JP4089025B2 - 画像符号化装置、画像符号化方法、画像伝送システムおよび画像伝送方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、画像信号を圧縮符号化する画像符号化装置および画像符号化方法、並びに、画像信号を圧縮符号化して符号化画像データとした上で伝送し、伝送した符号化画像データから画像信号を復号する画像伝送システムおよび画像伝送方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
画像信号について、画質劣化を最小限に抑えて高圧縮率で符号化するために様々な面から圧縮符号化方法が研究開発されている。そのような方法の一つとして予測符号化がある。予測符号化は、ある画素の画素値を他の画素の画素値で予測し(この時の他の画素の画素値を参照画素値と称する)、そのような予測に係る予測誤差値、より具体的には当該画素値と参照画素値との差分を求めて、その予測誤差値を符号化するものである。
【0003】
例えば符号化対象が静止画像である場合には、符号化の対象とされる画素と同一のフレーム内の近隣画素値等が参照画素値として用いられる。また、例えば符号化対象が動画像である場合には、符号化の対象とされる画素が属するフレームまたはフィールドに対して前フレームまたは前フィールドに属する画素の画素値等が参照画像の画素値とされる。特に、動画像に対しては、動きベクトルを求めてその動きベクトルに基づいて参照画像を決定することにより、予測誤差を小さくしてより効率よく圧縮を行うようにすることが多い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
予測誤差値がとり得る範囲は、参照画素値として何れのものを使用する場合にも元の画素がとり得る範囲の2倍に拡がる。従って、予測誤差値を表現するためには大きなダイナミックレンジが必要とされる。このため、予測誤差値を符号化して符号化データを生成し、生成した符号化データを伝送する場合には、伝送されるデータ量が増えるという問題が生じる。
【0005】
また、上述したような従来の予測符号化においては、符号化データ中でデータビット長が長くなる場合以外には、ハフマン符号化等の可変長符号化の特性が考慮されていなかった。
【0006】
従って、この発明の目的は、画質劣化を最小限に抑えながら、可変長符号化の特性等も考慮して伝送される符号化データのデータ量を少なくすることが可能な画像符号化装置、画像符号化方法、画像伝送システムおよび画像伝送方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、画像信号に予測符号化を含む圧縮符号化を施す画像符号化装置において、
符号化対象のフレーム又はフィールド内の画素の画素値xと、その画素に時間又は空間方向に隣接する画素、或いは、当該符号化対象のフレーム又はフィールドに対して動き補償されたフレーム又はフィールド内における符号化対象の画素に時間方向に隣接する画素の値としての参照画素値x’とに基づいて、参照画素値x’と、各画素データを表現するためのデータビット長に対応するダイナミックレンジの中央の値との大小関係に応じた演算処理を行うことにより、符号化対象の画素値xに対応して予測誤差信号値yを算出する予測誤差信号値生成手段と、
予測誤差信号値yに可変長符号化を施す可変長符号化手段とを備え、
予測誤差信号値生成手段は、
参照画素値x’がダイナミックレンジの中央の値以上である場合に、
符号化対象の画素値xと参照画素値x’との差の絶対値|x−x’|がダイナミックレンジの上限値と参照画素値x’との差以下であり、
符号化対象の画素値xが参照画素値x’以下である(またはより小さい)場合に、予測誤差信号値yをy=|x−x’|×2−1と算出し、
符号化対象の画素値xが参照画素値x’より大きい(または以上)である場合に、予測誤差信号値yをy=|x−x’|×2と算出し、
符号化対象の画素値xと参照画素値x’との差の絶対値|x−x’|がダイナミックレンジの上限値と参照画素値x’との差より大きい(または小さい)場合に、予測誤差信号値yをy=255−xと算出し、
参照画素値x’がダイナミックレンジの中央の値より小さい場合に、
符号化対象の画素値xと参照画素値x’との差の絶対値|x−x’|が参照画素値x’以下であり、
符号化対象の画素値xが参照画素値x’以下である(またはより小さい)場合に、予測誤差信号値yをy=|x−x’|×2−1と算出し、
符号化対象の画素値xが参照画素値x’より大きい(または以上)である場合に、予測誤差信号値yをy=|x−x’|×2と算出し、
符号化対象の画素値xと参照画素値x’との差の絶対値|x−x’|が参照画素値x’より大きい場合に、予測誤差信号値yをy=xと算出し、
予測誤差信号値yが全て正の値をとるようにした、または、算出された予測誤差信号値の符号を反転し全て負の値をとるようにしたことを特徴とする画像符号化装置である。
【0008】
請求項3の発明は、予測符号化を行って画像信号を圧縮する画像符号化方法において、
符号化対象のフレーム又はフィールド内の画素の画素値xと、その画素に時間又は空間方向に隣接する画素、或いは、当該符号化対象のフレーム又はフィールドに対して動き補償されたフレーム又はフィールド内における符号化対象の画素に時間方向に隣接する画素の値としての参照画素値x’とに基づいて、参照画素値x’と、各画素データを表現するためのデータビット長に対応するダイナミックレンジの中央の値との大小関係に応じた演算処理を行うことにより、符号化対象の画素値xに対応して予測誤差信号値yを算出する予測誤差信号値生成ステップと、
予測誤差信号値yに可変長符号化を施す可変長符号化ステップとを備え、
予測誤差信号値生成ステップは、
参照画素値x’がダイナミックレンジの中央の値以上である場合に、
符号化対象の画素値xと参照画素値x’との差の絶対値|x−x’|がダイナミックレンジの上限値と参照画素値x’との差以下であり、
符号化対象の画素値xが参照画素値x’以下である(またはより小さい)場合に、予測誤差信号値yをy=|x−x’|×2−1と算出し、
符号化対象の画素値xが参照画素値x’より大きい(または以上)である場合に、予測誤差信号値yをy=|x−x’|×2と算出し、
