JP4093500B2 - 実質的に無視し得ない量のエチル置換芳香族成分を含有するc▲下9▼芳香族炭化水素供給原料の、トルエン及び/又はキシレン類含量に富んだ生成物への、選択的接触転化法 - Google Patents
実質的に無視し得ない量のエチル置換芳香族成分を含有するc▲下9▼芳香族炭化水素供給原料の、トルエン及び/又はキシレン類含量に富んだ生成物への、選択的接触転化法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4093500B2 JP4093500B2 JP51476198A JP51476198A JP4093500B2 JP 4093500 B2 JP4093500 B2 JP 4093500B2 JP 51476198 A JP51476198 A JP 51476198A JP 51476198 A JP51476198 A JP 51476198A JP 4093500 B2 JP4093500 B2 JP 4093500B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- mordenite
- catalyst
- aromatic hydrocarbon
- extrudate
- palladium
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
- B01J—CHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
- B01J29/00—Catalysts comprising molecular sieves
- B01J29/04—Catalysts comprising molecular sieves having base-exchange properties, e.g. crystalline zeolites
- B01J29/06—Crystalline aluminosilicate zeolites; Isomorphous compounds thereof
- B01J29/18—Crystalline aluminosilicate zeolites; Isomorphous compounds thereof of the mordenite type
- B01J29/20—Crystalline aluminosilicate zeolites; Isomorphous compounds thereof of the mordenite type containing iron group metals, noble metals or copper
- B01J29/22—Noble metals
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
- B01J—CHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
- B01J29/00—Catalysts comprising molecular sieves
- B01J29/04—Catalysts comprising molecular sieves having base-exchange properties, e.g. crystalline zeolites
- B01J29/06—Crystalline aluminosilicate zeolites; Isomorphous compounds thereof
- B01J29/18—Crystalline aluminosilicate zeolites; Isomorphous compounds thereof of the mordenite type
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
- C07C6/00—Preparation of hydrocarbons from hydrocarbons containing a different number of carbon atoms by redistribution reactions
- C07C6/08—Preparation of hydrocarbons from hydrocarbons containing a different number of carbon atoms by redistribution reactions by conversion at a saturated carbon-to-carbon bond
- C07C6/12—Preparation of hydrocarbons from hydrocarbons containing a different number of carbon atoms by redistribution reactions by conversion at a saturated carbon-to-carbon bond of exclusively hydrocarbons containing a six-membered aromatic ring
- C07C6/126—Preparation of hydrocarbons from hydrocarbons containing a different number of carbon atoms by redistribution reactions by conversion at a saturated carbon-to-carbon bond of exclusively hydrocarbons containing a six-membered aromatic ring of more than one hydrocarbon
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
- B01J—CHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
- B01J2229/00—Aspects of molecular sieve catalysts not covered by B01J29/00
- B01J2229/10—After treatment, characterised by the effect to be obtained
- B01J2229/16—After treatment, characterised by the effect to be obtained to increase the Si/Al ratio; Dealumination
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
- C07C2521/00—Catalysts comprising the elements, oxides or hydroxides of magnesium, boron, aluminium, carbon, silicon, titanium, zirconium or hafnium
- C07C2521/06—Silicon, titanium, zirconium or hafnium; Oxides or hydroxides thereof
- C07C2521/08—Silica
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
- C07C2529/00—Catalysts comprising molecular sieves
- C07C2529/04—Catalysts comprising molecular sieves having base-exchange properties, e.g. crystalline zeolites, pillared clays
- C07C2529/06—Crystalline aluminosilicate zeolites; Isomorphous compounds thereof
- C07C2529/18—Crystalline aluminosilicate zeolites; Isomorphous compounds thereof of the mordenite type
- C07C2529/20—Crystalline aluminosilicate zeolites; Isomorphous compounds thereof of the mordenite type containing iron group metals, noble metals or copper
- C07C2529/22—Noble metals
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Catalysts (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
- Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)
Description
本発明は、エチル置換芳香族炭化水素類を含有するC9混合アルキル芳香族炭化水素原料油を、触媒によるトランスアルキル化/不均化によりトルエン及び/又はキシレン含量に富んだ生成物に転化する、改良された方法に関する。より詳細には、本発明は、選択的に脱エチル化する金属担持モルデナイト触媒を用いて、トランスアルキル化反応条件下で芳香族性又はメチル基を損失することなく、ベンゼンと実質的に無視し得ない量の環エチル基を含むC9芳香族供給原料とのトランスアルキル化によるトルエン及び/又はキシレン類の製造に関する。
発明の背景
アルキル芳香族炭化水素類をトランスアルキル化及び不均化して高価値の特定の単一環状芳香族炭化水素生成物を生成することは、石油精製及び石油化学工業では重要なプロセスである。不均化及びトランスアルキル化は、2つの芳香環化合物の間でアルキル基を交換し得る周知の反応である。このような反応は、典型的にはメチル基の交換、例えば、トルエンを不均化してベンゼン及びキシレン類を製造すること、又はトルエンとトリメチルベンゼンとの間のトランスアルキル化反応によりキシレン類を製造することを含んでいる。これに関して、反応の実施において、芳香環の損失がなく且つ所望のメチル基を保持されることが非常に望ましい。主にC6〜C8範囲の生成物を生成するトルエンの不均化には、所定の触媒(ZSM−5ゼオライト等)を、金属助触媒を使用したり水素を添加したりすることなく利用できる。C9以上の芳香族炭化水素分子が関与するトランスアルキル化反応の場合には、ゼオライトZSM−5よりも大きな細孔構造のゼオライトが利用され、一般的に、金属助触媒を添加し、且つ水素を一緒に供給して触媒の失活を阻止するとともに、許容される触媒寿命を維持する必要がある。
