JP4093669B2 - 加入者試験システム - Google Patents

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    • H04M3/26Arrangements for supervision, monitoring or testing with means for applying test signals or for measuring
    • H04M3/28Automatic routine testing ; Fault testing; Installation testing; Test methods, test equipment or test arrangements therefor
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  • Monitoring And Testing Of Exchanges (AREA)
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は加入者試験システムに関し、特に加入者試験を行う加入者試験システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、電気通信サービスは多種多様なものが求められ、これらのサービスを提供するための通信ネットワークは複雑化、巨大化している。
【0003】
このような状況の中で、通信ネットワークの伝送路を運用保守するためには、広域に設置された伝送設備からの警報情報や、加入者からの苦情に関する呼等を保守センタに集約するとともに、試験を行って障害箇所を迅速、的確に発見することが必要となる。
【0004】
一方、電話網のデータ通信に対する国際標準インタフェースとして、ITU−T、ETSIで規定されているものにVシリーズ勧告がある。特にVシリーズ勧告の中のV5インタフェースは、LE(Local Exchange:加入者線交換機)と、CT(Central Terminal:局装置)及びRT(Remote Terminal :端局装置)から構成されるAN(Access Network)と、の間のオープンなインタフェース仕様であり、LEベンダとANベンダがその仕様に合わせることで、異なるベンダ間での組合せが自由に行える。
【0005】
また、V5インタフェースには、V5.1インタフェースとV5.2インタフェースがある。図11はV5.1インタフェースの概略システム構成を示す図である。
【0006】
AN300は、CT301とRT302から構成される。CT301とLE200間は2Mのディジタル回線L1で接続する。このCT301とLE200間のオープンインタフェース仕様がV5.1インタフェースである。
【0007】
また、RT302とCT301は、光ケーブルLoで接続する。さらに、RT302には、アナログ電話機やISDN−BRA(Basic Rate Access :2B+Dの基本インタフェース )のディジタル端末が接続する。
【0008】
ここで、V5.1インタフェースでは、例えば64Kのディジタル電話機が30ch分、RT302に接続するとすれば、2Mのディジタル回線L1は1本必要であり、60ch接続するとすれば、2Mのディジタル回線L1は2本必要になる。
【0009】
図12はV5.2インタフェースの概略システム構成を示す図である。AN300はCT301とRT302から構成される。CT301とLE200間は2Mのディジタル回線L2で接続する。このCT301とLE200間のオープンインタフェース仕様がV5.2インタフェースである。
【0010】
また、RT302とCT301は、光ケーブルLoで接続する。さらに、RT302には、アナログ電話機、ISDN−BRA、ISDN−PRA(Primary Rate Access :23B+Dまたは24B/Dの1次群インタフェース)のディジタル端末が接続する。
【0011】
V5.2インタフェースのシステムでは、V5.1インタフェースと大きく異なる点として、RT302内に集線装置302aが含まれること、及びCT301とLE200間の2Mのディジタル回線L2が最小2本から(WorkとProtectionの冗長関係を持たせる理由により最小2本から)最大16本まで接続できることである。
【0012】
