JP4090110B2 - 光ヘッド装置および光情報装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、情報媒体に情報を記録し、または、情報媒体に記録された情報を再生もしくは消去する光ヘッド装置および光ヘッド装置を含む光情報装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年では、光ディスクの発展に伴い、記録再生型の光ディスク、読み出し専用(ROM)光ディスクなど様々な種類の光ディスクが開発されてきている。このような状況において、複数の種類の光ディスク上の情報を再生可能な光ヘッド装置が提案されている。そのような光ヘッド装置は、例えば、特開平8−022624号公報に開示されている。
【0003】
以下、図18を参照して従来の光ヘッド装置600を説明する。
【0004】
図18は、従来の光ヘッド装置600の構成を示す。図18には、xyz座標軸が示されている。xyz座標軸は、方向を明確に説明するために使用される。本明細書および図面では、特に断りのない限り、xyz座標軸はそれぞれ共通の方向を表すものとする。また、光学系中に一つまたは複数のミラー面が介在する場合には、xyz座標軸はそれらのミラーによる写像を考慮した座標軸を表しているものとする。
【0005】
光ヘッド装置600は、LD−PDユニット160と、コリメートレンズ102と、偏光異方性ホログラム180と、1/4波長板115と、対物レンズ103とを含む。
【0006】
LD−PDユニット160は、光ビームL0を出射する光源2と、情報媒体105から反射された光ビームL1を受け取る光検出器191と、情報媒体105から反射された光ビームL2を受け取る光検出器192とを含む。LD−PDユニット160において、光源2と光検出器191、192とは特定の位置関係を有している。
【0007】
光ヘッド装置600は、偏光異方性ホログラム180と1/4波長板115と対物レンズ103を保持する保持部材106と、保持部材106をz軸方向に駆動する駆動部112とをさらに含む。
【0008】
情報媒体105は、情報媒体105のタンジェンシャル方向がy軸方向に実質的に一致するように配置されている。
【0009】
以下、光ヘッド装置600の動作を説明する。
【0010】
光源2は、x軸方向に偏光した直線偏光の光ビームL0を出射する。光源2から出射された光ビームL0は、コリメートレンズ102によって平行光に変換される。その後、光ビームL0は、偏光異方性ホログラム180によって回折されることなく偏光異方性ホログラム180を透過する。光ビームL0の偏光状態は、1/4波長板115によって直線偏光から円偏光に変換される。光ビームL0は、対物レンズ103によって情報媒体105上に集光される。
【0011】
情報媒体105から反射された光ビームは、光源2から出射された光ビームL0とは反対方向に進み、1/4波長板115を再び透過する。その光ビームの偏光状態は、1/4波長板115によって円偏光から直線偏光に変換される。その直線偏光の偏光方向は、光源2から出射された光ビームL0の偏光方向に垂直な方向(すなわち、y軸方向)である。1/4波長板115を透過した光ビームは、偏光異方性ホログラム180によって+1次回折光L1と−1次回折光L2とに分離される。+1次回折光L1は、光検出器191に入射される。−1次回折光L2は、光検出器192に入射される。光検出器191、192は、サーボ信号や情報媒体105に記録された情報を示す信号を検出する。
【0012】
以下、図19、図20を参照して、信号検出の詳細を説明する。
【0013】
図19は、偏光異方性ホログラム180のパターンを模式的に示す。偏光異方性ホログラム180は、偏光異方性ホログラム180の中心を通り、かつ、x軸に平行な直線と、偏光異方性ホログラム180の中心を通り、かつ、y軸に平行な直線とによって4つの領域(領域A、領域B、領域Cおよび領域D)に分割されている。ここで、偏光異方性ホログラム180の中心は、光軸に一致している。
【0014】
領域A、領域B、領域Cおよび領域Dのそれぞれは、y軸に平行な複数の直線によって短冊状の複数の領域にさらに分割されている。例えば、領域Aでは、領域Abと領域Afとが交互に形成されている。同様に、領域Bでは領域Bbと領域Bfとが交互に形成され、領域Cでは領域Cbと領域Cfとが交互に形成され、領域Dでは領域Dbと領域Dfとが交互に形成される。
【0015】
ここで、同一の領域名を有する領域は、同一の関数から形成されるホログラムパターンを有している。異なる領域名を有する領域は、異なる関数から形成されるホログラムパターンを有している。その結果、異なる領域名を有する領域では、光ビームが回折される方向または波面が異なっている。
【0016】
図20は、LD−PDユニット160に設けられた光検出器191の受光面191aと光検出器192の受光面192aを示す。
【0017】
受光面191aと受光面192aとは、発光点(すなわち、光ビームL0が出射される点)または発光点と等価な点に対して対称な位置に配置されている。図20において、点Pは、発光点または発光点と等価な点を示す。
【0018】
受光面191aは、x軸に平行な2本の直線L1X1、L1X2によって3つの領域(領域FE1、領域FE2および領域FE3)に分割されている。
【0019】
受光面192aは、x軸に平行な1本の直線L2X1とy軸に平行な1本の直線L2Y1によって4つの領域(領域TEa、領域TEb、領域TEcおよび領域TEd)に分割されている。
【0020】
情報媒体105から反射された光ビームは、偏光異方性ホログラム180の回折作用によって+1次回折光L1と−1次回折光L2とに変換される。+1次回折光L1は、受光面191aに入射される。−1次回折光L2は、受光面192aに入射される。
【0021】
受光面191a上には、偏光異方性ホログラム180の各領域に入射した光ビームに対応して光スポットが形成される。光スポットL1Ab、L1Af、L1Bb、L1Bf、L1Cb、L1Cf、L1DbおよびL1Dfは、偏光異方性ホログラム180の領域Ab、領域Af、領域Bb、領域Bf、領域Cb、領域Cf、領域Dbおよび領域Dfに入射した光ビームによってそれぞれ形成される。
【0022】
受光面192a上には、偏光異方性ホログラム180の各領域に入射した光ビームに対応して光スポットが形成される。光スポットL2Ab、L2Af、L2Bb、L2Bf、L2Cb、L2Cf、L2DbおよびL2Dfは、偏光異方性ホログラム180の領域Ab、領域Af、領域Bb、領域Bf、領域Cb、領域Cf、領域Dbおよび領域Dfに入射した光ビームによってそれぞれ形成される。
【0023】
偏光異方性ホログラム180は、情報媒体105の記録面上に最小の光スポットが形成される状態(合焦点状態)において以下に示す条件(1)〜(4)を満たすように設計されている。
【0024】
(1)領域Ab(図19)に入射した光ビームは、受光面191aより後方の点に収束する。領域Af(図19)に入射した光ビームは、受光面191aより前方の点に収束する。
【0025】
(2)領域Bb(図19)に入射した光ビームは、受光面191aより後方の点に収束する。領域Bf(図19)に入射した光ビームは、受光面191aより前方の点に収束する。
【0026】
(3)領域Cb(図19)に入射した光ビームは、受光面191aより後方の点に収束する。領域Cf(図19)に入射した光ビームは、受光面191aより前方の点に収束する。
【0027】
(4)領域Db(図19)に入射した光ビームは、受光面191aより後方の点に収束する。領域Df(図19)に入射した光ビームは、受光面191aより前方の点に収束する。
【0028】
光検出器191は、(数1)に従ってフォーカスエラー信号FEを生成する。
【0029】
【数1】
FE=SFE1−(SFE2+SFE3)
ここで、SFE1〜SFE3は、受光面191aの領域FE1〜FE3において検出される信号を示す。
【0030】
光検出器192は、トラッキングエラー信号TEを生成する。トラッキングエラー信号TEの生成には、情報媒体105の種類に応じて2つの方法のうち一方が使用される。すなわち、情報媒体105が連続溝形状の光ディスク(記録再生用の光ディスクなど)である場合にはプッシュプル法が使用される。情報媒体105がピット形状のトラック情報を有する光ディスク(ROMディスクなど)である場合には、位相差法が使用される。
【0031】
プッシュプル法が使用される場合には、トラッキングエラー信号TEは、(数2)に従って生成される。
【0032】
【数2】
TE=(STEa+STEb)−(STEc+STEd)
ここで、STEa〜STEdは、受光面192aの領域TEa〜TEdにおいて検出される信号を示す。
【0033】
位相差法が使用される場合には、トラッキングエラー信号TEは、和信号(STEa+STEc)の位相と和信号(STEb+STEd)の位相との比較に基づいて生成され得る。
【0034】
情報媒体105に記録された情報を示す信号は、光検出器191の受光面191aの各領域において検出される信号をすべて加算することによって得られる。あるいは、そのような情報信号は、光検出器192の受光面192aの各領域において検出される信号をすべて加算することによって得られる。あるいは、そのような情報信号は、光検出器191の受光面191aの各領域において検出される信号と光検出器192の受光面192aの各領域において検出される信号とをすべて加算することによって得られる。
【0035】
【発明が解決しようとする課題】
