JP4096236B2 - メガネのパッド - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、メガネを掛けたとき使用者の鼻梁に当接して該メガネを保持する鼻あてに装着するメガネのパッドに関し、更に詳細には、該鼻あての肌触り等の触感や汗の吸収性、すなわち吸汗性を改善するメガネのパッドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に使用される視力矯正用メガネや、紫外線等から目を保護するためのサングラスや、また前述の双方の要素を複合したメガネ10は基本的に図1に示すような構成となっている。すなわち、所定の間隔をおいて位置する一対のレンズ12,12を保持する一対の環状のリム14,14および該リム14,14の間に架設されるブリッジ16とから形成されるフレーム11と、夫々のリム14,14の外端部に屈曲自在に配設され、耳への係止部分であるつる状のテンプル18,18と、前記リム14の内端に配設される一対の鼻あて20,20とから構成される。この鼻あて20は、前記リム14の内側中央部から延出したアーム部材22の先端に揺動自在に配設された平板状のプレート部材24に止着して、例えば略楕円形の平板状に形成されている。前記鼻あて20は使用者がメガネ10を掛けた際、使用者の鼻梁に該鼻あて20が当接することでレンズ12,12の重みを支える。
【0003】
従来、前記鼻あて20の材質としては、柔軟性および成形性の高いシリコン樹脂等が好適に用いられている。しかし、シリコン樹脂等を材質として形成された鼻あて20の場合、使用者の汗を吸収することがないため、この汗が該鼻あて20と鼻梁の当接面に溜まって不快感の原因となっていた。また、前記鼻あて20は、その形状と鼻あて20の素材がもつ摩擦係数の相互に作用により鼻梁上にメガネ10を保持する構造となっているが、前述の汗により鼻あて20の摩擦係数が低下することがあり、この場合、レンズ等の重みでメガネ10がずり落ちてしまう欠点も指摘される。このような問題に対応すべく、下記の[特許文献1]に記載されるような、前記鼻あて20を吸水性に富んでいる竹材で形成しているものがある。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−72151号公報
【0005】
しかし、前述した竹材で製造されるパッドの場合、その材質故、鼻梁に当接する際の感触が硬かったり、所定形状への成形が困難であったりすることが考えられる。また自然素材であるために、多数の製品間で均質な物性を維持し難いという問題も内在している。
【0006】
そして、前述の各問題を回避するための手段として、下記の[特許文献2]に記載されるような、前記鼻あて20の鼻梁との当接面に軟質の発泡プラスチック等の合成樹脂材料から製造されたパッドを装着する方法が考えられる。この[特許文献2]に記載されるパッドは、該パッドの材質として連通気泡構造を有する軟質の発泡プラスチックを使用することで、吸水性と柔らかい弾性とを併有するパッドを製造するものである。
【0007】
【特許文献2】
特開平10−161067号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
一般に前述した如き合成樹脂材料から連通した多孔体を製造した場合、肌触り等の触感がよく、吸水性や通気性に優れたパッドが得られると考えられる。しかし、熱可塑性樹脂から多孔体を製造する一般的な方法である、主材料、すなわち骨格を形成する熱可塑性樹脂中に発泡剤を混入し、該発泡剤から発生した窒素等のガスにより気泡を形成させる、所謂化学的発泡法の場合、以下の問題が指摘される。すなわち、
▲1▼多数形成された前記気泡が、所謂独立気泡状態となってしまい、気泡相互間に吸水性や通気性が得られない。
▲2▼また発生した気泡径を均一にする制御が難しく、数十μmといった微小径の気泡形成が困難であるため、該気泡径によって大きく変動する表面状態、すなわち表面摩擦係数や機械的強度等が得られる多孔体の各物性値を制御し得ず、結果として良好な肌触り等の触感を達成できない。具体的には、所謂「つっぱり感」や「ネバつき感」が高くなってしまう。