ここで、64Kのディジタル電話機が120ch分、RT302に接続するとすれば、V5.1インタフェースでは2Mのディジタル回線L1が4本必要となるが、実際にはすべてのディジタル電話機へ一度にサービスを提供する確率は低い。
【0013】
したがって、64Kのディジタル電話機が120ch分、RT302に接続するとしても、トラフィックを考慮した結果、V5.1インタフェースを用いる必要がないのであれば、経済性等の観点から、集線機能を有するV5.2インタフェースが適用される。
【0014】
一方、V5インタフェースには試験方法が規定されていない。このためV5インタフェースを用いたシステムにおける加入者試験では、V5インタフェースのディジタル回線を通じて、例えばLE200側からAN300収容の加入者に対して、試験設定の通知等が行えず、従来ではそれぞれ別個の試験端末から操作している。
【0015】
図13はV5インタフェースにおける従来の加入者試験のシステム構成を示す図である。LE200にはLE用加入者試験端末100とLE加入者が接続する。LE200とAN300内のCT301は、V5インタフェースの2Mのディジタル回線Lで接続する。CT301はAN用加入者試験端末101と接続し、RT302とは光ファイバLoで接続する。RT302にはAN加入者が接続する。
【0016】
従来の加入者試験のシステムでは、V5インタフェースのディジタル回線を通じての試験が行えない。したがって、図に示すように、LE用加入者試験端末100は、LE200が直接収容しているLE加入者に対して加入者試験を行い、AN用加入者試験端末101は、AN300が収容しているAN加入者に対して加入者試験を行うといった構成をとっている。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のような従来の加入者試験のシステムでは、LE加入者とAN加入者をそれぞれ別個の試験端末から操作しなければならないため、保守者の負担が増加し、作業効率が悪化するといった問題があった。
【0018】
また、LE200内のデータベース及びAN300内のデータベースに、各種の加入者情報が格納されるが、従来ではこれらは一括管理されていない。このため、LE200内のデータベースに格納されている加入者情報と、AN300内のデータベースに格納されている加入者情報とは、それぞれ別々に更新されたりするので、更新後の情報にずれが発生するおそれがある。その場合、誤った加入者に対して試験を行ってしまう等の不都合が生じてしまい、保守品質が低下するといった問題があった。
【0019】
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、加入者試験の試験効率及び保守品質の向上を図った加入者試験システムを提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明では上記課題を解決するために、図に示すような、加入者試験を行う加入者試験システム1において、加入者交換機20と、アクセスネットワーク30とを含み、加入者交換機20とアクセスネットワーク30とは、加入者試験の試験仕様が規定されていないインタフェース回線である試験不可回線Lで接続され、運用時には、試験不可回線Lを通じて、加入者交換機20とアクセスネットワーク30間で通信が行われる通信ネットワークと、加入者交換機20に接続して、加入者試験の対象端末を識別し、加入者試験の試験内容を含む試験情報を生成する加入者試験端末11と、加入者交換機20とアクセスネットワーク30とのそれぞれに接続される加入者端末SUa−a〜SUa−n、SUb−a〜SUb−nの加入者情報を収集して一括して管理する加入者情報管理部12aと、アクセスネットワーク30に接続される加入者端末SUb−a〜SUb−nの中から、加入者試験の対象端末を決定する試験加入者決定部12bと、から構成され、加入者試験端末に接続する加入者情報制御装置12と、加入者情報制御装置12に接続し、アクセスネットワーク30に接続される加入者端末SUb−a〜SUb−nの中の加入者試験の対象端末に対して、加入者試験を実行する加入者試験実行装置13−1と、を有し、通信ネットワーク内の加入者端末間での通信中に障害が発生し、加入者交換機20に接続される加入者端末SUa−a〜SUa−nから加入者試験端末11に対して、加入者試験の実行要求が上がった場合であって、加入者試験が実行される加入者端末側を試験対象端末とした際に、加入者試験端末11は、試験対象端末が加入者交換機20またはアクセスネットワーク30のどちらに接続されるものかを判断し、加入者交換機20に接続される場合には、加入者交換機20を介して試験情報を試験対象端末へ送信して加入者試験を実行し、アクセスネットワーク30に接続される場合には、試験対象端末を識別するための識別情報を生成して加入者情報制御装置12へ送信し、加入者情報制御装置12は、加入者情報の中 