JP4092003B2 - Method for improving weld strength of liquid crystalline polymer molded article and liquid crystalline polymer composition - Google Patents

Method for improving weld strength of liquid crystalline polymer molded article and liquid crystalline polymer composition Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶性ポリマーを用いて射出成形により成形品を製造する場合に、得られた成形品のウェルド強度を改良する方法、および改良されたウェルド強度を有する成形品を提供することができる液晶ポリマー組成物に関し、詳しくはピロリン酸カルシウムおよび無機充填材を併用することにより、液晶性ポリマー成形品のウェルド強度を改良する方法、および改良されたウェルド強度を有する成形品を提供することができるピロリン酸カルシウムおよび無機充填材とを含有する液晶性ポリマー組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶性ポリマーは、流動性が高く、加熱して液晶状態で分子鎖を一方向に配向させて成形を行うと、その配向性と分子の剛直性から高強度、高弾性率、寸法安定性の良い、耐熱性および耐薬品性に優れた成形品を得ることができる。一方、射出成形により成形品を製造すると、強い配向性によりウェルド強度が低くなってしまうという問題点も有する。したがって、複雑な形状の成形品に液晶ポリマーを用いるには、成形品のウェルド強度の改良が課題である。
【0003】
従来よりウェルド強度を改良するための成形加工技術は種々開発されている。例えば、2機のシリンダーを用い金型内の半溶融樹脂を押し引きさせる方法、金型と成形機のシリンダー間にスコリムユニットを配置させ、充填終了後両ピストンを繰り返し前進後退させ、金型内の半溶融樹脂を流動させつつ相互に緊密に食い込ませる方法などである。
しかしながら、ウェルド強度の改良に関する技術はいずれも成形法に着目したものであり、成形品のウェルド強度を改良するために液晶性ポリマー自体に着目した開発は未だ行われていない。
【0004】
一方、液晶性ポリマー成形品は、しばしば金属めっきが施されることから、液晶性ポリマー成形品の表面処理に関する研究、あるいは表面処理性に優れた組成物の開発は従来より活発に行われている。 例えば、1〜80重量%のリン酸塩を液晶ポリマーに充填した組成物(特開平2−155947号公報)、液晶ポリマーに周期律表IIaまたはIIb族元素の酸化物、硫酸塩、リン酸塩および珪酸塩からなる群より選ばれた1種または2種以上の無機充填材を組成物全重量に対して5〜80重量%含有せしめなる組成物、あるいは、さらに繊維状無機物を1〜60重量%配合した組成物からなる成形品を、アルカリ金属の水酸化物などを主成分とする水溶液に接触処理せしめる成形品の表面処理方法(特公平8−19251号公報)、液晶ポリマーに周期律表II族元素およびその酸化物、硫酸塩、リン酸塩、珪酸塩、炭酸塩、又はアルミニウム、珪素、スズ、鉛、アンチモン、ビスマスの元素およびその酸化物からなる群より選ばれた1種または2種以上の無機充填材を組成物全重量に対して15〜80重量%含有せしめてなる組成物、あるいは、さらに繊維状無機物を1〜60重量%配合した組成物からなる成形品を、硫酸を含む酸性溶液に接触処理せしめる成形品の表面処理方法(特許第2513728号公報)、並びに、液晶ポリマーにコロイダルシリカで表面処理したガラスビーズ、ガラスバルーン、ガラス粉、または周期律表II族元素およびその酸化物、硫酸塩、リン酸塩、珪酸塩、炭酸塩、又はアルミニウム、珪素、スズ、鉛、アンチモン、ビスマスの元素およびその酸化物からなる群より選ばれた1種または2種以上の微粉状無機充填材を組成物全重量に対して5〜80重量%含有せしめてなる組成物、あるいは、上記微粉状無機充填材と繊維状無機物とを併せて5〜80重量%配合した組成物(特開平5−287176号公報)などがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、液晶性ポリマー成形品のウェルド強度を改良する方法およびウェルド強度が改良された成形品を製造することができる液晶性ポリマー組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、このような課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、液晶性ポリマーにピロリン酸カルシウムとピロリン酸カルシウム以外の無機充填材とを配合することにより、成形品のウェルド強度を改良できることを見出した。
すなわち、本発明に従う液晶性ポリマー成形品のウェルド強度を改良する方法は、液晶性ポリマーにピロリン酸カルシウムとピロリン酸カルシウム以外の無機充填材とを配合することを特徴とする。
他の本発明に従うウェルド強度を改良する方法は、40〜80重量%の液晶性ポリマーに、5〜40重量%のピロリン酸カルシウムと10〜30重量%のピロリン酸カルシウム以外の無機充填材とを併せて20〜60重量%となるように配合することを特徴とする。
