JP4090746B2 - 発光装置および電子機器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電極間に発光性材料を挟んだ素子(以下、発光素子という)を用いた発光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、発光素子を用いた発光装置の開発が進んでいる。発光装置は発光素子自体に発光能力があるため、液晶ディスプレイに用いられているようなバックライトが不要である。よって、薄型化、軽量化が可能である。
【0003】
発光装置にはパッシブ型(単純マトリックス型)とアクティブ型(アクティブマトリックス型)の2種類があり、どちらも盛んに開発が行われている。特に現在はアクティブ型発光装置が注目されている。また、発光素子の有機層の発光層となる材料は、有機材料と無機材料があり、さらに有機材料は低分子系(モノマー系)有機材料と高分子系(ポリマー系)有機材料とに分けられる。両者とも盛んに研究されており、低分子系有機材料は主に真空蒸着法により、高分子系有機材料は主にスピンコート法によって成膜される。
【0004】
有機材料は無機材料と比べて発光効率が高く、低電圧で駆動することが可能であるという特徴がある。また、有機化合物であるので、様々な新しい物質を設計し、作成することが可能である。よって、将来の材料設計の進展によって、より高い効率で発光する素子が発見される可能性がある。
【0005】
円偏光フィルムと偏光板を併用した発光装置の断面図を図16に示す。発光装置は、発光素子が形成された基板1601と、封止基板1600とをシール材1605を介して貼り合わせた構造となっている。さらに、発光素子は陽極1602、有機層1603および陰極1604から成り、陽極1602と陰極1604で有機層1603を挟み込むように形成される。基板上に形成するのは、陽極でも陰極でも良いが、作製上の容易さから、基板の上に陽極を形成するのが一般的である。発光素子は陰極から注入された電子および陽極から注入された正孔が有機膜の発光中心で再結合して励起子を形成し、その励起子が基底状態に戻るときにエネルギーを放出して発光する。発光素子は基板1601、封止基板1600およびシール材1605で囲まれた密閉された空間内にある。本明細書では、基板、封止基板、シール材、発光素子に囲まれた領域を密閉された空間という。発光素子は水分や酸素によって劣化するので、密閉された空間は不活性ガス1606(窒素分子もしくは希ガス)により満たされている。また、密閉された空間は、有機樹脂で満たされる場合もある。1608はスイッチング用のTFT(Thin Film Transistor)、1609は電流制御用のTFT、1610、1611および1615は絶縁膜である。画素部1620の範囲を図16の矢印に示す。本明細書において、封止基板とは水分により劣化しやすい発光素子を守るためにシール材を介して基板に貼り合わせた基板を言う。
【0006】
発光装置の陰極においては光の反射性の高い材料を使用しているため、発光装置の外部から入ってくる光(入射光1621)が陰極で反射して反射光1622が生じる。よって、鏡のように陰極に観測者1616の顔が写ってしまい、観測者が写り込みを確認してしまうことがあった。本明細書では、写り込みとは陰極等による反射によって観測者の顔や天井等が発光装置の表示部(図示は省略)に写ることをいう。そのため、円偏光フィルム1612と偏光板1613を用いて、発光装置の外部から入射し、陰極で反射された光が、再び外部に出ないようにしている。偏光板の偏光軸と、円偏光フィルムの偏光軸とのなす角が45°になるように設置される。このように設置されると、外部から入射された偏光板を通過した光は直線偏光となり、円偏光フィルムで45°ねじられ、楕円偏光となり、この楕円偏光は陰極で反射し、円偏光フィルムで直線偏光となる。この直線偏光と、偏光板の偏光軸のなす角が90°になるので、反射光は偏光板に吸収される。よって、観測者1616には写り込みが見えないように、発光装置に円偏光フィルム1612と偏光板1613が設置されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
よって、写り込みを防止するために、図16に示すように円偏光フィルム1612と偏光板1613を発光装置に用いると、偏光板1613で、光量の約半分(38〜48%)が吸収されてしまう。さらに、有機層1603で発光した光も約半分が偏光板で吸収され、観測者1616が確認する輝度が約半分に低下してしまうという課題を有していた。
【0008】
【課題を解決するための手段】
発光装置の陰極の表面を凹凸にする。陰極の表面を凹凸にすれば、入射光はあらゆる方向に光が反射されるため、観測者には写り込みが見えないようになる。その結果、円偏光フィルムと偏光板が不要になる。
【0009】
よって、本明細書で開示する発明の構成は、透明な突起と、前記透明な突起上に、かつ、前記透明な突起に沿って形成された画素電極と、前記画素電極の上方に、かつ、前記画素電極の一部が接するように形成された有機層と、前記有機層上に、かつ、前記有機層に沿って設けられた陰極とを有する発光装置において、前記透明な突起が形成されることにより、前記有機層と接する前記陰極の表面が凹凸であることを特徴とする発光装置である。
【0010】
まず、0.5〜1.0μm程度の高さを有する透明な突起164を形成する。次いで、透明な突起に沿って、80〜120nmの厚さを有する画素電極及び10〜400nmの厚さを有する有機層を形成する。このような場合、透明な突起164の高さに比べて、非常に画素電極及び有機層の厚さが小さいので、有機層の表面は凹凸になる。したがって、有機層上に陰極を形成した場合、有機層と接する陰極の表面は凹凸になる。本発明の発光装置の有機層と接する陰極の表面は凹凸になるので、本発明の発光装置を用いた場合、入射光はあらゆる方向に光が反射されるため、観測者には写り込みが見えないようになる。
【0011】
また、他の発明の構成は、前記透明な突起の横方向に、光の吸収性の高い絶縁膜が形成されていることを特徴とする発光装置である。このように、本発明の構成は、透明な突起の横方向に光の吸収性の高い絶縁膜が形成されているため、陰極、ソース配線及びドレイン配線等などによる反射光を抑え、照り返しを防ぐことができる。なお、この光の吸収性の高い絶縁膜を適用することは、陰極の表面を凹凸にすることよりも、反射光を抑え、照り返しを防ぐ効果がある。
【0012】
また、他の発明の構成は、前記透明な突起として、マイクロレンズを適用していてもよい。
【0013】
本発明の発光装置はパーソナルコンピュータ、ビデオカメラ、携帯型情報端末、デジタルカメラ、デジタルビデオディスクプレーヤー、車載用後方確認用のモニター、テレビ電話、カーナビゲーションまたは電子遊技機器に用いることができる。
【発明の実施の形態】
本願発明の実施形態について、以下に説明する。本実施形態の図5の上面図(画素部)を図12(A)に示す。ただし、簡略化のため、基板、下地膜、絶縁膜、画素電極、有機層、陰極、封止基板等は省略している。図12(A)中の点線部A-A'、点線部B-B'、点線部C-C'における本実施形態の発光装置の断面図を図5に示す。ここでは、画素部のスイッチング用TFT162および電流制御用TFT163と、画素部の周辺に設けられる駆動回路のTFT(pチャネル型TFT160とnチャネル型TFT161)を同時に作製する方法について、説明する。
【0014】
まず、図1(A)に示すように、基板100上に酸化シリコン膜、窒化シリコン膜または酸化窒化シリコン膜などの絶縁膜から成る下地膜101を形成する。基板100の材質としては、非晶質ガラス(ホウケイ酸塩ガラス、石英等)、結晶化ガラス、セラミックスガラス、ガラス、ポリマー等の絶縁性物質が好ましい。また、有機系樹脂(アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂もしくはエポキシ系樹脂)、シリコーン系樹脂ポリマーの絶縁性物質でもよい。
【0015】
次いで、下地膜101上に半導体層102〜105を形成する。半導体層102〜105は、非晶質構造を有する半導体膜を公知の手段(スパッタ法、LPCVD法、またはプラズマCVD法等)により成膜した後、公知の結晶化処理(レーザー結晶化法、熱結晶化法、またはニッケルなどの触媒を用いた熱結晶化法等)を行って得られた結晶質半導体膜を所望の形状にパターニングして形成する。この半導体層102〜105の厚さは25〜80nm(好ましくは30〜60nm)の厚さで形成する。
【0016】
