JP4095859B2 - 粒子線装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は粒子線装置に関し、特に粒子線装置の試料交換装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図1は従来の走査型電子顕微鏡(SEM)の概略と試料ステージを示し、図2は試料交換装置を示したものである。走査型電子顕微鏡は電子銃1で発生した電子ビームをコンデンサレンズ2,対物レンズ3を通して試料室4内の試料5上を走査しながら照射し、試料から出てくる2次電子を2次電子検出器6でとらえて試料表面の形状を観察する。試料室4には試料ステージ7が取付けられ、Tベース8上にXテーブル9,Yテーブル10,試料5を回転させるR部11が取付けられ、Tベース8はZテーブル12に連結され、試料5に傾斜を与え、Zテーブル12は試料を垂直方向に移動させる。R部11にホルダ受け13が取付けられ、試料ホルダ14がホルダ受け13に保持される。試料交換室15はゲートバルブ16を介して試料室4に取付けられ、試料交換室15の端面には交換棒ガイド17が取付けられ、交換棒ガイド17に交換棒18が軸方向移動,回転自在に取付けられる。試料ステージにはホルダ受けが備えられている。18〜22は試料室4,試料交換室15,電子銃室22等を真空に引く真空排気系である。
【0003】
図3は試料ステージ7のホルダ受け13に試料ホルダ14が挿入,保持された状態を示したものである。図4は図3のA−A線矢視図である。次に試料交換方法について述べる。試料5を試料ステージ7に取付けるときは、試料交換室15を大気開放し、試料5が載置された試料ホルダ14に設けられたメネジ部23に交換棒先端のオネジ部24をねじ込む。試料交換室15を真空排気し、所定の圧力になってからゲートバルブ16を開き、交換棒18を押し込んで試料ホルダ14を試料室4内に導入する。さらに交換棒18を押し込みホルダ受け13に試料ホルダを挿入する。試料ホルダは押えバネ25a,25bで下方に押され、押えバネ26で左方向に押されてホルダ受け内に保持される。交換棒18を試料ホルダ14のメネジ部23からはずし、試料交換室15に引き戻し、ゲートバルブ16を閉じる。その後、電子顕微鏡観察が行われる。観察が終わり、試料5を試料ステージ7から取ってくるときは、試料交換室15が所定の圧力になってからゲートバルブ16を開き、交換棒18を試料室4内に押し込み、先端のオネジ部24を試料ホルダ14のメネジ部23にねじ込み、試料ホルダ14を試料交換室15に引き戻す。ゲートバルブ16を閉じ、試料交換室15を大気開放し、試料ホルダ14を交換棒18からはずす。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術では、交換棒18に試料ホルダ14を脱着するとき、交換棒18を何回も回転しなければならず、作業性が悪かった。また、試料ホルダ14のメネジ部23,交換棒18のオネジ部24が損傷し、交換棒18と試料ホルダ14との脱着ができなくなったり、特にメネジ部23の入口部、オネジ部24の先端部が損傷しやすく、このとき、少しのねじ込みしかできず、試料ホルダ14が移送中に落下してしまうことがあった。さらに、試料ホルダ14への交換棒18のねじ込みが甘いと交換室15から移送途中で試料ホルダ14が回転して水平が保てなくなり、ホルダ受け13に挿入できなかったり、試料交換室15に移送するとき試料5が大きい場合はゲートバルブ16に引っかかって引き戻せなくなることがあった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明では、上記課題を解決するために、試料を交換する試料交換棒が外筒と軸とで構成され、軸は外筒の内部に回転可能に配置され、軸先端には引っ掛け具が取り付けられ、外筒先端に二個の弾性体が水平方向に引っ掛け具をはさむように対称な位置に取付けて試料ホルダの保持機構とし、試料ホルダを試料交換室と試料ステージのホルダ受け保持機構との間を移送する間、水平,垂直方向に保持するようにし、試料ホルダには引っ掛け具受けが取付けられ、引っ掛け具受けの両側に弾性体部材によって保持される部位を設け、試料ホルダを試料交換室と試料ステージのホルダ受けの保持機構との間を移送する間の外筒に設けた試料ホルダの保持機構の保持力が、試料ステージに備えられた試料ホルダの保持機構の保持力より小さく設定され、試料交換棒の軸を所定の角度回転させると軸先端部の引っ掛け具と試料ホルダの引っ掛け具受けとが軸方向に重なって、引っ掛け具が引っ掛け具受けを引っ掛けてホルダ受けから試料ホルダを離脱させることができ、軸を逆方向に所定の角度回転させると軸先端部の引っ掛け具と試料ホルダの引っ掛け具受けとの重なりがなくなり、試料交換軸を試料ホルダから引抜くことができるようにしたことを特徴とした粒子線装置を提供する。