▲3▼更に気泡率の制御も困難であるため、気泡率と密接に関係して変化する硬度、吸水性や通気性、弾性限界に至るまでの伸び率といったゴム物性を好適に制御し得ない。
【0009】
【発明の目的】
この発明は、従来の技術に係るメガネのパッドに内在する前記問題に鑑み、これらを好適に解決するべく提案されたものであって、抽出法を用いて得られるポリエステル系熱可塑性樹脂多孔体を材質とすることで、肌触り等の触感がよく、吸水性や通気性に優れると共に、所要形状への成形性に優れたメガネのパッドを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記課題を克服し、所の目的を達成するため、本発明に係るメガネのパッドは、メガネフレームに設けられる一対の鼻あてに夫々装着されるパッドであって、
ポリエステル系熱可塑性樹脂と、水溶性気泡形成材と、滑材として作用する水溶性高分子化合物とを加熱状態下で混合して得られる混合物から、前記水溶性気泡形成材および水溶性高分子化合物を水で抽出除去して、気泡率が体積百分率で60〜90%の範囲に制御された3次元連通気泡構造としたポリエステル系熱可塑性樹脂多孔体からなり、
前記ポリエステル系熱可塑性樹脂多孔体における気泡径を、30〜200μmに設定したことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の好適な実施例に係るメガネのパッドにつき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照して以下に説明する。なお、従来の技術で説明した同一部材については、同じ参照番号を使用すると共に、詳細な説明を省略する。
【0012】
実施例に係るメガネのパッド30は、図2に示す如く、メガネ10における鼻あて20を被覆し得るようにポリエステル系熱可塑性樹脂多孔体を袋状体に形成したものである。前記パッド30の内部寸法は、前記鼻あて20の外形寸法と略同一に設定され、一面にアーム部材22の大きさに略合致した所要寸法の開口部30aが開設されている。
【0013】
以下に本発明に係るパッド30の理解に資するため、その素材となるポリエステル系熱可塑性樹脂多孔体につき説明する。前記ポリエステル系熱可塑性樹脂多孔体は、ポリエステル系熱可塑性樹脂から製造される多孔体であり、殊に本発明においては、所要の抽出物質を予め骨格をなす主材料である前記ポリエステル系熱可塑性樹脂に混練させて、所要形状とした後に該抽出物質を除去する、所謂抽出法によって製造されている。具体的には、主材料である前記ポリエステル系熱可塑性樹脂に対して、水溶性気泡形成材および水溶性高分子化合物を加熱状態下で混練し、所要形状に成形した後、水に浸漬して該水溶性気泡形成材および水溶性高分子化合物を抽出・除去することで、該ポリエステル系熱可塑性樹脂からなる骨格内に、微細な気泡を3次元的に連通させたポリエステル系熱可塑性樹脂多孔体(以下、単に多孔体と云う)を得るものである。なお前記ポリエステル系熱可塑性樹脂は、加熱成形性が高いという樹脂の特徴と、ゴム物性を発現するというゴム性の特徴とを併有する物質である。
【0014】
なお前記ポリエステル系樹脂、水溶性気泡形成材および水溶性高分子化合物が混練された混合物においては、該ポリエステル系熱可塑性樹脂をマトリクスとし、その中に該水溶性気泡形成材が分散して浮島構造で存在し、かつ該水溶性高分子化合物が該水溶性気泡形成材の周囲を取り巻くように存在した構造となっていると考えられる。従って、前記水溶性気泡形成材同士は、前記水溶性高分子化合物により連続的に接続された形で、マトリクスであるポリエステル系熱可塑性樹脂中に存在し、これにより、該水溶性気泡形成材が互いに隣接・接触的に存在していない場合であっても、該水溶性高分子化合物の抽出を介してその殆ど全量が抽出され、抽出率は少なくとも95%以上となっている。すなわち、本発明に係るパッドをなすポリエステル系熱可塑性樹脂多孔体は、混練される前記水溶性気泡形成材および水溶性高分子化合物の混合量により気泡率を決定することが可能であり、かつ該水溶性気泡形成材および水溶性高分子化合物を除去することで形成される気泡は殆ど繋がった、すなわち連通度の高い3次元連通気泡を有する構造となる。