最近、ガソリン中のベンゼン含量を減少する方法の開発が注目されている。その結果、アルキル置換芳香族炭化水素類とベンゼンとのトランスアルキル化反応、とりわけC9及び(必要に応じてC10)芳香族炭化水素供給原料の反応を実施して、価値の高いキシレン及びトルエンを製造することが注目されている。C9芳香族を多く含有する供給原料、若しくは、C9芳香族100%から成る供給原料を用いてキシレン及びトルエン生成物を高収率で製造できる方法がより望ましいであろう。このようなC9高含量供給原料のトランスアルキル化は、いままで、C9芳香族炭化水素類を主に含んでなる供給原料を使用するときに触媒が急速に失活することから経済的でなかった。これは、芳香環上のエチル以上のアルキル側鎖の濃度、具体的には、C9供給原料中のエチルトルエン成分によるところが大きいと思われる。これらの基は、縮合反応に関与して、コークスの前駆体である多核芳香族炭化水素を生じる傾向が大きい。さらに、C9供給原料のトランスアルキル化により、一般的に、所望のキシレン類とともに実質的に無視し得ない量のC10 +副生成物が生成した。望ましくないC10 +生成物の濃度を低いレベルに維持しながら、高C9含量供給原料から実質的に無視し得ない量のキシレンとトルエンを製造することが非常に有利である。適度に脱アルミニウム化したパラジウム担持モルデナイト触媒を用いた本発明の方法は、この要件を満たすように構成されている。
トランスアルキル化を含む種々の炭化水素処理反応にパラジウム担持モルデナイト触媒を使用することは当該技術分野において公知であるが、適度に脱アルミニウム化したパラジウム担持モルデナイト触媒を、本発明で意図されているような条件等のトランスアルキル化反応条件下で芳香環からエチル及びそれよりも高級なアルキル基を選択的に水素化脱アルキル化するのに適用することは、示唆も教示もされていない。例えば、米国特許第4,489,216号(譲受人:Lewis)には、アルケン類の異性化及び芳香族炭化水素類の不均化及びトランスアルキル化にも使用される触媒が記載されている。この特許では、Si/Al原子比5〜10のモルデナイトに典型的には2重量%のレベルまでパラジウムを担持したものを使用することが記載されている。この開示の主要な態様は、この触媒を使用前に1200〜1500°Fの温度で優先的にか焼して、ブレンステッド酸部位を実質的に除去し且つルイス酸部位を最大化することである。この処理は、アルケンの異性化活性のために重要であるとされており、且つあるとしてもか焼の触媒のトランスアルキル化活性に及ぼす影響が説明されておらず、ましてや、トランスアルキル化反応条件下でのC9芳香族炭化水素供給原料中のエチル基の水素化脱アルキル化における触媒の活性に及ぼすか焼の影響については説明されていない。さらに、多量のエチルを置換基として含むC9芳香族炭化水素供給原料のトランスアルキル化における触媒の性能に対するモルデナイトの適度の脱アルミニウム化の影響についても、明確に開示されていない。
チェコスロバキア国特許第CS235566号(譲受人:Novansky及びJudec)は、モルデナイト40%と、アルミナ60%と、パラジウム0.5%とを含んでなる、メチルベンゼン類のトランスアルキル化、高級アルキルベンゼン類の水素化脱アルキル化及び非芳香族炭化水素類の水素化分解用触媒を記載している。この特許は、高級芳香族化合物を水素化脱アルキル化、例えば、エチルトルエンを水素化脱アルキル化してトルエンを製造後、トリメチルベンゼン類と反応させてキシレン類を製造する可能性を記載しているが、パラジウム金属をゼオライトに担持する前に適度に脱アルミニウム化したモルデナイトを調製することが重要であることについては、認識していないと思われる。本特許の触媒を調製及び試験すること試みたが、C9芳香族炭化水素供給原料におけるエチル基の水素化脱アルキル化に使用するに実用的に十分な活性、選択性及び安定性を有する触媒は得られなかった。実際に、本特許自体には、特許の実施例のいずれにも長期触媒性能が記載されていない。
最後に、Bawa等(Erdol und Kohle、Erdgas、Petrochem、1993、46[1]:11)の論文には、トルエンをトリメチルベンゼンでトランスアルキル化するのに、Hモルデナイトに0.1%パラジウムを担持して含んでなる触媒を使用することを記載している。しかしながら、エチルトルエン類を含む工業用C9供給原料を用いたトルエンのトランスアルキル化については何の説明もない。したがって、このようなトランスアルキル化反応における水素化脱エチル化の重要性については認識していない。また、トランスアルキル化反応用触媒の性能を向上するのに適度の脱アルミニウム化が重要であることについても説明がなされていない。
したがって、エチル又はそれより高級なアルキル基で置換されたC9芳香族炭化水素供給成分を多量に含有する芳香族炭化水素供給原料を使用しながら、安定な操作において(コーキング及び触媒失活の最小化)、低い付随水素消費量で、トルエン及び/又はキシレンを高収率で得ることができる接触トランスアルキル化法を開発することは、当業者にとっては非常に有利であろう。このような方法の場合、トルエン及び/又はキシレンをより高い収量値で製造するのに使用できる芳香族炭化水素供給原料の範囲は、従来可能であったよりも実質的に広いであろう。
発明の簡単な説明
適度に脱アルミニウム化したパラジウム担持モルデナイト触媒は、ベンゼン及び実質的に無視し得ない量のC9エチル及びそれよりも高級なアルキル置換C9芳香族炭化水素類(メチル置換成分)を含有する混合アルキル芳香族炭化水素供給原料のトランスアルキル化/不均化に用いたときには、供給原料における芳香族性の損失又は有用なメチル基の損失を生じることなく、芳香族環からのエチル及びそれよりも高級なアルキル基の水素化脱アルキル化に非常に選択性があることが判明した。Si/Al比が約12〜30の範囲にあるこれらの適度に脱アルミニウム化したモルデナイト触媒により、環置換エチル基を有する20重量%以上のC9芳香族炭化水素を含有する混合アルキル芳香族炭化水素供給原料のトランスアルキル化において、トルエン及び/又はキシレンが高収率で得られる。メチル置換基の切断及び/又は芳香族炭化水素構造の水素添加分解と比較して、これらの触媒がエチル及びそれよりも高級なアルキル基の水素化脱アルキル化について特異な選択性を示すので、プロセスにおいて費用のかかる水素の消費量が最小限に抑えられる。さらに、環置換エチル基の水素化脱アルキル化に関しての適度に脱アルミニウム化したパラジウム担持モルデナイト触媒の高活性及び選択性が、コークスの前駆体の水素添加分解における明らかな活性と相まって、他の金属担持モルデナイト触媒よりも、触媒寿命が延びる。
したがって、本発明によれば、エチル又はそれよりも高級なアルキル基で置換したC9芳香族化合物を少なくとも約20モル%含有する混合芳香族炭化水素原料を、原料よりもトルエン含量及び/又はキシレン含量が高く且つ原料よりもC9芳香族炭化水素含量が低い芳香族炭化水素生成物に転化する方法であって、前記方法が、反応帯域において、前記原料と、触媒的に効果的な量の、Si/Al比約12〜30の脱アルミニウム化モルデナイトにパラジウムを担持して含んでなる触媒とを、水素の存在下前記原料を前記生成物に転化するための温度及び圧力条件下で接触させる工程と、前記反応帯域から前記生成物を回収する工程と、を含んでなる方法が提供される。本発明の別の態様によれば、使用される混合芳香族炭化水素原料は、ベンゼン含量が約50重量%(58.6モル%)を超え、接触炭化水素転化を実施してトルエン含量が高い生成物を選択的に得る。最後に、本発明の方法では、添加した非酸性、例えば、シリカバインダーを用いた適度に脱アルミニウム化したパラジウム担持モルデナイト触媒を使用することも意図される。シリカバインダーを使用することにより、本発明の炭化水素転化反応におけるその活性及び選択性を減少させることなく取扱い特性を高めた触媒が提供される。
発明の説明
本発明は、部分的には、触媒金属、ゼオライト担体、ゼオライト/金属の組み合わせを適当に選択して、芳香族環の損失又は有益なメチル基の損失を生じることなく、芳香族環からエチル及びそれより高級なアルキル基の水素化脱アルキル化についての選択性が非常に高い、トランスアルキル化/不均化触媒を誘導することができるという知見によるものである。選択的水素化脱アルキル化は、環からエチル基を切断してエタンを生成するが、芳香環からのメチル基の切断又は切断エチル基の水素添加分解を介して生じるメタンの量は少ない。本発明によれば、この作用について最も選択性が高い金属は、パラジウムである。パラジウムは、モルデナイトゼオライトに添加して酸機能とメタル機能の両方を有する触媒を形成する。モルデナイトゼオライトの種類及び性質も、本発明の方法の特徴である高選択性水素化脱アルキル化活性を得るのに重要である。これに関して、本発明によるモルデナイトゼオライトの最良の機能を得るには、最適なSi/Al比範囲があることが判明した。ゼオライトにおけるSi/Al比を増加することにより酸性点数が減少し、したがって、総触媒活性が減少するので、ゼオライトを過度に脱アルミニウム化しないように注意が必要である。一方、モルデナイトをあるレベルで脱アルミニウム化すると、触媒選択性及び寿命の両面で好ましい性能が生じる。本発明によれば、Si/Al比が12〜30であると最適な結果が得られ、Si/Al比15〜25の脱アルミニウム化モルデナイトが好ましいことが判明した。最も好ましくは、上記Si/Al比では、実質的に骨格外構造アルミナを含まず、脱アルミニウム化モルデナイトの調製において除去される(下記参照)。
触媒金属またメタル機能は、水素の存在下で触媒寿命を維持すると同時に、脱アルキル化フラグメントのメタンへの水素添加分解がなく、芳香環構造の損失がなく、又はメチル基の損失なしに高水素化脱エチル化活性を提供するのに必須である。本発明によれば、パラジウムは、最も顕著に且つ予想外に、これらの課題を同時に達成するのに類がないほど効果的である。Pt、Rh、Ru、Ni、Re等の他の金属は、効果が小さく、とりわけ水素化脱アルキル化においてもっと選択性が小さく、一般的に望ましくなく且つ過剰の水素添加分解活性を有する。適当には、パラジウムを、本発明の方法において、モルデナイトの重量に対して約0.3〜約2.0重量%の濃度で用い、約1%のパラジウムの担持が、高価な金属を過剰に使用することなく長期触媒寿命を得るのに最適である。しかしながら、ゼオライトへのパラジウム金属の絶対添加量は、温度、水素圧、供給原料における水素/炭化水素比及び空間速度等の処理条件にある程度依存する。一般的に、パラジウムの担持量が低い(約0.25重量%以下)と、工業的に重要な操作条件下で触媒活性及び水素化脱アルキル化活性を維持するのに不十分であることが判明した。