符号化対象の画素値xと参照画素値x’との差の絶対値|x−x’|がダイナミックレンジの上限値と参照画素値x’との差より大きい(または小さい)場合に、予測誤差信号値yをy=255−xと算出し、
参照画素値x’がダイナミックレンジの中央の値より小さい場合に、
符号化対象の画素値xと参照画素値x’との差の絶対値|x−x’|が参照画素値x’以下であり、
符号化対象の画素値xが参照画素値x’以下である(またはより小さい)場合に、予測誤差信号値yをy=|x−x’|×2−1と算出し、
符号化対象の画素値xが参照画素値x’より大きい(または以上)である場合に、予測誤差信号値yをy=|x−x’|×2と算出し、
符号化対象の画素値xと参照画素値x’との差の絶対値|x−x’|が参照画素値x’より大きい場合に、予測誤差信号値yをy=xと算出し、
予測誤差信号値yが全て正の値をとるようにした、または、算出された予測誤差信号値の符号を反転し全て負の値をとるようにしたことを特徴とする画像符号化方法である。
【0009】
請求項4の発明は、画像信号に予測符号化を含む圧縮符号化を施して符号化画像データを生成してこの符号化画像データを伝送し、伝送された符号化画像データから画像信号を復号する画像信号伝送システムにおいて、
符号化対象のフレーム又はフィールド内の画素の画素値xと、その画素に時間又は空間方向に隣接する画素、或いは、当該符号化対象のフレーム又はフィールドに対して動き補償されたフレーム又はフィールド内における符号化対象の画素に時間方向に隣接する画素の値としての参照画素値x’とに基づいて、参照画素値x’と、各画素データを表現するためのデータビット長に対応するダイナミックレンジの中央の値との大小関係に応じた演算処理を行うことにより、符号化対象の画素値xに対応して予測誤差信号値yを算出する予測誤差信号値生成手段と、予測誤差信号値yに可変長符号化を施す可変長符号化手段とを有する画像符号化装置と、
可変長符号化に対応する復号化を行って予測誤差信号値yを復号する手段と、画像符号化装置における演算処理に対応する処理を行って予測誤差信号値yから符号化対象の画素値xを復号する手段とを有する画像復号化装置とを有し、
予測誤差信号値生成手段は、
参照画素値x’がダイナミックレンジの中央の値以上である場合に、
符号化対象の画素値xと参照画素値x’との差の絶対値|x−x’|がダイナミックレンジの上限値と参照画素値x’との差以下であり、
符号化対象の画素値xが参照画素値x’以下である(またはより小さい)場合に、予測誤差信号値yをy=|x−x’|×2−1と算出し、
符号化対象の画素値xが参照画素値x’より大きい(または以上)である場合に、予測誤差信号値yをy=|x−x’|×2と算出し、
符号化対象の画素値xと参照画素値x’との差の絶対値|x−x’|がダイナミックレンジの上限値と参照画素値x’との差より大きい(または小さい)場合に、予測誤差信号値yをy=255−xと算出し、
参照画素値x’がダイナミックレンジの中央の値より小さい場合に、
符号化対象の画素値xと参照画素値x’との差の絶対値|x−x’|が参照画素値x’以下であり、
符号化対象の画素値xが参照画素値x’以下である(またはより小さい)場合に、予測誤差信号値yをy=|x−x’|×2−1と算出し、
符号化対象の画素値xが参照画素値x’より大きい(または以上)である場合に、予測誤差信号値yをy=|x−x’|×2と算出し、
符号化対象の画素値xと参照画素値x’との差の絶対値|x−x’|が参照画素値x’より大きい場合に、予測誤差信号値yをy=xと算出し、
予測誤差信号値yが全て正の値をとるようにした、または、算出された予測誤差信号値の符号を反転し全て負の値をとるようにしたことを特徴とする画像信号伝送システムである。
【0010】
請求項5の発明は、画像信号に予測符号化を含む圧縮符号化を施して符号化画像データを生成してこの符号化画像データを伝送し、伝送された符号化画像データから画像信号を復号する画像信号伝送方法において、
符号化対象のフレーム又はフィールド内の画素の画素値xと、その画素に時間又は空間方向に隣接する画素、或いは、当該符号化対象のフレーム又はフィールドに対して動き補償されたフレーム又はフィールド内における符号化対象の画素に時間方向に隣接する画素の値としての参照画素値x’とに基づいて、参照画素値x’と、各画素データを表現するためのデータビット長に対応するダイナミックレンジの中央の値との大小関係に応じた演算処理を行うことにより、符号化対象の画素値xに対応して予測誤差信号値yを算出する予測誤差信号値生成ステップと、予測誤差信号値yに可変長符号化を施す可変長符号化ステップとを有する画像符号化ステップと、
可変長符号化に対応する復号化を行って予測誤差信号値yを復号するステップと、画像符号化装置における演算処理に対応する処理を行って予測誤差信号値yから符号化対象の画素値xを復号するステップとを有する画像復号化ステップとを有し、
予測誤差信号値生成ステップは、
参照画素値x’がダイナミックレンジの中央の値以上である場合に、
符号化対象の画素値xと参照画素値x’との差の絶対値|x−x’|がダイナミックレンジの上限値と参照画素値x’との差以下であり、
符号化対象の画素値xが参照画素値x’以下である(またはより小さい)場合に、予測誤差信号値yをy=|x−x’|×2−1と算出し、
符号化対象の画素値xが参照画素値x’より大きい(または以上)である場合に、予測誤差信号値yをy=|x−x’|×2と算出し、
符号化対象の画素値xと参照画素値x’との差の絶対値|x−x’|がダイナミックレンジの上限値と参照画素値x’との差より大きい(または小さい)場合に、予測誤差信号値yをy=255−xと算出し、
参照画素値x’がダイナミックレンジの中央の値より小さい場合に、
符号化対象の画素値xと参照画素値x’との差の絶対値|x−x’|が参照画素値x’以下であり、
符号化対象の画素値xが参照画素値x’以下である(またはより小さい)場合に、予測誤差信号値yをy=|x−x’|×2−1と算出し、
符号化対象の画素値xが参照画素値x’より大きい(または以上)である場合に、予測誤差信号値yをy=|x−x’|×2と算出し、
符号化対象の画素値xと参照画素値x’との差の絶対値|x−x’|が参照画素値x’より大きい場合に、予測誤差信号値yをy=xと算出し、
