JP4094082B2 - 自己発熱型フィルタ及び自己発熱型触媒体の製造方法 - Google Patents

自己発熱型フィルタ及び自己発熱型触媒体の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、それ自体へ電気を流して発熱させることが可能な自己発熱型フィルタ及び自己発熱型触媒体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
抵抗発熱性を有する金属多孔体からなり、該金属多孔体に電気を流すことにより発熱させることが可能な自己発熱型フィルタや、前記金属多孔体に触媒を担持して形成した自己発熱型触媒体が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このような自己発熱型フィルタ及び自己発熱型触媒体にあっては、例えば平板形状であるため、容器内等に設置したときに機械強度の不足、温度変化による伸縮による変形や溶断等が発生し易い。
又、平板形状では、単位体積当たりのフィルタ及び触媒体の表面積が少なく、装置体積が大きくなり、更に、所定形状に加工して成形するのが困難であるという問題点がある。
【0004】
更に、金属多孔体の両端に電極を取り付ける構成にあっては、従来、金属多孔体と電極との接触不良が発生し、通電時この部分が発熱して、金属多孔体の溶損や破損が発生する虞がある。
このように従来の自己発熱型フィルタ及び自己発熱型触媒体にあっては、耐久性と加工性、コンパクト性等に問題があった。
【0005】
本発明は、以上のような従来の課題を解決するためなされたものであり、優れた耐久性と加工性の向上や、装置体積のコンパクト化等を図れる自己発熱型フィルタ、自己発熱型触媒体及びこれらの製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、請求項1に係る発明は、
抵抗発熱性を有する金属多孔体からなり、該金属多孔体に電気を流すことにより発熱させることが可能な自己発熱型フィルタの製造方法であって、
金属多孔体を所定方向に向かって連続する波形に加工し、その後該金属多孔体の両端に電極を取り付けた後に、金属多孔体の表面にCr酸化物、Al酸化物、Si酸化物、Ti酸化物のうち、1種あるいは2種以上の酸化物を被覆したことを特徴とする。
【0007】
請求項2に係る発明は、
抵抗発熱性を有する金属多孔体に触媒を担持した触媒担持金属多孔体からなり、該触媒担持金属多孔体に電気を流すことにより発熱させることが可能な自己発熱型触媒体の製造方法であって、
金属多孔体を所定方向に向かって連続する波形に加工し、その後該金属多孔体の両端に電極を取り付けた後に、金属多孔体の表面にCr酸化物、Al酸化物、Si酸化物、Ti酸化物のうち、1種あるいは2種以上の酸化物を被覆し、更にその後触媒を担持するようにしたことを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の内容をより詳細に説明する。
本発明の金属多孔体の平均孔径の下限値は10μm、好ましくは20μmであり、一方、その上限値は500μm、好ましくは200μmである。
本発明において、金属多孔体の平均孔径が10μm未満の場合は差圧が大きくなる虞があり、一方、500μmを越える場合は、フィルタとしての捕集効率が低くすぎたり、触媒体と被処理ガスとの接触効率が低くなりすぎるので、それぞれ好ましくない。
【0009】
なお、本発明の金属多孔体の空隙率や厚さは任意であり、これらを任意に変化させて、フィルタとしての捕集効率や触媒体としての反応効率を最適設計することができる。
また、本発明の金属多孔体は、通電により抵抗発熱性を有するものであれば良く、その材質は任意であるが、通常、Fe、Cr、Ni、Co、Wから選ばれる1つ以上の金属を主材料とするものが好ましく用いられる。また、Al、Si、Tiなどの金属を含有するものであることが一層好ましい。
【0010】