本発明の別の好ましい実施態様では、適度に脱アルミニウム化したパラジウム担持モルデナイト触媒を、シリカ又はジルコニア等の非酸性バインダーと混ぜて、触媒の破壊強度及び他の取扱い特性を高める。これに関して、シリカバインダーを使用するのが特に有利であり、且つアルミナ等の他の一般的なバインダーとは対照的に、シリカバインダーは、トランスアルキル化/不均化反応における触媒の触媒活性又は長期安定性に悪影響を及ぼさない点で好ましい。シリカバインダーの使用量又は使用割合は、完成触媒(パラジウム担持モルデナイト+シリカバインダー)の約10〜約50重量%が適当であり、完成触媒の約25〜約35%が好ましい。本発明の方法における最適な結果は、シリカバインダー含量が約30%のときに得られ、このバインダー濃度は、触媒性能の観点から最も好ましい。
触媒の調製
触媒のモルデナイトゼオライト成分は、脱アルミニウム化モルデナイトの通常の製造方法により製造できる。但し、本発明に欠くことのできないSi/Al比(Si/Al比約12〜30)内に脱アルミニウム化の程度を制御するように注意を払わなければならない。高温でスチーム処理した後、スチーム処理したモルデナイトを酸洗浄することにより脱アルミニウム化を実施することが、最も適当且つ好ましい。
スチーム処理工程では、アルミニウムを骨格構造から除去するが、固体内に保持されて、骨格外アルミニウムと称されるものを形成する。ゼオライトと関連する酸性度は、四面体的に配位した構造に保持されるアルミニウムの量に関連する。骨格外アルミニウムは、ある場合には十分な濃度で存在して、モルデナイトの細孔構造内の酸性点へのアクセスを制限することがあるか、望ましくないか再現するのが困難である付加的で且つ異なる酸性度を提供することがある。続いて酸洗浄する目的は、これらの骨格外のアルミニウム種を溶解除去することである。最終的な脱アルミニウム化ゼオライトは、開口細孔構造を含み、吸蔵細孔を実質的に含まない。より多くの開口多孔網状構造を形成することにより、触媒は、非脱アルミニウム化ゼオライトよりも長寿命を有する。
続いて脱アルミニウム化される市販の原料モルデナイトのSi/Al原子比は、約6/1〜10/1で異なっていてもよい。続いて脱アルミニウム化された適当な市販のモルデナイト源(及び以下の実施例で利用される)は、東ソー株式会社製640HOAモルデナイトである。この材料は、酸(H+)型である交換可能なカチオンからなり、Si/Al比が約9である。典型的な脱アルミニウム化法では、一定量のモルデナイト粉末をフリットを入れた石英管に充填して粉末を保持し、そしてこの管を電気抵抗により加熱するスプリット管炉に配置する。空気を、充填管を介してアップフローで通過させ、ゼオライト粉末を、流通空気中、約150℃で2時間加熱した後、約400℃で約2時間加熱する。次ぎに、流通空気流をスチームで飽和する工程と、この流れをゼオライトに対して約400℃で約10分間通過させる工程とからなるスチーム処理に、ゼオライトを付する。この工程に付する時間は重要ではないが、このプロセスは、キャリアガスのスチーム含量に影響される。このスチーム処理を行った後、スチーム処理したモルデナイトを、硝酸溶液、典型的には0.5〜1.0モル濃度に添加し、約2時間連続的に攪拌する。ここでも、酸洗浄時間は重要ではないが、好ましくは、ゼオライトチャンネル内から全ての骨格外構造を除去するのに十分な時間である。モルデナイト骨格構造から四面体的に配位したアルミニウムをさらに一部分除去することは、この酸洗浄工程中に行うことができる。しかしながら、主要な効果は、骨格外構造アルミニウムを除去することである。骨格外構造アルミニウムの除去は、本発明の重要且つ好ましい態様である。骨格外構造アルミニウムの許容できる除去基準は、27Al固体NMR分析に基づいている。このNMR分析では、ゼオライト内には、顕著なレベルの八面体(非骨格構造)アルミニウムはないことがわかる。この酸処理材料を、濾過し、蒸留水で中性pHまで洗浄する。この脱アルミニウムモルデナイトは、最も好ましくは、高周波誘導結合プラズマ(ICP)分析により求めた最終Si/Al比が約16であり、且つ実質的に全てのアルミニウムイオンがゼオライト骨格構造に四面体的に配位していることにより特徴付けられる。Si/Al比を16未満、例えば、約12に減少することが望ましい場合には、これは、スチーム処理プロセス中にモルデナイトを通過させる気流のスチーム含量を減少させることにより達成できる。Si/Al比を16超、例えば30、に増加することが望ましいのであれば、これは、洗浄工程中に、より高濃度の硝酸(約2〜3モル濃度まで)を使用することにより達成できる。
パラジウムは、イオン交換法により、脱アルミニウム化ゼオライトに最も効果的に導入されるが、含浸法を含む他の通常の金属担持法も適用できる。イオン交換によりパラジウムを担持したモルデナイトは、典型的にはプロトン化又は(ブレンステッド)酸型である。これは、スチーム処理及び酸洗浄処理により当然このようになる。脱アルミニウム化モルデナイトは、他の交換可能カチオン、例えば、Na+、NH4 +又はその他の金属カチオンを含有しても、パラジウムを用いたイオン交換法の過程に顕著に影響することはない。しかしながら、最終的なゼオライトは、主にトランスアルキル化活性に最も有効であるブレンステッド酸型であるのが好ましい。このゼオライトを、適当なパラジウム塩の水溶液、例えば、所望の金属を担持するに十分な量、例えば、完全交換が達成されると仮定してモルデナイトにパラジウムを1%担持するのに十分な量のPd(NH3)4(NO3)2の0.001M溶液と接触させる。これに関して、パラジウムカチオンがモルデナイト交換サイトに高親和性を有している場合、典型的には、実質的に全ての有効パラジウムをゼオライトに組み込むには単一交換で十分であることが判明した。脱アルミニウム化モルデナイトとパラジウム溶液とを含んでなる得られたスラリーを、次ぎに約95℃で約4時間加熱して交換を完了する。所望ならば、交換は、周囲温度より低温で、パラジウムカチオンを骨格構造に完全に交換するためにより長い交換時間で実施できる。交換後、パラジウム/脱アルミニウム化モルデナイトを濾過し、蒸留水又は脱イオン水で中性pHまで洗浄し、オーブン中約100℃で12〜24時間乾燥する。乾燥後、金属をゼオライトに担持したものを、分析、例えば、ICP分析により確認しなければならない。
本発明の炭化水素転化プロセスを使用する前に、パラジウム塩を担持したモルデナイトを、か焼工程に付して、パラジウムカチオンに結合したパラジウム塩対イオン(例えば、Pd(NH3)4(NO3)2の場合、アミンリガンド)を酸化及び除去する。か焼に用いる温度は、効率的な方法で酸化及び対イオン除去を行うのに十分であるが、ブレンステッド酸部位を除去しゼオライトマトリックスにルイス酸部位を形成するには十分ではない温度である。これに関して、約500℃を超えるか焼温度は回避しなければならず、約340℃〜500℃の範囲の温度が最も適当である。か焼は、典型的には、流通酸素含有又は非還元性ガス、例えば、空気を、所望のか焼温度で、約2〜6時間、パラジウム塩担持ゼオライト上に通すことにより実施する。
上記で指摘したように、本発明の別の好ましい実施態様では、適度に脱アルミニウム化したパラジウム担持モルデナイトをシリカバインダーと複合又は組み合わせて使用して、高まった破壊強度取扱い特性を提供する。上記した適度に脱アルミニウム化したモルデナイトを用いたシリカバインダーを含有する本発明による触媒を調製するのに極めて適当な方法は、以下の一連の工程を含んでなる:
(a)脱アルミニウム化モルデナイトを予備か焼して、モルデナイト原料から脱アルミニウム化法に使用した残留酸等の水及び不純物を除去する。この予備か焼は、段階温度分布を用いて、GHSV100hr-1の空気雰囲気下、ロータリーキルンで実施するのが適当である。段階温度分布を提供するには、モルデナイトをまず約150℃に加熱し、約2時間保持した後、約500℃に加熱し、さらに2〜4時間保持する。
(b)次ぎに、予備か焼したモルデナイト(冷却後)を、シリカバインダー及び水と混ぜ、混合又は混練して、シリカバインダーをモルデナイトと均質混合することにより、押出可能材料を形成する。この工程のために、シリカバインダーは、シリカゾル、例えば、ST−40(日産化学工業株式会社製)、とケイ酸(和光純薬化学工業株式会社製等)とを混合することによりあらかじめ調製する。ここで、シリカの使用量は、最終触媒生成物において所望のシリカ/モルデナイト比、例えば、最終触媒においてシリカ10〜50重量%とするのに十分なものでなければならない。
(c)シリカ/モルデナイト複合体混合物を、例えば直径0.8mmの押出機を用いて押出し、直ちに約120℃で約3時間乾燥し、その時に乾燥押出材を適当な長さに切断し、例えば355〜1,000μm篩いにより篩い分けする。
(d)次ぎに、篩い分けした押出物を、例えばロータリキルンで、GHSV200hr-1の空気雰囲気下、段階的にか焼する。この段階的か焼では、まず150℃に加熱し、1.5時間保持した後、550℃までゆっくりと加熱し、約6.5時間保持する。
(e)冷却後、か焼押出物を、濃厚アンモニウム水溶液と、室温(約25℃)で約4時間接触させることにより、アンモニウムイオン交換する。その後、押出物を、濾過し、アルゴン又は窒素等の不活性ガス雰囲気下、約120℃で約12時間乾燥する。
(f)アンモニウム型押出物を、次ぎに、パラジウム塩水溶液、例えば0.001M Pd(NH3)4(NO3)2を、イオン交換条件下、室温で約40〜48時間接触させて、ゼオライトに所望量のパラジウム(塩型)を担持する。その後、押出物を濾過により回収し、減圧下で約1時間乾燥後、約25℃で12〜24時間さらに乾燥する。
(g)次ぎに、パラジウム交換押出物を、空気雰囲気下段階的にか焼することにより、温度を150℃に上昇し、150℃で2時間保持した後、500℃に上昇させ、さらに2.5時間保持する。
本発明の方法に有用な触媒を調製する段階的操作(本発明の別の態様を構成する操作)を用いて、本発明の方法において使用される触媒に特徴的な選択的脱エチル化活性及び優れたトランスアルキル化活性を示す、高破壊強度及び丈夫な取扱い特性を有する触媒を調製することができる。
芳香族炭化水素原料