従来の光ヘッド装置600は、回折素子として偏光異方性ホログラム180を用いている。このため、入射する光ビームの波長が設計値からずれると、偏光異方性ホログラム180によって回折される角度がずれる。その結果、光検出器191上に形成される光スポットの位置が設計値からずれることになる。光ヘッド装置600では、合焦点状態においてフォーカスエラー信号FEの値が0になるように光スポットの位置が設計されている。しかしながら、上述した理由により、光スポットの位置が設計値からずれると、合焦点状態においてフォーカスエラー信号FEの値が0にならなくなる。
【0036】
このように、従来の光ヘッド装置600では、光ビームの波長が設計値より長くなったり短くなったりすることにより、フォーカスオフセットが発生するという問題があった。
【0037】
また、コリメートレンズ102の焦点距離が設計値からずれた場合にも、同様の理由から、フォーカスオフセットが発生するという問題があった。
【0038】
フォーカスオフセットは、光ヘッド装置の動作を不安定にし、最悪の場合には情報媒体105に記録された信号を再生することが不可能になる。
【0039】
図21は、従来の光ヘッド装置600における、合焦点位置からの情報媒体105の変位とフォーカスエラー信号FEとの関係を示す。情報媒体105が合焦点位置から遠ざかる場合のフォーカスエラー信号FEの特性と情報媒体105が合焦点位置に近づく場合のフォーカスエラー信号FEの特性とが非対称になっていることがわかる。このような非対称な特性は、システムのサーボ特性に悪影響をおよぼすという問題点がある。
【0040】
さらに、従来の光ヘッド装置600では、合焦点位置からの情報媒体105の変位が十分に大きい場合でも、フォーカスエラー信号FEの値が0に収束しない(すなわち、フォーカスエラー信号FEの特性を示すグラフの裾引きが大きい)という問題点があった。このことは、CDなどの単板の光ディスクに記録された信号を再生する場合には問題とならないが、DVDなどの2層ディスクに記録された信号を再生する場合には、その再生に悪影響を及ぼすおそれがある。
【0041】
図22は、従来の光ヘッド装置600によって2層ディスクを再生した場合のフォーカスエラー信号FEの特性を示す。第1層からの反射光によって形成されるフォーカスエラー信号と第2層からの反射光によって形成されるフォーカスエラー信号とが互いに影響し合って、フォーカスオフセットが生じている。これにより、システムの特性が劣化する。
【0042】
本発明は、以下の(1)〜(3)を達成することを目的とする。
【0043】
(1)光ビームの波長やレンズの焦点距離が設計値からずれた場合でも、フォーカスオフセットを発生しない光ヘッド装置を提供する。
【0044】
(2)良好な対称性を有するフォーカスエラー信号の特性を有する光ヘッド装置を提供する。
【0045】
(3)合焦点位置からの光ディスクの変位が大きくなるにつれてフォーカスエラー信号が早く0に収束する(すなわち、フォーカスエラー信号の特性を示すグラフの裾引きが小さい)光ヘッド装置を提供する。
【0046】
【課題を解決するための手段】
本発明の光ヘッド装置は、所定の波長の光ビームを出射する光源と、前記光源から出射された前記光ビームを情報媒体上に集光する光学系と、前記情報媒体から反射された前記光ビームを受け取り、前記光ビームに基づいてフォーカスエラー信号を検出する第1の光検出器と、前記光ビームに基づいてトラッキングエラー信号を検出する第2の光検出器とを備えた光ヘッド装置であって、前記光ヘッド装置は、ホログラム素子をさらに備えており、前記ホログラム素子は、前記情報媒体のラジアル方向に平行な直線と、前記情報媒体のタンジェンシャル方向に平行な直線とにより第1から第4のホログラム領域に分割されており、前記第1ホログラム領域は、前記第2ホログラム領域と、前記情報媒体のラジアル方向に平行な直線を挟んで対向しており、かつ、前記第1ホログラム領域は、前記第4ホログラム領域と、前記情報媒体のタンジェンシャル方向に平行な直線を挟んで対向しており、前記情報媒体から反射された前記光ビームは、前記ホログラム素子によって+1次回折光と−1次回折光とに変換され、前記+1次回折光はさらに前記第1ホログラム領域と前記第4ホログラム領域により回折される第1の光ビームと、前記第2ホログラム領域と前記第3ホログラム領域により回折される第2の光ビームとに分割され、前記第1の光検出器は、各々が第1検出領域から第4検出領域を含む第1および第2の受光面を有しており、前記第1および第2の受光面のそれぞれの前記第1検出領域から第4検出領域は、前記情報媒体のタンジェンシャル方向に沿って前記第3検出領域、前記第1検出領域、前記第2検出領域および前記第4検出領域の順に配置されており、前記第1の光ビームは、前記第1の受光面の前記第1検出領域および前記第2検出領域に非合焦点状態で入射し、前記第2の光ビームは、前記第2の受光面の前記第1検出領域および前記第2検出領域に非合焦点状態で入射し、前記第1の光検出器は、前記第1の受光面と前記第2の受光面におけるそれぞれの前記第1検出領域および前記第4検出領域によって検出された信号と、前記第1の受光面と前記第2の受光面におけるそれぞれの前記第2検出領域および前記第3検出領域によって検出された信号との差信号に基づいてフォーカスエラー信号を生成し、前記−1次光は、前記第2の光検出器に入射するものであり、これにより上記目的が達成される。
【0047】
本発明の光情報装置は、光ヘッド装置と、前記光ヘッド装置を駆動する駆動装置と、情報媒体を回転させる回転機構とを備えた光情報装置であって、前記光ヘッド装置は、所定の波長の光ビームを出射する光源と、前記光源から出射された前記光ビームを前記情報媒体上に集光する光学系と、前記情報媒体から反射された前記光ビームを受け取り、前記光ビームに基づいてフォーカスエラー信号を検出する第1の光検出器と、前記光ビームに基づいてトラッキングエラー信号を検出する第2の光検出器とを備え、前記光ヘッド装置は、ホログラム素子をさらに備えており、前記ホログラム素子は、前記情報媒体のラジアル方向に平行な直線と、前記情報媒体のタンジェンシャル方向に平行な直線とにより第1から第4のホログラム領域に分割されており、前記第1ホログラム領域は、前記第2ホログラム領域と、前記情報媒体のラジアル方向に平行な直線を挟んで対向しており、かつ、前記第1ホログラム領域は、前記第4ホログラム領域と、前記情報媒体のタンジェンシャル方向に平行な直線を挟んで対向しており、前記情報媒体から反射された前記光ビームは、前記ホログラム素子によって+1次回折光と−1次回折光とに変換され、前記+1次回折光はさらに前記第1ホログラム領域と前記第4ホログラム領域により回折される第1の光ビームと、前記第2ホログラム領域と前記第3ホログラム領域により回折される第2の光ビームとに分割され、前記第1の光検出器は、各々が第1検出領域から第4検出領域を含む第1および第2の受光面を有しており、前記第1および第2の受光面のそれぞれの前記第1検出領域から第4検出領域は、前記情報媒体のタンジェンシャル方向に沿って前記第3検出領域、前記第1検出領域、前記第2検出領域および前記第4検出領域の順に配置されており、前記第1の光ビームは、前記第1の受光面の前記第1検出領域および前記第2検出領域に非合焦点状態で入射し、前記第2の光ビームは、前記第2の受光面の前記第1検出領域および前記第2検出領域に非合焦点状態で入射し、前記第1の光検出器は、前記第1の受光面と前記第2の受光面におけるそれぞれの前記第1検出領域および前記第4検出領域によって検出された信号と、前記第1の受光面と前記第2の受光面におけるそれぞれの前記第2検出領域および前記第3検出領域によって検出された信号との差信号に基づいてフォーカスエラー信号を生成し、前記−1次光は、前記第2の光検出器に入射するものである。
【0058】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施形態1の光ヘッド装置100の構成を示す。光ヘッド装置100は、情報媒体105に情報を記録し、または、情報媒体105に記録された情報を再生もしくは消去する。情報媒体105は、例えば、光ディスクや光カードである。情報媒体105は、CDに代表される単板の光ディスクであってもよく、DVDに代表される2層構造を有する光ディスクであってもよい。
【0059】
光ヘッド装置100は、LD−PDユニット161と、コリメートレンズ102と、偏光異方性ホログラム181と、1/4波長板115と、対物レンズ103とを含む。
【0060】
LD−PDユニット161は、光ビームL0を出射する光源101と、情報媒体105から反射された光ビームL1を受け取る光検出器193と、情報媒体105から反射された光ビームL2を受け取る光検出器194とを含む。LD−PDユニット161において、光源101と光検出器193、194とは図2を参照して後述されるように特定の位置関係を有している。
【0061】
光ヘッド装置100は、偏光異方性ホログラム181と1/4波長板115と対物レンズ103を保持する保持部材106と、保持部材106をz軸方向に駆動する駆動部112とをさらに含む。
【0062】
情報媒体105は、情報媒体105のタンジェンシャル方向がy軸方向に実質的に一致するように配置されている。ここで、情報媒体105のタンジェンシャル方向とは、情報媒体105に形成されているピット列の方向または情報媒体105に形成されている溝方向をいう。
【0063】
以下、光ヘッド装置100の動作を説明する。
【0064】
光源101は、x軸方向に偏光した直線偏光の光ビームL0を出射する。光源101から出射された光ビームL0は、コリメートレンズ102によって平行光に変換される。その後、光ビームL0は、偏光異方性ホログラム181によって回折されることなく偏光異方性ホログラム181を透過する。光ビームL0の偏光状態は、1/4波長板115によって直線偏光から円偏光に変換される。光ビームL0は、対物レンズ103によって情報媒体105上に集光される。