たとえば、Fe-Cr-Al系などのカンタル材やニッケルクロム系の材料を用いることができ、さらには好ましくは、Fe-Cr-Al-REM系の材料を用いることができる。具体的には、Fe-Cr-Al-REM系の材料では、重量比でCr15〜23%、Al2.5 〜6.0 、REMとしては、La,Y,Ceの一種または2種以上が用いられ、添加量は0.02〜1%である。他の組成として不可避成分を含んでも良い。
【0011】
上記の金属多孔体を作製する方法も任意であるが、具体的には例えば、a)Fe、Cr、Ni、Co、Wから選ばれる1つを主材料する金属より作られる金属粉体、短繊維、長繊維、ウィスカーなどから選ばれる1種あるいは2種以上を加圧成形した後、あるいは樹脂バインダーと混合し、射出成形、押出成形、流動成形などによって成形した後、焼結する方法、b)Fe、Cr、Ni、Co、Wから選ばれる1つを主材料する金属を高温または化学反応などによって気化する物質と混合し、焼結する方法、c)Fe、Cr、Ni、Co、Wから選ばれる1つを主材料する金属のイオンを含有するメッキ液を用いて多孔質体を析出させる方法、d)Fe、Cr、Ni、Co、Wから選ばれる1つを主材料する金属よりなる多孔質粒子を成形、熱処理する方法、e)Fe、Cr、Ni、Co、Wから選ばれる1つを主材料する金属と溶解し易いあるいは上記該金属中を拡散し易い金属等を混合または析出させて合金を作製した後、その金属を除去する方法、f)可燃性物質・可溶性物質などからなる多孔体にFe、Cr、Ni、Co、Wから選ばれる1つを主材料する金属の1種あるいは2種以上を1層あるいは2層以上メッキあるいは蒸着することによりコーティングし、焼結時に該物質を燃焼・溶解除去して多孔質化する方法、また、さらにその多孔体に上記該金属の1種あるいは2種以上をメッキあるいは蒸着することによりコーティングする方法、g)可燃性物質・可溶性物質などからなる多孔体に石膏あるいは精密鋳造用流動成形鋳型材を注入し、焼成し、多孔性の鋳型を製造し、そこにFe、Cr、Ni、Co、Wから選ばれる1つを主材料する金属の溶融体あるいは粉末流動体を注入し、固化・結合させる方法うち、1種あるいは2種以上を用いることができる。
【0012】
本発明の自己発熱型フィルタ及び自己発熱型触媒体においては、上記の金属多孔体に給電するため、その両端に電極を取り付ける。電極の材質は任意であり、例えば、Cu、ステンレス鋼なども用いることができるが、金属多孔体と同材質のものを用いるのが好ましい。
本発明の金属多孔体においては、さらに耐熱性と耐蝕性を付与するため、その表面がCr酸化物、Al酸化物、Si酸化物、Ti酸化物のうち、1種あるいは2種以上の酸化物で被覆される。
【0013】
これら酸化物の金属多孔体表面への被覆方法は任意であるが、具体的には例えば、上記金属多孔体がCr、Al、Si、Tiから選ばれる1種以上の金属を含有するものである場合には、金属多孔体を空気などの酸化性雰囲気中で、500〜1200°C、好ましくは600〜1100°Cで酸化熱処理することにより、容易にそれらの金属の酸化物被膜を表面に形成させることができる。
【0014】
なお、これら酸化物の金属多孔体表面への被覆処理を行う場合は、上述した金属多孔体の両端へ電極を取り付ける工程は当該被覆処理工程の前に行う。
本発明の金属多孔体を作製する方法として好適な方法として、例えば、発熱性を有する金属より、引抜き法、溶融紡糸法、ワイヤ切削法、コイル材切削法、びびり振動切削法、コーティング法、ウイスカー法などの加工法で金属繊維を製造し、フィルタ状に成形する方法を用いることができる。
【0015】
このとき、当該金属繊維の平均直径の下限値は5μm、好ましくは10μmであり、一方、その上限値は500μm、好ましくは100μmであるのが望ましい。金属繊維の平均直径が5μm未満の場合は差圧が大きくなる虞があり、一方、500μmを越える場合は、フィルタとしての捕集効率が低くなりすぎたり、触媒体としての接触効率が低くなりすぎたりする。
【0016】
またこのとき、当該フィルタの空隙率の下限値は30%、好ましくは70%であり、一方、その上限値は95%、好ましくは93%であるのが望ましい。フィルタの空隙率が30%未満の場合は差圧が大きくなる虞があり、一方、95%を越える場合は、フィルタとしての捕集効率が低くなりすぎたり、触媒体としての接触効率が低くなりすぎたりする。