本発明の方法に用いられる芳香族炭化水素原料又は反応材源は、主に単環C6〜C12芳香族炭化水素類から構成され、且つエチル又はそれよりも高級なアルキル基、例えばn−プロピル又はイソプロピルで置換したC9芳香族化合物を少なくとも約20モル%含有する、通常製油所又は化学プラントで得られるいずれかの混合芳香族炭化水素原料であることができる。芳香族炭化水素原料は、エチル置換基を有するC9芳香族化合物を少なくとも20モル%含有するのが好ましく、エチルトルエン約20〜約50モル%を含有する供給原料が最も好ましい。混合芳香族炭化水素供給原料の残部は、トルエン及びキシレン(通常、少量で存在する)、ベンゼン、エチルベンゼン及びトリメチルベンゼン類を含む多種多様な芳香族炭化水素成分を含んでなることができる。エチル又はそれよりも高級なアルキル置換基を有するC9芳香族化合物には、エチルトルエン及びイソプロピル並びにn−プロピルベンゼン類などがある。さらに、芳香族炭化水素供給原料は、ジイソプロピルベンゼン類、テトラメチルベンゼン類、ジエチルベンゼン類、プロピルブチルベンゼン類、トリエチルベンゼン類及びトリ−n−プロピルベンゼン類を含む少量のC10+芳香族炭化水素類を含有することができる。本発明の方法に極めて適した芳香族炭化水素供給原料は、典型的には、以下で述べる多数の実験例で利用した下表1に示す組成物を有する蒸留留分を含む接触改質生成物の蒸留から得られるものである。供給原料は、エチルトルエン類の他に、無視し得ない量のn−プロピル及びイソプロピルベンゼン類を含有している。
本発明の方法の反応器生成物中における所望のトルエン及び/又はキシレン類の割合を最適化するために、ベンゼン濃度を変化できる芳香族炭化水素供給原料を用いることが望ましい。供給原料中のベンゼン濃度は、メチル置換基の芳香環に対する合計比が所望の生成物と同じであるように選択する。即ち、トルエンの最大生成量については、供給成分比は、有効置換メチル基の総数が単芳香環の総数に等しいように選択すべきである。キシレンを最大量得るには、有効メチル基:芳香環比は2:1でなければならない。したがって、本発明の好ましい態様においては、上記したようなもの等のC9供給原料を用いたトルエンの製造は、ベンゼンを少なくとも50モル%使用することにより最適化され、約50〜約85モル%の範囲のベンゼン含量が好ましい。この同様のC9供給原料の場合、キシレンの生産量を最大にするために、ベンゼン含量が10〜15モル%しかない供給原料が好ましい。一方、トリメチルベンゼン類しか含有しないC9供給原料源では、トルエンの生成量は、ベンゼン67モル%を含有する供給原料を用いたときに最大となり、キシレンの生成量は、ベンゼン33モル%を含有する供給原料を用いたときに最大となるであろう。
トランスアルキル化/不均化法
本発明の芳香族炭化水素転化反応は、芳香族炭化水素原料をパラジウム担持適度脱アルミニウム化モルデナイト触媒とトランスアルキル化/不均化反応条件下で接触して、原料よりもトルエン及び/又はキシレン類含量が高い生成物を得る、いずれかの通常の方法で実施可能である。バッチ法及び連続反応法の両方を、このような方法で通常使用する反応器構成で用いてよい。好ましくは、反応は、固定床、スラリー床又は流動床反応器構成を用いて連続的に実施する。本発明の一つの具体的実施態様では、パラジウム担持適度脱アルミニウム化触媒を、管状反応器の反応帯域における固定床に配置し、混合芳香族炭化水素供給原料+添加水素を均質混合物で、反応帯域をアップフロー又はダウンフローで通過させる。反応帯域における供給原料と触媒の接触は、エチル及びそれよりも高級なアルキル置換基を選択的に脱アルキル化すると同時に、残存及び得られた芳香族炭化水素成分のトランスアルキル化及び/又は不均化を行ってトルエン及び/又はキシレン類濃度が高い生成物が得られる温度及び圧力でおこなってよい。典型的には、液相又は気相における供給原料を、反応帯域における触媒と、約340℃〜約460℃の温度で接触させる。接触温度は、375℃〜425℃の範囲が好ましい。
反応帯域で用いる圧力は、芳香族炭化水素供給原料の組成、反応温度及び液相又は気相接触が必要かどうかに応じて広範囲で異なってよい。適当な反応帯域圧力は、約100psig〜約1000psigの範囲であり、250psig〜750psigの圧力が好ましい。この圧力は、供給反応剤に添加する水素の存在によって実質的に加えられ、炭化水素1モル当たり水素約1〜約6モルとする。この量の水素は、脱エチル化反応における反応剤源としてだけでなく、触媒機能を安定化する役割を果たす。本発明の好ましい一態様では、未反応水素を、反応生成物から回収し、反応にリサイクルして水素消費量を減少させる。
本発明の方法は、好ましい固定床反応器を用いた連続法で実施するときには、広範囲な反応剤空間速度で行うことができる。選択される空間速度は、選択される供給原料/触媒比、反応温度、反応圧力及び反応器並びに触媒床の設計を含む種々の因子に依存する。一般的に、連続固定床反応法では、重量毎時空間速度(WHSV)、即ち、反応剤重量/触媒重量/時間を、約1〜約10に保持する。WHSVは、好ましくは2〜6の範囲である。
反応完了後、トルエン及び/又はキシレン濃度が高まった生成物を、例えば、水素及び望ましくない重質最終産物(もしあれば)から、分別蒸留により回収し、回収生成物における種々の成分を、通常の分離法を用いてさらに単離できる。触媒自体を、粒状又は不均一触媒について当該技術分野において使用される通常の形態で反応帯域に添加してよい。触媒は、顆粒の形態、例えば、タイラー標準ふるい10〜60メッシュの形態でもよく、又は触媒を、ペレット、環、タブレット又は押出物、例えば、シリカバインダーを用いるときに形成するもの、の形態で添加してもよい。触媒を反応帯域に装填した後、高温水素処理して、還元又は金属の形態で存在する全てのパラジウム金属を確保するのが適当である。典型的には、この水素処理は、水素を、触媒上(GHSV1000〜5000)を、約350℃〜約500℃の温度で、約1〜10時間通過することにより実施する。好ましくは、触媒を、375℃〜450℃で2〜5時間水素処理してから、芳香族炭化水素供給原料を導入する。
本発明の方法の典型的な操作では、トルエン収率40%及びキシレン類収率20%を、エチルトルエン転化率約90〜約95%の範囲で、供給反応剤に最初に存在する芳香族炭化水素を95%超に保持しながら達成できる。さらに、メチル基の保持率が極めて高く(損失率5%未満)、触媒は、他の金属担持モルデナイト触媒で得られるよりも安定な動作を示す。
本発明による触媒と本発明によらない触媒及び条件を用いた比較例の両方について、エチル置換基を有するC9芳香族炭化水素類に富む混合芳香族炭化水素供給物のトランスアルキル化についての実験方法のいくつかの具体例を、以下で説明する。
一般的操作
A.供給原料源及び組成
以下の実施例のほとんどで用いられるC9芳香族炭化水素反応剤は、上記表1に記載の組成を有する。この供給原料組成は、約150℃超の沸点を有する留分である、接触改質生成物の分別蒸留から得られる組成の典型である。多数の例における通常のトランスアルキル化条件をシュミレートするために、このC9供給原料を、ベンゼンと、ベンゼン:C9芳香族炭化水素重量比=1:2で混合した。加速条件下で触媒の活性低下を試験する実施例では、ベンゼン未添加のC9供給原料を使用した。さらに、高選択性でのトルエン生成物の製造における本発明の方法を評価する他の実施例では、C9芳香族炭化水素供給原料の他に、ベンゼンを約30重量%〜約85重量%の含量で用いた。
B.触媒調製
触媒成分として実施例において用いたモルデナイトゼオライトは、酸(H+)型において交換可能なカチオンを有し且つ非脱アルミニウム化(Si/Al比約9)形態である、640HOAモルデナイト(東ソー株式会社製)であった。本発明による実施例では、640HOAモルデナイトを、以下の方法による脱アルミニウム化に付した:640HOAモルデナイト粉末約100gを、フリットを入れた内径1インチの石英管に充填して粉末を保持し、そしてこの管を電気抵抗により加熱するスプリット管炉に配置する。空気を、充填管を介してアップフローにて100cc/分の流量で通過させる。ゼオライト粉末を、流通空気中、150℃で2時間加熱後、400℃で1時間加熱する。次ぎに、ゼオライトを、流通空気流をスチームで飽和する工程とこの流れを400℃で10分間ゼオライト上を通過させる工程とからなるスチーム処理に付する。このスチーム処理後、スチーム処理したモルデナイトを、硝酸溶液(0.5〜1.0モル濃度)に添加し、約95℃で約2時間連続的に攪拌する。
次ぎに、パラジウム金属を、モルデナイト(上記したようにして脱アルミニウム化したモルデナイト又は非脱アルミニウム化モルデナイト(比較例))上に、以下の方法により付着させた:パラジウム塩を蒸留水に溶解することによりPd(NH3)4(NO3)2の0.001M溶液を調製し、モルデナイトのSi/Al比に応じて0.001Mパラジウム溶液400〜1600mlを、磁気攪拌棒を備えたビーカに入れたモルデナイト10gに添加した。次ぎに、モルデナイトを0.001Mパラジウム溶液に添加して得たスラリーを、95℃で約4時間加熱して、イオン交換によるモルデナイトへのパラジウム塩の含浸を完了した。この交換後、パラジウム/モルデナイトを濾過し、蒸留水又は脱イオン水で中性pHまで洗浄し、100℃のオーブンで一晩乾燥した。ICP分析により、ゼオライトに担持された金属は、約1重量%であることが分かった。モルデナイトへの他のパラジウム金属の担持は、上記したのと同様の方法及び同濃度のパラジウム塩水溶液を用いて行った。この際、総溶液量は、必要パラジウム量とする量に調整した。
大多数の実験について、パラジウム/モルデナイト触媒を、バインダー又は他の添加物の不存在下におけるトランスアルキル化について評価した。後述の実施例では、主にシリカバインダーを用いた触媒の調製を説明する。まず、パラジウム/モルデナイト粉末を乳鉢と乳棒で粉砕し、粉砕された粉末を、型に入れ、加圧して平タブレットを製造した。次ぎに、このタブレットを、破壊してメッシュサイズが40〜60(タイラー)である顆粒状物質を製造する。この時点で、触媒をか焼工程に付して、パラジウムカチオンに結合したアミンリガンドを酸化除去する。この工程は、触媒反応器の外でおこなってもよいし、反応器内で実施してもよい。か焼は、典型的には、340〜500℃、流通空気、空間速度(GHSV)100〜200、2〜6時間の条件で実施する。もし触媒反応器に触媒がないならば、触媒を反応器に新たに装填した後、水素を流しながら(GHSV=3000〜6000)、400℃で2〜6時間還元工程に付する。
C.反応操作
試験反応器の一次成分には、芳香族炭化水素供給原料を反応器に正確に排出するためのピストンポンプと;水素等のガス状試薬を排出するためのマスフローコントローラと;管状固定床反応器(内径1/2”、容量触媒5g以下)と;触媒床を加熱するスプリット管炉と;背圧レギュレータと;生成物のオンラインガスクロマトグラフィー検出器と、を含んでなる。典型的には、か焼触媒1〜2gを反応器に装填した後、ガラスビーズを触媒床上に装填して、余熱部を形成することにより、液状供給原料が触媒に到達する前に確実に気相化させる。芳香族炭化水素供給原料+水素を、触媒床を通ってダウンフローにて通過させる。触媒試験を開始する前に、触媒を、流通水素(75〜200sccm)中、400℃で2時間予備処理する。パラジウム種の還元を生じるこの前処理後、水素流量を調整し、芳香族炭化水素供給原料を触媒上に流す。条件と操作は個々の実験により異なるが、触媒性能の比較に使用される数多くの実験の典型的な操作条件は以下の通りである:
