JP4094324B2 - 半導体装置およびその作製方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、結晶性シリコン膜を作製する技術に関する。また、本発明を適用して得られた結晶性シリコン膜を含む半導体装置およびその作製技術に関する。
【0002】
【従来技術】
半導体特性を用いた半導体素子としてトランジスタ、特に電界効果型トランジスタ、代表的にはMOS(Metal Oxide Semiconductor)トランジスタや薄膜トランジスタ(Thin film transistor:TFT)が挙げられるが、なかでも特に半導体層(少なくともチャネル形成領域、ソース領域およびドレイン領域を含む)に結晶性シリコン膜を用いる薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor:TFT)や、TFTを組み合わせて回路を形成しこれを内蔵して駆動回路として用いるアクティブマトリクス型表示装置が広く用いられるようになった。
【0003】
結晶性シリコン膜は、それまでの非晶質シリコン膜を用いたTFTの電界効果移動度(0.5〜1cm2/Vs)と比較して高い電界効果移動度(キャリアの高速移動)が得られる。この事により結晶性シリコン膜を用いたTFTは高い電流駆動能力を持つことから、ますます高精細化の求められる表示装置に適するだけでなく、駆動回路の集積化にも適していると考えられ、より結晶性のよいシリコン膜を得るための技術開発が進められている。
【0004】
例えば特開平10−223533号公報には、非晶質シリコン膜に金属元素を添加して加熱処理するという次に示すような結晶化方法が記載されている。
【0005】
▲1▼基板上に非晶質シリコン膜を形成する。
▲2▼表面に付着した不純物や表面に形成された自然酸化膜を除去するためにフッ酸処理を行った後、酸素雰囲気中で紫外光を5分間照射して非晶質シリコン膜表面に1〜5nmの酸化膜を形成し、Ni濃度が100ppmの酢酸Ni溶液を滴下してスピンドライを行い、Ni元素を塗布する。
▲3▼窒素雰囲気中で、600℃、4時間の加熱処理を行い、結晶性シリコン膜を形成する。
▲4▼結晶性シリコン膜にレーザ光(例えば、パルス発振型KrFレーザ)を照射す
る。
▲5▼フッ酸処理して表面の酸化珪素膜を除去した後、シリコン膜上に膜厚が100nmの酸化シリコン膜をプラズマCVD法で堆積する。
▲6▼酸化シリコン膜をエッチングして開口部を形成しマスクを形成する。
▲7▼このマスクを用いて、結晶性シリコン膜に選択的にリンを注入する。ドーズ量は例えば5×1014原子/cm2とする。
▲8▼窒素雰囲気中で600℃、2時間の加熱処理を行う。この工程によって、マスク下方のNi元素はリンが注入された領域に不可逆的に移動する(ゲッタリングされる)。
▲9▼次にNi元素が移動してきた領域(ゲッタリング領域)をパターニングして除去する。
【0006】
上記公報に記載された結晶化方法で得られるシリコン膜は、柱状の結晶の集合が多数形成され、一つの結晶の集合におけるすべての結晶は同じ配向を有している。この膜を高分解能の透過型電子顕微鏡で観察すると、結晶粒界において格子の不整合が見られず、連続的(直線的)に繋がった連続粒界結晶となっている。これは結晶粒界における未結合手がない(少ない)ことを示し、キャリアをトラップせずに高い移動度を確保できる、すなわちこの結晶化方法で得られた結晶性シリコン膜を用いて作製されたTFTが単結晶シリコン膜を用いてTFTを作製した場合と同程度の電気特性が得られると言われている理由である。
【0007】
上記公報に開示された結晶化方法を適用して得られた結晶性シリコン膜を用いてTFTを形成すると、実際に200〜300cm2/Vsという高い電界効果移動度を得ることができる。
【0008】
本出願人らは、触媒元素を用いず加熱処理を行うことにより得られた結晶性シリコン膜(単にポリシリコン等と称する)に対して、触媒元素を添加し加熱処理して得られた結晶性シリコン膜を連続粒界を有する結晶性シリコン膜(連続粒界結晶、連続粒界シリコン膜等という)として区別している。なお、触媒元素を添加し加熱処理することにより発生した核を便宜上、連続粒界結晶核という。また、本明細書において、ポリシリコンは、連続粒界を有する結晶性シリコン膜と比較してその結晶粒が小さいことから微小結晶粒とも称することとし、ポリシリコン発生核を微小結晶粒核とも称することとする。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記した方法を用いて得られた結晶性シリコン膜を用いて作製されたTFTを含む表示装置は、例えば図14に示すような液晶プロジェクターに適用されている。
【0010】
液晶プロジェクターに用いられる光源は、明るい表示を行うために例えばキセノンアークランプ等の強烈な光を発生するものであり、光源からの光がTFTに入射しないように計らってはいるものの、装置内部での反射・回折などによる迷光がTFTの半導体層に入射してしまい、この光によってシリコン中でキャリアが誘起されてしまい、光によるリーク電流が発生してしまうという問題が生じた。
【0011】
特に連続粒界を有する結晶性シリコン膜は、結晶粒界の格子の整合性がよいため結晶粒界のエネルギー障壁が小さく、また結晶粒内の結晶欠陥も少ないためキャリアライフタイムが長い。このことにより連続粒界結晶核から成長した結晶性シリコン膜を用いたTFTは良好な特性を持つ。しかし、一方で光照射下の環境では光により励起された電子/正孔対(キャリア)のライフタイムも長いことから光励起キャリアによるTFTのリーク電流も大きくなってしまう。
TFTのリーク電流は、表示品質の低下の原因でもあるため、光リーク電流を低減することは重要な課題である。
【0012】
一方で、一般的なポリシリコン膜(非晶質シリコン膜の加熱処理のみにより得られた結晶性シリコン膜)の場合には、結晶粒界のエネルギー障壁が大きく、また結晶粒内の欠陥密度も高いために光により励起された電子/正孔対のライフタイムも短く電子/正孔対の再結合により失われるため、結果的には光リーク電流を低減することができる。しかし、光リーク電流の低減という効果を得られる理由である「エネルギー障壁が大きいこと」「結晶粒内の欠陥密度が高いこと」がキャリアの電界効果移動度の低さ(100cm2/Vs程度)につながり、結果的にTFTのオン特性自体が低く回路性能が上がらず、これまでのTFT特性を得られないという問題があった。
