JP4097997B2 - 原子炉用熱交換器および原子炉用熱交換器の製造方法 - Google Patents

原子炉用熱交換器および原子炉用熱交換器の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、原子炉用熱交換器および原子炉用熱交換器の製造方法に関する。さらに詳述すると、本発明は原子炉容器内に収容するのに適した原子炉用熱交換器および原子炉用熱交換器の製造方法に関するものである。なお、本明細書において「熱交換器」は、蒸気発生器、過熱器、凝縮器を含んでいる。
【0002】
【従来の技術】
近年、電力の自由化や、分散電源の普及、電源の多様化といった流れを受け、比較的小型の原子炉が注目されている。出力を抑え原子炉を小型化することにより、高い安全性を保ちながら、設備を合理化することができ、工場一括生産、型式認定、需要地近接立地による送電コストの削減、熱併給による効率的利用などの工夫を加え、投資を抑えることが可能となるといわれている。
【0003】
小型原子炉としては、軽水炉(PWRタイプ、BWRタイプ)、FBR、高温ガス炉など様々な炉形について各国で検討されているが、軽水炉(PWRタイプ)として検討される例が多い。かかるPWRとしては、原子炉容器の外に設置されていた蒸気発生器(SG)を原子炉容器内に収容し、1次冷却水を原子炉容器内のみで循環させる一体型の炉設計が多く見られる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、蒸気発生器は大きなものであり、炉容器内に設置するためには小型化する必要がある。即ち、既存のPWRの場合、蒸気発生器はしばしば原子炉容器以上の大きさをもつが、これを炉容器内に内包することになり、PWRが高い経済性を達成するためには蒸気発生器のコンパクト化が必要となる。それに加え、1次冷却系の炉心部や蒸気発生器での圧力損失を小さく抑えることができれば、1次冷却水を自然循環させる設計が可能となり、1次主循環ポンプを削除できることから、さらなる合理化が期待できる。
【0005】
ところで、非常にコンパクトに設計できる熱交換器として、プレートフィン熱交換器(PFSG)がある。図19にプレートフィン熱交換器の熱交換部の概念を示す。プレートフィン熱交換器は波状のフィン101をろう付けした仕切板102を介して2系統以上の流体の熱交換を行うもので、通常は別系統の流体流路が交互に積層されている。軽水炉等にプレートフィン熱交換器を適用することができれば、非常にコンパクトな熱交換部を構成することができる。しかし、プレートフィン熱交換器は製作過程でのろう付け部(通常、波板のフィン101と仕切板102との接合には銀ろう付けを用いる。これは、図示しないヘッダ部の溶接の際に、熔解し剥離する可能性がある。)の信頼性が低く、また、フィン101と仕切板102との接合部のような微少な隙間は、二相流部が流れる場合には腐食誘起物が堆積する可能性があり、高い信頼性が要求される原子炉用の蒸気発生器として採用することはできない。
【0006】
本発明は、小型化が可能で信頼性が高い原子炉用熱交換器および原子炉用熱交換器の製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために請求項1記載の発明は、多数の伝熱管を有し、伝熱管内を流れる第1の冷却材と伝熱管の外を流れる第2の冷却材との間で熱交換を行う原子炉用熱交換器において、伝熱管を並列に密着させて並べた状態で加圧しながら加熱することで伝熱管の周壁同士を接合して板状ユニットを形成すると共に、第2の冷却材の流路中に複数の板状ユニットを隙間をあけて並べたものである。
【0008】
したがって、板状ユニットの周囲を流れる第2の冷却材と板状ユニットの伝熱管内を流れる第1の冷却材との間で熱交換が行われる。伝熱管同士は密着しているので、伝熱管の周壁の隣りの流路との境の部分がフィンとして機能し、熱の伝達を促進する。また、板状ユニットを第2の冷却材の流路中に配置するので、板状ユニットの間に第2の冷却材が流れ、熱交換を行うことができる。
【0009】