【0065】
情報媒体105から反射された光ビームは、光源101から出射された光ビームL0とは反対方向に進み、1/4波長板115を再び透過する。その光ビームの偏光状態は、1/4波長板115によって円偏光から直線偏光に変換される。その直線偏光の偏光方向は、光源101から出射された光ビームL0の偏光方向に垂直な方向(すなわち、y軸方向)である。1/4波長板115を透過した光ビームは、偏光異方性ホログラム181によって+1次回折光L1と−1次回折光L2とに分離される。+1次回折光L1は、光検出器193に入射される。−1次回折光L2は、光検出器194に入射される。光検出器193、194は、サーボ信号や情報媒体105に記録された情報を示す信号を検出する。
【0066】
図2は、LD−PDユニット161の構造を示す。シリコン基板204の上に光源101が固定されている。光源101は、例えば、半導体レーザである。また、光検出器193、194は、シリコン基板204の表面に形成されている。光源101から出射された光ビームL0は、シリコン基板204に形成されたエッチングミラー205によって反射され、シリコン基板204と垂直な方向に出射される。
【0067】
光源101と光検出器193、194との位置関係は、温度変化や振動などの影響を受けにくく安定である。光源101は、光検出器193、194が形成されるシリコン基板204に直接的に固定されるからである。さらに、光源101をシリコン基板204に高い精度で取り付けることができる。光源101は、シリコン基板204の表面に実装されるからである。このように、LD−PDユニット161は、量産に適した構造を有している。
【0068】
図3は、偏光異方性ホログラム181の構造を示す。偏光異方性ホログラム181は、特定の方向に偏光した光を透過し、その特定の方向に直交する方向に偏光した光を回折する機能を有している。図3において、Xc,Yc,Zcは結晶の軸を表している。
【0069】
図3に示されるように、x面のニオブ酸リチウム基板207の上に、プロトン交換領域208が周期的に形成されている。プロトン交換領域208の領域を選択的にエッチングすることにより、溝209が形成されている。
【0070】
以下、偏光異方性ホログラム181の動作を説明する。
【0071】
常光が偏光異方性ホログラム181に入射した場合には、プロトン交換領域208において屈折率が0.04だけ減少する。従って、常光がプロトン交換領域208を透過することによりその常光の位相が進み、その常光が溝209を透過することによりその常光の位相がさらに進む。
【0072】
一方、異常光が偏光異方性ホログラム181に入射した場合には、プロトン交換領域208において屈折率が0.145だけ増加する。異常光がプロトン交換領域208を透過することによりその異常光の位相が遅れ、その異常光が溝209をさらに透過することによりその異常光の位相が進む。プロトン交換領域208による異常光の位相の遅れは、溝209による異常光の位相の進みによって相殺される。
【0073】
プロトン交換領域208の深さと溝209の深さとを適切に決定することにより、常光を回折し異常光を回折しない偏光分離機能を実現することができる。例えば、偏光異方性ホログラム181に入射される光の波長が0.78μmであると仮定する。この場合、偏光分離機能を実現するには、溝209の深さdaを0.25μmとし、プロトン交換領域208の深さdpを2.22μmとすれば良い。なお、溝209は任意の領域に分割され得る。溝209は任意のパターンを有し得る。回折光の波面は任意に加工可能である。
以下、図4、図5を参照して、信号検出の詳細を説明する。
【0074】
図4は、偏光異方性ホログラム181のパターンを模式的に示す。偏光異方性ホログラム181は、偏光異方性ホログラム181の中心を通り、かつ、x軸に平行な直線と、偏光異方性ホログラム181の中心を通り、かつ、y軸に平行な直線とによって4つの領域(領域A、領域B、領域Cおよび領域D)に分割されている。
【0075】
より詳しくいうと、偏光異方性ホログラム181の中心をxyz座標軸の原点とするとき、x>0かつy>0を満たす領域を領域Aと定義し、x>0かつy<0を満たす領域を領域Bと定義し、x<0かつy<0を満たす領域を領域Cと定義し、x<0かつy>0を満たす領域を領域Dと定義する。ここで、偏光異方性ホログラム181の中心は、光軸に一致している。
【0076】
領域A、領域B、領域Cおよび領域Dのそれぞれは、y軸に平行な複数の直線によって短冊状の複数の領域にさらに分割されている。例えば、領域Aでは、領域Abと領域Afとが交互に形成されている。同様に、領域Bでは領域Bbと領域Bfとが交互に形成され、領域Cでは領域Cbと領域Cfとが交互に形成され、領域Dでは領域Dbと領域Dfとが交互に形成される。
【0077】
ここで、同一の領域名を有する領域は、同一の関数から形成されるホログラムパターンを有している。異なる領域名を有する領域は、異なる関数から形成されるホログラムパターンを有している。その結果、異なる領域名を有する領域では、光ビームが回折される方向または波面が異なっている。
【0078】
図5は、LD−PDユニット161に設けられた光検出器193の受光面193aと光検出器194の受光面194aを示す。
【0079】
受光面193aと受光面194aとは、発光点(すなわち、光ビームL0が出射される点)または発光点と等価な点に対して対称な位置に配置されている。図5において、点Pは、発光点または発光点と等価な点を示す。
【0080】
受光面193aは、x軸に平行な2本の直線L1X1、L1X2とy軸に平行な1本の直線L1Y1によって6つの領域(領域FE1、領域FE2、領域FE3、領域FE4、領域FE5および領域FE6)に分割されている。
【0081】
受光面194aは、x軸に平行な1本の直線L2X1とy軸に平行な1本の直線L2Y1によって4つの領域(領域TEa、領域TEb、領域TEcおよび領域TEd)に分割されている。
【0082】
情報媒体105から反射された光ビームは、偏光異方性ホログラム181の回折作用によって+1次回折光L1と−1次回折光L2とに変換される。+1次回折光L1は、受光面193aに入射される。−1次回折光L2は、受光面194aに入射される。
【0083】
受光面193a上には、偏光異方性ホログラム181の各領域に入射した光ビームに対応して光スポットが形成される。光スポットL1Ab、L1Af、L1Bb、L1Bf、L1Cb、L1Cf、L1DbおよびL1Dfは、偏光異方性ホログラム181の領域Ab、領域Af、領域Bb、領域Bf、領域Cb、領域Cf、領域Dbおよび領域Dfに入射した光ビームによってそれぞれ形成される。
【0084】
受光面194a上には、偏光異方性ホログラム181の各領域に入射した光ビームに対応して光スポットが形成される。光スポットL2Ab、L2Af、L2Bb、L2Bf、L2Cb、L2Cf、L2DbおよびL2Dfは、偏光異方性ホログラム181の領域Ab、領域Af、領域Bb、領域Bf、領域Cb、領域Cf、領域Dbおよび領域Dfに入射した光ビームによってそれぞれ形成される。
【0085】
偏光異方性ホログラム181は、情報媒体105の記録面上に最小の光スポットが形成される状態(合焦点状態)において以下に示す条件(1)〜(4)を満たすように設計されている。
【0086】
(1)領域Ab(図4)に入射した光ビームは、受光面193aより後方の点に収束する。領域Af(図4)に入射した光ビームは、受光面193aより前方の点に収束する。光スポットL1Ab、L1Afは、受光面193aの領域FE4と領域FE6とにまたがるように形成される。
【0087】
(2)領域Bb(図4)に入射した光ビームは、受光面193aより後方の点に収束する。領域Bf(図4)に入射した光ビームは、受光面193aより前方の点に収束する。光スポットL1Bb、L1Bfは、受光面193aの領域FE4と領域FE5とにまたがるように形成される。
【0088】
(3)領域Cb(図4)に入射した光ビームは、受光面193aより後方の点に収束する。領域Cf(図4)に入射した光ビームは、受光面193aより前方の点に収束する。光スポットL1Cb、L1Cfは、受光面193aの領域FE1と領域FE3とにまたがるように形成される。
【0089】
(4)領域Db(図4)に入射した光ビームは、受光面193aより後方の点に収束する。領域Df(図4)に入射した光ビームは、受光面193aより前方の点に収束する。光スポットL1Db、L1Dfは、受光面193aの領域FE1と領域FE2とにまたがるように形成される。
【0090】
本明細書では、「受光面より後方の点」とは、受光面のz座標より小さいz座標を有する点をいうと定義し、「受光面より前方の点」とは、受光面のz座標より大きいz座標を有する点をいうと定義する。
【0091】
光検出器193は、(数3)に従ってフォーカスエラー信号FEを生成する。
【0092】
【数3】
FE=(SFE1+SFE5+SFE6)−(SFE2+SFE3+SFE4)
ここで、SFE1〜SFE6は、受光面193aの領域FE1〜FE6において検出される信号を示す。
【0093】
光検出器194は、トラッキングエラー信号TEを生成する。トラッキングエラー信号TEの生成には、情報媒体105の種類に応じて2つの方法のうち一方が使用される。すなわち、情報媒体105が連続溝形状の光ディスク(記録再生用の光ディスクなど)である場合にはプッシュプル法が使用される。情報媒体105がピット形状のトラック情報を有する光ディスク(ROMディスクなど)である場合には、位相差法が使用される。
【0094】
プッシュプル法が使用される場合には、トラッキングエラー信号TEは、(数4)に従って生成される。
【0095】
【数4】
TE=(STEa+STEb)−(STEc+STEd)