【0013】
以上の問題を鑑み、高いTFT性能(キャリア移動度)を保ちながら、かつ、光リーク電流を低減し、良好な表示のできる半導体装置を実現する技術を提供することを課題とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記した問題を解決するために、連続粒界結晶のように高い電界効果移動度を得られるシリコン膜中に、キャリアトラップを多く含むポリシリコンなどの微小結晶を分布させ、微小結晶の不連続結晶粒界及び粒内欠陥を光励起電荷のトラップサイトとして機能させることにより高いキャリア移動度と低い光リーク電流を両立したTFTを実現できる技術を提供する。
【0015】
連続粒界結晶からなる結晶性半導体膜中に、前記連続粒界結晶とは不連続の粒界で囲まれた微小結晶粒を含む半導体層を有することを特徴としている。
【0016】
また、連続粒界結晶からなる結晶性半導体膜中に、微小結晶粒を含む半導体層を有することを特徴としている。
【0017】
上記発明において、前記微小結晶粒の平均粒径は、0.01〜1μmであることを特徴としている。
【0018】
また、絶縁体上に非晶質シリコン膜を形成する工程と、前記非晶質シリコン膜に金属元素を添加する工程と、加熱処理を行い、結晶性シリコン膜を形成する工程と、を含むことを特徴としている。
【0019】
また、絶縁体上に5×106〜5×1011個/cm2の密度で結晶核を有する非晶質シリコン膜を形成する工程と、前記非晶質シリコン膜に金属元素を添加する工程と、加熱処理を行い、結晶性シリコン膜を形成する工程と、を含むことを特徴としている。
【0020】
また、絶縁体上に非晶質シリコン膜を形成する工程と、前記非晶質シリコン膜上にマスク絶縁膜を形成する工程と、前記非晶質シリコン膜の前記マスク絶縁膜の開口部から露出した選択された領域に金属元素を添加する工程と、加熱処理を行い、結晶性シリコン膜を形成する工程と、を含むことを特徴としている。
【0021】
また、絶縁体上に非晶質シリコン膜を形成する工程と、第1の加熱処理を行い、非晶質シリコン膜に5×106〜5×1011個/cm2の密度で結晶核を発生させる工程と、前記結晶核を有する非晶質シリコン膜に金属元素を添加する工程と、第2の加熱処理を行い、結晶性シリコン膜を形成する工程と、を含むことを特徴としている。
【0022】
また、絶縁体上に非晶質シリコン膜を形成する工程と、前記非晶質シリコン膜に金属元素を添加する工程と、第1の加熱処理を行い、結晶性シリコン膜を形成する工程と、前記結晶性シリコン膜上にバリア層、前記バリア層上に希ガス元素を含む半導体膜を形成する工程と、第2の加熱処理を行い、前記結晶性シリコン膜に添加された金属元素を前記半導体膜に移動させる工程と、
を含むことを特徴としている。
【0023】
また、絶縁体上に非晶質シリコン膜を形成する工程と、前記非晶質シリコン膜上にマスク絶縁膜を形成する工程と、前記マスク絶縁膜の開口部から露出した前記非晶質シリコン膜の選択された領域に金属元素を添加する工程と、第1の加熱処理を行い、結晶性シリコン膜を形成する工程と、前記マスク絶縁膜の開口部から露出した前記結晶性シリコン膜の選択された領域にゲッタリング作用を有する元素を添加する工程と、第2の加熱処理を行い、前記金属元素を前記ゲッタリング作用を有する元素が添加された領域に移動させる工程と、を含むことを特徴としている。
【0024】
また、上記発明において、前記金属元素は、Ni、Fe、Co、Sn、Pb、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt、Cu、Auのいずれか一種または複数種の元素であることを特徴としている。
【0025】
また、上記発明において微小結晶粒の平均粒径および密度は連続粒界結晶の特性を損なわずにTFTの光リークを効果的に抑制できる範囲を与えている。微小結晶粒のサイズが、作製するTFTのチャネル幅よりも有意に小さい場合以外は特性の低い微小結晶粒の特性がTFT性能の支配要因となりTFT性能を落としてしまう。また微小結晶粒の密度が過度に高い場合も同様であり、一方微小結晶粒密度が過度に低い場合には光励起キャリアのトラップサイト自体が減少する結果、光リーク電流を低減する効果が薄れてしまう。従って、本発明のように、適切な微小結晶粒のサイズと密度を設定することによりTFT性能を保ったままTFTの光リークを抑制することが可能となる。
【0026】
このように、予め微小結晶(ポリシリコン)を含む非晶質シリコンに触媒金属を添加し、触媒効果によりそれ以上のポリシリコンの発生を抑制しながら連続粒界シリコン結晶を成長させ、連続粒界結晶薄膜中に微小結晶粒を均一に分布させた薄膜を得ることができる。この結晶性薄膜により作成されたTFTは高いキャリア移動度を持ちながら、TFTのオフ時には光励起キャリアが微小粒(ポリシリコン)周辺の不連続粒界または結晶粒内の欠陥によりトラップ・再結合により失われるため光リーク電流が少ないという特性を併せ持つことができる。
【0027】
【発明の実施形態】
(実施形態1)
本発明を用いて、結晶性シリコン膜を形成する方法について図1を用いて説明する。
【0028】
基板100上に下地絶縁膜101を形成する。下地絶縁膜101としては、窒化シリコン膜、酸化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜等を用いることができる。なお、基板に石英を用いる場合には、下地絶縁膜101を形成する工程は省略することができる。
【0029】
続いて、下地絶縁膜101上に半導体膜としてシリコン膜102を形成する。本実施形態では、減圧CVD法でシリコン膜を形成する。原料ガスとして、シランもしくはジシランを用い、450〜600℃で膜厚が20〜150nmのシリコン膜を形成する。本実施形態では、465℃、0.5torr、Si2H4/Heのガス流量比が250/300sccmという条件で膜厚50nmのシリコン膜を形成する。ここで形成されたシリコン膜は、微小結晶粒(ポリシリコン)を5×106〜5×1011個/cm2で含む非晶質シリコン膜である。
