JP2002352950A - 発光装置およびその作製方法 - Google Patents

発光装置およびその作製方法

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JP2002352950A JP2002031539A JP2002031539A JP2002352950A JP 2002352950 A JP2002352950 A JP 2002352950A JP 2002031539 A JP2002031539 A JP 2002031539A JP 2002031539 A JP2002031539 A JP 2002031539A JP 2002352950 A JP2002352950 A JP 2002352950A
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film
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Abstract

(57)【要約】 【課題】アクティブマトリクス型の発光装置における光
の取り出し効率を向上させる手段を提供する。 【解決手段】アクティブマトリクス型の発光装置におい
て、第1の凹部101a〜第3の凹部101cを有する
第1の基板100に金属膜102a〜第3の金属膜10
2cを形成することや、画素電極145、有機層14
8、凸部149aの表面を有する陰極149からなる発
光素子150を形成することにより、光の損失や隣の画
素への光漏れを防ぐことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電極間に発光性材
料を挟んだ素子(以下、発光素子という)を用いた発光
装置に関する。具体的には、発光素子からの光の取り出
し効率の向上に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、発光素子を用いた発光装置の開発
が進んでいる。発光装置は発光素子自体に発光能力があ
るため、液晶ディスプレイに用いられているようなバッ
クライトが不要である。よって、薄型化、軽量化が可能
である。
【0003】発光装置にはパッシブ型(単純マトリック
ス型)とアクティブ型(アクティブマトリックス型)の
2種類があり、どちらも盛んに開発が行われている。特
に現在はアクティブ型発光装置が注目されている。ま
た、発光素子の有機層となる材料は、有機材料と無機材
料があり、さらに有機材料は低分子系(モノマー系)有
機材料と高分子系(ポリマー系)有機材料とに分けられ
る。両者とも盛んに研究されており、低分子系有機材料
は主に真空蒸着法により、高分子系有機材料は主にスピ
ンコート法によって成膜される。
【0004】有機材料は無機材料と比べて発光効率が高
く、低電圧で駆動することが可能であるという特徴があ
る。また、有機化合物であるので、様々な新しい物質を
設計し、作製することが可能である。よって、将来の材
料の分子設計の進展によって、より高い効率で発光する
素子が開発される可能性がある。
【0005】発光装置の例を図22に示す。図22は発
光装置の断面図である。発光素子1707は陽極(画素
電極)1702、有機層1703および陰極1704か
ら成り、陽極1702と陰極1704との間に有機層1
703を挟み込むように形成される。第1の基板上に形
成するのは、陽極からでも陰極からでも良いが、作製上
の容易さから、基板の上に陽極から形成するのが一般的
である。発光素子は陰極から注入された電子および陽極
から注入された正孔が有機膜の発光中心で再結合して励
起子を形成し、その励起子が基底状態に戻るときにエネ
ルギーを放出して発光する。
【0006】このようにして、第1の基板1701の上
に発光素子1707を形成する。次いで、第1の基板1
701は第2の基板1700とシール材1705を介し
て貼り合わせる。発光素子1707は基板1701、封
止基板1700およびシール材1705で囲まれた密閉
された空間にある。発光素子は水分や酸素によって劣化
するので、密閉された空間は不活性ガス1706(窒素
分子もしくは希ガス)により満たされている。本明細書
では、第1の基板、第2の基板、シール材に囲まれた領
域を密閉された空間という。1708はスイッチング用
TFT、1709は電流制御用のTFT、1710、1
711及び1712は絶縁膜である。
【0007】有機層1703と陰極1704とでなる積
層体は、各画素で個別に形成する必要があるが、有機層
1703は水分に極めて弱いため、通常のフォトリソグ
ラフィ技術を用いることができない。従って、メタルマ
スク等の物理的なマスク材を用い、真空蒸着法、スパッ
タ法、プラズマCVD法等の気相法で選択的に形成する
ことが好ましい。
【0008】また、陰極1704を外部の水分等から保
護すると同時に、各画素の陰極1704を接続するため
の保護電極(図示はしない)を設けてもよい。保護電極
としては、アルミニウム(Al)、銅(Cu)若しくは
銀(Ag)を含む低抵抗な材料を用いることが好まし
い。この保護電極には有機層1703の発熱を緩和する
放熱効果も期待できる。また、有機層1703と陰極1
704を形成した後、大気解放しないで連続的に保護電
極を形成することも有効である。
【0009】なお、発光装置には大きく分けて四つのカ
ラー化表示方式があり、R(赤)G(緑)B(青)に対
応した三種類の発光素子を形成する方式、白色発光の発
光素子とカラーフィルターを組み合わせた方式、青色又
は青緑発光の発光素子と蛍光体(蛍光性の色変換層:C
CM)とを組み合わせた方式、陰極(対向電極)に透明
電極を使用してRGBに対応した発光素子を重ねる方式
がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】このように、発光素子
を有する発光装置の開発が進んでいる。発光装置は、電
圧の印加によって両面の電極から有機層に注入される電
子と正孔の再結合により生じた発光を利用する電流駆動
型の発光素子を有している。発光は、面状発光として取
り出される。しかし、有機層で発生した光を発光素子の
外部に面状発光として取り出す際の光の取り出し効率は
極めて低く、通常20%以下である。
【0011】また、有機層1703で発生した光は、そ
の光の入射角によっては基板の内部を導波する。このよ
うにして導波する光を導波光というが、この導波光17
13は一部が基板に吸収されて消失し、残りは第1の基
板1701内を伝搬して端面に逃げてしまうため、画素
においては、その一部しか面状発光として取り出せず、
また場合によっては、隣の画素への光漏れの原因も考え
られる。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の構成は図8に示すように、第1の基板100
の第1の凹部101a〜第3の凹部101cに第1の金
属膜102a〜第3の金属膜102cを設ける構造とす
る。第1の基板に設けられる金属膜は、表示部の見える
方からみて、遮光部に設けられていればよい。
【0013】よって、本明細書で開示する発明の構成
は、表面に第1の凹部及び、前記第1の凹部に隣接した
第2の凹部が形成された第1の基板と、前記第1の凹部
及び前記第2の凹部に沿ってそれぞれ形成された第1の
金属膜及び第2の金属膜と、前記第1の金属膜及び前記
第2の金属膜上に第1の絶縁膜と、前記第1の金属膜と
前記第2の金属膜との間で、前記第1の絶縁膜の上方に
発光素子とを有することを特徴とする発光装置である。
本発光装置を用いた場合、光の一部を第1の基板内に閉
じ込め、損失することが少なくなる。
【0014】また、他の発明の構成は、表面に第1の凹
部及び、前記第1の凹部に隣接した第2の凹部が形成さ
れた第1の基板と、前記第1の凹部及び前記第2の凹部
に沿ってそれぞれ形成された第1の金属膜及び第2の金
属膜と、前記第1の金属膜及び前記第2の金属膜上に第
1の絶縁膜と、前記第1の絶縁膜の上方にTFTと、前
記第1の金属膜と前記第2の金属膜との間で、前記TF
Tの上方に、陽極と、陰極と、前記陽極及び前記陰極に
挟まれた発光素子とを有することを特徴とする発光装置
である。発光素子と金属膜とが重ならないため、開口率
の低下が起こらない。
【0015】また、他の発明の構成は、前記TFTに形
成されたゲート配線又はソース配線又はドレイン配線が
前記第1の金属膜及び前記第2の金属膜上方に形成され
ていることを特徴とする発光装置である。表示の見える
方向からみて金属膜とゲート配線又はソース配線又はド
レイン配線とが重なるため開口率の低下が起こらない。
【0016】また、他の発明の構成は、前記凹部は25
〜200μmの深さであることを特徴とする発光装置で
ある。
【0017】また、他の発明の構成は、前記第1の絶縁
膜上に第2の絶縁膜が形成されていることを特徴とする
発光装置である。
【0018】また、他の発明の構成は、前記第1の金属
膜及び前記第2の金属膜は、W、Ta、Ag、Ti、A
l、Cu、Pdの単体またはそれらから選ばれた積層ま
たはそれらから選ばれた合金からなることを特徴とする
発光装置である。ここで採用する金属は、可視光領域に
おける光の反射率が基板の材質よりも高いことが好まし
く、好ましくは60%以上あることが好ましい。また、
ここで採用する金属は、TFTの作製工程に対し、十分
な耐熱特性を有することが望ましい。
【0019】また、他の発明の構成は、前記第1の絶縁
膜は、二酸化珪素を主成分とすることを特徴とする発光
装置である。
【0020】また、他の発明の構成は、前記第2の絶縁
膜は、DLC、窒化珪素の単体または、それらから選ば
れた積層からなることを特徴とする発光装置である。
【0021】また、他の発明の構成は、画素電極と第3
の絶縁膜とを有し、前記画素電極上に前記第3の絶縁膜
が重なり、前記画素電極上に有機層が形成され、前記第
3の絶縁膜上に前記有機層の端部が形成され、前記第3
の絶縁膜上に、かつ、前記有機層及び前記画素電極の横
方向には、上面と斜面を有する第4の絶縁膜が形成さ
れ、前記第4の絶縁膜の上面と斜面と、前記第3の絶縁
膜の一部の上と、前記有機層上に陰極が形成され、前記
陰極の表面は、前記第4の絶縁膜の斜面と、前記第3の
絶縁膜の一部と、前記有機層の端部に囲まれた凸部の形
状を有することを特徴とする発光装置である。陰極に形
成された凸部が近接した画素への光漏れを防いでいる。
該第3の絶縁膜及び該第4の絶縁膜をそれぞれ第3の層
間絶縁膜、第4の層間絶縁膜と記す。
【0022】また、他の発明の構成は、陽極と第3の絶
縁膜とを有し、前記陽極上に前記第3の絶縁膜が重な
り、前記陽極上に有機層が形成され、前記第3の絶縁膜