【0017】
また当該金属繊維フィルタはさらに焼結処理を施すことが好ましい。焼結処理の条件は任意であるが、具体的には、例えば、真空若しくは非酸化性雰囲気中で、800〜1500°C、好ましくは900〜1300°Cの範囲で、10分〜10時間、好ましくは1〜6時間加熱することで行う。焼結時には、荷重をかけることも好適である。
【0018】
さらに、当該金属繊維フィルタの焼結後に該金属繊維フィルタの表面にCr酸化物、Al酸化物、Si酸化物、Ti酸化物のうち、1種あるいは2種以上の酸化物で被覆し、金属繊維フィルタに高温耐熱性及び耐蝕性を付与することも好適である。これらの酸化物を被覆する方法は任意であるが、酸化熱処理することが好ましい。
【0019】
熱処理の条件も任意であるが、具体的には、例えば、空気などの酸化性雰囲気中にて、600〜1200°C、好ましくは、800〜1100°Cの範囲で、1〜20時間、好ましくは、2〜10時間加熱することで行う。
上記の金属多孔体は、焼結と同時にあるいは焼結後に波形に加工する。
この場合、図6に示すように、高温耐熱性金属多孔体11を、一対の歯車10に通すことにより、波形あるいは凹凸形に加工する方法や、荷重をかけながら型に嵌めて焼結する方法を用いることができる。歯車10を用いる場合には、モジュール1〜5の歯車を使用する。
【0020】
このように、金属多孔体は、焼結と同時にあるいは焼結後に波形あるいは凹凸形に加工することによって、垂直方向の機械強度が向上し、温度が加わったときに、波部分や凹凸部分で「伸び」を吸収することができるため、強度が向上し、装置体積当たりの表面積が増加する。
本発明の自己発熱型触媒体は、上記の金属多孔体に触媒を担持することにより得ることができる。
【0021】
この触媒の担持は、上記の金属多孔体の両端に電極を接続し、必要に応じて酸化熱処理等の処理により金属多孔体表面をCr酸化物、Al酸化物、Si酸化物、Ti酸化物のうち、1種或いは2種以上の酸化化合物で被覆した後に行うのが好ましい。これは、電極接続前に触媒を担持すると、金属多孔体と電極の間に触媒が入り、通電したときに抵抗となり、発熱するために、金属多孔体が溶損もしくは断線するためである。
【0022】
又、金属多孔体の表面にCr酸化物、Al酸化物、Si酸化物、Ti酸化物のうち、1種或いは2種以上の酸化化合物で被覆されているので、触媒の担持性が向上する。
触媒担体は、特に限定されるものではないが、アルミナ、シリカ、ジルコニア、チタニア、ZSM−5、USY、SAPO、Y型ゼオライトなどのゼオライト類、シリカーアルミナ、アルミナージルコニア、アルミナーチタニア、シリカチタニア、シリカージルコニア、チタニアージルコニアから選ばれる少なくとも1種類が好ましい。
【0023】
触媒担体粒子の平均粒子径は任意であるが、通常、その下限値は0.01μm、好ましくは、0.1μmであり、一方、その上限値は20μm、好ましくは、10μmであるのが望ましい。触媒担体粒子の平均粒子径が0.01μm未満の場合は製造に大きな困難を伴い、一方、20μmを越える場合は金属多孔体の孔を閉塞させ、或いは金属多孔体からの剥離が生じ易くなる虞がある。
【0024】
触媒担体に担持する触媒活性金属成分は任意であるが、通常、Pt,Pd,Cu,K,Rb,Cs,Mo,Cr,Mn,Rh,Ag,Ba,Ca,Zr,Co,Fe,La,Ceから選ばれる1種もしくは2種以上の金属であるのが好ましく、Pt,Pd,Rh,Cu,K,Mo、Mn,Fe,Ceから選ばれる1種もしくは2種以上の金属であるのがより好ましい。
【0025】
なお、これら触媒活性金属成分はそのまま金属の形で、あるいはその酸化物、炭酸塩、硝酸塩、臭化物等のハロゲン化物、カルボン酸塩、硫酸塩、亜硫酸塩、リン酸塩、複合酸塩などの形で使用される。