【0030】
続いて、得られた非晶質シリコン膜表面に付着した不純物や自然酸化膜をフッ酸により除去し清浄化してから、さらにその表面をオゾン水で処理し、極薄い(1〜5nm)酸化膜を形成した後、シリコン膜に触媒となる金属元素、例えばニッケルを5ppmの濃度で含む酢酸Ni溶液を塗布して、触媒元素含有層103を形成する。触媒となる金属元素(触媒元素とも言う)としては、ニッケル(Ni)以外に、Fe、Co、Sn、Pb、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt、Cu、Auのいずれか一種または複数種の元素を適用することが可能である。
【0031】
また触媒元素の添加方法は、本実施形態で示したように触媒元素を含む溶液をスピンコート等で塗布する以外に、スパッタ法や蒸着法を用いて添加する方法を用いてもよい。
【0032】
次いで、結晶化の工程に先立ち、400〜500℃で1時間程度の加熱処理を行い、シリコン膜中の水素を脱離させておくことが望ましい。その後、窒素雰囲気中で550℃〜700℃にて加熱処理を行う。本実施形態では、570℃で12時間の加熱処理を行うことにより結晶性シリコン膜104を形成する。この加熱処理の際は触媒効果により触媒金属に起因する連続粒界結晶の成長が優先的に進み新たな微小結晶(ポリシリコン)の発生・成長は起こらない。
【0033】
なお、このようにして得られた結晶性シリコン膜に対して、レーザ光を照射することによりさらに結晶性を向上させることができる。レーザ光としては、波長400nm以下のエキシマレーザやYAGレーザの第2高調波、第3高調波等を用いればよく、いずれにしても繰り返し周波数10〜1000Hz程度のパルスレーザを用いて、レーザ光を光学系にて100〜400mJ/cm2に集光し、90〜95%のオーバーラップ率をもって結晶性シリコン膜に照射すればよい。
【0034】
以上のような結晶化方法により連続粒界結晶中に微小結晶粒(ポリシリコン)が均一に分布した結晶性シリコン薄膜が得られる。
【0035】
(実施形態2)
実施形態1とは異なる結晶性シリコン膜の作製方法の一例について図2を用いて説明する。
【0036】
基板200上に下地絶縁膜201を形成する。下地絶縁膜は、窒化シリコン膜、酸化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜のいずれかを適用すればよく、またそれらの膜を積層して用いてもよい。なお、基板に石英を用いる場合には、下地絶縁膜301を形成する工程は省略することもできる。
【0037】
下地絶縁膜201上に減圧CVD法でシリコン膜202を形成する(図2(A))。原料ガスとして、シランもしくはジシランを用い、450〜600℃で膜厚が20〜150nmのシリコン膜を形成する。本実施形態では、465℃、0.5torr、Si2H4/Heのガス流量比が250/300sccmという成膜条件で膜厚50nmのシリコン膜を形成する。ここで形成されたシリコン膜は、微小結晶(ポリシリコン)を5×106〜5×1011個/cm2で含む非晶質シリコン膜である。
【0038】
次いで非晶質シリコン膜202表面をフッ酸処理して清浄化した後、シリコン膜202上にCVD法等で酸化シリコンを形成し、エッチングにより開口部を形成してマスク絶縁膜203を形成する(図2(B))。
【0039】
マスク絶縁膜203の開口部から露出したシリコン膜の表面に付着した不純物や自然酸化膜をフッ酸等により除去し、その後オゾン水で処理してシリコン膜表面に膜厚1〜5nm程度の酸化膜を形成する。そして、100ppmの濃度のNiを含む酢酸Ni溶液を塗布してシリコン膜に触媒元素を添加し触媒元素含有層204を形成する。触媒となる金属元素(触媒元素とも言う)としては、ニッケル以外に、Fe、Co、Sn、Pb、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt、Cu、Auのいずれか一種または複数種の元素を適用することが可能である。
【0040】
また触媒元素の添加方法は、本実施形態で示したように触媒元素を含む溶液をスピンコート等で塗布する以外に、スパッタ法や蒸着法を用いて添加する方法を用いてもよい。
【0041】
次いで、結晶化の工程に先立ち、400〜500℃で1時間程度の加熱処理を行い、シリコン膜中の水素を脱離させておくことが望ましい。その後、窒素雰囲気中において、550〜600℃、本実施形態では570℃で12時間の加熱処理を行うことにより、触媒元素が添加された領域に連続粒界結晶核が発生し図2(C)に示す矢印のように結晶成長し、結晶性シリコン膜205が形成される(図2(C))。この加熱処理の際は触媒効果により触媒金属に起因する連続粒界結晶の成長が優先的に進み新たな微小結晶(ポリシリコン)の発生・成長は起こらない。
【0042】
なお、このようにして得られた結晶性シリコン膜205に対して、レーザ光を照射することによりさらに結晶性を向上させることができる。レーザ光としては、波長400nm以下のエキシマレーザやYAGレーザの第2高調波、第3高調波等を用いればよく、いずれにしても繰り返し周波数10〜1000Hz程度のパルスレーザを用いて、レーザ光を光学系にて100〜400mJ/cm2に集光し、90〜95%のオーバーラップ率をもって結晶性シリコン膜に照射すればよい。
【0043】
以上のような結晶化方法により連続粒界結晶中にポリシリコンの微小結晶粒が均一に分布した結晶性シリコン薄膜が得られる。
【0044】
(実施形態3)
実施形態1、2とは異なる結晶性シリコン膜の作製方法の一例について図3、4を用いて説明する。
【0045】
基板300、400上に下地絶縁膜301、401を形成する。下地絶縁膜は窒化シリコン膜、酸化シリコン膜、もしくは酸化窒化シリコン膜を用いて形成すればよい。続けて膜厚20〜100nmの第1の非晶質シリコン膜302、402を形成する。なお、下地絶縁膜301、401は積層構造としてもよい。また、基板に石英を用いる場合には、下地絶縁膜301、401を形成する工程は省略することもできる(図3(A)、図4(A))。
【0046】