予測誤差信号値yが全て正の値をとるようにした、または、算出された予測誤差信号値の符号を反転し全て負の値をとるようにしたことを特徴とする画像信号伝送方法である。
【0011】
以上のような発明によれば、画素データを表現するためのデータビット長を越えないビット長で表現される予測誤差信号値yが生成される。
【0012】
また、予測誤差信号値yに、ハフマン符号化等の可変長符号化を施すことにより、符号化データの量を削減することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の一実施形態について説明する。まず、この発明を適用した画像符号化装置について、図1を参照して説明する。ブロック化部11は画像信号を供給され、1フレームを単位として以下のような処理を行う。すなわち、1フレーム分の画像を例えば8×8等の所定のブロックに分割して、ブロック毎に画素値xを検出し、検出した画素値xをメモリ12および予測誤差信号値生成部14に出力する。メモリ12は、ブロック化部11の出力であるブロック毎の画素データを記憶し、所定時間遅延させて予測誤差信号値生成部14に供給するフレームメモリである。
【0014】
予測誤差信号値生成部14は、メモリ12から供給される所定時間遅延させられた画素値を参照画素値x’として後述するような処理を行うことにより、ブロック化部11から供給される画素値xに対応する予測誤差信号値yを計算する。そして、計算した予測誤差信号値yを符号化部15に供給する。符号化部15は、供給される予測誤差信号値yに基づいて、ハフマン符号化等の可変長符号化、およびADRC(Adaptive Dynamic Range Coding) 等の方法でブロックを単位とした符号化を行う。
【0015】
ここで、可変長符号化は、出現確率を考慮して符号長の割り当てを決めるものである。また、ADRCにおいては、ブロック毎の最大値と最小値とからブロック内ダイナミックレンジを決定し、決定したダイナミックレンジを予め割り当てられた例えば4ビット等のビット数で分割できるレベルに分割することにより、量子化ステップ幅を求める。
【0016】
さらに、各画素からブロック内最小値を除去し、さらに上述の量子化ステップ幅で量子化することにより、例えば4ビット等のコードからなる符号化された画素データを得ることができる。なお、ADRCにおいては、符号化された画素データと共に、ブロック内の画素値の最小値とダイナミックレンジとが付加情報として伝送される。フレーム化部17は、符号化部15の出力である符号化された画素データをフレーム毎に統合して最終的な符号化データとし、この符号化データを伝送路に出力する。
【0017】
次に、予測誤差信号値生成部14が行う、予測誤差信号値yを生成するための演算処理について詳細に説明する。以下の説明は、画素値xが8ビットで表現される場合、すなわち0〜255の範囲の値をとり得る場合を例として行う。但し、画素値xを他のビット長で表現する場合にも、この発明を適用することは可能である。
【0018】
予測誤差値(x−x’)の範囲は、参照画素値x’の範囲を用いて以下のように表現できる。
【0019】
−x’≦x−x’≦255−x’ (1)
例えばx’=200の場合には55≦x−x’≦−200となる。また、例えばx’=50の場合には205≦x−x’≦−50となる。x、x’が共に0〜225の範囲の値をとり得るので、(x−x’)が最大となるのはx=255,x’=0の時で、この時(x−x’)=255である。一方、(x−x’)が最小となるのはx=0,x’=255の時で、この時(x−x’)=−255である。従って、(x−x’)がとり得る全ての値を表現できるためには、−255〜+255のダイナミックレンジが必要となる。このため、(x−x’)を表現するためには9ビットが必要となる。
【0020】
このように、予測誤差値(x−x’)を表現するためには、元の画素データの2倍のダイナミックレンジが必要とされるので、予測誤差値(x−x’)自体を符号化して伝送するためには元の画素データのビット長より1ビット長いビット長が必要とされることになる。このため、伝送されるデータ量が増大するという問題がある。
【0021】
そこで、この発明の一実施形態では、予測誤差値(x−x’)を以下のような方法で符号化して、分布範囲がより小さく、従ってより小さなビット長で表現できる予測誤差信号値yを生成する。具体的には、次のような式に従って予測誤差信号値yを算出する。
【0022】
y=2×|x−x’| (x<x’) (2)
y=2×|x−x’|−1 (x≧x’) (3)
このようにすれば、xがx’を中心としてある程度の範囲にある場合においては、予測誤差値(x−x’)の内の負の部分を偶数に対応させ、また、正の部分を奇数に対応させることができるので、予測誤差値(x−x’)自体を符号化して伝送する場合に比較して符号化画像データのビット長を小さくすることができる。従って、伝送されるデータ量を少なくすることができる。
【0023】
但し、xとx’の関係によっては、式(2)または式(3)に従って生成される予測誤差信号値yが8ビットによって表現されるダイナミックレンジ(0〜255)に収まらない場合がある。例えば、上述の例においてx’=200の場合には55≦x−x’≦−200となるが、この範囲内においても、(x−x’)が例えば−150となる場合には、y=2×|x−x’|−1=2×|−150|−1=299>255となり、8ビットによって表現されるダイナミックレンジに収まらない。
【0024】
そこで、式(2)または式(3)に従って生成される予測誤差信号値yが8ビットによって表現されるダイナミックレンジに収まらないおそれがある場合を何らかの方法で認識し、そのような場合には式(2)、式(3)とは別の演算処理を行うようにする必要がある。
【0025】
この発明の一実施形態では、そのような場合をダイナミックレンジの上限値(ここでは255)および中央値(ここでは128)と、xとx’の大きさによって判定される以下の条件(a)または条件(b)が成立する場合とする。
【0026】
(a)x’≧128であり、且つ、次の式(4)が成立する場合:
|x−x’|>(255−x’) (4)
この場合には、必ずx<x’である。
【0027】
(b)x’<128であり、且つ、次の式(5)が成立する場合:
|x−x’|>x’ (5)
この場合には、必ずx>x’である。