これらの金属あるいは金属化合物の触媒担体への担持量も任意であるが、通常、それぞれの金属分に換算して、担体1g当たりその下限値は0.01g、好ましくは、0.05gであり、一方、その上限値は2.0g、好ましくは、1.0gであるのが望ましい。金属分に換算しての担持量が担体1g当たり0.01g未満の場合は、触媒の活性が発現しない虞があり、一方、2.0gを越える場合は、金属多孔体の閉塞を起こす虞がある。
【0026】
このような触媒担体と触媒を金属多孔体上へ担持する方法は、限定されるものではないが、ウォッシュコート法、含浸法、ノズルを用いた吹き付け法などの方法を用いることができる。
このような条件で触媒を担持した後、例えば80〜200°C、好ましくは100〜130°Cで乾燥し、さらに、例えば300〜1000°C、好ましくは、500〜800°Cで焼成することによって、本発明の自己発熱型触媒体を得ることができる。
【0027】
本発明の自己発熱型フィルタ1及び自己発熱型触媒体2は、図1に示すように、金属多孔体の両端に電極3をボルト・ナット4、ワッシャ4A等で取り付け、この電極3を介して電源からの電気を直接フィルタ1及び触媒体2に流すことで、それ自体を均一に発熱させることができる。
尚、高温耐熱性金属多孔体を所定方向に向かって連続する波形をなす波形形状に加工した例として図1の形状のものを示したが、本発明の波形形状としては、図2〜図4に示したものも含まれる。
【0028】
かかる本発明の自己発熱型フィルタ及び自己発熱型触媒体の具体的な実施例と従来技術による具体的な実施例(比較例)について説明する。
(実施例1)
Cr:20.02 %、Al:4.9 %La:0.08%、残部Fe及び不可避的不純物からなる高温耐熱性金属からコイル材切削法により作製した断面が50×10μmの高温耐熱性金属繊維を長さ70mmに切断し、空隙率85%になるようにフィルタ状に集積し、高温耐熱性金属多孔体を作製した。
【0029】
この高温耐熱性金属多孔体を幅25mm、長さ800 mmの形状に成形した後に、不活性ガス雰囲気下で1100°C、2時間焼結した後に、モジュール1.5の歯車を用いて波形加工した。このフィルタの両端にステンレス鋼で製作した電極を取り付けて、1000°C、6時間熱処理して表面にアルミナを析出させて、自己発熱型フィルタを得た。
(実施例2)
粒子径0.1 μmのチタニア粒子に硝酸銅3水和塩3.8 g、硝酸カリウム2.6 gモリブテン酸アンモニウム4水和塩1.8 gを順次含浸担持し、110°Cで乾燥、500°Cで焼成した触媒10gを純度99%のエタノール溶液90mlと混合させる。その混合溶液をボールミルで24時間粉砕混合して触媒スラリーを調整した。このスラリーを、実施例1のようにして作製した自己発熱型フィルタにウォッシュコートして110°Cで1時間乾燥した後、500°Cで2時間焼成する操作をフィルタ1g当たり50mgの触媒粒子が担持されるまで繰り返し、自己発熱型触媒体を得た。
(比較例1;従来技術)
実施例1及び2の手法で作製した高温耐熱性金属多孔体を幅25mm、長さ800 mmの形状に成形した後に、不活性ガス雰囲気下で1100°C、2時間焼結、1000°C、6時間熱処理した後に、両端にステンレス鋼で製作した電極を取り付けて、平板の自己発熱型フィルタを得た。
(比較例2;従来技術)
実施例1及び2の手法で作製した高温耐熱性金属多孔体を幅250 mm、長さ800 mmの形状に成形した後に、不活性ガス雰囲気下で1100°C、2時間焼結、1000°C、6時間熱処理した後に、両端にステンレス鋼で製作した電極を取り付けて、平板の自己発熱型フィルタを得た。
【0030】
チタニア粒子7gに硝酸銅3水和塩3.8 g、硝酸カリウム2.6 gモリブテン酸アンモニウム4水和塩1.8 gより調製した水溶液200ml中に混合し、この混合溶液を攪拌しながら、水分を蒸発させ、110°Cで乾燥、500°Cで焼成し、触媒を調製した。この触媒10gを純度99%のエタノール溶液90mlと混合させる。ボールミルで24時間粉砕混合して触媒スラリーを調整した。このスラリーをフィルタにウォッシュコートして110°Cで1時間乾燥した後、500°Cで2時間焼成する操作をフィルタ1g当たり50mgの触媒粒子が担持されるまで繰り返し、平板の自己発熱型触媒体を得た。