第1の非晶質シリコン膜を形成したら550〜700℃、本実施形態では650℃で1時間加熱処理を行って、非晶質シリコン膜に微小結晶(ポリシリコン)核を発生させ、微小結晶(ポリシリコン)核を均一に有する第2の非晶質シリコン膜303、403を形成する(図3(B)、図4(B))。
【0047】
続いて、均一に微小結晶核(ポリシリコン)を含む第2の非晶質シリコン膜303、403に触媒元素を添加し、触媒元素含有層304、405を形成する。触媒元素の添加方法としては、実施形態1のように全面に触媒元素含有層304を形成する方法または実施形態2に記載されたマスク絶縁膜404を形成し、マスク絶縁膜404の開口部から露出したシリコン膜の選択された領域に触媒元素含有層405を形成する方法のいずれかを用いればよい(図3(C)、図4(C))。
【0048】
触媒元素を添加した後、加熱処理を行って結晶性シリコン膜を形成する。本実施形態では、非晶質シリコン膜に加熱処理を行うことによって微小結晶核(ポリシリコン)を発生させ、その後さらに触媒元素を添加して第2の加熱処理を行うことによって連続粒界結晶核を発生させている。このように処理することで、第2の加熱処理の際は、触媒効果により触媒金属に起因する連続粒界結晶の成長が優先的に進み新たな微小結晶核(ポリシリコン)の発生・成長は行われず、連続粒界結晶薄膜中に微小結晶粒(ポリシリコン)が分布した結晶性シリコン膜305、406を得ることができる(図3(D)、図4(D))。この際連続粒界結晶とポリシリコン微小結晶粒の粒界は不連続粒界となっている。
【0049】
(実施形態4)
実施形態1〜3の結晶化方法を用いて作製された結晶性シリコン膜は、膜中に触媒元素を1×1019/cm3の濃度で含んでおり、触媒元素を含んだままでTFTに代表される半導体素子を形成するとオフ電流の突発的な上昇等の問題が生じてしまうため、シリコン膜中に含まれる触媒元素の濃度を低減させることが望ましい。そこで、触媒元素の濃度を低減する方法の一例について図5を用いて説明する。
【0050】
実施形態1乃至3のいずれかの方法を用いて作製された結晶性シリコン膜上に開口部を有するマスク絶縁膜1001を形成する。
【0051】
次いで、開口部から露出した結晶性シリコン膜にゲッタリング作用を有する元素(周期表の15族に属する元素、代表的にはリンまたは、周期表の18族に属する元素、代表的にはアルゴン)を添加してゲッタリング領域(触媒元素が移動してくる領域)1002を形成する。
【0052】
例えば、炉を用いて450〜800℃で、4〜24時間の加熱処理を施すことにより、触媒元素はゲッタリング領域に添加された元素のゲッタリング作用によって移動し、ゲッタリング領域に捕獲される。これにより後の素子領域(チャネル形成領域、もしくはチャネル形成領域とソース領域又はドレイン領域との接合領域)となる領域に含まれる触媒元素の濃度を低減することができる。このゲッタリング工程により、良質な結晶質シリコン膜を得ることができる。
【0053】
本実施形態は、実施形態1〜3の結晶化方法のいずれとも組み合わせて適用することが可能である。
【0054】
(実施形態5)
実施形態4とは異なる触媒元素の濃度を低減する方法の一例について図6を用いて説明する。
【0055】
実施形態1乃至3のいずれかの方法を用いて作製された結晶性シリコン膜上にバリア層1101を形成する。このバリア層は、ゲッタリング工程後にゲッタリング領域を除去する工程において、結晶性シリコン膜をエッチャントから保護する(エッチングされない)ように設けた層であるため、このように称することとする。
【0056】
バリア層1101の厚さは1〜10nm程度とし、簡便にはオゾン水で処理することにより形成されるケミカルオキサイドをバリア層としても良い。また、硫酸、塩酸、硝酸などと過酸化水素水を混合させた水溶液で処理しても同様にケミカルオキサイドを形成することができる。他の方法としては、酸化雰囲気中でのプラズマ処理や、酸素含有雰囲気中での紫外線照射によりオゾンを発生させて酸化処理を行っても良い。また、クリーンオーブンを用い、200〜350℃程度に加熱して薄い酸化膜を形成しバリア層としても良い。或いは、プラズマCVD法やスパッタ法、蒸着法などで1〜5nm程度の酸化膜を堆積してバリア層としても良い。いずれにしても、ゲッタリング工程時に、触媒元素がゲッタリングサイト側に移動できて、ゲッタリングサイトの除去工程時には、エッチング液がしみこまない(結晶性シリコン膜をエッチング液から保護する)膜、例えば、オゾン水で処理することにより形成されるケミカルオキサイド膜、酸化シリコン膜(SiOx)、または多孔質膜を用いればよい。
【0057】
次いで、バリア層1101上にスパッタ法でゲッタリングサイトとして、膜中に希ガス元素を1×1020/cm3以上の濃度で含む第2の半導体膜(代表的には、非晶質シリコン膜)1102を25〜250nmの厚さで形成する。後に除去されるゲッタリングサイト1102は結晶性シリコン膜とエッチングの選択比を大きくするため、密度の低い膜を形成することが好ましい。
【0058】
なお、ゲッタリングサイト1102は、ガス(Ar)流量を50(sccm)、成膜パワーを3kW、基板温度を150℃、成膜圧力を0.2〜1.0Paとして成膜すると、希ガス元素を1×1019/cm3〜1×1022/cm3、好ましくは、1×1020/cm3〜1×1021/cm3、より好ましくは5×1020/cm3の濃度で含み、ゲッタリング効果が得られる半導体膜をスパッタ法で成膜することができる。
【0059】
なお、希ガス元素は半導体膜中でそれ自体は不活性であるため、結晶質半導体膜105に悪影響を及ぼすことはない。また、希ガス元素としてはヘリウム(He)、ネオン(Ne)、アルゴン(Ar)、クリプトン(Kr)、キセノン(Xe)から選ばれた一種または複数種を用いる。本発明はゲッタリングサイトを形成するためにこれら希ガス元素をイオンソースとして用いること、またこれら元素が含まれた半導体膜を形成し、この膜をゲッタリングサイトとすることに特徴を有する。
【0060】
ゲッタリングを確実に成し遂げるにはその後加熱処理をすることが必要となる。加熱処理はファーネスアニール法やRTA法で行う。ファーネスアニール法で行う場合には、窒素雰囲気中にて450〜600℃で0.5〜12時間の加熱処理を行う。また、RTA法を用いる場合には、加熱用のランプ光源を1〜60秒、好ましくは30〜60秒点灯させ、それを1〜10回、好ましくは2〜6回繰り返す。ランプ光源の発光強度は任意なものとするが、半導体膜が瞬間的には600〜1000℃、好ましくは700〜750℃程度にまで加熱されるようにする。