ここで、STEa〜STEdは、受光面194aの領域TEa〜TEdにおいて検出される信号を示す。
【0096】
位相差法が使用される場合には、トラッキングエラー信号TEは、和信号(STEa+STEc)の位相と和信号(STEb+STEd)の位相との比較に基づいて生成され得る。
【0097】
情報媒体105に記録された情報を示す信号は、光検出器193の受光面193aの各領域において検出される信号をすべて加算することによって得られる。あるいは、そのような情報信号は、光検出器194の受光面194aの各領域において検出される信号をすべて加算することによって得られる。あるいは、そのような情報信号は、光検出器193の受光面193aの各領域において検出される信号と光検出器194の受光面194aの各領域において検出される信号とをすべて加算することによって得られる。
【0098】
本発明による光ヘッド装置100では、光ビームの波長が設計値からずれてもフォーカスオフセットを生じない。以下、その理由を説明する。
光ビームの波長が設計値からずれると、偏光異方性ホログラム181によって回折される光ビームの角度がずれる。その結果、光検出器193の受光面193a上に形成される光スポットの位置が設計値からずれる。
【0099】
しかしながら、光ヘッド装置100では、光検出器193の受光面193aに形成される光スポットの位置がずれた場合でも、(数3)に従って生成されるフォーカスエラー信号FEの値は0に維持される。
【0100】
例えば、光ビームの波長が設計値より長くなった場合、光スポットL1Bb、L1Bf、L1Db、L1Dfは、x軸のマイナス方向に移動し、かつ、y軸のプラス方向に移動する。また、この場合、光スポットL1Ab、L1Af、L1Cb、L1Cfは、x軸のマイナス方向に移動し、かつ、y軸のマイナス方向に移動する。
【0101】
x軸方向の光スポットの移動は光検出器193のx軸方向の幅を十分大きくとれば無視することができる。従って、実際には、y軸方向の光スポットの移動だけを考慮すればよい。
【0102】
y軸方向の光スポットの移動により、信号SFE1および信号SFE4は減少する。しかし、そのような信号の変化は、フォーカスエラー信号FEを(数3)に従って生成する際に相殺される。また、y軸方向の光スポットの移動により、信号SFE2、信号SFE3、信号SFE5および信号SFE6は増加する。しかし、そのような信号の変化も、フォーカスエラー信号FEを(数3)に従って生成する際に相殺される。その結果、y軸方向に光スポットが移動することによってフォーカスオフセットが発生することはない。
【0103】
以下、図6〜図9を参照して、フォーカスオフセットを生じないようにフォーカスエラー信号FEを生成する原理をさらに詳しく説明する。
【0104】
図6は、偏光異方性ホログラム181のパターンを模式的に示す。図6は、説明の簡略化のために、図4に示される偏光異方性ホログラム181のパターンのうち、領域Aのパターンと領域Cのパターンのみを示したものである。
【0105】
領域Aおよび領域Cのそれぞれは、y軸に平行な複数の直線によって短冊状の複数の領域に分割されている。領域Aは、領域Abと領域Afとに分割されている。領域Abと領域Afとは交互に配置されている。領域Cは、領域Cbと領域Cfとに分割されている。領域Cbと領域Cfとは交互に配置されている。
図7は、フォーカスエラー信号FEの生成を説明するための図である。図7において、参照番号193a’は、図5に示される光検出器193の受光面193aをx軸に平行な直線L1X3(図5において波線で示される)によって分割することによって得られる下半分の受光面を示す。
【0106】
受光面193a’は、x軸に平行な直線L1X2とy軸に平行な直線L1Y1とによって4つの領域(領域FE1’、領域FE3、領域FE4’および領域FE6)に分割されている。
【0107】
領域FE1’、領域FE3、領域FE4’および領域FE6のそれぞれは、入射される光ビームの光量に応じて検出信号を生成する。すなわち、領域FE1’、領域FE3、領域FE4’および領域FE6のそれぞれは、フォトディテクタとして機能する。領域FE1’と領域FE3とを第1のフォトディテクタ対と定義する。領域FE4’と領域FE6とを第2のフォトディテクタ対と定義する。第1のフォトディテクタ対と第2のフォトディテクタ対とは、情報媒体105のタンジェンシャル方向に実質的に垂直な方向(すなわち、x軸方向)に配置されている。
【0108】
フォーカスエラー信号FEは、第1のフォトディテクタ対によって生成される差信号(SFE1'−SFE3)と第2のフォトディテクタ対によって生成される差信号(SFE6−SFE4')を加算することによって得られる。すなわち、フォーカスエラー信号FEは、(数5)によって表現される。
【0109】
【数5】
FE=(SFE1'−SFE3)+(SFE6−SFE4')
ここで、SFE1'、SFE3、SFE4'、SFE6は、受光面193a’の領域FE1’、領域FE3、領域FE4’および領域FE6において検出される信号を示す。
【0110】
図7(b)は、合焦点状態において受光面193a’に形成される光スポットL1Ab、L1Af、L1CbおよびL1Cfの形状および位置を示す。
【0111】
合焦点状態では、光スポットL1Cbの半径と光スポットL1Cfの半径とは等しく、領域FE1’に入射する光ビームの光量と領域FE3に入射する光ビームの光量とは等しい。従って、第1のフォトディテクタ対によって生成される差信号(SFE1'−SFE3)は0となる。
【0112】
合焦点状態では、光スポットL1Abの半径と光スポットL1Afの半径とは等しく、領域FE4’に入射する光ビームの光量と領域FE6に入射する光ビームの光量とは等しい。従って、第2のフォトディテクタ対によって生成される差信号(SFE6−SFE4')は0となる。
【0113】
従って、合焦点状態では、FE=0となる((数5)参照)。
【0114】
次に、合焦点状態以外の場合を考察する。合焦点状態における情報媒体105と光ヘッド装置100との距離をDf、情報媒体105と光ヘッド装置100との間の実際の距離をdと表す。合焦点状態では、d=Dfである。
図7(a)は、合焦点状態より情報媒体105が光ヘッド装置100から遠ざかった場合(すなわち、d>Dfの場合)において受光面193a’に形成される光スポットL1Ab、L1Af、L1CbおよびL1Cfの形状および位置を示す。この場合には、偏光異方性ホログラム181の各領域に入射した光ビームは、合焦点状態に比べて受光面193a’の前方の点に収束する。その結果、光スポットL1Ab、L1Cbの半径は小さくなり、光スポットL1Af、L1Cfの半径は大きくなる。
【0115】
d>Dfの場合には、合焦点状態に比べて、領域FE1’に入射する光ビームの光量が減少し、領域FE3に入射する光ビームの光量が増加する。従って、合焦点状態に比べて、第1のフォトディテクタ対によって生成される差信号(SFE1'−SFE3)は減少する。その結果、(SFE1'−SFE3)<0となる。
【0116】
d>Dfの場合には、合焦点状態に比べて、領域FE6に入射する光ビームの光量が減少し、領域FE4’に入射する光ビームの光量が増加する。従って、合焦点状態に比べて、第2のフォトディテクタ対によって生成される差信号(SFE6−SFE4')は減少する。その結果、(SFE6−SFE4')<0となる。
【0117】
従って、d>Dfの場合には、FE<0となる((数5)参照)。
【0118】
図7(c)は、合焦点状態より情報媒体105が光ヘッド装置100に近づいた場合(すなわち、d<Dfの場合)において受光面193a’に形成される光スポットL1Ab、L1Af、L1CbおよびL1Cfの形状および位置を示す。この場合には、偏光異方性ホログラム181の各領域に入射した光ビームは、合焦点状態に比べて受光面193a’の後方の点に収束する。その結果、光スポットL1Af、L1Cfの半径は小さくなり、光スポットL1Ab、L1Cbの半径は大きくなる。
【0119】
d<Dfの場合には、合焦点状態に比べて、領域FE1’に入射する光ビームの光量が増加し、領域FE3に入射する光ビームの光量が減少する。従って、合焦点状態に比べて、第1のフォトディテクタ対によって生成される差信号(SFE1'−SFE3)は増加する。その結果、(SFE1'−SFE3)>0となる。
【0120】
d<Dfの場合には、合焦点状態に比べて、領域FE6に入射する光ビームの光量が増加し、領域FE4’に入射する光ビームの光量が減少する。従って、合焦点状態に比べて、第2のフォトディテクタ対によって生成される差信号(SFE6−SFE4')は増加する。その結果、(SFE6−SFE4')>0となる。
【0121】
従って、d<Dfの場合には、FE>0となる((数5)参照)。
【0122】
このように、フォーカスエラー信号FEの正負により、合焦点状態より光ヘッド装置100が情報媒体105に近づいているか遠ざかっているかを検出することができる。
【0123】
光ヘッド装置100は、光ビームの波長が設計値からずれた場合でもフォーカスオフセットを生じないように構成されている。以下、図8を参照してその原理を説明する。以下の説明では、光ビームの波長の設計値をλd、光ビームの波長の実際値をλとする。
【0124】
図8(b)は、光ビームの波長が設計値に一致し(すなわち、λ=λd)、かつ、合焦点状態の場合において、受光面193a’に形成される光スポットL1Ab、L1Af、L1CbおよびL1Cfの形状および位置を示す。図8の中段に示される光スポットの形状および位置は、図7の中段に示される光スポットの形状および位置と同一である。
【0125】
