JP4088079B2 - プレート型ヒートパイプ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、細孔に封入された熱媒体(作動流体)が相変化を含む熱輸送を行うプレート型ヒートパイプに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
本発明の対象となるプレート型ヒートパイプは、熱媒体の通路となる蛇行細孔や並列細孔が比較的薄い平板の中に作り込まれたものである。その中には、以下のタイプのもの、あるいは、それらを折衷したものがある。
(1)ループ型蛇行細孔ヒートパイプ(特開平4−190090号、USP5,219,020号FIG5参照)
このヒートパイプは、以下の特性を有する。
(A)細孔の両端末が相互に流通自在に連結されて密閉されている。
(B)細孔の一部は受熱部、他の部分は放熱部となっている。
(C)受熱部と放熱部が交互に配置されており、両部の間を細孔が蛇行している。
(D)細孔内には二相凝縮性流体(作動流体)が封入されている。
(E)細孔の内壁は、上記作動流体が常に孔内を閉塞した状態のままで循環または移動することができる最大直径以下の径をもつ。
【0003】
(2)非ループ型蛇行細孔ヒートパイプ(特許2714883号、USP5,219,020号FIG1参照)
このヒートパイプは、前記(1)のヒートパイプの(A)の特性を有しないもの、すなわち細孔の両端末が行き止まりとなっており、相互に連結されていないものである。
【0004】
(3)並列型細孔ヒートパイプ(特開平9-33181号、USP5,737,840号FIG7参照)
このヒートパイプは、受熱部や放熱部(あるいはその中間の部分)で、隣り合う細孔間を繋ぐ細孔を設けたものである。
【0005】
本出願人と同一の出願人に係る特開2001-165582号には、平面内2方向に良好な熱伝導性を有するプレート型ヒートパイプとして、細孔が2層に形成されているプレート型ヒートパイプが提案されている。
図7は、特開2001-165582号に開示されているプレート型ヒートパイプの構造を模式的に示す断面斜視図である。
このプレート型ヒートパイプ51は、共通プレート53と、同プレート53の表裏面に接合された上下の蛇行細溝プレート55、57から構成される。上下蛇行細溝プレート55、57の、共通プレート53との接合面には、各々蛇行細溝59、61が形成されている。各蛇行細溝プレート55、57の細溝59、61は相互に所定の角度(例えば90°)に交差するように、共通プレート53の表裏面に配置される。蛇行細溝プレート55、57を共通プレート53の表裏面に面接合することにより、共通プレート53の表裏面に各々蛇行細孔63、65が形成される。共通プレート53は両細孔63、65の隔壁として作用する。これらの蛇行細孔63、65には、二相凝縮性作動流体が封入されて、プレート型ヒートパイプが構成される。表裏層の蛇行細孔63、65は連通孔67によって連通している。
【0006】
このプレート型ヒートパイプにおいては、受熱部に伝えられた熱量は、表層側の細孔59に伝わって作動流体がこの細孔63に沿って流れる。同時に、受熱部から共通プレート35を伝って裏層側の細孔65にも伝わり、作動流体がこの細孔65に沿って流れる。表裏層の細孔63、65は交差しているため、作動流体はこれらの細孔に沿ってプレートの縦横に流動することができる。このように、このプレート型ヒートパイプ51は、薄型で高い熱輸送能力を有する。
【0007】
近年では、電子機器の小型化にともなって、これらの電子機器に搭載される部品の集積度や搭載密度はますます上がっている。そのため、放熱器の薄型化や熱輸送能力の一層の向上が求められている。