さらに、他の本発明は、(A)液晶性ポリマー、(B)ピロリン酸カルシウム、および(C)1種または2種以上のピロリン酸カルシウム以外の無機充填材を含有する液晶性ポリマー組成物において、前記組成物中の(B)の含有量は5〜40重量%、(C)の含有量は10〜30重量%であり、かつ(B)および(C)の含有量は20〜60重量%であることを特徴とする液晶性ポリマー組成物である。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明で用いる液晶性ポリマー(A)は、異方性溶融相を形成しうる溶融加工性ポリエステルまたはポリエステルアミドであり、一般にサーモトロピック液晶ポリマーと呼ばれるものである。このようなポリマーの構成成分は、芳香族ヒドロキシカルボン酸、芳香族ジカルボン酸、脂肪族ジカルボン酸、芳香族ジオール、脂肪族ジオール、芳香族ヒドロキシアミン、および芳香族ジアミンであり、異方性溶融相を形成しうる溶融加工性ポリエステルまたはポリエステルアミドは、これらの構成成分の1種を重合するか、2種以上の成分を共重合して得られる。
【0008】
具体的には、1種または2種以上の芳香族ヒドロキシカルボン酸を重合させて得られる芳香族ポリエステル、芳香族ジカルボン酸と、1種または2種以上の脂肪族ジカルボン酸と、芳香族ジオールと、1種または2種以上の脂肪族ジオールとを重合させて得られる芳香族ポリエステル、芳香族ヒドロキシカルボン酸を主成分とし、芳香族ジカルボン酸、脂肪族ジカルボン酸、芳香族ジオールおよび脂肪族ジオールから成る群から選ばれる1種または2種以上の成分を重合させて得られる芳香族ポリエステル、芳香族ヒドロキシアミンと、1種または2種以上の芳香族ジアミンと、1種または2種以上の芳香族ヒドロキシカルボン酸を重合して得られる芳香族ポリエステルアミド、芳香族ヒドロキシアミンと、1種または2種以上の芳香族ジアミンと、1種または2種以上の芳香族ヒドロキシカルボン酸と、芳香族ジカルボン酸と、1種または2種以上の脂肪族カルボン酸とを重合して得られる芳香族ポリエステルアミド、芳香族ヒドロキシアミンと、1種または2種以上の芳香族ジアミンと、1種または2種以上の芳香族ヒドロキシカルボン酸と、芳香族ジカルボン酸と、1種または2種以上の脂肪族カルボン酸と、芳香族ジオールと、1種または2種以上の脂肪族ジオールとを重合して得られる芳香族ポリエステルアミドなどが挙げられる。
【0009】
芳香族ヒドロキシカルボン酸としては、例えば4−ヒドロキシ安息香酸、3−ヒドロキシ安息香酸、2−ヒドロキシ安息香酸、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、5−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、並びにヒドロキシ安息香酸のハロゲン、アルキル、およびアリル置換体などが挙げられる。
芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、3,3′−ジフェニルジカルボン酸、4,4′−ジフェニルジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、並びにt−ブチルテレフタル酸やクロロテレフタル酸などのアルキルおよびハロゲン置換芳香族ジカルボン酸などが挙げられる。
脂肪族ジカルボン酸としては、トランス−1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、シス−1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸などの環状脂肪族ジカルボン酸およびそれらの置換誘導体などが挙げられる。
【0010】
芳香族ジオールとしては、ヒドロキノン、ビフェノール、4,4′−ジヒドロキシジフェニルエーテル、3,4′−ジヒドロキシジフェニルエーテル、ビスフェノール−A、3,4′−ジヒドロキシジフェニルメタン、3,3′−ジヒドロキシジフェニルメタン、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、3,4′−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、2,6′−ナフタレンジオール、1,6′−ナフタレンジオール、4,4′−ジヒドロキシベンゾフェノン、3,4′−ジヒドロキシベンゾフェノン、3,3′−ジヒドロキシベンゾフェノン、4,4′−ジヒドロキシジフェニルジメチルシラン、並びにそれらのアルキルおよびハロゲン置換誘導体などが挙げられる。
【0011】
脂肪族ジオールとしては、トランス−1,4−ヘキサンジオール、シス−1,4−ヘキサンジオール、トランス−1,3−シクロヘキサンジオール、シス−1,2−シクロヘキサンジオール、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、トランス−1,4−シクロヘキサンジメタノール、シス−1,4−シクロヘキサンジメタノール、シス−1,4−シクロヘキサンジメタノールなどの環状、直鎖状、および分岐状の脂肪族ジオール並びにそれらの置換誘導体などが挙げられる。
芳香族ヒドロキシアミンおよび芳香族ジアミンとしては、例えば4−アミノフェノール、3−アミノフェノール、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミンおよびそれらの置換誘導体などが挙げられる。
【0012】
ポリマーの製造方法については特に限定はなく、標準的な重縮合技術(溶融重合、溶液重合、および固相重合)により製造することができる。好ましくは無水条件下不活性雰囲気中で製造する。例えば、溶融アシドリシス法において、必要量の無水酢酸、4−ヒドロキシ安息香酸、ジオールおよびテレフタル酸を攪拌後、窒素導入管、および蒸留ヘッドまたは冷却器の組み合わせを備えた反応容器中で加熱し、反応中に生じる酢酸などの副生成物を蒸留ヘッドまたは冷却器を介して除去した後に捕集する。捕集された副生成物が一定になり、重合がほぼ完了した後、溶融した塊を減圧下(通常、10mHgまたはそれ以下)で加熱し、残留した副生成物を除去し、重合を完了させる。