【0015】
前記多孔体は抽出法で製造されるため、抽出されて気泡となる前記水溶性気泡形成材の粒径および/または混合量を調整することが可能である。すなわち得られる多孔体の気泡径および/または気泡率を制御し得る特徴を有する。このため、得られる多孔体における硬度、通気性(吸水性)およびゴム部材の如き弾力性(以下、ゴム物性と云う。)といった各物性値を任意に制御し得るものである。
【0016】
前記水溶性気泡形成材としては、水に可溶性であって、かつ前記ポリエステル系熱可塑性樹脂12が熱溶融する際に熱的に安定な物質であれば各種のものが使える。例えば無機物としては、NaCl、KCl、CaCl2、NH4Cl、NaNO3、NaNO2等が挙げられる。有機物としては、TME(トリメチロールエタン)、トリメチロールプロパン、トリメチロールブタン、しょ糖、可溶性でんぷん、ソルビトール、グリシンまたは各有機酸(リンゴ酸、クエン酸、グルタミン酸またはコハク酸)のナトリウム塩等が挙げられる。
【0017】
前記水溶性高分子化合物としては、ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジオレエート、ポリエチレングリコールジアセテート等のポリエチレングリコール誘導体、その他水に溶解し、樹脂に対して粘度を低下させる働きをする化合物であれば如何なるものであっても使用可能である。殊にポリエチレングリコールは、メルトフローが高く、かつ水溶性が高いので好適に使用し得る。また水溶性気泡形成材として有機系物質を選択した場合は、該水溶性気泡形成材の抽出・除去を促進する作用も確認されている。更に押出成形方法で成形を行なう場合、前記ポリエチレングリコールの分子量は2,000〜30,000、好ましくは5,000〜25,000、更に好ましくは15,000〜25,000の範囲が好適であるとの知見が得られている。
【0018】
前記ポリエステル系熱可塑性樹脂と、水溶性気泡形成材および水溶性高分子化合物(水溶性物質)との混合割合は、体積百分率で10:90〜40:60の範囲内が好ましく、殊に12:88〜35:65の範囲内が好適である。前記ポリエステル系熱可塑性樹脂が体積百分率で10%未満の場合には、水溶性物質の抽出・除去時に成形体自体が分離してしまう。一方、前記ポリエステル系熱可塑性樹脂が体積百分率で40%以上の場合、すなわち該ポリエステル系熱可塑性樹脂以外の前記水溶性物質が体積百分率で60%未満の場合には、成形体内に充分な数の気泡が形成されなくなってしまう。なお本実施例において成形体とは、前記水溶性気泡形成材および水溶性高分子化合物を抽出除去していない状態の得るべきパッド形状に成形された混合物を指す。
【0019】
前記水溶性気泡形成材と水溶性高分子化合物との混合割合は、体積百分率で45:55〜95:5の範囲内に設定される。前記水溶性気泡形成材が体積百分率で45%未満の場合には、3次元的に連通した発泡構造が得られなくなり、95%を越える場合には、水溶性気泡形成材および水溶性高分子化合物の抽出割合が低下して充分な気泡率、すなわち連通度が得られなくなる。殊に前記気泡形成材と高分子化合物との混合割合は、体積百分率で65:35〜88:12の範囲内が好適である。
【0020】
前述した如く、骨格を形成するポリエステル系熱可塑性樹脂の割合は、体積百分率で10〜40%、すなわち気泡率は60〜90%とされる。この気泡率は、得られる多孔体の密度、伸び率および硬度等の各物性値に大きな影響を与える。基本的には、100−気泡率(%)=骨格(%)の存在割合として捉えられるため、気泡率が体積百分率で80%であれば骨格の存在割合は20%、従って前述の各物性値は、基本的にポリエステル系熱可塑性樹脂の20%程度の値を示すことになる。そして前記各物性値は、前述の骨格の存在割合の他、前記気泡の大きさ、すなわち気泡径によって大きな影響を受ける。具体的には、前記骨格の存在が同一である場合、前記気泡径が30〜200μmの間に設定される際に、本発明に係るパッドとして、好適な各物性値を示す。