次いで、プラズマCVD法またはスパッタ法で半導体層102〜105を覆うゲート絶縁膜106を形成する。
【0017】
そして、ゲート絶縁膜106上にゲート電極を形成するための耐熱性導電層107を200〜400nm(好ましくは250〜350nm)の厚さで形成する。
【0018】
次に、フォトリソグラフィーの技術を使用してレジストによるマスク108を形成する。そして、第1のエッチング処理を行う。
【0019】
第1のエッチング処理により、第1のテーパー形状を有する導電層109〜112を形成する。(図1(B))
【0020】
そして、第1のドーピング処理を行い一導電型の不純物元素を半導体層に添加する。(図1(C))。
【0021】
次に、図1(D)に示すように第2のエッチング処理を行う。
【0022】
そして、第1のドーピング処理よりもドーズ量を下げ高加速電圧の条件でn型を付与する不純物元素をドーピングする。(図2(A)第2のドーピング)
【0023】
そして、図2(B)に示すように、pチャネル型TFTを形成する半導体層102、半導体層105に一導電型とは逆の導電型の不純物領域133(133a、133b)及び134(134a、134b)を形成する。この場合も第2の形状の導電層118、第2の形状の導電層121をマスクとしてp型を付与する不純物元素を添加し、自己整合的に不純物領域を形成する。(図2(B)第3のドーピング)
【0024】
その後、図2(C)に示すように、第2の形状を有する導電層118〜121およびゲート絶縁膜106上に第1の層間絶縁膜137を形成する。それぞれの濃度で添加されたn型またはp型を付与する不純物元素を活性化する工程を行う。この工程はファーネスアニール炉を用いる熱アニール法で行う。(図2(C)第1の層間絶縁膜の形成/活性化工程)
【0025】
次いで、雰囲気ガスを変化させ、3〜100%の水素を含む雰囲気中で、300〜450℃で1〜12時間の熱処理を行い、半導体層を水素化する工程を行う。
【0026】
そして、スピンコート法により有機絶縁物材料からなる第2の層間絶縁膜を1.0〜2.0μmの平均膜厚で形成する。本実施形態ではネガ型の感光性樹脂であるカーボンブラックを用いたが、光の吸収性の高い絶縁膜であればよい。
【0027】
その後、所定のパターンのレジストマスクを形成し、それぞれの半導体層に形成されソース領域またはドレイン領域とする不純物領域に達するコンタクトホール及び開口部を形成する。コンタクトホール及び開口部はドライエッチング法で形成する。こうして、第2の層間絶縁膜139a, 第2の層間絶縁膜139bが形成される。
【0028】
そして、導電性の金属膜をスパッタ法や真空蒸着法で形成し、フォトマスクでパターニングし、その後エッチングすることで、ソース配線140〜143とドレイン配線144〜146を形成する。
【0029】
次いで、第1の層間絶縁膜137上に、かつ、第2の層間絶縁膜139aと第2の層間絶縁膜139bとの間(開口部)に、フォトマスクを用い露光及び現像により透明な突起164を形成する。ここで形成する材料は感光性のアクリル樹脂を用いたが、透明な材料であればよい。たとえば、SiO2、SiNO、AlNO、SOG(スピンオングラス)材料、窒化シリコン、ポリイミド、ポリカーボ−ネート等でもよい。SOG材料は、無機であっても有機であってもよい。無機SOG材料は、無機材料からなり、かつスピンコート可能な材料であって、具体的にはPSG(Phosphosilicate Glass)、BSG(Borosilicate Glass)、BPSG(Borophosphosilicate Glass)が挙げられる。また、透明な突起164の形状及び個数に限定されない。本実施例において、透明な突起164の高さは、焼成後、0.5〜1.0μm程度である。
【0030】
なお、透明な突起164は、ソース配線140〜143とドレイン配線144〜146を形成する前に形成してもよい。
【0031】
次いで、その上に透明導電膜を80〜120nmの厚さで形成し、パターニングすることによって画素電極147を形成する(図4(A)画素電極の形成)。画素電極147が陽極に相当する。他の陽極の材質としては、仕事関数の大きな導電膜、白金、金、ニッケル、パラジウム、イリジウムもしくはコバルトを用いる。これら陽極は、スパッタ法、真空蒸着法などの方法で形成され、フォトリソグラフィによってパターニングが行われる。
【0032】
また、画素電極147は、ドレイン配線146と接して重ねて形成することによって電流制御用TFT163のドレイン領域と電気的な接続が形成される。
【0033】
次に、図4(B)に示すように、まず、第3の層間絶縁膜149を形成する。
【0034】
次に、不活性ガス(窒素もしくは希ガス)雰囲気中、有機層150をメタルマスクを用いた真空蒸着法により形成し、更に蒸着法により陰極(MgAg電極)151を形成する。以後の工程は、不活性ガス(窒素もしくは希ガス)雰囲気中で行われる。
【0035】
陰極151の材質としては、MgAg電極を用いる。また、仕事関数の小さな金属、代表的には周期表の1族もしくは2族に属する元素(マグネシウム,リチウム,カリウム,バリウム、カルシウム、ナトリウムもしくはベリリウム)またはそれらに近い仕事関数を持つ金属を用いてもよい。さらに、陰極の材質として、アルミニウムを用い、陰極のバッファー層としてアルミニウムの下にフッ化リチウムもしくはリチウムアセチルアセトネート錯体を形成してもよい。光の反射性の高い材料を用いた場合、本実施形態の発光装置の構成の効果が発揮される。
【0036】
なお、有機層150としては、公知の材料を用いることができる。有機層150は、積層構造で用いた方が発光効率が良いので積層構造で用いられることが多いが、単層で用いてもよい。一般的に陽極上に正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層の順に形成されるが、正孔輸送層/発光層/電子輸送層または正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層のような構造でも良い。本発明ではいずれの構造を用いてもよい。また、三重項励起状態から基底状態に戻る際のエネルギーを発光に変換しうる材料を発光層に用いてもよい。
【0037】
なお、有機層150の膜厚は10〜400nm(典型的には60〜150nm)、陰極151の厚さは80〜200nm(典型的には100〜150nm)とすれば良い。
【0038】
よって、複数の透明な突起164が設けられ、さらに、透明な突起と重なるように画素電極147が形成され、画素電極147と重なるように有機層150が形成され、前記有機層150上に陰極151を形成されることにより、有機層150に接する陰極の表面に多数の凹凸165が形成される。
【0039】
さらに、抵抗を下げるために、陰極151上に保護電極を形成してもよい。保護電極の材料としてはアルミニウムを主成分とする金属膜が代表的であるが、勿論、他の材料でも良い。さらに、有機層150及び陰極151を水分や酸素から保護するために、保護膜を設けてもよい。この保護膜も保護電極形成後、大気解放しないで連続的に形成しても構わない。
【0040】
次いで、封止基板166をシール材(図示しない)を介して貼り合わせ、所望の大きさに分断することにより、以上の工程を経て、図5の発光装置を完成させる。なお、画素電極147、有機層150、陰極151の重なっている部分が発光素子に相当する。
【0041】
基板166の材質としては、非晶質ガラス(ホウケイ酸塩ガラス、石英等)、結晶化ガラス、セラミックスガラス、ガラス、ポリマー等の絶縁性物質が好ましい。また、有機系樹脂(アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂もしくはエポキシ系樹脂)、シリコーン系樹脂ポリマーの絶縁性物質でもよい。セラミックスを用いてもよい。また、シール材が絶縁物であるならステンレス合金等の金属材料を用いることも可能である。シール材の材質としては、エポキシ系樹脂、アクリレート系樹脂等のシール材を用いることができる。熱硬化性樹脂や光硬化性樹脂をシール材として用いることもできる。但し、シール材は可能な限り水分を透過しない材質であることが望ましい。基板100、封止基板166、シール材、陰極151、層間絶縁膜149に囲まれた領域中には不活性ガス167が満たされる。
【0042】
以上のように、本実施形態の発光装置には透明な突起164が設けられ、有機層150に接する陰極151の表面に多数の凹凸165が形成されている。よって、外部からの入射光は拡散反射され、反射光の向きはランダムになる。よって、陰極151の表面における写り込みを抑えることができる。