【0008】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであって、熱輸送能力さらに向上させた2層型の放熱器を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明のプレート型ヒートパイプは、 方形の上プレートの下面に斜め方向に互いに平行に延びる複数の溝として形成配列された表層細孔群と、 同じく方形の下プレートの上面に斜め方向に互いに平行に延びる複数の溝として形成された、前記上プレートの溝の方向と交差する方向に配列された裏層細孔群と、 前記上プレートの下面と前記下プレートの上面との間に接合された方形の中プレートの上下の辺及び左右辺に沿って配列された複数個の開口として形成された、前記両細孔群をつなぐ連通孔と、を有し、 前記細孔群及び連通孔が作動流体通路を形成するプレート型ヒートパイプであって、 該作動流体通路が、前記表層細孔群と前記裏層細孔群間を交互に通るように構成されており、 前記表層細孔群及び裏層細孔群が、線状の単位細孔が複数配列されたものであり、 各単位細孔の両端に前記連通孔が配置されていることを特徴とする。
作動流体は表層細孔群を通ってある方向に流れた後に連通孔を通って裏層細孔群に入り、今度は交差方向に流れる。それを交互に繰り返す。その結果、熱は交差する二方向に輸送可能となり、結局、ある平面内で擬似等方的な熱輸送が可能となる。特開2001-165582号でもそのような作用を有するが、本発明の場合は、表層細孔群から裏層細孔群への作動流体の流れが交互に頻繁に往復するので、熱輸送能力が向上する。
【0011】
本発明においては、 前記表層細孔群及び裏層細孔群が、線上の単位細孔が複数配列されたものであり、 該単位細孔の両端に前記連通孔が配置されている。単位細孔毎に表裏に行き違いながら作動流体が流れるので表裏間の往復回数が多くなり、熱輸送性及び擬似等方性が良くなる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るプレート型ヒートパイプの構造を模式的に説明する図であり、図1(A)は組立状態の平面図、図1(B)は分解平面図である。
図2は、図1のプレート型ヒートパイプの側断面図である。
図3は、図1のプレート型ヒートパイプの分解斜視図である。
なお、これらの図は、わかりやすく説明するために単純化して描かれている。
このプレート型ヒートパイプ1は、上プレート3と、下プレート5と、中プレート7とから構成される3層構造となっている。各プレートは、同じ長方形の形状で、アルミニウム等の熱伝導性の高い材料で作製される。
【0013】
まず中プレート7から説明する。図1(B)に示すように、中プレート7には、上下の辺に沿って、各々N個(この例では3個)の開口9が形成されており、さらに、同プレートの左右辺に沿って各々N+1個(この例では4個)の開口9が形成されている。したがって、開口9の数は全部で4N+2個(この例では14個)となる。ここで、上下辺の隣り合う開口間の間隔と、左右辺の隣り合う開口間の間隔は等しく、各開口は上下中央及び左右中央に対して対称に配置されている。中プレート7の厚さは一例で0.7mmであり、開口9の径は一例で1.5mm、開口9の間隔は一例で2.8mmである。
【0014】
上プレート3の下面には、斜め方向に互いに平行に延びる複数(この例では7本)の溝11が形成されている。ここで、各々の溝11の両端は、中プレート7の各々の開口9に相当する位置に位置し、溝11−1は、中プレート7の隣接する2つの開口9(この例では左上角で隣接する2つの開口9−1、9−14)をつなぐように延びており、その隣の溝11−2は、上記開口と隣接する開口同士(この例では左上角から上辺及び左辺に沿って2つ目の開口9−2、9−13)をつなぐように延びている。このように、各溝11は、中プレート7の各開口9に相当する位置間をつないでいる。
【0015】
一方、下プレート5の上面には、上述の上プレート3の下面の溝11と異なる方向の斜め方向に互いに平行に延びる2N+1個(この例では7個)の溝13が形成されている。ここで、各々の溝13の両端は、中プレート7の各々の開口9に相当する位置に位置し、溝13−1は、中プレート7の隣接する2つの開口9(この例では右上角で隣接する2つの開口9−3、9−4)をつなぐように延びており、その隣の溝13−2は、上記開口と隣接する開口同士(この例では左上角から上辺及び左辺に沿って2つ目の開口9−2、9−5)をつなぐように延びている。このように、各溝13は、中プレート7の各開口9に相当する位置間をつないでいる。中プレート7の開口9は、各辺に沿って等間隔、及び、上下及び左右対称に配置されているため、上下プレート3、5の各溝11、13は互いに平面的には90°で交差する(図1(A)参照)。
【0016】