本発明で用いる液晶ポリマーは、一般に数平均分子量が約2,000〜200,000であり、好ましくは5,000〜50,000であり、さらに好ましくは10,000〜20,000である。
【0013】
上記の液晶性ポリマーの中、ヒドロキノン、4,4′−ジヒドロキシビフェニル、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸および4−ヒドロキシ安息香酸から誘導される反復単位を含むポリエステルは、本発明において好適に用いられる。詳しくは、本質的に
(a) 構造式(I)
【化1】

Figure 0004092003
(b) 構造式(II)
【化2】
Figure 0004092003
(c) 構造式(III)
【化3】
Figure 0004092003
(d) 構造式(IV)
【化4】
Figure 0004092003
及び
(e) 構造式(V)
【化5】
Figure 0004092003
の反復単位からなり、ここに(I):(II)のモル比が65:35〜40:60の範囲であり、(III):(IV)のモル比が85:15〜50:50の範囲であり、(III)および(IV)の合計に対する(I)および(II)の合計のモル比が実質的に1:1であり、そして更に(I)+(II)100モル当たり200〜600モルの(V)が存在する液晶性ポリエステルである。
【0014】
本発明で用いるピロリン酸カルシウム(B)は、好ましくは、平均粒径が1〜20μmであり、800℃での強熱減量が2重量%以下のものである。特に好ましくは、平均粒径3〜10μmのピロリン酸カルシウムである。
本発明で用いる無機充填材は、ピロリン酸カルシウム以外のすべての無機充填材であり、例えば、ガラス繊維、炭素繊維、チタン酸カリウム、ホウ酸アルミニウム、ミルドガラス、アルミニウム、珪素、スズ、鉛、アンチモン、ビスマスの元素およびその酸化物、並びに周期律表II族元素およびその酸化物、硫酸塩、リン酸塩、珪酸塩、炭酸塩などである。周期律表II族元素の酸化物とは、例えば酸化カルシウム、酸化バリウム、酸化亜鉛であり、硫酸塩とは、例えば硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウムであり、リン酸塩とは、例えばリン酸マグネシウム、リン酸カルシウム、リン酸バリウム、リン酸亜鉛、ピロリン酸マグネシウムであり、珪酸塩とは、例えば珪酸マグネシウム、珪酸カルシウム、珪酸アルミニウム、カオリン、タルク、クレー、珪藻土、ウォラストナイトであり、炭酸塩とは、例えば炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、炭酸亜鉛などである。好ましくは、ガラス繊維、ミルドガラス、硫酸バリウム、およびタルクが用いられ、さらに好ましいのは、ミルドガラスおよびタルクである。ピロリン酸カルシウム以外の無機充填材は、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0015】
上記ピロリン酸カルシウムの含有量は、組成物の重量に対して5〜40重量%であり、好ましくは5〜30重量%であり、さらに好ましくは10〜25重量%である。5重量%より少ないと、ウェルド強度の改良が不十分であり、40重量%より多いと、成形品が脆く、耐衝撃強度が低くなってしまう。
上記ピロリン酸カルシウム以外の無機充填材の含有量は、組成物の重量に対して10〜30重量%であり、好ましくは15〜30重量%である。10重量%より少ないと、ウェルド強度の改良が不十分であり、また機械的強度も不十分となり、30重量%より多いと、適度な流動性が損なわれてしまう。
さらに、ピロリン酸カルシウム(B)とピロリン酸カルシウム以外の無機充填材(C)との合計重量は、組成物の重量に対して20〜60重量%である。(B)と(C)との合計重量が20重量%より少ないと成形品のウェルド強度の改良が不十分であり、一方、60重量%より多く添加すると適度な流動性が損なわれるために結果的にウェルド強度も不十分になってしまう。
【0016】
本発明の組成物は、その特性を損なわない程度で前記成分に加えて、難燃剤、耐衝撃剤、熱安定剤、可塑剤、酸化防止剤、核剤、染料、顔料、離型剤などの添加剤を配合してもよい。
本発明の組成物の製造方法は、従来公知のいかなる方法によっても行うことができる。例えば、すべての成分を混合し、二軸押出機または他の溶融混練機を用いて混練し押し出しペレット化する方法などが挙げられる。また、射出成形機を用いて溶融混練および成形を一緒に行ってもよい。
【0017】
【実施例】
本発明を実施例を挙げて説明するが、本発明は本実施例にのみ限定されるものではない。
(実施例2〜11、13、14、16〜20、参考例1、12および15、並びに比較例1〜11)
表1〜5に示す各成分をドライブレンドし、二軸押出機(東芝機械株式会社製TEM35)により340℃で溶融混練し、水冷後、ペレットを製造した。得られたペレットを射出成形機(住友ネスタール株式会社製SYCAP165/75)を用いて、シリンダー温度345℃、金型温度80℃にてウェルド付きダンベル試験片(ASTM両端ゲート型0.8mm厚のタイプ4ダンベル試験片)を成形した。
【0018】
実施例、参考例および比較例にて使用された成分は次の通りである。