【0043】
また、透明な突起164の横方向に光の吸収性の高い絶縁膜を設けるため、陰極、ソース配線及びドレイン配線等などによる反射光を抑え、照り返しを防ぐことができる。よって、観測者には、写り込みが見えない。なお、この光の吸収性の高い絶縁膜を適用することは、陰極の表面を凹凸にすることよりも、反射光を抑え、照り返しを防ぐ効果がある。
【0044】
よって、本実施形態の発光装置に円偏光フィルムと偏光板を適用する必要がなくなるので、反射光と発光した光の損失が減少し、従来の発光装置よりも観測者が確認する輝度は約2倍になる。
【0045】
なお、透明な突起は、陰極と陽極(画素電極)がショートしない範囲であれば、どのような形状でもよい。光の拡散反射のしやすさを考慮すると可能なかぎり、凹凸が激しい方が望ましい。図12(A)では透明な突起の上面図で円形状のものを示したが、特にその形状は限定されず、径方向の断面が多角形であってもよいし、左右対称でない形状であってもよい。例えば、図12(B)(a)〜(f)で示された形状のうち、いずれのものでもよい。また、透明な突起を規則的に配置しても不規則に配置してもよい。
【0046】
また、図8のように、ソース配線及びドレイン配線上方の第3の層間絶縁膜に光の吸収性の高い材料を適用し、第3の層間絶縁膜の開口部の横方向に透明な突起を形成し、陰極の表面に凹凸を形成してもよい。
【0047】
さらに、図11のように、透明な突起にマイクロレンズを適用してもよい。マイクロレンズの作製方法は公知の方法を用いればよい。
【0048】
本発明はアクティブ型の発光装置のみならず、パッシブ型の発光装置にも適用することができる。
【0049】
以上の構成でなる本発明について、以下に示す実施例でもってさらに詳細な説明を行うこととする。
【0050】
【実施例】
〔実施例1〕
本発明の実施例について、以下に説明する。本実施例の図5の上面図(画素部171)を図12(A)に示す。ただし、簡略化のため、基板、下地膜、絶縁膜、画素電極、有機層、陰極、封止基板等は省略している。図12(A)中の点線部A-A'、点線部B-B'、点線部C-C'における本実施例の発光装置の断面図を図5に示す。ここでは、画素部171のスイッチング用TFT162および電流制御用TFT163と、画素部171の周辺に設けられる駆動回路170のTFT(pチャネル型TFT160とnチャネル型TFT161)を同時に作製する方法について、説明する。
【0051】
本発明の発光装置の作製方法の一例について、図1〜図5を用いて説明する。
【0052】
まず、本実施例ではコーニング社の#7059ガラスや#1737ガラスなどに代表されるバリウムホウケイ酸ガラス、またはアルミノホウケイ酸ガラスなどのガラスからなる基板100を用いる。なお、基板100としては、透光性を有する基板であれば限定されず、石英基板を用いても良い。また、本実施例の処理温度に耐えうる耐熱性を有するプラスチック基板を用いてもよい。
【0053】
次いで、図1(A)に示すように、基板100上に酸化シリコン膜、窒化シリコン膜または酸化窒化シリコン膜などの絶縁膜から成る下地膜101を形成する。本実施例では下地膜101として2層構造を用いるが、前記絶縁膜の単層膜または2層以上積層させた構造を用いても良い。下地膜101の一層目としては、プラズマCVD法を用い、SiH4、NH3、及びN2Oを反応ガスとして成膜される酸化窒化シリコン膜101aを10〜200nm(好ましくは50〜100nm)形成する。本実施例では、膜厚50nmの酸化窒化シリコン膜101a(組成比Si=32%、O=27%、N=24%、H=17%)を形成する。次いで、下地膜101のニ層目としては、プラズマCVD法を用い、SiH4、及びN2Oを反応ガスとして成膜される酸化窒化水素化シリコン膜101bを50〜200nm(好ましくは100〜150nm)の厚さに積層形成する。本実施例では、膜厚100nmの酸化窒化水素化シリコン膜101b(組成比Si=32%、O=59%、N=7%、H=2%)を形成する。
【0054】
次いで、下地膜101上に半導体層102〜105を形成する。半導体層102〜105は、非晶質構造を有する半導体膜を公知の手段(スパッタ法、LPCVD法、またはプラズマCVD法等)により成膜した後、公知の結晶化処理(レーザー結晶化法、熱結晶化法、またはニッケルなどの触媒を用いた熱結晶化法等)を行って得られた結晶質半導体膜を所望の形状にパターニングして形成する。この半導体層102〜105の厚さは25〜80nm(好ましくは30〜60nm)の厚さで形成する。結晶質半導体膜の材料に限定はないが、好ましくはシリコン(珪素)またはシリコンゲルマニウム(SiXGe1-X(X=0.0001〜0.02))合金などで形成すると良い。本実施例では、プラズマCVD法を用い、55nmの非晶質シリコン膜を成膜した後、ニッケルを含む溶液を非晶質シリコン膜上に保持させた。この非晶質シリコン膜に脱水素化(500℃、1時間)を行った後、熱結晶化(550℃、4時間)を行い、さらに結晶化を改善するためのレーザーアニ―ル処理を行って結晶質シリコン膜を形成した。そして、この結晶質シリコン膜をフォトリソグラフィ法を用いたパターニング処理によって、半導体層102〜105を形成する。
【0055】
また、半導体層102〜105を形成した後、TFTのしきい値を制御するために、半導体層102〜105に微量な不純物元素(ボロンまたはリン)をドーピングしてもよい。
【0056】
また、レーザー結晶化法で結晶質半導体膜を作製する場合には、パルス発振型または連続発光型のエキシマレーザーやYAGレーザー、YVO4レーザーを用いることができる。これらのレーザーを用いる場合には、レーザー発振器から放射されたレーザー光を光学系で線状に集光し半導体膜に照射する方法を用いると良い。結晶化の条件は実施者が適宣選択するものであるが、エキシマレーザーを用いる場合はパルス発振周波数300Hzとし、レーザーエネルギー密度を100〜400mJ/cm2(代表的には200〜300mJ/cm2)とする。また、YAGレーザーを用いる場合にはその第2高調波を用いパルス発振周波数30〜300kHzとし、レーザーエネルギー密度を300〜600mJ/cm2(代表的には350〜500mJ/cm2)とすると良い。そして幅100〜1000μm、例えば400μmで線状に集光したレーザー光を基板全面に渡って照射し、この時の線状レーザー光の重ね合わせ率(オーバーラップ率)を50〜90%として行えばよい。
【0057】
次いで、半導体層102〜105を覆うゲート絶縁膜106を形成する。ゲート絶縁膜106はプラズマCVD法またはスパッタ法を用い、厚さを40〜150nmとしてシリコンを含む絶縁膜で形成する。本実施例では、プラズマCVD法により110nmの厚さで酸化窒化シリコン膜(組成比Si=32%、O=59%、N=7%、H=2%)で形成した。勿論、ゲート絶縁膜は酸化窒化シリコン膜に限定されるものでなく、他のシリコンを含む絶縁膜を単層または積層構造として用いても良い。
【0058】
また、酸化シリコン膜を用いる場合には、プラズマCVD法でTEOS(Tetraethyl Orthosilicate)とO2とを混合し、反応圧力40Pa、基板温度300〜400℃とし、高周波(13.56MHz)電力密度0.5〜0.8W/cm2で放電させて形成することができる。このようにして作製される酸化シリコン膜は、その後400〜500℃の熱アニールによりゲート絶縁膜として良好な特性を得ることができる。
【0059】
そして、ゲート絶縁膜106上にゲート電極を形成するための耐熱性導電層107を200〜400nm(好ましくは250〜350nm)の厚さで形成する。耐熱性導電層107は単層で形成しても良いし、必要に応じて二層あるいは三層といった複数の層から成る積層構造としても良い。耐熱性導電層にはTa、Ti、Wから選ばれた元素、または前記元素を成分とする合金か、前記元素を組み合わせた合金膜が含まれる。これらの耐熱性導電層はスパッタ法やCVD法で形成されるものであり、低抵抗化を図るために含有する不純物濃度を低減させることが好ましく、特に酸素濃度に関しては30ppm以下とすると良い。
【0060】