から識別情報を検索して、アクセスネットワーク30に接続される加入者端末SUb−a〜SUb−nの中から試験対象端末を決定し、加入者試験実行装置13−1は、試験不可回線L以外の伝送路を通じて試験情報を受信し、試験不可回線Lを介さずに、加入者情報制御装置12で決定された試験対象端末に対して加入者試験を実行する、ことを特徴とする加入者試験システム1が提供される。
【0021】
ここで、通信ネットワークは、加入者交換機20と、アクセスネットワーク30とを含み、加入者交換機20とアクセスネットワーク30とは、加入者試験の試験仕様が規定されていないインタフェース回線である試験不可回線Lで接続され、運用時には、試験不可回線Lを通じて、加入者交換機20とアクセスネットワーク30間で通信が行われる。加入者試験端末11は、加入者交換機20に接続して、加入者試験の対象端末を識別し、加入者試験の試験内容を含む試験情報を生成する。加入者情報管理部12aは、加入者交換機20とアクセスネットワーク30とのそれぞれに接続される加入者端末SUa−a〜SUa−n、SUb−a〜SUb−nの加入者情報を収集して一括して管理する。試験加入者決定部12bは、アクセスネットワーク30に接続される加入者端末SUb−a〜SUb−nの中から、加入者試験の対象端末を決定する。加入者試験実行装置13−1は、加入者情報制御装置12に接続し、アクセスネットワーク30に接続される加入者端末SUb−a〜SUb−nの中の加入者試験の対象端末に対して、加入者試験を実行する。
【0022】
そして、通信ネットワーク内の加入者端末間での通信中に障害が発生し、加入者交換機20に接続される加入者端末SUa−a〜SUa−nから加入者試験端末11に対して、加入者試験の実行要求が上がった場合であって、加入者試験が実行される加入者端末側を試験対象端末とした際に、加入者試験端末11は、試験対象端末が加入者交換機20またはアクセスネットワーク30のどちらに接続されるものかを判断し、加入者交換機20に接続される場合には、加入者交換機20を介して試験情報を試験対象端末へ送信して加入者試験を実行し、アクセスネットワーク30に接続される場合には、試験対象端末を識別するための識別情報を生成して加入者情報制御装置12へ送信し、加入者情報制御装置12は、加入者情報の中から識別情報を検索して、アクセスネットワーク30に接続される加入者端末SUb−a〜SUb−nの中から試験対象端末を決定し、加入者試験実行装置13−1は、試験不可回線L以外の伝送路を通じて試験情報を受信し、試験不可回線Lを介さずに、加入者情報制御装置12で決定された試験対象端末に対して加入者試験を実行する。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は加入者試験装置の原理図である。加入者試験装置10は、試験仕様が規定されていないインタフェース(例えば、V5インタフェース)を持つ回線Lで接続する装置A、Bに対し、装置Aが収容する加入者SUa(加入者端末SUa−a〜SUa−n)及び装置Bが収容する加入者SUb(加入者端末SUb−a〜SUb−n)に対して加入者試験を行う。
【0024】
加入者試験制御手段11は、パソコン等の情報端末に該当し、加入者試験の試験制御を行う。例えば、加入者試験制御手段11を通じて、保守者Mが加入者SUa、SUbからの苦情に関する呼の受け付けを行ったり、それに伴って、どのような加入者試験を行うべきかの試験内容等が含まれる試験情報を生成して送信する。
【0025】
また、試験加入者(試験対象として選択された加入者または加入者端末)を識別するための識別情報を加入者情報制御手段12へ送信する。
加入者情報制御手段12は、加入者情報管理手段12aと試験加入者決定手段12bから構成される。加入者情報管理手段12aは、加入者SUa、SUbの加入者情報を収集し、一括して管理する。
【0026】
具体的には、装置Aの側が有している第1の加入者情報と、装置Bの側が有している第2の加入者情報とを収集する。そして、第1の加入者情報及び第2の加入者情報を対応させた、加入者情報対応テ−ブルTを生成して管理する。
【0027】