POL−A:ヒドロキノン、4,4′−ジヒドロキシビフェニル、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸および4−ヒドロキシ安息香酸から誘導される反復単位から本質的に成る数平均分子量約10,000〜20,000の光学的に異方性溶融相を形成しうる芳香族ポリエステル(デュポン社製ゼナイト6000(商品名))
POL−B:4−ヒドロキシ安息香酸、テレフタル酸、イソフタル酸および4,4′−ジヒドロキシビフェニルよりから誘導される反復単位から本質的に成る数平均分子量約10,000〜20,000の光学的に異方性溶融相を形成しうる芳香族ポリエステル(住友化学工業株式会社製E6000(商品名))
【0019】
ピロリン酸カルシウム:平均粒径が3〜10μmであり、800℃での強熱減量が2重量%以下(日本化学工業株式会社製)
硫酸バリウム:日本化学工業株式会社製沈降性硫酸バリウムUD(商品名)
ミルドガラス:日本板硝子株式会社製REV8(商品名)
タルク:松村産業株式会社製ハイフィラー5000PJ(商品名)
ガラス繊維:重量平均径13μm、重量平均長3mmのチョップドストランド(日本板硝子株式会社製TP−64(商品名))
酸化亜鉛:東邦亜鉛株式会社製
【0020】
ウェルド引張強度、ウェルド破断伸び率、および流動性の測定方法は次の通りであった。測定結果は各表に示す。
ウェルド引張強度: ASTM D638に準じた。
ウェルド破断伸び率: ASTM D638に準じた。
流動性:厚さ0.8mm、幅2cmのスパイラルフロー金型を使用し、樹脂温度POL−Aについては350℃、POL−Bについては360℃、金型温度80℃、保持圧600kg/cm2の条件下でスパイラル流れ試験を行った。
【0021】
【表1】
Figure 0004092003
【0022】
【表2】
Figure 0004092003
【0023】
実施例5と比較例3とを比較すると、ピロリン酸カルシウムとミルドガラスとを併用することにより引張強度および破断伸び率が向上することがわかる。また、比較例1は、ピロリン酸カルシウムを単独で用いても改良が見られないことを示している。さらに、実施例2〜6と、それぞれ異なるピロリン酸カルシウム以外の無機充填材を含有する比較例2〜6とを比較すると、どのようなピロリン酸カルシウム以外の無機充填材を加えても、ピロリン酸カルシウムとピロリン酸カルシウム以外の無機充填材とを併用した場合よりも、引張強度および破断伸び率が低いことがわかる。
【0024】
【表3】
Figure 0004092003
【0025】
実施例2、4および6と比較例7〜9とを、実施例3と比較例10とをそれぞれ比較すると、ピロリン酸カルシウムとピロリン酸カルシウム以外の無機充填材とを併用すると、引張強度、破断伸び率、および流動性が改良されるが、ピロリン酸カルシウム以外の無機充填材を2種類併用してもそのような改良が見られないことがわかる。また、実施例7と比較例11とを比較すると、このような傾向は、異なる液晶性ポリマーを用いた場合にも見られることがわかる。
【0026】
【表1】
Figure 0004092003
実施例8〜11、13および14は、ピロリン酸カルシウムと併用するピロリン酸カルシウム以外の無機充填材が硫酸バリウムであっても、成形品は高い引張強度および破断伸び率を有することを示している。
【0027】
【表2】
Figure 0004092003
実施例16は、ピロリン酸カルシウムと複数のピロリン酸カルシウム以外の無機充填材を併用しても、やはり引張強度および破断伸び率において改良が見られることを示している。実施例17〜20は、ピロリン酸カルシウムと併用できるピロリン酸カルシウム以外の無機充填材の種類は特に限定されないことを示している。
【0028】
【発明の効果】
本発明により、高いウェルド強度を有する液晶性ポリマーから本質的に成る成形品を提供することができ、本発明の液晶性ポリマー組成物を用いることにより、複雑な形状であっても高いウェルド強度を有する成形品を製造することができる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
INDUSTRIAL APPLICABILITY The present invention can provide a method for improving the weld strength of an obtained molded product when a molded product is produced by injection molding using a liquid crystalline polymer, and a molded product having improved weld strength. In particular, the liquid crystal polymer composition can be provided with a method for improving the weld strength of a liquid crystalline polymer molded article by using calcium pyrophosphate and an inorganic filler in combination, and a pillow having an improved weld strength. The present invention relates to a liquid crystalline polymer composition containing calcium phosphate and an inorganic filler.