図8(a)は、光ビームの波長が設計値より長く(すなわち、λ>λd)、かつ、合焦点状態の場合において、受光面193a’に形成される光スポットL1Ab、L1Af、L1CbおよびL1Cfの形状および位置を示す。この場合には、偏光異方性ホログラム181による光ビームの回折角が大きくなるため、光スポットL1Ab、L1Af、L1CbおよびL1Cfは、それぞれ、x軸のマイナス方向に移動し、かつ、y軸のマイナス方向に移動する。
【0126】
光スポットがx軸方向に移動することは、フォーカスエラー信号FEには影響を与えない。そのような移動は、第1および第2のフォトディテクタ対によって生成される差信号に影響を与えないからである。
【0127】
光スポットがy軸方向に移動することは、第1および第2のフォトディテクタ対によって生成される差信号に影響を与える。しかし、第1のフォトディテクタ対によって生成される差信号に対する影響は、第2のフォトディテクタ対によって生成される差信号に対する影響によって相殺される。すなわち、第1のフォトディテクタ対によって生成される差信号が増加する場合には、その増加分に等しい分だけ第2のフォトディテクタ対によって生成される差信号が減少する。逆に、第1のフォトディテクタ対によって生成される差信号が減少する場合には、その減少分に等しい分だけ第2のフォトディテクタ対によって生成される差信号が増加する。従って、結果的に、光スポットがy軸方向に移動することは、フォーカスエラー信号FEに影響を与えないこととなる。以下、さらに詳しく説明する。
【0128】
光スポットがy軸のマイナス方向に移動することによって、領域FE1’および領域FE4’に入射する光ビームの光量は減少し、領域FE3および領域FE6に入射する光ビームの光量は増加する。
【0129】
領域FE1’における光量の減少分をΔSFE1'、領域FE4’における光量の減少分をΔSFE4'、領域FE3における光量の増加分をΔSFE3、領域FE6における光量の増加分をΔSFE6と表すと、(数6)が成立する。光スポットL1Cb、L1Cfのy軸方向の移動量と光スポットL1Ab、L1Afのy軸方向の移動量とは等しいからである。
【0130】
【数6】
ΔSFE1'=ΔSFE6、かつ、ΔSFE4'=ΔSFE3
第1フォトディテクタ対によって生成される差信号(SFE1'−SFE3)の減少分をΔS1、第2フォトディテクタ対によって生成される差信号(SFE6−SFE4')の増加分をΔS2と表すと、(数7)が成立する。
【0131】
【数7】
ΔS1=ΔSFE1'+ΔSFE3、かつ、ΔS2=ΔSFE6+ΔSFE4'
(数6)および(数7)から、(数8)が成立する。
【0132】
【数8】
ΔS1=ΔS2
(数8)から、光ビームの波長が設計値より長くなった場合でも、合焦点状態では、フォーカスエラー信号FEが0に維持されることが分かる。
【0133】
図8(c)は、光ビームの波長が設計値より短く(すなわち、λ<λd)、かつ、合焦点状態の場合において、受光面193a’に形成される光スポットL1Ab、L1Af、L1CbおよびL1Cfの形状および位置を示す。この場合には、偏光異方性ホログラム181による光ビームの回折角が小さくなるため、光スポットL1Ab、L1Af、L1CbおよびL1Cfは、それぞれ、x軸のプラス方向に移動し、かつ、y軸のプラス方向に移動する。この場合にも、同様の原理に基づいて、(数8)が成立する。従って、光ビームの波長が設計値より短くなった場合でも、合焦点状態では、フォーカスエラー信号FEが0に維持される。
【0134】
このように、第1のフォトディテクタ対によって生成される差信号(SFE1'−SFE3)の変化は、第2のフォトディテクタ対によって生成される差信号(SFE6−SFE4')の変化によって相殺される。これにより、光ビームの波長ずれによるフォーカスオフセットの発生を防止することができる。
【0135】
受光面193a’について上述した説明は、図5に示される光検出器193の受光面193aをx軸に平行な直線L1X3(図5において波線で示される)によって分割することによって得られる上半分の受光面にも適用することができる。その上半分の受光面は、x軸に平行な直線L1X1とy軸に平行な直線L1Y1とによって4つの領域(領域FE1”、領域FE2、領域FE4”および領域FE5)に分割されている。すなわち、領域FE1は、直線L1X3によって領域FE1’と領域FE1”とに分割され、領域FE4は、直線L1X3によって領域FE4’と領域FE4”とに分割されている。
【0136】
領域FE1”、領域FE2、領域FE4”および領域FE5のそれぞれは、入射される光ビームの光量に応じて検出信号を生成する。すなわち、領域FE1”、領域FE2、領域FE4”および領域FE5のそれぞれは、フォトディテクタとして機能する。領域FE1”と領域FE2とを第3のフォトディテクタ対と定義する。領域FE4”と領域FE5とを第4のフォトディテクタ対と定義する。上述した原理と同一の原理に基づき、第3のフォトディテクタ対によって生成される差信号(SFE1"−SFE2)の変化は、第4のフォトディテクタ対によって生成される差信号(SFE5−SFE4")の変化によって相殺される。
【0137】
(数3)は、(数9)に示すように変形することができる。
【0138】
【数9】
(数9)は、(数3)によって定義されるフォーカスエラー信号FEが、第1のフォトディテクタ対によって生成される差信号(SFE1'−SFE3)と第2のフォトディテクタ対によって生成される差信号(SFE6−SFE4')と第3のフォトディテクタ対によって生成される差信号(SFE1"−SFE2)と第4のフォトディテクタ対によって生成される差信号(SFE5−SFE4")とを加算することによって得られることを示している。
【0139】
なお、フォトディテクタ対の数は、2、4に限定されない。N個のフォトディテクタ対に対して本発明を適用することが可能である。ここで、Nは2以上の任意の整数である。
【0140】
このように、フォーカスエラー信号FEは、複数のフォトディテクタ対のそれぞれによって生成される差信号の総和をとることによって得られる。この場合には、複数のフォトディテクタ対のうちの少なくとも1つによって生成される差信号の変化が複数のフォトディテクタ対のうちの他の少なくとも1つによって生成される差信号の変化によって相殺される。
【0141】
なお、図8に示される例では、第1のフォトディテクタ対に対応する領域FE1’、FE3と第2のフォトディテクタ対に対応する領域FE4’、FE6とは、x軸方向に配置されている。しかし、これらの領域を配置する方向はx軸方向には限定されない。これらの領域をy軸方向に配置してもよい。
図9は、領域FE1’、FE3と領域FE4’、FE6とをy軸方向に配置した受光面193a”を示す。
【0142】
領域FE1’、FE3と領域FE4’、FE6とをy軸方向に配置した場合には、第1フォトディテクタ対によって生成される差信号(SFE1'−SFE3)の変化は、第2フォトディテクタ対によって生成される差信号(SFE6−SFE4')の変化によって完全には相殺されない。光スポットL1Ab、L1Afのy軸方向の移動量と光スポットL1Cb、L1Cfのy軸方向の移動量とが異なるからである。
【0143】
しかし、第1フォトディテクタ対によって生成される差信号(SFE1'−SFE3)の変化と第2フォトディテクタ対によって生成される差信号(SFE6−SFE4')の変化とが逆方向である点は、図8を参照して説明した原理と同一である。従って、第1フォトディテクタ対によって生成される差信号(SFE1'−SFE3)の変化は、第2フォトディテクタ対によって生成される差信号(SFE6−SFE4')の変化によって完全には相殺されないまでもかなり低減される。
【0144】
以上のように、本発明によれば光ビームの波長が設計値からずれた場合にも、フォーカスオフセットの発生を防止することができる。さらに、光ヘッド装置100を用いて光情報装置を製造することができる。光ヘッド装置100を含む光情報装置は、優れた温度安定性を有するという利点を提供する。
【0145】
なお、本実施の形態では、+1次回折光の光量をすべて用いてフォーカスエラー信号FEを生成し、−1次回折光の光量をすべて用いてトラッキングエラー信号TEを生成することができる。これにより、フォーカスエラー信号FEおよびトラッキングエラー信号TEの強度を大きくとることができる。その結果、信号対雑音比(S/N)の高いサーボ信号が得られるという効果がある。
【0146】
さらに、+1次回折光の光量をすべて用いてフォーカスエラー信号FEを得ることができるのでフォーカスエラー信号検出用回折光にY方向(光検出器の分割線に垂直な方向)の光量むらがなく、直線性の良いフォーカスエラー信号を得ることができるという効果もある。
【0147】
また、−1次回折光の光量をすべて用いてトラッキングエラー信号TEを得ることができるので情報媒体105上に傷が存在した場合にも安定に信号検出ができるという効果もある。
【0148】
このように、本発明によれば、従来の課題をすべて解決できる光ヘッド装置を実現することができる。
【0149】
なお、LD−PDユニット161を用いることにより、安定性の良い光学系を安価に作製できるという効果が得られる。一般にホログラム素子を利用した光ヘッドはLDとPDを一体化したユニットを用いることにより半導体レーザと光検出器が近接、且つ強固に固定されているために熱膨張、振動などによる位置ずれが発生しにくく安定な動作が実現できる。反面、これら素子を特定の位置関係を調整しユニット化することは難しく製作コストが高いものとなっていた。しかしLD−PDユニット161は光検出器193と光検出器194を同一のシリコン基板204に形成するので光検出器193と光検出器194の相対位置を、集積回路の作製工程によって容易にサブミクロンオーダーの高精度に設定できる。さらに、半導体レーザ101は表面実装可能なため1軸方向から実装でき、ワークの持ち換え時のずれ等の誤差もなく、精度良く実装できるという特長を有する。