従来では、装置Aが収容する加入者情報と、装置Aとは遠隔にある装置Bが収容する加入者情報とは、それぞれの装置内のデータベースで別個に管理されているために、リアルタイムで相互に整合されない(整合までの間に時間差が発生する)といった問題があったが、加入者情報管理手段12aを用いることにより、隔てた場所にある異なる加入者情報を一括して管理できるので、整合時の時間差をなくすことができ、保守品質の向上を図ることが可能になる。
【0028】
また、加入者情報管理手段12aは、加入者情報の更新時には、自動的に第1の加入者情報と第2の加入者情報の整合をとって更新する。なお、第1の加入者情報と第2の加入者情報の具体的な内容の詳細については後述する。
【0029】
試験加入者決定手段12bは、加入者試験制御手段11から送られた識別情報を受信し、加入者情報対応テ−ブルTにもとづいて、試験加入者を決定する。また、決定された試験加入者は、加入者試験制御手段11へ通知される。
【0030】
加入者試験実行手段13は、加入者SUbに対する加入者試験を行うのであれば、図のように装置B内に含まれる。そして、装置A、Bを接続する回線L以外の伝送路を通じて、加入者試験制御手段11からの試験情報を受信し、決定された試験加入者に加入者試験を行う。
【0031】
ここで、加入者試験が行う項目としては、例えば、加入者端末機器自体の試験、加入者端末と装置間とを接続する加入者線の試験、装置内の加入者系回路の試験等である。
【0032】
次に動作について説明する。図2は加入者試験装置10の動作手順を示すフローチャートである。ここでは、装置Aが収容している加入者端末SUa−aと、装置Bが収容している加入者端末SUb−aとが通信中に障害が発生し、加入者端末SUa−aからの苦情呼を受け付けて、加入者端末SUb−aへ加入者試験を行うものとする。
〔S1〕加入者試験制御手段11は、加入者端末SUa−aからの苦情呼を受け付けて、加入者端末SUb−aのダイヤル番号を認識する。
〔S2〕加入者試験制御手段11は、ダイヤル番号にもとづいて、装置A内のデータベースに格納されている加入者端末SUb−aに関する第1の加入者情報(上述の識別情報に該当する)を得て、加入者情報制御手段12へ送信する。
〔S3〕試験加入者決定手段12bは、加入者試験制御手段11から送られた第1の加入者情報を受信する。そして、加入者情報管理手段12aで管理している加入者情報対応テ−ブルTを用いて、試験加入者を決定する。
〔S4〕加入者試験実行手段13は、装置A、Bを接続する回線L以外の伝送路を通じて、加入者試験制御手段11からの試験情報を受信し、決定された試験加入者に対して加入者試験を行う。
【0033】
なお、上記のステップS2の説明では、加入者試験制御手段11は識別情報として第1の加入者情報を送信しているが、ダイヤル番号のみを送信するシステム構成もある。この場合については図6で後述する。
【0034】
また、加入者SUaに対して、加入者試験を行う場合には、加入者試験制御手段11から装置Aへ加入者試験の実行を直接指示すればよい。
以上説明したように、加入者試験装置10は、加入者情報を一括管理し、試験加入者を決定する加入者情報制御手段12を設けて、装置A、Bを接続する回線L以外の伝送路を通じて、加入者試験を行う構成とした。
【0035】
これにより、試験仕様が規定されていないインタフェースを持つ回線Lで接続する装置A、Bが収容する加入者SUa、SUbへの加入者試験を行う場合に対しても、加入者試験端末(加入者試験制御手段11)1台で効率のよい加入者試験を行うことができ、さらに、加入者情報を効率よく管理、更新することが可能になる。
【0036】
次にV5インタフェースを持つ回線で接続する交換機と加入者装置を含むシステムに、加入者試験装置10を適用した場合について説明する。図3は加入者試験装置10を適用したシステム構成を示す図である。
【0037】
加入者試験システム1は、V5インタフェースを持つ回線Lで接続する交換機であるLE20と加入者装置であるAN30とに対し、LE20とAN30が収容する加入者に対して加入者試験を行う。
【0038】
LE20には、加入者試験端末11と、加入者端末SUa−a〜SUa−nが接続する。LE20と、AN30内のCT31とは、V5インタフェースの2Mのディジタル回線Lで接続する。
【0039】
そして、加入者試験端末11とCT31との間にMD(Mediation Device) 12が接続する。CT31は、AN30内のRT32と光ファイバLoで接続する。テストカード13−1を含むRT32は、加入者端末SUb−a〜SUb−nと接続する。