【0021】
本発明に係るパッドにおいて、前記硬度は柔軟性を示す指標の1つであり、また前記通気性(吸水率)は、運動等による吸汗性を示す指標である。そしてゴム物性については、得られる多孔体の伸び率が一定以内であればその形状が復元する、といった所謂弾性変形が可能な伸び率により評価され、前記パッド30の形状が前記鼻あて20に対して、着脱自在、かつその全面を被覆する袋状体とされる場合には、取り扱い性の点から重要な指標となる。すなわち前記抽出法により製造される多孔体からなるパッド30は、その気泡径等を制御することで、柔軟性、吸汗性および取り扱い性を良好とすることが可能である。
【0022】
この他、前記気泡径および/または気泡率を任意とすることで、その密度、すなわち軽量なパッドとし得る。また、人体に接触する多孔体の表面における接触面積によって大きく影響を受ける肌触り等の触感についても、該接触面積を前記気泡径および/または気泡率を制御させることで最適化し得る。この接触面積の減少は、同時に得られるパッドの摩擦性低下の効果も奏し、使用時の、所謂「つっぱり感」や「ネバつき感」を解消し得る。
【0023】
前記パッド30に必要とされる硬度は、直接肌に接触するため高い柔軟性が求められ、少なくともアスカーC硬度で50以下となると好適である。そして前記ポリエステル系熱可塑性樹脂は、前述の気泡率の範囲内であれば、その気泡径が30μm以上であればアスカーC硬度50以下を達成し得る。前記気泡径が30μm未満であると、前記アスカーC硬度が50を越えてしまう。また、前記パッド30をなすポリエステル系熱可塑性樹脂内に、所謂第3成分として、触感等を向上させる、シルク、コットン、シノン、ウールまたは麻等の各種天然繊維或いはナイロン、レーヨン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートまたはポリエステル等の化学合成繊維を混合するようにしてもよい。
【0024】
また前記通気性については、基本的に本発明に係るパッドの材質である抽出法により製造されるポリエステル系熱可塑性樹脂は、前述([0014])の如く、3次元連通気泡構造を有しているため良好な物性を有しているといえる。殊に前記水溶性気泡形成材の粒径が小さい程、所謂毛細管現象による吸汗効果も期待できる。なお前記通気性としては、人体に接触的に使用する状態を想定した場合、局所的な発汗量は運動時においても1g/cm2/min以下程度であるので、前記多孔体であれば充分な吸汗・発散効果が期待できる。また、前記パッド30をなすポリエステル系熱可塑性樹脂内に、所謂第3成分として、親水性を発現させて吸水性を向上させる、例えばエチレンオキサイド等の分子構造内に水酸基を有する物質を混合するようにしてもよい。
【0025】
そして、ゴム物性を有するポリエステル系熱可塑性樹脂の多孔体からなる前記パッド30は、前記鼻あて20に装着するに際して、その開口部30aを該鼻あて20の形状にあわせて適宜に延ばすことが可能であり、このため容易な脱着が可能となっている。また前記パッド30は、前記鼻あて20に対して着脱自在であるので、該パッド30が汚れた際の交換や、該パッド30の洗浄による再利用も容易に可能となっている。更に前記パッド30は、鼻あて20に対して密着的な被覆が可能であるため、鼻あて20からの位置ズレ等も効果的に防止し得る。
【0026】
前記ゴム物性については、前記気泡径を200μm以下の範囲に設定することで達成される。前記気泡径がこの数値の範囲であれば、大きな力をかけることなく引き延ばせるといった良好な取り扱い性を示す。ここで良好な取り扱い性を表す物性指標は、0.8MPa以下の引張応力により少なくとも100%以上の伸び率を示すこと規定されている。その理由は、使用者の力によっても、1MPa程度の引張応力をかけることは容易に可能であり、しかも100%程度の伸び率を示す多孔体からなる袋状体のパッド30であれば、実際の使用に際してもほぼゴム部材と同様の取り扱いが可能で、該パッド30を引き延ばして前記鼻あて20に被覆させ得るためである。