【0150】
本実施の形態ではフォーカスオフセットなどのLD−PDユニット161の課題を解決しこれを用いているために、安価に安定性の良い光学系を得ることができる。さらに本実施の形態によれば前述のように半導体レーザ発光点のx軸方向のずれ許容度が大きくなりさらに安価で安定性の良い光学系を得ることができる。
【0151】
さらに本実施の形態では偏光異方性ホログラム181と1/4波長板115を組み合わせて用いるため、往路においては不要な回折が起こらず、復路においてはサーボ信号等を得るための回折光を発生する。従って、光の利用効率が高くて信号振幅が大きい上に、不要な回折光によるノイズもなく、非常にS/N比の高い信号を得ることができる。特に、現在商品化されているDVDや、さらに高密度の光ディスクなどの光ヘッド装置においては、不要な回折効率をより減らして0に近づけることにより一層高品質のサーボ信号や情報信号を得ることできるという顕著な効果がある。さらに、復路の+1次と−1次の回折効率を高くし、0次の回折効率(透過率)を低くすることができるため、半導体レーザ101への戻り光量を低くする事ができる。従って放射光源として半導体レーザを用いる場合、戻り光によるノイズの発生を回避することができるという効果がある。
【0152】
さらに、本実施の形態では偏光異方性ホログラム181、1/4波長板115および対物レンズ103を、保持部材106によって一定の相対位置を保持して設けているため、トラッキング制御のために対物レンズ103が移動しても偏光異方性ホログラム181が一体になって動き、情報媒体105から反射した光ビームは偏光異方性ホログラム181上でほとんど移動しない。従って、対物レンズ103の移動にもかかわらず、光検出器193および光検出器194から得られる信号は全く劣化せず安定なサーボが可能となる。
【0153】
本実施の形態の偏光異方性ホログラム181は図4に示されるようにy軸に平行な帯状の領域に多分割した構成になっている。これは1箇所に1種の格子しか存在しないので格子間の干渉から不要な回折光が発生することがなく迷光が少なくなり、雑音が少なくなる上、光の利用効率が高いという効果がある。さらにこのパターンはフォーカスエラー信号へのトラッキングエラー信号の漏れ込みを最小限に抑えるための配慮がなされている。つまり光検出器193の後ろ側に焦点を結ぶ領域(Ab,Bb,Cb,Db)、前側に焦点を結ぶ領域(Af,Bf,Cf,Df)を交互に十分な回数だけ繰り返し、領域分割のアンバランスを緩和している。
【0154】
なお、本実施の形態に於いて偏光異方性ホログラム181は図3で示す偏光異方性ホログラムとしたが偏光異方性ホログラム181は偏光方向に対する回折効率の違うホログラム素子であればその限りではなく、たとえば特開昭63−314502号公報に開示された構造のホログラム素子でも良く、液晶を用いたホログラム素子としてもよい。またLD−PDユニット161は図4で示される構造のLD−PDユニットとしたがこの限りではなく、半導体レーザと光検出器が一体化されているLD−PDユニットであれば良く、たとえば図10や図11に示されるLD−PDユニットとしても良い。
【0155】
(実施の形態2)
実施の形態1における偏光異方性ホログラム181を偏光異方性ホログラム182に置き換えることにより、実施の形態2の光ヘッド装置が得られる。
【0156】
図12は、偏光異方性ホログラム182のパターンを模式的に示す。偏光異方性ホログラム182は、偏光異方性ホログラム182の中心を通り、かつ、x軸に平行な直線と、偏光異方性ホログラム182の中心を通り、かつ、y軸に平行な直線とによって4つの領域(領域A、領域B、領域Cおよび領域D)に分割されている。ここで、偏光異方性ホログラム182の中心は、光軸に一致している。
【0157】
情報媒体105(図1)から反射された光ビームは、偏光異方性ホログラム182の回折作用によって+1次回折光L1と−1次回折光L2とに変換される。+1次回折光L1は、受光面193a(図5)に入射される。−1次回折光L2は、受光面194a(図5)に入射される。
【0158】
受光面193a(図5)上には、光スポットL1Ab、L1Af、L1Bb、L1Bf、L1Cb、L1Cf、L1DbおよびL1Dfが形成される。これらの光スポットは、+1次回折光L1から形成される。
【0159】
受光面194a(図5)上には、光スポットL2Ab、L2Af、L2Bb、L2Bf、L2Cb、L2Cf、L2DbおよびL2Dfが形成される。これらの光スポットは、−1次回折光L2から形成される。
【0160】
偏光異方性ホログラム182は、情報媒体105の記録面上に最小の光スポットが形成される状態(合焦点状態)において以下の条件(1)〜(4)を満たすように設計されている。
【0161】
(1)領域A(図12)に入射した光ビームは、受光面193aより後方の点に収束する第1の光ビームと受光面193aより前方の点に収束する第2の光ビームとに変換される。第1の光ビームによって光スポットL1Ab(図5)が形成される。第2の光ビームによって光スポットL1Af(図5)が形成される。
(2)領域B(図12)に入射した光ビームは、受光面193aより後方の点に収束する第1の光ビームと受光面193aより前方の点に収束する第2の光ビームとに変換される。第1の光ビームによって光スポットL1Bb(図5)が形成される。第2の光ビームによって光スポットL1Bf(図5)が形成される。
(3)領域C(図12)に入射した光ビームは、受光面193aより後方の点に収束する第1の光ビームと受光面193aより前方の点に収束する第2の光ビームとに変換される。第1の光ビームによって光スポットL1Cb(図5)が形成される。第2の光ビームによって光スポットL1Cf(図5)が形成される。
(4)領域D(図12)に入射した光ビームは、受光面193aより後方の点に収束する第1の光ビームと受光面193aより前方の点に収束する第2の光ビームとに変換される。第1の光ビームによって光スポットL1Db(図5)が形成される。第2の光ビームによって光スポットL1Df(図5)が形成される。また、−1次回折光L2は、以下に示すように、光検出器194の受光面194aに入射する。
【0162】
領域A(図12)に入射した光ビームは、光スポットL2Abおよび光スポットL2Af(図5)を形成するように受光面194aに入射する。
【0163】
領域B(図12)に入射した光ビームは、光スポットL2Bbおよび光スポットL2Bf(図5)を形成するように受光面194aに入射する。
【0164】
領域C(図12)に入射した光ビームは、光スポットL2Cbおよび光スポットL2Cf(図5)を形成するように受光面194aに入射する。
【0165】
領域D(図12)に入射した光ビームは、光スポットL2Dbおよび光スポットL2Df(図5)を形成するように受光面194aに入射する。
【0166】
上述した構成を有する光ヘッド装置は、光ヘッド装置100と同様に動作する。この光ヘッド装置は、ホログラム面上での光量のアンバランスの影響を受けにくいという利点を提供する。フォーカスエラー信号FEを検出するために使用される2種類の光スポット(すなわち、受光面193aより前方の点に収束する光ビームによって受光面193a上に形成される光スポットと受光面193aより後方の点に収束する光ビームによって受光面193a上に形成される光スポット)が偏光異方性ホログラム182の同一領域から生成されるからである。その結果、良好な特性を有するフォーカスエラー信号FEを得ることができる。
【0167】
さらに、実施の形態2の光ヘッド装置を用いて光情報装置を製造することができる。実施の形態2の光ヘッド装置を含む光情報装置は、情報媒体105に記録された情報を再生する場合において良好な安定性を有するという利点を提供する。
【0168】
(実施の形態3)
実施の形態1における偏光異方性ホログラム181を偏光異方性ホログラム183に置き換え、実施の形態1におけるLD−PDユニット161をLD−PDユニット162に置き換えることにより、実施の形態3の光ヘッド装置が得られる。
【0169】
図13は、偏光異方性ホログラム183のパターンを模式的に示す。偏光異方性ホログラム183は、偏光異方性ホログラム183の中心を通り、かつ、x軸に平行な直線と、偏光異方性ホログラム183の中心を通り、かつ、y軸に平行な直線とによって4つの領域(領域A、領域B、領域Cおよび領域D)に分割されている。ここで、偏光異方性ホログラム183の中心は、光軸に一致している。
【0170】
領域A、領域B、領域Cおよび領域Dのそれぞれは、y軸に平行な複数の直線によって短冊状の複数の領域にさらに分割されている。例えば、領域Aでは、領域Abと領域Afとが交互に形成されている。同様に、領域Bでは領域Bbと領域Bfとが交互に形成され、領域Cでは領域Cbと領域Cfとが交互に形成され、領域Dでは領域Dbと領域Dfとが交互に形成される。
【0171】
ここで、同一の領域名を有する領域は、同一の関数から形成されるホログラムパターンを有している。異なる領域名を有する領域は、異なる関数から形成されるホログラムパターンを有している。その結果、異なる領域名を有する領域では、光ビームが回折される方向または波面が異なっている。
【0172】
図14は、LD−PDユニット162に設けられた光検出器195の受光面195aおよび受光面195bと光検出器196の受光面196aを示す。
【0173】
受光面195aおよび受光面195bは、y軸方向に配列されている。
【0174】
受光面195a、195bと受光面196aとは、発光点(すなわち、光ビームL0が出射される点)または発光点と等価な点に対して対称な位置に配置されている。図14において、点Pは、発光点または発光点と等価な点を示す。