上に前記有機層の端部が形成され、前記有機層の上に陰
極が形成され、前記第3の絶縁膜上に、かつ、前記有機
層及び前記陰極の横方向には、上面と斜面を有する第4
の絶縁膜が形成され、前記陰極の端部と、前記第4の絶
縁膜の上面と斜面と、第3の絶縁膜の一部と、前記有機
層の端部に接するように第5の絶縁膜が形成され、前記
第5の絶縁膜上に金属膜が形成され、前記陰極の端部
と、前記有機層の端部と、前記第4の絶縁膜の斜面と、
第3の絶縁膜の一部に形成された前記第5の絶縁膜に凹
部が形成されることにより、前記第5の絶縁膜に接する
前記金属膜の表面に凸部の形状を有することを特徴とす
る発光装置である。該第3の絶縁膜、該第4の絶縁膜及
び該第5の絶縁膜をそれぞれ第3の層間絶縁膜、第4の
層間絶縁膜及び第5の層間絶縁膜と記す。この金属膜の
表面に形成された凸部が近接した画素への光漏れを防い
でいる。さらに、第5の層間絶縁膜を介して陰極の上方
に金属膜251を形成することにより、上方に出射した
光を反射させ、下方に光の取り出すことができる。
【0023】また、他の発明の構成は、第5の絶縁膜は
SiNO、DLCの単体またはそれらから選ばれた積層
からなることを特徴とする発光装置である。
【0024】また、他の発明の構成は、前記金属膜は、
Alを主成分とすることを特徴とする発光装置である。
【0025】本発明の発光装置はパーソナルコンピュー
タ、ビデオカメラ、携帯型情報端末、デジタルカメラ、
デジタルビデオディスクプレーヤー、車載用後方確認モ
ニター、テレビ電話、カーナビゲーションまたは電子遊
技機器に用いることができる。
【発明の実施の形態】
【0026】本願発明の実施形態について、以下に説明
する。本実施形態の発光装置の上面図(画素部)を図1
0に示す。ただし、簡略化のため、第1の基板、下地
膜、絶縁膜、画素電極、有機層、陰極、第2の基板等は
省略している。図10中の点線部A-A'、点線部B-B'
における本実施形態の発光装置の断面図を図8に示す。
ここでは、画素部のスイッチング用TFT162および
電流制御用TFT163と、画素部の周辺に設けられる
駆動回路のTFT(pチャネル型TFT160とnチャ
ネル型TFT161)を同時に作製する方法について、
図1〜図10を用いて説明する。
【0027】本実施形態で用いる第1の基板100の材
質としては、非晶質ガラス(ホウケイ酸塩ガラス、石英
等)、結晶化ガラス、セラミックスガラス、ガラス、ポ
リマー等の絶縁性物質が好ましい。また、有機系樹脂
(アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリカーボネート
系樹脂もしくはエポキシ系樹脂)、シリコーン系樹脂ポ
リマーの絶縁性物質でもよい。セラミックスを用いても
よい。
【0028】第1の基板100において第1の凹部10
1a〜第3の凹部101cを形成する。凹部の形成方法
としては、サンドブラスト法によって行う。幅4.5〜
5.5μm、深さが25〜200μm程度になるように
する。本明細書では、第1の凹部101a〜第3の凹部
101cを形成する面を基板の表面とする。(図1
(A)凹部の形成)
【0029】第1の基板100の表面に金属膜102を
スパッタリング法または蒸着法により形成する。金属膜
102の材料としては、W、Ta、Ag、Ti、Al、
Cu、Pdの単体またはそれらから選ばれた積層または
それらから選ばれた合金といった反射率の高い材料が好
ましい。(図1(B)金属膜102の形成)
【0030】次いで、マスクを用いたエッチングを行
い、化学機械的研磨(Chemical Mechanical Polish;C
MP)により表面に残った金属膜102を研磨し、第1
の凹部101a〜第3の凹部101cに沿ってそれぞれ
第1の金属膜102a〜第3の金属膜102cを形成す
る。(図1(C)金属膜102のエッチング/研磨)
【0031】次いで、絶縁膜103aを形成する。(図
2(A)第1の絶縁膜の形成)
【0032】次いで、CMPにより表面を平坦化し、第
1の絶縁膜103bを形成する。(図2(B)平坦化
後)
【0033】第1の絶縁膜103b上に、第2の絶縁膜
104を形成する。炭素を主成分とする薄膜(DLC;
Diamond Like Carbon)、窒化珪素の単体または、そ
れらから選ばれた積層を形成してもよい。
【0034】次いで、図3(A)のように、まず、第2
の絶縁膜104上に半導体層105〜108を形成す
る。半導体層105〜108は、非晶質構造を有する半
導体膜を公知の手段(スパッタ法、LPCVD法、また
はプラズマCVD法等)により成膜した後、公知の結晶
化処理(レーザー結晶化法、熱結晶化法、またはニッケ
ルなどの触媒を用いた熱結晶化法等)を行って得られた
結晶質半導体膜を所望の形状にパターニングして形成す
る。この半導体層105〜108の厚さは25〜80n
m(好ましくは30〜60nm)の厚さで形成する。
【0035】次いで、プラズマCVD法またはスパッタ
法で半導体層105〜108を覆うゲート絶縁膜109
を形成する。
【0036】そして、ゲート絶縁膜109上にゲート電
極を形成するための耐熱性導電層110を200〜40
0nm(好ましくは250〜350nm)の厚さで形成
する。
【0037】次に、フォトリソグラフィーの技術を使用
してレジストによるマスク111を形成する。
【0038】第1のエッチング処理により第1のテーパ
ー形状を有する導電層112〜115を形成する。(図
3(B)第1のエッチング処理)
【0039】そして、第1のドーピング処理を行い一導
電型の不純物元素を半導体層に添加し、不純物領域11
6〜119を形成する(図4(A)第1のドーピング処
理)。
【0040】次に、図4(B)に示すように第2のエッ
チング処理を行い、端部が削れた第2の形状を有する導
電層120〜123及びマスク124が形成される。ま
た、ゲート絶縁膜109の表面も40nm程度エッチン
グされる。
【0041】そして、第1のドーピング処理よりもドー
ズ量を下げ高加速電圧の条件でn型を付与する不純物元
素をドーピングし、第1の不純物領域125〜128及
び第2の不純物領域129〜132を形成する。(図5
(A)第2のドーピング)
【0042】そして、図5(B)に示すように、pチャ
ネル型TFTを形成する半導体層106、半導体層10
7に一導電型とは逆の導電型の不純物領域133(13
3a、133b)及び134(134a、134b)を
形成する。この場合も第2の形状の導電層120、第2
の形状の導電層124をマスクとしてp型を付与する不
純物元素を添加し、自己整合的に不純物領域を形成す
る。このとき、nチャネル型TFTを形成する半導体層
の上方には、レジストのマスク135を形成する。(図
5(B)第3のドーピング)
【0043】その後、図6(A)に示すように、第2の
形状を有する導電層120〜123およびゲート絶縁膜
109上に第1の層間絶縁膜136を形成する。それぞ
れの濃度で添加されたn型またはp型を付与する不純物
元素を活性化する工程を行う。この工程はファーネスア
ニール炉を用いる熱アニール法で行う。(図6(A)第
1の層間絶縁膜の形成/活性化工程)
【0044】次いで、雰囲気ガスを変化させ、3〜10
0%の水素を含む雰囲気中で、300〜450℃で1〜
12時間の熱処理を行い、半導体層を水素化する工程を
行う。
【0045】そして、まず、有機絶縁物材料からなる第
2の層間絶縁膜137を1.0〜2.0μmの平均膜厚
で形成する。有機樹脂材料としては、ポリイミド、アク
リル、ポリアミド、ポリイミドアミド、BCB(ベンゾ
シクロブテン)等を使用することができる。
【0046】このように、第2の層間絶縁膜137を有
機絶縁物材料で形成することにより、表面を良好に平坦
化させることができる。また、有機樹脂材料は一般に誘
電率が低いので、寄生容量を低減できる。
【0047】その後、所定のパターンのレジストマスク
を形成し、それぞれの半導体層に形成されソース領域ま
たはドレイン領域とする不純物領域に達するコンタクト
ホールを形成する。
【0048】そして、導電性の金属膜をスパッタ法や真
空蒸着法で形成し、マスクでパターニングし、その後エ
ッチングすることで、ソース配線138〜141とドレ
イン配線142〜144を形成する。
【0049】次いで、その上に透明導電膜を80〜12
0nmの厚さで形成し、パターニングすることによって画
素電極145を形成する(図7(A)画素電極の形
成)。
【0050】また、画素電極145は、ドレイン配線1
44と接して重ねて形成することによって電流制御用T
FT163のドレイン領域と電気的な接続が形成され
る。
【0051】次いで、図7(B)のように、画素電極1
45に第3の層間絶縁膜146が重なるように形成す
る。膜厚は100nm程度であればよい。第1の層間絶
縁膜の形成方法及び材料を用いればよい。
【0052】次いで、画素電極145に対応する位置に
開口部を有し、上面と斜面を有する第4の層間絶縁膜1
47を形成する。第4の層間絶縁膜147は絶縁性を有
していて、バンクとして機能し、隣接する画素の有機層
を分離する役割を有している。第4の層間絶縁膜147
において、後述の工程で作製される発光素子側の面を斜
面と呼ぶ。
【0053】次に、有機層148をメタルマスクを用い
蒸着法により、第3の層間絶縁膜146および画素電極
145上に形成する。第3の層間絶縁膜146上には、
有機層148の端部が形成される。よって、前記第3の
層間絶縁膜上に、かつ、前記有機層及び前記画素電極の
横方向には、第4の層間絶縁膜が形成されていることに
なる。
【0054】次いで、イオンプレーティング法により陰
極(MgAg電極)149を第4の層間絶縁膜147の
上面と斜面と、第3の層間絶縁膜146の一部の上と、
有機層148上に形成する。イオンプレーティング法を
用いることにより、第4の層間絶縁膜147の斜面にも
接するように陰極が形成される。よって、丸点線部のよ
うに、陰極は、第3の層間絶縁膜146の一部と、第4
の層間絶縁膜147の斜面と有機層148の端部に囲ま
れた陰極の凸部149a(図9)を有する。
【0055】陰極を成膜する場合、有機層148が形成
された基板を円軌道上に動かしながら、有機層148上
に陰極149を形成すると、陰極における膜厚のばらつ
きを小さくすることが可能となる。
【0056】このとき有機層148及び陰極149を形
成するに先立って画素電極145に対して熱処理を施
し、水分を完全に除去しておくことが望ましい。以後の
工程は、不活性ガス(窒素もしくは希ガス)雰囲気中で
行われる。雰囲気中の水分濃度は可能な限り低く抑え
る。具体的には、水分濃度が1ppm以下であることが
望ましい。
【0057】本実施例では発光素子の陰極としてMgA