【0027】
従って、前記パッド30はゴム部材の如く適宜な弾力性を示すので、該パッド30の内部寸法は鼻あて20の外形寸法と同一である必要はない。前記鼻あて20の外形寸法よりパッド30の内部寸法がある程度小さい場合であっても、該パッド30を引き延ばすことで該鼻あて20を被覆することができる。これらのことから、前述の硬度に係る条件([0023])と、ゴム物性発現のための条件とから、本発明に係るメガネのパッドをなす多孔体の気泡径は、30〜200μmの範囲に設定される。
【0028】
【製造方法の一例】
本発明に係るパッドを製造するには、図3に示す如く、先ず気泡を形成する水溶性気泡形成材或いは該気泡形成材および水溶性高分子化合物に分級を実施して所要範囲の粒子寸法とし、分級された該気泡形成材或いは気泡形成材および高分子化合物と、骨格を形成する熱可塑性樹脂とを所定の機器を使用して、混合・混練して加熱混合物とし、これをそのまま、または押出成形や射出成形等を施して所定形状とされた成形体を水または所定温度の温水に浸漬することで、前記水溶性気泡形成材および高分子化合物を抽出・除去して、微細な気泡が3次元連通気泡構造を構成するパッド30を得るものである。また混合時の粘性が高く混合が困難な場合には、前述した混合に先立ち予混合を施すようにしてもよい。殊に所要の機能を発現させる第3成分([0024参照])を使用した際には、予混合の併用が望ましく、主材料となるポリエステル系熱可塑性樹脂と該第3成分との予混合、および/または全物質の予混合が考えられる。前記水溶性高分子化合物についてその粒径を制御しない場合、必要とされる分級が不要となり製造コストを低減し得る。また前記水溶性高分子化合物は、マトリクスとなるポリエステル系熱可塑性樹脂内で加熱により溶解し、前記水溶性気泡形成材を均質に分散させる、所謂滑材として作用するため、粒径制御をなさないことによる悪影響は小さい。
【0029】
前記水溶性気泡形成材或いは該気泡形成材および水溶性高分子化合物の分級については、その分級すべき粒子寸法にもよるが、一般的に必要とされる粒子寸法の上限を設定した篩いにより篩い分級を実施し、次いで必要とされる粒子寸法の下限を設定したエアー分級を実施して、設定された範囲の粒子寸法物を得るものである。基本的に篩い分級はエアー分級より時間当たりの分級効率が高く、かつ細かい粒子寸法では目詰まりが心配されるので、粒子寸法の上限を篩いで分級するこで短時間にかつ目詰まりのない効率的な分級を実施し得るので、下限の前記エアー分級に先立って行なった方が効率がよい。
【0030】
前述のポリエステル系熱可塑性樹脂、気泡形成材および高分子化合物の混合・混練には、1軸式または2軸式押出機、ニーダ、コニーダ、バンバリーミキサ、ヘンシェル型ミキサ或いはロータ型ミキサその他の混練機等の混練すべき各物質を充分に混合させ得るものが好適に使用される。この混練について、特殊な装置は必要なく、また混練速度等も限定されない。混練時の温度は使用する前記ポリエステル系熱可塑性樹脂等の溶融点によって適宜設定されるが、本発明においては、このポリエステル系熱可塑性樹脂の溶融点で前記水溶性気泡形成材および水溶性高分子化合物が溶融または昇華することがないので、如何なる温度であっても設定可能となっている。
【0031】
また前記ポリエステル系熱可塑性樹脂、水溶性気泡形成材および水溶性高分子化合物の混合・混練の混練時間は各種混合物の物性により左右されるが、該混合物が充分に混合・混練されればよく、通常では30〜40分程度で充分である。この際に長時間の混練は、パッド30をなす多孔体の骨格を形成する前記ポリエステル系熱可塑性樹脂の物性的な劣化を引き起こす原因となるので注意が必要である。混練された原料は、物性的に押出、射出、プレスまたはローラー等により所要形状に成形が可能であるが、前記袋状体のパッド30の場合、複雑形状を形成し得る射出による成形が、後述([0037])するシート状物の場合、量産性が高い押出成形が夫々好適である。