【0006】
交換棒を交換軸と交換棒外筒で構成し、交換軸先端に引っ掛け具を固定し、交換棒外筒先端の交換ホルダには2個の弾性体が水平方向に引っ掛け具をはさむように対称な位置に取付けられ、試料ホルダには引っ掛け具とその両側に交換ホルダの2個の弾性体に保持される部位が設けられている。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて本発明実施例を説明する。図5に本発明の第一の実施例を示す。図6は図5の平面図である。試料交換棒30は外筒31と軸32からなる。外筒31は試料交換室33に取付けられた交換棒ホルダ34に軸方向に移動可能に挿入され、軸32は外筒31に回転自在に挿入されている。試料交換室33と交換棒ホルダ34の真空シールはOリング35で、交換棒ホルダ34と外筒31の真空シールはOリング36で、外筒31と軸32の真空シールはOリング37で行われる。軸32先端にはメネジが切られ、引っ掛け具38がねじ込まれ、接着剤でゆるみ止めがなされる。外筒31の先端には2個のバナナチップ39a,39bが水平方向に引っ掛け具38をはさむように対称な位置に取付けられている。
【0008】
バナナチップはソケットに挿入、はずすことにより電気信号を接断する電気部品として広く使われているものであり、心棒の回りに4枚の板状のバネが配置された構成となっている。試料交換棒30の回転止め具40が外筒31の後端に固定され、回転止め具40の下部に設けられた穴に一端が試料交換室33の下面に固定された回転止め軸41が挿入され、回転止め具40,試料交換棒30が軸方向に移動可能で、試料交換棒30は回転を規制される。軸32後端にはつまみ42が取付けられている。
【0009】
図7は本発明の第一の実施例の試料ホルダ側を示した図である。図8は図7のB−B線に沿う側面断面図であり、図12は図11のC矢視図である。試料ホルダ43には引っ掛け具受け44が固定され、その両側にバナナチップ39a,39bが挿入される2個の穴45a,45bが設けられている。
【0010】
図9は引っ掛け具38と引っ掛け具受け44の位置関係を示した図である。試料ホルダ43を試料ステージに取付けるときは、試料交換室を大気開放し、試料交換棒30の軸を時計方向に回転させて引っ掛け具38をバナナチップ39aに接触させる(一点鎖線)。この状態では引っ掛け具38と引っ掛け具受け44は軸方向に重ならないように位置関係が設定されている。この状態で試料ホルダ43の穴45a,45b穴にバナナチップ39a,39bを挿入する。バナナチップ39a,39bは、引っ掛け具38の先端部が引っ掛け具受け44の平面部に接触するまで挿入する。
【0011】
試料交換室33を所定の圧力に下げ、ゲートバルブを開け、つまみ42を押して試料ホルダ43を試料室内に導入し、さらに押してホルダ受け46に挿入,保持する。試料ホルダ43のホルダ受け46への保持は押えバネ47a,47b,48で行う。試料ホルダ43は押えバネ47a,47bで下方に押され、押えバネ48で左方向に押されてホルダ受け46内に保持される。その後、つまみ42を引いてバナナチップ39a,39bを試料ホルダの穴45a,45bから引き抜く。さらに引いて試料交換棒30を試料交換室33に引き戻し、ゲートバルブを閉じる。試料ホルダ43に対するバナナチップ39a,39bの保持力は試料ホルダ43に対する押えバネ47a,47b,48の保持力より小さくなるように試料ホルダ43の穴45a,45bの径が設定されている。すなわち、バナナチップ39a,39bと穴45a,45bの試料交換棒30の軸方向の摩擦力は試料ホルダ43とホルダ受け46,押えバネ47a,47b,48の試料交換棒30の軸方向の摩擦力より小さく設定されており、バナナチップ39a,39bを穴45a,45bから引き抜く時、試料ホルダ43はホルダ受け46に保持された状態で試料ステージに残る。
【0012】
試料ホルダ43を試料ステージから試料交換室33に引き戻すときは、試料交換室33を所定の圧力にし、試料交換軸を時計方向に回転させて引っ掛け具38(実線)をバナナチップ39bに接触させる。ゲートバルブを開け、つまみ42を押して試料交換棒30を試料室内に導入し、さらに押して試料ホルダ43の穴45a,45bにバナナチップ39a,39bを挿入し、引っ掛け具38の先端部を引っ掛け具受け44の平面部に接触させる。つまみ42を反時計方向に回し、引っ掛け具38を回転させてバナナチップ39bに接触させる(実線)。
【0013】
この状態では引っ掛け具38と引っ掛け具受け44は軸方向に重なるように位置関係が設定されている。つまみ42を引くと引っ掛け具38が引っ掛け具受け44に引っかかり、さらに引いて試料ホルダ43をホルダ受け46から引き抜き、試料交換室33まで引き戻す。ゲートバルブを閉め、試料交換室33を大気開放し、つまみ42を時計方向に回転させて引っ掛け具38をバナナチップ39aに接触させ、試料ホルダ43をバナナチップ39a,39bから引き抜く。
【0014】
バナナチップ39a,39bの試料ホルダ43の穴45a,45bに対する保持力は移送中にはずれない程度に設定すれば良い。すなわち、外筒31と交換軸ホルダ34との小さなすきま内で外筒31が傾いて、試料ホルダ43がバナナチップ39a,39bから抜け落ちるのを防止するだけの摩擦力を付与すれば良い。このため大気開放された試料交換室33のおける試料交換棒30への試料ホルダ43の脱着作業は、小さな力でバナナチップ39a,39bを穴45a,45bに差込み、抜き出すだけで良いので、試料交換棒30に試料ホルダ43を容易に取付けることができ、試料交換棒30から試料ホルダ43を取りはずすのも容易となる。
【0015】
試料ホルダ43を試料交換室33から試料ステージのホルダ受け46に移送し、装着する場合は、試料交換室33で試料交換棒30を試料ホルダ43に差込み、移送し、ホルダ受け46に試料ホルダ43を挿入し、その状態のまま試料交換棒30を引抜き、試料交換室33に引き戻すことができ、試料ホルダ43のホルダ受け46への取付け作業が簡単になる。試料ホルダ43をホルダ受け46から試料交換室33に引き戻すときは、軸32を少し回して引っ掛け具38を引っ掛け具受け44に引っ掛けて引き戻せば良いので、操作性が良く、確実に試料ホルダ43を試料交換室33に引き戻すことができる。
【0016】
試料交換室33からホルダ受け46まで、またホルダ受け46から試料交換室33まで試料ホルダ43を移送する際に、二個のバナナチップ39a,39bの試料ホルダ43への保持力により、試料ホルダ43の姿勢を安定させ、がたつかせず、落下させることがない。試料ホルダ43の穴45a,45bとバナナチップ39a,39bとの間の摩擦力は小さくて良いので、試料ホルダ43をホルダ受け46に保持する押えバネ47a,47b,48と試料ホルダ43の摩擦力との差を大きくとれる。したがって、試料ホルダ43をホルダ受け46に挿入し、バナナチップ39a,39bを試料ホルダ43から引き抜くとき、確実に試料ホルダ43をホルダ受け46に保持させ、試料ステージに残すことができる。さらに、バナナチップ39a,39bと穴45a,45bの摩擦力は小さくて良く、バナナチップ39a,39bの穴45a,45bへの押付け力を小さく設定できるので、バナナチップ39a,39bと穴45a,45bの摩耗が低減され、信頼性が向上する。
【0017】
図10は本発明の第2の実施例の試料交換棒先端部を示したものであり、図11は図10の上面図である。図12は本発明の第2の実施例の試料ホルダを示す。外筒50には2枚の湾曲した板バネ51a,51bが水平方向に引っ掛け具52をはさむように対称な位置に取付けられ、試料ホルダ53には引っ掛け具受け54とその両側に板バネ51a,51bが挿入される2個の角穴55a,55bが設けられている。板バネ51a,51bは角穴55a,55bの内側の垂直面を把持して試料ホルダを水平方向に保持し、板バネ51a,51bの上端部と角穴55a,55bの上面とで垂直方向に保持する。ホルダ受けの試料ホルダ53に対する保持機構は第1の実施例と同じである。板バネ51a,51bと試料ホルダ53の角穴55a,55bとの摩擦力と試料ホルダと試料受け、押えバネの交換棒軸方向の摩擦力より小さく設定すれば、第1の実施例と同じ機能,効果が得られる。
【0018】