受光面195aは、x軸に平行な3本の直線L1X1、L1X2、L1X3によって4つの領域(領域FE1、領域FE2、領域FE3、領域FE4)に分割されている。
【0175】
受光面195bは、x軸に平行な3本の直線L1X4、L1X5、L1X6によって4つの領域(領域FE5、領域FE6、領域FE7、領域FE8)に分割されている。
【0176】
受光面196aは、x軸に平行な1本の直線L2X1とy軸に平行な1本の直線L2Y1によって4つの領域(領域TEa、領域TEb、領域TEcおよび領域TEd)に分割されている。
【0177】
情報媒体105から反射された光ビームは、偏光異方性ホログラム183の回折作用によって+1次回折光L1と−1次回折光L2とに変換される。+1次回折光L1は、受光面195aおよび受光面195bに入射される。−1次回折光L2は、受光面196aに入射される。
【0178】
受光面195a上には、光スポットL1Bb、L1Bf、L1CbおよびL1Cfが形成される。これらの光スポットは、+1次回折光L1から形成される。ここで、光スポットL1Bb、L1Bf、L1CbおよびL1Cfは、偏光異方性ホログラム183の領域Bb、領域Bf、領域Cbおよび領域Cfに入射した光ビームにそれぞれ対応する。
【0179】
受光面195b上には、光スポットL1Ab、L1Af、L1DbおよびL1Dfが形成される。これらの光スポットは、+1次回折光L1から形成される。ここで、光スポットL1Ab、L1Af、L1DbおよびL1Dfは、偏光異方性ホログラム183の領域Ab、領域Af、領域Dbおよび領域Dfに入射した光ビームにそれぞれ対応する。
【0180】
受光面196a上には、光スポットL2Ab、L2Af、L2Bb、L2Bf、L2Cb、L2Cf、L2DbおよびL2Dfが形成される。これらの光スポットは、−1次回折光L2から形成される。ここで、光スポットL2Ab、L2Af、L2Bb、L2Bf、L2Cb、L2Cf、L2DbおよびL2Dfは、偏光異方性ホログラム183の領域Ab、領域Af、領域Bb、領域Bf、領域Cb、領域Cf、領域Dbおよび領域Dfに入射した光ビームにそれぞれ対応する。
【0181】
偏光異方性ホログラム183は、情報媒体105の記録面上に最小の光スポットが形成される状態(合焦点状態)において以下に示す条件(1)〜(4)を満たすように設計されている。
【0182】
(1)領域Ab(図13)に入射した光ビームは、受光面195bより後方の点に収束する。領域Af(図13)に入射した光ビームは、受光面195bより前方の点に収束する。光スポットL1Ab、L1Afは、受光面195bの領域FE5と領域FE6とにまたがるように形成される。
【0183】
(2)領域Bb(図13)に入射した光ビームは、受光面195aより後方の点に収束する。領域Bf(図13)に入射した光ビームは、受光面195aより前方の点に収束する。光スポットL1Bb、L1Bfは、受光面195aの領域FE1と領域FE2とにまたがるように形成される。
【0184】
(3)領域Cb(図13)に入射した光ビームは、受光面195aより後方の点に収束する。領域Cf(図13)に入射した光ビームは、受光面195aより前方の点に収束する。光スポットL1Cb、L1Cfは、受光面195aの領域FE1と領域FE2とにまたがるように形成される。
【0185】
(4)領域Db(図13)に入射した光ビームは、受光面195bより後方の点に収束する。領域Df(図13)に入射した光ビームは、受光面195bより前方の点に収束する。光スポットL1Db、L1Dfは、受光面195bの領域FE5と領域FE6とにまたがるように形成される。
【0186】
光検出器195は、(数10)に従ってフォーカスエラー信号FEを生成する。
【0187】
【数10】
FE={(SFE1+SFE6)−(SFE2+SFE5)}−{(SFE3+SFE8)−(SFE4+SFE7)}
ここで、SFE1〜SFE4は、受光面195aの領域FE1〜FE4において検出される信号を示す。SFE5〜SFE8は、受光面195bの領域FE5〜FE8において検出される信号を示す。
【0188】
(数10)から、情報媒体105が合焦点位置から十分に離れるにつれて、フォーカスエラー信号FEが従来に比べて早く0に収束することが分かる。(数10)の{(SFE3+SFE8)−(SFE4+SFE7)}項が作用するからである。
【0189】
(数10)は、(数11)に示すように変形することができる。
【0190】
【数11】
(数11)は、(数10)によって定義されるフォーカスエラー信号FEが、領域FE1および領域FE4によって検出された信号と領域FE2および領域FE3によって検出された信号との差信号({(SFE1+SFE4)−(SFE2+SFE3)})と、領域FE6および領域FE7によって検出された信号と領域FE5および領域FE8によって検出された信号との差信号({(SFE6+SFE7)−(SFE5+SFE8)})とを加算することによって得られることを示している。
【0191】
このような演算は、例えば、領域FE4を領域FE1に電気的に接続し、領域FE3を領域FE2に電気的に接続し、領域FE7を領域FE6に電気的に接続し、領域FE8を領域FE5に電気的に接続することによって行われる。
【0192】
図15は、実施の形態3の光ヘッド装置における、合焦点位置からの情報媒体105の変位と、フォーカスエラー信号FEとの関係を示す。
【0193】
図15から、情報媒体105が合焦点位置から十分に離れた位置では、フォーカスエラー信号FEの値がほぼ0であることが分かる。また、情報媒体105が合焦点位置から遠ざかる場合のフォーカスエラー信号FEの特性と情報媒体105が合焦点位置に近づく場合のフォーカスエラー信号FEの特性との対称性も改善されていることが分かる。その結果、2層ディスクに記録された情報を再生する場合でも、フォーカスオフセットが発生しない光ヘッド装置を実現することができる。
【0194】
さらに、実施の形態3の光ヘッド装置を用いて光情報装置を製造することができる。実施の形態3の光ヘッド装置を含む光情報装置は、情報媒体105が2層ディスクである場合にも情報媒体105に記録された情報を再生する場合において良好な安定性を有するという利点を提供する。
【0195】
光検出器196は、トラッキングエラー信号TEを生成する。トラッキングエラー信号TEの生成には、情報媒体105の種類に応じて2つの方法のうち一方が使用される。すなわち、情報媒体105が連続溝形状の光ディスク(記録再生用の光ディスクなど)である場合にはプッシュプル法が使用される。情報媒体105がピット形状のトラック情報を有する光ディスク(ROMディスクなど)である場合には、位相差法が使用される。
【0196】
プッシュプル法が使用される場合には、トラッキングエラー信号TEは、(数12)に従って生成される。
【0197】
【数12】
TE=(STEa+STEb)−(STEc+STEd)
ここで、STEa〜STEdは、受光面196aの領域TEa〜TEdにおいて検出される信号を示す。
【0198】
位相差法が使用される場合には、トラッキングエラー信号TEは、和信号(STEa+STEc)の位相と和信号(STEb+STEd)の位相との比較に基づいて生成され得る。
【0199】
情報媒体105に記録された情報を示す信号は、光検出器195の受光面195a、195bの各領域において検出される信号をすべて加算することによって得られる。あるいは、そのような情報信号は、光検出器196の受光面196aの各領域において検出される信号をすべて加算することによって得られる。あるいは、そのような情報信号は、光検出器195の受光面195a、195bの各領域において検出される信号と光検出器196の受光面196aの各領域において検出される信号とをすべて加算することによって得られる。
【0200】
(実施の形態4)
実施の形態1と実施の形態3の特徴を併せ持つように光ヘッド装置を構成することも可能である。
【0201】
実施の形態1におけるLD−PDユニット161をLD−PDユニット163に置き換えることにより、実施の形態4の光ヘッド装置が得られる。
【0202】
図16は、LD−PDユニット163に設けられた光検出器197の受光面197aおよび受光面197bと光検出器198の受光面198aを示す。
【0203】
図16における光スポットと偏光異方性ホログラム181の各領域との関係は実施の形態1と同じである。
【0204】
光検出器197は、(数13)に従ってフォーカスエラー信号FEを生成する。
【0205】
【数13】
ここで、SFE1〜SFE4およびSFE1'〜SFE4'は、受光面197aの領域FE1〜FE4および領域FE1’〜FE4’において検出される信号を示す。SFE5〜SFE8およびSFE5'〜SFE8'は、受光面197bの領域FE5〜FE8および領域FE5’〜FE8’において検出される信号を示す。
【0206】
上述した構成により、実施の形態1と実施の形態3の特徴を併せ持つ実施の形態4の光ヘッド装置を実現することができる。
【0207】
さらに、実施の形態4の光ヘッド装置を用いて光情報装置を製造することができる。実施の形態4の光ヘッド装置を含む光情報装置は、情報媒体105に記録された情報を再生する場合において良好な安定性を有するという利点を提供する。
【0208】
図17は、光情報装置500の構成を示す。光情報装置500は、光ヘッド装置501と、光ヘッド装置501を駆動する駆動装置502と、情報媒体105の回転を制御するディスク回転機構503と、光ヘッド装置501と信号を送受信する電気回路504とを含んでいる。光ヘッド装置501は、上述した実施の形態1〜4の光ヘッド装置のうちの任意のものであり得る。
【0209】