反応温度:400℃
触媒充填量:2g
供給原料:ベンゼン1重量部/C9芳香族炭化水素類供給原料(上記に記載)2重量部
芳香族炭化水素反応剤流量:3WHSV(重量毎時空間速度)
水素/炭化水素モル比:3
反応剤圧力:290psig
反応時間:6〜16時間(長期寿命試験を除く)
反応生成物を、オンラインGC分析により、典型的には2時間ごとに測定して、反応の進行及び触媒の活性低下について監視した。信頼できる標準による保持時間により同定されたC10までの芳香族反応生成物を個々に測定した(全ての飽和成分はC1〜C6の範囲)。分析では、生成物を主に沸点により分離するので、生成物をC10成分、C11成分及びC12成分に分離できるが、C9よりも高級な芳香族炭化水素生成物(C10 +)は、分析レポートではまとめて示してある。全ての生成物について、続いての分析のために、重量基準からモル基準に換算する。
上記反応条件下で、良好な触媒は、典型的には16時間の試験期間中に良好な性能を維持し、重要な芳香族炭化水素成分(キシレン、トルエン)は実質的平衡濃度で存在することが判明した。このような触媒についての性能の差をさらに正確に説明するために、もっと極端な反応条件として、性能を熱力学ではなく速度支配とすることが必要であった。この場合、100%C9(ベンゼン無し)の供給原料を利用し、以下の条件下で反応を実施した:
触媒充填量:1g
反応温度:350℃
芳香族炭化水素反応剤流量:12WHSV
水素/炭化水素モル比:3
反応圧力:290psig
反応時間:16時間
反応の進行を、反応剤の転化(ベンゼン、トリメチルベンゼン類及びエチルトルエン類に分けた)並びに主要生成物であるトルエン、キシレン、C1〜C6軽質飽和炭化水素及びC10 +芳香族炭化水素の収率について監視した。
芳香族炭化水素供給原料Aの転化率は下式により定義される:
(供給原料Aのモル数−排出原料Aのモル数)/供給原料Aのモル数
生成物Bの収率は下式により定義される:
排出生成物Bのモル数/供給炭化水素の総モル数
軽質炭化水素の生成量により、選択的水素化脱アルキル化、とりわけ水素化脱エチル化における触媒の有効性が決まる。本発明に用いられる選択触媒により、高収量のエタン(モル基準;エタン収量は、環エチル置換基の最初の量に等しいであろう);低生成量のメタン;及び中程度の生成量のプロパン(芳香族炭化水素供給原料における初期プロピル置換基の量に等しい)が得られる。C2及びC3生成物が選択的水素化脱アルキル化反応により生成するかどうかを直接測定できないので、メチル、エチル及び総芳香族炭化水素の損失%は、次式の定義により求められる。
メチル基損失率=(供給メチル基のモル数−排出メチル基のモル数)/供給メチル基のモル数
エチル基損失率及び総芳香族炭化水素損失率は、同様にして計算される。C11及びC12生成物の部分の場合、各芳香族生成物上に3つのメチル基が存在し、したがって各C11芳香族炭化水素ごとに1つのエチル基及び各C12生成物ごとに1.5個のエチル基が存在すると仮定した。
したがって、例えば、エタン及びプロパンの生成量が大きいだけでなく芳香族炭化水素の損失が顕著である触媒は、本発明による触媒としては選択されない。これは、C2及びC3生成物は、芳香族炭化水素構造、とりわけベンゼンの水素添加分解及び水素化分解によっても生成することがあるからである。全ての場合において、メタン副生成物の生成は望ましくない。メタンは、脱メチル化によるか、芳香環の水素添加分解により、水素化脱アルキル化を介して誘導されるエチル及びプロピル基のいずれかの水素添加分解により生成することがある。芳香環メチル基の保持率>95%に加えて、メタンの生成量が低い(水素添加分解活性が低いことを意味する)のも、本発明の特徴である。
触媒性能の別の主要な面に、触媒寿命がある。工業用途では、経済的触媒性能にとって触媒寿命が長いことは、必須である。数時間〜数日にわたる実験での触媒の性能に基づいて、データを外挿し、寿命(反応温度を上昇させるか、触媒を再生することにより触媒活性を増加する必要のある時点)を予測することができる)。これに関して、活性低下パラメータαにより触媒性能を特徴付けるのが都合がよい。このパラメータは、転化率−時間のデータを下式に当てはめることにより計算できる:C=C0exp(−αt)(式中、Cは反応剤の時間tでの転化率であり、C0は初期転化率であり、αは各供給成分ごとに別個に求めることができる活性低下パラメータである)。良好な触媒では、各供給成分ごとのパラメータαが類似しており且つ低く、好ましくは0.01未満である。実際には、触媒によってはトランスアルキル化だけでなく水素添加分解によってもベンゼンを消費するので、パラメータは多少異なり、エチルトルエンの転化率は、選択的脱エチル化による転化率とトランスアルキル化による転化率をいっしょにしたものである。しかしながら、少なくともこれらのパラメータαができるだけ小さいことが必要である。
実施例1
Pd/脱アルミニウム化モルデナイト触媒のトランスアルキル化性能
本実施例では、本発明の一部であるPd/脱アルミニウム化モルデナイト触媒による典型的なトランスアルキル化反応条件下でのベンゼン/C9供給原料のトランスアルキル化を説明する。実験操作は、上記セクションCで説明した通りである。上記したようにして調製した脱アルミニウム化モルデナイト触媒のSi/Al原子比は、16であった。イオン交換によるパラジウム担持量は、1%であった。実験条件、生成物分布及び実験に関連する他の情報を、表2にまとめて示す。生成物は、高収率のキシレン及びトルエン、低C10 +生成量及びかなりの量のエタンにより特徴付けられる。エチルトルエンの高転化率及びエタンの高収率は、触媒が供給原料のエチルトルエン分を選択的に水素化脱エチル化して相当量のトルエンを生じ、これが生成物となるか、トリメチルベンゼン類(TMB)と反応してキシレンを生成する能力に関係ある。少量の生成メタンの存在、低水素消費量及び高芳香環保持率は、芳香環又は水素化脱エチル化により生成したエタンの水素添加分解が生じないことを示唆している。このことは、芳香環、又は過剰レベルの水素を消費しない経済的な方法に必要である。
実施例2
ベンゼン/C 9 トランスアルキル化用Pd/モルデナイト触媒系に関する好ましい適当な脱アルミニウム化レベルの実証
以下の実施例では、種々のSi/Al比、即ち、種々の脱アルミニウム化レベルの1%Pd/モルデナイトの性能を比較する。Si/Al比の異なる5種のモルデナイト試料に、イオン交換により1重量%Pdを担持し、C9供給原料によるベンゼンのトランスアルキル化で比較した。Si/Al比が9であるモルデナイト試料(触媒「A」)は、東ソー株式会社(640HOA)から入手し、このモルデナイトにさらなる処理をほどこすことなく使用した。Si/Al比14.2のモルデナイト試料(触媒「B」)は、飽和の16%であるスチーム濃度、400℃、60分の条件でステーミング後、95℃で2時間0.5M HNO3で酸洗浄することにより調製した。Si/Al比16のモルデナイト試料(触媒「C」)は、上記した方法、即ち、飽和100%であるスチーム濃度、400℃、10分の条件でスチーミング後、95℃で2時間0.5M HNO3で酸洗浄することにより調製した。Si/Al比27.6のモルデナイト試料(触媒「D」)は、飽和100%であるスチーム濃度、400℃、10分の条件でスチーミング後、95℃で2時間4M HNO3で酸洗浄することにより調製した。より高いSi/Al比40のモルデナイト試料(触媒「E」)は、飽和100%であるスチーム濃度、400℃、10分の条件でスチーミング後、95℃で2時間3M HClで酸洗浄することにより調製した。これらの試料にイオン交換によりPd1重量%を担持すること及び予備処理は、上記の方法で行った。
同量のPdを担持した種々のモルデナイト触媒の比較により、8〜16時間標準試験での差異は小さいが、数日にわたる試験では、触媒性能の面、特に触媒活性低下の面で相当な差異があることが判明した。このため、トランスアルキル化試験の条件を変更して、さらに十分に触媒へ負荷をかけ且つ触媒処方間の差異をより明確化するようにした。試験における主要な差は、より低い反応温度、より高速な空間速度及び100%C9供給原料を利用することである。これらの加速条件下での1%Pd/モルデナイト試料の比較を、表3に示す。これらのデータから、触媒活性の面及び所望の生成物であるキシレン及びトルエンの収率の面で、適度に脱アルミニウム化した触媒B、C及びD(Si/Al比が14〜28)が明らかに優れているのに対して、Si/Al比がこの範囲外であるモルデナイト触媒の性能が劣っていることが明らかである。
実施例3
ブレンステッド酸性よりもルイス酸性を優勢に含んでなるPd/モルデナイト触媒との比較
上記した米国特許第4,489,216号(譲受人:Lewis)は、パラジウムを担持したモルデナイトゼオライトを用いた芳香族炭化水素のトランスアルキル化用触媒を記載している。この特許では、この触媒を使用前に1200〜1500°Fの温度で優先的にか焼して、ブレンステッド酸部位を実質的に除去し且つルイス酸部位を最大化することを主に教示している。本発明において、ブレンステッド酸性がトランスアルキル化に重要であり、典型的な操作条件下でH+形態でゼオライトで容易に可能であることが判明した。本実施例では、実質的に全てのブレンステッド酸部位を除去し且つそれらをルイス酸部位に転化するために本発明の好ましい触媒配合物を1350°Fで処理することの効果を評価した。上記セクションCに記載した標準条件及び予備処理操作手順(上記した)を用いたベンゼン/C9トランスアルキル化を比較した結果を、表4にまとめて示す。ルイス特許(本発明の範囲外)に記載の操作手順では、活性がより低く、活性低下速度がより速く、トルエン及びキシレンの収率がより低い触媒が得られることが明らかである。
実施例4
他の特許技術との比較