一方、耐熱性導電層107にTa膜を用いる場合には、同様にスパッタ法で形成することが可能である。Ta膜はスパッタガスにArを用いる。また、スパッタ時のガス中に適量のXeやKrを加えておくと、形成する膜の内部応力を緩和して膜の剥離を防止することができる。α相のTa膜の抵抗率は20μΩcm程度でありゲート電極に使用することができるが、β相のTa膜の抵抗率は180μΩcm程度でありゲート電極とするには不向きであった。TaN膜はα相に近い結晶構造を持つので、Ta膜の下地にTaN膜を形成すればα相のTa膜が容易に得られる。また、図示しないが、耐熱性導電層107の下に2〜20nm程度の厚さでリン(P)をドープしたシリコン膜を形成しておくことは有効である。これにより、その上に形成される導電膜の密着性向上と酸化防止を図ると同時に、耐熱性導電層107が微量に含有するアルカリ金属元素が第1の形状のゲート絶縁膜106に拡散するのを防ぐことができる。いずれにしても、耐熱性導電層107は抵抗率を10〜50μΩcmの範囲ですることが好ましい。
【0061】
次に、フォトリソグラフィーの技術を使用してレジストによるマスク108を形成する。そして、第1のエッチング処理を行う。本実施例ではICPエッチング装置を用い、エッチング用ガスにCl2とCF4を用い、1Paの圧力で3.2W/cm2のRF(13.56MHz)電力を投入してプラズマを形成して行う。基板側(試料ステージ)にも224mW/cm2のRF(13.56MHz)電力を投入し、これにより実質的に負の自己バイアス電圧が印加される。この条件でW膜のエッチング速度は約100nm/minである。第1のエッチング処理はこのエッチング速度を基にW膜がちょうどエッチングされる時間を推定し、それよりもエッチング時間を20%増加させた時間をエッチング時間とした。
【0062】
第1のエッチング処理により第1のテーパー形状を有する導電層109〜導電層112を形成する。導電層109〜導電層112のテーパー部の角度は15〜30°となるように形成される。残渣を残すことなくエッチングするためには、10〜20%程度の割合でエッチング時間を増加させるオーバーエッチングを施すものとする。W膜に対する酸化窒化シリコン膜(ゲート絶縁膜106)の選択比は2〜4(代表的には3)であるので、オーバーエッチング処理により、酸化窒化シリコン膜が露出した面は20〜50nm程度エッチングされる。(図1(B)第1のエッチング)
【0063】
そして、第1のドーピング処理を行い一導電型の不純物元素を半導体層に添加する。ここでは、n型を付与する不純物元素添加の工程を行う。第1の形状の導電層を形成したマスク108をそのまま残し、第1のテーパー形状を有する導電層109〜112をマスクとして自己整合的にn型を付与する不純物元素をイオンドープ法で添加する。n型を付与する不純物元素をゲート電極の端部におけるテーパー部とゲート絶縁膜106とを通して、その下に位置する半導体層に達するように添加するためにドーズ量を1×1013〜5×1014atoms/cm2とし、加速電圧を80〜160keVとして行う。n型を付与する不純物元素として15族に属する元素、典型的にはリン(P)または砒素(As)を用いるが、ここではリン(P)を用いた。このようなイオンドープ法により第1の不純物領域114〜117には1×1020〜1×1021atomic/cm3の濃度範囲でn型を付与する不純物元素が添加される。(図1(C)第1のドーピング処理)
【0064】
この工程において、ドーピングの条件によっては、不純物が第1の形状の導電層109〜112の下に回りこみ、第1の不純物領域114〜117が第1の形状の導電層109〜112と重なることも起こりうる。
【0065】
次に、図1(D)に示すように第2のエッチング処理を行う。エッチング処理も同様にICPエッチング装置により行い、エッチングガスにCF4とCl2の混合ガスを用い、RF電力3.2W/cm2(13.56MHz)、バイアス電力45mW/cm2(13.56MHz)、圧力1.0Paでエッチングを行う。この条件で形成される第2の形状を有する導電層118〜121が形成される。その端部にはテーパー部が形成され、該端部から内側にむかって徐々に厚さが増加するテーパー形状となる。第1のエッチング処理と比較して基板側に印加するバイアス電力を低くした分等方性エッチングの割合が多くなり、テーパー部の角度は30〜60°となる。マスク108はエッチングされて端部が削れ、マスク122となる。また、図1(D)の工程において、ゲート絶縁膜106の表面が40nm程度エッチングされる。
【0066】
そして、第1のドーピング処理よりもドーズ量を下げ高加速電圧の条件でn型を付与する不純物元素をドーピングする。例えば、加速電圧を70〜120keVとし、1×1013/cm2のドーズ量で行い、不純物濃度が大きくなった第1の不純物領域124〜127と、前記第1の不純物領域124〜127に接する第2の不純物領域128〜131とを形成する。この工程において、ドーピングの条件によっては、不純物が第2の形状の導電層118〜121の下に回りこみ、第2の不純物領域128〜131が第2の形状の導電層118〜121と重なることも起こりうる。第2の不純物領域における不純物濃度は、1×1017〜1×1020好ましくは1×1016〜1×1018atoms/cm3となるようにする。(図2(A)第2のドーピング処理)
【0067】
そして、図2(B)に示すように、pチャネル型TFTを形成する半導体層102、半導体層105に一導電型とは逆の導電型の不純物領域133(133a、133b)及び134(134a、134b)を形成する。この場合も第2の形状の導電層118、第2の形状の導電層121をマスクとしてp型を付与する不純物元素を添加し、自己整合的に不純物領域を形成する。このとき、nチャネル型TFTを形成する半導体層103、半導体層104の上方には、レジストのマスク132を形成する。ここで形成される不純物領域133、不純物領域134はジボラン(B26)を用いたイオンドープ法で形成する。不純物領域133、不純物領域134のp型を付与する不純物元素の濃度は、2×1020〜2×1021atoms/cm3となるようにする。
【0068】
しかしながら、この不純物領域133、134は詳細にはn型を付与する不純物元素を含有する2つの領域に分けて見ることができる。第3の不純物領域133a、134aは1×1020〜1×1021atoms/cm3の濃度でn型を付与する不純物元素を含み、第4の不純物領域133b、134bは1×1017〜1×1020atoms/cm3の濃度でn型を付与する不純物元素を含んでいる。しかし、これらの不純物領域133b、134bのp型を付与する不純物元素の濃度を1×1019atoms/cm3以上となるようにし、第3の不純物領域133a、134aにおいては、p型を付与する不純物元素の濃度をn型を付与する不純物元素の濃度の1.5から3倍となるようにすることにより、第3の不純物領域でpチャネル型TFTのソース領域およびドレイン領域として機能するために何ら問題は生じない。なお、102a〜105aはそれぞれのTFTのチャネル形成領域である。
【0069】
その後、図2(C)に示すように、まず、第2の形状を有する導電層118〜121およびゲート絶縁膜106上に第1の層間絶縁膜137を形成する。第1の層間絶縁膜137は酸化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜、窒化シリコン膜、またはこれらを組み合わせた積層膜で形成すれば良い。いずれにしても第1の層間絶縁膜137は無機絶縁物材料から形成する。第1の層間絶縁膜137の膜厚は100〜200nmとする。第1の層間絶縁膜137として酸化シリコン膜を用いる場合には、プラズマCVD法でTEOSとO2とを混合し、反応圧力40Pa、基板温度300〜400℃とし、高周波(13.56MHz)電力密度0.5〜0.8W/cm2で放電させて形成することができる。また、第1の層間絶縁膜137として酸化窒化シリコン膜を用いる場合には、プラズマCVD法でSiH4、N2O、NH3から作製される酸化窒化シリコン膜、またはSiH4、N2Oから作製される酸化窒化シリコン膜で形成すれば良い。この場合の作製条件は反応圧力20〜200Pa、基板温度300〜400℃とし、高周波(60MHz)電力密度0.1〜1.0W/cm2で形成することができる。また、第1の層間絶縁膜137としてSiH4、N2O、H2から作製される酸化窒化水素化シリコン膜を適用しても良い。窒化シリコン膜も同様にプラズマCVD法でSiH4、NH3から作製することが可能である。
【0070】
そして、それぞれの濃度で添加されたn型またはp型を付与する不純物元素を活性化する工程を行う。この工程はファーネスアニール炉を用いる熱アニール法で行う。その他に、レーザーアニール法、またはラピッドサーマルアニール法(RTA法)を適用することができる。熱アニール法では酸素濃度が1ppm以下、好ましくは0.1ppm以下の窒素雰囲気中で400〜700℃、代表的には500〜600℃で行うものであり、本実施例では550℃で4時間の熱処理を行った。また、基板100に耐熱温度が低いプラスチック基板を用いる場合にはレーザーアニール法を適用することが好ましい。