【0032】
各成分を混合して所要形状に成形されたパッド30は、前記水溶性気泡形成材および水溶性高分子化合物を、溶媒である水に所定時間(例えば12〜24時間、パッド30の形状・厚さ等にもよる)浸漬させることで抽出・除去される。この浸漬時間については、抽出すべき前記水溶性気泡形成材および水溶性高分子化合物の粒子寸法が制御されていることにより、制御されていない場合に較べて短縮がなされている(理由は[0034]に記載)。
【0033】
この際の浸漬は、どのような方法であってもよいが、抽出前の前記パッド30全体を水に接触させる水中浸漬による抽出・除去が好適である。このとき使用される水の温度についても、殊に限定がなく室温程度のものであってもよいが、前記水溶性気泡形成材および水溶性高分子化合物の効率的な除去のために、15〜60℃の温水を利用してもよい。
【0034】
また前記抽出による水溶性気泡形成材等の抽出除去については、前記ポリエステル系熱可塑性樹脂および該気泡形成材等を混合した際に、抽出法の特性上、その構造が六方最密充填となることから、該気泡形成材等の粒子寸法の数値範囲が、0.16×n〜6.45×n(ここでnは自然数)に収まるようにすることで、図4に示す如く、結晶構造的(図4(a)参照)に抽出不可能な、すなわち浮島構造的な該気泡形成材等がポリエステル系熱可塑性樹脂中に存在する(図4(b)参照)ことがなくなると考えられる。従って、前記パッド30をなす多孔体の気泡径を設定する場合には、該気泡径の範囲が前述の数値の範囲内に収まるようにすることが望ましく、このような範囲内とすることで前記水溶性気泡形成材等の量的および時間的に効率のよい抽出が可能となる。
【0035】
本発明に係るパッドを使用した場合、使用者がかいた汗等は、前記パッド30に形成されている微細な気泡の作用により該パッド30に吸収され、該気泡が3次元的連通気泡構造により外方に発散されるため、該パッド30の鼻梁との当接面は常に好適な肌触りを維持することができると共に、使用者の汗等による該パッド30の当接面の摩擦係数の低下に起因するメガネのズレの発生を防ぐことができる。また前記鼻あて20は、該鼻あて20に装着されたパッド30を介して使用者の鼻梁に当接するものであるが、本発明に係るパッドを使用することにより、前述した多孔体の好適な肌触り等の触感を使用者に与えることができる。更に前記パッド30は、軽量で適度なクッション性も有しているので、長時間の使用に際しても、メガネの使用による鼻梁に対する圧迫等の不快感を与えない。
【0036】
この他、主材料である前記ポリエステル系熱可塑性樹脂には、所要の機能性を発現する第3成分の添加も容易であるため、例えば帯電防止材の添加による静電気の除去、色材の添加による着色等も可能であり、メガネの使用用途に応じてカラーバリエーションを増やすことも可能である。なお、前記摩擦係数については、例えばリストバンド等の所謂グリップ力が要求される物品は、その摩擦係数が0.8〜0.9に設定されており、所謂「つっぱり感」や「ネバつき感」が高く、該触感が良好とはいえない。しかし本発明に係るパッド30の場合、基本的に樹脂であるので、基となる樹脂自体の摩擦係数も0.43程度と低く、良好な触感と適度の摩擦係数との両立が期待できる。
【0037】
【変更例】
これまでに、所要寸法の開口部30aが開設され、その形状がメガネの一対のアーム部材22,22の大きさに略合致した袋状体のパッド30について説明したが、本発明のメガネのパッドはこのような形状に限定されるものではなく、例えば図5に示すように、該鼻あて20の鼻梁との鼻梁当接面20aに両面テープ等の接着層42を介して貼着する、所謂シート状物のパッド40でもその役割を果たす。変更例に係る前記パッド40は、前記ポリエステル系熱可塑性樹脂の多孔体を前記鼻梁当接面20aの大きさに合わせたシート状物として形成し、該鼻梁当接面20aに両面テープ等の接着層42を介して貼着されて使用される。このパッド40は、汚損した際には、前記接着層42から該パッド40を剥がすことで取替え可能である。
【0038】
前記接着層42は、前述の如く、両面テープにより構成する他、任意に接着剤を前記パッド40の所定面に塗布することで形成するようにしてもよい。また接着成分に換えて、粘着成分を用いるようにしてもよい。この場合、使用後のパッド40の交換作業が容易となる。またその成分としては、汗に含まれる油分により接着力が低減しない、例えば合成ゴム系接着剤が好適に使用される。
【0039】
前記パッド40は、鼻梁との当接面は常に好適な肌触りを維持し、使用者の汗等による摩擦係数の低下に起因するメガネのズレの発生を防ぐことができる等の点では、袋状体に構成された前記パッド30と同様である。そして更に前記パッド40は、鼻梁当接面20aと略同一寸法で形成されているが、使用者が前記多孔体からなるシート状パッドを該鼻梁当接面20aの大きさに合わせるように、その都度カットして使用するような構成でもよい。このようなシート状物からパッド40を得ることで、量産性の高い押出成形の採用による製造コストの大きな低減が期待できる。
【0040】
なお、本発明に係るメガネのパッドの形状は、基本的にシート状物が好適であるが、この他例えば、鼻梁に対する当接部分の形状を球状に盛り上げた、所謂半球形状としたり、該半球形状の略中央部が凹んだ形状等としてもよい。
【0041】
【実験例】
以下に、本発明に係るメガネのパッドの各物性値を示す実験例を示す。このパッドは、ポリエステル系熱可塑性樹脂、水溶性気泡形成材および水溶性高分子化合物を、下記の表1に示す内容(気泡形成材径および混合割合)で混合し、得られた混合物を汎用の押出機または射出機を使用して所要形状に成形し、この成形体に加工を施すことで所要の試験片(幅100mm、長さ100mm、厚さ1.7mm)とした後、水による48時間の抽出処理および熱風乾燥機による乾燥処理を施して得られるものである。得られた実施例1〜4および比較例1〜3の各試験片について、目視または各種測定機器を使用して成形性(成形可能:○、不可能:×)、引張強度(MPa)、伸び率(%)および硬度(アスカーC)を夫々観察・測定した。そして更に得られたメガネの鼻あての形状にカット等により加工し、メガネフレームの鼻あてに得られた加工試験体を接着剤等により接着し、その触感等を官能(良好:○、不良:×)により評価した。使用した機器および原料については下に記す。なお比較例として、ポリエステル系熱可塑性樹脂だけからなるソリッド体(比較例1)、多孔体の骨格を形成するポリエステル系熱可塑性樹脂の混合割合を前述[0018]の範囲外としたもの(比較例2および3)を用いた。また参考的に引張応力0.8MPa時の伸び率(%)と、伸び率(%)が100%時の引張応力(MPa)とを併せて示した。
【0042】
(使用機器および使用原料)
・使用機器:押出機ラボプラストミル(東洋精機製)
・使用原料:
ポリエステル系熱可塑性樹脂:商品名 ペルプレン;東洋紡製
水溶性気泡形成材:商品名 うず塩(NaCl);鳴門塩業製
水溶性高分子化合物:商品名 PEG2000(PEG);三洋化成製
【0043】
【表1】
Figure 0004096236
【0044】
(結果)
結果を上記の表1に合わせて示す。この表1から、基本的に骨格を構成する物質としてポリエステル系熱可塑性樹脂を使用すると共に、多孔体として成形等して得ることが可能な混合割合、すなわち該ポリエステル系熱可塑性樹脂と、水溶性気泡形成材および水溶性高分子化合物(水溶性物質)との混合割合が体積百分率で10:90〜40:60の範囲内であれば本発明に係る内容、すなわち3次元連通気泡構造を有し、メガネのパッドとして好適に利用し得る多孔体が得られた。
【0045】
また前記水溶性気泡形成材の大きさ、すなわち粒径を30〜200μmの範囲とすることで、30μm未満または200μmを越える場合に較べて、容易に100%程度の伸びを発現する伸び率と、柔軟性(アスカーC硬度)とを併有することが確認された。なお実施例3および4については、引張強度が0.8MPaに至らなかったため、参考として記載した「引張応力0.8MPa時の伸び率(%)」は測定不能であった。
【0046】
【発明の効果】
以上に説明した如く、本発明に係るメガネのパッドによれば、その骨格となる素材として加熱成形性が高い樹脂性と、ゴム物性を発現するゴム性とを併有するポリエステル系熱可塑性樹脂を用い、気泡率および気径の制御が容易である抽出法で製造された3次元連通気泡構造を有するように製造したので、成形性、摩擦係数並びに吸水性および通気性を好適に設定できる。従って、本発明に係るメガネのパッドは、使用者の汗等を吸い取る吸汗性が良好であると共に、外部に汗等を放出する通気性がよく、該汗等による鼻梁との当接部の摩擦係数の低下に起因するメガネのズレを防止し得る。また、前記パッドを装着したメガネは、肌触り等の触感が優れていると共に、軽量であるので、長時間の使用に際して、使用者に対する圧迫感を低減する効果も奏する。更に、ポリエステル系熱可塑性樹脂多孔体の気泡径を30〜200μmに設定したので、メガネのパッドとして良好な伸び率および柔軟性を併有し得る。
【0047】
前記パッドを前記鼻あてを着脱自在に被覆する袋状体として構成した場合、多孔体をなすポリエステル系熱可塑性樹脂のゴム物性により、例えば該パッドの内部寸法が鼻あての外形より小さくても装着でき、複数のメガネに対応することが可能である、といった長所を有する。また前記パッドをシート状物とした場合、前記鼻あての大きさまたは使用者の好みに合わせて使用者が切断することで、該鼻あての大きさに限定されず、あらゆるメガネの鼻あてに対して使用可能となる長所を有する。
【0048】
更に、抽出法を用いた際のポリエステル系熱可塑性樹脂には、色材等の、所謂第3成分を均質に分散させつつ容易に混合可能であるので、シルク等を混合させて触感を向上させる、使用者の嗜好にあったカラーリングとする、といったことも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的なメガネを示す正面図である。
【図2】本発明の好適な実施例に係るパッドを分解した状態(図2(a))および該パッドを鼻あてに装着した状態(図2(b))を示す概略斜視図である。
【図3】本発明の好適な実施例に係るパッドを製造する製造工程の一例を概略的に示す工程図である。
【図4】パッドをなすポリエステル系熱可塑性樹脂多孔体の結晶構造的な内部構造(図4(a))および実際の内部構造(図4(b))を示す概略図である。
【図5】変更例に係るパッドを分解した状態(図5(a))および該パッドを鼻あてに装着した状態(図5(b))を示す概略斜視図である。
【符号の説明】
11 フレーム
20 鼻あて
20a 鼻梁当接面
30 パッド
40 パッド
42 接着層

Claims (5)

  1. メガネフレーム(11)に設けられる一対の鼻あて(20,20)に夫々装着されるパッドであって、
    ポリエステル系熱可塑性樹脂と、水溶性気泡形成材と、滑材として作用する水溶性高分子化合物とを加熱状態下で混合して得られる混合物から、前記水溶性気泡形成材および水溶性高分子化合物を水で抽出除去して、気泡率が体積百分率で60〜90%の範囲に制御された3次元連通気泡構造としたポリエステル系熱可塑性樹脂多孔体からなり、
    前記ポリエステル系熱可塑性樹脂多孔体における気泡径を、30〜200μmに設定した
    ことを特徴とするメガネのパッド。
  2. 前記パッド(40)は、前記鼻あて(20)における鼻梁当接面(20a)に接着層(42)を介して貼着される請求項1記載のメガネのパッド。
  3. 前記パッド(40)は、前記鼻あて(20)を着脱自在に被覆する袋状体である請求項1記載のメガネのパッド。
  4. 前記ポリエステル系熱可塑性樹脂多孔体の硬度は、アスカーC硬度で50以下に設定される請求項1〜3の何れか一項に記載のメガネのパッド。
  5. 前記ポリエステル系熱可塑性樹脂多孔体は、0.8MPa以下の引張応力により少なくとも100%以上の伸び率を発現し得るようにした請求項1〜3の何れか一項に記載のメガネのパッド。
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