上記したNovansky等による特許(チェコスロバキア国特許第235566B1号;1987)は、Pd0.5重量%を担持したモルデナイト40%とアルミナ60%とを含んでなる触媒を、芳香族炭化水素類のトランスアルキル化、水素化脱アルキル化及び水素化分解に使用することが記載されている。触媒を、上記特許の記載に準じて、非脱アルミニウム化モルデナイト(Si/Al=6)(Norton、100H)、市販のガンマアルミナ(VGL、La Roche)及びPd0.5%の含浸による添加を用いて調製した。予備処理(か焼処理及び還元)条件は、実施例1に利用したのと同様である。標準ベンゼン/C9供給原料のトランスアルキル化を、上記特許における条件を用いて実施した。結果を、表5にまとめて示す。本発明において利用した触媒及び条件では、Novansky等(本発明の範囲外;転化率が均一により低い、触媒の活性低下がより速い、所望のトルエン及びキシレンの収率がより低い)により記載されている従来技術よりも優れた結果が得られることが明らかである。これは、主に適度に脱アルミニウム化したモルデナイトの配合の向上によるものと思われる。
実施例5
さらなる従来技術との比較
上記文献(Bawa等;Erdol und Kohle−Erdgas、Petrochem;1993;46[1];11−13)にも、HモルデナイトにPd0.1%を担持して含んでなる触媒を用いてトルエンをトリメチルベンゼン類でトランスアルキル化する方法が記載されている。本発明の方法が工業供給原料、とりわけエチルトルエン類含有工業供給原料、によるベンゼンのトランスアルキル化に好ましいことを示すために、この文献に記載されている方法を、本発明の方法と比較した。上記操作手順に準じて、イオン交換により0.1%Pd/東ソーモルデナイト(640HOA)を含んでなる触媒を調製した。この触媒を、Bawaによる文献(本発明の範囲外)で推奨されている処理条件を用いたベンゼン/C9供給原料のトランスアルキル化について評価した。本発明による方法を用いたこれらの結果の比較を、表6に示す。この比較例から、従来技術による触媒の性能が劣っていることが明らかである。高操作温度及び高H2/炭化水素比により、Pdの低担持率及びゼオライトの非最適Si/Al比を多少補える。しかしながら、この場合、軽質生成物量が顕著となるとともに、所望の生成物キシレン及びトルエンの収率が低くなる。このように、上記文献は、本発明の利点、即ち、環脱メチル化を最小に抑えるとともに低水素消費量である選択的な脱エチル化を教示していない。
実施例6
Pd金属を脱アルミニウム化モルデナイトとともにトランスアルキル化に使用することの独特の利点の実証
他の貴金属が、水添活性及びコークス前駆体の水素添加によるコークス形成による触媒活性低下を阻止する能力があることが知られている。しかしながら、本発明によれば、同時に芳香族メチル基損失又は芳香族構造の水素添加分解等の望ましくない副反応を促進して過剰の水素消費及び総芳香族生成物損失を生じることなく、Pdがエチル及び高級アルキル側鎖基を選択的に水素化脱アルキル化する独特の性質があることが判明した。本実施例では、1重量%Pt/脱アルミニウム化モルデナイト(Si/Al=16)触媒及び1重量%Rh/脱アルミニウム化モルデナイト(Si/Al=16)触媒を、それぞれPt(NH3)4(NO3)2及びRhCl3を用いてイオン交換した後、上記した標準条件を用いて乾燥、か焼及び還元することにより調製した。これらの触媒を、ベンゼン/C9供給原料のトランスアルキル化反応について評価し、1重量%Pd/脱アルミニウム化モルデナイトと比較した。結果を、表7に示す。これらの結果から、Pdが、脱アルミニウム化モルデナイトと組み合わせたときに、他の貴金属と比較して優れた性能を示すことが明らかである。特に、Ptの高水素添加分解活性により、C1〜C4生成物収率が顕著に高く、トルエン収率が顕著に低くなり、且つ相当量の芳香環損失が生じる。1%Rhの場合、メタン収量が極めて高いことから、ロジウムが、環アルキル基及び芳香環の両方に対して極めて高い水素添加活性を示し、許容できないほどの高芳香族炭化水素類損失及び水素消費を生じることが明らかである。1%Rh触媒の場合、キシレン収率も低い。1%Pd/脱アルミニウム化触媒は、他の金属と比較して顕著な利点があることが明らかである。
実施例7
加速条件下での貴金属/脱アルミニウム化モルデナイト触媒の比較試験
上記実施例6においてベンゼン/C9トランスアルキル化について評価したのと同じ触媒を、触媒性能の差をより明確化するようにしたセクションCで記載したようなより触媒に負荷を加えたより低温-高空間速度条件下で100%C9供給原料についても評価した。これらの比較評価を、表8にまとめて示す。これらの条件下では、Pt/モルデナイト触媒はメチル基損失及び芳香環損失が顕著であり、Rh/モルデナイト触媒はメタン及び重芳香族炭化水素類の実質的な生成、芳香環の顕著な損失及び選択的脱エチル化活性の減少を示すことが明らかである。Pd/モルデナイト触媒のみが、メチル基を保持しながら芳香環を選択的に脱エチル化する能力を維持し、且つ重芳香族炭化水素類の収率を低く維持しながら生成物の総芳香族炭化水素含量を維持している。
実施例8
含浸法により調製した金属/モルデナイト触媒の性能
イオン交換法及び含浸法の両方により調製した1重量%Pd/脱アルミニウム化モルデナイトを用いたベンゼン/C9供給原料のトランスアルキル化における性能を比較して、表9に示す。Pd(NH3)4(NO3)2を、両方の場合についてPd源として用いた。含浸による触媒の調製は、Incipient wetness法により実施した。即ち、Pd(NH3)4(NO3)2溶液を、この溶液をモルデナイトに添加するにつれてゼオライトの細孔を湿潤するのにちょうど十分な溶液が存在するように適当な濃度に調製した。Pd溶液を乾燥モルデナイトを入れたビーカーに滴下し、固体を、Pd溶液の添加が完了するまで攪拌し続けた。両方の触媒についての乾燥、か焼及び還元条件は、上記と同様である。データから、2種の触媒間には同様な性能があることを分かるが、実際には、含浸法触媒の方が、メチル基損失及び総芳香族炭化水素類損失が低い(望ましい結果)を示した。この差異は、触媒の活性を反映しており、イオン交換法で調製した1重量%Pd/モルデナイト触媒の方が多少高活性である。このことは、上記し且つ表9に示した活性低下パラメータαを検討すると最もよく分かる。イオン交換法により調製した触媒は、含浸法により調製した触媒と比較して活性低下が小さい点で多少有利である。
実施例9
最適なPd金属担持量の立証
上記セクションBに記載した方法で調製した標準的な脱アルミニウム化モルデナイト(Si/Al=16)を用いてイオン交換法により調製したPd濃度を変化させた触媒を用いたベンゼン/C9供給原料のトランスアルキル化について、検討した。比較データを、表10に示す。データから、上記セクションCに述べた標準的な操作条件下で触媒の性能を十分に発揮するには、0.4重量%以上のPd担持量が必要であることが分かった。1%を超える担持量では、性能の面では顕著な利点はないが、性能には悪影響を及ぼさない。最小値約0.4重量%を超えてかなり広範囲のPd担持量を使用しても、悪影響がない。
実施例10
シリカバインダーを含んでなる1%Pd/脱アルミニウム化触媒の調製
比較検討において、脱アルミニウム化モルデナイト触媒(Si/Al=16)を、シリカ又はアルミナバインダーと混合した後、押出し及び550℃でか焼した。次に、触媒バインダー押出物を、NH4OH溶液でイオン交換(アンモニウム型ゼオライトの調製)した後、Pd(NH3)4(NO3)2でイオン交換した。ゼオライト分のみに対して約1重量%(したがって、総触媒重量に対して1%未満)のPdを含有するこれらの触媒を、空気中550℃でか焼し、400℃で水素を流して還元し、そしてベンゼン/C9供給原料のトランスアルキル化について評価した。評価は、まず標準条件下で行い、次に、触媒の促進劣化条件下で行った。促進劣化条件は、反応温度を400℃から415℃に増加することと、供給原料中のH2/炭化水素比を3から1に減少することであった。バインダーを用いない場合、シリカバインダーを用いた場合及びアルミナバインダーを用いた場合の1重量%Pd/モルデナイトの性能の比較を、表11に示す。これらの試験は、標準条件で8時間と促進劣化条件で96時間(標準条件下で約1000時間の流通運転に相当することが判明した)の両方で行った。促進劣化試験は、標準試験とは、反応温度がより高いことと、H2/炭化水素比がより低い点で異なる。シリカバインダーを用いた場合の性能は、アルミナバインダーの場合よりも明らかに優れており、1重量%Pd/モルデナイト触媒のみの場合の性能に匹敵する。1重量%Pd/モルデナイト+アルミナバインダーの場合には、劣化老化試験条件下では、触媒の活性低下がより早く且つ性能が劣ることが明白である。
実施例11
供給原料中のベンゼン含量が高いベンゼン/C 9 供給原料を使用すると高トルエン収率が得られることの実証
ベンゼン含量の高いベンゼン/C9供給原料を使用して十分なトルエン選択性及び収率を得ることができる。50重量%を超えるベンゼン含量の供給原料を使用でき、85重量%の高含量でも触媒への悪影響がない。実験では、実施例1に記載の方法と同様にして調製した1重量%Pd/脱アルミニウム化モルデナイトを含んでなる触媒を利用した。これらの実験で使用した特定の脱アルミニウム化モルデナイト試料のSi/Al原子比は、19.4であった。供給原料におけるベンゼン/C9比を変更した以外は、実施例1と同様にして触媒試験をおこなった。この結果、供給原料中のベンゼン含量が高いベンゼン/C9供給原料を使用すると高トルエン収率が得られることが確認された。
Claims (12)
- エチル又はそれよりも高級なアルキル基で環置換したC9芳香族化合物を少なくとも20モル%含有し、主にC 6 〜C 12 であり、単環の芳香族炭化水素類から構成される混合芳香族炭化水素原料を、原料よりもトルエン含量及び/又はキシレン含量が高く且つ原料よりもC9芳香族炭化水素含量が低い芳香族炭化水素生成物に転化する方法であって、前記方法が、反応帯域において、前記原料と、触媒的に効果的な量の、Si/Al比12〜30の脱アルミニウム化モルデナイトにパラジウムを担持して含んでなる触媒とを、水素の存在下前記原料を前記生成物に転化するための温度及び圧力条件下で接触させる工程と、前記反応帯域から前記生成物を回収する工程と、を含んでなる方法。
- 前記芳香族炭化水素原料が、エチルトルエン20〜50モル%を含有する、請求項1に記載の方法。
- 前記芳香族炭化水素原料が、ベンゼンを少なくとも33モル%含有する、請求項2に記載の方法。
- 前記芳香族炭化水素原料がベンゼン50〜80モル%を含有し、前記生成物が高まったトルエン含量を有する、請求項3に記載の方法。
- 前記脱アルミニウム化モルデナイトが、実質的に骨格アルミニウム以外のアルミニウムを含有しない、請求項1に記載の方法。
- 前記パラジウムが、モルデナイト上に、総モルデナイト重量に対して0.3〜2.0重量%の濃度で存在する、請求項5に記載の方法。