【0071】
次いで、雰囲気ガスを変化させ、3〜100%の水素を含む雰囲気中で、300〜450℃で1〜12時間の熱処理を行い、半導体層を水素化する工程を行う。この工程は熱的に励起された水素により半導体層にある1016〜1018/cm3のダングリングボンドを終端する工程である。水素化の他の手段として、プラズマ水素化(プラズマにより励起された水素を用いる)を行っても良い。いずれにしても、半導体層102a〜105a中の欠陥密度を1016/cm3以下とすることが望ましく、そのために水素を0.01〜0.1atomic%程度付与すれば良い。
【0072】
そして、スピンコート法により有機絶縁物材料からなる第2の層間絶縁膜を1.0〜2.0μmの平均膜厚で形成する。本実施例ではネガ型の感光性樹脂であるカーボンブラック(CK-7800;富士フィルムオーリン(株)製)を用いたが、光の吸収性の高い絶縁膜であればよい。
【0073】
その後、所定のパターンのレジストマスクを形成し、それぞれの半導体層に形成されソース領域またはドレイン領域とする不純物領域に達するコンタクトホールを形成する。コンタクトホールはドライエッチング法で形成する。この場合、エッチングガスにCF4、O2、Heの混合ガスを用い有機樹脂材料から成る第2の層間絶縁膜をまずエッチングし、その後、続いてエッチングガスをCF4、O2として第1の層間絶縁膜137をエッチングする。さらに、半導体層との選択比を高めるために、エッチングガスをCHF3に切り替えて第3の形状のゲート絶縁膜をエッチングすることによりコンタクトホール及び開口部を形成することができる。こうして、第2の層間絶縁膜139a, 第2の層間絶縁膜139bが形成される。
【0074】
そして、導電性の金属膜をスパッタ法や真空蒸着法で形成し、フォトマスクでパターニングし、その後エッチングすることで、ソース配線140〜143とドレイン配線144〜146を形成する。図示はしないが、この配線は、膜厚50nmのTi膜と、膜厚500nmの合金膜(AlとTiとの合金膜)との積層膜で形成する。
【0075】
次いで、第1の層間絶縁膜137a上に、かつ、第2の層間絶縁膜139aと第2の層間絶縁膜139bとの間(開口部)に、フォトマスクを用い露光及び現像により透明な突起164を形成する。ここで形成する材料は感光性のアクリル樹脂を用いたが、透明な材料であればよく、また、その形状及び個数に限定されない。
【0076】
透明な突起164の材料としては、感光性のアクリル樹脂を主成分とした材料であるNN700(JSR製)を利用する。膜厚は、焼成後、0.7〜1.2μm程度になるようにする。NN700を形成、仮焼成した後、フォトマスクを用いてマスクアライナーで露光する。すなわち、フォトマスクの開口部を通してアクリル樹脂に露光する。次に、TMAH(テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド)を主成分とする現像液で現像し、250℃、1時間の焼成を行う。その結果、図3(B)に示したように透明な突起164を形成する。透明な突起164の高さは、焼成後、0.5〜1.0μm程度になる。
【0077】
透明な突起164は、ソース配線140〜143とドレイン配線144〜146を形成する前に形成してもよい。
【0078】
次いで、その上に透明導電膜を80〜120nmの厚さで形成し、パターニングすることによって画素電極147を形成する(図4(A))。なお、本実施例では、透明電極として酸化インジウム・スズ(ITO)膜や酸化インジウムに2〜20%の酸化亜鉛(ZnO)を混合した透明導電膜を用いる。
【0079】
また、画素電極147は、ドレイン配線146と接して重ねて形成することによって電流制御用TFTのドレイン領域と電気的な接続が形成される。
【0080】
次に、図4(B)に示すように、第3の層間絶縁膜149を形成する。本実施例ではレジストを用いて第3の層間絶縁膜149を形成したが、絶縁性を有するものであればよい。ポリイミド、ポリアミド、アクリル樹脂、BCB(ベンゾシクロブテン)、酸化シリコン膜等を用いることもできる。
【0081】
本実施例では、第3の層間絶縁膜149の厚さを1μm程度とし、開口部は画素電極147に近くなればなるほど狭くなる、所謂逆テーパー状になるように形成する。これはレジストを成膜した後、開口部を形成しようとする部分以外をマスクで覆い、UV光を照射して露光し、露光された部分を現像液で除去することによって形成される。
【0082】
次に、不活性ガス(窒素もしくは希ガス)雰囲気中、有機層150を真空蒸着法により形成し、更に真空蒸着法により陰極(MgAg電極)151を形成する。以後の工程は、不活性ガス(窒素もしくは希ガス)雰囲気中で行われる。有機層150及び陰極151を形成する前に、画素電極147に対して熱処理を施し、水分を完全に除去しておくことが望ましい。
【0083】
なお、有機層150としては、公知の材料を用いることができる。本実施例では正孔輸送層及び発光層でなる2層構造を有機層とするが、正孔注入層、電子注入層若しくは電子輸送層のいずれかを設ける場合もある。このように組み合わせは既に様々な例が報告されており、そのいずれの構成を用いても構わない。
【0084】
本実施例では正孔輸送層としてポリフェニレンビニレンを蒸着法により形成する。また、発光層としては、ポリビニルカルバゾールに1,3,4−オキサジアゾール誘導体のPBDを30〜40%分子分散させたものを蒸着法により形成し、緑色の発光中心としてクマリン6を約1%添加している。
【0085】
また、有機層150の膜厚は10〜400nm(典型的には60〜150nm)、陰極151の厚さは80〜200nm(典型的には100〜150nm)とすれば良い。
【0086】
なお、本実施例では発光素子の陰極としてMgAg電極を用いるが、公知の他の材料であっても良い。光の反射性の高い材料を用いた場合、本実施例の発光装置の構成の効果が発揮される。
【0087】
また、抵抗を下げるために、陰極151上に保護電極を形成してもよい。保護電極の材料としてはアルミニウムを主成分とする金属膜が代表的であるが、勿論、他の材料でも良い。さらに、有機層150及び陰極151を水分や酸素から保護するために、保護膜を設けてもよい。この保護膜も保護電極の後に大気解放しないで連続的に形成しても構わない。
【0088】
次いで、封止基板166をシール材(図示しない)で貼り合わせ、所望の大きさに分断することにより、図5の発光装置を完成させる。基板100、封止基板166、シール材、陰極151、層間絶縁膜149に囲まれた領域中には不活性ガス167が満たされる。なお、画素電極147、有機層150、陰極151の重なっている部分が発光素子に相当する。
【0089】
本実施例の発光装置には透明な突起164が設けられ、有機層150に接する陰極151の表面に多数の凹凸165が形成されている。よって、外部からの入射光172は拡散反射され、反射光173の向きはランダムになる。よって、陰極151の表面における写り込みを抑えることができる。
【0090】
また、透明な突起164の横方向に光の吸収性の高い絶縁膜を設けるため、陰極、ソース配線及びドレイン配線等などによる反射光を抑え、照り返しを防ぐことができる。よって、観測者には、写り込みが見えない。なお、この光の吸収性の高い絶縁膜を適用することは、陰極の表面を凹凸にすることよりも、反射光を抑え、照り返しを防ぐ効果がある。
〔実施例2〕
本実施例では実施例1とは異なるアクティブマトリクス基板の作製方法について図6〜図8を用いて説明する。実施例1では、陰極に凹凸を形成するために第1の層間絶縁膜上に透明な突起を形成したが、本実施例では第2の層間絶縁膜上に透明な突起を形成することを特徴としている。
【0091】
ここでは、画素部271のスイッチング用TFT262および電流制御用TFT263と、画素部271の周辺に設けられる駆動回路270のTFT(pチャネル型TFT260とnチャネル型TFT261)を同時に作製する方法について、詳細に説明する。
【0092】
なお、その他の構成については実施例1において既に述べているので、詳しい構成については実施例1を参照し、ここでは説明を省略する。
【0093】
まず、実施例1に従って、図2(B)と同じ状態を得る。237は、第1の層間絶縁膜である。
【0094】
