JP4088242B2 - 可変速度変調装置及び可変速度復調装置並びに変復調装置 - Google Patents
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Description
送信対象の情報はマッピング回路92に入力される。マッピング回路92は、入力された情報を予め指定された変調方式に従ってシンボルマッピングし、その結果を変調信号として出力する。
また、マッピング回路92及び送信フィルタ回路93は、送信側可変発振回路96から出力される送信可変クロックのタイミングに同期して動作する。
送信フィルタ回路93から出力される変調信号は、送信速度変換回路94に入力される。送信速度変換回路94は、サンプリング周波数の変換を行う。すなわち、送信速度変換回路94は送信側可変発振回路96から入力される送信可変クロックのタイミングでサンプリングされた信号から、送信側固定発振回路97から入力される送信固定クロックのタイミングでサンプリングし直す(リサンプリングする)。
送信側可変発振回路96は、送信可変クロックの信号とその位相を表す信号とを出力する。送信側可変発振回路96が出力する送信可変クロックの信号はマッピング回路92,送信フィルタ回路93及び送信速度変換回路94に入力され、送信可変クロック位相の信号は送信速度変換回路94に入力される。
図8に示すように、送信シンボルレート制御回路91は、シンボルレート切替タイミング回路100及びシンボルレート切替回路103を備えている。
一方、送信側可変発振回路96は加算回路104,除算回路105及び遅延回路106を備えている。
受信信号は受信速度変換回路98に入力される。受信速度変換回路98は、入力される受信信号を受信側固定発振回路99から出力されるクロックのタイミングでサンプリングした後で、受信側可変発振回路915から入力される受信可変クロックのタイミングでサンプリングし直す(リサンプリングする)。
受信フィルタ回路910及び判定回路912は、受信側可変発振回路915から出力される受信可変クロックのタイミングに同期して動作する。
受信側可変発振回路915は、受信可変クロックの信号とその位相を表す信号とを出力する。受信側可変発振回路915が出力する受信可変クロックの信号は受信速度変換回路98,受信フィルタ回路910及び判定回路912に入力され、受信可変クロック位相の信号は受信速度変換回路98に入力される。
図9に示すように、受信シンボルレート制御回路913はシンボルレート切替タイミング回路1100及びシンボルレート切替回路1103を備えている。
一方、受信側可変発振回路915は加算回路1104,除算回路1105及び遅延回路1106を備えている。
除算回路1105は、加算回路1104の出力信号を予め決定されたNCOの上限値Nで除算した結果の商及び剰余を出力する。除算結果の商は受信可変クロックの信号として出力され、除算結果の剰余は受信可変クロック位相の信号として出力される。
このように構成された送信側可変発振回路96及び受信側可変発振回路915の発振周波数は((n/N)F0)で表される。F0は送信側可変発振回路96及び受信側可変発振回路915のサンプリング周波数である。
通信中にシンボルレートを切り替える具体例として、可変速度変調装置において、10kHzのシンボルレートを5kHzのシンボルレートに変換するケースについて説明する。可変速度変調装置のサンプリング周波数を50kHzとし、送信可変クロックがシンボルレートの4倍のオーバサンプリングレートとなる装置構成を想定する。
切替前:n=N1=50×(40(kHz)/50(kHz))=40
切替後:n=N2=50×(20(kHz)/50(kHz))=20
従って、加算回路104ではTs毎に入力信号に「40」ないし「20」を加算する。また、除算回路105では入力信号を50で除算し、商を送信可変クロックとして出力し、剰余を送信可変クロック位相として出力する。可変速度復調装置側についても同様である。
クロックの欠落などを生じることなくシンボルレート切替が可能である。
富士通:製品プロファイル:MB87L2070「QAM Demodulator」,1999年2月.1.1版。 J. Vankka et al, "A GSM/EDGE/WCDMA Modulator With On-Chip D/A Converter for Base Stations,"IEEE Trans.on Circuit and Systems, vol.49 No.10, pp.649, Oct. 2002.
