の説明図である。
【図17】従来のクロスピン方式による分岐部付管の説明図である。
【符号の説明】
1…棒状工具、2…母材管、3…楕円形状下穴、4…分岐部変形部、5…分岐部、6…分岐部端部、7…分岐部付管、8…軸方向部、9…、軸直角部、11…剛体型、12…引抜き用工具、13…成形ヘッド、14…成形ピン、22…フランジ、23…ネック付フランジ、24…鞍形分岐部、25…すみ肉溶接、26…突合せ溶接、27…一体成形分岐部、35、クロスピン方式による成形限界、36…逐次バーリング成形による成形限界、40…ローラピン、41…回転工具、42…ベアリング、43…ベアリング保持部、44…ネジ部、45…チャック部、46…ガイド、47…押し出しシリンダ、48…角度シリンダ、49…回転保持部、50…板厚減少率分布、51…目標板厚減少率分布、52…クロスピン方式での板厚減少率分布、53…剛体引抜き方式での板厚減少率分布、61…逐次バーリング方式の実験結果による板厚減少率分布、62…クロスピン方式の実験結果による板厚減少率分布、63…逐次バーリング方式の実験結果による真円度率分布(分岐部端部の断面形状)、64…クロスピン方式の実験結果による真円度率分布(分岐部端部の断面形状)、70…回転軸、71…送りネジナット、73…昇降ベース、74…モータ、76…送りネジ、77…スライドベース、79…ベース、101…ブッシング、102…断路器、103…遮断器、104…主母線、105…避雷器
Claims (14)
- 母材管の壁面に、前記母材管の軸方向と長辺方向が一致するように穿設された楕円形下穴の内部に対して、
それ自体が自転することができ、かつ、前記楕円形下穴の中心軸に対して公転することができ、前記楕円形下穴の中心軸に対する傾き角度と、公転移動するときの公転半径とを変えることができる棒状工具を挿入し、
前記棒状工具を前記楕円形下穴の端面に接触させて、自転させながら、前記楕円形下穴の周上に沿って公転させ、前記棒状工具を前記楕円形下穴の端面に押し当てながら、前記楕円形下穴の中心軸に対する傾き角度を徐々に小さくすることより前記楕円形下穴に沿った分岐部を製作することを特徴とする分岐部付管の製造方法。 - 前記楕円形下穴の長辺側を成形し、母材管の軸方向と一致する分岐部端部の管径を所定の大きさにした後、該楕円形下穴の短辺側を成形することにより、分岐部を製作することを特徴とする請求項1記載の分岐部付管の製造方法。
- 前記楕円形下穴の長辺側を成形前に、前記楕円形下穴の短辺側の端面の分岐部の成形を行うことを特徴とする請求項2記載の分岐部付管の製造方法。
- 前記楕円形下穴の長辺側を成形時に、前記棒状工具の引抜き量に伴い、前記楕円形下穴の端部と前記棒状工具の接触幅を徐々に狭くなるように、前記傾き角度と、前記公転半径とを変更させて、前記棒状工具を引抜くことを特徴とする請求項1記載の分岐部付管の製造方法。
- 前記楕円形下穴の長辺側を成形時に、前記楕円形下穴の長軸方向に、前記棒状工具を揺動させ、その揺動角度を徐々に狭くすることを特徴とする請求項4記載の分岐部付管の製造方法。
- 前記楕円形下穴の短辺側を成形時に、前記棒状工具を公転半径を大きくなるように移動させて、前記楕円形下穴の端部を円形状に加工することを請求項1記載の分岐部付管の製造方法。
- 前記楕円形下穴の短辺側を成形時に、前記楕円形下穴の短軸方向に、前記棒状工具を揺動させ、その揺動角度を調節することを特徴とする請求項6記載の分岐部付管の製造方法。
- 前記楕円形下穴の短辺側を成形を終ると、ある程度の傾き角度を保ったまま、前記棒状工具を引抜くことを特徴とする請求項6記載の分岐部付管の製造方法。
- 前記楕円形状下穴の長辺側を、前記棒状工具を引き上げる方向に移動させ、前記楕円形状下穴の短辺側を、前記棒状工具を前記公転半径を拡げるように移動させ、前記楕円形状下穴を所定の分岐管径に拡げて、母材管より一体で分岐部を製作することを特徴とする請求項1記載の分岐部付管の製造方法。
- 母材管の壁面に、前記母材管の軸方向と長辺方向が一致するように穿設された楕円形下穴を有する母材管に、分岐部を製作するためのそれ自体が中心軸に対して回転する機構を有する棒状工具と、前記棒状工具を母材管の壁面に穿設された楕円形状下穴の中心に対して、公転半径を変えながら公転移動させる機構と、前記棒状工具が分岐部成形において、変形部と接触しながら前記棒状工具の傾き角度を変える機構とを有することを特徴とする分岐部付管製造装置。
- さらに、前記楕円形下穴から前記棒状工具を引抜き方向に移動させる機構を有することを特徴とする請求項10記載の分岐部付管製造装置。
- 前記楕円形状下穴の中心に対して、公転半径を変えながら公転移動させる機構は、回転軸を揺動させることができ、揺動範囲を所定の範囲で設定できることを特徴とする請求項10記載の分岐部付管製造装置。
- 前記棒状工具は、前記楕円形状下穴との成形中の変形部との接触により従動的に回転する機構を有することを特徴とする請求項10記載の分岐部付管製造装置。
- 前記棒状工具は、その中心に対して、強制的に回転させる機構を有することを特徴とする請求項10記載の分岐部付管製造装置。
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