【0028】
条件(a)および条件(b)に該当する場合に、それぞれ次の式(6)および式(7)によって予測誤差信号値yが計算される。
【0029】
条件(a)が成立する時:y=255−x (6)
条件(b)が成立する時:y=x (7)
一方、条件(a)または条件(b)の内の何れかが成立する場合以外においては、上述したように、式(2)または式(3)に従って予測誤差信号値yを計算すれば良い。このような場合が以下に示す条件(c)、条件(d)である。
【0030】
(c)x’≧128である時:次の式(8)が成立する場合、
|x−x’|≦255−x’ (8)
[1]x−x’≦0ならば、式(2)に従って予測誤差信号値yを得る。
【0031】
[2]x−x’>0ならば、式(3)に従って予測誤差信号値yを得る。
【0032】
(d)x’<128である時:次の式(9)が成立する場合、
|x−x’|≦x’ (9)
[1]x−x’≦0ならば、式(2)に従って予測誤差信号値yを得る。
【0033】
[2]x−x’>0ならば、式(3)に従って予測誤差信号値yを得る。
【0034】
ここで、式(8)、式(9)は、それぞれ、上述の式(4)、式(5)と相補的なものである。
【0035】
以上のような処理を行うための具体的な手順の一例を図2のフローチャートに示す。ステップS1として、参照画素の画素値x’≧128であるか否かを判定する。x’≧128であると判定される場合は、上述の条件(a)または条件(c)の何れかが成立する場合であり、この場合にはステップS2に移行する。一方、x’<128と判定される場合は、上述の条件(b)および条件(d)の何れかが成立する場合であり、この時にはステップS3に移行する。
【0036】
ステップS2は、符号化対象画素の画素値x>x’であるか否かを判定する。x>x’と判定される場合は上述の条件(c)の[1]が成立する場合であり、この時はステップS4に移行する。一方、x≦x’であると判定される場合は上述の条件(a)または条件(c)の[2]の何れかが成立する場合であり、この場合はステップS5に移行する。
【0037】
ステップS4では、上述の式(2)に従って予測誤差信号値yを生成する。但し、ここではx>x’なので、式(2)中の|x−x’|=(x−x’)となる。このため、ステップS4では、実際には次の式に従う計算をすれば良い。
【0038】
y= 2×x−2×x’ (2)’
また、ステップS5では、上述の式(4)に従って条件(a)、(c)の何れが成立するかを判定する。但し、ここではx>x’なので、式(4)中で|x−x’|=(x−x’)となる。このため、ステップS5では、実際には次の式(4)’が成立するか否かを判定すれば良い。
【0039】
2×x’−255≦x<x’ (4)’
式(4)’が成立すると判定される時は条件(c)の[2]に該当し、この場合にはステップS6に移行する。一方、式(4)’が成立しないと判定される場合には条件(a)に該当し、この場合にはステップS7に移行する。
【0040】
ステップS6では、上述の式(3)に従って予測誤差信号値yを生成する。但し、ここではx<x’なので、式(3)中で|x−x’|=(x’−x)となる。このため、ステップS6では、実際には次の式に従う計算をすれば良い。
【0041】
y= 2×x’−2×x−1 (3)’
また、ステップS7では、式(6)に従って予測誤差信号値yを生成する。
【0042】
一方、ステップS3では、次の式が成立するか否かを判定する。
【0043】
0≦x<x’ (9)
式(9)が成立する場合、すなわちxがx’より小さいと判定される場合は上述の条件(d)の[1]が成立する場合であり、この時はステップS10に移行する。一方、式(9)が不成立の場合、すなわち、x≧x’であると判定される場合は上述の条件(b)または条件(d)の[2]の何れかが成立する場合であり、この時はステップS11に移行する。
【0044】
ステップS10では、上述の式(2)に従って予測誤差信号値yを生成する。但し、ここではx<x’なので、式(2)中の|x−x’|=(x’−x)となる。このため、ステップS10では、実際には次の式に従う計算をすれば良い。
【0045】
y=2×x’−2×x (2)’’
一方、ステップS11では、上述の式(5)に従って条件(b)、条件(d)の[2]の何れが成立するかを判定する。但し、ここではx≧x’なので、式(5)中の|x−x’|=(x−x’)となることがわかる。このため、ステップS11では、実際には次の式が成立するか否かを判定すれば良い。
【0046】
x’≦x<2×x’ (5)’
式(5)’が成立すると判定される場合は条件(d)の[1]に該当し、この場合にはステップS12に移行する。一方、式(5)’が成立しないと判定される場合は条件(b)に該当し、この場合にはステップS13に移行する。
【0047】
ステップS12では、上述の式(3)に従って予測誤差信号値yを生成する。但し、ここではx≧x’なので、式(3)中の|x−x’|=(x−x’)となる。このため、ステップS12では、実際には次の式に従う計算をすれば良い。
【0048】
y=2×x−2×x’−1 (3)’’
また、ステップS13では、式(7)に従って予測誤差信号値yを生成する。
【0049】
x’≧128であると判定される場合は、上述の条件(a)および(c)の何れかが成立する場合であり、この時にはステップS2に移行する。一方、x’<128であると判定される場合は、上述の条件(b)および(d)の何れかが成立する場合であり、この時にはステップS3に移行する。以上のような手順が画素値xおよび参照画素値x’が供給される毎に行われ、予測誤差信号値yが順次算出される。
【0050】
以下、xおよびx’の数値例を用いて、予測誤差信号値yの生成について具体的に説明する。
【0051】
(p) x=160,x’=140の場合には、x’≧128で、且つ、x’<xなのでステップS4に移行し、式(2)’に従ってy=2×x−2×x’=2×160−2×140=40と計算される(条件(c)[2]に該当)。
【0052】
(q)(b) x=160,x’=180の場合には、x’≧128で、且つ、x’≧xなのでステップS5に移行する。ここで、2×x’−255=2×180−255=105であるから、ステップS5における式(4)’が成立する。従って、ステップS6に移行し、式(3)’に従ってy=2×x’−2×x−1=2×180−2×160−1=39と計算される(条件(c)[1]に該当)。