ディスク回転機構503は、情報媒体105の回転を制御する。駆動装置502は、情報媒体105に含まれる複数のトラックのうち所望のトラックに光ヘッド装置501を位置づけるように、光ヘッド装置501を駆動する。光ヘッド装置501は、その所望のトラックに情報を記録し、または、その所望のトラックに記録された情報を再生する。
【0210】
さらに、光ヘッド装置501は、光ヘッド装置501と情報媒体105との位置関係に応じてフォーカスエラー信号やトラッキングエラー信号を生成し、これらの信号を電気回路504に出力する。電気回路504はこれらの信号に応じて光ヘッド装置501に含まれる対物レンズの位置を調整する信号を生成し、その信号を光ヘッド装置501に出力する。このようにして、光ヘッド装置501は、情報媒体105に対してフォーカスサーボとトラッキングサーボとを行う。
【0211】
光ヘッド装置501として安定したフォーカスエラー信号を生成する本発明の光ヘッド装置を用いることにより、情報媒体105に記録された情報を正確かつ安定に再生することのできる光情報装置を得ることができる。
【0212】
【発明の効果】
以上に述べたことから明らかなように、本発明では以下のような効果が得られる。
【0213】
(1)光ビームの波長やレンズの焦点距離が設計値からずれた場合でも、フォーカスオフセットを発生しない光ヘッド装置を提供することができる。
【0214】
(2)良好な対称性を有するフォーカスエラー信号の特性を有する光ヘッド装置を提供することができる。
【0215】
(3)合焦点位置からの光ディスクの変位が大きくなるにつれてフォーカスエラー信号が早く0に収束する(すなわち、フォーカスエラー信号の特性を示すグラフの裾引きが小さい)光ヘッド装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1の光ヘッド装置100の構成を示す図である。
【図2】LD−PDユニット161の構造を示す図である。
【図3】偏光異方性ホログラム181の構造を示す図である。
【図4】偏光異方性ホログラム181のパターンを模式的に示す図である。
【図5】光検出器193の受光面193aと光検出器194の受光面194aを示す図である。
【図6】偏光異方性ホログラム181のパターンを模式的に示す図である。
【図7】光検出器193の受光面193a’を示す図である。
【図8】光検出器193の受光面193a’を示す図である。
【図9】光検出器193の受光面193a”を示す図である。
【図10】LD−PDユニットの構成を示す図である。
【図11】LD−PDユニットの構成を示す図である。
【図12】偏光異方性ホログラム182のパターンを模式的に示す図である。
【図13】偏光異方性ホログラム183のパターンを模式的に示す図である。
【図14】光検出器195の受光面195a、195bと光検出器196の受光面196aとを示す図である。
【図15】本発明の光ヘッド装置によるフォーカスエラー信号の特性を示す図である。
【図16】光検出器197の受光面197a、197bと光検出器198の受光面198aとを示す図である。
【図17】光情報装置500の構成を示す図である。
【図18】従来の光ヘッド装置600の構成を示す図である。
【図19】偏光異方性ホログラム180のパターンを模式的に示す図である。
【図20】光検出器191の受光面191aと光検出器192の受光面192aとを示す図である。
【図21】従来の光ヘッド装置によるフォーカスエラー信号の特性を示す図である。
【図22】従来の光ヘッド装置によって2層ディスクに記録された信号を再生した場合のフォーカスエラー信号の特性を示す図である。
【符号の説明】
105 情報媒体
106 保持部材
112 駆動部
103 対物レンズ
115 1/4波長板
180 偏光異方性ホログラム
181 偏光異方性ホログラム
182 偏光異方性ホログラム
102 コリメートレンズ
160 LD−PDユニット
161 LD−PDユニット
191 光検出器
192 光検出器
193 光検出器
194 光検出器
195 光検出器
196 光検出器
197 光検出器
198 光検出器
205 エッチングミラー
204 シリコン基板
101 光源
208 プロトン交換領域
207 ニオブ酸リチウム基板
Claims (2)
- 所定の波長の光ビームを出射する光源と、前記光源から出射された前記光ビームを情報媒体上に集光する光学系と、前記情報媒体から反射された前記光ビームを受け取り、前記光ビームに基づいてフォーカスエラー信号を検出する第1の光検出器と、前記光ビームに基づいてトラッキングエラー信号を検出する第2の光検出器とを備えた光ヘッド装置であって、
前記光ヘッド装置は、ホログラム素子をさらに備えており、
前記ホログラム素子は、前記情報媒体のラジアル方向に平行な直線と、前記情報媒体のタンジェンシャル方向に平行な直線とにより第1から第4のホログラム領域に分割されており、
前記第1ホログラム領域は、前記第2ホログラム領域と、前記情報媒体のラジアル方向に平行な直線を挟んで対向しており、
かつ、前記第1ホログラム領域は、前記第4ホログラム領域と、前記情報媒体のタンジェンシャル方向に平行な直線を挟んで対向しており、
前記情報媒体から反射された前記光ビームは、前記ホログラム素子によって+1次回折光と−1次回折光とに変換され、前記+1次回折光はさらに前記第1ホログラム領域と前記第4ホログラム領域により回折される第1の光ビームと、前記第2ホログラム領域と前記第3ホログラム領域により回折される第2の光ビームとに分割され、
前記第1の光検出器は、各々が第1検出領域から第4検出領域を含む第1および第2の受光面を有しており、
前記第1および第2の受光面のそれぞれの前記第1検出領域から第4検出領域は、前記情報媒体のタンジェンシャル方向に沿って前記第3検出領域、前記第1検出領域、前記第2検出領域および前記第4検出領域の順に配置されており、
前記第1の光ビームは、前記第1の受光面の前記第1検出領域および前記第2検出領域に非合焦点状態で入射し、
前記第2の光ビームは、前記第2の受光面の前記第1検出領域および前記第2検出領域に非合焦点状態で入射し、
前記第1の光検出器は、前記第1の受光面と前記第2の受光面におけるそれぞれの前記第1検出領域および前記第4検出領域によって検出された信号と、前記第1の受光面と前記第2の受光面におけるそれぞれの前記第2検出領域および前記第3検出領域によって検出された信号との差信号に基づいてフォーカスエラー信号を生成し、
前記−1次光は、前記第2の光検出器に入射する、光ヘッド装置。 - 光ヘッド装置と、前記光ヘッド装置を駆動する駆動装置と、情報媒体を回転させる回転機構とを備えた光情報装置であって、
前記光ヘッド装置は、所定の波長の光ビームを出射する光源と、前記光源から出射された前記光ビームを前記情報媒体上に集光する光学系と、前記情報媒体から反射された前記光ビームを受け取り、前記光ビームに基づいてフォーカスエラー信号を検出する第1の光検出器と、前記光ビームに基づいてトラッキングエラー信号を検出する第2の光検出器とを備え、
前記光ヘッド装置は、ホログラム素子をさらに備えており、
前記ホログラム素子は、前記情報媒体のラジアル方向に平行な直線と、前記情報媒体のタンジェンシャル方向に平行な直線とにより第1から第4のホログラム領域に分割されており、
前記第1ホログラム領域は、前記第2ホログラム領域と、前記情報媒体のラジアル方向に平行な直線を挟んで対向しており、
かつ、前記第1ホログラム領域は、前記第4ホログラム領域と、前記情報媒体のタンジェンシャル方向に平行な直線を挟んで対向しており、
前記情報媒体から反射された前記光ビームは、前記ホログラム素子によって+1次回折光と−1次回折光とに変換され、前記+1次回折光はさらに前記第1ホログラム領域と前記第4ホログラム領域により回折される第1の光ビームと、前記第2ホログラム領域と前 記第3ホログラム領域により回折される第2の光ビームとに分割され、
前記第1の光検出器は、各々が第1検出領域から第4検出領域を含む第1および第2の受光面を有しており、
前記第1および第2の受光面のそれぞれの前記第1検出領域から第4検出領域は、前記情報媒体のタンジェンシャル方向に沿って前記第3検出領域、前記第1検出領域、前記第2検出領域および前記第4検出領域の順に配置されており、
前記第1の光ビームは、前記第1の受光面の前記第1検出領域および前記第2検出領域に非合焦点状態で入射し、
前記第2の光ビームは、前記第2の受光面の前記第1検出領域および前記第2検出領域に非合焦点状態で入射し、
前記第1の光検出器は、前記第1の受光面と前記第2の受光面におけるそれぞれの前記第1検出領域および前記第4検出領域によって検出された信号と、前記第1の受光面と前記第2の受光面におけるそれぞれの前記第2検出領域および前記第3検出領域によって検出された信号との差信号に基づいてフォーカスエラー信号を生成し、
前記−1次光は、前記第2の光検出器に入射する、光情報装置。
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JP10679898A Expired - Lifetime JP4090110B2 (ja) | 1997-04-16 | 1998-04-16 | 光ヘッド装置および光情報装置 |
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JP (1) | JP4090110B2 (ja) |
-
1998
- 1998-04-16 JP JP10679898A patent/JP4090110B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH113526A (ja) | 1999-01-06 |
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