図13は本発明の第3の実施例を示し、試料受け60の構造が第1,2の実施例と異なった場合について示したものである。試料受け60は上部に二つの斜面を持つ斜面部60aと下部の軸部60bから構成され、軸部60b下端に板バネ61が固定され、板バネ61の両端はスペーサ62を介してR部63に固定される。斜面部60aは板バネ61により下方向に向かう力が作用する。試料ホルダ64の下部には試料受けの斜面部に挿入される斜面溝部64aが設けられている。外筒先端部は図11と同じ構成である。試料ホルダ64には外筒50に取付けられた板バネ51a,51bを挿入する角溝65a,65bが設けられ、板バネ51a,51bは角溝65a,65bの内側の垂直面を把持して試料ホルダを水平方向に保持し、板バネ51a,51bの上端部と角溝65a,65bの上面とで垂直方向に保持する。板バネ51a,51bと試料ホルダ64の角溝65a,65bとの摩擦力を、試料ホルダ64の斜面部64aと試料受け60の斜面部60a,R部63と試料ホルダ64の底面との交換棒軸方向の摩擦力より小さく設定すれば、第1の実施例と同じ機能,効果が得られる。
【0019】
上述の実施例は走査型電子顕微鏡の試料交換方法に関するものであるが、同じような構成を持つ試料交換機構を備えたフォーカストイオンビーム装置等、粒子線を用いた他の装置にも適用できる。
【0020】
【発明の効果】
本発明の粒子線装置では、試料交換棒の試料ホルダに対する保持機構の摩擦力を小さくできるので試料ホルダを交換棒に簡単に取付け,取外しができ、また試料交換棒の試料ホルダに対する保持機構の摩擦力と試料ホルダに対する試料ステージの試料ホルダの保持機構の摩擦力との差を大きくとれ、試料交換棒の引っ掛け具と試料ホルダの引っ掛け具受けの適切な位置関係により、試料ホルダをホルダ受けに容易にしかも確実に取付け,取外しができる。さらに試料交換棒に水平に配置された二つの保持機構により移送中の試料ホルダの姿勢が安定し、試料交換棒から試料ホルダの脱落を効果的に防止でき、試料交換の作業性を向上させ、信頼性を向上させることができる。試料交換棒の保持機構と試料ホルダに作用する力を小さくして摩擦力を小さくすることができ、保持機構の摩耗を減少させることができるので信頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の走査型電子顕微鏡の一実施例の縦断面図。
【図2】従来の試料交換装置の一実施例を示す図。
【図3】ホルダ受けと試料ホルダの関係を示す図。
【図4】図3のA−A線矢視図。
【図5】本発明の第一の実施例の試料交換棒を示す図。
【図6】図5の上面図。
【図7】本発明の第一の実施例の試料ホルダを示す図。
【図8】図7のB−B線矢視図。
【図9】引っ掛け具と引っ掛け具受けとの位置関係を示す図。
【図10】本発明の第二の実施例の試料交換棒先端部を示す図。
【図11】図10の上面図。
【図12】本発明の第二の実施例の試料ホルダを示す図。
【図13】本発明の第三の実施例の試料ホルダを示す図。
【符号の説明】
4…試料室、5…試料、7…試料ステージ、13,46…ホルダ受け、14,43…試料ホルダ、15…試料交換室、18,30…試料交換棒、25a,25b,26,47a,47b,48…押えバネ、31…外筒、32…軸、38…引っ掛け具、39a,39b…バナナチップ、45a,45b…穴。

Claims (9)

  1. 試料室に試料を移動する試料ステージが備えられ、当該試料ステージには前記試料を載せた試料ホルダをバネ力により保持する保持機構が備えられ、試料交換棒が備えられた試料交換室が仕切弁を介して試料室に取付けられ、当該試料交換棒により前記試料ホルダを保持して前記試料交換室と前記保持機構の間を移送し、当該試料ホルダを前記保持機構に取付け、前記試料上を粒子線で走査し、前記試料から発生する信号を検出器により検出し、検出された信号により試料像表示を行う粒子線装置において、
    前記試料交換棒が外筒と軸とで構成され、当該外筒先端に二個の弾性体が水平方向に取付けられ、前記試料ホルダに前記外筒の前記二個の弾性体を挿入する部位を設け、前記試料ホルダを前記試料交換室と前記保持機構との間を移送する間は前記外筒先端の前記二個の弾性体で保持し、前記軸を所定の角度回転させて軸先端に固定された引っ掛け部材で前記試料ホルダに固定された引っ掛け部材を引っ掛けて前記試料ホルダを前記保持機構から引抜くようにし、前記外筒の前記二個の弾性体による前記試料ホルダへの保持力が、前記保持機構の保持力より小さく設定され、前記軸を所定の角度回転させると前記軸先端部の引っ掛け部材と前記試料ホルダの引っ掛け部材の引っかかりが解除され、前記試料交換棒前記試料ホルダから引抜くことができるようにしたことを特徴とした粒子線装置。
  2. 請求項1において、
    前記試料ホルダを保持する前記外筒の前記二個の弾性体が板バネで構成され、当該板バネが挿入される前記試料ホルダの部位の形状が前記一つの板バネに対して前記試料交換棒と平行な二つ以上の平面で構成されたことを特徴とする粒子線装置。
  3. 請求項1において、
    前記試料ホルダを保持する前記外筒の前記二個の弾性体が二つのバナナチップで構成され、当該バナナチップが挿入される前記試料ホルダの部位の形状が前記試料交換棒と平行な穴で構成されたことを特徴とする粒子線装置。
  4. 試料室に試料を移動する試料ステージが備えられ、当該試料ステージには前記試料を載せた試料ホルダを保持するホルダ受けが備えられ、当該試料ホルダの保持は当該ホルダ受けに取付けられた板バネによりなされ、試料交換棒が備えられた試料交換室が仕切弁を介して試料室に取付けられ、当該試料交換棒により当該試料ホルダを保持して前記試料交換室と前記ホルダ受けの間を移送し、前記試料ホルダを前記ホルダ受けに取付け、前記試料上を粒子線で走査し、前記試料から発生する信号を検出器により検出し、検出された信号により試料像表示を行う粒子線装置において、
    前記試料交換棒が外筒と軸とで構成され、当該軸は前記外筒の内部に回転可能に配置され、前記外筒先端に二個のバナナチップが水平方向に取付けられ、前記試料ホルダに前記外筒の二個のバナナチップが挿入される二個の穴を設け、前記試料ホルダを前記試料交換室と前記試料ステージとの間を移送する間は前記外筒先端の二個のバナナチップで保持し、前記軸を所定の角度回転させて前記軸先端に固定された引っ掛け部材で前記試料ホルダに固定された引っ掛け部材を引っ掛けて前記試料ホルダを前記ホルダ受けから引抜くようにし、前記外筒の前記二個のバナナチップによる前記試料ホルダへの保持力が、前記試料ステージに備えられた前記ホルダ受けに取付けられた板バネによる試料ホルダへの保持力より小さく設定され、前記軸を所定の角度回転させると前記軸先端部の引っ掛部材と前記試料ホルダの引っ掛け部材の引っかかりが解除され、前記試料ホルダから前記試料交換棒を引抜くことができるようにしたことを特徴とする粒子線装置。
  5. 請求項4において、
    前記試料交換棒の前記軸を回して軸先端の引っ掛け部材を一つのバナナチップに当てると、前記軸の引っ掛け部材と前記試料ホルダの引っ掛け部材が引っかかり、前記軸を逆方向に回して軸先端の引っ掛け部材を他方のバナナチップに当てると、前記軸先端の引っ掛け部材と前記試料ホルダの引っ掛け部材が引っかからないような位置関係としたことを特徴とする粒子線装置。
  6. 試料に荷電粒子を照射するための荷電粒子源と、前記試料を保持する試料ホルダと、前記試料ホルダをバネ力により保持する保持機構と、前記試料ホルダが配置される試料室と、試料交換棒を備えた試料交換室と、を備え、前記試料交換棒により前記試料ホルダを保持して前記試料交換室と前記保持機構の間を移送し、前記試料ホルダを前記保持機構に取付ける荷電粒子線装置において、
    前記試料交換棒に弾性体が設けられ、前記試料ホルダに前記弾性体が挿入される部位が設けられ、前記弾性体と前記部位の摩擦力により前記試料ホルダが前記試料交換棒に保持され、
    前記保持機構と前記試料ホルダとの摩擦力が、前記弾性体と前記部位との摩擦力より大きく設定され、
    前記試料交換棒が引っ掛け部材を備え、当該引っ掛け部材は、前記弾性体で前記部位が保持されている状態において、前記試料ホルダを引っ掛けられる形態と、引っ掛けられない形態とに可変できることを特徴とする装置。
  7. 請求項6記載の荷電粒子線装置であって、
    前記弾性体がバナナチップであることを特徴とする装置。
  8. 請求項6記載の荷電粒子線装置であって、
    前記弾性体が板バネであることを特徴とする装置。
  9. 請求項6記載の荷電粒子線装置であって、
    前記弾性体が2個の弾性体であることを特徴とする装置。
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