板状ユニットを構成する伝熱管は密着した状態で加圧・加熱されて接合され、表面の原子の拡散により境目なく一体化されている。また、伝熱管内はもともと外部から画された独立の流路を構成している。これらのため、伝熱管内の第1の冷却材が漏れにくく、且つ、板状ユニットの外から第2の冷却材が染み込み難い構造である。
【0010】
また、請求項2記載の原子炉用熱交換器は、板状ユニットの伝熱管が1列に並べられている。したがって、2列以上に並べた場合に比べて、熱交換を効率よく行うことができる。
【0011】
また、請求項3記載の原子炉用熱交換器のように、第1の冷却材は伝熱管内を流れる2次冷却材であり、第2の冷却材は原子炉容器内を循環する1次冷却材であり、板状ユニットを原子炉容器内に配置しても良い。
【0012】
また、請求項4記載の原子炉用熱交換器のように、第1の冷却材は伝熱管内で加熱されて液体から気体に変化するようにしても良い。
【0013】
さらに、請求項5記載の発明は、多数の伝熱管を有し、伝熱管内を流れる第1の冷却材と伝熱管の外を流れる第2の冷却材との間で熱交換を行う原子炉用熱交換器の製造方法において、伝熱管を並列に密着させて並べた状態で加圧しながら加熱することで伝熱管の周壁同士を接合して板状ユニットを形成し、第2の冷却材の流路中に複数の板状ユニットを隙間をあけて並べるようにしている。
【0014】
即ち、多数の伝熱管を境目なく一体化して板状ユニットを製造する。そして、複数の板状ユニットを液体金属冷却材の流路中に設置すると、請求項1記載の原子炉用熱交換器が製造される。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の構成を図面に示す最良の形態に基づいて詳細に説明する。
【0016】
図1から図5に、本発明を適用した液体金属冷却炉用熱交換器1の実施形態の一例を示す。この液体金属冷却炉用熱交換器1(図4)は、図1に示すように、多数の伝熱管2を有し、伝熱管2内を流れる第1の冷却材3と伝熱管2の外を流れる第2の冷却材4との間で熱交換を行うもので、伝熱管2を並列に密着させて並べた状態で加圧しながら加熱することで伝熱管2の周壁同士を接合して板状ユニット9(図2,図3)を形成すると共に、第2の冷却材4の流路38(図5)中に複数の板状ユニット9を隙間をあけて並べたものである。本実施形態では、板状ユニット9の伝熱管2は1列に並べられている。また、第1の冷却材3は伝熱管2内を流れる2次冷却材であり、第2の冷却材4は原子炉容器11内を循環する1次冷却材であり、板状ユニット9を原子炉容器11内に配置している。なお、本実施形態では、本発明を蒸気発生器に適用している。つまり、第1の冷却材3は図示しない発電用タービンへと循環する2次冷却材であり、第1の冷却材3は伝熱管2内で加熱されて液体から気体に変化する。
【0017】
板状ユニット9は、有効熱交換部12と、導入管14を備えている。有効熱交換部12は多数の伝熱管2を1列に並列に並べて一体化したもので、HIP(Hot Isostatic Pressing;熱間等方加圧法)加工によって一体化している。
【0018】
なお、本明細書では、部材同士の表面を密着させ、加圧しながら加熱して拡散接合し、部材同士の境目をなくして一体化する加工をHIP加工という。また、圧力のかけ方は等方的であることが好ましいが、必ずしも等方的であることに限らない。例えば、互いに直交する3軸方向から圧力をかけるようにしても良く、この場合、3軸方向から同時に圧力をかけるようにしても良く、一の軸方向から圧力をかけることをその方向を変えて繰り返し行うようにしても良い。さらに、圧力を伝える媒体として不活性ガス等の気体を使用して等方的に圧力をかけることが好ましいが、圧力媒体として液体を使用しても良く、あるいは、圧力媒体として粉体等を使用しても良い。HIP加工では、例えば材料の融点の7割程度の温度に加熱して加圧するので、特に加工品の端部に関して製作較差が悪化することがある。このため、機械加工を行い加工品の寸法を所定値にする。本実施形態では、図6に示すように、伝熱管2の列7の周囲に板15と平板29を配置し、これらを一緒にHIP加工することでHIP加工の仕上げしろを形成している。伝熱管2は、例えば横断面形状が矩形を成す矩形管であり、1列に並べて配置することで、管壁同士を密着させて板状にすることができる。