【0053】
(r)x=160,x’=240の場合には、x’≧128で、且つ、x’≧xなのでステップS5に移行する。ここで、2×x’−255=2×240−255=225であるから、ステップS5における式(4)’が成立しない。従って、ステップS7に移行し、式(6)に従ってy=255−x=255−160=95と計算される(条件(a)に該当)。
【0054】
(s)x=60,x’=100の場合には、x’<128であり、且つ、x<x’なのでステップS10に移行する。そして、式(2)’’に従ってy=2×x’−2×x=2×100−2×60=80と計算される(条件(d)[1]に該当)。
【0055】
(t)x=160,x’=100の場合には、x’<128であり、且つ、x<x’なのでステップS11に移行する。ここで、2×x’=2×100=200なので、ステップS11における式(5)’が成立する。従って、ステップS12に移行して、式(3)’’に従ってy=2×x−2×x’−1=2×160−2×100−1=119と計算される(条件(d)[2]に該当)。
【0056】
(u)x=160,x’=70の場合には、x’<128であり、且つ、x’≦xなのでステップS11に移行する。ここで、2×x’=2×70=140なので、ステップS11における式(5)’が成立しない。従って、ステップS13に移行して、式(7)に従ってy=x=160と計算される(条件(b)に該当)。
【0057】
次に、復号側について説明する。図3は、この発明を適用した画像復号化装置の一例を示すブロック図である。上述したように、符号化画像データは1フレーム毎に伝送される。フレーム分解部21は、このような1フレーム毎の符号化画像データを所定のブロック毎のデータに分解して復号化部23に供給する。復号化部23は、供給されるデータに施されていた可変長符号化に対応する復号化を行って予測誤差信号値yを生成する。そして、このyを演算部24に供給する。
【0058】
演算部24は、供給される予測誤差信号値yと、後述するようにしてメモリ27から供給される参照画素値x’とに基づいて画素値xを復元する。そして、このxをフレーム化部28とメモリ27とに供給する。メモリ27は、演算部24から供給される画素値xを所定時間遅延させて演算部24に供給する。このようにして、所定時間遅延させられた画素値xが参照画像の画素値x’として演算部24に供給される。
【0059】
フレーム化部28は、演算部24による演算結果、すなわちブロック毎の画素値を統合してフレームを単位とする信号を生成する。この信号が画像復号化装置の最終的な出力である再生された画像信号として、例えばテレビジョン受像機等の画像表示装置に供給される。
【0060】
演算部24は、以下のような処理を行う。すなわち、予測誤差信号値yの算出に係る上述した式の各々にそれぞれ対応する次の式(10)〜式(15)の何れかに従って、予測誤差信号値yと、メモリ27から供給される既に復元された画素値x(上述したように参照画像の画素値x’として扱われる)とに基づいて画素値xが順次復元される。
【0061】
x=(2×x’+y)/2 (10)
x=(2×x’−y+1)/2 (11)
x=255−y (12)
x=(2×x’−y)/2 (13)
x=(2×x’+y+1)/2 (14)
x=y (15)
ここで、式(10)、式(11)、式(12)、式(13)、式(14)および式(15)は、それぞれ式(2)’式(3)’式(6)、式(2)’’、式(3)’’および式(7)に対応するものである。
【0062】
予測誤差信号値yの計算についての説明で用いた上述の例(p)に則して、画素値xの復元について具体的に説明する。この場合には、上述したように予測誤差信号値y=40と計算され、この値が符号化画像データとして伝送されて演算部25に供給される。このy=40に対応する画素値xを復元する処理において参照される参照画素値x’=140は、y=40に先行して伝送される予測誤差信号値に基づいて既に復元された画素値xとしてメモリ27から演算部25に供給される。
【0063】
この場合、y=40が偶数なので式(11)および式(14)を用いると画素値xが整数値とならず、不適当であることは明らかである。次に、図2中のステップS1の内容から、式(10)または式(12)を用いるべき場合にはx’≧128であり、また、式(13)または式(15)を用いるべき場合にはxが128より小さくなければならない。ここでは、x’=140であり、x’≧128なので式(10)または式(12)の何れかを用いるべきであることがわかる。そこで、式(10)、式(12)を用いて画素値xを計算するとそれぞれ次のようになる。
【0064】
式(10)を用いる時:x=(2×140+40)/2=160
式(12)を用いる時:x=255−40=215
図2中のステップS2の内容から、式(10)を用いるべき場合にはxがx’より大きく、また、式(12)を用いるべき場合にはx≦x’でなければならない。かかる観点から不合理を生じないのは、式(10)を用いる場合のみである。以上のようにして、y=40,x’=140の場合には、画素値x=160という復元結果を一意的に得ることができる。
【0065】
予測誤差信号値yおよび参照画素値x’が他の値をとる時にも、y、x’,および復元される画素値xの間で不合理が生じないことに留意すれば、画素値xを一意的に復元することができる。以上のような演算を行うことが可能であるように演算部24を構成することにより、伝送される予測誤差信号値yから画素値xを正しく復元することが可能となる。
【0066】
従って、図1等を用いて上述した符号化側の構成と、図3等を用いて上述した復号化側の構成とによって、この発明に係る画像信号伝送システムを構成できることがわかる。
【0067】
この発明の一実施形態の効果について、具体的な数値例を用いて説明する。図4Aは元の画素値である。図4Bは、各画素と前の画素値との差、すなわち予測誤差値を示すものである。この例では、予測誤差値を求める計算は、水平方向のラインを単位として行われる。すなわち、例えば1列目のラインについては、先頭の画素値200はそのままとされ、この先頭の画素値200が2番目の画素値x=220に対応する予測誤差信号値yを計算するための参照画素値x’とされる。