g電極を用いるが、公知の他の材料であっても良い。
【0058】なお、有機層148としては、公知の材料
を用いることができる。なお、有機層147としては、
公知の材料を用いることができる。有機層147は単層
又は積層構造で用いられるが、積層構造で用いた方が発
光効率が良い。有機層は、正孔注入材料、正孔輸送材
料、発光層材料、電子輸送材料、電子注入材料等を用い
て形成する。また、三重項励起状態から基底状態に戻る
際のエネルギーを発光に変換しうる材料を発光層に用い
てもよい。
【0059】なお、有機層148の膜厚は10〜400
nm、典型的には60〜150nm、陰極151の厚さは8
0〜200nm、典型的には100〜150nmとすれば良
い。さらに、陰極151の厚さを2000nmにする
と、表示の見える方向からみて発光素子の縮みを抑える
ことができる。
【0060】なお、画素電極145、有機層148、陰
極149の重なっている部分が発光素子150に相当す
る。
【0061】第2の基板153の材質としては、非晶質
ガラス(ホウケイ酸塩ガラス、石英等)、結晶化ガラ
ス、セラミックスガラス、ガラス、ポリマー等の絶縁性
物質が好ましい。また、有機系樹脂(アクリル系樹脂、
スチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂もしくはエポ
キシ系樹脂)、シリコーン系樹脂ポリマーの絶縁性物質
でもよい。セラミックスを用いてもよい。また、シール
材が絶縁物であるならステンレス合金等の金属材料を用
いることも可能である。
【0062】シール材の材質としては、エポキシ系樹
脂、アクリレート系樹脂等のシール材を用いることがで
きる。熱硬化性樹脂や光硬化性樹脂をシール材として用
いることもできる。但し、シール材は可能な限り水分を
透過しない材質であることが望ましい。
【0063】以上の工程を経て、図8の発光装置を完成
させる。第1の基板100、第2の基板153、シール
材(図示しない)、画素電極145、発光素子150、
第3酸の層間絶縁膜147等に囲まれた領域中には不活
性ガス152が満たされる。貼り合わせ後であれば、大
気開放しても構わない。
【0064】pチャネル型TFT160及びnチャネル
型TFT161は駆動回路が有するTFTであり、CM
OS(complementaly metal-oxide semiconductor)を
形成している。スイッチング用TFT162及び電流制
御用TFT163は画素部が有するTFTであり、駆動
回路のTFTと画素部のTFTとは同一基板上に形成す
ることができる。
【0065】以上のように、本実施形態の発光装置は第
1の凹部101a〜第3の凹部101cが設けられ、第
1の凹部101a〜第3の凹部101cに沿って第1の
金属膜102a〜第3の金属膜102cが形成されてい
る。よって、本実施形態の発光装置の有機層148から
生じる光の一部が第1の金属膜102a〜第3の金属膜
102cで反射され、本実施形態の発光装置の外部に反
射光が出射される。また、隣接の画素への光漏れとなっ
ていた発光の一部についても、図9のような発光方向を
有する光を本実施形態の陰極の凸部149aで反射さ
せ、本実施形態の発光装置の外部に反射光が出射される
ことができる。したがって、本実施形態の発光装置を用
いた場合、光の取り出し効率を向上させることができ
る。
【0066】なお、発光素子を用いた発光装置の場合、
駆動回路の電源の電圧が5〜6V程度、最大でも10V
程度で十分なので、TFTにおいてホットエレクトロン
による劣化があまり問題にならない。また駆動回路を高
速で動作させる必要があるので、TFTのゲート容量は
小さいほうが好ましい。よって、本実施形態のように、
発光素子を用いた発光装置の駆動回路では、TFTの半
導体層が有する第2の不純物領域130と、第4の不純
物領域133bとが、それぞれゲート電極120、ゲー
ト電極121と重ならない構成にするのが好ましい。
【0067】図10のように、ゲート配線159、ソー
ス配線140、ソース配線141及びドレイン配線14
3、ドレイン配線144は第1の金属膜102a〜第3
の102cと重なるように形成されているため、反射光
を抑え、照り返しを防ぐことができる。121は第2の
形状を有する導電層、122は第2の形状を有する導電
層、150は発光素子、158はアノード電源のひきま
わし配線、162はスイッチング用TFT、163は電
流制御用TFTである。
【0068】また、図11のように、発光素子351
と、発光素子351に隣接する発光素子352の間に凹
部を形成し、凹部に沿って金属膜302が形成されてい
てもよい。これと同時に発光素子351と発光素子35
1に隣接する発光素子353の間に凹部を形成し、凹部
に沿って金属膜302が形成される。
【0069】なお、第1の凹部101a〜第3の凹部1
01cは、図10では曲線形状のものを示したが、特に
その形状は限定されず、例えば、図12(a)〜(c)
で示された形状のうち、いずれのものでもよい。
【0070】凹部の形成方法として第1の基板にガラス
を用いる場合はサンドブラスト法を用いたが、エッチン
グ法、鋳型によるガラスの形成などによって行ってもよ
い。ダイサー等の刃で基板の表面を削ることにより、凹
部の形成を行ってもよい。
【0071】密閉された空間を不活性ガス152で満た
したが、有機樹脂で満たしてもよい。
【0072】本発明の発光装置の第2の基板153はシ
ート状であるが、凹部を有する第2の基板において凹部
に乾燥剤が封止された発光装置にも本発明は適用可能で
ある。
【0073】本発明はアクティブ型の発光装置のみなら
ず、パッシブ型の発光装置にも適用することができる。
パッシブ型の発光装置を作製する場合、本実施形態で用
いたイオンプレーティリング法で陰極の成膜を行っても
よいし、イオンビーム法を用いてもよい。
【0074】以上の構成でなる本発明について、以下に
示す実施例でもってさらに詳細な説明を行うこととす
る。
【0075】
【実施例】〔実施例1〕本願発明の実施形態について、
以下に説明する。本実施例の発光装置の上面図(画素
部)を図10に示す。ただし、簡略化のため、第1の基
板、下地膜、絶縁膜、画素電極、陰極、第2の基板等は
省略している。図10中の点線部A-A'、点線部B-B'
における本実施形態の発光装置の断面図を図8に示す。
ここでは、画素部のスイッチング用TFT162および
電流制御用TFT163と、画素部の周辺に設けられる
駆動回路のTFT(pチャネル型TFT160とnチャ
ネル型TFT161)を同時に作製する方法について、
詳細に説明する。
【0076】本実施例ではコーニング社の#7059ガ
ラスや#1737ガラスなどに代表されるバリウムホウ
ケイ酸ガラス、またはアルミノホウケイ酸ガラスなどの
ガラスからなる基板を用いる。なお、基板としては、透
光性を有する基板であれば限定されず、石英基板を用い
ても良い。また、本実施例の処理温度に耐えうる耐熱性
を有するプラスチック基板を用いてもよい。
【0077】第1の基板100において第1の凹部10
1a〜第3の凹部101cを形成する。凹部の形成方法
としては、サンドブラスト法によって行う。幅4.5〜
5.5μm、深さが25〜200μm程度になるように
する。(図1(A)凹部の形成)
【0078】第1の基板100の表面に金属膜102を
スパッタリング法により形成する。金属膜102の膜厚
は0.4〜0.6μm程度である。金属膜102の材料
としては、W、Ta、Ag、Tiといった反射率102
の高い材料が好ましく、本実施例では、Agを主成分と
し、Pd及びCuがそれぞれ1%含まれた合金を用いて
金属膜を形成する。(図1(B)金属膜の形成)
【0079】次いで、マスクを用いたエッチングを行
い、化学機械的研磨(Chemical Mechanical Polish;C
MP)により表面に残った金属膜102を研磨し、第1
の凹部101a〜第3の凹部101cに沿ってそれぞれ
第1の金属膜102a〜第3の金属膜102cを形成す
る。(図1(C)金属膜102のエッチング/研磨)
【0080】次いで、絶縁膜103aを形成する。本実
施例では、二酸化珪素を塗布する。膜厚は、1.5〜
2.0μm程度になる。(図2(A)第1の絶縁膜の形
成)
【0081】さらに、化学機械的研磨(Chemical Mecha
nical Polish;CMP)により、第1の絶縁膜103a
の表面(点線部より上の部分)を削りとり、表面を平坦
化することにより、第1の絶縁膜103bを形成する。
(図2(B)平坦化後)膜厚は、1.3〜1.8μm程
度になる。
【0082】第1の絶縁膜103b上に、第2の絶縁膜
104を形成する。炭素を主成分とする薄膜(DLC;
Diamond Like Carbon)、窒化珪素の単体またはそれ
らから選ばれた積層を形成してもよい。
【0083】次いで、半導体層105〜108を形成す
る。半導体層105〜108は、非晶質構造を有する半
導体膜を公知の手段(スパッタ法、LPCVD法、また
はプラズマCVD法等)により成膜した後、公知の結晶
化処理(レーザー結晶化法、熱結晶化法、またはニッケ
ルなどの触媒を用いた熱結晶化法等)を行って得られた
結晶質半導体膜を所望の形状にパターニングして形成す
る。この半導体層102〜105の厚さは25〜80n
m(好ましくは30〜60nm)の厚さで形成する。結
晶質半導体膜の材料に限定はないが、好ましくはシリコ
ン(珪素)またはシリコンゲルマニウム(SiXGe1-X
(X=0.0001〜0.02))合金などで形成する
と良い。本実施例では、プラズマCVD法を用い、55
nmの非晶質シリコン膜を成膜した後、ニッケルを含む
溶液を非晶質シリコン膜上に保持させた。この非晶質シ
リコン膜に脱水素化(500℃、1時間)を行った後、
熱結晶化(550℃、4時間)を行い、さらに結晶化を
改善するためのレーザーアニ―ル処理を行って結晶質シ
リコン膜を形成した。そして、この結晶質シリコン膜を
フォトリソグラフィ法を用いたパターニング処理によっ
て、半導体層105〜108を形成する。
【0084】また、半導体層105〜108を形成した
後、TFTのしきい値を制御するために、半導体層10
5〜108に微量な不純物元素(ボロンまたはリン)を
ドーピングしてもよい。
【0085】また、レーザー結晶化法で結晶質半導体膜
を作製する場合には、パルス発振型または連続発光型の
エキシマレーザーやYAGレーザー、YVO4レーザー
を用いることができる。これらのレーザーを用いる場合
には、レーザー発振器から放射されたレーザー光を光学
系で線状に集光し半導体膜に照射する方法を用いると良
い。結晶化の条件は実施者が適宣選択するものである
が、エキシマレーザーを用いる場合はパルス発振周波数