上下プレート3、5の厚さは一例で1.5mmである。各プレートの溝11、13の断面は、図2に示すように半円形で、溝の深さは一例で0.75mm、溝の幅は一例で1.5mm、溝のピッチは一例で2mmである。また、各溝11、13の端部は平面形状が半円形で、半円形端部の半径と、中プレート7の開口9の半径は等しく、一例で0.75mmである。
【0017】
なお、この例では、図1(B)から分かるように、上下プレート3、5の溝11、13は、平面図で見ると鏡像関係に位置しており、実質的には上下プレート3、5は同じものである。したがって、上プレート3と下プレート5は同じプレートを使用することができ、同じプレートの溝形成面同士が向き合うように中プレートに接合すればよい。
【0018】
図2及び図3に示すように、プレート型ヒートパイプ1は、中プレート7の上面に上プレート3の下面(溝11が形成された面)が位置し、中プレート7の下面に下プレート5の上面(溝13が形成された面)が位置するように重ねられて、熱伝導性の高い方法(ロウ付け)等で接合されている。この例のプレート型ヒートパイプ1の全体の厚さは3.7mmとなる。このような構造により、中プレート7上面と、上プレート3下面の溝11の間には断面が半円形の7列の単位細孔15からなる表層細孔群が形成され、中プレート7下面と、下プレート5上面の溝13との間にも、断面が半円形の7列の単位細孔17からなる裏層細孔群が形成される。そして、図1(A)に示すように、表層細孔群15と裏層細孔群17は、中プレート7の下側及び上側で平面内を交差するように配置される。細孔内には、水やアルコール等の相変化作動流体が封入される。
【0019】
さらに、図2に示すように、上下プレート3、5の各溝11、13の端点、及び、中プレート7の開口9は、プレート型ヒートパイプ1の厚さ方向(プレート平面に対して直角方向)で合致している。したがって、上プレート3の溝11は中プレート7の開口9を通って下プレート5の溝13と連通する。すなわち、中プレート7の開口9は、上下プレート3、5の細孔15、17を連通する連通孔19となっている。このような構造により、表層細孔群15と表層細孔群17が複数の連通孔19を介して連通し、プレート型ヒートパイプ1全体において作動流体の通路となる一つのループが形成される。
【0020】
次に、図3を参照して、作動流体の移動経路を説明する。
上プレート3の溝11−1の一端点P1を始点とすると、作動流体は同端点P1から中プレート7の開口9−1を通って下降し、下プレート5の溝13−1の一端点P2に達する。そして、同溝13−1によって形成される細孔を通り、同溝の他端点P3に達する。その後、中プレート7の開口9−2を通って上昇し、上プレート3の溝11−2の一端点P4に達する。そして、同溝11−2によって形成される細孔を通り、同溝の他端点P5に達する。この動作を繰り返すと、作動流体は最後に上プレート3の溝11−1の他端点P28に達し、再び始点P1に戻る。このように、作動流体は全ての溝及び開口を通過し、表裏の細孔群15、17及び連通孔19からなる三次元に拡がる一つのループを形成する。
【0021】
このように、作動流体は表層細孔群15を通ってある方向に流れた後に連通孔19を通って裏層細孔群17に入り、同細孔群17を流れ、この動作が表裏細孔群で交互に繰り返される。このとき、作動流体は、表層細孔群15から裏層細孔群17へ連通孔19を通って直接流れるので、上プレート3から下プレート5への直接的な熱輸送となり、熱輸送性能が向上する。また、このような連通孔19は多数(中プレート7の開口9の数)設けられているため、作動流体が表層細孔群15と裏層細孔群17間を交互に頻繁に往復し、熱輸送能力が向上する。さらに、表層細孔群15と裏層細孔群17は平面的に交差しているため、熱は交差する二方向に輸送可能となり、プレート型ヒートパイプ1の平面上で擬似等方的な熱輸送が可能となる。
【0022】