【0068】
また、2番目の画素値220を参照画素値として、3番目の画素値198に対応する予測誤差値が198−220=−22と計算される。同様に、3番目の画素値198を参照画素値として、4番目の画素値170に対応する予測誤差値が170−198=−28と計算される。2列以降のラインについても同様にして計算した予測誤差値を示した。
【0069】
一方、図4Cは、この発明に係る符号化によって計算される予測誤差信号値yを示す。例えば1列目のラインについては、まず、先頭の画素値200はそのままとされ、この先頭の画素値200が2番目の画素値x=220に対応する予測誤差信号値yを計算するための参照画素値x’とされる。yの計算について図2のフローチャートに則して具体的に説明する。すなわち、x’=200≧128なので、ステップS1の結果としてステップS2に移行する。そして、x=220>x’=200なので、ステップS4に移行してy=2×220−2×200=40と計算される。
【0070】
また、2番目の画素値220を参照画素値として、3番目の画素値198に対応する予測誤差信号値yが=43と計算される。同様に、3番目の画素値198を参照画素値として、4番目の画素値170に対応する予測誤差信号値yがy=55と計算される。2列以降のラインについても同様にして計算した予測誤差信号値を示した。
【0071】
図4Bに示した予測誤差信号値の中には負の値が含まれるのに対し、図4Cに示した予測誤差信号値yは全て正の値であるから、伝送に必要なダイナミックレンジを小さくすることができる。
【0072】
この発明の一実施形態におけるより具体的な一例として、この発明をMPEG(Moving Picture coding Expert Group による動画符号化方式)に沿った画像圧縮符号化を行う画像符号化装置に適用した場合について図5を参照して説明する。例えば8×8のマクロブロックを単位とする画像データが予測誤差信号値生成部52に供給される。予測誤差信号値生成部52は、動き補償予測部60から供給されるマクロブロック画像データを参照画素データとして、供給されるマクロブロック単位の画像データに基づいて、上述したような処理を行うことにより、予測誤差信号値yを生成する。
【0073】
そして、予測誤差信号値yが符号化部53に供給される。符号化部53は、予測誤差信号値yに、マクロブロックを単位としてDCT(離散コサイン変換)を施して空間周波数領域に変換する。このようにして得られた8×8DCT係数が量子化部54に供給される。量子化部54は、供給されるデータをターゲットビットや視覚特性に応じて量子化する。量子化された画像データは、低周波成分から順にスキャンニングされて1次元情報に変換されて伝送データとして出力されると共に、逆量子化部55に供給される。
【0074】
逆量子化部55は、供給されるデータに量子化部54による量子化に対応する逆量子化を施し、逆量子化によって得られるデータを復号化部56に供給する。復号化部56は、供給されるデータに符号化部53によるDCTに対応する逆DCT処理を施すことによって予測誤差信号値yを復元し、復元した予測誤差信号値yを加算器57に供給する。加算器57は、この予測誤差信号値yと、動き補償予測部60から供給されるマクロブロック画像データとを加算して元の画素データを復元し、復元した元の画素データを動き補償予測部60に供給する。
【0075】
動き補償予測部60は、加算器57から供給される復元された元の画素データを参照データとして動き予測を行い、マクロブロック画像データを生成する。マクロブロック画像データは、予測符号化生成部52と、加算器57とに供給され、各々の構成要素の動作において参照画素データとして使用される。以上のような構成により、この発明をMPEG符号化装置に対して適用することが可能である。
【0076】
なお、この発明は、MPEG符号化/復号化装置のみならず、他の圧縮符号化方式を行う画像圧縮符号化/復号化装置に適用することができる。
【0077】
また、上述したこの発明の一実施形態では、予測誤差信号値yが全て正の値をとるようになされる。これに対し、予測誤差信号値yが全て負の値をとるようにしても良い。このような予測誤差信号値yの生成は、予測誤差信号値yの算出において、上述の各式(式(2)’、式(3)’、式(6)、式(2)’’、式(3)’’および式(7))の右辺を全て(−1)倍して得られる各式に従って予測誤差信号生成部14による演算処理を行う等の方法によって実現することができる。
【0078】
さらに、所定量の画素データを単位として予測誤差の分布の偏りを検出し、検出結果に応じて、予測誤差信号値yがより少ないビット数で表現できるように、予測誤差信号値yの正/負を、所定量の画素データに対する処理毎に切替えるようにしても良い。このようにすれば、かかる所定量の画素データにくらべて大きなデータ量からなる画像データを全体として伝送する際に、伝送されるデータの量をより少なくすることができる。
【0079】
また、上述したこの発明の一実施形態は、元の画素データのビット数が一定の場合に伝送されるデータの量を削減するものである。これに対し、伝送されるデータの量を変えずに、この発明の適用によって削減されるデータ量に相当する分だけ例えば元の画素データのビット数を増やす等、データフォーマット等に変更を加えて画質の向上に寄与することも可能である。実際上は、伝送されるデータの量、復号される画像に要求される画質、および符号化/復号化に係る構成に加わる負荷等を考慮して、適切な符号化方法および画素データ等に係るデータフォーマット等を用いるようにすれば良い。
【0080】
【発明の効果】
上述したように、この発明は、予測符号化を含む圧縮符号化を行う画像符号化装置において、符号化対象の画素値xと参照画素値x’とに基づいて、x’と各画素データを表現するためのデータビット長に対応するダイナミックレンジの中央の値との大小関係に応じた演算処理を行うことにより、符号化対象の画素値xに対応して予測誤差信号値yを生成し、生成した予測誤差信号値yに可変長符号化を施すことによって符号化データを生成するようにしたものである。
【0081】