この例では、4倍シンボルクロックの立ち上がりエッジであるt1のタイミングではなく、Ts毎の周期の1つであるt2のタイミングで切替を行っている。このような状況は、Ts毎に離散的に処理を行う回路においては余儀なく起こりうる。
すなわち、t2(=(k+1)Ts)における切替前の送信可変クロック位相は(n=40)を用いて計算され、t2以降の切替後には(n=20)で送信可変クロック位相が計算される。
3番目の発明においては、シンボルレート切替時に、送信側で不正なクロック位相が発生するのを防止することができる。
4番目の発明においては、シンボルレート切替時に、受信側で不正なクロック位相が発生するのを防止することができる。
5番目の発明においては、シンボルレート切替時に、送信側及び受信側の双方で不正なクロック位相が発生するのを防止することができる。
6番目の発明(請求項6)は、5番目の発明において、前記送信位相補正手段は、送信信号のシンボルレートの切り替えに同期して、前記第1送信クロックの位相を(切替後のシンボルレート/切替前のシンボルレート)倍に補正した信号を前記送信補正位相として出力し、前記受信位相補正手段は、受信信号のシンボルレートの切り替えに同期して、前記第1受信クロックの位相を(切替後のシンボルレート/切替前のシンボルレート)倍に補正した信号を前記受信補正位相として出力することを特徴とする。
従って、回線トラヒックや伝搬環境に応じて通信中にシンボルレートの切替を行っても、回線品質の劣化や回線断を生じることがなく、柔軟にシンボルレートを切り替えることができる。
図1はこの形態の装置構成を示すブロック図である。図2はこの形態の装置の動作を示すタイムチャートである。図3は送信側の主要部の構成を示すブロック図である。図4は受信側の主要部の構成を示すブロック図である。図5はこの形態の動作を示すタイムチャートである。
図1に示すように、可変速度変調装置1は送信シンボルレート制御回路11,マッピング回路12,送信フィルタ回路13,送信速度変換回路14,送信位相補正回路15,送信側可変発振回路16及び送信側固定発振回路17を備えている。
送信対象の情報信号はマッピング回路12に入力される。マッピング回路12は、入力された情報信号を予め指定された変調方式に応じてシンボルマッピングした結果を変調信号として出力する。
マッピング回路12及び送信フィルタ回路13は、送信側可変発振回路16から出力される送信可変クロックの信号タイミングに同期して動作する。
送信フィルタ回路13から出力される変調信号は、送信速度変換回路14に入力される。送信速度変換回路14は、入力される変調信号に対してサンプリング周波数の変換を行う。すなわち、送信側可変発振回路16から出力される送信可変クロックのタイミングでサンプリングされた信号を、送信側固定発振回路17から出力される送信固定クロックのタイミングでサンプリングされた信号に変換(リサンプリング)する。
送信側可変発振回路16は、送信可変クロックとその位相を表す送信可変クロック位相とを出力する。送信可変クロックはマッピング回路12,送信フィルタ回路13及び送信速度変換回路14に入力され、送信可変クロック位相は送信速度変換回路14及び送信位相補正回路15に入力される。
図3に示す送信シンボルレート制御回路11は、シンボルレート切替タイミング回路30及びシンボルレート切替回路33を備えている。
一方、図3の送信側可変発振回路16は、加算回路34,遅延回路35及び除算回路36を備えている。
次に可変速度復調装置2について説明する。図1に示すように、可変速度復調装置2は受信速度変換回路18,受信側固定発振回路19,受信フィルタ回路110,判定回路112,受信シンボルレート制御回路113,受信位相補正回路114及び受信側可変発振回路115を備えている。
受信速度変換回路18が出力する受信信号は、受信フィルタ回路110に入力され、帯域制限された受信信号が受信フィルタ回路110から出力される。
受信速度変換回路18及び受信フィルタ回路110は、受信側可変発振回路115が出力する受信可変クロックのタイミングに同期して動作する。
受信側可変発振回路115は、受信シンボルレート制御回路113が出力する信号及び受信位相補正回路114が出力する信号によって制御され、受信シンボルレートを切り替える。
この例では、受信シンボルレート制御回路113及び受信側可変発振回路115は、図4に示すように構成されている。なお、この例では受信側可変発振回路115を数値制御発振器(NCO)として構成している。
シンボルレート切替タイミング回路40は、シンボルレートの切替タイミングを表す信号を出力する。シンボルレート切替回路43は、シンボルレート切替タイミング回路40が出力する信号のタイミングに同期して出力するシンボルレートnを切り替える。