ここで、中プレート7の開口9の数や位置関係、上下プレート3、5の溝11、13の位置関係は必ずしも上述の位置関係にある必要はない。しかし、プレート型ヒートパイプの平面形状が正方形に場合は、上下プレート3、5の溝11、13の平面上での交差角度と、開口9の一つの位置から延びる上下プレートの溝11、13がなす角度が90°となり、最も好ましい。同ヒートパイプの平面形状が細長くなるにつれてこのこれらの角度は90°からずれていくが、90°±30°程度のずれに収まることが好ましい。すなわち、上下プレートの一方のプレートの細孔内を流れる熱媒体は、開口の位置でプレート平面上での方向を変え、他方のプレートの細孔内へ流れる。このときの各方向の角度が90°に近い方が、熱媒体をプレートの全面に沿ってより広範囲に拡散させることができる。そして、上下プレート3、5の溝11、13を直交するように配置すれば、表層細孔群15、17と裏層細孔群が平面上に直交し、同様に擬似等方性が向上する。
【0023】
また、本実施例では、作動流体の通路となるループが一つである。このように1ループとすることにより、作動流体の封入作業が1回ですむ。しかし、中プレート7の開口9の数(上下プレート3、5の溝11、13の端点の数)によっては、作動流体のループが複数となることもある。なお、この場合も、各ループは、作動流体が、上下プレート間を交互に往復し、かつ、各プレートにおいて平面上に交差する方向に流れることが好ましい。あるいは、作動流体通路がループ状にはならないで、作動流体が通路内を間欠的に往復する構成もありうる。
【0024】
しかし、本実施例のように、作動流体の通路となるループが一つであり、作動流体が、上下プレート間を交互に往復し、かつ、各プレートにおいて平面的に直交する方向に流れることが最も好ましい。
【0025】
図4は、本発明のプレート型ヒートパイプのより現実的な形態を描いた図であり、図4(A)は組立状態の平面図、図4(B)は分解平面図である。
この図においては、表層細孔群15の細孔の列数が15列、裏層細孔群17の細孔の列数が15列である。このプレート型ヒートパイプにおける作動流体の流れは、図1のプレート型ヒートパイプと同様に、表層細孔群15と裏層細孔群17内とを交互に往復し、かつ、平面的に交差している。
【0026】
なお、本発明のプレート型ヒートパイプにおいては、この図のプレート型ヒートパイプよりも、表層細孔群と裏層細孔群の各細孔の本数が多くなるとともに細孔が密に並び、連通孔の数も多くできる。例えば、全体寸法の縦横が280mmで、ピッチ1mmで380列の細孔を配列したプレート型ヒートパイプも可能である。つまり、プレート型ヒートパイプの平面内に、広い範囲で密に細孔を敷設することができ、熱量を有効に拡散させる。また、受熱部内に含まれる細孔や連通孔の数が多くなって、熱媒体の移動経路を多くできるため、熱輸送能力や熱の等方移動性が向上する。
【0027】
図5は、本発明のプレート型ヒートパイプの受熱面と放熱面の配置側を示す平面図である。
図5(A)は、発熱体からの受熱部Hをプレート型ヒートパイプの図の左下の隅に位置させ、放熱部Cを、この隅から最も離れた対角上の隅に位置させた例である。この場合にも対角線上を延びる作動流体通路が、図の矢印方向に熱輸送するため、良好な放熱が可能である。
図5(B)は、発熱体からの受熱部Hをプレート型ヒートパイプの一辺(図の下辺)の中央付近に位置させ、放熱部Cを、この辺と対向する辺(図の上辺)に沿って位置させた例である。この場合には、受熱部Hから斜め左上及び斜め右上方向に、同ヒートパイプの側辺(図の左右辺)まで延びる作動流体通路と、この作動流体通路と連通し、同側辺から斜め右上及び斜め左上方向に延びる作動流体通路が、図の矢印方向に熱輸送する。
【0028】
図5(C)は、発熱体からの受熱部Hをプレート型ヒートパイプの中央に位置させ、放熱面Cを、同プレート型ヒートパイプのほぼ全面とした例である。この場合は、受熱部Hで交差して斜め方向に延びる作動流体通路が、図の矢印方向に熱輸送する。これは、例えば、コンピュータのMPUのように、発熱体が小さく、放熱面が大きい場合に有効と考えられる。
【0029】
図6は、本発明の第2の実施の形態に係るプレート型ヒートパイプの構造を模式的に説明する図であり、図6(A)は組立状態の平面図、図6(B)は分解平面図である。
図1のプレート型ヒートパイプは、表層細孔群、裏層細孔群、及び、連通孔から構成される作動流体通路が1つのループであることに対し、この例のプレート型ヒートパイプ31の作動媒体通路は非ループ型となっている。この例のプレート型ヒートパイプ31も、図1のプレート型ヒートパイプと同様に、上プレート33と、下プレート35と、中プレート37とから構成される3層構造となっているが、溝の配置や開口の数が異なる。
【0030】