また、この発明は、上述したような画像符号化装置によって生成した符号化データを伝送し、伝送した符号化データから、画像符号化装置においてなされる可変長符号化および演算処理に対応する処理を行うことによって画像信号を復号する画像信号伝送システムである。
【0082】
画像符号化装置においてなされる上述したような演算処理によって生成される予測誤差信号値yは、画素データを表現するためのビット長以下のビット長で表現することができる。従って、例えば符号化対象の画素値xと参照画素値x’との差を符号化することによって予測誤差信号値を生成する等の従来の符号化に比較して、符号化画像データのデータ量を小さくすることができる。
【0083】
また、予測誤差信号値yにハフマン符号化等の可変長符号化を施して符号化データを生成するようにしたので、伝送される符号化データのデータ量をさらに削減することができる。
【0084】
一方、伝送される符号化データのデータ量を変えずに、または、この発明の適用によるデータ量の削減幅をある程度小さくして、その分だけ例えば元の画素データのビット数を増やす等、データフォーマット等に変更を加えて画質の向上に寄与することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態の全体的な構成について説明するためのブロック図である。
【図2】この発明の一実施形態における予測誤差信号値の生成について説明するための略線図である。
【図3】この発明の一実施形態中の復号側の構成について説明するためのブロック図である。
【図4】この発明の一実施形態における処理の一例における数値例である。
【図5】この発明をMPEG符号化器に適用する場合の構成の一例を示すブロック図である。
【符号の説明】
14・・・予測誤差信号値生成部、15・・・符号化部、23・・・復号化部、24・・・演算部
Claims (5)
- 画像信号に予測符号化を含む圧縮符号化を施す画像符号化装置において、
符号化対象のフレーム又はフィールド内の画素の画素値xと、その画素に時間又は空間方向に隣接する画素、或いは、当該符号化対象のフレーム又はフィールドに対して動き補償されたフレーム又はフィールド内における上記符号化対象の画素に時間方向に隣接する画素の値としての参照画素値x’とに基づいて、上記参照画素値x’と、各画素データを表現するためのデータビット長に対応するダイナミックレンジの中央の値との大小関係に応じた演算処理を行うことにより、符号化対象の画素値xに対応して予測誤差信号値yを算出する予測誤差信号値生成手段と、
上記予測誤差信号値yに可変長符号化を施す可変長符号化手段とを備え、
上記予測誤差信号値生成手段は、
上記参照画素値x’が上記ダイナミックレンジの中央の値以上である場合に、
上記符号化対象の画素値xと上記参照画素値x’との差の絶対値|x−x’|が上記ダイナミックレンジの上限値と上記参照画素値x’との差以下であり、
上記符号化対象の画素値xが上記参照画素値x’以下である(またはより小さい)場合に、予測誤差信号値yをy=|x−x’|×2−1と算出し、
上記符号化対象の画素値xが上記参照画素値x’より大きい(または以上)である場合に、予測誤差信号値yをy=|x−x’|×2と算出し、
上記符号化対象の画素値xと上記参照画素値x’との差の絶対値|x−x’|が上記ダイナミックレンジの上限値と上記参照画素値x’との差より大きい(または小さい)場合に、予測誤差信号値yをy=255−xと算出し、
上記参照画素値x’が上記ダイナミックレンジの中央の値より小さい場合に、
上記符号化対象の画素値xと上記参照画素値x’との差の絶対値|x−x’|が上記参照画素値x’以下であり、
上記符号化対象の画素値xが上記参照画素値x’以下である(またはより小さい)場合に、予測誤差信号値yをy=|x−x’|×2−1と算出し、
上記符号化対象の画素値xが上記参照画素値x’より大きい(または以上)である場合に、予測誤差信号値yをy=|x−x’|×2と算出し、
上記符号化対象の画素値xと上記参照画素値x’との差の絶対値|x−x’|が上記参照画素値x’より大きい場合に、予測誤差信号値yをy=xと算出し、
予測誤差信号値yが全て正の値をとるようにした、または、算出された予測誤差信号値の符号を反転し全て負の値をとるようにしたことを特徴とする画像符号化装置。 - 請求項1において、
上記可変長符号化手段は、
ハフマン符号化を行うことを特徴とする画像符号化装置。 - 予測符号化を行って画像信号を圧縮する画像符号化方法において、
符号化対象のフレーム又はフィールド内の画素の画素値xと、その画素に時間又は空間方向に隣接する画素、或いは、当該符号化対象のフレーム又はフィールドに対して動き補償されたフレーム又はフィールド内における上記符号化対象の画素に時間方向に隣接する画素の値としての参照画素値x’とに基づいて、上記参照画素値x’と、各画素データを表現するためのデータビット長に対応するダイナミックレンジの中央の値との大小関係に応じた演算処理を行うことにより、符号化対象の画素値xに対応して予測誤差信号値yを算出する予測誤差信号値生成ステップと、
上記予測誤差信号値yに可変長符号化を施す可変長符号化ステップとを備え、
上記予測誤差信号値生成ステップは、
上記参照画素値x’が上記ダイナミックレンジの中央の値以上である場合に、
上記符号化対象の画素値xと上記参照画素値x’との差の絶対値|x−x’|が上記ダイナミックレンジの上限値と上記参照画素値x’との差以下であり、
上記符号化対象の画素値xが上記参照画素値x’以下である(またはより小さい)場 合に、予測誤差信号値yをy=|x−x’|×2−1と算出し、
上記符号化対象の画素値xが上記参照画素値x’より大きい(または以上)である場合に、予測誤差信号値yをy=|x−x’|×2と算出し、
上記符号化対象の画素値xと上記参照画素値x’との差の絶対値|x−x’|が上記ダイナミックレンジの上限値と上記参照画素値x’との差より大きい(または小さい)場合に、予測誤差信号値yをy=255−xと算出し、
上記参照画素値x’が上記ダイナミックレンジの中央の値より小さい場合に、
上記符号化対象の画素値xと上記参照画素値x’との差の絶対値|x−x’|が上記参照画素値x’以下であり、
上記符号化対象の画素値xが上記参照画素値x’以下である(またはより小さい)場合に、予測誤差信号値yをy=|x−x’|×2−1と算出し、