300Hzとし、レーザーエネルギー密度を100〜4
00mJ/cm2(代表的には200〜300mJ/cm
2)とする。また、YAGレーザーを用いる場合にはその
第2高調波を用いパルス発振周波数30〜300kHz
とし、レーザーエネルギー密度を300〜600mJ/
cm2(代表的には350〜500mJ/cm2)とすると
良い。そして幅100〜1000μm、例えば400μ
mで線状に集光したレーザー光を基板全面に渡って照射
し、この時の線状レーザー光の重ね合わせ率(オーバー
ラップ率)を50〜90%として行えばよい。
【0086】次いで、半導体層105〜108を覆うゲ
ート絶縁膜109を形成する。ゲート絶縁膜109はプ
ラズマCVD法またはスパッタ法を用い、厚さを40〜
150nmとしてシリコンを含む絶縁膜で形成する。本
実施例では、プラズマCVD法により110nmの厚さ
で酸化窒化シリコン膜(組成比Si=32%、O=59
%、N=7%、H=2%)で形成した。勿論、ゲート絶
縁膜は酸化窒化シリコン膜に限定されるものでなく、他
のシリコンを含む絶縁膜を単層または積層構造として用
いても良い。
【0087】また、酸化シリコン膜を用いる場合には、
プラズマCVD法でTEOS(Tetraethyl Orthosilica
te)とO2とを混合し、反応圧力40Pa、基板温度3
00〜400℃とし、高周波(13.56MHz)電力
密度0.5〜0.8W/cm 2で放電させて形成するこ
とができる。このようにして作製される酸化シリコン膜
は、その後400〜500℃の熱アニールによりゲート
絶縁膜として良好な特性を得ることができる。
【0088】そして、ゲート絶縁膜109上にゲート電
極を形成するための耐熱性導電層110を200〜40
0nm(好ましくは250〜350nm)の厚さで形成
する。耐熱性導電層110は単層で形成しても良いし、
必要に応じて二層あるいは三層といった複数の層から成
る積層構造としても良い。耐熱性導電層にはTa、T
i、Wから選ばれた元素、または前記元素を成分とする
合金か、前記元素を組み合わせた合金膜が含まれる。こ
れらの耐熱性導電層はスパッタ法やCVD法で形成され
るものであり、低抵抗化を図るために含有する不純物濃
度を低減させることが好ましく、特に酸素濃度に関して
は30ppm以下とすると良い。本実施例ではW膜を3
00nmの厚さで形成する。W膜はWをターゲットとし
てスパッタ法で形成しても良いし、6フッ化タングステ
ン(WF6)を用いて熱CVD法で形成することもでき
る。いずれにしてもゲート電極として使用するためには
低抵抗化を図る必要があり、W膜の抵抗率は20μΩc
m以下にすることが望ましい。W膜は結晶粒を大きくす
ることで低抵抗率化を図ることができるが、W中に酸素
などの不純物元素が多い場合には結晶化が阻害され高抵
抗化する。このことより、スパッタ法による場合、純度
99.9999%のWターゲットを用い、さらに成膜時
に気相中からの不純物の混入がないように十分配慮して
W膜を形成することにより、抵抗率9〜20μΩcmを
実現することができる。
【0089】一方、耐熱性導電層110にTa膜を用い
る場合には、同様にスパッタ法で形成することが可能で
ある。Ta膜はスパッタガスにArを用いる。また、ス
パッタ時のガス中に適量のXeやKrを加えておくと、
形成する膜の内部応力を緩和して膜の剥離を防止するこ
とができる。α相のTa膜の抵抗率は20μΩcm程度
でありゲート電極に使用することができるが、β相のT
a膜の抵抗率は180μΩcm程度でありゲート電極と
するには不向きであった。TaN膜はα相に近い結晶構
造を持つので、Ta膜の下地にTaN膜を形成すればα
相のTa膜が容易に得られる。また、図示しないが、耐
熱性導電層110の下に2〜20nm程度の厚さでリン
(P)をドープしたシリコン膜を形成しておくことは有
効である。これにより、その上に形成される導電膜の密
着性向上と酸化防止を図ると同時に、耐熱性導電層10
7が微量に含有するアルカリ金属元素が第1の形状のゲ
ート絶縁膜106に拡散するのを防ぐことができる。い
ずれにしても、耐熱性導電層107は抵抗率を10〜5
0μΩcmの範囲ですることが好ましい。
【0090】次に、フォトリソグラフィーの技術を使用
してレジストによるマスク111を形成する。そして、
第1のエッチング処理を行う。本実施例ではICPエッ
チング装置を用い、エッチング用ガスにCl2とCF4
用い、1Paの圧力で3.2W/cm2のRF(13.5
6MHz)電力を投入してプラズマを形成して行う。基
板側(試料ステージ)にも224mW/cm2のRF
(13.56MHz)電力を投入し、これにより実質的
に負の自己バイアス電圧が印加される。この条件でW膜
のエッチング速度は約100nm/minである。第1
のエッチング処理はこのエッチング速度を基にW膜がち
ょうどエッチングされる時間を推定し、それよりもエッ
チング時間を20%増加させた時間をエッチング時間と
した。
【0091】第1のエッチング処理により第1のテーパ
ー形状を有する導電層112〜115を形成する。導電
層112〜115のテーパー部の角度は15〜30°と
なるように形成される。残渣を残すことなくエッチング
するためには、10〜20%程度の割合でエッチング時
間を増加させるオーバーエッチングを施すものとする。
W膜に対する酸化窒化シリコン膜(ゲート絶縁膜10
9)の選択比は2〜4(代表的には3)であるので、オ
ーバーエッチング処理により、酸化窒化シリコン膜が露
出した面は20〜50nm程度エッチングされる。(図
3(B)第1のエッチング)
【0092】そして、第1のドーピング処理を行い一導
電型の不純物元素を半導体層に添加する。ここでは、n
型を付与する不純物元素添加の工程を行う。第1の形状
の導電層を形成したマスク111をそのまま残し、第1
のテーパー形状を有する導電層112〜115をマスク
として自己整合的にn型を付与する不純物元素をイオン
ドープ法で添加する。n型を付与する不純物元素をゲー
ト電極の端部におけるテーパー部とゲート絶縁膜109
とを通して、その下に位置する半導体層に達するように
添加するためにドーズ量を1×1013〜5×1014at
oms/cm2とし、加速電圧を80〜160keVと
して行う。n型を付与する不純物元素として15族に属
する元素、典型的にはリン(P)または砒素(As)を
用いるが、ここではリン(P)を用いた。このようなイ
オンドープ法により第1の不純物領域116〜119に
は1×1020〜1×1021atomic/cm3の濃度範囲
でn型を付与する不純物元素が添加される。(図4
(A)第1のドーピング処理)
【0093】この工程において、ドーピングの条件によ
っては、不純物が第1の形状の導電層112〜115の
下に回りこみ、第1の不純物領域116〜119が第1
の形状の導電層112〜115と重なることも起こりう
る。
【0094】次に、図4(B)に示すように第2のエッ
チング処理を行う。エッチング処理も同様にICPエッ
チング装置により行い、エッチングガスにCF4とCl2
の混合ガスを用い、RF電力3.2W/cm2(13.5
6MHz)、バイアス電力45mW/cm2(13.56M
Hz)、圧力1.0Paでエッチングを行う。この条件
で形成される第2の形状を有する導電層120〜123
が形成される。その端部にはテーパー部が形成され、該
端部から内側にむかって徐々に厚さが増加するテーパー
形状となる。第1のエッチング処理と比較して基板側に
印加するバイアス電力を低くした分等方性エッチングの
割合が多くなり、テーパー部の角度は30〜60°とな
る。マスク108はエッチングされて端部が削れ、マス
ク124となる。また、図4(B)の工程において、ゲ
ート絶縁膜109の表面が40nm程度エッチングされ
る。
【0095】そして、第1のドーピング処理よりもドー
ズ量を下げ高加速電圧の条件でn型を付与する不純物元
素をドーピングする。例えば、加速電圧を70〜120
keVとし、1×1013/cm2のドーズ量で行い、不
純物濃度が大きくなった第1の不純物領域125〜12
8と、前記第1の不純物領域125〜128に接する第
2の不純物領域129〜132とを形成する。この工程
において、ドーピングの条件によっては、不純物が第2
の形状の導電層120〜123の下に回りこみ、第2の
不純物領域129〜132が第2の形状の導電層120
〜123と重なることも起こりうる。第2の不純物領域
における不純物濃度は、1×1016〜1×1018ato
ms/cm3となるようにする。(図5(A)第2のド
ーピング処理)
【0096】そして、図5(B)に示すように、pチャ
ネル型TFTを形成する半導体層106、半導体層10
7に一導電型とは逆の導電型の不純物領域133(13
3a、133b)及び134(134a、134b)を
形成する。この場合も第2の形状の導電層118、第2
の形状の導電層121をマスクとしてp型を付与する不
純物元素を添加し、自己整合的に不純物領域を形成す
る。このとき、nチャネル型TFTを形成する半導体層
106、半導体層107の上方には、レジストのマスク
135を形成する。ここで形成される不純物領域13
3、不純物領域134はジボラン(B26)を用いたイ
オンドープ法で形成する。不純物領域133、不純物領
域134のp型を付与する不純物元素の濃度は、2×1
20〜2×1021atoms/cm3となるようにす
る。
【0097】しかしながら、この不純物領域133、不
純物領域134は詳細にはn型を付与する不純物元素を
含有する2つの領域に分けて見ることができる。第3の
不純物領域133a、第3の不純物領域134aは1×
1020〜1×1021atoms/cm3の濃度でn型を
付与する不純物元素を含み、第4の不純物領域133
b、第4の不純物領域134bは1×1017〜1×10
20atoms/cm3の濃度でn型を付与する不純物元
素を含んでいる。しかし、これらの不純物領域133
b、134bのp型を付与する不純物元素の濃度を1×
1019atoms/cm3以上となるようにし、第3の
不純物領域133a、第3の不純物領域134aにおい
ては、p型を付与する不純物元素の濃度をn型を付与す
る不純物元素の濃度の1.5から3倍となるようにする
ことにより、第3の不純物領域でpチャネル型TFTの
ソース領域およびドレイン領域として機能するために何
ら問題は生じない。
【0098】その後、図6(A)に示すように、まず、
第2の形状を有する導電層120〜123およびゲート
絶縁膜109上に第1の層間絶縁膜136を形成する。
第1の層間絶縁膜136は酸化シリコン膜、酸化窒化シ
リコン膜、窒化シリコン膜、またはこれらを組み合わせ
た積層膜で形成すれば良い。いずれにしても第1の層間