- 前記脱アルミニウム化モルデナイトが、非脱アルミニウム化前駆体から、前記非脱アルミニウム化前駆体をスチーミングする工程と、その後にスチーミング処理した前躯体を酸洗浄する工程と、を順次行うことにより調製したものである、請求項6に記載の方法。
- 前記脱アルミニウム化モルデナイトが、Si/Al比14〜28であり、前記パラジウムが1重量%の濃度で存在する、請求項6に記載の方法。
- 前記脱アルミニウム化モルデナイトが、非酸性バインダーを含有する、請求項6に記載の方法。
- 前記触媒が、モルデナイトとバインダーとの総重量に対して10〜50重量%のシリカバインダーを含有する、請求項9に記載の方法。
- 前記シリカバィンダーが、モルデナイトとバインダーとの合計重量に対して25〜35重量%の量で存在する、請求項10に記載の方法。
- 前記触媒が、Si/Al比12〜30の脱アルミニウム化パラジウム担持モルデナイト触媒をシリカバインダー10〜50重量%との均質混和物の複合化押出物として製造されており、かつ下記製造方法によって製造されたものであることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の方法。
(a)Si/Al比が12〜30である脱アルミニウム化モルデナイトを調製する工程と;
(b)前記モルデナイトを、最初に約150℃に加熱し、保持した後、さらに約500℃に加熱し、その温度でさらなる時間保持するように、前記脱アルミニウム化モルデナイトを空気中で段階的にか焼する工程と;
(c)工程(b)からの前記か焼モルデナイトをシリカバインダー及び水と混ぜた後、得られた混合物を十分に混練して、モルデナイトとシリカとの均質混和物を製造する工程と;
(d)前記シリカとモルデナイトとの混練混合物を押出し後、得られたシリカ/モルデナ
イト押出物を直ちに約120℃で乾燥し、その後乾燥押出物をさらに分割及び篩い分けする工程と;
(e)篩い分けした押出物を、空気中で、前記押出物をまず約150℃に加熱し、保持した後、さらに約550℃に加熱し、その温度でさらなる時間保持するように段階的加熱操作でか焼した後、周囲温度に冷却する工程と;
(f)前記押出物を、高濃度アンモニウム水溶液と、前記モルデナイトをアンモニウム形に転化するのに十分に広範な条件で接触することにより前記冷却押出物中のモルデナイトをアンモニウムイオン交換した後、不活性雰囲気下約120℃で乾燥する工程と;
(g)前記押出物中の前記乾燥アンモニウム形モルデナイトをPd塩水溶液と、前記Pd/塩をイオン交換により前記モルデナイトに担持する条件下で接触させた後、Pd担持押出物を液固分離により回収し、分離した押出物を乾燥して、Pd担持モルデナイト含有押出物を得る工程と;
(h)前記乾燥及び分離したPd担持モルデナイト含有押出物を、空気中で、前記押出物を、まず約150℃に加熱し、保持した後、さらに約500℃に加熱し、さらなる時間保持するように段階的にか焼する工程と、
を含んでなる製造方法。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US08/715,588 US5952535A (en) | 1996-09-18 | 1996-09-18 | Selective catalytic conversion of a C9 aromatic feedstock containing substantial amounts of ethyl substituted aromatic components to a product rich in toluene and/or xylenes |
US08/715,588 | 1996-09-18 | ||
PCT/US1997/016159 WO1998012159A2 (en) | 1996-09-18 | 1997-09-12 | Selective catalytic conversion of a c9 aromatic feedstock containing substantial amounts of ethyl substituted aromatic components to a product rich in toluene and/or xylenes |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002509523A JP2002509523A (ja) | 2002-03-26 |
JP4093500B2 true JP4093500B2 (ja) | 2008-06-04 |
Family
ID=24874679
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP51476198A Expired - Lifetime JP4093500B2 (ja) | 1996-09-18 | 1997-09-12 | 実質的に無視し得ない量のエチル置換芳香族成分を含有するc▲下9▼芳香族炭化水素供給原料の、トルエン及び/又はキシレン類含量に富んだ生成物への、選択的接触転化法 |
Country Status (8)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5952535A (ja) |
EP (1) | EP0931041A1 (ja) |
JP (1) | JP4093500B2 (ja) |
KR (1) | KR20000036248A (ja) |
CN (1) | CN1230942A (ja) |
AU (1) | AU718155B2 (ja) |
CA (1) | CA2265456A1 (ja) |
WO (1) | WO1998012159A2 (ja) |
Families Citing this family (18)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2772751B1 (fr) * | 1997-12-22 | 2000-04-14 | Inst Francais Du Petrole | Catalyseur a base de mordenite contenant au moins un metal du groupe viii et au moins un metal des groupes iii et iv et son utilisation en isomerisation d'une coupe c8 aromatique |
US6972347B1 (en) * | 1999-06-16 | 2005-12-06 | Toray Industries, Inc. | Method for converting aromatic hydrocarbons |
CA2379920A1 (en) * | 1999-07-27 | 2001-02-01 | Shell Internationale Research Maatschappij B.V. | Method for impregnation of molecular sieve-binder extrudates |
US6504076B1 (en) * | 2001-05-18 | 2003-01-07 | Fina Technology, Inc. | Method of conversion of heavy aromatics |
US6706937B2 (en) * | 2002-06-11 | 2004-03-16 | Fina Technology, Inc. | Conversion of aromatic hydrocarbons |
US7173044B2 (en) * | 2004-02-19 | 2007-02-06 | Solvay Pharmaceuticals B.V. | Imidazoline derivatives having CB1-antagonistic activity |
US7285511B2 (en) | 2004-04-23 | 2007-10-23 | Saudi Basic Industries Corporation | Method of modifying zeolite catalyst |
US7368410B2 (en) | 2005-08-03 | 2008-05-06 | Saudi Basic Industries Corporation | Zeolite catalyst and method of preparing and use of zeolite catalyst |
EP2174713A1 (en) * | 2008-10-13 | 2010-04-14 | BP Chemicals Limited | Dealumination process |
US8846559B2 (en) | 2008-11-03 | 2014-09-30 | Saudi Basic Industries Corporation | Stable shape-selective catalyst for aromatic alkylation and methods of using and preparing |
US8062987B2 (en) | 2009-10-05 | 2011-11-22 | Saudi Basic Industries Corporation | Phosphorus-containing zeolite catalysts and their method of preparation |
CN103889572B (zh) * | 2011-10-24 | 2017-02-15 | 道达尔炼油法国 | 用于制备介孔化催化剂的方法、由此获得的催化剂及其在催化工艺中的用途 |
US9278342B2 (en) | 2012-07-02 | 2016-03-08 | Saudi Basic Industries Corporation | Method of modifying a phosphorus-containing zeolite catalyst |
RU2544017C1 (ru) * | 2014-01-28 | 2015-03-10 | Ольга Васильевна Малова | Катализатор и способ ароматизации с3-с4 газов, легких углеводородных фракций алифатических спиртов, а также их смесей |
CN106582801B (zh) * | 2015-10-19 | 2019-10-11 | 中国石油化工股份有限公司 | 甲苯歧化与烷基转移催化剂及其开工方法 |
CN106582799A (zh) * | 2015-10-19 | 2017-04-26 | 中国石油化工股份有限公司 | 芳族化合物歧化与烷基转移催化剂预处理方法 |