【0031】
そして、本発明者らは、図5に示すように、実施例1の自己発熱型フィルタ、実施例2の自己発熱型触媒体、比較例1の自己発熱型フィルタ、比較例2の自己発熱型触媒体を、空気が流通される空気配管6に介装したそれぞれ別々の容器(ハウジング)5のなかに設置し、それぞれの容器5に、300°Cに加熱した10Nm3 /hの空気を加熱して通過させながら、電源7から1200Wの電力を2分間電極間にかけ、2分間電力をかけない操作を繰り返し行った。尚、図5において、8は流量計、9は空気を所定温度に加熱するヒータである。
【0032】
実施例1の自己発熱型フィルタおよび実施例2の自己発熱型触媒体は、1000回繰り返し行っても金属多孔体の変形が起こらなかったが、比較例1のフィルタおよび比較例2の触媒体は、両方共に変形が起こり、容器5とフィルタ或いは触媒体間からのガス漏れが発生した。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の自己発熱型フィルタの製造方法及び自己発熱型触媒体の製造方法によると、金属多孔体を所定方向に向かって連続する波形をなす波形形状に加工する工程並びに金属多孔体の両端に電極を取り付ける工程を、熱処理の前に行うようにしたから、加工が容易に行えると共に、熱処理により生じたCr23やAl23等の被膜により電極と金属多孔体間に抵抗が生じることがなく、通電した際に発熱するのを阻止でき、金属多孔体が溶損もしくは断線するのを防止することができ、又、電極を取り付け熱処理した後に触媒を担持するようにしたから、金属多孔体と電極の間に触媒が入ることなくなり、通電したときに抵抗とならずに済むため、発熱せず、金属多孔体が溶損もしくは断線するのを防止でき、かつ熱により触媒の劣化を生じることもない。
【0034】
特に、本発明方法によって製造される自己発熱型フィルタ及び自己発熱型触媒体によると、機械強度の向上、温度変化による伸縮による割れ等の発生防止を図れると共に、単位体積当たりのフィルタ及び触媒体表面積の増大化を図れ、フィルタ及び触媒体による捕集能力等が高く、更に、所定形状に加工して成形するのが容易となる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の自己発熱型フィルタ及び自己発熱型触媒体の電極取付部の説明図
【図2】 本発明の自己発熱型フィルタ及び自己発熱型触媒体の他の実施形態を示す図
【図3】 本発明の自己発熱型フィルタ及び自己発熱型触媒体の他の実施形態を示す図
【図4】 本発明の自己発熱型フィルタ及び自己発熱型触媒体の他の実施形態を示す図
【図5】 同上の自己発熱型フィルタ及び自己発熱型触媒体の実験装置図
【図6】 高温耐熱性金属多孔体を波形あるいは凹凸形に加工する方法の一例を示す斜視図
【符号の説明】
1 自己発熱型フィルタ
2 自己発熱型触媒体
3 電極
4 ボルト・ナット

Claims (2)

  1. 抵抗発熱性を有する金属多孔体からなり、該金属多孔体に電気を流すことにより発熱させることが可能な自己発熱型フィルタの製造方法であって、
    金属多孔体を所定方向に向かって連続する波形に加工し、その後該金属多孔体の両端に電極を取り付けた後に、金属多孔体の表面にCr酸化物、Al酸化物、Si酸化物、Ti酸化物のうち、1種あるいは2種以上の酸化物を被覆したことを特徴とする自己発熱型フィルタの製造方法。
  2. 抵抗発熱性を有する金属多孔体に触媒を担持した触媒担持金属多孔体からなり、該触媒担持金属多孔体に電気を流すことにより発熱させることが可能な自己発熱型触媒体の製造方法であって、
    金属多孔体を所定方向に向かって連続する波形に加工し、その後該金属多孔体の両端に電極を取り付けた後に、金属多孔体の表面にCr酸化物、Al酸化物、Si酸化物、Ti酸化物のうち、1種あるいは2種以上の酸化物を被覆し、更にその後触媒を担持するようにしたことを特徴とする自己発熱型触媒体の製造方法。
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