絶縁膜136は無機絶縁物材料から形成する。第1の層
間絶縁膜136の膜厚は100〜200nmとする。第1
の層間絶縁膜136として酸化シリコン膜を用いる場合
には、プラズマCVD法でTEOSとO2とを混合し、
反応圧力40Pa、基板温度300〜400℃とし、高
周波(13.56MHz)電力密度0.5〜0.8W/cm2
放電させて形成することができる。また、第1の層間絶
縁膜136として酸化窒化シリコン膜を用いる場合に
は、プラズマCVD法でSiH4、N2O、NH3から作
製される酸化窒化シリコン膜、またはSiH4、N2Oか
ら作製される酸化窒化シリコン膜で形成すれば良い。こ
の場合の作製条件は反応圧力20〜200Pa、基板温
度300〜400℃とし、高周波(60MHz)電力密度
0.1〜1.0W/cm2で形成することができる。また、
第1の層間絶縁膜136としてSiH4、N2O、H2
ら作製される酸化窒化水素化シリコン膜を適用しても良
い。窒化シリコン膜も同様にプラズマCVD法でSiH
4、NH3から作製することが可能である。
【0099】そして、それぞれの濃度で添加されたn型
またはp型を付与する不純物元素を活性化する工程を行
う。この工程はファーネスアニール炉を用いる熱アニー
ル法で行う。その他に、レーザーアニール法、またはラ
ピッドサーマルアニール法(RTA法)を適用すること
ができる。熱アニール法では酸素濃度が1ppm以下、
好ましくは0.1ppm以下の窒素雰囲気中で400〜
700℃、代表的には500〜600℃で行うものであ
り、本実施例では550℃で4時間の熱処理を行った。
また、基板100に耐熱温度が低いプラスチック基板を
用いる場合にはレーザーアニール法を適用することが好
ましい。
【0100】次いで、雰囲気ガスを変化させ、3〜10
0%の水素を含む雰囲気中で、300〜450℃で1〜
12時間の熱処理を行い、半導体層を水素化する工程を
行う。この工程は熱的に励起された水素により半導体層
にある1016〜1018/cm3のダングリングボンドを終端
する工程である。水素化の他の手段として、プラズマ水
素化(プラズマにより励起された水素を用いる)を行っ
ても良い。いずれにしても、半導体層中の欠陥密度を1
16/cm3以下とすることが望ましく、そのために水素を
0.01〜0.1atomic%程度付与すれば良い。
【0101】そして、まず、有機絶縁物材料からなる第
2の層間絶縁膜137を1.0〜2.0μmの平均膜厚
で形成する。有機樹脂材料としては、ポリイミド、アク
リル、ポリアミド、ポリイミドアミド、BCB(ベンゾ
シクロブテン)等を使用することができる。例えば、基
板に塗布後、熱重合するタイプのポリイミドを用いる場
合には、クリーンオーブンで300℃で焼成して形成す
る。また、アクリル樹脂を用いる場合には、2液性のも
のを用い、主材と硬化剤を混合した後、スピナーを用い
て基板全面に塗布した後、ホットプレートで80℃で6
0秒の予備加熱を行い、さらにクリーンオーブンで25
0℃で60分焼成して形成することができる。
【0102】このように、第2の層間絶縁膜137を有
機絶縁物材料で形成することにより、表面を良好に平坦
化させることができる。また、有機樹脂材料は一般に誘
電率が低いので、寄生容量を低減できる。しかし、吸湿
性があり保護膜としては適さないので、本実施形態のよ
うに、第1の層間絶縁膜136として形成した酸化シリ
コン膜、酸化窒化シリコン膜、窒化シリコン膜などと組
み合わせて用いると良い。
【0103】その後、所定のパターンのレジストマスク
を形成し、それぞれの半導体層に形成されソース領域ま
たはドレイン領域とする不純物領域に達するコンタクト
ホールを形成する。コンタクトホールはドライエッチン
グ法で形成する。この場合、エッチングガスにCF4
2、Heの混合ガスを用い有機樹脂材料から成る第2
の層間絶縁膜137をまずエッチングし、その後、続い
てエッチングガスをCF 4、O2として第1の層間絶縁膜
136をエッチングする。さらに、半導体層との選択比
を高めるために、エッチングガスをCHF3に切り替え
てゲート絶縁膜をエッチングすることによりコンタクト
ホールを形成することができる。
【0104】そして、導電性の金属膜をスパッタ法や真
空蒸着法で形成し、マスクでパターニングし、その後エ
ッチングすることで、ソース配線138〜141とドレ
イン配線142〜144を形成する。図示していない
が、本実施例ではこの配線を、そして、膜厚50nmの
Ti膜と、膜厚500nmの合金膜(AlとTiとの合
金膜)との積層膜で形成する。
【0105】次いで、その上に透明導電膜を80〜12
0nmの厚さで形成し、パターニングすることによって画
素電極145を形成する(図7(A)画素電極の形
成)。なお、本実施例では、透明電極として酸化インジ
ウム・スズ(ITO)膜や酸化インジウムに2〜20%
の酸化亜鉛(ZnO)を混合した透明導電膜を用いる。
【0106】また、画素電極145は、ドレイン配線1
44と接して重ねて形成することによって電流制御用T
FT163のドレイン領域と電気的な接続が形成され
る。
【0107】次いで、図7(B)のように、画素電極1
45に第3の層間絶縁膜146が重なるように形成す
る。膜厚は100nm程度であればよい。第1の層間絶
縁膜の形成方法及び材料を用いればよい。
【0108】次いで、画素電極145に対応する位置に
開口部を有し、上面と斜面を有する第4の層間絶縁膜1
47を形成する。第4の層間絶縁膜147は絶縁性を有
していて、バンクとして機能し、隣接する画素の有機層
を分離する役割を有している。本実施例ではレジストを
用いて第4の層間絶縁膜147を形成する。
【0109】本実施例では、第4の層間絶縁膜147の
厚さを1μm程度とし、開口部は画素電極145に近く
なればなるほど広くなる、所謂逆テーパー状になるよう
に形成する。これはネガ型のレジストを成膜した後、開
口部を形成しようとする部分をマスクで覆い、UV光を
照射して露光し、露光された部分を現像液で除去するこ
とによって形成される。ネガ型のレジストには吸光剤が
含まれていることが好ましい。
【0110】なお、本実施例においては、第4の層間絶
縁膜としてレジストでなる膜を用いているが、場合によ
っては、感光性のポリイミド、感光性のアクリル等を用
いることもできる。
【0111】次に、有機層148をメタルマスクを用い
蒸着法により、第3の層間絶縁膜146および画素電極
145上に形成する。第3の層間絶縁膜146には、有
機層148の端部が形成される。よって、前記第3の層
間絶縁膜上に、かつ、前記有機層及び前記画素電極の横
方向には、第4の層間絶縁膜が形成されていることにな
る。
【0112】次いで、イオンプレーティング法により陰
極(MgAg電極)149を第4の層間絶縁膜の上面と
斜面と、第3の層間絶縁膜の一部の上と、有機層上に形
成する。イオンプレーティング法を用いることにより、
第4の層間絶縁膜の斜面に接するように陰極が形成され
る。よって、丸点線部のように、陰極は、第3の層間絶
縁膜の一部と、第4の層間絶縁膜の斜面と有機層に囲ま
れた陰極の凸部149a(図9)を有する。
【0113】このとき有機層148及び陰極149を形
成するに先立って画素電極145に対して熱処理を施
し、水分を完全に除去しておくことが望ましい。以後の
工程は、不活性ガス(窒素もしくは希ガス)雰囲気中で
行われる。雰囲気中の水分濃度は可能な限り低く抑え
る。具体的には、水分濃度が1ppm以下であることが
望ましい。
【0114】本実施例では発光素子の陰極としてMgA
g電極を用いるが、公知の他の材料であっても良い。
【0115】なお、有機層148としては、公知の材料
を用いることができる。本実施例では正孔輸送層(Hole
transporting layer)及び発光層(Emitting layer)
でなる2層構造を有機層とするが、正孔注入層、電子注
入層若しくは電子輸送層のいずれかを設ける場合もあ
る。このように組み合わせは既に様々な例が報告されて
おり、そのいずれの構成を用いても構わない。
【0116】本実施例では正孔輸送層としてポリフェニ
レンビニレンを蒸着法により形成する。また、発光層と
しては、ポリビニルカルバゾールに1,3,4−オキサ
ジアゾール誘導体のPBDを30〜40%分子分散させ
たものを蒸着法により形成し、緑色の発光中心としてク
マリン6を約1%添加している。
【0117】なお、有機層148の膜厚は10〜400
nm、典型的には60〜150nm、陰極151の厚さは8
0〜200nm、典型的には100〜150nmとすれば良
い。さらに、陰極151の厚さを2000nmにする
と、表示の見える方向からみて発光素子の縮みを抑える
ことができる。
【0118】なお、画素電極145、有機層148、陰
極149の重なっている部分が発光素子150に相当す
る。
【0119】第2の基板153の材質としては、非晶質
ガラス(ホウケイ酸塩ガラス、石英等)、結晶化ガラ
ス、セラミックスガラス、ガラス、ポリマー等の絶縁性
物質が好ましい。また、有機系樹脂(アクリル系樹脂、
スチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂もしくはエポ
キシ系樹脂)、シリコーン系樹脂ポリマーの絶縁性物質
でもよい。セラミックスを用いてもよい。また、シール
材が絶縁物であるならステンレス合金等の金属材料を用
いることも可能である。
【0120】シール材の材質としては、エポキシ系樹
脂、アクリレート系樹脂等のシール材を用いることがで
きる。熱硬化性樹脂や光硬化性樹脂をシール材として用
いることもできる。但し、シール材は可能な限り水分を
透過しない材質であることが望ましい。
【0121】以上の工程を経て、図8の発光装置を完成
させる。第1の基板100、第2の基板153、シール
材(図示しない)、画素電極145、発光素子150、
第3酸の層間絶縁膜147等に囲まれた領域中には不活
性ガス152が満たされる。貼り合わせ後であれば、大
気開放しても構わない。
【0122】pチャネル型TFT160及びnチャネル
型TFT161は駆動回路が有するTFTであり、CM
OS(complementaly metal-oxide semiconductor)を
形成している。スイッチング用TFT162及び電流制
御用TFT163は画素部が有するTFTであり、駆動
回路のTFTと画素部のTFTとは同一基板上に形成す
ることができる。
【0123】以上のように、本実施例の発光装置は第1
の凹部101a〜第3の凹部101cが設けられ、第1
の凹部101a〜第3の凹部101c上に第1の金属膜
102a〜第3の金属膜102cが形成されている。よ
って、本実施例の発光装置の有機層148から生じる光
の一部が第1の金属膜102a〜第3の金属膜102c