【0040】
また、MD12内には、加入者情報対応テ−ブルTを含む加入者情報管理手段12aと、試験加入者決定手段12bが含まれる。
ここで、加入者試験制御手段11が加入者試験端末11、加入者情報制御手段12がMD12、加入者試験実行手段13がテストカード13−1(1枚のテストカードで複数の加入者端末SUb−a〜SUb−nの加入者試験が行える)に該当する。
【0041】
図4は加入者情報対応テ−ブルTの一例を示す図である。DN121は、加入者端末のダイヤル番号である。L3(レイヤ3)Address122は、加入者端末毎に割り振られたネットワークアドレスである。V5Inf ID123は、NE(ネットワークエレメント)レベルで割り振られたIDである(V5ネットワーク内に重複したIDはない)。
【0042】
ここで、配下に加入者端末を300台を有するNEaと、配下に加入者端末を200台を有するNEbがあるとすると、例えば、NEaのV5Inf IDをh’FFFFF9、加入者端末300台のそれぞれにL3Addressとして0〜299を割り振り、NEbのV5Inf IDをh’FFFFF8、加入者端末200台のそれぞれにL3Addressとして0〜199を割り振る。このように、L3Address122には重複した番号が存在するが、V5Inf ID123は重複した番号を持たない。
【0043】
TID124は、RT32のIDである。AID125は、SLC(Subscriber Line Card:加入者線端局装置)内のスロットID(スロットには加入者端末が直接接続する)であり、加入者試験を行う際に必要な試験加入者端末の最終端IDである。なお、SLCは、RT32内に含まれ、加入者端末とRT32とのインタフェース制御を行う。
【0044】
一方、DN121、L3Address122及びV5inf ID123は、LE20のデータベースが有している第1の加入者情報に該当する。L3Address122、V5inf ID123、TID124及びAID125は、AN30のデータベースが有している第2の加入者情報に該当し、TID124とAID125に対しては、ベンダ独自のIDが割り振られる。
【0045】
次に加入者試験システム1の動作について説明する。図5は加入者試験システム1の動作を示すフローチャートである。ここでは、LE20が収容している加入者端末SUa−aと、AN30が収容している加入者端末SUb−aとが通信中に障害が発生し、加入者端末SUa−aからの苦情呼を受け付けるものとする(加入者端末SUa−aの利用者が、電話番号113(国内)をかけることでオペレーションルームの保守者Mと会話ができる)。
〔S10〕保守者Mは、加入者端末SUa−aの利用者との会話により、利用者から依頼された、調べてほしい加入者端末のダイヤル番号DNを知る。
〔S11〕加入者試験端末11は、LE20内のデータベースへアクセスし、DNを持つ加入者端末がLE20が収容しているものなのか、AN30が収容しているものなのかを検索して判断する。
【0046】
具体的には、DNに対するV5inf IDの値を見て判断する。LE20配下ならステップS12へ、AN30配下ならステップS13へ行く。
〔S12〕加入者試験端末11は、LE20が収容している、DNを持つ加入者端末へ試験情報を送信して加入者試験を行う。
〔S13〕加入者試験端末11は、DNに割り振られている、最新のL3Address及びV5inf IDを読み出し、識別情報として、これらDN、L3Address及びV5inf IDをMD12へ送信する。
〔S14〕MD12内の試験加入者決定手段12bは、加入者情報対応テ−ブルTを用いて、受信したDN、L3Address及びV5inf IDから、TID/AIDへ変換し、試験加入者のTID/AIDを決定する。
〔S15〕テストカード13−1は、回線L以外の伝送路を通じて、加入者試験端末11からの試験情報を受信し、決定されたTID/AIDを持つ試験加入者に対して加入者試験を行う。
【0047】
ここで、加入者情報管理手段12aは、AN30内のデータベースにアクセスして、AN30が有する第2の加入者情報であるL3Address、V5inf ID、TID及びAIDを周期的に(例えば、24時間に1回)読み出す。または、AN30側から自動通知してもよい。
【0048】
一方、加入者試験端末11では、加入者試験を行う度に、LE20に対し、最新の第1の加入者情報であるDN、L3Address、V5inf IDを読み出し、加入者情報管理手段12aへ送信する。