上記符号化対象の画素値xが上記参照画素値x’より大きい(または以上)である場合に、予測誤差信号値yをy=|x−x’|×2と算出し、
上記符号化対象の画素値xと上記参照画素値x’との差の絶対値|x−x’|が上記参照画素値x’より大きい場合に、予測誤差信号値yをy=xと算出し、
予測誤差信号値yが全て正の値をとるようにした、または、算出された予測誤差信号値の符号を反転し全て負の値をとるようにしたことを特徴とする画像符号化方法。 - 画像信号に予測符号化を含む圧縮符号化を施して符号化画像データを生成してこの符号化画像データを伝送し、伝送された符号化画像データから画像信号を復号する画像信号伝送システムにおいて、
符号化対象のフレーム又はフィールド内の画素の画素値xと、その画素に時間又は空間方向に隣接する画素、或いは、当該符号化対象のフレーム又はフィールドに対して動き補償されたフレーム又はフィールド内における上記符号化対象の画素に時間方向に隣接する画素の値としての参照画素値x’とに基づいて、上記参照画素値x’と、各画素データを表現するためのデータビット長に対応するダイナミックレンジの中央の値との大小関係に応じた演算処理を行うことにより、符号化対象の画素値xに対応して予測誤差信号値yを算出する予測誤差信号値生成手段と、上記予測誤差信号値yに可変長符号化を施す可変長符号化手段とを有する画像符号化装置と、
上記可変長符号化に対応する復号化を行って上記予測誤差信号値yを復号する手段と、上記画像符号化装置における上記演算処理に対応する処理を行って上記予測誤差信号値yから符号化対象の画素値xを復号する手段とを有する画像復号化装置とを有し、
上記予測誤差信号値生成手段は、
上記参照画素値x’が上記ダイナミックレンジの中央の値以上である場合に、
上記符号化対象の画素値xと上記参照画素値x’との差の絶対値|x−x’|が上記ダイナミックレンジの上限値と上記参照画素値x’との差以下であり、
上記符号化対象の画素値xが上記参照画素値x’以下である(またはより小さい)場合に、予測誤差信号値yをy=|x−x’|×2−1と算出し、
上記符号化対象の画素値xが上記参照画素値x’より大きい(または以上)である場合に、予測誤差信号値yをy=|x−x’|×2と算出し、
上記符号化対象の画素値xと上記参照画素値x’との差の絶対値|x−x’|が上記ダイナミックレンジの上限値と上記参照画素値x’との差より大きい(または小さい)場合に、予測誤差信号値yをy=255−xと算出し、
上記参照画素値x’が上記ダイナミックレンジの中央の値より小さい場合に、
上記符号化対象の画素値xと上記参照画素値x’との差の絶対値|x−x’|が上記参照画素値x’以下であり、
上記符号化対象の画素値xが上記参照画素値x’以下である(またはより小さい)場合に、予測誤差信号値yをy=|x−x’|×2−1と算出し、
上記符号化対象の画素値xが上記参照画素値x’より大きい(または以上)である場合に、予測誤差信号値yをy=|x−x’|×2と算出し、
上記符号化対象の画素値xと上記参照画素値x’との差の絶対値|x−x’|が上記 参照画素値x’より大きい場合に、予測誤差信号値yをy=xと算出し、
予測誤差信号値yが全て正の値をとるようにした、または、算出された予測誤差信号値の符号を反転し全て負の値をとるようにしたことを特徴とする画像信号伝送システム。 - 画像信号に予測符号化を含む圧縮符号化を施して符号化画像データを生成してこの符号化画像データを伝送し、伝送された符号化画像データから画像信号を復号する画像信号伝送方法において、
符号化対象のフレーム又はフィールド内の画素の画素値xと、その画素に時間又は空間方向に隣接する画素、或いは、当該符号化対象のフレーム又はフィールドに対して動き補償されたフレーム又はフィールド内における上記符号化対象の画素に時間方向に隣接する画素の値としての参照画素値x’とに基づいて、上記参照画素値x’と、各画素データを表現するためのデータビット長に対応するダイナミックレンジの中央の値との大小関係に応じた演算処理を行うことにより、符号化対象の画素値xに対応して予測誤差信号値yを算出する予測誤差信号値生成ステップと、上記予測誤差信号値yに可変長符号化を施す可変長符号化ステップとを有する画像符号化ステップと、
上記可変長符号化に対応する復号化を行って上記予測誤差信号値yを復号するステップと、上記画像符号化装置における上記演算処理に対応する処理を行って上記予測誤差信号値yから符号化対象の画素値xを復号するステップとを有する画像復号化ステップとを有し、
上記予測誤差信号値生成ステップは、
上記参照画素値x’が上記ダイナミックレンジの中央の値以上である場合に、
上記符号化対象の画素値xと上記参照画素値x’との差の絶対値|x−x’|が上記ダイナミックレンジの上限値と上記参照画素値x’との差以下であり、
上記符号化対象の画素値xが上記参照画素値x’以下である(またはより小さい)場合に、予測誤差信号値yをy=|x−x’|×2−1と算出し、
上記符号化対象の画素値xが上記参照画素値x’より大きい(または以上)である場合に、予測誤差信号値yをy=|x−x’|×2と算出し、
上記符号化対象の画素値xと上記参照画素値x’との差の絶対値|x−x’|が上記ダイナミックレンジの上限値と上記参照画素値x’との差より大きい(または小さい)場合に、予測誤差信号値yをy=255−xと算出し、
上記参照画素値x’が上記ダイナミックレンジの中央の値より小さい場合に、
上記符号化対象の画素値xと上記参照画素値x’との差の絶対値|x−x’|が上記参照画素値x’以下であり、
上記符号化対象の画素値xが上記参照画素値x’以下である(またはより小さい)場合に、予測誤差信号値yをy=|x−x’|×2−1と算出し、
上記符号化対象の画素値xが上記参照画素値x’より大きい(または以上)である場合に、予測誤差信号値yをy=|x−x’|×2と算出し、
上記符号化対象の画素値xと上記参照画素値x’との差の絶対値|x−x’|が上記参照画素値x’より大きい場合に、予測誤差信号値yをy=xと算出し、
予測誤差信号値yが全て正の値をとるようにした、または、算出された予測誤差信号値の符号を反転し全て負の値をとるようにしたことを特徴とする画像信号伝送方法。
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