【0061】
ゲッタリングは、被ゲッタリング領域(捕獲サイト)にある触媒元素が熱エネルギーにより放出され、拡散によりゲッタリングサイトに移動する。従って、ゲッタリングは処理温度に依存し、より高温であるほど短時間でゲッタリングが進むことになる。本発明において、触媒元素がゲッタリングの際に移動する距離は図9(d)において矢印で示すように、半導体膜の厚さ程度の距離であり、比較的短時間でゲッタリングを完遂することができる。
【0062】
ゲッタリング工程終了後、ゲッタリング領域1102を選択的にエッチングして除去する。エッチングの方法としては、ClF3によるプラズマを用いないドライエッチング、或いはヒドラジンや、テトラエチルアンモニウムハイドロオキサイド(化学式 (CH3)4NOH)を含む水溶液などアルカリ溶液によるウエットエッチングで行うことができる。この時バリア層1101はエッチングストッパーとして機能する。また、バリア層1101はその後フッ酸により除去すれば良い。
【0063】
こうして触媒元素の濃度が1×1017/cm3以下にまで低減された結晶性シリコン膜を得ることができる。本実施形態は、実施形態1〜3に示した結晶化方法のいずれとも組み合わせて用いることができる。
【0064】
(実施形態6)
本実施形態では、実施形態1〜4で示した結晶化の方法を用いてアクティブマトリクス基板を形成する工程について図7〜10を用いて説明する。なお、本明細書において、アクティブマトリクス基板とは、nチャネル型TFTおよびpチャネル型TFTを有する駆動回路と、画素TFTおよび保持容量を有する画素部が同一基板上に設けられている基板のことをいう。
【0065】
基板500は、石英基板、ガラス基板、セラミック基板などを用いることができる。また、シリコン基板、金属基板またはステンレス基板の表面に絶縁膜を形成した基板を用いてもよい。なお、ガラス基板を用いる場合には、ガラス歪み点よりも10〜20℃低い温度であらかじめ加熱処理しておいてもよい。
【0066】
基板500上にポリシリコン膜、WSi膜を成膜し、これらの膜に対してパターニングを施し、下部遮光膜501を形成する。下部遮光膜501としては、ポリシリコン膜やWSiX(X=2.0〜2.8)膜、Al、Ta、W、Cr、Mo等の導電性材料からなる膜及びその積層構造を用いることができる。本実施例では、WSiX(膜厚:100nm)膜501bおよびポリシリコン膜(膜厚:50nm)501aの積層構造の高い遮光性を持つ導電性材料により所定の間隔で下部遮光膜501を形成した。なお、下部遮光膜501はゲート線としての機能を有しているため、以下、下部遮光膜にあたる部分はゲート線と称する。
【0067】
ゲート線501を覆うように第1の絶縁膜502を形成する。第1の絶縁膜502は100nm程度の膜厚を有する。この第1の絶縁膜502は、プラズマCVD法、またはスパッタ法等で形成されるシリコンを含む絶縁膜を用いる。また、第1の絶縁膜502は、酸化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜、窒化シリコン膜、またはこれらを組み合わせた積層膜で形成すれば良い。
【0068】
次いで、第1の絶縁膜502上に、減圧CVD法により非晶質半導体膜を形成する。非晶質半導体膜の材料に特に限定はなく、本実施形態ではシリコン膜を用いる。20〜150nm(好ましくは30〜80nm)の厚さで微小結晶(ポリシリコン)核を均一に含む半導体膜(非晶質半導体膜、代表的には非晶質シリコン膜)502を、減圧CVD法またはプラズマCVD法で形成する。本実施形態では、プラズマCVD法を用い、成膜温度は250〜350℃でおこない、本実施例では例えば320℃とし、モノシラン(SiH4)を用いた。モノシランに限らず、ジシラン(Si2H6)、またはトリシラン(Si3H8)を用いてもよい。これらをPCVD装置内に3Paの圧力で導入し、13.56MHzの高周波電力を加えて成膜した。この際、高周波電力は0.02〜0.10W/cm2が適当であり、本実施例では0.055W/cm2を用いた。また、モノシランの流量は20sccmとする。以上のようにして、非晶質シリコン膜502を65nmの厚さに形成した。
【0069】
なお、下地絶縁膜501と非晶質シリコン膜502とは同じ成膜法で形成することが可能であるので、両者を連続形成しても良い。下地絶縁膜501を形成した後、一旦大気雰囲気に晒さないことでその表面の汚染を防ぐことが可能となり、作製するTFTの特性バラツキやしきい値電圧の変動を低減させることができる(図7(A))。
【0070】
次いで、非晶質シリコン膜503を結晶化して結晶質シリコン膜504を形成する。まず、微小結晶(ポリシリコン)核を均一に有する非晶質シリコン膜503表面に付着した不純物や自然酸化膜をフッ酸により除去し清浄化してから、さらにその表面をオゾン水で処理し、極薄い(1〜5nm)酸化膜を形成した後、シリコン膜に触媒となる金属元素、例えばニッケルを5ppmの濃度で含む酢酸Ni溶液を塗布する。なお、触媒元素の添加方法は上記したスピンコート法以外にもスパッタ法や蒸着法等を用いて添加を行うことができる(図7(B))。
【0071】
次いで、結晶化の工程に先立ち、400〜500℃で1時間程度の加熱処理を行い、シリコン膜中の水素を脱離させておくことが望ましい。その後、窒素雰囲気中において、550〜600℃、本実施形態では570℃で12時間の加熱処理を行うことにより、触媒元素が添加された領域に連続粒界結晶核が発生し成長して結晶性シリコン膜が形成される。
なお、結晶化工程の後、結晶質シリコン膜にレーザー照射を行って、結晶質シリコン膜の結晶性を改善してもよい。
【0072】
次いで、結晶質シリコン膜505上にバリア層506を形成する。本実施形態では、成膜温度400℃、ガス流量SiH4:N2Oが4/800sccm、圧力0.399×102Pa、RFパワー密度10/600W/cm2として、酸化シリコン膜を形成した。
【0073】