【0049】
加入者情報管理手段12aは、これらを整合して加入者情報対応テ−ブルTを生成するので、試験加入者決定手段12bが試験加入者を決定する際には、常時、最新の加入者情報にもとづいて、試験加入者の決定制御を行うことができる。
【0050】
次に加入者試験システム1の変形例について説明する。図6は加入者試験システム1の変形例を示す図である。変形例である加入者試験システム1aは、V5インタフェースを持つ回線Lで接続する中央交換機であるCLE(Central Local Exchange) 2とAN30とに対し、CLE2とAN30が収容する加入者に対して加入者試験を行う。
【0051】
CLE2には、LE20a〜20nが接続し、LE20a〜20nに加入者端末SUa−a〜SUa−n…が接続する。CLE2と、AN30内のCT31とは、V5インタフェースの2Mのディジタル回線Lで接続する。
【0052】
そして、加入者試験端末11とMD12とが接続し、MD12はCLE2とCT31と接続する。CT31は、AN30内のRT32と光ファイバLoで接続し、テストカード13−1を含むRT32には、加入者SUb−a〜SUb−nが接続する。
【0053】
また、MD12内には、加入者情報対応テ−ブルTを含む加入者情報管理手段12aと、試験加入者決定手段12bが含まれる。
CLE2は、LE20a〜20nがそれぞれ収容する加入者に対する加入者情報をCLE2内のデータベースで集中して管理している。
【0054】
MD12は、CLE2と接続しているため、第1の加入者情報であるDN、L3Address、V5inf IDを周期的に読み出すことができる(または、CLE2側からの自動通知)。
【0055】
次に加入者試験システム1aの動作について説明する。図7は加入者試験システム1aの動作を示すフローチャートである。ここでは、CLE2が収容している加入者端末SUa−aと、AN30が収容している加入者端末SUb−aとが通信中に障害が発生し、加入者端末SUa−aからの苦情呼を受け付けるものとする。
〔S20〕保守者Mは、加入者端末SUa−aの利用者との会話により、利用者から依頼された、調べてほしい加入者端末のダイヤル番号DNを知る。
〔S21〕加入者試験端末11は、識別情報として、DNをMD12へ送信する。
〔S22〕加入者試験端末11は、MD12を介して、CLE2内のデータベースへアクセスし、DNを持つ加入者端末がCLE2が収容しているものなのか、AN30が収容しているものなのかを検索して判断する。CLE2配下ならステップS23へ、AN30配下ならステップS24へ行く。
〔S23〕加入者試験端末11は、CLE2が収容している、DNを持つ加入者端末へ試験情報を送信して加入者試験を行う。
〔S24〕MD12内の試験加入者決定手段12bは、加入者情報対応テ−ブルTを用いて、受信した識別情報であるDNから、TID/AIDへ変換し、試験加入者のTID/AIDを決定する(MD12では、すでにCLE2から第1の加入者情報を受信しているので、識別情報としてはDNだけもらえればよい。また、第2の加入者情報をCT31から受信することは図3と同様である)。
〔S25〕テストカード13−1は、回線L以外の伝送路を通じて、加入者試験端末11からの試験情報を受信し、決定されたTID/AIDを持つ試験加入者に対して加入者試験を行う。
【0056】
このように、加入者試験システム1aは、識別情報として試験加入者のDNのみを送信するだけでよいので、加入者試験システム1と比べて、加入者試験端末11での通信制御が単純化され、より効率よく加入者試験を行うことが可能になる。
【0057】
次に加入者試験システム1を含むネットワーク網について説明する。図8は加入者試験システム1を含むネットワーク網を示す図である。
局40a〜局40nはそれぞれ、加入者試験端末11aとLE20a〜加入者試験端末11nとLE20nを含み、これらは互いに接続する。加入者試験端末11a〜11nは、DDN(Digital Data Network) 50と接続し、DDN50はMD12と接続する。
【0058】
MD12は、加入者情報対応テ−ブルTを含む加入者情報管理手段12aと、試験加入者決定手段12bと、から構成されている。MD12は、DDN60と接続する。DDN60は、X.25のパケット交換通信網でもよい。
【0059】