【0019】
また、本実施形態では、HIP加工時に伝熱管2、板15、平板29の密着の度合いを上げるために、各部材の隙間を真空引きしている。また、HIP加工時の加圧により伝熱管2が潰れてしまうのを防止するために、伝熱管2の端部に閉止板10を仮溶接して塞ぎ伝熱管2内を例えば1200気圧に加圧している。
【0020】
このようにHIP加工により一体化させた中間製品16(図7)を切削など機械加工して閉止板10の除去と寸法出しを行う(図8)。この後、伝熱管2の端部に曲板17を溶接し(図9)、更に曲板17に蓋18を溶接する(図10)。曲板17と蓋18を合わせることで例えば3本の流路が構成され、当該流路によって伝熱管2と別の伝熱管2を接続することで伝熱管2の列7は全体として例えば3本の流路19を構成する。即ち、冷却水3の流路19として、図2に示すように、幾重にも折り返されたものが形成される。
【0021】
板状ユニット9は、図11に示すように、有効熱交換部12、導入管14をHIP加工によって一体化することで製造される。即ち、有効熱交換部12、3本の導入管14、曲板22、中子23を並べ、これらの周囲をスペーサ24で囲み、一対の平板13で挟んでいる。そして、これらの部材を密着させ、HIP加工を行って一体化させることで、板状ユニット9を製造する。なお、曲板22内には3本の流路が形成されており、有効熱交換部12の流路19と導入管14を接続する。このようにして製造された板状ユニット9は、あとはヘッダー25を取り付けるだけであり、外形寸法に若干の誤差があったとしても機械加工を行って面取り等を行う必要はない。
【0022】
板状ユニット9にはヘッダー25が取り付けられている。ヘッダー25は、連結ブロック26と、2枚の蓋27,28より構成されている。ヘッダー25の製作手順を図12〜図17に示す。
【0023】
連結ブロック26は、例えば鍛造加工されたブロックを加工したものであり、図13に示すように、連結ブロック26の上面には入口側水室26aとなる凹部と、出口側水室26bとなる凹部が形成されている。また、図14に示すように、連結ブロック26の底面には、板状ユニット9を差し込むスリット状のソケット26cが多数形成されている。なお、図14には、一のソケット26cのみを図示しているが、実際には、多数のソケット26cが形成されている。ソケット26cに板状ユニット9を挿入すると、導入管14が入口側水室26aに開口し、伝熱管2が出口側水室26bに開口する。板状ユニット9は連結ブロック26に溶接されており、板状ユニット9の外れを防止すると共に、板状ユニット9と連結ブロック26の間をシールしている。連結ブロック26の形状は正確な立方体形状ではなく、平面視において円弧状に湾曲している。したがって、ソケット26cに挿入した板状ユニット9は円弧状に並んで配置される。
【0024】
入口側水室26aと出口側水室26bは蓋27,28によって塞がれている。入口側水室26aの蓋27には流入管30が、出口側水室26bの蓋28には流出管32がそれぞれ溶接されている。また、蓋27,28は連結ブロック26に溶接されている。流入管30と流出管32は、例えば三重管であり、最も内側の流路に水/蒸気を流すようにし、第2の冷却材4との間に三重の隔壁を設けて安全性をより高めている。
【0025】
なお、一のヘッダー25に複数の板状ユニット9を取り付けたもの(以下、熱交換ユニット33という)を複数備えて蒸気発生器1を構成しても良いし、単一の熱交換ユニット33から蒸気発生器1を構成しても良い。即ち、熱交換ユニット33の数を増減することで、熱交換の能力を調整することができる。また、一のヘッダー25に取り付ける板状ユニット9の数を増減することで、熱交換の能力を調整することができる。
【0026】