で反射され、本実施例の発光装置の外部に反射光が出射
される。Agを主成分とし、Pd及びCuがそれぞれ1
%含まれた合金は、金属膜として十分な反射特性を示す
のみならず、TFT作製工程に対し、十分な耐熱特性、
耐食性を有する。
【0124】また、隣接の画素への光漏れとなっていた
発光の一部についても、図8のような発光方向を有する
光を本実施例の陰極の凸部149aで反射させ、本実施
例の発光装置の外部に反射光が出射されることができ
る。したがって、本実施例の発光装置を用いた場合、光
の取り出し効率を向上させることができる。
【0125】今後、200℃〜250℃でTFTを作製
する技術が開発されれば、Alを主成分とする材料、た
とえば、Al-Tiの合金等を金属膜に用いることがで
きる。
【0126】〔実施例2〕本実施例では実施例1とは異
なる発光装置の作製方法について図13を用いて説明す
る。
【0127】なお、その他の構成については実施例1に
おいて既に述べているので、詳しい構成については実施
例1を参照し、ここでは説明を省略する。
【0128】まず、実施例1に従って図7(A)と同じ
状態を得る。
【0129】次いで、図13のように陽極245と重な
るように第3の層間絶縁膜246を形成する。膜厚は1
00nm程度であればよい。第1の層間絶縁膜の形成方
法及び材料を用いればよい。
【0130】次いで、陽極245に対応する位置に開口
部を有する第4の層間絶縁膜247を形成する。第4の
層間絶縁膜247は絶縁性を有していて、バンクとして
機能し、隣接する画素の有機層を分離する役割を有して
いる。本実施例ではレジストを用いて第4の層間絶縁膜
247を形成する。
【0131】本実施例では、第4の層間絶縁膜247の
厚さを1μm程度とし、開口部は陽極245に近くなれ
ばなるほど広くなる、所謂逆テーパー状になるように形
成する。これはネガ型のレジストを成膜した後、開口部
を形成しようとする部分をマスクで覆い、UV光を照射
して露光し、露光された部分を現像液で除去することに
よって形成される。ネガ型のレジストには吸光剤が含ま
れていることが好ましい。
【0132】なお、本実施例においては、第4の層間絶
縁膜としてレジストでなる膜を用いているが、場合によ
っては、感光性のポリイミド、感光性のアクリル等を用
いることもできる。
【0133】次に、有機層248をメタルマスクを用い
蒸着法により第3の層間絶縁膜246の一部および陽極
245上に形成する。第3の層間絶縁膜上には有機層の
端部が形成されることになる。
【0134】なお、有機層248は公知の材料を用いる
ことができる。本実施例では正孔輸送層(Hole transpo
rting layer)及び発光層(Emitting layer)でなる2
層構造を有機層とするが、正孔注入層、電子注入層若し
くは電子輸送層のいずれかを設ける場合もある。このよ
うに組み合わせは既に様々な例が報告されており、その
いずれの構成を用いても構わない。
【0135】本実施例では正孔輸送層としてポリフェニ
レンビニレンを蒸着法により形成する。また、発光層と
しては、ポリビニルカルバゾールに1,3,4−オキサ
ジアゾール誘導体のPBDを30〜40%分子分散させ
たものを蒸着法により形成し、緑色の発光中心としてク
マリン6を約1%添加している。
【0136】なお、有機層248の膜厚は10〜400
nm、典型的には60〜150nm、陰極151の厚さは8
0〜200nm、典型的には100〜150nmとすれば良
い。さらに、陰極251の厚さを2000nmにする
と、表示の見える方向からみて発光素子の縮みを抑える
ことができる。
【0137】次いで、有機層248上に陰極249を形
成する。本実施例では、陰極249としてはMgAgを
用いる。よって、第3の層間絶縁膜246上に、かつ、
有機層248及び陰極249の横方向には、上面と斜面
を有する第4の絶縁膜247が形成されることになる。
MgAgが薄膜で半透過膜であれば、MgAg上にバッ
ファー層を設けてもよい。なお、バッファー層として酸
化インジウム・スズ(ITO)膜や酸化インジウムに2
〜20%の酸化亜鉛(ZnO)を混合した透明導電膜を
用いればよい。
【0138】更にイオンプレーティング法により第5の
層間絶縁膜250を形成する。イオンプレーティリング
法を用いることにより、第4の層間絶縁膜247の斜面
にも陰極が形成される。第5の層間絶縁膜250の材料
としては、DLC、SiNO等が挙げられる。陰極24
9の端部と、第4の層間絶縁膜247の上面と斜面と、
第3の層間絶縁膜246の一部と、有機層248の端部
に接するように第5の層間絶縁膜250が形成されるこ
とにより、凹部ができる。
【0139】次いで、第5の層間絶縁膜250上に金属
膜251を蒸着法により形成する。本実施例では、金属
膜251の材料としては、Alを用いる。第5の層間絶
縁膜250のうち陰極249の端部と、有機層248の
端部と、第4の層間絶縁膜246の斜面と、第3の層間
絶縁膜の一部に形成された前記第5の層間絶縁膜250
により形成された凹部に金属膜が入り込む。よって、第
5の層間絶縁膜250と接する金属膜251の表面が凸
部251aを有することとなる。
【0140】このとき有機層248及び陰極251を形
成するに先立って陽極245に対して熱処理を施し、水
分を完全に除去しておくことが望ましい。以後の工程
は、不活性ガス(窒素もしくは希ガス)雰囲気中で行わ
れる。雰囲気中の水分濃度は可能な限り低く抑える。具
体的には、水分濃度が1ppm以下であることが望まし
い。
【0141】本実施例では発光素子の陰極としてMgA
g電極を用いるが、公知の他の材料であっても良い。
【0142】なお、陽極245、有機層248、陰極2
49の重なっている部分が発光素子252に相当する。
【0143】第2の基板253の材質としては、非晶質
ガラス(ホウケイ酸塩ガラス、石英等)、結晶化ガラ
ス、セラミックスガラス、ガラス、ポリマー等の絶縁性
物質が好ましい。また、有機系樹脂(アクリル系樹脂、
スチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂もしくはエポ
キシ系樹脂)、シリコーン系樹脂ポリマーの絶縁性物質
でもよい。セラミックスを用いてもよい。また、シール
材が絶縁物であるならステンレス合金等の金属材料を用
いることも可能である。
【0144】シール材の材質としては、エポキシ系樹
脂、アクリレート系樹脂等のシール材を用いることがで
きる。熱硬化性樹脂や光硬化性樹脂をシール材として用
いることもできる。但し、シール材は可能な限り水分を
透過しない材質であることが望ましい。
【0145】以上の工程を経て、図13の発光装置を完
成させる。第1の基板200、第2の基板253、シー
ル材(図示しない)、陽極245、金属膜251、第5
の層間絶縁膜250等に囲まれた領域中には不活性ガス
254が満たされる。貼り合わせ後であれば、大気開放
しても構わない。
【0146】pチャネル型TFT260及びnチャネル
型TFT261は駆動回路が有するTFTであり、CM
OS(complementaly metal-oxide semiconductor)を
形成している。スイッチング用TFT262及び電流制
御用TFT263は画素部が有するTFTであり、駆動
回路のTFTと画素部のTFTとは同一基板上に形成す
ることができる。
【0147】以上のように、本実施例の発光装置は第1
の凹部201a〜第3の凹部201cが設けられ、第1
の凹部201a〜第3の凹部201c上に第1の金属膜
202a〜第3の金属膜202cが形成されている。よ
って、本実施例の発光装置の有機層248から生じる光
の一部が第1の金属膜202a〜第3の金属膜202c
で反射され、本実施例の発光装置の外部に反射光が出射
される。また、隣接の画素への光漏れとなっていた発光
の一部についても陰極の表面の凸部251aで反射さ
せ、本実施例の発光装置の外部に反射光を出射させるこ
とも可能になる。さらに、第5の層間絶縁膜250を介
して陰極249の上方に金属膜250を形成することに
より、上方に出射した光を反射させ、下方に光の取り出
すことができる。したがって、本実施例の発光装置を用
いた場合、光の取り出し効率を向上させることができ
る。 〔実施例3〕本実施例では、実施例1で作製した発光装
置の外部入力端子とFPCの貼りつけ工程について述べ
る。
【0148】図14に画素部、駆動回路及び外部入力端
子の断面図を示している。169はシール材である。外
部入力端子は第1の基板100側に形成され、層間容量
や配線抵抗を低減し、断線による不良を防止するために
配線170によって第2の層間絶縁膜146を介してゲ
ート配線と同じ層で形成される配線171と接続する。
配線170上には実施例1中の透明導電膜のパターニン
グよって形成された透明導電膜172が設けられてい
る。透明導電膜172は、配線170の酸化防止の役割
を有している。
【0149】また、外部入力端子にはベースフィルム1
73と配線174から成るFPC175が異方性導電性
樹脂176で貼り合わされている。さらに補強板177
で機械的強度を高めている。
【0150】また、画素部のみならず、外部入力端子や
駆動回路の下方に第4の金属膜102d及び第5の金属
膜102eを設けてもよい。外部入力端子や駆動回路の
下方に第4の金属膜102d及び第5の金属膜102e
を設けることにより、基板内の導波光を反射させて、光
の取り出し効率を向上させることができる。
【0151】〔実施例4〕本実施例では、サンドブラス
ト法による凹部の作製方法について述べる。その他の発
光装置の作製する方法は実施例1と同じであり、特に詳
細な説明は省略する。
【0152】ガラス基板において凹部を形成したい部分
以外にレジストを形成する。サンドブラスト装置の中に
入れ、高圧力で砂をガラス基板に吹き付ける。次いで、
レジストを除去するとガラスを削り取り凹部を形成した
基板を完成させる。この際、公知のサンドブラスト装置
を用いればよい。
【0153】次いで、本実施例の作製方法により作製し
た凹部が形成されたガラスからなる基板を用いて、実施
例1及び実施例2の作製方法に従い、それぞれ、図8及
び図13の発光装置を作製することができる。
【0154】〔実施例5〕実施例3ではサンドブラスト
法による凹部の作製方法について言及したが、本実施例
では、ガラスのエッチングによる凹部の作製方法につい
て詳細に述べる。その他の発光装置の作製する方法は実
施例1と同じであり、特に詳細な説明は省略する。
【0155】まず、図15(A)のように、ガラスから
なる基板500aにレジスト502をスピンコート法に
よって形成する。次いで、フォトマスク503を用い