続いて、バリア層506上にゲッタリング領域となる第2の半導体膜507を形成する。第2の半導体膜507には、シリコン膜を用いればよい。また、ゲッタリングが十分に行われるように、第2の半導体膜507には希ガス元素または炭素が1×1019〜2×1022/cm3の濃度で添加されている。なお、希ガス元素を含む半導体膜の形成方法の一例としては、希ガス元素を含む雰囲気でシリコンからなるターゲットを用い、非晶質シリコン膜からなるゲッタリング領域507を形成すればよい。また、希ガス元素としてはヘリウム(He)、ネオン(Ne)、アルゴン(Ar)、クリプトン(Kr)、キセノン(Xe)から選ばれた一種または複数種を用い、中でも安価なガスであるアルゴン(Ar)が好ましい。
【0074】
また、一導電型の不純物元素であるリンを含むターゲットを用いてゲッタリング領域を形成した場合、希ガス元素によるゲッタリングに加え、リンのクーロン力を利用してゲッタリングを行うこともできる。
【0075】
さらに、第2の半導体膜(ゲッタリング領域)507は、ゲッタリング工程後、エッチングにより除去するため、除去しやすい、例えば、第1の半導体膜(結晶質シリコン膜505とエッチングの選択比が大きい膜として非晶質半導体膜を用いるとよい。
【0076】
加熱処理を行い、結晶質シリコン膜505中に残留する触媒元素(ニッケル)をゲッタリング領域507に移動させ、濃度を低減、あるいは除去するゲッタリングを行う。ゲッタリングを行う加熱処理としては、強光を照射する処理または加熱処理を行い、結晶質シリコン膜505に含まれるニッケルがほとんど存在しない、即ち膜中のニッケル濃度が1×1018/cm3以下、望ましくは1×1017/cm3以下になるように十分ゲッタリングする(図7(C))。
【0077】
次いで、バリア層506をエッチングストッパーとして、ゲッタリング領域507のみをエッチングして選択的に除去した後、フッ酸等を用いてバリア層506を除去する。
【0078】
このようにして、連続粒界結晶中にポリシリコンの微小結晶粒が均一に分布した結晶性シリコン薄膜が得られる。その後さらに結晶性シリコン膜505の品質を向上させることを目的として、酸化処理を行う。減圧CVD装置で20nm厚の酸化シリコン膜を成膜し(図示せず)、950℃で熱酸化処理を行って、酸化シリコン膜/酸化シリコン膜が酸化された部分=20:60(nm)の比率で熱酸化膜が形成される。
【0079】
熱酸化膜をエッチングした後、熱酸化処理によって35nm厚になった結晶質シリコン膜505をパターニングし、例えば、図7(D)に示すような形状の半導体層508〜511を形成する。
【0080】
次いで、半導体層508〜511を覆って、第2の絶縁膜(ゲート絶縁膜)512として30nm厚の酸化シリコン膜を形成する。次いで、後に保持容量204となる領域の半導体層511を保持容量の下部電極とするために、半導体層511の真上の領域のゲート絶縁膜を選択的にエッチングするためのレジストからなるマスク513を形成し、ゲート絶縁膜を除去してリンを添加する(図8(A))。
【0081】
この後、レジストからなるマスク513を除去して、2層目のゲート絶縁膜512bとして50nm厚の酸化シリコン膜を形成する(図8(B))。
【0082】
半導体層508〜511を形成した後、TFTのしきい値を制御するために微量な不純物元素(ボロンまたはリン)のドーピングを行ってもよい。この不純物添加工程は、半導体膜の結晶化工程の前、半導体膜の結晶化工程の後、または、ゲート絶縁膜512aを形成する工程の後のいずれかに行えばよい。
【0083】
この後、第1の絶縁膜502およびゲート絶縁膜512に選択的なエッチングを行って、ゲート線501に到達するコンタクトホールを形成する。次いで、ゲート絶縁膜512上に導電膜を形成し、パターニングして各画素のチャネル形成領域上にゲート電極514〜516、容量配線(保持容量の上部電極)517を形成する。容量配線517が形成される領域のゲート絶縁膜512は、2層目のゲート絶縁膜のみであるため他の領域より薄くしてあり、保持容量の増大が図られている。また、ゲート電極516は、ゲート線501とコンタクトホールを通じて電気的に接続している(図8(C))。
【0084】
ゲート電極および容量配線を形成するための導電膜は、導電型を付与する不純物元素が添加されたポリシリコン膜やWSix膜(x=2.0〜2.8)、Al、Ta、W、Cr、Mo等の導電性材料およびその積層構造により300nm程度の膜厚で形成しているが、上記の導電性材料の単層でもよい。
【0085】
次いで、半導体層508〜511を活性層としたTFTを形成するため、半導体層に選択的にn型またはp型を付与する不純物元素(以下、n型不純物元素またはp型不純物元素という)を添加して、低抵抗のソース領域およびドレイン領域、さらに、LDD領域を形成する。このLDD領域はソース領域及びドレイン領域と同様に不純物元素が添加されている。
【0086】
こうして半導体層508〜511にソース領域とドレイン領域とに挟まれたチャネル形成領域が形成される(図9(A))。
【0087】
次いで、ゲート電極514〜516および容量配線517を覆う第3の絶縁膜(第1の層間絶縁膜)518を形成する。この第3の絶縁膜518は、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜、またはこれらの膜を組み合わせた積層膜で70nm厚程度に形成すればよい(図9(B))。
【0088】
次いで、第4の絶縁膜(第2の層間絶縁膜)519を形成する。第4の絶縁膜は、有機絶縁物材料膜、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜または酸化窒化シリコン膜のいずれかを材料として、800nm厚で形成する。
【0089】
次いで、ゲート絶縁膜512、第3の絶縁膜518および第4の絶縁膜519に、半導体層508〜510に通じるコンタクトホールを形成する。そして第4の絶縁膜519上にコンタクトホールを通じて半導体層508〜511に達する導電膜を形成しパターニングすることでそれぞれのTFTを電気的に接続するための接続配線およびソース線520〜525を形成する。これらの配線を形成するための導電膜はAl、W、Ti、TiNを主成分とする膜、またはそれらの積層構造(本実施例では、Tiを含むAl膜をTiで挟み込んだ3層構造としている)を有する導電膜を厚さ500nmとなるように形成し、パターニングしている。なお、ソース線525は保持容量上部を通って、半導体層510と電気的に接続されている(図9(C))。