この蒸気発生器1を設置した加圧式軽水炉を図5に示す。この加圧式軽水炉は1次冷却系を原子炉容器11内に収めたプール型のPWRで、原子炉容器11内には1次冷却材である第2の冷却材(軽水)4が蓄えられている。原子炉容器11内には円筒壁34が設けられており、円筒壁34の内側と外側に流路37,38を形成している。蒸気発生器1は外側流路38内に、円筒壁34の上端近傍を囲むように配置されている。炉心35を冷却して高温になった第2の冷却材4は円筒壁34内の内側流路37を上昇して円筒壁34の上から外側流路38に流れ込み、蒸気発生器1で熱交換を行って冷却される。そして外側流路38を下降し、原子炉容器11の底の部分から内側流路37に流入して炉心35へと循環する。
【0027】
この加圧式軽水炉では、蒸気発生器1は複数の熱交換ユニット33を備えており、複数の熱交換ユニット33をリング状に配置して円筒壁34の全周を囲んでいる。即ち、外側流路38には、板状ユニット9が全周にわたって放射状に配置さている。このため、外側流路38を下降する第2の冷却材4は、必ず蒸気発生器1の板状ユニット9の間を通過し熱交換を行う。
【0028】
板状ユニット9は外側流路38の流れの方向に沿って配置されており、板状ユニット9の間を第2の冷却材4が流れるようになっている。このため、第2の冷却材4の流れ抵抗の増加を抑えることができ、第2の冷却材4の自然循環が可能になる。ただし、ポンプを設けて強制的に循環させるようにしても良い。
【0029】
一方、2次冷却系の第1の冷却材3は図示しない発電用タービンを駆動した後、図示しない復水器によって凝集され図示しないポンプによって蒸気発生器1へ圧送される。蒸気発生器1に圧送された第1の冷却材3は各熱交換ユニット33に供給され、流入管30から入口側水室26aに流入する。そして、第1の冷却材3は入口側水室26aから各板状ユニット9に流入し、導入管14→曲板22内の流路→伝熱管2へと循環する。第1の冷却材3は伝熱管2内を流れる途中で第2の冷却材4によって加熱され蒸気となる。伝熱管2内で第1の冷却材3から変換された蒸気は出口側水室26bに流れ込み、流出管32から流出して他の熱交換ユニット33の流出管32から流出した蒸気と合流し、発電用タービンへと循環する。
【0030】
この蒸気発生器1では、伝熱管2を密着させて並列に並べているので、伝熱管2の周壁のうち隣りの流路19との境の部分2aがプレートフィンとして機能し、熱伝達を促進する。つまり、板状ユニット9は、流路19中の部分2aがフィンとして機能するため、小型で熱交換性能に優れたプレートフィン熱交換器となる。このため、蒸気発生器1を小型化することができる。しかも、本実施形態では、板状ユニット9の伝熱管2を1列に並べているので、2列以上に並べた場合に比べて、熱交換を効率良く行うことができる。このため、蒸気発生器1をより一層小型化することができる。蒸気発生器1を小型化できる結果、蒸気発生器1の製造コストを下げることができ、また、原子炉も小型化できてその製造コストも下げることができ、原子力発電プラントの発電コストを下げることができて経済的に優れている。
【0031】
また、板状ユニット9内の第1の冷却材3の流路19を幾重にも折り返すようにしているので、板状ユニット9を大きくしなくても流路19を長くすることができ、逆に、その分だけ板状ユニット9を小型化することができて蒸気発生器1を小型化することができる。また、流路19を幾重にも折り返す場合には、流路19の本数が少なくて足りるため、ヘッダー25の構造を簡素なものにすることができる。
【0032】
さらに、蒸気発生器1を小型化することができるので、原子炉容器11内に設置するのが容易であり、小型で経済的な一体型原子炉(1次冷却系を原子炉容器11内に収容した原子炉)に適した蒸気発生器1を提供することができる。そして、このことからも原子力発電プラントの発電コストを下げることができ、経済的に優れている。
【0033】
蒸気発生器1の板状ユニット9はHIP加工によって継ぎ目のない一体構造となっている。また、第1の冷却材3が流れる伝熱管2は管でありもともと外部から画された独立の流路19を構成している。これらのため、伝熱管2内の第1の冷却材3と板状ユニット9の外の第2の冷却材4が接触し難い構造であり、安全性に優れている。