[0002]
[Prior art]
Liquid crystalline polymers have high fluidity, and when heated and oriented in a liquid crystal state, the molecular chains are aligned in one direction, and the high molecular strength, high elasticity, and dimensional stability can be achieved due to the alignment and molecular rigidity. Good molded products having excellent heat resistance and chemical resistance can be obtained. On the other hand, when a molded product is manufactured by injection molding, there is a problem that weld strength is lowered due to strong orientation. Therefore, in order to use a liquid crystal polymer for a molded product having a complicated shape, improvement of the weld strength of the molded product is a problem.
[0003]
Conventionally, various molding techniques for improving the weld strength have been developed. For example, a method of pushing and pulling the semi-molten resin in the mold using two cylinders, placing a scrim unit between the mold and the cylinder of the molding machine, and then reciprocating both pistons forward and backward after filling, For example, the semi-molten resin in the inside is made to flow into each other closely while flowing.
However, all of the techniques related to improving the weld strength are focused on the molding method, and no development focusing on the liquid crystalline polymer itself has been performed yet in order to improve the weld strength of the molded product.
[0004]
On the other hand, since liquid crystal polymer molded products are often subjected to metal plating, research on the surface treatment of liquid crystal polymer molded products or the development of compositions having excellent surface treatment properties has been actively conducted. . For example, a composition in which a liquid crystal polymer is filled with 1 to 80% by weight of a phosphate (Japanese Patent Laid-Open No. 2-155947), an oxide of a periodic table group IIa or IIb element, a sulfate, a phosphate And a composition comprising 5 to 80% by weight of one or two or more inorganic fillers selected from the group consisting of silicates, or 1 to 60% by weight of a fibrous inorganic substance A surface treatment method of a molded product (Japanese Patent Publication No. 8-19251), in which a molded product made of a composition containing 2% by weight is contact-treated with an aqueous solution mainly composed of an alkali metal hydroxide, etc. One selected from the group consisting of Group II elements and oxides thereof, sulfates, phosphates, silicates, carbonates, or elements of aluminum, silicon, tin, lead, antimony, bismuth and oxides thereof, or A molded product comprising a composition containing 15 to 80% by weight of an inorganic filler of at least seeds based on the total weight of the composition, or a composition containing 1 to 60% by weight of a fibrous inorganic substance, and sulfuric acid. Surface treatment method for molded article that is contact-treated with an acidic solution containing the same (Patent No. 2513728), glass beads, glass balloons, glass powder, or Group II elements of the periodic table and their liquid crystal polymer surface-treated with colloidal silica One or more fine powders selected from the group consisting of oxides, sulfates, phosphates, silicates, carbonates, or elements of aluminum, silicon, tin, lead, antimony, bismuth and oxides thereof A composition comprising 5 to 80% by weight of an inorganic filler based on the total weight of the composition, or 5 to 80 in combination of the finely divided inorganic filler and the fibrous inorganic substance. There is a composition (for example, Japanese Patent Laid-Open No. 5-287176) blended in weight percent.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide a method for improving the weld strength of a liquid crystalline polymer molded article and a liquid crystalline polymer composition capable of producing a molded article with improved weld strength.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies to solve such problems, the present inventors have improved the weld strength of a molded product by blending calcium pyrophosphate and an inorganic filler other than calcium pyrophosphate into a liquid crystalline polymer. I found out that I can do it.
That is, the method for improving the weld strength of the liquid crystalline polymer molded article according to the present invention is characterized in that calcium pyrophosphate and an inorganic filler other than calcium pyrophosphate are blended with the liquid crystalline polymer.
Another method for improving weld strength according to the present invention is to combine 40 to 80% by weight of liquid crystalline polymer with 5 to 40% by weight of calcium pyrophosphate and 10 to 30% by weight of inorganic filler other than calcium pyrophosphate. It mix | blends so that it may become 20 to 60 weight%, It is characterized by the above-mentioned.
Furthermore, another aspect of the present invention provides the liquid crystalline polymer composition comprising (A) a liquid crystalline polymer, (B) calcium pyrophosphate, and (C) one or more inorganic fillers other than calcium pyrophosphate. The content of (B) in the composition is 5 to 40% by weight, the content of (C) is 10 to 30% by weight, and the content of (B) and (C) is 20 to 60% by weight. It is a liquid crystalline polymer composition characterized by being.
[0007]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The liquid crystal polymer (A) used in the present invention is a melt processable polyester or polyester amide capable of forming an anisotropic melt phase, and is generally called a thermotropic liquid crystal polymer. The constituent components of such polymers are aromatic hydroxycarboxylic acids, aromatic dicarboxylic acids, aliphatic dicarboxylic acids, aromatic diols, aliphatic diols, aromatic hydroxyamines, and aromatic diamines, and anisotropic melt phases. The melt-processable polyester or polyesteramide that can form is obtained by polymerizing one of these components or copolymerizing two or more components.