加算回路44は、シンボルレート切替回路43が出力する信号と遅延回路45が出力する信号とを加算しその結果を出力する。遅延回路45は、受信位相補正回路114が出力する補正されたクロック位相を遅延させた結果を出力する。除算回路46は、加算回路44が出力する信号を予め決定したNCOの上限値Nで除算し、その結果の商と剰余とを出力する。除算結果の商は受信可変クロックとして出力され、除算結果の剰余は受信可変クロック位相として出力される。
この形態では、送信側可変発振回路16及び受信側可変発振回路115の発信周波数は((n/N)F0)で表される。但し、F0は送信側可変発振回路16及び受信側可変発振回路115のサンプリング周波数である。
通信中にシンボルレートを切り替える具体例として、可変速度変調装置1において10kHzのシンボルレートを5kHzのシンボルレートに切り替えるケースについて説明する。また、ここでは可変速度変調装置1のサンプリング周波数を50kHzとし、送信可変クロックがシンボルレートの4倍のオーバサンプリングレートとなる装置構成を想定する。
送信シンボルレート制御回路11,送信側可変発振回路16及び送信位相補正回路15は、サンプリング周波数の50kHzで動作するので、これらの回路における信号処理はTs毎に離散的に行われることになる。
図5はシンボルレート切替時の各部の信号波形を示しており、(1)は40kHzから20kHzに変化する仮想的な4倍シンボルクロック波形、(2)は(1)の波形に対応したクロック位相(連続値)及び送信可変クロック位相(離散値)、(3)は可変クロック(離散値)を表している。この形態の送信側可変発振回路16は、図5(1)に示すような4倍シンボルクロック波形を図5(2),(3)に示すTs間隔の離散値により表現し出力する。
切替前:n=N1=50×(40(kHz)/50(kHz))=40
切替後:n=N2=50×(20(kHz)/50(kHz))=20
従って、加算回路34ではTs毎に40ないし20が加算され、除算回路36では入力を50で除算し、除算結果の商が送信シンボルクロックとして出力され、除算結果の剰余が送信可変クロック位相として出力される。
図5に示す例では、時間t1以降でt1に最も近いサンプリングタイミングであるt2(=(k+2)Ts)で、切り替えるようにシンボルレート切替タイミング回路30からシンボルレート切替の指示信号が出力される。
この形態の可変速度変調装置1においては、シンボルレート切替時に送信位相補正回路15が次に説明するように可変クロック位相を補正する。
ここで、t=kTsにおけるクロック位相を「0」とした場合を想定し、上述のパラメータに基づいて送信可変クロック位相を計算する。図5の例では、t2のタイミングは(t=kTs)よりも50kHzのサンプリングタイミングで2クロック後なので、(40+40=80)が加算回路44から出力される。従って、除算回路46では80を50で除算し、剰余である30を送信可変クロック位相として出力する。すなわち、時刻t2において送信位相補正回路15に入力される送信可変クロック位相は「30」になる。
すなわち、送信位相補正回路15によって補正された値を用いることで、図5に示すように、4倍シンボルクロックの立ち上がりエッジのタイミング(t1)でシンボルレートの切替を行った場合と等価の送信可変クロック位相が得られる。
Pot=Pit×(Ra/Rb) ・・・(1)
Pot:出力送信補正位相
Pit:入力送信可変クロック位相
Ra:切替後のシンボルレート
Rb:切替前のシンボルレート
送信位相補正回路15の働きによって上記のようにシンボルレート切替時のクロック位相を補正することにより、従来のように不正なクロック周波数が発生するのを防止でき、回線品質劣化を生じることなくシンボルレートを切り替えることが可能になる。
Por=Pir×(Ra/Rb) ・・・(2)
Por:出力受信補正位相
Pir:入力受信可変クロック位相
Ra:切替後のシンボルレート
Rb:切替前のシンボルレート
ところで、図1に示す可変速度変調装置1及び可変速度復調装置2を組み合わせて用いる場合には、図2に示すように可変速度変調装置1と可変速度復調装置2との間で互いに同期してシンボルレートを切り替えるのが望ましい。
まず、可変速度変調装置1は制御情報として切替時間(ここではLとする)及び切替後のシンボルレートを可変速度復調装置2に送信する。
可変速度復調装置2は、可変速度変調装置1からの制御情報を受信した直後から数えてLシンボル時間後に指定された値にシンボルレートを切り替える。