【0034】
また、蒸気発生器1の板状ユニット9はHIP加工によって継ぎ目のない一体構造となっており、例えばヘッダー25を取り付ける工程等その後の製造工程で欠陥品になり難い構造である。また、板状ユニット9内の流路19は伝熱管2や導入管14等で形成されており、第1の冷却材3の滞留が発生し難く、腐食誘起物が堆積し難い構造である。これらのため、信頼性に優れ、高い信頼性が要求される原子炉への使用に適した蒸気発生器1を提供することができる。
【0035】
なお、上述の形態は本発明の好適な形態の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。例えば、上述の説明では、板状ユニット9の中間製品16に曲板17及び蓋18を溶接することで、板状ユニット9内の流路19を幾重にも折り返すように形成していたが、必ずしも流路19を幾重にも折り返すようにしなくても良い。例えば、図18に示すように、板状ユニット9内の流路19を直線状に形成しても良い。流路19を直線状にすることで、板状ユニット9の幅が許す範囲で流路19の数を増やすことができる。この構造では、流路19の折り返しがなく、また、流路19の数を増やすことで流路1本当たりの流量が減少するため、流動に伴う第1の冷却材3の圧力損失を非常に小さくすることができる。
【0036】
また、上述の説明では、原子炉容器11内に設置する蒸気発生器1を例に説明していたが、原子炉容器11の外に設置する蒸気発生器に適用しても良いことは勿論である。
【0037】
また、上述の説明では、蒸気を発生させる蒸気発生器1を例に説明していたが、熱交換器、過熱器等に適用しても良いことは勿論である。
【0038】
また、上述の説明では、伝熱管2として横断面形状が矩形状のものを使用していたが、横断面形状が矩形状の伝熱管2に限るものではない。例えば、横断面形状が三角形の伝熱管2や六角形の伝熱管2等を使用しても良く、その他の形状の伝熱管2を使用しても良い。なお、横断面形状が三角形の伝熱管2を使用する場合には、三角形の底辺と頂点を上下互い違いに並べることが好ましい。
【0039】
さらに、上述の説明では、加圧式軽水炉の蒸気発生器1に適用した場合を例にしていたが、加圧式軽水炉以外の原子炉、例えば沸騰式軽水炉、重水炉、ガス炉等の蒸気発生器、熱交換器、凝集器等に適用しも良いことは勿論である。
【0040】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の原子炉用熱交換器では、伝熱管を並列に密着させて並べた状態で加圧しながら加熱することで伝熱管の周壁同士を接合して板状ユニットを形成すると共に、第2の冷却材の流路中に複数の板状ユニットを隙間をあけて並べているので、伝熱管の周壁のうち隣りの流路との境の部分をプレートフィンとして機能させることができ、熱交換を効率良く行うことができる。このため、蒸気発生器を小型化することができ、ひいては原子力発電プラントを小型化することができ、発電コストを下げることができて経済的である。特に、高い経済性を有する一体型小型PWRへの適用が可能となる。また、板状ユニットは継ぎ目のない一体構造であり、しかも冷却水の流れの滞留を防いで腐食誘起物が堆積し難い構造であり、蒸気発生器の安全性と信頼性を向上させることができる。
【0041】
また、請求項2記載の原子炉用熱交換器では、板状ユニットの伝熱管は1列に並べられているので、2列以上に並べた場合に比べて、熱交換を効率よく行うことができる。
【0042】
また、請求項3記載の原子炉用熱交換器のように、第1の冷却材は伝熱管内を流れる2次冷却材であり、第2の冷却材は原子炉容器内を循環する1次冷却材であり、板状ユニットを原子炉容器内に配置するようにしても良い。
【0043】
また、請求項4記載の原子炉用熱交換器のように、第1の冷却材は伝熱管内で加熱されて液体から気体に変化するものであっても良い。
【0044】