図6(B)に示すように、中プレート37には、上下の辺に沿って、各々3個、左辺に沿って4個、右辺に沿って3個の開口39が形成されている。
上プレート33の下面には、斜め方向に互いに平行に延びる7本の溝41が形成されている。ここで、溝41−1、2、3、5、6、7の両端は、中プレート37の各々の開口39に相当する位置に位置し、2つの開口をつなぐように延びている。しかし、溝41−4においては、同溝の一端P1は開口39−10に位置するが、他端P2は開口のない位置に延びている。
一方、下プレート35の上面には、斜め方向に互いに平行に延びる7本の溝43が形成されている。ここで、溝43−1、2、3、5、6、7の両端は、中プレート37の各々の開口39に相当する位置に位置し、2つの開口をつなぐように延びている。しかし、溝43−4においては、溝の一端P3は開口39−13に位置するが、他端P4は開口のない位置に延びている。
【0031】
このように、表層細孔群45を形成する上プレート33の一つの溝41−4の一端P2、及び、裏層細孔群47を形成する下プレート35の一つの溝43−4の一端P4を、連通孔49となる中プレート37の開口39と連通させないことにより、表層細孔群及び裏層細孔群、連通孔から構成される作動媒体通路に行き止まり部が形成される。したがって、この例のプレート型ヒートパイプの作動流体通路は、表層細孔群45と裏層細孔群47間を連通孔49を通って交互に往復し、表層細孔群45と裏層細孔群47を平面的に交差する非ループ型に構成される。
【0032】
また、図1のプレート型ヒートパイプにおいて、上プレート又は下プレートの溝の一つを作成しないことによっても、非ループ型の作動流体通路を構成することができる。
【0033】
このような非ループ型の作動流体通路においても、図1のプレート型ヒートパイプと同様の効果を得ることができる。
【0034】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、高い熱輸送能力を有し、平面的及び厚さ方向への熱拡散性を向上させた放熱器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るプレート型ヒートパイプの構造を模式的に説明する図であり、図1(A)は組立状態の平面図、図1(B)は分解平面図である。
【図2】図1のプレート型ヒートパイプの側断面図である。
【図3】図1のプレート型ヒートパイプの分解斜視図である。
【図4】本発明のプレート型ヒートパイプのより現実的な形態を描いた図であり、図4(A)は組立状態の平面図、図4(B)は分解平面図である。
【図5】本発明のプレート型ヒートパイプの受熱面と放熱面の配置側を示す平面図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係るプレート型ヒートパイプの構造を模式的に説明する図であり、図6(A)は組立状態の平面図、図6(B)は分解平面図である。
【図7】特開2001-165582号に開示されているプレート型ヒートパイプの構造を模式的に示す断面斜視図である。
【符号の説明】
1 プレート型ヒートパイプ 3 上プレート
5 下プレート 7 中プレート
9 開口 11、13 溝
15 表層細孔群 17 裏層細孔群
19 連通孔
Claims (1)
- 方形の上プレートの下面に斜め方向に互いに平行に延びる複数の溝として形成配列された表層細孔群と、
同じく方形の下プレートの上面に斜め方向に互いに平行に延びる複数の溝として形成された、前記上プレートの溝の方向と交差する方向に配列された裏層細孔群と、
前記上プレートの下面と前記下プレートの上面との間に接合された方形の中プレートの上下の辺及び左右辺に沿って配列された複数個の開口として形成された、前記両細孔群をつなぐ連通孔と、を有し、
前記細孔群及び連通孔が作動流体通路を形成するプレート型ヒートパイプであって、
該作動流体通路が、前記表層細孔群と前記裏層細孔群間を交互に通るように構成されており、
前記表層細孔群及び裏層細孔群が、線状の単位細孔が複数配列されたものであり、
各単位細孔の両端に前記連通孔が配置されていることを特徴とするプレート型ヒートパイプ。
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