AN30a〜30nはそれぞれ、CT31aとRT32a〜CT31nとRT32nを含み、これらは互いに接続する。
CT31a〜CT31nは、DDN60と接続する。また、LE20a〜LE20nは、CT31a〜CT31nとそれぞれV5インタフェースの回線La〜Lnで接続する。
【0060】
このようなシステム構成に対し、局40a〜局40nからAN30a〜30nへの加入者試験を行う場合には、局40a〜局40nからDDN50を介して、DN、L3Address、V5inf IDが識別情報として送信され、MD12で変換されて試験加入者のTID、AIDが決定される。なお、詳細動作は図5で説明した動作と同様なので省略する。
【0061】
次に加入者試験システム1aを含むネットワーク網について説明する。図9は加入者試験システム1を含むネットワーク網を示す図である。
局40a〜局40nはそれぞれ、加入者試験端末11aとLE20a〜加入者試験端末11nとLE20nを含み、これらは互いに接続する。加入者試験端末11a〜11nは、DDN(Digital Data Network) 50と接続し、DDN50はMD12と接続する。
【0062】
MD12は、加入者情報対応テ−ブルTを含む加入者情報管理手段12aと、試験加入者決定手段12bと、から構成されている(図示せず)。MD12は、DDN60と接続する。DDN60は、X.25のパケット交換通信網でもよい。また、MD12は、CLE2と接続し、CLE2はLE20a〜LE20nと接続する。
【0063】
AN30a〜30nはそれぞれ、CT31aとRT32a〜CT31nとRT32nを含み、これらは互いに接続する。
CT31a〜CT31nは、DDN60と接続する。また、LE20a〜LE20nは、CT31a〜CT31nとそれぞれV5インタフェースの回線La〜Lnで接続する。
【0064】
このようなシステム構成に対し、局40a〜局40nからAN30a〜30nへの加入者試験を行う場合には、局40a〜局40nからDDN50を介して、DNのみが識別情報として送信され、MD12で変換されて試験加入者のTID、AIDが決定される。なお、詳細動作は図7で説明した動作と同様なので省略する。
【0065】
に加入者試験方法について説明する。加入者試験方法は、試験仕様が規定されていないインタフェースを持つ回線で接続する装置が収容する加入者に対して加入者試験を行う。
【0066】
図10は加入者試験方法の処理手順を示すフローチャートである。
〔S30〕加入者の加入者情報を収集して一括管理する。
〔S31〕試験対象となる加入者である試験加入者の識別情報を送信する。
〔S32〕識別情報により、加入者情報にもとづいて試験加入者を決定する。
〔S33〕加入者試験に関する試験情報を、装置を接続する回線以外の伝送路を通じて送信する。
〔S34〕決定された試験加入者に対して、試験情報にもとづいて、加入者試験を行う。
【0067】
以上説明したように、加入者試験装置10及び加入者試験方法は、加入者情報を一括管理し、試験加入者を決定する加入者情報制御手段12を設けて、装置を接続する回線以外の伝送路を通じて、加入者試験を行う構成とした。
【0068】
これにより、試験仕様が規定されていないインタフェースで接続する装置が収容する加入者へ加入者試験を行う際にも、加入者試験端末1台で加入者試験を行うことができ、保守者の作業効率及び保守品質の向上を図ることが可能になる。
【0069】
なお、上記の説明では、試験仕様が規定されていないインタフェースとしてV5インタフェースを例に説明したが、V5インタフェース以外の試験仕様が規定されていないインタフェースに関しても本発明を同様に適用できる。
【0070】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の加入者試験システム加入者試験の実行時、加入者試験端末は、試験対象端末が加入者交換機またはアクセスネットワークのどちらに接続されるものかを判断し、加入者交換機に接続される場合には、加入者交換機を介して試験情報を試験対象端末へ送信して加入者試験を実行し、アクセスネットワークに接続される場合には、試験対象端末を識別するための識別情報を生成して加入者情報制御装置へ送信する。そして、加入者情報制御装置は、加入者情報の中から識別情報を検索して、アクセスネットワークに接続される加入者端末の中から試験対象端末を決定し、加入者試験実行装置は、試験不可回線以外の伝送路を通じて試験情報を受信し、試験不可回線を介さずに、加入者情報制御装置で決定された試験対象端末に対して加入者試験を実行する構成とした。これにより、試験仕様が規定されていないインタフェースで接続する装置が収容されるシステムに対して、加入者試験を行う場合であっても、加入者試験端末1台で効率のよい加入者試験を行うことができるので、加入者試験効率の向上を図ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】入者試験装置の原理図である。
【図2】 加入者試験装置の動作手順を示すフローチャートである。
【図3】 加入者試験装置を適用したシステム構成を示す図である。
【図4】 加入者情報対応テ−ブルの一例を示す図である。
【図5】 加入者試験システムの動作を示すフローチャートである。
【図6】 加入者試験システムの変形例を示す図である。
【図7】 加入者試験システムの動作を示すフローチャートである。
【図8】 加入者試験システムを含むネットワーク網を示す図である。
【図9】 加入者試験システムを含むネットワーク網を示す図である。
【図10】入者試験方法の処理手順を示すフローチャートである。
【図11】 V5.1インタフェースの概略システム構成を示す図である。
【図12】 V5.2インタフェースの概略システム構成を示す図である。
【図13】 V5インタフェースにおける従来の加入者試験のシステム構成を示す図である。
【符号の説明】
10 加入者試験装置
11 加入者試験制御手段
12 加入者情報制御手段
12a 加入者情報管理手段
12b 試験加入者決定手段
13 加入者試験実行手段
L 回線
M 保守者
SUa、SUb 加入者
SUa−a〜SUa−n、SUb−a〜SUb−n 加入者端末
T 加入者情報対応テ−ブル

Claims (2)

  1. 加入者試験を行う加入者試験システムにおいて、
    加入者交換機と、アクセスネットワークとを含み、前記加入者交換機と前記アクセスネットワークとは、前記加入者試験の試験仕様が規定されていないインタフェース回線である試験不可回線で接続され、運用時には、前記試験不可回線を通じて、前記加入者交換機と前記アクセスネットワーク間で通信が行われる通信ネットワークと、
    前記加入者交換機に接続して、前記加入者試験の対象端末を識別し、前記加入者試験の試験内容を含む試験情報を生成する加入者試験端末と、
    前記加入者交換機と前記アクセスネットワークとのそれぞれに接続される加入者端末の加入者情報を収集して一括して管理する加入者情報管理部と、前記アクセスネットワークに接続される加入者端末の中から、前記加入者試験の対象端末を決定する試験加入者決定部と、から構成され、前記加入者試験端末に接続する加入者情報制御装置と、
    前記加入者情報制御装置に接続し、前記アクセスネットワークに接続される加入者端末の中の前記加入者試験の対象端末に対して、前記加入者試験を実行する加入者試験実行装置と、
    を有し、
    前記通信ネットワーク内の加入者端末間での通信中に障害が発生し、前記加入者交換機に接続される加入者端末から前記加入者試験端末に対して、前記加入者試験の実行要求が上がった場合であって、前記加入者試験が実行される加入者端末側を試験対象端末とした際に、
    前記加入者試験端末は、前記試験対象端末が前記加入者交換機または前記アクセスネットワークのどちらに接続されるものかを判断し、前記加入者交換機に接続される場合には、前記加入者交換機を介して前記試験情報を前記試験対象端末へ送信して前記加入者試験を実行し、前記アクセスネットワークに接続される場合には、前記試験対象端末を識別するための識別情報を生成して前記加入者情報制御装置へ送信し、
    前記加入者情報制御装置は、前記加入者情報の中から前記識別情報を検索して、前記アクセスネットワークに接続される加入者端末の中から前記試験対象端末を決定し、
    前記加入者試験実行装置は、前記試験不可回線以外の伝送路を通じて前記試験情報を受信し、前記試験不可回線を介さずに、前記加入者情報制御装置で決定された前記試験対象端末に対して前記加入者試験を実行する、
    ことを特徴とする加入者試験システム。
  2. 前記加入者情報管理部は、前記加入者交換機に接続する加入者端末の加入者情報または前記アクセスネットワークに接続する加入者端末の加入者情報の変更があった場合は、自動的に更新を行うことを特徴とする請求項1記載の加入者試験システム。
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