[0008]
Specifically, an aromatic polyester obtained by polymerizing one or more aromatic hydroxycarboxylic acids, an aromatic dicarboxylic acid, one or two or more aliphatic dicarboxylic acids, and an aromatic diol An aromatic polyester obtained by polymerizing one or two or more aliphatic diols, an aromatic hydroxycarboxylic acid as a main component, an aromatic dicarboxylic acid, an aliphatic dicarboxylic acid, an aromatic diol, and an aliphatic diol Aromatic polyesters, aromatic hydroxyamines, one or more aromatic diamines, and one or more aromatics obtained by polymerizing one or more components selected from the group consisting of Aromatic polyesteramide obtained by polymerizing hydroxycarboxylic acid, aromatic hydroxyamine, and one or more aromatic dia Polyester amide, aromatic hydroxyamine obtained by polymerizing styrene, one or more aromatic hydroxycarboxylic acids, aromatic dicarboxylic acid and one or more aliphatic carboxylic acids One or more aromatic diamines, one or more aromatic hydroxycarboxylic acids, an aromatic dicarboxylic acid, one or more aliphatic carboxylic acids, and an aromatic diol And aromatic polyester amides obtained by polymerizing one or two or more aliphatic diols.
[0009]
Examples of the aromatic hydroxycarboxylic acid include 4-hydroxybenzoic acid, 3-hydroxybenzoic acid, 2-hydroxybenzoic acid, 6-hydroxy-2-naphthoic acid, 5-hydroxy-2-naphthoic acid, and hydroxybenzoic acid. And halogen, alkyl, and allyl substituents.
Aromatic dicarboxylic acids include terephthalic acid, isophthalic acid, 3,3'-diphenyldicarboxylic acid, 4,4'-diphenyldicarboxylic acid, 1,4-naphthalenedicarboxylic acid, 1,5-naphthalenedicarboxylic acid, 2,6 -Naphthalenedicarboxylic acid, and alkyl and halogen-substituted aromatic dicarboxylic acids such as t-butyl terephthalic acid and chloroterephthalic acid.
Examples of the aliphatic dicarboxylic acid include trans-1,4-cyclohexanedicarboxylic acid, cis-1,4-cyclohexanedicarboxylic acid, cyclic aliphatic dicarboxylic acids such as 1,3-cyclohexanedicarboxylic acid, and substituted derivatives thereof. .
[0010]
Aromatic diols include hydroquinone, biphenol, 4,4'-dihydroxydiphenyl ether, 3,4'-dihydroxydiphenyl ether, bisphenol-A, 3,4'-dihydroxydiphenylmethane, 3,3'-dihydroxydiphenylmethane, 4,4 '. -Dihydroxydiphenylsulfone, 3,4'-dihydroxydiphenylsulfone, 4,4'-dihydroxydiphenyl sulfide, 3,4'-dihydroxydiphenyl sulfide, 2,6'-naphthalenediol, 1,6'-naphthalenediol, 4, 4'-dihydroxybenzophenone, 3,4'-dihydroxybenzophenone, 3,3'-dihydroxybenzophenone, 4,4'-dihydroxydiphenyldimethylsilane, and alkyl and halogen substituted derivatives thereof. It is.
[0011]
Aliphatic diols include trans-1,4-hexanediol, cis-1,4-hexanediol, trans-1,3-cyclohexanediol, cis-1,2-cyclohexanediol, ethylene glycol, and 1,4-butane. Cyclic, straight, such as diol, 1,6-hexanediol, 1,8-octanediol, trans-1,4-cyclohexanedimethanol, cis-1,4-cyclohexanedimethanol, cis-1,4-cyclohexanedimethanol Examples thereof include linear and branched aliphatic diols and substituted derivatives thereof.
Examples of the aromatic hydroxyamine and aromatic diamine include 4-aminophenol, 3-aminophenol, p-phenylenediamine, m-phenylenediamine, and substituted derivatives thereof.
[0012]
The method for producing the polymer is not particularly limited, and the polymer can be produced by standard polycondensation techniques (melt polymerization, solution polymerization, and solid phase polymerization). It is preferably produced in an inert atmosphere under anhydrous conditions. For example, in the melt acidolysis method, the necessary amounts of acetic anhydride, 4-hydroxybenzoic acid, diol and terephthalic acid are stirred and then heated in a reaction vessel equipped with a nitrogen inlet tube and a combination of a distillation head or a condenser to react. By-products such as acetic acid formed therein are collected after removal through a distillation head or a condenser. After the collected by-product becomes constant and the polymerization is almost complete, the molten mass is heated under reduced pressure (usually 10 mHg or less) to remove residual by-product and complete the polymerization. .
The liquid crystal polymer used in the present invention generally has a number average molecular weight of about 2,000 to 200,000, preferably 5,000 to 50,000, and more preferably 10,000 to 20,000.