【0090】
次いで、接続配線を覆う第5の絶縁膜526をアクリル等の有機絶縁膜から1000nm厚に形成する(図10(A))。第5の絶縁膜526上にAl、Ti、W、Cr、または黒色樹脂等の高い遮光性を持つ膜をパターニングして遮光膜527を形成する。この遮光膜527は画素の開口部以外を遮光するように網目状に配置する。さらに、この遮光膜527を覆うように第5の絶縁膜526と同じ材料からなる第6の絶縁膜528を形成し、接続配線524に通じるコンタクトホールを第5の絶縁膜526および第6の絶縁膜528に形成する。
【0091】
次いで、ITO等の透明導電膜を100nm厚形成し、パターニングすることで画素電極529を形成する(図10(B))。
【0092】
図11は、ここまで形成された状態の上面図を示したものであり、図中のA−A'線に沿った概略断面図が図10(B)のA−A'線部分に相当し、B−B'線に沿った概略断面図が図10(B)のB−B'線部分に相当する。
【0093】
こうして形成されたアクティブマトリクス基板に液晶層を配向させる配向膜を形成し、公知のセル組み技術を用いて対向電極および配向膜が形成された対向基板とアクティブマトリクス基板とを貼り合わせた後、液晶を注入して封止することでアクティブマトリクス型液晶表示装置を完成させた。
【0094】
(実施形態7)
本実施形態では、実施形態6で作製されたアクティブマトリクス型液晶表示装置の構成を説明する。
【0095】
図8において、アクティブマトリクス基板は基板500上に形成された画素部と駆動回路605とその他の信号処理回路とで構成される。画素部には画素TFT603と保持容量604とが設けられ、画素部の周辺に設けられる駆動回路はCMOS回路を基本として構成されている。
【0096】
容量配線517は、ソース線523と平行な方向に設けられ、保持容量604の上部電極として機能している。
【0097】
駆動回路605からは、それぞれゲート線501、ソース線523が画素部に延在し、画素TFT603に接続している。また、フレキシブルプリント配線板(Flexible Printed Circuit :FPC)701が外部入力端子702に接続していて画像信号などを入力するのに用いる。FPC701は補強樹脂によって強固に接着されており、接続配線で、それぞれの駆動回路に接続している。また、対向基板700には図示していないが、遮光膜や透明電極が設けられている。
本実施形態は、実施形態1〜3で開示されたいずれかの方法を用いて形成されたアクティブマトリクス基板を用いて作製することができる。
【0098】
(実施形態8)
本発明を実施して形成されたCMOS回路や画素部はアクティブマトリクス型液晶ディスプレイ(液晶表示装置)に用いることができる。即ち、それら液晶表示装置を表示部に組み込んだ電気器具全てに本発明を実施できる。
【0099】
その様な電気器具としては、プロジェクターを挙げることができる。プロジェクターの一例を図13、14に示す。
【0100】
まず、図13(A)では単板式のプロジェクターの一例を示す。図13(A)に示すプロジェクターは、光源光学系2501、液晶表示装置2502、投射光学系2503、位相差板2504を有している。投射光学系2503は、投射レンズを備えた複数の光学レンズで構成される。なお、投射光学系2503は1つの投射レンズで構成されていても良い。また、図示していないが、表示をカラー化するために液晶表示装置2502にはカラーフィルターが形成されている。
【0101】
また、図13(B)に示した単板式のプロジェクターは、図13(A)の応用例であって、画素にカラーフィルターを設ける代わりにRGB回転カラーフィルター円盤2505を用いて表示映像のカラー化を行っている例である。
【0102】
また、図13(C)に示した単板式のプロジェクターは、カラーフィルターレス単板式プロジェクターとよばれており、液晶表示装置2516にマイクロレンズアレイ2515を設け、B用ダイクロイックミラー2512、G用ダイクロイックミラー2513、R用ダイクロイックミラー2514を用いて表示映像のカラー化を行っている。投射光学系2517は投射レンズを備えた複数の光学レンズで構成される。なお、一つのレンズから構成されていてもよい。
【0103】
続いて、図14(A)ではフロント型プロジェクターを示す。フロント型プロジェクターは、投射装置2601、スクリーン2602等を含む。
【0104】
図14(B)はリア型プロジェクターであり、本体2701、投射装置2702、ミラー2703、スクリーン2704等を含む。
【0105】
なお、図14(C)は、図14(A)及び図14(B)中における投射装置2601、2702の構造の一例を示した図である。投射装置2601、2702は、光源光学系2801、ミラー2802、2804〜2806、ダイクロイックミラー2803、プリズム2807、液晶表示装置2808、位相差板2809、投射光学系2810で構成される。投射光学系2810は、投射レンズを含む光学系で構成される。図14(C)中において矢印で示した光路に実施者が適宜、光学レンズや、偏光機能を有するフィルムや、位相差を調節するためのフィルム、IRフィルム等の光学系を設けてもよい。
【0106】
また、図14(D)は、図14(C)中における光源光学系2801の構造の一例を示した図である。本実施形態では、光源光学系2801は、リフレクター2811、光源2812、レンズアレイ2813、2814、偏光変換素子2815、集光レンズ2816で構成される。なお、図14(D)に示した光源光学系は一例であって特に限定されない。例えば、光源光学系に実施者が適宜、光学レンズや、偏光機能を有するフィルムや、位相差を調節するフィルム、IRフィルム等の光学系を設けてもよい。
【0107】
ただし、図14に示したプロジェクターにおいては、透過型の電気光学装置を用いた場合を示しており、反射型の液晶表示装置の適用例は図示していない。
【0108】
以上の様に、本発明を用いて作製された液晶表示装置はプロジェクターに適用することができる。