て、フォトマスク503の開口部より、レジスト502
に露光する(図15(A)レジスト塗布/露光)。
【0156】次いで、図15(B)のように、現像を行
い、露光した部分のレジストを除去する。露光されてい
ない部分には、ガラスからなる封止基板500a上にレ
ジスト502aとレジスト502bが残っている(図1
5(B)現像)。
【0157】次いで、図16(A)のように、エッチン
グを行うと、ガラスからなる封止基板500bに凹部5
01が形成される。エッチャントとしては、フッ酸もし
くはフッ酸を主成分とする溶液を用いる。ウェットエッ
チングの場合には、等方的にエッチングが行われるの
で、エッチング後の形状は図16(A)のように断面の
形状は一部曲線の形状を有している。また、ドライエッ
チングを用いてもよい。この場合は、断面の形状が長方
形になる。(図16(A)エッチング)
【0158】次いで、レジスト502aとレジスト50
2bを剥離し、洗浄すると図16(B)のような凹部5
01が形成されたガラスからなる基板500bが得られ
る。このガラスからなる基板500b及び凹部501
が、図1の第1の基板100及び第1の凹部101a〜
第3の凹部101cに相当する。凹部501の深さにつ
いては、エッチングの時間で調整することができる(図
16(B)剥離・洗浄)。
【0159】本実施例の作製方法により作製した凹部5
01が形成されたガラスからなる基板500bを用い
て、実施例1及び実施例2の作製方法に従い、それぞれ
図8、図13の発光装置を作製することができる。
【0160】〔実施例6〕実施例5ではガラスのエッチ
ング法による凹部の形成方法について述べたが、本実施
例では、鋳型によるガラスの作製方法について述べる。
その他の装置の作製方法は実施例1と同じであり、特に
詳細な説明は省略する。
【0161】鋳型によって凹部を有するガラス基板を形
成する。ガラス基板に凹部が形成されるように凸の形の
鋳型を作成し、その鋳型を使って凹部を形成した第1の
基板を作製する。
【0162】次いで、本実施例の作製方法により作製し
た凹部が形成された第1の基板を用いて、実施例1及び
実施例2の作製方法に従い、それぞれ図8、図13の発
光装置を作製することができる。
【0163】〔実施例7〕本発明の発光装置の第2の基
板はシート状であるが、凹部を有する第2の基板におい
て凹部に乾燥剤が封止された発光装置の例について述べ
る。
【0164】図17のように第2の基板453が発光素
子451上方に凹部401を有し、その凹部401に乾
燥剤402が封止された発光装置にも本発明は適用可能
である。フィルム403は、凹部401に乾燥剤402
を閉じ込める役割を有している。第2の基板453は第
1の基板400とシール材404を介して貼り合わされ
ている。
【0165】〔実施例8〕本発明はパッシブ型の発光装
置にも適用することができる。本発明をパッシブ型の発
光装置に適用する例を図18に示す。800は第1の基
板、801aは凹部、802aは金属膜、803は第1
の絶縁膜、804は第2の絶縁膜、805はシール材、
806は不活性ガス、807は陽極(画素電極)、80
8は有機層、809は陰極、810は第3の絶縁膜、8
11は第4の絶縁膜、812は第2の基板、814は凹
部、815は乾燥剤、816はフィルムである。有機層
808からの発光方向を矢印で示す。
【0166】周辺部に断面を三角形状の刃を有するダイ
サーの回転軸を第1の基板に平行に保ち、かつ、ダイサ
ーの回転面を前記第1の基板と垂直に保ち、前記ダイサ
ーを回転させながら、前記刃で第1の基板の表面を削る
ことにより、801aのようなV字形状の凹みを形成で
きる。また、ダイサーを回転させる時間を長くすれば、
図12(c)のようなU字形状の凹みを形成できる。
【0167】本実施例の発光装置を用いた場合、有機層
808から発光した光の一部が金属膜802aに反射し
て、反射光813を外部に取り出すことができる。
【0168】〔実施例9〕本発明の発光装置は、発光型
であるため液晶ディスプレイに比べて明るい場所での視
認性に優れ、しかも視野角が広い。従って、様々な電気
器具の表示部として用いることができる。例えば、TV
放送等を大画面で鑑賞するには対角30インチ以上(典
型的には40インチ以上)のディスプレイの表示部にお
いて本発明の発光装置を用いると良い。
【0169】なお、ディスプレイには、パソコン用表示
装置、TV放送受信用表示装置、広告表示用表示装置等
の全ての情報表示用表示装置が含まれる。また、その他
にも様々な電気器具の表示部に本発明の発光装置を用い
ることができる。
【0170】その様な本発明の電気器具としては、ビデ
オカメラ、デジタルカメラ、ゴーグル型表示装置(ヘッ
ドマウントディスプレイ)、ナビゲーションシステム、
音響再生装置(カーオーディオ、オーディオコンポ
等)、ノート型パーソナルコンピュータ、ゲーム機器、
車載用後方確認モニター、テレビ電話、携帯情報端末
(モバイルコンピュータ、携帯電話、携帯型ゲーム機ま
たは電子書籍等)、記録媒体を備えた画像再生装置(具
体的にはデジタルビデオディスク(DVD)等の記録媒
体を再生し、その画像を表示しうるディスプレイを備え
た装置)などが挙げられる。これらの電気器具の具体例
を図19〜図21に示す。
【0171】図19(A)はディスプレイであり、筐体
901、支持台902、表示部903等を含む。本発明
の発光装置は表示部903にて用いることができる。な
お、本発明の発光装置は自発光型であるためバックライ
トが必要なく、液晶ディスプレイよりも薄い表示部とす
ることができる。
【0172】図19(B)はビデオカメラであり、本体
911、表示部912、音声入力部913、操作スイッ
チ914、バッテリー915、受像部916等を含む。
本発明の発光装置は表示部912にて用いることができ
る。
【0173】図19(C)はヘッドマウントディスプレ
イの一部(右片側)であり、本体921、信号ケーブル
922、頭部用の固定バンド923、表示部924、光
学系925、表示装置926等を含む。本発明の発光装
置は表示装置926にて用いることができる。
【0174】図19(D)は記録媒体を備えた画像再生
装置(具体的にはDVD再生装置)であり、本体93
1、記録媒体(DVD等)932、操作スイッチ93
3、表示部(a)934、表示部(b)935等を含
む。表示部(a)934は主として画像情報を表示し、
表示部(b)935は主として文字情報を表示するが、
本発明の発光装置はこれら表示部(a)934、表示部
(b)935にて用いることができる。なお、記録媒体
を備えた画像再生装置には家庭用ゲーム機器なども含ま
れる。
【0175】図19(E)はゴーグル型発光装置(ヘッ
ドマウントディスプレイ)であり、本体941、表示部
942、アーム部943を含む。本発明の発光装置は表
示部942にて用いることができる。
【0176】図19(F)はパーソナルコンピュータで
あり、本体951、筐体952、表示部953、キーボ
ード954等を含む。本発明の発光装置は表示部953
にて用いることができる。
【0177】なお、将来的に有機層の材料の発光輝度が
高くなれば、出力した画像情報を含む光をレンズ等で拡
大投影してフロント型あるいはリア型のプロジェクター
に用いることも可能となる。
【0178】また、上記電気器具はインターネットやC
ATV(ケーブルテレビ)などの電子通信回線を通じて
配信された情報を表示することが多くなり、特に動画情
報を表示する機会が増してきている。有機層の材料の応
答速度は非常に高いため、本発明の発光装置は動画表示
に好ましい。
【0179】図20(A)は携帯電話であり、表示用パ
ネル1001、操作用パネル1002、接続部100
3、表示部1004、音声出力部1005、操作スイッ
チ1006、電源スイッチ1007、音声入力部100
8、アンテナ1009を含む。本発明の発光装置は表示
部1004にて用いることができる。なお、表示部10
04は黒色の背景に白色の文字を表示することで携帯電
話の消費電力を抑えることができる。
【0180】図20(B)は音響再生装置、具体的には
カーオーディオであり、本体1011、表示部101
2、操作スイッチ1013、操作スイッチ1014を含
む。本発明の発光装置は表示部1012にて用いること
ができる。また、本実施例では車載用オーディオを示す
が、携帯型や家庭用の音響再生装置に用いても良い。な
お、表示部1014は黒色の背景に白色の文字を表示す
ることで消費電力を抑えられる。これは携帯型の音響再
生装置において特に有効である。
【0181】図20(C)はデジタルカメラであり、本
体1021、表示部(A)1022、接眼部1023、
操作スイッチ1024、表示部(B)1025、バッテ
リー1026を含む。本発明の発光装置は、表示部
(A)1022、表示部(B)1025にて用いること
ができる。また、表示部(B)1025を、主に操作用
パネルとして用いる場合、黒色の背景に白色の文字を表
示することで消費電力を抑えることができる。
【0182】図21(A)は車載用後方確認モニターで
あり、本体3201、表示部3202、車との接続部3
203、中継ケーブル3204、カメラ3205、鏡3
206等を含む。本発明の発光装置は表示部3202に
適用することができる。本願では、鏡3206に表示部
3202が内臓されているものを示したが、鏡と表示部
が分離しているものでもよい。
【0183】図21(B)はテレビ電話であり、本体3
301、表示部3302、受像部3303、キーボード
3304、操作スイッチ3305、受話器3306、等
を含む。本発明の発光装置は表示部3303に適用する
ことができる。
【0184】図21(C)はカーナビゲーションであ
り、本体3401、表示部3402、操作スイッチ34
03等を含む。本発明の発光装置は表示部3402に適
用することができる。表示部3402には、道等の絵図
が示されることとなる。
【0185】図21(D)は電子手帳であり、本体35
01、表示部3502、操作スイッチ3503、電子ペ
ン3504等を含む。本発明の発光装置は表示部350
2に適用することができる。
【0186】本実施例にて示した携帯型の電気装置にお
いては、消費電力を低減するための方法としては、外部
の明るさを感知するセンサ部を設け、暗い場所で使用す
る際には、表示部の輝度を落とすなどの機能を付加する
などといった方法が挙げられる。
【0187】以上の様に、本発明の発光装置の適用範囲
は極めて広く、あらゆる分野の電気器具に用いることが
可能である。また、本実施例の電気器具は実施例1〜実
施例8に示したいずれの構成を適用しても良い。
【0188】
【発明の効果】第1の基板に凹部を形成し、さらに凹部
に沿って金属膜を形成した発光装置を用いることによ