さらに、請求項5記載の原子炉用熱交換器の製造方法では、伝熱管を並列に密着させて並べた状態で加圧しながら加熱することで伝熱管の周壁同士を接合して板状ユニットを形成し、第2の冷却材の流路中に複数の板状ユニットを隙間をあけて並べるようにするので、請求項1記載の原子炉用熱交換器を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した原子炉用熱交換器の実施形態の一例を示し、その板状ユニットの断面図である。
【図2】同熱交換器の板状ユニットの概略構成を示す概念図である。
【図3】同熱交換器の板状ユニットを示す斜視図である。
【図4】同熱交換器を示す斜視図である。
【図5】同熱交換器を使用した原子炉の概略構成図である。
【図6】同熱交換器の製作手順を示し、伝熱管等をHIP加工する前の状態を概念的に示す斜視図である。
【図7】同熱交換器の製作手順を示し、伝熱管等をHIP加工した中間製品を概念的に示す斜視図である。
【図8】同熱交換器の製作手順を示し、中間製品を機械加工した状態を概念的に示す斜視図である。
【図9】同熱交換器の製作手順を示し、中間製品に曲板を溶接した状態を概念的に示す斜視図である。
【図10】同熱交換器の製作手順を示し、曲板を溶接した中間製品に蓋を溶接した状態を概念的に示す斜視図である。
【図11】同熱交換器の製作手順を示し、有効熱交換部等をHIP加工する前の状態を概念的に示す斜視図である。
【図12】同熱交換器のヘッダーの製作手順を示し、加工前の連結ブロックを示す斜視図である。
【図13】同熱交換器のヘッダーの製作手順を示し、連結ブロックに入口側水室と出口側水室を切削加工した状態を示す斜視図である。
【図14】同熱交換器のヘッダーの製作手順を示し、連結ブロックを上下逆にしてソケットを切削加工した状態を示す斜視図である。
【図15】同熱交換器のヘッダーの製作手順を示し、ソケットを切削加工した連結ブロックの上下を元に戻した状態を示す斜視図である。
【図16】同熱交換器のヘッダーの製作手順を示し、ソケットに板状ユニットを挿入して溶接した状態を示す斜視図である。
【図17】同熱交換器のヘッダーの製作手順を示し、連結ブロックに蓋を溶接した状態を示す斜視図である。
【図18】本発明を適用した原子炉用熱交換器の他の実施形態を示し、その板状ユニットの概略構成を示す概念図である。
【図19】従来のプレートフィン熱交換器の要部を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 原子炉用熱交換器
2 伝熱管
3 2次冷却材(第1の冷却材)
4 1次冷却材(第2の冷却材)
7 伝熱管の列
9 板状ユニット

Claims (5)

  1. 多数の伝熱管を有し、前記伝熱管内を流れる第1の冷却材と前記伝熱管の外を流れる第2の冷却材との間で熱交換を行う原子炉用熱交換器において、前記伝熱管を並列に密着させて並べた状態で加圧しながら加熱することで前記伝熱管の周壁同士を接合して板状ユニットを形成すると共に、前記第2の冷却材の流路中に複数の前記板状ユニットを隙間をあけて並べたことを特徴とする原子炉用熱交換器。
  2. 前記板状ユニットの伝熱管は1列に並べられていることを特徴とする請求項1記載の原子炉用熱交換器。
  3. 前記第1の冷却材は前記伝熱管内を流れる2次冷却材であり、前記第2の冷却材は原子炉容器内を循環する1次冷却材であり、前記板状ユニットを前記原子炉容器内に配置したことを特徴とする請求項1又は2記載の原子炉用熱交換器。
  4. 前記第1の冷却材は前記伝熱管内で加熱されて液体から気体に変化することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の原子炉用熱交換器。
  5. 多数の伝熱管を有し、前記伝熱管内を流れる第1の冷却材と前記伝熱管の外を流れる第2の冷却材との間で熱交換を行う原子炉用熱交換器の製造方法において、前記伝熱管を並列に密着させて並べた状態で加圧しながら加熱することで前記伝熱管の周壁同士を接合して板状ユニットを形成し、前記第2の冷却材の流路中に複数の前記板状ユニットを隙間をあけて並べたことを特徴とする原子炉用熱交換器の製造方法。
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