そして、まず、図6(A)のように、有機絶縁物材料からなる第2の層間絶縁膜239を1.0〜2.0μmの平均膜厚で形成する。有機樹脂材料としては、ポリイミド、アクリル樹脂、ポリアミド、ポリイミドアミド、BCB(ベンゾシクロブテン)等を使用することができる。例えば、基板に塗布後、熱重合するタイプのポリイミドを用いる場合には、クリーンオーブンで300℃で焼成して形成する。また、アクリルを用いる場合には、2液性のものを用い、主材と硬化剤を混合した後、スピナーを用いて基板全面に塗布した後、ホットプレートで80℃で60秒の予備加熱を行い、さらにクリーンオーブンで250℃で60分焼成して形成することができる。
【0095】
その後、所定のパターンのレジストマスクを形成し、それぞれの半導体層に形成されソース領域またはドレイン領域とする不純物領域に達するコンタクトホールを形成する。コンタクトホールはドライエッチング法で形成する。この場合、エッチングガスにCF4、O2、Heの混合ガスを用い有機樹脂材料から成る第2の層間絶縁膜をまずエッチングし、その後、続いてエッチングガスをCF4、O2として第1の層間絶縁膜をエッチングする。さらに、半導体層との選択比を高めるために、エッチングガスをCHF3に切り替えて第3の形状のゲート絶縁膜をエッチングすることによりコンタクトホールを形成することができる。
【0096】
そして、導電性の金属膜をスパッタ法や真空蒸着法で形成し、フォトマスクでパターニングし、その後エッチングすることで、ソース配線240〜243とドレイン配線244〜246を形成する。図示はしないが、この配線は、膜厚50nmのTi膜と、膜厚500nmの合金膜(AlとTiとの合金膜)との積層膜で形成する。
【0097】
次いで、第2の層間絶縁膜239上に、フォトマスクを用い露光及び現像により透明な突起264を形成する。ここで形成する材料は透明な材料であればよく、また、その形状及び個数に限定されない。
【0098】
透明な突起264の材料としては、感光性のアクリル樹脂を主成分とした材料であるNN700(JSR製)を利用する。膜厚は、焼成後、0.7〜1.2μm程度になるようにする。NN700を形成、仮焼成した後、フォトマスクを用いてマスクアライナーで露光する。すなわち、フォトマスクの開口部を通してアクリル樹脂に露光する。次に、TMAH(テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド)を主成分とする現像液で現像し、乾燥させた基板に対し、250℃、1時間の焼成を行う。その結果、図6(A)に示したように透明な突起264を形成する。透明な突起264の高さは、焼成後、0.5〜1.0μm程度になる。本実施例では、突起の材料として感光性のアクリル樹脂を用いたが、突起の材料は透明な材料であればよく、また、その形状及び個数に限定されない。
【0099】
透明な突起264は、ソース配線240〜243とドレイン配線244〜246を形成する前に形成してもよい。
【0100】
次いで、図6(B)に示したようにその上に透明導電膜を80〜120nmの厚さで形成し、パターニングすることによって画素電極247を形成する。なお、本実施例では、透明電極として酸化インジウム・スズ(ITO)膜や酸化インジウムに2〜20%の酸化亜鉛(ZnO)を混合した透明導電膜を用いる。
【0101】
また、画素電極247は、ドレイン配線246と接して重ねて形成することによって電流制御用TFT263のドレイン領域と電気的な接続が形成される。
【0102】
次に、図7(A)に示すように、第3の層間絶縁膜249a及び、第3の層間絶縁膜249bを形成する。本実施例ではカーボンブラック(CK-7800;富士フィルムオーリン(株)製)を用いて第3の層間絶縁膜249を形成したが、遮光性及び絶縁性を有するものであればよい。
【0103】
第3の層間絶縁膜249の厚さを1μm程度とし、開口部は画素電極247に近くなればなるほど狭くなる、所謂逆テーパー状になるように形成する。これはレジストを成膜した後、開口部を形成しようとする部分をマスクで覆い、UV光を照射して露光し、露光された部分を現像液で除去することによって形成される。
【0104】
次に、不活性ガス(窒素もしくは希ガス)雰囲気中、有機層250を蒸着法により形成し、更に蒸着法により陰極(MgAg電極)251を形成する。以後の工程は、不活性ガス(窒素もしくは希ガス)雰囲気中で行われる。有機層250及び陰極251を形成する前に、画素電極247に対して熱処理を施し、水分を完全に除去しておくことが望ましい。
【0105】
なお、有機層250としては、公知の材料を用いることができる。本実施例では正孔輸送層及び発光層でなる2層構造を有機層とするが、正孔注入層、電子注入層若しくは電子輸送層のいずれかを設ける場合もある。このように組み合わせは既に様々な例が報告されており、そのいずれの構成を用いても構わない。
【0106】
本実施例では正孔輸送層としてポリフェニレンビニレンを蒸着法により形成する。また、発光層としては、ポリビニルカルバゾールに1,3,4−オキサジアゾール誘導体のPBDを30〜40%分子分散させたものを蒸着法により形成し、緑色の発光中心としてクマリン6を約1%添加している。
【0107】
また、有機層250の膜厚は10〜400nm(典型的には60〜150nm)、陰極251の厚さは80〜200nm(典型的には100〜150nm)とすればよい。
【0108】
なお、本実施例では発光素子の陰極としてMgAg電極を用いるが、公知の他の材料であっても良い。光の反射性の高い材料を用いた場合、本実施例の発光装置の構成の効果が発揮される。
【0109】
また、抵抗を下げるために、陰極251上に保護電極を形成してもよい。保護電極の材料としてはアルミニウムを主成分とする金属膜が代表的であるが、勿論、他の材料でも良い。さらに、有機層250及び陰極251を水分や酸素から保護するために、保護膜を設けてもよい。この保護膜も保護電極の後に大気解放しないで連続的に形成しても構わない。
【0110】
次いで、封止基板266をシール材(図示しない)を貼り合わせ、所望の大きさに分断することにより、図8の発光装置を完成させる。基板200、封止基板266、シール材、陰極251、層間絶縁膜249に囲まれた領域中には不活性ガス267が満たされる。なお、画素電極247、有機層250、陰極251の重なっている部分が発光素子に相当する。
【0111】
本発明の発光装置に透明な突起264が設けられることにより、有機層250に接する陰極251の表面に多数の凹凸265が形成されている。よって、外部からの入射光272は拡散反射され、反射光273の向きはランダムになる。よって、陰極251の表面における写り込みを抑えることができる。
【0112】
また、透明な突起264の横方向に光の吸収性の高い絶縁膜を設けるため、陰極、ソース配線及びドレイン配線等などによる反射光を抑え、照り返しを防ぐことができる。よって、観測者には、写り込みが見えない。なお、この光の吸収性の高い絶縁膜を適用することは、陰極の表面を凹凸にすることよりも、反射光を抑え、照り返しを防ぐ効果がある。
【0113】
〔実施例3〕
本実施例では実施例1及び実施例2とは異なるアクティブマトリクス基板の作製方法について図9〜図11を用いて説明する。実施例1及び実施例2では陰極に凹凸を形成するためにアクリル樹脂を用いたが、本実施例ではマイクロレンズを用いることを特徴としている。
【0114】
ここでは、画素部371のスイッチング用TFT362および電流制御用TFT363と、画素部371の周辺に設けられる駆動回路370のTFT(pチャネル型TFT360とnチャネル型TFT361)を同時に作製する方法について、詳細に説明する。
【0115】
なお、その他の構成については実施例1において既に述べているので、詳しい構成については実施例1を参照し、ここでは説明を省略する。
【0116】
まず、実施例1に従って図3(A)と同じ状態を得る。第2の層間絶縁膜339a、第2の層間絶縁膜339bが形成されている(図9(A))。
【0117】
次いで、スピンコート法により、ポジ型の感光性樹脂(ヘキスト社製;AZ-1350)を塗布する。複数の円形の開口部を有するフォトマスクを介して露光(照射量;100mJ/cm2)を行い、その後、現像液(ヘキスト社製;AZ-デベロッパー)で現像を行い、第1の層間絶縁膜337の上方に、かつ、第2の層間絶縁膜339aと第2の層間絶縁膜339bとの間に、円柱状の感光性樹脂を得る。
【0118】
次いで、該円柱状の感光性樹脂をクリーンオーブン中、200℃、60分間保持することにより、熱融解させて凸状のマイクロレンズ364を形成する。ここで形成する材料は透明な材料であればよく、また、その形状及び個数に限定されない(図9(B))。
【0119】
次いで、その上に透明導電膜を80〜120nmの厚さで形成し、パターニングすることによって画素電極347を形成する。なお、本実施例では、透明電極として酸化インジウム・スズ(ITO)膜や酸化インジウムに2〜20%の酸化亜鉛(ZnO)を混合した透明導電膜を用いる。
【0120】
また、画素電極347は、ドレイン配線346と接して重ねて形成することによって電流制御用TFT363のドレイン領域と電気的な接続が形成される。なお、345は、スイッチングTFT362のドレイン電極である(図10(A))。
【0121】
本実施例では、第3の層間絶縁膜349の厚さを1μm程度とし、開口部は画素電極347に近くなればなるほど狭くなる、所謂逆テーパー状になるように形成する。これはレジストを成膜した後、開口部を形成しようとする部分以外をマスクで覆い、UV光を照射して露光し、露光された部分を現像液で除去することによって形成される。
【0122】
なお、本実施例においては、第3の層間絶縁膜349としてレジストでなる膜を用いているが、場合によっては、ポリイミド、ポリアミド、アクリル樹脂、BCB(ベンゾシクロブテン)、酸化シリコン膜等を用いることもできる。第3の層間絶縁膜349は絶縁性を有する物質であれば、有機物と無機物のどちらでも良い。
【0123】
次に、有機層350を蒸着法により形成する。このとき有機層350及び陰極351を形成する前に画素電極347に対して熱処理を施し、水分を完全に除去しておくことが望ましい。
【0124】
なお、有機層350としては、公知の材料を用いることができる。本実施例では正孔輸送層及び発光層でなる2層構造を有機層とするが、正孔注入層、電子注入層若しくは電子輸送層のいずれかを設ける場合もある。このように組み合わせは既に様々な例が報告されており、そのいずれの構成を用いても構わない。
【0125】
本実施例では正孔輸送層としてポリフェニレンビニレンを蒸着法により形成する。また、発光層としては、ポリビニルカルバゾールに1,3,4−オキサジアゾール誘導体のPBDを30〜40%分子分散させたものを蒸着法により形成し、緑色の発光中心としてクマリン6を約1%添加している。
【0126】
なお、有機層350の膜厚は10nm〜400nm(典型的には60nm〜150nm)、陰極351の厚さは80nm〜200nm(典型的には100nm〜150nm)とすれば良い。
【0127】
なお、本実施例では発光素子の陰極としてMgAg電極を用いているが、公知の他の材料であっても良い。光の反射性の高い材料を用いた場合、本実施例の発光装置の構成の効果が発揮される。
【0128】
また、有機層350を水分や酸素から保護するために、保護電極を形成してもよい。さらに、保護膜を設けてもよい。この保護膜も保護電極の後に大気解放しないで連続的に形成しても構わない。
【0129】
また、保護電極は陰極の劣化を防ぐために設けられ、アルミニウムを主成分とする金属膜が代表的である。勿論、他の材料でも良い。また、有機層350、陰極351は非常に水分に弱いので、保護電極までを大気解放しないで連続的に形成し、外気から有機層を保護することが望ましい(図10(B))。
【0130】
次いで、封止基板366をシール材(図示しない)を貼り合わせ、所望の大きさに分断することにより、図11の発光装置を完成させる。基板300、封止基板366、シール材(図示しない)、陰極351、層間絶縁膜349に囲まれた領域中には不活性ガス367が満たされる。なお、画素電極347、有機層350、陰極351の重なっている部分が発光素子に相当する。
【0131】
本実施例の発光装置にはマイクロレンズ364が設けられ、有機層350に接する陰極351の表面に多数の凹凸365形成されている。よって、外部からの入射光372は拡散反射され、反射光373の向きはランダムになる。よって、陰極351の表面における写り込みを抑えることができる。
【0132】
〔実施例4〕
本発明の発光装置は、自発光型であるため液晶ディスプレイに比べて明るい場所での視認性に優れ、しかも視野角が広い。従って、様々な電気器具の表示部として用いることができる。例えば、TV放送等を大画面で鑑賞するには対角30インチ以上(典型的には40インチ以上)のディスプレイの表示部において本発明の発光装置を用いると良い。
【0133】
なお、ディスプレイには、パソコン用表示装置、TV放送受信用表示装置、広告表示用表示装置等の全ての情報表示用表示装置が含まれる。また、その他にも様々な電気器具の表示部に本発明の発光装置を用いることができる。
【0134】
その様な本発明の電気器具としては、ビデオカメラ、デジタルカメラ、ゴーグル型表示装置(ヘッドマウントディスプレイ)、ナビゲーションシステム、音響再生装置(カーオーディオ、オーディオコンポ等)、ノート型パーソナルコンピュータ、ゲーム機器、車載用後方確認用のモニター、テレビ電話、携帯情報端末(モバイルコンピュータ、携帯電話、携帯型ゲーム機または電子書籍等)、記録媒体を備えた画像再生装置(具体的にはDVD等の記録媒体を再生し、その画像を表示しうるディスプレイを備えた装置)などが挙げられる。これらの電気器具の具体例を図13〜図15に示す。
【0135】
図13(A)はディスプレイであり、筐体901、支持台902、表示部903等を含む。本発明の発光装置は表示部903に用いることができる。なお、本発明の発光装置は自発光型であるためバックライトが必要なく、液晶ディスプレイよりも薄い表示部とすることができる。
【0136】
図13(B)はビデオカメラであり、本体911、表示部912、音声入力部913、操作スイッチ914、バッテリー915、受像部916等を含む。本発明の発光装置は表示部912にて用いることができる。
【0137】
図13(C)はヘッドマウントディスプレイの一部(右片側)であり、本体921、信号ケーブル922、頭部用の固定バンド923、表示部924、光学系925、表示装置926等を含む。本発明の発光装置は表示装置926にて用いることができる。
【0138】
図13(D)は記録媒体を備えた画像再生装置(具体的にはDVD再生装置)であり、本体931、記録媒体(DVD等)932、操作スイッチ933、表示部(a)934、表示部(b)935等を含む。表示部(a)934は主として画像情報を表示し、表示部(b)935は主として文字情報を表示するが、本発明の発光装置はこれら表示部(a)934、表示部(b)935にて用いることができる。なお、記録媒体を備えた画像再生装置には家庭用ゲーム機器なども含まれる。
【0139】
図13(E)はゴーグル型表示装置(ヘッドマウントディスプレイ)であり、本体941、表示部942、アーム部943を含む。本発明の発光装置は表示部942にて用いることができる。
【0140】
図13(F)はパーソナルコンピュータであり、本体951、筐体952、表示部953、キーボード954等を含む。本発明の発光装置は表示部953にて用いることができる。
【0141】
なお、本発明に加え、将来的に有機層の材料の発光輝度が高くなれば、出力した画像情報を含む光をレンズ等で拡大投影してフロント型あるいはリア型のプロジェクターに用いることも可能となる。
【0142】
また、上記電気器具はインターネットやCATV(ケーブルテレビ)などの電子通信回線を通じて配信された情報を表示することが多くなり、特に動画情報を表示する機会が増してきている。有機層の材料の応答速度は非常に高いため、本発明の発光装置は動画表示に好ましい。
【0143】
図14(A)は携帯電話であり、表示用パネル1001、操作用パネル1002、接続部1003、表示部1004、音声出力部1005、操作スイッチ1006、電源スイッチ1007、音声入力部1008、アンテナ1009を含む。本発明の発光装置は表示部1004にて用いることができる。なお、表示部1004は黒色の背景に白色の文字を表示することで携帯電話の消費電力を抑えることができる。
【0144】
図14(B)は音響再生装置、具体的にはカーオーディオであり、本体1011、表示部1012、操作スイッチ1013、操作スイッチ1014を含む。本発明の発光装置は表示部1012にて用いることができる。また、本実施例では車載用オーディオを示すが、携帯型や家庭用の音響再生装置に用いても良い。なお、表示部1012は黒色の背景に白色の文字を表示することで消費電力を抑えられる。これは携帯型の音響再生装置において特に有効である。
【0145】
図14(C)はデジタルカメラであり、本体1021、表示部(A)1022、接眼部1023、操作スイッチ1024、表示部(B)1025、バッテリー1026を含む。本発明の発光装置は、表示部(A)1022、表示部(B)1025にて用いることができる。また、表示部(B)1025を、主に操作用パネルとして用いる場合、黒色の背景に白色の文字を表示することで消費電力を抑えることができる。
【0146】
図15(A)は車載用後方確認用のモニターであり、本体3201、表示部3202、車との接続部3203、中継ケーブル3204、カメラ3205、鏡3206等を含む。本発明の発光装置は表示部3202に適用することができる。本願では、鏡3206に表示部3202が内臓されているものを示したが、鏡と表示部が分離しているものでもよい。
【0147】
図15(B)はテレビ電話であり、本体3301、表示部3302、受像部3303、キーボード3304、操作スイッチ3305、受話器3306、等を含む。本発明の発光装置は表示部3303に適用することができる。
【0148】
図15(C)はカーナビゲーションであり、本体3401、表示部3402、操作スイッチ3403等を含む。本発明の発光装置は表示部3402に適用することができる。表示部3402には、道等の絵図が示されることとなる。
【0149】
図15(D)は電子手帳であり、本体3501、表示部3502、操作スイッチ3503、電子ペン3504等を含む。本発明の発光装置は表示部3502に適用することができる。
【0150】
本実施例で示した携帯型電気器具においては、消費電力を低減するための方法としては、外部の明るさを感知するセンサ部を設け、暗い場所で使用する際には、表示部の輝度を落とすなどの機能を付加するなどといった方法が挙げられる。
【0151】
以上の様に、本発明の発光装置の適用範囲は極めて広く、あらゆる分野の電気器具に用いることが可能である。また、本実施例の電気器具は実施例1〜実施例3に示したいずれの構成を適用しても良い。
【0152】
【発明の効果】
発光装置の有機層と接する陰極の表面を凹凸にすれば、外部からの入射光は拡散反射され、反射光の向きはランダムになる。よって、陰極の表面における写り込みを抑えることができる。
【0153】
また、透明な突起の横方向に遮光性の高い絶縁膜を設けるため、陰極、ソース配線及びドレイン配線等などによる反射光を抑え、照り返しを防ぐことができる。よって、観測者には、写り込みが見えないようになる。なお、この光の吸収性の高い絶縁膜を適用することは、陰極の表面を凹凸にすることよりも、反射光を抑え、照り返しを防ぐ効果がある。
【0154】
さらに、円偏光フィルムと偏光板を用いる必要がないため、反射光と発光する光が吸収されることがない。そのため、観測者が確認する輝度が向上する。また、円偏光フィルムと偏光板を用いる必要がないため、コストが低減できる。
【0155】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の発光装置の作製工程を示す図
【図2】実施例1の発光装置の作製工程を示す図
【図3】実施例1の発光装置の作製工程を示す図
【図4】実施例1の発光装置の作製工程を示す図
【図5】実施例1の発光装置の断面図
【図6】実施例2の発光装置の作製工程を示す図
【図7】実施例2の発光装置の作製工程を示す図
【図8】実施例2の発光装置の断面図
【図9】実施例3の発光装置の作製工程を示す図
【図10】実施例3の発光装置の作製工程を示す図
【図11】実施例3の発光装置の断面図
【図12】(a)実施例1の発光装置の上面図(b)透明な突起の上面形状を示す部
【図13】実施例4の電気器具を示す図
【図14】実施例4の電気器具を示す図
【図15】実施例4の電気器具を示す図
【図16】円偏光フィルムと偏光板を併用した発光装置の断面図

Claims (14)

  1. 基板上に形成された薄膜トランジスタと、
    前記薄膜トランジスタを覆うように形成され、前記薄膜トランジスタのソース領域またはドレイン領域に達する第1のコンタクトホールが設けられた第1の層間絶縁膜と、
    前記第1の層間絶縁膜上に形成され、第1の開口部と前記第1のコンタクトホールと重なる第2のコンタクトホールが設けられた第2の層間絶縁膜と、
    前記第1の層間絶縁膜上において、前記第1の開口部の内部に設けられた透明な突起と、
    前記第1の層間絶縁膜上、前記第2の層間絶縁膜上及び前記透明な突起上に形成され、前記第1のコンタクトホール及び前記第2のコンタクトホールにおいて前記薄膜トランジスタのソース領域またはドレイン領域と電気的に接続された陽極と、
    前記陽極の端部を覆い、且つ前記第1の開口部と重なる第2の開口部が設けられた第3の層間絶縁膜と、
    前記第3の層間絶縁膜上に形成され、前記第2の開口部の側面及び前記陽極と重なるように設けられた有機層と
    前記第2の開口部の側面及び前記陽極と前記有機層を介して重なるように設けられた陰極と、を有し、
    前記有機層と接する前記陰極の表面は前記透明な突起によって生じる凹凸を反映した凹凸を有することを特徴とする発光装置。
  2. 基板上に形成された薄膜トランジスタと、
    前記薄膜トランジスタを覆うように形成され、前記薄膜トランジスタのソース領域またはドレイン領域に達する第1のコンタクトホールが設けられた第1の層間絶縁膜と、
    前記第1の層間絶縁膜上に形成され、第1の開口部と前記第1のコンタクトホールと重なる第2のコンタクトホールが設けられた第2の層間絶縁膜と、
    前記第1の層間絶縁膜上において、前記第1の開口部の内部に設けられたマイクロレンズと、
    前記第1の層間絶縁膜上、前記第2の層間絶縁膜上及び前記マイクロレンズ上に形成され、前記第1のコンタクトホール及び前記第2のコンタクトホールにおいて前記薄膜トランジスタのソース領域またはドレイン領域と電気的に接続された陽極と、
    前記陽極の端部を覆い、且つ前記第1の開口部と重なる第2の開口部が設けられた第3の層間絶縁膜と、
    前記第3の層間絶縁膜上に形成され、前記第2の開口部の側面及び前記陽極と重なるように設けられた有機層と
    前記第2の開口部の側面及び前記陽極と前記有機層を介して重なるように設けられた陰極と、を有し、
    前記有機層と接する前記陰極の表面は前記マイクロレンズによって生じる凹凸を反映した凹凸を有することを特徴とする発光装置。
  3. 請求項1または請求項2において、
    前記第2の層間絶縁膜は有機樹脂材料からなることを特徴とする発光装置。
  4. 請求項において、
    前記有機樹脂材料はポリイミド、アクリル、ポリアミド、ポリイミドアミドのいずれか一であることを特徴とする発光装置。
  5. 請求項1乃至請求項3のいずれか一において、
    前記第2の層間絶縁膜は、光の吸収性の高い絶縁膜であることを特徴とする発光装置。
  6. 請求項において、
    前記光の吸収性の高い絶縁膜は、カーボンブラックであることを特徴とする発光装置。
  7. 請求項乃至請求項6のいずれかにおいて、
    前記第1の層間絶縁膜は無機絶縁物材料からなることを特徴とする発光装置。
  8. 請求項において、
    前記第1の層間絶縁膜は酸化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜、窒化シリコン膜のいずれか一またはこれらの積層膜であることを特徴とする発光装置。
  9. 請求項1乃至請求項8のいずれか一において、
    前記陰極上に形成された保護電極を有することを特徴とする発光装置。
  10. 請求項1乃至請求項8のいずれか一において、
    前記陰極上に形成された保護電極と、
    前記保護電極上に形成された保護膜とを有することを特徴とする発光装置。
  11. 請求項1乃至請求項8のいずれか一において、
    前記陰極上に形成された保護電極と、
    前記保護電極上に形成された保護膜とを有し、
    前記保護膜は、前記保護電極形成後に大気開放せず連続的に形成されたものであることを特徴とする発光装置。
  12. 請求項9乃至請求項11のいずれか一において、
    前記保護電極の材料としてアルミニウムを主成分とする金属膜が用いられていることを特徴とする発光装置。
  13. 請求項1乃至請求項12のいずれかに記載の発光装置を表示部に有することを特徴とする電子機器。
  14. 請求項13において、
    前記電子機器は、パーソナルコンピュータ、ビデオカメラ、携帯型情報端末、デジタルカメラ、デジタルビデオディスクプレーヤー、車載用後方確認用のモニター、テレビ電話、ビゲーションシステムまたは電子遊技機器であることを特徴とする電子機器。
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