り、第1の基板内の光の損失を防ぐことができる。
【0189】また、発光素子の陰極に凸部を設けること
により、隣の画素への光漏れを減少させることができ
る。
【0190】絶縁膜を介して発光素子の上方に金属膜を
形成することにより、上方に出射した光を反射させ、下
方に光を取り出すことができる。
【0191】以上のような本発明の発光装置を用いる
と、光の取り出し効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の発光装置の作製工程を示す図
【図2】本発明の発光装置の作製工程を示す図
【図3】本発明の発光装置の作製工程を示す図
【図4】本発明の発光装置の作製工程を示す図
【図5】本発明の発光装置の作製工程を示す図
【図6】本発明の発光装置の作製工程を示す図
【図7】本発明の発光装置の作製工程を示す図
【図8】本発明の発光装置の断面図
【図9】本発明の発光装置の陰極表面拡大図
【図10】本発明の発光装置の上面図
【図11】本発明の他の発光装置の上面図
【図12】凹部の断面形状を示す図
【図13】本発明の発光装置の断面図
【図14】本発明の発光装置の作製工程を示す図
【図15】本発明の発光装置の作製工程を示す図
【図16】本発明の発光装置の作製工程を示す図
【図17】本発明の発光装置の断面図
【図18】本発明のパッシブ型発光装置の断面図
【図19】本発明の電気器具を示す図
【図20】本発明の電気器具を示す図
【図21】本発明の電気器具を示す図
【図22】発光装置の断面図
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05B 33/04 H05B 33/12 B 33/10 33/14 A 33/12 33/22 Z 33/14 H01L 29/78 626C 33/22 612Z Fターム(参考) 3K007 AB03 BB04 BB05 BB06 CA01 DB03 5C094 AA16 BA03 BA27 CA19 DA09 DA13 DA15 EA04 EB02 ED11 ED15 FA02 FB01 FB02 FB14 HA08 5F048 AB07 AB10 AC04 BA16 BB05 BC16 BF11 5F110 AA30 BB02 BB04 CC02 DD01 DD02 DD03 DD12 DD13 DD14 DD17 DD21 DD25 EE01 EE04 EE06 EE11 EE15 EE23 EE44 EE45 FF02 FF04 FF28 FF30 FF36 GG01 GG02 GG13 GG25 GG32 GG43 GG45 GG47 GG51 HJ01 HJ04 HJ12 HJ23 HL03 HL04 HL06 HL07 HL23 HM15 NN03 NN04 NN22 NN23 NN24 NN27 NN35 PP01 PP03 PP05 PP06 PP34 PP35 QQ04 QQ11 QQ19 QQ24 QQ25

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面に第1の凹部及び、前記第1の凹部に
    隣接した第2の凹部が形成された第1の基板と、 前記第1の凹部及び前記第2の凹部に沿ってそれぞれ形
    成された第1の金属膜及び第2の金属膜と、 前記第1の金属膜及び前記第2の金属膜上に第1の絶縁
    膜と、 前記第1の金属膜と前記第2の金属膜との間で、前記第
    1の絶縁膜の上方に、陽極と、陰極と、前記陽極及び前
    記陰極に挟まれた発光素子とを有することを特徴とする
    発光装置。
  2. 【請求項2】表面に第1の凹部及び、前記第1の凹部に
    隣接した第2の凹部が形成された第1の基板と、 前記第1の凹部及び前記第2の凹部に沿ってそれぞれ形
    成された第1の金属膜及び第2の金属膜と、 前記第1の金属膜及び前記第2の金属膜上に第1の絶縁
    膜と、 前記第1の絶縁膜の上方にTFTと、 前記第1の金属膜と前記第2の金属膜との間で、前記T
    FTの上方に、陽極と、陰極と、前記陽極及び前記陰極
    に挟まれた発光素子とを有することを特徴とする発光装
    置。
  3. 【請求項3】請求項2において、 前記TFTに形成されたゲート配線又はソース配線又は
    ドレイン配線が前記第1の金属膜及び前記第2の金属膜
    上方に形成されていることを特徴とする発光装置。
  4. 【請求項4】請求項1または請求項2において、 前記凹部は25〜200μmの深さであることを特徴と
    する発光装置。
  5. 【請求項5】請求項1乃至3のいずれか一項において、 前記第1の金属膜及び前記第2の金属膜は、W、Ta、
    Ag、Ti、Al、Cu、Pdの単体またはそれらから
    選ばれた積層またはそれらから選ばれた合金からなるこ
    とを特徴とする発光装置。
  6. 【請求項6】請求項1または請求項2において、 前記第1の絶縁膜上に第2の絶縁膜が形成されているこ
    とを特徴とする発光装置。
  7. 【請求項7】請求項1または請求項2または請求項6に
    おいて、 前記第1の絶縁膜は、二酸化珪素を主成分とすることを
    特徴とする発光装置。
  8. 【請求項8】請求項6において、 前記第2の絶縁膜は、DLC、窒化珪素の単体またはそ
    れらから選ばれた積層からなることを特徴とする発光装
    置。
  9. 【請求項9】画素電極と第3の絶縁膜とを有し、 前記画素電極上に前記第3の絶縁膜が重なり、 前記画素電極上に有機層が形成され、前記第3の絶縁膜
    上に前記有機層の端部が形成され、 前記第3の絶縁膜上に、かつ、前記有機層及び前記画素
    電極の横方向には、上面と斜面を有する第4の絶縁膜が
    形成され、 前記第4の絶縁膜の上面と斜面と、前記第3の絶縁膜の
    一部の上と、前記有機層上に陰極が形成され、 前記陰極の表面は、前記第4の絶縁膜の斜面と、前記第
    3の絶縁膜の一部と、 前記有機層の端部に囲まれた凸部の形状を有することを
    特徴とする発光装置。
  10. 【請求項10】陽極と第3の絶縁膜とを有し、 前記陽極上に前記第3の絶縁膜が重なり、 前記陽極上に有機層が形成され、前記第3の絶縁膜上に
    前記有機層の端部が形成され、 前記有機層の上に陰極が形成され、 前記第3の絶縁膜上に、かつ、前記有機層及び前記陰極
    の横方向には、上面と斜面を有する第4の絶縁膜が形成
    され、 前記陰極の端部と、前記第4の絶縁膜の上面と斜面と、
    第3の絶縁膜の一部と、前記有機層の端部に接するよう
    に第5の絶縁膜が形成され、 前記第5の絶縁膜上に金属膜が形成され、 前記陰極の端部と、前記有機層の端部と、前記第4の絶
    縁膜の斜面と、第3の絶縁膜の一部に形成された前記第
    5の絶縁膜に凹部が形成されることにより、前記第5の
    絶縁膜に接する前記金属膜の表面に凸部の形状を有する
    ことを特徴とする発光装置。
  11. 【請求項11】請求項10において、 前記第5の絶縁膜は、SiNO、DLCの単体またはそ
    れらから選ばれた積層からなることを特徴とする発光装
    置。
  12. 【請求項12】請求項10において、 前記金属膜は、Alを主成分とすることを特徴とする発
    光装置。
  13. 【請求項13】請求項1乃至12のいずれか一項におい
    て、 パーソナルコンピュータ、ビデオカメラ、携帯型情報端
    末、デジタルカメラ、デジタルビデオディスクプレーヤ
    ー、車載用後方確認モニター、テレビ電話、カーナビゲ
    ーションまたは電子遊技機器であることを特徴とする発
    光装置。
  14. 【請求項14】第1の基板に凹部を形成する第1の工程
    と、 前記凹部に沿って金属膜を形成する第2の工程と、 前記第1の基板の表面と前記金属膜の一部を研磨する第
    3の工程と、 前記金属膜上に第1の絶縁膜を形成する第4の工程と、 陽極と、陰極と、前記陽極及び前記陰極に挟まれた発光
    素子を形成する第5の工程とを有する発光装置の作製方
    法。
  15. 【請求項15】請求項14において、 前記第4の工程の後に、 前記第1の絶縁膜の表面をCMPによって平坦化し、 前記第1の絶縁膜の表面上に第2の絶縁膜を形成する工
    程とを有する発光装置の作製方法。
  16. 【請求項16】請求項14において、 サンドブラスト法によって、前記凹部を形成する発光装
    置の作製方法。
  17. 【請求項17】請求項14において、 エッチング法によって、前記凹部を形成する発光装置の
    作製方法。
  18. 【請求項18】鋳型によって凹部を有する第1の基板を
    形成する第1の工程と、 前記凹部に沿って金属膜を形成する第2の工程と、 前記第1の基板の表面と前記金属膜の一部を研磨する第
    3の工程と、 前記金属膜上に第1の絶縁膜を形成する第4の工程と、 陽極と、陰極と、前記陽極及び前記陰極に挟まれた発光
    素子を形成する第5の工程とを有する発光装置の作製方
    法。
  19. 【請求項19】請求項18において、 前記第4の工程の後に、 前記第1の絶縁膜の表面をCMPによって平坦化し、 前記第1の絶縁膜の表面上に第2の絶縁膜を形成する工
    程とを有する発光装置の作製方法。
  20. 【請求項20】画素電極を形成する第1の工程と、 前記画素電極の一部と重なるように第3の絶縁膜を形成
    する第2の工程と、 前記画素電極の横方向に、かつ、前記第3の絶縁膜の上
    方に第4の絶縁膜を形成する第3の工程と、 前記画素電極上及び前記第3の絶縁膜の端部上に有機層
    を形成する第4の工程と、 前記第4の絶縁膜の上面及び斜面と、前記第3の絶縁膜
    の一部と、前記有機層に接するように陰極を形成する第
    5の工程とを有する発光装置の作製方法。
  21. 【請求項21】陽極を形成する第1の工程と、 前記陽極の一部と重なるように第3の絶縁膜を形成する
    第2の工程と、 前記陽極の横方向に、かつ、前記第3の絶縁膜の上方に
    第4の絶縁膜を形成する第3の工程と、 前記陽極及び前記第3の絶縁膜の端部上に有機層を形成
    する第4の工程と、 前記有機層上に接するように前記陰極を形成する第5の
    工程と、 前記第4の絶縁膜の上面及び斜面と、前記第3の絶縁膜
    の一部と、前記有機層の一部と、前記陰極に第5の絶縁
    膜を形成する第6の工程と、 前記第5の絶縁膜上に金属膜を形成する第7の工程とを
    有する発光装置の作製方法。
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