このようなプロトコルを用いることにより、可変速度変調装置1と可変速度復調装置2との間でタイミング同期を維持しながらシンボルレートを切り替えるような可変速度伝送システムを構築することができる。
2 可変速度復調装置
11 送信シンボルレート制御回路
12 マッピング回路
13 送信フィルタ回路
14 送信速度変換回路
15 送信位相補正回路
16 送信側可変発振回路
17 送信側固定発振回路
18 受信速度変換回路
19 受信側固定発振回路
30,40 シンボルレート切替タイミング回路
33,43 シンボルレート切替回路
34,44 加算回路
35,45 遅延回路
36,46 除算回路
91 送信シンボルレート制御回路
92 マッピング回路
93 送信フィルタ回路
94 送信速度変換回路
96 送信側可変発振回路
97 送信側固定発振回路
98 受信速度変換回路
99 受信側固定発振回路
100,1100 シンボルレート切替タイミング回路
103,1103 シンボルレート切替回路
104,1104 加算回路
105,1105 除算回路
106,1106 遅延回路
110 受信フィルタ回路
112 判定回路
113 受信シンボルレート制御回路
114 受信位相補正回路
115 受信側可変発振回路
910 受信フィルタ回路
912 判定回路
913 受信シンボルレート制御回路
915 受信側可変発振回路
Claims (6)
- 送信信号のシンボルレートを切り替える送信シンボルレート制御手段と、
前記送信シンボルレート制御手段が出力するシンボルレートと周波数が可変の第1送信クロックの位相とに基づいて、前記第1送信クロックの位相を補正した信号を送信補正位相として演算し出力する送信位相補正手段と、
前記送信シンボルレート制御手段が出力するシンボルレートと前記送信位相補正手段が出力する送信補正位相とに基づいて生成した信号を前記第1送信クロックとして出力する送信側可変発振手段と、
周波数が一定の信号を第2送信クロックとして出力する送信側固定発振手段と、
前記第1送信クロックに同期して、送信対象の情報信号を変調する変調手段と、
前記第1送信クロックに同期して、前記変調手段により変調された信号を帯域制限する送信フィルタ手段と、
前記送信フィルタ手段の出力を前記第2送信クロックを用いてリサンプリングする送信速度変換手段と
を設けたことを特徴とする可変速度変調装置。 - 受信信号のシンボルレートを切り替える受信シンボルレート制御手段と、
前記受信シンボルレート制御手段が出力するシンボルレートと周波数が可変の第1受信クロックの位相とに基づいて、前記第1受信クロックの位相を補正した信号を受信補正位相として演算し出力する受信位相補正手段と、
前記受信シンボルレート制御手段が出力するシンボルレートと前記受信位相補正手段が出力する受信補正位相とに基づいて生成した信号を前記第1受信クロックとして出力する受信側可変発振手段と、
周波数が一定の信号を第2受信クロックとして出力する受信側固定発振手段と、
前記第2受信クロックでサンプリングされた受信信号を前記第1受信クロックを用いてリサンプリングする受信速度変換手段と、
前記第1受信クロックに同期して、前記受信速度変換手段から出力される受信信号を帯域制限する受信フィルタ手段と、
前記第1受信クロックに同期して、前記受信フィルタ手段から出力される受信信号から情報信号を復調する復調手段と
を設けたことを特徴とする可変速度復調装置。 - 請求項1の可変速度変調装置において、前記送信位相補正手段は、送信信号のシンボルレートの切り替えに同期して、前記第1送信クロックの位相を(切替後のシンボルレート/切替前のシンボルレート)倍に補正した信号を前記送信補正位相として出力することを特徴とする可変速度変調装置。
- 請求項2の可変速度復調装置において、前記受信位相補正手段は、受信信号のシンボルレートの切り替えに同期して、前記第1受信クロックの位相を(切替後のシンボルレート/切替前のシンボルレート)倍に補正した信号を前記受信補正位相として出力することを特徴とする可変速度復調装置。
- 請求項1の可変速度変調装置及び請求項2の可変速度復調装置を設けたことを特徴とする変復調装置。
- 請求項5の変復調装置において、
前記送信位相補正手段は、送信信号のシンボルレートの切り替えに同期して、前記第1送信クロックの位相を(切替後のシンボルレート/切替前のシンボルレート)倍に補正した信号を前記送信補正位相として出力し、
前記受信位相補正手段は、受信信号のシンボルレートの切り替えに同期して、前記第1受信クロックの位相を(切替後のシンボルレート/切替前のシンボルレート)倍に補正した信号を前記受信補正位相として出力する
ことを特徴とする変復調装置。
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