[0013]
Among the above liquid crystal polymers, polyesters containing repeating units derived from hydroquinone, 4,4′-dihydroxybiphenyl, terephthalic acid, 2,6-naphthalenedicarboxylic acid and 4-hydroxybenzoic acid are preferred in the present invention. Used. Specifically, essentially (a) Structural formula (I)
[Chemical 1]
Figure 0004092003
(B) Structural formula (II)
[Chemical 2]
Figure 0004092003
(C) Structural formula (III)
[Chemical 3]
Figure 0004092003
(D) Structural formula (IV)
[Formula 4]
Figure 0004092003
And (e) Structural formula (V)
[Chemical formula 5]
Figure 0004092003
Wherein the molar ratio of (I) :( II) is in the range of 65: 35-40: 60, and the molar ratio of (III) :( IV) is 85: 15-50: 50 The molar ratio of the sum of (I) and (II) to the sum of (III) and (IV) is substantially 1: 1, and further 200 to 100 mol per 100 moles of (I) + (II) It is a liquid crystalline polyester in which 600 mol of (V) is present.
[0014]
The calcium pyrophosphate (B) used in the present invention preferably has an average particle diameter of 1 to 20 μm and a loss on ignition at 800 ° C. of 2% by weight or less. Particularly preferred is calcium pyrophosphate having an average particle size of 3 to 10 μm.
The inorganic filler used in the present invention is any inorganic filler other than calcium pyrophosphate, such as glass fiber, carbon fiber, potassium titanate, aluminum borate, milled glass, aluminum, silicon, tin, lead, antimony, Bismuth elements and oxides thereof, and Periodic Table Group II elements and oxides thereof, sulfates, phosphates, silicates, carbonates and the like. The oxides of Group II elements of the periodic table are, for example, calcium oxide, barium oxide, and zinc oxide. The sulfates are, for example, magnesium sulfate, calcium sulfate, and barium sulfate. The phosphates are, for example, phosphoric acid. Magnesium, calcium phosphate, barium phosphate, zinc phosphate, magnesium pyrophosphate, and silicate is, for example, magnesium silicate, calcium silicate, aluminum silicate, kaolin, talc, clay, diatomaceous earth, wollastonite, carbonate and Is, for example, calcium carbonate, magnesium carbonate, barium carbonate, zinc carbonate and the like. Preferably, glass fiber, milled glass, barium sulfate, and talc are used, and more preferably milled glass and talc. Two or more inorganic fillers other than calcium pyrophosphate may be used in combination.
[0015]
Content of the said calcium pyrophosphate is 5 to 40 weight% with respect to the weight of a composition, Preferably it is 5 to 30 weight%, More preferably, it is 10 to 25 weight%. If the amount is less than 5% by weight, the weld strength is not sufficiently improved. If the amount is more than 40% by weight, the molded product is brittle and the impact strength is lowered.
Content of inorganic fillers other than the said calcium pyrophosphate is 10-30 weight% with respect to the weight of a composition, Preferably it is 15-30 weight%. If the amount is less than 10% by weight, the weld strength is not sufficiently improved, and the mechanical strength is also insufficient. If the amount is more than 30% by weight, appropriate fluidity is impaired.
Furthermore, the total weight of calcium pyrophosphate (B) and inorganic filler (C) other than calcium pyrophosphate is 20 to 60% by weight based on the weight of the composition. If the total weight of (B) and (C) is less than 20% by weight, the weld strength of the molded product is insufficiently improved. On the other hand, if it is added more than 60% by weight, the appropriate fluidity is impaired. Therefore, the weld strength is also insufficient.
[0016]
The composition of the present invention includes, in addition to the above components, a flame retardant, an impact resistant agent, a thermal stabilizer, a plasticizer, an antioxidant, a nucleating agent, a dye, a pigment, a release agent, etc. You may mix | blend an additive.
The method for producing the composition of the present invention can be carried out by any conventionally known method. For example, a method in which all components are mixed, kneaded using a twin screw extruder or other melt kneader, and extruded into pellets can be used. Also, melt kneading and molding may be performed together using an injection molding machine.
[0017]
【Example】
The present invention will be described with reference to examples, but the present invention is not limited to the examples.
(Examples 2 to 11 , 13, 14, 16 to 20, Reference Examples 1, 12, and 15, and Comparative Examples 1 to 11)
Each component shown in Tables 1 to 5 was dry-blended, melt-kneaded at 340 ° C. with a twin-screw extruder (TEM35 manufactured by Toshiba Machine Co., Ltd.), and cooled with water, and then pellets were produced. Using the injection pellets (SYCAP165 / 75 manufactured by Sumitomo Nestal Co., Ltd.), the obtained pellets are dumbbell test pieces with welds at a cylinder temperature of 345 ° C. and a mold temperature of 80 ° C. (ASTM both ends gate type 0.8 mm thick type) 4 dumbbell specimens) were molded.
[0018]
The components used in Examples, Reference Examples and Comparative Examples are as follows.
POL-A: Number average molecular weight consisting essentially of repeating units derived from hydroquinone, 4,4'-dihydroxybiphenyl, terephthalic acid, 2,6-naphthalenedicarboxylic acid and 4-hydroxybenzoic acid, about 10,000-20 , 000 aromatic polyester capable of forming an optically anisotropic melt phase (DuPont Zenite 6000 (trade name))
POL-B: optically having a number average molecular weight of about 10,000 to 20,000 consisting essentially of repeating units derived from 4-hydroxybenzoic acid, terephthalic acid, isophthalic acid and 4,4'-dihydroxybiphenyl Aromatic polyester capable of forming an anisotropic melt phase (E6000 (trade name) manufactured by Sumitomo Chemical Co., Ltd.)