FR3090633B1 (fr) * | 2018-12-19 | 2021-01-01 | Ifp Energies Now | Couplage unité d’extraction d’aromatiques substitués en méthyles et unité d'hydrogénolyse d'alkyle-aromatiques |
FR3090414B1 (fr) * | 2018-12-19 | 2022-07-29 | Ifp Energies Now | Catalyseur sélectif en hydrogénolyse des éthyl-aromatiques par conservation des méthyl-aromatiques. |
Family Cites Families (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US3480539A (en) * | 1966-10-14 | 1969-11-25 | Exxon Research Engineering Co | Mordenite catalyst compositions |
US3476821A (en) * | 1968-02-29 | 1969-11-04 | Texaco Inc | Disproportionation of alkyl aromatics with decationized mordenite containing a sulfided metal |
US3562345A (en) * | 1968-09-18 | 1971-02-09 | Universal Oil Prod Co | Crystalline aluminosilicate-alumina composition and transalkylation therewith |
US3671602A (en) * | 1969-02-25 | 1972-06-20 | Toray Industries | Transalkylation of aromatic hydrocarbons |
US3677973A (en) * | 1970-03-16 | 1972-07-18 | Universal Oil Prod Co | Transalkylation of alklaromatic hydrocarbons in contact with a zeolite catalyst composition |
US4210770A (en) * | 1976-10-15 | 1980-07-01 | Institut Francais Du Petrole | Process for aromatic hydrocarbon conversion and catalyst therefor |
US4162214A (en) * | 1977-10-04 | 1979-07-24 | Gokhman Boris K | Method of preparing benzene and xylenes |
FR2586674B1 (fr) * | 1985-08-28 | 1988-07-15 | Inst Francais Du Petrole | Procede de dismutation et transalkylation d'hydrocarbures aromatiques en presence d'un catalyseur zeolithique |
US5336824A (en) * | 1993-01-29 | 1994-08-09 | Fina Technology, Inc. | Mordenite catalysts in toluene synthesis |
-
1996
- 1996-09-18 US US08/715,588 patent/US5952535A/en not_active Expired - Lifetime
-
1997
- 1997-09-12 KR KR1019997002338A patent/KR20000036248A/ko not_active Application Discontinuation
- 1997-09-12 WO PCT/US1997/016159 patent/WO1998012159A2/en not_active Application Discontinuation
- 1997-09-12 JP JP51476198A patent/JP4093500B2/ja not_active Expired - Lifetime
- 1997-09-12 CA CA002265456A patent/CA2265456A1/en not_active Abandoned
- 1997-09-12 AU AU43434/97A patent/AU718155B2/en not_active Ceased
- 1997-09-12 EP EP97941547A patent/EP0931041A1/en not_active Withdrawn
- 1997-09-12 CN CN97198038A patent/CN1230942A/zh active Pending
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
KR20000036248A (ko) | 2000-06-26 |
AU4343497A (en) | 1998-04-14 |
EP0931041A1 (en) | 1999-07-28 |
JP2002509523A (ja) | 2002-03-26 |
US5952535A (en) | 1999-09-14 |
CN1230942A (zh) | 1999-10-06 |
CA2265456A1 (en) | 1998-03-26 |
WO1998012159A2 (en) | 1998-03-26 |
WO1998012159A3 (en) | 1998-08-06 |
AU718155B2 (en) | 2000-04-06 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4093500B2 (ja) | 実質的に無視し得ない量のエチル置換芳香族成分を含有するc▲下9▼芳香族炭化水素供給原料の、トルエン及び/又はキシレン類含量に富んだ生成物への、選択的接触転化法 | |
JP5349312B2 (ja) | レニウム含有トランスアルキル化触媒とその製造方法および使用 | |
US7544849B2 (en) | Catalyst treatment useful for aromatics conversion process | |
JP5695674B2 (ja) | 重質芳香族炭化水素原料のトランスアルキル化 | |
US5952536A (en) | Aromatics and toluene/trimethylbenzene gas phase transalkylation processes | |
JP2019529511A (ja) | 重質芳香族炭化水素のトランスアルキル化 | |
JP6928648B2 (ja) | 重質芳香族炭化水素の脱アルキル化およびトランスアルキル化 | |
KR20130133786A (ko) | 이성질화 촉매 제조 방법 | |
US7273828B1 (en) | Catalyst treatment useful for aromatics conversion process | |
US9096484B1 (en) | Bimetallic catalyst and use in xylene production | |
KR102025063B1 (ko) | 이성질화 촉매 제조 방법 | |
CN108367279B (zh) | 催化剂组合物、其制备方法和使用这类组合物的方法 | |
US6013849A (en) | Toluene disproportionation process using a zeolite/tungsten carbide catalyst | |
WO2011061204A1 (en) | Catalyst and isomerisation process | |
JPH06116173A (ja) | キシレンの異性化方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20040705 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040705 |
|
A72 | Notification of change in name of applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A721 Effective date: 20040712 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20071023 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20071126 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20080122 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20080303 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110314 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110314 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120314 Year of fee payment: 4 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120314 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130314 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130314 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140314 Year of fee payment: 6 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |