JP4097065B2 - エアーバルブ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はエアーバルブに係り、特に、機械的な動きを起こす圧力制御バルブに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、エアーバルブは真空圧を発生させる真空ポンプと真空圧を用いる反応器との間に設けられ、必要に応じて真空ポンプと反応器とを連結する役割をする。
このようなエアーバルブはエアー圧を用いて駆動され、エアー圧によって伸縮が可能なベローズを備えた構成となっている。
上述したようなエアーバルブは、供給されて吐出される複数個のポートが用意されたシリンダと、このシリンダの内部に設けられてエアーの流出入動作によって直線移動するピストンと、このピストンのほぼ中心に設けられ、他端側にベローズが設けられてピストンの直線移動時に一緒に移動してベローズを伸縮させることによってバルブ体の流通口を開閉させるバルブ軸とで構成されており、バルブ軸はナットによってピストンと結合されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このように構成されたエアーバルブでは、ピストンとバルブ軸との連結をナットでするために繰り返して動作するピストンの直線移動動作によってナットの緩みが生じるようになる。そして、そのような緩みが発生することによってピストンとバルブ軸とが別々に動作してバルブの機能を喪失するようになるという問題点がある。
また、そのようなナットの緩みが発生した場合には、その補修のためにシリンダ全体を分解した後、再び締める作業を行わなければならないという補修作業上の問題点がある。
【0004】
本発明は上述した問題点を解決するためになされたもので、本発明の目的は、バルブ軸とピストンとの間の連結メカニズムを改善したエアーバルブを提供することにある。
本発明の他の目的は、寿命が長いピストンを有したエアーバルブを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するための本発明は、ガスが流出入される少なくとも一つのエアーポートが用意されたシリンダと;シリンダの内部に設けられ、ガスの流出入によって直線往復運動を遂行するピストンと;ピストンの中央部に貫通してシリンダ内に設けられ、第1結合部を有した第1端部を有する第1バルブ軸と;第1結合部を設けたシリンダ内に第2結合部を有し、当該シリンダ内から外部に突出した第1端部を有し、ピストンと接触するフランジ部を有する第2端部を有し、その内部に少なくとも一つの潤滑油通路を有する第2バルブ軸と;この第2バルブ軸を介してシリンダの内面に潤滑油を供給する潤滑油注入装置と;を含み、第1及び第2結合部が相互結合されると同時に、第2バルブ軸はシリンダの外部に突出する第1端部に第1及び第2結合部の結合を外部で補修する締める突出部を有するエアーバルブを提供する。
【0006】
前記第1及び第2結合部は、一体に結合するねじ結合部を有している。この第1結合部はねじ結合部に形成されたボルト部を有しており、前記第2結合部はねじ結合部に形成されたナットを有している。また、締める突出部はスパナレンチによって締めるのに適合な八角形形状を有する。また、第1バルブ軸は、第1端部の他端側にシリンダ内から突出する第2端部を備え、当該第2端部周囲に配設されたベローズをさらに含む。また、シリンダの外周面と前記ベローズとの間に配設された弾性部材をさらに含む
【0007】
本発明はまたシリンダ内に配設されたピストンと;ピストンを貫通してシリンダ内に設けられた第1結合部を含む第1バルブ軸と;この第1結合部を設けたシリンダ内に第2結合部を含み、ピストンと接触するフランジ部を有する第2端部を有し、その内部に少なくとも一つの潤滑油通路を有する第2バルブ軸と;この第2バルブ軸を介してシリンダの内面に潤滑油を供給する潤滑油供給装置と;を含み、第1バルブ軸の第1結合部は第2バルブ軸の第2結合部と結合してピストンが第1及び第2バルブ軸の長手方向に直線往復運動を遂行するとともに、ピストンと対向する第2バルブ軸の第2結合部を有した第1端部が、シリンダ内から外部に突出し、当該第2バルブ軸の第1端部に締めるツールによって締めるのに適当である締める突出部を有するエアーバルブを提供する。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、添付された図面を参照して本発明の構成及び作用をさらに詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施例によるエアーバルブの構成を示す図である。図2は図1に示したエアーバルブが動作する状態を示した図である。図に示したように、エアーが流出入されるエアーポート111が用意されたシリンダ110と、シリンダ110の内部に設けられ、エアーポート111から供給されるエアー圧によって直線移動するピストン113と、ピストン113の略中央部を貫通するように設けられ、その下端にボルト部115aが用意され、他端側にはベローズ117が用意される第1バルブ軸115と、第1バルブ軸115のボルト部115aとねじ結合され、ピストン113と一体に結合されるようにその中央部にボルト部115aが内挿されてねじ結合されるねじ溝119aが形成された第2バルブ軸119とで構成される。
【0009】
第2バルブ軸119は、図1に示したようにピストン11がシリンダ11の内部の最上側に位置した状態で、その端部がシリンダ11の外部に突出された状態となるような長さでなければならない。
ベローズ117の上下端側にはシーリングプレート117a、117bが用意され、シリンダ11とベローズ117との間の第1バルブ軸115の外周面には弾性部材121が外に嵌められてベローズ117を弾性反撥可能に支えるようにする。
【0010】
第2バルブ軸119は、ピストン113の底面を支えるようにフランジ部119bが形成され、フランジ部119bが形成された他端側にはレンチツール、またはスパナのような締めるツールを利用して容易に締める作業を行うことができるように締める突起119Cが形成される。
ピストン113は、ゴム材料とすることが望ましい。
【0011】
次に、このように構成された本発明の一実施例によるエアーバルブの動作を説明する。
まず、エアーポート111を介してシリンダ110の内部にエアーが供給されると、その供給されるエアー圧によってピストン113が追い出されて矢印方向に沿って直線移動する。
このようにピストン113が直線移動することによってピストン113と結合された第1バルブ軸115及び第2バルブ軸119が一緒に直線移動し、第1バルブ軸115の端部に設けられたベローズ117が引っ張られて図2に示すように収縮する。この結果、シーリングプレート117aは弾性部材121を押して弾性部材121が圧縮状態を維持するようになる。
【0012】
次に、エアー供給遮断時にはピストン113の上面を押していたエアー圧が解除されることによって圧縮状態となっていた弾性部材121がその復原力によってシーリングプレート117aを押し上げる。これにより、第1バルブ軸115と第1バルブ軸115に結合された第2バルブ軸119と、ピストン113とが一緒に上昇するようになる。
この際、シリンダ110内部に満ちていた空気は、エアーが供給されたエアーポート111を介して再び排出されるようになる。そのような動作は、エアーポート111に連結されたエアーライン(図示せず)の一端に設置したソレノイドバルブ(Solenoid Valve)のような流路変更装置によってその内部に内蔵されたスプール(Spool)の移動動作によりエアー供給時にはエアー供給路を開放し、エアー遮断時にはエアー供給路を遮断させると同時にエアー排出路を開放させる動作でその流路を変更させることによって可能になる。
【0013】
このようにバルブ動作によって頻繁にピストン113が昇・下降動作を繰り返すことによって第1バルブ軸115及び第2バルブ軸119のねじ結合関係が不良になってバルブの機能が低下することがある。このとき、シリンダ110の外側に突出した第2バルブ軸119の端部側に形成された締める突起119Cを通してレンチ、またはスパナのような締めるツールを利用して締めることによってその結合関係を補修できる。
【0014】
このとき、締める突起119Cの形状は、レンチが挿入される挿入溝を形成するとか、スパナで締めることができるように多角形形状を有するように構成することはいうまでもない。
このように外部からその補修作業を可能とすることによって、従来のようにシリンダ全体を分解した後補修作業を行わなければならないという従来の問題点を解消させることが出来る。
一方、前述したようにピストン113が何回も直線移動するあいだにシリンダ110の内壁と摩擦して寿命が短くなったり、またはその摩擦抵抗によってピストン運動が円滑にできなくなったりする問題点が発生する場合がある。
これを解消させるために図3及び図4に示すように第2バルブ軸119に潤滑油噴射装置を構成する。
【0015】
図3は、図1、図2に示した第2バルブ軸119に潤滑油噴射装置200が用意された状態を示した図であって、図4は図3の縦断面図である。
図に示したようにピストン113の一側面と接して一部がシリンダ110の外部に突出するように設けられる第2バルブ軸119にシリンダ110の内壁に潤滑油を噴射させることができる潤滑油通路119dが多数個用意される。
シリンダ110の外部に突出された第2バルブ軸119dの端部には潤滑油噴射装置200を潤滑油通路119dに連結させる連結部材201が用意される。
連結部材201は、前述した一実施例での締める突起119Cの役割と同一の機能を遂行できるように締めるツールによって締めることができる形状で構成されることが望ましい。
【0016】
潤滑油噴射装置200は、公知の技術によるものであり、その一例を図3及び図4に具体的に示している。
図に示したように、潤滑油噴射装置200は、噴射孔211が形成された噴射管210と、噴射孔211を開閉するバルブヘッド213aと、バルブヘッド213aを昇降作動させるバルブロッド213とで構成される。
噴射管210の下端部には、潤滑油流入口215aが側面に形成されたT型の本体215の上端部がクラウンナットなどの接続具217によって結合され、本体215の下端部には潤滑油供給シリンダ220の上端部がクラウンナットなどの接続具221によって結合される。
【0017】
潤滑油供給シリンダ220の下端部側にはエアー吸入口220aが形成され、潤滑油供給シリンダ220にスプリング223で弾性反撥可能に設けられた潤滑油供給ピストン225のロッド225aはバルブロッド213と連結され、バルブロッド213は潤滑油供給シリンダ220のキャップ(cap)227の通孔を貫通して本体215と噴射管210内部に延びて設けられる。
バルブロッド213の上端部でキャップ227の上面に至るバルブロッド213の外部にじゃばら管229が被覆され、バルブロッド213の摺動部分から潤滑油が漏れて出ないように遮断されるよう構成される。
このように構成された潤滑油噴射装置200の動作は次のように行なわれる。
【0018】
まず、図示されていない動力源により潤滑油供給シリンダ220の吸入口220aでエアーを吸入すると、潤滑油供給ピストン225はスプリング223を押しながら下降し、ピストンロッド225aとバルブロッド213も下降しながら噴射孔211を遮蔽していたバルブヘッド213aが下降し、噴射孔211が開放される。
したがって外部からホースを通して流入口215aに流入される所定圧力の潤滑油が本体215と噴射管210の噴射孔211とを介して連結部材201の内部を通過した後、潤滑油通路119dを通してシリンダ110の内壁に噴射されるようになる。
この際バルブロッド213の外部にじゃばら管220が被覆されていてキャップ227の通孔部分が遮蔽されているので油気が流れ落ちることが防止される。したがって、高清浄の雰囲気を要求される半導体製造環境に特に適合するように使用できる。
【0019】
【発明の効果】
上述したように本発明は、第1、2バルブ軸を用意してその第1、2バルブ軸がねじ結合によって結合されるように構成し、ピストンと結合関係をなすようにして第2バルブ軸がシリンダの外部に突出されるようにする。これにより、頻繁なピストン動作によってその結合具が緩んだ場合でも、シリンダの外部から容易に肉眼で確認することができる。そして、緩み状態の発見時には、シリンダの外部から締める作業をすることによってその補修作業を簡単にできる利点がある。
また、第2バルブ体に潤滑油を注入できる潤滑油通路を形成して潤滑油を周期的に供給するようにすることによってピストンが接するシリンダ内壁の摩擦を減らして円滑なピストン運動ができるようになる。
【0020】
なお、本発明の詳細な説明では具体的な実施例に関して説明したが、本発明の範疇から外れない限度内で多様な変形が可能なことはもちろんである。それゆえ、本発明の範囲は説明された実施例に限定されることなく本発明の特許請求の範囲のみならずこの特許請求の範囲と均等な範囲に及ぶ。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例によるエアーバルブを示した断面図である。
【図2】図1に示したエアーバルブの動作状態を示した断面図である。
【図3】エアーバルブの第2バルブ軸が潤滑油注入装置と連結された状態を示した斜視図である。
【図4】図3のエアーバルブの一部を示した断面図である。
【符号の説明】
110:シリンダ
111:エアーポート
113:ピストン
115:第1バルブ軸
117:ベローズ
119:第2バルブ軸
121:弾性部材
200:潤滑油噴射装置

Claims (12)

  1. ガスが流出入される少なくとも一つのエアーポートが用意されたシリンダと;
    前記シリンダの内部に設けられて前記ガスの流出入によって直線往復運動を行うピストンと;
    前記ピストンの中央部に貫通して前記シリンダ内に設けられ、第1結合部を有した第1端部を有する第1バルブ軸と;
    前記第1結合部を設けた前記シリンダ内に第2結合部を有し、前記シリンダ内から外部に突出した第1端部を有し、前記ピストンと接触するフランジ部を有する第2端部を有し、その内部に少なくとも一つの潤滑油通路を有する第2バルブ軸と
    前記第2バルブ軸を介してシリンダの内面に潤滑油を供給する潤滑油注入装置と;
    を含み、
    前記第1及び第2結合部が相互結合されると同時に、前記第2バルブ軸は前記シリンダの外部に突出する前記第1端部に前記第1及び第2結合部の結合を外部で補修する締める突出部を有することを特徴とするエアーバルブ。
  2. 前記第1及び第2結合部は、一体に結合するねじ結合部を有することを特徴とする請求項1に記載のエアーバルブ。
  3. 前記第1結合部は、前記ねじ結合部に形成されたボルト部を有し、前記第2結合部は前記ねじ結合部に形成されたナットを有することを特徴とする請求項2に記載のエアーバルブ。
  4. 前記締める突出部は、レンチが挿入される溝を有することを特徴とする請求項1に記載のエアーバルブ。
  5. 前記締める突出部は、スパナレンチによって締めるのに適合な八角形形状を有することを特徴とする請求項1に記載のエアーバルブ。
  6. 前記第1バルブ軸は、前記第1端部の他端側に前記シリンダ内から突出する第2端部を備え、当該第2端部周囲に配設されたベローズをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のエアーバルブ。
  7. 前記シリンダの外周面と前記ベローズとの間に配設された弾性部材をさらに含むことを特徴とする請求項に記載のエアーバルブ。
  8. シリンダ内に配設されたピストンと;
    前記ピストンを貫通して前記シリンダ内に設けられた第1結合部を含む第1バルブ軸と;
    前記第1結合部を設けた前記シリンダ内に第2結合部を含み、前記ピストンと接触するフランジ部を有する第2端部を有し、その内部に少なくとも一つの潤滑油通路を有する第2バルブ軸と
    前記第2バルブ軸を介して前記シリンダの内面に潤滑油を供給する潤滑油供給装置と;
    を含み、
    前記第1バルブ軸の前記第1結合部が前記第2バルブ軸の前記第2結合部と結合して前記ピストンが前記第1及び第2バルブ軸の長手方向に直線往復運動を遂行するとともに、
    前記ピストンと対向する前記第2バルブ軸の第2結合部を有した第1端部が、前記シリンダ内から外部に突出し、当該第2バルブ軸の第1端部に締めるツールによって締めるのに適当である締める突出部を有することを特徴とするエアーバルブ。
  9. 前記第1及び第2結合部は、一体に結合するねじ結合部を有することを特徴とする請求項に記載のエアーバルブ。
  10. 前記第1結合部は、前記ねじ結合部に形成されたボルト部を有し、前記第2結合部は前記ねじ結合部に形成されたナット部を有することを特徴とする請求項に記載のエアーバルブ。
  11. 前記締める突出部は、レンチが挿入される溝を有することを特徴とする請求項に記載のエアーバルブ。
  12. 前記締める突出部は、スパナレンチを利用して締めるのに相応しい八角形形状を有することを特徴とする請求項に記載のエアーバルブ。
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