[0019]
Calcium pyrophosphate: The average particle size is 3 to 10 μm, and the loss on ignition at 800 ° C. is 2% by weight or less (manufactured by Nippon Chemical Industry Co., Ltd.)
Barium sulfate: precipitated barium sulfate UD (trade name) manufactured by Nippon Chemical Industry Co., Ltd.
Milled glass: REV8 (trade name) manufactured by Nippon Sheet Glass Co., Ltd.
Talc: High filler 5000PJ (trade name) manufactured by Matsumura Sangyo Co., Ltd.
Glass fiber: Chopped strand having a weight average diameter of 13 μm and a weight average length of 3 mm (TP-64 (trade name) manufactured by Nippon Sheet Glass Co., Ltd.)
Zinc oxide: Toho Zinc Co., Ltd. [0020]
The measurement methods of weld tensile strength, weld breaking elongation, and fluidity were as follows. The measurement results are shown in each table.
Weld tensile strength: Conforms to ASTM D638.
Weld breaking elongation: conforming to ASTM D638.
Flowability: A spiral flow mold having a thickness of 0.8 mm and a width of 2 cm is used. The resin temperature POL-A is 350 ° C., the POL-B is 360 ° C., the mold temperature is 80 ° C., and the holding pressure is 600 kg / cm 2. The spiral flow test was conducted under the following conditions.
[0021]
[Table 1]
Figure 0004092003
[0022]
[Table 2]
Figure 0004092003
[0023]
When Example 5 is compared with Comparative Example 3, it can be seen that the tensile strength and elongation at break are improved by using calcium pyrophosphate and milled glass in combination. Further, Comparative Example 1 shows that no improvement is observed even when calcium pyrophosphate is used alone. Furthermore, when Examples 2 to 6 and Comparative Examples 2 to 6 containing inorganic fillers other than calcium pyrophosphate , which are different from each other , no matter what inorganic filler other than calcium pyrophosphate is added, calcium pyrophosphate and pyro It can be seen that the tensile strength and elongation at break are lower than when combined with an inorganic filler other than calcium phosphate .
[0024]
[Table 3]
Figure 0004092003
[0025]
When Examples 2, 4 and 6 were compared with Comparative Examples 7-9 and Example 3 was compared with Comparative Example 10, respectively, when combined with an inorganic filler other than calcium pyrophosphate and calcium pyrophosphate , tensile strength, elongation at break It can be seen that, although the fluidity is improved, such an improvement is not observed even when two kinds of inorganic fillers other than calcium pyrophosphate are used in combination. Moreover, when Example 7 and Comparative Example 11 are compared, it can be seen that such a tendency is also seen when different liquid crystalline polymers are used.
[0026]
[Table 1]
Figure 0004092003
Examples 8-11, 13, and 14 show that molded articles have high tensile strength and elongation at break even when the inorganic filler other than calcium pyrophosphate used in combination with calcium pyrophosphate is barium sulfate.
[0027]
[Table 2]
Figure 0004092003
Example 16 shows that even when an inorganic filler other than calcium pyrophosphate and a plurality of calcium pyrophosphates is used in combination, the tensile strength and elongation at break are still improved. Examples 17-20 have shown that the kind of inorganic fillers other than calcium pyrophosphate which can be used together with calcium pyrophosphate is not particularly limited.
[0028]
【The invention's effect】
According to the present invention, it is possible to provide a molded article essentially composed of a liquid crystalline polymer having high weld strength. By using the liquid crystalline polymer composition of the present invention, high weld strength can be obtained even in a complicated shape. It is possible to produce a molded product having the same.

Claims (1)

(A)液晶性ポリマー、(B)ピロリン酸カルシウム(ただし、コロイダルシリカで表面処理したものを除く)、および(C)1種または2種以上のピロリン酸カルシウム以外の無機充填材(ただし、コロイダルシリカで表面処理したものを除く)を含有する液晶性ポリマー組成物において、前記組成物中の(B)の含有量は5〜30重量%、(C)の含有量は15〜30重量%であり、かつ(b)および(C)の含有量は20〜60重量%であることを特徴とする、成形品のウェルド強度を改良する液晶性ポリマー組成物。(A) Liquid crystalline polymer, (B) Calcium pyrophosphate (excluding those surface-treated with colloidal silica), and (C) One or more inorganic fillers other than calcium pyrophosphate (provided with colloidal silica) In the liquid crystalline polymer composition containing (excluding those subjected to surface treatment), the content of (B) in the composition is 5 to 30% by weight, the content of (C) is 15 to 30% by weight, And the content of (b) and (C) is 20-60 weight%, The liquid crystalline polymer composition which improves the weld strength of a molded article characterized by the above-mentioned .
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