【0109】
【発明の効果】
本発明により得られる結晶性シリコン膜は、連続粒界結晶からなる結晶性半導体膜中に、微小結晶粒(ポリシリコン)を含んでおり、これがキャリアのトラップサイトとして機能するため、半導体層に光が照射されてキャリアが励起されたとしても、電子/正孔対のライフタイムを短くすることができ、光リーク電流を低くすることができ、かつ高い電界効果移動度を保つことができる。
【0110】
このような結晶性シリコン膜を例えば表示装置の画素部のスイッチング素子(スイッチングTFT)に用いれば、もし装置の構造上内部で迷光が発生しTFTの半導体層に入射してキャリアが誘起されてしまったとしても、光リーク電流を抑制することができる。また、TFT自体で光感度(光リーク電流)を低減することができるため、より簡素な遮光構造を採用することができ、製造コストの低減を実現することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を用いた結晶化方法の一例を示す図(実施形態1)。
【図2】 本発明を用いた結晶化方法の一例を示す図(実施形態2)。
【図3】 本発明を用いた結晶化方法の一例を示す図(実施形態3)。
【図4】 本発明を用いた結晶化方法の一例を示す図(実施形態3)。
【図5】 実施の形態の一例を示す図(実施形態4)。
【図6】 実施の形態の一例を示す図(実施形態5)。
【図7】 本発明を用いて表示装置を作製するプロセスを示す図(その1)。
【図8】 本発明を用いて表示装置を作製するプロセスを示す図(その2)。
【図9】 本発明を用いて表示装置を作製するプロセスを示す図(その3)。
【図10】 本発明を用いて表示装置を作製するプロセスを示す図(その4)。
【図11】 本発明を用いて作製された表示装置の上面図。
【図12】 本発明を用いて作製されたアクティブマトリクス型液晶表示装置の構成を示す図。
【図13】 本発明を適用して得られた表示装置を用いた電気器具の一例を示す図。
【図14】 本発明を適用して得られた表示装置を用いた電気器具の一例を示す図。
【符号の説明】
100 基板
101 下地絶縁膜
102 微小結晶(ポリシリコン)核を均一に含む非晶質シリコン膜
103 触媒元素含有層
104 自然発生核および連続粒界結晶核から成長した結晶粒を均一に含む結晶性シリコン膜
Claims (9)
- 絶縁体上に非晶質シリコン膜を形成し、
第1の加熱処理を行い、非晶質シリコン膜に結晶核を発生させ、
前記結晶核を有する非晶質シリコン膜に金属元素を添加し、
第2の加熱処理を行い、結晶性シリコン膜を形成することを特徴とする半導体装置の作製方法。 - 絶縁体上に非晶質シリコン膜を形成し、
第1の加熱処理を行い、非晶質シリコン膜に結晶核を発生させ、
前記結晶核を有する非晶質シリコン膜上に開口部を有するマスク絶縁膜を形成し、
前記マスク絶縁膜を介して前記結晶核を有する非晶質シリコン膜に金属元素を添加し、
第2の加熱処理を行い、結晶性シリコン膜を形成することを特徴とする半導体装置の作製方法。 - 絶縁体上に非晶質シリコン膜を形成し、
第1の加熱処理を行い、非晶質シリコン膜に結晶核を発生させ、
前記結晶核を有する非晶質シリコン膜に金属元素を添加し、
第2の加熱処理を行い、結晶性シリコン膜を形成し、
前記結晶性シリコン膜に開口部を有するマスク絶縁膜を形成し、
前記マスク絶縁膜を介して前記結晶性シリコン膜に選択的にゲッタリング作用を有する元素を添加してゲッタリング領域を形成し、
第3の加熱処理を行い、前記金属元素を前記ゲッタリング領域に移動させることを特徴とする半導体装置の作製方法。 - 絶縁体上に非晶質シリコン膜を形成し、
第1の加熱処理を行い、非晶質シリコン膜に結晶核を発生させ、
前記結晶核を有する非晶質シリコン膜上に開口部を有する第1のマスク絶縁膜を形成し、
前記第1のマスク絶縁膜を介して前記結晶核を有する非晶質シリコン膜に金属元素を添加し、
第2の加熱処理を行い、結晶性シリコン膜を形成し、
前記結晶性シリコン膜に開口部を有する第2のマスク絶縁膜を形成し、
前記第2のマスク絶縁膜を介して前記結晶性シリコン膜に選択的にゲッタリング作用を有する元素を添加してゲッタリング領域を形成し、
第3の加熱処理を行い、前記金属元素を前記ゲッタリング領域に移動させることを特徴とする半導体装置の作製方法。 - 請求項3または請求項4に記載の前記ゲッタリング作用を有する元素は、15属に属する元素または18属に属する元素であることを特徴とする半導体装置の作製方法。
- 絶縁体上に非晶質シリコン膜を形成し、
第1の加熱処理を行い、非晶質シリコン膜に結晶核を発生させ、
前記結晶核を有する非晶質シリコン膜に金属元素を添加し、
第2の加熱処理を行い、結晶性シリコン膜を形成し、
前記結晶性シリコン膜上にバリア層を形成し、
前記バリア層上に希ガス元素を1×10 20 /cm 3 以上の濃度で含む半導体層を形成し、
第3の加熱処理を行い、前記金属元素を前記半導体層に移動させることを特徴とする半導体装置の作製方法。 - 絶縁体上に非晶質シリコン膜を形成し、
第1の加熱処理を行い、非晶質シリコン膜に結晶核を発生させ、
前記結晶核を有する非晶質シリコン膜上に開口部を有するマスク絶縁膜を形成し、
前記マスク絶縁膜を介して前記結晶核を有する非晶質シリコン膜に金属元素を添加し、
第2の加熱処理を行い、結晶性シリコン膜を形成し、
前記結晶性シリコン膜上にバリア層を形成し、
前記バリア層上に希ガス元素を1×10 20 /cm 3 以上の濃度で含む半導体層を形成し、
第3の加熱処理を行い、前記金属元素を前記半導体層に移動させることを特徴とする半導体装置の作製方法。 - 請求項1乃至請求項7のいずれか一項において、前記結晶性シリコン膜には、結晶粒が分布していることを特徴とする半導体装置の作製方法。
- 請求項1乃至請求項8のいずれか一項において、前記金属元素は、Ni、Fe、Co、Sn、Pb、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt、Cu、Auのいずれか一種または複数種の元素であることを特徴とする半導体装置の作製方法。
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